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技術 熱可塑性再生樹脂材料及びそれを用いた成形体

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 方美娜徳弘憲一野末章浩中島啓造天良智尚
出願日 2013年7月23日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2013-152492
公開日 2015年2月2日 (5年4ヶ月経過) 公開番号 2015-021109
状態 拒絶査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 近赤外線センサ 分別対象 対象合 再生ポリプロピレン樹脂 近赤外線吸収スペクトル 分別板 透過型顕微鏡写真 使用済み家電製品
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年2月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

近赤外線選別装置選別感度を変更することにより、得られる低品位な再生樹脂材料の物性の向上を図ることを目的とする。

解決手段

複数の物質が混在した熱可塑性樹脂廃材から近赤外線選別システムを用いて選別したポリプロピレン系樹脂材料に、少なくとも熱可塑性エラストマーポリオレフィンを主鎖とするグラフトコポリマーから選ばれる添加剤無水マレイン酸グラフト化ポリマーから選ばれる少なくとも1種類を添加して加熱混練する。

概要

背景

近年の大量生産大量消費、大量廃棄型の経済活動が、地球温暖化資源枯渇など地球規模での環境問題を引き起こしている。このような状況の中、循環型社会構築に向けて、平成13年4月から家電リサイクル法が完全施行され、使用済みになったエアコンテレビ冷蔵庫冷凍庫洗濯機リサイクル義務付けられている。

従来、不要になった家電製品は、家電リサイクル工場で、破砕後に磁気風力振動等を利用して材料毎に分別回収され、再資源化されている。特に金属材料は、比重選別装置磁気選別装置を用いることで、鉄、銅、アルミニウムなど材料毎に高純度回収され、高い再資源化率が実現されている。

一方、樹脂材料では、水を活用して低比重物高比重物とに分別し、回収する水比重選別法や、近赤外線などの電磁波を照射物質特有吸収特性を利用した選別方法や、材料ごとに異なる電気的な性質の違いを利用して分離する静電分離法などが用いられている。

しかしながら、再生された樹脂材料には様々な非相容の不純物混入し、不純物の混入による物性の低下が指摘されている。さらに、今後は循環型社会の構築に向け、再生樹脂材利用量増加が求められるが、現在高品質な高純度再生樹脂材は流通量が少なく、コストをかけずに供給量を増やすことは非常に困難であるため、低品質な低純度樹脂使いこなす技術が必要となる。

従来、水比重選別により選別された再生樹脂の物性低下の問題を解決するために、1種類または複数種類相容化剤を添加して物性の向上を検証したものがあった(例えば、特許文献1及び特許文献2)。

概要

近赤外線選別装置の選別感度を変更することにより、得られる低品位な再生樹脂材料の物性の向上をることを目的とする。複数の物質が混在した熱可塑性樹脂廃材から近赤外線選別システムを用いて選別したポリプロピレン系樹脂材料に、少なくとも熱可塑性エラストマーポリオレフィンを主鎖とするグラフトコポリマーから選ばれる添加剤無水マレイン酸グラフト化ポリマーから選ばれる少なくとも1種類を添加して加熱混練する。

目的

本発明は、使用済み家電製品などの複数種類の合成樹脂が混在する分別対象から、対象合成樹脂を分別・選別して、再資源化するにあたり、耐久性、高品質性、安全性を確保できる熱可塑性再生樹脂を得ることを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

前記ポリプロピレン系樹脂材料が、ポリスチレン樹脂アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂ポリ塩化ビニル樹脂の内、1種類以上を含有することを特徴とした請求項1に記載の熱可塑性再生樹脂材料。

請求項3

前記ポリプロピレン系樹脂材料が70重量%以上含まれていることを特徴とした請求項1または2に記載の熱可塑性再生樹脂材料。

請求項4

前記熱可塑性エラストマーの添加量が、0.03〜10重量%であることを特徴とした請求項1から3のいずれか1項に記載の熱可塑性再生樹脂材料。

請求項5

請求項1に記載の熱可塑性樹脂廃材が、家電由来であることを特徴とした1から4のいずれか1項に記載の熱可塑性再生樹脂材料。

請求項6

請求項1から5のいずれか1項に記載の熱可塑性再生樹脂材料を用いて成型した成形体

技術分野

0001

本発明は、使用済み家電製品などの複数種類合成樹脂が混在する分別対象から、対象合成樹脂分別選別して、再資源化するにあたり、耐久性、高品質性、安全性を確保できる熱可塑性再生樹脂を得ることを目的とした熱可塑性再生樹脂材料に関するものである。

