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図面 (8)

課題

投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンドマッチを精度良く行うのに有利な露光装置を提供する。

解決手段

この露光装置は、原版に形成されているパターンの像を、第1の投影倍率を有する第1の投影光学系を介して、第1のパターン形成領域として基板上に露光する。制御部は、原版保持部と基板保持部との同期走査を制御し、基板上に予め第1の投影倍率とは異なる第2の投影倍率を有する第2の投影光学系を介して露光された第2のパターン形成領域に、第1のパターン形成領域を重ね合わせて露光させる。特に、制御部は、原版保持部と基板保持部との1回の走査で、第1のパターン形成領域を複数の第2のパターン形成領域に一括して走査露光させる間に、第2のパターン形成領域の状態、または原版におけるパターンの形成状態に基づいて、原版保持部または基板保持部の動作を変更させる。

概要

背景

露光装置は、半導体デバイス液晶表示デバイスなどの製造工程に含まれるリソグラフィー工程において、原版レチクルなど)のパターン投影光学系を介して感光性の基板(表面にレジスト層が形成されたウエハなど)に露光する装置である。このうち、特にステップアンドスキャン方式の露光装置では、原版と基板とを同期走査させながら露光する。基板上で走査スキャン)露光1回で露光される領域は、ショットパターン形成領域)と呼ばれ、露光装置は、基板上に予め設定されている複数のショットを順次露光する。なお、このような露光装置に採用され得る投影光学系の投影倍率は、一般的に1/4倍である。以下、1/4倍の投影倍率である投影光学系を備えた露光装置を「1/4倍投影露光装置」という。

ここで、露光装置に要求される性能の1つに、重ね合わせ精度がある。この重ね合わせ精度を高くするためには、原版と基板とを高精度に同期走査させる必要がある。特許文献1は、異なる露光装置同士の重ね合わせ精度であるミックス・アンド・マッチ精度の向上のために、同期走査に伴う装置側要因の重ね合わせ誤差に対して、ショット内の走査位置に応じてスキャンの目標位置補正する走査露光装置を開示している。

また、一度露光されているショットの配列状態にも誤差が生じ得るため、そのときのショットの位置情報に基づいて配列状態を計測し、予めステップ位置を補正することが望ましい。この補正(計測)は、一般的にグローバルアライメント計測(AGA計測)と呼ばれている。さらに、露光装置に要求されるスループット(単位時間あたりの基板の露光処理枚数)向上のため、例えば1/2倍の投影光学系を採用した、縮小倍率が小さい露光装置(以下「1/2倍投影露光装置」という。)がある。この1/2倍投影露光装置は、例えば1/4倍投影露光装置と比較すると、同じ大きさの原版を露光する場合、1回の走査露光で基板上により大きな領域を露光することができるので、走査露光回数を減らし、スループットをより向上させることができる。

概要

投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを精度良く行うのに有利な露光装置を提供する。この露光装置は、原版に形成されているパターンの像を、第1の投影倍率を有する第1の投影光学系を介して、第1のパターン形成領域として基板上に露光する。制御部は、原版保持部と基板保持部との同期走査を制御し、基板上に予め第1の投影倍率とは異なる第2の投影倍率を有する第2の投影光学系を介して露光された第2のパターン形成領域に、第1のパターン形成領域を重ね合わせて露光させる。特に、制御部は、原版保持部と基板保持部との1回の走査で、第1のパターン形成領域を複数の第2のパターン形成領域に一括して走査露光させる間に、第2のパターン形成領域の状態、または原版におけるパターンの形成状態に基づいて、原版保持部または基板保持部の動作を変更させる。

目的

本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを精度良く行うのに有利な露光装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原版に形成されているパターンの像を、第1の投影倍率を有する第1の投影光学系を介して、第1のパターン形成領域として基板上に露光する露光装置であって、前記原版を保持する原版保持部と、前記基板を保持する基板保持部と、前記原版保持部と前記基板保持部との同期走査を制御し、前記基板上に予め前記第1の投影倍率とは異なる第2の投影倍率を有する第2の投影光学系を介して露光された第2のパターン形成領域に、前記第1のパターン形成領域を重ね合わせて露光させる制御部と、を備え、前記原版は、前記パターンを複数有し、前記制御部は、前記原版保持部と前記基板保持部との1回の走査で、前記第1のパターン形成領域を複数の前記第2のパターン形成領域に一括して走査露光させる間に、前記第2のパターン形成領域の状態、または前記原版における前記パターンの形成状態に基づいて、前記原版保持部または前記基板保持部の動作を変更させる、ことを特徴とする露光装置。

請求項2

前記第2のパターン形成領域の状態には、前記第2のパターン形成領域の形状または配列を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

請求項3

前記制御部は、前記第2のパターン形成領域の状態に基づいて、前記第1のパターン形成領域と前記第2のパターン形成領域との間で、倍率誤差または回転誤差許容範囲を超えて発生しているときに、前記原版保持部または前記基板保持部の前記動作を変更させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

請求項4

前記原版における前記パターンの形成状態には、前記パターンの形状または配列を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

請求項5

前記制御部は、前記原版における前記パターンの形成状態に基づいて、前記パターンの製造誤差が許容範囲を超えて発生しているときに、前記原版保持部または前記基板保持部の前記動作を変更させることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

請求項6

前記原版保持部または前記基板保持部の前記動作の変更には、走査速度、走査方向および走査位置、または前記第1の投影光学系の光軸方向に対する垂直平面内における角度の少なくともいずれかの変更を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の露光装置。

