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技術 射出成形機の圧力制御装置

出願人 ファナック株式会社
発明者 丸山淳平
出願日 2014年5月13日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-099823
公開日 2015年1月22日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2015-013467
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の射出成形
主要キーワード ピーク圧力値 切り替え接点 設定速 手動入力装置 未完了状態 自動運転プログラム 充填性能 前進量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

射出圧力ピーク圧力発生時点ピーク圧力値を検出するピーク圧力検出部とを有し、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件成立するまでの間、射出圧力が前記検出したピーク圧力値を保持するように圧力制御を行うピーク圧力保持制御部を有し、前記圧力制御部は、ピーク圧力保持制御完了時点から保圧工程の完了時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行う射出成形機圧力制御装置を提供する。

解決手段

本発明の射出成形機の圧力制御装置では、ピーク圧力を検出した時点からピーク圧力値を保持することで、バリが発生するよりも低い圧力値に抑えながら最大の充填効率が得られる。ピーク圧力保持制御完了条件が成立した後は、成形品ヒケを補う保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うため、ピーク圧力を長時間保持することにより成形品に歪みが発生することを防止できる。

概要

背景

インラインスクリュ式射出成形機では、加熱シリンダ内スクリュを回転させながらスクリュを後退させることで、溶融樹脂加熱シリンダの先端部に圧送する計量工程と、その後にスクリュを前進させて金型内に溶融樹脂を充填する射出工程と保圧工程とを行う。

射出工程では、予め設定された射出ストローク射出速度とに基いてスクリュを前進させることで、加熱シリンダ内の溶融樹脂を金型内に充填する。そして射出/保圧切り替え位置まで前進すると、射出工程から保圧工程に切り替わる。保圧工程では、予め設定された保圧圧力保圧時間とに基いて圧力制御を行うことで、溶融樹脂を金型内にフル充填させ、さらに樹脂収縮による成形品ヒケを補う。

特許文献1には、スクリュを前進させて金型キャビティ内への樹脂の充填を開始し、前記キャビティ内で樹脂が満杯になる手前より、前記スクリュのスクリュ位置を維持し、前記キャビティ内を充満させた後、保圧工程に移行する技術が開示されている(図5参照)。

特許文献2には、射出圧力が予め設定した切り替え圧力に達した時点からパック圧力制御用のタイマを計時させ始めるとともに、パック圧力を作用させ、さらに、このタイマのタイムアウトによってパック圧力制御から保圧制御への切り替えを行う技術が開示されている。また、特許文献3には、充填圧力検出値が第1の設定圧力値に達するまで、速度制御によって充填を行い、上記充填圧力の検出値が上記第1の設定圧力値以上になった時点で、制御を速度制御から上記第1の設定圧力値で制御する圧力制御に切り換え、上記圧力制御で充填を行った状態で、充填速度設定速度以下になった時点で、第2の設定圧力値で制御する保圧制御に切り換えを行う技術が開示されている(図6参照)。

概要

射出圧力のピーク圧力発生時点ピーク圧力値を検出するピーク圧力検出部とを有し、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件成立するまでの間、射出圧力が前記検出したピーク圧力値を保持するように圧力制御を行うピーク圧力保持制御部を有し、前記圧力制御部は、ピーク圧力保持制御完了時点から保圧工程の完了時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行う射出成形機圧力制御装置を提供する。本発明の射出成形機の圧力制御装置では、ピーク圧力を検出した時点からピーク圧力値を保持することで、バリが発生するよりも低い圧力値に抑えながら最大の充填効率が得られる。ピーク圧力保持制御完了条件が成立した後は、成形品のヒケを補う保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うため、ピーク圧力を長時間保持することにより成形品に歪みが発生することを防止できる。

目的

本発明の目的は、保圧工程において射出圧力を制御する圧力制御部と、ピーク圧力検出部と、ピーク圧力保持制御部とを備える、射出成形機の圧力制御装置であって、前記ピーク圧力検出部は、射出圧力のピーク圧力発生時点とピーク圧力値を検出し、また、前記ピーク圧力保持制御部は、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件が成立するまでの間、射出圧力が前記検出したピーク圧力値を保持するように圧力制御を行う、射出成形機の圧力制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

