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図面 (6)

解決手段

基板上に凹凸によるパターンを形成して使用される角形金型用の基板であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の平坦度が350nm以下であることを特徴とする角形金型用基板

効果

本発明によれば、角形金型用基板上にパターンを作製するときと転写するときとでパターン位置不整合になったり、パターン誤差が生じたりすることを防ぐことができ、高精細で複雑なパターンの転写が可能になる。

概要

背景

近年の電子デバイス光部品記憶素子バイオ素子等の製造において、より一層の高性能化、高精細化が要求される一方で、製造の低コスト化も同時に要求される状況となっている。このような趨勢の中で、従来のリソグラフィ技術に比べ、安価に微細加工を行えるナノインプリント技術が注目されてきている。ナノインプリント技術において、凹凸パターン機械的な方法により形成する。即ち、所望の凹凸パターンを表面に作りこんだ金型用基板を所定の厚みの樹脂層を有する被転写用基板押圧することで、金型の凹凸パターンを転写する(特表2005−533393号公報:特許文献1)。押圧により凹凸パターンが転写された樹脂層は硬化させることによりその形状が保存されるが、主に紫外線によって硬化させる方式と、熱によって硬化させる方式があり、いずれの方式においても金型用基板と樹脂層を有する被転写用基板との平行度を保ち、押圧する面内を均一な圧力で押し付けることが重要である。このとき、凹凸パターンを描画する金型用基板は、高い形状精度が求められる(特開平3−54569号公報:特許文献2)。

ナノインプリントに用いられる金型用基板の外形は、例えば65mm角や152mm角の角形や、50φmm、100φmm、150φmm、200φmmの円形のもの等、用途に応じて様々な形状のものが使われている。一方、実質的に金型としての役割を担い、凹凸パターンを作り込む領域は、外形に比べて小さい面積(概ね4,000mm2以内)であることが多く、その領域は通常、基板中心付近に形成される。一般的に、転写しようとするパターン微細であるほど、パターンを形成するエリアが狭くなる傾向が見られる。

これはパターンが微細であればあるほど、上記の金型用基板と樹脂層を有する被転写用基板の平行度や押圧の均一性に求められる精度が高くなるためであって、パターンが形成された面積が狭ければ、これらの精度を高めることができるからである。一方で、金型用基板の外形がパターンの形成された領域に比べて大きい傾向があるのは、金型用基板を作製するプロセスに理由を求めることができる。金型用基板は、スパッタリングによるメタル膜塗布工程、EB描画装置を用いたリソグラフィ工程、所望の微細パターンを転写した後のメタル層や基板表面のドライエッチング工程等を経て作製される。これら工程で使用される装置は、経済性や利便性の面から伝統的なリソグラフィ技術で使用してきた装置と共有されることが多い。それ故、これら装置に対応する基板のサイズも、必然的に伝統的なリソグラフィ技術で使用されてきた基板のサイズとなり、金型用基板の外形サイズはパターンの形成される領域に比べて大きくなる傾向がある。

近年、紫外線を使ったナノインプリント等のより高精細なパターンやより複雑なパターンを金型用基板上に形成して転写する要求が高まってきている。このような経緯と、上述した理由から、角形金型用基板の平坦度、特にパターンが形成され、実質的に金型の役割を担う領域の平坦度が重要である。転写するパターンが高精細で複雑であればあるほど、表面が十分平坦でない場合、金型用基板を製作するときと転写するときとでパターン位置不整合になったり、パターン誤差が生じたりすることが問題になってきていた。

概要

基板上に凹凸によるパターンを形成して使用される角形の金型用の基板であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の平坦度が350nm以下であることを特徴とする角形金型用基板。本発明によれば、角形金型用基板上にパターンを作製するときと転写するときとでパターン位置が不整合になったり、パターン誤差が生じたりすることを防ぐことができ、高精細で複雑なパターンの転写が可能になる。

目的

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、金型用基板のパターンが形成される領域の平坦度が良好であり、かつ、金型用基板のパターン面と被転写用基板の平行度を保ち、押圧する面内を均一な圧力で押し付けるために適した角形金型用基板を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

基板上に凹凸によるパターンを形成して使用される角形金型用の基板であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)とこのA面と反対側の面(B面)とを有し、前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の平坦度が350nm以下であることを特徴とする角形金型用基板

請求項2

前記角形金型用基板のA面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域から基板のA面と反対側のB面までの距離t1’と、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲から基板のB面までの距離t1が、t1’≧t1であることを特徴とする請求項1記載の角形金型用基板。

請求項3

前記角形金型用基板のB面の周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の平坦度が、3μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の角形金型用基板。

請求項4

前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲であって、周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の平坦度が、3μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の角形金型用基板。

請求項5

前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の平均平面と、前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲の平均平面とが、概平行であることを特徴とする請求項1又は2記載の角形金型用基板。

請求項6

前記角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の複屈折量が3nm/cm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の角形金型用基板。

請求項7

基板上に凹凸によるパターンを形成して使用される角形の金型用の基板であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)とこのA面と反対側の面(B面)とを有し、前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域の平坦度が350nm以下であり、B面が非貫通の穴又は溝を有していることを特徴とする角形金型用基板。

請求項8

前記角形金型用基板のA面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域から、基板のB面であって、非貫通の穴又は溝が形成されていない面までの距離t2’と、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲から、基板のB面であって、非貫通の穴又は溝が形成されていない面までの距離t2が、t2’≧t2であることを特徴とする請求項7記載の角形金型用基板。

請求項9

前記角形金型用基板のB面の周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の非貫通の穴又は溝を除く部分の平坦度が3μm以下であることを特徴とする請求項7又は8記載の角形金型用基板。

請求項10

前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域の平均平面と、前記B面の非貫通の穴又は溝を除く部分の平均平面とが、概平行であることを特徴とする請求項7又は8記載の角形金型用基板。

