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技術 冷却水系の抗菌・殺藻方法および抗菌・殺藻剤

出願人 栗田工業株式会社
発明者 守田聡
出願日 2013年9月24日 (6年9ヶ月経過) 出願番号 2013-197153
公開日 2015年4月9日 (5年2ヶ月経過) 公開番号 2015-063475
状態 特許登録済
技術分野 農薬・動植物の保存 殺菌剤による水の殺菌処理 酸化・還元による水処理
主要キーワード 好適添加量 通水配管 陰イオン原子 陽イオン原 冷却水ピット ブロモニトロ化合物 防除処理 スルファミン酸化合物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年4月9日)のものです。
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課題

クロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている冷却水系において発生した藻類を、効果的に死滅させて除去する。

解決手段

クロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩により抗菌処理されている冷却水系において、藻類が発生したときに、更にイソチアゾロン系化合物を該冷却水系に添加する冷却水系の抗菌・殺藻方法。クロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩は残留塩素濃度0.5mg−Cl2/L以上となるように冷却水系に添加することが好ましい。

概要

背景

各種工場プラント等の冷却水系では、系内にスライムが発生し、熱効率の低下、通水配管閉塞配管金属材質腐食等のスライム障害を引き起こすため、このようなスライム障害を回避するための薬剤が種々開発されている。

特許文献1,2には、クロスルファミン酸を有効成分とするものが提案されている。
また、特許文献3には、冷却水系において次亜塩素酸ナトリウムによる処理中に、スライムが発生した時に、イソチアゾロン化合物をさらに添加することが提案されている。
また、特許文献4には、紙パルプ水系におけるクロロスルファミン酸による処理中に、スライムが発生した時にスライムコントロール剤を追加で添加することが提案されており、追加添加するスライムコントロール剤として、ブロモニトロ化合物が適用されている。

概要

クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている冷却水系において発生した藻類を、効果的に死滅させて除去する。クロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩により抗菌処理されている冷却水系において、藻類が発生したときに、更にイソチアゾロン系化合物を該冷却水系に添加する冷却水系の抗菌・殺藻方法。クロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩は残留塩素濃度0.5mg−Cl2/L以上となるように冷却水系に添加することが好ましい。なし

目的

本発明は、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている冷却水系において発生した藻類を、効果的に死滅させて除去する冷却水系の抗菌・殺藻方法と抗菌・殺藻剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

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請求項1

クロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩により抗菌処理されている冷却水系において、藻類が発生したときに、更にイソチアゾロン系化合物を該冷却水系に添加することを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻方法。

請求項2

請求項1において、前記冷却水系におけるクロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩の残留塩素濃度が0.5mg−Cl2/L以上であることを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻方法。

請求項3

請求項1または2において、前記冷却水系へのイソチアゾロン系化合物の添加量が0.1〜1000mg/Lであることを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻方法。

請求項4

塩素系酸化剤及びスルファミン酸化合物、或いはクロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩からなる抗菌剤と、イソチアゾロン系化合物とを含むことを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻剤

請求項5

請求項4において、前記抗菌剤とイソチアゾロン系化合物とが分離された2剤型であることを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻剤。

技術分野

0001

本発明は、クロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩(以下「クロロスルファミン酸(塩)」と称す場合がある。)による抗菌処理が行われている冷却水系において、藻類が発生したときに、発生した藻類を効果的に死滅させて除去する抗菌・殺藻方法と、抗菌・殺藻剤に関する。

背景技術

0002

各種工場プラント等の冷却水系では、系内にスライムが発生し、熱効率の低下、通水配管閉塞配管金属材質腐食等のスライム障害を引き起こすため、このようなスライム障害を回避するための薬剤が種々開発されている。

0003

特許文献1,2には、クロロスルファミン酸を有効成分とするものが提案されている。
また、特許文献3には、冷却水系において次亜塩素酸ナトリウムによる処理中に、スライムが発生した時に、イソチアゾロン化合物をさらに添加することが提案されている。
また、特許文献4には、紙パルプ水系におけるクロロスルファミン酸による処理中に、スライムが発生した時にスライムコントロール剤を追加で添加することが提案されており、追加添加するスライムコントロール剤として、ブロモニトロ化合物が適用されている。

