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技術 温冷水空調システム

出願人 三菱電機株式会社
発明者 牛島崇大
出願日 2013年8月29日 (7年4ヶ月経過) 出願番号 2013-177864
公開日 2015年3月12日 (5年9ヶ月経過) 公開番号 2015-045479
状態 特許登録済
技術分野 空調制御装置 空調制御装置1 蒸気又は温水中央暖房方式
主要キーワード 交流電源駆動 空調器具 判定カウント 温水暖房機器 循環水温度 許容上限温度 駆動運転 タンク水温
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図面 (8)

課題

ヒートポンプ熱源による温冷水空調システムにて、回転数制御はできない水循環ポンプを用いても、サーモON/OFFによる圧縮機のON/OFFサイクル運転を抑制するこが必要であった。

解決手段

ヒートポンプ熱源を利用した温冷水空調システムは、ヒートポンプ熱源で生成された温水または冷水を前記温冷水空調器具循環させる水回路出口往き水温センサを設けるとともに、水回路のヒートポンプ熱源側の入口に戻り水温センサを設け、ヒートポンプ熱源の最小供給能力が温冷水空調器具の必要熱量を上回っていると判断し、往き水温センサにより検知された往き水温検知温度目標往き水温との差によりヒートポンプ熱源を制御する往き水温制御から、戻り水温センサにより検知された戻り水温検知温度と目標戻り水温との差によりヒートポンプ熱源を制御する戻り水温制御に切り換え制御装置を備えたものである。

概要

背景

ヒートポンプサイクルを利用する給湯暖房を行うヒートポンプ温水暖房システムでは、ヒートポンプサイクルの冷媒から熱交換器を介して加熱された温水を暖房を行う室内放熱器貯湯タンクに供給し、その後利用された温水を前記ヒートポンプサイクルの熱交換器に戻す暖房温水循環回路を有している。その供給する温水を制御するために、前記循環回路には、供給される温水の往き温度を検知する往き温度検知手段と、前記熱交換器に戻る温水の温度を検知する戻り温度検知手段が備えられている。

これまでのヒートポンプ温水暖房システムでは、主として、ヒートポンプサイクルにおけるヒートポンプ容量(圧縮機運転周波数)の変化に対して応答性が早く制御しやすい往き温度制御が行われている。しかしながら、温水暖房システム負荷側にある室内放熱器の効率が悪い場合や、季節中間期など必要とする空調給湯負荷が小さい時は、ヒートポンプサイクル熱源側の圧縮機運転周波数制御による最小能力運転を実施することになるが、この最小能力運転により供給される能力熱量が空調給湯負荷側の放熱量より大きい場合では、前記循環回路の往き温度が目標往き温度を超えるために、応答性が早いが故に圧縮機運転のON/OFFサイクル運転となってしまう。

このようなON/OFFサイクル運転の状態に陥ると、ヒートポンプとしての効率が悪いばかりでなく、頻繁なON/OFF切換えに伴う冷媒回路圧力変動電気回路リレー接点開閉により、圧縮機を含めた冷媒回路部品および電気回路部品寿命縮めることに繋がりかねない。

この課題の理想的な解決策としては、空調給湯負荷側における放熱量(温水暖房の場合)または吸熱量(冷水冷房の場合)がどんなに小さくとも、ヒートポンプ熱源の最小能力熱量が同等になるように圧縮機の運転周波数下げて運転すればよいが、圧縮機の信頼性の理由から圧縮機の運転周波数には下限値を設けてあり、この対応では限界がある。

そのため、従来のヒートポンプ温水暖房システムでは、例えば、暖房負荷が減少したと判断した場合、暖房用循環ポンプ回転数を下げて循環水量流速をさげることで戻り温度を下げる制御を開始して、その後往き温度が低下するように混合弁を作動させてバイパス流路を開き排出された温水の一部を合流させる制御を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。