請求項11

前記角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域の複屈折量が3nm/cm以下であることを特徴とする請求項7又は8記載の角形金型用基板。

技術分野

0001

本発明は、電子デバイス光部品記憶素子バイオ素子等を製造する工程において、表面に凹凸形状を形成するための元板となるナノインプリント等のリソグラフィ技術用角形金型用基板に関する。

背景技術

0002

近年の電子デバイス、光部品、記憶素子、バイオ素子等の製造において、より一層の高性能化、高精細化が要求される一方で、製造の低コスト化も同時に要求される状況となっている。このような趨勢の中で、従来のリソグラフィ技術に比べ、安価に微細加工を行えるナノインプリント技術が注目されてきている。ナノインプリント技術において、凹凸パターン機械的な方法により形成する。即ち、所望の凹凸パターンを表面に作りこんだ金型用基板を所定の厚みの樹脂層を有する被転写用基板押圧することで、金型の凹凸パターンを転写する(特表2005−533393号公報:特許文献1)。押圧により凹凸パターンが転写された樹脂層は硬化させることによりその形状が保存されるが、主に紫外線によって硬化させる方式と、熱によって硬化させる方式があり、いずれの方式においても金型用基板と樹脂層を有する被転写用基板との平行度を保ち、押圧する面内を均一な圧力で押し付けることが重要である。このとき、凹凸パターンを描画する金型用基板は、高い形状精度が求められる(特開平3−54569号公報:特許文献2)。

0003

ナノインプリントに用いられる金型用基板の外形は、例えば65mm角や152mm角の角形や、50φmm、100φmm、150φmm、200φmmの円形のもの等、用途に応じて様々な形状のものが使われている。一方、実質的に金型としての役割を担い、凹凸パターンを作り込む領域は、外形に比べて小さい面積(概ね4,000mm2以内)であることが多く、その領域は通常、基板中心付近に形成される。一般的に、転写しようとするパターン微細であるほど、パターンを形成するエリアが狭くなる傾向が見られる。

0004

これはパターンが微細であればあるほど、上記の金型用基板と樹脂層を有する被転写用基板の平行度や押圧の均一性に求められる精度が高くなるためであって、パターンが形成された面積が狭ければ、これらの精度を高めることができるからである。一方で、金型用基板の外形がパターンの形成された領域に比べて大きい傾向があるのは、金型用基板を作製するプロセスに理由を求めることができる。金型用基板は、スパッタリングによるメタル膜塗布工程、EB描画装置を用いたリソグラフィ工程、所望の微細パターンを転写した後のメタル層や基板表面のドライエッチング工程等を経て作製される。これら工程で使用される装置は、経済性や利便性の面から伝統的なリソグラフィ技術で使用してきた装置と共有されることが多い。それ故、これら装置に対応する基板のサイズも、必然的に伝統的なリソグラフィ技術で使用されてきた基板のサイズとなり、金型用基板の外形サイズはパターンの形成される領域に比べて大きくなる傾向がある。

0005

近年、紫外線を使ったナノインプリント等のより高精細なパターンやより複雑なパターンを金型用基板上に形成して転写する要求が高まってきている。このような経緯と、上述した理由から、角形金型用基板の平坦度、特にパターンが形成され、実質的に金型の役割を担う領域の平坦度が重要である。転写するパターンが高精細で複雑であればあるほど、表面が十分平坦でない場合、金型用基板を製作するときと転写するときとでパターン位置不整合になったり、パターン誤差が生じたりすることが問題になってきていた。

先行技術

0006

特表2005−533393号公報
特開平3−54569号公報
特表2006−506814号公報
特開2002−318450号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、金型用基板のパターンが形成される領域の平坦度が良好であり、かつ、金型用基板のパターン面と被転写用基板の平行度を保ち、押圧する面内を均一な圧力で押し付けるために適した角形金型用基板を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、凹凸パターンの形成される範囲である中心エリアの平坦度が小さい角形金型用基板を用いることが、前記課題の解決に有用であることを見出し、本発明をなすに至ったものである。

0009

従って、本発明は、下記に示す角形金型用基板を提供する。
〔1〕
基板上に凹凸によるパターンを形成して使用される角形の金型用の基板であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)とこのA面と反対側の面(B面)とを有し、前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の平坦度が350nm以下であることを特徴とする角形金型用基板。
〔2〕
前記角形金型用基板のA面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域から基板のA面と反対側のB面までの距離t1’と、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲から基板のB面までの距離t1が、t1’≧t1であることを特徴とする〔1〕記載の角形金型用基板。
〔3〕
前記角形金型用基板のB面の周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の平坦度が、3μm以下であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の角形金型用基板。
〔4〕
前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲であって、周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の平坦度が、3μm以下であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の角形金型用基板。
〔5〕
前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の平均平面と、前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲の平均平面とが、概平行であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の角形金型用基板。
〔6〕
前記角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンが形成される領域の複屈折量が3nm/cm以下であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の角形金型用基板。
〔7〕
基板上に凹凸によるパターンを形成して使用される角形の金型用の基板であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)とこのA面と反対側の面(B面)とを有し、前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域の平坦度が350nm以下であり、B面が非貫通の穴又は溝を有していることを特徴とする角形金型用基板。
〔8〕
前記角形金型用基板のA面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域から、基板のB面であって、非貫通の穴又は溝が形成されていない面までの距離t2’と、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲から、基板のB面であって、非貫通の穴又は溝が形成されていない面までの距離t2が、t2’≧t2であることを特徴とする〔7〕記載の角形金型用基板。
〔9〕
前記角形金型用基板のB面の周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の非貫通の穴又は溝を除く部分の平坦度が3μm以下であることを特徴とする〔7〕又は〔8〕記載の角形金型用基板。
〔10〕
前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域の平均平面と、前記B面の非貫通の穴又は溝を除く部分の平均平面とが、概平行であることを特徴とする〔7〕又は〔8〕記載の角形金型用基板。
〔11〕
前記角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲であって、かつ凹凸によるパターンを形成される領域の複屈折量が3nm/cm以下であることを特徴とする〔7〕又は〔8〕記載の角形金型用基板。

