図面 (/)

技術 希土類磁石粉末

出願人 株式会社村田製作所国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 高橋亨高木健太尾崎公洋
出願日 2013年6月19日 (7年6ヶ月経過) 出願番号 2013-128419
公開日 2015年1月8日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2015-005550
状態 特許登録済
技術分野 コア、コイル、磁石の製造 金属質粉又はその懸濁液の製造 硬質磁性材料 粉末冶金
主要キーワード X線回折法 電子回折図形 スポット分析 乾式レーザー 微結晶体 最大磁界 金属合金粉末 累積百分率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2015年1月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

粉末粒径が比較的大きくても高い保磁力を有し得るSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末を提供する。

解決手段

Sm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末において、主相の平均結晶粒径を1μm以下とし、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比を0.01〜0.80とする。

概要

背景

希土類磁石は、磁束密度が高く極めて強力な永久磁石として、種々の用途に用いられている。代表的な希土類磁石として、Nd2Fe14Bを主相とするネオジム磁石が知られている。このネオジム磁石には、一般的に耐熱性および保磁力強化するためにジスプロシウムが添加されている。しかしながら、ジスプロシウムは希少希土類元素であることに加え、産出地が限られているため価格が安定せず、できるだけジスプロシウムを用いない希土類磁石が求められている。

このような状況下、ジスプロシウムを用いない希土類磁石として、希土類としてSmを用いた磁石が注目されている。このようなSmを含む磁石としては、Sm−Fe−N系磁石が知られている(特許文献1)。また、このような磁石の粉末の製造方法として、原料のSm−Fe金属合金粉末、Smの酸化物および還元剤を、還元拡散法により処理する方法が知られている(特許文献2)。

概要

粉末粒径が比較的大きくても高い保磁力を有し得るSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末を提供する。Sm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末において、主相の平均結晶粒径を1μm以下とし、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比を0.01〜0.80とする。

目的

本発明は、粉末粒径が比較的大きくても高い保磁力を有し得るSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

Sm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末であって、主相の平均結晶粒径が1μm以下であり、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比が0.01〜1.00であることを特徴とする磁石粉末。

請求項2

乾式レーザー回折法で測定した粉末平均粒径が10〜300μmであることを特徴とする、請求項1に記載の磁石粉末。

請求項3

透過型電子顕微鏡エネルギー分散X線スポット分析で測定した主相に対する粒界層のSmピーク強度比が、0.7〜1.0であることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁石粉末。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の磁石粉末の製造方法であって、サマリウムおよび鉄から構成される原料粉末水素雰囲気下で加熱し、続いて、減圧下で加熱し、ついで、窒化することを含む製造方法。

請求項5

減圧下での加熱を760℃〜840℃で行うことを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、希土類磁石粉末、特にSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

希土類磁石は、磁束密度が高く極めて強力な永久磁石として、種々の用途に用いられている。代表的な希土類磁石として、Nd2Fe14Bを主相とするネオジム磁石が知られている。このネオジム磁石には、一般的に耐熱性および保磁力強化するためにジスプロシウムが添加されている。しかしながら、ジスプロシウムは希少希土類元素であることに加え、産出地が限られているため価格が安定せず、できるだけジスプロシウムを用いない希土類磁石が求められている。

0003

このような状況下、ジスプロシウムを用いない希土類磁石として、希土類としてSmを用いた磁石が注目されている。このようなSmを含む磁石としては、Sm−Fe−N系磁石が知られている(特許文献1)。また、このような磁石の粉末の製造方法として、原料のSm−Fe金属合金粉末、Smの酸化物および還元剤を、還元拡散法により処理する方法が知られている(特許文献2)。

先行技術

0004

特開2000−114018号公報
特開2006−269637号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献2に記載の方法では、母合金粉砕して原料粉末を作るため、原料粉末はほぼ単結晶でできており、結晶粒径粉体粒径と同程度になる。そのため原料粉末の粒径が10μm以上になると必要な保磁力が得られない問題がある。一方、ボンド磁石に適用する場合、充填性の点で粉末の粒径は大きいのが望ましい。磁石粉末の粒径が10μmより小さくなると磁石粉末の樹脂への充填性が低下し、ボンド磁石の飽和磁束密度が低下する。また、粉末の粒径が10μmより小さくなると発火の危険も生じる。

0006

したがって、本発明は、粉末粒径が比較的大きくても高い保磁力を有し得るSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記問題を解消すべく鋭意検討した結果、Sm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末において、粉末を多結晶化または微細組織化して主相の平均結晶粒径を小さくし、主相の他に存在するFe相を所定の割合とすることにより、粉末粒径が比較的大きくても高い保磁力を達成できることを見出した。

0008

本発明の第1の要旨によれば、Sm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末であって、主相の平均結晶粒径が1μm以下であり、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比が0.01〜0.80であることを特徴とする磁石粉末が提供される。