先行技術

0004

特許第3915560号公報
特開2003−267812号公報
特開2006−297391号公報
特願2012−68644

発明が解決しようとする課題

0005

クロロスルファミン酸(塩)は、スライムの発生防止と発生したスライムの除去に優れた効果を発揮するが、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理を行っている冷却水系においては、運転中に、スライムの中でも特に藻類が発生して繁殖する問題があった。
即ち、スライムは、細菌、糸状菌、藻類等から構成され、藻類はスライムの構成成分の一種と考えられている点から、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理で藻類は防除されると考えられるが、冷却水系では、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理を行い、系内にクロロスルファミン酸(塩)の残留濃度が十分にあるにもかかわらず、藻類が発生し、発生した藻類は、単にクロロスルファミン酸(塩)の添加量を増やしても容易には除去することができず、また、特許文献4に記載されるブロモニトロ化合物を併用添加しても十分な効果は得られなかった。

0006

本発明は、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている冷却水系において発生した藻類を、効果的に死滅させて除去する冷却水系の抗菌・殺藻方法と抗菌・殺藻剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記課題を解決すべく、以下のような検討を行った。
(1)クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている冷却水系において、藻類が発生すること、またこの場合においてクロロスルファミン酸(塩)の添加量を増やしても、藻類を除去し得ないことから、従来、藻類はスライムの構成成分の一種と考えられてきたが、藻類は、その防除処理においては、スライムと区別して考えられるべきである。
即ち、スライムとは、主として菌に由来する菌体外粘着物質や細菌の集合体であり、これらの中に藻類がからまって含まれる場合もあるが、本来、藻類は、菌に由来するものの集合体であるスライムとは異なる要因で発生する、スライムとは性質の異なるものであり、防除対策において区別されるべきである。
(2) 上記(1)より、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている冷却水系において藻類が発生した場合には、クロロスルファミン酸(塩)と併用することで相乗的に殺藻効果を発揮し得る他の薬剤を添加することが有効である。

0008

本発明者は、クロロスルファミン酸(塩)との併用で相乗的に殺藻効果を発揮する薬品について、種々検討した結果、イソチアゾロン系化合物が特に有効であり、イソチアゾロン系化合物をクロロスルファミン酸(塩)で併用すると、特許文献4で併用されているブロモニトロ化合物に比べても格段に優れた効果が得られることを見出した。

0009

本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。

0010

[1]クロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩により抗菌処理されている冷却水系において、藻類が発生したときに、更にイソチアゾロン系化合物を該冷却水系に添加することを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻方法。

0011

[2] [1]において、前記冷却水系におけるクロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩の残留塩素濃度が0.5mg−Cl2/L以上であることを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻方法。

0012

[3] [1]または[2]において、前記冷却水系へのイソチアゾロン系化合物の添加量が0.1〜1000mg/Lであることを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻方法。

0013

[4]塩素系酸化剤及びスルファミン酸化合物、或いはクロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩からなる抗菌剤と、イソチアゾロン系化合物とを含むことを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻剤。

0014

[5] [4]において、前記抗菌剤とイソチアゾロン系化合物とが分離された2剤型であることを特徴とする冷却水系の抗菌・殺藻剤。

発明の効果

0015

本発明によれば、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理が行われている。各種工場のプラント、食堂厨房系、ショーケース冷蔵系、空気調和装置系等の冷却水系において発生した藻類を、効果的に死滅させて除去することができる。

0016

以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。

0017

本発明の冷却水系の抗菌・殺藻方法は、クロロスルファミン酸(塩)により抗菌処理されている冷却水系において、藻類が発生したときに、更にイソチアゾロン系化合物を該冷却水系に添加することを特徴とする。

