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図面 (9)

課題

材料に割れが発生した際のひずみ量及び温度分布を高精度に測定する高温割れ評価装置を提供する。

解決手段

試験片13に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置2と、前記試験片に形成された変位検出パターンを含む溶接部フレーム画像を連続して取得する高速度カメラ26と、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラとを制御する制御装置4とを具備し、該制御装置は前記高速度カメラにより各フレーム毎に前記変位検出パターンの形状を取得し、前記フレーム画像間の前記変位検出パターンの形状の変化から前記溶接部のひずみ量を測定する。

概要

背景

Ni基超合金オーステナイト系ステンレス鋼では、溶接時の高温割れが問題となることが多い。

高温割れ感受性を評価する1つの指標として高温時の延性があり、従来より用いられている高温時の延性と溶接金属に発生するひずみの関係を、図8に模式的に示している。

図8中、横軸は温度、縦軸はひずみ、延性を示し、又横軸と縦軸との交点は金属の融点を示している。更に、図8中、曲線Aは金属の延性、曲線Bは溶融金属凝固し、温度が低下する過程で発生するひずみを示している。

曲線Aに示される様に、材料によっては、液相線温度固相線温度の間で延性が低下する温度領域BTR:Brittleness Temperature Range)や、それよりもや低温で再び延性が低下する温度領域(DTR:Ductility−dip Temperature Range)が存在する。溶接時の凝固収縮の過程で生じるひずみがBTR、DTRでの延性の下限線A′を越えると、材料がひずみに耐えられず割れが生じるとされている。

材料のBTR、DTRでの下限線A′を評価する方法の1つとしてバレストレイン試験がある。バレストレイン試験では、評価材に対してTIGアークにより温度分布を与えた状態で、強制的に曲げてひずみを与えることで高温割れを再現し、発生した割れの位置と長さから下限線A′を評価するものである。

ひずみ量を測定する場合、試験中に於いては材料を圧下するヨーク変位から測定され、最終的なひずみ量は曲げブロックの形状から測定する。然し乍ら、ヨークの変位から測定したひずみ量は平均を見るものであるので、評価対象としている溶接部付近のひずみとは誤差がある可能性があり、正確な測定ができない。又、割れ発生時のひずみ量を測定する場合、計測器タイムラグが発生する可能性があった。

従って、バレストレイン試験を用いた従来の高温割れ感受性評価では、低付加ひずみの試験が困難であり、又試験板の温度分布を正確に測定できない。上記曲線A、曲線Bは、実験結果より推定されたものであり、精度の高いものとは言えない為、割れ発生閾値なるべき下限線A′の下限値(図8中S点)に於けるひずみ量、温度を精度よく知ることが困難であった。

尚、特許文献1には、試験片に加える負荷荷重等の変形特性値の時系列変化と、測定対象面の温度の時系列変化とを同期させて計測及び記憶し、亀裂発生後に二次元温度計撮像画像温度パターンから亀裂発生箇所を特定し、特定された亀裂発生箇所の温度の時系列変化における特異点を検出することで、亀裂の入った瞬間を的確に把握できる金属材料試験方法及び装置が開示されている。

概要

材料に割れが発生した際のひずみ量及び温度分布を高精度に測定する高温割れ評価装置を提供する。試験片13に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置2と、前記試験片に形成された変位検出パターンを含む溶接部のフレーム画像を連続して取得する高速度カメラ26と、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラとを制御する制御装置4とを具備し、該制御装置は前記高速度カメラにより各フレーム毎に前記変位検出パターンの形状を取得し、前記フレーム画像間の前記変位検出パターンの形状の変化から前記溶接部のひずみ量を測定する。

目的

本発明は斯かる実情に鑑み、材料に割れが発生した際のひずみ量及び温度分布を高精度に測定する高温割れ評価装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

