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技術 循環流動層ガス化炉

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所株式会社IHI
発明者 村上高広安田肇鈴木善三須田俊之
出願日 2013年9月9日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2013-185904
公開日 2015年3月19日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2015-052067
状態 特許登録済
技術分野 固体物質からの合成ガス等の製造
主要キーワード 字バルブ 落下管 チャーガス 燃焼流体 ケーシング側板 放熱分 再生炉 再生循環
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

装置を小型にして設置スペースを削減することができ、且つ、熱の放散を低減することによりガス化ガス取出量を増加できるようにした循環流動層ガス化炉を提供する。

解決手段

ケーシング5の内部に、上下に延びる区画壁6を備えてチャーガス化炉1とコークガス化炉2を左右に区画して配置し、区画壁6の幅方向一端側ケーシング側板5aの外面に、下段熱分解炉3を配置すると共に熱分解炉3の上段タール吸収炉4を配置することにより一体構造反応装置100を構成した。

概要

背景

従来、石炭バイオマスごみ下水汚泥等の炭化水素資源固体燃料ガス化し、生成したガスを、可燃ガス及び熱源として利用することにより、有機資源の有効活用を図る技術が開発されている。

従来のガス化装置の1つとして、流動層ガス化炉流動層燃焼炉を備えた循環流動層ガス化炉が知られている(特許文献1)。この循環流動層ガス化炉は、流動層ガス化炉に炭化水素資源の固体燃料を供給し、砂等の流動媒体の熱を利用して水蒸気でガス化を行う。流動層ガス化炉で生成した未燃分チャー)と流動媒体は、流動層燃焼炉に導いてチャーを燃焼させ、加熱された流動媒体は再び前記ガス化炉に戻すようにしたもので、外部循環方式と称される。特許文献1の循環流動層ガス化炉は、流動層ガス化炉のガス化ガスと流動層燃焼炉の燃焼排ガスを別々に取り出すことができるため、不活性ガスを含まない高カロリーのガス化ガスを製造できる利点がある。

一方、固体燃料をガス化する際の初期の段階では熱分解が主に行われ、熱分解によって生成したチャーがその後にガス化されることが知られており、更に、熱分解時にはタールが生成され、このタールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼすことが知られている。

このため、ガス化炉の内部を下部が連通した分割壁で2室に区画し、第一室燃料を供給して熱分解を行い、第一室で生成したチャーを前記分割壁下部の流動媒体内を通して第二室に導き、第二室でチャーのガス化を行い、第二室のチャー残渣をチャー燃焼炉に供給するようにした循環流動層ガス化炉がある(特許文献2)。特許文献2の循環流動層ガス化炉では、第一室で燃料の熱分解が終了したタイミングでチャーが第二室に導入されるように制御することが行われている。特許文献2の循環流動層ガス化炉では、燃料の熱分解とチャーのガス化を分けることにより、タールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼす問題を低減できる。

又、燃料の熱分解とチャーのガス化を切り離した別の装置で実施することにより、タールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼす問題を解消し、且つ熱分解時に発生したタールを回収してガス化するようにした循環流動層ガス化炉がある(特許文献3)。

特許文献3の循環流動層ガス化炉は、熱分解部とタール吸収部を上下に備えた二段炉構造熱分解炉と、チャーガス化部とコークガス化部を上下に備えた二段炉構造のガス化炉とを独立して備えている。又、前記チャーガス化部からのチャー残渣と流動媒体を導入してチャー残渣の燃焼により加熱した流動媒体を前記熱分解部に供給するチャー残渣燃焼炉と、前記コークガス化部からのコーク残渣が担持されたタール吸収剤を導入してコーク残渣の燃焼により加熱・再生が行われたタール吸収剤を前記タール吸収部に供給する吸収剤再生炉を備えている。特許文献3の循環流動層ガス化炉では、熱分解炉とガス化炉を独立して設けたことにより、タールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼす問題を解消でき、且つ熱分解時に発生したタールを回収してガス化するため、ガス化ガスの取出量を増加できる利点がある。