0018

[クロロスルファミン酸(塩)]
本発明において、クロロスルファミン酸(塩)による抗菌処理は、冷却水系にクロロスルファミン酸および/またはクロロスルファミン酸塩を添加することにより行うこともできるが、冷却水系に塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物を添加して、冷却水系内でクロロスルファミン酸塩を生成させることにより行うこともできる(以下、本発明において冷却水系の抗菌処理のために添加するクロロスルファミン酸(塩)、或いは塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との組み合わせの薬剤を「抗菌剤」と称す場合がある。)。

0019

冷却水系に添加するクロロスルファミン酸および/またはその塩は、特に限定されず、N−クロロスルファミン酸、N,N−ジクロロスルファミン酸、またはそれらの塩、例えば、ナトリウム塩カリウム塩などのアルカリ金属塩カルシウム塩ストロンチウム塩バリウム塩などのアルカリ土類金属塩マンガン塩銅塩亜鉛塩鉄塩コバルト塩ニッケル塩などの他の金属塩アンモニウム塩及びグアニジン塩など等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。

0020

塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを冷却水系に添加して、水系内でクロロスルファミン酸塩を生成させる場合に用いる塩素系酸化剤に特に制限はなく、例えば、塩素ガス二酸化塩素次亜塩素酸またはその塩、亜塩素酸またはその塩、塩素酸またはその塩、過塩素酸またはその塩、塩素化イソシアヌル酸またはその塩などを挙げることができる。これらのうち、塩形のものの具体例としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムなどの次亜塩素酸アルカリ金属塩次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウムなどの次亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ナトリウム亜塩素酸カリウムなどの亜塩素酸アルカリ金属塩、亜塩素酸バリウムなどの亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ニッケルなどの他の亜塩素酸金属塩塩素酸アンモニウム塩素酸ナトリウム塩素酸カリウムなどの塩素酸アルカリ金属塩、塩素酸カルシウム塩素酸バリウムなどの塩素酸アルカリ土類金属塩などを挙げることができる。これらの塩素系酸化剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの中で、次亜塩素酸塩は取り扱いが容易であり、好適に用いることができる。

0021

一方、スルファミン酸化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物またはその塩が挙げられる。

0022

0023

(上記式(1)において、R1及びR2は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基である。)

0024

このようなスルファミン酸化合物としては、例えば、R1とR2がともに水素原子であるスルファミン酸のほかに、N−メチルスルファミン酸、N,N−ジメチルスルファミン酸、N−フェニルスルファミン酸などを挙げることができる。スルファミン酸化合物の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩、マンガン塩、銅塩、亜鉛塩、鉄塩、コバルト塩、ニッケル塩などの他の金属塩、アンモニウム塩及びグアニジン塩などを挙げることができ、具体的には、スルファミン酸ナトリウム、スルファミン酸カリウム、スルファミン酸カルシウム、スルファミン酸ストロンチウム、スルファミン酸バリウム、スルファミン酸鉄、スルファミン酸亜鉛などを挙げることができる。スルファミン酸及びこれらのスルファミン酸塩は、1種を単独で用いることもでき、2種以上を組み合わせて用いることもできる。

0025

次亜塩素酸塩等の塩素系酸化剤とスルファミン酸塩等のスルファミン酸化合物を混合すると、これらが結合して、クロロスルファミン酸塩を形成して安定化する。
塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との使用割合としては、塩素系酸化剤の有効塩素モルあたりスルファミン酸化合物を0.5〜5.0モルとすることが好ましく、0.5〜2.0モルとすることがより好ましい。ここで、塩素系酸化剤の有効塩素とは、JIS K0101に準拠した残留塩素測定方法によって測定される塩素である。
上記組み合わせには、より保存安定性を向上させるために、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリも含まれることが好ましい。

0026

冷却水系へのクロロスルファミン酸(塩)、或いは塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物の添加量としては、藻類の発生していない場合においては、当該冷却水系において、十分な抗菌処理効果が得られる程度でよく、当該冷却水系の運転条件流動条件)、スライムの付着傾向によって異なるが、例えば、冷却水系内のクロロスルファミン酸(塩)由来の残留塩素濃度として0.01〜50mg−Cl2/L、好ましくは0.5〜20mg−Cl2/L程度である。この残留塩素濃度が低いと抗菌性、スライムの剥離性において十分な効果が得られず、多いと経済性が損なわれる。

