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技術 白色感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物、及びその硬化物を構成成分として含むタッチパネル

出願人 新日鉄住金化学株式会社
発明者 小野悠樹長尾正顕
出願日 2013年9月30日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2013-204497
公開日 2015年4月13日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2015-069085
状態 特許登録済
技術分野 フォトリソグラフィー用材料 重合方法(一般) 位置入力装置 半導体の露光(電子、イオン線露光を除く) ホトレジスト感材への露光・位置合せ
主要キーワード 電磁シールド膜 白色感 白色膜 固定電極板 抵抗膜型タッチパネル モバイル端末機器 有機化合物塩 鎖式炭化水素
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この項目の情報は公開日時点(2015年4月13日)のものです。
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課題

十分な耐熱変色性を有した上で、現像特性に優れる白色感光性樹脂組成物、これを用いた硬化物及び当該硬化物を構成成分とするタッチパネルを提供する。

解決手段

(A)所定のアルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)白色遮光材を含有する白色感光性樹脂組成物であり、(A)100質量部に対して(B)が10〜100質量部であり、(A)と(B)の合計量100質量部に対して(C)が0.1〜40質量部であり、固形分中に(D)が1〜90質量%含有された白色感光性樹脂組成物であり、この白色感光性樹脂組成物をフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物、それを有したタッチパネルである。

概要

背景

近年、情報機器多様化携帯端末小型軽量化の流れから、携帯電話機や、携帯情報端末カーナビゲーションシステムを始め、タッチパネル液晶表示パネル等のフラットディスプレイ一体型で構成した、入力表示一体型のタッチパネル式フラットディスプレイが市場に普及してきた。タッチパネルは、その構造及び検出方式の違いにより、抵抗膜型や静電容量型等の様々なタイプがある。このうち、静電容量型タッチパネルは、1枚の基板上に透光性導電膜透光性電極)を有し、指またはペン等が接触(タッチ)することによって形成される静電容量を介して流れる微弱電流量の変化を検出する事によって被接触位置を特定するものであり、指示される内容を入力信号として受け取り液晶表示装置等を駆動する。静電容量型タッチパネルは、抵抗膜型タッチパネルと比べて、より高い透過率が得られる利点がある。

タッチパネルは、いずれの方式においても、通常は入力信号検出のために、あるいは画面保護のために、カバーガラス等の透明保護板がその上面に用いられている。そこで、タッチパネルの上面に透明保護板を設けるか、透明保護板自体がタッチパネルを構成するようになっている。また、透明保護板には、低反射膜アンチグレア膜、ハードコ−ト膜、電磁シールド膜等の機能膜具備したものがある。

また、最近では電子機器ファッション化に伴い、携帯電話機などのモバイル端末機器の透明保護板においては、LCD配線遮蔽などの装飾が各種印刷法にて施されることが一般的である。例えば、特許文献1および特許文献2には、透明保護板表面に、透明窓部を有する窓形成層ハードコートフィルム裏面に予め形成されてなる加飾フィルム積層状態に貼着した保護パネルを備えた電子機器であって、前記透明保護板が、加飾フィルムと積層された可動電極フィルムと、前記可動電極フィルムとの間に空気層を形成するように周縁部において前記可動電極フィルムと接着された固定電極板とを備えるタッチパネルで構成されている電子機器が開示されている。従来は、上記したように、加飾を施した透明保護板とタッチパネルは別々に形成され、後の工程にて組合わされることが一般的である。しかし、昨今、携帯電話機では薄型化のニ−ズが強く、また、加飾透明保護板に直接タッチパネルを形成することによる、工程数の削減等が検討されており、加飾の方法として薄厚パターニング可能な感光性樹脂を使用した方法が注目されている。この方法を使用したタッチパネルの製造方法については特許文献3に記載されている。タッチパネル向け加飾透明保護板の加飾部の色としては黒色が一般的であるが、電子機器のファッション化に伴い、白色加飾が求められている。

