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技術 屋根材

出願人 日鉄日新製鋼株式会社
発明者 和泉圭二太田祐吾長津朋幸
出願日 2013年12月2日 (5年10ヶ月経過) 出願番号 2013-248920
公開日 2015年4月16日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2015-071928
状態 特許登録済
技術分野 屋根ふき・それに関連する装置または器具
主要キーワード 運搬コンベア スリット式 傾斜方向上側 スーパーボール 無機発泡粒 コロニアル 塗装溶融 屋根躯体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月16日)のものです。
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図面 (3)

課題

断熱性防音性防耐火性能及び耐久性の全てに優れており、しかも軽量である屋根材を提供する。

解決手段

本発明は、一対の基材2間に芯材3を有する屋根材1であって、前記芯材3が、発泡樹脂4と、前記発泡樹脂4中に均一に分散された平均粒子径が1mm以上の無機発泡粒子5とを含み、且つ前記発泡樹脂4に対する前記無機発泡粒子5の質量割合が2.0以上であることを特徴とする屋根材1である。この屋根材1は、厚さを8mm以上とすることにより、立体感のある意匠性を付与することができる。

概要

背景

屋根材には、居住性の向上や省エネ等の観点から断熱性が要求されると共に、雨音騒音を防止する観点から防音性が要求される。また、屋根材には、施工性の観点から軽量であることが要求されると共に、建築基準法に基づき一定の防耐火性能も要求される。さらに、屋根材には、運搬時の折れ及び施工時や雪下ろし等の作業時における潰れ等を防止する観点から耐久性も要求される。

屋根材としては、従来、粘土系瓦セメント(又はコンクリート)系コロニアル等と呼ばれるスレート系屋根材、金属系屋根材が一般に用いられている。
粘土系瓦やセメント(又はコンクリート)系瓦は、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性には優れているものの、重すぎるために施工性が十分でないという問題がある。また、これらの瓦は、一旦昇温すると冷め難く、放熱性が低いため、室内等の温度が下がり難いという問題もある。
また、スレート系屋根材は、粘土系瓦やセメント(又はコンクリート)系瓦に比べて軽量であるものの、その重量は十分なものとは言えない。特に、重ね葺き施工を行う場合、重なりによって生じる段差が大きい方が立体感のある意匠性を付与することができるところ、スレート系屋根材は、軽量化のために厚くすることができず、立体感のある意匠性を付与することができないという問題がある。

金属系屋根材は、粘土系瓦、セメント(又はコンクリート)系瓦及びスレート系屋根材に比べて軽量であり、施工性に優れるという利点があるものの、粘土系瓦、セメント(又はコンクリート)系瓦及びスレート系屋根材に比べて断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性が十分でないという問題がある。
そこで、金属板に各種材料を複合化させた金属系屋根材が提案されている。例えば、金属板に発泡樹脂樹脂発泡体)を積層した屋根材(特許文献1及び2参照)、発泡樹脂を金属板の間芯材として設けた屋根材(特許文献3参照)、石膏ボードを金属板の間に芯材として設けた屋根材、無機発泡粒子を添加した発泡樹脂を金属板の間に芯材として設けた屋根材(特許文献4参照)等が提案されている。

概要

断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性の全てに優れており、しかも軽量である屋根材を提供する。 本発明は、一対の基材2間に芯材3を有する屋根材1であって、前記芯材3が、発泡樹脂4と、前記発泡樹脂4中に均一に分散された平均粒子径が1mm以上の無機発泡粒子5とを含み、且つ前記発泡樹脂4に対する前記無機発泡粒子5の質量割合が2.0以上であることを特徴とする屋根材1である。この屋根材1は、厚さを8mm以上とすることにより、立体感のある意匠性を付与することができる。

目的

本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性の全てに優れており、しかも軽量である屋根材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

一対の基材間芯材を有する屋根材であって、前記芯材が、発泡樹脂と、前記発泡樹脂中に均一に分散された平均粒子径が1mm以上の無機発泡粒子とを含み、且つ前記発泡樹脂に対する前記無機発泡粒子の質量割合が2.0以上であることを特徴とする屋根材。

