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技術 照明された試料を光学的に捕捉するための方法および装置

出願人 カールツァイスマイクロスコピーゲーエムベーハー
発明者 ケンペ、ミハエルシュヴェルトナー、ミハエルヴォレシェンスキー、ラルフ
出願日 2014年10月17日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2014-212543
公開日 2015年1月29日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2015-018284
状態 特許登録済
技術分野 顕微鏡、コンデンサー
主要キーワード 対象面内 音響光学式変調器 主カラー 検出器ライン 通り検出器 カメラ領域 試料相互作用 電気光学式
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図面 (8)

課題

改良された試料光学的に捕捉するための方法および装置を提供する。

解決手段

試料またはその一部が線状の照明によって走査され、試料の照明が焦点内で少なくとも1つの空間方向において周期的に構造化され、試料から来る光が検出され、試料の画像が生成され、この画像を基に少なくとも1つの光学的断面画像および/または解像度g高められた画像が計算され、画像の記録および断面画像の差引計算が、試料への線状の照明の向きを変えて複数回行われ、かつ/または平面検出器(15)またはカメラ上で、ラインごとに非デスキャン(descannten)検出するために、照明された試料領域からの検出光によって露光されたラインの間に間隙が生成され、かつ/または走査過程中に、検出器の前で、ラインによる試料の走査方向におけるさらなる光偏向が行われる、試料(29)を深さ分解して光学的に捕捉するための方法および構成。

概要

背景

構造化された照明は、顕微鏡法において、[1]広視野における深度弁別のため、ならびに[2]解像度およびコントラストを高めるために用いられる。その際、一般的には、[3]格子もしくは周期的構造試料内に投射することにより、または[4]コヒーレント部分ビーム干渉により、干渉パターンを試料内に生成する。照明構造変位させることで、周期的構造の様々な位相位置での互いに異なる画像が生成される。これら画像は、続いて、光学的断面画像またはコントラストおよび解像度が高まった画像を取得するために、適切に相互に差引計算される。その際、試料の焦点外の領域からの信号が共に検出されること、および検出器ダイナミックレンジが限られているために信号対雑音比が小さくなることが不利な影響を及ぼす。この場合、焦点外の信号の強度は利用可能な試料厚を制限する。これは特に、構造化周波数回折によって制限される光学系の限界周波数に近づき、したがって原理上構造化のコントラストが低い場合には大きな問題となる。この場合には常にコントラストおよび解像度の向上が達成されるべきである。

この問題の解決策は部分的共焦点検出にあり、この検出は、照明ラインの構造化およびそれによって励起される蛍光スリット検出器による検出の構造化によって可能になる[5]。ただしこの方法は欠点を有している。この構造化はラインに沿ってしか行われない。その結果、コントラストおよび解像度向上の効果はこの方向に限られたままである。したがって特に非線形の構造化の場合[6]には、あるいは線形の構造化の場合[7]も、解像度が高められる1つの方向と他の全ての空間方向との間の相違が顕著となる。試料面内の任意の方向でのライン走査が必要であり、かつ周期的構造の位相位置の調整も必要である。現況技術によれば、このため相対的な位相位置の制御と走査過程のために別々のアクチュエータが必要になる。

概要

改良された試料を光学的に捕捉するための方法および装置を提供する。試料またはその一部が線状の照明によって走査され、試料の照明が焦点内で少なくとも1つの空間方向において周期的に構造化され、試料から来る光が検出され、試料の画像が生成され、この画像を基に少なくとも1つの光学的断面画像および/または解像度g高められた画像が計算され、画像の記録および断面画像の差引計算が、試料への線状の照明の向きを変えて複数回行われ、かつ/または平面検出器(15)またはカメラ上で、ラインごとに非デスキャン(descannten)検出するために、照明された試料領域からの検出光によって露光されたラインの間に間隙が生成され、かつ/または走査過程中に、検出器の前で、ラインによる試料の走査方向におけるさらなる光偏向が行われる、試料(29)を深さ分解して光学的に捕捉するための方法および構成。