しかしながら、特に白色感光性樹脂の場合、塗膜を加熱し硬化する際やタッチパネルを作製する工程でかかる熱により変色が起こり、着色することがあり、光反射率が低下してしまうおそれがある。タッチパネル向け白色感光性樹脂の場合には、特に変色と反射率の低下が目立つために、商品価値に低下をきたすおそれがあり、解決が求められている。

概要

十分な耐熱変色性を有した上で、現像特性に優れる白色感光性樹脂組成物、これを用いた硬化物及び当該硬化物を構成成分とするタッチパネルを提供する。(A)所定のアルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)白色遮光材を含有する白色感光性樹脂組成物であり、(A)100質量部に対して(B)が10〜100質量部であり、(A)と(B)の合計量100質量部に対して(C)が0.1〜40質量部であり、固形分中に(D)が1〜90質量%含有された白色感光性樹脂組成物であり、この白色感光性樹脂組成物をフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物、それを有したタッチパネルである。なし

目的

本発明の目的は、従来技術における上記諸問題を解決し、十分な耐熱変色性を有した上で、現像特性に優れる白色感光性樹脂組成物、これを用いた硬化物及び当該硬化物を構成成分とするタッチパネルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

(A)ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)白色遮光材を含有する白色感光性樹脂組成物であり、(A)100質量部に対して(B)が10〜100質量部であり、また、(A)と(B)の合計量100質量部に対して(C)が0.1〜40質量部であり、さらに固形分中に(D)が1〜90質量%含有されることを特徴とする白色感光性樹脂組成物。

請求項2

さらに、(E)エポキシ化合物又はエポキシ樹脂を含む、請求項1に記載の白色感光性樹脂組成物。

請求項3

請求項1又は2に記載の白色感光性樹脂組成物をフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物

請求項4

請求項3に記載の硬化物を有するタッチパネル

技術分野

0001

本発明は、所望のパターン形成が可能であって、優れた耐熱変色性を有する白色感光性樹脂組成物に関する。詳しくは、白色感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物に関するものである。この硬化物はタッチパネル加飾用白色材料として使用できるものであり、この硬化物を構成成分とするタッチパネルに関する。

背景技術

0002

近年、情報機器多様化携帯端末小型軽量化の流れから、携帯電話機や、携帯情報端末カーナビゲーションシステムを始め、タッチパネルを液晶表示パネル等のフラットディスプレイ一体型で構成した、入力表示一体型のタッチパネル式フラットディスプレイが市場に普及してきた。タッチパネルは、その構造及び検出方式の違いにより、抵抗膜型や静電容量型等の様々なタイプがある。このうち、静電容量型タッチパネルは、1枚の基板上に透光性導電膜透光性電極)を有し、指またはペン等が接触(タッチ)することによって形成される静電容量を介して流れる微弱電流量の変化を検出する事によって被接触位置を特定するものであり、指示される内容を入力信号として受け取り液晶表示装置等を駆動する。静電容量型タッチパネルは、抵抗膜型タッチパネルと比べて、より高い透過率が得られる利点がある。

0003

タッチパネルは、いずれの方式においても、通常は入力信号検出のために、あるいは画面保護のために、カバーガラス等の透明保護板がその上面に用いられている。そこで、タッチパネルの上面に透明保護板を設けるか、透明保護板自体がタッチパネルを構成するようになっている。また、透明保護板には、低反射膜アンチグレア膜、ハードコ−ト膜、電磁シールド膜等の機能膜具備したものがある。

