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図面 (3)

課題

基材密度乾燥状態が異なる場合であっても、形成された皮膜の状態を簡便に高精度に管理することのできる方法を提供すること。

解決手段

固体粒子、液成分、液成分に不溶色素粒子及び液成分に可溶な色素を少なくとも含む塗布液を基材表面に塗布し、形成された皮膜の色から皮膜の状態を判定することを特徴とする皮膜の管理方法である。皮膜の状態の判定は、液成分に不溶な色素粒子と液成分に可溶な色素との塗布前後の存在比の変動を光学的に検出することにより行うことができる。

概要

背景

各種の機能性のコーティング膜が開発されている。これらの多くは微粒子集積によって皮膜を形成することで、透過性バリア性光学特性電気伝導性伝熱性防汚性等の特徴を付与している。皮膜の特性は、塗布液の量だけでなく、塗布後の皮膜中での微粒子の凝集状態バインダー成分の混合比率等によっても影響を受ける。これらの皮膜の状態は、塗布液が塗布された基材表面での塗布液の乾燥過程における組成変動の影響を受ける。塗布液中の液成分が基材へ浸透したり、塗布範囲外へ液成分が拡散したりすると、乾燥が速くなることで微粒子の凝集状態が変る現象の他、液成分に溶解している成分が液とともに抜けてしまうことにより皮膜の組成も変化することになる。

塗布状態監視し、塗布を安定化させる方法として、塗布液に蛍光剤を添加して行う方法が開発されている。特許文献1では、建築用基材の透明又は半透明上塗り塗膜中に蛍光体を含有させておき、蛍光体から発せられる蛍光分布状況を検出して塗膜被覆状態を判定する方法を開示している。特許文献2では、製紙工程に追加する表面添加剤蛍光発光を用いて監視及び任意制御する方法を開示している。これらの方法は、塗布液の塗布量を蛍光剤の発光により検知するものである。

概要

基材の密度乾燥状態が異なる場合であっても、形成された皮膜の状態を簡便に高精度に管理することのできる方法を提供すること。固体粒子、液成分、液成分に不溶色素粒子及び液成分に可溶な色素を少なくとも含む塗布液を基材表面に塗布し、形成された皮膜の色から皮膜の状態を判定することを特徴とする皮膜の管理方法である。皮膜の状態の判定は、液成分に不溶な色素粒子と液成分に可溶な色素との塗布前後の存在比の変動を光学的に検出することにより行うことができる。

目的

本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、基材の密度や乾燥状態が異なる場合であっても、形成された皮膜の状態を簡便に高精度に管理することのできる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

固体粒子、液成分、液成分に不溶色素粒子及び液成分に可溶な色素を少なくとも含む塗布液基材表面に塗布し、形成された皮膜の色から皮膜の状態を判定することを特徴とする皮膜の管理方法

請求項2

前記皮膜の状態の判定は、前記液成分に不溶な色素粒子と前記液成分に可溶な色素との塗布前後の存在比の変動を光学的に検出することにより行う請求項1に記載の皮膜の管理方法。

請求項3

前記液成分に不溶な色素粒子と前記液成分に可溶な色素の両方が、蛍光を発するものである請求項1に記載の皮膜の管理方法。

請求項4

前記液成分に不溶な色素粒子と前記液成分に可溶な色素の両方、紫外線照射により可視光の蛍光を発するものであり、発光色が補色の関係にあるものである請求項1に記載の皮膜の管理方法。

請求項5

前記液成分に可溶な色素のみ又は前記液成分に不溶な色素粒子と前記液成分に可溶な色素の両方が、可視光の光吸収が無く、紫外線照射により蛍光を発するものである請求項3に記載の皮膜の管理方法。

