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技術 有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器

出願人 出光興産株式会社
発明者 齊藤博之西村和樹伊藤裕勝
出願日 2013年9月25日 (7年2ヶ月経過) 出願番号 2013-198649
公開日 2015年4月9日 (5年7ヶ月経過) 公開番号 2015-065325
状態 特許登録済
技術分野 発光性組成物 エレクトロルミネッセンス光源
主要キーワード 主ピーク波長 中性子数 スピロ環化合物 銀酸化物 カルシウム酸化物 バリウム酸化物 表示部品 レニウム酸化物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月9日)のものです。
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図面 (2)

課題

発光効率を向上させ、長寿命化させ、駆動電圧を低下させることのできる有機EL素子、並びに、当該有機EL素子を備えた電子機器を提供する。

解決手段

発光層が、下記一般式(1)で表される第1の化合物と、下記一般式(2)で表される第2の化合物と、を含む有機エレクトロルミネッセンス素子。下記一般式(1)において、R109およびR110は、所定の芳香族炭化水素基または複素環基である。下記一般式(2)において、Aは、下記一般式(2a)で表される。

概要

背景

有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子略記する場合がある。)は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が有望視され、多くの開発が行われている。一般に有機EL素子は、発光層および該発光層を挟んだ一対の対向電極から構成されている。両電極間電界印加されると、陰極側から電子注入され、陽極側から正孔が注入される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結合し、励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出する。

従来の有機EL素子は、無機発光ダイオードに比べて駆動電圧が高く、また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。最近の有機EL素子は徐々に改良されているものの、さらなる高発光効率化が要求されている。

例えば、特許文献1や特許文献2には、ドーパント材料としてのジアリールアミノ基置換されたベンゾフルオレン化合物、及びホスト材料としてのアントラセン誘導体を含有する発光層を備えた有機電界発光素子が記載されている。特許文献1によれば、このような有機電界発光素子によって、電流効率素子寿命に関して十分な性能を得ようと試みている。また、特許文献2によれば、このような有機電界発光素子によって、従来の駆動電圧を維持しながら、高い色純度青色発光させることを試みている。

概要

発光効率を向上させ、長寿命化させ、駆動電圧を低下させることのできる有機EL素子、並びに、当該有機EL素子を備えた電子機器を提供する。発光層が、下記一般式(1)で表される第1の化合物と、下記一般式(2)で表される第2の化合物と、を含む有機エレクトロルミネッセンス素子。下記一般式(1)において、R109およびR110は、所定の芳香族炭化水素基または複素環基である。下記一般式(2)において、Aは、下記一般式(2a)で表される。なし

目的

本発明の目的は、発光効率を向上させ、長寿命化させ、駆動電圧を低下させることのできる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に配置された、1層以上の有機層と、を有し、前記有機層には、発光層が含まれ、前記発光層が、下記一般式(1)で表される第1の化合物と、下記一般式(2)で表される第2の化合物と、を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(1)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、水素原子ハロゲン原子ヒドロキシル基シアノ基置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は−Si(R111)3で表されるシリル基であり、R111は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、R109およびR110は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R109およびR110が、置換もしくは無置換の縮合芳香族炭化水素基である場合は、6員環が2つまたは3つ縮合した縮合芳香族炭化水素基である。R101〜R108のうち隣り合う基が互いに結合して環を形成する場合としない場合とがある。ただし、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(10)で表される基であるとき、下記一般式(10)におけるR113は、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)(また、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(11)で表される基であるとき、下記一般式(11)におけるR114は、無置換の環形成炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)(また、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(12)で表される基であるとき、下記一般式(12)におけるR115は、無置換の環形成炭素数12〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)(また、前記R109が無置換の1−ナフチル基であるとき、前記R110は、下記一般式(13)で表される基、下記一般式(14)で表される基、置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)(前記一般式(13)におけるmは、5であり、R116は、それぞれ独立に、前記R101〜R108と同義である。ただし、5つのR116のうち少なくともいずれかは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。R116は、それぞれ前記一般式(13)のベンゼン環炭素原子に結合する。前記一般式(14)におけるnは、7であり、R117は、それぞれ独立に、前記R101〜R108と同義である。ただし、7つのR117のうち少なくともいずれかは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。R117は、それぞれ前記一般式(14)のナフタレン環の炭素原子に結合する。){[前記一般式(2)において、Ar21およびAr22は、それぞれ独立に、置換または無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。ただし、Ar21とAr22とが互いに結合して、環を形成する場合と環を形成しない場合とがある。L20〜L22は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、L20〜L22における連結基としては、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基である。n2は、1〜4の整数であり、n2が2以上の場合、複数のAr21、Ar22、L20〜L22は、互いに同一であっても異なっていてもよい。Aは、下記一般式(2a)で表される。][前記一般式(2a)において、R231〜R238は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は—Si(R241)3で表されるシリル基である。R231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のうち1組が下記一般式(2b)で表される構造と結合する炭素原子である。R239およびR240は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は—Si(R242)3で表されるシリル基である。R241およびR242は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。][前記一般式(2b)において、*は、それぞれ前記一般式(2a)のR231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のいずれか1組の炭素原子への結合位置を表す。R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるR231〜R238と同義である。]なお、前記一般式(2a)のR231〜R238および前記一般式(2b)のR251〜R254のうちn2個は、前記一般式(2)のL20に結合する結合手である。}

請求項2

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(15)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(15)において、R101〜R108,R121〜R127,R131〜R137は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、ただし、R121〜R127,R131〜R137のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R121とR122、R122とR123、R123とR124、R124とR125、R125とR126、並びにR126とR127の組み合せのうち少なくともいずれかの組み合せにおいて互いに結合してナフタレン環に縮合する環構造構築されていてもよい。)

請求項3

請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R121〜R127のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R131〜R137のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項4

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(16)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(16)において、R101〜R108,R141〜R145,R151〜R155は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、ただし、R141〜R145,R151〜R155のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R141とR142、R142とR143、R143とR144、並びにR144とR145の組み合せのうち少なくともいずれかの組み合せにおいて互いに結合してベンゼン環に縮合する環構造が構築されていてもよい。)

請求項5

請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R141〜R145のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R151〜R155のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項6

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(17)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(17)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、R161〜R165は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は−Si(R111)3で表されるシリル基であり、R111は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、ただし、R161〜R165のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

請求項7

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(18)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(18)において、R101〜R108,R171〜R177,R181〜R185は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、ただし、R171〜R177のうち一つが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、当該芳香族炭化水素基の環形成炭素数は、10以上30以下である。)