請求項7

前記第2のパターン形成領域の前記形状または前記配列を計測する計測器を備えることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。

請求項8

前記原版は、前記複数のパターンの形成位置に合わせたマークを有し、前記マークの位置を計測する位置計測器を備え、前記制御部は、前記位置計測器が計測した前記マークの位置から前記パターンの形状または配列を求める、ことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。

請求項9

原版に形成されているパターンの像を、第1の投影倍率で第1のパターン形成領域として基板上に露光する露光方法であって、前記原版を保持する原版保持部と、前記基板を保持する基板保持部とを同期走査させつつ、前記基板上に予め前記第1の投影倍率とは異なる第2の投影倍率で露光された第2のパターン形成領域に、前記第1のパターン形成領域を重ね合わせて露光する工程を含み、前記原版が前記パターンを複数有する場合、前記工程では、前記原版保持部と前記基板保持部との1回の走査で、前記第1のパターン形成領域を複数の前記第2のパターン形成領域に一括して走査露光させる間に、前記第2のパターン形成領域の状態、または前記原版における前記パターンの形成状態に基づいて、前記原版保持部または前記基板保持部の動作を変更する、ことを特徴とする露光方法。

請求項10

請求項1ないし8のいずれか1項に記載の露光装置、または請求項9に記載の露光方法を用いて基板を露光する工程と、その露光した基板を現像する工程と、を含むことを特徴とするデバイス製造方法

技術分野

0001

本発明は、露光装置露光方法、およびそれらを用いたデバイスの製造方法に関する。

背景技術

0002

露光装置は、半導体デバイス液晶表示デバイスなどの製造工程に含まれるリソグラフィー工程において、原版レチクルなど)のパターン投影光学系を介して感光性の基板(表面にレジスト層が形成されたウエハなど)に露光する装置である。このうち、特にステップアンドスキャン方式の露光装置では、原版と基板とを同期走査させながら露光する。基板上で走査スキャン)露光1回で露光される領域は、ショットパターン形成領域)と呼ばれ、露光装置は、基板上に予め設定されている複数のショットを順次露光する。なお、このような露光装置に採用され得る投影光学系の投影倍率は、一般的に1/4倍である。以下、1/4倍の投影倍率である投影光学系を備えた露光装置を「1/4倍投影露光装置」という。

0003

ここで、露光装置に要求される性能の1つに、重ね合わせ精度がある。この重ね合わせ精度を高くするためには、原版と基板とを高精度に同期走査させる必要がある。特許文献1は、異なる露光装置同士の重ね合わせ精度であるミックス・アンド・マッチ精度の向上のために、同期走査に伴う装置側要因の重ね合わせ誤差に対して、ショット内の走査位置に応じてスキャンの目標位置補正する走査露光装置を開示している。

0004

また、一度露光されているショットの配列状態にも誤差が生じ得るため、そのときのショットの位置情報に基づいて配列状態を計測し、予めステップ位置を補正することが望ましい。この補正(計測)は、一般的にグローバルアライメント計測(AGA計測)と呼ばれている。さらに、露光装置に要求されるスループット(単位時間あたりの基板の露光処理枚数)向上のため、例えば1/2倍の投影光学系を採用した、縮小倍率が小さい露光装置(以下「1/2倍投影露光装置」という。)がある。この1/2倍投影露光装置は、例えば1/4倍投影露光装置と比較すると、同じ大きさの原版を露光する場合、1回の走査露光で基板上により大きな領域を露光することができるので、走査露光回数を減らし、スループットをより向上させることができる。

先行技術

0005

特開2000−228344号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、1/2倍投影露光装置と1/4倍投影露光装置とのミックス・アンド・マッチを行う場合には、それぞれの露光装置で露光されるショットの大きさが異なることに起因して、重ね合わせ誤差が生じ得る。例えば、1/4倍投影露光装置では、ステップ移動を挟んで2回の走査露光により露光された2ショットの領域には、ステップ誤差を含み得る。これに対して、1/2倍投影露光装置では、同じ領域を1回の走査で露光するため、ステップ誤差が生じない。このような差異が存在するため、1/2倍投影露光装置と1/4倍投影露光装置とのミックス・アンド・マッチでは、さらなる対策を取らないならば、高精度に重ね合わせることが難しい。

0007

本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを精度良く行うのに有利な露光装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために、本発明は、原版に形成されているパターンの像を、第1の投影倍率を有する第1の投影光学系を介して、第1のパターン形成領域として基板上に露光する露光装置であって、原版を保持する原版保持部と、基板を保持する基板保持部と、原版保持部と基板保持部との同期走査を制御し、基板上に予め第1の投影倍率とは異なる第2の投影倍率を有する第2の投影光学系を介して露光された第2のパターン形成領域に、第1のパターン形成領域を重ね合わせて露光させる制御部と、を備え、原版は、パターンを複数有し、制御部は、原版保持部と基板保持部との1回の走査で、第1のパターン形成領域を複数の第2のパターン形成領域に一括して走査露光させる間に、第2のパターン形成領域の状態、または原版におけるパターンの形成状態に基づいて、原版保持部または基板保持部の動作を変更させることを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、例えば、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを精度良く行うのに有利な露光装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の第1実施形態に係る露光装置の構成を示す図である。
第1実施形態における補正対象を説明するための図である。
第1実施形態におけるステージ相対速度を示すグラフである。
第2実施形態における補正対象を説明するための図である。
第2実施形態におけるステージの移動軌跡を示すグラフである。
第3実施形態における補正対象を説明するための図である。
第3実施形態におけるステージの移動軌跡を示すグラフである。

