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技術 ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩の製造方法

出願人 花王株式会社
発明者 宮崎敦史
出願日 2013年6月27日 (7年5ヶ月経過) 出願番号 2013-134581
公開日 2015年1月19日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2015-010040
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 保存開始前 臭い評価 抜出量 カルボン酸塩構造 三枚後退翼 出来高 悪化防止 脂肪アルコールアルコキシレート
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

反応槽残留したまま保存されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩のにおいの悪化を防止でき、においの少ないポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩を製造できる方法の提供。

解決手段

貴金属触媒(B)を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液保存方法であって、水溶液中の(A)の濃度を5質量%以上、15質量%以下とし、温度を20℃以上、40℃未満として保存する、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法、及びこの保存方法を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造方法。

概要

背景

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル末端カルボン酸置換した化合物であり、化粧品乳化剤可溶化剤分散剤ゲル化剤洗浄基剤等に使用することができる界面活性剤として知られている。

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩の製造方法は種々知られているが、その一つに、貴金属触媒の存在下でポリオキシアルキレンアルキルエーテルを酸素酸化させる方法がある(特許文献1〜3)。また、特許文献4には、ポリアルコキシアルコールまたは脂肪アルコールアルコキシレート酸化してエーテル酢酸を製造するにあたり、ポリアルコキシアルコールまたは脂肪アルコールアルコキシレートに反応生成物と同じエーテル酢酸を予め加えてから反応を行う方法が記載されている。

概要

反応槽残留したまま保存されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩のにおいの悪化を防止でき、においの少ないポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩を製造できる方法の提供。貴金属触媒(B)を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液保存方法であって、水溶液中の(A)の濃度を5質量%以上、15質量%以下とし、温度を20℃以上、40℃未満として保存する、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法、及びこの保存方法を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造方法。なし

目的

本発明は、このような問題を解決し、品質の良いポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩を安定的に製造できる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

貴金属触媒(B)を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液保存方法であって、水溶液中の(A)の濃度を5質量%以上、15質量%以下とし、温度を20℃以上、40℃未満として保存する、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項2

保存時間が24時間以上、30日未満である、請求項1記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項3

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)のアルキル基が、炭素数8〜24の直鎖または分岐のアルキル基である、請求項1又は2記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項4

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)のオキシアルキレン基が、炭素数2〜4の直鎖または分岐のオキシアルキレン基である、請求項1から3のいずれか記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項5

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)のオキシアルキレン基の平均付加モル数が0.1以上、100以下である、請求項1から4のいずれか記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項6

不活性ガス雰囲気下に行う、請求項1から5のいずれか記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項7

撹拌下に行う、請求項1から6のいずれか記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項8

貴金属触媒(B)が、白金族元素から選ばれる1種以上の元素を含有する、請求項1から7のいずれか記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法。

請求項9

下記工程1〜5を含有する、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造方法。工程1:反応容器内の水性媒体中で、貴金属触媒(B)の存在下に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酸素と接触させて酸化し、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)を含有する反応液を得る工程工程2:工程1で得られた反応液の30質量%以上、90質量%以下を反応容器から抜き出す工程工程3:工程2の後に、反応容器内に残留する反応液に水を加えてポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5質量%以上、15質量%以下の水溶液に調整する工程工程4:前記水溶液を20℃以上、40℃未満の温度で保存する工程工程5:工程2〜4のいずれかの後に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを添加する工程

請求項10

前記工程1〜5を繰り返す、請求項9記載のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩の製造方法に関し、特に新規保存方法を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩の製造方法に関する。

背景技術

0002

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル末端カルボン酸置換した化合物であり、化粧品乳化剤可溶化剤分散剤ゲル化剤洗浄基剤等に使用することができる界面活性剤として知られている。