0004

また、最近では電子機器ファッション化に伴い、携帯電話機などのモバイル端末機器の透明保護板においては、LCD配線遮蔽などの装飾が各種印刷法にて施されることが一般的である。例えば、特許文献1および特許文献2には、透明保護板表面に、透明窓部を有する窓形成層ハードコートフィルム裏面に予め形成されてなる加飾フィルム積層状態に貼着した保護パネルを備えた電子機器であって、前記透明保護板が、加飾フィルムと積層された可動電極フィルムと、前記可動電極フィルムとの間に空気層を形成するように周縁部において前記可動電極フィルムと接着された固定電極板とを備えるタッチパネルで構成されている電子機器が開示されている。従来は、上記したように、加飾を施した透明保護板とタッチパネルは別々に形成され、後の工程にて組合わされることが一般的である。しかし、昨今、携帯電話機では薄型化のニ−ズが強く、また、加飾透明保護板に直接タッチパネルを形成することによる、工程数の削減等が検討されており、加飾の方法として薄厚パターニング可能な感光性樹脂を使用した方法が注目されている。この方法を使用したタッチパネルの製造方法については特許文献3に記載されている。タッチパネル向け加飾透明保護板の加飾部の色としては黒色が一般的であるが、電子機器のファッション化に伴い、白色加飾が求められている。

0005

しかしながら、特に白色感光性樹脂の場合、塗膜を加熱し硬化する際やタッチパネルを作製する工程でかかる熱により変色が起こり、着色することがあり、光反射率が低下してしまうおそれがある。タッチパネル向け白色感光性樹脂の場合には、特に変色と反射率の低下が目立つために、商品価値に低下をきたすおそれがあり、解決が求められている。

先行技術

0006

特開2007−279756号公報
特開2007−323092号公報
特開2013−8272号公報

発明が解決しようとする課題

0007

そこで、本発明の目的は、従来技術における上記諸問題を解決し、十分な耐熱変色性を有した上で、現像特性に優れる白色感光性樹脂組成物、これを用いた硬化物及び当該硬化物を構成成分とするタッチパネルを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、前記の問題点を解決すべく鋭意研究を進めた結果、特定の構造を有するアルカリ可溶性樹脂(A)、光重合性モノマー(B)、光重合開始剤(C)、及び白色遮光材(D)を含む白色感光性樹脂組成物が、光によるパターン形成が可能であって、優れた耐熱変色性を有する硬化物を得ることができ、タッチパネルの加飾用として有用であることを見出した。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。

0009

(1)本発明は、(A)ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、(C)光重合開始剤、及び(D)白色遮光材を含有する白色感光性樹脂組成物であり、(A)100質量部に対して(B)が10〜100質量部であり、また、(A)と(B)の合計量100質量部に対して(C)が0.1〜40質量部であり、さらに固形分中に(D)が1〜90質量%含有されることを特徴とする白色感光性樹脂組成物である。

0010

(2)本発明はまた、(1)に加えて(E)エポキシ化合物又はエポキシ樹脂を含む白色感光性樹脂組成物である。

0011

(3)本発明はまた、これらの白色感光性樹脂組成物をフォトリソグラフィー法によりパターニングした後、引き続き熱硬化させることにより得られる硬化物である。

0012

(4)本発明はまた、これら硬化物を有するタッチパネルである。

0013

以下に、本発明を詳細に説明する。

0014

本発明の白色感光性樹脂組成物における(A)は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて得られたアルカリ可溶性樹脂であり、なかでも、上記(a)/(b)のモル比が0.1〜10で得られたものであることが好ましい。

0015

(A)の原料となるビスフェノール類としては、ビス(4−ヒドロキシフェニルケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ−テル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エ−テル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)エ−テル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン、4,4’−ビフェノ−ル、3,3’−ビフェノ−ル等およびこれらの誘導体が挙げられる。これらの中では、9,9−フルオレニル基を有するものが特に好適に利用される。

0016

(A)のアルカリ可溶性樹脂を得るにあたっては、上記ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させて2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物を得る。この反応の際には、一般にジグリシジルエーテル化合物オリゴマー化を伴うため、下記一般式(I)のエポキシ化合物を得ることになる。




一般式(I)の式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子炭素数1〜5のアルキル基ハロゲン原子又はフェニル基を表し、Aは、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−Si(CH3)2−、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、9,9−フルオレニル基又は直結合を表す。lは0〜10の数である。好ましいR1、R2、R3、及びR4は水素原子であり、好ましいAは−C(CH3)2−、又は9,9−フルオレニル基であり、特に好ましくは9,9−フルオレニル基である。また、lは通常複数の値が混在するため平均値0〜10(整数とは限らない)となるが、好ましいlの平均値は0〜3である。lの値が上限値を超えると、当該エポキシ化合物使用して合成したアルカリ可溶性樹脂を用いた白色感光性樹脂組成物としたときに、組成物の粘度が大きくなりすぎて塗工がうまく行かなくなったり、アルカリ可溶性を十分に付与できずアルカリ現像性が非常に悪くなったりする。

