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技術 液処理方法、液処理装置及び記憶媒体

出願人 東京エレクトロン株式会社
発明者 八谷洋介河野央中森光則野中純溝田昌吾永松辰也齊木大輔寺岡一大薮田貴士
出願日 2014年4月18日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2014-086251
公開日 2015年2月5日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2015-026813
状態 特許登録済
技術分野 半導体の洗浄、乾燥 半導体の露光(電子、イオン線露光を除く)
主要キーワード バブリング機構 最大表面電位 流量調節機構 リフト軸 不活性ガス供給ライン 等電位点 接続管路 昇降プレート
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

疎水化処理された基板の表面を除電することが可能な液処理方法等を提供する。

解決手段

液処理が行われた回転する基板Wの表面に疎水化液を供給し、当該基板の表面を疎水化し、この疎水化された基板Wの表面に、アルカリ性リンス液を供給してリンス洗浄を行うことにより、液処理に伴って帯電した基板Wの除電を行う。リンス液は、抵抗率が0.05〜0.2MΩ・cmの範囲であり、またpHが9〜12の範囲であって、例えばアンモニア水酸化物からなるアルカリ群から選択されるアルカリ性物質を含む水溶液であることが好ましい。

概要

背景

基板である半導体ウエハ(以下、ウエハという)に対して液処理を行う枚葉式のスピン洗浄装置液処理装置)では、回転するウエハの表面に例えばアルカリ性酸性薬液を供給し、この薬液をウエハの表面に広げることによって、ウエハ表面のごみ自然酸化物などを除去している。ウエハ表面に残存する薬液はリンス液などにより除去され、ウエハを回転させたままリンス液の供給を止めると、残ったリンス液が振り切られて乾燥したウエハが得られる。

ところが半導体装置高集積化高アスペクト比化に伴い、上述のリンス液を除去する処理などにおいて、いわゆるパターン倒れの問題が大きくなってきている。パターン倒れは、パターン内に入り込んだリンス液が振り切られる際に、パターンを形成する凹凸の例えば凸部の左右に残っている液体が不均一に除去されることにより、この凸部を左右に引っ張る表面張力バランス崩れ、液体が多く残っている方向に凸部が倒れる現象である。

このパターン倒れの発生を抑えつつウエハ表面に残った液体を除去する手法として、ウエハ表面を疎水化し、ウエハと液体との接触角を大きくすることによりパターンに作用する表面張力を低減する技術がある(特許文献1)。

一方で、疎水化されたウエハに対しても、リンス液に純水を用いた場合、リンス液がウエハ表面を流れることによってウエハが帯電することがある。特に、疎水化されたウエハにおいては、リンス液は球状に近い液滴に分裂してウエハの表面を転がるように流れるので、液滴の分裂の際に発生した電荷によってウエハが帯電しやすい。ウエハが帯電すると、その後の処理工程にてウエハ表面のパターンが破壊されてしまうおそれがある。
このため、疎水化処理されたウエハの表面を効果的に除電する技術が必要となっている。

概要

疎水化処理された基板の表面を除電することが可能な液処理方法等を提供する。液処理が行われた回転する基板Wの表面に疎水化液を供給し、当該基板の表面を疎水化し、この疎水化された基板Wの表面に、アルカリ性のリンス液を供給してリンス洗浄を行うことにより、液処理に伴って帯電した基板Wの除電を行う。リンス液は、抵抗率が0.05〜0.2MΩ・cmの範囲であり、またpHが9〜12の範囲であって、例えばアンモニア水酸化物からなるアルカリ群から選択されるアルカリ性物質を含む水溶液であることが好ましい。

目的

本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、疎水化処理された基板の表面を除電することが可能な液処理方法、液処理装置及び前記方法を記憶した記憶媒体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

液処理が行われた回転する基板の表面に疎水化液を供給し、当該基板の表面を疎水化する工程と、前記疎水化された基板の表面に、アルカリ性リンス液を供給してリンス洗浄を行う工程と、を含むことを特徴とする液処理方法