技術分野

0001

本発明は、皮膜の状態を簡便に高精度に管理する方法に関するものであり、各種のコーティング剤の塗布に利用することでコーティングの性能向上を実現できるものである。

背景技術

0002

各種の機能性のコーティング膜が開発されている。これらの多くは微粒子集積によって皮膜を形成することで、透過性バリア性光学特性電気伝導性伝熱性防汚性等の特徴を付与している。皮膜の特性は、塗布液の量だけでなく、塗布後の皮膜中での微粒子の凝集状態バインダー成分の混合比率等によっても影響を受ける。これらの皮膜の状態は、塗布液が塗布された基材表面での塗布液の乾燥過程における組成変動の影響を受ける。塗布液中の液成分が基材へ浸透したり、塗布範囲外へ液成分が拡散したりすると、乾燥が速くなることで微粒子の凝集状態が変る現象の他、液成分に溶解している成分が液とともに抜けてしまうことにより皮膜の組成も変化することになる。

0003

塗布状態監視し、塗布を安定化させる方法として、塗布液に蛍光剤を添加して行う方法が開発されている。特許文献1では、建築用基材の透明又は半透明上塗り塗膜中に蛍光体を含有させておき、蛍光体から発せられる蛍光分布状況を検出して塗膜被覆状態を判定する方法を開示している。特許文献2では、製紙工程に追加する表面添加剤蛍光発光を用いて監視及び任意制御する方法を開示している。これらの方法は、塗布液の塗布量を蛍光剤の発光により検知するものである。

先行技術

0004

特開2002−54907号公報
特表2011−503621号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1及び2の方法では、基材の状態により皮膜の状態が変動する。建築用基材や紙は液成分を吸収するので、これらの基材の密度乾燥状態の違いで液成分の吸収量は変動し、形成された皮膜の状態も変動するためである。従来技術の方法では、この違いを検知することはできない。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、基材の密度や乾燥状態が異なる場合であっても、形成された皮膜の状態を簡便に高精度に管理することのできる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、固体粒子、液成分、液成分に不溶色素粒子及び液成分に可溶な色素を少なくとも含む塗布液を基材表面に塗布し、形成された皮膜の色から皮膜の状態を判定することを特徴とする皮膜の管理方法である。
本発明の皮膜の管理方法では、上記皮膜の状態の判定を、上記液成分に不溶な色素粒子と上記液成分に可溶な色素との塗布前後の存在比の変動を光学的に検出することにより行うことが望ましい。
本発明の皮膜の管理方法では、上記液成分に不溶な色素粒子と上記液成分に可溶な色素の両方が、蛍光を発するものを用いることが好ましい。上記液成分に可溶な色素のみ又は上記液成分に不溶な色素粒子と上記液成分に可溶な色素の両方が、可視光光吸収が無く、紫外線照射により蛍光を発するものを用いることが更に好ましい。
また、本発明の皮膜の管理方法では、上記液成分に不溶な色素粒子と上記液成分に可溶な色素の両方、紫外線照射により可視光の蛍光を発するものであり、発光色が補色の関係にあるものを用いることも好ましい。

発明の効果

0007

本発明によれば、塗布により固体粒子を含む皮膜を形成する場合において、形成された皮膜の状態を容易に確認できる。すなわち、本発明によれば、固体粒子とその他の成分との比率推定、更には固体粒子の凝集状態等の違いによる皮膜の密度や微細欠陥発生状況を把握することが可能になる。

図面の簡単な説明

0008

本発明に従い、微細孔を有する基材の表面へ塗布液を塗布した後の表面状態を説明するための模式図である。
本発明に従い、液成分を吸収しにくい基材の表面へ塗布液をパターン塗布した後の表面状態を説明するための模式図である。

0009

実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る皮膜の管理方法を、図を用いて説明する。図1は、本発明に従い、微細孔を有する基材4の表面へ塗布液を塗布した後の表面状態を説明するための模式図である。図1(a)に示すように、塗布直後の液膜には、固体粒子1、液成分及び添加されているその他の成分が塗布前の塗布液と同じ組成で基材4の表面に存在する。図1中では、液成分及び色素以外の液成分に溶解している成分は省略されている。

