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技術 中空シャフト鍛造品の離型装置

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 持田俊介荒木重臣小島壮一郎村上昌吾長田卓本田恭英
出願日 2013年8月28日 (6年10ヶ月経過) 出願番号 2013-176873
公開日 2015年3月12日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2015-044222
状態 特許登録済
技術分野 鍛造
主要キーワード 耐衝撃破壊性 中空棒状 ノックアウト部材 フランジ孔 液体ガラス ガラス潤滑剤 金型支持機構 中空部品
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

中空シャフト鍛造品上金型密着離型が困難になった場合でも、鍛造品を損傷させることなく確実に離型することができる離型装置を提供すること。

解決手段

下金型2内に装入された荒地に対して、上金型である凸状のポンチ3を押し付けることにより中空シャフト鍛造品37を製造する前後方押出鍛造装置に備えられた離型装置において、ポンチ3の外周面に形成された径小の段差部と、ポンチ3の外周面に配備され、且つ段差部に対応する爪部を有し、爪部が段差部に係合されて上下に昇降可能なポンチリング11と、ポンチリング11の上方に配備されると共に、ポンチリング11を下方に押し出すシリンダと、上シリンダとポンチリング11との間に配備され、上端部が上シリンダに当接し、且つ下端部がポンチリング11の上端面に当接し、ポンチリング11を押し出す上ノックアウト棒14と、を備える。

概要

背景

一般に、Ti-6Al-4Vなどのチタン合金は、優れた機械特性耐熱性を有することから、航空機や車両などの輸送機器エンジン部材、あるいはシャーシなどの構造部材に用いられている。
このようなチタン合金を用いて上述した構造部材に用いられる中空鍛造品中空シャフト鍛造品)を鍛造する方法として、金型を用いた熱間押出鍛造方法(熱間の据え込み鍛造方法)が用いられる。熱間押出鍛造方法は、予め製品形状を模して形成された金型内に加熱された被加工材装入し、被加工材を高温状態に保持したまま金型に沿った形状に引き伸ばすように変形させながら鍛造するものである。熱間押出鍛造方法を用いれば、鍛造中の変形において製品形状に沿ったメタルフローが得られるため他の加工方法に比べてより粘り強く、耐衝撃破壊性など機械的特性に優れた中空鍛造品を得ることができる。

中空鍛造品を鍛造する技術としては、例えば、特許文献1,2に開示されたものがある。
特許文献1には、穴加工を施した中空棒状難加工材の端部に穴を閉塞しないように据込み加工を施して肉厚部を形成し、次いで、その穴加工を施した中空棒状難加工材の穴に押込みパンチを押し込んで型入れ鍛造を行う難加工材の型入れ鍛造方法が開示されている。

特許文献2には、大径歯形成形ダイの歯形を介して中空部品の大径部外周に溝を形成すると共に、下パンチの歯形と、小径歯形成形ダイの歯形とを介して中空部品の小径部の内外周に溝を形成するようにした中空部品の内外径溝の成形方法において、前記中空部品の素材の大径部外径を前記大径歯形成形ダイの歯形の外径と略同径に設定すると共に、前記中空部品の素材の小径部の内外径を、前記下パンチの歯形と、前記小径歯形成形ダイの歯形との各中間径と略同径に設定して、小径部の内外周先端部を前記小径歯形成形ダイと下パンチとに同時に衝合させて成形を開始し、次いで前記大径部を成形する中空部品の内外径溝の成形方法が開示されている。

概要

中空シャフトの鍛造品が上金型密着離型が困難になった場合でも、鍛造品を損傷させることなく確実に離型することができる離型装置を提供すること。下金型2内に装入された荒地に対して、上金型である凸状のポンチ3を押し付けることにより中空シャフト鍛造品37を製造する前後方押出鍛造装置に備えられた離型装置において、ポンチ3の外周面に形成された径小の段差部と、ポンチ3の外周面に配備され、且つ段差部に対応する爪部を有し、爪部が段差部に係合されて上下に昇降可能なポンチリング11と、ポンチリング11の上方に配備されると共に、ポンチリング11を下方に押し出すシリンダと、上シリンダとポンチリング11との間に配備され、上端部が上シリンダに当接し、且つ下端部がポンチリング11の上端面に当接し、ポンチリング11を押し出す上ノックアウト棒14と、を備える。

目的

本発明は、上述の問題に鑑みて、中空シャフトの鍛造品が上金型に密着し離型が困難になった場合でも、鍛造品を損傷させることなく確実に離型することができる離型装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上方開放とされた凹状であって下金型内装入された被加工材に対して、上金型である凸状のポンチ押し付けることにより前後方押し出し鍛造によって中空シャフト鍛造品を製造する前後方押出鍛造装置に備えられた中空シャフト鍛造品の離型装置であって、前記凸状のポンチの基端側の外周面に形成された径小の段差部と、前記ポンチの外周面に配備され、且つ前記段差部に対応する爪部を有し、該爪部が前記段差部に係合されて上下方向に昇降可能とされているリング部材と、前記リング部材の上方に配備されると共に、該リング部材を下方に押し出す押圧シリンダと、前記押圧シリンダと前記リング部材との間に配備され、上端部が前記押圧シリンダに当接し、且つ下端部が前記リング部材の上端面に当接し、前記リング部材を押し出すノックアウト部材と、を有することを特徴とする中空シャフト鍛造品の離型装置。

