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技術 乳化剤含有コーン茶飲料の製造方法

出願人 ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社
発明者 池田成一郎
出願日 2013年9月27日 (7年1ヶ月経過) 出願番号 2013-202600
公開日 2015年4月13日 (5年7ヶ月経過) 公開番号 2015-065868
状態 特許登録済
技術分野 非アルコール性飲料
主要キーワード 形状選別 軟容器 茶葉類 商品設計 常温保管 水溶性澱粉 明暗度 濾過処理後
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月13日)のものです。
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課題

製造時だけでなく、経時的な濁り沈殿物の発生も抑制された乳化剤含有コーン茶飲料及びその製造方法等を提供する。

解決手段

コーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素(例えば、アミラーゼなど)で処理した後、珪藻土濾過剤として濾過処理する工程を経ることで、乳化剤を添加・配合しても濁りや沈殿の発生が抑制された、嗜好性の高いコーン茶飲料を得ることができる。そして、この方法により得たコーン茶飲料は、長期保存しても濁りや沈殿の発生が抑制され、極めて安定である。

概要

背景

清涼飲料水市場では2000年から茶系飲料伸長が目覚しく、特に、無糖茶飲料は国内の清涼飲料の約4分の1を占める巨大マーケットとなっており、現在でも新たな製品次々投入されている。そして、茶葉系飲料(緑茶飲料紅茶飲料ウーロン茶飲料など)だけではなく、穀物原料を用いた穀物茶飲料麦茶玄米黒豆茶コーン茶など)も注目されている。

そして、茶系飲料の多くはPETボトル容器が採用されているが、このPETボトル容器はレトルト殺菌ができないため、通常、容器への充填無菌充填製法高温で殺菌した内容液を冷却してクリーンルーム内などの無菌環境下で充填する製法)又はホットパック充填製法(高温で殺菌した内容液を高温のまま充填して巻締めする製法)が採用されている。なお、一般的に、PETボトルなどの軟容器詰飲料の製造においてホットパック充填製法を行う場合、長期保存性を高めるために乳化剤を配合する場合が多い。また、乳化剤は、長期保存性向上だけでなく、いろいろな製法で製造される各種飲料において様々な用途で広く用いられている。

しかし、穀物茶飲料においては、原料から水溶性澱粉類が抽出液溶出するため、乳化剤を用いた場合に水溶性澱粉類との複合体形成により濁り沈殿を生じることが知られている(特許文献1)。また、これは長期間保存すると更に顕著になることも知られている。そして、水溶性澱粉類と乳化剤が複合体を形成することにより生ずる濁りや沈殿の発生を抑制するために、麦茶飲料等においてα−アミラーゼβ−アミラーゼグルコアミラーゼα−グルコシダーゼ等を用いて水溶性澱粉類を酵素分解処理する方法が開示されている(特許文献1)。

また、水溶性澱粉類と乳化剤が複合体を形成することを逆に利用して、乳化剤を添加した温水に焙煎大麦を浸漬し、焙煎大麦から溶出した水溶性澱粉などの濁り原因物質吸着させて沈殿ないし懸濁を促進させ、後工程での遠心分離濾過及び形状選別濾過の組み合わせによりこれらを除去することによって、麦茶飲料を長期保存しても懸濁及び沈殿が生じないようにする方法が開示されている(特許文献2)。

しかしながら、これらの開示された技術はほとんどが麦茶飲料に関するものであり、当業界においては、麦茶とは溶出成分の種類や量が大きく異なると推測されるコーン茶飲料についても、乳化剤を添加・配合した際に濁りや沈殿の発生が抑制できる技術の開発が望まれている。

概要

製造時だけでなく、経時的な濁りや沈殿物の発生も抑制された乳化剤含有コーン茶飲料及びその製造方法等を提供する。コーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素(例えば、アミラーゼなど)で処理した後、珪藻土濾過剤として濾過処理する工程を経ることで、乳化剤を添加・配合しても濁りや沈殿の発生が抑制された、嗜好性の高いコーン茶飲料を得ることができる。そして、この方法により得たコーン茶飲料は、長期保存しても濁りや沈殿の発生が抑制され、極めて安定である。なし