請求項2

前記リンス液は、抵抗率が0.05〜0.2MΩ・cmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の液処理方法。

請求項3

前記リンス液は、pHが9〜12の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の液処理方法。

請求項4

前記リンス液は、アンモニア水酸化物からなるアルカリ群から選択されるアルカリ性物質を含む水溶液であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の液処理方法。

請求項5

前記リンス液の温度は、23℃よりも高く、80℃以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の液処理方法。

請求項6

前記リンス液は、当該リンス液中に不活性ガスバブリングして溶存酸素を低減したものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の液処理方法。

請求項7

前記疎水化液は、基板の表面のシラノール基シリル基置換することにより疎水化を行うものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の液処理方法。

請求項8

前記基板に疎水化液を供給した後、アルカリ性のリンス液を供給する前に、これら疎水化液及びリンス液に対して相溶性を有する置換液を基板の表面に供給する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の液処理方法。

請求項9

液処理が行われた基板に疎水化液を供給する前に、当該基板の表面に前記アルカリ性のリンス液を供給してリンス洗浄を行う工程を含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一つに記載の液処理方法。

請求項10

基板を水平に保持し、鉛直軸周りに回転させる基板保持部と、前記基板の表面に薬液を供給する薬液ノズルと、前記基板の表面に疎水化液を供給する疎水化液ノズルと、前記基板の表面にアルカリ性のリンス液を供給するリンス液ノズルと、前記基板保持部に保持され、回転する基板の表面に前記薬液ノズルから薬液を供給することと、前記薬液による液処理が行われた基板を回転させながら当該基板の表面に、前記疎水化液ノズルから疎水化液を供給して当該基板の表面を疎水化することと、疎水化ガスが供給された後の基板を回転させながら当該基板の表面にアルカリ性のリンス液を前記リンス液ノズルから供給してリンス洗浄を行うことと、を実行するための制御信号を出力する制御部と、を備えたことを特徴とする液処理装置

請求項11

前記基板の表面に、前記疎水化液及びリンス液に対して相溶性を有する置換液を供給する置換液ノズルを備え、前記制御部は、前記基板に疎水化ノズルから疎水化液を供給した後、リンス液ノズルからアルカリ性のリンス液を供給する前に、回転する基板の表面に前記置換ノズルから置換液を供給するように制御信号を出力することを特徴とする請求項10に記載の液処理装置。

請求項12

前記リンス液ノズルから供給されるリンス液を、23℃よりも高く、80℃以下の範囲の温度に加熱する加熱部を備えることを特徴とする請求項10または11に記載の液処理装置。

請求項13

前記リンス液ノズルから供給されるリンス液に対し、予め不活性ガスをバブリングして、当該リンス液中の溶存酸素を低減するバブリング機構を備えることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一つに記載の液処理装置。

請求項14

前記制御部は、薬液による液処理が行われた基板に疎水化液を供給する前に、回転する基板の表面に前記リンス液ノズルからアルカリ性のリンス液を供給してリンス洗浄を行うように制御信号を出力することを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一つに記載の液処理装置。

請求項15

基板の表面に、液処理を行う液処理装置に用いられるコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、前記プログラムは請求項1ないし9のいずれか一つに記載された液処理方法を実行するためにステップが組まれていることを特徴とする記憶媒体。

技術分野

0001

本発明は、液処理の後、疎水化処理が行われた基板リンス洗浄を行う技術に関する。

背景技術

0002

基板である半導体ウエハ(以下、ウエハという)に対して液処理を行う枚葉式のスピン洗浄装置液処理装置)では、回転するウエハの表面に例えばアルカリ性酸性薬液を供給し、この薬液をウエハの表面に広げることによって、ウエハ表面のごみ自然酸化物などを除去している。ウエハ表面に残存する薬液はリンス液などにより除去され、ウエハを回転させたままリンス液の供給を止めると、残ったリンス液が振り切られて乾燥したウエハが得られる。