また、例えば、別の従来のヒートポンプ温水暖房機では、ヒートポンプが起動してから暖房用循環ポンプの回転数を段階的に上げてヒートポンプサイクルを安定させ、まず往き温度が目標温度となるように前記循環ポンプの回転数を制御し、次に戻り温度が目標温度となるように循環ポンプの回転数を制御する(例えば、特許文献2参照。)。

概要

ヒートポンプ熱源による温冷水空調システムにて、回転数制御はできない水循環ポンプを用いても、サーモON/OFFによる圧縮機のON/OFFサイクル運転を抑制するこが必要であった。 ヒートポンプ熱源を利用した温冷水空調システムは、ヒートポンプ熱源で生成された温水または冷水を前記温冷水空調器具循環させる水回路出口往き水温センサを設けるとともに、水回路のヒートポンプ熱源側の入口に戻り水温センサを設け、ヒートポンプ熱源の最小供給能力が温冷水空調器具の必要熱量を上回っていると判断し、往き水温センサにより検知された往き水温検知温度目標往き水温との差によりヒートポンプ熱源を制御する往き水温制御から、戻り水温センサにより検知された戻り水温検知温度と目標戻り水温との差によりヒートポンプ熱源を制御する戻り水温制御に切り換え制御装置を備えたものである。

目的

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、回転数制御はできないものの、低コスト制御アルゴリズムも比較的シンプルのまま対応できる交流電源駆動式の水循環ポンプを用いながらも、ヒートポンプ熱源のON/OFFサイクル運転を抑制することができる温冷水空調システムの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

ヒートポンプ熱源温冷水空調器具循環ポンプ配管で環状に接続して水回路を形成し、前記ヒートポンプ熱源から前記温冷水空調器具へ温水または冷水を供給し温水暖房または冷水冷房を行う温冷水空調システムにおいて、前記ヒートポンプ熱源で生成された温水または冷水を前記温冷水空調器具へ循環させる水回路の出口往き水温センサを設けるとともに、前記水回路の前記ヒートポンプ熱源側の入口に戻り水温センサを設け、前記ヒートポンプ熱源の最小供給能力が前記温冷水空調器具の必要熱量を上回っていると判断し、前記往き水温センサにより検知された往き水温検知温度Tm(out)と目標往き水温Tt(out)との差により前記ヒートポンプ熱源を制御する往き水温制御から、前記戻り水温センサにより検知された戻り水温検知温度Tm(in)と目標戻り水温Tt(in)との差により前記ヒートポンプ熱源を制御する戻り水温制御に切り換え制御装置を備えたことを特徴とする温冷水空調システム。

請求項2

前記制御装置は、前記往き水温センサにより検知された往き水温検知温度Tm(out)が前記目標往き水温Tt(out)以下のとき前記ヒートポンプ熱源の圧縮機を運転し、前記往き水温検知温度Tm(out)が前記目標往き水温Tt(out)より所定値α以上となったら前記圧縮機を停止させるサーモON/OFF運転にもとづく判定の回数判定カウント数として計測し、前記判定カウント数が所定値以上になると前記往き水温制御から前記戻り水温制御に切り換えることを特徴とする請求項1記載の温冷水空調システム。

請求項3

前記サーモONによる運転が所定時間TA以上、またはサーモOFFの停止が所定時間TB以上に経過していると前記判定カウント数をリセットすることを特徴とする請求項2記載の温冷水空調システム。

請求項4

前記制御装置は、前記往き水温制御から前記戻り水温制御に切り換わるとき、前記目標戻り水温Tt(in)を切り換わる前の往き水温制御中での戻り水温検知温度から演算して設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の温冷水空調システム。

請求項5

前記制御装置は、前記戻り水温制御で運転中に、前記ヒートポンプ熱源の圧縮機が最小運転周波数より大きい運転周波数で所定時間以上の連続運転をしていれば前記往き水温制御に復帰することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の温冷水空調システム。

