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技術 光学活性2級アルコールの製造方法

出願人 関東化學株式会社国立大学法人北海道大学
発明者 片山武昭堤邦彦村田邦彦大熊毅新井則義
出願日 2013年7月26日 (7年10ヶ月経過) 出願番号 2013-156036
公開日 2015年2月5日 (6年4ヶ月経過) 公開番号 2015-024976
状態 特許登録済
技術分野 触媒を使用する低分子有機合成反応 有機低分子化合物及びその製造 触媒
主要キーワード 外部標準物質 マイクロフロー 水素化反応生成物 触媒モル比 生物学的触媒 不斉金属錯体 ケトン基質 不斉構造
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課題

基質カルボニル化合物を高い効率で水素化し、高い光学純度光学活性2級アルコールを製造する方法の提供。

解決手段

一般式:RuXYAB[X及びYは互いに同一又は異なり、H又はアニオン性基を示し、Aは式(2)で表される光学活性ジホスフィンを示し、Bは、式(3)で表されるアミン化合物を示す。]で表されるルテニウム錯体の存在下、基質カルボニル化合物を水素及び/又はHを供与する化合物と反応させる。(R1〜R8は炭化水素基等であり、*は不斉炭素原子を表す。)(各Dは、独立して同一又は異なり、C又はNを示し、R9〜R12は炭化水素基等であり、nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数である。)

概要

背景

光学活性アルコールは、さまざまな光学活性化合物を合成するためのキラルビルディングブロックとして有用である。一般に光学活性アルコールはラセミ体光学分割によって、または生物学的触媒あるいは不斉有機分子触媒不斉金属錯体触媒を用いる不斉合成によって製造されている。特に、これら不斉合成による光学活性アルコールの合成は、多量の光学活性アルコールを製造するための不可欠の技術と考えられている。

高い効率で光学活性アルコールを取得する手段の一つとして、2,2’−ビスジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)等の光学活性ジホスフィン化合物をもつルテニウム金属錯体エチレンジアミン型光活性ジアミン化合物、及びアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物などの塩基存在下で、カルボニル化合物不斉水素化する方法(特許文献1)、あるいはBINAP等の光学活性ジホスフィン化合物とエチレンジアミン型光学活性ジアミン化合物を配位子にもつルテニウム金属錯体とアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物などの塩基存在下で、カルボニル化合物を不斉水素化する方法が開示されている(特許文献2)。しかしながら、これらの方法は生成物である光学活性アルコールの光学純度を向上させるためには、ジホスフィン配位子ジアミン配位子の両方を光学活性体とする必要がある。これら配位子として使用する光学活性体は、合成経路が長いものが多いため、高額である場合が殆どである。結果、錯体の価格も高額となり、工業的使用においては問題となっていた。

一方、光学活性ジホスフィンアキラルアミンを配位子にもつルテニウム錯体も知られていた。
光学活性ジホスフィンと2−ピコリルアミン(PICA)を配位子にもつルテニウム錯体は、PICAが光学活性体でないため安価に合成することが可能である。この錯体は2−プロパノール水素源とする水素移動不斉還元触媒として作用し、高い効率でケトン還元することが知られている(特許文献3)。同文献中に示される光学活性2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタンSKEWPHOS)とPICAを配位子にもつルテニウム錯体を用いたアセトフェノン水素加圧条件下の反応は、基質濃度0.1mol/Lという希薄条件では僅か2時間で変換率96%、光学純度86%eeという結果が示されているものの、同条件下で水素を加圧しない場合(変換率91%、光学純度91%ee)と比べて著しい光学純度の低下が観測される。加えて、水素加圧下、基質濃度を1.0mol/Lに高めた条件では、17時間後に変換率100%が達成されているが、光学純度は39%と大幅に低下しており、水素添加が有効に作用しているとは言えない。さらに、同文献には、PICA上に置換基を導入することで生成するアルコールの光学純度が向上することについては全く触れられていない。

光学活性ジホスフィンと2−ピコリルアミン(PICA)を配位子にもつルテニウム錯体を水素化に用いる例としては、BINAP等の光学活性ジホスフィン化合物と2−ピコリルアミンをもつルテニウム錯体を用いるtert−アルキルケトンの水素化が報告されている(特許文献4)。しかし、同文献において例示されるジホスフィン配位子は、BINAP等の軸不斉構造をもつジホスフィンのみであって、同文献には、SKEWPHOS骨核を有するジホスフィン配位子と2−ピコリルアミンの組合せの錯体を触媒として用いた反応は記載されていないし、PICA上に置換基を導入することで生成するアルコールの光学純度が向上することについては全く触れられていない。

また、SKEWPHOS骨核を有するジホスフィンと2−ピコリルアミンの組合せをもつ錯体を水素化触媒に使用した例としては、3−キヌクリジノンの水素化(特許文献5)またはベンゾイル基をもつ複素環の水素化(特許文献6)が報告されているが、これら文献中に記載されるケトン基質は、3−キヌクリジノン、置換基をもつ3−キヌクリジノンあるいはベンゾイル基をもつ複素環のみであり、アセトフェノンをはじめとする単純ケトンの反応には触れられていない。加えてPICA上に置換基をつけることで、生成するアルコール体の光学純度が向上することについては、全く触れられておらず、可能性も示唆されていない。

以上のように、SKEWPHOS骨核をもつジホスフィンとピリジン環上に複数の置換基を有するPICA配位子をもつルテニウム錯体、あるいはSKEWPHOS骨核をもつジホスフィンとPICAのピリジン環に変え、ピラジンピリミジンのように複数の窒素原子をもつ複素環とした配位子をもつルテニウム錯体が、カルボニル化合物の不斉水素化において有効に作用する例は報告されていなかった。さらに無置換のPICAと比べて生成する光学活性アルコールの光学純度が向上することは知られていなかった。

概要

基質カルボニル化合物を高い効率で水素化し、高い光学純度の光学活性2級アルコールを製造する方法の提供。一般式:RuXYAB[X及びYは互いに同一又は異なり、H又はアニオン性基を示し、Aは式(2)で表される光学活性ジホスフィンを示し、Bは、式(3)で表されるアミン化合物を示す。]で表されるルテニウム錯体の存在下、基質カルボニル化合物を水素及び/又はHを供与する化合物と反応させる。(R1〜R8は炭化水素基等であり、*は不斉炭素原子を表す。)(各Dは、独立して同一又は異なり、C又はNを示し、R9〜R12は炭化水素基等であり、nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数である。)なし

目的

本発明の目的は、特定の光学活性ジホスフィン化合物と、合成が容易なアミン化合物を配位子とするルテニウム錯体を触媒として、基質カルボニル化合物を高い効率で水素化し、高い光学純度の光学活性2級アルコールを製造する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

光学活性級アルコール類の製造方法であって、下記一般式(1)RuXYAB(1)[一般式(1)中、XおよびYは互いに同一または異なり、水素原子またはアニオン性基を示し、Aは下記一般式(2)(一般式(2)中、R1およびR2は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状または環状炭化水素基を示し、R3およびR4は互いに同一または異なり、水素原子、または炭素数1〜3の炭化水素基を示し、R5、R6、R7およびR8は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、*は不斉炭素原子を表す。)で表される光学活性ジホスフィンを示し、Bは、下記一般式(3)(一般式(3)中、各Dは、独立して同一または異なり、炭素原子または窒素原子を示し、R9、R10およびR11は、互いに同一または異なり、水素原子または置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、R10とR11は、互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、各R12は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、近接するR12同士が互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、R12は、少なくともその一部がアニオン性基Xとしてルテニウムに結合してもよく、nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数であり、ただし、窒素原子であるDの数が0である場合にはnは2〜4の整数である。)で表されるアミン化合物を示す。]で表される化合物から選択される1種または2種以上のルテニウム錯体の存在下において、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く)を水素および/または水素を供与する化合物と反応させる、前記方法。

請求項2

反応系中に、下記一般式(4)RuXYA(4)[一般式(4)中、X、YおよびAは、互いに独立して一般式(1)中で定義されたとおりの意味を有する。]で表される化合物から選択される1種または2種以上の錯体と、前記一般式(3)で表される化合物から選択される1種または2種以上のアミン化合物とを存在させることにより、一般式(1)で表されるルテニウム錯体がinsituで調製される、請求項1に記載の方法。

請求項3

nが2以上である、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

近接するR12同士が互いに連結して、互いに連結して置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成し、R12によって形成される環とDを含んで構成される環とによって形成される環が、キノリン環またはイソキノリン環である、請求項3に記載の方法。

請求項5

一般式(3)中、4つのDのうち1以上が窒素原子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

Aが、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパンまたは1,3−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

Aが、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)ペンタンまたは2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