実施例

0011

以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。

0012

(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る露光装置について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置1の構成を示す概略図である。特に、図1(a)は、露光装置1の全体側面図である。露光装置1は、一例として、半導体デバイスの製造工程に使用され、ステップ・アンド・スキャン方式にてレチクルRに形成されているパターンをウエハW上(基板上)に露光(転写)する投影型露光装置とする。露光装置1は、照明系2と、レチクルRを保持するレチクルステージ4と、投影光学系5と、ウエハWを保持するウエハステージ6と、制御部7とを備える。なお、図1では、投影光学系5の光軸(本実施形態では鉛直方向)に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で露光時のレチクルRおよびウエハWの走査方向にY軸を取り、Y軸に直交する非走査方向にX軸を取っている。

0013

照明系2は、光源3から出射された光を受け、X軸方向に長い帯状または円弧状の露光領域(特定の照明形状)をレチクルRに形成する。この露光領域を成形するために、照明系2またはその近傍には、不図示であるが遮光板が設置される。レチクルRは、ウエハW上に転写されるべきパターン(例えば回路パターン)が形成された、例えば石英ガラス製の原版である。なお、レチクルRに形成されているパターン(デバイスパターンDP)については、後述する。レチクルステージ(原版保持部)4は、レチクルRを保持しつつ、XYの各軸方向に移動可能である。投影光学系5は、照明系2からの光で照明されたレチクルR上のパターンの像を所定の投影倍率、特に本実施形態では1/2倍の投影倍率でウエハW上に投影する。ウエハWは、表面上にレジスト感光剤)が塗布された、例えば単結晶シリコンからなる基板である。ウエハステージ(基板保持部)6は、ウエハWを不図示のチャックを介して保持しつつ、XYZの各軸方向に移動可能である。レチクルRとウエハWとは、レチクルステージ4とウエハステージ6とにより、投影光学系5を介して光学的にほぼ共役な位置(投影光学系5の物体面、像面)に配置される。レチクルステージ4とウエハステージ6との双方が、投影光学系5の光軸に対して垂直な平面内で投影光学系5の投影倍率に応じた速度比で走査している間、レチクルRのパターンがウエハW上に投影されることで、ウエハW上のレジストが感光する。ここで、走査露光により露光されるウエハW上の1つのパターン形成領域を「ショット」という。なお、説明の簡単化のために、以下「ショット」は、ウエハW上に露光されるパターンと同義とする。レチクルステージ4の位置は、レチクルステージ4側に固定された不図示の参照ミラーとの間の距離をレーザー干渉計8で計測することで求められる。同様に、ウエハステージ6の位置は、ウエハステージ6側に固定された不図示の参照ミラーとの間の距離をレーザー干渉計9で計測することで求められる。なお、このような位置計測器としては、レーザー干渉計以外に、例えばエンコーダ静電容量センサーなども採用し得る。

0014

1/2倍の投影光学系5を採用した露光装置1では、1/4倍の投影光学系を採用した別の露光装置(1/4倍投影露光装置)と比較すると、外形が同じレチクルRを用いた場合、1回の走査露光でウエハW上により大きな領域を露光することができる。なお、ここでいうレチクルRは、外形が同じでも、デバイスサイズは異なっている。図1(b)は、レチクルRとレチクルステージ4上の構成とを示す概略平面図である。レチクルRは、デバイスパターンを複数有し、特に本実施形態では、一例として、2つのデバイスパターンDP1、DP2を有するものとする。例えば、1/4倍投影露光装置で1回の走査露光でウエハWに露光することができる最大のデバイスサイズを有するデバイスパターンDP1を、露光装置1のような1/2倍投影露光装置では、1回の走査露光で2つ分露光することができる。ここで、デバイスパターンDP2は、デバイスパターンDP1と同じデバイスサイズである。なお、デバイスパターンDP2に構成されるパターンは、デバイスパターンDP1と同じであることが一般的であるが、異なるデバイスサイズや異なるパターンであってもよい。また、ここではデバイスパターンDP1とデバイスパターンDP2との間隔をDrとしている。

0015

また、レチクルステージ4の表面上で、保持されているレチクルRの近傍には、レチクルR側の指標となるパターン(マーク)がパターン面に形成された第1指標板10が配置されている。第1指標板10のパターン面は、レチクルRのパターン面と略同一面内に位置する。第1指標板10のパターン面には、不図示であるが、レチクルR側の計測用マークであって、Cr、Al、Taなどの金属による薄膜で形成される第1マークが設置されている。なお、図1(b)に示す例では、第1指標板10の設置数を1つとしているが、複数としてもよい。さらに、第1マークは、第1指標板10にではなく、レチクルRに形成されていてもよい。

0016

同様に、ウエハステージ6の表面上で、保持されているウエハWの近傍には、ウエハW側の指標となるパターンが形成された第2指標板11が配置されている。ここで、第2指標板11のパターン面は、ウエハWの上面と略同一面内に位置する。第2指標板11のパターン面には、不図示であるが、ウエハW側の計測用マークであって、Cr、Al、Taなどの金属による薄膜で形成される第2マークが設置されている。ウエハステージ6において、第2指標板11の下部には、光量センサー12が設置されている。光量センサー12は、第2マークが形成された第2指標板11を透過した光を検出することができる。この検出光を用いて、一般にTTR計測と呼ばれる計測方法により、レチクルRまたは後述するRFS14と、第2指標板11との相対位置を計測することができる。また、TTR計測により、投影光学系5の結像特性なども計測することができる。なお、図1(a)に示す例では、第2指標板11および光量センサー12の設置数を1つとしているが、複数としてもよい。