請求項2

前記段差部は、上下方向を向く2つ以上の溝で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空シャフト鍛造品の離型装置。

技術分野

0001

本発明は、金型を用いてチタン製の中空シャフト鍛造品鍛造する技術に関し、特に、金型から中空シャフト鍛造品を離型する離型装置に関する。

背景技術

0002

一般に、Ti-6Al-4Vなどのチタン合金は、優れた機械特性耐熱性を有することから、航空機や車両などの輸送機器エンジン部材、あるいはシャーシなどの構造部材に用いられている。
このようなチタン合金を用いて上述した構造部材に用いられる中空鍛造品(中空シャフト鍛造品)を鍛造する方法として、金型を用いた熱間押出鍛造方法(熱間の据え込み鍛造方法)が用いられる。熱間押出鍛造方法は、予め製品形状を模して形成された金型内に加熱された被加工材装入し、被加工材を高温状態に保持したまま金型に沿った形状に引き伸ばすように変形させながら鍛造するものである。熱間押出鍛造方法を用いれば、鍛造中の変形において製品形状に沿ったメタルフローが得られるため他の加工方法に比べてより粘り強く、耐衝撃破壊性など機械的特性に優れた中空鍛造品を得ることができる。

0003

中空鍛造品を鍛造する技術としては、例えば、特許文献1,2に開示されたものがある。
特許文献1には、穴加工を施した中空棒状難加工材の端部に穴を閉塞しないように据込み加工を施して肉厚部を形成し、次いで、その穴加工を施した中空棒状難加工材の穴に押込みパンチを押し込んで型入れ鍛造を行う難加工材の型入れ鍛造方法が開示されている。

0004

特許文献2には、大径歯形成形ダイの歯形を介して中空部品の大径部外周に溝を形成すると共に、下パンチの歯形と、小径歯形成形ダイの歯形とを介して中空部品の小径部の内外周に溝を形成するようにした中空部品の内外径溝の成形方法において、前記中空部品の素材の大径部外径を前記大径歯形成形ダイの歯形の外径と略同径に設定すると共に、前記中空部品の素材の小径部の内外径を、前記下パンチの歯形と、前記小径歯形成形ダイの歯形との各中間径と略同径に設定して、小径部の内外周先端部を前記小径歯形成形ダイと下パンチとに同時に衝合させて成形を開始し、次いで前記大径部を成形する中空部品の内外径溝の成形方法が開示されている。

先行技術

0005

特開平6−339743号公報
特開平5−61015号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1に開示されるように、チタン合金等の難加工材を用いてラッパ中空製品を作成する押出鍛造は、従来から行われてきた。しかし近年、熱間押出鍛造で成形される中空鍛造品(中空シャフト鍛造品)は、機械的特性を向上させるために高いひずみを付与する複雑な変形を伴う鍛造加工を経て製造されることが多くなっている。このような複雑な鍛造加工で製造される中空鍛造品は金型と密着しやすく、離型が困難になる場合がしばしば発生するので、成形された中空鍛造品を損傷させることなく離型する方法及び手段が求められている。

0007

そこで、特許文献2にノックアウトピンとして開示されるような手段が用いられている。特許文献2に開示のインナパンチ鍛造金型における上金型と見ることができ、また大径歯形成形ダイ及び小径歯形成形ダイは下金型と見ることができるので、ノックアウトピンは、下金型から中空部品を離型させる手段であるといえる。
ところが、上述の中空シャフト鍛造品のように、高いひずみを付与する複雑な鍛造加工を施した場合、凸状の上金型と中空シャフトの中空部分が密着し離型が困難になるという問題が頻繁に生じる。このような密着状態において中空部品を離型させるためには、特許文献2の技術をもってしても困難であると思われる。

0008

そこで本発明は、上述の問題に鑑みて、中空シャフトの鍛造品が上金型に密着し離型が困難になった場合でも、鍛造品を損傷させることなく確実に離型することができる離型装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上述した課題を解決するため、本発明では以下の技術的手段を講じている。
本発明に係る中空シャフト鍛造品の離型装置は、上方開放とされた凹状であって下金型内に装入された被加工材に対して、上金型である凸状のポンチ押し付けることにより前後方押し出し鍛造によって中空シャフト鍛造品を製造する前後方押出鍛造装置に備えられた中空シャフト鍛造品の離型装置であって、前記凸状のポンチの基端側の外周面に形成された径小の段差部と、前記ポンチの外周面に配備され、且つ前記段差部に対応する爪部を有し、該爪部が前記段差部に係合されて上下方向に昇降可能とされているリング部材と、前記リング部材の上方に配備されると共に、該リング部材を下方に押し出す押圧シリンダと、前記押圧シリンダと前記リング部材との間に配備され、上端部が前記押圧シリンダに当接し、且つ下端部が前記リング部材の上端面に当接し、前記リング部材を押し出すノックアウト部材と、を有することを特徴とする。

