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技術 車室フロアの構造

出願人 スズキ株式会社テイ・エステック株式会社
発明者 吉水智光堀井弘一
出願日 2013年8月23日 (7年4ヶ月経過) 出願番号 2013-173370
公開日 2015年3月2日 (5年10ヶ月経過) 公開番号 2015-040003
状態 特許登録済
技術分野 車両用車体構造 車両用座席
主要キーワード 取付部分近傍 メンテナンスホール ベースレール 側端領域 車両駆動用エンジン 中間区域 スライドレール機構 前端領域
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年3月2日)のものです。
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図面 (6)

課題

部品点数を増加させずに、車室フロアを効率的に補強可能とする車室フロアの構造を提供する。

解決手段

エンジンルーム上方に配置され、かつエンジンルームに対応して穿設された貫通孔を有するフロアパネルと、貫通孔に対応してフロアパネル上に配置されるライザーパネルと、ライザーパネルの上方に配置されるシートクッションと、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素及びフック係合要素を有するロック機構とを備え、ライザーパネルがロック状態のロック機構によってフロアパネルに対して固定可能であり、ライザーパネルに車両上方に突出するビードが設けられ、ビードが、ライザーパネルの前端領域に沿った前端領域と、ライザーパネルの両側端領域のそれぞれに沿った2つの側端領域とを有するように略コ字形状に形成され、シートクッション及びフック要素がビードに取付けられている、車室フロアの構造。

概要

背景

自動車等の車両においては、一般的にキャブオーバータイプと呼ばれる形式のものが存在する。キャブオーバータイプの車両では、車両駆動用エンジン等を収容するエンジンルームの上方に、車室フロアを構成するフロアパネルが配置され、フロアパネルにはメンテナンスホール(開口部)が穿設されている。このメンテナンスホールによって、エンジン等が車室内からメンテナンス可能となっている。メンテナンスホールは、通常時では、フロアパネル上に配置されるライザーパネル(エンジンルーム点検蓋)によって閉鎖されており、ライザーパネルは、メンテナンスホールを閉鎖したホール閉鎖状態とメンテナンスホールを開放した開放状態との間で開閉可能になっている。また、ライザーパネルの上方には車両用シートが配置されている。車両用シートは、乗員が着座可能であるシートクッションを有しており、シートクッションはスライドレール機構シート用レール部材)を介してライザーパネルに取付けられている。このスライドレール機構によって、シートクッションはフロアパネルに対して車両前後方向にスライド可能となっている。さらに、ライザーパネルのホール閉鎖状態を維持するためにロック機構ロック装置)が設けられている。ロック機構は、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素フロントレールフック)及びフック係合要素(フロントシートロック)を有している。フック要素はライザーパネルに取付けられており、フック係合要素は、フロアパネルに取付けられると共に、ロック状態とロック解除状態との間で移動可能となっている。ロック状態のロック機構によって、ホール閉鎖状態のライザーパネルはフロアパネルに対して固定されることとなる。(例えば、特許文献1を参照)

このような車室フロアの構造において、乗員がシートクッションに着座した場合、シートクッションからスライドレール機構を通ってライザーパネルに荷重が伝えられる。また、ホール閉鎖状態のライザーパネルがロック状態のロック機構によってフロアパネルに対して固定されている場合、フック係合要素と係合したフック要素からライザーパネルに荷重が伝えられる。これらの荷重に対してライザーパネルを補強するために、従来の車室フロアの構造では、スライド機構ブラケットを介してライザーパネルに取付けられ、さらには、補強部材がライザーパネルに取付けられている。

概要

部品点数を増加させずに、車室フロアを効率的に補強可能とする車室フロアの構造を提供する。エンジンルーム上方に配置され、かつエンジンルームに対応して穿設された貫通孔を有するフロアパネルと、貫通孔に対応してフロアパネル上に配置されるライザーパネルと、ライザーパネルの上方に配置されるシートクッションと、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素及びフック係合要素を有するロック機構とを備え、ライザーパネルがロック状態のロック機構によってフロアパネルに対して固定可能であり、ライザーパネルに車両上方に突出するビードが設けられ、ビードが、ライザーパネルの前端領域に沿った前端領域と、ライザーパネルの両側端領域のそれぞれに沿った2つの側端領域とを有するように略コ字形状に形成され、シートクッション及びフック要素がビードに取付けられている、車室フロアの構造。

