図面 (/)

技術 バニラエキスの品質改良剤および品質改良方法

出願人 小川香料株式会社
発明者 重藤敦嗣曽我直美生田祐嗣熊沢賢二
出願日 2013年8月27日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2013-175342
公開日 2015年3月12日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2015-044894
状態 特許登録済
技術分野 穀類誘導体・合成クリーム 乳製品 非アルコール性飲料 ベイカリー製品及びその製造方法 脂肪類、香料 調味料 菓子
主要キーワード 品質水準 通常品質 キュアリング処理 加温熟成 チャンパ 裁断物 フート エタノール蒸気
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年3月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

天然バニラの製造は、キュアリング、乾燥工程を経たのちに、6〜12ヶ月間熟成させる。しかし、その工程は、天候気温等の制約を大きく受ける上に、微生物汚染リスクも高く、バニラの品質を安定に保つことは非常に困難であり、良質な天然バニラは非常に希少であった。そこで、製法に依存しなくても良質なバニラエキスを提供するために、製造後のバニラエキスの品質を改良し向上させる品質改良剤を提供する。

解決手段

1−オクテン−3−オンからなることを特徴とするバニラエキスの品質改良剤をバニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することで、極めて自然で高級感のある良質な香味のあるバニラエキスの品質を担保することができる。

概要

背景

ラン科植物一種であるバニララニフォリア(Vanilla planifolia) 、バニラ タヒテンシス(Vanilla tahitensis) 、バニラポンポーナ(Vanilla pompona)などの青キュアリング熟成、乾燥し、さらに抽出処理して製造される香料、すなわちバニラエキストラクトやバニラオレオレジン(まとめて「バニラエキス」又は単に「バニラ」という)は、製菓材料や香料原料として欠くことのできない素材であり、その風味を賦与した様々な飲食品は、日々の生活に潤いを与え、生活にはなくてはならないものである。一方で、バニラの香味に対する消費者の関心は高く、より自然で天然感があり、かつ高級感のある香味を有することが要求されている。

しかしながら、天然バニラは、青莢の状態では香りが全く無く、キュアリング、熟成、乾燥という複雑な処理を経て初めて特有甘い芳香が得られる。このキュアリングは一般的に6〜12ヶ月という長い熟成時間を要するうえ、天候気温等の制約を大きく受ける上に、微生物汚染リスクも高く、バニラの品質を安定に保つことが困難であるとされている。従って、キュアリングの際の様々な条件が品質の良し悪しに大きく影響するため、良質な天然バニラは希少価値があり非常に高価である。

一方、オイゲノールグアイアコール等を原料とする化学合成リグニン発酵等により製造される合成バニリン主体とするバニラの風味剤(いわゆる人工バニラ)は、安価であり安定供給も可能である。しかしながら、天然バニラの甘い香りはバニリンを主成分に数百もの化学物質が絶妙な比率で配合されることで醸し出される奇跡の香りであると言われているように、様々な香りが複雑に絡み合った独特の高級感ある甘い香味を人工的に再現することは困難であり、安価に利用できる半面、香味の魅力が大きく損なわれている。そのため、消費者の嗜好に合ったより自然で天然感があり、かつ高級感のある良質な香味に改良された製品を開発することが食品産業において極めて重要な課題となっている。

高品質の天然バニラを得るために以下のような種々の技術が提案されている。
すなわち、
(ア)適度な甘味並びに色調をもち、かつ芳醇な熟成感富むバニラエキスを、安定的に製造するために、キュアリング処理後のバニラビーンズを抽出処理する際もしくは抽出処理後に木質材料を添加共存させる方法(特許文献1)、
(イ)バニラビーンズを40重量%以上のアルコール濃度を有する酒類香気成分濃縮画分で抽出処理する方法(特許文献2)、
(ウ)バニラビーンズを超臨界状態またはその近傍の状態での二酸化炭素で処理する方法(特許文献3)、
(エ)キュアリング処理後のバニラビーンズをエタノール蒸気存在下に密封容器内加温熟成処理したのち、溶媒抽出する方法(特許文献4)、
(オ)キュアリング処理後のバニラビーンズを乳酸ナトリウム含水アルコールとの混合物の存在下で抽出処理する方法(特許文献5)、