0009

また、本発明の第2の要旨によれば、上記の磁石粉末の製造方法であって、サマリウムおよび鉄から構成される原料粉末を水素雰囲気下で加熱し、続いて、減圧下で加熱し、ついで、窒化することを含む製造方法が提供される。

発明の効果

0010

本発明によれば、主相の平均結晶粒径を1μm以下とし、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比を0.01〜0.80とすることにより、粉末粒径が比較的大きくても高い保磁力を有し得るSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末が提供される。

図面の簡単な説明

0011

図1は、走査型透過電子顕微鏡TEM)により撮影した実施例1の磁石粉末の断面の画像である。

0012

本発明の磁石粉末は、Sm−Fe−N系材料から構成され、主相(結晶粒と粒界層とを含む微細組織構造を有し、その主相の平均結晶粒径が1μm以下、好ましくは400nm以下であり、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比が0.01〜1.00、好ましくは0.01〜0.80であることを特徴とする。本発明の磁石粉末は、上記範囲の平均結晶粒径およびSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比を有することにより、非常に高い保磁力を有する。

0013

ここで主相とは、磁石粉末を構成する相の中で最も存在比率が高い相を意味し、本発明の磁石粉末においては、Sm2Fe17Nx(xは2〜4である)相である。また、粒界層は、主相の間に存在する層を意味し、Fe相を含み得る。

0014

上記平均結晶粒径は、例えば、走査型透過電子顕微鏡(TEM)により磁石粉末の断面像(以下、TEM像ともいう)を取得し、インターセプト法にて、具体的にはTEM像に縦横それぞれ複数本、例えば10本の直線を任意に引き、それぞれの直線上にある結晶粒子の数を数え、直線の長さを結晶粒子の数で割り、20本での平均値を計算することにより求めることができる。

0015

上記Sm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比は、X線回折装置を用いて、母集団より複数、例えば3回サンプリングしそれぞれのピークを測定し、その強度比を求め、3回の平均値を計算することにより求めることができる。

0016

一の態様において、本発明の磁石粉末は、乾式レーザー回折法で測定した粉末の平均粒径が10〜300μm、好ましくは10〜50μm、より好ましくは20〜40μmであってもよい。このような平均粒径とすることにより、高い保磁力が得られ、ボンド磁石に適用する場合の樹脂への充填性が向上する。

0017

本明細書において平均粒径とは、平均粒径D50(体積基準累積百分率50%相当粒径)を意味する。かかる平均粒径D50は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−950)により測定することができる。

0018

一の態様において、本発明の磁石粉末は、透過型電子顕微鏡(TEM)のエネルギー分散X線(EDX)スポット分析で測定した主相のSmピークに対する粒界層のSmピークの強度比が、0.7〜1.0であってもよい。

0019

上記のEDXスポット分析のスポット径は、粒界層の厚みと同等、具体的には1〜30nm、例えば10nmである。主相と粒界層との境界は、TEMの電子線回折分析により決定することができる。

0020

本発明の磁石粉末は、Sm:Fe:Nの割合(at%)が、9〜11:76〜81:11〜14であることが好ましい。Sm:Fe:N原子比をかかる範囲とすることにより高い保磁力を得ることができる。上記の割合は、蛍光X線分析により求めることができる。

0021

本発明の磁石粉末は、400kA/m以上の保磁力を有し得る。

0022

本発明の磁石粉末は、以下のように製造することができる。

0023

(1)原料磁石粉末の調製
まず、原料金属のサマリウムおよび鉄を配合する。サマリウムと鉄の配合割合は、特に限定されないが、例えば、サマリウムが10〜20原子%、好ましくは13〜15原子%であり、その残部が鉄である。

0024

上記の割合で配合したサマリウムと鉄の混合物を、例えば溶解鋳造して母材を得、これを粉砕して、Sm−Fe系の原料磁石粉末を得る。

0025

上記の溶解鋳造は、特に限定されないが、好ましくは不活性ガス雰囲気下、例えばアルゴン雰囲気下で超音波溶融により行われる。得られた母材の組織均質化するために、さらに母材を熱処理することが好ましい。かかる熱処理は、好ましくは不活性ガス雰囲気下、例えばアルゴン雰囲気下、1000〜1200℃、例えば1100℃で、24〜96時間、例えば50時間行われる。

0026

母材の粉砕は、自体公知の方法により行うことができる。例えば、クラッシャースタンプミルボールミル等により粉砕することができる。

0027

上記粉砕は、好ましくは、低酸素濃度、例えば酸素濃度100ppm以下、好ましくは10ppm以下の不活性ガス雰囲気下、例えばアルゴン雰囲気下で行われる。

0028

ついで、得られた原料磁石粉末を、徐酸化させる。徐酸化は、例えば不活性ガス雰囲気下に原料磁石粉末を置き、不活性ガスを徐々に酸素置換することにより行うことができる。

0029

上記のように処理された原料磁石粉末は、Sm−Fe二元系合金であり、10〜300μm、好ましくは10〜50μmの平均粒径D50(体積基準の累積百分率50%相当粒径)を有する。この平均粒径D50は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−950)により測定することができる。

