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課題・解決手段

錯体中に第1鉄および/または第2鉄化合物ならびに繊維を含む組成物、そのような組成物を調製する方法、ならびに胃腸管および体外系における特定の到達可能な標的を吸着処置するためのそれの使用を本発明において提供する。

概要

背景

[0002]療法用として好ましい特性をもつ鉄ポリマー錯体はきわめて重要である。デキストランデキストロースマルトーススクロースおよびフルクトースとの鉄錯体が幾つかの特許および刊行物において注目されている。

[0003]紡織工業では酸化鉄粒子布帛染色のための顔料として用いる。さらに、酸化鉄は合成繊維導電性を高めるために紡織繊維に付与される。
[0004]バイオマスは、それの天然状態または化学的改質された状態のいずれにおいても、水質汚濁物質および栄養素捕捉するために使用できる。

[0005]合成濾材またはバイオマスに吸着された鉄はホスフェートを水から分離できることが研究により示された(Unnithan et al., J. Appl. Polym. Sci. 2002, 84, 2541-2553; Han et al., 6th Inter-Regional Conference on Environment-Water, “Land and Water Use Planning and Management”, Albacete, Spain, 2003, pp. 1-11)。精製したアスペン(aspen)木部繊維の鉄−塩溶液による処理は被験溶液から(オルト)ホスフェートを分離する能力限界があることが立証されたが、カルボキシメチルセルロースによる繊維の前処理に続いて塩化第一鉄処理するとホスフェート結合能が改善された(Eberhardt et al. Bioresource Technology 2006, 97, 2371-2376)。

[0006]Spenglerらは1994年(Eur. J. Clin. Chem. Clin. Biochem., 1994, 32: 733)、NaOHを触媒として用いてFeCl3.6H2Oをデキストランに連結させることにより不溶性水酸化酸化鉄(III)多孔質支持体を調製する方法を記載している。

[0007]U.S. Patent 5624668には、鉄欠乏症処置するための、約250,000〜300,000ダルトンの好ましい分子量範囲をもつ楕円形粒子を含むオキシ水酸化第二鉄−デキストラン組成物が記載されている。

[0008]U.S. Patent 6022619には、織物支持体上に沈着させた酸化鉄のコーティングを含む織物複合材料を形成する方法、すなわち凝集性コーティングが形成されるように水溶液から発生期状態の酸化鉄(III)を織物支持体上に沈着させる方法が記載されている。

[0009]U.S. Patent 7674780には、スクロースと共沈した鉄−スクロース錯体を提供するための、また水溶液中の鉄−スクロース錯体を提供するための、実質的に賦形剤を含まない鉄−スクロース錯体の調製方法が記載されている。

[0010]U.S. Publication 2008/0234226には、慢性炎症性腸疾患、特にクローン病および潰瘍性大腸炎を伴う患者において鉄欠乏状態を経口処置する医薬を調製するための、炭水化物またはその誘導体との鉄(III)錯化合物の使用が述べられている。

[0011]U.S. Publication 2010/0035830には、鉄(III)のほかに鉄(II)を含む鉄−炭水化物錯化合物、それらの調製方法、それらを含有する医薬、および鉄欠乏性貧血症の処置のためのそれの使用が記載されている。

[0012]U.S. Publication 2011/0086097には、薬理学的特性を示すと称される、デンプンおよび可溶性炭水化物基礎とする鉄含有ホスフェート吸着剤を調製するための製造方法、特に鉄(III)を基礎とするホスフェート吸着剤を調製および単離する方法が記載されている。

[0013]WO 2009/078037には、貧血症を処置するための鉄スクロース錯体の調製方法が記載されている。
[0014]炭水化物と鉄化合物の錯体の調製は多数の特許および刊行物に開示されており、それは一般に全身への鉄送達を増大させて鉄欠乏性貧血症を処置するために用いられる、ヒトの胃腸管における吸収性組成物に関する。