請求項6

前記水回路に、前記往き水温センサと温冷水空調器具の間を分岐点とし、前記温冷水空調器具と循環ポンプの間を合流点とし、前記温冷水空調器具に対して並列に配管で接続された熱交換器を有した貯湯タンクと、前記貯湯タンク内水温を検知するタンク水温センサと、前記分岐点ないし前記合流点のいずれかに前記温冷水空調器具側の回路と前記貯湯タンク側の回路を切り換えるための三方弁を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の温冷水空調システム。

技術分野

0001

この発明は、ヒートポンプ温冷水空調システムヒートポンプ熱源機利用側放熱器貯湯タンクに温冷水を供給循環させる循環水の温度による運転制御に関するものである。

背景技術

0002

ヒートポンプサイクルを利用する給湯暖房を行うヒートポンプ温水暖房システムでは、ヒートポンプサイクルの冷媒から熱交換器を介して加熱された温水を暖房を行う室内放熱器や貯湯タンクに供給し、その後利用された温水を前記ヒートポンプサイクルの熱交換器に戻す暖房温水循環回路を有している。その供給する温水を制御するために、前記循環回路には、供給される温水の往き温度を検知する往き温度検知手段と、前記熱交換器に戻る温水の温度を検知する戻り温度検知手段が備えられている。

0003

これまでのヒートポンプ温水暖房システムでは、主として、ヒートポンプサイクルにおけるヒートポンプ容量(圧縮機運転周波数)の変化に対して応答性が早く制御しやすい往き温度制御が行われている。しかしながら、温水暖房システム負荷側にある室内放熱器の効率が悪い場合や、季節中間期など必要とする空調給湯負荷が小さい時は、ヒートポンプサイクル熱源側の圧縮機運転周波数制御による最小能力運転を実施することになるが、この最小能力運転により供給される能力熱量が空調給湯負荷側の放熱量より大きい場合では、前記循環回路の往き温度が目標往き温度を超えるために、応答性が早いが故に圧縮機運転のON/OFFサイクル運転となってしまう。

0004

このようなON/OFFサイクル運転の状態に陥ると、ヒートポンプとしての効率が悪いばかりでなく、頻繁なON/OFF切換えに伴う冷媒回路圧力変動電気回路リレー接点開閉により、圧縮機を含めた冷媒回路部品および電気回路部品寿命縮めることに繋がりかねない。

0005

この課題の理想的な解決策としては、空調給湯負荷側における放熱量(温水暖房の場合)または吸熱量(冷水冷房の場合)がどんなに小さくとも、ヒートポンプ熱源の最小能力熱量が同等になるように圧縮機の運転周波数下げて運転すればよいが、圧縮機の信頼性の理由から圧縮機の運転周波数には下限値を設けてあり、この対応では限界がある。

0006

そのため、従来のヒートポンプ温水暖房システムでは、例えば、暖房負荷が減少したと判断した場合、暖房用循環ポンプ回転数を下げて循環水量流速をさげることで戻り温度を下げる制御を開始して、その後往き温度が低下するように混合弁を作動させてバイパス流路を開き排出された温水の一部を合流させる制御を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。

0007

また、例えば、別の従来のヒートポンプ温水暖房機では、ヒートポンプが起動してから暖房用循環ポンプの回転数を段階的に上げてヒートポンプサイクルを安定させ、まず往き温度が目標温度となるように前記循環ポンプの回転数を制御し、次に戻り温度が目標温度となるように循環ポンプの回転数を制御する(例えば、特許文献2参照。)。

先行技術

0008

特開2010−008036号公報(第7−12頁、第1−10図)
特開2012−112583号公報(第4−9頁、第1−5図)

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、温水暖房システムに使用する水循環ポンプ回転数制御可能な直流駆動式のものでなければ扱うことができず、さらに、水流量制御実現に伴う制御アルゴリズムの複雑化により、これらに対応した製品高コストとなる。

0010

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、回転数制御はできないものの、低コストで制御アルゴリズムも比較的シンプルのまま対応できる交流電源駆動式の水循環ポンプを用いながらも、ヒートポンプ熱源のON/OFFサイクル運転を抑制することができる温冷水空調システムの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0011

