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技術 移動鋼帯の表面に水性処理液を塗布する方法

出願人 ティッセンクルップラッセルシュタインゲーエムベーハー
発明者 アンドレアマルマンマイケルワイルドポールミッシェルズ
出願日 2014年4月15日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2014-083426
公開日 2015年2月12日 (5年10ヶ月経過) 公開番号 2015-027662
状態 特許登録済
技術分野 流動性材料の適用方法、塗布方法 ノズル及び噴霧装置 金属の化成処理 その他の表面処理
主要キーワード 金属被覆面 スプレージェット 平滑ローラ 金属被膜形成 不動態化溶液 錫被膜 後処理溶液 偏向ローラ
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課題

水性処理液の使用量を最小限に抑えながら、水性処理液を鋼帯表面に均一に塗布することを可能とする、移動する鋼帯表面に対する水性処理液の塗布方法を提供する。

解決手段

一定の移動方向に所定の帯速度ストリップ速度)で移動する鋼帯1の表面に、水性処理液を塗布する方法に関する。移動する鋼帯1を気体流で乾燥するステップ;前記水性処理液を、遠心力により、スプレージェットで、鋼帯1の表面に噴霧し、前記水性処理液の液状膜を形成する、鋼帯1の移動方向に対して横断する方向に互いに隣接して配置された複数の噴霧ロータ3であって、鋼帯1の少なくとも1つの表面に前記水性処理液を塗布するステップ;被駆動平滑ローラ(5(5a、5b))によって、前記水性処理液の前記塗布された液状膜を均等化するステップ;前記水性処理液の前記塗布された液状膜を乾燥するステップと、を含む方法、及び装置。

概要

背景

従来、例えば、パッケージ容器製造過程後続処理において、被覆された薄鋼板処理性能が向上されるよう、被覆された薄鋼板の耐酸化性を増加させ摩擦係数を小さくするために、金属耐食層で被覆された薄鋼板の被覆表面を、その金属被膜形成後に、後処理剤で処理することが知られている。例えば、特許文献1に開示する、金属被覆された鋼帯、特にブリキ板錫メッキ薄鋼板)の表面の不動態化(passivation)の方法が知られている。この方法では、表面活性物質から成る水溶液が、100m/minから600m/minの帯速度で移動する鋼帯の表面に噴霧される。この表面活性物質は、少なくとも一つのチューブを介して噴霧される。このチューブは、被覆された鋼帯の表面から一定の距離をおいて配置され、かつ、少なくとも一つの孔を有している。表面活性物質から成る水溶液はその孔を通して、鋼帯の金属被覆面または金属被覆面の各々に対して噴霧される。水溶液の噴霧後、水溶液の余剰分を絞りローラによって表面から絞り落とす。被覆された鋼帯の表面上に残存する表面活性物質の液状膜が最終的に乾燥すると、2〜10mg/m2の層を有する表面活性物質の乾燥した薄膜が、鋼帯の金属被覆面に形成される。

鋼帯、特に金属被膜が提供されたブリキ板帯を後処理剤で処理する別の方法としては、特許文献2に開示されている。この方法では、水性後処理剤溶液は、この鋼帯の金属被覆面上に噴霧法によって噴霧される。噴霧法で後処理剤の水溶液を噴霧する代わりに、別の方法として、後処理剤を浸漬方式で塗布する方法も考えられる。この方法では、液状の後処理剤を充填したタンクに鋼帯を通すことで、鋼帯の処理が行われる。公知の噴霧方式や浸漬方式では、どちらも、鋼帯の表面全体処理剤を均一に分布できるように、処理剤の水溶液を表面に過度に塗布し、上述のように、処理液の余剰分を、例えば絞りローラで除去する必要がある。したがって、公知の浸漬方式や従来の噴霧方式に共通する不利な点として、大量の水性処理液を必要とし、例えば、絞りローラで鋼帯の表面から絞り落とした処理液の余剰分を、回収容器回収してリサイクルユニットに送る必要がある。しかし、既に一旦鋼帯の金属被覆面に塗布された処理液のリサイクルは、面倒で費用が掛かるということが分かる。なぜなら、鋼帯に塗布されることにより、処理液は鋼帯の金属被膜からの金属イオン等で汚染されることがあるからである。したがって、例えば、ブリキ板表面に水性処理液を塗布した場合、この処理液は錫被膜からの錫イオンで汚染されることになる。

