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技術 油圧駆動システム

出願人 川崎重工業株式会社
発明者 近藤哲弘村岡英泰
出願日 2013年10月15日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2013-214606
公開日 2015年4月23日 (4年10ヶ月経過) 公開番号 2015-078714
状態 特許登録済
技術分野 掘削機械の作業制御 流体圧回路(1)
主要キーワード ブリードライン 制限度合 油圧駆動システム ロードセンシング方式 自己側 各操作弁 斜板ポンプ 単独操作
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

旋回単独操作またはそれに準じた操作のときに旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる油圧駆動システムを提供する。

解決手段

油圧駆動システム1Aでは、第1および第2油圧ポンプ21,22に第1および第2マルチコントロールバルブ4A,4Bが接続されている。第1および第2レギュレータ3A,3Bは、第1および第2油圧ポンプ21,22の傾転角を、それらの吐出圧およびパワーシフト圧に応じてそれらが高くなるほど吐出流量が減少するように調整する。パワーシフト圧を設定する比例弁72は、旋回用スプール41のみが作動したとき、または旋回用スプール41が作動し、かつ、第2マルチコントロールバルブ4Bに含まれる1つまたは複数のスプール必要流量が少ない方向に作動したときに、パワーシフト圧が高くなって第1および第2油圧ポンプ21,22の吐出流量が減少するように制御される。

概要

背景

油圧ショベルなどの建設機械では、一般に、エンジンにより駆動される油圧ポンプから種々の油圧アクチュエータ作動油が供給される。油圧ポンプとしては、斜板ポンプ斜軸ポンプのような可変容量型のポンプが用いられ、油圧ポンプの傾転角が変更されることによって油圧ポンプから吐出される作動油の流量が変更される。

油圧ポンプの傾転角は、一般に、レギュレータにより調整される。例えば、特許文献1には、1つのエンジンにより駆動される2つの油圧ポンプと、それらの油圧ポンプの傾転角を調整する2つのレギュレータを備えた油圧駆動システムが開示されている。この油圧駆動システムでは、エンジンの停止を防止するために、個々の油圧ポンプの馬力の合計がエンジンの出力を超えないように馬力制御が行われる。

具体的に、特許文献1では、各レギュレータに、当該レギュレータと連結された自己側油圧ポンプの吐出圧と、他方のレギュレータと連結された相手側油圧ポンプの吐出圧が導かれる。レギュレータは、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧が高いほど自己側油圧ポンプの傾転角を大きくし、自己側油圧ポンプの吐出流量を増大させる。すなわち、2つの油圧ポンプの傾転角が常に同じ角度に保たれる。また、双方のレギュレータには、比例弁から制御圧が導かれ、制御圧が高いほど双方の油圧ポンプの傾転角が大きくされる。なお、当該技術分野では、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧に基づく馬力制御を全馬力制御、制御圧に基づく馬力制御をパワーシフト制御と呼ぶこともある。

より詳しくは、各レギュレータは、自己側油圧ポンプに連結されたサーボシリンダと、サーボシリンダを制御するためのスプールと、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧ならびに制御圧が高いほど自己側油圧ポンプの吐出流量を増大させる方向にスプールを押圧する馬力制御用ピストンを含む。

なお、特許文献1に開示された油圧駆動システムでは、油圧ショベルが対象となっており、一方の油圧ポンプからはコントロールバルブを介して旋回モータなどに作動油が供給され、他方の油圧ポンプからはコントロールバルブを介してバケットシリンダなどに作動油が供給される。

概要

旋回単独操作またはそれに準じた操作のときに旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる油圧駆動システムを提供する。油圧駆動システム1Aでは、第1および第2油圧ポンプ21,22に第1および第2マルチコントロールバルブ4A,4Bが接続されている。第1および第2レギュレータ3A,3Bは、第1および第2油圧ポンプ21,22の傾転角を、それらの吐出圧およびパワーシフト圧に応じてそれらが高くなるほど吐出流量が減少するように調整する。パワーシフト圧を設定する比例弁72は、旋回用スプール41のみが作動したとき、または旋回用スプール41が作動し、かつ、第2マルチコントロールバルブ4Bに含まれる1つまたは複数のスプールが必要流量が少ない方向に作動したときに、パワーシフト圧が高くなって第1および第2油圧ポンプ21,22の吐出流量が減少するように制御される。

目的

本発明は、旋回単独操作またはそれに準じた操作のときに旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる油圧駆動システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

旋回油圧モータ具備する建設機械用油圧駆動システムであって、エンジンにより駆動されて傾転角に応じた流量の作動油吐出する第1油圧ポンプおよび第2油圧ポンプと、前記第1油圧ポンプと接続された、前記旋回油圧モータを制御するための旋回用スプールを含む第1マルチコントロールバルブと、前記第2油圧ポンプと接続された第2マルチコントロールバルブと、前記第1油圧ポンプおよび前記第2油圧ポンプの吐出圧ならびにパワーシフト圧に応じて、それらが高くなるほど前記第1ポンプ吐出流量が減少するように前記第1油圧ポンプの傾転角を調整する第1レギュレータと、前記第2油圧ポンプおよび前記第1油圧ポンプの吐出圧ならびに前記パワーシフト圧に応じて、それらが高くなるほど前記第2ポンプの吐出流量が減少するように前記第2油圧ポンプの傾転角を調整する第2レギュレータと、前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータに導かれる前記パワーシフト圧を設定する比例弁と、前記旋回用スプールのみが作動したとき、または前記旋回用スプールが作動し、かつ、前記第2マルチコントロールバルブに含まれる1つまたは複数のスプール必要流量が少ない方向に作動したときに、前記パワーシフト圧が高くなって前記第1油圧ポンプおよび前記第2油圧ポンプの吐出流量が減少するように前記比例弁を制御するコントローラと、を備える、油圧駆動システム。