目的

そこで、部品点数を増加させずに、ライザーパネルを含む車室フロアを効率的に補強することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

エンジンルームの上方に配置されるフロアパネルであって、車両上下方向に貫通する貫通孔を有するフロアパネルと、前記貫通孔に対応して前記フロアパネル上に配置されるライザーパネルであって、前記貫通孔を閉鎖したホール閉鎖状態及び前記貫通孔を開放したホール開放状態間で開閉可能に構成されるライザーパネルと、前記ライザーパネルの上方に配置される車両用シートシートクッションと、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素及びフック係合要素を有するロック機構であって、該フック係合要素を前記ロック状態及び前記ロック解除状態間で移動可能に構成したロック機構とを備え、前記ホール閉鎖状態のライザーパネルが、前記ロック状態のロック機構によって前記フロアパネルに対して固定される構成となっている、車室フロアの構造において、前記ライザーパネルには車両上方に突出するビードが設けられ、前記ビードが、前記ライザーパネルの車両前後方向の前端領域に沿って配置される前端領域と、前記ライザーパネルの車幅方向の両側端領域に沿ってそれぞれ配置される2つの側端領域とを有するように略コ字形状に形成され、前記シートクッション及び前記ロック機構のフック要素が前記ビードに取付けられている、車室フロアの構造。

請求項2

前記シートクッションの下方で互いに車幅方向に間隔を空けて配置される2つのスライドレール機構をさらに備え、前記2つのスライドレール機構が、前記ビードの2つの側端領域における車両上下方向の上端区域に沿ってそれぞれ位置し、前記シートクッションが、前記2つのスライドレール機構によって車両前後方向にスライド可能となるように前記ライザーパネルに取付けられ、前記2つのスライドレール機構における車両前後方向の前部が前記ビードに固定されている、請求項1に記載の車室フロアの構造。

請求項3

前記2つのスライドレール機構の前部を連結するように車幅方向に沿って配置されるハンドルをさらに備え、前記ハンドルの長手方向の両端部が、前記ビードの上方にて、前記2つのスライドレール機構の前部にそれぞれ取付けられている、請求項1又は2に記載の車室フロアの構造。

請求項4

前記ロック状態で前記フック係合要素に引っ掛かる前記フック要素の先端部が、前記ビードの車両上下方向の上端区域と前記ライザーパネルの外周縁との間に位置している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車室フロアの構造。

請求項5

前記ビードの2つの側端領域における上端区域が、車両前方から後方に向かうに従って車両上方から下方に向かって傾斜するように形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車室フロアの構造。

請求項6

前記ビードの前端領域が、車幅方向左右一対の端部と、該一対の端部間に位置する中間部とを有し、前記ビードの前端領域の端部における車両前後方向の幅が、前記ビードの前端領域の中間部から前記ビードの側端領域の前部に向かうに従って増加しており、2つの前記フック要素が、互いに車幅方向に間隔を空けて前記ビードの前端領域の中間部に取付けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車室フロアの構造。

請求項7

前記フック要素の基端部が、前記ビードの前端領域の中間部に重ねて配置されると共に接合されている、請求項6に記載の車室フロアの構造。

技術分野

0001

本発明は、エンジンルームの上方にフロアパネルを配置し、このフロアパネルの上方に車両用シートシートクッションを配置している車室フロアの構造に関する。

背景技術

0002

自動車等の車両においては、一般的にキャブオーバータイプと呼ばれる形式のものが存在する。キャブオーバータイプの車両では、車両駆動用エンジン等を収容するエンジンルームの上方に、車室フロアを構成するフロアパネルが配置され、フロアパネルにはメンテナンスホール(開口部)が穿設されている。このメンテナンスホールによって、エンジン等が車室内からメンテナンス可能となっている。メンテナンスホールは、通常時では、フロアパネル上に配置されるライザーパネル(エンジンルーム点検蓋)によって閉鎖されており、ライザーパネルは、メンテナンスホールを閉鎖したホール閉鎖状態とメンテナンスホールを開放した開放状態との間で開閉可能になっている。また、ライザーパネルの上方には車両用シートが配置されている。車両用シートは、乗員が着座可能であるシートクッションを有しており、シートクッションはスライドレール機構シート用レール部材)を介してライザーパネルに取付けられている。このスライドレール機構によって、シートクッションはフロアパネルに対して車両前後方向にスライド可能となっている。さらに、ライザーパネルのホール閉鎖状態を維持するためにロック機構ロック装置)が設けられている。ロック機構は、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素フロントレールフック)及びフック係合要素(フロントシートロック)を有している。フック要素はライザーパネルに取付けられており、フック係合要素は、フロアパネルに取付けられると共に、ロック状態とロック解除状態との間で移動可能となっている。ロック状態のロック機構によって、ホール閉鎖状態のライザーパネルはフロアパネルに対して固定されることとなる。(例えば、特許文献1を参照)