特に、公知の浸漬方式の場合、鋼帯の表面への水性処理液の塗布が、不均一になることが多い。これは、とりわけ、処理液を充填した浸漬浴内で、鋼帯を高い帯速度、例えば、400m/min以上の速さで移動させた場合に顕著になる。さらに、浸漬方式では、浸漬浴(タンク)内で保存される水性処理液の経年劣化の問題がある。また、金属被覆した鋼帯を浸漬浴で処理する場合も処理液の汚染はあり、具体的には、鋼帯表面に付着した汚れや鋼帯の金属被膜材料からの金属イオンの離脱による汚染である。前述の、浸漬浴内における水性処理液の経年劣化の問題は、例えば、ブリキ板表面の不動態化に用いるクロムフリー不動態化剤を用いた場合発生する。

概要

水性処理液の使用量を最小限に抑えながら、水性処理液を鋼帯表面に均一に塗布することを可能とする、移動する鋼帯表面に対する水性処理液の塗布方法を提供する。一定の移動方向に所定の帯速度(ストリップ速度)で移動する鋼帯1の表面に、水性処理液を塗布する方法に関する。移動する鋼帯1を気体流で乾燥するステップ;前記水性処理液を、遠心力により、スプレージェットで、鋼帯1の表面に噴霧し、前記水性処理液の液状膜を形成する、鋼帯1の移動方向に対して横断する方向に互いに隣接して配置された複数の噴霧ロータ3であって、鋼帯1の少なくとも1つの表面に前記水性処理液を塗布するステップ;被駆動平滑ローラ(5(5a、5b))によって、前記水性処理液の前記塗布された液状膜を均等化するステップ;前記水性処理液の前記塗布された液状膜を乾燥するステップと、を含む方法、及び装置。

目的

効果

実績

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請求項1

一定の移動方向に所定の帯速度で移動する鋼帯(1)の表面に、水性処理液を塗布する方法であって、移動する前記鋼帯(1)を気体流で乾燥するステップと、前記水性処理液を、遠心力により、スプレージェット形態で、前記鋼帯(1)の表面に噴霧し、前記鋼帯の表面に前記水性処理液の液状膜を形成するよう、前記鋼帯の移動方向に対して横断する方向に互いに隣接して配置された複数の噴霧ロータ(3)であって、前記水性処理液が供給され、かつ、駆動手段によって回転される前記噴霧ロータを有する回転噴霧機(2)を用いて、前記鋼帯(1)の少なくとも1つの表面に前記水性処理液を塗布するステップと、被駆動平滑ローラ(5(5a、5b))によって、前記水性処理液の前記塗布された液状膜を均等化するステップと、前記水性処理液の前記塗布された液状膜を乾燥するステップと、を含む、方法。

請求項2

前記気体流は、移動する前記鋼帯を乾燥させるために、移動する前記鋼帯の表面にエアナイフ(4)で高温層流として吹き付けられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記噴霧ロータ(3)に供給される前記水性処理液の単位時間当たりの供給量は、前記鋼帯(1)が移動する前記帯速度に適合される、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記噴霧ロータに供給される前記水性処理液の単位時間当たりの供給量と前記帯速度との間には、線形関係が存在することを特徴とする、請求項3に記載の方法