請求項2

前記旋回用スプールを含む監視用スプールを経由するように前記第1マルチコントロールバルブおよび前記第2マルチコントロールバルブに跨って延びるスプール作動検出ラインと、前記スプール作動検出ラインが遮断されたことを検出するための監視用圧力検出器と、前記旋回用スプールを作動させるパイロット回路パイロット圧が立ったことを検出するための旋回用圧力検出器と、をさらに備え、前記旋回用スプールは、作動したときでも前記スプール作動検出ラインを遮断しないように構成されている、請求項1に記載の油圧駆動システム。

請求項3

前記旋回用スプールを含む監視用スプールを経由するように前記第1マルチコントロールバルブおよび前記第2マルチコントロールバルブに跨って延びるスプール作動検出ラインと、前記旋回用スプールを作動させるパイロット回路のパイロット圧が立ったことを検出するための旋回用圧力検出器と、前記旋回用スプール以外の前記監視用スプールを作動させるパイロット回路のいずれかにおいてパイロット圧が立ったことを検出するための非旋回用圧力検出器と、をさらに備え、前記旋回用スプールは、作動したときに前記スプール作動検出ラインを遮断するように構成されている、請求項1に記載の油圧駆動システム。

請求項4

前記建設機械は、バケットアームおよびブームを備える油圧ショベルであり、前記第2マルチコントロールバルブは、前記監視用スプールとして、バケット用スプールとブーム用スプールを含み、前記バケット用スプールは、バケットアウトの方向に作動したときでも前記スプール作動検出ラインを遮断しないように構成されており、前記ブーム用スプールは、ブーム下げの方向に作動したときでも前記スプール作動検出ラインを遮断しないように構成されており、前記バケット用スプールを作動させるパイロット回路におけるバケットアウト用ラインのパイロット圧が立ったことを検出するためのバケットアウト用圧力検出器と、前記ブーム用スプールを作動させるパイロット回路におけるブーム下げ用ラインのパイロット圧が立ったことを検出するためのブーム下げ用圧力検出器と、をさらに備える、請求項2または3に記載の油圧駆動システム。

請求項5

前記建設機械は、バケット、アームおよびブームを備える油圧ショベルであり、前記旋回用スプールを含む監視用スプールを経由するように前記第1マルチコントロールバルブおよび前記第2マルチコントロールバルブに跨って延びるスプール作動検出ラインをさらに備え、前記第1マルチコントロールバルブと前記第2マルチコントロールバルブのどちらかは、前記監視用スプールとして、アーム用スプールを含み、前記第2マルチコントロールバルブは、前記監視用スプールとして、バケット用スプールとブーム用スプールを含み、前記旋回用スプール、前記アーム用スプール、前記バケット用スプールおよび前記ブーム用スプールは、作動したときに前記スプール作動検出ラインを遮断するように構成されており、前記旋回用スプール、前記アーム用スプール、前記バケット用スプールおよび前記ブーム用スプールを作動させるパイロット回路のそれぞれには、当該パイロット回路のパイロット圧が立ったことを検出するための圧力検出器が設けられている、請求項1に記載の油圧駆動システム。

技術分野

0001

本発明は、旋回油圧モータ具備する建設機械用油圧駆動システムに関する。

背景技術

0002

油圧ショベルなどの建設機械では、一般に、エンジンにより駆動される油圧ポンプから種々の油圧アクチュエータ作動油が供給される。油圧ポンプとしては、斜板ポンプ斜軸ポンプのような可変容量型のポンプが用いられ、油圧ポンプの傾転角が変更されることによって油圧ポンプから吐出される作動油の流量が変更される。

0003

油圧ポンプの傾転角は、一般に、レギュレータにより調整される。例えば、特許文献1には、1つのエンジンにより駆動される2つの油圧ポンプと、それらの油圧ポンプの傾転角を調整する2つのレギュレータを備えた油圧駆動システムが開示されている。この油圧駆動システムでは、エンジンの停止を防止するために、個々の油圧ポンプの馬力の合計がエンジンの出力を超えないように馬力制御が行われる。

0004

具体的に、特許文献1では、各レギュレータに、当該レギュレータと連結された自己側油圧ポンプの吐出圧と、他方のレギュレータと連結された相手側油圧ポンプの吐出圧が導かれる。レギュレータは、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧が高いほど自己側油圧ポンプの傾転角を大きくし、自己側油圧ポンプの吐出流量を増大させる。すなわち、2つの油圧ポンプの傾転角が常に同じ角度に保たれる。また、双方のレギュレータには、比例弁から制御圧が導かれ、制御圧が高いほど双方の油圧ポンプの傾転角が大きくされる。なお、当該技術分野では、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧に基づく馬力制御を全馬力制御、制御圧に基づく馬力制御をパワーシフト制御と呼ぶこともある。

0005

より詳しくは、各レギュレータは、自己側油圧ポンプに連結されたサーボシリンダと、サーボシリンダを制御するためのスプールと、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧ならびに制御圧が高いほど自己側油圧ポンプの吐出流量を増大させる方向にスプールを押圧する馬力制御用ピストンを含む。

0006

なお、特許文献1に開示された油圧駆動システムでは、油圧ショベルが対象となっており、一方の油圧ポンプからはコントロールバルブを介して旋回モータなどに作動油が供給され、他方の油圧ポンプからはコントロールバルブを介してバケットシリンダなどに作動油が供給される。

先行技術

0007

特開平11−101183号公報

発明が解決しようとする課題

0008

ところで、特許文献1に開示された油圧駆動システムにおいては、レギュレータの馬力制御用ピストンがスプールを押圧する方向を逆にすることが考えられる。換言すれば、各レギュレータを、自己側油圧ポンプおよび相手側油圧ポンプの吐出圧ならびに制御圧が高くなるほど自己側油圧ポンプの吐出流量を減少させるように構成する。このようにすれば、一方の油圧ポンプが無負荷のときに、他方の油圧ポンプの吐出流量を大きくできるというメリットがある。例えば、図9(a)に、一方の油圧ポンプの性能特性を、当該油圧ポンプおよび他方の油圧ポンプに同じ負荷がかかったときを実線Aで示し、他方の油圧ポンプが無負荷の場合を一点鎖線Bで示す。上記のメリットは、例えば、バケット単独操作の場合に効果的である。