請求項8

請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(18)で表される第1の化合物は、下記一般式(181)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(181)において、R101〜R108,R175〜R177,R181〜R185は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、ただし、R175〜R177のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

請求項9

請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(181)で表される第1の化合物は、下記一般式(182)〜(186)のいずれかで表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(182)〜(186)において、R101〜R108,R191〜R197は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、R175〜R177は、それぞれ独立に、前記一般式(181)におけるR175〜R177と同義である。)

請求項10

請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(18)で表される第1の化合物は、下記一般式(187)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(前記一般式(187)において、R101〜R108,R171〜R174,R181〜R185は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、ただし、R171〜R174のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

請求項11

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R101〜R110のうち少なくともいずれかが芳香族炭化水素基である場合、R101〜R110は、それぞれ独立に、フェニル基、ビフェニル基ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基フェナントリル基フルオレニル基ピレニル基クリニル基フルオランテニル基ベンゾ[a]アントリル基、ベンゾ[c]フェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾ[k]フルオランテニル基、ベンゾ[g]クリセニル基、ベンゾ[b]トリフェニレニル基、ピセニル基、およびペリレニル基からなる群から選択され、R101〜R110のうち少なくともいずれかが複素環基である場合、R101〜R110は、それぞれ独立に、ピリジル基ピリミジニル基ピラジニル基、ピリダジニル基トリアジニル基キノリル基イソキノリニル基ナフチリジニル基フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基フェナントロリニル基ピロリル基イミダゾリル基ピラゾリル基トリアゾリル基、テトラゾリル基インドリル基ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基イミダゾピリジニル基ベンズトリアゾリル基、カルバゾリル基フリル基チエニル基オキサゾリル基チアゾリル基イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基ベンゾオキサゾリル基ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピペリジニル基ピロリジニル基、ピペラジニル基モルホリル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、およびフェノキサジニル基からなる群から選択されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項12

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R101〜R110のうち少なくともいずれかが芳香族炭化水素基である場合、R101〜R110は、それぞれ独立に、フェニル基、ビフェニル基、およびナフチル基からなる群から選択され、R101〜R110のうち少なくともいずれかが複素環基である場合、R101〜R110は、それぞれ独立に、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基、イミダゾピリジニル基、ベンズトリアゾリル基、カルバゾリル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、モルホリル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、およびフェノキサジニル基からなる群から選択されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項13

請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R101〜R110のうち少なくともいずれかが芳香族炭化水素基である場合、R101〜R110は、それぞれ独立に、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ターフェニル基、およびフルオレニル基からなる群から選択され、R101〜R110のうち少なくともいずれかが複素環基である場合、R101〜R110は、それぞれ独立に、1−ジベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、3−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、1−ジベンゾチオフェニル基、2−ジベンゾチオフェニル基、3−ジベンゾチオフェニル基、4−ジベンゾチオフェニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、および9−カルバゾリル基からなる群から選択されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項14

請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(2a)は、下記一般式(2a−1)〜(2a−3)のいずれかで表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。[前記一般式(2a−1)〜(2a−3)において、R231〜R238,R239,R240は、それぞれ前記一般式(2a)におけるR231〜R238,R239,R240と同義である。R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2b)におけるR251〜R254と同義である。]

請求項15

請求項14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(2a)は、前記一般式(2a−3)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項16

請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R233およびR236が、前記一般式(2)のL20と結合する結合手であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項17

請求項1から請求項16までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(2)は、下記一般式(21)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。[前記一般式(21)において、A,Ar22,L20〜L22,およびn2は、それぞれ前記一般式(2)におけるA,Ar22,L20〜L22,およびn2と同義である。R211〜R215は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は—Si(R216)3で表されるシリル基である。R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]

請求項18

請求項1から請求項16までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(2)は、下記一般式(22)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。[前記一般式(22)において、A,L20〜L22,およびn2は、それぞれ前記一般式(2)におけるA,L20〜L22,およびn2と同義である。R211〜R215およびR221〜R225は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は—Si(R216)3で表されるシリル基である。R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]

請求項19

請求項1から請求項16までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(2)は、下記一般式(23)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。[前記一般式(23)において、A,Ar22,L20〜L22,およびn2は、それぞれ前記一般式(2)におけるA,Ar22,L20〜L22,およびn2と同義である。R211〜R215およびR261〜R268は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は—Si(R216)3で表されるシリル基である。R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]

請求項20

請求項17から請求項19までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、R211〜R215が、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基ターシャリーブチル基、フェニル基、またはトリメチルシリル基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項21

請求項1から請求項20までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、L20〜L22は、いずれも単結合であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項22

請求項1から請求項21までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、n2は、1又は2であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項23

請求項1から請求項22までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層と前記陰極との間に電子輸送層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項24

請求項1から請求項23までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層と前記陽極との間に正孔輸送層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

請求項25

請求項1から請求項24までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備える電子機器

技術分野

0001

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器に関する。

背景技術

0002

有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子略記する場合がある。)は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が有望視され、多くの開発が行われている。一般に有機EL素子は、発光層および該発光層を挟んだ一対の対向電極から構成されている。両電極間電界印加されると、陰極側から電子注入され、陽極側から正孔が注入される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結合し、励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出する。

0003

従来の有機EL素子は、無機発光ダイオードに比べて駆動電圧が高く、また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。最近の有機EL素子は徐々に改良されているものの、さらなる高発光効率化が要求されている。

0004

例えば、特許文献1や特許文献2には、ドーパント材料としてのジアリールアミノ基置換されたベンゾフルオレン化合物、及びホスト材料としてのアントラセン誘導体を含有する発光層を備えた有機電界発光素子が記載されている。特許文献1によれば、このような有機電界発光素子によって、電流効率素子寿命に関して十分な性能を得ようと試みている。また、特許文献2によれば、このような有機電界発光素子によって、従来の駆動電圧を維持しながら、高い色純度青色発光させることを試みている。

先行技術

0005

特開2008−291006号公報
特開2011−225546号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、有機EL素子を照明装置表示装置等の電子機器に採用するためには、さらなる発光効率の向上、長寿命化、および駆動電圧の低下が求められる。

0007

本発明の目的は、発光効率を向上させ、長寿命化させ、駆動電圧を低下させることのできる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること、並びに、当該有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電子機器を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、
陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された、1層以上の有機層と、を有し、
前記有機層には、発光層が含まれ、
前記発光層が、下記一般式(1)で表される第1の化合物と、下記一般式(2)で表される第2の化合物と、を含む。

