図面 (/)

技術 ワイヤーハーネスの配策時前処理方法

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 古田拓
出願日 2013年9月9日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2013-186206
公開日 2015年3月19日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2015-053216
状態 特許登録済
技術分野 電線ケーブルの製造(1) 屋内配線の据付
主要キーワード 配策作業 加熱ライン 前処理手順 配策経路 立体形 電気機器類 加熱作業 掛け替え
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

車両の配策経路に応じた形状変更ワイヤーハーネス配策時に簡便に行えるようにする。

解決手段

アセンブル部品として完成したワイヤーハーネス1を加熱ライン5に投入し、電線束11の両端のコネクタ13に加熱作業用コネクタ5aをそれぞれ接続する。加熱作業用コネクタ5aから接続相手のコネクタ13を介して、コネクタ13の一部の端子に対応する一部の絶縁被覆電線12aに、加熱用電源からの電流通電させる。この通電により、各絶縁被覆電線12aに50〜60℃のジュール熱を発生させて、通電される絶縁被覆電線12a自身を含む電線束11の各絶縁被覆電線12の、熱可塑性樹脂製絶縁被覆を加熱、軟化させる。これにより、組立ライン20で作業者30がワイヤーハーネス1を車両10に配策する際に加える折り曲げ力で、ワイヤーハーネス1が配策経路に応じた形状に容易に塑性変形できる程度まで、ワイヤーハーネス1の剛性が下がる。

概要

背景

車両内電気機器類配線にはワイヤーハーネスが用いられる。ワイヤーハーネスは、複数の電線結束してその端部にコネクタを取り付けたものであり、結束後の電線束の太さに応じた剛性を有している。したがって、ワイヤーハーネスを車両の内部に配策する際には、配策経路に沿って立体的に配置されるように、剛性を上回る力を与えてワイヤーハーネスを適宜屈曲させる必要がある。

しかし、剛性を上回る力を与えてワイヤーハーネスを屈曲させることが現実には相当の負担となることから、それを回避するために、ワイヤーハーネスを製造段階から配策経路に合わせて立体的に形成する製造方法が従来から提案されている(例えば、特許文献1)。

概要

車両の配策経路に応じた形状変更をワイヤーハーネスの配策時に簡便に行えるようにする。アセンブル部品として完成したワイヤーハーネス1を加熱ライン5に投入し、電線束11の両端のコネクタ13に加熱作業用コネクタ5aをそれぞれ接続する。加熱作業用コネクタ5aから接続相手のコネクタ13を介して、コネクタ13の一部の端子に対応する一部の絶縁被覆電線12aに、加熱用電源からの電流通電させる。この通電により、各絶縁被覆電線12aに50〜60℃のジュール熱を発生させて、通電される絶縁被覆電線12a自身を含む電線束11の各絶縁被覆電線12の、熱可塑性樹脂製絶縁被覆を加熱、軟化させる。これにより、組立ライン20で作業者30がワイヤーハーネス1を車両10に配策する際に加える折り曲げ力で、ワイヤーハーネス1が配策経路に応じた形状に容易に塑性変形できる程度まで、ワイヤーハーネス1の剛性が下がる。

目的

本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、車両の配策経路に応じた形状変更をワイヤーハーネスの配策時に簡便に行えるようにすることができる前処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

端部にコネクタを有する絶縁被覆電線束で構成されたワイヤーハーネスを車両の配策経路に沿って配策する際に行う前処理方法であって、前記コネクタを介して前記ワイヤーハーネスの少なくとも一部の絶縁被覆電線に、所定の時間及び電流値通電し、該通電により前記絶縁被覆電線が電気抵抗に応じて発生するジュール熱により前記絶縁被覆電線束の熱可塑性絶縁被覆を加熱し軟化させて、前記ワイヤーハーネスの剛性を、配策時に加わる外力により塑性変形可能な高さに低下させる前処理を行うようにした、ことを特徴とするワイヤーハーネスの配策時前処理方法。