0009

しかしながら、旋回単独操作の場合は、旋回油圧モータにより旋回される旋回体が旋回し始める初期に、上記のメリットによって増大された吐出流量が過大となる。これは、建設機械では旋回体の重量(厳密に言えば、イナーシャ)が大きいために、旋回加速時の初期には多くの流量は不要であるからである。旋回加速時に旋回モータに供給される余分な作動油は、旋回モータのリリーフ弁から逃される。このように、旋回単独操作の場合には、旋回加速時にエネルギーが無駄に消費されることになる。

0010

そこで、本発明は、旋回単独操作またはそれに準じた操作のときに旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる油圧駆動システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

前記課題を解決するために、本発明の油圧駆動システムは、旋回油圧モータを具備する建設機械用の油圧駆動システムであって、エンジンにより駆動されて傾転角に応じた流量の作動油を吐出する第1油圧ポンプおよび第2油圧ポンプと、前記第1油圧ポンプと接続された、前記旋回油圧モータを制御するための旋回用スプールを含む第1マルチコントロールバルブと、前記第2油圧ポンプと接続された第2マルチコントロールバルブと、前記第1油圧ポンプおよび前記第2油圧ポンプの吐出圧ならびにパワーシフト圧に応じて、それらが高くなるほど前記第1ポンプの吐出流量が減少するように前記第1油圧ポンプの傾転角を調整する第1レギュレータと、前記第2油圧ポンプおよび前記第1油圧ポンプの吐出圧ならびに前記パワーシフト圧に応じて、それらが高くなるほど前記第2ポンプの吐出流量が減少するように前記第2油圧ポンプの傾転角を調整する第2レギュレータと、前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータに導かれる前記パワーシフト圧を設定する比例弁と、前記旋回用スプールのみが作動したとき、または前記旋回用スプールが作動し、かつ、前記第2マルチコントロールバルブに含まれる1つまたは複数のスプールが必要流量が少ない方向に作動したときに、前記パワーシフト圧が高くなって前記第1油圧ポンプおよび前記第2油圧ポンプの吐出流量が減少するように前記比例弁を制御するコントローラと、を備える、ことを特徴とする。

0012

上記の構成によれば、旋回単独操作またはそれに準じた操作のときには、第1油圧ポンプの吐出流量が減少するので、旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる。

0013

上記の油圧駆動システムは、前記旋回用スプールを含む監視用スプールを経由するように前記第1マルチコントロールバルブおよび前記第2マルチコントロールバルブに跨って延びるスプール作動検出ラインと、前記スプール作動検出ラインが遮断されたことを検出するための監視用圧力検出器と、前記旋回用スプールを作動させるパイロット回路パイロット圧が立ったことを検出するための旋回用圧力検出器と、をさらに備え、前記旋回用スプールは、作動したときでも前記スプール作動検出ラインを遮断しないように構成されていてもよい。この構成によれば、簡単な構成で旋回単独操作を検出することができる。

0014

あるいは、上記の油圧駆動システムは、前記旋回用スプールを含む監視用スプールを経由するように前記第1マルチコントロールバルブおよび前記第2マルチコントロールバルブに跨って延びるスプール作動検出ラインと、前記旋回用スプールを作動させるパイロット回路のパイロット圧が立ったことを検出するための旋回用圧力検出器と、前記旋回用スプール以外の前記監視用スプールを作動させるパイロット回路のいずれかにおいてパイロット圧が立ったことを検出するための非旋回用圧力検出器と、をさらに備え、前記旋回用スプールは、作動したときに前記スプール作動検出ラインを遮断するように構成されていてもよい。この構成によれば、通常の構造の旋回用スプールを用いて旋回単独操作を検出することができる。

0015

前記建設機械は、バケット、アームおよびブームを備える油圧ショベルであり、前記第2マルチコントロールバルブは、前記監視用スプールとして、バケット用スプールとブーム用スプールを含み、前記バケット用スプールは、バケットアウトの方向に作動したときでも前記スプール作動検出ラインを遮断しないように構成されており、前記ブーム用スプールは、ブーム下げの方向に作動したときでも前記スプール作動検出ラインを遮断しないように構成されており、上記の油圧駆動システムは、前記バケット用スプールを作動させるパイロット回路におけるバケットアウト用ラインのパイロット圧が立ったことを検出するためのバケットアウト用圧力検出器と、前記ブーム用スプールを作動させるパイロット回路におけるブーム下げ用ラインのパイロット圧が立ったことを検出するためのブーム下げ用圧力検出器と、をさらに備えてもよい。この構成によれば、旋回操作だけでなく、必要流量が少ないバケットアウト操作およびブーム下げ操作も検出することができる。これにより、旋回とブーム下げの同時操作、旋回とバケットアウトの同時操作、旋回とブーム下げとバケットアウトの同時操作という頻繁に行われる操作のときに、旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる。

0016

前記建設機械は、バケット、アームおよびブームを備える油圧ショベルであり、上記の油圧駆動システムは、前記旋回用スプールを含む監視用スプールを経由するように前記第1マルチコントロールバルブおよび前記第2マルチコントロールバルブに跨って延びるスプール作動検出ラインをさらに備えてもよい。さらに、前記第1マルチコントロールバルブと前記第2マルチコントロールバルブのどちらかは、前記監視用スプールとして、アーム用スプールを含み、前記第2マルチコントロールバルブは、前記監視用スプールとして、バケット用スプールとブーム用スプールを含み、前記旋回用スプール、前記アーム用スプール、前記バケット用スプールおよび前記ブーム用スプールは、作動したときに前記スプール作動検出ラインを遮断するように構成されており、前記旋回用スプール、前記アーム用スプール、前記バケット用スプールおよび前記ブーム用スプールを作動させるパイロット回路のそれぞれには、当該パイロット回路のパイロット圧が立ったことを検出するための圧力検出器が設けられていてもよい。この構成によれば、既存の建設機械に組み込まれた油圧駆動システムを、本発明の油圧駆動システムに安価に改造することができる。