Bが、2−(アミノメチル)−3,4−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4,5−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5,6−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5,6−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4,5,6−テトラメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)キノリン、1−(アミノメチル)イソキノリン、3−(アミノメチル)イソキノリン、2−2−(アミノメチル)ピラジン、2−(アミノメチル)ピリミジン、6−アミノメチルフェナントリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4,5−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5,6−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5,6−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4,5,6−テトラメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)キノリン、1−(1−アミノエチル)イソキノリン、3−(1−アミノエチル)イソキノリン、2−(1−アミノエチル)ピラジン、2−(1−アミノエチル)ピリミジンまたは6−(1−アミノエチル)フェナントリジンである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

光学活性2級アルコール類の製造方法であって、下記一般式(4)RuXYA(4)[一般式(4)中、XおよびYは互いに同一または異なり、水素またはアニオン性基を示し、Aは下記一般式(2)(一般式(2)中、R1およびR2は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状または環状炭化水素基を示し、R3およびR4は互いに同一または異なり、水素原子、または炭素数1〜3の炭化水素基を示し、R5、R6、R7およびR8は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、*は不斉炭素原子を表す。)で表される光学活性ジホスフィンを示す。]で表される化合物から選択される1種または2種以上の錯体と、下記一般式(3)[一般式(3)中、各Dは、独立して同一または異なり、炭素原子または窒素原子を示し、R9、R10およびR11は、互いに同一または異なり、水素原子または置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、R10とR11は、互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、各R12は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、近接するR12同士が互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、R12は、少なくともその一部がアニオン性基Xとしてルテニウムに結合してもよく、nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数であり、ただし、窒素原子であるDの数が0である場合にはnは2〜4の整数である。]で表される化合物から選択される1種または2種以上のアミン化合物の存在下で、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く)を水素および/または水素を供与する化合物と反応させることを特徴とする前記方法。

請求項10

基質カルボニル化合物と水素と反応させる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項11

塩基の存在下、基質カルボニル化合物を水素と反応させる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、光学活性級アルコール類の製造方法に関し、特に医薬農薬等に使用される光学活性な生理活性化合物、または液晶材料合成中間体として有用な、光学活性2級アルコール類の製造方法に関する。

背景技術

0002

光学活性アルコールは、さまざまな光学活性化合物を合成するためのキラルビルディングブロックとして有用である。一般に光学活性アルコールはラセミ体光学分割によって、または生物学的触媒あるいは不斉有機分子触媒不斉金属錯体触媒を用いる不斉合成によって製造されている。特に、これら不斉合成による光学活性アルコールの合成は、多量の光学活性アルコールを製造するための不可欠の技術と考えられている。

0003

高い効率で光学活性アルコールを取得する手段の一つとして、2,2’−ビスジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)等の光学活性ジホスフィン化合物をもつルテニウム金属錯体エチレンジアミン型光活性ジアミン化合物、及びアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物などの塩基存在下で、カルボニル化合物不斉水素化する方法(特許文献1)、あるいはBINAP等の光学活性ジホスフィン化合物とエチレンジアミン型光学活性ジアミン化合物を配位子にもつルテニウム金属錯体とアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物などの塩基存在下で、カルボニル化合物を不斉水素化する方法が開示されている(特許文献2)。しかしながら、これらの方法は生成物である光学活性アルコールの光学純度を向上させるためには、ジホスフィン配位子ジアミン配位子の両方を光学活性体とする必要がある。これら配位子として使用する光学活性体は、合成経路が長いものが多いため、高額である場合が殆どである。結果、錯体の価格も高額となり、工業的使用においては問題となっていた。

0004

一方、光学活性ジホスフィンアキラルアミンを配位子にもつルテニウム錯体も知られていた。
光学活性ジホスフィンと2−ピコリルアミン(PICA)を配位子にもつルテニウム錯体は、PICAが光学活性体でないため安価に合成することが可能である。この錯体は2−プロパノール水素源とする水素移動不斉還元触媒として作用し、高い効率でケトン還元することが知られている(特許文献3)。同文献中に示される光学活性2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタンSKEWPHOS)とPICAを配位子にもつルテニウム錯体を用いたアセトフェノン水素加圧条件下の反応は、基質濃度0.1mol/Lという希薄条件では僅か2時間で変換率96%、光学純度86%eeという結果が示されているものの、同条件下で水素を加圧しない場合(変換率91%、光学純度91%ee)と比べて著しい光学純度の低下が観測される。加えて、水素加圧下、基質濃度を1.0mol/Lに高めた条件では、17時間後に変換率100%が達成されているが、光学純度は39%と大幅に低下しており、水素添加が有効に作用しているとは言えない。さらに、同文献には、PICA上に置換基を導入することで生成するアルコールの光学純度が向上することについては全く触れられていない。

0005

光学活性ジホスフィンと2−ピコリルアミン(PICA)を配位子にもつルテニウム錯体を水素化に用いる例としては、BINAP等の光学活性ジホスフィン化合物と2−ピコリルアミンをもつルテニウム錯体を用いるtert−アルキルケトンの水素化が報告されている(特許文献4)。しかし、同文献において例示されるジホスフィン配位子は、BINAP等の軸不斉構造をもつジホスフィンのみであって、同文献には、SKEWPHOS骨核を有するジホスフィン配位子と2−ピコリルアミンの組合せの錯体を触媒として用いた反応は記載されていないし、PICA上に置換基を導入することで生成するアルコールの光学純度が向上することについては全く触れられていない。

0006

また、SKEWPHOS骨核を有するジホスフィンと2−ピコリルアミンの組合せをもつ錯体を水素化触媒に使用した例としては、3−キヌクリジノンの水素化(特許文献5)またはベンゾイル基をもつ複素環の水素化(特許文献6)が報告されているが、これら文献中に記載されるケトン基質は、3−キヌクリジノン、置換基をもつ3−キヌクリジノンあるいはベンゾイル基をもつ複素環のみであり、アセトフェノンをはじめとする単純ケトンの反応には触れられていない。加えてPICA上に置換基をつけることで、生成するアルコール体の光学純度が向上することについては、全く触れられておらず、可能性も示唆されていない。

0007

以上のように、SKEWPHOS骨核をもつジホスフィンとピリジン環上に複数の置換基を有するPICA配位子をもつルテニウム錯体、あるいはSKEWPHOS骨核をもつジホスフィンとPICAのピリジン環に変え、ピラジンピリミジンのように複数の窒素原子をもつ複素環とした配位子をもつルテニウム錯体が、カルボニル化合物の不斉水素化において有効に作用する例は報告されていなかった。さらに無置換のPICAと比べて生成する光学活性アルコールの光学純度が向上することは知られていなかった。

先行技術

0008

特開平8−225466号公報
特開平11−189600号公報
特表2007−536338号公報
国際公開第2006/046508号
国際公開第2006/103756号
特開2011−51929号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、特定の光学活性ジホスフィン化合物と、合成が容易なアミン化合物を配位子とするルテニウム錯体を触媒として、基質カルボニル化合物を高い効率で水素化し、高い光学純度の光学活性2級アルコールを製造する方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは基質カルボニル化合物の水素化反応を鋭意検討する中で、合成が容易な炭素上に不斉を有するジホスフィン化合物である光学活性SKEWPHOS(2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン)誘導体化合物とピリジン環上に複数の置換基を有するPICA型配位子またはピリジン環が複数の窒素原子を含有する複素環に置換されたPICA型配位子をもつルテニウム錯体触媒が、カルボニル化合物の不斉水素化触媒として優れた性能を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。

0011

すなわち本発明は、以下に関する。
[1]光学活性2級アルコール類の製造方法であって、下記一般式(1)
RuXYAB (1)
[一般式(1)中、XおよびYは互いに同一または異なり、水素原子またはアニオン性基を示し、Aは下記一般式(2)



(一般式(2)中、
R1およびR2は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状または環状炭化水素基を示し、
R3およびR4は互いに同一または異なり、水素原子、または炭素数1〜3の炭化水素基を示し、
R5、R6、R7およびR8は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、
*は不斉炭素原子を表す。)で表される光学活性ジホスフィンを示し、Bは、下記一般式(3)



(一般式(3)中、
各Dは、独立して同一または異なり、炭素原子または窒素原子を示し、
R9、R10およびR11は、互いに同一または異なり、水素原子または置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、R10とR11は、互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、
各R12は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、近接するR12同士が互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、
R12は、少なくともその一部がアニオン性基Xとしてルテニウムに結合してもよく、
nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数であり、ただし、窒素原子であるDの数が0である場合にはnは2〜4の整数である。)で表されるアミン化合物を示す。]で表される化合物から選択される1種または2種以上のルテニウム錯体の存在下において、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く)を水素および/または水素を供与する化合物と反応させる、前記方法。

0012

[2] 反応系中に、下記一般式(4)
RuXYA (4)
[一般式(4)中、X、YおよびAは、互いに独立して一般式(1)中で定義されたとおりの意味を有する。]で表される化合物から選択される1種または2種以上の錯体と、前記一般式(3)で表される化合物から選択される1種または2種以上のアミン化合物とを存在させることにより、一般式(1)で表されるルテニウム錯体がin situで調製される、[1]に記載の方法。