請求項5

単位時間(Δt)当たりに前記噴霧ロータ(3)に供給される、前記鋼帯の幅寸法(B)に対する前記水性処理液の量(M)は、M/Δt・B=0.4〜5.5(L/min・m)の範囲にあり、好ましくは、M/Δt・B=1.0〜3.5(L/min・m)の範囲にある、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記帯速度は、200〜700m/minの範囲である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。

請求項7

前記鋼帯の片側表面、または両側表面各々に前記噴霧ロータで塗布された前記水性処理液の液状膜の量は、2mL/m2〜8mL/m2であり、好ましくは4mL/m2〜6mL/m2であり、特に好ましくは約5mL/m2である、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。

請求項8

前記乾燥ステップの後、前記水性処理液の乾燥層は、1.0mg/m2〜50mg/m2の範囲にあり、好ましくは2mg/m2〜30mg/m2の範囲にあり、特に好ましくは約10mg/m2である、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。

請求項9

前記水性処理液の前記塗布された液状膜を均等化するステップは、互いにずらして配置された2つの平滑ローラ(5a、5b)を備えている1対の被駆動平滑ローラ(5)を用いて実行される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

前記鋼帯は錫メッキ鋼帯(ブリキ板)であり、前記水性処理液は錫被覆不動態化用の不動態化溶液であり、特にクロム不動態化溶液であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

前記鋼帯は被覆されていない鋼帯(原板)であり、前記水性処理液は、前記鋼帯(原板)表面への耐食性化成被膜の塗布に用いられる金属含有処理液または有機処理液であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。

請求項12

前記水性処理液の塗布の前に、前記鋼帯(1)の表面の陽極酸化が行われ、前記陽極酸化は、好ましくは、前記鋼帯を前記帯速度で塩基性電解液に通すことで実行されることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。

請求項13

前記水性処理液(不動態化液)は、アクリレート共重合体ポリエーテル側鎖を有するポリメチルシロキサン酸性ポリエーテル複素環基を有するポリマー、および/または、二価若しくは四価陽イオンを有する金属フッ化物陰イオン錯体高分子物質との酸性組成物、を含有することを特徴とする、請求項10に記載の方法。

請求項14

前記水性処理液は、チタンおよび/またはジルコニウムまたはアルミニウム、特に、硝酸アルミニウムを含有することを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。

請求項15

前記水性処理液は、チタン、ジルコニウム、マンガン亜鉛リンポリアクリレート、または、ポリカルボキシレートのうち、少なくとも1つを含有することを特徴とする、請求項11に記載の方法。

請求項16

請求項1から15のいずれか1項に記載の方法を実行するための装置であって、前記鋼帯(1)を、前記鋼帯の移動方向に所定の帯速度(v)で搬送する搬送装置と、前記鋼帯(1)を乾燥させる第1乾燥装置(4)と、前記鋼帯(1)の少なくとも一つの表面に前記水性処理液を塗布する少なくとも一つの回転噴霧機(2)であって、前記鋼帯の移動方向に対して横断する方向に互いに隣接配置された複数の噴霧ロータ(3)を有し、かつ、前記鋼帯(1)の表面から一定の距離をおいて配置された回転噴霧機(2)と、前記回転噴霧機(2)と前記水性処理液用の供給容器(9)とに接続される供給ライン(6)を介して、前記回転噴霧機(2)に前記水性処理液を供給する供給装置(6、8)と、遠心力により、前記水性処理溶液をスプレージェット形態で、前記鋼帯(1)の表面に噴霧し、前記鋼帯の表面に前記水性処理液の液状膜を形成するように、前記回転噴霧機(2)の噴霧ロータ(3)を回転駆動する駆動手段と、前記鋼帯の移動方向に前記回転噴霧機(2)に追従し、前記鋼帯(1)の表面に塗布された前記水性処理液の液状膜の均等化に使用される1対の被駆動平滑ローラ(5a、5b)と、前記水性処理液の前記塗布された液状膜を乾燥させる第2乾燥装置(7)と、を備える、装置。