請求項2

製造後の前記ワイヤーハーネスを配策先の前記車両に移送するライン上で前記前処理をインラインで行うようにしたことを特徴とする請求項1記載のワイヤーハーネスの配策時前処理方法。

技術分野

0001

本発明は、車両に用いられるワイヤーハーネス配策時に行う前処理方法に関する。

背景技術

0002

車両内電気機器類配線にはワイヤーハーネスが用いられる。ワイヤーハーネスは、複数の電線結束してその端部にコネクタを取り付けたものであり、結束後の電線束の太さに応じた剛性を有している。したがって、ワイヤーハーネスを車両の内部に配策する際には、配策経路に沿って立体的に配置されるように、剛性を上回る力を与えてワイヤーハーネスを適宜屈曲させる必要がある。

0003

しかし、剛性を上回る力を与えてワイヤーハーネスを屈曲させることが現実には相当の負担となることから、それを回避するために、ワイヤーハーネスを製造段階から配策経路に合わせて立体的に形成する製造方法が従来から提案されている(例えば、特許文献1)。

先行技術

0004

特開2010−161083号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところが、製造段階でワイヤーハーネスを立体的に形成するには、事前にワイヤーハーネスの配策経路を認知しておく必要がある。また、例えば、車両の左右対称な箇所にそれぞれ配置される同一分岐経路のワイヤーハーネスであっても、立体形状が左右対称であり同一でない場合は、それぞれの形状でワイヤハーネスを個別に製造しなければならない。

0006

これらの要求を満たすようなワイヤーハーネスの製造工程は、非常に煩雑であり、かつ、配策時の細かい状況変化等に対する柔軟な対応を阻害するものとなる。

0007

また、車両への組付時にはワイヤーハーネスどうしを曲げながら結合しなければならない場合もある。そのような場合、配策経路に合わせてワイヤーハーネスが立体的に形成されていても、そのワイヤーハーネスが硬く曲がり難いと、車両への配策時の組付作業を困難化させる原因の一つとなってしまう。

0008

本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、車両の配策経路に応じた形状変更をワイヤーハーネスの配策時に簡便に行えるようにすることができる前処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上述した目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のワイヤーハーネスの配策時前処理方法は、
端部にコネクタを有する絶縁被覆電線束で構成されたワイヤーハーネスを車両の配策経路に沿って配策する際に行う前処理方法であって、
前記コネクタを介して前記ワイヤーハーネスの少なくとも一部の絶縁被覆電線に、所定の時間及び電流値通電し、該通電により前記絶縁被覆電線が電気抵抗に応じて発生するジュール熱により前記絶縁被覆電線束の熱可塑性絶縁被覆を加熱し軟化させて、前記ワイヤーハーネスの剛性を、配策時に加わる外力により塑性変形可能な高さに低下させる前処理を行うようにした、
ことを特徴とする。

0010

ワイヤーハーネスの絶縁被覆電線束は、それぞれが剛性を有する複数の絶縁被覆電線を結束したものであるため、ワイヤーハーネスの剛性は相応に高いものとなる。したがって、ワイヤーハーネスを車両の配策経路に沿って配策する際に、配策経路に応じてワイヤーハーネスを屈曲させることは容易ではない。

0011

ワイヤーハーネスの剛性を低下させるには、その元となる各絶縁被覆電線の剛性を低下させるのが有効である。各絶縁被覆電線は特に熱可塑性の樹脂材料を用いた絶縁被覆をそれぞれ有しており、この絶縁被覆の剛性が各絶縁被覆電線の剛性、ひいては、ワイヤーハーネスとしての剛性を大きく左右する。そこで、絶縁被覆電線の絶縁被覆を加熱し軟化させることが、ワイヤーハーネスの剛性を配策経路に応じて容易に屈曲できる程度に下げる上で有効であると考えられる。

