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技術 牛樟芝の培養方法

出願人 東海大学緑茵生技股ふん有限公司
発明者 楊芳鏘呉嘉利紀亜辰
出願日 2013年9月24日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2013-196871
公開日 2015年2月26日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2015-037396
状態 特許登録済
技術分野 きのこの栽培 微生物、その培養処理 植物の栽培
主要キーワード 緑色光照射 青色光強度 光照射環境 青色光照射 研究テーマ ポリフェノール類化合物 玄米粉末 モロコシ類
関連する未来課題
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図面 (8)

課題

本発明は、樟芝の有効成分含有量および種類量を増加させる牛樟芝の培養方法を提供する。

解決手段

該牛樟芝の培養方法では、主に照射光波長を変えることにより、培養した牛樟芝の有効成分含有量および種類量を増加し、さらに培地含水量、培地の組成成分およびその比率培養温度などの環境要因を調整することにより、牛樟芝の有効成分含有量および種類の増加に寄与する。

概要

背景

樟芝とも呼ばれる樟芝(Antrodia cinnamomea)は、台湾固有真菌類で、主に台湾の海抜約450〜1500メートル山岳部における牛樹の腐敗した樹洞に成長する。近年の研究によれば、牛樟芝は、極めて栄養価が高くて、多くの生理活性を有していることが見出されている。そのため、現在、市場には、極めて貴重真菌としての牛樟芝に対する需要量が増加している。更に言えば、牛樟芝の主な有効成分は、多糖体ポリフェノール類化合物、および指標とした生成物トリテルペン類(triterpene)を含む。また、研究の結果によれば、多糖体は、免疫力を高め、抗腫瘍効果を有することが見出された。ポリフェノール類化合物は、生物体還元剤として見られ、フリーラジカル消去酸化防止および悪玉コレステロール酸化の抑制などの機能を有し、かつ癌細胞の増殖に必要な酵素を抑えることにより、癌抑制効果を達成することが考えられている。トリテルペン類は、癌細胞の細胞死を促進し、肝癌細胞の増殖を阻害し、肝臓修復肝臓機能の改善、抗炎症、脂質降下、血圧降下、脳卒中予防および免疫調節などの作用を有ることが証明された。しかしながら、牛樟芝が寄生した牛樟樹が保護植物であり、かつ牛樟樹の成長が遅いため、自然環境で大量の牛樟芝を入手することは困難である。したがって、牛樟芝の入手や、牛樟芝の有効成分含有量を効果的に増加させることは、生物医学産業の重要な研究テーマになっている。

牛樟芝の有効成分は、培養方法および培養条件によって変わる。現在、牛樟芝の培養方法としては、主に液体培養法固体培養法および原木栽培法がある。液体培養法では、所定の比率炭素源および窒素源から調製した液体培地で牛樟芝を培養する。そのメリットとして、低コスト、培養期間が短く、7〜14日間のみで牛樟芝を培養することが可能である。しかし、培養された牛樟芝のトリテルペン含有量が低く、かつ含有するトリテルペン類は、野生の牛樟芝に含まれる独特なトリテルペン類と異なる。固体培養方法では、天然穀物と水とからなる固体培地で牛樟芝を培養し、かつ人工で温度と湿度を制御することにより、培養された牛樟芝のトリテルペン含有量が比較的に高い。しかしながら、長い培養期間、約3〜6ヶ月が必要とし、さらに用いた培地によって、培養された牛樟芝に含まれる有効成分が異なるため、大規模生産時に、品質が不均一になるおそれがある。それ以外に、野生の牛樟芝に含まれる独特なトリテルペン類成分をカバーすることができない。原木栽培法では、牛樟樹を培地とし、野生の牛樟芝の子実体と同じ成分を培養することができるという利点をもちながら、人工で培養環境の制御を加えることにより、牛樟芝の子実体の品質の安定性を向上させる。しかしながら、原木栽培法では、1〜3年の培養期間を必要とし、かつ牛樟樹が保護植物であって取得することが困難であるため、培養にかかるコストが増加し、大量生産が困難になる。