0017

制御部7は、露光装置1の各構成要素の動作制御および演算処理などを実行する。制御部7は、記憶装置を含む、例えばコンピューターなどで構成され、露光装置1の各構成要素に回線を介して接続されて、プログラムなどにしたがって各構成要素の制御を実行し得る。また、制御部7は、露光装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、露光装置1の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。

0018

また、露光装置1は、第1指標板10とレチクルRとの相対位置を計測する計測器として、レチクルアライメントセンサー(以下「RAS」と表記する。)13と、レチクルフォーカスセンサー(以下「RFS」と表記する。)14とを備える。RAS13は、例えば、2次元撮像素子または光量センサーと、光学素子とを含む。RAS13またはレチクルステージ4を移動させることで、RAS13とレチクルRとのX、Y軸方向における相対位置を計測することができる。なお、図1(a)に示す例では、RAS13の設置数を1つとしているが、複数としてもよい。例えば、X軸方向に間隔を持たせて2つのRAS13を配置し、それぞれの計測値の相対的な差異を算出することで、X軸方向の倍率やZ軸周りの回転などを計測することができる。

0019

一方、RFS14は、例えば斜入射方式のセンサーとし得る。RFS14またはレチクルステージ4を移動させることで、第1指標板10とレチクルRのZ軸方向の相対位置を計測することができる。なお、図1(a)に示す例では、RFS14の設置数を1つとしているが、複数としてもよい。例えば、X軸方向に複数のRFS14を並べて配置し、レチクルステージ4をY軸方向へ移動させることで、第1指標板10とレチクルRとのZ軸方向の相対位置をXY平面上の凹凸として計測することができる。また、RAS13とRFS14とは、ここでは別体としているが、一体としてもよい。

0020

さらに、露光装置1は、第2指標板11とウエハWとの相対位置を計測する計測器として、ウエハアライメントセンサー(以下「WAS」と表記する。)15と、ウエハフォーカスセンサー(以下「WFS」と表記する。)16とを備える。WAS15は、例えば、2次元撮像素子または光量センサーと、光学素子とを含む。WAS15は、ウエハW上に露光されているパターン、および第2指標板11上の第2マークを計測することで、XY平面内の位置を計測することができる。また、WAS15またはウエハステージ6を移動させることで、第2指標板11とウエハWとのX、Y軸方向における相対位置を計測することができる。また、WAS15がショット内の複数点を計測し、制御部7がその計測座標と計測値とを統計的に処理することで、ショットの回転成分倍率成分、および歪み成分を求めることができる。以下、この計測を「ショット内多点計測」という。また、WAS15がウエハW内の複数ショットサンプルショット)に形成されたマークを計測し、制御部7がその計測座標と計測値とを統計的に処理することで、ウエハW上に露光後のショット配列の回転成分、倍率成分、および歪み成分を求めることができる。なお、図1(a)に示す例では、WAS15の設置数を1つとしているが、複数としてもよい。例えば、X軸方向に間隔を持たせて2つのWAS15を配置し、それぞれの計測値の相対的な差異を算出することで、X軸方向の倍率やZ軸周りの回転などを計測することができる。これに対して、Y軸方向に間隔を持たせて2つのWAS15を配置し、同様にそれぞれの計測値の相対的な差異を算出することで、Y軸方向の倍率やZ軸周りの回転などを計測することができる。

0021

一方、WFS16は、例えば斜入射方式のセンサーとし得る。WFS16またはウエハステージ6を移動させることで、第2指標板11とウエハWとのZ軸方向の相対位置を計測することができる。なお、図1(a)に示す例では、WFS16の設置数を1つとしているが、複数としてもよい。例えば、X軸方向に複数のWFS16を並べて配置し、ウエハステージ6をY軸方向へ移動させることで、第2指標板11とウエハWとのZ軸方向の相対位置をXY平面上の凹凸として計測することができる。また、WFS16を走査露光する方向に沿って複数配置することで、ウエハW上の露光すべき箇所が投影光学系5の光軸上に到達する前に、Z軸方向の位置を計測することができる。このように予めZ軸方向の位置を計測しておくことには、ウエハステージ6のZ軸方向の位置補正が行いやすくなるという利点がある。なお、WAS15とWFS16とは、ここでは別体としているが、一体としてもよい。

0022

次に、1/4倍投影露光装置と高精度にミックス・アンド・マッチを行う方法について説明する。ここで、「ミックス・アンド・マッチ」とは、ウエハ上に下層上層とのショットを、それぞれ異なった方式、すなわち、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置とステップ・アンド・リピート方式の露光装置とで形成する(露光する)露光方法をいう。従来、特に半導体デバイス製造のリソグラフィー工程では、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置、いわゆるステッパーが用いられることが多い。これに対して、素子寸法微細化や高集積化に伴って、チップサイズが拡大する状況では、レチクルとウエハとを同期走査させながらスリット状の照明領域を露光するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置、いわゆるスキャナーを用いる方が有利となり得る。しかしながら、一般的にスキャナーは、ステッパーよりもスループットが若干劣る。そこで、露光装置を含む既存の設備を有効に活用する点も考慮し、この場合、ミックス・アンド・マッチ露光が有用となり得る。