0027

一方、藻類が発生した場合にあっては、クロロスルファミン酸(塩)由来の残留塩素濃度として通常0.1〜50mg−Cl2/L、好ましくは0.5〜20mg−Cl2/L、より好ましくは1〜10mg−Cl2/Lの範囲で適宜調整される。即ち、冷却水系において、藻類の剥離性に影響する因子として、栄養源の種類及び量、日照条件差異、更には循環等の流動条件(例えば、循環速度が速ければせん断による藻類の剥離性は高まる。)の差などがあるため、これらの因子に応じて、好適な添加量を調整する必要がある。
ただし、残留塩素濃度が低過ぎると、イソチアゾロン系化合物との併用で十分な相乗効果を得ることができない場合があるため、クロロスルファミン酸(塩)由来の残留塩素濃度は0.5mg−Cl2/L以上であることが好ましい。

0028

抗菌剤の添加箇所は、通常の冷却水系の抗菌処理における添加箇所と同様でよく、例えば冷却水ピット散水板循環水ライン補給水ライン等が挙げられる。また、藻類が発生したときの残留塩素濃度が上記の好適濃度となれば、抗菌剤は連続添加であっても間欠添加であってもよい。

0029

[イソチアゾロン系化合物]
本発明で用いるイソチアゾロン系化合物としては、下記一般式(2)または(3)で示される化合物が挙げられる。

0030

0031

(上記(2),(3)式中、R,X,Y,M,Z,a,nは次の通りである。
R:水素原子、アルキル基アルケニル基アルキニル基またはアラルキル基、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基
X:水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜4のアルキル基
Y:水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1〜4のアルキル基(ただし、XとYとは縮合してベンゼン環を形成している場合もある)
M:アルカリ金属アルカリ土類金属重金属及びアミンよりなる群から選ばれた陽イオン原子または基
Z:錯化合物を形成するのに十分な溶解度を有する陽イオンMとの化合物を形成する陰イオン原子または基
a:1または2の整数
n:陰イオンZが陽イオンMの原子価を満たす整数)

0032

このようなイソチアゾロン系化合物としては、例えば、前記構造式(4)で示される5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−t−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等、及びこれらの塩化マグネシウム硝酸マグネシウム塩化銅硝酸銅塩化カルシウム等による錯化合物が挙げられる。
これらのイソチアゾロン系化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0033

0034

冷却水系に藻類が発生した際のイソチアゾロン系化合物の添加量は、前述の藻類の剥離性に影響する因子や抗菌剤の添加量(冷却水系内の残留塩素濃度)によっても異なるが、0.1〜1000mg/L、特に0.5〜100mg/L、とりわけ1〜10mg/Lの範囲とすることが好ましい。イソチアゾロン系化合物の添加量が少な過ぎると十分な殺藻効果を得ることができない場合があり、多過ぎても添加量に見合う殺藻効果の向上効果は得られず、薬剤コストの面で好ましくない。
また、上記の通り、イソチアゾロン系化合物の好適添加量は、前述の藻類の剥離性に影響する因子によっても適宜調整する必要があり、抗菌剤の添加量(冷却水系内の残留塩素濃度)のみに対応して決定することはできないが、一例として、抗菌剤による残留塩素濃度が1mg−Cl2/L未満の場合には、0.5〜20mg/L、1mg−Cl2/L以上の場合には、0.1〜10mg/Lの範囲で調整することで優れた効果が奏される場合もある。

0035

イソチアゾロン系化合物は、藻類が発生した際に、藻類の発生箇所或いはその近傍、例えば藻類の発生箇所の近傍の上流側や冷却水ピット、散水板などに添加される。イソチアゾロン系化合物についても、上記の好適添加濃度を維持できるようであれば、連続添加であっても間欠添加であってもよい。