射出スクリュを駆動する射出スクリュ駆動部と、射出圧力を検出する射出圧力検出部と、射出工程において前記射出スクリュの移動速度を制御するスクリュ速度制御部と、保圧工程において射出圧力を制御する圧力制御部と、射出工程から保圧工程に切り替え射出保圧切替部と、射出圧力のピーク圧力発生時点ピーク圧力値を検出するピーク圧力検出部とを有し、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件成立するピーク圧力保持制御完了時点までの間、射出圧力が前記検出したピーク圧力値を保持するように圧力制御を行うピーク圧力保持制御部を有し、前記圧力制御部は、前記ピーク圧力保持制御完了時点から保圧工程の完了時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うことを特徴とする射出成形機圧力制御装置

請求項2

前記ピーク圧力保持制御完了条件は、ピーク圧力発生時点から所定時間が経過すること、またはピーク圧力発生時点から所定スクリュ前進量だけスクリュ前進すること、またはスクリュ前進速度が所定速度まで低下することのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の圧力制御装置。

請求項3

前記ピーク圧力検出部は、単位時間あたりの圧力変化量所定変化量以下になった時点、またはスクリュ速度が所定速度以下になった時点をピーク圧力発生時点として検出し、該ピーク圧力発生時点の射出圧力をピーク圧力値として検出することを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の圧力制御装置。

請求項4

前記圧力制御部は、射出保圧切り替え時点からピーク圧力発生時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の射出成形機の圧力制御装置。

請求項5

前記圧力制御部は、射出保圧切り替え時点からピーク圧力発生時点までの間、スクリュ速度が保圧制限速度以下になるように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の射出成形機の圧力制御装置。

技術分野

0001

本発明は、射出成形機圧力制御装置に関する。

背景技術

0002

インラインスクリュ式射出成形機では、加熱シリンダ内スクリュを回転させながらスクリュを後退させることで、溶融樹脂加熱シリンダの先端部に圧送する計量工程と、その後にスクリュを前進させて金型内に溶融樹脂を充填する射出工程と保圧工程とを行う。

0003

射出工程では、予め設定された射出ストローク射出速度とに基いてスクリュを前進させることで、加熱シリンダ内の溶融樹脂を金型内に充填する。そして射出/保圧切り替え位置まで前進すると、射出工程から保圧工程に切り替わる。保圧工程では、予め設定された保圧圧力保圧時間とに基いて圧力制御を行うことで、溶融樹脂を金型内にフル充填させ、さらに樹脂収縮による成形品ヒケを補う。

0004

特許文献1には、スクリュを前進させて金型キャビティ内への樹脂の充填を開始し、前記キャビティ内で樹脂が満杯になる手前より、前記スクリュのスクリュ位置を維持し、前記キャビティ内を充満させた後、保圧工程に移行する技術が開示されている(図5参照)。

0005

特許文献2には、射出圧力が予め設定した切り替え圧力に達した時点からパック圧力制御用のタイマを計時させ始めるとともに、パック圧力を作用させ、さらに、このタイマのタイムアウトによってパック圧力制御から保圧制御への切り替えを行う技術が開示されている。また、特許文献3には、充填圧力検出値が第1の設定圧力値に達するまで、速度制御によって充填を行い、上記充填圧力の検出値が上記第1の設定圧力値以上になった時点で、制御を速度制御から上記第1の設定圧力値で制御する圧力制御に切り換え、上記圧力制御で充填を行った状態で、充填速度設定速度以下になった時点で、第2の設定圧力値で制御する保圧制御に切り換えを行う技術が開示されている(図6参照)。

先行技術

0006

特開2008−74114号公報
特開平2−274522号公報
特開2010−721号公報

発明が解決しようとする課題

0007

金型内の樹脂流路が狭い場合や、薄肉成形の場合などにおいて樹脂をフル充填するには、射出・保圧工程において大きなピーク圧が必要になる場合がある。しかし、ピーク圧が過大になると、加熱シリンダや金型が破損したり、成形品にバリが発生するといった不具合が生じるため、過大なピーク圧力を発生させることなく金型に樹脂をフル充填させるための技術が求められている。

0008

ここで、射出圧力あたりの金型のキャビティ内への樹脂の充填性能を、充填効率と呼ぶことにする。充填効率が高いほど、低い射出圧力で金型に樹脂をフル充填させることが可能になる。高い充填効率を得るには、充填完了または充填完了の少し手前まで過大にならない範囲で高い圧力を維持する圧力制御、すなわちピーク圧力保持制御を行い、その後に成形品のヒケを補う保圧工程に切り替えることが望ましい。