0012

各絶縁被覆電線の絶縁被覆を加熱する方法としては、例えば、遠赤外線照射によるオーブン状の加熱機を用いてワイヤーハーネスごと加熱する方法がある。但し、オーブン状の加熱機は、ワイヤーハーネスだけでなくその周辺も含めた一定のエリア内を均一に加熱するので、ワイヤーハーネスを加熱するために、それに必要なエネルギー以上の大きなエネルギーを消費してしまう。

0013

そこで、請求項1に記載した本発明のワイヤーハーネスの配策時前処理方法のように、ワイヤーハーネスの少なくとも一部の絶縁被覆電線に通電して、その電気抵抗に応じたジュール熱を通電した絶縁被覆電線に発生させる。このとき、ワイヤーハーネスの剛性が、配策時に加わる外力(例えば、配策作業者の折り曲げ力)により配策経路に応じた形状に容易に塑性変形できる程度に下がるまで、電線に対する通電を行う。

0014

そのために、通電する絶縁被覆電線に対する通電時間と電流値を、ワイヤーハーネスを構成する各絶縁被覆電線の絶縁被覆を加熱軟化させることができるのに十分なジュール熱がワイヤーハーネス全体で発生するような時間及び電流値とする。

0015

これにより、車両の配策経路に応じた形状変更をワイヤーハーネスの配策時に簡便に行えるようにすることができる。

0016

また、請求項2に記載した本発明のワイヤーハーネスの配策時前処理方法は、請求項1に記載した本発明のワイヤーハーネスの配策時前処理方法において、製造後の前記ワイヤーハーネスを配策先の前記車両に移送するライン上で前記前処理をインラインで行うようにしたことを特徴とする。

0017

請求項2に記載した本発明のワイヤーハーネスの配策時前処理方法によれば、請求項1に記載した本発明のワイヤーハーネスの配策時前処理方法において、製造したワイヤーハーネスを配策先の車両に移送する時間と場所を利用して、ワイヤーハーネスの少なくとも一部の絶縁被覆電線に対する通電とそれにより発生したジュール熱によるワイヤーハーネスの剛性低下とを行う。このため、車両に配策するワイヤーハーネスに対する前処理を、時間及び場所の両面で効率よく行うことができる。

発明の効果

0018

本発明によれば、車両の配策経路に応じた形状変更をワイヤーハーネスの配策時に簡便に行えるようにすることができる。

図面の簡単な説明

0019

車両に配策するワイヤーハーネスの移送ライン上において実行する本発明の一実施形態に係る前処理の手順を示す説明図である。
図1の前処理におけるワイヤーハーネスの加熱をオーブン状加熱機によって行う場合の前処理手順を示す説明図である。

実施例

0020

以下、本発明に係るワイヤーハーネスの配策時前処理方法の実施形態について図面を参照して説明する。

0021

図1は車両に配策するワイヤーハーネスの移送ライン上において実行する本発明の一実施形態に係る前処理の手順を示す説明図である。本実施形態の前処理方法を適用して前処理される、図1中の引用符号1で示すワイヤーハーネスは、「順立て」、つまり、アセンブル部品として完成した状態でトレー3に収容され、車両10の組立ライン20に順次投入される。ワイヤーハーネス1は、複数の絶縁被覆電線12を結束した電線束11(請求項中の絶縁被覆電線束に相当)の端部にコネクタ13を接続して構成されている。

0022

トレー3のワイヤーハーネス1は、前処理を行うために加熱ライン5に投入される。加熱ライン5では、電線束11の両端のコネクタ13に加熱作業用コネクタ5aがそれぞれ接続される。加熱作業用コネクタ5aは、コネクタ13の一部の端子に対応する端子(図示せず)を有しており、不図示の加熱用電源に接続されている。

0023

ワイヤーハーネス1の各コネクタ13に接続した加熱作業用コネクタ5aは、コネクタ13の一部の端子に対応する電線束11の一部の絶縁被覆電線12aに、不図示の加熱用電源からの電流を通電させる。セットから取り外しまでの一連の加熱工程において絶縁被覆電線12aに通電される電流は、抵抗値との関係で50〜60℃のジュール熱が絶縁被覆電線12aに発生する程度の電流値である。