目的

本発明の目的は、現況技術の欠点を克服することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

試料を深さ分解して光学的に捕捉するための方法であって、試料またはその一部が線状の照明によって走査され、前記試料の照明が焦点内で少なくとも1つの空間方向において周期的に構造化され、前記試料から来る光が検出されて前記試料の画像が生成され、前記画像を基に少なくとも1つの光学的断面画像および/または解像度が高められた画像が計算される当該方法において、平面検出器またはカメラ上でラインごとに非デスキャン検出するために、照明された試料領域からの検出光によって露光されるラインの間に間隙が生成され、光軸周りでラインが回転され、様々な回転角度画像生成および断面画像計算が行われることを特徴とする方法。

請求項2

ラインごとの照明および検出の際に、前記照明が複数回スイッチオンおよびオフされる、請求項1に記載の方法。

請求項3

照明された2つの試料部分の間に間隙が存在するように、試料走査の際に光中断が繰り返される、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

画像の計算は、照明された試料領域の間の間隙に割り当てられたカメラ領域を部分的にまたは完全にマスキングし、それによって取得された画像を差引計算することによって行われる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

前記差引計算は、隣で走査された試料領域が、差引計算された画像内で正しくスケーリングして隣に割り当てられるように行われる、請求項4に記載の方法。

請求項6

試料を深さ分解して光学的に捕捉するための方法であって、前記試料またはその一部が線状の照明によって少なくとも一つのスキャナを用いて走査され、前記試料の照明が焦点内で少なくとも1つの空間方向において周期的に構造化され、前記試料から来る光が検出されて前記試料の画像が生成され、前記画像を基に少なくとも1つの光学的断面画像および/または解像度が高められた画像が計算される当該方法において、走査過程中に、ラインによる前記試料の走査方向においてさらなるスキャナにより試料光が偏向されることを特徴とする方法。

請求項7

試料光の偏向の速度が、試料と照明光の間の相対移動の速度より大きい、請求項6に記載の方法。

請求項8

試料光の偏向がステップ状又は連続的に行われる、請求項6または7に記載の方法。

請求項9

照明ラインの回転の際に、照明光の偏光が回転と同期して回転される、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

複数回の走査が行われ、前記試料上での前記周期的構造化の位置および/または前記試料上での前記照明光の位置が変位されて、異なる画像位相を有する複数の画像が記録され、それを基に断面画像が計算される、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

異なる画像位相を有する複数の画像の記録が、照明/検出される区間の間に一定の間隙をあけて行われるか、または、該間隙の位置が変えられることでそれぞれ1つの位置に対し異なる画像位相を有する複数の画像が記録され、それを基に断面画像が計算される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。

請求項12

前記構造化の1つの位置で前記間隙の位置が変えられて試料画像が記録され、この過程がその後、前記構造化のさらなる位置に対して繰り返され、前記間隙の位置が本質的に全ての試料領域を次々に線状に照明するように変えられて試料光が検出される、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。

請求項13

光中断が、電気光学式変調器および/または音響光学式変調器による強度の低減によって行われる、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。

請求項14

前記照明を周期的に構造化するために、1つの光ビームが複数の部分光ビームに分けられ、前記複数の部分光ビームが干渉して重なり合い、1本のラインへと成形される、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。

請求項15

前記照明と前記試料またはその一部との非線形相互作用から生じる光が検出される、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。

請求項16

前記線状の走査が、複数のラインによって同時に行われることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。

請求項17

様々な変調周波数で構造を結像させることにより、光学的断面厚または光学的解像度を変化させ、複数の波長でそれぞれ照明する際に各々対応する変調周波数を適合させることによって断面厚さが同じに調整されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。

