図面 (/)

技術 フローティングベスト用浮力材およびフローティングベスト

出願人 グローブライド株式会社
発明者 黒田優
出願日 2014年7月30日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2014-154494
公開日 2015年3月12日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-045116
状態 拒絶査定
技術分野 職業用、工業用またはスポーツ用保護衣
主要キーワード フィット状態 メッシュ素材 傾斜角γ 上がり現象 アウトドアスポーツ 磯釣り用 浮力材 傾斜角β
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年3月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

着た時のフィット感を向上し、機動性を向上したフローティングベストに使用するためのフローティングベスト用浮力材およびフローティングベストを提供する。

解決手段

フローティングベスト浮力材(20)は、背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有するフローティングベスト(10)において、そのフローティングベスト(10)の表地(11)と裏地(12)との間に収納する。 さらに、左側部と背中部と右側部において胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材(21,21,・・・)で構成し、前記各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面同士のうちの少なくとも一方の側面が、裏地(12)側を狭くする方向に傾斜する傾斜角を有する。フローティングベスト(10)は、前記フローティングベスト浮力材(20)を用いて形成する。

概要

背景

図10および図11に示すように、フローティングベスト50は、左右の前身、背中を支持する後見頃などに、例えば発泡プラスチックなどの板状の浮力材60を備えている。
特許文献1および特許文献2に開示されるように、前記浮力材60は、幾つかに分割して形成した分割浮力材61,61・・・が表地51と裏地52の間に収納される。前記各分割浮力材61,61・・・の周縁は、表地51と裏地52を縫合されることで、表地51と裏地52の間の位置が規制される。

概要

着た時のフィット感を向上し、機動性を向上したフローティングベストに使用するためのフローティングベスト用浮力材およびフローティングベストを提供する。 フローティングベスト浮力材(20)は、背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有するフローティングベスト(10)において、そのフローティングベスト(10)の表地(11)と裏地(12)との間に収納する。 さらに、左側部と背中部と右側部において胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材(21,21,・・・)で構成し、前記各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面同士のうちの少なくとも一方の側面が、裏地(12)側を狭くする方向に傾斜する傾斜角を有する。フローティングベスト(10)は、前記フローティングベスト浮力材(20)を用いて形成する。

目的

本発明が解決しようとする課題は、着用の際のフィット感を向上し、使用時の違和感を低下させるフローティングベストおよびそのフローティングベストに使用するためのフローティングベスト用浮力材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

背中を支持する背中部と、 前記背中部の左側に位置する左側部と、 前記背中部の右側に位置する右側部とを有するフローティングベストにおいて、 そのフローティングベストの表地裏地との間に収納するローティングベスト浮力材であって、胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材で構成し、前記のフローティングベストを着用者が立って着用した場合の方向を基準とし、前記の分割浮力材における前記の表地側へ位置する浮力材表面が水平面と交わる線を表線とし、前記の分割浮力材における前記の裏地側へ位置する浮力材表面が水平面と交わる線を裏線とした場合に、全ての分割浮力材における表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成したフローティングベスト用浮力材。

請求項2

前記の各分割浮力材の少なくとも一つが、前記の表線の合計値を前記の裏線の合計値よりも大きくなるように湾曲した湾曲面を備えることとした請求項1に記載のフローティングベスト用浮力材。

請求項3

前記の各分割浮力材において、互いに隣り合う側面同士のうちの少なくとも一方の側面が、前記の表線の合計値を前記の裏線の合計値よりも大きくなるように傾斜角を有するように形成した請求項1または請求項2のいずれかに記載のフローティングベスト用浮力材。

請求項4

前記各分割浮力材において互いに隣り合う側面同士の両方の側面における傾斜角は、90度以下であるように構成した請求項1から請求項3のいずれかに記載のフローティングベスト用浮力材。

請求項5

前記の各分割浮力材において互いに隣り合う側面同士の両方の側面における傾斜角は、90度より小さく構成した請求項1から請求項4のいずれかに記載のフローティングベスト用浮力材。

請求項6

前記の分割浮力材の側面における傾斜角は、上から下に向けて小さい角度へ変化するように構成した請求項1から請求項5のいずれかに記載のフローティングベスト用浮力材。

請求項7

前記左側部に位置する分割浮力材の側面における傾斜角と、前記右側部に位置する分割浮力材の側面における傾斜角は、異なる角度として形成した請求項1から請求項6のいずれかに記載のフローティングベスト用浮力材。