発明の効果

0017

本発明によれば、旋回単独操作またはそれに準じた操作のときに旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の第1実施形態に係る油圧駆動システムの全体的な油圧回路図である。
第1実施形態における第1および第2マルチコントロールバルブから油圧アクチュエータまでの油圧回路図である。
本発明の第2実施形態における旋回以外の操作を検出するための油圧回路図である。
第2実施形態における第1および第2マルチコントロールバルブから油圧アクチュエータまでの油圧回路図である。
本発明の第3実施形態に係る油圧駆動システムの全体的な油圧回路図である。
第3実施形態における第1および第2マルチコントロールバルブから油圧アクチュエータまでの油圧回路図である。
第3実施形態の変形例における旋回以外の操作を検出するための油圧回路図である。
本発明の第4実施形態に係る油圧駆動システムの全体的な油圧回路図である。
(a)は従来の油圧駆動システムにおける一方の油圧ポンプの性能特性を示すグラフであり、(b)は第1実施形態における第1油圧ポンプの性能特性を示すグラフである。

実施例

0019

(第1実施形態)
図1および図2に、本発明の第1実施形態に係る油圧駆動システム1Aを示す。図1は、後述する第1および第2マルチコントロールバルブ4A,4Bの内部構成を簡略的に示す油圧駆動システム1Aの全体的な油圧回路図であり、図2は、第1および第2マルチコントロールバルブ4A,4Bから油圧アクチュエータまでの油圧回路図である。

0020

油圧駆動システム1Aは、旋回油圧モータを具備する建設機械用のものである。本実施形態では、建設機械が油圧ショベルである。ただし、油圧駆動システム1Aが対象とする建設機械は、必ずしも油圧ショベルである必要はなく、例えば油圧クレーンなどであってもよい。

0021

例えば、自走式の油圧ショベルは、走行装置、走行装置に対して旋回する、運転室を含む本体、本体に対して俯仰するブーム、ブームの先端に揺動可能に連結されたアーム、アームの先端に揺動可能に連結されたバケット、を備える。すなわち、本体、ブーム、アームおよびバケットが、後述する旋回油圧モータ24により旋回される旋回体である。船舶に搭載される油圧ショベルでは、本体が船体に旋回可能に支持される。

0022

図2に示すように、油圧駆動システム1Aは、油圧アクチュエータとして、旋回油圧モータ24、バケットシリンダ25、ブームシリンダ26、アームシリンダ27を備える。また、油圧駆動システム1Aは、図1に示すように、それらの油圧アクチュエータに作動油を供給する第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22を備える。第1油圧ポンプ21からは、第1マルチコントロールバルブ4Aを介して旋回油圧モータ24、ブームシリンダ26およびアームシリンダ27に作動油が供給され、第2油圧ポンプ22からは、第2マルチコントロールバルブ4Bを介してバケットシリンダ25、ブームシリンダ26およびアームシリンダ26に作動油が供給される。

0023

より詳しくは、第1油圧ポンプ21は、第1供給ライン11により第1マルチコントロールバルブ4Aと接続されている。また、第1マルチコントロールバルブ4Aからは、当該第1マルチコントロールバルブ4Aを通過した作動油をタンクに導く第1センターブリードライン12が延びている。同様に、第2油圧ポンプ22は、第2供給ライン15により第2マルチコントロールバルブ4Bと接続されている。また、第2マルチコントロールバルブ4Bからは、当該第2マルチコントロールバルブ4Bを通過した作動油をタンクに導く第2センターブリードライン16が延びている。

0024

本実施形態では、第1油圧ポンプ21の吐出流量および第2油圧ポンプ22の吐出流量がネガティブコントロール(以下、「ネガコン」という)方式で制御される。すなわち、第1センターブリードライン12に絞り13が設けられているとともに、この絞り13をバイパスする通路上にリリーフ弁14が配置されている。同様に、第2センターブリードライン16に絞り17が設けられているとともに、この絞り17をバイパスする通路上にリリーフ弁18が配置されている。なお、リリーフ弁14,18及び絞り13,17は、それぞれ第1マルチコントロールバルブ4Aおよび第2マルチコントロールバルブ4Bに組み込まれていてもよい。

0025

第1マルチコントロールバルブ4Aおよび第2マルチコントロールバルブ4Bは、複数のスプールを含むオープンセンター型のバルブである。すなわち、マルチコントロールバルブ(4Aまたは4B)では、全てのスプールが中立位置にあるときに供給ライン(11または15)からセンターブリードライン(12または16)へ流れる作動油の量が制限されない一方、いずれかのスプールが作動して中立位置から移動すると、供給ライン(11または15)からセンターブリードライン(12または16)へ流れる作動油の量がそのスプールによって制限される。

0026

より詳しくは、図2に示すように、第1マルチコントロールバルブ4Aは、旋回油圧モータ24を制御するための旋回用スプール41を含み、第2マルチコントロールバルブ4Bは、バケットシリンダ25を制御するためのバケット用スプール44を含む。また、第1マルチコントロールバルブ4Aおよび第2マルチコントロールバルブ4Bは、ブームシリンダ26を制御するためのブーム用スプール42,45と、アームシリンダ27を制御するためのアーム用スプール43,46をそれぞれ含む。第2マルチコントロールバルブ4Bのブーム用スプール45は第1速度を、第1マルチコントロールバルブ4Aのブーム用スプール42は、ブーム用スプール45と共に作動して、第1速度よりも速い第2速度を実現するためのものである。なお、ブーム用スプール45とブームシリンダ26の間のヘッド側ライン合流する、ブーム用スプール42からのライン上には逆止弁47が配置されている。第1マルチコントロールバルブ4Aのアーム用スプール44は第1速度を、第2マルチコントロールバルブ4Bのアーム用スプール46は、アーム用スプール44と共に作動して、第1速度よりも速い第2速度を実現するためのものである。なお、ブーム第2速度用のブーム用スプール42のみが2ポジションスプールであり、その他のスプールは3ポジションスプールである。