0023

図2は、本実施形態における補正対象となるショットの露光位置を説明するための図である。まず、図2(a)は、1/4倍投影露光装置により、ウエハW上に予め形成されている(露光されている)複数のショットをそれぞれ長方形実線として示した平面図である。各ショットには、便宜上、S1、S2、・・・、Sm、Sn、・・・と符号を付す。なお、このショット符号は、露光する順序などとは異なるものである。

0024

図2(b)は、図2(a)に示す、Y軸方向に隣り合って並んでいる2つのショットSm、Snを拡大した図である。図2(b)では、前の露光工程ですでに形成されているショットの状態を実線で示し、本実施形態を適用せずに重ね合わせた場合のショットの状態を破線で示している。ここで、「重ね合わせ」とは、すでに、ある露光装置を用いて基板上の複数のショット(第2のパターン形成領域)が露光されている場合に、今回、そのショット上にさらにショット(第1のパターン形成領域)を露光する(重ね合わせる)ことをいう。実線は、破線に対してY軸方向に拡大しており、許容範囲を超えたショット倍率誤差ΔCmagが発生している。なお、ショット倍率誤差ΔCmagは、WAS15をショットの形状を計測する計測器として用いて、ショット内多点計測から求め得る。また、制御部7は、ショット倍率誤差ΔCmagを、一度先行ウエハパイロットウエハ)で重ね合わせ露光した結果をオフセットとして記憶装置に記憶させておき、適宜参照するものとしてもよい。従来の1/4倍投影露光装置同士でミックス・アンド・マッチを行う際には、レチクルステージとウエハステージとの相対的な走査速度を調整することで、ショット倍率誤差ΔCmagを補正することができる。特にこの場合には、実線で示されているショットの状態が、破線で示されているショットの状態に対して拡大しているため、レチクルステージの走査速度よりもウエハステージの走査速度を速くすればよい。例えば、ショットSmを露光した後に、次の露光対象としてのショットSnへ移動する場合には、所定量ステップ移動して、ショットSmのときと同じ走査速度で露光すれば、ショットSnについても好適に露光することができる。

0025

これに対して、従来の1/2倍投影露光装置の場合には、上記のように1回の走査露光時の走査速度を変えるだけでは、別の不具合が生じる。図2(c)は、このときの2つのショットSm’、Sn’を拡大した図である。ショットSm’の状態は、図2(b)のショット倍率誤差ΔCmagを補正するために走査速度を調整した結果であり、好適に露光することができている。しかしながら、1/2倍投影露光装置の場合、2ショット分の領域を一括で走査露光するので、ショットSm’からショットSn’への移動も、ステップではなく、一括走査露光中に行われる。したがって、ショットSn’は、ショットSm’で調整された走査速度のまま露光されてしまうため、ショットSm’とショットSn’との間隔も合わせて変化し、結果的に、ショットSnの中心に対してY軸方向にΔWmag分の誤差が生じる。そこで、本実施形態では、以下のように一括走査露光されるショットSm’とショットSn’との間隔を考慮して、走査速度を補正する。

0026

まず、レチクルステージ4とウエハステージ6とについて相対速度が一定であるとすると、式(1)の関係が成り立つ。

0027

0028

ただし、Vrは、レチクルステージ4の速度であり、Vwは、ウエハステージ6の速度であり、βは、投影光学系5の投影倍率である。また、ショット倍率誤差ΔCmagが生じている状態で走査速度を調整した場合、ショット倍率誤差ΔCmagと関係を持つ変数αcmagを導入すると、式(1)は、式(2)となる。

0029

0030

この条件でショットSm、Snを走査露光する際には、式(1)に対して速度Vwを速く、または速度Vrを遅くする必要があるため、αcmag<1となる。さらに、ショットSmとショットSnとの間隔Dwについても、速度を変更する必要がある。この速度は、式(3)で表される。

0031

0032

図3は、変更(補正)された相対速度(走査速度)を例示するグラフである。走査方向であるY軸方向にショットSm、Snが存在し、ショットSm上とショットSn上とでは式(2)で表される速度で走査を行い、各ショットSm、Sn間では式(3)で表される速度で走査を行う。図3(a)は、走査方向の位置に連動し、瞬間的に相対速度を変更する理想的な状態を示している。しかしながら、実際には、レチクルステージ4およびウエハステージ6の速度を変更するときに、加速または減速の期間を要する。また、走査露光を行う際の露光領域は、遮光板により有限の大きさに成形されているため、厳密には、各ショットSm、Snと、ショットSmとショットSnとの間の境界領域とを完全に分けることはできない。そこで、境界領域の相対速度は、式(2)と式(3)とに示される速度をつなぐように、段階的に変化させることが望ましい。

0033

図3(b)は、式(2)と式(3)とに示される速度をつなぐように段階的に変化させた相対速度を例示するグラフである。図3(b)では、式(2)と式(3)との速度を直線でつないだ実線と、曲線でつないだ破線とを示している。また、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置では、走査速度と露光量とは密接な関係にあり、走査速度を速くすると、露光量が減少する。したがって、露光量を一定に保つためには、図3(b)に示すような変化においては、相対速度が速くなるショットSmの走査露光の終了位置付近と、ショットSnの走査露光の開始位置付近とでは、露光量を増加させるのが望ましい。