(カ)バニラ抽出物を接触面からの成分溶出を抑制した木質材料と接触せしめ、短期貯蔵する方法(特許文献6)、
(キ)キュアリング後のバニラビーンズを特定の酵素で処理する方法(特許文献7)、
(ク)バニラビーンズの長軸方向の裁断物を水および/または水溶性有機溶媒で抽出する方法(特許文献8)、
(ケ)バニラビーンズに衝撃波を与えてバニラビーンズの細胞組織破壊し、次いで、そのバニラビーンズを水および/または水溶性有機溶媒で抽出する方法(特許文献9)、
(コ)緑熟バニラ豆を乾燥させ、溶媒抽出に、ベータグルコシダーゼ酵素と共に処理する方法(特許文献10)、
などの提案であり、いずれもバニラエキスの製造方法に関する改良技術である。

しかしながら、上記の改良技術では、バニラビーンズのキュアリング条件、抽出溶媒の種類及び濃度、抽出温度及び時間など多くの因子が互いに影響しあうため、芳醇な熟成感に富むバニラエキスを安定した品質で効率良く得ることは非常に困難であった。このような理由から、自然で、かつ高級感のある良質な香味をもつ天然バニラエキスを安定的に製造することは、製造方法や抽出条件の改良だけでは解決することができなかった。
一方、天然バニラに比べて風味が劣る人工バニラについても、天然の香味に近似し且つ簡便で低コストの改良技術が要求されている。

概要

天然バニラの製造は、キュアリング、乾燥工程を経たのちに、6〜12ヶ月間熟成させる。しかし、その工程は、天候や気温等の制約を大きく受ける上に、微生物汚染のリスクも高く、バニラの品質を安定に保つことは非常に困難であり、良質な天然バニラは非常に希少であった。そこで、製法に依存しなくても良質なバニラエキスを提供するために、製造後のバニラエキスの品質を改良し向上させる品質改良剤を提供する。1−オクテン−3−オンからなることを特徴とするバニラエキスの品質改良剤をバニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することで、極めて自然で高級感のある良質な香味のあるバニラエキスの品質を担保することができる。なし

目的

本発明の課題は、天然バニラについて、どのような方法で製造されても、発生するバニラエキスの品質のバラツキブレを解消し、常に高いレベル品質水準のバニラエキスを得るための品質改良剤および改良方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

1−オクテン−3−オンを0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキス品質改良剤

請求項2

請求項1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを0.01質量%〜1質量%添加したことを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品。

請求項3

請求項1記載の品質改良剤をバニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキスの品質改良方法

請求項4

請求項1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを食品用香料に0.0001ppb〜10%添加したことを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用香味料組成物

請求項5

請求項1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の香味改良方法

技術分野

0001

本発明は、1−オクテン−3−オンからなることを特徴とするバニラエキス品質改良剤および改良方法、その改良剤を含むバニラエキス含有飲食品又はバニラ風味飲食品、品質改良剤を含むバニラエキスを使用した飲食品用香味料組成物、並びに当該品質改良剤を特定量で添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の香味改良方法に関する。

背景技術

0002

ラン科植物一種であるバニラプラニフォリア(Vanilla planifolia) 、バニラ タヒテンシス(Vanilla tahitensis) 、バニラポンポーナ(Vanilla pompona)などの青キュアリング熟成、乾燥し、さらに抽出処理して製造される香料、すなわちバニラエキストラクトやバニラオレオレジン(まとめて「バニラエキス」又は単に「バニラ」という)は、製菓材料や香料原料として欠くことのできない素材であり、その風味を賦与した様々な飲食品は、日々の生活に潤いを与え、生活にはなくてはならないものである。一方で、バニラの香味に対する消費者の関心は高く、より自然で天然感があり、かつ高級感のある香味を有することが要求されている。

0003

しかしながら、天然バニラは、青莢の状態では香りが全く無く、キュアリング、熟成、乾燥という複雑な処理を経て初めて特有甘い芳香が得られる。このキュアリングは一般的に6〜12ヶ月という長い熟成時間を要するうえ、天候気温等の制約を大きく受ける上に、微生物汚染リスクも高く、バニラの品質を安定に保つことが困難であるとされている。従って、キュアリングの際の様々な条件が品質の良し悪しに大きく影響するため、良質な天然バニラは希少価値があり非常に高価である。