0009

そこで本発明の目的は、保圧工程において射出圧力を制御する圧力制御部と、ピーク圧力検出部と、ピーク圧力保持制御部とを備える、射出成形機の圧力制御装置であって、前記ピーク圧力検出部は、射出圧力のピーク圧力発生時点ピーク圧力値を検出し、また、前記ピーク圧力保持制御部は、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件成立するまでの間、射出圧力が前記検出したピーク圧力値を保持するように圧力制御を行う、射出成形機の圧力制御装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本願の請求項1に係る発明は、射出スクリュを駆動する射出スクリュ駆動部と、射出圧力を検出する射出圧力検出部と、射出工程において前記射出スクリュの移動速度を制御するスクリュ速度制御部と、保圧工程において射出圧力を制御する圧力制御部と、射出工程から保圧工程に切り替える射出保圧切替部と、射出圧力のピーク圧力発生時点とピーク圧力値を検出するピーク圧力検出部とを有し、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件が成立するピーク圧力保持制御完了時点までの間、射出圧力が前記検出したピーク圧力値を保持するように圧力制御を行うピーク圧力保持制御部を有し、前記圧力制御部は、前記ピーク圧力保持制御完了時点から保圧工程の完了時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うことを特徴とする射出成形機の圧力制御装置である。

0011

請求項2に係る発明は、前記ピーク圧力保持制御完了条件は、ピーク圧力発生時点から所定時間が経過すること、またはピーク圧力発生時点から所定スクリュ前進量だけスクリュが前進すること、またはスクリュ前進速度が所定速度まで低下することのうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の圧力制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記ピーク圧力検出部は、単位時間あたりの圧力変化量所定変化量以下になった時点、またはスクリュ速度が所定速度以下になった時点をピーク圧力発生時点として検出し、該ピーク圧力発生時点の射出圧力をピーク圧力値として検出することを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の圧力制御装置である。

0012

請求項4に係る発明は、前記圧力制御部は、射出保圧切り替え時点からピーク圧力発生時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の射出成形機の圧力制御装置である。
請求項5に係る発明は、前記圧力制御部は、射出保圧切り替え時点からピーク圧力発生時点までの間、スクリュ速度が保圧制限速度以下になるように制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の射出成形機の圧力制御装置である。

発明の効果

0013

本発明による射出成形機の圧力制御装置によれば、ピーク圧力を検出した時点からピーク圧力値を保持することで、バリが発生するよりも低い圧力値に抑えながら高い充填効率が得られる。また本発明によれば、ピーク圧力保持制御完了条件が成立した後は、成形品のヒケを補う保圧工程に切り替えるため、ピーク圧力を長時間保持することにより成形品に歪みが発生することを防止できる。

図面の簡単な説明

0014

射出成形機および該射出成形機を制御する制御装置概略構成図である。
本発明に係る圧力制御装置の一実施形態を示すブロック図である。
本発明に係る圧力制御装置を有する射出成形機で成形した場合の射出圧力及びスクリュ位置の、1成形サイクルの間での時間的推移を説明するためのグラフである。
本発明に係る圧力制御装置が実行する圧力制御の処理のフローを説明する図である。
従来技術(特許文献1)に係る射出成形方法で成形した場合の射出圧力及びスクリュ位置の、1成形サイクルの間での時間的推移を説明するためのグラフである。
従来技術(特許文献2,3)に係る射出成形方法で成形した場合の射出圧力及びスクリュ位置の、1成形サイクルの間での時間的推移を説明するためのグラフである。

実施例

0015

以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、射出成形機および該射出成形機を制御する制御装置の概略構成図である。スクリュ3が挿入されたシリンダ1の先端にはノズル2が装着され、シリンダ1の後端の側部には樹脂ペレットをシリンダ1に供給するホッパ4が取り付けられている。スクリュ3は、スクリュ3をその軸方向に駆動する駆動手段としての射出用サーボモータM1、伝動機構及びボールネジナット等の回転運動直線運動に変換する変換機構7によって軸方向に駆動され、射出及び背圧制御がなされるように構成されている。また、スクリュ3は、スクリュ3を回転させるための回転駆動手段としてのサーボモータM2と、ベルトプーリ等で構成される伝動機構6により回転駆動されるようになっている。