概要

装置を小型にして設置スペースを削減することができ、且つ、熱の放散を低減することによりガス化ガスの取出量を増加できるようにした循環流動層ガス化炉を提供する。ケーシング5の内部に、上下に延びる区画壁6を備えてチャーガス化炉1とコークガス化炉2を左右に区画して配置し、区画壁6の幅方向一端側ケーシング側板5aの外面に、下段に熱分解炉3を配置すると共に熱分解炉3の上段タール吸収炉4を配置することにより一体構造反応装置100を構成した。

目的

本発明は上記課題に鑑みてなしたもので、装置を小型にして設置スペースを削減することができ、且つ、熱の放散を低減することによりガス化ガスの取出量を増加できるようにした循環流動層ガス化炉を提供する

効果

実績

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請求項1

流動媒体の供給により燃料熱分解して熱分解ガスチャーを生成する熱分解炉と、該熱分解炉からのチャー及び流動媒体を導入してチャーをガス化することによりガス化ガスとチャー残渣を生成するチャーガス化炉と、該チャーガス化炉からのチャー及び流動媒体を導入してチャーを燃焼することで加熱した流動媒体を前記熱分解炉に供給するチャー残渣燃焼循環装置と、前記熱分解炉からの熱分解ガスを導入すると共にタール吸収剤を供給して前記熱分解ガスのタールをタール吸収剤で吸収するタール吸収炉と、該タール吸収炉でタールを吸収することによりコーク担持されたタール吸収剤を導入してコークをガス化することによりガス化ガスとコーク残渣を生成するコークガス化炉と、該コークガス化炉からのコーク残渣を含むタール吸収剤を導入してコーク残渣を燃焼することで加熱・再生したタール吸収剤を前記タール吸収炉に供給する吸収剤再生循環装置とを有する循環流動層ガス化炉であって、ケーシングの内部に、上下に延びる区画壁を備えて前記チャーガス化炉と前記コークガス化炉を左右に区画して配置し、前記区画壁の幅方向一端側におけるケーシング側板の外面に、下段に前記熱分解炉を配置すると共に該熱分解炉の上段にタール吸収炉を配置して一体構造反応装置を構成したことを特徴とする循環流動層ガス化炉。

請求項2

前記熱分解炉のチャー及び流動媒体を前記チャーガス化炉に導くための前記ケーシング側板に設けた取出口と、該取出口からチャーガス化炉内下方に延びる落下管とからなるチャー導入路を有することを特徴とする請求項1に記載の循環流動層ガス化炉。

請求項3

前記タール吸収炉のタールが担持されたタール吸収剤を前記コークガス化炉に導くための前記ケーシング側板に設けた取出口と、該取出口からコークガス化炉内下方に延びる落下管とからなるコーク導入路を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の循環流動層ガス化炉。

請求項4

前記チャー残渣燃焼循環装置は、前記チャーガス化炉からのチャーと流動媒体を導入してチャー残渣を燃焼するチャー残渣燃焼炉と、該チャー残渣燃焼炉からの燃焼流体を導入し流動媒体と燃焼排ガスに分離して流動媒体を前記熱分解炉に供給する分離器とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の循環流動層ガス化炉。

請求項5

前記吸収剤再生循環装置は、前記コークガス化炉からのコーク残渣が担持されたタール吸収剤を導入してコーク残渣を燃焼するコーク残渣燃焼炉と、該コーク残渣燃焼炉からの燃焼流体を導入しタール吸収剤と燃焼排ガスとに分離してタール吸収剤を前記タール吸収炉に供給する分離器とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の循環流動層ガス化炉。

請求項6

前記チャーガス化炉と前記チャー残渣燃焼炉との間にシール手段を有することを特徴とする請求項4に記載の循環流動層ガス化炉。

請求項7

前記コークガス化炉と前記コーク残渣燃焼炉との間にシール手段を有することを特徴とする請求項5に記載の循環流動層ガス化炉。

請求項8

前記チャー残渣燃焼循環装置及び吸収剤再生循環装置からの燃焼排ガスと熱交換する排熱回収器を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の循環流動層ガス化炉。