目的

しかしながら、これらの開示された技術はほとんどが麦茶飲料に関するものであり、当業界においては、麦茶とは溶出成分の種類や量が大きく異なると推測されるコーン茶飲料についても、乳化剤を添加・配合した際に濁りや沈殿の発生が抑制できる技術の開発が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

乳化剤を含有するコーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土濾過剤として濾過処理する工程を経ることを特徴とする、濁り沈殿の発生が抑制された乳化剤含有コーン茶飲料の製造方法。

請求項2

水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後に乳化剤を添加することを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

水溶性澱粉類を分解する酵素が、アミラーゼであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

水溶性澱粉類を分解する酵素と、ペクチナーゼβ−グルコシダーゼプロテアーゼセルラーゼから選ばれる少なくとも1以上を併用して酵素処理することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

殺菌及び容器充填することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

乳化剤を含有するコーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土を濾過剤として濾過処理する工程を経ることを特徴とする、乳化剤含有コーンの濁りや沈殿の発生抑制方法

請求項7

請求項6に記載の方法により濁りや沈殿の発生が抑制された、乳化剤を含有する殺菌処理済み容器詰めコーン茶飲料。

技術分野

0001

本発明は、コーン茶飲料の製造方法等に関するものである。詳細には、濁り沈殿の発生が抑制された乳化剤含有コーン茶飲料の製造方法、当該方法により得られる乳化剤含有コーン茶飲料等に関する。

背景技術

0002

清涼飲料水市場では2000年から茶系飲料伸長が目覚しく、特に、無糖茶飲料は国内の清涼飲料の約4分の1を占める巨大マーケットとなっており、現在でも新たな製品次々投入されている。そして、茶葉系飲料(緑茶飲料紅茶飲料ウーロン茶飲料など)だけではなく、穀物原料を用いた穀物茶飲料麦茶玄米黒豆茶、コーン茶など)も注目されている。

0003

そして、茶系飲料の多くはPETボトル容器が採用されているが、このPETボトル容器はレトルト殺菌ができないため、通常、容器への充填無菌充填製法高温で殺菌した内容液を冷却してクリーンルーム内などの無菌環境下で充填する製法)又はホットパック充填製法(高温で殺菌した内容液を高温のまま充填して巻締めする製法)が採用されている。なお、一般的に、PETボトルなどの軟容器詰飲料の製造においてホットパック充填製法を行う場合、長期保存性を高めるために乳化剤を配合する場合が多い。また、乳化剤は、長期保存性向上だけでなく、いろいろな製法で製造される各種飲料において様々な用途で広く用いられている。

0004

しかし、穀物茶飲料においては、原料から水溶性澱粉類が抽出液溶出するため、乳化剤を用いた場合に水溶性澱粉類との複合体形成により濁りや沈殿を生じることが知られている(特許文献1)。また、これは長期間保存すると更に顕著になることも知られている。そして、水溶性澱粉類と乳化剤が複合体を形成することにより生ずる濁りや沈殿の発生を抑制するために、麦茶飲料等においてα−アミラーゼβ−アミラーゼグルコアミラーゼα−グルコシダーゼ等を用いて水溶性澱粉類を酵素分解処理する方法が開示されている(特許文献1)。

0005

また、水溶性澱粉類と乳化剤が複合体を形成することを逆に利用して、乳化剤を添加した温水に焙煎大麦を浸漬し、焙煎大麦から溶出した水溶性澱粉などの濁り原因物質吸着させて沈殿ないし懸濁を促進させ、後工程での遠心分離濾過及び形状選別濾過の組み合わせによりこれらを除去することによって、麦茶飲料を長期保存しても懸濁及び沈殿が生じないようにする方法が開示されている(特許文献2)。