0003

ところが半導体装置高集積化高アスペクト比化に伴い、上述のリンス液を除去する処理などにおいて、いわゆるパターン倒れの問題が大きくなってきている。パターン倒れは、パターン内に入り込んだリンス液が振り切られる際に、パターンを形成する凹凸の例えば凸部の左右に残っている液体が不均一に除去されることにより、この凸部を左右に引っ張る表面張力バランス崩れ、液体が多く残っている方向に凸部が倒れる現象である。

0004

このパターン倒れの発生を抑えつつウエハ表面に残った液体を除去する手法として、ウエハ表面を疎水化し、ウエハと液体との接触角を大きくすることによりパターンに作用する表面張力を低減する技術がある(特許文献1)。

0005

一方で、疎水化されたウエハに対しても、リンス液に純水を用いた場合、リンス液がウエハ表面を流れることによってウエハが帯電することがある。特に、疎水化されたウエハにおいては、リンス液は球状に近い液滴に分裂してウエハの表面を転がるように流れるので、液滴の分裂の際に発生した電荷によってウエハが帯電しやすい。ウエハが帯電すると、その後の処理工程にてウエハ表面のパターンが破壊されてしまうおそれがある。
このため、疎水化処理されたウエハの表面を効果的に除電する技術が必要となっている。

先行技術

0006

特開2011−9537号公報:段落0032〜0053、図4

発明が解決しようとする課題

0007

本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、疎水化処理された基板の表面を除電することが可能な液処理方法、液処理装置及び前記方法を記憶した記憶媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の液処理方法は、液処理が行われた回転する基板の表面に疎水化液を供給し、当該基板の表面を疎水化する工程と、
前記疎水化された基板の表面に、アルカリ性のリンス液を供給してリンス洗浄を行う工程と、を含むことを特徴とする。

0009

前記液処理方法は、下記の構成を備えていてもよい。
(a)前記リンス液は、抵抗率が0.05〜0.2MΩ・cmの範囲であり、またpHが9〜12の範囲であって、例えばアンモニア水酸化物からなるアルカリ群から選択されるアルカリ性物質を含む水溶液であること。また前記リンス液の温度は、23℃よりも高く、80℃以下であること。さらに、前記リンス液は、当該リンス液中に不活性ガスバブリングして溶存酸素を低減したものであること。
(b)疎水化液は、基板の表面のシラノール基シリル基置換することにより疎水化を行うものであること。
(c)前記基板に疎水化液を供給した後、アルカリ性のリンス液を供給する前に、これら疎水化液及びリンス液に対して相溶性を有する置換液を基板の表面に供給する工程を含むこと。
(d)液処理が行われた基板に疎水化液を供給する前に、当該基板の表面に前記アルカリ性のリンス液を供給してリンス洗浄を行う工程を含むこと。

発明の効果

0010

本発明は、導電性を有するアルカリ性のリンス液を用いて基板のリンス洗浄を行うので、疎水化処理された基板の表面を効果的に除電することができる。

図面の簡単な説明

0011

実施の形態に係わる液処理装置の縦断側面図である。
前記液処理装置の平面図である。
前記液処理装置で実施される液処理方法の一例を示すフロー図である。
リンス液温度とリンス洗浄後の乾燥時間との関係を示す説明図である。

0012

本発明の実施の形態に係わる液処理装置の構成について図1図2を参照しながら説明する。図1に示すように、液処理装置は、ウエハWを水平に支持する複数個、例えば3個の支持ピン23が設けられた円板状の支持プレート21と、支持プレート21の下面に連結され、上下方向に伸び回転軸22と、を備えている。