請求項8

背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有し、表地と裏地との間に板状のフローティングベスト用浮力材を収納したフローティングベストであって、前記のフローティングベスト用浮力材は、請求項1から請求項7のいずれかに記載したフローティングベスト用浮力材としたフローティングベスト。

請求項9

背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有し、表地と裏地との間に板状のフローティングベスト用浮力材を収納したフローティングベストであって、前記のフローティングベスト用浮力材は、胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材で構成するとともに、前記のフローティングベストを着用者が立って着用した場合の方向を基準とし、前記の表地が水平面と交わる線を表線とし、前記の裏地が水平面と交わる線を裏線とした場合に、表線が裏線よりも大きくなるように形成したことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載したフローティングベスト用浮力材としたフローティングベスト。

技術分野

0001

本発明は、救命のために浮力材を備えたフローティングベストに使用するためのフローティングベスト用浮力材、およびそのフローティングベスト用浮力材を用いたフローティングベストに関する。

背景技術

0002

図10および図11に示すように、フローティングベスト50は、左右の前身、背中を支持する後見頃などに、例えば発泡プラスチックなどの板状の浮力材60を備えている。
特許文献1および特許文献2に開示されるように、前記浮力材60は、幾つかに分割して形成した分割浮力材61,61・・・が表地51と裏地52の間に収納される。前記各分割浮力材61,61・・・の周縁は、表地51と裏地52を縫合されることで、表地51と裏地52の間の位置が規制される。

先行技術

0003

特開2001−207311号公報
特開2009−19299号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1および特許文献2に開示されるフローティングベスト50は、板状の各分割浮力材61,61・・・の側面が、表面に対してほぼ直角をなしている。そのため、図12に示すように、フローティングベスト50を着用する際、互いに隣り合う分割浮力材61,61・・・の側面同士が外側に開くように離れる状態になる。分割浮力材61,61・・・の側面同士は点接触になるために、互いにずれが生じてやすいためと考えられる。

0005

また、使用時においてウエスト周りずり上がりが起きやすい。これも、分割浮力材61,61・・・の側面同士が点接触であることが、原因の一つであると考えられる。こうしたずり上がり現象を違和感として捉えるユーザは潜在している。

0006

本発明が解決しようとする課題は、着用の際のフィット感を向上し、使用時の違和感を低下させるフローティングベストおよびそのフローティングベストに使用するためのフローティングベスト用浮力材を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

(第一の発明)
第一の発明は、 背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有するフローティングベスト(10)において、そのフローティングベスト(10)の表地(11)と裏地(12)との間に収納するフローティングベスト用浮力材(20) に係る。
胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材(21,21,・・・)で構成する。
そして、前記のフローティングベスト(10)を着用者が立って着用した場合の方向を基準とし、 前記の分割浮力材(21,21,・・・)における前記の表地(11)側へ位置する浮力材の表面が水平面と交わる線を表線とし、 前記の分割浮力材(21,21,・・・)における前記の裏地(12)側へ位置する浮力材表面が水平面と交わる線を裏線とした場合に、
全ての分割浮力材(21,21,・・・)における表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成する。

0008

用語説明
一つの分割浮力材(21)だけを見た場合には、表線が裏線よりも大きくないとしても、全ての分割浮力材(21,21,・・・)における表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなればよい。
表線が裏線よりも大きくなるように、一つの分割浮力材(21)が表側へ凸となるような湾曲面を備えるようにしてもよいし、複数の分割浮力材(21)が表側へ凸となるような湾曲面を備えてもよい。

0009

(作用)
釣人がフローティングベスト用浮力材(20)を用いたフローティングベスト(10)を着ると、全ての分割浮力材(21,21,・・・)における表線の合計値が裏線の合計値よりも大きいので、フローティングベスト(10)が釣り人の身体に併せた形状となりやすい。そのため、着用時や使用時のフィット感が向上する。

0010

(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明において、前記の各分割浮力材(21,21,・・・)の少なくとも一つが、前記の表線の合計値を前記の裏線の合計値よりも大きくなるように湾曲した湾曲面を備えることとしてもよい。

0011

(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明において、前記の各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面同士のうちの少なくとも一方の側面が、裏地(12)の側を狭くする方向に傾斜する傾斜角を有することとしてもよい。