請求項18

試料を深さ分解して光学的に捕捉するための装置であって、少なくとも1つの波長で前記試料を線状に照明する手段と、少なくとも1つの平面内で照明光を空間的に構造化する手段と、試料と照明光との間の相対移動を生じさせる手段と、少なくとも1つの検出器上に、前記試料によって影響を及ぼされた光を結像させる手段と、前記試料によって影響を及ぼされた光の位置情報から少なくとも1つの光学的断面画像および/または解像度が高められた画像を計算する手段と、を含む当該装置において、試料光を非デスキャン検出するために平面検出器またはカメラが設けられており、照明された試料領域間に間隙を生成するため、および/または前記平面検出器上で前記照明された試料領域からの検出光によって露光されたライン間に間隙を生成するために、走査過程中に光を中断させる手段が設けられ、光軸の周りでラインが回転され、様々な回転角度で画像生成および断面画像計算が行われることを特徴とする装置。

請求項19

照明用ビーム経路内強度制御手段が設けられているとともに、前記光中断のために電気光学変調器または音響光学変調器が設けられている、請求項18に記載の装置。

請求項20

試料を深さ分解して光学的に捕捉するための装置であって、少なくとも1つの波長で前記試料を線状に照明する少なくとも一つのスキャナと、少なくとも1つの平面内で照明光を空間的に構造化する手段と、試料と照明光との間の相対移動を生じさせる手段と、少なくとも1つの検出器上に、前記試料によって影響を及ぼされた光を結像させる手段と、前記試料によって影響を及ぼされた光の位置情報から少なくとも1つの光学的断面画像および/または解像度が高められた画像を計算する手段と、を含む当該装置において、ラインごとの走査過程中に前記検出器上における試料光をラインごとに不連続的または連続的に広げるために、検出用ビーム経路内に更なるスキャナが設けられている装置。

請求項21

前記構造化の異なる画像位相を設定するために、前記少なくとも1つのスキャナの位置が調節可能であることを特徴とする請求項20に記載の装置。

請求項22

照明を構造化する手段として、光軸の周りを回転可能でその透過性が構造化された光学素子が設けられることを特徴とする請求項20又は21に記載の装置。

請求項23

異なる周波数構造を設定するために、ビーム経路内旋回可能である異なる周期性を有する複数の格子が設けられることを特徴とする請求項20乃至22のいずれか1項に記載の装置。

技術分野

0001

照明された試料光学的に捕捉するための方法および装置に関する。

背景技術

0002

構造化された照明は、顕微鏡法において、[1]広視野における深度弁別のため、ならびに[2]解像度およびコントラストを高めるために用いられる。その際、一般的には、[3]格子もしくは周期的構造を試料内に投射することにより、または[4]コヒーレント部分ビーム干渉により、干渉パターンを試料内に生成する。照明構造変位させることで、周期的構造の様々な位相位置での互いに異なる画像が生成される。これら画像は、続いて、光学的断面画像またはコントラストおよび解像度が高まった画像を取得するために、適切に相互に差引計算される。その際、試料の焦点外の領域からの信号が共に検出されること、および検出器ダイナミックレンジが限られているために信号対雑音比が小さくなることが不利な影響を及ぼす。この場合、焦点外の信号の強度は利用可能な試料厚を制限する。これは特に、構造化周波数回折によって制限される光学系の限界周波数に近づき、したがって原理上構造化のコントラストが低い場合には大きな問題となる。この場合には常にコントラストおよび解像度の向上が達成されるべきである。

0003

この問題の解決策は部分的共焦点検出にあり、この検出は、照明ラインの構造化およびそれによって励起される蛍光スリット検出器による検出の構造化によって可能になる[5]。ただしこの方法は欠点を有している。この構造化はラインに沿ってしか行われない。その結果、コントラストおよび解像度向上の効果はこの方向に限られたままである。したがって特に非線形の構造化の場合[6]には、あるいは線形の構造化の場合[7]も、解像度が高められる1つの方向と他の全ての空間方向との間の相違が顕著となる。試料面内の任意の方向でのライン走査が必要であり、かつ周期的構造の位相位置の調整も必要である。現況技術によれば、このため相対的な位相位置の制御と走査過程のために別々のアクチュエータが必要になる。