0013

回転軸22の下端側にはプーリ33が設けられており、このプーリ33の側方には回転モータ31が配置されている。これらプーリ33と回転モータ31の回転軸とに駆動ベルト32を捲回することにより、支持プレート21上のウエハWを鉛直軸周りに回転させる回転駆動部30を構成している。回転モータ31は、支持プレート21の回転速度、即ち、当該支持プレート21に支持されたウエハWの回転速度を変化させることができる。また、回転軸22は、ベアリング34を介して当該液処置装置が配置された筐体床板12に固定されている。既述の支持プレート21や支持ピン23、回転軸22や回転駆動部30は、本液処理装置基板保持部に相当する。

0014

支持プレート21は、その中央部が円形切りかかれていて、その切り欠き内には、円板状の昇降プレート24が配置されている。昇降プレート24の上面には、外部のウエハ搬送機構との間での受け渡し時にウエハWを裏面(下面)側から支持するための複数個、例えば3個のリフトピン26が設けられている。

0015

昇降プレート24の下面には、回転軸22内を上下方向に貫通するリフト軸25が連結されており、このリフト軸25の下端には、当該リフト軸25を昇降させるための昇降機構35が設けられている。
また、支持プレート21の外方には、支持ピン23によって支持されたウエハWをその周縁及び斜め上方側から覆うカップ11が設けられている。

0016

本実施の形態の液処理装置は、薬液をウエハWの表面に供給し、当該面の液処理を行う。本例では、ウエハWの表面に付着している有機性汚れパーティクルを除去するためのSC−1(アンモニアと過酸化水素との混合水溶液)を薬液として使用する。

0017

薬液を供給する手段として、液処理装置は液ノズル411を備えている。液ノズル411は、回転するウエハWの表面(上面)の中央部に、薬液(SC−1)と、リンス液とを供給する役割を果たす。当該液ノズル411は、薬液を供給するという観点において薬液ノズルに相当し、リンス液を供給するという観点においてリンス液ノズルに相当している。

0018

また本液処理装置は、ウエハWの表面に疎水化液を供給するための疎水化液ノズル412、並びにウエハWに対してIPA(IsoPropyl Alcohol)の供給を行うIPAノズル413が設けられている。IPAは、薬液やリンス液と、疎水化液との双方に対して相溶性があり、これらの処理液を置換する際の置換液として供給される。ウエハWの表面に置換液を供給する観点において、IPAノズル413は置換液ノズルに相当する。

0019

これらのノズル411〜413はノズルアーム43の先端部に取り付けられている。ノズルアーム43の基端部は、回転軸42周りにノズルアーム43を回転させる駆動部44によって支持されている。そして、この駆動部44によりノズルアーム43を回転させて、その先端部を移動させることにより、ウエハWの中央部(ウエハWの回転中心)の上方の位置と、ウエハWの上方から側方へと退避した位置との間で液ノズル411、疎水化液ノズル412、及びIPAノズル413を移動させることができる。なお便宜上、図2においてはカップ11の記載を省略してあるが、ノズル411、412、413を退避させる位置はカップ11よりも外側に設定されている。ここで、液ノズル411、疎水化液ノズル412、IPAノズル413は、共通のノズルアーム43に設ける場合に限られるものではなく、各々のノズル411、412、413専用のノズルアームや移動機構などを設けてもよい。

0020

ノズルアーム43には、液ノズル411、疎水化液ノズル412、及びIPAノズル413に各々接続された不図示の液流路が設けられている。

0021

液ノズル411に接続された流路には各処理液(薬液及びリンス液)のタンクと、流量調節機構とを備えたリンス液供給部62、薬液供給部65が接続されている。また、本例のリンス液供給部62から供給されるリンス液は、液処理の際に帯電したウエハWの表面の除電を行う役割も有している。