0017

次に、一般式(I)の化合物に対して、例えば不飽和基含有モノカルボン酸としてアクリル酸若しくはメタクリル酸又はこれらの両方を反応させ、これにより得られたヒドロキシ基を有する反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させる。その際、(a)/(b)のモル比が0.1〜10となる範囲で反応させるのが好ましい。そして、下記一般式(II)で表されるエポキシメタアクリレート酸付加物の構造を有するアルカリ可溶性樹脂を得る。




(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を表し、R5は、水素原子又はメチル基を表し、Aは、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−Si(CH3)2−、−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、9,9−フルオレニル基又は直結合を表し、Xは4価のカルボン酸残基を表し、Y1及びY2は、それぞれ独立して水素原子又は−OC−Z−(COOH)m(但し、Zは2価又は3価カルボン酸残基を表し、mは1又は2の数を表す)を表し、nは1〜20の数を表す。)

0018

このエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物(II)は、エチレン性不飽和二重結合カルボキシル基とを併せ持つアルカリ可溶性樹脂であるため、本発明の白色感光性樹脂組成物の(A)として優れた耐熱変色性、光硬化性、良現像性パターニング特性を与え、良好なタッチパネル用白色硬化膜パターンが得られるものである。

0019

本発明の(A)である一般式(II)のエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に利用される(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、鎖式炭化水素ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物や脂環式ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、芳香族ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物が使用される。ここで、鎖式炭化水素ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、コハク酸アセチルコハク酸、マレイン酸アジピン酸イタコン酸アゼライン酸、シトラリンゴ酸マロン酸グルタル酸クエン酸酒石酸オキソグルタル酸ピメリン酸セバシン酸スベリン酸ジグリコール酸等の化合物があり、更には任意の置換基の導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。また、脂環式ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸テトラヒドロフタル酸ノルボルナンジカルボン酸等の化合物があり、更には任意の置換基の導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。更に、芳香族ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えばフタル酸、イソフタル酸トリメリット酸等の化合物があり、更には任意の置換基の導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。

0020

また、本発明の(A)である一般式(II)のエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に利用される(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物や脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物、又は、芳香族多価カルボン酸又はその酸二無水物が使用される。ここで、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸ペンタンテトラカルボン酸、ヘキサンテトラカルボン酸等があり、更には置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。また、脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸シクロペンタンテトラカルボン酸シクロヘキサンテトラカルボン酸シクロプタンテトラカルボン酸、ノルボルナンテトラカルボン酸等があり、更には置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。更に、芳香族テトラカルボン酸やその酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸ビフェニルエ−テルテトラカルボン酸又はその酸二無水物が挙げられ、更には置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。

0021

本発明の(A)である一般式(II)のエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に使用される(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物と(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物とのモル比(a)/(b)は、上述したように0.1〜10であるのが好ましく、より好ましくは0.2〜3となる範囲である。モル比(a)/(b)が上記範囲を逸脱すると最適分子量が得られず、(A)を使用した白色感光性樹脂組成物において、アルカリ現像性、耐熱性耐溶剤性パターン形状等が劣化するおそれがある。なお、モル比(a)/(b)が小さいほどアルカリ溶解性が大となり、分子量が大となる傾向がある。

