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技術 作業機械の油圧制御装置

出願人 日立建機株式会社
発明者 宇田川勉石川広二中山晃泉枝穂山下亮平森木秀一
出願日 2013年8月22日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2013-172509
公開日 2015年3月2日 (4年7ヶ月経過) 公開番号 2015-040604
状態 特許登録済
技術分野 流体圧回路(1) 掘削機械の作業制御
主要キーワード 動作バランス 動作部位 目標吐出圧 最大開口面積 流量制御性 圧力テーブル 流入制御 速度制御性
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

操作装置操作入力に対して油圧アクチュエータ速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる作業機械油圧制御装置の提供する。

解決手段

速度検出部18A,18Bで検出された速度及び目標速度演算部25A1,25B1で演算された目標値を基に油圧アクチュエータの駆動圧の目標値を演算する目標駆動圧演算部26A,26Bと、吐出圧センサ17で検出された吐出圧及び目標駆動圧演算部26A,26Bで演算された目標値に応じて、油圧ポンプ12の吐出量の目標値を演算する目標吐出量演算部30とを備え、流入制御部19A,19Bは、目標駆動圧演算部26A,26Bで演算された目標値に応じて、油圧アクチュエータへの作動油の圧力を制御し、コントローラ20は、油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量演算部30で演算された目標値に制御する。

概要

背景

一般に、油圧ショベルホイールローダ等の作業機械は、油圧ポンプから圧油として吐出された作動油によって動作する油圧シリンダ等の複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータを操作する操作装置とを備えており、この操作装置の操作入力に応じて各油圧アクチュエータに作動油が分配されることにより、旋回体旋回動作ブーム等の回動動作複合的に行われる。

作業機械の各油圧アクチュエータは動作中にかかる負荷の変動が大きくなり易いので、負荷が変動しても操作装置の操作性能をある程度維持できる油圧制御装置を備えた作業機械が要望されている。このような油圧制御装置に適した技術として、各油圧アクチュエータの負荷を検出して補正を行うロードセンシングシステムが着目されており、この種のロードセンシングシステムが適用された作業機械の従来技術の1つとして超小旋回式油圧作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。

具体的には、この従来技術の超小旋回式油圧作業機は、油圧ポンプ、及び旋回モータブームシリンダ等の複数の油圧アクチュエータの他に、油圧ポンプから各油圧アクチュエータへ吐出された作動油の流れを制御する方向制御弁と、油圧ポンプから各油圧アクチュエータへ吐出された作動油の圧力を制御する圧力補償弁と、油圧ポンプの吐出圧と各油圧アクチュエータの負荷圧とを所定の差圧に保つポンプ容量制御シリンダ及びロードセンシングバルブ等の吐出量制御部とを備えている。

そして、圧力補償弁が方向制御弁の前後の差圧を一定に保ち、吐出量制御部が複数の油圧アクチュエータのうち最も高い油圧アクチュエータの負荷圧よりも目標差圧、すなわちロードセンシング差圧だけ高くなるように油圧ポンプの吐出量を制御することにより、各油圧アクチュエータの負荷に拘わらず、方向制御弁のスプール開口面積に応じて各油圧アクチュエータへ流入する作動油の流量を確保することができる。これにより、操作装置の操作入力に対して各油圧アクチュエータの高い速度制御性を実現することができるので、作業者が所望する各油圧アクチュエータの速度を迅速に得ることができる。

ここで、油圧ショベル等の作業機械では、各油圧アクチュエータによって駆動される動作部位毎にその自重作業対象物慣性質量、及び作業対象物から受ける反力による負荷等が異なるので、必ずしも各動作部位に対して上述したような同一の特性が求められるとは限らない。例えば、バケットは速度制御性に優れたものが比較的好まれるが、旋回装置やブーム等は速度制御性の他に力制御性についても良好なものが望ましい。

概要

操作装置の操作入力に対して油圧アクチュエータの速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる作業機械の油圧制御装置の提供する。速度検出部18A,18Bで検出された速度及び目標速度演算部25A1,25B1で演算された目標値を基に油圧アクチュエータの駆動圧の目標値を演算する目標駆動圧演算部26A,26Bと、吐出圧センサ17で検出された吐出圧及び目標駆動圧演算部26A,26Bで演算された目標値に応じて、油圧ポンプ12の吐出量の目標値を演算する目標吐出量演算部30とを備え、流入制御部19A,19Bは、目標駆動圧演算部26A,26Bで演算された目標値に応じて、油圧アクチュエータへの作動油の圧力を制御し、コントローラ20は、油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量演算部30で演算された目標値に制御する。

目的

本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、操作装置の操作入力に対して油圧アクチュエータの速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる作業機械の油圧制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された作動油によって動作する複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータを操作する操作装置とを備えた作業機械に設けられ、前記操作装置による操作入力を受けて前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへ吐出される作動油の流量を制御する油圧制御部を備えた作業機械の油圧制御装置において、前記油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出部と、前記複数の油圧アクチュエータの速度を検出する速度検出部と、前記複数の油圧アクチュエータへ流入する作動油の圧力を制御する流入制御部と、前記操作装置によって操作された操作量に基づいて、前記複数の油圧アクチュエータを動作させる速度の目標値を演算する目標速度演算部と、前記速度検出部によって検出された前記速度及び前記目標速度演算部によって演算された前記目標値に基づいて、前記複数の油圧アクチュエータを駆動する駆動圧の目標値を演算する目標駆動圧演算部と、前記吐出圧検出部によって検出された前記吐出圧及び前記目標駆動圧演算部によって演算された前記目標値に応じて、前記油圧ポンプの吐出量の目標値を演算する目標吐出量演算部とを備え、前記流入制御部は、前記目標駆動圧演算部によって演算された前記目標値に応じて、前記複数の油圧アクチュエータへ流入する作動油の圧力を制御すると共に、前記油圧制御部は、前記油圧ポンプの前記吐出量を前記目標吐出量演算部によって演算された前記目標値に制御することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。

請求項2

請求項1に記載の作業機械の油圧制御装置において、さらに、前記操作装置によって操作された前記操作量に基づいて、前記駆動圧の上限圧力を設定する圧力制限部を備え、前記目標駆動圧演算部は、前記速度検出部によって検出された前記速度、前記目標速度演算部によって演算された前記目標値、及び前記圧力制限部によって設定された前記駆動圧の上限圧力に基づいて、前記駆動圧の目標値を演算することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。

請求項3

請求項1に記載の作業機械の油圧制御装置において、前記目標駆動圧演算部は、演算した前記駆動圧の前記目標値よりも所定値だけ低い値を演算結果として前記目標吐出量演算部へ出力することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。

請求項4

請求項1に記載の作業機械の油圧制御装置において、前記操作装置によって操作される前記操作量と前記目標速度演算部によって演算される前記目標値との関係が予め記憶された記憶部と、この記憶部に記憶された関係を前記目標駆動圧演算部によって演算された前記目標値に応じて補正する関係補正部を備え、前記目標速度演算部は、前記関係補正部によって補正された前記関係に対し、前記操作装置によって操作された前記操作量を適用して前記目標値を演算することを特徴とする作業機械の油圧制御装置。

請求項5

請求項1ないし4のいずれか1項に記載の作業機械の油圧制御装置において、前記流入制御部は、前記油圧ポンプと前記複数の油圧アクチュエータとの間に設けられ、通過する作動油の圧力を制御する圧力制御弁を含み、前記圧力制御弁は、外部からの入力信号を受信して駆動し、前記入力信号が増加するに従って開口量を減少させることを特徴とする作業機械の油圧制御装置。

技術分野

0001

本発明は、油圧ショベル等の作業機械に設けられ、油圧ポンプから複数の油圧アクチュエータ作動油吐出して作業機械を駆動するのに好適な作業機械の油圧制御装置に関する。

背景技術

0002

一般に、油圧ショベルやホイールローダ等の作業機械は、油圧ポンプから圧油として吐出された作動油によって動作する油圧シリンダ等の複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータを操作する操作装置とを備えており、この操作装置の操作入力に応じて各油圧アクチュエータに作動油が分配されることにより、旋回体旋回動作ブーム等の回動動作複合的に行われる。

0003

作業機械の各油圧アクチュエータは動作中にかかる負荷の変動が大きくなり易いので、負荷が変動しても操作装置の操作性能をある程度維持できる油圧制御装置を備えた作業機械が要望されている。このような油圧制御装置に適した技術として、各油圧アクチュエータの負荷を検出して補正を行うロードセンシングシステムが着目されており、この種のロードセンシングシステムが適用された作業機械の従来技術の1つとして超小旋回式油圧作業機が知られている(例えば、特許文献1参照)。

0004

具体的には、この従来技術の超小旋回式油圧作業機は、油圧ポンプ、及び旋回モータブームシリンダ等の複数の油圧アクチュエータの他に、油圧ポンプから各油圧アクチュエータへ吐出された作動油の流れを制御する方向制御弁と、油圧ポンプから各油圧アクチュエータへ吐出された作動油の圧力を制御する圧力補償弁と、油圧ポンプの吐出圧と各油圧アクチュエータの負荷圧とを所定の差圧に保つポンプ容量制御シリンダ及びロードセンシングバルブ等の吐出量制御部とを備えている。

0005

そして、圧力補償弁が方向制御弁の前後の差圧を一定に保ち、吐出量制御部が複数の油圧アクチュエータのうち最も高い油圧アクチュエータの負荷圧よりも目標差圧、すなわちロードセンシング差圧だけ高くなるように油圧ポンプの吐出量を制御することにより、各油圧アクチュエータの負荷に拘わらず、方向制御弁のスプール開口面積に応じて各油圧アクチュエータへ流入する作動油の流量を確保することができる。これにより、操作装置の操作入力に対して各油圧アクチュエータの高い速度制御性を実現することができるので、作業者が所望する各油圧アクチュエータの速度を迅速に得ることができる。

0006

ここで、油圧ショベル等の作業機械では、各油圧アクチュエータによって駆動される動作部位毎にその自重作業対象物慣性質量、及び作業対象物から受ける反力による負荷等が異なるので、必ずしも各動作部位に対して上述したような同一の特性が求められるとは限らない。例えば、バケットは速度制御性に優れたものが比較的好まれるが、旋回装置やブーム等は速度制御性の他に力制御性についても良好なものが望ましい。

先行技術

0007

特開平7−197491号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上述した特許文献1に開示された従来技術の超小旋回式油圧作業機は、ロードセンシングシステムの制御によって高い速度制御性を得られても、力制御性については考慮されていないので、これらの動作部位のうち、例えば旋回体やブームは慣性負荷駆動負荷が他の動作部位と比較して大きくなり易く、ロードセンシングシステムの制御下では操作装置の操作入力を受けて旋回体やブームを目標速度に追従させようと駆動力システム圧力)が大きく変動・振幅することになる。そのため、旋回体やブームの駆動圧力がON/OFF的になり易く、すなわち旋回体やブームが急に動き出したり、あるいは急停止し易くなり、力制御性を確保し難い状況になるので、滑らかな操作感覚が得られないことが問題になっている。

0009

特に、従来技術の超小旋回式油圧作業機は、操作者が操作装置を操作することにより各動作部位を動かして作業を行うものであり、速度制御性に優れていても力制御性が得られなければ、旋回体やブームが急に動き出したり、あるいは急停止しないように慎重に操作することが要求されるので、操作装置の操作性能が低下することが懸念されている。