0022

この点、リンス液供給部62からは、アルカリ性のリンス液が供給される。リンス液供給部62は、所定の濃度に調整されたアンモニア水を供給するアンモニア水供給部622、及びDIW(DeIonized Water)を供給するDIW供給部621に接続されている。リンス液供給部62において、これらアンモニア水供給部622、DIW供給部621からアンモニア水及びDIWが所定の供給比で供給され、この結果、アンモニアと水の混合比が重量基準で1:500の希アンモニア水(アルカリ性のリンス液)がリンス液供給部62のタンク内に調製される。
ウエハWの除電を行う観点において、リンス液供給部62から供給されるアルカリ性のリンス液の抵抗率(比抵抗)は0.05〜0.2MΩ・cmの範囲にあることが好ましく、pHは9〜12の範囲であることが好ましい。

0023

上述のリンス液供給部62には、その内部に収容されたアルカリ性のリンス液を加熱して洗浄効果を高めるための加熱部623が設けられている。例えば加熱部623はヒーターを備え、不図示の温度検出部にて検出したリンス液供給部62内のリンス液の温度に基づいて電源部624から供給される電力増減し、当該リンス液を予め設定された温度に加熱する。リンス液供給部62内のリンス液の温度は、例えば23℃(常温)よりも高く、80℃以下の範囲、好適には、23℃よりも高く、60℃以下の範囲の温度でウエハWに供給されるように調節される。

0024

さらにリンス液供給部62には、窒素ガスなどの不活性ガスをリンス液に供給する不活性ガス供給ライン625が接続されている。不活性ガス供給ライン625の末端部はリンス液供給部62内のリンス液中に挿入され、不活性ガス供給ライン625から供給された不活性ガスを当該リンス液中にバブリングするバブリング機構を構成している。リンス液には溶存酸素が含まれている場合があり、この酸素は、後述する疎水化処理の際にシリル化されたウエハWの表面からシリル基を脱離させ、疎水性を低下させる要因となる。そこで、不活性ガス供給ライン625から供給された不活性ガスにて、リンス液供給部62内のリンス液をバブリングすることにより、ウエハWへ供給されるリンス液中の溶存酸素を低減することができる。バブリングに用いられた不活性ガスは、不図示の排気ラインを介してリンス液供給部62から排気される。

0025

以上に説明した各処理液の供給部62、65は、接続管路を介して前記液流路と繋がれており、これら接続管路上に設けられた開閉バルブV1、V4を開閉することにより、液ノズル411からウエハWへ各処理液(薬液及びリンス液)を切り替えて供給することができる。なお、加熱部623によって加熱されたリンス液の温度低下を抑えるために、リンス液供給部62からノズルアーム43までのリンス液の液流路は保温されている。

0026

次に、疎水化液ノズル412に接続された流路には、疎水化液である例えばトリメチルシリルジメチルアミン(TriMethyl Silyl DiMethyl Amine;以下、TMSDMAと記す。)のタンクと流量調節機構とを備えた疎水化液供給部64が接続されている。疎水化液供給部64は、接続管路を介して前記液流路と繋がれており、接続管路上に設けられた開閉バルブV2を開閉することにより、疎水化液ノズル412からウエハWへと疎水化液を供給することができる。

0027

TMSDMAは、ウエハWの表面をシリル化することにより当該表面を疎水化して、リンス洗浄時に用いられるリンス液を除去する際に、ウエハWと液体との接触角を大きくする役割を果たす。この結果、ウエハWの表面に形成されたパターンに作用する力が低減され、パターン倒れを発生させずに液体を除去することができる。本例におけるシリル化とは、ウエハWの表面のSi原子と結合している親水性官能基、例えばOH基(シラノール基)などを、Si原子を含む疎水性の官能基(シリル基)と置換することにより、ウエハWの表面を疎水化する処理であり、TMSDMAの場合にはトリメチルシリル基との置換が行われる。

0028

IPAノズル413に接続された流路には、溶剤であるIPAのタンクと、流量調節機構とを備えたIPA供給部63が接続されている。前記液流路とIPA供給部63とを繋ぐ接続管路上に設けられた開閉バルブV3を開閉することにより、IPAノズル413からウエハWへと置換液であるIPAを供給することができる。