試験片曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置と、前記試験片に形成された変位検出パターンを含む溶接部フレーム画像を連続して取得する高速度カメラと、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラとを制御する制御装置とを具備し、該制御装置は前記高速度カメラにより各フレーム毎に前記変位検出パターンの形状を取得し、前記フレーム画像間の前記変位検出パターンの形状の変化から前記溶接部のひずみ量を測定することを特徴とする高温割れ評価装置

請求項2

前記制御装置は、前記フレーム画像を基に前記溶接部内の割れの発生位置を特定し、該割れの発生位置のひずみ量を測定する請求項1の高温割れ評価装置。

請求項3

前記高速度カメラにより2波長の画像が取得可能となっており、前記制御装置は前記2波長の画像に基づき各フレーム画像毎温度分布を求めると共に2波長の内、少なくとも1つの波長に基づき各フレーム画像毎の観察画像を検出し、各フレーム画像毎に温度分布と、観察画像と、ひずみ量とを対応付ける請求項1又は請求項2の高温割れ評価装置。

請求項4

前記割れの発生を検出する割れ検出手段を更に具備し、前記制御装置は、前記割れ検出手段が割れを検出した瞬間に対応するフレーム画像を特定し、該フレーム画像に対応する温度分布と、観察画像と、ひずみ量とを特定する請求項2又は請求項3の高温割れ評価装置。

請求項5

前記変位検出パターンと前記試験片の表面とで熱放射率が異なる請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の高温割れ評価装置。

技術分野

0001

本発明は、溶接時の高温割れ発生時のひずみ量と温度分布を測定する高温割れ評価装置に関するものである。

背景技術

0002

Ni基超合金オーステナイト系ステンレス鋼では、溶接時の高温割れが問題となることが多い。

0003

高温割れ感受性を評価する1つの指標として高温時の延性があり、従来より用いられている高温時の延性と溶接金属に発生するひずみの関係を、図8に模式的に示している。

0004

図8中、横軸は温度、縦軸はひずみ、延性を示し、又横軸と縦軸との交点は金属の融点を示している。更に、図8中、曲線Aは金属の延性、曲線Bは溶融金属凝固し、温度が低下する過程で発生するひずみを示している。

0005

曲線Aに示される様に、材料によっては、液相線温度固相線温度の間で延性が低下する温度領域BTR:Brittleness Temperature Range)や、それよりもや低温で再び延性が低下する温度領域(DTR:Ductility−dip Temperature Range)が存在する。溶接時の凝固収縮の過程で生じるひずみがBTR、DTRでの延性の下限線A′を越えると、材料がひずみに耐えられず割れが生じるとされている。

0006

材料のBTR、DTRでの下限線A′を評価する方法の1つとしてバレストレイン試験がある。バレストレイン試験では、評価材に対してTIGアークにより温度分布を与えた状態で、強制的に曲げてひずみを与えることで高温割れを再現し、発生した割れの位置と長さから下限線A′を評価するものである。

0007

ひずみ量を測定する場合、試験中に於いては材料を圧下するヨーク変位から測定され、最終的なひずみ量は曲げブロックの形状から測定する。然し乍ら、ヨークの変位から測定したひずみ量は平均を見るものであるので、評価対象としている溶接部付近のひずみとは誤差がある可能性があり、正確な測定ができない。又、割れ発生時のひずみ量を測定する場合、計測器タイムラグが発生する可能性があった。

0008

従って、バレストレイン試験を用いた従来の高温割れ感受性評価では、低付加ひずみの試験が困難であり、又試験板の温度分布を正確に測定できない。上記曲線A、曲線Bは、実験結果より推定されたものであり、精度の高いものとは言えない為、割れ発生閾値なるべき下限線A′の下限値(図8中S点)に於けるひずみ量、温度を精度よく知ることが困難であった。

0009

尚、特許文献1には、試験片に加える負荷荷重等の変形特性値の時系列変化と、測定対象面の温度の時系列変化とを同期させて計測及び記憶し、亀裂発生後に二次元温度計撮像画像温度パターンから亀裂発生箇所を特定し、特定された亀裂発生箇所の温度の時系列変化における特異点を検出することで、亀裂の入った瞬間を的確に把握できる金属材料試験方法及び装置が開示されている。