発明の効果

0010

本発明によれば、角形金型用基板上にパターンを作製するときと転写するときとでパターン位置が不整合になったり、パターン誤差が生じたりすることを防ぐことができ、高精細で複雑なパターンの転写が可能になる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の角形金型用基板の一実施例を示す斜視図である。
本発明のt1’≧t1である角形金型用基板の他の実施例を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。
B面表面に加工の施された角形金型用基板の別の実施例であり、(A)はB面に非貫通の穴を有している角形金型用基板、(B)はB面に溝を有している角形金型用基板の斜視図をそれぞれ示す。
B面表面に加工の施されたt2’≧t2である角形金型用基板の別の実施例であり、(A)はB面に非貫通の穴を有している角形金型用基板の平面図、(B)は同断面図をそれぞれ示す。
B面表面に加工の施されたt2’≧t2である角形金型用基板の更に別の実施例であり、(A)はB面に溝を有している角形金型用基板の平面図、(B)は同断面図をそれぞれ示す。

0012

図1に本発明に係る角形金型用基板の一例を示す。図1に示すように、基板1は、角形状の金型用の基板であり、A面2(凹凸によるパターンを形成して使用される面)、B面3(凹凸によるパターンを形成して使用される面の反対面)及び側面4で構成されている。通常、側面4とA2及びB面3との境には、それぞれ面取り部5が形成されている。

0013

本発明の角形金型用基板は、図1に示すように、表面に凹凸によるパターンを形成して使用される角形金型用基板1であって、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)2とこのA面2と反対側の面(B面)3とを有し、前記A面2の中心の凹凸パターンの形成される領域である1〜50mm×1〜50mm角範囲6の平坦度が350nm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である角形金型用基板1である。

0014

ここで、平坦度の規定範囲を中心の1〜50mm×1〜50mm角とするのは、角形金型用基板において、工程全体を通した精度や効率の点から、一般的にパターンが形成される範囲がおおよそ中心の1〜50mm×1〜50mm角だからである。1〜50mm×1〜50mm角は範囲内であれば正方形でも長方形でもよい。なお、平坦度は、接触式厚さ測定器基板内の何点かを測る方法もあるが、光学干渉計レーザー変位計等によってより精度良く測定することもできる。本発明においては、光学干渉式の平坦度測定装置トロペル社製UltraFlat200M)により測定した値である。

0015

平坦度が350nmを超えると、角形金型用基板上にパターンを形成するときと、パターンを形成して得られた角形金型用基板を転写するときとで、パターン位置が不整合になったり、パターン誤差が生じる。また、この場合、パターン面に均等に圧力がかからない結果、パターン欠け等が生じやすくなり、角形金型用基板としての寿命が短くなりやすい。例えば、転写工程にて、所定の厚みの樹脂層を有する被転写用基板に押圧する際に、角形金型用基板のパターンが形成された面と被転写用基板との平行度が悪くなり、押圧する面内の圧力が均一ではなくなってしまう。この場合、角形金型用基板を剥離した後の樹脂層の残膜厚が均一にならず、後工程であるドライエッチング工程やメタル膜の除去工程等全工程を通った後でも、所望のパターンが形成できていない結果となってしまう。なお、角形金型用基板表面全面の平坦度の下限値は特に制限されないが、小さい方が1〜50mm×1〜50mm角範囲の平坦度も小さくなる傾向がある。また、A面中心の1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲であって、周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の平坦度は、好ましくは3μm以下、更に好ましくは1μm以下である。

0016

また、角形金型用基板の板厚は、1〜10mm、特に3〜8mmであることが好ましい。1mmより薄いと、平坦度が良くても、金型用基板として使用する際に保持方法自重たわみの影響で基板が変形しやすく平坦度が悪化し、パターン位置が不整合になったり、パターン誤差が生じる。10mmより厚いと、体積が増えるため、基板が重くなって運搬や取り扱いが困難になったり、材料代も高くなり、コスト高となって好ましくない。

0017

ここで、本発明の角形金型用基板は、石英ガラス基板であることが好ましい。石英ガラス基板は紫外線を透過する性質を有することから、樹脂層を硬化させるために紫外線を利用するナノインプリントに利用されることが多い。樹脂層を硬化させるために熱を利用するナノインプリントの方式もあるが、この方式では熱膨張の影響を受けるため、紫外線を利用する方式の方がより微細なパターンの転写に向いているといわれている。また、石英ガラス可視光領域においても透明であるために、転写の際の位置合わせもしやすいという利点もある。石英ガラス以外のナノインプリント用の角形金型用基板としては、シリコン(Si)、シリコン酸化膜ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ニッケル(Ni)、サファイアや、これらのハイブリッド素材等が挙げられる。

0018

本発明の角形金型用基板のA面の表面には、転写パターンを形成するための金属薄膜又はレジスト膜を有していてもよい。金型基板にパターンを形成する際にはEB描画装置を用いるが、その前に金属薄膜やレジスト膜を塗布しておくことが好ましい。金属薄膜又はレジスト膜は、常法に従い5nm〜5μmの厚さの膜を形成することができる。この場合、このような膜を形成させた状態で板厚を測定して、上述したように、A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲の平坦度が350nm以下であり、板厚が1〜10mmの範囲であることが好ましい。

0019

本発明の角形金型用基板において、A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲の表面欠陥のサイズは好ましくは0.5μm以下、特に好ましくは0.2μm以下、更に好ましくは0.05μm以下である。角形金型用基板の表面にはサブミクロンからナノオーダーの微細なパターンが形成されるので、角形金型用基板の表面に欠陥があると、欠陥がその大きさのまま被転写側の基板にも転写されてしまうためである。なお、本発明において、表面欠陥のサイズは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)により測定した値である。