0004

米国特許第6,947,127号明細書

先行技術

0005

ニールエムエー エー(Neil M.A.A.)、ユスカティス、アール(Juskaitis R.)、ウィルソンティー(Wilson T.):「従来の顕微鏡での構造化された光による光学的断面の取得方法」、Opt.Lett.22(24):1905〜1907、1997
ルーコスダブリュー(Lukosz W.)、マルシャン、エム(Marchand M.)、「回折による解像限界を超えた光学的解像度」、Optica Acta 16、241〜255、1963
ハイツマン、アール(Heintzmann R.)、クリーマー、シー(Cremer C.)、「横方向に変調された励起による顕微鏡法:回折格子を使った解像度の改善」、Proc.of SPIE3568:185〜196、1998
ニール、エム エー エー(Neil M.A.A.)、ユスカイティス、エー(Juskaitis A.)、ウィルソン、ティー(Wilson T.)、「2本のビームの干渉照明によるリアルタイム3D蛍光顕微鏡法」、Opt.Comm.153:1〜4、1998
ハインツマン、アール(Heintzmann R.)、ジョヴィン、ティー エム(Jovin T.M.)、クリーマー、シー(Cremer C.)、「飽和パターン化励起式顕微鏡法−光学的解像度改善のためのコンセプト」JOSA A、19(8):1599〜1609、2002
スタフソン、エム ジーエル(Gustafsson,M.G.L.)、アガルド、ディー エー(Agard,D.A.)、セダト、ジェーダブリュー(Sedat,J.W.)、「構造化された照明による広視野蛍光顕微鏡法横方向解像度倍増」Proc.of SPIE 3919:141〜150、2000
グスタフソン、エム ジー エル(Gustafsson,M.G.L.)、「非線形に構造化された照明での顕微鏡法:理論的には無限の解像度をもつ広視野蛍光イメージング」、PNAS 102:13081〜13086、2005

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、現況技術の欠点を克服することである。

図面の簡単な説明

0007

本発明による顕微鏡の概略的な構造を示す図。
照明の構造化を示す図。
変調器(AOM)をスイッチオンおよびオフした場合の共焦点検出用カメラ上での露光パターンを示す図。
瞳内の構造化されたライン照明次数(構造化されたライン分布フーリエ変換)を示す図。
スキャナによる走査方向および位相位置の調整を示す図であり、(a)は同期した走査移動の場合を示す図であり、(b)は1つのスキャナでの走査の場合を示す図。
代替案としての検出および図平面に垂直な回転軸を有する追加のガルボ・スキャナ(24)を備える顕微鏡の概略的な構造を示す図。
ビーム成形ユニット(8)と共に偏光子が回転することによる光損失および出力適合による損失補償を示すグラフ

実施例

0008

本発明によれば、広視野において構造化された照明の利点(少ない光学コンポーネント、高い平行化)が、ラインに沿って構造化された照明の利点(コントラストを最大にするための部分共焦点による背景信号の抑制、非線形および線形の試料相互作用のための焦点内の高い強度)と組み合わされる。提案する装置は、高速可変で精密な走査方向の回転、および結像した構造化された周期的構造の相対的位相位置の調整を、2つのスキャナだけで可能にする。これに加え、可変調整可能な共焦点検出を、同時に検出用ビーム経路内での非常に僅かな光損失で可能にする。ドイツ特許出願公開第10155002A1号を参照されたい。