先行技術

0010

特開平10−123034号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は斯かる実情に鑑み、材料に割れが発生した際のひずみ量及び温度分布を高精度に測定する高温割れ評価装置を提供するものである。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、試験片に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置と、前記試験片に形成された変位検出パターンを含む溶接部のフレーム画像を連続して取得する高速度カメラと、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラとを制御する制御装置とを具備し、該制御装置は前記高速度カメラにより各フレーム毎に前記変位検出パターンの形状を取得し、前記フレーム画像間の前記変位検出パターンの形状の変化から前記溶接部のひずみ量を測定する高温割れ評価装置に係るものである。

0013

又本発明は、前記制御装置は、前記フレーム画像を基に前記溶接部内の割れの発生位置を特定し、該割れの発生位置のひずみ量を測定する高温割れ評価装置に係るものである。

0014

又本発明は、前記高速度カメラにより2波長の画像が取得可能となっており、前記制御装置は前記2波長の画像に基づき各フレーム画像毎の温度分布を求めると共に2波長の内、少なくとも1つの波長に基づき各フレーム画像毎の観察画像を検出し、各フレーム画像毎に温度分布と、観察画像と、ひずみ量とを対応付ける高温割れ評価装置に係るものである。

0015

又本発明は、前記割れの発生を検出する割れ検出手段を更に具備し、前記制御装置は、前記割れ検出手段が割れを検出した瞬間に対応するフレーム画像を特定し、該フレーム画像に対応する温度分布と、観察画像と、ひずみ量とを特定する高温割れ評価装置に係るものである。

0016

更に又本発明は、前記変位検出パターンと前記試験片の表面とで熱放射率が異なる高温割れ評価装置に係るものである。

発明の効果

0017

本発明によれば、試験片に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置と、前記試験片に形成された変位検出パターンを含む溶接部のフレーム画像を連続して取得する高速度カメラと、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラとを制御する制御装置とを具備し、該制御装置は前記高速度カメラにより各フレーム毎に前記変位検出パターンの形状を取得し、前記フレーム画像間の前記変位検出パターンの形状の変化から前記溶接部のひずみ量を測定するので、低付加ひずみで割れが発生する材料の、割れが発生した時点のひずみ量を実測値にて測定することができ、正確な高温割れ評価を行うことができるという優れた効果を発揮する。

図面の簡単な説明

0018

本発明の実施例に係る高温割れ評価装置の正面図である。
該高温割れ評価装置の側面図である。
該高温割れ評価装置に用いられるバレストレイン試験装置の正面図である。
該バレストレイン試験装置で試験片に曲げ変形を与えた状態の説明図である。
試験片の溶接部を説明する説明図であり、(A)は試験片に曲げ変形を与える前の溶接部を示し、(B)は試験片に曲げ変形を与えた後の溶接部を示している。
前記高温割れ評価装置に用いられる撮像装置光学系の概略構成図である。
溶接部を示す画像であり、(A)は試験片に曲げ変形を与える前の状態を示し、(B)は延性低下割れが発生する直前の状態を示し、(C)は延性低下割れが発生した状態を示し、(D)は試験が終了した後の状態を示している。
従来の手法で求めた高温割れ特性を示すグラフである。

実施例

0019

以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。

0020

図1図3に於いて、本発明の実施例に係る高温割れ評価装置について説明する。

0021

高温割れ評価装置1は、主にバレストレイン試験装置2、撮像装置3、制御装置4を有する。

0022

ベース11の上面に、曲げブロック12が設置される。該曲げブロック12は、図3紙面に対して垂直な方向に延在し、上面は円筒曲面となっている。又、前記曲げブロック12は着脱可能であり、円筒曲面の曲率が異なる複数の曲げブロック12が準備されている。該曲げブロック12の上には試験片13が載置される様になっている。

0023

前記曲げブロック12を挾み、該曲げブロック12に関して対称な位置に、ヨーク14,14が設けられている。該ヨーク14は油圧シリンダ等のアクチュエータ15により下方に移動可能となっており、前記試験片13の両端を圧下し、該試験片13に曲げ力を付与可能となっている。