0003

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩の製造方法は種々知られているが、その一つに、貴金属触媒の存在下でポリオキシアルキレンアルキルエーテルを酸素酸化させる方法がある(特許文献1〜3)。また、特許文献4には、ポリアルコキシアルコールまたは脂肪アルコールアルコキシレート酸化してエーテル酢酸を製造するにあたり、ポリアルコキシアルコールまたは脂肪アルコールアルコキシレートに反応生成物と同じエーテル酢酸を予め加えてから反応を行う方法が記載されている。

先行技術

0004

特開昭56−169644号公報
特開昭62−198641号公報
特開昭62−269746号公報
特開平1−146840号公報

発明が解決しようとする課題

0005

一般に、貴金属触媒の存在下でポリオキシアルキレンアルキルエーテルを酸素酸化させる方法では、ある程度の反応率(例えば60%程度)を得るために比較的長時間を要する。従って工業的に製造を行う場合、反応時間を短縮することが望まれる。特許文献4の製法は、反応時間を短縮し得る方法であるとされているが、におい等、品質の良いポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸を安定的に製造するための具体的な条件等については十分に言及されていない。

0006

特許文献4のような知見に関連する、回分型反応器における反応時間短縮のための工業的に有用な手段としては、反応終了後反応液をある程度反応槽残留させて保存し、次の反応開始時にその状態から反応を開始して、保存された残留物を予め添加される反応生成物として用いることが挙げられる。しかし、反応槽に残留させたまま保存すると数日でにおいが悪化し、これを用いて製造した製品のにおいも悪化してしまうという問題がある。またこのような場合以外にも、製造現場都合によって反応工程の途中で待機状態となる状況があり、そのような場合にも製品のにおいが悪化する問題がある。本発明は、このような問題を解決し、品質の良いポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩を安定的に製造できる方法を提供することを課題としている。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、貴金属触媒(B)を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法であって、水溶液中の(A)の濃度を5質量%以上、15質量%以下とし、温度を20℃以上、40℃未満として保存する、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液の保存方法を提供する。この保存方法はポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造に関連して好ましく用いられ、従って本発明はまた、下記工程1〜5を繰り返す、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造方法をも提供する。

0008

工程1:反応容器内の水性媒体中で、貴金属触媒(B)の存在下に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを酸素と接触させて酸化し、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)を含有する反応液を得る工程
工程2:工程1で得られた反応液の30質量%以上、90質量%以下を反応容器から抜き出す工程
工程3:工程2の後に、反応容器内に残留する反応液に水を加えてポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5質量%以上、15質量%以下の水溶液に調整する工程
工程4:前記水溶液を20℃以上、40℃未満の温度で保存する工程
工程5:工程2〜4のいずれかの後に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを添加する工程

発明の効果

0009

本発明によれば、反応槽に残留したまま保存され或いは待機状態とされるポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩のにおいの悪化を防止できる保存方法、これを用いてにおいの少ないポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩を製造できる方法が提供される。

0010

本発明において、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)は分子内にエーテル結合カルボン酸塩構造をもつ化合物であって、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
RO−(AO)n−CH2−COO−M (1)
〔式中、Rは炭素数8以上、24以下の炭化水素基、AOは炭素数2以上、4以下の直鎖または分岐アルキレンオキシ基、nはAOの平均付加モル数であり、0.1以上、100以下の数、Mはアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属である。アルカリ金属としてはナトリウムカリウムから選ばれる1種以上が挙げられ、アルカリ土類金属としてはマグネシウムカルシウムから選ばれる1種以上が挙げられる。〕

0011

式中の構造は、用途等に応じて適宜決定できるが洗浄基剤としての性能の観点からは、Rの炭素数は10以上が好ましく、12以上がより好ましい。また、同様の観点からRの炭素数は18以下が好ましく14以下がより好ましい。また、Rの炭化水素基は、飽和でも不飽和でもよく、直鎖でも分岐鎖でもよく、1級でも、2級でもよい。