0010

塗布液が塗布される基材4の表面が液成分と馴染みの良い場合、塗布液の液膜から基材4の内部に液成分が吸収される。この時、液膜中の固体粒子1及び液成分に不溶な色素粒子2は吸収されずに表面に残り、図1(b)に示されるような皮膜を形成する。形成された皮膜は、液膜からの急激な液成分の分離により緻密に充填された状態とならず密度の低い皮膜となる。また、液成分に可溶な色素3及び液成分に溶解しているその他の成分は、液成分と共に基材4の表面に移動するので皮膜中の存在量は小さくなっている。

0011

塗布液が塗布される基材4の表面が液成分と馴染みの悪い場合、基材4の内部への液成分の吸収は起こりにくい。そのため、図1(c)に示されるように、乾燥後、液膜中に存在する液成分以外の成分は、塗布前と同じ存在比率で皮膜を形成することになる。また、乾燥は液成分の蒸発だけが主となるため、吸収のある場合に比べて遅く、そのため固体粒子1が密に堆積し密度の高い皮膜となる。

0012

以上のように、塗布液が塗布される基材の表面状態によっては、同じ塗布液を用いて同じように塗布しても、得られる皮膜の状態が異なってしまう場合がある。本発明は、この違いを検知する方法である。本発明で用いる塗布液は、液成分に不溶な色素粒子2と液成分に可溶な色素3を含む。液成分に不溶な色素粒子2は、液成分が拡散等により移動しても、液成分と同じように移動することはほとんど無い。液膜から液成分が抜ける場合においては、この液成分に不溶な色素粒子2は、固体粒子1と共に皮膜中に残留する。一方、液成分に可溶な色素3は、液成分に不溶な色素粒子2とは全く異なる挙動を示す。液成分に可溶な色素3は、液成分中に溶解しているため、液成分と共に移動し、液膜から液成分が抜ける場合には、この液成分に可溶な色素3も皮膜中から抜ける。

0013

図1に示すように、液成分の移動の状態が異なると、色素の分布も異なることになる。液成分の移動が多いものでは、皮膜中の液成分に可溶な色素3の存在量が少なくなり、皮膜の色は、液成分に不溶な色素粒子2によるものが主となる。液成分の移動が少ないものでは、液成分に不溶な色素粒子2と液成分に可溶な色素3の両方によるものとなる。皮膜の色を見ることで、乾燥途中で吸収により抜けた液成分の量が定量できる。液成分が吸収で抜ける量と皮膜の密度とは関連しているため、皮膜の色から皮膜の密度についても判断することができる。

0014

図1には、液成分を吸収するものとして、微細孔を有する基材4を例に挙げて説明した。このような基材としては、紙、木材、無機多孔体有機多孔体等が挙げられる。微細孔を有さない基材であっても、液成分で溶解したり膨潤したりするものであれば、微細孔を有する基材4と同様の挙動を示すことになる。

0015

以上は、塗布液が塗布される基材4の表面への液成分の吸収について説明したが、液成分を吸収しにくい基材の表面での液成分の拡がりによっても同様の現象が起こる。図2は、液成分を吸収しにくい基材の表面へ塗布液をパターン塗布した後の表面状態を説明するための模式図である。液成分を吸収しにくい基材5の表面に塗布液を点状、線状あるいは面状のパターンで塗布して皮膜を形成する場合、パターンの周辺部分で液成分の滲み出しが起こる場合がある。図2(a)に示すように、塗布直後の液膜には、固体粒子1、液成分及び添加されているその他の成分が塗布前の塗布液と同じ組成で基材5の表面に存在する。図2中では、液成分及び色素以外の液成分に溶解している成分は省略されている。液成分を吸収しにくい基材5の表面で液成分が拡がりにくい場合、図2(b)に示すように液成分の滲み出しが少なくなる。液成分を吸収しにくい基材5の表面で液成分が拡がり易い場合、図2(c)に示すように液成分の滲み出しが多くなる。液成分に可溶な色素3が、微細孔を有する基材4の内部でなく、液成分を吸収しにくい基材5の表面においてパターン周辺部分に拡がること以外は、図1で説明した現象と同様である。
液成分の拡がりによる膜質の違いについても、図1で説明したのと同様に色変化から評価することができる。この場合には、色変化だけでなく、パターン周辺の色素の拡がり具合からも状況を判定できる。