0012

(用語説明)
前記の各分割浮力材(21,21,・・・)においては、互いに隣り合う側面同士の傾斜角の合計が180度より小さい角度である。たとえば、前記隣り合う側面の両方が90度より小さい傾斜角であることが望ましい。
前記隣り合う側面同士におけるいずれか一方の側面における傾斜角が90度以上で、他方の側面における傾斜角が90度より小さい場合も含まれる。

0013

(作用)
釣人がフローティングベスト用浮力材(20)を用いたフローティングベスト(10)を着ると、各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面は、その傾斜角の存在によって互いに接近する(図3図10とを比較して参照)。
その結果、3つ以上の分割浮力材(21,21,・・・)における裏地(12)側の胴回り方向の長さが、表地(11)側の胴回り方向の長さよりも短くなるため、釣り人の身体との間に生じていた空間(図10)が極めて少なくなり(図3)、各分割浮力材(21)の裏地(12)の側が身体に面で当たる部位が大幅に増える。そのため、着用時や使用時のフィット感が向上する。

0014

(第一の発明のバリエーション3)
第一の発明は、 前記各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面同士の両方の側面における傾斜角を、90度以下とすると合理的である。

0015

(作用)
隣り合う側面同士の両方の側面における傾斜角が90度以下、特に90度よりも小さい場合は、フローティングベスト(10)が、各分割浮力材(21)の裏地(12)の側が身体に面で当たり易くなり、良好なフィット感を得られる。

0016

(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明は、 前記分割浮力材(21)の側面における傾斜角を、上下方向において同一の角度とすることができる。

0017

(作用)
分割浮力材(21)の側面における傾斜角が上下方向において同一の角度である場合は、各分割浮力材(21)を製造する際の加工性が良い。しかも、フローティングベスト(10)は胴回りに対するフィット感が良好である。

0018

(第一の発明のバリエーション5)
第一の発明および前記バリエーション1は、 前記分割浮力材(21)の側面における傾斜角を、上から下に向けて小さい角度へ変化するように構成することができる。
ここで、「上」や「下」とは、フローティングベスト(10)を着用者が立って着用した場合の方向を基準としている。

0019

(作用)
分割浮力材(21)の側面における傾斜角が上から下に向けて小さい角度へ変化する場合は、フローティングベスト(10)が、背中に対しても、また胴回りに対しても、身体の各部位に対応してフィット感が良好である。

0020

(第一の発明のバリエーション6)
第一の発明は、以下のように形成することもできる。
すなわち、 前記左側部に位置する分割浮力材(21)の側面における傾斜角と、前記右側部に位置する分割浮力材(21)の側面における傾斜角は、異なる角度としてもよい。

0021

(作用)
一般の釣り人は、利き腕を他の腕よりも多く動かすこととなる。フローティングベスト(10)において、利き腕の側に位置する分割浮力材(21)の側面における傾斜角が小さい角度であるなら、利き腕の動きに応じて、利き腕側に位置して隣り合う分割浮力材(21,21)の側面間の隙間が大きく変化することになる。その結果、前記隙間の大きさの変化による開閉動作が繰り返され、前記隙間からの通気性が向上する。

0022

(第一の発明のバリエーション7)
第一の発明は、以下のように形成することもできる。
すなわち、 前記右側部に位置する分割浮力材(21)の側面における傾斜角は、前記左側部に位置する分割浮力材(21)の側面における傾斜角より小さい角度である。

0023

(作用)
フローティングベスト(10)において、右利きの人に対しては、利き腕である右腕の動きに応じて、右側部に位置して隣り合う分割浮力材(21)の側面間に存在する隙間からの通気性が向上する。

0024

(第二の発明)
第二の発明は、 背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有し、表地(11)と裏地(12)との間に板状の浮力材(20)を収納するフローティングベスト(10)に係る。
そして、前記のフローティングベスト用浮力材は、第一の発明に係るフローティングベスト用浮力材とする。

0025

(作用)
釣人がフローティングベスト(10)を着ると、各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面の傾斜角によって、各分割浮力材(21,21,・・・)において互いに隣り合う側面同士が接近するようになる。その結果、3つ以上の分割浮力材(21,21,・・・)における裏地(12)側の胴回り方向の長さが、表地(11)側の胴回り方向の長さより短くなるので、各分割浮力材(21)の裏地(12)側が身体に面で当たるためにフィット感が向上する。また、フローティングベスト(10)を着た時の機動性が向上する。