この発明に係る温冷水空調システムは、ヒートポンプ熱源、温冷水空調器具、循環ポンプを配管で環状に接続して水回路を形成し、前記ヒートポンプ熱源から前記温冷水空調器具へ温水または冷水を供給し温水暖房または冷水冷房を行う温冷水空調システムにおいて、前記ヒートポンプ熱源で生成された温水または冷水を前記温冷水空調器具へ循環させる水回路の出口往き水温センサを設けるとともに、前記水回路の前記ヒートポンプ熱源側の入口に戻り水温センサを設け、前記ヒートポンプ熱源の最小供給能力が前記温冷水空調器具の必要熱量を上回っていると判断し、前記往き水温センサにより検知された往き水温検知温度Tm(out)と目標往き水温Tt(out)との差により前記ヒートポンプ熱源を制御する往き水温制御から、前記戻り水温センサにより検知された戻り水温検知温度Tm(in)と目標戻り水温Tt(in)との差により前記ヒートポンプ熱源を制御する戻り水温制御に切り換え制御装置を備えたものである。

発明の効果

0012

この発明の温冷水空調システムは、ヒートポンプ熱源の圧縮機運転周波数制御による最小能力が温冷水空調機器の放熱量(温水暖房の場合)または吸熱量(冷水冷房の場合)よりも大きい場合でも、ON/OFFサイクル運転を抑制することができ、高効率かつ高寿命な温冷水空調システムを提供することができる効果を有する。

0013

また、循環水路に設けた循環ポンプの回転数を制御する必要がないので、一定速回転の交流電源駆動式の水循環ポンプを利用できるとともに、制御アルゴリズムも比較的シンプルで低コストにできるという効果を有する。

図面の簡単な説明

0014

この発明の実施の形態1における温冷水空調システムの水回路図である。
この発明の実施の形態1にけるヒートポンプ熱源の構成図である。
この発明の実態の形態1における温冷水空調システムの温水暖房運転または冷水冷房運転制御動作を示すフローチャートである。
この発明の実態の形態1に係り、従来制御おける温冷水空調システムの温水暖房運転の圧縮機運転状態を示すタイムチャート図である。
この発明の実態の形態1における温冷水空調システムの温水暖房運転の圧縮機運転状態を示すタイムチャート図である。
この発明の実態の形態2における温冷水空調システムの水回路図である。
この発明の実態の形態3における温冷水空調システムの水回路図である。

実施例

0015

実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による温冷水空調システムを示す水回路図である。基本構成は、圧縮機、空気熱交換器膨張装置水熱交換器(たとえばプレート熱交換器)を順次冷媒配管を介して接続した冷凍サイクルを構成したヒートポンプ熱源1、温冷水空調機器2、循環ポンプ3、これらを接続するための循環水路形成手段4(たとえば配管)から構成されている。

0016

この温冷水空調システムには、制御装置7が設置されており、利用者の設定空調温度と実空調温度、さらには水回路上に設けた温度センサで検出した循環水温度などを基に、ヒートポンプ熱源1の圧縮機駆動や循環ポンプ3の駆動を制御する。

0017

ヒートポンプ熱源1に接続された水回路の出口には往き水温センサ5が設けられており、温冷水空調機器2へ供給する温水または冷水の温度(以下、往き水温という)を計測するものである。また、ヒートポンプ熱源1に接続された水回路の入口には戻り水温センサ6が設けられており、ヒートポンプ熱源1へ戻る温水または冷水の温度(以下、戻り水温という)を計測するものである。

0018

この制御装置7は、往き水温センサ5と戻り水温センサ6からの計測情報に基づいて、ヒートポンプ熱源1の運転ON/OFF動作および圧縮機運転周波数を制御する機能を備えている。

0019

ここで、ヒートポンプ熱源1について、図2を用いて説明する。図2はヒートポンプ熱源1の構成例を示す図である。ヒートポンプ熱源1は、圧縮機103、四方弁104、水熱交換器102、第1膨張弁106、中圧レシーバ105、第2膨張弁107、空気熱交換器101を有し、配管接続して冷媒回路を構成している。