0010

一方、上述した従来技術の超小旋回式油圧作業機のようにロードセンシングシステムが適用された作業機械の各油圧アクチュエータへ流入する作動油の流量制御性は、操作装置の操作入力による方向制御弁のスプールの応答と圧力補償弁の圧力制御の応答で決定される。そのため、方向制御弁のスプールの動作が操作装置の操作入力に対して動的な遅れが生じなければ、作動油の流量制御性は圧力補償弁の圧力制御の応答で決定されるので、圧力補償弁は各油圧アクチュエータの速度に対して速やかに追従する特性を有している。従って、圧力補償弁の圧力制御の応答を自由に設定し、圧力制御弁の動作を各油圧アクチュエータの速度に対して遅らせることができれば、操作装置の操作性能を高めることができるように考えられる。

0011

しかし、上述の圧力補償弁の追従特性は、圧力補償弁の受圧部分に作用する力、圧力補償弁に作用するばねの弾性力、圧力補償弁の質量、及び圧力伝達回路等の構成部品から成るハードウェア構成に依存し、圧力補償弁は、このような容易に変更できないハードウェア構成によって各油圧アクチュエータの速度に対して素早く動作するので、圧力補償弁の圧力制御の応答を自由に設定することができず、操作装置の操作性能を向上させることが困難になっている。

0012

本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、操作装置の操作入力に対して油圧アクチュエータの速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる作業機械の油圧制御装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

上記の目的を達成するために、本発明の作業機械の油圧制御装置は、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された作動油によって動作する複数の油圧アクチュエータと、これらの油圧アクチュエータを操作する操作装置とを備えた作業機械に設けられ、前記操作装置による操作入力を受けて前記油圧ポンプから前記複数の油圧アクチュエータへ吐出される作動油の流量を制御する油圧制御部を備えた作業機械の油圧制御装置において、前記油圧ポンプの吐出圧を検出する吐出圧検出部と、前記複数の油圧アクチュエータの速度を検出する速度検出部と、前記複数の油圧アクチュエータへ流入する作動油の圧力を制御する流入制御部と、前記操作装置によって操作された操作量に基づいて、前記複数の油圧アクチュエータを動作させる速度の目標値を演算する目標速度演算部と、前記速度検出部によって検出された前記速度及び前記目標速度演算部によって演算された前記目標値に基づいて、前記複数の油圧アクチュエータを駆動する駆動圧の目標値を演算する目標駆動圧演算部と、前記吐出圧検出部によって検出された前記吐出圧及び前記目標駆動圧演算部によって演算された前記目標値に応じて、前記油圧ポンプの吐出量の目標値を演算する目標吐出量演算部とを備え、前記流入制御部は、前記目標駆動圧演算部によって演算された前記目標値に応じて、前記複数の油圧アクチュエータへ流入する作動油の圧力を制御すると共に、前記油圧制御部は、前記油圧ポンプの前記吐出量を前記目標吐出量演算部によって演算された前記目標値に制御することを特徴としている。

0014

このように構成した本発明は、操作装置の操作入力が行われると、目標速度演算部が操作装置によって操作された操作量に基づいて、各油圧アクチュエータを動作させる速度の目標値を演算する。一方、速度検出部が操作装置によって操作される各油圧アクチュエータの速度を検出しているので、目標駆動圧演算部は、この検出された各油圧アクチュエータの速度及び目標速度演算部によって演算された目標値に基づいて、各油圧アクチュエータの駆動圧の目標値を演算することができる。

0015

また、吐出圧検出部が油圧ポンプの吐出圧を検出しているので、吐出量演算部は、この検出された油圧ポンプの吐出圧及び目標駆動圧演算部によって演算された目標値に応じて、油圧ポンプの吐出量の目標値を演算し、油圧制御部が油圧ポンプの吐出量をこの演算された目標値に制御する。これにより、この目標値に相当する流量の作動油が圧油として油圧ポンプから各油圧アクチュエータへ向けて油圧回路内へ吐出されるので、吐出された作動油は各油圧アクチュエータよりも上流側に配置された流入制御部へ流れ込む。このとき、操作装置の操作入力に対して必要とされる流量以上の流量の作動油が各油圧アクチュエータに流れ込もうとしても、流入制御部によって目標駆動圧演算部で演算された目標値となるように圧力、すなわち駆動圧が制御され、その駆動圧に応じた流量に制限されるので、各油圧アクチュエータを適切に動作させることができる。従って、操作装置の操作入力に対して油圧アクチュエータの速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる。

0016

また、本発明に係る作業機械の油圧制御装置は、さらに、前記操作装置によって操作された前記操作量に基づいて、前記駆動圧の上限圧力を設定する圧力制限部を備え、前記目標駆動圧演算部は、前記速度検出部によって検出された前記速度、前記目標速度演算部によって演算された前記目標値、及び前記圧力制限部によって設定された前記駆動圧の上限圧力に基づいて、前記駆動圧の目標値を演算することを特徴としている。

0017

このように構成した本発明は、各油圧アクチュエータが操作装置の操作量に対して目標速度演算部によって演算された目標値の速度を得るのに必要とされる駆動圧が、圧力制限部によって設定された駆動圧の上限圧力より大きい場合であっても、この駆動圧の上限圧力を超える圧力が各油圧アクチュエータに作用することがないので、操作装置の操作量に応じて各油圧アクチュエータの駆動力を抑制することができ、高い力制御性を得ることができる。

0018

一方、各油圧アクチュエータが操作装置の操作量に対して目標速度演算部によって演算された目標値の速度を得るのに必要とされる駆動圧が、圧力制限部によって設定された駆動圧の上限圧力以下である場合には、目標駆動圧演算部の演算過程において圧力制限部による駆動圧の制限を受けず、各油圧アクチュエータの駆動力が抑制されないので、優れた速度制御性を得ることができる。

0019

また、本発明に係る作業機械の油圧制御装置は、前記発明において、前記目標駆動圧演算部は、演算した前記駆動圧の前記目標値よりも所定値だけ低い値を演算結果として前記目標吐出量演算部へ出力することを特徴としている。このように構成すると、複数の油圧アクチュエータのうち目標駆動圧演算部によって最も高い目標値が演算された油圧アクチュエータの駆動圧より、油圧ポンプの吐出圧が所定値分低くなるので、その油圧アクチュエータへの駆動圧を制御する流入制御部は開口面積を最大とし、作動油が通過する際に生じる抵抗、すなわち圧力損失を最小限に抑えることができる。

0020

また、本発明に係る作業機械の油圧制御装置は、前記発明において、前記操作装置によって操作される前記操作量と前記目標速度演算部によって演算される前記目標値との関係が予め記憶された記憶部と、この記憶部に記憶された関係を前記目標駆動圧演算部によって演算された前記目標値に応じて補正する関係補正部を備え、前記目標速度演算部は、前記関係補正部によって補正された前記関係に対し、前記操作装置によって操作された前記操作量を適用して前記目標値を演算することを特徴としている。

0021

このように構成した本発明は、目標駆動圧演算部によって演算された目標値から各油圧アクチュエータに必要とされる速度制御性及び力制御性の程度を把握できるので、関係補正部が記憶部に記憶された関係を目標駆動圧演算部によって演算された目標値に応じて補正することにより、油圧アクチュエータ毎に速度制御性及び力制御性の要求が異なっていても、その要求を目標速度演算部による演算に反映させた上で、操作装置の操作量に対して各油圧アクチュエータの速度の目標値を求めることができる。これにより、油圧アクチュエータ毎に操作装置の操作感覚を容易に調整することができる。

0022

また、本発明に係る作業機械の油圧制御装置は、前記発明において、前記流入制御部は、前記油圧ポンプと前記複数の油圧アクチュエータとの間に設けられ、通過する作動油の圧力を制御する圧力制御弁を含み、前記圧力制御弁は、外部からの入力信号を受信して駆動し、前記入力信号が増加するに従って開口量を減少させることを特徴としている。このように構成すると、複数の油圧アクチュエータへ流入する作動油の流量の制御を、油圧ポンプと複数の油圧アクチュエータとの間に配置された圧力制御弁によって容易に実行できるので、油圧回路が複雑にならず、油圧回路を効率良く製造することができる。また、圧力制御弁が外部からの入力信号を受信していないときでも、圧力制御弁が開口した状態を保つことができるので、操作装置の操作入力に対して油圧アクチュエータを確実に動作させることができる。

発明の効果

0023

本発明の作業機械の油圧制御装置によれば、油圧制御部は、速度検出部で検出された各油圧アクチュエータの速度及び目標速度演算部で演算された速度の目標値に基づいて、目標駆動圧演算部によって演算された目標値に相当する圧力を、目標吐出量制御部で油圧ポンプの吐出量を調整して流入制御部を介して各油圧アクチュエータに適切に作用させることができる。そのため、操作装置の操作量に応じて各油圧アクチュエータの駆動力を抑制することができ、操作装置の操作入力に対して油圧アクチュエータの速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる。これにより、各油圧アクチュエータの安定した動作を実現でき、滑らかな操作感覚が得られるので、操作装置の操作性能を高めることができ、従来よりも作業機械の作業効率を高めることができる。

図面の簡単な説明

0024

本発明に係る油圧制御装置の第1実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す図である。
本発明に係る作業機械の油圧制御装置の第1実施形態の構成を示す図である。
本発明の第1実施形態に備えられたコントローラの構成を示す図である。
図3に示すコントローラの要部を示す図であり、特に旋回モータに関する目標速度テーブル及び上限圧力テーブルの各関数関係を説明する図である。
図3に示すコントローラの要部を示す図であり、特にブームシリンダに関する目標速度テーブル及び上限圧力テーブルの各関数関係を説明する図である。
本発明の第1実施形態に備えられた流入制御部について説明する図であり、(a)図は流入制御部を構成する電磁比例減圧弁の構成を示す図、(b)図は電磁比例減圧弁の特性を示す図である。
本発明の第2実施形態に備えられたコントローラの構成を示す図である。
本発明の第2実施形態に備えられた関係補正部によって補正された旋回モータに関する目標速度テーブルの関数関係を説明する図である。
本発明の第2実施形態に備えられた関係補正部によって補正されたブームシリンダに関する目標速度テーブルの関数関係を説明する図である。
本発明の第3実施形態に備えられた流入制御部について説明する図であり、(a)図は流入制御部を構成する電磁比例絞り弁の構成を示す図、(b)図は電磁比例絞り弁の特性を示す図である。
本発明の第3実施形態に備えられたコントローラの構成を示す図である。

実施例

0025

以下、本発明に係る作業機械の油圧制御装置を実施するための形態を図に基づいて説明する。

0026

[第1実施形態]
本発明に係る油圧制御装置の第1実施形態は、作業機械、例えば図1に示す油圧ショベル1に適用される。この油圧ショベル1は、走行体2と、この走行体2の上側に旋回装置3Aを介して旋回可能に取付けられた旋回体3と、この旋回体3の前方に取り付けられて上下方向に回動するフロント作業機4とから構成されている。

0027

このフロント作業機4は、基端が旋回体3に回動可能に取り付けられて上下方向に回動するブーム4Aと、このブーム4Aの先端に回動可能に取り付けられたアーム4Bと、このアーム4Bの先端に回動可能に取り付けられたバケット4Cとを有している。旋回体3は、前方に配置されたキャブ7と、後方に配置され、車体のバランスを保つカウンタウェイト6と、これらキャブ7とカウンタウェイト6との間に配置され、原動機としてのエンジン11(図2参照)を格納するエンジンルーム5と、このエンジンルーム5内のエンジン11に取り付けられ、エンジン11の回転数を検出するエンジン回転数検出部11A(図2参照)とを備えている。