0024

前記ヨーク14,14の外側に、支柱部材16,16が設けられ、該支柱部材16,16に掛渡りビーム17が設けられ、該ビーム17にトーチホルダ18を介してTIGトーチ19が支持されている。

0025

前記制御装置4は、前記TIGトーチ19のアーク発生状態、前記アクチュエータ15を所要のタイミングで、所要の状態に同期制御する。

0026

図4は、前記ヨーク14,14によって、前記試験片13に圧下力を与え、曲げた状態を示しており、該試験片13が前記曲げブロック12の上面に沿って曲げられることで、該曲げブロック12の曲率に応じた曲げひずみが与えられる。ここで、該曲げブロック12の径が40R、前記試験片13の板厚が10mm、付加ひずみ量としては、11.1%が例示される。

0027

前記試験片13には、図5(A)に示される様に、溶融池20に隣接して所定の間隔で、例えば1mm間隔で塗料等が塗布されている。尚、塗料としては、前記試験片13と熱放射率の異なるもの、例えば耐熱性を有する酸化鉄を主成分とした黒体塗料等が用いられる。該黒体塗料により変位検出パターンである計測21が形成される。該計測縞21は、例えばマスキング処理し、前記黒体塗料を塗布すること等により形成される。尚、前記溶融池20及び前記計測縞21を含む前記溶融池20の周辺部が溶接部28となっている。

0028

前記計測縞21と前記試験片13の表面とでは熱放射率が異なっており、高温で写真撮影すると、熱放射率の相違により前記計測縞21の画像が得られる。前記試験片13に曲げひずみが与えられた際には、図5(B)に示される様に、該試験片13の表面に割れ22(延性低下割れ)が生じると共に、前記計測縞21の形状が変化し、該計測縞21間の間隔が変位する様になっている。

0029

次に、前記撮像装置3について説明する。

0030

前記バレストレイン試験装置2の外側に外枠23,23が設けられ、該外枠23,23に掛渡ってカメラ支持フレーム24が設けられ、該カメラ支持フレーム24にカメラホルダ25が取付けられている。該カメラホルダ25に高速度カメラ26が支持される。

0031

前記カメラホルダ25は、前記高速度カメラ26を該高速度カメラ26の光軸鉛直線に対して15°〜25°の範囲で傾斜させて支持可能となっており、該高速度カメラ26の光軸が傾斜されることで、前記TIGトーチ19或は前記トーチホルダ18が干渉することなく、溶接中の前記溶接部28を撮影可能となっている。

0032

前記高速度カメラ26の撮影条件を例示すると、フレームレート2000fps、シャッタ速度1/2000である。

0033

更に、本実施例に係る前記高速度カメラ26では、2色測温法が可能な構成を具備している。2色測温法は、波長の異なる2つの光を用いて同一点の画像を取得し、光強度と測定対象物の熱放射率から温度を測定する。

0034

図6は、2色測温法を可能とした、前記高速度カメラ26の光学系の概略構成を示している。該高速度カメラ26では、入射する光束を2つに分割し、分割したそれぞれの光束に選択波長が異なる光学フィルタを設け、波長の異なる2つの画像を取得できる構成としている。

0035

図6中、31は熱放射している測定対象物であり、本実施例では前記溶融池20及び前記計測縞21を含む周辺部である前記溶接部28となっている。32は熱画像観察装置の光学系、4は前記制御装置を示している。

0036

前記光学系32は、前記測定対象物31に対向するレンズユニット34(尚、図示では簡略化して示している)を有し、該レンズユニット34の光軸35上に光束分割手段としてハーフミラー36が設けられ、又前記光軸35上には第1波長フィルタ37、受光素子38が設けられている。

0037

前記レンズユニット34は、前記測定対象物31からの光を平行光束として前記ハーフミラー36に導くものである。該ハーフミラー36は入射した光束を分割し、一部を透過、残部を反射するものであり、透過する光量と反射する光量は等しくなっている。