0030

(2)水素化・分解反応脱水素再結合反応(HDDR)処理
上記で得られた原料磁石粉末を水素雰囲気下で加熱処理することにより、原料磁石粉末に、水素化・不均化反応(HD:Hydrogenation Disproportionation)を生じさせ、Sm−Fe二元系合金をSmH2相とFe相に分解する(以下、当該加熱処理を「HD処理」とも称する)。

0031

上記のHD処理において、水素の分圧は、50〜500kPa、好ましくは100〜200kPaである。

0032

上記のHD処理において、加熱温度は、700〜900℃、好ましくは800℃である。

0033

上記のHD処理において、加熱時間は、10分〜300分、好ましくは30〜120分である。

0034

上記のHD処理に続いて、減圧下で原料磁石粉末を加熱処理することにより水素を排出して、原料磁石粉末に、脱水素・再結合反応(DR:Desorption Recombination)を生じさせ、Sm−Fe二元系合金を再形成する(以下、当該加熱処理を「DR処理」とも称する)。

0035

上記のDR処理において、「減圧下」とは、50Pa以下、好ましくは10Pa以下の圧力であることを意味する。

0036

上記のDR処理において、加熱温度は、700〜900℃、好ましくは760〜840℃である。当該加熱温度により、脱水素・再結合反応の速度を調節することができる。

0037

上記のDR処理において、加熱時間は、10分〜300分、好ましくは30〜120分である。

0038

上記の水素化・分解反応、脱水素・再結合反応の一連処理方法を、HDDR法という。かかるHDDR法により、原料磁石粉末を処理することにより、微細な結晶を得ることができ、高い保磁力が達成できる。

0039

(3)窒化処理
上記のように処理された原料磁石粉末を、窒素雰囲気下で熱処理することにより、結晶内に窒素が取り込まれ(窒化)、本発明のSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末が得られる。

0040

上記の窒化処理において、窒素の分圧は、50〜500kPa、好ましくは100〜200kPaである。

0041

上記の窒化処理において、加熱温度は、300〜600℃、好ましくは400〜500℃である。

0042

上記の窒化処理において、加熱時間は、1〜72時間、好ましくは12〜48時間である。この加熱時間を調節することにより、磁石粉末に取り込まれる窒素の量を調節することができる。

0043

上記(1)〜(3)の処理を含む方法により得られた本発明の磁石粉末は、磁石粉末の粒径を10μm未満にしなくても、非常に高い保磁力を有する。このような磁石粉末は、樹脂への充填性が高いので、ボンド磁石に好適に適用される。

0044

すなわち、本発明は、サマリウムおよび鉄から構成される原料粉末を水素雰囲気下で加熱し、ついで、真空中で加熱することを含むSm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末の製造方法をも提供する。

0045

(実施例)
・実施例1〜7および比較例1〜7
原料金属のサマリウムおよび鉄を、表1に示す組成になるように量し、これを高周波溶解炉にてアルゴン雰囲気下で溶解鋳造し、母合金30gを作製した。これをアルゴンガス中、50時間1100℃で熱処理し、母合金の組織を均質化した。均質化した母合金を、酸素濃度10ppm以下のアルゴン雰囲気下で、クラッシャー、スタンプミル、ボールミルの順に粉砕を施し、目開き40μmのいを通過させて原料粉末を得た。

0046

次に、アルゴンと酸素を徐々に置換し、原料粉末を徐酸化させた。蛍光X線分析装置(XRF)(堀場製作所製:MESA50;線源:RhKα)で定量分析した組成を表1に併せて示す(Sm−Fe二元系合金換算)。

0047

徐酸化した原料粉末をアルミナるつぼに入れ、101kPaの水素雰囲気下800℃で、60分間熱処理した(水素化・分解(HD)処理)。続いて、真空ポンプで水素を排出し、減圧下(5Pa)、表1に示す温度で、30分間加熱処理した(脱水素・再結合(DR)処理)。加熱処理した原料粉末を101kPaの窒素雰囲気下470℃で、24時間熱処理して窒化させて、Sm−Fe−N系材料から構成される磁石粉末を得た。

0048

・比較例8
原料金属のサマリウムおよび鉄を、表1に示す組成になるように秤量し、これを高周波溶解炉にてアルゴン雰囲気下で溶解鋳造し、母合金30gを作製した。これをアルゴンガス中、50時間1100℃で熱処理し、母合金の組織を均質化した。均質化した母合金を、酸素濃度10ppm以下のアルゴン雰囲気下で、クラッシャー、スタンプミル、ボールミルの順に粉砕を施し、目開き40μmの篩いを通過させて原料粉末を得た。