技術分野

0001

本発明は、循環流動層により燃料ガス化する循環流動層ガス化炉に関するものである。

背景技術

0002

従来、石炭バイオマスごみ下水汚泥等の炭化水素資源固体燃料をガス化し、生成したガスを、可燃ガス及び熱源として利用することにより、有機資源の有効活用を図る技術が開発されている。

0003

従来のガス化装置の1つとして、流動層ガス化炉流動層燃焼炉を備えた循環流動層ガス化炉が知られている(特許文献1)。この循環流動層ガス化炉は、流動層ガス化炉に炭化水素資源の固体燃料を供給し、砂等の流動媒体の熱を利用して水蒸気でガス化を行う。流動層ガス化炉で生成した未燃分チャー)と流動媒体は、流動層燃焼炉に導いてチャーを燃焼させ、加熱された流動媒体は再び前記ガス化炉に戻すようにしたもので、外部循環方式と称される。特許文献1の循環流動層ガス化炉は、流動層ガス化炉のガス化ガスと流動層燃焼炉の燃焼排ガスを別々に取り出すことができるため、不活性ガスを含まない高カロリーのガス化ガスを製造できる利点がある。

0004

一方、固体燃料をガス化する際の初期の段階では熱分解が主に行われ、熱分解によって生成したチャーがその後にガス化されることが知られており、更に、熱分解時にはタールが生成され、このタールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼすことが知られている。

0005

このため、ガス化炉の内部を下部が連通した分割壁で2室に区画し、第一室に燃料を供給して熱分解を行い、第一室で生成したチャーを前記分割壁下部の流動媒体内を通して第二室に導き、第二室でチャーのガス化を行い、第二室のチャー残渣をチャー燃焼炉に供給するようにした循環流動層ガス化炉がある(特許文献2)。特許文献2の循環流動層ガス化炉では、第一室で燃料の熱分解が終了したタイミングでチャーが第二室に導入されるように制御することが行われている。特許文献2の循環流動層ガス化炉では、燃料の熱分解とチャーのガス化を分けることにより、タールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼす問題を低減できる。

0006

又、燃料の熱分解とチャーのガス化を切り離した別の装置で実施することにより、タールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼす問題を解消し、且つ熱分解時に発生したタールを回収してガス化するようにした循環流動層ガス化炉がある(特許文献3)。

0007

特許文献3の循環流動層ガス化炉は、熱分解部とタール吸収部を上下に備えた二段炉構造熱分解炉と、チャーガス化部とコークガス化部を上下に備えた二段炉構造のガス化炉とを独立して備えている。又、前記チャーガス化部からのチャー残渣と流動媒体を導入してチャー残渣の燃焼により加熱した流動媒体を前記熱分解部に供給するチャー残渣燃焼炉と、前記コークガス化部からのコーク残渣が担持されたタール吸収剤を導入してコーク残渣の燃焼により加熱・再生が行われたタール吸収剤を前記タール吸収部に供給する吸収剤再生炉を備えている。特許文献3の循環流動層ガス化炉では、熱分解炉とガス化炉を独立して設けたことにより、タールがチャーのガス化反応の促進に悪影響を及ぼす問題を解消でき、且つ熱分解時に発生したタールを回収してガス化するため、ガス化ガスの取出量を増加できる利点がある。

先行技術

0008

特開2005−041959号公報
特開2008−156552号公報
特開2011−026491号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかし、前記特許文献3に記載の循環流動層ガス化炉は、熱分解部とタール吸収部を上下に備えた二段炉構造の熱分解炉と、チャーガス化部とコークガス化部を上下に備えた二段炉構造のガス化炉とが独立して備えられた構成を有しているため、実際に循環流動層ガス化炉を建造する際に、循環流動層ガス化炉全体が大型になり、占有スペースが増加する問題がある。