0004

一方、オイゲノールグアイアコール等を原料とする化学合成リグニン発酵等により製造される合成バニリン主体とするバニラの風味剤(いわゆる人工バニラ)は、安価であり安定供給も可能である。しかしながら、天然バニラの甘い香りはバニリンを主成分に数百もの化学物質が絶妙な比率で配合されることで醸し出される奇跡の香りであると言われているように、様々な香りが複雑に絡み合った独特の高級感ある甘い香味を人工的に再現することは困難であり、安価に利用できる半面、香味の魅力が大きく損なわれている。そのため、消費者の嗜好に合ったより自然で天然感があり、かつ高級感のある良質な香味に改良された製品を開発することが食品産業において極めて重要な課題となっている。

0005

高品質の天然バニラを得るために以下のような種々の技術が提案されている。
すなわち、
(ア)適度な甘味並びに色調をもち、かつ芳醇な熟成感富むバニラエキスを、安定的に製造するために、キュアリング処理後のバニラビーンズを抽出処理する際もしくは抽出処理後に木質材料を添加共存させる方法(特許文献1)、
(イ)バニラビーンズを40重量%以上のアルコール濃度を有する酒類香気成分濃縮画分で抽出処理する方法(特許文献2)、
(ウ)バニラビーンズを超臨界状態またはその近傍の状態での二酸化炭素で処理する方法(特許文献3)、
(エ)キュアリング処理後のバニラビーンズをエタノール蒸気存在下に密封容器内加温熟成処理したのち、溶媒抽出する方法(特許文献4)、
(オ)キュアリング処理後のバニラビーンズを乳酸ナトリウム含水アルコールとの混合物の存在下で抽出処理する方法(特許文献5)、

0006

(カ)バニラ抽出物を接触面からの成分溶出を抑制した木質材料と接触せしめ、短期貯蔵する方法(特許文献6)、
(キ)キュアリング後のバニラビーンズを特定の酵素で処理する方法(特許文献7)、
(ク)バニラビーンズの長軸方向の裁断物を水および/または水溶性有機溶媒で抽出する方法(特許文献8)、
(ケ)バニラビーンズに衝撃波を与えてバニラビーンズの細胞組織破壊し、次いで、そのバニラビーンズを水および/または水溶性有機溶媒で抽出する方法(特許文献9)、
(コ)緑熟バニラ豆を乾燥させ、溶媒抽出に、ベータグルコシダーゼ酵素と共に処理する方法(特許文献10)、
などの提案であり、いずれもバニラエキスの製造方法に関する改良技術である。

0007

しかしながら、上記の改良技術では、バニラビーンズのキュアリング条件、抽出溶媒の種類及び濃度、抽出温度及び時間など多くの因子が互いに影響しあうため、芳醇な熟成感に富むバニラエキスを安定した品質で効率良く得ることは非常に困難であった。このような理由から、自然で、かつ高級感のある良質な香味をもつ天然バニラエキスを安定的に製造することは、製造方法や抽出条件の改良だけでは解決することができなかった。
一方、天然バニラに比べて風味が劣る人工バニラについても、天然の香味に近似し且つ簡便で低コストの改良技術が要求されている。

0008

特開昭59−129298号公報
特開平4−94667号公報
特開平4−214799号公報
特開平5-95764号公報
特開2000−119684号公報
特開平11−279585号公報
特開2001−181671号公報
特開2002−38188号公報
特開2011−116850号公報
特表2012-511308号公報

先行技術

0009

Helmut Guth and Werner Grosch, "Comparison of Stored Soya-bean and Rapeseed Oils by Aroma Extract Dilution Analysis", Lebensm.-Wiss. u-Technol., 23, 59-65 (1990)

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の課題は、天然バニラについて、どのような方法で製造されても、発生するバニラエキスの品質のバラツキブレを解消し、常に高いレベル品質水準のバニラエキスを得るための品質改良剤および改良方法を提供することであり、その改良剤を含むバニラエキス含有飲食品又はバニラ風味飲食品、改良剤を含むバニラエキスを使用して飲食品用の香味料組成物、並びに当該改良剤を添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の香味改良方法に関する。
また、バニラ風味を有する人工バニラについて、高品質の天然の風味に近似させるための品質改良剤や改良方法等を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するために、本発明者らは、製造方法を改良して品質のバラツキを解消
する従来技術と一線を画し、たとえ品質が劣る製造品であっても、それに添加して品質を向上させることができる改良剤を得るべく鋭意検討を行った。
その結果、天然バニラに1−オクテン−3−オンが含まれることを見出した。当該化合物は、マッシュルーム様という特徴的な香気を有し、大豆油菜種油のような植物油脂自動酸化して生じる劣化臭原因物質のひとつとして報告されている成分である(非特許文献1)。