0029

以上に述べた構成を備えた液処理装置は、図1図2に示すように制御部7と接続されている。制御部7は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部には液処理装置の作用、即ち支持プレート21上に支持されたウエハWを回転させ、予め設定されたスケジュールに基づいて処理液を切り替えて供給し、ウエハWの液処理や疎水化処理、乾燥を行った後、当該ウエハWを搬出するまでの制御についてのステップ命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスクコンパクトディスクマグネットオプティカルディスクメモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。

0030

以下、これらの機能を備えた液処理装置の動作について、図3のフロー図を参照しながら説明する。
液処理装置は、ノズル411、412、413をカップ11の外側に退避させ、また支持プレート21を停止させた状態で待機している。そして外部のウエハ搬送機構が、ウエハWを保持したフォークを支持プレート21の上方側まで進入させると、昇降プレート24を上昇させてフォークと交差させ、昇降プレート24のリフトピン26上にウエハWを受け渡す。

0031

フォークが支持プレート21の上方から退避した後、昇降プレート24を降下させ、支持プレート21の支持ピン23上にウエハWを載置する。次いで回転モータ31を作動させ、支持プレート21上のウエハWを回転させた後、ウエハWが所定の回転速度に到達したらノズル411、412、413をウエハWの中央部の上方位置まで移動させる。

0032

しかる後、液ノズル411から予め設定された時間だけSC−1を供給し、有機性の汚れやパーティクルの除去を行う(図3の薬液工程、ステップS101)。次いで、ウエハWの回転速度を上昇させると共に、液ノズル411から供給する処理液をリンス液に切り替えてリンス洗浄を行い、ウエハWの表面のSC−1を洗い流す(リンス液工程、ステップS102)。

0033

このとき薬液工程の際にウエハWの表面に発生した電荷が、アルカリ性のリンス液に含まれるイオン(例えばOH−イオンやNH4+イオン)と結合して中和され、これによりウエハWの除電が行われる。
さらにアルカリ性のリンス液を用いることにより、リンス液で覆われたウエハWの表面のゼータ電位マイナスになる。一方、ウエハWに付着しているパーティクルは、ゼータ電位がプラスとなる酸性の液中の場合に比べて、ゼータ電位がマイナスになるアルカリ性のリンス液中の方がゼータ電位の絶対値が大きくなる(等電位点から離れる)傾向を持つものが多い。このため、アルカリ性のリンス液を用いると、ゼータ電位がマイナス同士のウエハWとパーティクルとの間の電気的な反発力が大きくなり、ウエハWからパーティクルが取れやすくなる。

0034

これに加えて、アルカリ性のリンス液は、酸性の液に比べて銅(Cu)などの金属配線腐食を引き起こしにくく、この点でもリンス液として優れている。そして、リンス洗浄が終了した後は、ウエハWは除電されているので、周囲の雰囲気中のパーティクルがウエハWへと付着しにくい状態となっている。

0035

SC−1がリンス液によって洗い流され、またウエハWの除電に必要な時間だけアルカリ性のリンス液の供給を行ったら、リンス液の供給を止める一方、回転するウエハWの表面にIPAノズル413から置換液であるIPAを供給する(置換液工程、ステップS103)。そしてリンス液がIPAと置換されたら、IPAの供給を止めて、回転するウエハWの表面に疎水化液ノズル412から疎水化液を供給し、ウエハWを疎水化する処理を実行する(疎水化液工程、ステップS104)。各工程において、ウエハWの回転速度は、ウエハWの表面に置換液や疎水化液が行き渡ることが可能な回転速度となっている。

0036

疎水化液によりウエハWの表面が疎水化されたタイミングで、疎水化液の供給を停止する一方、回転するウエハWの表面にIPAノズル413から置換液であるIPAを供給する(置換液工程、ステップS105)。そして疎水化液がIPAと置換されたら、ウエハWの回転速度を上昇させると共に、液ノズル411から供給する処理液をリンス液に切り替えてリンス洗浄を行い、ウエハWの表面のIPAを洗い流す(リンス液工程、ステップS106)。