0020

圧縮機103はインバータ装置等を備え、駆動運転周波数を任意に変化させることにより、圧縮機での冷媒を吸入圧縮して吐出する容量を細かく変化させる。四方弁104は、冷媒回路における配管接続関係について、圧縮機の吸入側と吐出側を入れ替えることができ、水熱交換器における温水生成運転と冷水生成運転とにおける冷媒の循環方向切り替える。

0021

水熱交換器102は、循環水路を流れる水と冷媒回路を流れる冷媒との熱交換を行う。この水熱交換器102では、温水暖房運転時には放熱器(凝縮器)として循環水路を流れる水を加熱し、一方、冷水冷房運転時には循環水路の水から吸熱する吸熱器蒸発器)となり、水を冷却する。なお、本実施の形態では、水熱交換器102をヒートポンプ熱源1に内蔵させているが、例えば独立して設けるようにしてもよい。

0022

第1膨張弁106は、冷媒の流量を調整し、例えば水熱交換器102を流れる冷媒の圧力調整減圧)を行う。中圧レシーバ105は、冷媒回路の第1膨張弁106と第2膨張弁107との間に位置し、余剰冷媒を溜めておく。ここで、圧縮機103の吸入側と接続している吸入配管が中圧レシーバ105の内部を通過しており、この吸入配管の貫通部を通過する冷媒と中圧レシーバ105内の冷媒との熱交換を行うことができる。このため、中圧レシーバ105は内部熱交換器としての機能を備えている。また、第2膨張弁107は冷媒の流量を調整し、圧力調整を行う。これらの膨張弁は制御装置からの指示に基づいて、その開度を変化させることができる電子膨張弁である。空気熱交換器101は冷媒と送風機により送られる外気との熱交換を行う、例えばフィンアンドチューブ型熱交換器である。温水暖房運転時には吸熱作用(蒸発器)を行い、一方、冷水冷房運転時には放熱作用(凝縮器)を行う。

0023

ここで、ヒートポンプ熱源1が構成する冷媒回路を流れる冷媒として、例えばHFC系の混合冷媒であるR410AあるいはR407C、さらには、地球温暖化係数が低いHFC系の単一冷媒であるR32や、ハイドロフルオロオレフィン系の冷媒(HFO1234yfやHFO1234ze、など)、HC系のR290(プロパン)あるいはR1270(プロピレン)の単一または混合冷媒を用いる。

0024

次に、この温冷水空調システムでの温水暖房における水サイクルについて説明する。ヒートポンプ熱源1が駆動する温冷水空調システム運転時は、一定速回転の循環ポンプ3により水回路内を循環水が循環する。循環ポンプ3から吐出された循環水はヒートポンプ熱源1に流入し、そこで内設された水熱交換器102を通過しながら加熱される。加熱された循環水の温水は温冷水空調器具2へ供給されて温冷水空調器具2が設置された空間へ放熱される。そして放熱されて温度が下がった温水は再び循環ポンプに吸入されて循環することになる。

0025

冷水冷房運転については、温水暖房に対して熱の動き反転する(具体的には、循環水はヒートポンプ熱源1により冷却され、温冷水空調器具2が設置された空間から吸熱される)のみで、循環水路を循環する水が流れるしくみは同じである。

0026

この温冷水空調システムでの温水暖房運転について、図3に基づき説明をする。図3は温冷水空調システムの温水暖房運転または冷水冷房運転の制御動作を示すフローチャートである。

0027

まず、温水暖房運転は往き水温制御から開始する。(ステップS1)
往き水温制御では、制御装置7が、往き水温センサ5により検知した往き水温検知温度Tm(out)と目標往き水温Tt(out)を比較して、ヒートポンプ熱源1の運転ON/OFF動作(サーモON/OFF)および圧縮機運転周波数を制御する。

0028

目標往き水温Tt(out)は、例えばユーザーリモコンなどで設定する値である。往き水温センサ5により検知した往き水温検知温度Tm(out)が、前記目標往き水温Tt(out)以下であればサーモONとなり圧縮機が運転され、一方、前記目標往き水温Tt(out)+α(例えば、α=2deg)以上であればサーモOFFとなり圧縮機は停止される。