0022

また、本発明の(A)である一般式(II)のエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物は、重量平均分子量(Mw)が2000〜10000の間であることが好ましく、3000〜7000の間であることが特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が2000に満たないと(A)を使用した白色感光性樹脂組成物の現像時のパターンの密着性が維持できず、パターン剥がれが生じ、また、重量平均分子量(Mw)が10000を超えると現像残渣や未露光部の残膜が残り易くなる。更に、(A)は、その酸価が30〜200KOHmg/gの範囲にあることが望ましい。この値が30KOHmg/gより小さいと(A)を使用した白色感光性樹脂組成物のアルカリ現像がうまくできないか、強アルカリ等の特殊な現像条件が必要となり、200KOHmg/gを超えると(A)を使用した白色感光性樹脂組成物へのアルカリ現像液浸透が早くなり過ぎ、剥離現像が起きるので、何れも好ましくない。

0023

本発明で利用される一般式(II)のエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物は、上述の工程により、既知の方法、例えば特開平8−278629号公報や特開2008−9401号公報等に記載の方法により製造することができる。先ず、一般式(I)のエポキシ化合物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させる方法としては、例えば、エポキシ化合物のエポキシ基と当モルの不飽和基含有モノカルボン酸を溶剤中に添加し、触媒トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、2,6−ジイソブチルフェノール等)の存在下、空気を吹き込みながら90〜120℃に加熱・攪拌して反応させるという方法がある。次に、反応生成物であるエポキシアクリレート化合物水酸基に酸無水物を反応させる方法としては、エポキシアクリレート化合物と酸二無水物および酸一無水物の所定量を溶剤中に添加し、触媒(臭化テトラエチルアンモニウムトリフェニルホスフィン等)の存在下、90〜130℃で加熱・攪拌して反応させるという方法がある。

0024

本発明の白色感光性樹脂組成物における(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類や、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、デンドリマー型多官能アクリレートを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。また、当該少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーは、光重合性基を2個以上有して不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の分子同士を架橋することができるものを用いることが好ましい。なお、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーは遊離カルボキシ基を有しない。

0025

本発明の白色感光性樹脂組成物における(C)光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、P−ジメチルアセトフェノン、P−ジメチルアミノプロピオフェノンジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、P−TERT−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、P,P‘−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2−(O−クロロフェニル)−4,5−フェニルビイミダゾール、2−(O−クロロフェニル)−4,5−ジ(M−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2−(O−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール、2−(O−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール、2、4,5−トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾ−ル、2−トリクロロメチル−5−(P−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(P−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物類、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロRメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルチオスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物類、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−O−ベンゾア−ト、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−O−アセタート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1−オンオキシム−O−アセタート等のO−アシルオキシム系化合物類ベンジルジメチルケタールチオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2−エチルアントラキノンオクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類アゾビスイソブチルニトリルベンゾイルパーオキサイドクメンパーオキシド等の有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物トリエタノールアミントリエチルアミン等の第3級アミンなどが挙げられる。この中でも、高感度の白色感光性樹脂組成物を得られやすい観点から、O−アシルオキシム系化合物類を用いることが好ましい。また、これら光重合開始剤を2種類以上使用することもできる。なお、本発明でいう光重合開始剤とは、増感剤を含む意味で使用される。

0026

本発明のタッチパネル用白色感光性樹脂組成物における(D)白色遮光材としては、白色有機顔料、白色無機系顔料が挙げられる。白色有機顔料としては、特開平11−129613号公報に示される一般式An-n[B]の有機化合物塩(Aはアニオン性基及びスルホン酸基を有する置換スチルベン蛍光増白剤、置換クマリン系蛍光増白剤、置換チオフェン系蛍光増白剤等の蛍光増白剤成分、Bは炭素数が15以上であるアンモニウムピリジニウム等の有機カチオン、nは、1〜9の整数を表す)や、特開平6−122674号公報に示されるエチレンビスメラミン、N,N’−ジシクロヘキシルエチレンビスメラミン等のアルキレンビスメラミン誘導体等の白色有機顔料(市販品としては、ShigenoxOWP、ShigenoxOWPL(ハッコールケミカル社製))、特開2008−1072号公報記載の熱可塑樹脂を用いた中空粒子、例えばスチレンアクリル共重合体からなる中空粒子、架橋スチレン−アクリル共重合体からなる中空粒子(市販品としては、SX866、SX8782(JSR社製))などが挙げられる。