0034

図3(c)は、図3(b)に示す相対速度に対して、式(2)と式(3)とに示される速度をつなぐように段階的に変化させた相対速度を例示するグラフである。ここでは、ショットSmの走査露光の終了位置付近において、レチクルステージ4とウエハステージ6との相対速度を加速させる前に一旦減速させることで、照度を変えずに露光量を上げ、加速した場合の露光量低下との平均化を行っている。なお、平均化を行う範囲は、遮光板により成形される露光領域全体である。同様に、ショットSnの走査露光の開始位置付近においても、相対速度を変化させることで露光量の平均化を行う。なお、図3(c)では、相対速度の加減速を曲線で表しているが、直線、または曲線と直線との組み合わせで表されるものとしてもよい。なお、図3に示される相対速度は、制御部7により、上記のとおり式(2)、(3)から求められ、レチクルステージ4の速度Vrとウエハステージ6の速度Vwとをそれぞれ制御することで調整される。すなわち、速度制御は、異なる2つのショットSm、Snから得られる情報に基づいて管理される。よって、相対速度は、図3では1/βより小さい値となっているが、これに限るものではなく、1/βより大きくなることもあり得る。

0035

このように、露光装置1は、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを行うとき、特にショット倍率誤差ΔCmagが発生する場合でも精度良く実施することができる。

0036

以上のように、本実施形態によれば、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを精度良く行うのに有利な露光装置を提供することができる。

0037

なお、本実施形態では、各ショットSm、Snで生じ得るショット倍率誤差ΔCmagが同じであることを前提としている。これに対して、ショット倍率誤差ΔCmagが各ショットSm、Snで異なる場合には、ショットSmを露光するときとショットSnを露光するときとで、走査速度をそれぞれ最適化すればよい。さらに、投影光学系5の投影倍率も、各ショットSm、Snのショット倍率誤差ΔCmagに応じて変更することが望ましい。また、本実施形態では、レチクルR上の各デバイスパターンDP1、DP2に起因するショット倍率誤差ΔCmagが同じであることを前提としている。これに対して、ショット倍率誤差ΔCmagが各デバイスパターンDP1、DP2で異なる場合には、デバイスパターンDP1を露光するときとデバイスパターンDP2を露光するときとで、走査速度をそれぞれ最適化すればよい。ここで、「各デバイスパターンDP1、DP2で異なる場合」には、デバイスサイズ自体が異なる場合のほか、レチクルRの製造時の製造誤差を有する場合も含む。

0038

(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る露光装置について説明する。第1実施形態では、ショットに倍率誤差が発生している場合について説明した。これに対して、本実施形態に係る露光装置の特徴は、第1実施形態と同様に、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを行うものであって、特にショットの回転誤差が発生している場合に応用する点にある。なお、本実施形態に係る露光装置の構成は、第1実施形態に係る露光装置1の構成と同一であり、以下の説明では同一の符号を用いる。

0039

図4は、本実施形態における補正対象となるショットの露光位置を説明するための図である。図4(a)は、1/4倍投影露光装置により、ウエハW上に予め形成されている複数のショットをそれぞれ長方形の実線として示した平面図であり、特にそれらのショットが許容範囲を超えた角度θの回転誤差を有している状態を示している。なお、角度θは、ウエハWの表面上、より具体的には、投影光学系5の光軸方向に対する垂直平面内における角度である。また、ショットの配列誤差はないものとする。投影光学系が同じ投影倍率である露光装置同士が露光した各ショットを重ね合せる場合には、レチクルRもしくはウエハW、またはレチクルRとウエハWとの両方を回転させて露光することで、好適に重ね合わせることができる。

0040

これに対して、1/2倍投影露光装置と1/4倍投影露光装置とのミックス・アンド・マッチを行う場合には、図4(b)に示すような不具合が生じ得る。図4(b)は、図4(a)に示す、Y軸方向に隣り合って並んでいる2つのショットSm、Snを拡大した図である。図4(b)では、1/4倍投影露光装置を用いた前の露光工程ですでに露光されているショットの状態を実線で示している。1/2倍投影露光装置でショット回転誤差θを補正するために、レチクルRもしくはウエハW、またはレチクルRとウエハWとの両方を回転させ露光した場合、図4(b)に示すように、ショットSmの重ね合わせは良好である。しかしながら、ショットSnは、破線で示された状態で露光されるため、実線で示された実際に形成されたショットとの距離を示すDx分の誤差が生じる。そこで、本実施形態では、走査露光中のY座標に応じてX軸方向の位置を各ショットSm、Snの状態に合わせて変化させることで、誤差Dxを低減する。なお、ショット回転誤差θおよび誤差Dxは、ショット内多点計測を用いて求めるか、または、一度先行ウエハ(パイロットウエハ)で重ね合わせ露光した結果をオフセットとして制御部7内の記憶装置に記憶させておき、適宜参照するものとしてもよい。

0041

図5は、XY座標上におけるウエハステージ6の移動軌跡を例示するグラフである。図5(a)は、各ショットSm、Snがショット回転誤差θを有する状態を示す図である。この場合、ウエハステージ6は、各ショットSm、Snの走査露光中、Y軸方向に対してθの角度を持って移動する。また、ウエハステージ6は、ショットSmとショットSnとの間隔Dwの区間では、ショットSmの走査露光の終了位置と、ショットSnの走査露光の開始位置とを結ぶように移動する。なお、間隔Dwの区間の走査速度がレチクルR上のデバイスパターンDP1とデバイスパターンDP2との間隔Drと関連することは、第1実施形態にて前述したとおりである。各ショットSm、Snが回転誤差を有し、かつショット配列誤差を有していない状態では、上記のようにウエハステージ6を駆動させることで、図4(b)中の実線で示すショットSm、Snのように良好なミックス・アンド・マッチを実現できる。