0009

0010

(前記一般式(1)において、
R101〜R108は、それぞれ独立に、
水素原子
ハロゲン原子
ヒドロキシル基
シアノ基
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R111)3で表されるシリル基であり、
R111は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
R109およびR110は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R109およびR110が、置換もしくは無置換の縮合芳香族炭化水素基である場合は、6員環が2つまたは3つ縮合した縮合芳香族炭化水素基である。
R101〜R108のうち隣り合う基が互いに結合して環を形成する場合としない場合とがある。

0011

ただし、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(10)で表される基であるとき、下記一般式(10)におけるR113は、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

0012

0013

(また、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(11)で表される基であるとき、下記一般式(11)におけるR114は、無置換の環形成炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

0014

0015

(また、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(12)で表される基であるとき、下記一般式(12)におけるR115は、無置換の環形成炭素数12〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

0016

0017

(また、前記R109が無置換の1−ナフチル基であるとき、前記R110は、
下記一般式(13)で表される基、
下記一般式(14)で表される基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜30の芳香族炭化水素基、または
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。)

0018

0019

(前記一般式(13)におけるmは、5であり、R116は、それぞれ独立に、前記R101〜R108と同義である。ただし、5つのR116のうち少なくともいずれかは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。R116は、それぞれ前記一般式(13)のベンゼン環炭素原子に結合する。
前記一般式(14)におけるnは、7であり、R117は、それぞれ独立に、前記R101〜R108と同義である。ただし、7つのR117のうち少なくともいずれかは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。R117は、それぞれ前記一般式(14)のナフタレン環の炭素原子に結合する。)

0020

0021

[前記一般式(2)において、
Ar21およびAr22は、それぞれ独立に、置換または無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。ただし、Ar21とAr22とが互いに結合して、環を形成する場合と環を形成しない場合とがある。
L20〜L22は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、
L20〜L22における連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、
前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、
前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は
前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基である。
n2は、1〜4の整数であり、n2が2以上の場合、複数のAr21、Ar22、L20〜L22は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Aは、下記一般式(2a)で表される。]

0022

0023

[前記一般式(2a)において、
R231〜R238は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
—Si(R241)3で表されるシリル基である。
また、R231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のうち1組が下記一般式(2b)で表される構造と結合する炭素原子である。
R239およびR240は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
—Si(R242)3で表されるシリル基である。
R241およびR242は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。]

0024

0025

[前記一般式(2b)において、
*は、それぞれ前記一般式(2a)のR231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のいずれか1組の炭素原子への結合位置を表す。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるR231〜R238と同義である。
なお、前記一般式(2a)のR231〜R238および前記一般式(2b)のR251〜R254のうちn2個は、前記一般式(2)のL20に結合する結合手である。]

0026

本発明の一態様に係る電子機器は、前記本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を備える。

発明の効果

0027

本発明によれば、発光効率を向上させ、長寿命化させ、駆動電圧を低下させることのできる有機EL素子を提供することができる。また、本発明によれば、当該有機EL素子を備えた電子機器を提供することができる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例の概略構成を示す図である。
本発明の実施形態の変形例に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例の概略構成を示す図である。

0029

以下、本発明の一態様である有機EL素子に関して、実施形態を挙げて説明する。

0030

[第一実施形態]
(有機EL素子の素子構成
本発明の第一実施形態に係る有機EL素子の構成について説明する。
有機EL素子は、陽極および陰極の両電極間に有機層を備える。この有機層は、有機化合物で構成される層を一つ以上有する。有機層は、無機化合物をさらに含んでいてもよい。
本実施形態の有機EL素子において、有機層のうち少なくとも1層は、発光層を有する。そのため、有機層は、例えば、一層の発光層で構成されていてもよいし、正孔注入層正孔輸送層電子注入層電子輸送層正孔障壁層電子障壁層等の有機EL素子で採用される層を有していてもよい。

0031

有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(a)陽極/発光層/陰極
(b)陽極/正孔注入輸送層/発光層/陰極
(c)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(d)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(e)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/障壁層/電子注入・輸送層/陰極
などの構造を挙げることができる。
上記の中で(d)の構成が好ましく用いられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
なお、上記「発光層」とは、発光機能を有する有機層であって、ドーピングステムを採用する場合、ホスト材料とドーパント材料を含んでいる。このとき、ホスト材料は、主に電子と正孔の再結合を促し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有し、ドーパント材料は、再結合で得られた励起子を効率的に発光させる機能を有する。燐光素子の場合、ホスト材料は主にドーパントで生成された励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
上記「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくともいずれか1つ」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層および電子輸送層のうちの少なくともいずれか1つ」を意味する。ここで、正孔注入層および正孔輸送層を有する場合には、陽極側に正孔注入層が設けられていることが好ましい。また、電子注入層および電子輸送層を有する場合には、陰極側に電子注入層が設けられていることが好ましい。
発光層と陰極との間に存在する電子輸送領域の有機層については、いずれの層も電子輸送性を示すが、一般的に、障壁層は励起エネルギー拡散を防ぐ役割を果たし、電子注入層は電子注入障壁を低減するという役割を果たす。

0032

図1に、本実施形態における有機EL素子の一例の概略構成を示す。
有機EL素子1は、透光性基板2と、陽極3と、陰極4と、陽極3と陰極4との間に配置された有機層10と、を有する。
有機層10は、発光層5と、発光層5および陽極3の間に設けられた正孔注入・輸送層6と、発光層5および陰極4の間に設けられた電子注入・輸送層7とで構成されている。
正孔注入・輸送層6は、正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくともいずれか1つを意味する。電子注入・輸送層7は、電子注入層および電子輸送層のうちの少なくともいずれか1つを意味する。ここで、正孔注入層および正孔輸送層を有する場合には、陽極3側に正孔注入層が設けられていることが好ましい。また、電子注入層および電子輸送層を有する場合には、陰極4側に電子注入層が設けられていることが好ましい。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層は、それぞれ、一層で構成されていても良いし、複数の層が積層されていてもよい。

0033

(発光層)
本実施形態の有機EL素子において、発光層5は、下記一般式(1)で表される第1の化合物と、下記一般式(2)で表される第2の化合物と、を含む。

0034

・第1の化合物
まず、下記一般式(1)で表される第1の化合物について説明する。本実施形態では、下記一般式(1)で表される第1の化合物をホスト材料として用いることが好ましい。

0035

0036

前記一般式(1)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R111)3で表されるシリル基であり、
R111は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
R109およびR110は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R109およびR110が、置換もしくは無置換の縮合芳香族炭化水素基である場合は、6員環が2つまたは3つ縮合した縮合芳香族炭化水素基である。
R101〜R108のうち隣り合う基が互いに結合して環を形成する場合としない場合とがある。