0026

(第三の発明)
第三の発明は、 背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有し、表地と裏地との間に板状のフローティングベスト用浮力材を収納したフローティングベストに係る。
前記のフローティングベスト用浮力材は、胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材(21,21,・・・)で構成するとともに、前記のフローティングベスト(10)を着用者が立って着用した場合の方向を基準とし、 前記の表地が水平面と交わる線を表線とし、 前記の裏地が水平面と交わる線を裏線とした場合に、 表線が裏線よりも大きくなるように形成する。

0027

第三の発明に係るフローティングベスト用浮力材は、第一の発明に係るフローティングベスト用浮力材におけるバリエーションを採用することも可能である。

発明の効果

0028

第一の発明によれば、着用の際のフィット感を向上し、使用時の違和感を低下させるフローティングベスト用浮力材を提供することができた。
また、第二および第三の発明によれば、着用の際のフィット感を向上し、使用時の違和感を低下させるフローティングベストを提供することができた。

図面の簡単な説明

0029

本発明の実施形態に係るフローティングベストの斜視図である。
(a)は、図1のフローティングベストにおいて、板状の分割浮力材を収納した部分を展開した状態の平面図である。(b)は、(a)の矢視IIB−IIB線の断面図である。(c)は、(b)の一部を拡大した拡大断面図である。(d)は、互いに隣り合う分割浮力材を模式的に示す説明図である。
図1のフローティングベストを人の身体に着けた際の、各分割浮力材と身体との状態を模式的に示す断面説明図である。
(a)は、分割浮力材における他の実施形態を示す斜視図である。(b)は、(a)の矢視IVB−IVB線の断面図である。(c)は、(a)の矢視IVC−IVC線の断面図である。
左手側の分割浮力材の側面における傾斜角と、右手側の分割浮力材の側面における傾斜角が異なるフローティングベストであり、各分割浮力材と身体との状態を示す模式的な説明図である。
(a),(b)は、本発明の他の実施形態に係るフローティングベストの一例を示す斜視図である。
(a),(b)は、本発明の別の実施形態に係るフローティングベストの一例を示す斜視図である。
(a),(b)は、本発明の他の実施形態に係るフローティングベストの一例を示す断面図である。
(a),(b)は、本発明の他の実施形態に係るフローティングベストの一例を示す断面図である。
従来のフローティングベストの正面図である。
(a)は、図8のフローティングベストにおいて、板状の浮力材を収納した部分を展開した状態の平面図である。(b)は、(a)の矢視IXB−IXB線の断面図である。(c)は、(b)の一部を拡大した拡大断面図である。
図10のフローティングベストを人の身体に着けた際の、各分割浮力材と身体との状態を模式的に示す断面説明図である。

実施例

0030

以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るフローティングベスト10は、図1および図2に示すように、主として磯釣り用に使用される。フローティングベスト10は、なしの上着であり、左右の前身頃、背中を支持する後見頃などに、背中を支持する背中部と、前記背中部の左側に位置する左側部と、前記背中部の右側に位置する右側部とを有する。さらに、フローティングベスト10の表地11と裏地12との間に、例えば発泡プラスチックなどの救命のための板状のフローティングベスト用浮力材20を収納している。

0031

本実施形態に係るフローティングベスト用浮力材20は、左側部と背中部と右側部において胴回り方向に少なくとも3つ以上に分割形成した分割浮力材21,21・・・で構成される。図2では、5つの分割浮力材21,21・・・で構成している。また、前記各分割浮力材21,21・・・の周縁は、表地11と裏地12を縫合されることで、表地11と裏地12の間の位置が規制される。なお、裏地12の生地は、通気性を向上させたい本実施形態では、メッシュ素材を採用している。しかし、逆に防寒性を高めたい場合には、この限りではない。
なお、図2(b)に示すような表地11および裏地12を備えた袋体を、フローティングベスト10とは別体として準備し、その袋体へ各分割浮力材21,21・・・を収納してから、フローティングベスト10へ収納する場合もある。その場合、フローティングベスト10には、各各分割浮力材21,21・・・が収納された袋体を収納可能な部位を備えておくこととなる。

0032

各分割浮力材21,21・・・は、互いに隣り合う側面同士のうちの少なくとも一方の側面が、裏地12の側を狭くする方向に傾斜する傾斜角を有している。図2(b)および図2(c)は、各分割浮力材21,21・・・が同じ傾斜角を有している状態であるが、図2(d)に示すように、互いに隣り合う側面の傾斜角が、異なる場合も含まれる。例えば、分割浮力材21aの図2(d)において右側面の傾斜角αは、隣り合う分割浮力材21bの図2(d)において左側面の傾斜角βと異なる場合がある。