請求項17

前記供給装置(6、8)はポンプ(8)を備え、前記ポンプ(8)は、前記回転噴霧機(2)に供給される前記水性処理液の単位時間当たりの供給量を前記帯速度に適合させるよう、前記搬送装置に連結された制御装置に接続されている、ことを特徴とする、請求項16に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は、所定の帯速度ストリップ速度)で一定の移動方向に移動する鋼帯の表面に、水性処理液を塗布する方法および装置に関する。

背景技術

0002

従来、例えば、パッケージ容器製造過程後続処理において、被覆された薄鋼板処理性能が向上されるよう、被覆された薄鋼板の耐酸化性を増加させ摩擦係数を小さくするために、金属耐食層で被覆された薄鋼板の被覆表面を、その金属被膜形成後に、後処理剤で処理することが知られている。例えば、特許文献1に開示する、金属被覆された鋼帯、特にブリキ板錫メッキ薄鋼板)の表面の不動態化(passivation)の方法が知られている。この方法では、表面活性物質から成る水溶液が、100m/minから600m/minの帯速度で移動する鋼帯の表面に噴霧される。この表面活性物質は、少なくとも一つのチューブを介して噴霧される。このチューブは、被覆された鋼帯の表面から一定の距離をおいて配置され、かつ、少なくとも一つの孔を有している。表面活性物質から成る水溶液はその孔を通して、鋼帯の金属被覆面または金属被覆面の各々に対して噴霧される。水溶液の噴霧後、水溶液の余剰分を絞りローラによって表面から絞り落とす。被覆された鋼帯の表面上に残存する表面活性物質の液状膜が最終的に乾燥すると、2〜10mg/m2の層を有する表面活性物質の乾燥した薄膜が、鋼帯の金属被覆面に形成される。

0003

鋼帯、特に金属被膜が提供されたブリキ板帯を後処理剤で処理する別の方法としては、特許文献2に開示されている。この方法では、水性後処理剤溶液は、この鋼帯の金属被覆面上に噴霧法によって噴霧される。噴霧法で後処理剤の水溶液を噴霧する代わりに、別の方法として、後処理剤を浸漬方式で塗布する方法も考えられる。この方法では、液状の後処理剤を充填したタンクに鋼帯を通すことで、鋼帯の処理が行われる。公知の噴霧方式や浸漬方式では、どちらも、鋼帯の表面全体処理剤を均一に分布できるように、処理剤の水溶液を表面に過度に塗布し、上述のように、処理液の余剰分を、例えば絞りローラで除去する必要がある。したがって、公知の浸漬方式や従来の噴霧方式に共通する不利な点として、大量の水性処理液を必要とし、例えば、絞りローラで鋼帯の表面から絞り落とした処理液の余剰分を、回収容器回収してリサイクルユニットに送る必要がある。しかし、既に一旦鋼帯の金属被覆面に塗布された処理液のリサイクルは、面倒で費用が掛かるということが分かる。なぜなら、鋼帯に塗布されることにより、処理液は鋼帯の金属被膜からの金属イオン等で汚染されることがあるからである。したがって、例えば、ブリキ板表面に水性処理液を塗布した場合、この処理液は錫被膜からの錫イオンで汚染されることになる。

0004

特に、公知の浸漬方式の場合、鋼帯の表面への水性処理液の塗布が、不均一になることが多い。これは、とりわけ、処理液を充填した浸漬浴内で、鋼帯を高い帯速度、例えば、400m/min以上の速さで移動させた場合に顕著になる。さらに、浸漬方式では、浸漬浴(タンク)内で保存される水性処理液の経年劣化の問題がある。また、金属被覆した鋼帯を浸漬浴で処理する場合も処理液の汚染はあり、具体的には、鋼帯表面に付着した汚れや鋼帯の金属被膜材料からの金属イオンの離脱による汚染である。前述の、浸漬浴内における水性処理液の経年劣化の問題は、例えば、ブリキ板表面の不動態化に用いるクロムフリー不動態化剤を用いた場合発生する。