0027

また、第1マルチコントロールバルブ4Aおよび第2マルチコントロールバルブ4Bのそれぞれには、全てのスプールを横断して供給ライン(11または15)とセンターブリードライン(12または16)とを接続する中央通路4aと、中央通路4aから各スプールへ作動油を導くパラレル通路4bと、各スプール(ブーム用スプール42を除く)からタンクへ作動油を導くタンク通路4cが形成されている。

0028

なお、スプール41〜46の位置は特に限定されるものではなく、図2に示されている通りである必要はない。例えば、バケット用スプール44がブーム用スプール45の下流側であってアーム用スプール46の上流側に配置されていてもよい。また、自走式の油圧ショベルの場合には、第1マルチコントロールバルブ4Aおよび第2マルチコントロールバルブ4Bのそれぞれに、走行油圧モータを制御するための走行用スプールが含まれていてもよい。さらに、第1マルチコントロールバルブ4A若しくは第2マルチコントロールバルブ4Bのいずれか一方、又はその両方に、オプション用スプールが1個又は複数個含まれていてもよい。

0029

旋回用スプール41を作動させる旋回パイロット回路61は、旋回操作弁51から旋回用スプール41まで延びる右旋回ライン61Aおよび左旋回ライン61Bを含み、バケット用スプール44を作動させるバケットパイロット回路63は、バケット操作弁53からバケット用スプール44まで延びるバケットイン用ライン63Aおよびバケットアウト用ライン63Bを含む。また、ブーム用スプール42,45を作動させるブームパイロット回路64は、ブーム操作弁54からブーム用スプール42,45まで延びるブーム上げ用ライン64Aおよびブーム操作弁54からブーム用スプール45のみまで延びるブーム下げ用ライン64Bを含み、アーム用スプール43,46を作動させるアームパイロット回路62は、アーム操作弁52からアーム用スプール43,46まで延びるアームイン用ライン62Aおよびアームアウト用ライン62Bを含む。各操作弁51〜54は、操作レバーを含む。操作レバーが傾倒されると、パイロット回路(61〜64)における操作レバーが傾倒された方向のパイロットライン(61A〜64B)にパイロット圧が立ち、スプール(41〜46)が作動する。

0030

第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22は、エンジン10により駆動されて、傾転角に応じた流量の作動油を吐出する。本実施形態では、第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22として、斜板20の角度により傾転角が規定される斜板ポンプが採用されている。ただし、第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22は、斜軸の角度により傾転角が規定される斜軸ポンプであってもよい。

0031

第1油圧ポンプ21の傾転角は、第1レギュレータ3Aにより調整され、第2油圧ポンプ22の傾転角は、第2レギュレータ3Bにより調整される。油圧ポンプ(21または22)の傾転角が小さくなれば油圧ポンプの吐出流量が減少し、油圧ポンプの傾転角が大きくなれば油圧ポンプの吐出流量が増大する。

0032

第1レギュレータ3Aは、第1油圧ポンプ21の斜板20と連結されたサーボシリンダ31と、サーボシリンダ31を制御するためのスプール32と、スプール32を作動させるネガコン用ピストン33および馬力制御用ピストン34と、を含む。

0033

サーボシリンダ31の小径側受圧室は、第1供給ライン11と連通している。スプール32は、サーボシリンダ31の大径側受圧室と第1供給ライン11とを連通させるラインの開口面積を制御するとともに、大径側受圧室とタンクとを連通させるラインの開口面積を制御する。サーボシリンダ31は、大径側受圧室が第1供給ライン11とより大きな開口面積で連通すると第1油圧ポンプ21の傾転角を小さくし、大径側受圧室がタンクとより大きな開口面積で連通すると第1油圧ポンプ21の傾転を大きくする。ネガコン用ピストン33および馬力制御用ピストン34は、サーボシリンダ31の大径側受圧室を第1供給ライン11と連通させる方向、すなわち第1油圧ポンプ21の吐出流量を減少させる方向にスプール32を押圧する。

0034

第1レギュレータ3Aには、ネガコン用ピストン33にスプール32を押圧させるための受圧室が形成されている。ネガコン用ピストン33の受圧室には、第1センターブリードライン12における絞り13の上流側の圧力である第1ネガコン圧Pn1が導かれる。第1ネガコン圧Pn1は、中央通路4aに流れる作動油の、スプールによる制限度合によって定まり、第1ネガコン圧Pn1が大きくなればネガコン用ピストン33が進出して第1油圧ポンプ21の傾転角が小さくなり、第1ネガコン圧Pn1が小さくなればネガコン用ピストン33が後退して第1油圧ポンプ21の傾転角が大きくなる。

0035

馬力制御用ピストン34は、第1油圧ポンプ21の吐出圧Pd1および第2油圧ポンプ22の吐出圧Pd2ならびにパワーシフト圧Psに応じて、それらが高くなるほど第1油圧ポンプ21の吐出流量を減少させるためのものである。具体的に、第1レギュレータ3Aには、馬力制御用ピストン34にスプール32を押圧させるための3つの受圧室が形成されている。馬力制御用ピストン34の3つの受圧室は、第1供給ライン11、第2供給ライン15および後述するパワーシフトライン71Aと接続されており、それらの受圧室には、それぞれ、第1油圧ポンプ21の吐出圧Pd1、第2油圧ポンプ22の吐出圧Pd2およびパワーシフト圧Psが導かれる。

0036

なお、ネガコン用ピストン33と馬力制御用ピストン34は、そのうちの第1油圧ポンプ21の吐出流量を制限する方(小さくする方)が優先してスプール32を押圧するように構成される。