牛樟芝の有効成分の生産量と生産コストの両方を考慮すると、現在、固体培養法による牛樟芝の培養が多く選択されている。しかしながら、既存技術における種々の欠点、例えば、培養された牛樟芝を粒子状の固体培地から分離しにくく、培地が付着しているため製品として使用が制限されること、または、培養された牛樟芝の子実体が薄く、その有効成分生産量も共に減少すること、が存在している。また、牛樟芝を液体培養するときに照射光波長を変更することによって、牛樟芝の有効成分含有量に作用する。しかし、青色光は、トリテルペン含有量を増加させることなく、細胞外多糖類の含有量のみを増加させる。一方、赤色光は、トリテルペン含有量に作用するが、細胞外多糖類の含有量に影響しない。したがった、現在、牛樟芝の有効成分含有量を増加させるとともに、生産コストを効果的に制御可能な牛樟芝の培養方法は、提供されていない。

概要

本発明は、牛樟芝の有効成分含有量および種類量を増加させる牛樟芝の培養方法を提供する。該牛樟芝の培養方法では、主に照射光波長を変えることにより、培養した牛樟芝の有効成分含有量および種類量を増加し、さらに培地含水量、培地の組成成分およびその比率、培養温度などの環境要因を調整することにより、牛樟芝の有効成分含有量および種類の増加に寄与する。

目的

本発明の主な目的は、牛樟芝の有効成分含有量および種類を増加させるための牛樟芝の培養方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

樟芝培養方法であって、種菌培地中に接種し、少なくとも1つの培養条件下で培養し、前記培養条件は、緑色光青色光とからなる群より選択された光照射環境を含むことを特徴とする牛樟芝の培養方法。

請求項2

前記光照射環境における照射光強度は、1〜20μmol/s・m2であることを特徴とする請求項1に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項3

前記光照射環境が青色光照射である場合、前記光照射環境における照射光強度は、2〜16μmol/s・m2であることを特徴とする請求項2に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項4

前記光照射環境が緑色光照射である場合、前記光照射環境における照射光強度は、11〜20μmol/s・m2であることを特徴とする請求項2に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項5

前記培養条件は、25〜35℃の培養温度をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項6

前記培地は、粉末状の基材及び水を含むことを特徴とする請求項1に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項7

前記粉末状の基材は、少なくとも1つの全粒穀物を有することを特徴とする請求項6に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項8

前記粉末状の基材は、苦蕎麦粉と、玄米粉と、ハトムギ粉とからなる群より選択されることを特徴とする請求項7に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項9

前記粉末状の基材は、所定の比率の苦蕎麦粉と、玄米粉と、ハトムギ粉とからなることを特徴とする請求項8に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項10

前記粉末状の基材において、ハトムギ粉の含有量が最も低く、苦蕎麦粉の含有量がその次に低く、玄米粉の含有量が最も高いことを特徴とする請求項9に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項11

前記粉末状の基材において、ハトムギ粉の含有量が最も低く、玄米粉の含有量がその次に低く、苦蕎麦粉の含有量が最も高いことを特徴とする請求項9に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項12

前記粉末状の基材の組成比として、ハトムギ粉が1で、玄米粉がハトムギ粉の10〜2倍で、苦蕎麦粉がハトムギ粉の2〜10倍であることを特徴とする請求項9に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項13

玄米粉、苦蕎麦粉及びハトムギ粉の組成比は、9:2:1であることを特徴とする請求項12に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項14

前記培地の含水量は、35〜55%であることを特徴とする請求項6に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項15

前記培地の含水量は、35〜50%であることを特徴とする請求項14に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項16

前記種菌は、破砕した牛樟芝の菌塊を培養して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項17

光照射しない環境で15日間培養する一方の培養条件と、光照射環境で少なくとも15日間培養する他方の培養条件とからなる2つの培養条件を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項18