先行技術

0005

独国特許出願第DE102005045034A1号
独国特許出願第DE102012102082B3号

発明が解決しようとする課題

0006

このため、移動する鋼帯の表面に水性処理液を塗布するための方法であって、鋼帯表面へ処理液を均一に塗布することができる材料噴霧法が求められている。したがって、本発明の目的は、水性処理液の使用量を最小限に抑えながら、水性処理液を鋼帯表面に均一に塗布することを可能とする、移動する鋼帯表面に対する水性処理液の塗布方法を示すことである。本発明の別の目的は、経年劣化を回避するために、鋼帯表面に水性処理液が堆積した後、水性処理液ができる限り新しい(フレッシュ)状態で塗布されることが可能な、移動する鋼帯表面に対する水性処理液の塗布方法を得ることである。これにより、移動する鋼帯を高い帯速度で移動させた状態で塗布することが可能な塗布方法を実施することができる。

課題を解決するための手段

0007

上記目的は、請求項1に記載の特徴を備える方法で達成される。請求項16の特徴を備える装置も、これら目的を達成するのに寄与する。

0008

本発明の方法では、水性処理液の塗布は、一定の移動方向に所定の帯速度で移動する鋼帯の表面において、移動する鋼帯の片面または両面に水性処理液を塗布することによって行われる。水性処理液の塗布は、水性処理液を、遠心力によって微細スプレージェット(spray jet)の形態で鋼帯の片面または両面各々に塗布し、そこに水性処理液の液状膜を形成するよう、鋼帯の移動方向に対して横断する方向に互いに隣接して配置された複数の噴霧ロータであって、水性処理液が供給され、かつ、駆動手段によって回転駆動される複数の噴霧ロータを有している回転噴霧機を用いて、一定の移動方向に所定の帯速度で移動する鋼帯の片面または両面に水性処理液を塗布することによって行われる。水性処理液の液状膜の塗布後、被駆動平滑ローラによって鋼帯表面上を平坦化する。平滑ローラは、水性処理液の液状膜に全く圧力をかけないか、または小さい圧力のみがかかるように、鋼帯表面(1つまたは複数の面)に対して適切に配置される。これにより、平滑ローラは、鋼帯表面から、塗布された処理液のわずかな量も絞り落すことがない、またはその絞り落とす量を最小限に留める。噴霧により形成された液状膜が均一に平坦化された後、それが乾燥されることで、処理物質乾燥層が鋼帯表面(1つまたは複数の面)に残存する。処理液の乾燥層は、乾燥後、好ましくは1〜50mg/m2の範囲とされる。

0009

水性処理液の塗布前に、移動する鋼帯を洗浄・乾燥する気体流が、適切には、エアナイフによって準備され、移動する鋼帯表面に高温層流として吹き付けられる。このようにして、余計な異物が鋼帯表面から吹き飛ばされ、鋼帯表面が乾燥される。

0010

回転噴霧機の噴霧ロータに供給する水性処理液の単位時間当たりの供給量については、帯速度に適宜対応させる。適切には、噴霧ロータに供給する水性処理液の単位時間当たりの供給量と帯速度との間には、線形関係が存在する。噴霧ロータに供給される、鋼帯の幅寸法に対する、単位時間当たりの水性処理液の供給量は、片面当たり、0.4から5.5L/min・mが好ましく、1〜3.5L/min・mの範囲内が特に好ましく、この場合、帯速度は通常、200〜700m/minである。これに対応して、鋼帯の表面、または両表面各々に噴霧ロータで噴霧された水性処理液の液状膜の層は、鋼帯の片面当たり、2〜8mL/m2の範囲が好ましく、4〜6mL/m2がより好ましく、約5mL/m2が特に好ましい。