0010

好ましくは、前記段差部は、上下方向を向く2つ以上の溝で構成されているとよい。

発明の効果

0011

本発明に係る中空シャフト鍛造品の離型装置によれば、中空シャフトの鍛造品が上金型に密着し離型が困難になった場合でも、鍛造品を損傷させることなく確実に離型することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の実施形態による中空シャフト鍛造品の製造手順を示す図である。
本実施形態による前後方押出鍛造装置のポンチ及び離型装置の分解図を示す図である。
本実施形態による前後方押出鍛造装置の鍛造前の状態を示す図である。
本実施形態による前後方押出鍛造装置の鍛造中の状態を示す図である。
本実施形態による前後方押出鍛造装置の鍛造後で離型前の状態を示す図である。
本実施形態による前後方押出鍛造装置の鍛造後で離型後の状態を示す図である。
本実施形態によるポンチ及び離型装置の変形例を示す図である。

実施例

0013

以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る中空シャフト鍛造品の離型装置について説明する。なお、本実施形態で鍛造される中空シャフト鍛造品(シャフト鍛造品と呼ぶこともある)は、航空機や車両などの輸送機器のエンジン部材、あるいはシャーシなどの構造部材に用いられる大型の中空シャフト鍛造品である。また、本実施形態における鍛造は、金型(上金型及び下金型)による圧下方向に対して、圧下方向に沿った前方側(下側)及び圧下方向とは反対の方向に沿った後方側(上側)に材料が変形し流れる鍛造であるため、前後方押出鍛造とも呼ばれる。

0014

本実施形態による中空シャフト鍛造品の離型装置10について説明する前に、中空シャフト鍛造品の鍛造方法を説明し、その後に離型装置10の構成を説明する。
図1を参照しながら、中空シャフト鍛造品の鍛造方法(前後方押出鍛造方法)について説明する。図1は、中空シャフト鍛造品の製造手順を示す図であり、図1(a)〜図1(d)が前鍛造工程を示し、図1(e)〜図1(f)が前後方押出鍛造工程(本鍛造工程)を示している。

0015

図1に示す鍛造方法は、図1(a)〜図1(d)に示す幾つかの前工程(前鍛造工程)を経て凹状の被加工材(すなわち荒地)34を成型し、その後、図1(e)〜図1(f)に示すように、成型した荒地を前後方押出鍛造装置1によって前後方押出鍛造することで、最終製品である中空シャフト鍛造品37を鍛造するものである。
まず、図1(a)〜図1(d)に示す前工程(前鍛造工程)について説明する。

0016

前鍛造工程は、例えばチタン合金(Ti-6Al-4V)製の鋳片を中央が凹状の荒地に変形させる工程である。なお、本実施形態で行われる鍛造方法は、α+β鍛造を用いることとする。
α+β鍛造とは、荒地をα+β温度(およそ950℃)域内になるように加熱し、鍛造中の材料温度相当ひずみを適正に制御して材料特性満足させると同時に、金型鍛造によって製品形状(中空シャフト鍛造品)をつくりこむ鍛造熱処理技術である。

0017

図1(a)に示す工程は、鋳片から所定の径(太径)に鍛造されたビレット30を細長細径)のビレット31に鍛造するビレット鍛造工程である。ビレット鍛造工程では、太径ビレット(φ500mm)を加熱炉でα+β温度域(950℃)に加熱し、加熱した鋳片を外径がφ250mm程度の細長(細径)のビレットになるように据込鍛造を行う。ビレット鍛造工程で鍛造された細長のビレット31は、図1(b)及び図1(c)に示す据込鍛造工程に送られる。

0018

図1(b)及び図1(c)に示す工程は、圧下を繰り返しながら細長のビレット31を短尺のビレット32に鍛造した後、略矩形状のビレット33に鍛造する据込鍛造工程である。
この据込鍛造工程を終えた矩形状ビレット33は、図1(d)に示す中空鍛造工程に送られる。

0019

図1(d)に示す工程は、凸状のポンチを有する上金型を用いて、据込鍛造工程にて鍛造された短尺の矩形状ビレット33の軸心方向中央部に凹状の窪み及び孔が形成された荒地34を製造する中空鍛造工程である。
中空鍛造工程を終えた荒地34は、穿孔工程(図示せず)に送られて、打抜き鍛造・せん断加工などによって荒地34の軸心周りの中心部が軸心方向に沿って穿孔(貫通)される。なお、機械加工などによって、断面視凹状(U字状)の荒地34の底部を貫通させてもよい。

0020

続く図1(e)〜図1(f)に示す潤滑剤塗布工程及び中空シャフト鍛造工程を説明する前に、図1(f)に示す中空シャフト鍛造工程で用いる前後方押出鍛造装置(熱間押出鍛造装置)1の構成を説明する。
図1(f)に示すように、本実施形態で用いられる前後方押出鍛造装置1は、加熱された荒地(凹状の被加工材)34を金型(後述する下金型2及び上金型3)の形状に沿って熱間状態で変形させることにより、中空且つ漏斗状のシャフト鍛造品37を成型するものである。凹状の荒地34は、図1(a)〜図1(d)に示す前工程(前鍛造工程)によって鍛造される。