0003

このような車室フロアの構造において、乗員がシートクッションに着座した場合、シートクッションからスライドレール機構を通ってライザーパネルに荷重が伝えられる。また、ホール閉鎖状態のライザーパネルがロック状態のロック機構によってフロアパネルに対して固定されている場合、フック係合要素と係合したフック要素からライザーパネルに荷重が伝えられる。これらの荷重に対してライザーパネルを補強するために、従来の車室フロアの構造では、スライド機構ブラケットを介してライザーパネルに取付けられ、さらには、補強部材がライザーパネルに取付けられている。

先行技術

0004

特開2000−016345号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、従来の車室フロアの構造では、スライドレール機構から伝わる荷重が、ライザーパネルのブラケット取付部にて集中的に受け止められることとなる。このようにライザーパネルの一部によって荷重が集中的に受け止められることは、ライザーパネルを含む車室フロアを効率的に補強するという観点上好ましくない。

0006

また、従来の車室フロアの構造では、ライザーパネルの補強のためにブラケット及び補強部材を追加しているので、部品点数が増加し、ひいては、部品組付け工数の増加に伴う製造作業効率が低下して、部品コストが増加することとなる。そこで、部品点数を増加させずに、ライザーパネルを含む車室フロアを効率的に補強することが望まれている。

0007

本発明は、このような実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、部品点数を増加させずに、車室フロアを効率的に補強可能とする車室フロアの構造を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

課題を解決するために、本発明の一態様に係る車室フロアの構造は、エンジンルームの上方に配置されるフロアパネルであって、車両上下方向に貫通する貫通孔を有するフロアパネルと、前記貫通孔に対応して前記フロアパネル上に配置されるライザーパネルであって、前記貫通孔を閉鎖したホール閉鎖状態及び前記貫通孔を開放したホール開放状態間で開閉可能に構成されるライザーパネルと、前記ライザーパネルの上方に配置される車両用シートのシートクッションと、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素及びフック係合要素を有するロック機構であって、該フック係合要素を前記ロック状態及び前記ロック解除状態間で移動可能に構成したロック機構とを備え、前記ホール閉鎖状態のライザーパネルが、前記ロック状態のロック機構によって前記フロアパネルに対して固定される構成となっている、車室フロアの構造において、前記ライザーパネルには車両上方に突出するビードが設けられ、前記ビードが、前記ライザーパネルの車両前後方向の前端領域に沿って配置される前端領域と、前記ライザーパネルの車幅方向の両側端領域に沿ってそれぞれ配置される2つの側端領域とを有するように略コ字形状に形成され、前記シートクッション及び前記ロック機構のフック要素が前記ビードに取付けられている。このようなライザーパネルにて略コ字形状に形成されたビードは高い剛性を有しているので、このビードによって、ライザーパネルの剛性を高くすることができる。また、高い剛性を有すると共にライザーパネルの一定範囲を占めるビードに、シートクッション及びロック機構のフック要素が取付けられている。従って、シートクッションからライザーパネルに伝えられる荷重、及びロック機構のフック係合要素と係合したフック要素からライザーパネルに伝えられる荷重が、ビードによって分散的に受け止められることとなる。さらに、ロック機構のフック要素及びフック係合要素の係合によって生じる保持力はビードを通ってシートクッションに伝えられるので、シートクッションを車室フロアのフロアパネルに対して強固に保持することができる。よって、部品点数を増加させずに、車室フロアを効率的に補強することができる。