0009

本発明による解決策は、検出用ビーム経路内に広視野システムと同じ程度の少しのコンポーネントしか含まないライン走査型顕微鏡(図1を参照)であることが好ましい。これは具体的には、無限遠ビーム経路向けに補正された対物レンズ(27)、鏡筒レンズ(21)、主カラースプリッタ(19)、放出フィルタ(17)、およびカメラ(15)である。励起用ビーム経路内にビーム成形ユニット(8)があり、このビーム成形ユニットは、変調器(5)によって強度変調された光源(3)の光ビームを、長さに沿って変調されたラインへと成形する。図1に示した例示的実施形態では、ビーム成形ユニットがライン成形光学系(7)と周期的構造(13)の組合せによって構成されており、(7)と(13)は、光軸(1)の周りを回転し得る機械的なグループ(8)にまとめられている。好ましくは高速のステッピングモータによって実現されるビーム成形ユニット(8)の回転により、試料内に結像されるラインのx/y平面内における向きを調整することができる。

0010

本発明によるさらなる一実施形態(図1には図示せず)では、ビーム成形ユニット(8)を、同様に光軸(1)の周りを回転し得るただ1つの回折性光学素子によって実施することもできる。そのような回折性素子は、1方向におけるライン成形およびそれに直交する方向におけるライン構造化を、1工程で実施することができる。

0011

光軸のその後の進路には、第1のスキャナ(9)、第1のスキャナ(9)に直交するさらなるスキャナ(23)、および走査対物レンズ(11)が存在する。スキャナ(23)の回転軸または旋回軸(25)は、第1のスキャナ(9)の回転軸に対して基本的に直交して配置されている。この場合、スキャナ(9)は試料内でのラインのx方向の変位のために、スキャナ(23)はラインのy方向の変位のために用いられる。

0012

両方のスキャナ(9)および(23)は、共役な瞳面の近傍に存在している。
図1は、本発明による顕微鏡の概略的な構造を示している。
(1)は光軸、(3)は光源、(5)は切替可能な減衰器/AOM、(8)は円筒レンズなどのライン成形光学系(7)を備えたビーム成形ユニット、(9)は図平面に垂直な回転軸を有するスキャナ、(23)は図平面に基本的に平行な回転軸(25)を有するスキャナ、(11)は走査光学系、(13)は試料と共役な中間画像面内に周期構造を有するマスク、(15)は例えばCCD受像部マトリクスなどの位置解像型平面センサ、(17)は放出フィルタ、(19)は主カラー・スプリッタ、(21)は鏡筒レンズ、(27)は顕微鏡対物レンズ、(29)は試料である。素子(7)および(13)は、機械的グループであるビーム成形ユニット(8)にまとめられており、このユニットは、好ましくは光軸(1)の周りを回転可能に配置されている。

0013

以下に、両方のスキャナ(9)および(23)とAOM(5)の協働による、構造化されたラインの位相ならびに画像視野の走査の変位について説明する。
以下では一般性を制限することなく例を考察するが、この例では、ラインは試料内でx方向に沿っており、画像視野の走査はそれに垂直なy方向に行われる。x方向にラインを方向付けするには、ビーム成形ユニット(8)の対応する方向付けも必要となる。

0014

スキャナ(23)の機能は、このライン方向付けの際に、記録される2つ以上の画像の間の構造化の位相位置を変えることにあり、その際、スキャナ(9)はy方向での走査過程を担っている。

0015

それぞれ異なる位相位置での記録画像(「位相画像」)から、断面画像の計算(再構成)が行われる。ドイツ特許出願公開第10155002号を参照されたい。
図2は、照明の構造化を示している。

0016

スキャナ(9)が時間Δt=t3−t1にわたって線形に走査する間に、カメラが同期して少なくともΔtの露光時間で画像を取り込む場合、対象物広視野画像と同等の結果が得られる。その際、焦点外の背景もともに検出される。本発明によれば断面画像の計算に属する各位相画像を記録する際に、y方向での走査過程と同期して、変調器(5)により、照明を同じやり方周期的にスイッチオンおよびオフする場合に、共焦点フィルタリングが可能になる。