0016

上述したように、液成分に可溶な色素は、液成分が基材へ浸透したり、液成分が塗布部位外に拡散することに伴って皮膜から失われる一方、液成分に不溶な色素粒子は、皮膜中に留まる。本発明は、皮膜中の色素の比率の違いにより皮膜の色が変化することを利用している。本発明では、この色から皮膜を構成する固体粒子と液成分に可溶な色素との比率が算定できる。また、本発明では、液成分に可溶な色素以外の液成分可溶物質の添加の有無にかかわらず、固体粒子の凝集状態の違いを推定することができる。

0017

<塗布液の組成>
本発明で用いる塗布液は、固体粒子、液成分、液成分に不溶な色素粒子及び液成分に可溶な色素を少なくとも含むものである。ここでの固体粒子は、特に限定するものではないが、例えば、ケイ素マグネシウムアルミニウムチタンセリウム、スズ、亜鉛インジウムアンチモンなどの元素の微粒子、又はこれらの元素の酸化物や窒化物の微粒子が挙げられる。また、固体粒子として、親水化処理疎水化処理等の各種表面処理を施したものを用いてもよい。固体粒子として、各種の低分子高分子有機物粒子を形成したものを用いてもよい。これらの固体粒子は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。

0018

固体粒子の平均粒径は、特に限定されないが、好ましくは5nm以上200μm以下、より好ましくは10nm以上80μm以下である。ここでの「平均粒径」とは、レーザー光散乱粒度分布計で測定した時の一次粒子の平均粒径の値を意味する。固体粒子の平均粒径が5nm未満であると、塗布液内での固体粒子の凝集状態が不安定になり易く、本発明の方法であっても定量評価が困難である場合が多い。一方、固体粒子の平均粒径が200μmを超えると、粒子の光散乱が大きくなり精度が低下する恐れがある。

0019

液成分としては、水の他、アルコール系溶剤エステル系溶剤エーテル系溶剤炭化水素系溶剤等の各種溶剤が使用できる。水、N−メチルピロリドン(NMP)、グリシジル系溶剤、ターペンミネラルスピリット等の炭化水素等の塗装に用いられる溶剤は、本発明で使用し易いため好ましい。

0020

液成分に不溶な色素粒子及び液成分に可溶な色素については、液成分の種類によって任意に選択が可能である。特に限定するものでないが、以下の色素が利用できる、カーボンブラックキナクリドン系、キナクリドンキノン系、ジオキサジン系、アントラピリミジン系、アンサンスロン系、インダンスロン系、フラバンスロン系、ペリレン系、メチンアゾメチン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、インジゴ系、キノフタロン系、アントラキノン系、チオインジゴ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系、イソインドリノン系、フタロシアニン系、アゾ系、インジゴイト系等がある。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記例示した色素を、液成分に不溶な色素粒子として使用する場合には、他の物質吸着、混合したものとして用いてもよい。

0021

液成分に不溶な色素粒子は、塗布液中ではそれ自身単独、または、他の成分と混合して粒子を形成するか、固体粒子に付着した状態で粒子として存在することになる。この場合の色素粒子の平均粒径は、好ましくは10nm以上200μm以下、より好ましくは15nm以上40μm以下である。色素粒子の平均粒径が10nm未満であると、液成分に溶解した色素と同様に、液成分の移動に伴って色素粒子も移動してしまい、本発明の効果が明確に現れないことがあるため好ましくない。色素粒子の平均粒径が200μmを超えるようなものであると、色素の添加量に比べて発色が少なくなり、膜質に影響を与えない添加量で効果を得ることが困難になる場合があるため好ましくない。

0022

色素として、蛍光剤を用いることも好ましい。例えば、フルオレッセインクマリン系オキサゾール系、ピラゾリン系、チアジアゾール系、スピロピラン系、ピレンスルホン酸系、ベンゾイミダゾール系、ジアミノスチルベン系等の蛍光染料硫化亜鉛/銅活性顔料等の硫化物系や酸化物系の無機蛍光剤等が利用できる。