0020

角形金型用基板の外形は、扱いやすさから30〜200mm角、特に60〜160mm角が好ましい。

0021

図2に示すように、本発明の角形金型用基板のA面2の中心の前記平坦度の規定範囲である1〜50mm×1〜50mm角範囲6から、基板のA面2と反対側の面(B面)3までの距離t1’と、基板のA面1の中心の1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲7から、基板のB面3までの距離t1が、t1’≧t1の関係を有していてもよい。なお、t1’をt1以上の距離とするのはナノインプリント装置に組み込むために、装置の形態や用途に合わせるためである。この場合、t1’−t1は0〜3mm、特に10〜100μmであることが好ましい。

0022

角形金型用基板の凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)と反対側の面(B面)において、周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲の平坦度は、好ましくは3μm以下、特に好ましくは2μm以下である。角形金型用基板は、一般的に真空吸着静電チャックなどの方式でB面側を保持具に保持して使用される。仮に、A面の平坦度が良好であったとしても、B面の平坦度が悪い場合、保持具に平坦度の悪いB面が密着する形で保持されることになり、その影響で、パターンを形成して使用されるA面が樹脂層を有する被転写用基板に対して傾いてしまい、転写の際にパターン位置が不整合になったり、パターン誤差が生じたりする場合がある。また、この場合、パターン面に均等に圧力がかからない結果、パターン欠け等が生じやすくなり、角形金型用基板としての寿命が短くなってしまう場合がある。

0023

下限値は特に制限されず、小さければ小さいほどよい。全面の平坦度の範囲を厳密に規定するならば、実質的に精度良く測定できる範囲、即ち、周縁から3mm内側の部位より内方の角形範囲となる。周縁から3mmまでの範囲は、面取り部に近いことから、接触式の厚さ測定器では、測定器厚さ測定部位の面積が広いため、一部面取り部にかかってしまい、光学干渉計やレーザー変位計であっても、周辺から3mmまでの範囲は、端面や面取り部が近いために散乱光の影響によって厚さを正確に測定できない場合があるためである。

0024

ナノインプリント装置によって保持具が接触する位置は様々であるが、例えば特表2006−506814号公報(特許文献3)にあるような、前記B面の比較的外側を保持する装置もある。このような装置で好適にインプリント転写を行うことができる基板として、前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲の平坦度が、3μm以下、特に2μm以下であることが好ましい。たとえ、前記B面の中心50〜100mm角内の平坦度が比較的悪かったとしても、ナノインプリント装置での保持位置がその外側の領域であれば、前記B面の中心50〜100mm角内の平坦度は転写の精度に影響を与えることがないためである。

0025

また、前述のような装置で好適にインプリント転写を行うことができる基板として、A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲の平均平面と、前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲の平均平面が概平行であることも好ましい。ここで、平均平面とは、任意の基準平面からの距離をもとに算出される最小自乗平面をいう。また、概平行とは、上記二つの平均平面の法線ベクトル同士のなす角が10秒以下、特に5秒以下をいう。たとえ、前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲の平均平面と、前記B面の中心50〜100mm角内の平均平面の平行度が比較的悪かったとしても、ナノインプリント装置での保持位置がB面の中心50〜100mm角の外側の領域であれば、前記A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲の平均平面と、前記B面の中心50〜100mm角内の平均平面の平行度の悪さが転写の精度に影響を与えることはないためである。

0026

本発明の角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角の部分の複屈折量の最大値は、好ましくは3nm/cm以下、更に好ましくは2nm/cm以下、特に好ましくは1nm/cm以下である。このように複屈折量を低くすることにより、凹凸によるパターンを形成する領域を内部の応力歪みが少ない状態にして、凹凸によるパターンを形成して使用される面のひずみによる変形を抑制することが可能となる。また応力歪みが少ないことで、形成される凹凸によるパターンの曲げ、引っ張り圧縮強度が高くなり、凹凸によるパターンがインプリント転写に耐えうる強度を有することが可能となる。角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角の部分の複屈折量の最大値は、例えばUNIOPT社製の複屈折測定装置ABR−10Aを使用して、基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角の部分の複屈折量を測定し、その最大値とする。

0027

本発明の角形金型用基板は、図3に示すように、表面に凹凸によるパターンを形成して使用される角形金型用基板1であって、A面2の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲6の平坦度が350nm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である角形金型用基板であり、B面3に非貫通の穴8又は溝9を有していてもよい。非貫通の穴8や溝9は露光装置やナノインプリント装置に組み込むために、装置の形態や用途に合わせて作られるものである。

0028

なお、非貫通の穴の形状は、平面形状が円形状、楕円形状、長円状、四角状、多角形状とすることができるが、図3(A)に示すような円形状が好ましい。その大きさは、円形状であれば直径、楕円形状や長円状であれば長径角状であれば対角長が5〜150mmであることが好ましい。溝の場合は、図3(B)に示したように、両側壁9a,9bが互いに平行な平面に形成することが好ましいが、両側壁が平行でなくてもよく、一方又は双方の側壁が凸状又は凹状曲面であってもよい。

0029

また、図4,5に示すように、非貫通の穴8又は溝9を有する角形金型用基板1の場合も、角形金型用基板1のA面2の中心の前記平坦度の規定範囲である1〜50mm×1〜50mm角範囲6から、基板のB面3であって、非貫通の穴又は溝が形成されていない面までの距離t2’と、基板のA面1の中心の1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲7から、基板のB面3であって、非貫通の穴又は溝が形成されていない面までの距離t2が、t2’≧t2の関係を有していてもよい。この場合、t2’−t2は0〜3mm、特に10〜100μmであることが好ましい。