0038

前記受光素子38には、例えばCCD、CMOSセンサ等が用いられ、前記第1波長フィルタ37は、λ1の波長を選択して透過する光学特性を有している。

0039

又、前記ハーフミラー36で前記光軸35が分岐され、分岐された光軸39上にはミラー41が設けられ、該ミラー41は前記光軸39を前記光軸35と平行に偏向し、偏向された前記光軸39上に第2波長フィルタ42、光路長調整光学部材43、前記受光素子38が配設される。前記第2波長フィルタ42は、λ2の波長を選択して透過する光学特性を有している。前記受光素子38は、前記光軸35を経て入射するλ1の画像と、前記光軸39を経て入射するλ2の画像とを異なった部位で同時に受光する。

0040

前記光軸39は2つの前記ミラー36,41で偏向され、偏向された後は前記光軸35と平行となり、該光軸35と前記光軸39とは距離a離れている。この距離aは、前記ハーフミラー36で分割された光束により得られる画像と、前記ハーフミラー36を透過した光束で得られる画像とが重ならない値とされる。

0041

この為、前記測定対象物31から前記受光素子38に至る光路長は、前記光軸35と前記光軸39とでは距離a分だけ該光軸39の光路長が長くなっている。前記光路長調整光学部材43は、前記光軸39の光学長を短くし、前記光軸35と前記光軸39の光学長を等価にする。

0042

ここで、前記光路長調整光学部材43の屈折率をn、光軸に沿った長さをxとすると、光学長はnxとなる。

0043

一方、焦点距離がfであるレンズが存在し、平行光がこのレンズを透過して集光される場合、この光が空気中のみを透過する場合はレンズからfの位置で集光されるが、光路内に光学長nxの透過性物質が存在する場合は、集光される距離はf+(nx−x)/nとなり、距離が伸びる。この性質を利用すると、焦点距離fのレンズに対して、距離がf+aである位置に集光したい場合、f+aの側にa=(n−1)x/nである様な長さと屈折率を持つ透過性物質を挿入することにより、f+aの位置に集光させることが可能となる。

0044

従って、上記した様に、前記光路長調整光学部材43を分岐によって長くなってしまった側の前記光軸39中に挿入し、屈折率n、長さxを適宜選択することで、同一の画像検出素子(前記受光素子38)上に両方の前記光軸35,39を経た光束を集光させることが可能となる。

0045

前記測定対象物31からの光線熱放射線)は、前記レンズユニット34により平行光束とされ、該平行光束は前記ハーフミラー36により2分割され、更に、分割された光束は前記ミラー41により、前記ハーフミラー36を透過する光束と平行に偏向される。

0046

前記ハーフミラー36を透過した光束は、前記第1波長フィルタ37を透過することによりλ1の波長に限定されて前記受光素子38に投影され、該受光素子38上にλ1の波長による測定対象物像が形成される。

0047

又、前記ハーフミラー36で分割(反射)され、前記ミラー41で偏向された光束は、前記第2波長フィルタ42を透過し、λ2の波長に限定されて前記受光素子38に投影され、該受光素子38上にλ2の波長による測定対象物像が形成される。上記した様に、距離aは、λ1の波長による測定対象物像とλ2の波長による測定対象物像とが重ならない様に設定される。尚、本実施例では、λ1を850nm、λ2を950nmとして実施した。

0048

前記制御装置4は、前記高速度カメラ26の撮影を制御し、前記TIGトーチ19のアークの発生状態、前記アクチュエータ15を同期制御する。

0049

前記高速度カメラ26の前記受光素子38で得られた受光信号は、前記制御装置4に送出され、該制御装置4では、各フレーム画像毎にλ1の波長による測定対象物像の画像とλ2の波長による測定対象物像の画像とを分離して取得し、2色測温法により前記測定対象物31の温度、温度分布等の温度状態演算する。温度状態は、該測定対象物31上の測定点と対応させ数値で表示され、或はグラフ化され、或は温度の高低に対応させた色分け画像として表示される。従って、変化する温度変化(温度分布変化)が高速で取得できる。