0011

鋼帯表面から絞り落とす水性処理液の余剰分を可能な限り少なくするには、水性処理液の液状膜を被駆動平滑ローラによって均一に平坦化する。平滑ローラは、互いにずらして配置した2つの被駆動平滑ローラを備えた1対の平滑ローラを備えていることが好ましい。平滑ローラから鋼帯表面までの距離は、これにより、回転噴霧機によって噴霧される水性処理液の液状膜量(層)に対して、適切に調整及び適合される。よって、噴霧量や水性処理液の液状膜層に応じて、鋼帯の全幅域に形成される液状膜を均等化することができる一方で、過度に大量の噴霧形成液状膜を、鋼帯表面から絞り落とす必要がない。結果として、鋼帯表面から絞り落とされたかまたは滴下された水性処理液の余剰分を、再度回収して調製部へ送る必要がなくなる。または、回収して調製部へ送る余剰分が発生しても、かなり少なくて済む。

0012

回転噴霧機2は、供給ラインを介して、水性処理液が保存されている供給容器に適宜接続される。水性処理液は、ポンプを用いて、供給容器から供給ラインを介して回転噴霧機へ供給することが可能である。経年劣化の問題を避けるために、供給容器では、新しい水性処理液のみが適宜保存される。新しい水性処理液の汚染(例えば、金属膜から離脱した金属イオンによる汚染)を引き起し得る公知の浸漬方法とは異なり、供給容器に保存された水性処理液は、鋼帯表面に塗布される前に(おそらくは、金属被覆された)鋼帯と接触することがない。

0013

本発明による方法の主な特徴は、塗布される水性処理液の使用量の節約と、高い費用効率である。公知の塗布方法と異なり、的確に必要とされる量の水性処理液だけが鋼帯表面に噴霧されるため、水性処理液の余剰分を吹き飛ばしたり絞り落としたりする必要がない。その結果、鋼帯表面から絞り落とした水性処理液の余剰分を回収したり、それらをリサイクル部へ送ったりする必要がなくなる。これにより、後工程で処理する必要があり、かつ、リサイクル処理工程で発生する汚水を回避できる。

0014

本発明による塗布方法は、移動する鋼帯に対して、様々な処理液を塗布するのに適している。本発明による方法を用いれば、例えば、係数値を小さくするために、ブリキ板表面に不動態化溶液後処理溶液を塗布することが可能になる。しかし、本発明による方法は、適切な使用形態により、異なる金属被膜(錫含有またはクロム含有被膜など)で被覆したブリキ板表面や鋼帯表面にも、他の水性処理液を塗布するために用いることもできる。本発明による方法は、被覆されていない鋼帯に対する水性処理液の塗布、例えば、原板熱間圧延または冷間圧延された、デスケーリングスケール除去)されていないまたは被覆されていない鋼板)の表面への水性化成被覆の塗布に用いることもできる。

0015

本発明による方法や装置の前述および他の特徴および利点は、添付図面を参照して詳細に後述する実施例により教示される。

図面の簡単な説明

0016

本発明による方法を実行するための装置の概略図である。
回転噴霧機領域における図1の装置の部分詳細図と、この回転噴霧機の上面斜視図である。

実施例

0017

図1は、移動する鋼帯の表面に水性処理液を塗布するための、本発明による方法を実行する装置の概略図である。鋼帯1は、複数の偏向ローラUを介して送られ、図1に矢印で示す一定の移動方向に、所定の帯速度vで搬送される。帯速度は、通常200m/min以上、750m/min以下である。鋼帯1は、例えば、ブリキ板帯や錫メッキ鋼帯等の、金属被膜で被覆された冷間圧延鋼帯であり得る。しかし、原板帯等の、被覆されていない薄鋼板であってもよい。