0027

白色無機系顔料としては、酸化クロム酸化鉄酸化チタンチタニウムホワイト酸窒化チタンチタン窒化物等を挙げることができる。これらの遮光材は、白色有機顔料や白色無機系顔料を含めて、いずれか1種類単独でも2種以上を適宜選択して用いることもできるが、特にチタニウムホワイトが、遮光性表面平滑性、分散安定性、樹脂との親和性が良好な点で好ましい。また、使用する白色有機白色顔料又は有機無機顔料平均粒径レーザー回折散乱粒子径測定装置による体積平均粒径)は20〜1000nmであることがよく、50〜700nmであることがより好ましい。

0028

また、本発明の白色感光性樹脂組成物は、用途に応じてグレーピンク等へと色目を変える、あるいは遮光性を調節するため、有色インク又は有色無機系顔料等を特に制限なく併用することができる。併用する有色無機系顔料としては、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄、酸化チタン、チタンブラック、酸窒化チタン、チタン窒化物等を挙げることができる。なお、遮光性を調節する目的では、黒色の遮光層と2層構造にすることもできる。2層構造とする場合は、たとえば、表面保護用ガラス板に白色硬化膜層を形成し、その上に黒色感光性樹脂組成物を用いて遮光層を形成することができる。

0029

併用する有色インク(黒、シアンマゼンダイエローの各色インク)は特に制限はなく、インクの使用目的に適合する色相色濃度を達成できるものであれば、公知の水溶性染料油溶性染料及び顔料から適宜選択して用いることができる。なかでも、非水溶性液体に均一に分散、溶解しやすい油溶性染料や顔料を用いることが好ましい。油溶性染料を用いる場合の染料含有量は、白色感光性樹脂組成物の固形分換算で0.05〜20質量%の範囲であることが好ましい。

0030

白色感光性樹脂組成物中の(A)〜(D)の各成分の構成割合については、(A)100質量部に対して、(B)が10〜100質量部、また、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して0.1〜40質量部である。(D)は、固形分(光硬化反応により固形分となるモノマー成分を含む)中1〜90質量%である。好ましくは(A)100質量部に対して、(B)が30〜50質量部、また、(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して3〜30質量部であり、(D)が固形分中40〜60質量%である。

0031

(A)100質量部に対して(B)が10質量部を下回ると、現像液に対する塗膜の溶解性が低くなりすぎるため、フォトリソグラフィー性能が低下する。また、(A)100質量部に対して(B)が100質量部を上回ると、現像液に対する膜の溶解性が高くなりすぎるため、現像時の塗膜の密着性が低下する。

0032

(C)が(A)と(B)の合計量100質量部に対して0.1質量部を下回ると、塗膜が硬化しなくなり、40質量部を上回るとマスク開口面積よりも広い面積が硬化する為、フォトリソグラフィー性能が低下する。

0033

(D)が固形分中1質量%を下回ると遮光性が低下し配線等が透け見えるようになってしまい、90質量%を上回るとインクの粘度が上がり膜の塗装が困難となる。

0034

本発明の白色感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分を主成分として含有する。この感光性樹脂組成物においては、固形分(光硬化後に固形分となるモノマー成分を含む)中に、(A)〜(D)成分が合計で70質量%以上、好ましくは80質量%、より好ましくは90質量%以上含むことがよい。

0035

本発明の白色感光性樹脂組成物においては、上記(A)〜(D)の他に溶剤を使用して粘度を調整することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノールエタノール、N−プロパノールイソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトンメチルエチルケトンシクロヘキサノンN−メチル−2−ピロリドン等のケトン類トルエンキシレンテトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブカルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトールプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルジプロピレングリコールモノメチルエーテルジプロピレングリコールモノエチルエーテルトリエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類酢酸エチル酢酸ブチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテートエチルカルビトールアセテートブチルカルビトールアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、感光性樹脂組成物溶液中60〜90質量%の範囲が好ましい。