0050

又、前記測定対象物31と前記計測縞21とは熱放射率が異なっているので、上記した2つの画像の内の一方、或は両方を合成した画像から、前記計測縞21を検出することができ、該計測縞21間の間隔を実測することで、前記測定対象物31のひずみ量を測定することができる。

0051

更に、前記高速度カメラ26による画像も取得できることから、前記割れ22の発生状態も観測でき、該割れ22発生時の温度分布、ひずみ量を同時に測定することができる。

0052

次に、前記高温割れ評価装置1を用いた高温割れ試験、高温割れ評価について説明する。

0053

所定の曲率を有する前記曲げブロック12を前記ベース11に設置する。前記試験片13を前記曲げブロック12上に載置し、前記ヨーク14,14により前記試験片13を保持した状態とする。尚、前記TIGトーチ19による溶接位置が、前記高速度カメラ26の視野の中心となる様に、該高速度カメラ26の位置が設定される。

0054

前記制御装置4は、前記TIGトーチ19により溶接を開始する。該TIGトーチ19により、所定時間、例えば20秒間アークを保持してスポット溶接を行った後、前記制御装置4が前記TIGトーチ19のアークを消弧し、溶接を終了する。

0055

前記制御装置4は、前記TIGトーチ19のアーク消弧指令トリガとして、前記アクチュエータ15に曲げ開始の信号を発して、前記ヨーク14,14の圧下を開始する(図7(A)参照)。該ヨーク14,14により、アークを消弧した直後の前記試験片13に曲げ力を付与する。

0056

又、前記制御装置4は、発せられる曲げ開始の指令をトリガとして前記高速度カメラ26による録画を開始する。上記した様に、該高速度カメラ26により、1秒間に2000枚のフレーム画像が取得され、更に各フレーム画像毎にλ1、λ2の2波長の画像が取得される。

0057

前記制御装置4は、各フレーム画像毎に取得された2波長のフレーム画像に基づき、1フレーム画像毎に、2色測温法により前記溶接部28の温度、温度分布等の温度状態を演算する。従って、1/2000秒毎の温度分布の変化が得られる。

0058

温度状態は、数値で表示され、或はグラフ化され、或は温度の高低に対応させて色分けした画像として表示部(図示せず)に表示される。

0059

又、同時に2000fpsで、前記溶接部28の観察用の画像(観察画像)が取得される。観察画像は、λ1、λ2の2波長の画像の内一方を観察画像とするか、或はλ1、λ2の2波長の画像を合成したものでもよい。

0060

2色測温法で得た色分け画像と、観察画像とは、同一光軸、同一時刻に取得したものであるので、キャリブレーションをすることなく、1対1に対応する。

0061

前記試験片13に付与される曲げ力は0の状態から徐々に増大され、前記試験片13に付与されるひずみ量も、曲げ力の増加に対応して0の状態から連続的に増加する。曲げ力を増加させていくと、先ず前記溶融池20の周囲のスラグ液化割れ凝固割れ)が生じる。又、曲げ力を更に増加させることで、前記溶融池20から離れた部分に延性低下割れ(前記割れ22)を生じる様になっており(図7(C)参照)、前記制御装置4は前記観察画像を基に前記割れ22を検出する。

0062

前記制御装置4は、前記観察画像から検出した前記割れ22の発生位置に於いて、前記試験片13に曲げ力を付与する前の前記計測縞21に対する、フレーム画像毎の前記計測縞21の形状の変化、即ち該計測縞21の間隔の変位量からひずみ量を演算し、各フレーム画像に対応させてひずみ量を保存する。

0063

尚、取得した色分け画像、観察画像をリアルタイムで前記表示部に表示し、前記割れ22の発生状態を観察してもよく、或は色分け画像、観察画像を保存し、データを全て取得した後で、各フレーム画像毎にひずみ量等を測定してもよい。