前記一方の培養条件の培養温度は、前記他方の培養条件の培養温度より低いことを特徴とする請求項17に記載の牛樟芝の培養方法。

請求項19

前記一方の培養条件の培養温度が25℃で、前記他方の培養条件の培養温度が25〜35℃であることを特徴とする請求項18に記載の牛樟芝の培養方法。

技術分野

0001

本発明は、真菌培養方法に関し、特に樟芝培養方法に関する。

背景技術

0002

樟芝とも呼ばれる牛樟芝(Antrodia cinnamomea)は、台湾固有真菌類で、主に台湾の海抜約450〜1500メートル山岳部における牛樹の腐敗した樹洞に成長する。近年の研究によれば、牛樟芝は、極めて栄養価が高くて、多くの生理活性を有していることが見出されている。そのため、現在、市場には、極めて貴重真菌としての牛樟芝に対する需要量が増加している。更に言えば、牛樟芝の主な有効成分は、多糖体ポリフェノール類化合物、および指標とした生成物トリテルペン類(triterpene)を含む。また、研究の結果によれば、多糖体は、免疫力を高め、抗腫瘍効果を有することが見出された。ポリフェノール類化合物は、生物体還元剤として見られ、フリーラジカル消去酸化防止および悪玉コレステロール酸化の抑制などの機能を有し、かつ癌細胞の増殖に必要な酵素を抑えることにより、癌抑制効果を達成することが考えられている。トリテルペン類は、癌細胞の細胞死を促進し、肝癌細胞の増殖を阻害し、肝臓修復肝臓機能の改善、抗炎症、脂質降下、血圧降下、脳卒中予防および免疫調節などの作用を有ることが証明された。しかしながら、牛樟芝が寄生した牛樟樹が保護植物であり、かつ牛樟樹の成長が遅いため、自然環境で大量の牛樟芝を入手することは困難である。したがって、牛樟芝の入手や、牛樟芝の有効成分含有量を効果的に増加させることは、生物医学産業の重要な研究テーマになっている。

0003

牛樟芝の有効成分は、培養方法および培養条件によって変わる。現在、牛樟芝の培養方法としては、主に液体培養法固体培養法および原木栽培法がある。液体培養法では、所定の比率炭素源および窒素源から調製した液体培地で牛樟芝を培養する。そのメリットとして、低コスト、培養期間が短く、7〜14日間のみで牛樟芝を培養することが可能である。しかし、培養された牛樟芝のトリテルペン含有量が低く、かつ含有するトリテルペン類は、野生の牛樟芝に含まれる独特なトリテルペン類と異なる。固体培養方法では、天然穀物と水とからなる固体培地で牛樟芝を培養し、かつ人工で温度と湿度を制御することにより、培養された牛樟芝のトリテルペン含有量が比較的に高い。しかしながら、長い培養期間、約3〜6ヶ月が必要とし、さらに用いた培地によって、培養された牛樟芝に含まれる有効成分が異なるため、大規模生産時に、品質が不均一になるおそれがある。それ以外に、野生の牛樟芝に含まれる独特なトリテルペン類成分をカバーすることができない。原木栽培法では、牛樟樹を培地とし、野生の牛樟芝の子実体と同じ成分を培養することができるという利点をもちながら、人工で培養環境の制御を加えることにより、牛樟芝の子実体の品質の安定性を向上させる。しかしながら、原木栽培法では、1〜3年の培養期間を必要とし、かつ牛樟樹が保護植物であって取得することが困難であるため、培養にかかるコストが増加し、大量生産が困難になる。