0018

鋼帯1は、図示しない搬送装置によって、一定の移動方向に所定帯速度vで搬送され、偏向ローラUを用いて送られる。まず、鋼帯1は、鋼帯1の表面を乾燥・洗浄するために、第1乾燥装置4によって処理される。第1乾燥装置4は、鋼帯表面を乾燥させ、余計な異物を吹き飛ばすよう、例えば、帯速度vで移動する鋼帯1の表面に高温層流を吹き付ける「エアナイフ」によって構成されている。

0019

第1乾燥装置4の後段には、回転噴霧機2が配置される。回転噴霧機は、図2にその詳細が示されている。回転噴霧機2は、鋼帯の移動方向を横断する方向に互いに一定の距離をおいて隣接配置されている複数の噴霧ロータ3を有する。噴霧ロータ3は、中央供給ライン6と、そこから分岐する分岐ライン6a、6b、6c、等を介して、供給容器9に接続されている。水性処理液は、供給容器9に保存されて、鋼帯表面に塗布される。水性処理液は、ポンプ8によって供給ライン6に適宜送られ、この供給ライン6から、各々回転ロータ3に接続している分岐ライン6a、6b、6cへと送られる。流量計11は、供給ライン6内にポンプによって送り出される水性処理液の流量を記録するために、供給ライン6に適宜設けられている。

0020

供給ライン6と、供給ライン6に各々配列された分岐ラインを介して、水性処理液は、回転噴霧機2の噴霧ロータ3に供給される。噴霧ロータ3は、駆動手段によって回転駆動されるプレートを有している。噴霧ロータ3のプレートの回転により、供給された水性処理液は遠心力により外方に、プレートの端部へと運ばれる。プレートの端部は、回転するプレートの端部から、水性処理液が微細な液滴状に飛び散るような形状に形成されている。使用する水性処理液の粘度および表面張力に応じて、液滴の直径は、通常30〜70マイクロメートルの範囲内にある。プレートの端部から飛び散る水性処理液の液滴は、噴霧ロータ3の回転するプレートの周りに完全に噴霧される。鋼帯1の全幅寸法Bにわたって、水性処理液を均一に塗布するために、噴霧ロータ3は、隣接する噴霧ロータ3のスプレージェット12が鋼帯1の表面に重なるように、鋼帯の移動方向を横断する方向に配列されている。

0021

単位時間当たりに噴霧ロータ3に供給される水性処理液の供給量は、鋼帯1が移動する帯速度vに対して適宜調整される。単位時間当たりに噴霧ロータに供給される水性処理液の供給量と帯速度vとの間には、線形関係が存在する。単位時間Δt当たりに噴霧ロータにされる、鋼帯1の幅寸法Bに対する水性処理液の量Mは、通常、M/Δt・B=0.4〜5.5(L/min・m)の範囲で変更され、好ましくは、M/Δt・B=1.0〜3.5(L/min・m)の範囲で変更される。通常の帯速度である200〜700m/minでは、鋼帯1の表面に噴霧ロータ3で噴霧される水性処理液の液状膜の量は、2〜8mL/m2、好ましくは4〜6mL/m2、特に好ましくは約5mL/m2である。

0022

回転噴霧機2を用いて、水性処理液を、鋼帯1の片面のみ、または両面にも噴霧することができる。この目的のため、状況に応じて、複数の回転噴霧機2が通過する鋼帯1の両側に配置される。