0037

なお、前記一般式(1)で表される第1の化合物におけるR109およびR110は、それぞれ独立に、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基フェナントリル基、またはターフェニル基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。この場合の、置換基としては、環形成炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましい。

0038

本実施形態では、前記一般式(1)において、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(10)で表される基であるとき、下記一般式(10)におけるR113は、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0039

0040

また、前記一般式(1)において、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(11)で表される基であるとき、下記一般式(11)におけるR114は、無置換の環形成炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0041

0042

また、前記一般式(1)において、前記R109が、無置換のフェニル基であり、前記R110が、下記一般式(12)で表される基であるとき、下記一般式(12)におけるR115は、無置換の環形成炭素数12〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0043

0044

また、前記一般式(1)において、前記R109が無置換の1−ナフチル基であるとき、前記R110は、
下記一般式(13)で表される基、
下記一般式(14)で表される基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜30の芳香族炭化水素基、または
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0045

0046

前記一般式(13)におけるmは、5であり、R116は、それぞれ独立に、前記R101〜R108と同義である。ただし、5つのR116のうち少なくともいずれかは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。R116は、それぞれ前記一般式(13)のベンゼン環の炭素原子に結合する。
前記一般式(14)におけるnは、7であり、R117は、それぞれ独立に、前記R101〜R108と同義である。ただし、7つのR117のうち少なくともいずれかは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。R117は、それぞれ前記一般式(14)のナフタレン環の炭素原子に結合する。

0047

本実施形態において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(15)で表されることが好ましい。

0048

0049

前記一般式(15)において、R101〜R108,R121〜R127,R131〜R137は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
ただし、R121〜R127,R131〜R137のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R121とR122、R122とR123、R123とR124、R124とR125、R125とR126、並びにR126とR127の組み合せのうち少なくともいずれかの組み合せにおいて互いに結合してナフタレン環に縮合する環構造構築されていてもよい。

0050

前記一般式(15)において、R121〜R127のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R131〜R137のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であることが好ましい。

0051

また、本実施形態において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(16)で表されることが好ましい。

0052

0053

前記一般式(16)において、R101〜R108,R141〜R145,R151〜R155は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
ただし、R141〜R145,R151〜R155のうち少なくともいずれかが、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R141とR142、R142とR143、R143とR144、並びにR144とR145の組み合せのうち少なくともいずれかの組み合せにおいて互いに結合してベンゼン環に縮合する環構造が構築されていてもよい。

0054

前記一般式(16)において、R141〜R145のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、R151〜R155のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜10のシクロアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であることが好ましい。

0055

本実施形態において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(17)で表されることが好ましい。

0056

0057

前記一般式(17)において、R101〜R108は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
R161〜R165は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R111)3で表されるシリル基であり、
R111は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
ただし、R161〜R165のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0058

本実施形態において、前記一般式(1)で表される第1の化合物は、下記一般式(18)で表されることが好ましい。

0059

0060

前記一般式(18)において、R101〜R108,R171〜R177,R181〜R185は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
ただし、R171〜R177のうち一つが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基である場合、当該芳香族炭化水素基の環形成炭素数は、10以上30以下である。

0061

前記一般式(18)で表される第1の化合物は、下記一般式(181)で表されることが好ましい。

0062

0063

前記一般式(181)において、R101〜R108,R175〜R177,R181〜R185は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
ただし、R175〜R177のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0064

前記一般式(181)で表される第1の化合物は、下記一般式(182)〜(186)のいずれかで表されることが好ましい。

0065

0066

0067

0068

0069

0070

前記一般式(182)〜(186)において、R101〜R108,R191〜R197は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
R175〜R177は、それぞれ独立に、前記一般式(181)におけるR175〜R177と同義である。

0071

本実施形態において、前記一般式(18)で表される第1の化合物は、下記一般式(187)で表されることが好ましい。

0072

0073

前記一般式(187)において、R101〜R108,R171〜R174,R181〜R185は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR101〜R108と同義であり、
ただし、R171〜R174のうち少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。

0074

本実施形態において、前記一般式(1)で表される第1の化合物におけるR109およびR110は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であることが好ましい。すなわち、前記一般式(1)に示されたアントラセン環の9位および10位の炭素原子と、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基の芳香族炭化水素環を構成する炭素原子とが単結合で結合していることが好ましい。さらに、環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基は、フェニル基、または6員環だけが縮合して構築された芳香族縮合炭化水素基であることが好ましい。

0075

本実施形態において、前記一般式(1),(15)〜(18),(181)〜(187)で表される第1の化合物におけるR101〜R108は、水素原子であることが好ましい。

0076

また、本実施形態において、前記一般式(1),(15)〜(18),(181)〜(187)で表される第1の化合物におけるR101,R104,R105,R108は、水素原子であり、R102,R103,R106,R107のうち少なくともいずれかが、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は−Si(R111)3で表されるシリル基であることが好ましい。

0077

また、本実施形態において、前記一般式(1),(15)〜(18),(181)〜(187)で表される第1の化合物におけるR101,R104,R105,R108は、水素原子であり、R102,R103,R106,R107のうち少なくともいずれか一つが、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は−Si(R111)3で表されるシリル基であり、その他が水素原子であることが好ましい。

0078

本明細書において、環形成炭素数とは、原子または分子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物縮合環化合物架橋化合物スピロ環化合物炭素環化合物複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特しない限り同様とする。
環形成原子数とは、原子または分子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、スピロ環化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば、環を構成する原子の未結合手終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。
次に前記一般式に記載の各置換基について説明する。

0079

本実施形態における環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基ピレニル基クリニル基フルオランテニル基ベンゾ[a]アントリル基、ベンゾ[c]フェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾ[k]フルオランテニル基、ベンゾ[g]クリセニル基、ベンゾ[b]トリフェニレニル基、ピセニル基、ペリレニル基などが挙げられる。
本実施形態における芳香族炭化水素基としては、環形成炭素数が6〜20であることが好ましく、より好ましくは6〜12であることが更に好ましい。上記芳香族炭化水素基の中でもフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ターフェニル基、フルオレニル基が特に好ましい。1−フルオレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基および4−フルオレニル基については、9位の炭素原子に、後述する本実施形態における置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基が置換されていることが好ましい。