0012

そして、その香味特性について検討したところ、従来知られていた香味特性からは予想できない香味、すなわち意外にも当該化合物が華やかさをともなったスパイシー感、バニラの自然な甘み、バニラの高級感を増し、バニラの香味を改良する効果をもたらすことを見出した。さらに本発明者は、1−オクテン−3−オンをバニラエキスに極めて微量の濃度で添加することによってバニラエキスの品質を改良でき、当該化合物がバニラエキスを使用したバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品を極めて自然で高級感のある良質な香味に改良でき、伝統的な製法で製造された馥郁とした豊かな香味が再現されたバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品等の提供が可能になるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。

0013

すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕1−オクテン−3−オンを0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキスの品質改良剤。
〔2〕上記1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを0.01質量%〜1質量%添加したことを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品。
〔3〕上記1記載の品質改良剤をバニラエキスに0.001ppb〜100ppm添加することを特徴とするバニラエキスの品質改良方法
〔4〕上記1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを食品用香料に0.0001ppb〜10%添加したことを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用の香味料組成物。
〔5〕上記1記載の品質改良剤を含むバニラエキスを飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とするバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の香味改良方法。

発明の効果

0014

本発明の品質改良剤を添加すれば、品質に劣るバニラエキスであっても、バニラの香味が極めて自然で高級感のある良質な香味に改良でき、品質の安定した嗜好性の高いバニラエキスに改質することができる。
さらに、改質されたバニラエキスを添加したバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品は、華やかさをともなったスパイシー感、バニラの自然な甘み、バニラの高級感が強く感じられ、風味が豊かとなった。従って、バニラの香味が極めて自然で高級感のある良質な香味に改良され、人々の嗜好性向上に大きく貢献するという効果がもたらされる。

0015

その結果、消費者の選択の幅が広がり、バニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品の一層の需要拡大を図ることができる。
また、製造されたバニラエキスに添加するだけの方法であるので、従来使用されてきた設備や装置を変更する必要がない。しかも、本発明に係る改良剤は市場で容易に入手可能なので、低コストで簡便な方法であるため普及し易い有利な技術である。

0016

以下に、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
(1)バニラエキス
本発明において品質改良の対象とするバニラエキスは、前述のラン科バニラ属植物果実(豆)をキュアリングし、さらに抽出処理して製造される天然香料素材としてのバニラ
エキストラクトやバニラオレオレジンである。バニラ豆として、マダガスカル、レユニオンインドシアセイシェル及びコモロ諸島等で生産されるブルボン豆、メキシコベラクルス地方等で生産されるメキシコ種、タヒチやその近隣で生産されるタヒチ種がある。また、キュアリングによるバニラビーンズの製法についてもメキシコ法やブルボン法など独特の方法が産地毎に存在する。さらに、抽出方法についても含水アルコール等による溶剤抽出超臨界二酸化炭素抽出等が適用されている。
本発明においては、こうした産地、品種や製法は特に問わずに適用可能であるが、香味的に劣等な品質あるいは高品質に至らない程度の品質のバニラエキスほどその改良効果が高くなると言える。

0017

また、本発明において品質改良の対象となるバニラエキスは、上記の天然バニラエキスの他、人工バニラ、すなわち合成香料素材としてのバニラ系フレーバー調合品がある。
合成香料素材としては、天然バニラの主成分であり且つ主香成分であるバニリンを中心とした各種天然バニラ抽出物中の成分が対象となり合成的に製造されるものである(Vanillin, Ethyl vanillin, Vanitrope, Maltol, Heliotropine, Cyclotene, Anisaldehyde, Anisalcohol等)。また、調合品としては、天然バニラエキスにバニリン等の各種合成香料を加えて調合したもの、天然バニラは全く使用せず合成香料のみで調合したものがある。
本発明においては、こうした合成品や調合品であってバニラ風味を有するフレーバーを、天然バニラ由来のフレーバーが有する香味に近づける品質改良を図ることができる。