0006

しかしながら、これらの開示された技術はほとんどが麦茶飲料に関するものであり、当業界においては、麦茶とは溶出成分の種類や量が大きく異なると推測されるコーン茶飲料についても、乳化剤を添加・配合した際に濁りや沈殿の発生が抑制できる技術の開発が望まれている。

先行技術

0007

特開平11−169113号公報
特開平10−248539号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、製造時だけでなく、経時的な濁りや沈殿物の発生も抑制された乳化剤含有コーン茶飲料及びその製造方法等を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を行い、まず麦茶飲料製造に用いられている技術である水溶性澱粉類の酵素処理濾過処理をそれぞれ単独で乳化剤含有コーン茶飲料製造において試みたが、濁りや沈殿物が観察され満足できるものではなかった。すなわち、乳化剤含有麦茶飲料製造の場合と全く異なり、酵素処理単独や濾過処理単独では乳化剤含有コーン茶飲料の濁りや沈殿物の発生を十分に抑制することができないことが明らかとなった。

0010

ところが、更に研究を行った結果、コーン茶抽出液を水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土濾過剤として濾過処理する工程を経ることで、これらは単独では効果が認められなかったにも関わらず、予想に反し、乳化剤を添加・配合しても濁りや沈殿の発生が抑制されたコーン茶飲料を得られることを見出し、本発明を完成した。

0011

すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)乳化剤を含有するコーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土を濾過剤として濾過処理する工程を経ることを特徴とする、濁りや沈殿の発生が抑制された乳化剤含有コーン茶飲料の製造方法。
(2)水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後(濾過処理前及び/又は濾過処理後)に乳化剤を添加することを特徴とする、(1)に記載の方法。
(3)水溶性澱粉類を分解する酵素が、アミラーゼ(例えば、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼから選ばれる少なくとも1以上)であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)水溶性澱粉類を分解する酵素と、ペクチナーゼβ−グルコシダーゼプロテアーゼセルラーゼから選ばれる少なくとも1以上を併用して酵素処理することを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5)殺菌及び容器充填することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の方法。

0012

(6)乳化剤を含有するコーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土を濾過剤として濾過処理する工程を経ることを特徴とする、乳化剤含有コーン茶の濁りや沈殿の発生抑制方法
(7)(6)に記載の方法により濁りや沈殿の発生が抑制された、乳化剤を含有する殺菌処理済み容器詰めコーン茶飲料。

発明の効果

0013

本発明によれば、乳化剤を含有するコーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土を濾過剤として濾過処理する工程を経ることで、簡便且つ効率的に、その製造時だけでなく経時的な濁りや沈殿物の発生も抑制された乳化剤含有コーン茶飲料を得ることができる。そして、得られたコーン茶飲料は、外観だけでなく風香味も優れたものである。

0014

本発明では、まず、抽出原料としてとうもろこしの粒を使用してコーン茶抽出液を製造する。とうもろこしの品種デント種及び/又はワキシー種が好ましいが、他の品種(スイート種など)を使用することも可能である。また、抽出原料としてより好ましいのは焙煎とうもろこしの粒であり、その焙煎の方法は、直火焙煎や熱風焙煎などを適宜用いることができる。焙煎後のとうもろこしのL値(LAB測色計で測定される明暗度)については特段の限定はないが、風香味等の点で35〜60の範囲のものを使用するのが好ましく、さらには40〜56のものを使用するのがより好適である。

0015

なお、本発明においてはコーン茶飲料を対象としているが、これは、とうもろこしの粒のみを抽出原料として得たコーン茶飲料だけでなく、このコーン茶に他の穀物茶(麦茶、はと麦茶、玄米茶、黒豆茶など)や緑茶紅茶ウーロン茶などを混合した飲料や、玄米や大麦などのとうもろこし以外の穀物類茶葉類緑茶葉ウーロン茶葉)をとうもろこしの粒と併用して抽出原料とし得られた飲料なども対象となる。けれども、本発明の最も好適な実施態様は、焙煎とうもろこしの粒のみを抽出原料としてコーン茶飲料を製造し、他の茶類を混合しない態様である。