0037

第2レギュレータ3Bの構成は、第1レギュレータ3Aの構成と同様である。すなわち、第2レギュレータ3Bは、ネガコン用ピストン33により、第2ネガコン圧Pn2に基づいて第2油圧ポンプ22の傾転角を調整する。また、第2レギュレータ3Bは、馬力制御用ピストン34により、第2油圧ポンプ22の吐出圧Pd2および第1油圧ポンプ21の吐出圧Pd1ならびにパワーシフト圧Psに応じて、それらが高くなるほど第2油圧ポンプ22の吐出流量が減少するように第2油圧ポンプ22の傾転角を調整する。

0038

エンジン10により駆動される補助ポンプ23からの吐出圧は、パイロット圧供給ライン71を通じて比例弁72に一次圧として供給される。比例弁72からの制御圧はパワーシフトライン71Aへ出力され、パワーシフトライン71Aからは、一対の分岐ラインが、第1レギュレータ3Aおよび第2レギュレータ3Bにおける馬力制御用ピストン34の受圧室の1つまで延びている。

0039

比例弁72は、第1レギュレータ3Aおよび第2レギュレータ3Bに導かれるパワーシフト圧Psを設定するためのものである。

0040

比例弁72は、コントローラ8により制御される。コントローラ8は、演算装置記憶装置などで構成される。本実施形態では、コントローラ8は、旋回用スプール41のみが作動したときに、パワーシフト圧Psが高くなって第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22の吐出流量が減少するように比例弁72を制御する。以下、その制御のための構成を説明する。

0041

旋回用パイロット回路61には、当該旋回パイロット回路61(右旋回ライン61Aおよび左旋回ライン61B)のパイロット圧が立ったこと、換言すれば旋回操作弁51の操作レバーが傾倒されたことを検出するための旋回用圧力検出器81が設けられている。旋回用圧力検出器81は、右旋回ライン61Aおよび左旋回ライン61Bのうちでパイロット圧が高い方のパイロット圧を選択的に検出できるように構成されている。本実施形態では、旋回用圧力検出器81として圧力センサが用いられている。ただし、旋回用圧力検出器81は、旋回パイロット回路61にパイロット圧が立ったときにオンまたはオフとなる圧力スイッチであってもよい。

0042

パイロット圧供給ライン71からは、スプール作動検出ライン73が分岐している。スプール作動検出ライン73は、監視用スプール40を経由するように第1マルチコントロールバルブ4Aおよび第2マルチコントロールバルブ4Bに跨って延びており、タンクにつながっている。

0043

本実施形態では、監視用スプール40は、第1マルチコントロールバルブ4Aの旋回用スプール41と、第2マルチコントロールバルブ4Bのバケット用スプール44、ブーム用スプール45およびアーム用スプール46である。ただし、スプール作動検出ライン73が監視用スプール40を経由する順番は特に限定されないことは言うまでもない。また、監視用スプール40としては、第2マルチコントロールバルブ4Bのブーム用スプール45およびアーム用スプール46の代わりに、第1マルチコントロールバルブ4Aのブーム用スプール42およびアーム用スプール43が採用されてもよい。さらに、第1マルチコントロールバルブ4A又は第2マルチコントロールバルブ4Bがオプション用スプールを含む場合は、そのオプション用スプールが監視用スプール40に含まれてもよい。

0044

図2に示すように、旋回用スプール41は、中立位置に位置するときでも作動したとき(中立位置から移動したとき)でも、スプール作動検出ライン73を遮断しないように構成されている。一方、旋回用スプール以外の監視用スプール40は、中立位置に位置するときにはスプール作動検出ライン73を遮断しないが、作動したとき(中立位置から移動したとき)にスプール作動検出ライン73を遮断するように構成されている。すなわち、スプール作動検出ライン73は、旋回操作弁51のみが操作されたときには遮断されないが、バケット操作弁53、ブーム操作弁54およびアーム操作弁52のいずれかが操作されると遮断される。

0045

スプール作動検出ライン73の上流側の部分には、各スプールの作動状態によらず、パイロット圧供給ライン71の圧力が低下しすぎないようにするための絞り74が設けられている。また、スプール作動検出ライン73には、絞り74と第2マルチコントロールバルブ4Bの間に、スプール作動検出ライン73が遮断されたことを検出するための監視用圧力検出器75が設けられている。本実施形態では、監視用圧力検出器75として圧力センサが用いられている。ただし、監視用圧力検出器75は、スプール作動検出ライン73が遮断されたときにオンまたはオフとなる圧力スイッチであってもよい。

0046

コントローラ8は、旋回用圧力検出器81および監視用圧力検出器75により、旋回操作弁51のみが操作されたと判定される場合は、パワーシフト圧Psが高くなるように比例弁72を制御する。これにより、第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22の吐出流量が減少する。その結果、旋回加速時に旋回油圧モータ24に供給される作動油の量を抑えて、エネルギーの無駄な消費を抑制することができる。なお、コントローラ8は、旋回の加速期間が過ぎれば、パワーシフト圧Psを元に戻すように比例弁72を制御してもよい。

0047

ここで、図9(b)に、パワーシフト圧Psを上昇させたときの第1油圧ポンプ21の性能特性を二点鎖線Cで示す。なお、図中の実線Aは、図9(a)の実線Aと同様に、パワーシフト圧Psが低い状況下での、双方の油圧ポンプ21,22に同じ負荷がかかったときの第1油圧ポンプ21の性能特性を示す。図9(b)と図9(a)の比較から、パワーシフト圧Psを上昇させることによって、旋回単独操作の場合に第1油圧ポンプ21の吐出流量の増加が抑えられることが分かる。