0023

蛍光剤として可視光線白色光)下では白色又は透明を呈するが、紫外光下では、例えば、青緑色、青色、緑色、赤色、橙色、黄色等に発光するものを用いることも好ましい。例えば、ZnO:Zn、Sr3(PO4)3Cl:Eu、3(Ba,Mg)O・8Al2O3:Eu、Zn2GeO2:Mn、Y2O3:Eu、ZnS:Mn、Y2O2Si:Eu等の無機蛍光顔料、又はスチルベン系、ベンゾイミダゾール系、ベンジジン系、クマリン系、ナフタルイミド系、ピラゾリン系、ベンズアゾール系等の有機蛍光染料等が利用できる。

0024

塗布液には、固体粒子のバインダー成分となるものが添加されていてもよい。バインダー成分は、液成分に可溶なもので、乾燥後は固体になるものであれば各種のものが利用できる。バインダー成分としては、例えば、フッ素樹脂ポリエチレンポリプロピレンポリスチレン、AS樹脂ABS樹脂ポリフェニレンエーテルポリアクリロニトリルポリメタクリルスチレンメタクリル樹脂ナイロンポリエチレンテレフタレートポリカーボネートポリ酢酸ビニルポリビニルアルコールポリアセタールポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリルサルホンポリアリレートヒドロキシ安息香酸ポリエステルポリエーテルイミドポリシクロキシレンジメチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリエステルカーボネートポリ乳酸ポリ塩化ビニル、及びポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性樹脂フェノール樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂尿素樹脂不飽和ポリエステル樹脂アルキド樹脂ポリウレタン、及び熱硬化性ポリイミド等の熱硬化性樹脂から形成される粒子が挙げられる。また、これらの混合物アイオノマー、各種添加物を含有したものも使用可能である。

0025

バインダー成分として、無機物利用可能であり、例えば、ナトリウムシリケートリチウムシリケートなどの各種シリケート、金属アルキレートリン酸アルミやρ−アルミナなどがある。シリカやアルミナなどの金属酸化物ゾルも固体粒子のバインダー成分として機能する。

0026

塗布液には、塗布性を改善する目的で、界面活性剤消泡剤レベリング剤抗かび剤等の添加剤が添加されていてもよい。

0027

塗布方法
塗布液の基材表面への塗布は、スプレーハケ塗りローラー塗布が可能である。ブラシや各種コーターを用いて塗布することもできる。基材表面にベタ塗りする方法及びパターン塗布する方法のいずれにおいても、上記例示した塗布方法を採用できる。
また、基材表面にベタ塗りする方法としては、浸漬法や塗布液のかけ流しで塗布することも可能である。しかし、これらの方法では塗布量が多くなりすぎ、基材の内部へ色素が吸収され過ぎる場合(飽和状態)が多く好ましくない。浸漬やかけ流しの時間を短くし、余剰液エアブロー等により迅速に除去することで、そのような飽和状態を回避することができる。

0028

塗布液の塗布量は、塗布液の量として、0.5g/dm2以上20g/dm2以下が好ましい。塗布液の塗布量が0.5g/dm2未満であると、色素の浸透や拡散が少なく、得られる皮膜の厚さも薄くなるため、塗布後の膜質の違いを検知しにくい。塗布液の塗布量が20g/dm2を超えると、上述のように基材の内部への色素の吸収が飽和状態となってしまい塗布後の膜質の違いを検知しにくい場合が多い。

0029

塗料等においては塗布後の液成分の乾燥が必要になる。乾燥は、塗布液の特性に応じたものが採用できる。加熱を伴うものは色素が分解しない温度に抑える必要がある。有機色素を用いる場合においては、加熱時の皮膜の温度が160℃以下になるように行うことが好ましく、130℃以下になるように行うことがより好ましい。溶剤を乾燥させた後、紫外線による硬化を行う場合についても、紫外線による色素分解注意払う必要があり、紫外線で分解しにくい色素の選択、あるいは、紫外線照射前に測定を実施する等の工夫が必要である。