[0015]繊維の多い食事は健康に有益である。繊維は糞便の嵩を増大させて便秘を軽減する。それはカロリー含量を高めることなく食物体積を増大させる。繊維は消化に際して水を吸着してゲル様組成物を形成し、胃内容物排出および腸通過を遅らせ、炭水化物を酵素から遮閉し、グルコースが胃腸管により吸収されるのを遅延させる。繊維の摂取によって総コレステロールおよびLDLコレステロールを低下させることができる。

[0016]米国農務省(US Department of Agriculture)は、食事に含有させることができる単離された繊維源として機能性繊維を列挙している(Dietary Reference Intakes for Energy, Carbohydrate, Fiber, Fat, Fatty Acids, Cholesterol, Protein, and Amino Acids (Macronutrients), 2005, Chapter 7: Dietary, Functional and Total fiber. U.S. Department of Agriculture, National Agricultural Library and National Academy of Sciences, Institute of Medicine, Food and Nutrition Board)。

[0017]一般に、繊維は無機質およびビタミンには結合しないので、胃腸管によるそれらの吸収を制限しない。むしろ、繊維源は胃腸管による無機質の吸収を改善するという証拠があるが、この問題はなお活発に研究されている。幾つかのレポートが、繊維、特にイヌリンタイプのものは、ヒトの栄養中の利用可能な無機質の吸収改善補助し、これにより骨の健康に寄与する可能性がある、有望な物質であると指摘している。

[0018]公表されたレポート(Behall et al. 1989, Diabetes Care 12: 357-364; Spencer et al. 1991, J Nutr 121: 1976-1983; Greger JL, J Nutr. 1999, 129: 1434S-5S; Coudray et al. J Nutr. 2003, 133: 1-4; Raschka et al. Bone 2005, 37 (5): 728-35; Scholz-Ahrens et al. J Nutr. 2007, 137 (11 Suppl): 2513S-2523S)によれば、非消化性オリゴ糖類が幾つかの無機質(カルシウムマグネシウム、ある場合にはリン)および微量元素(主に、銅、鉄、亜鉛)の吸収を高めることが示された。無機質要求が高い場合はこの吸収刺激はより顕著であった。繊維がこの効果を媒介する様式には、種々の機序が含まれる;たとえば、腸管腔が短鎖脂肪酸によって酸性化されて腸管内での無機質の溶解度が増大すること、吸収表面の拡張、主に大腸におけるカルシウム結合タンパク質発現の増大など。一方で、Shah et al. (2009, Diabetes Care, 32: 990-5)による研究は、繊維がカルシウムその他の無機質の取込みに有意には影響しないことを示した。

概要

錯体中に第1鉄および/または第2鉄化合物ならびに繊維を含む組成物、そのような組成物を調製する方法、ならびに胃腸管および体外系における特定の到達可能な標的を吸着処置するためのそれの使用を本発明において提供する。なし

目的

[0009]U.S. Patent 7674780には、スクロースと共沈した鉄−スクロース錯体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

鉄化合物および食物繊維を鉄−繊維錯体またはその塩の形で含む組成物

請求項2

繊維が、天然繊維人工繊維、またはその組合わせである、請求項1に記載の組成物。

請求項3

天然ポリマーを含む繊維が、非デンプン多糖類、アラビノキシラン類、セルロース難消化性デキストリン類、イヌリンリグニンワックス類キチン類ペクチン類ベータグルカン類オリゴ糖類、および類似の特性を備えた合成ポリマー、ならびにその混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。

請求項4

鉄化合物が、酢酸鉄(II)、クエン酸鉄(II)、アスコルビン酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、酸化鉄(II)、炭酸鉄(II)、含糖炭酸鉄(II)、ギ酸鉄(II)、硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、フッ化鉄(III)、鉄(II)アセチルアセトネートリン酸鉄(III)、ピロリン酸鉄(III)、およびその組合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。