請求項2

厚さが6mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の屋根材。

請求項3

重ね葺き施工に用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根材。

技術分野

0001

本発明は、屋根材、特に住宅用屋根に葺かれる屋根材に関する。

背景技術

0002

屋根材には、居住性の向上や省エネ等の観点から断熱性が要求されると共に、雨音騒音を防止する観点から防音性が要求される。また、屋根材には、施工性の観点から軽量であることが要求されると共に、建築基準法に基づき一定の防耐火性能も要求される。さらに、屋根材には、運搬時の折れ及び施工時や雪下ろし等の作業時における潰れ等を防止する観点から耐久性も要求される。

0003

屋根材としては、従来、粘土系瓦セメント(又はコンクリート)系コロニアル等と呼ばれるスレート系屋根材、金属系屋根材が一般に用いられている。
粘土系瓦やセメント(又はコンクリート)系瓦は、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性には優れているものの、重すぎるために施工性が十分でないという問題がある。また、これらの瓦は、一旦昇温すると冷め難く、放熱性が低いため、室内等の温度が下がり難いという問題もある。
また、スレート系屋根材は、粘土系瓦やセメント(又はコンクリート)系瓦に比べて軽量であるものの、その重量は十分なものとは言えない。特に、重ね葺き施工を行う場合、重なりによって生じる段差が大きい方が立体感のある意匠性を付与することができるところ、スレート系屋根材は、軽量化のために厚くすることができず、立体感のある意匠性を付与することができないという問題がある。

0004

金属系屋根材は、粘土系瓦、セメント(又はコンクリート)系瓦及びスレート系屋根材に比べて軽量であり、施工性に優れるという利点があるものの、粘土系瓦、セメント(又はコンクリート)系瓦及びスレート系屋根材に比べて断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性が十分でないという問題がある。
そこで、金属板に各種材料を複合化させた金属系屋根材が提案されている。例えば、金属板に発泡樹脂樹脂発泡体)を積層した屋根材(特許文献1及び2参照)、発泡樹脂を金属板の間芯材として設けた屋根材(特許文献3参照)、石膏ボードを金属板の間に芯材として設けた屋根材、無機発泡粒子を添加した発泡樹脂を金属板の間に芯材として設けた屋根材(特許文献4参照)等が提案されている。

先行技術

0005

特開平6−299658号公報
特開2000−154610号公報
特許第3600889号公報
特許第4908693号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、発泡樹脂を用いる特許文献1〜3の金属系屋根材は、軽量であって施工性が良好であるものの、防耐火性能が十分でないと共に、施工時や雪下ろし等の作業時において潰れ易く、耐久性も十分でないという問題がある。
また、石膏ボードを金属板の間に芯材として設けた屋根材は、防耐火性能及び耐久性が良好であるものの、重いために厚くすることができず、施工性が十分でないという問題がある。
さらに、無機発泡粒子を添加した発泡樹脂を金属板の間に芯材として設けた特許文献4の屋根材は、芯材中で無機発泡粒子が片寄っていると共に、無機発泡粒子の割合も少ないため、防耐火性能及び耐久性が十分でないという問題がある。

0007

本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性の全てに優れており、しかも軽量である屋根材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、一対の基材間に芯材を有する屋根材において、芯材のマトリックスとなる発泡樹脂中に特定の平均粒子径を有する無機発泡粒子を均一に分散させると共に、発泡樹脂に対する無機発泡粒子の質量割合を所定の範囲とすることで、上記の問題を全て解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。

0009

すなわち、本発明は、一対の基材間に芯材を有する屋根材であって、前記芯材が、発泡樹脂と、前記発泡樹脂中に分散された平均粒子径が1mm以上の無機発泡粒子とを含み、且つ前記発泡樹脂に対する前記無機発泡粒子の質量割合が2.0以上であることを特徴とする屋根材である。

発明の効果

0010

本発明によれば、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性の全てに優れており、しかも軽量である屋根材を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の屋根材の断面図である。
重ね葺き施工を説明するための上面図である。

0012

以下、本発明の屋根材について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の屋根材の断面図である。図1において、屋根材1は、一対の基材2間に芯材3を有する。芯材3は、発泡樹脂4と、発泡樹脂4中に均一に分散された無機発泡粒子5とを含む。本発明の屋根材は、発泡樹脂4中に無機発泡粒子5を均一に分散させることにより、無機発泡粒子5を芯材3中に高充填化させても重くなり過ぎないため、軽量化を図りつつ、防耐火性能及び耐久性を向上させることができる。