0042

しかしながら、間隔Dwが小さい場合には、ウエハステージ6の移動方向に急激な変化を要する。この移動方向の急激な変化に対応するためには、ウエハステージ6に大きな駆動力が必要となり、その角度によっては駆動力を満たせない場合も生じ得る。また、走査露光中の露光領域は、遮光板によって有限の大きさに成形されているため、Y軸方向に関して間隔Dwが露光領域よりも小さい場合、ショットSmとショットSnとが同時に露光される状態となる。この場合、ショットSmとショットSnとの領域を明確に分けることが難しいため、ウエハステージ6の移動軌跡も明確に分けることが難しい。

0043

そこで、間隔Dwが小さい場合にも対応するため、例えば、以下のようにウエハステージ6の移動軌跡を設定してもよい。図5(b)は、この間隔Dwが小さい場合にも対応可能なウエハステージ6の移動軌跡を例示するグラフである。図5(b)の実線で示される移動軌跡は、図5(a)に示す移動軌跡から変わって、ショットSmの走査露光の終了前から、間隔Dwを挟み、ショットSnの走査露光の開始後までの間隔Dsの区間を直線で結んだものとなる。また、図5(b)の破線で示される移動軌跡は、間隔Dsの区間を曲線で結んだものである。このような移動軌跡とすれば、ウエハステージ6の駆動力が不足している場合であっても、間隔Dwが小さい場合にも対応し、全体として良好な重ね合わせ精度を得ることができる。

0044

一方、間隔Dwが小さい場合で、ウエハステージ6の移動軌跡を図5(b)に示すように設定した場合に比べて、ショットSmの走査露光の終了位置付近、およびショットSnの走査露光の開始位置付近の重ね合わせ精度をより向上させたいときもあり得る。このような場合には、例えば、以下のようにウエハステージ6の移動軌跡を設定してもよい。図5(c)は、この重ね合わせ精度をより向上させたいときに設定し得るウエハステージ6の移動軌跡を例示するグラフである。上記の図5(b)に示す移動軌跡では、ショットSmの走査露光の終了位置付近では、ウエハステージ6がX軸の正の方向へだけ移動するので、一方向へのデバイスパターンのずれが生じ得る。これに対して、図5(c)に示す移動軌跡では、ショットSmからショットSnへの移動は、X軸を正の方向へ移動する必要があるが、例えばショットSmの走査露光時では、走査露光の終了位置付近で一旦X軸を負の方向へ走査させてから正の方向へ走査する。このようにX軸の正の方向と負の方向との両方へ交互にウエハステージ6を移動させることで、走査露光されるデバイスパターンの形状が平均化され、デバイスパターンのずれを抑えることができる。なお、平均化され得る範囲は、遮光板により成形される露光領域である。同様に、ショットSnの走査露光の開始位置付近でもX軸の正の方向と負の方向との両方へ交互にウエハステージ6を移動させることで、ショットSnについてのデバイスパターンのずれを抑えることができる。

0045

なお、図5(c)では、移動軌跡を曲線で表しているが、直線、または曲線と直線との組み合わせで表されるものとしてもよい。図5(b)および図5(c)における実線および破線で示す移動軌跡は、制御部7が、走査露光中の露光領域、ウエハステージ6の応答速度、走査露光中のウエハステージ6の速度、間隔Dwの大きさ、およびショット回転誤差θを参照してもとめ得る。上記説明では、ショットSmとショットSnとの配列誤差はないものとしたが、配列誤差がある場合には、制御部7は、これについても移動軌跡を求める条件に含ませることが望ましい。走査露光中のウエハステージ6の速度は、一定であっても、変化するものであってもよい。上記の説明では、ウエハステージ6の移動軌跡をX、Y軸の各方向のみ考慮したが、回転成分を考慮した駆動制御を実行するものであってもよい。上記説明は、ウエハステージ6の移動軌跡の設定に関するものであるが、走査露光ではレチクルステージ4とウエハステージ6との相対駆動を要する。したがって、レチクルステージ4の移動軌跡、またはウエハステージ6とレチクルステージ4との両方の移動軌跡を上記のように設定するものとしてもよい。このとき、上記のように回転成分を考慮する場合も、レチクルステージ4の回転成分、またはウエハステージ6とレチクルステージ4と両方の回転成分を考慮した駆動制御を実行するものであってもよい。

0046

このように、本実施形態によれば、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを、ショット回転誤差が発生している場合でも、精度良く行うのに有利な露光装置を提供することができる。

0047

(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る露光装置について説明する。上記各実施形態では、ウエハW側(ショット側)に各種誤差が発生している場合について説明した。これに対して、本実施形態に係る露光装置の特徴は、第1実施形態と同様に、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを行うものであって、特にレチクルR側に誤差が発生している場合に応用する点にある。なお、本実施形態に係る露光装置の構成も、第1実施形態に係る露光装置1の構成と同一であり、以下の説明では同一の符号を用いる。