0004

牛樟芝の有効成分の生産量と生産コストの両方を考慮すると、現在、固体培養法による牛樟芝の培養が多く選択されている。しかしながら、既存技術における種々の欠点、例えば、培養された牛樟芝を粒子状の固体培地から分離しにくく、培地が付着しているため製品として使用が制限されること、または、培養された牛樟芝の子実体が薄く、その有効成分生産量も共に減少すること、が存在している。また、牛樟芝を液体培養するときに照射光波長を変更することによって、牛樟芝の有効成分含有量に作用する。しかし、青色光は、トリテルペン含有量を増加させることなく、細胞外多糖類の含有量のみを増加させる。一方、赤色光は、トリテルペン含有量に作用するが、細胞外多糖類の含有量に影響しない。したがった、現在、牛樟芝の有効成分含有量を増加させるとともに、生産コストを効果的に制御可能な牛樟芝の培養方法は、提供されていない。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の主な目的は、牛樟芝の有効成分含有量および種類を増加させるための牛樟芝の培養方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る牛樟芝の培養方法では、種菌を培地中に接種し、少なくとも1つの培養条件下で培養し、前記培養条件は、緑色光と青色光とからなる群より選択された光照射環境を含む。光照射環境における照射光強度は、1〜20μmol/s・m2である。好適には、青色光強度は、2〜16μmol/s・m2である。好適には、緑色光強度は、11〜20μmol/s・m2である。

0007

前記培養条件は、25〜35℃の培養温度を含む。
前記培地は、粉末状の基材と水とを含み、前記粉末状の基材は、少なくとも1つの全粒穀物、例えば、苦蕎麦粉、玄米粉ハトムギ粉、または少なくとも2つの前記粉末を所定の比率で混合したものを有する。

0008

前記粉末状の基材は、苦蕎麦粉と、玄米粉と、ハトムギ粉とを混合したものである。ここで、ハトムギ粉の含有量が最も低く、玄米粉の含有量が最も高く、苦蕎麦粉の含有量がハトムギ粉の含有量と玄米粉の含有量との間であり、または、ハトムギ粉の含有量が最も低く、苦蕎麦粉の含有量が最も高く、玄米粉の含有量がハトムギ粉の含有量と苦蕎麦粉の含有量との間である。具体的に、好適には、前記粉末状の基材の組成比として、ハトムギ粉が1で、玄米粉がハトムギ粉の10〜2倍で、苦蕎麦粉がハトムギ粉の2〜10倍であり、例えば、玄米粉と、苦蕎麦粉と、ハトムギ粉との組成比は、9:2:1である。

0009

前記培地の含水量は、35〜55%である。好適には、前記培地の含水量は、35〜50%である。

0010

前記種菌は、破砕した牛樟芝の菌塊を培養して得られたものであるため、可視状態で真菌を均一に分配し、接種に寄与し、さらに汚染を回避することが可能である。

0011

さらにいうと、本発明に係る方法は、光照射しない環境で約15日間培養することと、光照射環境で少なくとも約15日間培養することとからなる2つの培養条件を含む。

0012

前記一方の培養条件の培養温度は、前記他方の培養条件の培養温度より低く、具体的に、前記一方の培養条件の培養温度が25℃で、前記他方の培養条件の培養温度が25〜35℃である。

0013

本発明に係る牛樟芝の培養方法によれば、牛樟芝の有効成分含有量および種類を増加させ、牛樟芝の培養に必要とするコストを低減させることにより、大量生産していろんな製品の原料とすることができ、牛樟芝の経済付加価値を向上させる。

図面の簡単な説明

0014

図1は、強度の異なる緑色光で牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。
図2は、強度の異なる青色光で牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。
図3は、含水量の異なる玄米粉末を固体培地として牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。
図4は、含水量の異なる苦蕎麦粉末を固体培地として牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。
図5は、含水量の異なるハトムギ粉末を固体培地として牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。
図6は、異なる温度変化で牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。
図7は、組成比の異なる固体培地で牛樟芝を培養し、各牛樟芝の各有効成分含有量を測定した結果を示す図である。

実施例

0015

本発明による牛樟芝の培養方法では、照射光の波長を変更させることにより、培養された牛樟芝の有効成分含有量および有効成分の種類を増加させ、さらに培地の含水量、培地の組成成分および成分の組成比、培養温度などの環境要因を調整することにより、牛樟芝の有効成分含有量および有効成分の種類の増加に更に寄与する。