0012

原料としての汎用性や経済性の観点からは、AOは炭素数2のエチレンオキシ基が好ましく、全AOのうち80モル%以上がエチレンオキシ基であることが好ましい。反応液中における流動性の観点からは、nは1以上が好ましく、2以上がより好ましい。また、同様の観点からnは10以下が好ましく、7以下がより好ましい。尚、勿論一般式(1)で表される複数の構造の原料を混合した状態で反応することもできる。

0013

ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)は対応するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、即ち下記一般式(2)で表される化合物を貴金属触媒(B)の存在下、酸素によって酸化することで得られる。
RO−(AO)n−CH2−CH2−OH (2)
〔式中、R及びAOは一般式(1)と同様の意味を表す。〕

0014

本発明に用いられる貴金属触媒(B)は上記酸化反応を効率的に進行させるものであり、白金族元素から選ばれる1種以上の元素を含有することが好ましい。具体的には、ルテニウムロジウムパラジウムオスミウムイリジウム及び白金から選ばれる1種以上の元素を含有することが好ましく、パラジウム及び白金から選ばれる1種以上の元素を含有することがより好ましい。

0015

また、貴金属触媒(B)が、白金族元素から選ばれる1種以上の元素(以下、触媒第1成分という)を含有する場合、更に、触媒成分として、スズ、ビスマスセレンテルル及びアンチモンから選ばれる1種以上の元素(以下、「触媒第2成分」という)を含有することが好ましい。

0016

更に、貴金属触媒(B)が、触媒第1成分及び触媒第2成分を含有する場合、更に、触媒成分として、希土類元素から選ばれる1種以上の元素(以下、「触媒第3成分」という)を含有することができる。

0017

貴金属触媒(B)は、担体担持させた担持触媒として用いるのが好ましい。担体は無機担体が好ましく、例えば、活性炭アルミナシリカゲル活性白土珪藻土等が挙げられる。なかでも共存するアルカリ物質に対する耐久性の観点で活性炭が好ましい。触媒第1成分の担持量は、反応活性の観点から、担持触媒全体の0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上が更に好ましい。また、触媒第1成分の担持量は、経済性の観点から20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、13質量%以下が更に好ましい。

0018

本発明に用いられる貴金属触媒(B)は、例えば特開昭62−269746号公報等に記載の、公知の方法で製造することができる。例えば、触媒第1成分の元素を含む化合物(塩化パラジウム塩化白金酸等)の水溶液、触媒第2成分の元素を含む化合物(塩化ビスマス五塩化アンチモン等)の水溶液、および必要に応じて触媒第3成分の元素を含む化合物(塩化セリウム塩化ランタン等)の水溶液を、水中で活性炭等の担体に吸着させた後、触媒成分の還元処理を行う方法で製造できる。

0019

酸化反応に用いる酸素としては、酸素ガス、酸素を窒素希釈した酸素含有ガス、空気などの種々の酸素含有気体を用いることができるが、反応速度の観点から酸素濃度80%以上、100%以下のものが好ましい。

0020

本発明の保存方法によれば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを貴金属触媒(B)の存在下、酸素によって酸化することで得られる、貴金属触媒(B)を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の水溶液は、水溶液中の(A)の濃度が5質量%以上、15質量%以下であり、温度が20℃以上、40℃未満となるように調整されて保存される。

0021

上に述べたように、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)を貴金属触媒(B)と接触させたまま保存すると、製品のにおいが悪化する問題がある。本発明者らの知見によれば、においの悪化を防ぐためには、保存中の(A)と(B)との接触頻度を少なくする必要があり、そのためには水を添加して(A)の濃度を低くすることが有効である。においの悪化を防ぐ観点から、(A)の濃度は15質量%以下であり、13質量%以下にすることが好ましい。一方経済的な観点からは、(A)の濃度は5質量%以上であり、7質量%以上にすることが好ましい。また、においの悪化防止と経済的な観点から(A)の濃度は5〜15質量%であり、7〜13質量%が好ましい。