0080

本実施形態における環形成原子数5〜30の複素環基としては、例えば、ピリジル基ピリミジニル基ピラジニル基、ピリダジニル基トリアジニル基キノリル基イソキノリニル基ナフチリジニル基フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基フェナントロリニル基ピロリル基イミダゾリル基ピラゾリル基トリアゾリル基、テトラゾリル基インドリル基ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基イミダゾピリジニル基ベンズトリアゾリル基、カルバゾリル基フリル基チエニル基オキサゾリル基チアゾリル基イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基ベンゾオキサゾリル基ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピペリジニル基ピロリジニル基、ピペラジニル基モルホリル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基などが挙げられる。
本実施形態における複素環基の環形成原子数は、5〜20であることが好ましく、5〜14であることがさらに好ましい。上記複素環基の中でも1−ジベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、3−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、1−ジベンゾチオフェニル基、2−ジベンゾチオフェニル基、3−ジベンゾチオフェニル基、4−ジベンゾチオフェニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基が特に好ましい。1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基および4−カルバゾリル基については、9位の窒素原子に、本実施形態における置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基が置換されていることが好ましい。

0081

本実施形態における炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよい。直鎖または分岐鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基n−ヘキシル基、n−ヘプチル基n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、ネオペンチル基、アミル基イソアミル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−ペンチヘキシル基、1−ブチルペンチル基、1−ヘプチルオクチル基、3−メチルペンチル基、が挙げられる。
本実施形態における直鎖または分岐鎖のアルキル基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、1〜6であることがさらに好ましい。上記直鎖または分岐鎖のアルキル基の中でもメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、アミル基、イソアミル基、ネオペンチル基が特に好ましい。
本実施形態におけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基ノルボルニル基等が挙げられる。シクロアルキル基の環形成炭素数は、3〜10であることが好ましく、5〜8であることがさらに好ましい。上記シクロアルキル基の中でも、シクロペンチル基やシクロヘキシル基が特に好ましい。
アルキル基がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基としては、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基が1以上のハロゲン基で置換されたものが挙げられる。具体的には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基フルオロエチル基、トリフルオロメチルメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。

0082

本実施形態における炭素数3〜30のアルキルシリル基としては、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を有するトリアルキルシリル基が挙げられ、具体的にはトリメチルシリル基トリエチルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−n−オクチルシリル基、トリイソブチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチル−n−プロピルシリル基、ジメチル−n−ブチルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基トリイソプロピルシリル基等が挙げられる。トリアルキルシリル基における3つのアルキル基は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。

0083

本実施形態における環形成炭素数6〜30のアリールシリル基としては、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基が挙げられる。
ジアルキルアリールシリル基は、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を2つ有し、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を1つ有するジアルキルアリールシリル基が挙げられる。ジアルキルアリールシリル基の炭素数は、8〜30であることが好ましい。
アルキルジアリールシリル基は、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を1つ有し、上記環形成炭素数6〜30のアリール基を2つ有するアルキルジアリールシリル基が挙げられる。アルキルジアリールシリル基の炭素数は、13〜30であることが好ましい。
トリアリールシリル基は、例えば、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を3つ有するトリアリールシリル基が挙げられる。トリアリールシリル基の炭素数は、18〜30であることが好ましい。

0084

本実施形態における炭素数1〜30のアルコキシ基は、−OZ1と表される。このZ1の例として、上記炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。アルコキシ基は、例えばメトキシ基エトキシ基プロポキシ基、ブトキシ基ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基があげられる。
アルコキシ基がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルコキシ基としては、例えば、上記炭素数1〜30のアルコキシ基が1以上のハロゲン基で置換されたものが挙げられる。

0085

本実施形態における環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基は、−OZ2と表される。このZ2の例として、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基が挙げられる。このアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基が挙げられる。

0086

炭素数2〜30のアルキルアミノ基は、−NHRV、または−N(RV)2と表される。このRVの例として、上記炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。

0087

環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基は、−NHRW、または−N(RW)2と表される。このRWの例として、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基が挙げられる。

0088

炭素数1〜30のアルキルチオ基は、−SRVと表される。このRVの例として、上記炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。
環形成炭素数6〜30のアリールチオ基は、−SRWと表される。このRWの例として、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基が挙げられる。

0089

本発明において、「環形成炭素」とは飽和環不飽和環、又は芳香環を構成する炭素原子を意味する。「環形成原子」とはヘテロ環(飽和環、不飽和環、および芳香環を含む)を構成する炭素原子およびヘテロ原子を意味する。
また、本発明において、水素原子とは、中性子数の異なる同位体、すなわち、軽水素(Protium)、重水素(Deuterium)、三重水素(Tritium)を包含する。

0090

また、本実施形態において、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基としては、上述のような芳香族炭化水素基、複素環基、アルキル基(直鎖または分岐鎖のアルキル基、シクロアルキル基、ハロアルキル基)、アルキルシリル基、アリールシリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基の他に、アルケニル基アルキニル基アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、およびカルボキシ基が挙げられる。
ここで挙げた置換基の中では、芳香族炭化水素基、複素環基、アルキル基、ハロゲン原子、アルキルシリル基、アリールシリル基、シアノ基が好ましく、さらには、各置換基の説明において好ましいとした具体的な置換基が好ましい。

0091

アルケニル基としては、炭素数2〜30のアルケニル基が好ましく、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、例えば、ビニル基プロペニル基ブテニル基オレイル基、エイコサペンタエニル基ドコサヘキサエニル基、スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基、シクロペンタジエニル基シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基シクロヘキサジエニル基等が挙げられる。

0092

アルキニル基としては、炭素数2〜30のアルキニル基が好ましく、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、例えば、エチニルプロピニル、2−フェニルエチニル等が挙げられる。

0093

アラルキル基としては、環形成炭素数6〜30のアラルキル基が好ましく、−Z3−Z4と表される。このZ3の例として、上記炭素数1〜30のアルキル基に対応するアルキレン基が挙げられる。このZ4の例として、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基の例が挙げられる。このアラルキル基は、炭素数7〜30のアラルキル基(アリール部分は炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12)、アルキル部分は炭素数1〜30(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)であることが好ましい。このアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、2−フェニルプロパン−2−イル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基が挙げられる。

0094

ハロゲン原子として、フッ素原子塩素原子臭素原子ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。

0095

「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは前記置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。
なお、本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数a〜bのXX基」という表現における「炭素数a〜b」は、XX基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、XX基が置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。
以下に説明する化合物またはその部分構造において、「置換もしくは無置換の」という場合についても、前記と同様である。

0096

以下に前記一般式(1)で表される第1の化合物の具体例を示すが、本発明は、これらの例示化合物に限定されるものではない。

0097

0098

0099

0100

0101

0102

0103

0104

0105

0106

0107

0108

0109

0110

0111

0112

・第2の化合物
次に、下記一般式(2)で表される第2の化合物について説明する。本実施形態では、下記一般式(2)で表される第2の化合物をドーパント材料として用いることが好ましい。