背景技術

0002

近年の大量生産大量消費、大量廃棄型の経済活動が、地球温暖化資源枯渇など地球規模での環境問題を引き起こしている。このような状況の中、循環型社会構築に向けて、平成13年4月から家電リサイクル法が完全施行され、使用済みになったエアコンテレビ冷蔵庫冷凍庫洗濯機リサイクル義務付けられている。

0003

従来、不要になった家電製品は、家電リサイクル工場で、破砕後に磁気風力振動等を利用して材料毎に分別回収され、再資源化されている。特に金属材料は、比重選別装置磁気選別装置を用いることで、鉄、銅、アルミニウムなど材料毎に高純度回収され、高い再資源化率が実現されている。

0004

一方、樹脂材料では、水を活用して低比重物高比重物とに分別し、回収する水比重選別法や、近赤外線などの電磁波を照射物質特有吸収特性を利用した選別方法や、材料ごとに異なる電気的な性質の違いを利用して分離する静電分離法などが用いられている。

0005

しかしながら、再生された樹脂材料には様々な非相容の不純物混入し、不純物の混入による物性の低下が指摘されている。さらに、今後は循環型社会の構築に向け、再生樹脂材利用量増加が求められるが、現在高品質な高純度再生樹脂材は流通量が少なく、コストをかけずに供給量を増やすことは非常に困難であるため、低品質な低純度樹脂使いこなす技術が必要となる。

0006

従来、水比重選別により選別された再生樹脂の物性低下の問題を解決するために、1種類または複数種類の相容化剤を添加して物性の向上を検証したものがあった(例えば、特許文献1及び特許文献2)。

先行技術

0007

特開2004−182957号公報
特開2007−130831号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、特許文献1及び2においては、選別手段として水比重選別が用いられており、得られる再生樹脂材の純度変更は容易ではなく、再生樹脂材の純度を低下させることによって再生樹脂材の生産量を増大することが困難であった。再生樹脂材の純度変更方法として水に何らかの溶質を加えて比重を重くしたり、比重の異なる水以外の液体を用いて選別を行ったりすることが考えられるが、いずれも廃液処理が純粋な水を用いている場合と比べて大きな課題になるなど、環境に悪影響を及ぼしかねない。

0009

したがって、水比重選別を用いている場合にあっては得られる再生樹脂材の純度変更が容易ではないため、再生材の生産量を増やすことは非常に困難である。

0010

本発明は、近赤外線選別装置の選別感度を変更することにより、再生樹脂材の供給量を増大させ、得られる低品位な再生樹脂材料の物性の向上を図ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

前記従来の課題を解決するために、本発明の熱可塑性再生樹脂は、複数の物質が混在した熱可塑性樹脂廃材から近赤外線選別システムを用いて選別したポリプロピレン系樹脂材料に、少なくとも熱可塑性エラストマーポリオレフィンを主鎖とするグラフトコポリマーから選ばれる添加剤無水マレイン酸グラフト化ポリマーから選ばれる少なくとも1種類を添加して加熱混練されることを特徴とする。

発明の効果

0012

本発明の熱可塑性再生樹脂材料は、再生樹脂材の供給量を増大させることができると共に、得られる低品位な再生樹脂材料の物性向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施の形態1における一般的な再生工程を示す図
本発明の実施の形態1における近赤外線選別システムを示す図
本発明の実施の形態1におけるシートダンベル破断伸びを表す図
本発明の実施の形態1における実施例1と比較例1の透過型顕微鏡写真を示す図

実施例

0014

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

0015

図1は、本発明の実施の形態1における熱可塑性樹脂廃材の再資源化方法の再生化工程の一例を示すものである。

0016

本発明の熱可塑性樹脂廃材の回収工程を、使用済み冷蔵庫を一例として説明する。廃家電品である使用済み冷蔵庫から、冷媒コンプレッサー解体して取り除き、さらに野菜室冷凍室冷蔵室等からケースなどの樹脂を手解体により取り除いた後、破砕機で破砕する。さらに、金属やプラスチックが混ざった破砕片から、磁力により鉄などの金属を取り除き、軽いウレタンフォーム等を風力で吸引除去する。鉄やウレタンフォーム等を取り除いた破砕片から、うず電流選別器により銅やアルミニウムなどの非鉄金属を除去した後、い分けにより5〜150mmの複数の樹脂が混合した熱可塑性廃材を回収する。