0018

(2)バニラエキスの品質改良剤および品質改良方法
本発明に係る品質改良剤の有効成分は、下記の化学構造を有する1−オクテン−3−オンであり、試薬として市販されている。
本発明においては、市販品を適宜購入して使用することができる。



1−オクテン−3−オンは、大豆油、オリーブオイル魚油など、酸化された動植物油脂に含まれており、マッシュルーム様、あるいはメタリックな香気を有している。一般に、動植物油脂の劣化にともない増加する成分であり、劣化臭の原因成分のひとつである。
しかしながら、当該化合物がバニラエキスの香味を改良する効果があることは全く知られていなかった。

0019

1−オクテン−3−オンをバニラエキスの品質改良剤としてとして用いる場合、その添加量は、一般的に、バニラエキスに対して0.001ppb〜100ppm、好ましくは0.01ppb〜10ppm、さらに好ましくは0.1ppb〜1ppmの範囲を例示することができる。
添加量が0.001ppb未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が100ppmを超えた場合は1−オクテン−3−オンの香味が浮き出る可能性がある。

0020

(3)品質改良剤を含むバニラエキスを添加した飲食品
本発明の品質改良剤を含むバニラエキスの飲食品への添加量は、通常は0.01質量%〜1質量%、好ましくは0.01質量%〜0.5質量%、より好ましくは0.05質量%〜0.5質量%、さらに好ましくは0.05質量%〜0.3質量%、最も好ましくは0.05質量%〜0.1質量%である。
添加量が0.01質量%未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が1質量%を超えた場合は1−オクテン−3−オンの香味が浮き出る可能性がある。

0021

ここで、本発明の品質改良剤を含むバニラエキスを含む飲食品つまりバニラ含有飲食品あるいはバニラ風味飲食品は、アイスクリームアイスキャンディーなどの冷菓類、乳飲料炭酸飲料コーヒー飲料茶飲料などの各種清涼飲料類、せんべい、まんじゅう、ケーキ、飴、キャンディーグミビスケットクッキーなどの和洋菓子類、ジャム類チューイングガム類、パン類スープ類、各種スナック食品類などである。

0022

(4)品質改良剤を含むバニラエキスと食品用香料とからなる香味料組成物
本発明の1−オクテン−3−オンからなる品質改良剤を含んだバニラエキスは、単独でバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品に用いることもできる他、任意成分として他の食品用香料を添加することもできる。
すなわち、品質改良剤を含んだバニラエキスと他の1種又は2種以上の食品用香料とを適宜組合せてバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用の香味料組成物とすることができる。
本発明の香味料組成物に配合される他の成分としては、特に制限は無く、用途や目的に応じて従来から使用されていた種々の香料素材使用可能であり、具体的にはアルデヒド類アルコール類エステル類等の従来公知の香料素材があげられる。

0029

オランダセンニチオリガナム、オリスオリバナムオリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、カイニンソウ、カカオカキカサイカシューナッツカスカラカスカリラ、カストリウムカタクリカツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラカテキュカニカーネーションカノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシカラスウリ、カラスビシャクガラナカラムス、ガランガカーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレーカワミドリ、カンゾウ、ガンビアカンランキウィーフルーツ、キカイガラタケキキョウキクキクラゲキササゲギシギシキダチアロエキナキハダキバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタキャットニップ、キャラウェー、キャロップキュウリキラヤ

0030

キンミズヒキグァバ、グァヤククコクサスギカズラ、クサボケ、クズクスノキクスノハガシワグーズベリー、クチナシ、クベバクマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビークララクラリセージクランベリークリクルミ、クリーム、グレインオブパラダイスクレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジクワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュールケンポナシゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャコウホネコカコガネバナコクトウ、コクルイ、ココナッツゴシュユ、コショウ、コスタスコストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルフートゴールデンロッドコロンボコンサイ、

0031

コンズランゴコンフリーサイプレスサクラサクランボザクロサケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラサボテン、サラシナショ
ウマサルサパリラサルファイサルノコシカケサンザシサンシュユ、サンショウ、サンハーブサンダラックサンダルウッド、サンダルレッドシイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラスシトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジシャクヤクジャスミンジャノヒゲジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロシロタモギタケジンセンシンナモン、酢、スイカスイセンスギ、スターアニス、スターフルーツスチラックススッポンスッポンタケ、ズドラベッツ、