0113

0114

{[前記一般式(2)において、
Ar21およびAr22は、それぞれ独立に、置換または無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。ただし、Ar21とAr22とが互いに結合して、環を形成する場合と環を形成しない場合とがある。
L20〜L22は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、
L20〜L22における連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、
前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、
前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は
前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基である。
n2は、1〜4の整数であり、n2が2以上の場合、複数のAr21、Ar22、L20〜L22は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Aは、下記一般式(2a)で表される。]

0115

0116

[前記一般式(2a)において、
R231〜R238は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
—Si(R241)3で表されるシリル基である。
また、R231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のうち1組が下記一般式(2b)で表される構造と結合する炭素原子である。
R239及びR240は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
—Si(R242)3で表されるシリル基である。
R241およびR242は、それぞれ独立に
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。]

0117

0118

[前記一般式(2b)において、
*は、それぞれ前記一般式(2a)のR231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のいずれか1組の炭素原子への結合位置を表す。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるR231〜R238と同義である。]
なお、前記一般式(2a)のR231〜R238および前記一般式(2b)のR251〜R254のうちn2個は、前記一般式(2)のL20に結合する結合手である。}

0119

前記一般式(2a)は、下記一般式(2a−1)〜(2a−3)のいずれかで表されることが好ましい。中でも、前記一般式(2a)は、下記一般式(2a−3)で表されることがより好ましい。

0120

0121

[前記一般式(2a−1)〜(2a−3)において、R231〜R238,R239,R240は、それぞれ前記一般式(2a)におけるR231〜R238,R239,R240と同義である。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2b)におけるR251〜R254と同義である。]

0122

前記一般式(2a−3)において、R233およびR236が、前記一般式(2)のL20と結合する結合手であることが好ましい。

0123

本実施形態において、前記一般式(2)は、下記一般式(21)で表されることが好ましい。

0124

0125

[前記一般式(21)において、A,Ar22,L20〜L22,およびn2は、それぞれ前記一般式(2)におけるA,Ar22,L20〜L22,およびn2と同義である。
R211〜R215は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
—Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]

0126

本実施形態において、前記一般式(2)は、下記一般式(22)で表されることがより好ましい。

0127

0128

[前記一般式(22)において、A,L20〜L22,およびn2は、それぞれ前記一般式(2)におけるA,L20〜L22,およびn2と同義である。
R211〜R215およびR221〜R225は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
—Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]

0129

本実施形態において、前記一般式(2)は、下記一般式(23)で表されても好ましい。

0130

0131

[前記一般式(23)において、A,Ar22,L20〜L22,およびn2は、それぞれ前記一般式(2)におけるA,Ar22,L20〜L22,およびn2と同義である。
R211〜R215およびR261〜R268は、それぞれ前記一般式(21)におけるR211〜R215と同義である。]

0132

前記一般式(2),(21)〜(23)において、L20〜L22は、いずれも単結合であることが好ましい。
前記一般式(2),(21)〜(23)において、n2は、1又は2であることが好ましく、n2は、2であることがより好ましい。
前記一般式(21)〜(23)において、Aは、前記一般式(2a−3)で表されることが好ましく、R233およびR236がL20に結合する結合手であることが好ましい。この場合、L20が単結合であることがより好ましい。

0133

本実施形態において、前記一般式(2)で表される第2の化合物は、下記一般式(27)で表されることが好ましい。

0134

0135

前記一般式(27)においてAr21,Ar22,L20〜L22は、それぞれ、前記一般式(2)におけるAr21,Ar22,L20〜L22と同義であり、2つのAr21は、互いに同一でも異なっていてもよく、2つのAr22は、互いに同一でも異なっていてもよく、2つのL20,2つのL21,2つのL22は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(27)において、R231,R232,R234,R235,R237,R238は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR231〜R238と同義である。
前記一般式(27)において、R239及びR240は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR239及びR240と同義である。
前記一般式(27)において、L20は、いずれも単結合であることが好ましい。
前記一般式(27)において、L20,L21,L22は、いずれも単結合であることが好ましい。

0136

前記一般式(2)は、下記一般式(24)〜(26)のいずれかで表されることがより好ましい。

0137

0138

[前記一般式(24)〜(26)において、Ar22は、前記一般式(2)におけるAr22と同義である。Ar22が複数個ある場合、互いに同一でも異なっていてもよい。
R239,R240は、それぞれ前記一般式(2b)におけるR239,R240と同義である。
R211〜R215,R221〜R225,およびR261〜R268は、それぞれ独立に、前記一般式(21)におけるR211〜R215と同義である。]

0139

前記一般式(21)〜(26)において、R211〜R225,およびR261〜R268は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であることが好ましい。R211〜R225,およびR261〜R268は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、ターシャリーブチル基、フェニル基、またはトリメチルシリル基であることがより好ましい。
また、前記一般式(2a),(2a−1)〜(2a−3),(24)〜(26)において、R239およびR240は、メチル基またはフェニル基であることが好ましい。
さらに、前記一般式(21),(23),(24)、(26)において、Ar22は、置換もしくは無置換のフェニル基、または置換もしくは無置換のナフチレン基であることが好ましい。
前記一般式(26)において、R261〜R268は、すべて水素原子であるか、R263およびR266が、メチル基またはフェニル基であることが好ましい。

0140

本実施形態において、前記一般式(2),(2a),(2b),(2a−1)〜(2a−3),および(21)〜(26)に記載の各置換基は、前述と同様である。

0141

本実施形態において、芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基の例としては、前記芳香族炭化水素基および前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる2価の基が挙げられる。前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基としては、複素環基−芳香族炭化水素基、芳香族炭化水素基−複素環基、芳香族炭化水素基−複素環基−芳香族炭化水素基、複素環基−芳香族炭化水素基−複素環基、芳香族炭化水素基−複素環基−芳香族炭化水素基−複素環基、複素環基−芳香族炭化水素基−複素環基−芳香族炭化水素基等が挙げられる。好ましくは、前記芳香族炭化水素基と前記複素環基が1つずつ結合してなる2価の基、つまり複素環基−芳香族炭化水素基、及び芳香族炭化水素基−複素環基である。なお、これらの多重連結基における芳香族炭化水素基および複素環基の具体例としては、上記芳香族炭化水素基および上記複素環基で説明した基が挙げられる。

0142

以下に前記一般式(2)で表される化合物の具体例を示すが、本発明は、これらの例示化合物に限定されるものではない。
なお、以下の例示化合物において、TMSは、トリメチルシリル基を表し、t−Buは、ターシャリーブチル基を表し、Meは、メチル基を表す。