0017

その際、スキャナは、スイッチのオンおよびオフを伴う連続的な走査移動だけでなく、有利には、スイッチをオフにした区間内では、照明のスイッチがオンになる次のポジションへと迅速に移動することもでき、このポジションで照明された走査過程が続行される。この移動は、ステッピング・モータを用いる場合のようにステップ状に行うことも可能であろう。

0018

本発明に基づく方法により、カメラ面内でy方向に構造化された露光が生じる(図3を参照)。本発明の有利な一形態では、カメラの露光ラインの間隔は、試料上をライン照明する際の焦点外の背景が、試料内での次のラインの照明に対応するカメラ上の領域内に混信するのを最小限に抑えるように選択される。ナイキストの定理検出器ラインは、回折によって制限されるラインの半分の幅に相当する)に基づき対象物を走査する場合、経験的に、隣の露光ラインとの間隔Mは5〜10ラインで十分であろう。この場合、カメラによって捕捉される次の画像では、露光されるラインパターンが好ましくは1ラインだけ変位され、これは変調器のスイッチをオンする際の対応する遅延によって達成される。つまり例えば最初に第1ライン、第10ライン、第20ラインが露光され、その後第2ライン、第11ライン、および第21ラインが露光される。

0019

対象物照明をラインごとに変位させるこの工程は、画像視野内の試料の全ての区間が走査されるまで繰り返され、その際、この記録過程の結果として1つの位相位置につきM枚の画像が存在する。

0020

代替案として、露光ラインの間隔調整のために、まず周期的構造の複数の位相位置で記録を行い、その後、間隔を変えて再び複数の位相画像を記録してもよい。
これらの画像のそれぞれは、この場合も、既に述べた方法に加えて、好ましくは試料保全のためにできるだけ低い強度で、同じスキャナ調整で記録を繰り返し、続いで平均化することによって生じ得る。この方法は、試料内での褪色過程に基づくアーチファクトを減少させ得る。こうして1つの位相位置につきM枚の画像を差引計算することにより、共焦点性を調整することができる。

0021

特に、個々の画像について、受像部によって捕捉された、露光された受像部ラインの間に露光された背景を差し引かなければならない。対象物内での露光ラインは、カメラ上の互いに分離した領域に一義的に割り当て得るので、この背景は、受像部上で容易に識別することができる。

0022

1つの位相位置の全てのM枚の画像を単純に足し合わせると、広視野画像に相当する結果が得られる。対象物の焦点内の相応の照明されたラインに対応するラインを選択した後で画像を足し合わせると、共焦点画像が得られる。この工程では、選択されたラインに隣接する画像領域は前述のようにマスクされ、評価はされない。これは、仮想スリット絞りの機能に相当する。この利用されないマスクされた画像領域が、焦点外の散乱光の検出位置に相当するからである。その際、共焦点性は1Airy−Unit(2ラインが選択される)からM Airy−Unitまで変化させることができる(仮想スリット絞り)。

0023

図3は、変調器(AOM)をスイッチオンおよびオフした場合の共焦点検出用カメラ上での露光パターンを示している。
この場合、画像記録の速度は、非共焦点検出に比べてM分の1に低下する。50枚の画像の画像取り込みを基礎とすると、M=5の場合(構造化の1つの位相位置での)完全な画像は100ms後に得ることができる。ただし構造化方向ごとに、異なる位相位置でN=3〜5枚の画像を記録しなければならないことを考慮する必要がある。したがって3つの構造化方向での線形の構造化の場合、典型的には9枚の画像が生じ[7]、これはM=5の場合、1つの平面ごとに約1sの画像記録時間になる。

0024

スキャナ(9)が画像視野全体を単調に(速度vsで)走査するのではなく、レーザのスイッチをオフにした時間内は最大速度vmaxで移動する場合には、少し有利な状況が生じる。こうすると、確かにスキャナの制御および同期性に対しより高い要求が課されるが、画像記録時間は、