0032

スネークルート、スパイクナードスプルース、スペアミント、スベリヒユスローベリー、セイボリー、セキショウセージ、ゼドアリー、セネガゼラニウム、セロリー、センキュウセンタウリア、センゲンセントジョーンズウォルト、センナソースダイオウダイズ、タイム、タケノコタコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナタモギタケ、タラゴン、タラノキタンジー、タンジェリンタンポポチェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤチコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービルチャンパカ、チュベローズチョウセンゴミシチラータ、ツクシ、ツケモノツタツバキツユクサツリガネニンジンツルドクダミ、ディアタングティスル、ディタニー、ディル、デーツ

0033

テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシドクダミトチュウドッググラストマトドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフトルーバルサムトンカ、ナギナタコウジュナシナスターシャム、ナッツナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコナメコナラタケニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキノットグラス、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス麦芽ハコベ、バジル、ハスハスカップパースカップ、パセリ、バター、バターオイルバターミルク、バーチ、ハチミツパチュリー、ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツハツタケ

0034

バッファローベリー、ハトムギハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネサックル、パパイヤバーベリーハマゴウ、ハマスゲ、ハマナスハマボウフウハマメリスバラパルマローザバンレイシヒキオコシヒシピスチオ、ヒソップ、ヒッコリーピーナッツヒノキヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケビワビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキフスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモブナブナハリタケブラックキャラウェイブラックベリープラムブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイヘーゼルナッツベチバー、ベーテルベニバナペニーロイヤル

0035

ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトンベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾインボアドローズ、ホアハウンドホウホウキタケ、ホウショウ、ボウフウホエイホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ、ボタン、ホップポピーポプラ、ポポー、ホホバホヤボルドー、ボロニア、マイタケマグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビマチコマツマツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホドマテチャマメマリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロマレイン、マロー、マンゴーマンゴスチンミカンミシマサイコミソミツマタミツロウミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイルミルラミロバラン、ムギチャ、ムスクムラサキメスキート、メドウスィート、メハジキ

0036

メープルメリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケモニリアバイヨウエキ、モミ
ノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモユーカリユキノシタユズユッカユリヨウサイヨロイグサライオンズフート、ライチライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラックラカンカ、ラカンショウ、ラズベリーラタニアラディッシュラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモスランブータンリキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャリンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウレンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシードワラビワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。

0037

1−オクテン−3−オンからなる品質改良剤を含むバニラエキスを上記食品用香料と組合せて、バニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品用の香味料組成物を調製する場合における品質改良剤の添加量は、その目的あるいは香味料組成物の種類によって異なるものの、一般的には、香味料組成物全体量の0.0001ppb〜10%で用いられ、好ましくは0.001ppb〜5%で用いられ、より好ましくは0.001ppb〜1%で用いられ、さらに好ましくは0.005ppb〜5000ppmで用いられ、最も好ましくは0.005ppb〜1000ppbで用いられる。
添加量が0.0001ppb未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が10%を超えた場合は1−オクテン−3−オン自体の香味が強く出てしまう可能性がある。

0038

本発明の香味料組成物の飲食品への添加量は、通常は0.01質量%〜1質量%、好ましくは0.01質量%〜0.5質量%、より好ましくは0.05質量%〜0.5質量%、さらに好ましくは0.05質量%〜0.3質量%、最も好ましくは0.05質量%〜0.1質量%である。
添加量が0.01質量%未満の場合は香味改良効果が十分でない場合があり、添加量が1質量%を超えた場合は1−オクテン−3−オンの香味が浮き出る可能性がある。

0039

次に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。

0040

原材料など]
「1−オクテン−3−オン」は、シグマアルドリッチ社製の試薬を使用した。
「高品質バニラエキス」は、小川香料社製の製品を使用した。この高品質バニラエキスは、スパイシー感、自然な甘み、高級感を兼ね備えた天然バニラエキスであり、豆種はブルボン豆である。
通常品質バニラエキス」は、小川香料社製の製品を使用した。この通常品質バニラエキスは、スパイシー感と自然な甘みを有するものの、高級感に欠ける天然バニラエキスであり、豆種はブルボン豆である。