0030

本発明の非貫通の穴又は溝を有する角形金型用基板は、B面の非貫通の穴又は溝の部分を除く範囲の平坦度が3μm未満、特に2μm以下であることが好ましい。また、A面の中心の1〜50mm角範囲の平均平面と、B面の非貫通の穴又は溝を除く範囲の平均平面が概平行であることが好ましい。たとえ、A面の中心の1〜50mm角範囲の平均平面と、B面の非貫通の穴又は溝の部分の底面の部分の平行度が比較的悪かったとしても、ナノインプリント装置での保持位置がB面の非貫通の穴又は溝を除く範囲の領域であれば、A面の中心の1〜50mm角範囲の平均平面と、B面の非貫通の穴又は溝の部分の底面の部分の平行度の悪さが転写の精度に影響を与えることはないためである。

0031

次に、本発明の角形金型用基板の製造方法について説明する。
本発明の角形金型用基板は、凹凸によるパターンを形成して使用される面の中心の1〜50mm角範囲の平坦度が350nm以下になるように基板の表面を研磨することで得ることができる。同時に凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)と反対側の面(B面)の平坦度は、全面で3μm以下に研磨することがより好ましい。この場合の研磨方法は、研磨砥粒を含有した研磨液を供給しながら、両面研磨機を用いて表裏面を同時に研磨してもよいし、片面研磨機を用いて片面ずつ研磨することもできる。また、片面研磨においては基板よりも大きな研磨定盤を使ってもよいし、基板よりも小さな定盤を用いることもできる。合成石英ガラス基板の場合、合成石英原料を常法に従いスライスラッピングしたものを用いることができる。

0032

ここで、角形金型用基板の表面形状もしくは表面と反対面両方の形状を所望の平坦度の範囲内にするためには、最終精密研磨工程前の粗研磨工程が重要となる。例えば、粗研磨工程では両面研磨機を用いて基板の表裏面を同時に加工する方法があるが、このとき、それぞれ研磨布を貼り付けた上定盤下定盤の平坦度がより高い方が好ましい。研磨布としては、硬質発泡ポリウレタン等を用いることができるが、常に研磨布表面の平坦度を高く保つため、数バッチ毎ペレット修正を行うことも有効である。ペレット修正は、ダイヤモンドペレット修正キャリア等の修正キャリアを用いて水又は砥粒掛け流しながら、釣り合い圧から30gf/cm2の荷重を加えつつ、数分〜数十分程度、通常の研磨と同じ要領で、所定の研磨機ギアはまるように設計した修正キャリアを仕掛けて研磨布表面平坦度修正を施すことが好ましい。

0033

粗研磨工程で一般的に使用される硬質発泡ポリウレタン研磨布に関しては、研磨液が基板全体に行き渡るように溝を形成しておくことが好ましい。研磨液が基板全体に行き渡ることによって、面内の研磨むらが少なくなり、平坦度の良い基板が得られる。研磨布の溝の形状は、多数の実条又は凹溝が互いに所定間隔をおいて平行に形成された条理状等とすることができる。

0034

粗研磨に用いる研磨液としては、シリカセリアアランダムホワイトアランダム(WA)、FO、ジルコニア、SiC、ダイヤモンドチタニアゲルマニア等の研磨砥粒を含むものが挙げられ、砥粒の粒度は0.1〜10μm、特に0.5〜3μmが好ましく、研磨液としては、これらの水スラリー等を好適に用いることができる。

0035

最終精密研磨後に、凹凸によるパターンを形成して使用される面の中心の1〜50mm角範囲の平坦度が350nm以下であり、同時に凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)と反対側の面(B面)の平坦度は全面で3μm以下の表面及び反対面形状を狙う場合、粗研磨工程での表面形状制御が重要となる。例えば、両面研磨機で研磨する場合、上定盤側と下定盤側で研磨による形状変化仕方が若干異なるため、研磨前に、研磨後の平坦度が上記条件を満たすことが期待できるような向きで基板を仕込んだり、自公転比を制御したり、研磨キャリアのワークをセットするホールの位置、即ちキャリアの中心とホールの中心の変位を適切に選定することによって基板表面及び反対面の平坦度を制御できる。このような形状の制御を行うためには、ラップ加工後と粗研磨後に表面と、反対面の両方の平坦度や形状を確認することが好ましい。確認の方法としては、光学干渉計やレーザー変位計を用いて測定してもよいが、本発明においては、光学干渉計を用いて測定する。

0036

最終精密研磨での形状変化はごくわずかであることから、粗研磨工程終了時点の形状で、凹凸によるパターンを形成して使用される面の中心の1〜50mm角範囲の平坦度が350nm以下であり、同時に凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)と反対側の面(B面)の平坦度は全面で3μm以下の表面及び反対面形状になっていることが好ましい。粗研磨工程終了時点の形状でこれを外れている場合は、再度粗研磨工程を繰り返して所望の平坦度になるよう仕上げるか、平坦度の悪い高くなっている部分を狙って平坦化するプラズマエッチング技術や、部分小型研磨ツール等を用いた研磨技術を用いて平坦度を小さくしてから精密研磨工程へ進めてもよい。又は、精密研磨工程が終了した後に所望の平坦度に入っていない場合は、この段階でプラズマエッチング技術や、部分小型研磨ツール等を用いた研磨技術を用いて平坦度を小さくして所望の平坦度を達成してもよい。このような部分研磨方法は、例えば特開2002−318450号公報(特許文献4)に記載されている。

0037

但し、プラズマエッチング技術や、部分小型研磨ツール等を用いた研磨技術は局所的な加工を連続的に行って行く方式なので、加工時間が長くなる傾向にある。修正しようとする基板の平坦度が所望の平坦度と大きな解離がある場合、特に加工時間が長くかかる。また、例えば、精密研磨前に部分研磨する場合には、部分研磨後に精密研磨があるため、間口1μm前後の微小キズが出やすいデメリットがあるものの研磨速度の速い硬いツールを用いて研磨時間を比較的短縮することができるが、精密研磨後に部分研磨を施す場合、部分研磨面が最終面となり、1μm前後の微小キズであっても存在が許されないので、柔らかいツールを用いて磨かなければならず、その場合研磨レートが遅い傾向があるため、より研磨時間が長くなってしまう。