0016

次に、抽出方法については、シャワー抽出やニーダーによるバッチ抽出などの方法を用いて行うことができ、特段の限定はない。抽出条件は、抽出溶媒(90℃程度の熱湯など)に対するとうもろこしの粒の仕込み量として、製品当たり15.0〜80.0g/Lとなるようにすることが例示される。これにより、<(抽出液の重量/とうもろこしの粒の仕込み重量)×抽出液のBrix>で表される抽出率(%)で10%程度(例えば8〜11%の範囲内)まで抽出を行う。

0017

このようにして得られたコーン茶抽出液は、次に水溶性澱粉類を分解する酵素による酵素処理を行う。水溶性澱粉類を分解する酵素としてはアミラーゼ(α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ等)を用いることが好ましく、この水溶性澱粉類を分解する酵素に加えてペクチナーゼ、β−グルコシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼから選ばれる少なくとも1以上を併用することがより好ましい。

0018

各酵素の使用濃度及び使用条件は、用いる酵素の力価、特性等によって変動するが、水溶性澱粉類を分解する酵素は処理後の抽出液にヨウ素を添加してもヨウ素澱粉反応がほとんど見られない程度になるよう添加すれば良く、処理温度も酵素の適応温度範囲内で行えば良い。特に限定されるものではないが、アミラーゼとしてヤクルト薬品工業社製ユニアーゼBM−8を用いた場合、0.05〜0.07g/Lの濃度で常温10〜30分間程度の処理が例示される。また、ペクチナーゼ、β−グルコシダーゼ、プロテアーゼ及びセルラーゼにおいても力価等によって異なるが、使用酵素で推奨されている適応濃度・条件の範囲内で用いれば良い。

0019

酵素処理後のコーン茶抽出液は、次に珪藻土を濾過剤として濾過処理を行う。珪藻土濾過は定法により行うことができ、特段の限定はない。なお、更なる清澄化を求めるため、上記珪藻土濾過処理の前及び/又は後に精密濾過(1〜50μm程度のフィルター濾過など)を行ってもよい。

0020

なお、乳化剤の添加・配合については、上記酵素処理前、酵素処理後で濾過処理前、濾過処理後のいずれの段階でも可能であるが、好ましくは酵素処理後で濾過処理前、及び/又は濾過処理後が良く、特に、酵素処理後(濾過処理前)と濾過処理後の2段階で配合する乳化剤の量を分けて添加するのが最も好適である。添加・配合する乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルモノグリセリドポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類酵素処理レシチン酵素分解レシチン等のレシチン類が例示され、これらの乳化剤は2種以上を併用することも出来る。乳化剤の添加・配合濃度は、0.001〜0.5g/Lが好適であり、更に好ましくは0.002〜0.05g/Lであるが、この範囲に限定されるものではなく、製品で求める風香味の程度や求める長期保存性などにより適宜設計できる。

0021

そして、乳化剤以外の原料(栄養成分、他の添加剤など)があればそれを酵素処理及び珪藻土濾過処理後の任意の段階で添加・配合し、その後必要に応じて殺菌処理及び容器充填を行い、乳化剤含有コーン茶飲料製品とする。なお、殺菌及び容器充填は、UHT殺菌後の軟容器への無菌充填や、ホットパック充填などの方法を例示することができる。これらの殺菌条件としては、120〜142℃で20〜120秒程度が例示される。また、に充填してレトルト殺菌する方法も可能である。

0022

なお、本発明は、無糖コーン茶(糖類を含まないコーン茶)を対象とするのが好ましいが、糖類を含むコーン茶を対象から完全に除外するものではない。また、各種ビタミン類ポリフェノール類など糖類以外の栄養成分(機能性成分)や、乳化剤とは異なる用途の添加剤(pH調整剤香料など)についても、本発明の効果を損なわない範囲で用いてよい。