0013

発泡樹脂4としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。発泡樹脂4の例としては、ポリウレタンフォームフェノールフォームポリスチレンフォームポリイソシアヌレートフォーム等が挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0014

無機発泡粒子5としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。無機発泡粒子5の例としては、発泡ガラスパーライトシラスバルーンフライアッシュバルーンセラミックスバルーンバーミキュライトイソライト等が挙げられる。これらの無機発泡粒子5は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0015

無機発泡粒子5の比重としては、特に限定されないが、好ましくは0.7未満、より好ましくは0.6以下である。ここで、本明細書において「無機発泡粒子5の比重」とは、4℃の水の体積密度に対する無機発泡粒子5の体積密度の比を意味する。

0016

また、無機発泡粒子5の気泡の種類は、特に限定されず、独立気泡であってもよいが、連続気泡を有することが好ましい。ここで、本明細書において「連続気泡」とは、隣接する気泡同士が繋がっている構造、すなわち、気泡を構成する壁が破れて繋がっている構造を意味する。また、「独立気泡」とは、隣接する気泡同士が繋がっていない構造、すなわち、気泡が壁に囲まれて独立している構造を意味する。無機発泡粒子5が連続気泡を有していれば、無機発泡粒子5の気泡(空隙)中に発泡樹脂4が充填され易くなり、芯材3の安定性が高くなる。

0017

連続気泡を有する無機発泡粒子5としては、特に限定されないが、発泡ガラスが挙げられる。発泡ガラスは、一般に、ガラス粉末に、炭酸カルシウム炭化珪素及び増粘剤としての硼砂を加え、加熱炉を用いて室温から約1000℃まで1時間程度で加熱し、ガラス融体化した時点で、炭化珪素の分解による発泡及び炭酸カルシウムの分解による発泡を行わせると共に、増粘剤である硼砂によって粘性を高めておき、これらの発泡した気泡をガラスの中に保持させた後、加熱炉から取り出して急冷したり、或いは加熱炉から取り出すと共に水を噴霧する等して急冷したりすることによって製造される。そして、発泡ガラスの気泡の種類は、発泡剤の選択及び加熱条件等によって調整することができる。
なお、発泡ガラスは、ミラクルソルやスーパーソルという商品名で市販されているため、これらの市販品を本発明に用いることも可能である。

0018

無機発泡粒子5の平均粒子径は1mm以上である必要がある。このような平均粒子径を有する無機発泡粒子5は、例えば、所定のメッシュ粗さのを用いた分級により得ることができる。ここで、本明細書において「平均粒子径」とは、篩法によって測定した粒子径ヒストグラム中、粒子径の小さい方から質量の和が総質量の50%に達する粒子の粒子径のことを意味する。無機発泡粒子5の平均粒子径が1mm未満であると、無機発泡粒子5間の空隙が狭くなり、屋根材1の製造時に発泡樹脂4の原料液発泡性阻害してしまう。具体的には、発泡樹脂4の原料発泡硬化させる際に、無機発泡粒子5間の空隙に発泡樹脂4が浸透する時の抵抗力が増大する。その結果、発泡樹脂4の発泡圧によって無機発泡粉末4が動き易くなり、無機発泡粉末4の均一な分散状態充填性)が得られなくなる。また、発泡樹脂4の発泡倍率(発泡樹脂4の原料液の体積に対する発泡硬化後の発泡樹脂4の体積の比)が小さくなるため、発泡樹脂4の密度が大きくなり、可燃成分の増加によって防耐火性能が低下してしまう。

0019

無機発泡粒子5の平均粒子径の上限は、特に限定されず、作製する芯材3の厚さに応じて適宜調整すればよい。具体的には、芯材3は、一方の基材2に無機発泡粒子5を敷き詰めた後、その表面に発泡樹脂4の原料液を塗布して発泡させることによって製造されるが、基材2上に敷き詰める無機発泡粒子5の層の厚さを15〜25mmとする場合、無機発泡粒子5の平均粒子径は1〜10mmであることが好ましい。また、基材2上に敷き詰める無機発泡粒子5の層の厚さを25mmよりも大きくする場合、10mmよりも大きい平均粒子径を有する無機発泡粒子5を用いることができる。