0038

粗研磨工程が終了した後、最終精密研磨工程において使用する研磨布は、必要な表面の品質に応じて任意に選ぶことができるが、例えば、スウェード、ウレタン含浸不織布、軟質発泡ウレタン等の材質のものを用いることができる。基板全体にわたって研磨液が均一に供給されなかったり、削られたが速やかに排出されないで研磨布内に詰まったりすると、基板内で研磨速度に不均一が生じて、結果として平坦度が大きくなることがある。これを避けるために、研磨布には全面に溝を形成してもよい。この溝によって研磨液が均一に供給されて基板内部に十分に研磨液が行き渡り、かつ、削りかすがこの溝を通って速やかに排出されるため、研磨速度が制御可能となって平坦度を良くしたり、悪化することを防ぐことができる。溝の形状は、条理状等とすることができる。

0039

研磨液に含まれる研磨砥粒としては、シリカ、セリア、アランダム、ホワイトアランダム(WA)、FO、ジルコニア、SiC、ダイヤモンド、チタニア、ゲルマニア等が挙げられ、その粒度は5〜1,000nm、特に10〜150nmが好ましく、研磨液としては、これらの水スラリー等を好適に用いることができる。

0040

本発明の角形金型用基板の検査方法は、上記条件に当てはまる角形金型用基板か否かを例えば光学干渉式の平坦度測定装置によって平坦度を測定することにより判断し、基板の良否を判定することにより行うことができる。

0041

本発明の角形金型用基板のA面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲から、基板のB面までの距離t1’と、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲から、基板のB面までの距離t1にt1’>t1の関係を付与する工程としては、粗研磨の前又は後、又は精密研磨の後のいずれであってもかまわないが、所定の平坦度を得るには精密研磨の後が望ましい。t1’がt1より大きい距離である基板表面に対し、粗研磨工程及び精密研磨工程にて平板を研磨するように設計された伝統的な研磨方法を以って平坦度良く仕上げるのは難しいためである。t1’>t1の関係を付与する加工方法は、例えば、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲を工作機械による研削加工サンドブラストウェットエッチング、ドライエッチングにより局所的に除去する等してt1を減少させることにより行うことができる。

0042

本発明の角形金型用基板の中心の1〜50mm×1〜50mm角の部分の複屈折量の最大値が3nm/cm以下とした角形金型用基板を得る方法は、公知の方法により製造されたものであればよい。合成石英ガラス基板の場合、複屈折量は、例えば、合成石英ガラスを1,200℃から800℃まで徐冷することによって低減することができる。この徐冷は所望の形状へ合成石英ガラスインゴット成形する時に同時に実施することも可能である。また、成形後に行う合成石英ガラスのアニール処理後大気中又は酸素雰囲気中で徐冷することも可能である。

0043

本発明の角形金型用基板のB面に非貫通の穴又は溝の加工を行う工程としては粗研磨の前又は後、又は精密研磨の後のいずれであってもかまわないが、所定の平坦度を得るには精密研磨の後が望ましい。非貫通の穴又は溝を有した基板表面に対し、粗研磨工程及び精密研磨工程にて平板を研磨するように設計された伝統的な研磨方法を以って平坦度良く仕上げるのは難しいためである。

0044

非貫通の穴又は溝の加工方法は、例えば、マシニングセンタやその他数値制御工作機械を用いて、基板の加工面に、割れヒビ、激しいチッピング等の発生しない研削条件砥石を回転、移動させ、所定のサイズ、深さの非貫通の穴又は溝の研削を施して行う。

0045

具体的には、ダイヤモンド砥粒CBN砥粒等を電着又はメタルボンドで固定した砥石を用いて、主軸回転数100〜30,000rpm、特に1,000〜15,000rpm、研削速度1〜10,000mm/min、特に10〜1,000mm/minで研削することが好ましい。

0046

非貫通の穴又は溝の底面及び側面の研削加工面は必要に応じて鏡面加工される。研削加工面の加工変質層を除去して研削による残留応力を除去することにより、残留応力が引き起こす基板の形状変化を抑えることが可能となる。また非貫通の穴又は溝の底面及び側面が鏡面でないと、洗浄により汚れを完全に除去する事が困難となり、除去しきれなかった汚れによりパターンが汚染されたりする場合が生じて好ましくない。またこのように非貫通の穴又は溝の底面及び側面を鏡面にすることにより、底面の強度は大きく増加する。

0047

非貫通の穴又は溝の底面及び側面のそれぞれの研削面を鏡面加工する方法は、例えば、研削面に回転研磨ツール研磨加工部に所定圧力で接触させて、所定速度で相対的に移動させて行う。

0048

回転研磨ツールは、その研磨加工部が研磨可能な回転体であればいかなるものでも構わないが、ツールチャッキング部を持ったスピンドルリューターに研磨ツールを装着させる方式などが挙げられる。

0049

研磨ツールの材質としては、少なくともその研磨加工部がGC砥石、WA砥石、ダイヤモンド砥石セリウム砥石、セリウムパッドゴム砥石フェルトバフポリウレタンなど、被加工物加工除去できるものであれば種類は限定されない。

0050

上述した非貫通の穴、溝又は段差の底面及び側面の研削面に回転研磨ツールの研磨加工部を接触させて研磨を行う場合、研磨砥粒スラリーを介在させた状態で加工を行うことが好ましい。

0051

この場合、研磨砥粒としてはシリカ、セリア、アランダム、ホワイトアランダム(WA)、FO、ジルコニア、SiC、ダイヤモンド、チタニア、ゲルマニア等が挙げられ、その粒度は10nm〜10μmが好ましく、これらの水スラリーを好適に用いることができる。