0009

本発明の一態様に係る車室フロアの構造は、前記シートクッションの下方で互いに車幅方向に間隔を空けて配置される2つのスライドレール機構をさらに備え、前記2つのスライドレール機構が、前記ビードの2つの側端領域における車両上下方向の上端区域に沿ってそれぞれ位置し、前記シートクッションが、前記2つのスライドレール機構によって車両前後方向にスライド可能となるように前記ライザーパネルに取付けられ、前記2つのスライドレール機構における車両前後方向の前部が前記ビードに固定されている。また、本発明の一態様に係る車室フロアの構造は、前記2つのスライドレール機構の前部を連結するように車幅方向に沿って配置されるハンドルをさらに備え、前記ハンドルの長手方向の両端部が、前記ビードの上方にて、前記2つのスライドレール機構の前部にそれぞれ取付けられている。そのため、ライザーパネルにて略コ字形状に形成されたビードに2つのスライドレール機構の前部が固定されることとなる。その結果、2つのスライドレールからそれぞれ異なる荷重が加えられることによってライザーパネルに捩れ方向の力が作用した場合に、ライザーパネルの捩れ変形が抑制されることとなる。また、このような2つのスライドレール機構の前部を連結するように車幅方向に沿ってハンドルが配置され、このハンドルの長手方向の両端部が、ビードの上方にて、2つのスライドレール機構の前部にそれぞれ取付けられている。そのため、ハンドルの両端部からそれぞれ異なる荷重が加えられることによってライザーパネルに捩れ方向の力が作用した場合にも、ライザーパネルの捩れ変形が抑制されることとなる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。さらに、2つのスライドレール機構はビードの2つの側端領域における車両上下方向の上端部に沿ってそれぞれ位置している。そのため、ライザーパネルの捩れ変形が抑制されることに付随して、2つのスライドレール機構の位置ズレが防止されることとなり、このような位置ズレに起因するシートクッションのスライド動作に関連した性能の低下を防ぐことができる。

0010

本発明の一態様に係る車室フロアの構造では、前記ロック状態で前記フック係合要素に引っ掛かる前記フック要素の先端部が、前記ビードの車両上下方向の上端区域と前記ライザーパネルの外周縁との間に位置している。そのため、フック要素の先端部における車両上下方向の位置に起因してフック要素の基端部から先端部までの長さが増加することが防止されることとなる。その結果、フック要素からライザーパネルに加えられるモーメントを低減することができ、ひいては、フック要素がライザーパネルから剥離することを防止できる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。

0011

本発明の一態様に係る車室フロアの構造では、前記ビードの2つの側端領域における上端区域が、車両前方から後方に向かうに従って車両上方から下方に向かって傾斜するように形成されている。そのため、このような傾斜によって、ビードにおける側端領域の前部の高さを増加させることができ、ライザーパネルの剛性を効率的に高めることができる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。

0012

本発明の一態様に係る車室フロアの構造では、前記ビードの前端領域が、車幅方向左右一対の端部と、該一対の端部間に位置する中間部とを有し、前記ビードの前端領域の端部における車両前後方向の幅が、前記ビードの前端領域の中間部から前記ビードの側端領域の前部に向かうに従って増加しており、2つの前記フック要素が、互いに車幅方向に間隔を空けて前記ビードの前端領域の中間部に取付けられている。さらには、前記2つのフック要素の基端部が、前記ビードの前端領域の中間部に重ねて配置されると共に接合されている。そのため、ビードの前端領域の中間部に取付けられたフック要素を避けながら、フック要素の取付部分近傍に位置するビードの前端領域における端部の剛性を向上させることができる。その結果、フック要素の形状をシンプルにでき、かつフック要素から加えられる力に対するライザーパネルの剛性を効率的に高めることができる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。

発明の効果

0013

本発明の一態様に係る車室フロアの構造によれば、部品点数を増加させずに、車室フロアを効率的に補強することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施形態に係る車室フロアの構造を、車幅方向から見て概略的に示す側面図である。
本発明の実施形態に係る車室フロアの構造を、車両用シートを省略した状態で概略的に示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る車室フロアの構造を、車両用シートを省略した状態で概略的に示す上面図である。
本発明の実施形態に係る車室フロアの構造に用いられるライザーパネル及びロック機構のフック要素を概略的に示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る車室フロアの構造に用いられるライザーパネル及びロック機構のフック要素を概略的に示す上面図である。