0143

0144

0145

0146

0147

0148

0149

0150

0151

0152

(基板)
基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス石英プラスチックなどを用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネートポリアリレートポリエーテルスルフォンポリプロピレンポリエステルポリフッ化ビニルポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。

0153

(陽極)
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛酸化タングステン、および酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
これらの材料は、通常、スパッタリング法により成膜される。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛は、酸化インジウムに対し1質量%以上10質量%以下の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いることにより、スパッタリング法で形成することができる。また、例えば、酸化タングステン、および酸化亜鉛を含有した酸化インジウムは、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5質量%以上5質量%以下、酸化亜鉛を0.1質量%以上1質量%以下含有したターゲットを用いることにより、スパッタリング法で形成することができる。その他、真空蒸着法塗布法インクジェット法スピンコート法などにより作製してもよい。
陽極上に形成されるEL層のうち陽極に接して形成される正孔注入層は、陽極の仕事関数に関係なく正孔(ホール)注入が容易である複合材料を用いて形成されるため、電極材料として可能な材料(例えば、金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物、その他、元素周期表の第1族または第2族に属する元素も含む)を用いることができる。
仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金を用いて陽極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。さらに、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。

0154

(陰極)
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。
なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金を用いて陰極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。また、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
なお、電子注入層を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、グラフェン、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。

0155

(正孔注入層)
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物チタン酸化物バナジウム酸化物レニウム酸化物ルテニウム酸化物クロム酸化物ジルコニウム酸化物ハフニウム酸化物タンタル酸化物銀酸化物タングステン酸化物マンガン酸化物等を用いることができる。
また、正孔注入性の高い物質としては、低分子の有機化合物である4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノトリフェニルアミン略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等も挙げられる。
また、正孔注入性の高い物質としては、高分子化合物オリゴマーデンドリマーポリマー等)を用いることもできる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることもできる。

0156

(正孔輸送層)
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。具体的には、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BAFLP)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFDPBi)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N—フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm2/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。
正孔輸送層には、CBP、CzPA、PCzPAのようなカルバゾール誘導体や、t−BuDNA、DNA、DPAnthのようなアントラセン誘導体を用いても良い。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。
但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。

0157

(電子輸送層)
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層には、1)アルミニウム錯体ベリリウム錯体亜鉛錯体等の金属錯体、2)イミダゾール誘導体ベンゾイミダゾール誘導体アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、3)高分子化合物を使用することができる。具体的には低分子の有機化合物として、Alq、トリス(4−メチル−8−キノリノラトアルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、BAlq、Znq、ZnPBO、ZnBTZなどの金属錯体等を用いることができる。また、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(ptert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)などの複素芳香族化合物も用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm2/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔輸送性よりも電子輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を電子輸送層として用いてもよい。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
また、電子輸送層には、高分子化合物を用いることもできる。例えば、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)などを用いることができる。

0158

(電子注入層)
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)、リチウム酸化物(LiOx)等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を用いることができる。その他、電子輸送性を有する物質にアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を含有させたもの、具体的にはAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いてもよい。なお、この場合には、陰極からの電子注入をより効率良く行うことができる。
あるいは、電子注入層に、有機化合物と電子供与体ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、電子供与体によって有機化合物に電子が発生するため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、発生した電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、具体的には、例えば上述した電子輸送層を構成する物質(金属錯体や複素芳香族化合物等)を用いることができる。電子供与体としては、有機化合物に対し電子供与性を示す物質であればよい。具体的には、アルカリ金属やアルカリ土類金属や希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物アルカリ土類金属酸化物が好ましく、リチウム酸化物、カルシウム酸化物バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。

0159

層形成方法
本実施形態の有機EL素子の各層の形成方法としては、上記で特に言及した以外には制限されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ法イオンプレーティング法などの乾式成膜法や、スピンコーティング法ディッピング法フローコーティング法、インクジェット法などの湿式成膜法などの公知の方法を採用することができる。

0160

膜厚
本実施形態の有機EL素子の各有機層の膜厚は、上記で特に言及した以外には制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。

0161

[電子機器]
本実施形態に係る有機EL素子は、有機ELパネルモジュール等の表示部品テレビ携帯電話タブレットもしくはパーソナルコンピュータ等の表示装置、および照明、もしくは車両用灯具発光装置等の電子機器に使用できる。

0162

[実施形態の変形]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変更、改良などは、本発明に含まれるものである。

0163

発光層は、1層に限られず、複数の発光層が積層されていてもよい。有機EL素子が複数の発光層を有する場合、少なくとも1つの発光層が、上記実施形態で説明した条件を満たしていればよく、その他の発光層が蛍光発光型の発光層であっても、燐光発光型の発光層であってもよい。
また、有機EL素子が複数の発光層を有する場合、これらの発光層が互いに隣接して設けられていてもよいし、中間層を介して複数の発光ユニットが積層された、いわゆるタンデム型の有機EL素子であってもよい。
発光層が複数層積層されている場合としては、例えば図2に示される有機EL素子1Aが挙げられる。有機EL素子1Aは、有機層10Aを有し、この有機層10Aは、正孔注入・輸送層6と電子注入・輸送層7との間に、第1発光層51及び第2発光層52を、陽極3側からこの順番で有する点で、図1に示された有機EL素子1と異なる。第1発光層51及び第2発光層52の少なくともいずれかが、前記一般式(1)で表される第1の化合物および前記一般式(2)で表される第2の化合物を含有している。その他の点においては、有機EL素子1Aは、有機EL素子1と同様に構成される。

0164

その他、本発明の実施における具体的な構造および形状などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などとしてもよい。

0165

以下、本発明に係る実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されない。

0166

本実施例で用いた化合物を示す。

0167

0168

0169

<化合物の評価>
次に、本実施例で使用した化合物の物性を測定した。測定方法および算出方法を以下に示すとともに、測定結果および算出結果を表5に示す。

0170

イオン化ポテンシャル
大気下で光電子分光装置理研計器株式会社製:AC−3)を用いて測定した。具体的には、材料に光を照射し、その際に電荷分離によって生じる電子量を測定することにより測定した。結果を表1に示す。

0171

一重項エネルギー
測定対象となる化合物のトルエン希薄溶液吸収スペクトル長波長側接線とベースライン(吸収ゼロ)との交点波長値λedge[nm]を次に示す換算式1に代入して一重項エネルギーを算出した。結果を表1に示す。
換算式1:EgS[eV]=1239.85/λedge
本実施例では、吸収スペクトルを日立製の分光蛍光光度計(装置名:F−4500)で測定した。

0172

アフィニティ電子親和力
上述の方法で測定した化合物のイオン化ポテンシャルIpおよび一重項エネルギーEgSの測定値を用い、次の計算式から算出した。結果を表1に示す。
Af=Ip−EgS