0052

本発明の角形金型用基板のB面に非貫通の穴又は溝の加工を施し、A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲から、基板のB面までの距離t2’と、基板のA面の中心1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲から、基板のB面までの距離t2にt2’>t2の関係を付与する工程としては、粗研磨の前又は後、又は精密研磨の後のいずれであってもかまわないが、所定の平坦度を得るには精密研磨の後が望ましい。t2’がt2より大きい距離である基板表面に対し、粗研磨工程及び精密研磨工程にて平板を研磨するように設計された伝統的な研磨方法を以って平坦度良く仕上げるのは難しいためである。非貫通の穴又は溝の加工を施す工程とt2’>t2の関係を付与する工程はどちらが先であっても構わない。非貫通の穴又は溝の加工方法及びt2’>t2の関係を付与する加工方法は上記の加工方法と同様である。

0053

以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。

0054

[実施例1]
合成石英原料をスライス、ラッピング加工を行い、外形152mm角、板厚6.50mmのすりガラス面の角型基板中間原料を得た。これを比較的粒度の粗い酸化セリウム系研磨剤平均粒径1.4μm;商品名SHOROX、昭和電工(株)製)と硬質発泡ポリウレタンを組み合わせた粗研磨工程に投入した。粗研磨は両面研磨機を用いて行い、硬質発泡ポリウレタンの研磨布表面には条理状に溝(溝ピッチ3cm、溝幅2mm)を形成し、所定のバッチ毎にダイヤモンドペレット修正を行うなどして石英ガラス基板の研磨後に凹凸パターンの形成される面及びその反対面の平坦度が所定になるよう、研磨布面の制御を行った。
その結果、粗研磨上がりで厚さ6.35mmの設定通りの鏡面化された石英ガラス基板に仕上がった。光学干渉式の平坦度測定装置(トロペル社製UltraFlat200M)を用い、凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)の中心の50mm角内中心の平坦度を測定したところ、平坦度は0.112μmであった。

0055

次に、この基板を精密研磨によって平滑鏡面化を行った。両面研磨機にスェード製の研磨布で条理状に溝(溝ピッチ3cm)を形成したものを貼り、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液(平均粒径80nm;商品名コンポール80、フジミ(株)製)を供給しながら研磨を行った。研磨終了後に基板を精密洗浄し、乾燥してから基板の凹凸によるパターンを形成して使用される面(A面)及びその反対面(B面)の平坦度を調べた。光学干渉式の平坦度測定装置(トロペル社製UltraFlat200M)で前記A面の中心50mm角領域の平坦度を測定したところ、75nmであった。前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.45μmであった。前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲として、中心50mmを除く全面(測定精度の悪い外周3mm、及び中心50mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.45μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと前記B面の中心50mm角を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は2秒であり、概平行であった。なお、中心部50mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

0056

[実施例2]
実施例1と同様の方法で原料基板を用意し、粗研磨まで行った。平坦度を測定したところ、前記A面の中心の50mm角の平坦度は、0.30μmであった。その後、実施例1と同様に精密研磨を行い、更に小型の研磨ツールにて、50mm角内の高い位置を研磨することで平坦度を良くした。
このようにして作製した基板の前記A面の中心50mm角の平坦度を測定したところ、138nmと小さい値を示した。また、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.57μmであった。前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲として、中心50mmを除く全面(測定精度の悪い外周3mm、及び中心50mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.36μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと前記B面の中心50mm角を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は4秒であり、概平行であった。なお、中心部50mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

0057

[実施例3]
実施例1と同様の方法で原料基板を用意し、粗研磨まで行った。平坦度を測定したところ、中心の10mm×20mm角の平坦度は47nmであった。その後、実施例1と同様に精密研磨を行った。精密研磨後の前記A面の中心10mm×20mm角の平坦度は、0.044μmで、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.55μmであった。
この基板のA面の中心の10mm×20mm角部分をフォトリソグラフィ法により局所的に成膜されたCr膜及びフォトレジストによりマスキングし、30質量%フッ化水素酸水溶液中に室温で50分間浸漬させ、中心の10mm×20mm角以外の部分を0.020mmエッチングし、基板のA面の中心の10mm×20mm角範囲から、基板のB面までの距離t1’と、基板のA面の中心10mm×20mmm角を除く範囲から、基板のB面までの距離t1を、t1’=t1+0.020mmとして、t1’≧t1の関係を持たせた。
このようにして作製した基板の前記A面の中心10mm×20mm角の平坦度を測定したところ、45nmと小さい値を示した。また、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.74μmであった。前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲として、中心50mmを除く全面(測定精度の悪い外周3mm、及び中心50mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.56μmであった。また、前記A面の中心10mm×20mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと前記B面の中心50mm角を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は4秒であり、概平行であった。なお、中心部10mm×20mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

0058

[実施例4]
実施例1と同様の方法で原料基板を用意し、粗研磨まで行った。平坦度を測定したところ、中心の50mm角の平坦度は110nmであった。その後、実施例1と同様に精密研磨を行った。精密研磨後の前記A面の中心50mm角の平坦度は、0.097μmで、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.78μmであった。この基板の前記B面の中心にマシニングセンタにより直径80mm、深さ5mmの円形の非貫通の穴を形成し、底面及び側面の研削面を羊毛フェルトバフと酸化セリウム系研磨剤(平均粒径1.4μm;商品名SHOROX、昭和電工(株)製)により鏡面加工した。鏡面加工後、基板の平坦度を測定したところ、非貫通の穴形成後の前記A面の中心50mm角の平坦度は0.154μmで、前記B面の直径80mmの非貫通の穴の空いた領域を除く全面(測定精度の悪い外周3mm及び非貫通の穴を開けた直径80mmを除く146mm角範囲で)の平坦度は、1.49μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと、前記B面の中心を中心とする非貫通の穴(直径80mm)を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は3.5秒であり、概平行であった。なお、中心部50mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