0028

旋回体3は、例えば図2に示すようにエンジン11の駆動力で回転し、フロント作業機4を駆動する圧油として作動油を吐出する可変容量型斜板式油圧ポンプ(以下、便宜的に油圧ポンプと呼ぶ)12とを備え、この油圧ポンプ12の回転軸に対する斜板(図示せず)の傾転角を変更して傾転量を調整する傾転量調整部12Aと、油圧ポンプ12に吸入される作動油を貯蔵する作動油タンク13と、この油圧ポンプ12から吐出された作動油によって動作する複数の油圧アクチュエータとを有している。なお、油圧ポンプ12は、斜板式に拘るものでなく、斜軸式など他の可変容量型機構を用いてもよい。

0029

これらの油圧アクチュエータは、例えば旋回装置3Aを駆動する旋回モータ3aと、旋回体3とブーム4Aとを接続し、伸縮することによってブーム4Aを回動させるブームシリンダ4aと、ブーム4Aの上側に配置されると共にブーム4Aとアーム4Bとを接続し、伸縮することによってアーム4Bを回動させるアームシリンダ4bと、アーム4Bとバケット4Cとを接続し、伸縮することによってバケット4Cを回動させるバケットシリンダ4cとを含んでいる。

0030

また、旋回体3は、油圧ポンプ12と各旋回モータ3a、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、及びバケットシリンダ4cとの間に接続され、油圧ポンプ12から吐出された作動油の流れを制御する方向制御弁16A〜16Dを有している。なお、各方向制御弁16A〜16Dは、例えばセンタバイパス油路がないクローズドセンタ型であり、ブリードオフ回路を備えていないものである。

0031

キャブ7は、操作者が着座する運転シート(図示せず)と、この運転シートの近傍に設けられ、各油圧アクチュエータ3a,4a〜4cを操作する操作装置を有し、この操作装置は、例えば運転シートの左側方に配置され、旋回装置3Aを左右に旋回させたり、あるいはアームを上下方向に回動させる操作を行う左操作レバー15Aと、運転席の右側方に配置され、ブーム4Aを上下方向に回動させたり、あるいはバケット4Cを上下方向に回動させる操作を行う右操作レバー15Bと、作動油タンク13に接続され、左操作レバー15A及び右操作レバー15Bへパイロット圧油として作動油を供給するパイロットポンプ(図示せず)とを含んでいる。

0032

左操作レバー15Aは、例えば旋回モータ3a側の方向制御弁16Aの左右の受圧室にそれぞれ接続されており、パイロットポンプから導かれたパイロット圧油を前後左右四方のうち左右方向の操作入力を受け、操作量に応じて方向制御弁16Aの各受圧室へ供給するパイロット圧油の圧力、すなわちパイロット圧を調整し、パイロット圧を方向制御弁16Aに作用させて方向制御弁16Aの切換位置を切り替えるようにしている。

0033

また、左操作レバー15Aは、例えばアームシリンダ4b側の方向制御弁16Cの左右の受圧室にそれぞれ接続されており、パイロットポンプから導かれたパイロット圧油を前後左右の四方のうち前後方向の操作入力を受け、操作量に応じて方向制御弁16Cの各受圧室へ供給するパイロット圧を調整し、パイロット圧を方向制御弁16Cに作用させて方向制御弁16Cの切換位置を切り替えるようにしている。従って、操作者は、左操作レバー15Aを左右方向へ操作することにより、旋回装置3Aを左右に旋回させたり、あるいは左操作レバー15Aを前後方向へ操作することにより、アーム4Bを上下方向に回動させることができる。

0034

右操作レバー15Bは、例えばブームシリンダ4a側の方向制御弁16Bの左右の受圧室にそれぞれ接続されており、パイロットポンプから導かれたパイロット圧油を前後左右の四方のうち前後方向の操作入力を受け、操作量に応じて方向制御弁16Bの各受圧室へ供給するパイロット圧を調整し、パイロット圧を方向制御弁16Bに作用させて方向制御弁16Bの切換位置を切り替えるようにしている。

0035

また、右操作レバー15Bは、例えばバケットシリンダ4c側の方向制御弁16Dの左右の受圧室にそれぞれ接続されており、操作量に応じて方向制御弁16Dの各受圧室へ供給するパイロット圧を調整し、パイロット圧を方向制御弁16Dに作用させて方向制御弁16Dの切換位置を切り替えるようにしている。従って、操作者は、右操作レバー15Bを前後方向へ操作することにより、ブーム4Aを上下方向に回動させたり、あるいは右操作レバー15Bを左右方向へ操作することにより、バケット4Cを上下方向に回動させることができる。なお、各操作レバー15A,15Bの操作量は、例えば操作方向が左方向又は前方向のときに正の値となり、各操作レバー15A,15Bの操作方向が右方向又は後方向のときに負の値となる。

0036

また、左操作レバー15A及び右操作レバー15Bには、操作量を検出する操作量検出部としての操作量センサ15A1,15B1がそれぞれ設けられており、これらの各操作量センサ15A1,15B1は、操作レバー15A,15Bから方向制御弁16A〜16Dの各受圧室へ供給されるパイロット圧油のパイロット圧を操作量として検出している。

0037

本発明の第1実施形態は、各方向制御弁16A〜16Dと油圧ポンプ12とを接続する管路に設けられ、油圧ポンプ12の吐出圧を検出する吐出圧検出部としての吐出圧センサ17と、各油圧アクチュエータ3a,4a〜4cの速度を検出する速度検出部としての速度センサ18A〜18Dと、各油圧アクチュエータ3a,4a〜4cへ流入する作動油の圧力、すなわち駆動圧を制御する流入制御部19A〜19Dと、油圧ポンプ12と各流入制御部19A〜19Dとの間に接続され、油圧ポンプ12から吐出される作動油が過剰となった場合に、作動油を作動油タンク13へ流出させるリリーフ弁21とを有している。

0038

そして、本発明の第1実施形態は、各操作レバー15A,15Bによる操作入力を受けて油圧ポンプ12から各油圧アクチュエータ3a,4a〜4cへ吐出される作動油の流量を制御する油圧制御部としてのコントローラ20を備えており、このコントローラ20には、操作量センサ15A1,15B1、吐出圧センサ17、速度センサ18A〜18D、傾転量調整部12A、及び流入制御部19A〜19Dが接続されている。

0039

以下、本発明の第1実施形態に係るコントローラ20の構成について図3を参照して詳細に説明するが、アームシリンダ4bとバケットシリンダ4cの制御はブームシリンダ4aの制御と同様に行われるので、アームシリンダ4bとバケットシリンダ4cの制御に関する構成及び動作の説明を省略している。

0040

コントローラ20は、図3に示すように左操作レバー15Aによって操作された操作量、すなわち操作量センサ15A1によって検出された操作量に基づいて、旋回モータ3aを動作させる速度の目標値(以下、便宜的に目標旋回速度と呼ぶ)を演算する目標速度演算部25A1と、操作量センサ15A1によって操作された操作量に基づいて、旋回モータ3aを駆動する駆動圧(以下、便宜的に旋回駆動圧と呼ぶ)の上限圧力を設定する圧力制限部25A2と、速度センサ18Aによって検出された旋回モータ3aの速度、目標速度演算部25A1によって演算された目標旋回速度、及び圧力制限部25A2によって設定された旋回駆動圧の上限圧力に基づいて、旋回モータ3aの駆動圧の目標値(以下、便宜的に目標旋回駆動圧と呼ぶ)を演算する目標駆動圧演算部26Aとを有している。なお、圧力制限部25A2は有することに拘らず、無い構成としてもよい。

0041

コントローラ20は、右操作レバー15Bによって操作された操作量、すなわち操作量センサ15B1によって検出された操作量に基づいて、ブームシリンダ4aを動作させる速度の目標値(以下、便宜的に目標ブーム速度と呼ぶ)を演算する目標速度演算部25B1と、操作量センサ15B1によって検出された操作量に基づいて、ブームシリンダ4aを駆動する駆動圧(以下、便宜的にブーム駆動圧と呼ぶ)の上限圧力を設定する圧力制限部25B2と、速度センサ18Bによって検出されたブームシリンダ4aの速度、目標速度演算部25B1によって演算された目標ブーム速度、及び圧力制限部25B2によって設定されたブーム駆動圧の上限圧力に基づいて、ブームシリンダ4aの駆動圧の目標値(以下、便宜的に目標ブーム駆動圧と呼ぶ)を演算する目標駆動圧演算部26Bとを有している。なお、圧力制限部25B2は有することに拘らず、無い構成としてもよい。

0042

コントローラ20は、吐出圧センサ17によって検出された油圧ポンプ12の吐出圧、及び目標駆動圧演算部26A,26Bによって演算された目標旋回駆動圧と目標ブーム駆動圧に応じて、油圧ポンプ12の吐出量の目標値(以下、便宜的に目標吐出量と呼ぶ)を演算する目標吐出量演算部30を備えている。

0043

そして、流入制御部19A,19Bは、目標駆動圧演算部26A,26Bによって演算された目標旋回駆動圧及び目標ブーム駆動圧に応じて、各旋回モータ3a及びブームシリンダ4aへ流入する作動油の圧力、すなわち駆動圧を制御し、その駆動圧に応じた流量を設定すると共に、コントローラ20は、油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量演算部30によって演算された目標吐出量に制御するようにしている。なお、上述したように流入制御部19A,19Bが各旋回モータ3a及びブームシリンダ4aへ流入する作動油の流量を設定しているので、各方向制御弁16A,16Bは、各アクチュエータ3a,4aの動作方向を定めるため、作動油の流出方向切替えを主機能とし、通常の方向制御弁が有する各アクチュエータ3a,4aに対する流量設定のための絞り機能は、その影響を小さくしている。

0044

次に、本発明の第1実施形態に係る目標速度演算部25A1,25B1、圧力制限部25A2,25B2、目標駆動圧演算部26A,26B、目標吐出量演算部30、及び流入制御部19A,19Bの具体的な構成について説明する。

0045

本発明の第1実施形態は、左操作レバー15Aによって操作される操作量と目標速度演算部25A1によって演算される目標旋回速度との関係として、例えば図4に示す目標速度テーブル25a1を予め記憶した記憶部25a3を備え、この記憶部25a3は、例えば目標速度演算部25A1の内部に格納されている。

0046

この目標速度演算部25A1の目標速度テーブル25a1は、操作量XLが大きくなるに従って目標旋回速度VRが増加する関数関係を有し、この関数関係は、旋回体3の旋回動作に対して左右同等の性能が要求されることを考慮して原点(XL=0,VR=0)を中心とする点対象に設定されている。なお、目標速度テーブル25a1の関数関係における目標旋回速度VRが負の値のときの速度は、目標旋回速度VRが正の値のときの速度に対して逆方向であることを示している。

0047

また、目標速度テーブル25a1の関数関係は、最小値VRmin及び最大値VRmaxを有し、操作量XLの絶対値が大きくなるに従って操作量XLに対する目標旋回速度VRの傾きの絶対値が段階的に増加するように設定されている。目標速度演算部25A1は、このように設定された目標速度テーブル25a1の関数関係に対し、操作量センサ15A1によって検出された操作量を適用して目標旋回速度を演算するようにしている。

0048

本発明の第1実施形態は、左操作レバー15Aによって操作される操作量と圧力制限部25A2によって設定される旋回駆動圧の上限圧力との関係として、例えば図4に示す上限圧力テーブル25a2を予め記憶した記憶部25a4を備え、この記憶部25a4は、例えば圧力制限部25A2の内部に格納されている。

0049

圧力制限部25A2の上限圧力テーブル25a2は、操作量XLの絶対値が大きくなるに従って旋回駆動圧の上限圧力PRが増加する関数関係を有し、この関数関係は、旋回体3の旋回動作が左右同等の性能が要求されることを考慮して旋回駆動圧の上限圧力PR軸(XL=0)に対して線対象に設定されている。