0017

得られた熱可塑性廃材は、近赤外線識別システムにより特定種類の樹脂材料と他の樹脂材料に選別される。本実施の形態では、特定種類の樹脂材料としてポリプロピレン(PP)樹脂を設定している。

0018

次に、近赤外線識別システムの一例について説明する。

0019

有機化合物は物質中の原子団ごとに光の吸収波長帯が異なるため、分子構造によって、固有近赤外線吸収スペクトルを示す。近赤外線識別システムとは、有機化合物が分子構造によって、固有の近赤外線吸収スペクトルを示すことを利用して有機化合物の材質識別するシステムのことである。

0020

具体的には、合成樹脂材料に近赤外線を照射し、吸収スペクトル計測することで、合成樹脂材料の種別を特定する。近赤外線吸収スペクトルの特徴として、水素結合分子間相互作用ピーク位置や幅、強度が変化するため、臭素含有樹脂も近赤外線吸収スペクト
ルを計測することにより識別することができる。

0021

図2は、本発明の実施の形態1における近赤外線識別システムを模式的に示す斜視図である。

0022

図2に示すように、近赤外線識別システム20は、粉砕された混合材料を搬送する搬送装置1と、搬送装置1により運搬される混合材料の個々の材質を判別する情報取得装置である近赤外線識別装置4と、吐出口5を備える管体8と、管体8に高圧空気を供給する空圧源15と、空圧源15から管体8への高圧空気を制御する電磁弁10と、制御手段14と、分別板6とを備えている。

0023

本実施の形態1においては、近赤外線識別装置4は、分別対象となる熱可塑性樹脂材としてポリプロピレンを設定しており、粉砕された混合材料からポリプロピレンを判別する。ポリプロピレン樹脂は、ホモポリマーであってもブロックコポリマーであってもランダムポリマーであっても良い。

0024

以下、近赤外線識別システムの動作、作用を説明する。

0025

分別対象となる熱可塑性樹脂材料2や他の合成樹脂材料3を含む粉砕された熱可塑性樹脂廃材11を、それぞれが重ならないように搬送装置1の上に散布する。搬送装置1は、熱可塑性樹脂廃材11を約2m/秒の速度で、情報取得装置である近赤外線識別装置4に向けて搬送する。近赤外線識別装置4は、搬送装置1により搬送される熱可塑性樹脂廃材11の種別を判別すると共に、個々の幅方向(x軸方向)の位置情報を取得する。

0026

具体的には、近赤外線識別装置4は、近赤外線センサを備え、熱可塑性樹脂材料2と他の合成樹脂材料3との近赤外線吸収スペクトルの差に基づいて熱可塑性樹脂材料2と他の合成樹脂材料3とを識別する。また、熱可塑性樹脂廃材11を撮像し、得られた画像の解析結果と近赤外線吸収スペクトルによる識別結果に基づいて熱可塑性樹脂材料2の位置情報を取得する。

0027

搬送装置1は、熱可塑性樹脂廃材11を、近赤外線識別装置4下流側に向けて搬送する。制御手段14は、近赤外線識別装置4からの位置情報に基づいて電磁弁10を制御し、搬送装置1端部から落下する熱可塑性樹脂材料2に向かって吐出口5から高圧空気(吐出圧力:5bar)を噴射して、分別板6を飛び越えさせる。熱可塑性樹脂材料2以外の合成樹脂材料3が吐出口5を通過する際には、吐出口5から高圧空気を噴射させないため、分別板6を飛び越えることなく落下する。これにより、熱可塑性樹脂材料2とそれ以外の合成樹脂材料3とを分別し、熱可塑性樹脂材料2を効率的に目標純度で回収することが可能となる。