0020

芯材3における発泡樹脂4に対する無機発泡粒子5の質量割合は2.0以上、好ましくは2.0〜7.0、より好ましくは2.5〜6.0、最も好ましくは3.0〜5.0である。発泡樹脂4に対する無機発泡粒子5の質量割合は2.0未満であると、芯材3に占める無機発泡粒子5の割合が少なくなり、所望の防耐火性能及び耐久性を得ることができない。なお、芯材3中の発泡樹脂4の質量は、芯材3の質量から無機発泡粒子5の質量を除することによって算出することができる。

0021

基材2としては、特に限定されず、各種用途に応じて適切なものを選択すればよい。基材2の例としては、鉄板アルミニウム板銅板ステンレス板チタン板亜鉛メッキ鋼板アルミ亜鉛合金メッキ鋼板、その他の合金メッキ鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板フッ素樹脂塗装鋼板ポリエステル塗装鋼板、若しくはこれらを各種色調に塗装したカラー金属板カラー鋼板クラフト紙、アルミ蒸着紙アスベスト紙、ガラス繊維紙ガラス繊維合成樹脂複合紙アスファルトフェルト金属箔(Al、Fe、Pb、Cu)、合成樹脂シートゴムシート布シート石膏紙、水酸化アルミ紙、不織布、又は石膏ボード等の無機質板の1種以上からなり、これをロール成形プレス成形押出成形等によって各種形状に成形したものが挙げられる。

0022

基材2の厚さとしては、特に限定されないが、屋根材1の軽量化の観点から、一般に0.05〜2.0mm、好ましくは0.1mm〜1.0mmである。
また、基材2には、無機発泡粒子5を敷き詰め易くするために隆起部(凸部)を端部に予め形成してもよい。或いは、基材2の端部に枠を別途配置してもよい。

0023

一対の基材2と芯材3とから構成される屋根材1の厚さは、特に限定されないが、好ましくは6mm以上、より好ましくは8〜50mm、最も好ましくは10〜30mmである。屋根材1の厚さを8mm以上とすることにより、屋根材1を重ね葺き施工する場合に大きな段差を与えることができ、立体感のある意匠性を付与することができる。ここで、重ね葺き施工とは、図2に示すような屋根材1の一部を重ねつつ葺く施工方法のことを意味し、この施工方法により、軒側(傾斜方向下側)から棟側傾斜方向上側)に向かって屋根材1が順次重なった構造を与えることができる。また、重ね葺き施工では、ビス等を用いて屋根材1を固定するが、本発明の屋根材1は、耐久性に優れているため、固定時に割れ等も発生し難い。
これに対して従来の屋根材(例えば、コロニアルや瓦等)は、6mm程度の厚さでも重く、さらに厚くなると運搬が困難になり、施工性が低下すると同時に屋根躯体への負荷も増大する。また、従来の屋根材は、厚くなると、釘やビス等による固定時に割れも発生し易くなる。

0024

上記のような構造を有する本発明の屋根材1は、一対の基材2のうちの一方の基材2上に無機発泡粒子5を敷き詰めた後、無機発泡粒子5の表面に発泡樹脂4の原料液を塗布し、芯材3の厚さが所定の厚さとなるように他方の基材2を配置し、発泡樹脂4の原料液を発泡硬化させることによって製造することができる。このようにして製造することにより、発泡樹脂4が、無機発泡粒子5同士の間や無機発泡粒子5の気泡(空隙)内に侵入し、発泡樹脂4のマトリックスに無機発泡粒子5が高充填された芯材3を形成することができる。そして、このような芯材3を有する屋根材1であれば、断熱性、防音性及び防耐火性能の全てに優れ、しかも軽量化が可能となる。特に、この屋根材1は、軽量でありながら、少なくとも不燃材料としての認定が得られる程度の防耐火性能を有している。