0029

この往き水温制御による運転中に、戻り水温制御への移行判定を実施する。その内容について以下説明する。

0030

まず、ステップS2でヒートポンプ熱源1の圧縮機運転周波数が最小周波数(例えば、25Hz)かどうかを判定する。その時の圧縮機運転周波数が最小周波数でなければ、ステップS3に進み、戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数Ncountをリセットして再度ステップS1に戻り、往き水温制御を継続する。圧縮機運転周波数が最小周波数であれば、ステップS4に進む。

0031

続いて、ステップS4ではサーモONしてから所定時間TA以内にサーモOFFしたかどうかを判定する。サーモONしてから所定時間TA以内にサーモOFFしていなければステップS3に進み、戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数Ncountをゼロにリセットして再度ステップS1に戻り、往き水温制御を継続する。サーモONしてから所定時間以内にサーモOFFしたら、ステップS5に進む。つまり、最小周波数の運転能力より負荷側の必要熱量が小さくなっている状態の時である。

0032

ステップS5では、ステップS4でサーモOFFしてから所定時間TB以内にサーモONしたかどうかを判定する。サーモOFFしてから所定時間TB以内にサーモONしなければ、ステップS3に進み、戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数をリセットして再度ステップS1に戻り、往き水温制御を継続する。サーモOFFしてから所定時間TB以内にサーモONしたら、ステップS6に進む。

0033

ステップ6では、戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数Ncountに1を加えて、ステップS7に進む。

0034

ステップS7では、ステップS6でカウントされた戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数Ncountが一定回数以上であるかどうかを判定する。戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数Ncountが一定回数未満であれば、再度ステップS1に戻り、往き水温制御を継続する。戻り水温制御への移行判定の判定カウント数が一定回数(例えば3回)以上であれば、ステップS8に進み、戻り水温制御を行う。

0035

以上のステップS2からステップS7までは、往き水温制御の作動中における戻り水温制御への移行判定である。

0036

往き水温センサ5により検知した往き水温検知温度Tm(out)が目標往き水温Tt(out)に達しておらずその差が大きい時、制御装置7は圧縮機運転周波数を上げて供給熱量を高める。これにより、ヒートポンプ熱源1の能力が温冷水空調器具2の放熱量よりも大きくなれば、往き水温センサ5による往き水温検知温度Tm(out)が上昇する。そして、この往き水温検知温度Tm(out)が目標往き水温Tt(out)に到達してきたら、その温度を維持するために、制御装置7はヒートポンプ熱源1の供給能力と温冷水空調器具2の放熱量が釣り合うように圧縮機の運転周波数を徐々に下げる。このとき、圧縮機運転周波数が最小周波数(例えば、25Hz)なっても、往き水温センサ5による往き水温検知温度Tm(out)が上昇し続けてサーモOFFとなれば、ヒートポンプ熱源1の最小周波数運転での最小能力は温冷水空調器具2の放熱量よりも大きいと見なせる。

0037

そして、サーモOFFして圧縮機が停止すると、ヒートポンプ熱源1の供給能力はゼロとなるので、往き水温センサ5による往き水温検知温度Tm(out)が再び目標往き水温Tt(out)以下となりサーモONする。しかし、サーモONしてもヒートポンプ熱源1の最小能力は温冷水空調器具2の放熱量よりも大きいため、さらに再びサーモOFFする。

0038

つまり、ヒートポンプ熱源1の最小能力が温冷水空調器具2の放熱量よりも大きい場合は、サーモON(圧縮機最小周波数運転)→サーモOFF(圧縮機停止)→サーモON(圧縮機最小周波数運転)→サーモOFF(圧縮機停止)→・・・の繰り返しでON/OFFサイクル運転となるため、一定の時間内でこのON/OFFサイクル運転となったかどうかをステップS2からステップS7で判定している。