0025

倍に、つまりおおよそM倍(vmax>>vsの場合)に、またはカメラの最大画像記録レートまで上昇する。

0026

線状の構造化された照明では、構造化周波数が増大するにつれて、円形の瞳を通って透過される比較的高い次数の長さが短くなることに留意しなければならない(図4を参照)。これは照明側で、0次との干渉のコントラストが低くなることを意味する。ただし、比較的高い次数間の干渉のコントラストは、瞳を対称的に通過する場合には変わらず100%である。さらに画像内で、回折によって制限されるラインの幅がより大きくなる。限界周波数に対して正規化された構造化周波数fの場合、

0027

拡幅b(ライン幅を完全なNAの場合の最小幅で割った)が得られる。

0028

限界周波数の90%の典型的な構造化周波数(f=0.9)の場合は15%の拡幅が得られる。限界周波数の95%で既に拡幅は60%に上昇する。この拡幅は、構造化周波数および対物レンズの伝達関数によって決まる解像度には影響を及ぼさないが、焦点外の背景の抑制には影響を及ぼし、また共焦点フィルタリングのために考慮しなければならない。

0029

図4は、瞳内の構造化されたライン照明の次数(構造化されたライン分布のフーリエ変換)を示している。
1次の回折次数が干渉し合うことにより、試料上に構造化されたラインが生成される。回折次数の間隔はsであり、aは瞳の大きさである。sとbの比が、限界周波数に対して正規化された構造化周波数fである。

0030

図3に示したx方向に平行なラインは、1つの構造化方向だけを表している。カメラ上のラインの向きは、ユニット(8)(図1)の回転によって調整することができる。周期的構造の変位方向および位相位置は、スキャナ(9)および(23)によって調整される。

0031

図5に、ラインの向きが任意である一般的な場合を図示する。
図5は、同期した走査移動の場合(a)および1つのスキャナで走査する場合(b)のスキャナによる走査方向および位相位置の調整について説明するためのものである。

0032

この場合、投射された構造の位相位置(双方向矢印)は走査過程中の両方のスキャナ(9)および(23)の相対的な一定のオフセットによって決まるが、好ましくはそれに垂直な走査方向(矢印)は、両方のスキャナの相対速度によって確定される。ただし試料の走査をスキャナ(9)だけで実施することも可能である。こうするとシステム制御が簡略化される。走査方式に応じて、一般的に検出器によって決定される画像視野を、ラインが回転する場合にもできるだけ均質に照らすことを保証することができる。

0033

ここまで述べてきた装置構成では、試料内に投射される構造の成形はビーム成形ユニット(8)によって保証されている。本発明によれば、ユニット(8)は、ライン成形光学系(7)と周期的構造(13)の組合せから成ることができる。その際、ライン成形光学系はパウエル・レンズを含むことができる。周期的構造は、位相構造振幅構造、またはその両方の組合せでよい。さらにビーム成形ユニット(8)全体を回折性光学素子で置き換えることができる(ドイツ特許出願公開第10155002号も参照のこと)。この素子は、変位の回数を減らすために、試料上で1つまたは複数の構造化されたラインを最小間隔Mで生成することができる。