0064

図7(A)〜図7(D)は、本実施例の前記高温割れ評価装置1を用いた高温割れ試験に於いて、前記試験片13に対する曲げ力の付与開始時から、割れが発生し、高温割れ試験が終了する迄の前記溶接部28の画像を時系列毎に並べたものである。尚、図7(A)は前記試験片13に曲げ力を付与する直前の前記溶接部28の画像を示し、図7(B)は該試験片13に前記割れ22が発生する直前の前記溶接部28の画像を示し、図7(C)は前記試験片13に割れ22が発生した前記溶接部28の画像を示し、図7(D)は高温割れ試験後の前記溶接部28を示す画像となっている。

0065

図7(A)〜図7(D)に示される様に、前記試験片13に曲げ力を付与することで、前記計測縞21の形状及び該計測縞21間の間隔が変位している。本実施例に於いては、画像分析の結果、図7(C)に示される前記割れ22発生時のひずみ量は約15%であり、これは前記試験片13の板厚と前記曲げブロック12の径から計算されるひずみ量より大きい値で発生していることが明らかとなった。又、図7(D)に示される様に、溶融境界では40%以上ものひずみ量が与えられており、前記溶融池20からの距離によって与えられているひずみ量が異なっていることが確認された。更に、この時の該溶融池20近傍に於ける温度分布が得られた。

0066

これらの結果から、従来手法で求められた図8の下限線A′に比べ、下限線が高ひずみ側へとシフトすることが分った。

0067

上述の様に、前記観察画像により前記割れ22の発生を確認し、更に該割れ22の発生を確認した時点の該割れ22発生位置のひずみ量を、前記計測縞21の間隔の変位量の実測値に基づき演算することができ、又前記割れ22発生の位置を色分け画像に特定することで、色分け表示画面より前記割れ22発生位置の温度が測定できる。

0068

従って、該割れ22発生時に於いて、該割れ22発生位置に付与されたひずみ量、該割れ22発生位置の温度が同時且つ高精度に測定でき、実際の温度、ひずみ量に対応した高温割れ評価が行え、割れ発生限界ひずみ量とその時の温度分布を求めることができる。

0069

尚、1フレーム画像毎の観察画像の観察による前記割れ22の検出とは別に、該割れ22の発生を検出する割れ検出手段を設けてもよい。例えば、前記割れ22の発生時に電気抵抗が変化することを利用し、割れ検出手段として電気抵抗を検出する手段を設け、電気抵抗に変化があった場合に信号を発生する様にし、発生された信号に基づき前記割れ22の発生の瞬間を検出してもよい。或は、他の割れ検出手段としてレーザセンサを用いてもよい。いずれの場合も、前記割れ22発生の瞬間を検出した場合、検出した時に対応する観察画像、色分け画像、ひずみ量及び前記割れ22の位置を特定し、割れ発生時のひずみ量とその時の温度分布を求めることができる。

0070

又、本実施例では、前記試験片13に該試験片13と熱放射率の異なる黒体塗料を塗布して前記計測縞21を形成しているが、曲げ力付与前と曲げ力付与後とで前記試験片13の変位を検出できればよいので、前記計測縞21の代りに、黒体塗料を前記試験片13に網目状に塗布する、或は多数の点状に塗布し、網目或は点の変位量を基にひずみ量を測定してもよい。

0071

又、本実施例では、耐熱性を有し、熱放射率の異なる黒体塗料を塗布することで、前記試験片13の表面に前記計測縞21を形成したが、前記溶接部28からの熱により焼損しない耐熱性を有し、且つ熱放射率の異なる材質のもの、例えばセラミック粉を含む白色塗料等他の色の塗料により前記計測縞21を形成してもよい。

0072

又、温度分布の測定方法としては、2色測温法の他に単色測温法が用いられてもよいのは言う迄もない。

0073

1高温割れ評価装置2 バレストレイン試験装置
3撮像装置4制御装置
13試験片19TIGトーチ
20溶融池21計測縞
22割れ26高速度カメラ
28溶接部31測定対象物
32光学系

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