0028

近赤外線識別システム20の各構成部品の具体構成を説明すると、管体8は、具体的には金属製のパイプを例示することができる。電磁弁10は、具体的にはいわゆるソレノイドバルブである。制御手段14は、具体的にはいわゆるコンピュータである。空圧源15は、具体的には空気を一定の圧力で供給するコンプレッサーである。

0029

近赤外線選別システムにより分別した熱可塑性樹脂材料2は、破砕機で2〜50mmの大きさに粉砕した後、図1フローチャートに示すように乾式洗浄装置により表面付着物を除去して、樹脂片表面の汚れシールなどを除去する。乾式洗浄の後、さらに、風力選別静電セパレーター選別、金属感知選別などを行って、より不純物を除去するようにしてもよい。

0030

なお、洗浄方法としては、乾式洗浄、湿式洗浄など種々の方式が存在するが、本発明では、水を使用しないために環境への影響が最も少ない乾式洗浄を採用した。また、乾式洗浄装置には高速回転するハンマブレード打撃によって表面付着物を除去する手段や、原料同士の相互擦り作用によって洗浄する手段等があり、特に限定するものではない。

0031

そして、洗浄された熱可塑性樹脂材料に、必要に応じて添加剤を添加して、混練機180〜240℃で加熱混練押出しする。加熱混練押出し時に、メッシュサイズ30〜100程度のスクリーンを通過させることで、メッシュより大きい金属成分やシリコン等の異物をさらに除去することができる。

0032

また、再生材の耐久性や機械物性を更に向上させるために、再生化工程中の任意の工程において、結晶核剤熱安定剤光安定剤帯電防止剤滑剤フィラー銅害防止剤抗菌剤、および着色剤、さらに酸化防止剤などの添加剤や廃材以外の樹脂を添加することもできる。

0033

なお、冷蔵庫由来の樹脂に限定されることなく、エアコンや洗濯乾燥機などの他の商品からのシュレッダーダストから回収した合成樹脂や複数種類の製品から回収した合成樹脂であってもよい。

0034

改質された熱可塑性樹脂再生材は、射出成型を行うことにより、エアコンなどの家電製品や一般の樹脂成型品として再利用することができる。

0035

近赤外線識別装置4は、ポリプロピレンを判別する際の選別感度を調整することで、純度の異なるポリプロピレン(PP)樹脂を得ることが可能である。あらかじめ登録されたポリプロピレンの吸収スペクトル形状と完全一致した合成樹脂材料のみをポリプロピレンとして認識させることができるが、選別感度を調整し、認識するスペクトル形状に幅を持たせることで、回収したポリプロピレンの純度は低下するが、ポリプロピレンの回収量を増加させることができる。

0036

本実施の形態1に記載の混合材料は、使用済みの冷蔵庫からの廃材であるため、ポリプロピレン樹脂以外に、ポリスチレン樹脂(PS)やアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリ塩化ビニルPVC)樹脂などが主に含まれている。近赤外線選別システムを用いて再生されたポリプロピレンを分析すると、異物として最も多く含まれている樹脂はポリスチレンである。従って、低純度再生ポリプロピレン樹脂の最も大きな課題の一つは、ポリプロピレン樹脂とポリスチレン樹脂との相容化を実現することにより、物性低下を抑制することである。
(実施の形態1)
以下の実施例及び比較例で用いた評価及び物性の測定は、JIS K6251規定の引張試験に準じて測定した。

0037

また、実施例1から実施例3及び比較例1は、廃家電として回収された冷蔵庫の熱可塑性樹脂廃材から近赤外線選別システムを用いて選別回収した純度が約70重量%のポリプロピレン樹脂からなる熱可塑性再生樹脂材であり、二軸押出機により180〜220℃で加熱しながら混練し、多目的ペレットを作製した。この多目的ペレットから180〜190℃プレス機で厚みが0.1〜0.2mmのシートを成形し、形状がJIS K6251規定のダンベル状1号型の試験片を作製して引張破断伸びを評価することにより、物性評価を行った。
(実施例1)
SEBS(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)系の相容化剤(JSR製)を10重量%添加し、物性評価を行った。
(実施例2)
PP−g−AS(ポリプロピレン−アクリロニトリルスチレングラフトコポリマー)系相容化剤(日油製)を10重量%添加し、物性評価を行った。
(実施例3)
無水マレイン酸グラフト化ポリマー系相容化剤(Dupont製)を10重量%添加し、物性評価を行った。