0036

イソチアゾロン系化合物は藻類の発生が認められた際に添加し、藻類の消滅を確認できたら添加を終了する。
なお、藻類の発生とは、藻類が系内の散水板、充填材、冷却水ピットなどに付着して増殖する傾向にある場合であり、消滅とは、付着した藻類が剥離除去された場合である。

0037

[抗菌・殺藻剤]
本発明の抗菌・殺藻剤は、抗菌剤であるクロロスルファミン酸(塩)、或いは塩素系酸化剤及びスルファミン酸化合物の組み合わせと、イソチアゾロン系化合物とを含むものであり、前述の通り、イソチアゾロン系化合物は藻類が発生したときに添加されるものであることから、抗菌剤とイソチアゾロン系化合物とが分離された2剤型であることが好ましい。

0038

なお、本発明の冷却水系の抗菌・殺藻方法においては、必要に応じて、前記抗菌剤、イソチアゾロン系化合物以外の他の薬剤、例えばスケール防止剤防食剤pH調整剤等を併用添加してもよい。
従って、本発明の抗菌・殺藻剤は、更にこれらの他の薬剤を含むものであってもよい。

0039

以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。

0040

[実施例1〜5、比較例1〜17]
藻類を含む試験水系を以下のようにして調製した。
孔径0.1μmのフィルター濾過した下水二次処理水を1Lのビーカーにとり、ここへクロロスルファミン酸による抗菌処理を行っている冷却塔A,B,Cからそれぞれ採取した藻類を1gづつ添加した。冷却塔Aで採取した藻類Aは、珪藻類体で緑藻類を含む試料であり、冷却塔Bで採取した藻類Bは、緑藻類主体藍藻類、珪藻類を含む試料であり、冷却塔Cで採取した藻類Cは、藍藻類主体で緑藻類、珪藻類を含む試料であった。
ビーカー中で、それぞれ藻類をほぐして良く分散させた後に、試験管分注した。

0041

各試験管に、表1に示す所定濃度となるように、クロロスルファミン酸(「CSA」と略記する。添加量は残留塩素濃度)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン(「MIT」と略記する。)、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド(「DBNPA」と略記する。)、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(「BNP」と略記する。)を加えた(ただし、比較例17では薬剤添加せず。)。その後、直射日光が当たらないように北側窓辺に3日間放置した後、藻類の状況を目視観察し、下記基準で評価した。結果を表1に示す。

0042

評価基準
−:試験開始時より明らかに藻類の減少(死滅)がみられる
±:試験開始時の状況と同じ
+:試験開始時より若干の藻類の増加がみられる
++:試験開始時より明らかに藻類の増加がみられる
+++:試験開始時より多量に藻類の増加がみられる

0043

0044

表1より明らかなように、クロロスルファミン酸のみを添加した比較例1〜5では、少量添加では無添加の比較例17と同等で、藻類A〜Cの繁殖を抑制することはできず、添加量を20mg−Cl2/Lに増やしても十分な効果は得られない。
また、比較例7〜16のDBNPAまたはBNPでは、単独添加でも、少量のクロロスルファミン酸との併用添加でも大差はなく、いずれも十分な効果は得られず、クロロスルファミン酸添加量を20mg−Cl2/Lにまで増やしても若干の藻類の増加が認められる。
MITを単独添加した比較例6でも十分な効果は得られないが、この比較例6に対して、0.5mg−Cl2/Lの少量のクロロスルファミン酸を併用添加した実施例1では格段に優れた殺藻効果が得られる。また、実施例1〜5の結果から、クロロスルファミン酸とMITを併用し、その添加量を調整することにより、藻類を完全に除去し得ることが分かる。

0045

[実施例6〜8]
表2に示す実機に対して、表2に示す条件で本発明の抗菌・殺藻剤の適用効果の確認を行った。結果を表2に示す。

0046

実施例

0047

表2より、本発明によれば、クロロスルファミン酸による抗菌処理を行っている冷却水系において発生した藻類を、効果的に死滅させて除去することができることが分かる。

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