0016

説明すべき点は、本発明の明細書および特許請求範囲に使用される用語は、単なる例であり、本発明の明細書および特許請求範囲を制限するものではないことである。

0017

培地とは、真菌類を培養するための液体培地および固体培地を含むものを称する。

0018

全粒穀物とは、イネ類、ホウキモロコシ類キビ類、麦類マメ類およびナッツ類、例えば、玄米、米、ホウキモロコシトウモロコシ小麦アワ、米、モロコシ、エンバク大麦蕎麦大豆リョクトウダイズトウアズキ黒豆クルミヨクイニンカボチャの種などのものを称する。
以下では、図面を参照しながら、本考案の実施例に対して詳しく説明する。

0019

<実施例1>
種菌の調製
本実施例の牛樟芝の菌株(BCRC35396)は、台湾新食品工業発展研究の生物資料保存および研究センターに提供され、牛樟芝の菌糸で満たされるまで25℃、斜面培地にて培養された。ここで、斜面培地は、2%ブドウ糖、2%麦芽エキス、0.1%蛋白分解物(Peptone)、および2%コロイドから調製された。

0020

牛樟芝の菌糸体が成長した斜面菌種を、適切な量で、牛樟芝の培地とするペトリ皿移植し、ペトリ皿において牛樟芝の菌糸が半径3.5cmの円形状に成長するまで培養した。ここで、牛樟芝の培地とするペトリ皿は、斜面培地と同様に調製された。調製された培地を8等分し、培養終了後の培地であるペトリ皿を8等分し、それぞれ調合した8本の液体培地に入れた。ここで、液体培地は、2%ブドウ糖、2%麦芽エキス、および0.1%蛋白分解物から調製された。次に、前記各液体培地の菌塊を完全破砕した後、25℃、100rpmのインキュベーターに入れて5日間培養して、以下の実施例で用いる。

0021

<実施例2>
細胞多糖類測定法
被測定試料の粉末100mgと蒸留水10mlとを遠心分離管に入れ、滅菌した後8000rpmで5分間遠心分離し、上清液回収した。前記上清液と95%アルコールとを1:4の体積比で混合し、この混合物における多糖体を沈殿させるように4℃の冷蔵庫で24時間静置した。次に、混合物を8000rpmで5分間遠心分離し、当該上清液を除去することで沈殿物を得た。前記沈殿物を水酸化ナトリウム再溶解希釈し、フェノール硫酸法(Phenol-sulfuric acid assay)で細胞内多糖類の濃度を測定した。希釈した後の溶液を5%のフェノール溶液と混合し、濃硫酸5mlを加えて10分間混合し、さらに25℃の恒温水槽で15分間反応させ、分光光度計で波長490nmにおける吸光度を測定し、ブドウ糖標準液の濃度とその吸光度の標準曲線とを参照することにより、前記被測定試料における多糖類の濃度を知ることができる。

0022

<実施例3>
総ポリフェノール含有量の測定
被測定試料である菌糸体を取って、固定倍率(1:20)のメタノールで、50℃、130rpmの水溝において12時間抽出反応した後に、8000rpmで5分間遠心分離することにより、上清液を得た。当該上清液に2%炭酸ナトリウム6mlを添加し均一に混合した。さらに、フェノール試薬(Folin-Clocalteu's phenol reagent)を添加し約30分間反応させた後、730nmの波長でその吸光度を測定し、既知濃度標準没食子酸(Gallic acid)の検量線と比較することにより、当該被測定試料の総ポリフェノール含量を算出した。