0013

[3] nが2以上である、[1]または[2]に記載の方法。
[4]近接するR12同士が互いに連結して、互いに連結して置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成し、
R12によって形成される環とDを含んで構成される環とによって形成される環が、キノリン環またはイソキノリン環である、[3]に記載の方法。
[5]一般式(3)中、4つのDのうち1以上が窒素原子である、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。

0014

[6] Aが、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパンまたは1,3−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパンである、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。

0015

[7] Aが、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)ペンタンまたは2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタンである、[1]〜[6]のいずれかに記載の方法。

0016

[8] Bが、2−(アミノメチル)−3,4−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4,5−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5,6−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5,6−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4,5,6−テトラメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)キノリン、1−(アミノメチル)イソキノリン、3−(アミノメチル)イソキノリンあるいは2−2−(アミノメチル)ピラジン、2−(アミノメチル)ピリミジン、6−アミノメチルフェナントリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4,5−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5,6−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5,6−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4,5,6−テトラメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)キノリン、1−(1−アミノエチル)イソキノリン、3−(1−アミノエチル)イソキノリン、2−(1−アミノエチル)ピラジン、2−(1−アミノエチル)ピリミジンまたは6−(1−アミノエチル)フェナントリジンである、[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。

0017

[9]光学活性2級アルコール類の製造方法であって、下記一般式(4)
RuXYA (4)
[一般式(4)中、XおよびYは互いに同一または異なり、水素またはアニオン性基を示し、Aは下記一般式(2)



(一般式(2)中、
R1およびR2は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状または環状炭化水素基を示し、
R3およびR4は互いに同一または異なり、水素原子、または炭素数1〜3の炭化水素基を示し、
R5、R6、R7およびR8は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭化水素基を表し、
*は不斉炭素原子を表す。)で表される光学活性ジホスフィンを示す。]で表される化合物から選択される1種または2種以上の錯体と、下記一般式(3)



[一般式(3)中、
各Dは、独立して同一または異なり、炭素原子または窒素原子を示し、
R9、R10およびR11は、互いに同一または異なり、水素原子または置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、R10とR11は、互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、
各R12は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、近接するR12同士が互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、
R12は、少なくともその一部がアニオン性基Xとしてルテニウムに結合してもよく、
nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数であり、ただし、窒素原子であるDの数が0である場合にはnは2〜4の整数である。]で表される化合物から選択される1種または2種以上のアミン化合物の存在下で、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く)を水素および/または水素を供与する化合物と反応させることを特徴とする前記方法。

0018

[10]基質カルボニル化合物と水素と反応させる、[1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11]
塩基の存在下、基質カルボニル化合物を水素と反応させる、[1]〜[10]のいずれかに記載の製造方法。

発明の効果

0019

本発明によれば、合成が容易な炭素上に不斉を有するジホスフィン化合物である光学活性SKEWPHOS(2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン)誘導体化合物とピリジン環上に複数の置換基を有するPICA型配位子またはピリジン環が複数の窒素原子をもつ複素環に置換されたPICA型配位子をもつルテニウム錯体触媒が、高い効率をもつ水素化触媒として作用する。この錯体は従来用いられてきた光学活性アミンでなく、合成が容易なアキラルなアミンを配位子とすることができるため安価となる。かかる特徴は、従来の方法に比べて、工業的かつ経済性に優れた手法であると言える。そして、本方法によって得られる光学活性2級アルコールは、従来の無置換PICAを配位子にもつ錯体を用いた不斉水素化反応、または不斉還元反応によって得られるものよりもその光学純度が高いものとなる。

0020

以下、本発明を、好適な実施態様に基づいて詳細に説明する。
本発明は、後述する一般式(1)で表される化合物から選択される1種または2種以上のルテニウム錯体の存在下において、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンの場合を除く)を水素あるいは水素を供与する化合物と反応させる、光学活性2級アルコールの製造方法である。
以下、まず、本方法に用いられるルテニウム錯体を詳細に説明し、その後本方法の好適な態様を詳細に説明する。

0021

<ルテニウム錯体>
本発明で用いられるルテニウム錯体は、一般式(1)
RuXYAB (1)
(式中、Aは、下記一般式(2)



で表される光学活性ジホスフィン化合物Aであり、Bは、下記一般式(3)



で表されるアミン化合物Bである。)
で表される。

0022

上記一般式(1)中、置換基XおよびYは互いに同一または異なり、水素原子またはアニオン性基を示す。
アニオン性基としては、ハロゲン原子カルボキシル基テトラヒドロボラートアニオン置換フェニルアニオン基が好適であるが、その他各種アニオン性基であってもよく、例えばアルコキシ基ヒドロキシ基等も用いることができる。XおよびYは、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、テトラヒドロボラートアニオン、トリルアニオン性基、アセトキシ基等であり、より好ましくはハロゲン原子またはトリルアニオン性基であり、特に好ましくは、塩素原子または臭素原子である。

0023

また上述したように、一般式(1)で表される光学活性ルテニウム錯体中の光学活性ジホスフィン化合物Aは、下記一般式(2)で表される。

0024

一般式(2)中、R1およびR2は互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状または環状炭化水素基を示し、R3およびR4は互いに同一または異なり、水素または炭素数1〜3の炭化水素基を示し、R5、R6、R7およびR8は互いに同一または異なり、置換基を有しても良い炭化水素基を示し、*は不斉炭素原子を示す。
ここでR1およびR2としては、特に限定されないが、例えば、飽和または不飽和の鎖状脂肪族炭化水素基、飽和または不飽和の単環または多環環状脂肪族炭化水素基、単環または多環の芳香族炭化水素基およびこれらの各種炭化水素基を組み合わせた基等が挙げられ、これらの炭化水素基はさらに置換基を有していてもよい。

0025

R1およびR2の例としては、アルキルアルケニルシクロアルキルシクロアルケニルアリール、例えばフェニルおよびナフチルアラルキル、例えばフェニルアルキル等の炭化水素基、およびこれら炭化水素基に更にアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシエステルアシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ基シアノ基等の許容される置換基を有する炭化水素基が挙げられる。
これらのうち、R1およびR2は、好ましくは飽和鎖状脂肪族炭化水素基または単環の芳香族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基エチル基プロピル基または置換もしくは未置換のフェニル基であり、特に好ましくはメチル基およびフェニル基である。

0026

R3およびR4は、水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基であり、好ましくは脂肪族飽和炭化水素基である。具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が好ましい。

0027

R5、R6、R7およびR8としては、特に限定されないが、例えば、飽和または不飽和の鎖状脂肪族炭化水素基、飽和または不飽和の単環または多環の環状脂肪族炭化水素基、単環または多環の芳香族炭化水素基等が挙げられ、これらの炭化水素基はさらに置換基を有していてもよい。

0028

R5、R6、R7およびR8の例としては、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、例えばフェニルおよびナフチル、アラルキル、例えばフェニルアルキル等の炭化水素基およびこれらの炭化水素基に更にアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基等の許容される置換基を有する炭化水素基等が挙げられる。

0029

このうちR5、R6、R7およびR8は、好ましくは置換または未置換の単環の芳香族炭化水素基であり、より好ましくはフェニル基、および置換フェニル基であり、特に好ましくは、フェニル基、ならびにメチル基、エチル基、イソプロピル基、プロピル基およびtert−ブチル基から選ばれた置換基を少なくとも1つ有する置換フェニル基である。

0030

なお、R5、R6、R7およびR8の炭素数は、特に限定されないが、例えば、1〜20、好ましくは、5〜10とすることができる。

0031

一般式(2)で表される光学活性ジホスフィンの例としては、2位および4位にジフェニルホスフィノ基を有するペンタン誘導体、2位および4位にジ−4−トリルホスフィノ基を有するペンタン誘導体、2位および4位にジ−4−t−ブチルフェニルホスフィノ基を有するペンタン誘導体、2位および4位にジ−3,5−キシリルホスフィノ基を有するペンタン誘導体、2位および4位にジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ基を有するペンタン誘導体、1位および3位にジフェニルホスフィノ基を有する1,3−ジフェニルプロパン誘導体、1位および3位にジ−4−トリルホスフィノ基を有する1,3−ジフェニルプロパン誘導体、1位および3位にジ−4−t−ブチルフェニルホスフィノ基を有する1,3−ジフェニルプロパン誘導体、1位および3位にジ−3,5−キシリルホスフィノ基を有する1,3−ジフェニルプロパン誘導体、1位および3位にジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ基を有する1,3−ジフェニルプロパン誘導体等が挙げられる。

0032

より具体的には、光学活性ジホスフィン化合物Aは、SKEWPHOS:2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、TolSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)ペンタン、XylSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)ペンタン、4−t−BuSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)ペンタン、4−i−PrSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、3,5−diEtSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、2,4−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタン、1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニルプロパン、1,3−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパン、1,3−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパンまたは1,3−ビス−(ジ−3,5−ジイソプロピルフェニルホスフィノ)−1,3−ジフェニル−2−メチルプロパンである。