0025

なお、発泡樹脂4の原料液を基材2上に塗布した後に無機発泡粒子5を敷き詰める方法も考えられるが、この場合、発泡樹脂4の原料液の種類によっては、無機発泡粒子5を敷き詰める前に発泡が始まることがあるため好ましくない。また、この方法では、無機発泡粒子5を平滑に敷き詰めることも難しくなり、結果として発泡樹脂4が無機発泡粒子5同士の間や無機発泡粒子5の気泡(空隙)内に十分に侵入しない。さらに、この方法では、発泡硬化の際に、敷き詰められた無機発泡粉末4が発泡樹脂4の発泡圧によって浮き上がり、芯材3中で無機発泡粉末4が片寄った分散状態で存在することになる。具体的には、基材2近傍では発泡樹脂4のみの層が形成されると共に、基材2から離れるにつれて芯材3中の無機発泡粉末4の含有量が高くなる。このような芯材3を有する屋根材1では、火災等により温度上昇した際に、基材2界面や基材2近傍部において発泡樹脂4が熱分解して、芯材3中に亀裂、収縮及び空洞化が生じ易くなり、所望の耐防火性能が得られない。

0026

基材2上に無機発泡粒子5を敷き詰める方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の粉末充填装置を用いて行うことができる。その中でも、粉末を供給する供給ホッパーと、スリット状の吐出口を有し且つ供給ホッパーから供給された粉末を吐出する粉末吐出スリットとを備えたスリット式粉末充填装置は、無機発泡粒子5を安定且つ連続的に基材2上に敷き詰めると同時に、敷き詰められた無機発泡粒子5の表面を平滑化させることができるため好ましい。このスリット式粉末充填装置は、基材2と粉末吐出スリットとの間のクリアランスを調整することにより、敷き詰められる無機発泡粒子5の層の厚さを制御することができる。また、基材2を運搬コンベア上に載せて移送しながらスリット式粉末充填装置から無機発泡粒子5を連続的に供給して敷き詰めることにより、屋根材1の連続的な製造も可能となる。

0027

発泡樹脂4の原料液としては、硬化時に発泡樹脂4を与える原料成分であれば特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。例えば、ポリウレタンフォーム及びポリイソシアヌレートフォームの原料液は、ポリオール及びポリイソシアネートを主成分とし、発泡剤(例えば、水、フルオロカーボン)、整泡剤(例えば、シリコーンオイル)、触媒(例えば、アミン化合物)等を配合した組成物である。また、フェノールフォームの原料液は、フェノール樹脂硬化剤(例えば、レゾール型の場合は有機酸又は無機酸、ノボラック型の場合はアミン等)、発泡剤(例えば、レゾール型の場合はハイドロカーボン、ノボラック型の場合は有機発泡剤等)等を配合した組成物である。

0028

発泡樹脂4の原料液の塗布方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法を用いることができる。具体的には、当該技術分野において一般に用いられている発泡樹脂4の原料液の塗布装置を用いて塗布すればよい。
また、発泡樹脂4の原料液は、硬化時に発泡することによって体積膨張することから、敷き詰められた無機発泡粒子5の表面全体に塗布するのではなく、直線状に複数列塗布することが好ましい。具体的には、運搬コンベアによって移送される基材2上の無機発泡粒子5の表面に、運搬コンベアの移送方向と垂直方向に発泡樹脂4の原料液を直線状に複数列塗布することにより、屋根材1の連続的な製造が可能となる。敷き詰められた無機発泡粒子5の表面全体に発泡樹脂4の原料液を塗布すると、芯材3における発泡樹脂4の割合(特に、発泡樹脂4のみから形成される層の割合)が多くなりすぎてしまい、所望の防耐火性能が得られないことがある。

0029

発泡樹脂4の原料液の塗布量は、特に限定されることはなく、無機発泡粒子5の種類及び量等によって適宜調整する必要があるが、一般的に、発泡樹脂4の原料液に対する無機発泡粒子5の質量比(無機発泡粒子5の質量/発泡樹脂4の原料液の質量)が1.3〜4.0、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは1.8〜2.8となる量である。当該質量比が1.3未満であると、無機発泡粒子5の割合が少なすぎてしまい、所望の防耐火性能が得られないことがある。一方、当該質量比が4.0を超えると、芯材3の耐久性が低下することがある。