0023

<実施例4>
トリテルペン類含有量の測定
被測定試料100mgと50%エタノール3mlとを遠心分離管中に混合し、30分間超音波振動をかけながら抽出を行い、さらに8000rpmで5分間遠心分離した。遠心分離管から上清液3mlを取り出してバイアルに入れ、そして遠心分離管で上述したアルコールの添加、抽出および遠心分離などの工程を繰り返した後に、上清液3mlを取り出してバイアルに入れた。当該バイアルにおける上清液を乾燥することによって得ることのできる乾燥物に、水3mlとクロロホルム3mlとを添加して当該乾燥物を再溶解し、30分間超音波振動をかけながら抽出を行うことによって、その下層液を取り出し、そして、5%炭酸水素ナトリウム3mlを添加してから、30分間超音波振動をかけながら抽出を行い、pH値を2〜3に調整し、その下層液を取出して乾燥し、飽和状態のエタノール2mlを添加し、波長245nmによって吸光度を測定することにより、当該被測定試料におけるトリテルペン類含有量を得ることができる。

0024

<実施例5>
培養用照射光の波長および強度に関する分析
玄米をミル装置で粉末状に粉砕し、玄米粉25gをガラス板上に置いて、水15gと均一混合した。この混合物を減菌した後、牛樟芝を培養するための固体粉末の培地として用いた。実施例1により培養された牛樟芝種菌を、5%の接種菌量で前記固体粉末の培地に接種し、封入した後に25℃の恒温にてインキュベーターで15日間培養し、その後、光照射を行った。本実施例において、照射光の波長によって2つの実験グループに分けた。第1実験グループでは、緑色光を照射し、第2実験グループでは、青色光を照射した。さらに、各実験グループは、照射光の強度によって4つの群に分けた。各実験グループの各前記第1群が空白で、各前記第2群における照射光の強度が1〜2 μmol/s・m2、各前記第3群における照射光の強度が15〜16μmol/s・m2、各前記第4群における照射光の強度が19〜20μmol/s・m2であった。各群に対し、照射光によって15日間培養した後、各群で成長した牛樟芝をそれぞれ回収し、24時間乾燥し、さらに粉砕してから実施例2〜4の方法で各群の牛樟芝におけるトリテルペン類、総ポリフェノール、および細胞内多糖類の含有量を測定した。各群に対して、上記の工程を三回繰り返した。各群の牛樟芝における各有効成分含有量を統計した結果を図1および図2に示す。図1図2は、それぞれ、第1実験グループと第2実験グループで測定した結果を示す。

0025

図1に示した結果から、第1実験グループの第2〜4群において、細胞内多糖類の含有量は、それぞれ66.38 mg/g、96.55 mg/g、および60.19 mg/gで、総ポリフェノール含有量は、それぞれ、38.86 mg/g、43.71 mg/g、および25.46 mg/gで、粗トリテルペン含有量は、それぞれ、22.28 mg/g、39.64 mg/g、および17.81 mg/gであることが分かった。図2に示した結果から、第2実験グループの第2〜4群において、細胞内多糖類の含有量は、それぞれ、79.78 mg/g、73.83 mg/g、および41.61 mg/gで、総ポリフェノール含有量は、それぞれ、27.46 mg/g、41.90 mg/g、および、29.09 mg/gで、粗トリテルペン含有量は、それぞれ、22.59 mg/g、22.39 mg/g、および13.15 mg/gであることが分かった。さらにいうと、緑色光強度15〜16 μmol/s・m2で照射し培養した後、得られた総ポリフェノール含有量は、光照射されない群による総ポリフェノール含有量の2.69倍で、かつ粗トリテルペン含有量は、光照射されない群による粗トリテルペン含有量の2.92倍である。青色光強度15〜16μmol/s・m2で照射し培養した後、得られた総ポリフェノール含有量は、光照射されない群による総ポリフェノール含有量の2.53倍で、かつ粗トリテルペン含有量は、光照射されない群による粗トリテルペン含有量の2.70倍である。