0010

更に、前記熱分解部での熱分解反応と、チャーガス化部及びコークガス化部でのガス化反応は共に吸熱反応であるため多量の熱を供給する必要があるが、前記特許文献3のように、熱分解炉とガス化炉を切り離して独立に備えた場合には、熱の放散が大きくなる問題がある。このため、熱の放散分を考慮した熱量を得ることができるように、チャー残渣燃焼炉でのチャー残渣の燃焼量、及び吸収剤再生炉でのコーク残渣の燃焼量を多く設定する必要があり、結果的にガス化に供されるチャー及びコークの量が減少することからガス化ガスの取出量が減少することになる。

0011

本発明は上記課題に鑑みてなしたもので、装置を小型にして設置スペースを削減することができ、且つ、熱の放散を低減することによりガス化ガスの取出量を増加できるようにした循環流動層ガス化炉を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、流動媒体の供給により燃料を熱分解して熱分解ガスとチャーを生成する熱分解炉と、該熱分解炉からのチャー及び流動媒体を導入してチャーをガス化することによりガス化ガスとチャー残渣を生成するチャーガス化炉と、該チャーガス化炉からのチャー及び流動媒体を導入してチャーを燃焼することで加熱した流動媒体を前記熱分解炉に供給するチャー残渣燃焼循環装置と、前記熱分解炉からの熱分解ガスを導入すると共にタール吸収剤を供給して前記熱分解ガスのタールをタール吸収剤で吸収するタール吸収炉と、該タール吸収炉でタールを吸収することによりコークが担持されたタール吸収剤を導入してコークをガス化することによりガス化ガスとコーク残渣を生成するコークガス化炉と、該コークガス化炉からのコーク残渣を含むタール吸収剤を導入してコーク残渣を燃焼することで加熱・再生したタール吸収剤を前記タール吸収炉に供給する吸収剤再生循環装置とを有する循環流動層ガス化炉であって、
ケーシングの内部に、上下に延びる区画壁を備えて前記チャーガス化炉と前記コークガス化炉を左右に区画して配置し、前記区画壁の幅方向一端側におけるケーシング側板の外面に、下段に前記熱分解炉を配置すると共に該熱分解炉の上段にタール吸収炉を配置して一体構造反応装置を構成した
ことを特徴とする循環流動層ガス化炉、に係るものである。

0013

上記循環流動層ガス化炉において、前記熱分解炉のチャー及び流動媒体を前記チャーガス化炉に導くための前記ケーシング側板に設けた取出口と、該取出口からチャーガス化炉内下方に延びる落下管とからなるチャー導入路を有することが好ましい。

0014

又、上記循環流動層ガス化炉において、前記タール吸収炉のタールが担持されたタール吸収剤を前記コークガス化炉に導くための前記ケーシング側板に設けた取出口と、該取出口からコークガス化炉内下方に延びる落下管とからなるコーク導入路を有することが好ましい。

0015

又、上記循環流動層ガス化炉において、前記チャー残渣燃焼循環装置は、前記チャーガス化炉からのチャーと流動媒体を導入してチャー残渣を燃焼するチャー残渣燃焼炉と、該チャー残渣燃焼炉からの燃焼流体を導入し流動媒体と燃焼排ガスに分離して流動媒体を前記熱分解炉に供給する分離器とを有することが好ましい。

0016

又、上記循環流動層ガス化炉において、前記吸収剤再生循環装置は、前記コークガス化炉からのコーク残渣が担持されたタール吸収剤を導入してコーク残渣を燃焼するコーク残渣燃焼炉と、該コーク残渣燃焼炉からの燃焼流体を導入しタール吸収剤と燃焼排ガスとに分離してタール吸収剤を前記タール吸収炉に供給する分離器とを有することが好ましい。