0030

発泡硬化の際の条件は、特に限定されることはなく、使用する発泡樹脂4の原料液の種類に応じて適宜調整すればよいが、一般的に40〜200℃で30秒〜60分間加熱すればよい。

0031

以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1)
まず、一方の基材として、所定の形状に成形した厚さ0.35mmの塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板上に、スリット式粉末充填装置を用いて所定の平均粒子径を有する無機発泡粉末を均一に敷き詰めた。無機発泡粉末としては、株式会社こっこー製のスーパーソル(見掛比重:0.22g/cm3、絶対比重0.4〜0.5g/cm3)を用い、メッシュの大きさを調整することによって所定の平均粒子径に篩い分けしたものを用いた。

0032

次に、敷き詰めた無機発泡粉末の表面に発泡樹脂の原料液を直線状に複数列塗布した。発泡樹脂の原料液の塗布量は、発泡樹脂の原料液に対する無機発泡粒子の質量比(無機発泡粒子の質量/発泡樹脂の原料液の質量)が表1に示す値となるように調整した。ここで、発泡樹脂をウレタンフォームとする場合は、ウレタンフォームの原料液としてポリイソシアネートとポリオールと発泡剤とを含む組成物(ポリイソシアネートとポリオールとの質量比は1:1)を用いた。発泡樹脂をポリイソシアヌレートフォームとする場合は、ポリイソシアヌレートフォームの原料液としてポリイソシアヌレートとポリオールと発泡剤とを含む組成物(ポリイソシアヌレートとポリオールとの質量比は1:1)を用いた。また、各組成物は、ディスパーミキサーにて7000rpmで10秒撹拌した後に用いた。
次に、他方の基材として厚さ0.2mmのガラス繊維紙を配置し、全体の厚さが表1に示す値となるようにギャップ調整可能な発泡装置内にて60℃で7分間加熱することによって発泡硬化させることにより、屋根材を作製した。

0033

(比較例2)
無機発泡粉末及び発泡樹脂の原料液の適用順序を逆にして実験を行った。具体的には、所定の形状に成形した厚さ0.35mmの塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板上に発泡樹脂の原料液を直線状に複数列塗布した後、スリット式粉末充填装置を用いて無機発泡粉末を均一に敷き詰め、発泡樹脂の原料液を発泡硬化させることにより、屋根材を作製した。なお、使用した材料は表1に示した。また、その他の条件は上記の実施例と同様にした。

0034

(比較例3及び4)
無機発泡粉末を用いずに発泡樹脂のみを芯材として用いた屋根材を作製した。なお、使用した材料は表1に示した。また、その他の条件は上記の実施例と同様にした。
(比較例5)
屋根材として、厚さ0.35mmの塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板を10mm厚の瓦形状に成形することによって作製した金属屋根材を用いた。
(比較例6)
屋根材として、塗装溶融Zn−Al合金めっき鋼板製の金属屋根材(厚さ0.3mm)の裏面側にポリエチレンシート(厚さ3.7mm)を貼ったものを用いた。
(比較例7)
屋根材として、市販のコロニアル(KMEW製コロニアルグラッサ、厚さ6mm)を用いた。
(比較例8)
屋根材として、粘土瓦(丸栄陶業株式会社製和形いぶし瓦)を用いた。

0035

上記の実施例及び比較例で作製又は準備した屋根材の特徴を表1にまとめる。

0036

0037

上記で作製及び準備した屋根材について、以下の評価を行った。
(1)発泡樹脂の充填性評価
実施例1〜3及び比較例1〜2で作製した屋根材を任意の箇所で切断し、その断面を目視観察することにより、無機発泡粒子同士の間や無機発泡粒子の気泡(空隙)内に発泡樹脂が均一に充填されているか否かを評価した。この評価において、未充填部が10%以下であるものを○、未充填部が10%を超えるものを×として表す。

0038

(2)総発熱量の評価
上記で作製した屋根材のほぼ中央部から10cm角の試験片切り出した。この試験片について、ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメーター試験機を用いて、加熱開始後20分間の総発熱量(MJ/m2)を求めた。この評価において、総発熱量が8MJ/m2以下のものを○、総発熱量が8MJ/m2を超えるものを×として表す。