0026

そのため、全体からいうと、図1および図2に示した結果から、緑色光照射または青色光照射に関わらず、いずれの場合も牛樟芝の有効成分含有量または種類を増加ことができ、青色光を照射した場合、光強度が2〜16 μmol/s・m2であるときに得られた各有効成分含有量は最も高く、緑色光を照射した場合、光強度が11〜20μmol/s・m2であるときに得られた各有効成分含有量は最も高いことが見られる。

0027

<実施例6>
固体培地含水量の分析
玄米粉末を適切な量で、相対的な割合の水と培養容器で混合し、それぞれ第1群および第2群としての、含水量55%の玄米粉末の固体培地および含水量45%の玄米粉末の固体培地を調製した。次に、各群の固体培地に5%の種菌を接種し、3ヶ月間培養し、さらに3ヶ月目に培養したときに、成長した牛樟芝をその固体培地から分離させ、実施例2〜4の方法で、各群において培養された牛樟芝の有効成分含有量を測定した。その結果を図3に示す。

0028

上記の工程と同様に、牛樟芝を培養するための、含水量の異なる苦蕎麦粉末の固体培地、および含水量の異なるハトムギ粉末の固体培地をそれぞれ調製し、さらに、上記の玄米粉末の固体培地と同様に、含水量に応じて第1群と第2群とに分け、その後、各群の固体培地で牛樟芝を培養した。3ヶ月間培養した牛樟芝の有効成分含有量を測定した。その結果を図4および図5に示す。図4は、含水量の異なる苦蕎麦粉末の固体培地で培養した結果を示す図である。図5は、含水量の異なるハトムギ粉末の固体培地で培養した結果を示す図である。

0029

図3に示した結果から、含水量55%の玄米粉末の固体培地で培養した牛樟芝の細胞内多糖類含有量2.42 mg/g、総ポリフェノール含有量46.38 mg/g、粗トリテルペン含有量51.84 mg/gに比べ、含水量45%の玄米粉末の固体培地で培養した牛樟芝の有効成分含有量のいずれも増加し、細胞内多糖類、総ポリフェノール、および粗トリテルペンの含有量が、それぞれ、33.55 mg/g、41.60 mg/g、および51.84 mg/gであることが分かった。

0030

図4に示した結果から、含水量55%の苦蕎麦粉末の固体培地で培養した牛樟芝では、細胞内多糖類含有量が5.01 mg/g、総ポリフェノール含量が33.90 mg/g、粗トリテルペン含有量が23.95 mg/gであり、一方、含水量45%の苦蕎麦粉末の固体培地で培養した牛樟芝では、細胞内多糖類含有量が43.02 mg/gで、総ポリフェノール含量が36.27 mg/gで、粗トリテルペン含有量が44.82 mg/gであることが分かった。言い換えれば、含水量45%の苦蕎麦粉末の固体培地で培養して得られた牛樟芝の各有効成分含有量のいずれも、含水量55%の苦蕎麦粉末の固体培地で培養して得られた牛樟芝の各有効成分含有量より高い。

0031

図5に示した結果から、含水量55%のハトムギ粉末の固体培地で培養した牛樟芝の細胞内多糖類含有量2.84 mg/g、総ポリフェノール含量26.53 mg/g、粗トリテルペン含有量8.41 mg/gに比べ、含水量45%のハトムギ粉末の固体培地で培養した牛樟芝の有効成分含有量のいずれも増加し、細胞内多糖類、総ポリフェノールおよび粗トリテルペンの含有量が、それぞれ、18.70 mg/g、28.20 mg/g、および20.06 mg/gであることが分かった。

0032

図3図5によると、含水量45%の固体培地で培養した牛樟芝の各有効成分含有量のいずれも、含水量55%の固体培地で培養した牛樟芝の各有効成分含有量より高いことが示された。