0033

前記の隣り合う側面同士の両方の側面における傾斜角αおよび傾斜角βが90度より小さいことが望ましい。それによって、図3に示すように、全体として湾曲しつつ、隣り合う分割浮力材21が面接触に近くなるので、お互いにずれにくくなる。その結果、各分割浮力材21,21・・・の裏地12側が身体へ面で当たり易くなり、良好なフィット感が得られる。しかし、前記傾斜角αが90度以上であっても、前記傾斜角βは裏地12側を狭くする方向に傾斜する場合も適用される。いずれにしても、前記傾斜角αと前記傾斜角βの和は、180度より小さくする(α+β<180度)必要がある。この条件を満たせば、フローティングベスト10を着た時、隣り合う側面同士が接近し、各分割浮力材21,21・・・の裏地12側が身体に面で当たり、フィット感が良好になる。

0034

上記のフローティングベスト10およびフローティングベスト用浮力材20の作用について詳しく説明する。
なお、図3は、フローティングベスト10を人の身体に着けた状態を模式的に示している。特に、各分割浮力材21,21・・・と身体とのフィット状態を示すために、表地11と裏地12は図示を省略している。

0035

釣人がフローティングベスト10を着ると、図3に示すように、各分割浮力材21,21・・・において互いに隣り合う側面に傾斜角が存在するため、全体として湾曲しつつ、隣り合う分割浮力材21が面接触に近くなり、各分割浮力材21,21・・・において互いに隣り合う側面同士が接近し、且つずれにくくなる。その結果、3つ以上の分割浮力材21,21・・・における裏地12側の胴回り方向の長さが、表地11側の胴回り方向の長さよりも短くなる。図3における左右方向の外力が加わったとしても、釣り人が着用したフローティングベスト10の形状は安定しており、変形しにくい。そのため、各分割浮力材21,21・・・の裏地12側が身体に面で当たり、フィット感が良好になる。
一方、図12に示した従来のフローティングベスト60では、各分割浮力材61,61・・・において互いに隣り合う側面同士が離れてしまい、釣り人の身体との間には空間が生じてしまう。これが、着用時におけるフィット感の低下要因のひとつであったと考えらえる。仮に、表地側の胴回り方向の長さと裏地側の胴回り方向の長さとを調整するなどして、各分割浮力材61,61・・・において互いに隣り合う側面同士を近づけたとしても、隣り合う分割浮力材61,61・・・の角がぶつかり合う。その結果、着用しようとした場合に抵抗となってフィット感を低下させるか、釣り人の身体との間に生じる空間を大きくする、ということになっていた。

0036

図12のフローティングベスト60において釣り人の身体との間に生じていた空間は、図3では極めて少なくなり、各分割浮力材21,21・・・の裏地12側が身体に面で当たる部位が大幅に増える。そのため、釣人に対するフィット感が、図12に示した従来のフローティングベストに比べて向上する。従来のフローティングベストにて生じていた、着用時のずり上がりも低減できる。これに伴って、フローティングベスト10を着た釣人の機動性が向上する。

0037

なお、表地11および裏地12の間において、隣り合う各分割浮力材21,21・・・が互いに隙間を存在させて収納しているような場合、着用時にはその隙間が埋まる上に、互いに隣り合う側面同士が接近(接触)する。そのため、フローティングベスト10の形状は安定する。着用者の体型がやせ形である場合も、ほぼ同様である。
一方、図12において隣り合う各分割浮力材61,61・・・が互いに隙間を存在させて収納しているような場合、着用時には隣り合う分割浮力材61,61・・・の角がぶつかり合った状態となる。そのため、図12における左右方向の外力が加わったとすると、釣り人が着用したフローティングベスト60は変形しやすく、フィット感を低下させることとなる。

0038

上記の分割浮力材21の側面における傾斜角が上下方向において同一の角度である場合は、分割浮力材21を製造する際の加工性が良い。しかも、釣人の胴回りに対するフィット感が良好となる。
また、前記分割浮力材21は、図4に示すように、両側面の傾斜角が、上から下に向けて小さい角度へ変化するように構成することができる。例えば、フローティングベスト10を着た時に、上側である肩の側では、図4(c)において左側の傾斜角γ’と右側の傾斜角θ’が同じ角度(γ’=θ’)である。一方、下側である胴側では、図4(b)において左側の傾斜角γと右側の傾斜角θが同じ角度(γ=θ)である。この時、胴側の両側面の傾斜角γ(=θ)は、肩側の両側面の傾斜角γ’(=θ’)より小さい角度となる。すなわち、傾斜角γ(=θ)<γ’(=θ’)となる。