実施例

0015

本発明の実施形態に係る車室フロアの構造について以下に説明する。図1に示すように、車室フロアの構造においては、車両駆動用のエンジン、ラジエータウォッシャータンクエンジンオイルレベルゲージ等を収容するエンジンルームEの上方にフロアパネル1が配置されている。図1図3に示すように、フロアパネル1には、車両上下方向に貫通する貫通孔としてメンテナンスホール1aが穿設されている。このメンテナンスホール1aによって、エンジンルームE内のエンジン、ラジエータ、ウォッシャータンク、エンジンオイルレベルゲージ等が、フロアパネル1の上方に位置する車室からメンテナンス可能になっている。フロアパネル1上には、車両の略水平方向に沿ってライザーパネル2が配置されている。ライザーパネル2は、メンテナンスホール1aに対応して位置している。このようなライザーパネル2は、メンテナンスホール1aを閉鎖したホール閉鎖状態(図1図3に示す)と、メンテナンスホール1aを開放したホール開放状態(図示せず)との間で開閉可能となっている。

0016

図2及び図3に示すように、ライザーパネル2上には、車幅方向に間隔を空けて2つのスライドレール機構3が配置されている。スライドレール機構3は、車両上下方向から見て車両前後方向に延びるベースレール4と、このベースレール4上にて車両前後方向にスライド可能に構成されたスライドレール5とを有している。図1に示すように、スライドレール機構3のスライドレール5の上方には、車両用シート6が配置されている。車両用シート6は、車両の略水平方向に沿って配置されるシートクッション7と、このシートクッション7における車両前後方向の後端領域7aの上方に配置されるシートバック8とを有している。シートクッション7は、2つのスライドレール機構3のスライドレール5に取付けられている。このようなスライドレール機構3によって、シートクッション7は、フロアパネル1に対して車両前後方向にスライド可能となるようにライザーパネル2に取付けられている。シートクッション7はライザーパネル2の上方に位置することとなる。

0017

再び図1図3に示すように、車室フロアの構造には、2つのスライドレール5を連結するように車幅方向に沿ってハンドル9が設けられている。また、車室フロアの構造には、ホール閉鎖状態のライザーパネル2をフロアパネル1に対してロックするための2つのロック機構10が設けられている。2つのロック機構10は互いに車幅方向に間隔を空けて配置されている。ロック機構10は、ロック状態にて互いに係合する一方でロック解除状態にて互いに離脱するフック要素11及びフック係合要素12を有している。フック要素11はライザーパネル2に取付けられており、フック係合要素12はフロアパネル1に取付けられている。さらに、フック係合要素12は、ロック機構10のロック状態及びロック解除状態間で移動可能に構成されている。このようなロック機構10がロック状態にある場合に、ホール閉鎖状態のライザーパネル2がフロアパネル1に対して固定されることとなる。

0018

ここで、ライザーパネル2の詳細について図1図5を参照して説明する。図2図5に示すように、ライザーパネル2は、車両上下方向から見て略四角形状に形成されている。このようなライザーパネル2には、車両下方から上方に向かって突出するビード13が形成されている。ビード13は略コ字形状に形成されており、このようなビード13は、車両前後方向の前端領域14と、2つの車幅方向の側端領域15とを有している。

0019

図4及び図5に示すように、ビード13の前端領域14はライザーパネル2の車両前後方向の前端領域2aに沿って配置されている。ビード13の前端領域14は、車幅方向左右一対の端部14aと、該一対の端部14a間に位置する中間部14bとを有している。端部14aの車両前後方向の幅は、中間部14bから後述するビード13の側端領域15の前部15aに向かうに従って増加している。

0020

図4及び図5に示すように、ビード13の各側端領域15はライザーパネル2の車幅方向の両側端領域2bに沿って配置されている。ビード13の各側端領域15は、車両前後方向の前部15aと、この前部15aに対して車両後方に位置する後部15bと、前部15a及び後部15b間に位置する中間部15cとを有している。前部15aの高さは後部15bの高さよりも高くなっており、中間部15cの高さは後部15bの高さと略等しくなっている。中間部15cの幅は前部15a及び後部15bの幅よりも小さくなっている。また、図1に示すように、前部15a及び後部15bの上端区域は、車両前方から後方に向かうに従って車両上方から下方に向かって傾斜するように形成されている。

0021

スライドレール機構3の詳細について図1図3を参照して説明する。図3に示すように、ベースレール4には、車両上下方向に延びると共に車両上方に開口するレール溝4aが形成されている。スライドレール5はレール溝4a内を車両前後方向に移動するように構成されている。図2及び図3に示すように、スライドレール機構3のベースレール4は、ビード13の側端領域15における前部15a及び後部15bの上端区域に沿って配置されている。このようなベースレール4における車両前後方向の前部4bの下端区域が、ビード13の側端領域15における前部15aの上端区域に取付けられている。ベースレール4における車両前後方向の後部4cの下端区域が、ビード13の側端領域15における後部15bの上端区域に取付けられている。そのため、ベースレール4は、車両前方から後方に向かうに従って車両上方から下方に向かって傾斜するように延びている。