0016

射出用サーボモータM1、スクリュ回転用サーボモータM2には、それぞれ、その回転位置・速度を検出する位置・速度検出器Penc1、位置・速度検出器Penc2が取り付けられている。これら位置・速度検出器Penc1,Penc2によって、スクリュ3の位置(スクリュ軸方向の位置)、移動速度(射出速度)、スクリュ3の回転速度を検出できる。また、スクリュ3に加わる溶融樹脂からのスクリュ軸方向の圧力を検出するロードセル等の圧力センサ5が設けられている。

0017

PMCCPU17には、射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶したROM18および演算データの一時記憶等に用いられるRAM19が接続されている。CNCCPU20には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム等を記憶したROM21および演算データの一時記憶等に用いられるRAM22が接続されている。

0018

サーボCPU15には、位置ループ速度ループ電流ループの処理を行うサーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM13やデータの一時記憶に用いられるRAM14が接続されている。更に、サーボCPU15には、サーボCPU15からの指令に基づいて、スクリュ回転用サーボモータM2を駆動するサーボアンプ12や、射出用サーボモータM1を駆動するサーボアンプ11が接続されている。

0019

各サーボモータM1,M2には、前述したように、それぞれ位置・速度検出器Penc1,Penc2が取り付けられている。これら位置・速度検出器Penc1,Penc2からの出力が、サーボCPU15にフィードバックされる。サーボCPU15は、CNCCPU20から指令される各軸(射出用サーボモータM1、または、スクリュ回転用サーボモータM2)への移動指令と位置・速度検出器Penc1、位置・速度検出器Penc2からフィードバックされる検出位置と検出速度に基づいて、位置、速度のフィードバック制御を行うとともに、電流フィードバック制御も実行して、各サーボアンプ11,12を駆動制御する。

0020

また、位置・速度検出器Penc1からの位置フィードバック信号により、スクリュ3の前進位置(軸方向位置)を求める現在位置レジスタが設けられており、該現在位置レジスタによりスクリュ位置を検出できるように構成されている。また、サーボCPU15には、圧力センサ5での検出信号アナログ信号)をA/D変換器16でデジタル信号に変換した樹脂圧力(スクリュにかかる樹脂圧力)が入力されている。

0021

LCD/MDI液晶表示装置付き手動入力装置)25は、LCD表示回路24を介してバス26に接続されている。さらに、不揮発性メモリで構成される成形データ保存用RAM23もバス26に接続されている。この成形データ保存用RAM23には射出成形作業に関する成形条件と各種設定値パラメータマクロ変数等を記憶する。

0022

以上の構成により、PMCCPU17が射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、CNCCPU20がROM21の運転プログラムや成形データ保存用RAM23に格納された成形条件等に基づいて各軸のサーボモータM1,M2に対して移動指令の分配を行なう。また、サーボCPU15は、各軸(射出用サーボモータM1やスクリュ回転用サーボモータM2)に対して分配された移動指令と、位置・速度検出器Penc1,Penc2で検出された位置および速度のフィードバック信号等に基づいて、従来と同様に位置ループ制御、速度ループ制御、さらには電流ループ制御のサーボ制御を行い、いわゆるデジタルサーボ処理を実行する。

0023

次に、本発明に係る射出成形機の圧力制御装置の一実施形態を図2のブロック図を用いて説明する。
射出成形機の圧力制御装置は、スクリュ3を駆動する射出スクリュ駆動部30と、射出圧力を検出する射出圧力検出部40と、射出工程においてスクリュ3の移動速度を制御するスクリュ速度制御部31と、保圧工程において射出圧力を制御する圧力制御部32と、射出工程から保圧工程に切り替える射出保圧切替部50と、射出圧力のピーク圧力発生時点とピーク圧力値とを検出するピーク圧力検出部41と、ピーク圧力保持制御部42とを備える。

0024

スクリュ速度制御部31は、ピーク圧力保持制御部42(接点B)または圧力制御部32(接点A)のいずれかから速度指令受け取り、射出スクリュ駆動部30(サーボアンプ11,12)にトルク指令送り、射出用サーボモータM1を駆動する。
ピーク圧力検出部41は、射出圧力検出部40で検出された射出圧力の値からピーク圧力発生時点とそのピーク圧力を検出する。ピーク圧力検出部41で検出されたピーク圧力はピーク圧力保持制御部42に出力される。