0033

光学活性ジホスフィン化合物Aは、より好ましくは、SKEWPHOS:2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、TolSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−トリルホスフィノ)ペンタン、XylSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−3,5−キシリルホスフィノ)ペンタン、4−i−PrSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、4−t−BuSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−tert−ブチルフェニルホスフィノ)ペンタン、4−i−PrSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−4−イソプロピルフェニルホスフィノ)ペンタン、3,5−diEtSKEWPHOS:2,4−ビス−(ジ−3,5−ジエチルフェニルホスフィノ)ペンタン、または2,4−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−3−メチルペンタンである。

0034

これらのうち、特にSKEWPHOS、TolSKEWPHOS、3,5−EtSKEWPHOS、t−BuSKEWPHOS、およびXylSKEWPHOSが好適である。しかし、もちろん本発明に用いることのできる光学活性ジホスフィン化合物は、これらに何ら限定されるものではない。

0035

また、一般式(1)で表される光学活性ルテニウム錯体中のアミン化合物Bとしては、下記式(3)で表される化合物を用いることができる。

0036

一般式(3)中、
各Dは、独立して同一または異なり、炭素原子または窒素原子を示し、
R9、R10およびR11は、互いに同一または異なり、水素原子または置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、R10とR11は、互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、
各R12は、互いに同一または異なり、置換基を有してもよい炭素数1〜20の鎖状もしくは環状炭化水素基を示し、および/または、近接するR12同士が互いに連結して、置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよく、
R12は、少なくともその一部がアニオン性基Xとしてルテニウムに結合してもよく、
nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数であり、ただし、窒素原子であるDの数が0である場合にはnは2〜4の整数である。

0037

ここで、上述したように式中各Dは、独立して同一または異なり、窒素原子または炭素原子を示す。
Dを含んで構成される環中において存在する窒素原子は、例えば、1〜3、好ましくは1〜2であることができる。したがって、この場合、式中の4つのDのうち、0〜2、好ましくは、0または1のDが窒素原子であり、その余のDが炭素原子である。なお、式中の4つのDのうち1以上が窒素原子である場合、後述する本発明の方法において、得られる光学活性2級アルコールの光学純度が高いものとなる。
Dを含んで構成される環は、特に限定されないが、例えば、ピリジン環、ピラジン環ピリミジン環ピリダジン環、トリアジン環またはテトラジン環であることができる。中でもDを含んで構成される環は、好ましくは、ピリジン環、ピラジン環またはピリミジン環である。

0038

式中、R9〜R11としては、特に限定されないが、例えば、水素原子、飽和または不飽和の鎖状脂肪族炭化水素基、飽和または不飽和の単環または多環の環状脂肪族炭化水素基、単環または多環の芳香族炭化水素基等が挙げられ、これらの炭化水素基はさらに置換基を有していてもよい。
R9〜R11の例としては、水素原子、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、例えばフェニル、ナフチル、アラルキル、例えばフェニルアルキル等の炭化水素基、およびこれら炭化水素基にさらにアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等の許容される各種の置換基を有する炭化水素基が挙げられる。

0039

上記R9は、好ましくは水素原子、アルキル基、フェニル基およびフェニルアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、ベンジル基、特に好ましくは水素原子である。
上記のR10およびR11は、好ましくは水素原子、アルキル基、フェニル基、フェニルアルキル基等であり、特に好ましくはすべてが水素原子、あるいはR10およびR11のいずれか一つがメチル基である。

0040

また、R10とR11は、互いに連結して、置換基を有してもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよい。このような炭化水素環としては、環員数が3〜10、好ましくは4〜8のシクロアルカン環シクロアルケン環シクロアルキン環が挙げられる。R10とR11とが形成する環としては、より具体的には、例えばシクロプロピリデンシクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、ピペリジリデンやこれらに置換基が置換されたものが挙げられる。上述した中でも、単環の炭化水素基、特にシクロペンチリデン、シクロヘキシリデンが好ましい。

0041

また、R12としては、特に限定されないが、例えば、飽和または不飽和の鎖状脂肪族炭化水素基、飽和または不飽和の単環または多環の環状脂肪族炭化水素基、単環または多環の芳香族炭化水素基等が挙げられ、これらの炭化水素基はさらに置換基を有していてもよい。
R12の例としては、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、例えばフェニル、ナフチル、アラルキル、例えばフェニルアルキル等の炭化水素基、およびこれら炭化水素基にさらにアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、アシルオキシ、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等の許容される各種の置換基を有する炭化水素基が挙げられる。
上記R12は、好ましくはアルキル基またはアリール基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、置換または未置換のフェニル基、特に好ましくは、メチル基、フェニル基またはo−、m−もしくはp−トリル基である。

0042

また、近接するR12同士が互いに連結して、互いに連結して置換基を有していてもよい飽和または不飽和の炭化水素環または複素環を形成してもよい。このようなR12によって形成される環としては、環員数が3〜10、好ましくは4〜8の飽和または不飽和の炭化水素環または複素環が挙げられ、より具体的には、例えば、ベンゼン環ナフタレン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、テトラジン環、イミダゾリン環、ピロール環イミダゾール環ピラゾール環や、これらに置換基が置換されたものが挙げられる。上述した中でも、単環の炭化水素芳香族基、特にベンゼン環が好ましい。

0043

R12によって形成される環とDを含んで構成される環とによって形成される環としては、例えば、キノリン環、イソキノリン環、プリン環キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、フタラジン環、フェナントリジン環等が挙げられ、これらのうち、キノリン環またはイソキノリン環が好ましい。

0044

また、上述したように、式中、nは、0〜(4−(窒素原子であるDの数))の整数であり、ただし、窒素原子であるDの数が0である場合にはnは2〜4の整数である。すなわち、窒素原子であるDの数が0である場合、nは、2〜4であり、窒素原子であるDの数が1である場合、nは、0〜3であり、窒素原子であるDの数が2である場合、nは、0〜2であり、窒素原子であるDの数が3である場合、nは、0〜1であり、窒素原子であるDの数が4である場合、nは、0である。また、後述する本発明の方法において光学活性2級アルコールの光学純度を高いものとするために、アミン化合物Bが置換基R12を複数有するように、nが、2以上であることが好ましい。

0045

より具体的には、アミン化合物Bは、例えば、3,4−Me2PICA:2−(アミノメチル)−3,4−ジメチルピリジン、3,5−Me2PICA:2−(アミノメチル)−3,5−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4,5−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5,6−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5,6−トリメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4,5,6−テトラメチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジエチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジn−プロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジイソプロピルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジn−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジイソブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(アミノメチル)−3,4−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−3,5−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−3,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−4,5−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−4,6−ジフェニルピリジン、2−(アミノメチル)−5,6−ジフェニルピリジン、2−AMQ:2−(アミノメチル)キノリン、1−AMIQ:1−(アミノメチル)イソキノリン、3−AMIQ:3−(アミノメチル)イソキノリン、2−AMPZ:2−(アミノメチル)ピラジン、2−AMPR:2−(アミノメチル)ピリミジン、6−(アミノメチル)フェナントリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4,5−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5,6−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5,6−トリメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4,5,6−テトラメチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジエチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジn−プロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジイソプロピルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジn−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジイソブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジtert−ブチルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,4−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,5−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−3,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,5−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−4,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)−5,6−ジフェニルピリジン、2−(1−アミノエチル)キノリン、1−(1−アミノエチル)イソキノリン、3−(1−アミノエチル)イソキノリン、2−(1−アミノエチル)ピラジン、2−(1−アミノエチル)ピリミジンまたは6−(1−アミノエチル)フェナントリジンであることが好ましい。これらのうち特に2−AMQ、1−AMIQ、3−AMIQ、3,4−Me2PICA、3,5−Me2PICA、2−AMPZ、2−AMPRが好適である。

0046

以上説明した一般式(1)で表されるルテニウム錯体は、アミン配位子として、一般式(3)で表される、含窒素環上に複数の置換基を有するか、または含窒素環が複数の窒素原子を含んで構成されるアミン化合物Bを有する。このようなアミン化合物Bと、一般式(2)で表される光学活性ジホスフィン化合物Aとを有するルテニウム錯体を用いて基質カルボニル化合物を水素化した場合、従来知られているアキラルな配位子をもつルテニウム錯体を用いた場合と比較して、遥かに高い光学純度で光学活性2級アルコールを得ることができる。

0047

なお、本発明で用いる一般式(1)で表されるルテニウム錯体は、基質カルボニル化合物を塩基存在下で水素と反応させる際に、その反応系中(in situ)で調製してもよい。その方法に制限はないが、一例としては、反応系中に、前駆体である下記一般式(4)
RuXYA (4)
[一般式(4)中、X、YおよびAは、互いに独立して一般式(1)中で定義されたとおりの意味を有する。]で表される化合物から選択される1種または2種以上の錯体と、前記一般式(3)で表される化合物から選択される1種または2種以上のアミン化合物とを存在させることにより、一般式(1)で表されるルテニウム錯体をin situで調製することができる。