0021

前後方押出鍛造装置1は、シャフト鍛造品37を成型するための金型を有している。この金型は、荒地34が装入されて載置される下金型2と、この下金型2に載置された荒地34を上方から圧下する上金型(後述するポンチ)3とを有し、上下2つに分割できる構成となっている。
この金型に加えて、前後方押出鍛造装置1は、シャフト鍛造品37を下金型2から押し上げて離型する下ノックアウト棒4と、シャフト鍛造品37を上金型3から離型する離型装置10と、離型装置10の構成部材であるポンチリング11を押下する上シリンダ(押圧シリンダ)5とを有している。この上シリンダ5は、上金型3と密着したシャフト鍛造品37に上方から接するポンチリング(リング部材)11の上方に配置されると共に、該ポンチリング11を下方に押し出して上金型3からシャフト鍛造品37を離型するシリンダである。

0022

下金型2は、軸状の孔部21と、該孔部21の上部に連接して形成された漏斗状の凹部(据え込み部)22とを有し、この孔部21及び凹部(すなわち据え込み部)22に凹状の荒地34が装入されるようになっている。
詳しくは、下金型2の幅方向中央であって上部側には、その内径が荒地34の外径より若干大きく、且つ漏斗状の孔である凹部22が形成されており、この凹部22の内部は荒地34を上方から下方に向かって装入可能となっている。

0023

この漏斗状の凹部22は、上部に向かうにつれて広がるように拡径されたテーパ状の錐面23と、該錐面23の上部に連接して形成された円筒状のフランジ孔部とで構成されている。錐面23は、下方に向かうにしたがって内径が徐々に小さくなる(先細る)ように形成されており、この錐面23に荒地34を載置することができる。また、フランジ孔部の開口径は、荒地34より若干大きい径、すなわち荒地34の外径が嵌り込んで面接触する程度の径である。言い換えると、錐面23及びフランジ孔部の内周壁は、荒地34の外周面と面接触することで荒地34を支持するようになっており、荒地34の上下方向に沿った軸心と下金型2(凹部22)の上下方向に沿った軸心とがほぼ一致する。つまり、荒地34を下金型2(凹部22)に装入することで、装入された荒地34をセンタリングすることができる。

0024

下金型2の幅方向中央であって凹部22の下方側は、荒地34(フランジ孔部の内径)よりも小径の軸状の孔部(貫通孔)21が形成されており、その孔部21を後述する下ノックアウト棒4が通過するようになっている。
下金型2の孔部21の下側には、鍛造が終了したシャフト鍛造品37を下金型2から排出する下ノックアウト棒4と、この下ノックアウト棒4を上下方向に移動させるシリンダ機構(図示略)とが設けられている。下ノックアウト棒4は、下金型2の孔部21に対応した位置に上下方向に移動可能に配置されており、シリンダ機構によって下ノックアウト棒4を上方に移動させてシャフト鍛造品37(鍛造後の荒地34)を押し上げることでシャフト鍛造品37を下金型2から引き剥がせるようになっている。

0025

また、下金型2の下側には、金型支持機構(図示略)が設けられており、金型支持機構によって下金型2を床面などで支持できる。
上金型3は、荒地34を圧下するためのポンチであって、下金型2の上方に配置されており、下金型2内に載置された荒地34に対して上方から近接離反可能となっており、上金型3である上金型3(つまり、ポンチ3)を下降させることで荒地34を上方から押しつぶすように圧下するものである。

0026

ポンチ3は、下方を向く凸状であって、荒地34の内周面側に嵌り込む軸部3aと、該軸部3aの上部に連接して形成され且つ漏斗状の押出部3bとを有するものであり、後述する離型装置10が設けられる。特に、押出部3bの周りには、押出部3bの外表面を取り囲むように離型装置10を構成する円環状のポンチリング11が設けられる。
押出部3bは、略円柱状の部材であって、その上方の外表面には、ほぼ径が一定で円筒形状の胴面が形成され、その下方の外表面は、上部に向かうにつれて広がるように拡径されて胴面と連続するテーパ状の錐面が形成される。その錐面は、ポンチ2の軸心に対して斜めに起立した状態となっている。詳しくは、該錐面とポンチ3の軸心とがなす傾斜角θがポンチ3の軸心に対して例えば45°以上の広角とされ、図1紙面に向かった側面視において錐面が外側に張り出す形状(凸状)とされている。

0027

錐面をこのようなテーパ状に形状することで、下金型2に装入された荒地34を下方に押し出す荷重の成分を大きくすることができるので、前方押し出し鍛造が進みやすくなる。また、このテーパ状に形状された錐面によって、荒地34を横方向に押し付ける荷重の成分が小さくなる。その結果、荒地34と下金型2及びポンチ(上金型)3との間に生じる摩擦が小さくなり、小さい荷重でシャフト鍛造品37を成型することができる。

0028

なお、本実施形態の下金型2及びポンチ3は、SKT4、若しくはSKT61(熱間鍛造用鋼)を用いて作成されている。
離型装置10の詳細については後述するが、ここでは、離型装置10のポンチリング11の構成についてその概略を説明する。
ポンチリング11は、ポンチ3の押出部3bの胴面の上方を取り囲む円環状の部材であって、押出部3bの外径よりも若干大きな内径を形成する内周面を有すると共に、下金型2上部のフランジ孔部の開口径に比べてやや小さな外径(荒地の外径とほぼ同径)を形成する外周面を有する。これにより、ポンチリング11は、内周面がポンチ3の押出部3bの胴面とほぼ接した状態となっている。