0030

測定方法
膜質の確認は、形成された皮膜の色から判断する。皮膜の色の測定は、汎用品のデジタルカメラ撮影して、画像処理ソフト上で、例えばRGBの3原色の比率を求めることなどにより簡単な比較が可能である。この場合には、所定の光源を用いること、基準となる色見本を同時に写しておくことで、判定の精度を向上できる。

0031

高精度に比較できる方法として、複数の波長で皮膜の反射光の強度を測定することが好ましい。各波長での強度の比率により、皮膜中の液成分に不溶な色素粒子と液成分に可溶な色素の存在比を推定できる。測定する波長は、色素の種類に応じて決定する必要がある。各色素の最大吸収波長に近い波長2点を比較することが好ましく、更に、これらと異なる波長での吸収を測定することで、皮膜表面散乱光による影響を補正することも好ましい。

0032

複数の波長での反射光強度の測定には、分光光度計を用いる方法がある。光ファイバー等を利用して局所の反射光のスペクトルを測定できるものが好ましい。これ以外の方法として、各画素毎に分光スペクトルが測定できるカメラハイパースペクトルカメラ)で測定する方法も好ましい。

0033

蛍光色素を用いる場合においても、上記測定方法における反射光を蛍光に置き換えた同様の測定方法が有効である。液成分に可溶な蛍光色素については、発光効率が濃度に依存し、高濃度では蛍光強度が低下する場合がある。この点に配慮して色素の添加濃度を設定したり、測定時の基準値を設定することが望ましい。

0034

画像が得られる方法では、皮膜がパターンを形成している場合において、液成分が周囲に拡散している状態を直接確認できる。この場合では、拡散距離拡散面積から膜質を判定することも可能である。

0035

<色素の選択>
本発明の方法で精度の高い結果を得るためには、色素の選択も重要であり、液成分に不溶な色素と液成分に可溶な色素の2種の色素について、最大吸収波長が離れたものを選定することが好ましい。このことにより、2種の色素による吸収の重なりを少なくでき、比率をより高精度で推定することが可能になる。

0036

目視での観察という点からも、好ましい色素の選択方法がある。2種の色素を緑とマゼンタ、赤とシアン、青とイエローなどの補色の組み合わせとし、配合濃度を調整することで、色素による皮膜の着色を少なくすることができる。適正な状態で着色が無い状態に設定しておき、液成分の吸収や拡散が大きくなった時に、色素の比率が変化して着色するようにすることで、目視判定を容易にすることができる。

0037

画像から目視で拡散状態を確認する方法においても、色素の色の選び方を工夫することで、より良い結果が得られる。液成分に不溶な色素と液成分に可溶な色素の2種の色素について、上記同様、補色の組み合わせとすることで、拡散の無い状態では色は打ち消しあい、拡散した場合にコントラストの高い色が現れるということになる。

0038

色素として蛍光を発するものを用いることで、より高精度に測定が可能となる。暗室等で環境光を抑制した場所で、色素から蛍光を発光させ、上述した方法でその強度を測定することで、基材表面や皮膜中の他の成分の光反射の影響を排除できるためである。紫外線が励起光であり、蛍光の波長が可視光領域のものである等、励起光と発光波長が離れたものであると測定精度が向上し好ましい。

0039

蛍光の場合においても、2種の色素による発光を補色の組み合わせとし、配合濃度を調整することで、色素による皮膜の着色を少なくしたり、色素の比率変化での着色で目視判定を容易にすることができる。

0040

蛍光色素として、紫外線励起で発光し、紫外線を照射しないときには、白色または無色のものを用いることで、皮膜を着色することなく測定が可能となる。液成分に不溶な色素粒子と液成分に可溶な色素の両方がこのような色素であれば、着色することなく処理が可能になる。液成分に可溶な色素のみに、このような色素を用いた場合においても、液成分の吸収・拡散が変動しても皮膜の色変化が無くなるため好ましい場合がある。また、液成分に可溶な色素は、光や熱により劣化しやすいため、これが添加された皮膜は長期的に変色する恐れがあるのであるが、これを回避できる。