0048

一般式(4)で表される錯体と、一般式(3)で表されるアミン化合物とは、一般式(4)で表される錯体と、一般式(3)で表されるアミン化合物が反応し、一般式(1)で表される触媒前駆体を生成することから、一般式(4)で表される錯体と、一般式(3)で表されるアミン化合物のモル比は特に制限はないが、一般式(4)で表される錯体に比べ、一般式(3)で表されるアミン化合物が少ない場合は、一般式(4)で表される錯体が一般式(1)で表される触媒前駆体に変化せずに残存するため、反応の経済性の観点から不利である。よって一般式(4)で表される錯体と、一般式(3)で表されるアミン化合物とは、好ましくは1:1〜1:50のモル比で、さらに好ましくは1:1〜1:20のモル比で、基質カルボニル化合物を水素および/または水素を供与する化合物と反応させる容器仕込むことができる。一般式(4)で表される錯体に比べ、一般式(3)で表されるアミン化合物が少ない場合においても、反応性が低下する点を除けば、問題なく使用することができる。

0049

また、一般式(1)及び一般式(4)で示されるルテニウム錯体は、その合成に用いられた反応試剤である有機化合物を1ないし複数個含む場合がある。ここで、有機化合物は配位性の有機溶媒を示し、例えば、トルエンキシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒エーテルテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒メタノールエタノール、2−プロパノール、ブタノールベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒アセトンメチルエチルケトン、シクロへキシルケトンなどのケトン系溶媒アセトニトリルDMF、N−メチルピロリドンDMSO、トリエチルアミンなどヘテロ原子を含む有機溶剤などが例示される。

0050

一般式(1)で表されるルテニウム錯体の合成は、一例として一般式(4)で表される光学活性ルテニウム錯体と、アミン化合物、あるいは、光学活性アミン化合物と反応させることにより行うことができる。一般式(4)で表される光学活性ルテニウム錯体の合成は、光学活性ジホスフィン化合物と、原料であるルテニウム錯体と反応させることにより行うことができる。一般式(1)で表される錯体は、前述のように予め調製したものを用いても良く、水素化反応の系中で調製したものを用いても良い。一般式(1)で表されるルテニウム錯体の調製法としては、用いる原料の構造を含めて現在までに報告された何れの方法でも用いることができ、特に制限はないが、その実施態様の一つを以下に示す。

0051

錯体合成のための出発物質であるルテニウム錯体には、0価、1価、2価、3価及びさらに高原子価のルテニウム錯体を用いることができる。0価、および1価のルテニウム錯体を用いた場合には、最終段階までにルテニウムの酸化が必要である。2価の錯体を用いた場合には、ルテニウム錯体と光学活性ジホスフィン化合物、及び、光学活性ジアミン化合物を順次もしくは逆の順で、または、同時に反応することで合成できる。3価、及び4価以上のルテニウム錯体を出発原料に用いた場合には、最終段階までに、ルテニウムの還元が必要である。

0052

出発原料となるルテニウム錯体としては、塩化ルテニウム(III)水和物、臭化ルテニウム(III)水和物、沃化ルテニウム(III)水和物等の無機ルテニウム化合物、[2塩化ルテニウム(ノルボルナジエン)]多核体、[2塩化ルテニウム(シクロオクタ−1,5−ジエン)]多核体、ビス(メチルアリル)ルテニウム(シクロオクタ−1,5ジエン)等のジエンが配位したルテニウム化合物、[2塩化ルテニウム(ベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(p−シメン)]多核体、[2塩化ルテニウム(トリメチルベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(ヘキサメチルベンゼン)]多核体、等の芳香族化合物が配位したルテニウム錯体、また、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のホスフィンが配位した錯体等が用いられる。その他、光学活性ジホスフィン化合物、光学活性ジアミン化合物と置換可能な配位子を有するルテニウム錯体であれば、特に、上記に限定されるものではない。例えば、COMPREHENSIVEORGANOMETALLIC CHEMISTRY II 7巻 p294−296(PERGAMON)に示された、種々のルテニウム錯体を出発原料として用いることができる。

0053

3価のルテニウム錯体を出発原料として用いる場合には、例えば、ハロゲン化ルテニウム(III)を過剰のホスフィンと反応することにより、ホスフィン−ルテニウムハライド錯体を合成することができる。次いで得られたホスフィン−ルテニウムハライド錯体を、アミンと反応することにより、目的とする一般式(1)で表されるアミン−ホスフィン−ルテニウムハライド錯体を得ることができる。例えば、この合成については、文献[J.Mol.Cat.,15, 297(1982)]などに記述がある。
すなわち、Inorg,Synth., vol 12, 237(1970)などに記載の方法により合成されたRuCl2(PPh3)3をベンゼン中、エチレンジアミンと反応させて、 RuCl2(PPh3)2(en)が得られている(ただし収率の記載がない)。ただ、この方法では、反応が不均一系であり、未反応の原料が残存する傾向が見られる。一方、反応溶媒を塩化メチレン、クロロホルム等の溶媒に変更する場合には、反応を均一状態で行うことができ、操作性が向上する。

0054

ハロゲン化ルテニウムとホスフィン配位子との反応は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール。ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶剤中、反応温度−100℃から200℃の間で行われ、一般式(4)で表されるホスフィン−ルテニウムハライド錯体を得ることができる。

0055

得られた、一般式(4)で表されるホスフィン−ルテニウムハライド錯体と一般式(3)で表されるアミン配位子との反応は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶剤中、反応温度−100℃から200℃の間で行われ、一般式(1)で表されるアミン−ホスフィン−ルテニウムハライド錯体を得ることができる。

0056

一方、最初から二価のルテニウム錯体を用い、これと、ホスフィン化合物、アミン化合物を順次、もしくは逆の順で、または同時に、反応する方法も用いられる。一例として、[2塩化ルテニウム(ノルボルナジエン)]多核体、[2塩化ルテニウム(シクロオク−1,5−タジエン)]多核体、ビス(メチルアリル)ルテニウム(シクロオクタジエン)等のジエンが配位したルテニウム化合物、または、[2塩化ルテニウム(ベンゼン)]ニ核体、[2塩化ルテニウム(p−シメン)]ニ核体、[2塩化ルテニウム(トリメチルベンゼン)]ニ核体、[2塩化ルテニウム(ヘキサメチルベンゼン)]ニ核体等の芳香族化合物が配位したルテニウム錯体、また、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等のホスフィンが配位した錯体を、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶剤中、反応温度−100℃から200℃の間で、ホスフィン化合物と反応し、一般式(4)で表されるホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体、またはホスフィン−ルテニウム−メチルアリル錯体を得ることができる。ホスフィン−ルテニウム−メチルアリル錯体はハロゲン化水素との反応によりホスフィン−ルテニウム−ハライド錯体を得ることができる。

0057

得られた一般式(4)で表されるホスフィン−ルテニウムハライド錯体とジアミン化合物の反応は、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパンノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶媒中、反応温度−100℃から200℃の間で、アミン配位子と反応し、アミン−ホスフィン−ルテニウム錯体を得ることができる。また、同様の条件で、[クロロルテニウム(BINAP)(ベンゼン)]クロライドなどのカチオン性ルテニウム錯体をアミン配位子と反応させて、一般式(1)で表されるアミン−ホスフィン−ルテニウムハライド錯体を得ることができる。

0058

一般式(3)で表されるジアミン化合物に結合した環状炭化水素基がアニオン性基Xとしてルテニウムに結合した錯体の合成方法としては、文献[Organometallics, 29, 3563(2010)]などに記載の方法によって合成できる。すなわち上記アミン−ホスフィン−ルテニウムハライド錯体合成法と同様に、一般式(4)で表される、ホスフィン−ルテニウムハライド錯体に対してアミン配位子を添加してアミン−ホスフィン−ルテニウムハライド錯体を合成した後、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパンノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン、DMSOなどヘテロ原子を含む有機溶媒中、トリエチルアミンなどの塩基を温度−100℃から200℃の間で反応する。あるいは一般式(4)で表される、ホスフィン−ルテニウムハライド錯体とアミン配位子を上記溶媒中、トリエチルアミンなどの塩基存在下、温度−100℃から200℃の間で反応することで合成できる。

0059

また、合成した一般式(1)で表される、アミン−ホスフィン−ルテニウムハライド錯体は、いくつかの配位様式の異なる錯体の混合物となる場合があるが、精製して単一構造の錯体を取得することなく、直接水素化反応に使用することができる。

0060

<光学活性2級アルコールの製造方法>
次に、本実施態様の光学活性2級アルコールの製造方法について説明する。
本実施態様の光学活性2級アルコールの製造方法は、上記一般式(1)で表される1種または2種以上のルテニウム錯体の存在下において、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く)を水素および/または水素を供与する化合物と反応させるものである。

0061

ルテニウム錯体は、本方法において触媒として機能するものである。ルテニウム錯体としては、上述した一般式(1)で表されるものであればよいが、一般式(1)で表されるルテニウム錯体中の一般式(2)で表される光学活性ジホスフィン化合物のうち、これらの(R,R)体または(S,S)体のいずれかを選択することにより、所望する絶対配置の光学活性2級アルコール類をつくり分けることができる。