0039

ステップS8では、温水暖房運転は往き水温制御から戻り水温制御に切り換わる。

0040

戻り水温制御では、制御装置7が、戻り水温センサ6により検知した戻り水温検知温度Tm(in)と目標戻り水温Tt(in)を比較して、ヒートポンプ熱源1の運転ON/OFF動作(サーモON/OFF)および圧縮機運転周波数を制御する。この目標戻り水温Tt(in)は、往き水温制御から戻り水温制御に移行した時点でサーモOFFしてしまわないように制御装置7が演算した値(例えば、戻り水温制御に移行する前の往き水温制御動作中に、戻り水温センサ6が検知した最高温度の検知温度)である。そして、戻り水温センサ6により検知した戻り水温検知温度Tm(in)が目標戻り水温Tt(in)以下であれば、サーモONとなり圧縮機が運転し、戻り水温検知温度Tm(in)が目標戻り水温Tt(in)+β(例えば、β=2deg)以上であれば、サーモOFFとなる。

0041

また、往き水温が高温になることで、温冷水空調器具2に許容上限温度以上の高温水が流入して破損するのを防止するために、制御装置7は往き水温センサ5により検知した往き水温検知温度Tm(out)と往き水温上限値Tx(out)の関係もサーモON/OFF判定に使用する。往き水温上限値Tx(out)は、例えば温冷水空調器具2の許容上限温度に合わせて、ユーザーがリモコンなどで設定する値である。往き水温センサ5により検知した往き水温検知温度Tm(out)が[往き水温上限値Tx(out)−γ]以下であればサーモONすることができ、往き水温検知温度Tm(out)が往き水温上限値Tx(out)以上であれば、サーモONさせない。ここで、上述のβとγの関係は、β<γとなる。

0042

戻り水温制御による動作中には、往き水温制御への移行判定(復帰判定)を行う。

0043

ステップS9でヒートポンプ熱源1の圧縮機が最小運転周波数より大きい周波数で一定時間連続して運転しているかどうか(例えば、最小運転周波数が25Hzだとすると、26Hz以上で一定時間連続運転)を判定する。圧縮機運転周波数が最小であれば、再びステップS8に戻り、戻り水温制御により継続して運転する。

0044

圧縮機が最小運転周波数より大きい周波数で一定時間(例えば、60分)連続運転していれば、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調器具2の放熱量以下と見なせるので、ステップS3に進み、戻り水温制御への移行判定のための判定カウント数をリセットして、ステップS1に戻り、往き水温制御の動作に復帰する。

0045

図3のフローチャートは冷水冷房運転についての動作も示しており、温水暖房に対してヒートポンプ熱源1の冷凍サイクルにおける熱の動きが反転するため、サーモON/OFF判定条件(検知値と目標値の大小)が異なるのみで、他の考え方は同じである。

0046

ここで、図4にヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2より大きい場合における従来の温水暖房機器運転状態を示し、図5に本実施の形態による運転状態を示す。図4に示すように、従来の温水暖房機器の運転では往き水温制御のみであり、往き水温センサ5による往き水温検知温度の応答性が早いがゆえに、サーモONしてからまもなく往き水温センサ5による往き水温検知温度は目標往き水温を超えてサーモOFF(ヒートポンプ熱源1の圧縮機運転を停止)し、その後まもなく(圧縮機は停止しているが水回路の循環ポンプ3は駆動して循環水は流れているので)往き水温検知温度は目標往き水温以下となりサーモONしている。つまりサーモON/OFFサイクル運転となり、ヒートポンプ熱源1の圧縮機がON/OFF運転を行うことになる。

0047

これに対して、図5に示すように、本実施の形態ではON/OFFサイクル運転を検出判断して、往き水温制御運転から戻り水温制御運転に切り換えるので、戻り水温センサ6により検知した戻り水温検知温度Tm(in)を用いるため往き水温に比べて応答性は遅く、また、温冷水空調器具2での放熱があるため、戻り水温センサ6により検知した戻り水温検知温度Tm(in)はしばらく目標戻り水温Tt(in)を超えないため、サーモON状態を継続できる。