0048

しかも、本実施形態では、旋回パイロット回路61に旋回用圧力検出器81を設けているので、第1供給ライン11に圧力検出器を設ける場合に比べて、安価な構成で上記の効果を得ることができる。また、本実施形態では、パワーシフト圧Psをレギュレータによる馬力制御に重畳して利用しているため、簡単な制御ロジックで、旋回単独操作の場合に第1油圧ポンプ21の吐出流量の増加が抑えられるという効果を得ることができる。更に、旋回加速の後半に進むにつれて旋回モータ24に作用する負荷圧力が低下し、旋回速度を上昇させるには多くの流量が必要になるが、本実施形態では、パワーシフト圧Psの作用によって旋回単独操作時の第1油圧ポンプ21の吐出流量を一時的に減少させるものの、旋回加速の後半においては、第1油圧ポンプ21の吐出圧Pd1の低下に伴い、上述するレギュレータによる馬力制御の作用によって、第1油圧ポンプ21の吐出流量が自動的に増大する。これにより、旋回モータ24には各旋回段階での負荷に応じた十分な流量の作動油が供給されるので、旋回時の操作フィーリングを損なうこともない。

0049

さらには、旋回用スプール41が作動してもスプール作動検出ライン73を遮断しないように構成されているので、旋回パイロット回路61とスプール作動検出ライン73に圧力検出器を設けるだけで、旋回操作弁51のみが操作されたことを検出できる。すなわち、簡単な構成で旋回単独操作を検出することができる。

0050

<変形例>
スプール作動検出ライン73は必ずしも旋回用スプール41を経由する必要はなく、旋回用スプール41に対するポート数を6としてもよい。この場合、スプール作動検出ライン73が第2マルチコントロールバルブ4Bのみに設けられていてもよい。

0051

(第2実施形態)
次に、図3および図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る油圧駆動システムを説明する。なお、本実施形態ならびに後述する第3および第4実施形態において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。

0052

本実施形態では、図4に示すように、旋回用スプール41が、作動したときにスプール作動検出ライン73を遮断するように構成されている。すなわち、旋回操作弁51、バケット操作弁53、ブーム操作弁54およびアーム操作弁52(操作弁51〜54については図1参照)のいずれが操作されても、スプール作動検出ライン73が遮断される。

0053

このため、旋回操作弁51のみが操作されたことを検出するための構成として、図3に示すように、旋回用スプール41以外の監視用スプール40を作動させるパイロット回路62〜64のいずれかにおいてパイロット圧が立ったことを検出するための非旋回用圧力検出器82が設けられている。非旋回用圧力検出器82は、パイロット回路62〜64の全てのパイロットライン(62A〜64B)のうちでパイロット圧が最も高いもののパイロット圧を選択的に検出できるように構成されている。本実施形態では、非旋回用圧力検出器82として圧力センサが用いられている。ただし、非旋回用圧力検出器82は、パイロット回路62〜64のいずれかにおいてパイロット圧が立ったときにオンまたはオフとなる圧力スイッチであってもよい。

0054

本実施形態でも、第1実施形態と同様に、コントローラ8が、旋回用スプール41のみが作動したときに、パワーシフト圧Psが高くなって第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22の吐出流量が減少するように比例弁72を制御する。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。

0055

また、本実施形態では、旋回用スプール41が作動したときにスプール作動検出ライン73を遮断するように構成されているので、通常の構造の旋回用スプールを用いて旋回単独操作を検出することができる。換言すれば、既存の建設機械に組み込まれた油圧駆動システムを、本実施形態の油圧駆動システムに安価に改造することができる。

0056

(第3実施形態)
次に、図5および図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る油圧駆動システム1Bを説明する。本実施形態では、旋回操作だけでなく、必要流量が少ないバケットアウト操作およびブーム下げ操作も検出することができる構成が採用されている。そして、コントローラ8は、旋回用スプール41のみが作動したときだけでなく、旋回用スプール41が作動し、かつ、バケット用スプール44および/またはブーム用スプール45が必要流量が少ない方向(バケットアウトおよび/またはブーム下げの方向)に作動したときも、パワーシフト圧Psが高くなって第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22の吐出流量が減少するように比例弁72を制御する。

0057

具体的には、図6に示すように、バケット用スプール44が、バケットアウトの方向に作動したときでもスプール作動検出ライン73を遮断しないように構成されている。また、バケットパイロット回路63には、バケットアウト用ライン63Bのパイロット圧が立ったことを検出するためのバケットアウト用圧力検出器83が設けられている。本実施形態では、バケットアウト用圧力検出器83として圧力センサが用いられている。ただし、バケットアウト用圧力検出器83は、バケットアウト用ライン63Bのパイロット圧が立ったときにオンまたはオフとなる圧力スイッチであってもよい。

0058

さらには、ブーム用スプール45が、ブーム下げの方向に作動したときでもスプール作動検出ライン73を遮断しないように構成されている。また、ブームパイロット回路64には、ブーム下げ用ライン64Bのパイロット圧が立ったことを検出するためのブーム下げ用圧力検出器84が設けられている。本実施形態では、ブーム下げ用圧力検出器84として圧力センサが用いられている。ただし、ブーム下げ用圧力検出器84は、ブーム下げ用ライン64Bのパイロット圧が立ったときにオンまたはオフとなる圧力スイッチであってもよい。

0059

そして、コントローラ8は、次の4つの場合に、パワーシフト圧Psが高くなるように比例弁72を制御する。これにより、第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22の各々のポンプの吐出圧に対する吐出流量が減少する。その結果、旋回加速時に旋回油圧モータ24に供給される作動油の量を抑えて、エネルギーの無駄な消費を抑制することができる。なお、コントローラ8は、旋回の加速期間が過ぎれば、パワーシフト圧Psを元に戻すように比例弁72を制御してもよい。

0060

上述した4つの場合の1つ目は、旋回用圧力検出器81によるパイロット圧検出ならびに監視用圧力検出器75、バケットアウト用圧力検出器83およびブーム下げ用圧力検出器84の非検出によって、旋回操作弁51のみが操作されたと判定される場合である。2つ目は、旋回用圧力検出器81およびバケットアウト用圧力検出器83によるパイロット圧検出ならびに監視用圧力検出器75およびブーム下げ用圧力検出器84の非検出によって、旋回操作弁51が操作され、かつ、バケット操作弁53がバケットアウト方向に操作されたと判定される場合である。3つ目は、旋回用圧力検出器81およびブーム下げ用圧力検出器84によるパイロット圧検出ならびに監視用圧力検出器75およびバケットアウト用圧力検出器83の非検出によって、旋回操作弁51が操作され、かつ、ブーム操作弁54がブーム下げ方向に操作されたと判定される場合である。4つ目は、旋回用圧力検出器81、バケットアウト用圧力検出器83およびブーム下げ用圧力検出器84によるパイロット圧検出ならびに監視用圧力検出器75の非検出によって、旋回操作弁51が操作され、かつ、バケット操作弁53がバケットアウト方向に操作され、かつ、ブーム操作弁54がブーム下げ方向に操作されたと判定される場合である。