0022

保存開始時における(A)の濃度範囲が上記濃度範囲よりも高い場合には、保存開始前に水を加えて希釈し、上記濃度範囲となるように調整する。なお、保存開始時に水を添加した場合は、その水を反応時に添加する水としてそのまま使用できる。

0023

水に加えて、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを共存させてもよい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを共存させる場合、その含有量は、におい悪化防止の観点より、保存される水溶液中1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましい。一方、次回の反応の濃度調製の観点より、50質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。また、におい悪化の防止と、効率の観点から、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は1〜50質量%が好ましく、2〜25質量%がより好ましく、3〜15質量%がさらに好ましい。

0024

保存中の(A)と(B)との接触頻度を少なくし、においの悪化を防止するためには、低温条件下で保存することも有効である。かかる観点より、保存時の温度は40℃未満であり、37℃未満に調整することが好ましい。しかし、過度に冷却することは溶液の粘度の上昇を招くため、保存時の温度は20℃以上であり、25℃以上に調整することが好ましい。また、取扱い性とにおい悪化防止の観点より、保存時の温度は20℃〜40℃未満であり、さらに25℃〜37℃未満に調整することが好ましい。

0025

上記保存は、不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴンヘリウムネオンクリプトンキセノンなどを用いることができる。また、保存中は、触媒の沈降を防ぐために撹拌しておくことが好ましい。

0026

上記保存期間としては特に限定されるものではないが、回分型反応器中で次回の反応に備えて保存する状況を考えると、通常は24時間以上、30日未満程度である。本発明の保存方法は、こうした保存期間中に反応容器内に残存する反応液のにおいの悪化を防止する効果を奏するが、この効果は保存が数日以上、例えば4日以上に及ぶ場合に顕著に表れる。

0027

本発明はまた、次の工程1〜5を繰り返す、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の製造方法を提供する。
工程1:反応容器内の水性媒体中で、貴金属触媒(B)の存在下に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを酸素と接触させて酸化し、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)を含有する反応液を得る工程
工程2:工程1で得られた反応液の30質量%以上、90質量%以下を反応容器から抜き出す工程
工程3:工程2の後に、反応容器内に残留する反応液に水を加えてポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5質量%以上、15質量%以下の水溶液に調整する工程
工程4:前記水溶液を20℃以上、40℃未満の温度で保存する工程
工程5:工程2〜4のいずれかの後に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを添加する工程

0028

(工程1)
工程1はポリオキシアルキレンアルキルエーテルを酸素と接触させて、酸化する工程である。上に述べたように、一般式(2)のポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物を貴金属触媒(B)の存在下、酸素によって酸化することで、一般式(1)のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)を得る。

0029

工程1の水性媒体(液相)中のポリオキシアルキレンアルキルエーテルの濃度は、経済性の観点から5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、反応液の粘度の観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。また、経済性と反応液の取扱い性の観点から、5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましい。

0030

工程1において、貴金属触媒(B)は前述したものが用いられ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルに対して、反応速度の観点から0.1質量%以上となる量で用いることが好ましく、2%以上がより好ましい。経済性の観点より、貴金属触媒は20質量%以下となる量で用いることが好ましく、15質量%以下がより好ましい。また、反応性と経済性の観点から、質量比で0.1〜20%となる量で用いることが好ましく、更に2〜15%が好ましい。

0031

工程1は、酸性条件下、アルカリ性条件下のいずれにおいても可能であるが、反応速度の観点からアルカリ性条件下で行うことが好ましい。このとき用いるアルカリ物質としては、水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等が挙げられるが、なかでも、アルカリ金属水酸化物が好ましい。アルカリ物質は、液相のpHが9〜14となるような量で用いることが好ましい。

0032

工程1で用いる酸素としては、前述のように空気などの種々の酸素含有気体を用いることができるが、反応速度の観点から酸素濃度80%〜100%のものが好ましい。

0033

工程1における反応温度としては、円滑に反応を進める観点から、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。また、におい悪化防止の観点から80℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましい。また、反応性とにおい劣化防止の観点から40〜80℃、更に50〜70℃が好ましい。