0041

[実施例1](高品質バニラエキスへの添加)
1−オクテン−3−オンの10ppmエタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppb含有するバニラエキス1を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppt含有するバニラ含有飲料1を調製した。

0042

[実施例2]
1−オクテン−3−オンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppb含有するバニラエキス2を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppt含有するバニラ含有飲料2を調製した。

0043

[比較例1]
1−オクテン−3−オンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.05質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.5ppt含有するバニラエキス3を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.0005ppt含有するバニラ含有飲料3を調製した。

0044

[実施例3]
1−オクテン−3−オンの10%エタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppm含有するバニラエキス4を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppb含有するバニラ含有飲料4を調製した。

0045

[比較例2]
1−オクテン−3−オンの10%エタノール溶液を調製し、高品質バニラエキスに0.2質量%添加し、本発明の品質改良剤200ppm含有するバニラエキス5を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を200ppb含有するバニラ含有飲料5を調製した。

0046

[比較例3]
実施例1の1−オクテン−3−オンの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の品質改良剤を含有しないバニラ含有飲料6を調製した。

0047

[実施例4](通常品質バニラエキスへの添加)
1−オクテン−3−オンの10ppmエタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppb含有するバニラエキス6を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を10ppt含有するバニラ含有飲料7を調製した。

0048

[実施例5]
1−オクテン−3−オンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppb含有するバニラエキス7を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.001ppt含有するバニラ含有飲料8を調製した。

0049

[比較例4]
1−オクテン−3−オンの0.001ppmエタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.05質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.5ppt含有するバニラエキス8を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を0.0005ppt含有するバニラ含有飲料9を調製した。

0050

[実施例6]
1−オクテン−3−オンの10%エタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppm含有するバニラエキス9を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を100ppb含有するバニラ含有飲料10を調製した。

0051

[比較例5]
1−オクテン−3−オンの10%エタノール溶液を調製し、通常品質バニラエキスに0.2質量%添加し、本発明の品質改良剤200ppm含有するバニラエキス10を調製した。
さらに、このバニラエキスを5%の砂糖を含む牛乳に0.1質量%添加し、本発明の品質改良剤を200ppb含有するバニラ含有飲料11を調製した。

0052

[比較例6]
実施例4の1−オクテン−3−オンの代わりにエチルアルコールを配合して本発明の品質改良剤を含有しないバニラ含有飲料12を調製した。

0053

試験例1]
本発明の品質改良剤を添加した高品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料1〜5と本発明の品質改良剤を含有しない高品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料6、本発明の品質改良剤を添加した通常品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料7〜11と本発明の品質改良剤を含有しない通常品質バニラエキスを用いたバニラ含有飲料12について9名の専門パネラーにより、華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感を以下の7段階で評価した。

0054

評価点
1点:極めて弱い
2点:弱い
3点:やや弱い
4点:普通
5点:やや強い
6点:強い
7点:極めて強い

0055

その結果、専門パネラーの全員が本発明品である品質改良剤を0.001ppb〜100ppmの範囲で添加したバニラエキスを含有するバニラ含有飲料1、2、4、7、8、10は、品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなった結果、バニラ含有飲料の香味が改良され嗜好性が向上すると評価した。
さらに、いずれの官能評価結果からも、バニラエキスの品質が高い水準で安定化していることが分かった。詳細を表1に示した。一方、バニラエキスを含有するバニラ含有飲料5、11は、バニラの風味とは異なるマッシュルーム様の香味が感じられ、嗜好性は向上しなかった。

0056

0057

[実施例7]
下記処方により、スパイシー感、自然な甘み、高級感を改良する品質改良剤を含む香料組成物1を調整した。なお、バニラエッセンスはバニラエキスをエッセンス化したものである。

0058

0059

[比較例7]
実施例7の1−オクテン−3−オンの代わりにエチルアルコールを配合して香料組成物2を得た。

0060

[試験例2]
本発明の香料組成物1を0.1質量%含有するバニラ風味飲料1、本発明の品質改良剤を含有しない香料組成物2を0.1質量%含有するバニラ風味飲料2について9名の専門パネラーにより、華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感を以下の7段階で評価した。