0017

又、上記循環流動層ガス化炉において、前記チャーガス化炉と前記チャー残渣燃焼炉との間にシール手段を有することが好ましい。

0018

又、上記循環流動層ガス化炉において、前記コークガス化炉と前記コーク残渣燃焼炉との間にシール手段を有することが好ましい。

0019

又、上記循環流動層ガス化炉において、前記チャー残渣燃焼循環装置及び吸収剤再生循環装置からの燃焼排ガスと熱交換する排熱回収器を有することが好ましい。

発明の効果

0020

本発明の循環流動層ガス化炉によれば、一体構造とした反応装置は構成が小型になり設置スペースを削減することができると共に、熱の放散が低減されてガス化ガスの取出量を増加できるという優れた効果を奏し得る。

図面の簡単な説明

0021

(a)は本発明の循環流動層ガス化炉の一実施例の概略を示す平面図、(b)は(a)をIB−IB方向から見た正面図である。
図1の反応装置をII−II方向から見た側面図である。
図2の反応装置の変形例を示す側面図である。

実施例

0022

以下、本発明の実施例を図示例と共に説明する。

0023

図1図2は本発明の循環流動層ガス化炉の一実施例の概略を示すもので、図1中、100は反応装置であり、該反応装置100は、左右のチャーガス化炉1及びコークガス化炉2と、上下の熱分解炉3及びタール吸収炉4が一体に構成された一体構造を有している。

0024

図中、5はケーシングであり、該ケーシング5には図1(a)に示すようにケーシング5の内部を左右に区画する区画壁6が設けてあり、該区画壁6を隔ててケーシング5の内部にチャーガス化炉1と前記コークガス化炉2が左右に形成されている。

0025

又、前記区画壁6の幅方向一端側(図1(a)の左端側)のケーシング側板5aの外面には、前記チャーガス化炉1とコークガス化炉2に跨がるように下段には前記熱分解炉3が配置してあり、該熱分解炉3の上段にはタール吸収炉4が配置されている。

0026

前記熱分解炉3には、チャー残渣燃焼循環装置7で加熱された流動媒体8が供給され、更に、散気装置9を介して下部からガス化剤10(水蒸気)が供給されることで流動層11を形成しており、前記流動層11の上部に燃料12を供給している。熱分解炉3に供給するガス化剤10としては、上記水蒸気以外に酸素、或いはその他のガスを用いることができる。燃料12としては、石炭、バイオマス、ごみ、下水汚泥等の炭化水素系の種々の固体燃料を用いることができる。そして、前記熱分解炉3では、前記燃料12が熱分解されて熱分解ガス13を生成すると共に、熱分解されないチャー14が生成される。前記チャー残渣燃焼循環装置7で加熱した流動媒体8は、供給管15を介して前記流動層11の内部に供給することで、熱分解炉3の熱分解ガス13が供給管15側へ逆流するのを防止している。前記供給管15にはL字バルブ等のシール装置を備えるようにしてもよい。

0027

前記タール吸収炉4は、前記熱分解炉3で生成した熱分解ガス13及びガス化剤10が散気装置16を介して下部から導入され、更に、吸収剤再生循環装置17で加熱・再生されたタール吸収剤18が供給されて流動層19を形成している。タール吸収剤18にアルミナ多孔質アルミナ)、石灰石ゼオライト等を用いることにより、タール吸収剤18は前記タール吸収炉4内において流動しながら前記熱分解ガス13中のタールを吸収する。これにより、前記タール吸収炉4からはタールが除去された熱分解ガス20が取り出される。21は熱分解ガス取出口である。前記吸収剤再生循環装置17で加熱・再生したタール吸収剤18は、供給管22を介して前記流動層19の内部に供給することで、タール吸収炉4の熱分解ガス20が供給管22側へ逆流するのを防止している。前記供給管22にはL字バルブ等のシール装置を備えるようにしてもよい。

0028

前記チャーガス化炉1には、前記熱分解炉3で生成したチャー14と共に流動媒体8がチャー導入路23を介して供給され、且つ散気装置24を介して下部からガス化剤10(例えば水蒸気)が供給されることにより流動層25を形成し、チャー14のガス化を行ってガス化ガス26を生成する。27はガス化ガス取出口である。前記チャー導入路23は、前記ケーシング側板5aに設けた取出口28と、該取出口28からチャーガス化炉1の流動層25の内部に延びる落下管29とを有する。落下管29はケーシング側板5aと共に流路を形成する例えば半円筒形の管としてもよい。