0024

各絶縁被覆電線12aに発生する50〜60℃のジュール熱により、近傍の他の絶縁被覆電線12を含めて、電線束11の各絶縁被覆電線12(通電される絶縁被覆電線12aも含む)の絶縁被覆(図示せず)が加熱される。各絶縁被覆は、例えば、ポリエチレン(PE)等の熱可塑性の樹脂材料を用いて構成されているので、上述した加熱によって軟化する。

0025

各絶縁被覆電線12(通電される絶縁被覆電線12aも含む)の絶縁被覆が軟化することで、電線束11の剛性、ひいては、ワイヤーハーネス1の剛性が低下し、やがて、組立ライン20で作業者30がワイヤーハーネス1を車両10に配策する際に加える折り曲げ力で、ワイヤーハーネス1が配策経路に応じた形状に容易に塑性変形できる程度まで、ワイヤーハーネス1の剛性が下がる。

0026

したがって、言い換えると、加熱ライン5における絶縁被覆電線12aに対する通電は、ワイヤーハーネス1が上述した外力程度で容易に塑性変形できるほど、電線束11の各絶縁被覆電線12(通電される絶縁被覆電線12aも含む)の絶縁被覆を加熱軟化させることができるのに十分な時間で行う必要がある。

0027

加熱ライン5での前処理を終えたワイヤーハーネス1は、ハンガー9に掛け替えられて車両10の組立ライン20に移送される。その間、ワイヤーハーネス1は、加熱ライン5の前処理で得た塑性変形可能な剛性を維持している。したがって、作業者30は、組立ライン20においてワイヤーハーネス1に折り曲げ力を加えることで、ワイヤーハーネスを車両10の配策経路に沿うような立体形状に折り曲げて、車両10に配策することになる。

0028

なお、加熱ライン5を、例えば図2の説明図に示すように、オーブン状の加熱機7に置き換えることもできる。この加熱機7では、トレー3ごとコンベア7a上を搬送されるワイヤーハーネス1にヒータ7bからの遠赤外線を照射して、ワイヤーハーネス1を丸ごと加熱する。

0029

但し、このようなオーブン状の加熱機7は、ワイヤーハーネス1だけでなくその周辺のコンベア7aやさらにその周辺の空間まで均一に加熱するので、ワイヤーハーネス1を加熱するために、それに必要なエネルギー以上の大きなエネルギーを消費してしまう。

0030

これに対して、図1を参照して上述した本実施形態の前処理方法では、ワイヤーハーネス1の一部の絶縁被覆電線12aに通電して発生させたジュール熱によりワイヤーハーネス1を加熱する。このため、無駄なエネルギーを消費することなく、車両10の配策経路に応じた形状変更をワイヤーハーネス1の配策時に簡便に行えるように、ワイヤーハーネス1の剛性を下げる前処理を実行することができる。

0031

即ち、設備設置スペース設備コストを格段に縮小することができ、かつ、エネルギーを有効に活用して効率的に前処理を行うことができる。

0032

なお、加熱ライン5は、ワイヤーハーネス1の車両10の組立ライン20に対する移送ライン上に設けて、ワイヤーハーネス1を加熱する前処理をインラインで行ってもよく、加熱ライン5を組立ライン20とは無関係に設けて、ワイヤーハーネス1を加熱する前処理をオフラインで行ってもよい。

0033

本発明は、車両に対するワイヤーハーネスの配策時に行う前処理に適用して極めて有用である。

0034

1ワイヤーハーネス
3トレー
5加熱ライン
5a加熱作業用コネクタ
7加熱機
7aコンベア
7bヒータ
9ハンガー
10 車両
11電線束
12,12a絶縁被覆電線
13 コネクタ
20組立ライン
30 作業者

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