0029

上述の構成を有するポンチリング11は、ポンチ3の軸心方向に沿って押出部3bの胴面上を上下方向に所定の範囲で移動(スライド)することができる。ポンチリング11は、所定の範囲内における上方の上限の位置(上限位置)までスライドしたときに、ポンチリング11の下方に突出するポンチ3のサイズがシャフト鍛造品37の鍛造に適したサイズとなるように、スライド量やポンチ3の軸心方向に沿った長さが決められている。ポンチリング11、及びポンチリン11を有する離型装置10の構成は、後に詳しく説明する。

0030

前後方押出鍛造装置1は、このポンチリング11を有する離型装置10と一体となったポンチ(上金型)3によって、下金型2に装入された荒地34の上部を上方から圧下する。
引き続き図1を参照し、上述の前後方押出鍛造装置(熱間押出鍛造装置)1及び荒地34を用いた、図1(e)〜図1(f)に示す潤滑剤塗布工程及び中空シャフト鍛造工程(本鍛造工程)について説明する。

0031

まず、図1(e)を参照して、中空鍛造工程及び穿孔工程を経て得られた荒地34(中央が上下方向に貫通された荒地)は、図1(e)に示す潤滑剤塗布工程に送られて、液体ガラス潤滑剤や粉末ガラス潤滑剤などのガラス潤滑剤35が塗布される。この潤滑剤塗布工程は、図1(f)に示す中空シャフト鍛造工程の前準備として行われるものであり、荒地34(チタン合金などの難加工材)の表面をガラス潤滑剤35で被覆することにより、鍛造時における金型と荒地34との焼付発生を抑制すると共に、鍛造時において金型と荒地34との間での潤滑性を高めている。また、鍛造終了後にシャフト鍛造品37を金型から引き剥がす際の離型性を向上させてもいる。

0032

潤滑剤塗布工程を終えた荒地34は、次工程の中空シャフト鍛造工程に送られる。
中空シャフト鍛造工程は、中空鍛造工程にて鍛造された後、穿孔工程にて底部が削除され潤滑剤35が塗布された荒地34を、中空、且つ漏斗状のシャフト鍛造品37に成型する工程である。
図1(f)に示す中空シャフト鍛造工程では、予め、ポンチ(上金型)3及び下金型2を所定の温度に加熱しておき、ガラス潤滑剤35が塗布された荒地34を、加熱された下金型2の漏斗状の凹部22に装入して、装入された荒地34の底部を漏斗状の凹部22に嵌め込むように固定する。その後、漏斗状の凹部22に固定された荒地34に対して、中央部に下方を向く凸状のポンチ(上金型)3を押し付けて前後方押出鍛造を行う。

0033

前後方押出鍛造では、荒地34は、ポンチ3の圧下によって前方(下方)と後方(上方)に同時に押し出される。さらに、荒地34はポンチ3のさらなる圧下によって、荒地34全体が下金型2の下方、すなわち凹部22の漏斗形状に沿って滑るように押し出される。このように荒地34が変形することで、中空、且つ漏斗状のシャフト鍛造品37が得られる。

0034

このとき、図1(f)の下に示すように、荒地34の変形が進んでポンチ3が下金型2に深く入り込むと、上金型であるポンチ3の外周に設けられたポンチリング11の下面と荒地34の上面とが接触する。さらなる押し込みによってポンチ3は下金型2にさらに入り込むが、荒地34と接触したポンチリング11は、接触した荒地34に押されて上方へスライドする。上限位置までスライドしたポンチリング11は、ポンチ3と共に荒地34を圧下する。

0035

上述したように、ポンチ3のサイズは、ポンチリング11が上限位置までスライドしたときに、シャフト鍛造品37の鍛造に適したサイズとなる。つまり、従来の上金型の構成においては、ポンチの周りに当該上限位置に形成されたポンチリングに相当する部材を有することとなる。これに対して、本実施形態によるポンチリング11は、荒地34と接触してからしばらくの間上限位置より下に位置するので、従来の上金型よりも早く荒地34と接触することができる。この荒地34との早めの接触により、荒地34上部の冷却が促進され、荒地34上部においてポンチリング11と下金型2との間に生じるバリの発生を抑制することができ、ポンチ3による荒地34の前方押出しをスムーズに行うことができる。

0036

このように鍛造されたシャフト鍛造品37は、下金型2(孔部21)の下方に備えられている下ノックアウト棒4により下金型2から引き剥がされるように排出される(図示せず)。
しかし、シャフト鍛造品37は、下ノックアウト棒4によって下金型2から離型することができた場合でも、上金型であるポンチ3に密着することがある。特に、上述した中空シャフト鍛造品37のように長尺の中空鍛造品の場合、ポンチ3が中空部分に深く入り込んだうえに、温度が低下するにつれて収縮した中空シャフト鍛造品37がポンチ3に密着してしまう。これは、ポンチ3に対して中空シャフト鍛造品37を焼き嵌めしたような状態であり、ポンチ3と中空シャフト鍛造品37は、非常に強固に密着してしまう。

0037

このように、中空シャフト鍛造品37がポンチ3に密着した場合は、上限位置にあるポンチリング11を下方に押し下げる力を加える。ポンチリング11を下方に押し下げれば、ポンチ3に密着した中空シャフト鍛造品37を損傷させることなく離型することができる。
図2図6を参照し、ポンチ3及び上述のポンチリング11を有する離型装置10の構成について、詳しく説明する。