0059

[実施例5]
実施例1と同様の方法で原料基板を用意し、粗研磨まで行った。平坦度を測定したところ、中心の50mm角の平坦度は118nmであった。その後、実施例1と同様に精密研磨を行った。精密研磨後の前記A面の中心50mm角の平坦度は、0.107μmで、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.61μmであった。この基板の前記B面の中心にマシニングセンタにより深さ3mm、幅30mm、長さ152mmの端面と平行な溝を加工した。マシニングセンタ加工後、基板の平坦度を測定したところ、溝形成後の前記A面の中心50mm角の平坦度は0.120μmで、前記B面の幅30mm、長さ152mmの溝の空いた領域を除く全面(測定精度の悪い外周3mm及び溝を開けた30mm×152mm角を除く146mm角範囲で)の平坦度は、1.55μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと、前記B面の中心を中心とする溝(幅30mm、長さ152mm)を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は4秒であり、概平行であった。なお、中心部50mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

0060

[実施例6]
実施例1と同様の方法で原料基板を用意し、粗研磨まで行った。平坦度を測定したところ、中心の30mm×50mm角の平坦度は87nmであった。その後、実施例1と同様に精密研磨を行った。精密研磨後の前記A面の中心30mm×50mm角の平坦度は、0.085μmで、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.64μmであった。
この基板のA面の中心の30mm×50mm角部分をフォトリソグラフィ法により局所的に成膜されたCr膜及びフォトレジストによりマスキングし、50質量%フッ化水素酸水溶液中に室温で90分間浸漬させ、中心の30mm×50mm角以外の部分を0.050mmエッチングし、基板のA面の中心の30mm×50mm角範囲から、基板のB面までの距離t1’と、基板のA面の中心30mm×50mm角を除く範囲から、基板のB面までの距離t1を、t1’=t1+0.050mmとして、t1’≧t1の関係を持たせた。
その後、この基板の前記B面の中心にマシニングセンタにより直径70mm、深さ4mmの円形の非貫通の穴を形成し、底面及び側面の研削面を羊毛フェルトバフと酸化セリウム系研磨剤(平均粒径1.4μm;商品名SHOROX、昭和電工(株)製)により鏡面加工した。
鏡面加工後、基板の平坦度を測定したところ、非貫通の穴形成後の前記A面の中心30mm×50mm角の平坦度は0.091μmで、前記B面の直径70mmの非貫通の穴の空いた領域を除く全面(測定精度の悪い外周3mm及び非貫通の穴を開けた直径70mmを除く146mm角範囲で)の平坦度は、1.63μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと、前記B面の中心を中心とする非貫通の穴(直径70mm)を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は4.5秒であり、概平行であった。なお、中心部30mm×50mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

0061

[実施例7]
実施例1と同様の方法で原料基板を用意し、粗研磨まで行った。平坦度を測定したところ、中心の20mm×40mm角の平坦度は75nmであった。その後、実施例1と同様に精密研磨を行った。精密研磨後の前記A面の中心20mm×40mm角の平坦度は、0.071μmで、前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、1.53μmであった。
この基板のA面の中心の20mm×40mm角以外の部分をマシニングセンタにより1.5mm研削し、基板のA面の中心の20mm×40mm角範囲から、基板のB面までの距離t1’と、基板のA面の中心20mm×40mm角を除く範囲から、基板のB面までの距離t1を、t1’=t1+1.5mmとして、t1’≧t1の関係を持たせた。
その後、この基板の前記B面の中心にマシニングセンタにより深さ2mm、幅10mm、長さ152mmの端面と平行な溝を加工した。マシニングセンタ加工後、基板の平坦度を測定したところ、溝形成後の前記A面の中心20mm×40mm角の平坦度は0.072μmで、前記B面の幅20mm、長さ152mmの溝の空いた領域を除く全面(測定精度の悪い外周3mm及び溝を開けた20mm×152mm角を除く146mm角範囲で)の平坦度は、1.51μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと、前記B面の中心を中心とする溝(幅20mm、長さ152mm)を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は4秒であり、概平行であった。なお、中心部20mm×40mmの領域における表面欠陥のサイズは0.05μm以下であった。

実施例

0062

[比較例1]
合成石英原料をスライス、ラッピング、粗研磨を行った。但し、粗研磨の際に使用した硬質発泡ポリウレタンの研磨布は数十バッチ研磨を行った後の使い古しのものであり、途中にダイヤモンドペレットによる修正を行わず、研磨布表面の平坦度が悪い状態(平坦度:50μm)であった。粗研磨の後、平坦度を測定したところ、前記A面の中心50mm角の平坦度は、0.38μmであった。
この基板を精密研磨によって平滑鏡面化を行った。両面研磨機にスェード製の研磨布で条理状に溝(溝ピッチ3cm)を形成したものを貼り、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨液(平均粒径80nm;商品名コンポール80、フジミ(株)製)を供給しながら研磨を行った。
研磨終了後に基板を精密洗浄し、乾燥してから基板の表面及び反対面の平坦度を調べた。光学干渉式の平坦度測定装置(トロペル社製UltraFlat200M)で前記A面の中心50mm角領域の平坦度を測定したところ、0.54μmであった。前記B面の全面(測定精度の悪い外周3mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、3.84μmであった。前記B面の中心50〜100mm角を除く範囲として、中心50mmを除く全面(測定精度の悪い外周3mm、及び中心50mmを除く146mm角範囲)の平坦度は、3.60μmであった。また、前記A面の中心50mm角範囲の平均平面の法線ベクトルと前記B面の中心50mm角を除く範囲の平均平面の法線ベクトルのなす角は56秒であった。

0063

1角形金型用基板
2 A面
3 B面
4 側面
5面取り部
6 A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角範囲
7 A面の中心の1〜50mm×1〜50mm角を除く範囲
8 非貫通の穴
9 溝

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