0034

Mラインパターンで試料を順次走査することの潜在的な問題は、画像記録時間中の試料移動によって発生する。これは、構造化された照明のための方法の原理的な問題であり、画像記録時間を最小にすることでできるだけ小さく保つべきである。したがって、対象物と検出器の間での蛍光損失が最小の、高感度の検出が大きな意味をもつ。M枚のライン画像の代わりに1枚だけ画像を取り込み、それにもかかわらず共焦点検出を可能にする、Mラインパターンでの順次走査に代わる代替案を以下に説明する。この場合、ライン・スキャナでは対象物がラインごとに順次走査されるという事実を利用する。こうすると、検出用ビーム経路内で、さらなる素子により、検出光不連続的なラインごとの偏向を実現することが可能となり、したがって対象物を間隙なしで走査するにもかかわらず、検出器上に図3のようなラインパターンが生じる。このように画像全体を検出器上で結像させるには、検出器が、画像のために必要であるラインのM倍のラインを有することが前提条件である。典型的な値は、1枚の画像につき500ラインである。M=5で2500本の必要な検出器ライン数が生じる。ライン偏向のための素子として、例えばガルボ・スキャナを検出器の前で使用してもよい(図6参照、スキャナ(24))。カメラ上のピクセルサイズが5μmである場合、最大偏向角度が得られ、上で挙げた例ではカメラ上で(2500−500)×5μm=10mmの変位が起こる。これは、カメラからスキャナまでの間隔が50mmの場合、(10度の偏向に対して)5度の走査角に相当する。対象物内で走査されるラインが、ラインの間の間隙にかぶって描き込まれないように、スキャナ(24)の不連続的な偏向中に(例えばAOMまたはAOTFにより)露光をオフにすることが有用である。ただし連続的な露光の実現も考えられる。なぜならスキャナ(24)の走査速度は、スキャナ(9)の走査速度に比べて非常に速くなければならないので、スキャナ(24)の移動中の露光は無視することができる。例えば、上で述べたようにy方向の偏向を担うスキャナ(9)と同じ偏向軸をもつスキャナ(24)は、スキャナ(9)が次の検出されるラインポジションに進む前に、スキャナ(9)の順次のライン走査の1つのラインポジション内で、例えば10回の変位した不連続的なスキャンジャンプを生じる。その際、スキャナ(9)は連続的に走査することも可能であるが、スキャナ(24)は高い偏向速度で常に不連続的に駆動されなければならない。この場合、時間tdにおけるスキャン・ジャンプの合間の時間tiが、カメラ上での有効なライン積分時間に相当する。少なくともM・td<tiでなければならない。

0035

このスキャン・ジャンプは、平面検出器上に、照明された試料の互いに間隔をあけた信号を生じ、この信号は、特に図3に基づき上記で詳しく説明したように、その意味通り検出器の互いに間隔をあけた領域に対応している。

0036

図6は、代替案としての検出および図平面に垂直な回転軸を有する追加のガルボ・スキャナ(24)を備える顕微鏡の概略的な構造を示している。
対象面内での構造化のコントラストができるだけ高い構造化された照明を得るために、顕微鏡法では通常であるような比較的高い開口数の光学系を使用する場合、偏光に留意しなければならない。最大のコントラストは、図4に示したように、照明光の偏光が、瞳面内での回折次数を結ぶ線に垂直(つまり画像面内でのラインの位置に垂直)である場合にだけ可能である。したがって照明光の相応の偏光は、ビーム成形ユニット(8)の回転と同期して、絞りの回転と一緒に回転されなければならない。前者は、線形に偏光された励起光ビーム経路内でλ/2板の回転によって生成し得ることが好ましく、その際、波長板回転角度は、ビーム成形ユニットの回転角度の半分である。これに対応して図1および図6のビーム経路内で供給源(3)と主カラー・スプリッタ(19)の間に回転可能な波長板を設けることができる。代替案としてビーム成形ユニットが、正しい向きの線形に偏光された光だけを透過させる偏光子を備えることもできる。これは、回転に応じた光損失を引き起こし(図7を参照)、この光損失は、適切な同期化された光変調によって補償することができる。

0037

図7は、ビーム成形ユニット(8)と一緒に偏光子が回転することによる光損失、および出力適合による損失の補償を示している。
本発明は前述の実施形態だけに関連するものではない。

0038

業者には、発明の概念改変および変更を理解することができる。
したがって例えば、本発明は多点構成(米国特許第6028306号を参照のこと)および別の点構成のような別の照明分布にも適用可能であり、ニプコー円板および広視野での検出の際にも適用可能である。

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