0029

前記チャーガス化炉1でガス化されないチャー残渣14'は、流動媒体8と共に、L字バルブ等のシール手段30を介して前記チャー残渣燃焼循環装置7のチャー残渣燃焼炉31に供給される。シール手段30には水蒸気或いは空気等の流動ガスが供給されてチャー残渣14'をチャー残渣燃焼炉31へ送るようになっている。チャー残渣燃焼炉31は散気装置32の下部から空気47を供給することによりチャー残渣14'を燃焼させて流動媒体8を加熱する。前記チャー残渣燃焼炉31の燃焼流体は吹上管33内を上方に導かれ、該吹上管33の上端に備えたサイクロン等の分離器34により、加熱された流動媒体8と燃焼排ガス35とに分離され、分離した流動媒体8は前記供給管15を介して前記熱分解炉3の流動層11の内部に供給される。

0030

前記コークガス化炉2には、前記タール吸収炉4でタールを吸収することによりコークが担持されたタール吸収剤18'がコーク導入路36を介して供給され、且つ散気装置37を介して下部からガス化剤10(例えば水蒸気)が供給されることにより流動層38を形成し、タール吸収剤18'に担持されたコークをガス化してガス化ガス26'を生成する。39はガス化ガス取出口である。前記コーク導入路36は、前記ケーシング側板5aに設けた取出口40と、該取出口40からコークガス化炉2の流動層38の内部に延びる落下管41とを有する。落下管41はケーシング側板5aと共に流路を形成する例えば半円筒形の管としてもよい。

0031

前記コークガス化炉2でガス化されないコーク残渣が担持されたタール吸収剤18''は、L字バルブ等のシール手段42を介して前記吸収剤再生循環装置17のコーク残渣燃焼炉43に供給される。シール手段42には水蒸気或いは空気等の流動ガスが供給されてタール吸収剤18''をコーク残渣燃焼炉43に送るようになっている。コーク残渣燃焼炉43には散気装置44の下部から空気47が供給されることによりコーク残渣を燃焼させてタール吸収剤18の加熱・再生を行う。前記コーク残渣燃焼炉43で燃焼した燃焼流体は吹上管45内を上方に導かれ、該吹上管45の上端に備えたサイクロン等の分離器46により再生されたタール吸収剤18と燃焼排ガス35とに分離され、分離したタール吸収剤18は前記供給管22を介して前記タール吸収炉4の流動層19の内部に供給される。

0032

前記シール手段30はチャー残渣燃焼炉31の燃焼排ガスがチャーガス化炉1に逆流するのを防止でき、又、シール手段42はコーク残渣燃焼炉43の燃焼排ガスがコークガス化炉2に逆流するのを防止できればよく、従って、前記シール手段30,42には、L字バルブ、ループシール等の種々の構造のものを用いることができる。

0033

前記ケーシング5と前記熱分解炉3及びタール吸収炉4は、例えば鋼材内面耐火材を備えた断熱壁によって構成することができる。又、前記ケーシング5と前記熱分解炉3及びタール吸収炉4の外面は断熱材で被覆することが好ましい。

0034

前記熱分解炉3による燃料12の熱分解は短時間(数秒)で完了することが知られており、これに対して、チャーガス化炉1でのチャー14のガス化、及び、コークガス化炉2でのコークのガス化には長い反応時間が必要であることが知られているため、前記熱分解炉3の容積は、前記チャーガス化炉1及びコークガス化炉2の容積に対して小型のものとなっている。

0035

図1の実施例では、前記タール吸収炉4の熱分解ガス取出口21からの熱分解ガス20と、チャーガス化炉1のガス化ガス取出口27からのガス化ガス26と、コークガス化炉2のガス化ガス取出口39からのガス化ガス26'を一本の集合管48に集合させて混合して取り出す場合を示している。又、前記タール吸収炉4からの熱分解ガス20と、チャーガス化炉1からのガス化ガス26及びコークガス化炉2からのガス化ガス26'とを別個に分けて取り出すようにしてもよい。