0050

また、上限圧力テーブル25a2の関数関係は、最小値PRmin(>0)及び最大値PRmaxを有し、操作量XLの絶対値が大きくなるに従って操作量XLに対する旋回駆動圧の上限圧力PRの傾きの絶対値が段階的に増加するように設定されている。圧力制限部25A2は、このように設定された上限圧力テーブル25a2の関数関係に対し、操作量センサ15A1によって検出された操作量を適用して旋回駆動圧の上限圧力を設定するようにしている。

0051

目標駆動圧演算部26Aは、速度センサ18Aによって検出された旋回モータ3aの速度と目標速度演算部25A1によって演算された目標旋回速度との偏差、すなわち速度偏差に基づいて、比例制御微分制御、及び積分制御を組み合わせたPID制御を行うPID制御部26A1と、このPID制御部26A1及び圧力制限部25A2に接続され、PID制御部26A1の出力値に対して圧力制限部25A2によって設定された旋回駆動圧の上限圧力の制限を加えるリミッタ処理を施すリミッタ処理部26A2とを有している。

0052

PID制御部26A1は、速度センサ18Aによって検出された旋回モータ3aの速度と目標速度演算部25A1によって演算された目標旋回速度に対してPID制御を行うことにより、速度偏差が解消する、すなわち旋回モータ3aの速度を目標旋回速度に一致させるのに必要とされる旋回駆動圧を演算してリミッタ処理部26A2へ出力するようにしている。なお、PID制御部26A1はPID制御を用いているが、目標値に対して出力値を追従させることができる制御方式であれば良く、PIDに拘るものではない。

0053

リミッタ処理部26A2は、PID制御部26A1によって演算された旋回駆動圧と圧力制限部25A2によって設定された旋回駆動圧の上限圧力とを比較し、PID制御部26A1によって演算された旋回駆動圧が圧力制限部25A2によって設定された旋回駆動圧の上限圧力よりも大きければ、圧力制限部25A2によって設定された旋回駆動圧の上限圧力を目標旋回駆動圧とする演算を行うようにしている。

0054

一方、リミッタ処理部26A2は、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧が圧力制限部25A2によって設定された旋回駆動圧の上限圧力以下であれば、PID制御部26A1によって演算された旋回駆動圧を目標旋回駆動圧とする演算を行うようにしている。なお、上述した旋回駆動圧の上限圧力の最大値PRmaxは、PID制御部26A1で演算される旋回駆動圧よりも大きくなるように設定されている。また、リミッタ処理部26A2は、演算した目標旋回駆動圧を流入制御部19Aへ指令電流として出力すると共に、演算した目標旋回駆動圧よりも所定値、例えば1MPaだけ低い値を演算結果として目標吐出量演算部30へ出力するようにしている。所定値を用いた理由は後述する。なお、この演算結果が負の値になったときには、リミッタ処理部26A2は0MPaとみなして目標吐出量演算部30へ出力するようにしている。

0055

同様に、本発明の第1実施形態は、右操作レバー15Bによって操作される操作量と目標速度演算部25B1によって演算される目標ブーム速度との関係として、例えば図5に示す目標速度テーブル25b1を予め記憶した記憶部25b3とを備え、この記憶部25b3は、例えば目標速度演算部25B1の内部に格納されている。

0056

この目標速度演算部25B1の目標速度テーブル25b1は、操作量XRが大きくなるに従って目標ブーム速度VBが増加する関数関係を有し、この関数関係は、ブーム4Aの回動動作に対してブーム4Aの上げやブーム4Aの下げ等の動作方向によって要求される性能が異なるので、右操作レバー15Bの操作方向や操作量に応じて設定される。本発明の第1実施形態では、説明を分かり易くするために上述した目標速度テーブル25a1の関数関係と同様に、目標速度テーブル25b1の関数関係が原点(XR=0,VB=0)を中心とする点対象に設定されている。なお、目標速度テーブル25b1における目標ブーム速度VBが負の値のときの速度は、目標ブーム速度VBが正の値のときの速度に対して逆方向であることを示している。

0057

また、目標速度テーブル25b1は、最小値VBmin及び最大値VBmaxを有し、操作量XRの絶対値が大きくなるに従って操作量XRに対する目標ブーム速度VBの傾きの絶対値が段階的に増加するようになっている。目標速度演算部25B1は、このように設定された目標速度テーブル25b1の関数関係に対し、操作量センサ15B1によって検出された操作量を適用して目標ブーム速度を演算するようにしている。

0058

本発明の第1実施形態は、右操作レバー15Bによって操作される操作量と圧力制限部25B2によって設定されるブーム駆動圧の上限圧力との関係として、例えば図5に示す上限圧力テーブル25b2を予め記憶した記憶部25b4を備え、この記憶部25b4は、例えば圧力制限部25B2の内部に格納されている。

0059

圧力制限部25B2の上限圧力テーブル25b2は、操作量XRの絶対値が大きくなるに従ってブーム駆動圧の上限圧力PBが増加する関数関係を有し、この関数関係は、上述したようにブーム4Aの回動動作に対してブーム4Aの上げやブーム4Aの下げ等の動作方向によって要求される性能が異なるので、右操作レバー15Bの操作方向や操作量に応じて設定される。本発明の第1実施形態では、説明を分かり易くするために上述した上限圧力テーブル25a2の関数関係と同様に、上限圧力テーブル25b2はブーム駆動圧の上限圧力PB軸(XR=0)に対して線対象に設定されている。

0060

上限圧力テーブル25b2の関数関係は、最小値PBmin(>0)と最大値PBmaxを有し、操作量XRの絶対値が大きくなるに従って操作量XRに対するブーム駆動圧の上限圧力PBの傾きが段階的に増加するように設定されている。圧力制限部25B2は、このように設定された上限圧力テーブル25b2の関数関係に対し、操作量センサ15B1によって検出された操作量を適用してブーム駆動圧の上限圧力を設定するようにしている。

0061

目標駆動圧演算部26Bは、速度センサ18Bによって検出されたブームシリンダ4aの速度と目標速度演算部25B1によって演算された目標ブーム速度との偏差に基づいて、比例制御、微分制御、及び積分制御を組み合わせたPID制御を行うPID制御部26B1と、このPID制御部26B1及び圧力制限部25B2に接続され、PID制御部26B1の出力値に対して圧力制限部25B2によって設定されたブーム駆動圧の上限圧力の制限を加えるリミッタ処理を施すリミッタ処理部26B2とを有している。

0062

PID制御部26B1は、速度センサ18Bによって検出されたブームシリンダ4aの速度と目標速度演算部25B1によって演算された目標ブーム速度に対してPID制御を行うことにより、速度偏差を解消する、すなわちブームシリンダ4aの速度を目標ブーム速度に一致させるのに必要とされるブーム駆動圧を演算してリミッタ処理部26B2へ出力するようにしている。なお、PID制御部26B1はPID制御を用いているが、目標値に対して出力値を追従させることができる制御方式であれば良く、PIDに拘るものではない。

0063

リミッタ処理部26B2は、PID制御部26B1によって演算されたブーム駆動圧と圧力制限部25B2によって設定されたブーム駆動圧の上限圧力とを比較し、PID制御部26B1によって演算されたブーム駆動圧が圧力制限部25B2によって設定されたブーム駆動圧の上限圧力よりも大きければ、圧力制限部25B2によって設定されたブーム駆動圧の上限圧力を目標ブーム駆動圧とする演算を行うようにしている。

0064

一方、リミッタ処理部26B2は、PID制御部26B1によって演算されたブーム駆動圧が圧力制限部25B2によって設定されたブーム駆動圧の上限圧力以下であれば、PID制御部26B1によって演算されたブーム駆動圧を目標ブーム駆動圧とする演算を行うようにしている。さらに、リミッタ処理部26B2は、演算した目標ブーム駆動圧を流入制御部19Bへ指令電流として出力すると共に、演算した目標ブーム駆動圧よりも所定値、例えば1MPaだけ低い値を演算結果として目標吐出量演算部30へ出力するようにしている。なお、この演算結果が負の値になったときには、リミッタ処理部26B2は0MPaとみなして目標吐出量演算部30へ出力するようにしている。

0065

目標吐出量演算部30は、例えばリミッタ処理部26A2から入力した入力値とリミッタ処理部26B2から入力した入力値に基づいて、油圧ポンプ12の吐出圧の目標値(以下、便宜的に目標吐出圧と呼ぶ)を演算する目標吐出圧演算部を有している。この目標吐出圧演算部は、例えばリミッタ処理部26A2から入力した入力値とリミッタ処理部26B2から入力した入力値のうち大きい方を選択して油圧ポンプ12の目標吐出圧とする最大目標吐出圧選択部30Aから成っている。

0066

目標吐出量演算部30は、例えば上述したPID制御部26A1,26B1と同様に、吐出圧センサ17によって検出された油圧ポンプ12の吐出圧と最大目標吐出圧選択部30Aによって選択された油圧ポンプ12の目標吐出圧との偏差に基づいてPID制御を行うPID制御部30Bと、このPID制御部30Bの出力値に対してエンジン11の回転数で補正する目標吐出量補正部30Cとを有している。

0067

PID制御部30Bは、吐出圧センサ17によって検出された油圧ポンプ12の吐出圧と最大目標吐出圧選択部30Aによって演算された油圧ポンプ12の目標吐出圧に対してPID制御を行うことにより、油圧ポンプ12の吐出圧を目標吐出圧に一致させるのに必要とされる吐出量を演算して目標吐出量補正部30Cへ出力するようにしている。目標吐出量補正部30Cは、PID制御部30Bから入力した吐出量に対してエンジン回転数検出部11Aによって検出されたエンジン11の回転数で除算して目標吐出量とする演算を行い、演算した目標吐出量を傾転量調整部12Aへ出力するようにしている。

0068

各流入制御部19A,19Bは、例えば油圧ポンプ12と、旋回モータ3a及びブームシリンダ4aとの間に設けられ、図6(a)に示すように通過する作動油の圧力を制御する圧力制御弁としての電磁比例減圧弁19A1,19B1を含んでいる。各電磁比例減圧弁19A1,19B1は、外部のリミッタ処理部26A2,26B2から入力した目標旋回駆動圧及び目標ブーム駆動圧に対する指令電流を受けて駆動し、指令電流が増加するに従って開口量を減少させるようにしている。

0069

具体的には、各流入制御部19A,19Bの電磁比例減圧弁19A1,19B1は、例えば1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a,ブームシリンダ4a側)を連通する方向へ本体を付勢するばね19a1,19b1と、ばね19a1,19b1に対抗する方向に力を発生させる電磁ソレノイド19a2,19b2とを有している。各電磁比例減圧弁19A1,19B1は、図6(b)に示すように電磁ソレノイド19a2,19b2への指令電流Iの大きさが所定の電流値IA未満のとき、2次側(旋回モータ3a,ブームシリンダ4a側)の設定圧PSが最大値PSmaxとなり、指令電流Iの大きさが所定の電流値IA以上のとき、2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)の設定圧PSが指令電流Iの大きさに対して反比例し、指令電流Iの大きさが最大値Imaxのとき、2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)の設定圧PSが0Aになるように開口量を調整している。

0070

すなわち、各電磁比例減圧弁19A1,19B1は、例えば指令電流Iの大きさが所定の電流値IA未満のとき、ばね19a1,19b1の弾性力によって1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a,ブームシリンダ4a側)を連通する切換位置(図6(a)に示すD位置)に保ち、指令電流Iの大きさが所定の電流値IA以上のとき、ばね19a1,19b1の弾性力に抗して本体が移動し、作動油タンク13を連通する切換位置(図6(a)に示すE位置)へ切り替えるようにしている。