0023

水性処理液を鋼帯1の片面または両面各々に液状膜として塗布後、鋼帯1は、回転駆動される平滑ローラ5aと5bの間を通過する。平滑ローラ5は、水性処理液の液状膜を均等化する。好ましくは、互いにずらして配置された2つの平滑ローラ5a、5bを有する1対の平滑ローラ5は、その目的のために使用される。平滑ローラ5a、5bのずらした配置が図に示されている。図面からわかるように、平滑ローラ5a、5bは、互いに平行かつ鋼帯表面に平行に延びる各平滑ローラの回転軸を結ぶ線が、2つの平滑ローラの間を通過する鋼帯1の断面において、約30°〜60°の角度範囲、特に45°の角度になるように、互いに対して配置される。鋼帯表面から過剰な水性処理液を絞り落とすよう、鋼帯に対して互いに対称配置され、かつ、接触面圧印加する従来技術の絞りローラとは対照的に、平滑ローラは、鋼帯表面に対して実質的な接触面圧を加えることはない。このように、噴霧された水性処理液は、鋼帯表面から絞り落とされることがない、または、絞り落とされる量が非常に少ない。平滑ローラ対5は、鋼帯の表面全体において、水性処理液の液状膜を均等化するだけである。このように、鋼帯表面全体にわたって均一な層厚を有する水性処理液の液状膜を常に確実に形成することができ、これにより、回収してリサイクル部へ送らなければならない余剰水性処理液を抑える。

0024

平滑ローラ5に続いて、鋼帯1は第2乾燥装置7に搬送される。第2乾燥装置7としては、例えば、乾燥炉や、赤外線または熱風乾燥機を用いることができる。

0025

乾燥後、均一な水性処理液乾燥層が鋼帯1の片面または両面各々に残存し、乾燥後、乾燥層は通常、1〜50mg/m2、好ましくは2〜30mg/m2の範囲にある。特に好ましくは、水性処理液の乾燥層は約10mg/m2である。

0026

水性処理液としては、例えば、独国特許出願第DE 10 2005 045 034 A1号に、ブリキ板の表面に対するクロムフリー不動態化として記載されているような、クロムフリー表面活性不動態化溶液を用いることができる。水性処理液はまた、ブリキ板の不動態化に用いられる、ジルコニウムおよびチタンまたはアルミニウム元素水溶性無機化合物を含有するクロムフリー不動態化溶液であってもよい。これらの水性処理液は、ブリキ板の不動態化のための2段階不動態化法において使用することができる。この方法では、第1段階でブリキ板表面の陽極酸化が行われ、第2段階でブリキ板表面に対する水性処理液の塗布が行われる。この場合の水性処理液は、ジルコニウムおよび/またはチタンまたはアルミニウム元素の水溶性無機化合物を含有している。水性処理液の塗布は、本発明の方法によって行うことができる。

0027

本発明の方法による水性処理液の塗布においても、第1段階のブリキ板表面の陽極酸化をまず行う必要がある。この目的のため、図1に概略的に示すように、鋼帯1は、ブリキ板表面を陽極酸化するために、水性電解液(例えば、ソーダ液)が充填されているタンク10に所定の帯速度vで通され、電気回路において陽極として接続される。このようなブリキ板表面の陽極酸化によって、ブリキ板の錫メッキ面に非常に不活性酸化物層が形成されるということが明らかになる。この酸化物層は、本質的に(不活性)四価酸化錫SnO2からなり、空気中の酸素による酸化物層の自然成長や、硫黄含有物質との間に起こる反応から、ブリキ板表面を保護する。このようなブリキ板表面の陽極酸化は、その後に行われる特にチタンおよび/またはジルコニウムを含有するクロムフリー水性後処理剤を用いた酸化物表面への後処理において、腐食や錫の硫黄との反応による表面の変色から、鋼帯の錫メッキ面を完全に保護することができる。

0028

本発明による方法では、原板(被覆されていない、熱間圧延または冷間圧延された鋼板)に、金属または有機化成被膜を塗布することも可能である。本発明による方法は、例えば、チタン、ジルコニウム、マンガン亜鉛若しくはリン等の金属成分、または、ポリアクリレート若しくはポリカルボキシレート等の有機成分を含有する化成被膜を、原板に塗布する方法として好適であることが明らかになった。そのような化成被膜は、腐食に対する良好な保護膜を原板表面に提供し、このように被膜処理された原板は、例えば、クロムから成る金属耐食層で被覆された鋼板(例えば、「電解クロム被覆鋼(ECCS)」)の代用として用いることができる。

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