0038

図2は、本実施形態による前後方押出鍛造装置1のポンチ3及び離型装置10の分解図を示す。図2(a)〜図2(e)は、ポンチ3及び離型装置10を側方から見たときの側面図であり、図2(a′)〜図2(e′)は、ポンチ3及び離型装置10を上方から見たときの上面図である。図3は、本実施形態による前後方押出鍛造装置1の鍛造前の状態を示す。図4は、本実施形態による前後方押出鍛造装置1の鍛造中の状態を示す。図5は、本実施形態による前後方押出鍛造装置1の鍛造後で離型前の状態を示す。図6は、本実施形態による前後方押出鍛造装置1の鍛造後で離型後の状態を示す。

0039

図2に示すように、離型装置10は、ポンチリング11、ポンチ3に形成された段差部12、上型取付板13、上ノックアウト棒14、上型プレート15、及び上シリンダ(押圧シリンダ)5を有している。
図2(a)を参照し、ポンチ3は、上述のとおり、下方を向く凸状の部材であって、荒地34の内周面側に嵌り込む軸部3aと、当該軸部3aの上部に連接して形成され且つ漏斗状の押出部3bとを有するものである。ポンチ3は、先端側の軸部3aとは反対側(基端側)の押出部3bの上方が押出部3bの径より小さな径(径小)となるように凹状に切り欠かれた切欠きとして、押出部3bの外周面からポンチ3の軸心方向に後退した段差部12を有している。

0040

図2(a′)の上面図に示すように、段差部12は、上下方向を向く2つ以上の溝で構成され、例えば、押出部3bの外周面の周方向に沿って等間隔に形成された4カ所の凹状の切欠きによって構成される。各切欠きは、ポンチ3の軸方向に沿って所定の長さ(高さ)を有し、上方が開放されている。加えて、ポンチ3の上面には、ポンチ3の軸心とほぼ同心となるようにボルト穴3cが形成されている。

0041

図2(b)を参照し、ポンチリング11は、上述のとおり、ポンチ3の押出部3bの胴面の上方を取り囲む円環状のリング部11aと、リング部11aの内周面に形成された突起である爪部11bと、リング部11aの上面に設けられた支柱部11cとを有する。
リング部11aは、所定の厚みを有する円筒状(管状)の部材であって、ポンチ3の軸心方向に沿って所定の長さ(高さ)を有し、ポンチ3の押出部3bの外径よりも若干大きな内径を形成する内周面を有すると共に、下金型2上部のフランジ孔部の開口径に比べてやや小さな外径(荒地34の外径とほぼ同径)を形成する外周面を有する。

0042

爪部11bは、リング部11aの内周面の上方で、ポンチ3の押出部3bの上方に形成された上下方向を向く2つ以上の溝で構成される段差部12に対応する位置に、段差部12の凹形状に噛み合う形状の凸状の突起として設けられている。図2(b′)に示すように、爪部11bは、リング部11aの内周面の周方向に沿って等間隔に形成された4カ所の凸状の突起によって構成される。この爪部11bをポンチ3の段差部12に係合することで、ポンチリング11はポンチ3に装着される。

0043

爪部11bの幅や高さは、段差部12の溝の幅や高さより若干小さいものとされているため、爪部11bは溝に沿って上下摺動自在であり、この上下摺動によって、リング部11aが、ポンチ3の軸心方向に沿って押出部3bの胴面上を上下方向に所定の範囲で移動(スライド)することができる。
支柱部11cは、例えば、リング部11aの上面において爪部11bの上方に対応する位置に設けられた4本の四角柱の柱状の部材であって、リング部11aの上面からポンチ3の軸方向に沿って上方に向かって延びるように設けられ、リング部11aと一体となっている。

0044

以上の説明において、段差部12は、4カ所の切欠きによって構成されていたが、ポンチ3の押出部3bの外周面の周方向に沿って全周にわたって形成された切欠きによって構成されてもよい。このとき、ポンチリング11の爪部11b(突起)は、ポンチリング11の内周面の周方向に沿って全周にわたって形成されてもよい。
図2(c)を参照し、上型取付板13は、ポンチリング11の支柱部11cの長さよりも小さい所定の厚みを有する(薄厚とされた)、正方形などの四角形板材である。図2(c′)に示すように、上型取付板13の中央には、ポンチ3上面のボルト穴3cに対応する貫通孔であるボルト穴13aが形成されており、該ボルト穴13aの周囲には、ポンチ3に装着されたポンチリング11の4本の支柱部11cに対応する位置に該支柱部11cを遊嵌状態で挿通させるための貫通孔である4つの支柱穴13bが形成されている。

0045

図2(d′)を参照し、上ノックアウト棒14(ノックアウト部材)は、上型取付板13に形成された4つの支柱穴13bに架け渡されるように、四角柱で棒状の2本の部材がほぼ直角に交差した十字形状の部材である。図2(d)に示すように、十字形状の上ノックアウト棒14の交差部分には上方に向かって突出する上突起14a(上端部)が設けられ、該十字形状の4つの端部のそれぞれには、上型取付板13に形成された4つの支柱穴13bに対応して下方に向かって突出する4つの下突起14b(下端部)が設けられている。この上ノックアウト棒14の形状は、コの字(又はCの字)型の2つの部材が、それぞれの開口を下方に向けて、互いに直角に交差しているともいえる。