0039

背中を支持する箇所に対応する領域の分割浮力材21における両側面の傾斜角γ’(=θ’)は、大きい角度とすることで、身体の中でも比較的平たい背中に対応した良好なフィット感を得ることができる。 一方、胴回りを支持する箇所に対応する領域の分割浮力材21における両側面の傾斜角γ(=θ)を小さい角度とすることで、湾曲した胴回りに対応したフィット感を得ることができる。
以上のように、背中に対しても、また胴回りに対しても、身体の各部位に対応してフィット感が良好である。

0040

上記の実施形態では、両側面の傾斜角を同じ角度(γ=θ,γ’=θ’)としているが、両側面の傾斜角を異なる角度(γ≠θ,γ’≠θ’)であっても適用される。

0041

図5は、左手側の分割浮力材21aの側面における傾斜角と、右手側の分割浮力材21cの側面における傾斜角が異なるフローティングベスト10を着た状態を模式的に示している。特に、各分割浮力材21,21・・・と身体とのフィット状態を示すために、表地11と裏地12は図示省略している。
図5では、フローティングベスト用浮力材20が、左側部に位置する分割浮力材21aと、背中部に位置する分割浮力材21bと、右側部に位置する分割浮力材21cで構成している。この例では、背中部に位置する分割浮力材21bにおいて、左手側の側面、つまり左側部に位置する分割浮力材21aと隣り合う側面は、傾斜角Aとする。一方、右手側の側面、つまり右側部に位置する分割浮力材21cと隣り合う側面は、傾斜角Bとする。しかも、傾斜角Aと傾斜角Bは、異なる角度(A≠B)としている。
これに伴って、左側部に位置する分割浮力材21aと、右側部に位置する分割浮力材21cは、傾斜角が異なるので同じ形状ではない(21a≠21c)。

0042

人は利き腕の方が他の腕より動きが多くなる。利き腕の側に位置する分割浮力材21の側面における傾斜角が小さい角度であるなら、利き腕の動きによって、利き腕側に位置して隣り合う分割浮力材21の側面間の隙間が大きく変化する。この隙間の大きさが変化することによる開閉動作が繰り返されることによって、前記隙間からの通気性が向上する。

0043

例えば、図5に示すように、右利きの人に対しては、背中部に位置する分割浮力材21bにおいて、右側部に位置する分割浮力材21cに隣り合う側面の傾斜角Bは、左側部に位置する分割浮力材21aに隣り合う側面の傾斜角Aより小さい角度(B<A)とする。その結果、図5二点鎖線で示すように、右腕の動きによって、分割浮力材21bと分割浮力材21cとの隙間が大きく変化する。この隙間の開閉動作が繰り返されることによって、前記隙間からの通気性が向上する。

0044

左利きの人に対しては、上記の右利きの人の場合と逆にすればよい。販売時点では、右利き用にセットしておく。そして、取扱説明書において、「左利きのユーザに対して入れ替えて用いてください」というように説明しておくとともに、販売店において店員によって入れ替えてもらうなどで対応する。

0045

前述のフローティングベスト10は、前記フローティングベスト用浮力材20が5つの分割浮力材21〜21で構成した場合である。分割浮力材21の数は特に限定されないが、3つ以上である。
図6では、前記フローティングベスト用浮力材20が4つの分割浮力材21〜21で構成している。すなわち、フローティングベスト用浮力材20は、左側部に位置する分割浮力材21dと、背中部に位置する左側の分割浮力材21eと、背中部に位置する右側の分割浮力材21fと、右側部に位置する分割浮力材21gと、4つに分割している。しかし、分割位置は特に限定されない。例えば、図6(b)に示すように、左側部、背中部、右側部の範囲に関係なく、単に胴回り方向に4分割することもできる。
各分割浮力材21d,21e,21f,21gの構成およびその他の構成は、前述の実施形態と同様であり、同様の作用および効果が得られる。