0061

[評価点]
1点:極めて弱い
2点:弱い
3点:やや弱い
4点:普通
5点:やや強い
6点:強い
7点:極めて強い

0062

その結果、専門パネラーの全員が本発明品である品質改良剤を添加したバニラ風味飲料1は、品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなった結果、バニラ風味飲料の香味が改良され嗜好性が向上すると評価した。
さらに、いずれの官能評価結果からも、表1の評価結果と同じ高い水準で安定化していることが分かった。詳細を表3に示した。

0063

0064

[実施例8]
強力粉1400質量部に水に溶解させた生イースト40質量部を加えてよく撹拌し、28℃、4時間発酵させた。得られた生地に強力粉600質量部、砂糖100質量部、品質改良剤を添加した市販のバニラエキス10質量部、食塩30質量部、実施例7で調製した香味料組成物1および比較例7で調製した香味料組成物2を0.1質量部添加し、生地をよくこねた後、容器に詰め、38℃、40分間発酵後、220℃、40分間焼成し、本発明のバニラ入り食パン1および比較品のバニラ入り食パン2を得た。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、品質改良剤を添加したバニラ入り食パン1の方が品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。

0065

[実施例9]
ショートニング15質量部、砂糖30質量部、全3質量部、食塩1質量部、品質改良剤を添加したバニラ粉末0.5質量部、実施例7で調製した香味料組成物1または比較例7で調製した香味料組成物2を0.1質量部添加し、30分間撹拌後、30分間エージングを行った。得られた生地を型に流し入れ、220℃、5分焼成し、本発明のバニラ入りハードビスケット1及び比較品のバニラ入りハードビスケット2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、品質改良剤を添加したバニラ入りハードビスケット1の方が品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。

0066

[実施例10]
全脂加糖練乳15部、果糖ぶどう糖液糖3部を蒸留水に溶解し、予め蒸留水に分散させていた全脂粉乳2部、脱脂粉乳1部を加え加熱し40℃付近になったら、上白糖3.5部、安定剤0.7部、乳化剤0.02部を加え80℃まで加温した。コーンスターチ0.3部を加えた後、殺菌した(80℃、15分間)。お湯で100部に重量調製し、クリアミックスにて乳化した。
実施例7で調製した香料組成物1または比較例7で調製した香料組成物2を0.1質量部添加して撹拌後、ガラス容器にて冷却してバニラ風味プリン1及びバニラ風味プリン2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、バニラ風味プリン1の方が品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。

実施例

0067

[実施例11]
牛乳30重量部、水あめ11重量部、全脂加糖練乳10重量部、無塩バター7.5重量部、脱脂粉乳2.5重量部、水34.4重量部を合わせて湯浴にて攪拌溶解し、砂糖2.5重量部、乳化安定剤0.6重量部を添加、加熱攪拌した後、乳化を行いながら、実施例7で調製した香料組成物1または比較例7で調製した香料組成物2を0.5質量部添加し、攪拌混合した後、エージングを行い、バニラ風味アイスクリーム1及びバニラ風味アイスクリーム2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、バニラ風味アイスクリーム1の
方が品質の良いバニラの有する華やかさを伴ったスパイシー感、自然な甘み、高級感が強く感じられ、風味が豊かとなり嗜好性が向上した。

0068

本発明の品質改良剤を添加したバニラエキスを含むバニラ含有飲食品又はバニラ風味飲食品は極めて自然で、かつ高級感のある良質な香味に改良され、高級感のあるバニラ飲食品を消費者に提供することができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 森永乳業株式会社の「 半固形状食品の硬度測定装置、半固形状食品の硬度測定方法および食品の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】半固形状食品の硬度を簡便に精度よく測定できる硬度測定装置を提供する。【解決手段】半固形状食品の硬度測定装置1は、進入部21を備える冶具2と、冶具2を、進入部21の先端側を鉛直下方に向けた状態で... 詳細

  • サラヤ株式会社の「 羅漢果抽出物」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】水不溶物が抑制された羅漢果抽出物を提供する。【解決手段】(1)モグロシドVを0.01質量%〜70質量%;及び(2)水不溶性成分5質量%以下を含有し、水不溶性成分含有量/ポリフェノール含有量が、... 詳細

  • 森永乳業株式会社の「 冷菓、及び冷菓の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】良好な口どけを有し、かつ、風味の持続性にも優れた冷菓の提供。【解決手段】以下の(1)〜(3)の特徴を有する冷菓及び冷菓の製造方法。(1)8.0質量%以上の油脂を含有、(2)凍結点が−5.0℃以... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