0173

0174

表1に示すように、前記一般式(2)で表される第2の化合物の一例である化合物BD1のアフィニティは、化合物BD−C1よりも大きかった。そのため、前記一般式(1)で表される第1の化合物の一例である化合物BH1と化合物BD1とのアフィニティ差が、化合物BH1と化合物BD−C1とのアフィニティ差よりも小さくなった。

0175

<有機EL素子の作製>
有機EL素子を以下のように作製した。

0176

(実施例1)
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板ジオマティック社製)を、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に、透明電極を覆うようにして化合物HIを蒸着し、膜厚10nmの化合物HI膜を形成し、正孔注入層を形成した。
このHI膜の成膜に続けて、化合物HT−1を蒸着し、HI膜上に膜厚75nmのHT−1膜を成膜し、第一正孔輸送層を形成した。
このHT−1膜の成膜に続けて、化合物HT−2を蒸着し、HT−1膜上に膜厚15nmのHT−2膜を成膜し、第二正孔輸送層を形成した。
さらにHT−2膜上に、ホスト材料としての化合物BH1、およびドーパント材料としての化合物BD1を共蒸着した。これにより膜厚25nmの発光層を形成した。ドーパント材料濃度は、4質量%とした。
この発光層上に、化合物ET−1を蒸着し、膜厚25nmのET−1膜を成膜し、第一電子輸送層を形成した。
さらにET−1膜上に化合物ET−2を蒸着し、膜厚10nmのET−2膜を成膜し、第二電子輸送層を形成した。
このET−2膜上にLiFを蒸着して、膜厚1nmのLiF層を形成した。
このLiF膜上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
実施例1の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO (130) / HI (10) / HT-1 (75) / HT-2 (15) / BH1 : BD1 (25, 4%) / ET-1 (25) / ET-2 (10) / LiF(1) / Al (80)
なお、括弧内の数字は、膜厚(単位:nm)を示す。また、同じく括弧内において、パーセント表示された数字は、発光層におけるドーパント材料等のように、添加される成分の割合(質量%)を示す。以下の有機EL素子の素子構成を略式表示する場合においても同様である。

0177

(比較例1)
比較例1の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子の発光層におけるホスト材料を化合物BH−C1に変更した他は、実施例1と同様にして作製した。
比較例1の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO (130) / HI (10) /HT-1 (75) / HT-2 (15) / BH-C1 : BD1 (25, 4%) / ET-1 (25) / ET-2 (10) / LiF(1) / Al (80)

0178

(比較例2)
比較例2の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子の発光層におけるホスト材料を化合物BH−C1に変更し、ドーパント材料を化合物BD−C1に変更した他は、実施例1と同様にして作製した。
比較例2の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO (130) / HI (10) /HT-1 (75) / HT-2 (15) / BH-C1 : BD-C1 (25, 4%) / ET-1 (25) / ET-2 (10) / LiF(1) / Al (80)

0179

(比較例3)
比較例3の有機EL素子は、実施例1の有機EL素子の発光層におけるドーパント材料を化合物BD−C1に変更した他は、実施例1と同様にして作製した。
比較例1の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO (130) / HI (10) /HT-1 (75) / HT-2 (15) / BH1 : BD-C1 (25, 4%) / ET-1 (25) / ET-2 (10) / LiF(1) / Al (80)

0180

<有機EL素子の評価>
実施例1、並びに比較例1〜3に係る有機EL素子について、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。

0181

・駆動電圧
電流密度が10mA/cm2となるように、ITOとAlとの間に通電したときの電圧(単位:V)を計測した。

0182

CIE1931色度
電流密度が10mA/cm2となるように素子に電圧を印加した時のCIE1931色度座標(x、y)を、分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ社製)で計測した。

0183

・電流効率L/J、及び電力効率η
電流密度が10.00mA/cm2となるように素子に電圧を印加した時の分光放射輝度スペクトルを、上記分光放射輝度計で計測し、得られた分光放射輝度スペクトルから、電流効率(単位:cd/A)、及び電力効率η(単位:lm/W)を算出した。

0184

主ピーク波長λp
得られた上記分光放射輝度スペクトルから主ピーク波長λpを求めた。

0185

寿命LT80
電流密度が50mA/cm2となるように素子に電圧を印加し、初期輝度に対して輝度が80%となるまでの時間(単位:h)を測定した。

0186

実施例

0187

表2に示されているように、実施例1に係る有機EL素子は、化合物BH1および化合物BD1を含有する発光層を備えており、その結果、比較例1〜3に係る有機EL素子に比べて、発光効率が向上し、寿命が長くなり、駆動電圧が低下した。
前記一般式(2)で表される第2の化合物の一例である化合物BD1のアフィニティは、比較として用いた化合物BD−C1よりも大きい。そのため、実施例1に係る有機EL素子では、発光層への電子注入性が良好であり、有機EL素子の駆動電圧を低下させることができたと考えられる。また、実施例1に係る有機EL素子では、前記一般式(1)で表される第1の化合物の一例である化合物BH1のアフィニティと、化合物BD1のアフィニティとの差が小さい。そのため、ドーパント材料からホスト材料への電子移動が起こり易くなり、ホスト材料の分子で電子および正孔の再結合確率が上がったと考えられる。さらに、ホスト材料からドーパント材料への励起エネルギーが効率的に起こり、有機EL素子の発光効率が向上したと考えられる。また、化合物BD1は、化合物BD−C1よりもアフィニティが大きいため、ドーパント材料の分子で電子および正孔の再結合が起こり易くなると考えられる。この観点からも、実施例1に係る有機EL素子の発光効率を向上させることができたと考えられる。
比較例1に係る有機EL素子は、ホスト材料が化合物BH−C1であり、前記一般式(1)で表される第1の化合物とは異なる。そのため、実施例1と比べて、発光効率が低く、寿命が短く、駆動電圧も高い。
比較例2や比較例3に係る有機EL素子は、実施例1に比べて、駆動電圧が高く、寿命も短いが、特に発光効率が低かった。これは、ドーパント材料として用いた化合物BD−C1と、ホスト材料として用いた化合物BH1や化合物BH−C1とのアフィニティ差が大きかったためと考えられる。また、化合物BD−C1は、ホスト材料として用いた化合物BH1や化合物BH−C1よりも、一重項エネルギーが大きく、励起エネルギーがホスト材料からドーパント材料へ効率的に移動しなかったためと考えられる。

0188

1…有機EL素子
2…基板
3…陽極
4…陰極
5…発光層
6…正孔注入・輸送層
7…電子注入・輸送層
10…有機層

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