0036

又、図1(a)においては、前記チャー残渣燃焼循環装置7の分離器34からの燃焼排ガス35と、前記吸収剤再生循環装置17の分離器46からの燃焼排ガス35は一本の混合管49に集合し、該混合管49には排熱回収器50が設けてあり、該排熱回収器50は前記燃焼排ガス35と例えば水を熱交換させて水蒸気を製造するようにしている。

0037

図3図2の変形例を示したもので、図3の構成では、前記チャー残渣燃焼循環装置7で加熱され分離器34で分離された流動媒体8は、前記タール吸収炉4を貫通して熱分解炉3の流動層11の内部に挿入された供給管15により流動層11に供給することで、マテリアルシールにより熱分解炉3の熱分解ガス13が供給管15側へ逆流するのを防止している。又、前記吸収剤再生循環装置17で加熱・再生され分離器46で分離されたタール吸収剤18は、前記タール吸収炉4の流動層19の内部に挿入された供給管22により流動層19に供給することで、マテリアルシールによりタール吸収炉4の熱分解ガス20が供給管22側へ逆流するのを防止している。

0038

次に、上記実施例の作動を説明する。

0039

図1図2図3に示す熱分解炉3には、チャー残渣燃焼循環装置7からの高温の流動媒体8が供給管15により供給されると共に、下部からガス化剤10が供給されることにより流動層11を形成しているので、この流動層11に、石炭、バイオマス、ごみ、下水汚泥等の炭化水素系の燃料12を供給すると、燃料12は熱分解されて熱分解ガス13とチャー14を生成する。

0040

熱分解炉3で生成したチャー14は、流動媒体8と共に、ケーシング側板5aに備えたチャー導入路23を介してチャーガス化炉1に導入される。このとき、前記熱分解炉3での燃料12の熱分解は短時間で完了し、熱分解炉3で生じたチャー14と流動媒体8はチャー導入路23から連続してチャーガス化炉1に供給される。

0041

熱分解炉3に比して容積が大きいチャーガス化炉1では、下部から供給されるガス化剤10によって形成される流動層11により所要滞留時間を保持した状態でチャー14のガス化が行われ、ガス化ガス26とガス化されないチャー残渣14'を生成する。前記チャー残渣14'は、流動媒体8と共にシール手段30を介して前記チャー残渣燃焼循環装置7のチャー残渣燃焼炉31に供給され、空気47の供給により燃焼して流動媒体8を加熱する。前記チャー残渣燃焼炉31で燃焼した燃焼流体は吹上管33内を上昇して分離器34に導かれて加熱された流動媒体8と燃焼排ガス35とに分離され、分離された流動媒体8は前記供給管15を介して再び前記熱分解炉3の流動層11の内部に供給される。

0042

前記熱分解炉3からのタールを含んだ熱分解ガス13が導入されるタール吸収炉4には、吸収剤再生循環装置17からの加熱・再生されたタール吸収剤18が供給されて流動層19を形成しており、タール吸収剤18により熱分解ガス13のタールが吸収される。これにより、タール吸収炉4からはタールを含まない熱分解ガス20が取り出される。

0043

前記タール吸収炉4でタールを吸収することでコークを担持したタール吸収剤18'は、ケーシング側板5aに備えたコーク導入路36を介してコークガス化炉2に供給され、コークをガス化してガス化ガス26'を生成すると共にコーク残渣を担持したタール吸収剤18''を生成する。前記コーク残渣を担持したタール吸収剤18''は、シール手段42を介して前記吸収剤再生循環装置17のコーク残渣燃焼炉43に供給され、空気47の供給により燃焼することで加熱・再生が行われて前記タール吸収剤18に再生される。前記コーク残渣燃焼炉43で燃焼した燃焼流体は吹上管45内を上昇して分離器46に導かれて再生したタール吸収剤18と燃焼排ガス35とに分離され、分離したタール吸収剤18は前記供給管22を介して再び前記タール吸収炉4の流動層19の内部に供給される。