0022

車両用シート6の詳細について図1を参照して説明する。図1に示すように、車両用シート6のシートクッション7は、その骨格を形成するシートクッションフレーム16を有している。シートクッションフレーム16は車両の略水平方向に沿って配置されている。シートクッション7は、シートクッションフレーム16を車両上方から下方に向かって覆うように配置されたシートクッションパッド17(図1にて仮想線により示す)を有している。このようなシートクッション7のシートクッションフレーム16が、スライドレール機構3のスライドレール5の上端区域に取付けられている。そのため、シートクッション7は、2つのスライドレール機構3を介してライザーパネル2のビード13に取付けられている。

0023

図1に示すように、車両用シート6のシートバック8は、その骨格を形成するシートバックフレーム18を有している。シートバックフレーム18は、シートクッションフレーム16における車両前後方向の後端領域16aの上方に配置されている。シートバック8は、シートバックフレーム18を車両前方から後方に向かって覆うように配置されたシートバックパッド19(図1にて仮想線により示す)を有している。このようなシートバック8のシートバックフレーム18における車両上下方向の下端領域18aが、シートクッションフレーム16の後端領域16aに回動可能に取付けられている。そのため、シートバック8はシートクッション7に対してリクライニング可能になっている。

0024

ハンドル9の詳細について図2及び図3を参照して説明する。図2及び図3に示すように、ハンドル9は略コ字形状に形成されており、このようなハンドル9は、その車両前後方向の前端にて車幅方向に沿って配置される前部9aと、前部9aにおける長手方向の両端のそれぞれから車両後方に延びる2つの端部9bとを有している。詳細には、前部9aは車両上下方向から見て略ハット形状に形成されており、前部9aの長手方向の中間区域に、車両後方から前方に向かって突出するグリップ9cが形成されている。ハンドル9の各端部9bは、2つのスライドレール機構3のスライドレール5における車両前後方向の前部5aに取付けられている。スライドレール5の前部5aとハンドル9の端部9bとの取付部は、スライドレール5の移動に伴って、ビード13の上方にて車両前後方向に移動するようになっている。

0025

ロック機構10の詳細について図1図5を参照して説明する。図1図5に示すように、2つのロック機構10のフック要素11は、ビード13の前端領域14の中間部14bにて車幅方向に間隔を空けて配置されている。フック要素11は、ビード13の前端領域14から車両前方に突出するように形成されている。フック要素11の基端部11aはビード13の前端領域14の中間部14bに重ねて配置されると共に接合されている。また、フック要素11の先端部11bは形状に形成されている。図1に示すように、フック要素11の先端部11bは、車両上下方向においてビード13の上端区域とライザーパネル2の外周縁2cとの間に位置している。図1図3に示すように、ロック機構10のフック係合要素12は、フロアパネル1からフック要素11に向かって延びるように形成されている。特に図示はしないが、フック係合要素12の基端部12aはフロアパネル1に取付けられている。再び図1図3に示すように、フック係合要素12の先端部12bは、略四角形状のフレームから構成されている。また、フック係合要素12の先端部12bは、フック係合要素12の基端部12aに対して、車幅方向に延びる軸線を中心として回動可能となっている。このようなロック機構10がロック状態にある時に、フック係合要素12の先端部12bが、車両上方から下方に向かう方向にてフック要素11の先端部11bに引っ掛かるようになっている。また、2つのロック機構10の間には、ハンドル9のグリップ9cが位置している。

0026

以上、本実施形態に係る車室フロアの構造によれば、ライザーパネル2にて略コ字形状に形成されたビード13が高い剛性を有しており、このようなビード13によって、従来のようにブラケット、補強部材等を追加せずに、ライザーパネル2の剛性を高くすることができる。また、高い剛性を有すると共にライザーパネル2の一定範囲を占めるビード13に、シートクッション7及びロック機構10のフック要素11が取付けられている。従って、シートクッション7からライザーパネル2に伝えられる荷重、及びロック機構10のフック係合要素12と係合したフック要素11からライザーパネル2に伝えられる荷重が、ビード13によって分散的に受け止められることとなる。さらに、ロック機構10のフック要素11及びフック係合要素12の係合によって生じる保持力はビード13を通ってシートクッション7に伝えられるので、シートクッション7を車室フロアのフロアパネル1に対して強固に保持することができる。よって、部品点数を増加させずに、車室フロアを効率的に補強することができる。