0071

また、各電磁比例減圧弁19A1,19B1は、2次側(旋回モータ3a,ブームシリンダ4a側)の作動油をばね19a1,19b1の弾性力に抗して作用させることにより、2次側(旋回モータ3a,ブームシリンダ4a側)の作動油が過剰となった場合に、作動油を作動油タンク13へ流出させるようにしている。傾転量制御部12Aは、目標吐出量補正部30Cから目標吐出量を入力し、目標吐出量に応じて油圧ポンプ12の傾転量を調整することにより、油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量補正部30Cで補正された目標吐出量に制御している。

0072

次に、本発明の第1実施形態に係るコントローラ20による制御動作について説明し、特に油圧ショベル1の単独動作として旋回体3の旋回動作のみを行う場合、複合動作として旋回体3の旋回動作及びブーム4Aの回動動作を行う場合を順に説明する。最初に、単独動作のうち左操作レバー15Aのフルレバー操作が行われるときのコントローラ20の制御動作を示す。

0073

キャブ7内の運転シートに着座した操作者は、左操作レバー15Aを左方向又は右方向へフルレバー操作することにより、パイロットポンプから吐出されたパイロット圧油のパイロット圧が最大となり、このパイロット圧が旋回モータ3a側の方向制御弁16Aに作用するので、方向制御弁16Aの切換位置が中立位置(図2に示すB位置)から左位置図2に示すA位置)又は右位置(図2に示すC位置)に切り替えられ、方向制御弁16Aの開口量が最大となる。

0074

このとき、操作量センサ15A1は左操作レバー15Aの操作量XLとして最大値XLmaxを検出し(XL=XLmax)、検出信号をコントローラ20へ出力する。また、速度センサ18Aは旋回モータ3aの速度を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。さらに、吐出圧センサ17は油圧ポンプ12の吐出圧を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。

0075

コントローラ20は操作量センサ15A1から検出信号を入力すると、コントローラ20の目標速度演算部25A1が、目標速度テーブル25a1の関数関係に対し、操作量センサ15A1で検出された操作量XLmaxを適用することにより、目標旋回速度VRとして最大値VRmaxを求め(VR=VRmax)、この演算結果を目標駆動圧演算部26Aへ出力する。また、コントローラ20の圧力制限部25A2は、上限圧力テーブル25a2の関数関係に対し、操作量センサ15A1で検出された操作量XLmaxを適用することにより、旋回駆動圧の上限圧力PRを最大値PRmaxに設定し(PR=PRmax)、この設定結果をコントローラ20の目標駆動圧演算部26Aへ出力する。なお、旋回速度の単位は、通常rpm等で表記されるが、ここでは省略する。

0076

目標駆動圧演算部26Aは、速度センサ18Aから検出信号、目標速度演算部25A1から演算結果、及び圧力制限部25A2から設定結果を入力すると、目標駆動圧演算部26AのPID制御部26A1が、速度センサ18Aで検出された旋回モータ3aの速度と目標速度演算部25A1で演算された目標旋回速度VRmaxに対してPID制御を行うことにより、旋回モータ3aの速度を目標旋回速度VRmaxに一致させるのに必要とされる旋回駆動圧Pxを求め、この演算結果を目標駆動圧演算部26Aのリミッタ処理部26A2へ出力する。

0077

リミッタ処理部26A2は、PID制御部26A1から演算結果を入力すると、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxと圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力PRmaxを比較する。このとき、上述したように圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力PRmaxは最大値であるので、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxは、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力PRmax以下であり、圧力制限部25A2による制限を受けない。

0078

従って、リミッタ処理部26A2はPID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxをそのまま目標旋回駆動圧として求める。そして、リミッタ処理部26A2は、指令電流Iとして目標旋回駆動圧Pxに対応するIxを流入制御部19Aへ出力すると共に(0≦I=Ix<Imax)、目標旋回駆動圧Pxから所定値1MPaを引算した演算結果をコントローラ20の目標吐出量演算部30へ出力する。

0079

一方、操作者は右操作レバー15Bを操作していないので、パイロットポンプから右操作レバー15Bへ導かれたパイロット圧油は減圧されてパイロット圧が0MPaとなり、方向制御弁16Bの切換位置が中立位置(図2に示すB位置)を維持する。このとき、操作量センサ15B1は右操作レバー15Bの操作量XRとして0の値を検出し(XR=0)、検出信号をコントローラ20へ出力する。また、速度センサ18Bはブームシリンダ4aの速度を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。さらに、吐出圧センサ17は油圧ポンプ12の吐出圧を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。

0080

コントローラ20は操作量センサ15B1から検出信号を入力すると、コントローラ20の目標速度演算部25B1が、目標速度テーブル25b1の関数関係に対し、操作量センサ15B1で検出された操作量XR(=0)を適用することにより、目標ブーム速度VB=0を求め、この演算結果をコントローラ20の目標駆動圧演算部26Bへ出力する。また、コントローラ20の圧力制限部25B2は、上限圧力テーブル25b2の関数関係に対し、操作量センサ15B1で検出された操作量XR(=0)を適用することにより、ブーム駆動圧の上限圧力PBを最小値PBminに設定し(PB=PBmin)、この設定結果を目標駆動圧演算部26Bへ出力する。なお、ブーム速度の単位は、通常m/s等で表記されるが、ここでは省略する。

0081

目標駆動圧演算部26Bは、速度センサ18Bから検出信号、目標速度演算部25B1から演算結果、及び圧力制限部25B2から設定結果を入力すると、目標駆動圧演算部26BのPID制御部26B1が、速度センサ18Bで検出されたブームシリンダ4aの速度と目標速度演算部25B1で演算された目標ブーム速度VB=0に対してPID制御を行うことにより、ブームシリンダ4aの速度を目標ブーム速度VB=0に一致させるのに必要とされるブーム駆動圧として0MPaを求め、この演算結果を目標駆動圧演算部26Bのリミッタ処理部26B2へ出力する。

0082

リミッタ処理部26B2は、PID制御部26B1から演算結果を入力すると、PID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧(0MPa)と圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力PBminを比較する。このとき、上述したようにPID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧は0MPaであり、圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力PBminは最小値で0MPaより大きいので、リミッタ処理部26B2はPID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧(0MPa)を目標ブーム駆動圧として求める。

0083

そして、リミッタ処理部26B2は、指令電流Iとして目標ブーム駆動圧(0MPa)に対応する最大値Imaxを流入制御部19Bへ出力すると共に、目標ブーム駆動圧(0MPa)から所定値1MPaを引算した演算結果を目標吐出量演算部30へ出力する。なお、このとき出力される演算結果は負の値になるので、0MPaが出力される。

0084

次に、目標吐出量演算部30の最大目標吐出圧選択部30Aは、リミッタ処理部26A2,26B2から演算結果を入力すると、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((Px−1)MPa)とリミッタ処理部26B2から入力した入力値(0MPa)を比較する。このとき、上述したようにリミッタ処理部26A2から入力した入力値は、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxから1MPaを引算した値((Px−1)MPa)であり、0MPa以上となるので、リミッタ処理部26B2から入力した入力値(0MPa)よりも大きい。従って、最大目標吐出圧選択部30Aは、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((Px−1)MPa)を選択して油圧ポンプ12の目標吐出圧として求め、演算結果を目標吐出量演算部30のPID制御部30Bへ出力する。

0085

PID制御部30Bは、最大目標吐出圧選択部30Aから演算結果を入力すると、吐出圧センサ17で検出された油圧ポンプ12の吐出圧と最大目標吐出圧選択部30Aで演算された油圧ポンプ12の目標吐出圧((Px−1)MPa)に対してPID制御を行うことにより、油圧ポンプ12の吐出圧を目標吐出圧((Px−1)MPa)に一致させるのに必要とされる吐出量を求め、演算結果を目標吐出量演算部30の目標吐出量補正部30Cへ出力する。

0086

目標吐出量補正部30Cは、PID制御部30Bから演算結果を入力すると、PID制御部30Bで演算された吐出量に対して、エンジン回転数検出部11Aによって検出されたエンジン11の回転数で除算して目標吐出量を求め、この演算結果を傾転量調整部12Aへ出力する。そして、傾転量調整部12Aは、目標吐出量補正部30Cから演算結果を入力すると、油圧ポンプ12の傾転量を調整して油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量補正部30Cで補正された目標吐出量に制御する。

0087

流入制御部19Aの電磁比例減圧弁19A1が、リミッタ処理部26A2から指令電流Ix(0≦Ix<Imax)を入力すると、開口量を調整して2次側(旋回モータ3a側)の設定圧PSをこの指令電流Ixに対応した圧力Px、すなわちPID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxとなるように制御する。また、流入制御部19Bの電磁比例減圧弁19B1が、リミッタ処理部26B2から指令電流Imaxを入力すると、開口量を最小にして2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧PSをこの指令電流Imaxに対応した圧力(0MPa)に制御する。

0088

これにより、油圧ポンプ12の吐出圧は、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxから所定値1MPaを引算した圧力((Px−1)MPa)となり、吐出量は、旋回モータ3aの速度を目標旋回速度VRmaxに一致させる流量となる。

0089

このとき、流入制御部19Aは、2次側(旋回モータ3a側)の圧力をPID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pxとなるように制御し、方向制御弁16Aを介して旋回モータ3aに作用させることができる。すなわち、圧力制限部25A2による制限を受けることなく、旋回モータ3aの速度を目標旋回速度VRmaxに一致させることができるので、旋回モータ3aの駆動力を十分に確保することができ、左操作レバー15Aの操作入力に対して旋回体3の高い速度制御性を得ることができる。これにより、旋回体3を迅速に加速して目標旋回速度で旋回させることができる。

0090

さらに、流入制御部19Aの1次側(油圧ポンプ12側)の圧力((Px−1)MPa)は、2次側(旋回モータ3a側)の設定圧Pxよりも所定値1MPa分小さいため、図6(a)で示す流入制御部19Aの電磁比例減圧弁19A1の2次側で生ずる圧力は所定値1MPa分だけ設定圧Pxより小さくなる。この結果、電磁比例減圧弁19A1にフィードバックされる2次側の圧力(図6(a)の破線部)も設定圧Pxより所定値1MPa分小さくなるため、ばね切換位置は電磁比例減圧弁19A1のばね19a1と、電磁ソレノイド19a2及びフィードバックされる2次側圧との間で力の平衡がとれず、最大開口面積となるD位置に移行する。その結果、電磁比例減圧弁19A1の1次側と2次側との圧力損失を必要最小限に抑えることができる。これにより、流入制御部19Aで生じる圧力損失を低減できるので、油圧回路内のエネルギー効率を高めることができる。

0091

一方、電磁比例減圧弁19B1は2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧PSを指令電流Imaxに対応した圧力(0MPa)に制御する、すなわち切換位置をE位置に移行するので、油圧ポンプ12からブームシリンダ4aへ作動油が吐出されても、作動油は電磁比例減圧弁19B1でき止められる。さらに、方向制御弁19Bが中立位置(図2に示すB位置)を維持しているので、油圧ポンプ12の吐出圧がブームシリンダ4aに作用することがなく、ブーム4Aは停止した状態を保つ。

0092

次に、単独動作のうち左操作レバー15Aのハーフレバー操作が行われるときのコントローラ20の制御動作を示す。なお、右操作レバー15Bは操作されないので、コントローラ20における目標速度演算部25B1、圧力制限部25B2、及び目標駆動圧演算部26Bの制御動作は、上述した左操作レバー15Aのフルレバー操作が行われるときと同様であり、重複する説明を省略する。

0093

キャブ7内の運転シートに着座した操作者は、左操作レバー15Aを左方向又は右方向へハーフレバー操作することにより、左操作レバー15Aの操作量に応じてパイロットポンプから吐出されたパイロット圧油が減圧される。そして、このパイロット圧油のパイロット圧が旋回モータ3a側の方向制御弁16Aに作用するので、方向制御弁16Aの切換位置が中立位置(図2に示すB位置)から左位置(図2に示すA位置)又は右位置(図2に示すC位置)に切り替えられ、方向制御弁16Aが左操作レバー15Aの操作量に応じて開口する。