0046

上ノックアウト棒14は、上型取付板13に形成された4つの支柱穴13bに下突起14bを対応させて上型取付板13の上方に設けられるので、4つの支柱穴13bから突出したポンチリング11の上端面である支柱部11cの上面に当接して該支柱部11cを押圧することができる。
図2(e)を参照し、上型プレート15は、上ノックアウト棒14の上突起14aから下突起14bまでの高さ(厚み)よりも大きい所定の厚みを有する部材であって、上型取付板13とほぼ同じか若干大きい四角形などの平板の板材である。上型プレート15の下面のほぼ中央部には、厚み方向に減肉することで、上ノックアウト棒14を上方から覆うように収容可能な収容空間15aが形成されている。

0047

上型プレート15は、上型取付板13の上方に設けられた上ノックアウト棒14を、上型取付板13の上方から該収容空間15aに収容することができる。この収容空間15aは、収容した上ノックアウト棒14の横方向の移動をほとんど許容することなく、上下方向の移動のみを許容する形状及び大きさを有し、上ノックアウト棒14の上突起14aに対応する位置に、該上突起14aが嵌り込む貫通孔15bが形成されている。

0048

このとき、上型プレート15の厚み方向に沿った収容空間15aの深さは、上ノックアウト棒14の上突起14aから下突起14bまでの高さとほぼ同じか若干深く、収容空間15aは、上ノックアウト棒14の全体を完全に収容することができる。
上シリンダ5は、上型プレート15の貫通孔15bに嵌り込んだ上ノックアウト棒14の上突起14a(上端部)に当接して下方に押下するための棒状の部材であるシリンダ軸5aを有するシリンダ機構である。この上シリンダ5は、前後方押出鍛造装置1の最も上方に設けられて、シリンダ軸5aを下方に移動させることで上ノックアウト棒14を下方向に押下しポンチリング11を下方に押し出す。本実施形態で参照する図面においてはシリンダ軸5aのみを示し、上シリンダ5を構成する他の部材及び機構については図示しない。

0049

図2において分解状態で示されたポンチ3、ポンチリング11、上型取付板13、上ノックアウト棒14、上型プレート15、及び上シリンダ5は、以下のように組み付けられる。
まず、ポンチリング11の爪部11bをポンチ3の段差部12に係合させることでポンチリング11をポンチ3へ装着し、ポンチ3に装着されたポンチリング11の支柱部11cを上型取付板13のボルト穴13aの周囲に形成された支柱穴13bに挿通する。その上で、上型取付板13の上方からボルト穴13aに螺合させたボルトをポンチ3の上面に形成されたボルト穴3cにも螺合させて、上型取付板13とポンチ3を締結する。これにより、ポンチ3の段差部12の開放された上方が上型取付板13によって塞がれ、ポンチリング11は、その爪部11bがポンチ3の段差部12の高さの範囲で上下方向に昇降可能となる。ポンチリング11が該段差部12の高さの範囲内における上方の上限の位置(上限位置)まで上昇(スライド)すると、ポンチリング11の支柱部11cが上型取付板13の上面よりも上方に突出した状態となり、該範囲内における下方の下限の位置(下限位置)まで降下(スライド)すると、ポンチリング11の支柱部11cが上型取付板13の上面よりも下方に位置する状態となる。

0050

次に、上型プレート15の収容空間15aに上ノックアウト棒14を収容する。その上で、上型プレート15を、収容した上ノックアウト棒14の下突起14bが先にポンチ3と組み付けられた上型取付板13の支柱穴13bの位置に配置されるように、上型取付板13に重ね合わせ、上型プレート15と上型取付板13をボルト等を用いて一体となるように締結する。

0051

図3に示すように、このように組み付けられて一体となったポンチ3、ポンチリング11、上型取付板13、上ノックアウト棒14、及び上型プレート15を、ポンチ3の先端を下方に向けて下金型2の上方に配置する。その上で、上シリンダ5を、上型プレート15の上方でシリンダ軸5aが上ノックアウト棒14の上突起14aの上に直立するように配置する。

0052

この上シリンダ5の配置によって上ノックアウト棒14(ノックアウト部材)は、上シリンダ5(押圧シリンダ)とポンチリング11との間に配置され、上ノックアウト棒14の上端部である上突起14aが上シリンダ5に当接し、且つ上ノックアウト棒14の下端部である下突起14bがポンチリング11の支柱部11cの上端面に当接することとなる。

0053

上記の手順によって、図3に示すようなポンチ3及び離型装置10を得ることができる。
最後に、図3図6を参照し、本実施形態による離型装置10の動作について説明する。なお、図3図6においては、離型装置10のポンチリングの周囲を丸(○)で囲んで拡大図として示している。

0054

図3は、中空シャフト鍛造品37を鍛造する前の前後方押出鍛造装置1及び荒地34の状態を示している。離型装置10と一体のポンチ3(上金型)は下金型2から離れて上昇し、下金型2には荒地34が装入されている。このとき、離型装置10において、ポンチリング11及び上ノックアウト棒14は昇降範囲における下限位置にある。
図3に示す状態に続いて、図4に示す状態となる。図4は、中空シャフト鍛造品37を鍛造中の前後方押出鍛造装置1の状態を示している。荒地34は、上金型であるポンチ3とポンチリング11に圧下されて、下金型2との間で変形した鍛造品に成形されつつある。このとき、離型装置10において、ポンチリング11及び上ノックアウト棒14は、荒地34が変形した鍛造品の上端に押し上げられて昇降範囲における上限位置にあると共に、上方への移動が規制されたポンチリング11は該鍛造品を上面から圧下する。