0062

また、一般式(1)で表されるルテニウム錯体中の一般式(3)で表されるアミン化合物が光学活性体である場合、一般式(4)で表される光学活性ルテニウム錯体中のジホスフィン化合物の絶対構造と添加する光学活性アミン化合物の絶対構造の組合せが、高い光学純度を得るためには重要である。例えば、基質の構造により、ジホスフィン化合物の絶対構造とアミン化合物の絶対構造の適切な組合せが異なる。不適切な組合せをもつ錯体を用いた場合には、適切な組合せをもつ錯体を使用した場合と比較して、触媒活性の低下あるいは生成物の光学純度が低下する場合がある。

0063

一般式(1)で表されるルテニウム錯体の使用量は、使用する反応容器、水素の純度、使用する溶媒の種類や純度、または基質の純度などの反応条件あるいは経済性によって異なるが、基質カルボニル化合物に対してモル比で、1/100〜1/10,000,000の範囲で、好ましくは1/500〜1/1,000,000の範囲で用いることができる。

0064

基質カルボニル化合物としては、3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く任意のカルボニル化合物を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
使用できるカルボニル化合物としては、特に制限はされないが、芳香族ケトン類ヘテロ芳香族ケトン類およびこれらケトン類芳香環あるいはヘテロ環に置換基をもつケトン、すなわち、芳香環の水素原子がカルボニル基で置換された化合物、さらに同化合物の任意の水素原子が任意の置換基によって置換された化合物に有効である。

0065

このような芳香族ケトン類における芳香環としては特に限定されず、単環または多環であることができ、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アズレン環アセナフチレン環、アントラセン環フルオレン環フェナントレン環、ビフェニレン環ピレン環テトラセン環等が挙げられ、これらのうち、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。

0066

また、ヘテロ芳香族ケトン類におけるヘテロ環としては、特に限定されず、例えば、窒素原子、酸素原子あるいは硫黄原子をヘテロ原子として有する単環または多環式のヘテロ環、具体的には、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、テトラジン環、イミダゾリン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、キノリン環、イソキノリン環、プリン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、フタラジン環、フェナントリジン環、フラン環オキサゾール環、イソオキサゾール環、チオフェン環チアゾール環イソチアゾール環等が挙げられ、これらのうち、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、フラン環、チオフェン環が好ましい。

0067

芳香環あるいはヘテロ芳香環上の置換基としては、例えば、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
また、カルボニル基に直接結合する芳香環あるいはヘテロ芳香環以外の基としては、エステル基、またはアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アラルキル等の炭化水素基、およびこれら炭化水素基にさらにアルキル基、アルケニル基シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、エステル、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基、ニトロ基、シアノ基等の許容される各種の置換基を有する炭化水素基が挙げられる。
これらケトン類のうち、特に立体障害の高い芳香族ケトン類、立体障害の高いヘテロ芳香族ケトン類の反応に有効である。

0068

特に有効であるカルボニル化合物の具体例としては、2’−フルオロアセトフェノン、2’−クロロアセトフェノン、2’−ブロモアセトフェノン、2’−ヨードアセトフェノン、2’−メチルアセトフェノン、2’−エチルアセトフェノン、2’−イソプロピルアセトフェノン、2’−メトキシアセトフェノン、3−フルオロ−4−アセチルピリジン、3−クロロ−4−アセチルピリジン、3−ブロモ−4−アセチルピリジン、3−ヨード−4−アセチルピリジン、3−メチル−4−アセチルピリジン、3−エチル−4−アセチルピリジン、3−イソプロピル−4−アセチルピリジン、2−フルオロ−3−アセチルピリジン、2−クロロ−3−アセチルピリジン、2−ブロモ−3−アセチルピリジン、2−ヨード−3−アセチルピリジン、2−メチル−3−アセチルピリジン、2−エチル−3−アセチルピリジン、2−イソプロピル−3−アセチルピリジン4−フルオロ−3−アセチルピリジン、4−クロロ−3−アセチルピリジン、4−ブロモ−3−アセチルピリジン、4−ヨード−3−アセチルピリジン、4−メチル−3−アセチルピリジン、4−エチル−3−アセチルピリジン、4−イソプロピル−3−アセチルピリジン、2−フルオロ−3−アセチルフラン、2−クロロ−3−アセチルフラン、2−ブロモ−3−アセチルフラン、2−ヨード−3−アセチルフラン、2−メチル−3−アセチルフラン、2−エチル−3−アセチルフラン、2−イソプロピル−3−アセチルフラン、2−フルオロ−3−アセチルチオフェン、2−クロロ−3−アセチルチオフェン、2−ブロモ−3−アセチルチオフェン、2−ヨード−3−アセチルチオフェン、2−メチル−3−アセチルチオフェン、2−エチル−3−アセチルチオフェン、2−イソプロピル−3−アセチルチオフェン2’ ,6’−ジフルオロアセトフェノン、2’ ,6’−ジクロロアセトフェノン、2’ ,6’−ブロモアセトフェノン、2’ ,6’−ヨードアセトフェノン、2’ ,6’−ジメチルアセトフェノン、2’ ,6’−ジエチルアセトフェノン、2’ ,6’−ジイソプロピルアセトフェノン、2’ ,6’−ジメトキシアセトフェノン、3,5−ジフルオロ−4−アセチルピリジン、3,5−ジクロロ−4−アセチルピリジン、3,5−ジブロモ−4−アセチルピリジン、3,5−ジヨード−4−アセチルピリジン、3,5−ジメチル−4−アセチルピリジン、3,5−ジエチル−4−アセチルピリジン、3,5−ジイソプロピル−4−アセチルピリジン、2,4−ジフルオロ−3−アセチルピリジン、2,4−ジクロロ−3−アセチルピリジン、2,4−ジブロモ−3−アセチルピリジン、2,4−ジヨード−3−アセチルピリジン、2,4−ジメチル−3−アセチルピリジン、2,4−ジエチル−3−アセチルピリジン、2,4−ジイソプロピル−3−アセチルピリジン、2,4−ジフルオロ−3−アセチルフラン、2,4−ジクロロ−3−アセチルフラン、2,4−ジブロモ−3−アセチルフラン、2,4−ジヨード−3−アセチルフラン、2,4−ジメチル−3−アセチルフラン、2,4−ジエチル−3−アセチルフラン、2,4−ジイソプロピル−3−アセチルフラン2,4−ジフルオロ−3−アセチルチオフェン、2,4−ジクロロ−3−アセチルチオフェン、2,4−ジブロモ−3−アセチルチオフェン、2,4−ジヨード−3−アセチルチオフェン、2,4−ジメチル−3−アセチルチオフェン、2,4−ジエチル−3−アセチルチオフェン、2,4−ジイソプロピル−3−アセチルチオフェン、2’ ,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン、2’,4’,6’−トリメチルアセトフェノン、2’,4’,6’−トリメトキシアセトフェノン、2’,6’−ビス(トリフルオロメチル)アセトフェノン等が挙げられる。またここで例示したカルボニル化合物は、さらに上述した置換基を有してもよい。

0069

また、上述した置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体は、3−キヌクリジノンの1または2以上の水素原子が、任意の置換基によって置換されたものである。すなわち、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体は、3−キヌクリジノン骨格を有する任意の化合物である。

0070

また、芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンは、下記一般式(5)
Ar1−C(=O)−Ar2 (5)
(式中、Ar1は環内に窒素原子、硫黄原子、または、酸素原子を少なくとも1つ含み、これらのヘテロ原子は塩を形成していてもよい5員環、6員環または7員環芳香族複素環基であり、Ar2は0〜10個の各々同じでも異なってもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基ハロゲン基、アミノ基、エステル基、アミド基、ニトロ基、シアノ基を有してもよい、芳香族炭化水素基である)で表されるケトンである。

0071

本方法に用いる水素源としては、上述したように水素(水素ガス)および/または水素を供与する化合物(水素供与体)を用いることができる。
ここで、本明細書中において水素供与体とは、分子内の水素をルテニウム触媒に供給する作用を有する化合物を指し、このような化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−プロパノール、プロパノール、ブタノール、エタノール、メタノールなどの低級アルコールギ酸、またはギ酸カリウムギ酸ナトリウムなどのギ酸塩等が挙げられる。
上述した中でも、水素供与体として、低級アルコールを用いることが好ましく、2−プロパノールを用いることがより好ましい。

0072

水素供与体の用量としては、特に限定されないが、基質カルボニル化合物に対して1〜20当量の範囲、好ましくは、1〜10当量の範囲で用いることができる。

0073

また、水素源としては、水素ガスを用いることが、十分な反応性が得られるとの観点から、好ましい。
また、水素ガスを用いる場合、水素ガスの圧力は、特に限定されないが、例えば、1〜200気圧の範囲、好ましくは1〜100気圧の範囲、特に好ましくは1〜20気圧の範囲である。
なお、水素ガスと水素供与体とを併用してもよい。