0061

本実施形態の構成によれば、旋回単独操作のときだけでなく、旋回とブーム下げの同時操作、旋回とバケットアウトの同時操作、旋回とブーム下げとバケットアウトの同時操作という頻繁に行われる操作のときにも、旋回加速時のエネルギーの無駄な消費を抑制することができる。

0062

<変形例>
バケットアウト操作およびブーム下げ操作は、必ずしも双方が検出可能である必要はなく、いずれか一方が検出可能であってもよい。

0063

また、第2実施形態のように、図7に示す非旋回用圧力検出器82を採用すれば、旋回用スプール41、バケット用スプール44およびブーム用スプール45を、図4に示すような通常の構造(作動したときにスプール作動検出ライン73を遮断する構造)に変更することができる。この場合、本実施形態ではバケットアウト用圧力検出器83およびブーム下げ用圧力検出器84が設けられているため、図7に示すように、非旋回用圧力検出器82が選択的にパイロット圧を検出するパイロットラインからブーム下げ用ライン64Bおよびバケットアウト用ライン63Bが除かれていてもよい。

0064

(第4実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第4実施形態に係る油圧駆動システム1Cを説明する。本実施形態では、全ての監視用スプール40が図4に示すような通常の構造(作動したときにスプール作動検出ライン73を遮断する構造)を有している。

0065

また、本実施形態では、第3実施形態で説明したバケットアウト用圧力検出器83およびブーム下げ用圧力検出器84に加えて、バケットパイロット回路63のバケットイン用ライン63Aにバケットイン用圧力検出器85が設けられ、ブームパイロット回路64のブーム上げ用ライン64Aにブーム上げ用圧力検出器86が設けられ、アームパイロット回路62(アームイン用ライン62Aおよびアームアウト用ライン62B)にアーム用圧力検出器87が設けられている。バケットイン用圧力検出器85は、バケットイン用ライン63Aのパイロット圧が立ったことを検出するためのものであり、ブーム上げ用圧力検出器86は、ブーム上げ用ライン64Aのパイロット圧が立ったことを検出するためのものであり、アーム用圧力検出器87は、アームパイロット回路62(アームイン用ライン62Aおよびアームアウト用ライン62B)のパイロット圧が立ったことを検出するためのものである。

0066

本実施形態でも、第3実施形態と同様に、旋回操作だけでなく、必要流量が少ないバケットアウト操作およびブーム下げ操作も検出することができる。従って、本実施形態でも、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態では、全ての操作弁51〜54のパイロット回路61〜64に圧力検出器が設けられているので、監視用スプール40として、通常の構造の旋回用スプール41、バケット用スプール44、ブーム用スプール45およびアーム用スプール46を用いても、旋回単独操作を検出することができる。その結果、既存の建設機械に組み込まれた油圧駆動システムを、本実施形態の油圧駆動システムに安価に改造することができる。

0067

なお、本実施形態では、第2マルチコントロールバルブ4Bのアーム用スプール46が監視用スプール40であるが、第1実施形態で説明したように、第1マルチコントロールバルブ4Aのアーム用スプール43が監視用スプール40であってもよいことは言うまでもない。

0068

また、旋回単独操作および旋回とブーム下げの同時操作のみを検出する場合には、バケットパイロット回路63に、バケットアウト用圧力検出83およびバケットイン用圧力検出85の代わりに、バケットイン用ライン63Aおよびバケットアウト用ライン63Bのうちでパイロット圧が高い方のパイロット圧を選択的に検出できるように構成された圧力検出器(図示せず)が設けられてもよい。同様に、旋回単独操作および旋回とバケットアウトの同時操作のみを検出する場合には、ブームパイロット回路64に、ブーム下げ用圧力検出84およびブーム上げ用圧力検出86の代わりに、ブーム上げ用ライン64Aおよびブーム下げ用ライン64Bのうちでパイロット圧が高い方のパイロット圧を選択的に検出できるように構成された圧力検出器(図示せず)が設けられてもよい。

0069

(その他の実施形態)
前記第1実施形態ないし第4実施形態において、第1および第2油圧ポンプ12,22の吐出流量の制御方式は、必ずしもネガコン方式である必要はなく、ポジティブコントロール方式であってもよい。すなわち、第1および第2レギュレータ3A,3Bはネガコン用ピストン33の代わりにポジコン用ピストンを有してもよい。あるいは、流量制御電気的に行う方式(いわゆる電気ポジコン)であってもよい。また、第1および第2油圧ポンプ21,22の吐出流量の制御方式は、ロードセンシング方式であってもよい。

0070

本発明の油圧駆動システムは、種々の建設機械に対して有用である。

0071

1A〜1C油圧駆動システム
21 第1油圧ポンプ
22 第2油圧ポンプ
24旋回油圧モータ
3A 第1レギュレータ
3B 第2レギュレータ
4A 第1マルチコントロールバルブ
4B 第2マルチコントロールバルブ
40監視用スプール
41旋回用スプール
44バケット用スプール
42,45ブーム用スプール
61〜64パイロット回路
63B バケットアウト用ライン
64Bブーム下げ用ライン
72比例弁
73 スプール作動検出ライン
75 監視用圧力検出器
8コントローラ
81旋回用圧力検出器
82 非旋回用圧力検出器
83 バケットアウト用圧力検出器
84 ブーム下げ用圧力検出器

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