0044

図1に示すように、チャーガス化炉1及びコークガス化炉2と、熱分解炉3及びタール吸収炉4とを一体にした一体構造の反応装置100を備えたので、反応装置100は構成が小型になり、設置スペースを大幅に削減することができる。このとき、前記反応装置100は左右対称な形状とすることができる。

0045

又、一体構造の反応装置100としたことにより、反応装置100からの熱の放散を低減することができる。このため、チャー残渣燃焼炉31でのチャー残渣14'の燃焼量、及びコーク残渣燃焼炉43でのコーク残渣を担持したタール吸収剤18''のコーク残渣の燃焼量を前記放熱分だけ低減させることができる。従って、ガス化に必要な熱を得るために消費する燃料12の量が減少し、結果的にガス化に供される燃料量が増加して熱分解ガス20及びガス化ガス26,26'の取出量を増加できる効果を発揮する。

0046

前記熱分解炉3で生成したチャー14を流動媒体8と共にチャーガス化炉1に導くチャー導入路23、及び、前記タール吸収炉4でコークが担持されたタール吸収剤18'をコークガス化炉2に導くコーク導入路36は、前記ケーシング側板5aに形成しているため、チャー導入路23及びコーク導入路36から熱が外部へ放散する問題を更に低減することができる。

0047

又、前記チャー残渣燃焼循環装置7は、チャー残渣燃焼炉31から上方に向かう吹上管33と、該吹上管33の上端部に配置した分離器34とを備えて、該分離器34で分離した流動媒体8を熱分解炉3に供給しているので、加熱した流動媒体8を安定して熱分解炉3に供給することができる。

0048

又、前記吸収剤再生循環装置17は、コーク残渣燃焼炉43から上方に向かう吹上管45と、該吹上管45の上端部に配置した分離器46とを備えて、該分離器46で分離した再生されたタール吸収剤18をタール吸収炉4に供給しているので、再生されたタール吸収剤18を安定してタール吸収炉4に供給することができる。

0049

前記チャーガス化炉1と前記チャー残渣燃焼炉31との間に備えたシール手段30は、チャー残渣燃焼炉31の燃焼排ガスがチャーガス化炉1に逆流するのを防止し、又、前記コークガス化炉2とコーク残渣燃焼炉43との間に備えたシール手段42は、コーク残渣燃焼炉43の燃焼排ガスがコークガス化炉2に逆流するのを防止するので、循環流動層ガス化炉を安定して運転することができる。

0050

前記チャー残渣燃焼循環装置7、及び、吸収剤再生循環装置17からの燃焼排ガス35と熱交換する排熱回収器50を備えたことにより、燃焼排ガス35の熱を回収して有効に利用することができる。このとき、前記反応装置100が左右対称の構成を有することから、分離器34,46による燃焼排ガス35の出口を同一レベルに合せることが容易になり、よって、前記反応装置100の後段へ排熱回収器50を設置することが容易になる。

0051

尚、本発明の循環流動層ガス化炉は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

0052

1チャーガス化炉
2コークガス化炉
3熱分解炉
4タール吸収炉
5ケーシング
5aケーシング側板
6区画壁
7チャー残渣燃焼循環装置
8流動媒体
12燃料
13熱分解ガス
14 チャー
14' チャー残渣
17吸収剤再生循環装置
18タール吸収剤
18'コークを担持したタール吸収剤
18'' コーク残渣を担持したタール吸収剤
20 熱分解ガス
23 チャー導入路
26ガス化ガス
26' ガス化ガス
28取出口
29落下管
30シール手段
31チャー残渣燃焼炉
34分離器
35燃焼排ガス
36 コーク導入路
40 取出口
41 落下管
42 シール手段
43コーク残渣燃焼炉
46 分離器
50排熱回収器
100 反応装置

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