0034

工程1における反応圧力としては、酸素の反応液への溶解度を高める観点から絶対圧力として0.05MPa以上が好ましく、0.1MPa(常圧)以上がより好ましい。また、装置の耐圧性の観点から、1.0MPa以下が好ましく、0.5MPa以下がより好ましい。また酸素の反応液への溶解度を高める観点及び装置の耐圧性の観点から、絶対圧力として0.05〜1.0MPaが好ましく、0.1(常圧)〜0.5MPaがより好ましい。

0035

工程1においては、攪拌槽型反応器を用いて液相を撹拌しながらポリオキシアルキレンアルキルエーテルの酸素酸化を行う。液相の撹拌は、例えば三枚後退翼、フルゾーン翼タービン翼マックスブレンド翼等の攪拌翼を備えた攪拌機により行うことができる。

0036

工程1において、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルカリ物質、水、貴金属触媒(B)はそれぞれ、連続的もしくは断続的に、反応器仕込むことができる。アルカリ物質は一般に水溶液として使用できるが、この仕込み方法としては、液相のpHが所定の値を維持するよう、連続的又は断続的に仕込んでもよい。

0037

(工程2)
工程2は工程1で得られたポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)を含有する反応液の30質量%以上、90質量%以下を反応容器から抜き出す工程である。

0038

1バッチ当たりの出来高を高める観点から、工程2の抜き出し量を全反応液の30質量%以上とすることが好ましく、40質量%以上とすることがより好ましく、50質量%以上とすることが更に好ましい。また、粘度を低く制御して1バッチ当たりの反応時間を短くする観点から、工程2の抜出量を全反応液の90質量%以下とすることが好ましく、80質量%以下とすることがより好ましく、70質量%以下とすることが更に好ましい。また、高い生産性を確保するためには、工程2の抜き出し量を全反応液の30〜90質量%とすることが好ましく、40〜80質量%とすることがより好ましく、50〜70質量%とすることがさらに好ましい。

0039

抜き出した反応液からは、ろ過によって、貴金属触媒(B)を除くことができる。除いた貴金属触媒(B)は、そのまま、あるいは活性化処理の後、反応槽にもどして次の反応に用いることができる。

0040

ろ過後の触媒を除いた液相には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)が溶解しているので、pH調整をした後、そのまま界面活性剤溶液として使用するか、或いは、塩酸等の鉱酸酸分解して抽出工程を経て、遊離のカルボン酸を得ることができる。

0041

(工程3)
工程3は、反応容器内に残留する反応液に水を加えてポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5質量%以上、15質量%以下の水溶液に調整する工程である。

0042

工程3において、添加する水の量は、におい悪化防止の観点から、添加後のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が15質量%以下になるように加える。添加する水の量は、同様の観点から、添加後のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が13質量%以下になるようにすることが好ましい。また、添加する水の量は、経済性の観点から、添加後のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5質量%以上になるように加える。添加する水の量は、同様の観点から、添加後のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が7質量%以上になるようにすることが好ましい。また経済性と品質の観点から、添加する水の量は、添加後のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5〜15質量%になる量であり、7〜13質量%になる量が好ましい。

0043

(工程4)
工程4は、工程3の水溶液を20℃以上、40℃未満の温度で保存する工程である。工程4における保存温度は、品質の観点および粘度の観点から、20℃以上、40℃未満であり、25℃以上、37℃未満が好ましい。なお温度調整は工程3の前に行ってもよく、また工程3と同時に行ってもよい。

0044

工程4は、不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノンなどを用いることができる。また保存中は、触媒の沈降を防ぐために反応容器内の水溶液を適宜撹拌しておくことが好ましい。

0045

工程4における保存期間としては特に限定されるものではないが、通常は4時間以上、30日未満程度である。本発明の保存方法は、こうした保存期間中に反応容器内に残存する反応液のにおいの悪化を防止する効果を奏するが、この効果は保存が数日以上、例えば4日以上に及ぶ場合に顕著に表れる。