0074

また、反応において、反応系中に塩基を存在させることが好ましい。
また、用いることのできる塩基としては、特に限定されないが、例えば、KOH、KOCH3、KOCH(CH3)2、KOC(CH3)3、KC10H8、LiOH、LiOCH3、LiOCH(CH3)2、LiOC(CH3)3等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の塩あるいは4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、塩基は、好ましくはKOHまたはKOCH(CH3)2であり、特に好ましくはKOCH(CH3)2である。

0075

添加する塩基の量は、特に限定されないが、例えば、塩基濃度が反応系中において0.001〜0.2モル/Lとなる量、好ましくは、0.005〜0.1モル/Lとなる量、さらに好ましくはである0.01〜0.05モル/Lとなる量である。

0076

以上の通り、触媒として使用する一般式(1)に示したルテニウム錯体と塩基の2成分は、不斉水素化反応が円滑に進行し、高い不斉収率を達成するためには必要不可欠の成分であり、1成分たりとも不足すると十分な反応活性で高い光学純度の光学活性アルコールは得られない。

0077

ただし、一般式(1)で表されるルテニウム錯体のX,Yが水素原子の場合、あるいはXが水素原子でありYがテトラヒドロボラートアニオンの場合は、塩基を添加することなしに、ルテニウム錯体の基質カルボニル化合物との混合後、水素圧をかけて攪拌することで反応を行ってもよい。このような場合であっても、基質カルボニル化合物の水素化を行うことができる。

0078

また、反応系中に溶媒が存在していてもよい。
用いることのできる溶媒としては、特に限定されず、基質および触媒系を可溶化するものが好ましい。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコールなどの低級アルコール、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、塩化メチレン等のハロゲン含有炭化水素溶媒、エーテル、メチル−tert−ブチルエーテルシクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド(DMSO)等のヘテロ原子を含む有機溶媒等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。

0079

溶媒の量は反応基質の溶解度および経済性により判断される。例えば、基質濃度は、基質によっては反応系中0.1モル/L以下の低濃度から無溶媒に近い状態で反応を行うことができるが、好ましくは0.3〜5モル/Lの範囲で用いることが望ましい。

0080

反応温度は、その上限は触媒として用いるルテニウム錯体の分解が生起しない範囲に、下限は活性を考慮して設定することが必要であり、例えば、0〜60℃、好ましくは、25〜40℃で反応を実施することが好ましく、かかる温度範囲は経済性の観点からも優れたものといえる。

0081

反応時間は、反応溶媒、反応基質濃度、温度、圧力、基質/触媒比等の反応条件によって異なるが、反応操作の容易さと経済性の両面を考慮し、数分から数十時間、例えば、10分〜96時間、好ましくは、2時間〜48時間で反応が完結するよう任意に設定することができる。

0082

なお仮に、基質のカルボニル基の還元反応が完結した後に、そのまま継続して反応操作を続行した場合においても、特に問題は認められない。従って本発明の実施に際しては、反応の進行度絶えずモニターする必要は無く、反応完結後に直ちに反応を打ち切る必要も無い。即ち、反応時間は実質的な反応完結時間よりも長めに設定することができ、工業的な実施に際しては有利な方法である。
上記記載の方法により、基質カルボニル化合物を水素化することにより、対応する光学活性アルコール類を得ることができる。

0083

しかしながら、本発明の方法によっても、水素化反応生成物中に原料ケトン、添加した塩基あるいは錯体と塩基が反応して生成した塩等を含むことがある。これらは蒸留水洗再結晶クロマトグラフィー等の一般的に知られた精製操作によって精製することができる。

0084

また、上記反応の反応形式は、特に限定されず、バッチ式連続式あるいはマイクロフロー反応装置のいずれにおいても実施することができる。

0085

以上の本発明によれば、合成が容易な炭素上に不斉を有するジホスフィン化合物である光学活性SKEWPHOS(2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン)誘導体化合物とピリジン環上に複数の置換基を有するPICA型配位子またはピリジン環が複数の窒素原子をもつ複素環に置換されたPICA型配位子をもつルテニウム錯体触媒が、高い効率をもつ水素化触媒として作用する。この錯体は従来用いられてきた光学活性アミンでなく、合成が容易なアキラルなアミンを配位子とすることができるため安価となる。かかる特徴は、従来の方法に比べて、工業的かつ経済性に優れた手法であると言える。そして、本方法によって得られる光学活性2級アルコールは、従来の方法によって得られるものよりもその光学純度が高いものとなる。

0086

また、本発明の他の実施態様に係る光学活性2級アルコール類の製造方法は、下記一般式(4)
RuXYA (4)
[一般式(4)中、XおよびYは互いに同一または異なり、互いに独立して一般式(1)中で定義されたとおりの意味を有する。]で表される化合物から選択される1種または2種以上の錯体と、上記一般式(3)で表される化合物から選択される1種または2種以上のアミン化合物の存在下で、基質カルボニル化合物(ただし3−キヌクリジノン、置換基を有する3−キヌクリジノン誘導体および芳香族炭化水素基と複素環を有するケトンを除く)を水素および/または水素を供与する化合物と反応させる、方法である。

0087

一般式(4)で表される錯体と、一般式(3)で表されるアミン化合物とは、好ましくは1:1〜1:50のモル比で、さらに好ましくは1:1〜1:20のモル比で、基質カルボニル化合物を水素および/または水素を供与する化合物と反応させる容器に仕込むことができる。

0088

また、本実施態様における他の条件としては、上述した条件を用いることができる。
このような態様の方法によっても、同様の効果を得ることができる。

0089

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、下記の実施例においては、反応はすべてアルゴンガスあるいは窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行った。また、反応にもちいた溶媒は、特に記載しない限り、乾燥、脱気したものを使用した。カルボニル化合物の水素化反応は、オートクレーブ中、水素を加圧して行った。

0090

実施例または比較例に記載するケトン基質は、特に記載しない限り試薬購入品を直接使用した。反応に用いる溶媒は、関東化学社製脱水溶媒を直接使用した。その他の薬品に関しては、特に記載しない限り関東化学社製試薬を直接使用した。
以下に記載する実施例および比較例において、S/Cは、基質/触媒モル比を示す。

0091

尚、以下の測定には次の機器を使用した。
MR:JNM−ECX400P型(400MHz)(日本電子(株)製)
内部標準物質:1H−NMR・・・テトラメチルシラン
外部標準物質:31P−NMR・・・85%リン酸

0092

GCによる光学純度測定
測定装置:GC−17A(FID検出器島津製作所社製)
カラム:CP Chirasil−DEX CB(0.25mmI.D×25m、DF=0.25μm)(VARIAN社製)

0093

HPLCによる光学純度測定
測定装置:LC—20A(UV検出器、島津製作所製)
カラム:CHIRALPAK AD−RH(4.6mmφ×150mm)(ダイセル社製)

0094

<1.ルテニウム錯体の合成>
[合成例1〜6]
各種PICA型アミン配位子の合成
以下に2−アミノメチル−3,4−ジメチルピリジン(3,4−Me2PICA)を例として、以下に合成法を記載する。
はじめに、アルゴンガス雰囲気下、3,4−ジメチルピリジン(Aldrich社試薬) 27.3g(255mmol)の酢酸150mL溶液氷冷し、これに35%−過酸化水素水25mLを加え、75℃で3時間攪拌した。その後、さら35%−過酸化水素水 17.5mLを追加して、75℃で3時間攪拌した。反応液炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、塩化メチレンで抽出した。抽出液芒硝乾燥して濃縮し、固体を取得した。取得した固体を酢酸エチル洗浄して3,4−ジメチルピリジン−N−オキシドを29.55g(94%収率)で得た。

0095

得られた3,4−ジメチルピリジン−N−オキシド17.8g(144.5mmol)を、アルゴンガス雰囲気下、塩化メチレン250mLに溶解し、ジメチルカルバモイルクロリド13.2mL(144mmol)を添加し、次いでトリメチルシリルシアニド19.0mL(152mmol)を仕込み、室温下で一晩攪拌した。反応液を10%−K2CO3水溶液クエンチ後塩化メチレン層を分離して芒硝乾燥後濃縮して6−シアノ−3,4−ジメチルピリジンを3.40g(18%収率)得た。

0096

オートクレーブ中、6−シアノ−3,4−ジメチルピリジン3.40g(25.7mmol)、Pd/C(50%含水品)0.15g、メタノール200mLおよび濃塩酸3.0mL仕込み、水素を3気圧加圧しながら室温下で3時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液濃縮乾固した。これをメタノールで洗浄し、2−アミノメチル−3,4−ジメチルピリジン(3,4−Me2PICA)塩酸塩2.41g(93%収率)得た。この(2−アミノメチル−3,4−ジメチルピリジン塩酸塩を炭酸カリウム水溶液で処理し、2−アミノメチル−3,4−ジメチルピリジン(3,4−Me2PICA)を定量的に得た。