0025

ピーク圧力保持制御部42は、保圧工程において、ピーク圧力発生時点からピーク圧力保持制御完了条件が成立する時点までの間、切り替え接点Bを介して速度指令をスクリュ速度制御部31に与えることにより、射出圧力がピーク圧力検出部41が検出したピーク圧力値を保持するよう圧力制御を行う。

0026

一方、圧力制御部32は、射出圧力検出部40から射出圧力を受け取り、射出保圧切替部50による射出保圧切替え時点からピーク圧力発生時点までの間、及びピーク圧力保持制御完了時点から保圧工程の完了時点までの間は、切り替え接点Aを介して速度指令をスクリュ速度制御部31に与えることにより、保圧工程の設定圧力に基づいて圧力制御を行う。

0027

次に、本発明に係る射出成形機の圧力制御装置により実行される射出圧力の制御を、図3を用いて説明する。
充填時の過大なピーク圧力を低減し、かつ所定の射出圧力以内で高い充填効率を得るには、前述したように、射出保圧切替時に発生するピーク圧力を、充填完了または充填完了の少し手前まで維持するような圧力制御(すなわち、ピーク圧力保持制御)を行い、その後に成形品のヒケを補う保圧工程に切り替えることが望ましい。

0028

図3は、本発明に係る圧力制御装置を有する射出成形機で成形した場合の射出圧力、スクリュ位置の、1成形サイクルの間での時間的推移を説明するためのグラフである。本発明の圧力制御装置による圧力制御では、図3に示されるように、射出工程における速度制御から保圧工程における圧力制御に切り替わり、射出圧力がピーク値になると、ピーク圧力保持制御完了条件が成立するまでの間ピーク圧力を保持し、ピーク圧力保持制御完了時点から保圧工程の完了時点までの間、保圧工程の設定圧力に基いて、図1に示される制御装置10により圧力制御を行う。

0029

図3に示されるように、本発明の射出成形機の圧力制御装置では、ピーク圧力を検出した時点からピーク圧力値を保持することで、バリが発生するよりも低い圧力値に抑えながら高い充填効率が得られる。ピーク圧力保持制御完了条件が成立した後は、成形品のヒケを補う保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行うため、ピーク圧力を長時間保持することにより成形品に歪みが発生することを防止できる。

0030

<ピーク圧力検出部>
射出圧力は、スクリュが軸方向に受ける力をロードセルなどの力検出器を用いて検出することによって取得してもよいし、射出シリンダ内の樹脂圧力を樹脂圧力センサを用いてを検出することによって取得してもよいし、射出スクリュ駆動部30の駆動トルクを検出して取得してもよいし、射出スクリュを油圧で駆動する場合は油圧の圧力を検出して取得してもよい。

0031

射出圧力のピーク値を検出するピーク圧力検出部41は単位時間あたりの圧力変化量を検出し、単位時間当たりの圧力変化量が増加から減少に転じた時点(極大値の発生時点)をピーク圧力発生時点として検出することができる。このとき、ピーク圧力発生を検出した時点は、単位時間当たりの圧力変化量が減少に転じている時点なので、ピーク圧力発生を検出した時点は実際のピーク圧力発生時点よりも1サンプリング時間だけ後になり、ピーク圧力検出時点の圧力値は実際のピーク圧力よりも小さい値となる。しかし、実際のピーク圧力発生時点と、ピーク圧力発生を検出した時点との時間差は小さく、実際のピーク圧力値とピーク圧力検出時点の圧力値との差も小さいことから、検出したピーク圧力値を保持するにあたってピーク圧力発生を検出した時点の圧力値を保持するようにしてもよい。

0032

または、ピーク圧力検出部41は、ピーク圧力発生近傍で単位時間あたりの圧力変化量が所定変化量以下になった時点をピーク圧力発生時点として検出してもよい。ピーク圧力検出部41は、所定変化量が正の値の場合は、圧力の極大値発生時点よりも少し前の時点をピーク圧力発生時点として検出し、一方、所定変化量が負の値の場合は、圧力の極大値発生時点よりも少し後の時点をピーク圧力発生時点として検出する。

0033

または、ピーク圧力検出部41は、スクリュ速度が所定速度以下になった時点をピーク圧力発生時点として検出してもよい。これは、樹脂の充填完了付近においては、キャビティ内への樹脂の流動が減少し、単位時間あたりの射出圧力の上昇量がスクリュ速度とほぼ比例するようになり、したがってピーク圧力の発生時点ではスクリュ速度がゼロになる時点と略一致することを利用している。