0033

<実施例7>
培養温度の分析
本実施例には、3つの実験群があった。各群において、それぞれ、玄米をミル装置で粉末状に粉砕し、玄米粉25gをガラス板上において含水量45%に水分を調整することにより、固体培地を形成した。当該固体培地を減菌した後、実施例1の種菌を5%の種菌量で各群の固体培地に接種した。その後、各群において、異なる培養温度で牛樟芝を培養した。ここで、第1群では、25℃の恒温培養室で牛樟芝を30日間固体培養した。第2群では、まず、25℃の恒温培養室で牛樟芝を15日間固体培養し、次に、培養温度30℃で15日間培養した。第3群では、まず、25℃の恒温培養室で牛樟芝を15日間固体培養し、次に、培養温度35℃で15日間培養した。培養された各群の牛樟芝を回収し、実施例2〜4の方法で、各群の牛樟芝の有効成分含有量を測定した。その結果を図6に示す。

0034

図6に示した結果から、第1群で得られた各有効成分含有量に比べ、第2群および第3群で得られた各有効成分含有量が増加したことが分かった。更には、第2群で得られた総ポリフェノールおよび粗トリテルペン含有量は、それぞれ、23.27 mg/gおよび23.51 mg/gであり、これは第1群で得られた数値より大幅に高い。第1群で得られた細胞内多糖類含有量に比べ、第3群で得られた細胞内多糖類含有量(121.26 mg/g)が増加したことが分かった。そのため、図6によると、牛樟芝を15日間培養した後に温度を30〜35℃に上昇することにより、その有効成分含有量の増加に寄与することが示された。総ポリフェノールおよび粗トリテルペンの含有量を増加させるように、温度を30℃に調整し培養することが好ましい。細胞内多糖類含有量を増加させるように、温度を35℃に調整し培養することが好ましい。

0035

<実施例8>
固体培地組成の分析
まず、玄米、苦蕎麦およびハトムギをそれぞれ粉末状に粉砕し、異なる比率で含水量45%の固体培地を4群調製した。各群の培地に用いる各成分比率は以下のとおりである。第1群では、玄米粉のみを用いた。第2群では、玄米粉、苦蕎麦粉およびハトムギ粉の組成比率は、5:2:1であった。第3群では、玄米粉、苦蕎麦粉およびハトムギ粉の組成比率は、7:2:1であった。第4群では、玄米粉、苦蕎麦粉およびハトムギ粉の組成比率は、9:2:1であった。各群の固体培地を減菌した後、実施例1の種菌を5%の接菌量で各群の固体培地中に接種し、牛樟芝を3ヶ月間培養し、実施例2〜4の方法で、各群の牛樟芝の有効成分含有量を測定した。その結果を図7に示す。

0036

図7に示した結果から、他の3群で測定した各有効成分含有量に比べ、第4群で測定した各有効成分含有量が高く、つまり、第4群で用いた固体培地の組成比率(玄米粉:苦蕎麦粉:ハトムギ粉=9:2:1)は、牛樟芝の有効成分含有量の増加に寄与することが分かった。さらにいうと、図7によると、玄米粉、苦蕎麦粉およびハトムギ粉を混合することでして調製された固体培地において、ハトムギ粉の比率が低いほど、牛樟芝の粗トリテルペン含有量の増加に寄与することが示された。

0037

上述した各実施例およびその説明によれば、本発明による牛樟芝の培養方法は、照射光源と光強度を制御することにより、培養した牛樟芝の有効成分含有量を増加させ、しかも、他の培養条件に対する制御、例えば、培養温度に対する二段階の制御、培地組成の調合、培地含水量の調整などを加えることで、牛樟芝の有効成分含有量のさらなる増加が可能であることが分かった。そのため、本発明に係る牛樟芝の培養方法によれば、牛樟芝の子実体の厚さを増加させ、その有効成分の生産量を効果的に上げることが可能である。さらに、培養した牛樟芝は、培地から完全に分離されることが可能であり、将来の商業的な利用価値と変化性を向上させる。

0038

以上、異なる実施例により本発明を詳しく説明したが、当該分野の技術を熟知するものは本発明の主旨を脱しない範囲内で、明細書の実施例に対して各種の変更や修正を加えることができ、これらの変更や修正は本発明の保護範囲に属する。

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