0041

<実施例1>
平均粒子径80nm〜120nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製スノーテックス登録商標)PS−M)2.5質量%、平均粒子径5nmのコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製スノーテックス(登録商標)XS)1.0質量%を、脱イオン水に分散させた分散液を調合した。
この分散液に、液成分としての水に不溶な色素として、ほぼ白色の粉体で紫外線照射で黄色く発光するFluorescent Yellow 3G(シラド化学株式会社製)を250ppm、水に可溶な色素として、紫外線で青く発光するKayaphorSTCLiquid(日本化薬株式会社製)を50ppm添加した。混合後、ホモジナイザーで色素を十分に分散させて、塗布液を調製した。

0042

塗布液を塗布する多孔性基材として、50mm×50mm×10mmのエチレン酢酸ビニル共重合体EVA)からなるものと、50mm×50mm×10mmのポリメチルメタクリレートPMMA)からなるものを準備した。多孔性基材はいずれも平均気孔径が30μm、気孔率50%程度で同等のものである。

0043

初めに、水に可溶な色素を減少させた塗布液を調製し、多孔性でないEVAフィルムに塗布した試料を作製した。ブラックライトで照射しながら、光ファイバーを備えた分光光度計(オーシャオプティクス社製USB2000+)で蛍光強度を測定した。430nm(青)、580nm(黄)及び500nmの光強度を求めた。各波長の発光強度の比率と色素の含有比率との相関を求めた。
なお、塗布液の塗布はスプレーで行い、塗布量は10g/dm2とした。乾燥は60℃の温風で2分間加熱することで行った。
多孔性基材に塗布した試料についても同様の測定を実施し、そのデータから色素の比率を算定した。結果を表1に示す。なお、表1中の色素比率は、塗布液中の(水に可溶な色素)/(水に不溶な色素)の比率を1としたときの値である。
更に、作製した試料について、カーボンブラック粉末振りかけ汚染し、白色光の拡散反射率の低下から防汚性を評価した。結果を表1に示す。なお、表1中の防汚性は、未汚染の試料を100%としたときの値である。
また、作製した試料について、ポリエステル繊維の不織布で80g/cm2の強度で摩擦し、耐磨耗性についても評価した。シリカ分が磨耗して下地露出するまでの回数を求めた。10回往復させて、目視で確認し部分的に白濁消失して下地が見え始めた回数を指標とした。結果を表1に示す。

0044

0045

2種の基材上に形成した皮膜は、EVA上に形成した皮膜の方がPMMA上に形成した皮膜に比べ、ごくわずかに黄色みを帯びた色調である他は見た目には違いは無かった。表1の結果から分かるように、分光スペクトルから得られる色素比率は、塗布条件が同じであっても、EVA上に形成した皮膜の方がPMMA上に形成した皮膜より高い値が得られている。これは目視での色調を反映したデータとなっている。EVAの方がPMMAより表面の親水性が高く、水が染み込みやすく、水と共に可溶性色素も皮膜から抜けてしまったためである。乾燥完了前に液成分が抜けると、形成された皮膜は密度が低くなる。分光スペクトル測定の結果は、同じように見える膜でも、EVA上に形成した皮膜の方が低密度であることを示している。

実施例

0046

防汚性については、EVA上に形成した皮膜の方が優れており、耐磨耗性については、PMMA上に形成した皮膜の方が優れる結果となっている。防汚性については、帯電等の状態が同じであれば皮膜の密度に依存し、密度が小さい皮膜の方が粉塵の付着が少なくなるため、EVA上に形成した皮膜の方が低密度であることを示している。耐磨耗性については、皮膜の密度が低いほど磨耗しやすいため、これについてもEVA上に形成した皮膜の方が低密度であることを示している。いずれの結果も、分光スペクトル測定から判定した密度の違いに合致した結果となっており、本発明は、皮膜の管理に有用であることが分かる。

0047

1固体粒子、2 液成分に不溶な色素粒子、3 液成分に可溶な色素、4微細孔を有する基材、5 液成分を吸収しにくい基材。

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