0049

次に、アルゴンと酸素を徐々に置換し、原料粉末を徐酸化させた。蛍光X線分析装置(XRF)(堀場製作所製:MESA50;線源:CuKα)で定量分析した組成は、Sm−Fe二元系合金換算でサマリウムが11.8原子%、鉄が残部だった。

0050

徐酸化した原料粉末をアルミナるつぼに入れ、101kPaの窒素雰囲気下470℃で、24時間熱処理して窒化させて、比較例8の磁石粉末を得た。

0051

(評価)
・平均粒径
上記で得られた実施例1〜7および比較例1〜8の磁石粉末の各々について、平均粒径D50を、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−950)で測定した。結果を表1に併せて示す。

0052

・走査型透過電子顕微鏡(TEM)解析
上記で得られた実施例1の磁石粉末について、粉体をイオンミリングすることにより粉体を薄く加工し、走査型透過電子顕微鏡(TEM)(日立ハイテクノロジーズ社製、HD−2300A)で断面像を撮影した。得られた画像を、図1に示す。

0053

図1から明らかなように、得られた粉体は微細な結晶粒の主相から構成され、さらに結晶粒界にはより微細な(平均結晶粒径が約3nm)微結晶体が存在することが確認された。主相の結晶粒および結晶粒界に存在する微結晶体について、TEMを用いて電子回折図形を撮影し、得られた回折パターンの位置から、主相がSm2Fe17Nx(xは、2〜4である)相であり、微結晶体がα−Fe相であることが確認された。

0054

実施例1〜7および比較例1〜8の磁石粉末の各々について、SmおよびFeの含有量を蛍光X線分析装置(XRF)(堀場製作所製:MESA50;線源:CuKα)の定量分析により測定し、Nの含有量を、酸素・窒素分析装置(堀場製作所製:EMGA−920)で測定した。得られた値から、Sm−Fe−Nの三成分の合計100原子%に対する各原子の割合(原子%)を求めた。結果を表1に併せて示す。

0055

・平均結晶粒径
実施例1〜7および比較例1〜8の磁石粉末の各々について、上記と同様に倍率が50000倍のTEM像を撮り、このTEM像からインターセプト法にて結晶粒径を求めた。すなわち、TEM像に縦横それぞれ10本の直線を任意に引き、それぞれの直線上にある結晶粒子の数を数え、直線の長さを結晶粒子の数で割り、20本の平均を求めて、これを平均結晶粒径とした。結果を表1に併せて示す。

0056

・X線回折(XRD)ピーク強度比
実施例1〜7および比較例1〜8の磁石粉末の各々について、X線回折装置(リガク社製;MiniflexIICu管仕様)、およびX線検出装置(リガク社製;D/teX Ultra)を用いて、ステップ幅0.05°、ステップ時間3秒として磁石粉末の回折強度を測定し、Sm2Fe17相の(303)面のピーク高さに対するα−Feの(110)面のピーク高さの比を求め、3か所で測定を行いそれらの平均値を求め、これをXRDピーク強度比とした。結果を表1に併せて示す。

0057

・エネルギー分散型X線(EDX)ピーク強度比
実施例1〜7および比較例1〜8の磁石粉末の各々について、上記のTEMを用いて、Sm2Fe17Nx主相および粒界層部分に、粒界層の厚みと同等(例えば3nm)のビーム径の電子線を照射し、エネルギー分散型X線スポット分析を行った。蛍光X線エネルギーが5.6keVのSmピークについて、Sm2Fe17Nx主相のピークに対する粒界層のピークの強度比を計算して、これをEDXピーク強度比とした。結果を表1に併せて示す。

0058

・保磁力
実施例1〜7および比較例1〜8の磁石粉末の各々について、内容積0.07cm3の容器磁性粉末充填し、B−Hトレーサー(日本電磁測器製)にて最大磁界55kOeを印加して保磁力の測定を行った。結果を表1に併せて示す。

0059

実施例

0060

表1から明らかなように、X線回折法で測定したSm2Fe17(303)ピークに対するFe(110)ピークの強度比が1.00以下である実施例1〜7は、平均結晶粒径は同程度であるが上記強度比が1.00より大きい比較例1〜7と比較して、高い保磁力を有することが確認された。また、主相の平均結晶粒径が1μm以下である実施例1〜7は、上記強度比は1.00以下であるが平均結晶粒径が26μmである比較例8と比較して、高い保磁力(HcJ:固有保磁力)を有することが確認された。

0061

本発明の磁石粉末は、ボンド磁石やモーター用磁石など、幅広く様々な用途に使用され得る。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