0094

このとき、操作量センサ15A1は左操作レバー15Aの操作量XLとしてX1を検出し(0<XL=X1<Xmax)、検出信号をコントローラ20へ出力する。また、速度センサ18Aは旋回モータ3aの速度を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。さらに、吐出圧センサ17は油圧ポンプ12の吐出圧を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。

0095

コントローラ20は操作量センサ15A1から検出信号を入力すると、コントローラ20の目標速度演算部25A1が、目標速度テーブル25a1の関数関係に対し、操作量センサ15A1で検出された操作量X1を適用することにより、目標旋回速度VRとしてV1を求め(0<VR=V1<VRmax)、演算結果をコントローラ20の目標駆動圧演算部26Aへ出力する。

0096

また、コントローラ20の圧力制限部25A2は、上限圧力テーブル25a2の関数関係に対し、操作量センサ15A1で検出された操作量X1を適用することにより、旋回駆動圧の上限圧力PRを最小値PRminと最大値PRmaxとの間の中間付近の圧力P1に設定し(PRmin<PR=P1<PRmax)、設定結果を目標駆動圧演算部26Aへ出力する。

0097

目標駆動圧演算部26Aは、速度センサ18Aから検出信号、目標速度演算部25A1から演算結果、及び圧力制限部25A2から設定結果を入力すると、目標駆動圧演算部26AのPID制御部26A1が、速度センサ18Aで検出された旋回モータ3aの速度と目標速度演算部25A1で演算された目標旋回速度V1(0<V1<VRmax)に対してPID制御を行うことにより、速度偏差を解消する、すなわち旋回モータ3aの速度を目標旋回速度V1(0<V1<VRmax)に一致させるのに必要とされる旋回駆動圧Pyを求める。

0098

ここで、旋回体3の旋回動作のように慣性負荷が比較的大きい場合には、必要とされる旋回駆動圧が大きくなり易いが、実際には油圧回路内の圧力はリリーフ弁21等によって制限されるので、油圧回路内の圧力の上限圧力として、例えばリリーフ弁21の設定圧を上限圧力テーブル25a2における上述の圧力P1(PRmin<P1<PRmax)よりも大きいPrLとし(P1<PrL)、リリーフ設定圧PrLをPID制御部26A1の上限値として設定すれば、PID制御部26A1は慣性負荷が大きいために、目標速度演算部25A1で求めた目標速度と速度センサ18で検出した速度との速度偏差の解消に時間を要することから、旋回駆動圧PyがPrLに達し、この演算結果を目標駆動圧演算部26Aのリミッタ処理部26A2へ出力する。なお、上限圧力の最大値PRmaxをリリーフ設定圧PrLと同等以下の値に設定することで、各アクチュエータの目標駆動圧がリリーフ設定圧PrLを超過することがないため、通常リリーフ設定圧PrLを超過した際に生じるリリーフ弁21から作動油タンク13への排出流量を抑制でき、省エネ効果が得られる。

0099

リミッタ処理部26A2は、PID制御部26A1から演算結果を入力すると、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧PrLと圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1を比較する。このとき、上述したようにPID制御部26A1で演算された旋回駆動圧PrLは圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1よりも大きいので(P1<PrL)、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧PrLは圧力制限部25A2による制限を受ける。

0100

従って、リミッタ処理部26A2は、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1を目標旋回駆動圧として求め、指令電流Iとして目標旋回駆動圧P1に対応するI1を流入制御部19Aへ出力すると共に(0≦I=I1<Imax)、目標旋回駆動圧P1から所定値1MPaを引算した演算結果をコントローラ20の目標吐出量演算部30へ出力する。

0101

次に、目標吐出量演算部30の最大目標吐出圧選択部30Aは、リミッタ処理部26A2,26B2から演算結果を入力すると、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((P1−1)MPa)とリミッタ処理部26B2から入力した入力値(0MPa)を比較する。このとき、上述したようにリミッタ処理部26A2から入力した入力値((P1−1)MPa)は、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1から所定値1MPaを引算した値であり、0MPa以上となるので、リミッタ処理部26B2から入力した入力値(0MPa)よりも大きい。従って、最大目標吐出圧選択部30Aは、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((P1−1)MPa)を選択して油圧ポンプ12の目標吐出圧として求め、この演算結果を目標吐出量演算部30のPID制御部30Bへ出力する。

0102

PID制御部30Bは、最大目標吐出圧選択部30Aから演算結果を入力すると、吐出圧センサ17で検出された油圧ポンプ12の吐出圧と最大目標吐出圧選択部30Aで演算された油圧ポンプ12の目標吐出圧((P1−1)MPa)に対してPID制御を行うことにより、油圧ポンプ12の吐出圧を目標吐出圧((P1−1)MPa)に一致させるのに必要とされる吐出量を求め、演算結果を目標吐出量演算部30の目標吐出量補正部30Cへ出力する。

0103

目標吐出量補正部30Cは、PID制御部30Bから演算結果を入力すると、PID制御部30Bで演算された吐出量に対して、エンジン回転数検出部11Aによって検出されたエンジン11の回転数で除算して目標吐出量を求め、演算結果を傾転量調整部12Aへ出力する。そして、傾転量調整部12Aは、目標吐出量補正部30Cから演算結果を入力すると、油圧ポンプ12の傾転量を調整して油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量補正部30Cで補正された目標吐出量に制御する。

0104

また、流入制御部19Aの電磁比例減圧弁19A1が、リミッタ処理部26A2から指令電流I1を入力すると、開口量を調整して2次側(旋回モータ3a側)の設定圧PSをこの指令電流I1に対応した圧力P1、すなわち圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1となるように制御する。また、流入制御部19Bの電磁比例減圧弁19B1が、リミッタ処理部26B2から指令電流Imaxを入力すると、開口量を最小にして2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧PSをこの指令電流Imaxに対応した圧力(0MPa)に制御する。

0105

これにより、油圧ポンプ12の吐出圧は、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1から所定値1MPaを引算した圧力((P1−1)MPa)となり、吐出量は、吐出圧((P1−1)MPa)で定まる流量となる。

0106

このとき、流入制御部19Aは、2次側(旋回モータ3a側)の圧力を圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1となるように制御し、方向制御弁16Aを介して旋回モータ3aに作用させることができる。

0107

すなわち、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pyが大きくても、圧力制限部25A2による制限を受けることにより、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1を超える圧力が旋回モータ3aに作用することがないので、旋回モータ3aの駆動力を抑制して旋回体3を旋回させることができる。これにより、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1以下の範囲で速度制御性を確保しつつ、左操作レバー15Aの操作入力に対して旋回体3の高い力制御性を得ることができる。従って、操作者は旋回モータ3aの駆動力に制御がかかるときの操作感覚を得ることができ、旋回体3の旋回動作にかかる負荷を左操作レバー15Aの操作感覚で把握しながら作業を行うことができる。

0108

特に、旋回体3が旋回して加速した後、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pyが圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1以下になると、圧力制限部25A2による制限を受けなくなるので、上述した左操作レバー15Aのフルレバー操作が行われたときの動作と同様に、PID制御部26A1で演算された旋回駆動圧Pyを旋回モータ3aに作用させることができ、旋回体3の速度制御性をより高めることができる。

0109

さらに、流入制御部19Aの1次側(油圧ポンプ12側)の圧力((P1−1)MPa)は、2次側(旋回モータ3a側)の設定圧P1よりも所定値1MPa分だけ小さいため、上述した左操作レバー15Aのフルレバー操作が行われたときの動作と同様、電磁比例減圧弁19A1の1次側と2次側との圧力損失を必要最小限に抑えることができる。これにより、左操作レバー15Aのハーフレバー操作が行われたときでも、流入制御部19Aで生じる圧力損失を低減できるので、油圧回路内のエネルギー効率を高めることができる。

0110

一方、電磁比例減圧弁19B1は閉じて2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧PSを指令電流Imaxに対応した圧力(0MPa)に制御する、すなわち切換位置をE位置に移行するので、油圧ポンプ12からブームシリンダ4aへ作動油が吐出されても、作動油は電磁比例減圧弁19B1で堰き止められる。さらに、方向制御弁19Bが中立位置(図2に示すB位置)を維持しているので、油圧ポンプ12の吐出圧がブームシリンダ4aに作用することがなく、ブーム4Aは停止した状態を保つ。

0111

次に、複合動作のうち左操作レバー15Aのハーフレバー操作が行われ、右操作レバー15Bのハーフレバー操作が行われるときのコントローラ20の制御動作を示す。なお、コントローラ20における目標速度演算部25A1、圧力制限部25A2、及び目標駆動圧演算部26Aの制御動作は、上述した左操作レバー15Aのハーフレバー操作が行われるときと同様であり、重複する説明を省略する。

0112

キャブ7内の運転シートに着座した操作者は、右操作レバー15Bを前方向又は後方向へハーフレバー操作することにより、右操作レバー15Bの操作量に応じてパイロットポンプから吐出されたパイロット圧油が減圧される。そして、このパイロット圧油のパイロット圧がブームシリンダ4a側の方向制御弁16Bに作用するので、方向制御弁16Bの切換位置が中立位置(図2に示すB位置)から左位置(図2に示すA位置)又は右位置(図2に示すC位置)に切り替えられ、方向制御弁16Bが右操作レバー15Bの操作量に応じて開口する。

0113

このとき、操作量センサ15B1は右操作レバー15Bの操作量XRとしてX2を検出し(0<XR=X2<XRmax)、検出信号をコントローラ20へ出力する。また、速度センサ18Aはブームシリンダ4aの速度を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。さらに、吐出圧センサ17は油圧ポンプ12の吐出圧を検出し、検出信号をコントローラ20へ出力する。

0114

コントローラ20は操作量センサ15B1から検出信号を入力すると、コントローラ20の目標速度演算部25B1が、目標速度テーブル25b1の関数関係に対し、操作量センサ15B1で検出された操作量X2(0<X2<XRmax)を適用することにより、目標ブーム速度VBとしてV2を求め(0<VB=V2<VBmax)、演算結果をコントローラ20の目標駆動圧演算部26Bへ出力する。

0115

また、コントローラ20の圧力制限部25B2は、上限圧力テーブル25b2の関数関係に対し、操作量センサ15B1で検出された操作量X2を適用することにより、ブーム駆動圧の上限圧力PBを最小値PBminと最大値PBmaxとの間にある圧力P2に設定し(PBmin<PB=P2<PBmax)、設定結果を目標駆動圧演算部26Bへ出力する。

0116

目標駆動圧演算部26Bは、速度センサ18Bから検出信号、目標速度演算部25B1から演算結果、及び圧力制限部25B2から設定結果を入力すると、目標駆動圧演算部26BのPID制御部26B1が、速度センサ18Bで検出されたブームシリンダ4aの速度と目標速度演算部25B1で演算された目標ブーム速度V2に対してPID制御を行うことにより、速度偏差を解消する、すなわちブームシリンダ4aの速度を目標ブーム速度V2に一致させるのに必要とされるブーム駆動圧Pzを求める。

0117

ここで、上述した旋回体3の旋回動作と同様に、ブーム4Aの回動動作に対する慣性負荷は比較的大きく、油圧回路内の圧力がリリーフ弁21等によって制限されるので、油圧回路内の圧力の上限圧力として、例えばリリーフ弁21の設定圧を上限圧力テーブル25b2における圧力P2よりも大きい上述のPID制御部26A1と同様、PrLとすると(P2<PrL)、PID制御部26B1で演算されるブーム駆動圧は、上述と同様、PrLとなる。PID制御部26B1は、ブーム駆動圧PzとしてPrLを求め、この演算結果を目標駆動圧演算部26Bのリミッタ処理部26B2へ出力する。