0023

このようにして、乳化剤を含有するコーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素で処理した後、珪藻土を濾過剤として濾過処理する工程を経ることで、その製造時だけでなく、経時的な濁りや沈殿物の発生も抑制された、乳化剤含有コーン茶飲料を得ることができる。そして、本発明に係る方法では、乳化剤と水溶性澱粉類の結合による乳化剤の効果低減の懸念が極めて低いため、必要量以上に乳化剤を添加・配合する必要がなく、そのため風香味や嗜好性の優れた乳化剤含有コーン茶飲料を得ることができる。さらに、消費者ニーズ等にマッチさせるためにビタミンCなども配合することができ、多様な商品設計が可能である。

0024

以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。

0025

(参考例1;麦茶飲料及びコーン茶飲料の珪藻土濾過処理)
乳化剤含有麦茶飲料、及び、乳化剤含有コーン茶飲料の珪藻土濾過処理による効果を確認するため、以下の試験を行った。

0026

コーン茶飲料は、焙煎度(L値)が40の焙煎とうもろこし22gを用いて、よく比12倍、90℃15分の抽出を行った。得られた抽出液のBrixは0.78であった(測定機器;アタゴ社製DD−7)。固液分離した後、抽出液を冷却した。この抽出液について1μmのフィルターで精密濾過を行った後、珪藻土濾過に供した。さらに、下記表1に示したように、重曹0.3g、ビタミンC0.3g、乳化剤0.05gを添加した後、水を加えて1Lとした。141℃30秒の殺菌を行い、容器にホットパック充填し試料No.1とした。

0027

麦茶飲料は、焙煎度(L値)が32の大麦22gを用いて、抽出時間を45分とした以外は、コーン茶と同様にして調製し、試料No.2とした。なお、抽出液のBrixは1.20であった(測定機器;アタゴ社製DD−7)。

0028

0029

これらを目視評価した結果を下記表2に示した。この結果、麦茶飲料では濁りや沈殿が生じなかったが、コーン茶飲料においては濁り及び沈殿が発生した。また、コーン茶飲料は珪藻土濾過処理に非常に時間がかかり、この工程が大量生産障壁となる可能性が示唆された。

0030

0031

(参考例2;麦茶飲料及びコーン茶飲料の酵素処理)
乳化剤含有麦茶飲料、及び、乳化剤含有コーン茶飲料の酵素処理による効果を確認するため、以下の試験を行った。

0032

コーン茶飲料は、焙煎度(L値)が40の焙煎とうもろこし22gを用いて、よく比12倍、90℃15分の抽出を行った。得られた抽出液のBrixは0.78であった(測定機器;アタゴ社製DD−7)。固液分離した後、抽出液を冷却した。この抽出液に、アミラーゼ(ヤクルト薬品工業社製品ユニアーゼBM−8)0.06g、あるいは、アミラーゼ(ヤクルト薬品工業社製品ユニアーゼBM−8)及びペクチナーゼ(ヤクルト薬品工業社製品マセロチームA)、β−グルコシダーゼ(ヤクルト薬品工業社製品セルラーゼY−NC)、プロテアーゼ(ヤクルト薬品工業社製品パンチダーゼNP−2)、セルラーゼ(ヤクルト薬品工業社製品セルラーゼ「オノズカ」3S)のいずれかの2種の酵素を0.06gずつ添加し、20分静置した後、50μmのフィルターで濾過を行った。さらに、参考例1の表1に示したように、重曹0.3g、ビタミンC0.3g、乳化剤0.05gを添加した後、水を加えて1Lとした。141℃30秒の殺菌を行い、容器にホットパック充填し試料No.4〜No.8とした。なお、酵素処理を行わない以外は上記と同様に調製したものを試料No.3とした。