0046

図7では、前記フローティングベスト用浮力材20が3つの分割浮力材21〜21で構成している。図7(a)では、フローティングベスト用浮力材20は、左側部に位置する分割浮力材21aと、背中部に位置する分割浮力材21bと、右側部に位置する分割浮力材21cと、3つに分割している。しかし、分割位置は特に限定されない。例えば、図7(b)に示すように、左側部、背中部、右側部の範囲に関係なく、単に胴回り方向に3分割することもできる。
各分割浮力材21a,21b,21cの構成およびその他の構成は、前述の実施形態と同様であり、同様の作用および効果が得られる。

0047

本実施形態に係るフローティングベスト用浮力材20は、構成する分割浮力材21,21、・・・の組み合わせ全体を、例えばメッシュ素材に入れた状態として製品化し、浮力材が劣化した場合の交換や、本実施形態におけるフローティングベスト用浮力材ではない浮力材が採用されている場合のバージョンアップなどに対応できる。

0048

図8(a)では、フローティングベスト用浮力材20を3つの分割浮力材21a,21b’,21cで構成するが、中央に位置する分割浮力材21b’は、着用者が立って着用した場合に水平な断面形状を長方形としている。そして、その長方形をなす分割浮力材21b’の両側に位置する分割浮力材21a、21cは、その水平断面形状が外側(着用した場合に表に位置する側)を長辺とし、内側(着用した場合に着用者の身体側に位置する側)を短辺とする台形をなしている。
このように形成することで、全ての分割浮力材21a,21b’,21cにおける表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成されることとなる。こうして形成された分割浮力材21a,21b’,21cは、全体として湾曲しつつ、隣り合う分割浮力材が面接触に近くなるので、お互いにずれにくくなる。そのため、分割浮力材21a,21b’,21cを用いたフローティングベストは、この着用時のフィット感が向上する。

0049

図8(b)では、中央に位置する分割浮力材21b’の両側に位置している分割浮力材21a’、21c’を異ならせたものである。すなわち、分割浮力材21b’から遠い側を直角としている。全ての分割浮力材21a’,21b’,21c’における表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成されることとなる。
前記の分割浮力材21a、21cが、水平断面形状が長方形をなした状態から両側を切り落とすことで台形を形成する、といった製造手順を踏む場合、切り落とす作業をひとつ減らすことができる。

0050

図9(a)では、中央に位置する分割浮力材21b’’は、着用者が立って着用した場合に外側へ凸となる湾曲をなすように形成している。そして、その分割浮力材21b’’の両側に位置する分割浮力材21a、21cは、図8(a)と同じとしている。
このように形成しても、全ての分割浮力材21a,21b’’,21cにおける表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成されることとなる。分割浮力材21a,21b’’,21cを用いたフローティングベストは、全体として湾曲しつつ、隣り合う分割浮力材が面接触に近くなるので、お互いにずれにくくなる。そのため、この着用時のフィット感が向上する。

0051

図9(b)では、中央に位置する分割浮力材21b’’の両側に位置している分割浮力材21a’、21c’を、図8(b)と同じとした物である。
このように形成しても、全ての分割浮力材21a’,21b’’,21c’における表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成されることとなる。
なお図示は省略するが、中央に位置する分割浮力材21b’’が湾曲している場合、その両側に位置する分割浮力材は、その水平断面形状が長方形(すなわち、全ての角が90度)であっても、表線の合計値が裏線の合計値よりも大きくなるように形成することも可能である。

0053

10;フローティングベスト11;表地
12;裏地
20; フローティングベスト用浮力材21; 分割浮力材
60; フローティングベスト(従来) 61; 分割浮力材(従来)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 大薮正子の「 下着」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】 本発明者は、被介護者が、大便処理にともなう不快感を覚えたり、便意を感じたときに看護師のような介護者を煩わせることを気にしたりすることがなくなればよいと感じている。そして、本発明者は、大便処... 詳細

  • 国立大学法人愛媛大学の「 パッド」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】人工膝関節全置換術を受けた人でも安心して跪き動作を行うことができるパッドを提供する。【解決手段】人の関節部を保護するために使用される板状の用具であって、外層2と、ベース層3と、ベース層3と外層... 詳細

  • ミドリ安全株式会社の「 衣服用ファン」が 公開されました。( 2020/04/30)

    【課題】本願は、衣服の開口部から容易に脱落しない衣服用ファンを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、衣服の開口部に装着される衣服用ファンであって、電動のファンを内蔵し、開口部の周囲に接触する... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