0048

図6は、製造誤差が生じている2つのデバイスパターンDP1、DP2を有するレチクルRの状態を例示する概略平面図である。ここで、デバイスパターンDP1は、Y軸に対して製造誤差であるθ1の回転誤差を有する形成状態となっている。また、回転誤差θ1の回転中心と、デバイスパターンDP1の中心とが一致しているものとし、デバイスパターンDP1の走査露光の開始位置では、X軸方向にDP1xの誤差がある。一方、デバイスパターンDP2の平面形状は、理想的には長方形となるべきところが、θ2の角度を持つ平行四辺形となっている。すなわち、ショットSnの走査露光の開始位置では、X軸方向にDP2xの誤差がある。レチクルRにこのような製造誤差が生じていると、走査露光を行ったときのレチクルステージ4とウエハステージ6との相対駆動が良好であったとしても、実際にウエハWに露光されたショットには、重ね合わせ誤差が生じる。そこで、本実施形態では、この場合の重ね合わせ誤差を抑えるために、レチクルステージ4の移動軌道を以下のように設定する。なお、デバイスパターンDP1、DP2の製造誤差は、例えば、一度先行ウエハで重ね合わせ露光した結果を計測してオフセットとして制御部7内の記憶装置に記憶させておき、適宜参照するものとしてもよい。または、レチクルR上のデバイスパターンDP1、DP2の形成位置に合わせてマークを構成し、TTR計測、または位置計測器としてのRAS13を用いた位置計測を行い、その結果を上記の記憶装置に記憶させておくものとしてもよい。

0049

図7は、XY座標上におけるレチクルステージ4の移動軌跡を例示するグラフである。図7(a)は、図6に示す誤差が生じている状態を示すグラフである。まず、ショットSmについては、走査位置としての走査露光の開始位置のX座標は、ショットSmがショット中心を基準としてθ1回転しているために生じる誤差DP1xだけずらす。そして、レチクルステージ4は、走査露光の開始位置から終了位置まで、Y軸に対してθ1の角度で移動する。次に、図6に示すショットSmとショットSnとの間隔Drに対応する区間では、レチクルステージ4は、ショットSmの走査露光の終了位置からショットSnの走査露光の開始位置まで直線を結ぶように移動する。なお、間隔Drを走査するときのレチクルステージ4の速度は、間隔Dwと関連することについては、第1実施形態で説明した式(3)に示すとおりである。さらに、ショットSnについては、走査位置としての走査露光の開始位置のX座標は、ショットSnが有している角度θ2により生じる誤差DP2xだけずらす。そして、レチクルステージ4は、走査露光の開始位置から終了位置まで、Y軸に対してθ2の角度で移動する。

0050

なお、本実施形態では、上記のようにレチクルステージ4の移動について補正制御を行うものであり、その間、ウエハステージ6は、Y軸に沿って走査させればよい。上記の説明では、例えばショットSmの走査露光を行う際には、レチクルステージ4は、Y軸に対して角度を持たせて走査される。これに代えて、レチクルステージ4またはレチクルRをθ1回転させ、ショットSmの走査露光の開始位置となるX座標を角度θ1と誤差DP1xとから求めた座標とした上で、Y軸に沿って走査露光を行うものとしてもよい。一方、ショットSnは、回転誤差を有していない。そのため、ショットSnの走査露光を行う際には、レチクルステージ4またはレチクルRの回転を、ショットSmの走査露光を開始する前の状態に戻してから、Y軸に対してθ2の角度の方向へ走査露光させればよい。

0051

また、ショットSnの走査露光を行う際には、ショットSmの走査露光を行うときと同様に、レチクルステージ4またはレチクルRをθ1回転させた状態で行ってもよい。図7(b)は、この場合のレチクルステージ4の移動軌跡を例示するグラフである。移動軌跡は、図7(a)に示すものと異なるが、同様の考え方で求めることができる。また、レチクルステージ4またはレチクルRを同じ回転量として各ショットSm、Snの走査露光する際には、角度θ1、θ2の量に基づいて最適な回転量θ3を求めればよい。回転量θ3は、例えば、角度θ1と角度θ2との平均値とし得る。

0052

また、遮光板の大きさ、レチクルステージ4およびウエハステージ6の応答速度、間隔Dr、Dwの関係などにより、レチクルステージ4およびウエハステージ6の駆動制御、またはレチクルRおよびウエハWの回転制御が困難である場合もあり得る。この場合、図7(a)および図7(b)に示す直線の駆動軌跡を、上記各実施形態で説明したように、曲線に置き換えてもよい。ここで、曲線に置き換える距離は、間隔Dr、Dwよりも長くてよい。また、ショットSmの走査露光の終了位置付近、およびジョットSnの走査露光の開始位置付近において、上記各実施形態と同様に、遮光板により成形された露光領域内の走査露光時の平均化を行ってもよい。

0053

また、上記の説明では、補正時に、レチクルステージ4またはレチクルRを回転させるとしているが、レチクルステージ4とレチクルRとの両方を回転させてもよい。上記の説明では、レチクルR側の誤差を、レチクルステージ4の駆動方向および回転、またはレチクルRの回転の駆動により補正するものとしているが、ウエハステージ6の駆動方向および回転、またはウエハWの回転により補正するものとしてもよい。

0054

このように、本実施形態によれば、投影倍率が異なる投影光学系を採用した他の露光装置とのミックス・アンド・マッチを、レチクル側に誤差が発生している場合でも、精度良く行うのに有利な露光装置を提供することができる。

0055

なお、上記各実施形態では、露光装置を1/2倍投影露光装置とし、他の露光装置を1/4倍露光装置と例示したが、この例とはそれぞれ異なる投影倍率の投影光学系を有する露光装置同士にも適用可能である。また、上記各実施形態をそれぞれ独立して実施するのみならず、それぞれ組み合わせて実施するものとしてもよい。

0056

(デバイスの製造方法)
次に、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイスなど)の製造方法について説明する。半導体デバイスは、ウエハに集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップ製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、ウエハを現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシングボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、ガラス基板を現像する工程を含む。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。

0057

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。

0058

1露光装置
4レチクルステージ
5投影光学系
6ウエハステージ
7 制御部
Rレチクル
Wウエハ

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