0046

(工程5)
工程5は工程2〜4のいずれかの後に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを添加する工程である。その添加量は、次いで行われる工程1のポリオキシアルキレンアルキルエーテルの添加量以下となる量であればよく、添加後のポリオキシアルキレンアルキルエーテル含有量が、におい悪化防止の観点と、次回の反応の濃度調製の観点から、1〜50質量%となる添加量が好ましく、2〜25質量%となる添加量がより好ましく、3〜15質量%となる添加量がさらに好ましい。

0047

工程5の実施は工程2〜工程4のあいだならどこで行ってもよいが、粘度の観点から工程3、工程4、工程5をこの順で行うことが好ましい。工程3と工程4の間に行う場合、工程5の実施後の反応容器内の水溶液中のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)の濃度が5質量%以上、15質量%以下であるように行う必要がある。

0048

これらの工程を繰り返すことで、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩の製造中に反応液を反応槽に残留した触媒と接触させたまま保存又は待機するような場合に、製品のにおいが悪化する問題を回避することができ、においの少ないポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩を効率よく得ることができる。

0049

実施例1
1Lステンレス製容器に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)として濃度20質量%のポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム平均EO付加モル数2.5)水溶液542.93g、貴金属触媒(B)としてPd−Pt−Bi/C触媒(含水率58.3質量%)13.2g、水558.97gを加え、濃度10質量%のポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム、触媒混合水溶液とした。この水溶液をマグネティックスターラーで撹拌しながら、窒素雰囲気下、35℃で保存した。保存開始後14日目のにおいを確認したところ、保存開始時と変化がなかった。
また、14日目の保存液255.84gにポリオキシエチレンドデシルエーテル(含水率6.5質量%)38.50g、48%NaOH8.70gを加えて、60℃で酸素を反応液内に流通させポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸塩水溶液を得た。ろ過後にこのエーテル酢酸水溶液の官能評価(におい評価)を行ったところ、工程1の方法で製造された通常のポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム(平均EO付加モル数2.5)水溶液と同程度であった。

0050

比較例
1Lステンレス製容器に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩(A)として濃度20質量%のポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム(平均EO付加モル数2.5)水溶液1172.08g、貴金属触媒(B)としてPd−Pt−Bi/C触媒(含水率58.3質量%)28.50gを加え、濃度20質量%のポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム、触媒混合水溶液とした。この水溶液を、マグネティックスターラーで撹拌しながら、窒素雰囲気下、40℃で保存した。保存開始後4日目のにおいを確認したところ、保存開始時よりもにおいが悪化していた。
また、4日目の保存液120.00gにポリオキシエチレンドデシルエーテル(含水率6.5質量%)38.62g、48%NaOH8.70g、水129.47gを加えて、60℃で酸素を反応液内に流通させポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸塩水溶液を得た。ろ過後にこのエーテル酢酸水溶液の官能評価(におい評価)を行ったところ、工程1の方法で製造された通常のポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム(平均EO付加モル数2.5)水溶液よりもにおいが悪化していた。

0051

評価方法
実施例及び比較例で得られた各エーテル酢酸水溶液50gを100mLスクリュー管に入れ、パネラー健常者)4人による瓶口での官能評価(臭い評価)を行った。官能評価は下記に示す0〜5の6段階の数値にて評価を行い、4人の平均値で示した。結果を表1に示す。なお、工程1の方法で製造されたポリオキシエチレンドデシルエーテル酢酸ナトリウム(平均EO付加モル数2.5)水溶液を本手法で評価すると2.5であった。

0052

<臭いの評価基準
0:無臭
1:判別できない弱い臭い
2:弱いが判別可能な臭い
3:明らかにわかる臭い
4:強い臭い
5:強烈な臭い

実施例

0053

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