0118

リミッタ処理部26B2は、PID制御部26B1から演算結果を入力すると、PID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧PrLと圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2を比較する。このとき、上述したようにPID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧PrLは圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2よりも大きいので(P2<PrL)、PID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧PrLは圧力制限部25B2による制限を受ける。

0119

従って、リミッタ処理部26B2は、圧力制限部25B2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P2を目標ブーム駆動圧として求め、指令電流Iとして目標ブーム駆動圧P2に対応するI2を流入制御部19Aへ出力すると共に(0≦I=I2<Imax)、目標ブーム駆動圧P2から所定値1MPaを引算した演算結果を目標吐出量演算部30へ出力する。

0120

次に、目標吐出量演算部30の最大目標吐出圧選択部30Aは、リミッタ処理部26A2,26B2から演算結果を入力すると、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((P1−1)MPa)とリミッタ処理部26B2から入力した入力値((P2−1)MPa)を比較する。

0121

ここで、上限圧力テーブル25a2の関数関係における旋回駆動圧の上限圧力P1が上限圧力テーブル25b2の関数関係におけるブーム駆動圧の上限圧力P2よりも大きく設定されている場合には(P1>P2)、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((P1−1)MPa)は、リミッタ処理部26B2から入力した入力値((P2−1)MPa)よりも大きくなる。従って、最大目標吐出圧選択部30Aは、リミッタ処理部26A2から入力した入力値((P1−1)MPa)を選択して油圧ポンプ12の目標吐出圧として求め、この演算結果を目標吐出量演算部30のPID制御部30Bへ出力する。

0122

PID制御部30Bは、最大目標吐出圧選択部30Aから演算結果を入力すると、吐出圧センサ17で検出された油圧ポンプ12の吐出圧と最大目標吐出圧選択部30Aで演算された油圧ポンプ12の目標吐出圧((P1−1)MPa)に対してPID制御を行うことにより、油圧ポンプ12の吐出圧を目標吐出圧((P1−1)MPa)に一致させるのに必要とされる吐出量を求め、この演算結果を目標吐出量演算部30の目標吐出量補正部30Cへ出力する。

0123

目標吐出量補正部30Cは、PID制御部30Bから演算結果を入力すると、PID制御部30Bで演算された吐出量に対して、エンジン回転数検出部11Aによって検出されたエンジン11の回転数で除算して目標吐出量を求め、この演算結果を傾転量調整部12Aへ出力する。そして、傾転量調整部12Aは、目標吐出量補正部30Cから演算結果を入力すると、油圧ポンプ12の傾転量を調整して油圧ポンプ12の吐出量を目標吐出量補正部30Cで補正された目標吐出量に制御する。

0124

また、流入制御部19Aの電磁比例減圧弁19A1が、リミッタ処理部26A2から指令電流I1を入力すると、開口量を調整して2次側(旋回モータ3a側)の設定圧PSをこの指令電流I1に対応した圧力P1、すなわち圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1となるように制御する。また、流入制御部19Bの電磁比例減圧弁19B1が、リミッタ処理部26B2から指令電流I2を入力すると、開口量を調整して2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧PSをこの指令電流I2に対応した圧力P2、すなわち圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2となるように制御する。

0125

これにより、油圧ポンプ12の吐出圧は、圧力制限部25A2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P1から所定値1MPaを引算した圧力((P1−1)MPa)となり、吐出量は、旋回モータ3a及びブームシリンダ4aに対し、吐出圧((P1−1)MPa)で定まる流量となる。従って、上述した左操作レバー15Aのハーフレバー操作のときと同様の作用効果を得ることができる。

0126

一方、電磁比例減圧弁19B1は、2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧PSを圧力制限部25B2で設定された旋回駆動圧の上限圧力P2(<P1)に制御しているので、流入制御部19Aの1次側(油圧ポンプ12側)の圧力((P1−1)MPa)が2次側(ブームシリンダ4a側)の設定圧P2よりも大きくなり、油圧ポンプ12から吐出された作動油は電磁比例減圧弁19B1でこの設定圧P2に相当する流量に調整される。これにより、圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2を方向制御弁16Bを介してブームシリンダ4aに作用させることができる。

0127

すなわち、PID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧Pzが大きくても、圧力制限部25B2による制限を受けることにより、圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2を超える圧力がブームシリンダ4aに作用することがないので、ブームシリンダ4aの駆動力を抑制してブーム4Aを回動させることができる。これにより、圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2以下の範囲で速度制御性を確保しつつ、右操作レバー15Bの操作入力に対してブーム4Aの高い力制御性を得ることができる。従って、操作者はブームシリンダ4aの駆動力に制御がかかるときの操作感覚を得ることができ、ブーム4Aの回動動作にかかる負荷を右操作レバー15Bの操作感覚で把握しながら作業を行うことができる。

0128

特に、ブーム4Aが回動して加速した後、PID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧Pzが圧力制限部25B2で設定されたブーム駆動圧の上限圧力P2以下になると、圧力制限部25B2による制限を受けなくなるので、上述した左操作レバー15Aのフルレバー操作が行われたときの動作と同様に、PID制御部26B1で演算されたブーム駆動圧Pzをブームシリンダ4aに作用させることができ、ブーム4Aの速度制御性をより高めることができる。

0129

このように構成した本発明の第1実施形態によれば、操作レバー15A,15Bの動作組合せに拘わらず、操作レバー15A,15Bの操作入力に対して旋回モータ3a及びブームシリンダ4aの速度制御性を確保しつつ、力制御性を十分に向上させることができる。これにより、旋回モータ3a及びブームシリンダ4aの安定した動作を実現でき、滑らかな操作感覚が得られるので、操作レバー15A,15Bの操作性能を高めることができ、油圧ショベル1の作業効率を高めることができる。特に、本発明の第1実施形態では、各操作レバー15A,15Bの操作がフルレバー操作に近い程、得られる速度制御性によって旋回体3及びブーム4Aに対して優れた加速性能を発揮できるので、各操作レバー15A,15Bの操作量を大きくすることにより、操作者が意図する速度も容易に得ることができる。

0130

また、本発明の第1実施形態は、流入制御部19A,19Bの圧力制御弁として電磁比例減圧弁19A1,19B1を用いているので、旋回モータ3a及びブームシリンダ4aへ流入する作動油の流量の制御を電磁比例減圧弁19A1,19B1によって容易に実行できるので、油圧回路が複雑にならず、油圧回路を効率良く製造することができる。これにより、油圧回路の製造工程における作業者の負担を軽減することができ、製造効率を高めることができる。さらに、各電磁比例減圧弁19A1,19B1は、2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)の設定圧PSを入力された指令電流Iに応じて制御することにより、2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)の圧力を設定圧PS以下に調整しているので、油圧ポンプ12から旋モータ3a及びブームシリンダ4aへ作動油を精度良く導くことができる。

0131

また、本発明の第1実施形態は、電磁比例減圧弁19A1,19B1は、指令電流Iの大きさが所定の電流値IA以上のとき、2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)の設定圧PSが指令電流Iの大きさに対して反比例し、指令電流Iの大きさが所定の電流値IA未満のとき、最大値PSmaxとなる開口量、すなわち最大開口面積に調整しているので、目標駆動圧演算部26A,26Bから指令電流Iを入力していないときでも(I=0A)、開口した状態を保つことができる。従って、指令電流Iが導通する図示しない配線に、断線等の不具合が生じた場合でも、電磁比例減圧弁19A1,19B1は開口しているので、操作者は操作レバー15A,15Bを操作することにより、旋回モータ3a及びブームシリンダ4aの駆動圧を確保して旋回モータ3a及びブームシリンダ4aを確実に動作させることができ、油圧ショベル1の高い信頼性を確保することができる。

0132

さらに、本発明の第1実施形態では、油圧ポンプ12の吐出圧を所定値分低くしたため、流入制御部19A,19Bの負荷が最も高い方は、最大開口で作動油をアクチュエータに流量を供給できるので、圧力損失を必要最小限に抑えることができ、省エネルギー化を図ることができる。また、目標吐出量演算部30の目標吐出量補正部30Cは、PID制御部30Bから入力した吐出量に対してエンジン回転数検出部11Aによって検出されたエンジン11の回転数で除算して補正することにより、エンジン11の回転数が大きく変動してもその影響を抑制することができるので、油圧ポンプ12の吐出量の制御を安定して行うことができる。

0133

[第2実施形態]
図7は本発明の第2実施形態に備えられたコントローラの構成を示す図、図8は本発明の第2実施形態に備えられた関係補正部によって補正された旋回モータに関する目標速度テーブルの関数関係を説明する図、図9は本発明の第2実施形態に備えられた関係補正部によって補正されたブームシリンダに関する目標速度テーブルの関数関係を説明する図である。

0134

本発明に係る作業機械の油圧制御装置の第2実施形態は、前述した第1実施形態の構成に加え、例えば図7に示すように目標速度テーブル25a1の関数関係を目標駆動圧演算部26Aによって演算された目標旋回駆動圧に応じて補正する関係補正部35Aと、目標速度テーブル25b1の関数関係を目標駆動圧演算部26Bによって演算された目標ブーム駆動圧に応じて補正する関係補正部35Bとを備えている。なお、本発明の第2実施形態の基本構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略している。

0135

具体的には、図7図8に示すように、関係補正部35Aは、例えば目標駆動圧演算部26Aによって演算された目標旋回駆動圧を入力し、この目標旋回駆動圧が大きい程、目標速度テーブル25a1の関数関係において操作量XLに対する目標旋回速度VRの傾きの絶対値を減少させる補正を行うようにしている。そして、目標速度演算部25A1は、関係補正部35Aによって補正された目標速度テーブル25a1の関数関係に対し、操作量センサ15A1によって検出された操作量XLを適用して目標旋回速度VRを演算するようにしている。

0136

同様に、図7図9に示すように関係補正部35Bは、例えば目標駆動圧演算部26Bによって演算された目標ブーム駆動圧を入力し、この目標ブーム駆動圧が大きい程、目標速度テーブル25b1の関数関係において操作量XRに対する目標ブーム速度VBの傾きの絶対値を減少させる補正を行うようにしている。そして、目標速度演算部25B1は、関係補正部35Bによって補正された目標速度テーブル25b1の関数関係に対し、操作量センサ15B1によって検出された操作量XRを適用して目標ブーム速度VBを演算するようにしている。

0137

このように構成した本発明の第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、関係補正部35Aが目標速度テーブル25a1の関数関係を目標駆動圧演算部26Aによって演算された目標旋回速度に応じて補正し、関係補正部35Bが目標速度テーブル25b1の関数関係を目標駆動圧演算部26Bによって演算された目標ブーム速度に応じて補正することにより、速度制御性と力制御性が容易に調整できる。例えば、重量のある岩石などの掘削や、溝掘削時に溝側面土砂崩れないように固めるためにバケット4Cの側面を、旋回を用いて溝側面に押し当てる旋回横当て動作など、速度制御と力制御との移行が容易に行える。すなわち、上述した動作では、操作レバー15A,15Bを介して与えた目標速度に対し、負荷が大きいために油圧アクチュエータの速度がほぼ0を維持した状態となるため、目標速度と油圧アクチュエータの速度との速度偏差がすぐには解消せず、目標駆動圧演算部26A,26BのPID制御部26A1,26B1で求められる目標駆動圧が増大し、さらにはリミッタ処理部26A2,26B2の上限圧力に到達する。このとき、目標駆動圧の増加に伴い、目標速度を低減するため、油圧ポンプ12からの吐出量を抑えつつ、増加した目標駆動圧、すなわち力を与えることができる。また、これらの負荷が解消された場合には、目標速度と油圧アクチュエータの速度との速度偏差が解消し、目標駆動圧が低下するので、それに伴い、目標速度が増大し、油圧ポンプ12からの吐出量を増やし、目標速度に応じた速度が与えられる。