0036

本発明では、(A)〜(D)成分に加えて(E)エポキシ化合物又はエポキシ樹脂を含む白色感光性樹脂組成物とすることもできるが、この(E)エポキシ化合物又はエポキシ樹脂として利用される化合物としては、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテルトリグリシジルイソシアヌレートジグリシジルイソシアヌレートアリルグリシジルエーテルグリシジルメタクリレート等のエポキシ化合物類ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、3,3',5,5'-テトラメチル-4,4'-ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂類、フェノールノボラック型エポキシ樹脂クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂類、多価アルコールのグリシジルエーテル、多価カルボン酸グリシジルエステル、3,4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニルシクロヘキサン付加物等の脂環式エポキシ化合物エポキシシリコーン樹脂等のシリコーン骨格を有するエポキシ樹脂類等が挙げられる。好ましくはエポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物又はエポキシ樹脂である。

0037

この(E)成分のエポキシ化合物又はエポキシ樹脂の使用量は、白色感光性樹脂組成物のアルカリ可溶性の性質が維持される範囲内で配合するのがよく、上記(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して5〜30質量部の範囲で配合するのがよい。

0038

また、本発明の白色感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤酸化防止剤熱重合禁止剤可塑剤充填材、溶剤、レベリング剤消泡剤カップリング剤界面活性剤等の添加剤を配合することができる。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノンハイドロキノンモノメチルエーテルピロガロール、TERT−ブチルカテコールフェノチアジン等を挙げることができ、酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系酸化防止剤リン加工熱安定剤を上げることができ、可塑剤としては、ジブチルフタレートジオクチルフタレートリン酸トリクレジル等を挙げることができ、充填材としては、ガラスファイバーシリカマイカアルミナ等を挙げることができ、消泡剤やレベリング剤としては、シリコーン系フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。また、界面活性剤としてはフッ素系界面活性剤シリコーン系界面活性剤等を挙げることができ、シランカップリング剤としては3−(グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。

0039

本発明の白色硬化物は、本発明の白色感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィー法により形成される。その製造工程としては、先ず、感光性樹脂組成物溶液を基板表面に塗布し、次いで溶媒を乾燥させた(プリベーク)後、このようにして得られた被膜の上にフォトマスクをあて、紫外線照射して露光部を硬化させ、更にアルカリ水溶液を用いて未露光部を溶出させる現像を行ってパターンを形成し、更に後硬化としてポストベークを行う方法が挙げられる。ここで、感光性樹脂組成物溶液を塗布する基板としては、ガラス透明フィルム(例えば、ポリカーボネートポリエチレンテレフタレートポリエーテルスルフォン等)等が用いられる。

0040

感光性樹脂組成物溶液を基板に塗布する方法としては、公知の溶液浸漬法スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機、スリットコーター機やスピナ−機を用いる方法等の何れの方法を採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プリベーク)ことにより、被膜が形成される。プリベークはオーブンホットプレート等により加熱することによって行われる。プリベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば60〜110℃の温度で1〜3分間行われる。

0041

プリベーク後に行われる露光は、露光機によって行なわれ、フォトマスクを介して露光することによりパターンに対応した部分の感光性樹脂組成物のみを感光させる。露光機及びその露光照射条件は適宜選択され、超高圧水銀灯高圧水銀ランプメタルハライドランプ遠紫外線灯等の光源を用いて露光を行い、塗膜中の感光性樹脂組成物を光硬化させる。

0042

露光後のアルカリ現像は、露光されない部分の感光性樹脂組成物を除去する目的で行われ、この現像によって所望のパターンが形成される。このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属アルカリ土類金属炭酸塩水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム炭酸カリウム等の炭酸塩を0.03〜1重量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて23〜27℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。

0043

このようにして現像した後、200〜240℃の温度、20〜60分の条件で熱硬化処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた白色膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた白色硬化物は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。