0038

(比較例1)
添加剤は無添加とし、物性評価を行った。

0039

結果を図3に示す。図中のパーセントは、比較例を100%としたときの数値を示している。

0040

相容性樹脂の存在により、最も著しく低下する物性の一つは引張破断伸びである。そこでシートダンベル試験片の引張破断伸びを物性の尺度として検討を行った。

0041

比較例1においては、再生樹脂中のポリプロピレンの純度の低下により、引張破断伸びが低下している。これは結晶性のポリスチレン樹脂がポリプロピレン樹脂との相容性が悪く、マトリックス中に均一に分散できず、物性を低下させたことを意味する。

0042

実施例1、2、3では、相容化剤を添加することで、物性が向上したことが分かる。

0043

実施例1では、JSR製SEBS系相容化剤を用いており、相容化剤を添加していない比較例1に比べて約5.3倍の物性回復が見られた。

0044

また本発明の実施の形態1においては、熱可塑性エラストマーとしてSEBSを用いたが、他にもSEPS(スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体)、SBS(スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)、SSEBS(ポリプロピレン・水添ポリスチレン−ポリ(スチレン・ブタジエン)−ポリスチレン)などが使用できる。

0045

これらは必ずしも単独で用いられる必要はなく、例えばSEBSとSEPSとSSEBSを併用して使用したり、SEBSであってもスチレン含量の異なる複数種のSEBSを添加して使用しても良い。

0046

実施例2では、日油製PP−g−AS系相容化剤を用いており、相容化剤を添加していない比較例1に比べて約1.6倍の物性回復が見られた。

0047

実施例3では、無水マレイン酸グラフト化ポリマー系相容化剤を用いており、相容化剤を添加していない比較例1に比べて約2倍の物性回復が見られた。

0048

実施例2と実施例3では実施例1ほどの著しい効果ではないが、比較例1に比べ1.6倍以上の物性向上を確認することができた。これらは必ずしも単独で用いられる必要はなく、併用または、上記の熱可塑性エラストマーと併用して使用したりしても良い。

0049

次に、再生樹脂中のポリプロピレン樹脂とポリスチレン樹脂の分散性、及び相容化剤の添加による分散性への影響を観察するため、実施例1と比較例1で作製したペレット状成形物四酸化オスミウムおよび四酸化ルテニウムで染色して透過型電子顕微鏡TEM観察用試料を作製して観察を行った。混練時の流れの影響を排除できる多目的ペレットの内部を切り出して観察用の試料とした。

0050

結果を図4に示す。比較例1の相容化剤を添加しないものは、ポリスチレン分散相が大きいまま存在し、これが物性が極端に低下した理由となる。実施例1のSEBS系の相容化剤(JSR製)を10重量%添加したものは、ポリスチレンの周囲を相容化剤が被覆する効果により界面張力は小さくなるので、平均分散径は小さくなり、均一に分散されていることから、ポリプロピレンに異物として存在するポリスチレンが相容化していることが確認された。

0051

また、近赤外線選別システムを用いて再生されるポリプロピレン樹脂の純度は最高で99.9%となる。この場合においても0.03重量%の相容化剤を添加することで、純度約70重量%のポリプロピレン樹脂からなる熱可塑性再生樹脂材にSEBS系相容化剤(JSR製)を10重量%添加した場合と同様の相容化効果が得られる。

0052

また、再生工程において、ポリプロピレンを選別する際の選別感度に応じて、添加する相容化剤の量や、種類を決定する機構を設けてあっても良い。

0053

本実施の形態においては、純度約70重量%のポリプロピレン樹脂からなる熱可塑性再生樹脂材を用いたが、ポリプロピレン樹脂の純度は、再生樹脂材の回収率と添加する相容化剤に要する費用とを考慮して選択することができる。

0054

本発明にかかる熱可塑性樹脂再生材によれば、以上のように、再生材を用いた材料およびその成形品に含まれる非相容の異樹脂の影響を排除することが可能となるため、廃家電や一般廃棄物再生率を上げると同時に別の成型品に再資源化できる材料として、材料の資源循環に適用できる。

0055

1搬送装置
2熱可塑性樹脂材料
3 他の合成樹脂材料
4近赤外線識別装置
5吐出口
6 分別板

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