0138

このように、速度制御と力制御との調整が容易である他、力制御の場合には、油圧ポンプ12の吐出量を抑えることができ、リリーフ弁21より排出させる無効な流量を抑制し、省エネ性を向上できる。

0139

[第3実施形態]
図10は本発明の第3実施形態に備えられた流入制御部について説明する図であり、(a)図は流入制御部を構成する電磁比例絞り弁の構成を示す図、(b)図は電磁比例絞り弁の特性を示す図、図11は本発明の第3実施形態に備えられたコントローラの構成を示す図である。

0140

本発明の第3実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、図6(a)に示すように各流入制御部19A,19Bが、通過する作動油の圧力を制御する圧力制御弁として電磁比例減圧弁19A1,19B1を含んでいるのに対して、第3実施形態では、電磁比例減圧弁19A1,19B1の代わりに、例えば図10(a)に示すように圧力制御弁として電磁比例絞り弁19A2,19B2を含んでいることである。なお、本発明の第3実施形態の基本構成は第1実施形態と同じであり、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略している。

0141

本発明の第3実施形態では、各電磁比例絞り弁19A2,19B2は、例えば第1実施形態と同様に、1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)を連通する方向へ本体を付勢するばね19a1,19b1を有している。各電磁比例絞り弁19A2,19B2は、図10(b)に示すように指令電流Iの大きさが所定の電流値IB未満のとき、開口面積Aが最大値Amaxとなり、指令電流Iの大きさが所定の電流値IB以上のとき、開口面積Aが指令電流Iの大きさに対して反比例し、指令電流Iの大きさが最大値Imaxのとき、開口面積Aが0Aになるように開口量を調整して2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)の圧力を制御している。

0142

すなわち、各電磁比例絞り弁19A2,19B2は、指令電流Iの大きさが所定の電流値IB未満のとき、ばね19a1,19b1の弾性力によって1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)を連通する切換位置(図10(a)に示すF位置)に保ち、指令電流Iの大きさが所定の電流値IB以上のとき、ばね19a1,19b1の弾性力に抗して本体が移動し、1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)を遮断する切換位置(図10(a)に示すG位置)へ切り替えるようにしている。

0143

本発明の第3実施形態では、コントローラ20は、図11に示すように目標吐出量演算部30の最大目標吐出圧選択部30Aによって演算された目標吐出圧と目標駆動圧演算部26Aによって演算された目標旋回駆動圧との差圧を演算する差圧演算部27Aと、最大目標吐出圧選択部30Aによって演算された目標吐出圧と目標駆動圧演算部26Bによって演算された目標ブーム駆動圧との差を演算する差圧演算部27Bとを有している。

0144

また、コントローラ20は、差圧演算部27Aによって演算された差圧及び目標速度演算部25A1によって演算された目標旋回速度に基づいて、電磁比例絞り弁19A2の開口面積Aを演算する開口面積演算部28Aと、差圧演算部27Bによって演算された差圧及び目標速度演算部25B1によって演算された目標ブーム速度に基づいて、電磁比例絞り弁19B2の開口面積Aを演算する開口面積演算部28Bとを有している。

0145

ここで、各電磁比例絞り弁19A2,19B2を流通する流量をQ、開口面積をA、1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a側、ブームシリンダ4a側)との有効差圧をΔP、作動油の密度をρ、流量係数をCとすると、一般的に以下の数式(1)が成立する。

0146

数式(1)を整理すると、数式(2)が成立する。

0147

従って、流量Qは目標速度演算部25A1によって演算された目標旋回速度と旋回モータ3aの仕様であるモータ容量との積、また、1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(旋回モータ3a側)との有効差圧ΔPは、差圧演算部27Aによって演算された差圧、から各々求められ、作動油の密度ρ及び流量係数Cはそれぞれ所定の定数であるので、開口面積演算部28Aは、差圧演算部27Aによって演算された差圧、目標速度演算部25A1によって演算された目標旋回速度、及び上述の数式(2)を用いて電磁比例絞り弁19A2の開口面積Aを演算するようにしている。

0148

同様に、流量Qは目標速度演算部25B1によって演算された目標ブーム速度とブームシリンダ4aの受圧面積との積、また、1次側(油圧ポンプ12側)と2次側(ブームシリンダ4a側)との有効差圧ΔPは、差圧演算部27Bによって演算された差圧、から各々求められ、作動油の密度ρ及び流量係数Cはそれぞれ所定の定数であるので、開口面積演算部28Bは、差圧演算部27Bによって演算された差圧、目標速度演算部25B1によって演算された目標ブーム速度、及び上述の数式(2)を用いて電磁比例絞り弁19B2の開口面積Aを演算するようにしている。

0149

なお、油圧アクチュエータ3a,4aのうち負荷が最も高い油圧アクチュエータでは、有効差圧ΔPは所定値1MPa分だけ負の値となるが、この場合は、開口面積演算部28A,28Bにて電磁比例絞り弁19A2,19B2に対し切換位置をF位置に移行するように演算を行う。

0150

このように構成した本発明の第3実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、流入制御部19A,19Bの圧力制御弁として電磁比例絞り弁19A2,19B2を用いることにより、油圧回路を小型化できるので、製造コストを削減することができる。これにより、高い生産性を実現することができる。

0151

なお、上述した本発明の第1〜3実施形態は、油圧ショベル1が、油圧ポンプ12と、旋回モータ3a、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、及びバケットシリンダ4aの4つの油圧アクチュエータとを備えた場合について説明したが、この場合に限らず、例えば油圧ポンプは2つ以上あっても良いし、油圧アクチュエータは、旋回モータ3a、ブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、及びバケットシリンダ4a以外のものを含んでも良い。

0152

また、本発明の第1〜3実施形態は、目標駆動圧演算部26Aが、演算した目標旋回駆動圧から所定値1MPaだけ低い値を演算結果として目標吐出量演算部30へ出力し、目標駆動圧演算部26Bが、演算した目標ブーム駆動圧から所定値1MPaだけ低い値を演算結果として目標吐出量演算部30へ出力するようにした場合について説明したが、この場合に限らず、当該所定値は、油圧アクチュエータ3a,4aの制御の精度の観点から0MPaに近い値の方が好ましいが、油圧ポンプ12の圧力制御や流入制御部19A,19Bの制御等の精度から生じる制御のばらつきを考慮して設定しても良い。さらに所定値を設けず、目標駆動圧をそのまま目標吐出量演算部30へ出力しても良い。この場合、図3図7図11のリミッタ処理部26A2,26B2から最大目標吐出圧選択部30Aに出力される駆動圧と、リミッタ処理部26A2,26B2から流入制御部19A、19Bに出力される駆動圧は同じ値となる。

0153

また、本発明の第1実施形態は、目標速度演算部25A1の目標速度テーブル25a1及び圧力制限部25A2の上限圧力テーブル25a2の各関数関係は、旋回体3の旋回動作に対して要求される性能を考慮して設定され、目標速度演算部25B1の目標速度テーブル25b1及び圧力制限部25B2の上限圧力テーブル25b2の各関数関係は、ブーム4Aの回動動作に対して要求される性能を考慮して設定された場合について説明したが、この場合に限るものではない。

0154

例えば、目標速度テーブル25a1及び上限圧力テーブル25a2の各関数関係は、旋回体3の旋回動作と他の動作部位4A〜4Cとの動作バランスを考慮して設定され、目標速度テーブル25b1及び上限圧力テーブル25b2の各関数関係は、ブーム4Aの回動動作と他の動作部位3a,4B,4Cとの動作バランスを考慮して設定されても良い。

0155

また、油圧ショベル1のキャブ7が、重負荷作業を行うパワーモード及び軽負荷作業を行うエコノミーモード等の作業モードを設定する作業モード設定部を有し、目標速度テーブル25a1,25b1及び上限圧力テーブル25a2,25b2の各関数関係は、作業モードに応じて複数設定され、作業モード設定部で設定された作業モードに連動して切り替えるようにしても良い。

0156

また、本発明の第2実施形態は、目標速度演算部25A1は、例えば目標駆動圧演算部26Aによって演算された目標旋回駆動圧が大きい程、目標速度テーブル25a1の関数関係において操作量XLに対する目標旋回速度VRの傾きの絶対値を減少させる補正をし、目標速度演算部25B1は、例えば目標駆動圧演算部26Bによって演算された目標ブーム駆動圧が大きい程、目標速度テーブル25b1の関数関係において操作量XRに対する目標ブーム速度VBの傾きの絶対値を減少させる補正をした場合について説明したが、この場合に限るものではない。

0157

例えば、本発明は、目標速度テーブル25a1の関数関係において操作量XLに対する目標旋回速度VRの傾きの絶対値を減少させる減少量を設定し、目標速度テーブル25b1の関数関係において操作量XRに対する目標ブーム速度VBの傾きの絶対値を減少させる減少量を設定する減少量設定部を備えても良い。これにより、操作者が減少量設定部によって目標速度テーブル25a1,25b1の各関数関係の補正の程度を自由に変更できるので、操作レバー15A,15Bに対する操作者の操作感覚を調整でき、操作性能をより向上させることができる。

0158

また、本発明は、目標速度演算部25A1,25B1の関係補正部による目標速度テーブル25a1,25b1の各関数関係の補正を有効又は無効にする切換部を備えても良い。これにより、操作者がこの切換部によって目標速度テーブル25a1,25b1の各関数関係を無効にして設定を固定できるので、高い利便性を確保することができる。

0159

また、本発明の第1、第2実施形態では、電磁比例減圧弁19A1,19B1は指令電流Iに対し設定圧PSが反比例する特性を有する構成としたが、これに拘るものではない。例えば、図6(a)に示した電磁比例減圧弁19A1,19B1のD位置とE位置とを入れ替え弁構造とし、指令電流Iが増加するに従い開口量が増加し、設定圧PSを増加させる構成としても良い。

0160

1油圧ショベル(作業機械)
2走行体
3旋回体
3A旋回装置
3a旋回モータ
4フロント作業機
4Aブーム
4aブームシリンダ
4Bアーム
4bアームシリンダ
4Cバケット
4cバケットシリンダ
11エンジン
11Aエンジン回転数検出部
12油圧ポンプ
12A傾転量調整部
13作動油タンク
15A左操作レバー
15A1,15B1操作量センサ(操作量検出部)
15B右操作レバー
16A,16B,16C,16D方向制御弁
17吐出圧センサ(吐出圧検出部)
18A,18B,18C,18D速度センサ(速度検出部)
19A,19B,19C,19D流入制御部
19A1,19B1電磁比例減圧弁(圧力制御弁)
19A2,19B2電磁比例絞り弁(圧力制御弁)
19a1,19b1 ばね
19a2,19b2電磁ソレノイド
20コントローラ(油圧制御部)
21リリーフ弁
25A1,25B1目標速度演算部
25a1,25b1目標速度テーブル
25a3,25b3 記憶部
25A2,25B2圧力制限部
25a2,25b2 上限圧力テーブル
25a4,25b4 記憶部
26A,26B 目標駆動圧演算部
26A1,26B1PID制御部
26A2,26B2リミッタ処理部
27A,27B差圧演算部
28A,28B開口面積演算部
30目標吐出量演算部
30A 最大目標吐出圧選択部
30B PID制御部
30C 目標吐出量補正部
35A,35B 関係補正部

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