発明の効果

0044

本発明の白色感光性樹脂組成物はフォトリソグラフィーによるパターン形成が可能であって、特に現像特性に優れると共に、耐熱変色性に優れた硬化物を得ることができる。

0045

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0046

(白色感光性樹脂組成物溶液の調製)
表1に示す組成によって配合を行い、実施例1〜2および比較例1の白色感光性樹脂組成物溶液を調製した。配合に使用した各成分は、次のとおりである。なお、表1中の数値は質量%を表す。
(A)アルカリ可溶性樹脂:
(A)−1フルオレン骨格を有するエポキシアクリレート酸付加物のプロピレ ングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃
度56.5%、新日鉄住金化学(株)製商品名V259ME)
(A)−2ビスフェノールAのエポキシアクリレート酸付加物(樹脂固形分濃 度55.1質量%、新日鉄住金化学(株)製 商品名V−7011 MEGTS)
(A)−3カルボン酸含有2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(樹脂固形 分濃度53質量%、共栄社化学(株)製 商品名DAUA−167

(B)光重合性モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(
株)製 商品名DPHA
(C)光重合開始剤:1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2 −(O−ベンゾイルオキシム)](BASF社製 商品名イルキュアOXE01)
(D)白色遮光材:チタニウムホワイト(平均粒径240nm)濃度73質量%、プ ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶剤のチタニ ウムホワイト分散体
(F)溶剤:
(F)−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(F)−2:3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート
(G)界面活性剤
(H)シランカップリング剤(1%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート溶液)

0047

0048

(白色感光性樹脂組成物の評価:現像性)
実施例1〜2および比較例1の白色感光性樹脂組成物溶液を、脱脂洗浄した厚さ1.2mmのガラス板上にスピンコーターを用いて5μmの乾燥膜厚になる条件で塗布・乾燥した後、フォトマスクを密着させ、500Wの高圧水銀灯ランプを用いて波長365nmの照度10mW/cm2の紫外線を10秒間照射した。露光後、0.4%炭酸ナトリウム水溶液を用いて23℃で60秒間0.1MPaの圧力で現像し、塗膜の未露光部を除去し、その後、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間加熱硬化処理を行って、白色膜パターン(硬化物)を得た。そして、ガラス板上に形成された白色膜パターンを顕微鏡で確認し、以下に従ってパターン形成に関する評価を行った。結果を表2に示す。
・パターン形成
○:パターン形成可能(5μm〜30μmのラインスペースパターンが残る)
×:現像液に溶解せずもしくはパターン剥離

0049

(白色感光性樹脂組成物の評価:耐熱変色性)
実施例1〜2および比較例1の白色感光性樹脂組成物溶液を、脱脂洗浄した厚さ1.2mmのガラス板上にスピンコ−タ−を用いて1.2μmの乾燥膜厚になる条件で塗布・乾燥した後、フォトマスクを用いないで、上記と同様の白色膜形成ガラス板全面に、500Wの高圧水銀灯ランプを用いて波長365nmの照度10mW/cm2の紫外線を10秒間照射した。露光後、0.4%炭酸ナトリウム水溶液を用いて23℃で60秒間0.1MPaの圧力で現像液処理を行った。その後、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間加熱硬化処理を行った。耐熱変色性を確認するために、更に230℃で150分加熱処理を行い、分光光度計により、黄色度を測定した。結果を表2に示す。

0050

実施例

0051

上記に示した実施例1〜2と比較例1の結果から明らかなように、(A)−1フルオレン骨格を有するエポキシアクリレート酸付加物、及び(A)−2ビスフェノールAのエポキシアクリレート酸付加物を使用することにより、パターン形成が可能であり、黄色度についても問題ない硬化物が得られることがわかった。黄色度については7を超えると黄変が顕著になり、白色の色目としては不適切なものとなってしまい、耐熱変色性が十分でないことになる。

0052

本発明の白色感光性樹脂組成物は、耐熱変色性に優れた白色膜を形成することが可能である。更にフォトリソグラフィーでパターン形成できることから、既存のフォトリソグラフィー工程で形成できる利点が有り、更には、薄膜で形成出来ることから、構造体の薄型化に寄与することが可能となり、タッチパネルの作製における白色膜の形成に好適である。

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