0037

このとき置換液工程、疎水化液工程及びその後の置換液工程(ステップS103〜105)の際にウエハWの表面に発生した電荷が、アルカリ性のリンス液に含まれるイオンと結合して中和され、これによりウエハWの除電が行われる。この際にもアルカリ性のリンス液を用いることによって、ウエハW及びパーティクルの周囲に形成されるマイナスのゼータ電位を大きくして、パーティクルを取れやすくする作用や、銅などの金属配線の腐食を抑える作用、効果が得られる。そしてリンス洗浄の終了後は、ウエハWが除電され、周囲の雰囲気中のパーティクルがウエハWへと付着しにくくなる。

0038

また、液処理後に実施される疎水化液工程においては、ウエハWの表面をシリル化する際に生成した反応生成物がウエハWの表面に付着する場合があり、リンス液には、これらの付着物を除去する能力も必要となる。この点、加熱部623によってリンス液を常温(23℃)よりも高い温度に加熱することにより、常温で供給されたリンス液と比べて高い洗浄能力を発揮させることができる。
さらにウエハWに供給されるリンス液を予め不活性ガスでバブリングし、溶存酸素を低減しておくことにより、リンス液中の酸素が、シリル化されたウエハWの表面からシリル基を脱離させる現象の発生を抑え、ウエハWの疎水性を維持することができる。
これらに加え、液処理に用いたSC−1や、リンス洗浄用のアルカリ性のリンス液はアンモニアを含み、DIWと比較して表面張力が低いので、これらの処理際にパターン倒れの発生を抑制する効果もある。

0039

IPAがリンス液によって洗い流され、またウエハWの除電に必要な時間だけアルカリ性のリンス液の供給を行ったら、リンス液の供給を止める。

0040

さらにウエハWの回転を継続してウエハWの乾燥が完了したら、ノズル411、412、413をウエハWの上方から退避させると共に、ウエハWの回転を停止する。このとき、加熱されたリンス液を用いてリンス洗浄を行っていることにより、ウエハWの乾燥に要する時間を短縮することもできる。しかる後、昇降プレート24を上昇させてウエハWを持ち上げ、外部のウエハ搬送機構に処理済みのウエハWを受け渡した後、昇降プレート24を降下させて次のウエハWの搬入を待つ。

0041

本実施の形態に係わる液処理装置によれば以下の効果がある。導電性を有するアルカリ性のリンス液を用いてウエハWのリンス洗浄を行うので、疎水化処理されたウエハWの表面を効果的に除電することができる。
特に、薬液工程の後や疎水化工程に伴う置換液工程の後など、複数回行われる各リンス液工程(リンス洗浄)にてアルカリ性のリンス液を用いることにより、それまでの工程で帯電したウエハWを段階的に除電できる。この結果、最後のリンス液工程(ステップS106)にのみアルカリ性のリンス液を用いる場合に比べて、当該最後のリンス液工程において除電のためにアルカリ性のリンス液を供給する時間を短縮することができる。

0042

アルカリ性のリンス液は、希アンモニア水を用いる場合の他、水酸化ナトリウム(NaOH)や水酸化カリウム(KOH)などの水酸化物であるアルカリ性物質をDIWに溶解させて抵抗率やpHが既述の範囲(抵抗率0.05〜0.2MΩ・cm、pH9〜12)にあるものを調製してもよい。

0043

また疎水化剤として使用する疎水化液はTMSDMAに限定されるものではない。例えばヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリメチルシリルジエチルアミン(TMSDEA)、ジメチルジメチルアミノシランDMSDMA)、1,1,3,3−テトラメチルジシラン(TMDS)などを挙げることができる。