0097

同様の方法で、2−アミノメチル−3,5−ジメチルピリジン(3,5−Me2PICA)を合成した。1−アミノメチルイソキノリン(1−AMIQ)、3−アミノメチルイソキノリン(3−AMIQ)、2−アミノメチルキノリン(2−AMQ)および2−アミノメチルピリミジン(2−AMPR)は、対応するニトリル中間体アルドリッチ社より販売されているため、これを原料として使用した。
合成した化合物の収率等を以下の表にまとめて記載する。

0098

0099

[合成例7]
2−アミノメチルピラジン(2−AMPZ)の合成
2−アミノメチルピラジン(2−AMPZ)の合成は、文献(特開2001—894594号公報)に記載の方法を参考に、以下に示す方法により合成した。2−シアノピラジンはアルドリッチ社製試薬を使用した
2−シアノピラジン1.05g(10mmol)と60wt%−Ni/SiO2 100mgをトルエン20mLとともにSUS316製オートクレーブに仕込み、アルゴンガスで置換した。これを水素ガスで50気圧に加圧し、140℃で4時間攪拌した。反応液を濾過し、濃縮して2−アミノメチルピラジン(2−AMPZ)を定量的に得た。
1H−NMRスペクトル(399.78MHz、CDCl3):δ8.60—8.45(m,3H)、4.07(s,2H)、1.79(br,2H)

0100

[合成例8]
RuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,4−Me2pica)の合成例
(1) RuBr2[(S,S)−xylskewphos](メチルアリル)2の合成
アルゴン置換した50mLシュレンク管に(S,S)−xylSKEWPHOS(110mg、0.2mol)、Ru(シクロオクタ−1,5−ジエン)(メチルアリル)2(64mg、0.2mmol)を仕込んだ。その後ヘキサン5mLを加えて70℃で6時間攪拌した。不溶物グラスフィルターで濾過して、濾液を濃縮して目的物を得た。これを特に精製することなく次の反応に用いた。

0101

(2)RuBr2[(S,S)−xylskewphos]の合成
RuBr2[(S,S)−xylskewphos](メチルアリル)2錯体(153mg、0.2mmol)をアセトン15mLに溶解し、47%HBrメタノール溶液(0.046mL、0.4mmol)を加え、脱気を行い、室温で30分攪拌した。溶媒留去後、精製せずに次の反応に用いた。

0102

(3)RuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,4−Me2pica)の合成
50mLシュレンク管にRuBr2[(S,S)−xylskewphos]錯体(163mg、0.2mmol)に2−アミノメチル−3,4−ジメチルピリジン(27.3mg、0.2mmol)を仕込み、アルゴンガスで置換した。次いで、ジメチルホルムアミド(5mL)を加え、脱気を行い室温で一晩攪拌した。反応液をシリカゲルを詰めたグラスフィルターを通して濾過後、溶媒留去し、RuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,4−Me2pica)184mg(97%収率)を得た。
31P−NMRスペクトル(161.7MHz、C6D6):δ63.7(d,J=44Hz)、45.7(d,J=43Hz)

0103

[合成例9〜14]
各種PICA配位子をもつルテニウムXylSKEWPHOS錯体の合成
他のアミン配位子をもつルテニウム錯体の合成は、3,4−Me2PICAに変え、合成例1〜7で合成したアミン配位子を用いた以外は合成例8の(3)と同様に合成した。収率はほぼ定量的であった。結果は下表にまとめて記載する。

0104

0105

[実施例1]
アセトフェノンの水素化反応
アセトフェノンは関東化学社製試薬特級グレードを直接使用した。
オートクレーブに、RuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,5−Me2pica)1.32mg(1.29×10−3mmol、S/C=10000)およびカリウムtert−ブトキシド5.79mg(5.16×10−2mmol)を仕込み、アルゴンガスで置換した。アルゴンガス気流下、アセトフェノン1.5mL(12.9mmol)およびエタノール2.9mLをシリンジで計量して加え、水素で10気圧に加圧して、40℃で19時間攪拌したところ、水素圧の減少が確認され、フェニルエタノールが100%収率で得られた。また、GC(CP−Chirasil−DEX CB(0.25mmI.D×25m、DF=0.25μm、VARIAN社製)110℃一定、圧力102.0kPa、カラム流量1.18mL/min、気化室温度250℃、検出器温度275℃、各エナンチオマーレテンションタイムは(R)体:11.7min、(S)体:12.4min)により光学純度を測定した結果、88.0%eeであり、(S)体が優先して生成していた。

0106

[比較例1]
錯体をRuBr2[(S,S)−xylskewphos](pica)に変えた以外は実施例1と同様におこなった。反応後、水素圧の減少が確認され、フェニルエタノールが100%収率で得られた。実施例1に記載する分析条件で光学純度を測定した結果、80.3%eeであり、(S)体が優先して生成していた。

0107

[実施例2〜6]
反応溶媒および基質を下表に示すように変更した以外は実施例1と同様に実験をおこなった。結果を下表にまとめて記載する。また表中には実施例1の結果も併せて記載した。

0108

0109

(分析条件A)
GC(CP−Chirasil−DEX CB(0.25mmI.D×25m、DF=0.25μm、VARIAN社製))140℃一定、圧力102.0kPa、カラム流量1.04mL/min、気化室温度250℃、検出器温度275℃、各エナンチオマーのレテンションタイムは(R)体:9.1min、(S)体:10.3min
(分析条件B)
GC(CP−Chirasil−DEX CB(0.25mmI.D×25m、DF=0.25μm、VARIAN社製))140℃一定、圧力102.0kPa、カラム流量1.04mL/min、気化室温度250℃、検出器温度275℃、各エナンチオマーのレテンションタイムは(R)体:9.9min、(S)体:10.6min

0110

(分析条件C)
GC(CP−Chirasil−DEX CB(0.25mmI.D×25m、DF=0.25μm、VARIAN社製))120℃一定、圧力102.0kPa、カラム流量1.13mL/min、気化室温度250℃、検出器温度275℃、各エナンチオマーのレテンションタイムは(R)体:8.1min、(S)体:8.5min
(分析条件D)
GC(CP−Chirasil−DEX CB(0.25mmI.D×25m、DF=0.25μm、VARIAN社製))110℃(50min保持)−(2℃/min)−140℃(5min保持)、圧力102.0kPa、カラム流量1.18mL/min、気化室温度250℃、検出器温度275℃、各エナンチオマーのレテンションタイムは(S)体:39.5min、(R)体:44.1min

0111

[比較例2〜7]
錯体をRuBr2[(S,S)−xylskewphos](pica)に変え、反応溶媒および基質を下表に示すように変更した以外は実施例1と同様に実験をおこなった。結果を下表にまとめて記載する。また表中には比較例1の結果も併せて記載した。表中に示す分析条件は、実施例1〜6で作成した表と同一である。この結果から、RuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,5−Me2pica)はRuBr2[(S,S)−xylskewphos](pica)錯体に比べてエナンチオ選択性において優れていることが明らかである。

0112

0113

[実施例7]
2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノンの水素化反応
オートクレーブに、RuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,5−Me2pica)3.22mg(3.39×10−3mmol、S/C=1000)およびカリウムtert−ブトキシド7.62mg(6.79×10−2mmol)を仕込み、アルゴンガスで置換した。アルゴンガス気流下、2’,6’−ジクロロ−3’−フルオロアセトフェノン0.5mL(3.39mmol、Jiangxi Jixiang Pharmachemical社製)および2−プロパノール2.9mLをシリンジで計量して加え、水素で10気圧に加圧して、40℃で21時間攪拌したところ、水素圧の減少が確認され、(S)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エタノールが100%収率で得られた。また、HPLC(DAICEL CHRALPAK AD−RH、アセトニトリル/水=25/75、0.5mL/min、25℃、220nm、各エナンチオマーのレテンションタイムは(S)体:56.1min、(R)体:64.5min)により光学純度を測定した結果、98.5%eeであった。

0114

[実施例8〜13、比較例8、9]
錯体の種類を変更した以外は実施例7と同様の条件で反応を行った。また、比較例8に同条件で錯体をRuBr2[(S,S)−xylskewphos](pica)に変更した例を、比較例9に錯体をRuBr2[(S,S)−skewphos](pica)に変更した例を記載した。これまでに知られたPICA型配位子をもつルテニウム錯体に比べて、一般式(3)に記載する配位子を用いることでエナンチオ選択性が向上することが明らかとなった。

0115

0116

[実施例14〜21]
反応の効率向上を目的として、S/C=20000、基質濃度2.0mol/Lの条件でRuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,5−Me2pica)およびRuBr2[(S,S)−xylskewphos](3,5−Me2pica)の2種類の錯体で、カリウムtert−ブトキシド(KOtBu)濃度を変えた以外は、実施例7と同様の条件でおこなった。これによりS/C=20000の条件でほぼ定量的に基質が水素化されることを確認した。
尚、生成したアルコール体はすべて(S)体が主成分であった。

実施例

0117

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