0027

本実施形態に係る車室フロアの構造によれば、2つのスライドレール機構3が、ビード13の2つの側端領域15における車両上下方向の上端区域に沿ってそれぞれ位置し、シートクッション7が、2つのスライドレール機構3によって車両前後方向にスライド可能となるようにライザーパネル2に取付けられ、2つのスライドレール機構3におけるベースレール4の前部4bがビード13に固定されている。また、ハンドル9の両端部9bが、ビード13の上方にて、2つのスライドレール機構3におけるベースレール4の前部4bにそれぞれ取付けられている。そのため、ライザーパネル2にて略コ字形状に形成されたビード13に、2つのスライドレール機構3におけるベースレール4の前部4bが固定されているので、2つのスライドレール機構3からそれぞれ異なる荷重が加えられることによって、ライザーパネル2に捩れ方向の力が作用した場合に、ライザーパネル2の捩れ変形が抑制されることとなる。さらに、ハンドル9の両端部9bが、ビード13の上方にて、2つのベースレール4の前部4bにそれぞれ取付けられている。そのため、ハンドル9の両端部9bからそれぞれ異なる荷重が加えられることによって、ライザーパネル2に捩れ方向の力が作用した場合にも、ライザーパネル2の捩れ変形が抑制されることとなる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。さらに、2つのスライドレール機構3はビード13の2つの側端領域15の上端区域に沿ってそれぞれ位置している。そのため、ライザーパネル2の捩れ変形が抑制されることに付随して、2つのスライドレール機構3の位置ズレが防止されることとなり、このような位置ズレに起因するシートクッション7のスライド動作に関連した性能の低下を防ぐことができる。

0028

本実施形態に係る車室フロアの構造によれば、フック要素11の先端部11bが、ビード13の上端区域とライザーパネル2の外周縁2cとの間に位置している。そのため、フック要素11の先端部11bにおける車両上下方向の位置に起因してフック要素11の基端部11aから先端部11bまでの長さが増加することが防止されることとなる。その結果、フック要素11からライザーパネル2に加えられるモーメントを低減することができ、ひいては、フック要素11がライザーパネル2から剥離することを防止できる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。

0029

本実施形態に係る車室フロアの構造によれば、ビード13の側端領域15における前部15a及び後部15bの上端区域が、車両前方から後方に向かうに従って車両上方から下方に向かって傾斜するように形成されている。そのため、このような傾斜によって、ビード13における側端領域15の前部15aの高さを増加させることができ、ライザーパネル2の剛性を高めることができる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。

0030

本実施形態に係る車室フロアの構造によれば、ビード13の前端領域14が、車幅方向左右一対の端部14aと、一対の端部14a間に位置する中間部14bとを有し、端部14aの車両前後方向の幅が、中間部14bからビード13の側端領域15の前部15aに向かうに従って増加しており、2つのフック要素11が、互いに車幅方向に間隔を空けて中間部14bに取付けられている。さらには、2つのフック要素11の基端部11aが、中間部14bに重ねて配置されると共に接合されている。そのため、ビード13の前端領域14の中間部14bに取付けられたフック要素11を避けながら、フック要素11の取付部分近傍に位置する前端領域14の端部14aの剛性を向上させることができる。その結果、フック要素11の形状をシンプルにでき、かつフック要素11から加えられる力に対するライザーパネル2の剛性を効率的に高めることができる。よって、車室フロアを効率的に補強することができる。

0031

ここまで本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。

0032

1フロアパネル
1aメンテナンスホール
2ライザーパネル
2a前端領域
2b側端領域
2c外周縁
3スライドレール機構
4ベースレール
4b 前部
4c 後部
5スライドレール
5a 前部
6車両用シート
7シートクッション
9ハンドル
9b 端部
10ロック機構
11フック要素
11a基端部
11b 先端部
12フック係合要素
12b 先端部
13ビード
14 前端領域
14a 端部
14b 中間部
15 側端領域
15a 前部
15b 後部
E エンジンルーム

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