0034

このとき、樹脂の種類や成形品の形状によっては、ピーク圧力発生時点に対応するスクリュ速度は変化するため、前記所定速度は樹脂の種類や成形品の形状によって予め決めておいてもよいし、オペレータが設定するようにしてもよい。

0035

<ピーク圧力保持制御部>
ピーク圧力保持制御部42は、射出圧力がピーク圧力を保持するように、スクリュ速度を操作して圧力制御を行なってもよいし、射出スクリュ駆動部30の駆動トルクを操作して圧力制御を行なってもよい。また、ピーク圧力保持制御中は、スクリュは軸方向に完全に停止するのでなく、圧力を保持するために前進する場合がある。この時の前進速度は、樹脂の種類や成形品の形状、または金型への樹脂の充填状態によって変える。なお、射出保圧切り替え後からピーク圧力発生時点までの間は、保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行ってもよいし、スクリュが停止するように制御してもよいし、スクリュ速度が所定速度になるように制御してもよい。

0036

ピーク圧力保持制御完了条件としては、ピーク圧力発生時点から所定時間が経過することとしてもよいし(図1に示される制御装置10は計時手段を備えている。)、またはピーク圧力発生時点から所定スクリュ前進量だけスクリュが前進することとしてもよい。スクリュ3の前進量は、射出用サーボモータM1に取り付けられた位置・速度検出器Penc1からサーボCPU15にフィードバックされる位置検出信号を用いて計測できる。

0037

または、ピーク圧力保持制御完了条件は、スクリュ前進速度が所定速度まで低下することとしてもよい。スクリュ3の前進速度は、射出用サーボモータM1に取り付けられた位置・速度検出器Penc1からサーボCPU15にフィードバックされる速度検出信号を用いて計測できる。これは、充填未完了状態では金型のキャビティ内へ樹脂が流動するため、ピーク圧力を保持するためのスクリュ速度が大きいが、充填完了に近づくにしたがってキャビティ内へ樹脂の流動が減少し、ピーク圧力を保持するためのスクリュ速度が小さくなることを利用している。スクリュ前進速度が所定速度まで低下してからピーク圧力保持制御を完了することで、充填完了付近まではピーク圧力を保持し、その後は成形品のヒケを補う保圧工程の設定圧力に基いて圧力制御を行う。

0038

図4は本発明に係る圧力制御装置が実行する圧力制御の処理のフローを説明する図である。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA01]射出工程を実行する。
●[ステップSA02]射出保圧工程切り替えを実行する。
●[ステップSA03]設定圧力になるように圧力制御を行う。
●[ステップSA04]ピーク圧力が発生したか否か判断し、発生した場合(YES)には、ステップSA05へ移行し、発生していない場合(NO)、ステップSA03へ戻る。
●[ステップSA05]ピーク圧力を保持するように制御を実行する。
●[ステップSA06]ピーク発生時点から所定時間が経過したか否か判断し、所定時間が経過した場合(YES)には、ステップSA07へ移行し、所定時間が経過していない場合(NO)には、ステップSA05へ戻る。
●[ステップSA07]設定圧力になるように圧力制御を実行する。
●[ステップSA08]保圧工程完了か否か判断し、保圧工程が完了した場合(YES)には、ステップSA09へ移行し、保圧工程が完了していない場合(NO)には、ステップSA07へ戻る。
●[ステップSA09]計量工程および減圧工程を実行し、処理を終了する。

0039

1シリンダ
2ノズル
3スクリュ
4 ホッパ
5圧力センサ
6伝動機構
7変換機構

10制御装置
11サーボアンプ
12 サーボアンプ
13 ROM
14 RAM
15サーボCPU
16 A/D変換器
17 PMCCPU
18 ROM
19 RAM
20CNCCPU
21 ROM
22 RAM
23成形データ保存用RAM
24LCD表示回路
25 LCD/MDI
26バス

30射出スクリュ駆動部
31スクリュ速度制御部
32圧力制御部

40射出圧力検出部
41ピーク圧力検出部
42 ピーク圧力保持制御部

50射出保圧切替部

M1射出用サーボモータ
Penc1 位置・速度検出器

M2スクリュ回転用サーボモータ
Penc2 位置・速度検出器

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