0048

以上のように、実施の形態1の温冷水空調システムでは、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2が必要とする放熱量または吸熱量を上回っていることを検出すると往き水温制御から戻り水温制御に切り換え、一方、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2が必要とする放熱量または吸熱量を下回っていることを検出すると戻り水温制御から往き水温制御に切り換えて運転をする制御装置7を備えることで、ヒートポンプ熱源の圧縮機運転周波数制御による最小供給能力が温冷水空調器具の温水暖房の場合の放熱量または冷水冷房の場合の吸熱量より大きい場合でも、サーモON/OFFを繰り返すことによるヒートポンプ熱源の圧縮機のON/OFFサイクル運転を抑制することができるので、高効率かつ高寿命な温冷水空調システムを提供する。

0049

実施の形態2.
図6は本発明の実施の形態2による温冷水空調システムを示す水回路図である。この実施の形態2は、実施の形態1において、ヒートポンプ熱源1と往き水温センサ5の間に循環水を加熱する補助ヒータ8を備えている点が異なるだけである。温水暖房運転においてヒートポンプ熱源1の供給能力が不足したときに補助熱源として循環水を加熱するものである。

0050

本実施の形態における温水暖房運転または冷水冷房運転の動作は実施の形態1と同じであり、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2が必要とする放熱量または吸熱量を上回っていることを検出すると往き水温制御から戻り水温制御に切り換え、一方、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2が必要とする放熱量または吸熱量を下回っていることを検出すると戻り水温制御から往き水温制御に切り換えて運転をする制御装置7を備えるため、ヒートポンプ熱源の圧縮機運転周波数制御による最小供給能力が温冷水空調器具の温水暖房の場合の放熱量または冷水冷房の場合の吸熱量より大きい場合でも、サーモON/OFFサイクル運転を抑制することができる。

0051

実施の形態3.
図7は本発明の実施の形態3による温冷水空調システムを示す水回路図である。この実施の形態3は実施の形態2をもとにすると、水回路において、往き水温センサ5と温冷水空調器具2の間に分岐点を設けるとともに、温冷水空調器具2から流出して循環ポンプ3に流入する間に合流点を設け、温冷水空調器具2に対して並列に循環水路形成手段4で接続された熱交換器9を内蔵した貯湯タンク10と、貯湯タンク10内の水温を検知するタンク水温センサ11と、分岐点ないし合流点のいずれかに温冷水空調器具2側の回路と熱交換器9側の回路を切り替えるための電動三方弁12を備えている点が異なるものである。

0052

図7における電動三方弁12を動作させて温水または冷水の流れを切り替えることで、温水暖房運転または冷水冷房運転と貯湯タンク10への給湯運転が選択できるものである。

0053

本実施の形態では温水暖房運転または冷水冷房運転の動作および給湯運転の動作におけるヒートポンプ熱源1の圧縮機駆動制御と往き水温制御または戻り水温制御は実施の形態1と同じであり、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2が必要とする放熱量または吸熱量を上回っていることを検出すると往き水温制御から戻り水温制御に切り換え、一方、ヒートポンプ熱源1の最小供給能力が温冷水空調機器2が必要とする放熱量または吸熱量を下回っていることを検出すると戻り水温制御から往き水温制御に切り換えて運転をする制御装置7を備えるため、ヒートポンプ熱源の圧縮機運転周波数制御による最小供給能力が温冷水空調器具の温水暖房の場合の放熱量または冷水冷房の場合の吸熱量より大きい場合でも、サーモON/OFFサイクル運転を抑制することができる。

0054

1ヒートポンプ熱源、2温冷水空調器具、3循環ポンプ、4循環水路形成手段、5往き水温センサ、6戻り水温センサ、7制御装置、8補助ヒータ、9熱交換器、10貯湯タンク、11タンク水温センサ、12電動三方弁、101空気熱交換器、102水熱交換器、103圧縮機、104四方弁、105中圧レシーバ、106 第1膨張弁、107 第2膨張弁。

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