0039

(3)最大発熱速度の評価
総発熱量の評価で用いた試験片について、ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメーター試験機を用いて、加熱開始後20分間の最大発熱速度として、200kW/m2を超える時間を秒単位で求めた。この評価において、10秒以上継続して200kW/m2を超えなかったものを○、10秒以上継続して200kW/m2を超えたものを×として表す。

0040

(4)防音性の評価
厚さ20mmの合板製の野地板で囲まれた容器一辺が500mmの立方体)を作製し、その容器の内壁吸音材被覆すると共に騒音計リオン株式会社製NL−22)を中央に配置した。次に、容器の上部に屋根材を配置し、その上にスーパーボール(直径20mm、質量4.7g)を10cmの高さから自然落下させたときの騒音レベルを測定した。3,000Hzにおける騒音値が60dBを超えたものを×、50〜60dBの範囲のものを△、50dB未満のものを○として表す。

0041

(5)耐久性の評価
屋根材の中央部に体重70kgの人が片足立ち、全体重を屋根材に負荷した後、負荷のない状態で屋根材の変形の有無を調べた。この評価において、著しい変形があったものを×、軽微な変形があったものを△、変形がなかったものを○として表す。

0042

(6)断熱性及び放熱性の評価
野地板(厚さ12mm)の表面に屋根材、野地板の裏面に断熱ボード(厚さ40mm)を配置して模擬屋根を作製し、熱伝対を屋根材の表面及び野地板の裏面に設置した。次に、この模擬屋根の表面から177mmの位置に12個のランプ(100/110V、150W)を均等に配置し、ランプ出力60%にて照射時間経過後の野地板の裏面温度を熱伝対によって測定することで断熱性を評価した。この評価において、野地板の裏面温度が50℃以上であったものを×、45℃以上50℃未満であったものを△、45℃未満であったものを○として表す。
また、ランプ照射によって屋根材の表面温度を80℃に昇温させた後、ランプ照射を停止し、1時間放置した後の屋根材の表面温度を熱伝対によって測定することで放熱性を評価した。この評価において、屋根材の表面温度が50℃以上であったものを×、50℃未満であったものを○として表す。

0043

(7)施工性の評価
屋根材の重量を測定することによって評価した。この評価において、重量が10kg/m2未満のものを○、10kg/m2以上20kg/m2未満のものを△、20kg/m2以上のものを×として表す。

0044

(8)意匠性の評価
屋根材の意匠性は、屋根材の厚さ(段差)による立体感及び質感に起因することから、便宜的に、屋根材の厚みが8mm以上の場合を◎(意匠性に非常に優れる)、屋根材の厚みが8mm未満6mm以上の場合を○(意匠性に優れる)、屋根材の厚みが6mm未満を×(意匠性が劣る)として表す。
上記の(1)〜(8)の評価結果を表2に示す。

0045

0046

表2の結果に示されているように、平均粒子径が1mm以上の無機発泡粒子を用い且つ発泡樹脂に対する無機発泡粒子の質量割合が2.0以上実施例1〜3の屋根材は、上記の各特性が全て良好であった。
これに対して平均粒子径が1mm未満の無機発泡粒子を用いて芯材を形成した比較例1の屋根材では、発泡樹脂の充填性が十分ではないと共に、総発熱量が高く、防耐火性能が十分ではなかった。また、無機発泡粉末及び発泡樹脂の原料液の適用順序を逆にして作製した芯材を有する比較例2の屋根材もまた、発泡樹脂の充填性が十分ではないと共に、防耐火性能及び耐久性も十分ではなかった。また、発泡樹脂のみを芯材として用いた比較例3及び4の屋根材は、総発熱量が高く、防耐火性能が十分ではなかった。そして、比較例3の屋根材は意匠性も十分でなかった。さらに、比較例5〜8の屋根材は、断熱性、防音性、耐久性、施工性、意匠性のいずれかの特性が十分ではなかった。

実施例

0047

上記の結果からわかるように、本発明によれば、断熱性、防音性、防耐火性能及び耐久性の全てに優れており、しかも軽量である屋根材を提供することができる。

0048

1屋根材、2基材、3芯材、4発泡樹脂、5無機発泡粒子。

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