0044

また、ウエハWの処理に用いられる薬液の種類もSC−1に限定されるものではなく、ウエハWの表面のパーティクルなどの汚れを除去する希フッ酸溶液(Diluted HydroFluoric acid:DHF)やウエハW表面の金属不純物を除去するSC−2(塩酸と過酸化水素との混合水溶液)などであってもよい。ここで酸性の薬液と共通の液ノズル411にアルカリ性のリンス液を供給することにより、塩の発生が問題となる場合には、薬液及びリンス液を各々別のノズルを用いて供給してもよい。

0045

この他、薬液、疎水化液とリンス液との置換液は、IPAに限定されるものではなく例えばアセトンなどを利用してもよい。
さらに、近年はリンス液(水)とも混合しやすい疎水化剤も開発されつつあり、その場合にはIPA等を用いた置換液工程は必ずしも設けなくてもよい。

0046

実験1)
アンモニアを含むアルカリ性のリンス液を加熱して回転するウエハWに供給し、リンス液が乾燥するまでの時間を計測した。
A.実験方法
液処理装置の支持プレート21に支持され1000rpmで回転するウエハWの上面に1.5L/分の流量でリンス液を60秒間供給し、リンス液の供給停止後、ウエハWの表面から液膜が消えるまでの時間を計測した。液膜が消えるまでの時間は、液膜の形成に伴って観察される干渉縞消失するまでの時間に基づいて決定した。
(実施例1−1)DIWに3質量ppmのアンモニアを含有するアルカリ性のリンス液を30℃に加熱してリンス洗浄を行い、乾燥時間を計測した。
(実施例1−2)アルカリ性のリンス液の温度を45℃とした点以外は、実施例1と同様の条件で乾燥時間を計測した。
(実施例1−3)アルカリ性のリンス液の温度を60℃とした点以外は、実施例1と同様の条件で乾燥時間を計測した。
(比較例1−1)リンス液として、23℃(常温)のDIWを用いた点以外は、実施例1と同様の条件で乾燥時間を計測した。

0047

B.実験結果
実施例1−1〜1−3及び比較例1−1の結果を図4に示す。図4縦軸は、各実験で計測したリンス液の乾燥時間を示している。
図4に示した実験結果によれば、実施例1−1(30℃)→実施例1−2(45℃)→実施例1−3(60℃)の順に、アルカリ性のリンス液の温度を高くするに連れて乾燥時間を短くできることが確認できた。これに対して常温のDIWを用いた比較例1−1では、いずれの実施例よりも乾燥時間が長くなっている。

0048

(実験2)
リンス液の種類を変えてウエハWのリンス洗浄を行い、乾燥後のウエハWの表面電位を測定した。
A.実験方法
実験1と同様の条件で60℃のリンス液を30秒間供給し、リンス液の供給停止後もウエハWを回転させて乾燥させたウエハWの表面の電位表面電位計にて計測した。
(実施例2−1)抵抗率が0.15MΩ・cmとなるようにアンモニアの含有量を調整したリンス液を用いてリンス洗浄を行い、乾燥後のウエハWの表面電位を計測した。
(比較例2−1)リンス液としてDIWを用いてリンス洗浄を行い、乾燥後のウエハWの表面電位を計測した。DIWの抵抗率は18MΩ・cmであった。

実施例

0049

B.実験結果
実施例2−1、比較例2−1の結果を(表1)に示す。



実施例2−1、比較例2−1の結果によれば、いずれのリンス液を用いた場合においても、ウエハWには表面電位の分布が観察された。(表1)に示すように、絶対値で比較すると、実施例2−1に係るウエハWの平均の表面電位は、比較例2−1の約10分の1まで低減され、アルカリ性のリンス液を利用することによってウエWの表面を効果的に除電できていることが分かる。また、最大表面電位、最小表面電位のいずれにおいても実施例2−1に係るウエハWは、比較例2−1に係るウエハWよりも表面電位の値が小さく、ウエハWの前面に亘って、除電の効果が発揮されていることが分かる。

0050

Wウエハ
21支持プレート
22回転軸
23支持ピン
411液ノズル
412疎水化液ノズル
413 IPAノズル

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