0033

麦茶飲料は、焙煎度(L値)が32の大麦22gを用いて、抽出時間を45分とした以外は、コーン茶と同様にして調製し、アミラーゼ(ヤクルト薬品工業社製品ユニアーゼBM−8)及びペクチナーゼ(ヤクルト薬品工業社製品マセロチームA)を0.06gずつ添加して試料No.9とした。なお、抽出液のBrixは1.20であった(測定機器;アタゴ社製DD−7)。

0034

これらを目視評価した結果を下記表3に示した。この結果、麦茶飲料では濁りや沈殿が生じなかったが、コーン茶飲料においては、酵素処理をしなかった試料だけでなく、どの酵素を用いた場合であっても濁り及び沈殿が発生した。

0035

0036

(実施例;コーン茶飲料の酵素処理及び珪藻土濾過処理)
乳化剤含有コーン茶飲料の酵素処理及び珪藻土濾過処理の併用効果を確認するため、以下の試験を行った。

0037

焙煎度(L値)が40の焙煎とうもろこし22gを用いて、よく比12倍、90℃15分の抽出を行った。得られた抽出液のBrixは0.80であった(測定機器;アタゴ社製DD−7)。固液分離した後、抽出液を冷却した。この抽出液に、下記表4に示したとおりの酵素を添加し、20分静置した後、50μmのフィルターで精密濾過を行い、その後珪藻土濾過に供した。さらに、下記表4に示したように重曹、ビタミンC、乳化剤を添加した後、水を加えて1Lとした。141℃30秒の殺菌を行い、容器にホットパック充填し試料(実施例1〜実施例10)とした。

0038

これらの調合液、殺菌後の製品、70℃1週間保管後の製品の各700nm吸光度、及び、殺菌後の製品、70℃1週間保管後の製品の各目視評価結果を下記表4に示した。なお、70℃1週間の保管は常温保管の約6ヶ月以上相当と見なすことができ、また、それぞれの吸光度はHITACHI社製U−2000吸光度計を用いて測定した。この結果、酵素処理と珪藻土濾過処理を併用することで、いずれの酵素を用いた場合でも、調合液、殺菌後の製品、70℃1週間保管後の製品のいずれも濁り・沈殿はほぼ認められなかった。また、重曹添加量を減らしてpHを下げ区分(実施例9)、更にビタミンCを減らした区分(実施例10)でも同様であった。

0039

0040

なお、配合する乳化剤の半分量をアミラーゼ処理後で珪藻土濾過処理前の抽出液に添加し、この乳化剤含有抽出液を珪藻土濾過処理した後で他の原料とともに残りの乳化剤を添加する点以外は上記実施例1と同じ配合、製造条件で、更なるコーン茶飲料試験品を作製したが、これも目視評価は実施例1と同じであった。

0041

上より、乳化剤含有麦茶飲料ではアミラーゼ処理又は濾過処理のいずれかにより濁りや沈殿の発生が抑制されるが、乳化剤コーン茶飲料ではアミラーゼ処理又は濾過処理のいずれかでは濁りや沈殿の発生が抑制できないこと、アミラーゼ処理と珪藻土濾過処理の併用を行うことにより乳化剤含有コーン茶飲料の濁りや沈殿発生を効果的、長期的に抑制できることが明らかとなった。

0042

本発明を要約すれば、以下の通りである。

0043

本発明は、製造時だけでなく、経時的な濁りや沈殿物の発生も抑制された乳化剤含有コーン茶飲料及びその製造方法等を提供することを目的とする。

実施例

0044

そして、コーン茶飲料の製造において、水溶性澱粉類を分解する酵素(例えば、アミラーゼなど)で処理した後、珪藻土を濾過剤として濾過処理する工程を経ることで、乳化剤を添加・配合しても濁りや沈殿の発生が抑制された、嗜好性の高いコーン茶飲料を得ることができる。また、この方法により得たコーン茶飲料は、長期保存しても濁りや沈殿の発生が抑制され、極めて安定である。

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