0055

図4に示す状態に続いて、図5に示す状態となる。図5は、中空シャフト鍛造品37を鍛造後の前後方押出鍛造装置1の状態を示している。鍛造されたシャフト鍛造品37は、下ノックアウト棒4の上昇によって下金型2から離型されたが、上金型であるポンチ3に密着してポンチ3と共に上方へ持ち上げられている。このときポンチ3は、離型装置10の上シリンダ5のシリンダ軸5aが上型プレート15の上面側に露出した上ノックアウト棒14と接触する位置まで上昇する。

0056

図5に示す状態に続いて、図6に示す状態となる。図6は、中空シャフト鍛造品37を上金型であるポンチ3から離型した後の前後方押出鍛造装置1の状態を示している。上シリンダ5のシリンダ軸5aが下降して、接触している上ノックアウト棒14が押し下げられると、上ノックアウト棒14がポンチリング11を押し下げる。押し下げられたポンチリング11は、中空シャフト鍛造品37をポンチ3の先端側に向かって下方に押し下げることで、中空シャフト鍛造品37をポンチ3から引きはがす。この図6に示す離型装置10の動作によって、中空シャフト鍛造品37が前後方押出鍛造装置1から取り出される。

0057

以上まとめれば、本実施形態による離型装置10において、ポンチ3、上型取付板13及び上型プレート15は、ボルト3などによって一体に組み付けられて固定されているが、図3図6の拡大図に示すように、ポンチリング11は、ポンチ3に形成された段差部12内の爪部11bの可動範囲(昇降範囲)において、上型取付板13の支柱穴13bに沿って昇降(スライド)可能である。このポンチリング11の支柱部11cの上には上ノックアウト棒14の下突起14bが接しており、昇降するポンチリング11と共に昇降する。

0058

ポンチリング11が上昇して昇降範囲の上限位置にまでスライドしたとき、ポンチリング11に押し上げられて上昇した上ノックアウト棒14も上型プレート15の収納空間15a内における上限位置にまでスライドする。上ノックアウト棒14が上昇すると、上ノックアウト棒14の上突起14aが収納空間15aに形成された貫通孔15bに嵌り込み、上型プレート15の上面側に上ノックアウト棒14の上突起14aが露出する。この露出した上突起14aを下方へ押し込めば、上ノックアウト棒14が下方に押し下げられると共に、ポンチリング11も下方へ押し下げられる。

0059

このように、離型装置10によって昇降可能なポンチリング11を得ることができるので、ポンチリング11は従来の上金型よりも早く荒地34と接触して荒地34上部の冷却を促進することができ、それによって荒地34上部においてポンチリング11と下金型2との間に生じるバリの発生を抑制することができるので、ポンチ3による荒地34の前方押出しをスムーズにすることができる。また、本実施形態による離型装置10は、昇降可能なポンチリング11を用いることによって、中空シャフトの鍛造品37が上金型3に密着し離型が困難になった場合でも、鍛造品を損傷させることなく確実に離型することができるという効果を生む

0060

なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件操業条件、各種パラメータ構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。

0061

たとえば、上述の実施形態では、ポンチ3が段差部12を有し、ポンチリング11が爪部11bを有していた。しかし、図7に示すように、ポンチ3が爪部11bを有し、ポンチリング11が段差部12を有するように構成することも可能である。
また、上述の実施形態では、図2に示すように、上型取付板13は、ポンチリング11の4本の支柱部11cに対応してほぼ90°ピッチで4箇所に4つの支柱穴13bを設けており、上ノックアウト棒14は、これら4本の支柱部11c及び4つの支柱穴13bに対応して4つの下突起14bを設けている。しかし、上型取付板13は、支柱穴13bの数を4つに限らず、2つ又は3つなど任意の位置に任意の数の支柱穴13bを設けることができる。従って、上型取付板13は、ほぼ180°ピッチで2箇所に2つの支柱穴13bを設けてもよいし、ほぼ120°ピッチで3箇所に3つの支柱穴13bを設けてもよい。この場合も、ポンチリング11の支柱部11c、及び上ノックアウト棒14の下突起14bは、上型取付板13の支柱穴13bの数及び位置に対応するように設けられる。

0062

1前後方押出鍛造装置(熱間押出鍛造装置)
2下金型
3上金型(ポンチ)
3a 軸部
3b押出部
3cボルト穴
4 下ノックアウト棒
5 上シリンダ
5aシリンダ軸
10離型装置
11 ポンチリング
11a リング部
11b 爪部
11c支柱部
12段差部
13上型取付板
13a ボルト穴
13b 支柱穴
14 上ノックアウト棒
14a 上突起
14b 下突起
15上型プレート
15a 収容空間
15b貫通孔
21 孔部
22 凹部
23 錐面
30ビレット(太径ビレット)
31細長のビレット
32短尺のビレット
33矩形状ビレット
34被加工材(荒地)
35ガラス潤滑剤(潤滑剤)
37中空シャフト鍛造品(シャフト鍛造品)

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