請求項5

鉄−繊維錯体が少なくとも2重量%の鉄および少なくとも10重量%の繊維を含む、請求項1に記載の組成物。

請求項6

2〜50重量%の鉄および50〜98重量%の1種類以上の繊維を含む、請求項1に記載の鉄−繊維錯体。

請求項7

10〜50重量%の鉄および50〜90重量%の1種類以上の繊維を含む、請求項1に記載の鉄−繊維錯体。

請求項8

10〜40重量%の鉄および60〜90重量%の1種類以上の繊維を含む、請求項1に記載の鉄−繊維錯体。

請求項9

15〜30重量%の鉄および70〜85重量%の1種類以上の繊維を含む、請求項1に記載の鉄−繊維錯体。

請求項10

錯体が少数核または多核鉄錯体である、請求項1に記載の鉄−繊維錯体。

請求項11

鉄原子が互いに酸素原子および/またはヒドロキシル基を介して結合し、かつ鉄が炭素酸素窒素または水素橋結合を介して繊維に錯体として結合している、請求項10に記載の鉄−繊維錯体。

請求項12

錯体が、結晶質、非晶質であり、または10%から90%までの非晶質と10%から90%までの結晶質に及ぶ非晶質領域結晶質領域の両方のマイクロドメインを含む、請求項1に記載の鉄−繊維錯体。

請求項13

錯体が、それの圧縮乾燥形態で>1g/mlの密度を有し、液体曝露された後に0.2〜0.5g/mlの密度を有する、請求項1に記載の鉄−繊維錯化合物

請求項14

鉄−繊維錯体が広いpH範囲無機質イオン毒素代謝産物に結合できる、請求項1に記載の組成物。

請求項15

鉄−繊維錯体がpH1〜12で安定であり、pH範囲1〜12で有効性を維持する、請求項14に記載の組成物。

請求項16

下記の工程を含む方法により調製された鉄−繊維錯体:(a)1種類以上の繊維および鉄化合物をpH<3で混合し;(b)工程(a)の反応混合物の温度を周囲温度と100℃の間に維持し;(c)工程(b)の反応混合物を周囲温度に冷却し、そしてpHが中性になるまで洗浄し;そして(d)形成された鉄−繊維錯化合物を単離する;その際、鉄含量は2から50重量%までの量である。

請求項17

工程(b)に際して反応混合物に圧力をかけてもよい、請求項16に記載の方法。

請求項18

pH<3を、ハロゲン化水素、たとえば塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、ハロゲンオキソ酸、たとえば次亜塩素酸(HClO)、亜塩素酸(HClO2)、塩素酸(HClO3)、過塩素酸(HClO4)、ならびに対応する臭素および塩素についての酸、硫酸(H2SO4)、フルオロ硫酸(HSO3F)、硝酸(HNO3)、リン酸(H3PO4)、フルオロアンチモン酸(HSbF6)、フルオロホウ酸(HBF4)、ヘキサフルオロリン酸HPF6)、クロム酸(H2CrO4)、ならびにホウ酸(H3BO3)からなる群から選択される酸の添加により達成できる、請求項16に記載の方法。

請求項19

工程(c)が、LiOH、KOH、NaOH、NaHCO3、Na2CO3、Ca(OH)2、Mg(OH)2、Li2CO3、K2CO3、CaCO3、およびMgCO3から選択される塩基を添加する任意段階を含む、請求項16に記載の方法。

請求項20

組成物が栄養補助剤、飲料、スナックバー、またはシリアルとして配合された、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。

請求項21

組成物が医薬として配合された、請求項1〜16および20のいずれか1項に記載の組成物。

請求項22

組成物が経口投与に適切である、請求項21に記載の組成物。

請求項23

組成物が、(a)溶液;(b)カプセル剤サッシェタブレットロゼンジウェハースおよび粉末;(c)適宜な液体中の懸濁液;ならびに(d)適切な乳濁液からなる群から選択される、請求項21に記載の組成物。

請求項24

組成物が、過剰のカルシウムコレステロールホスフェートカリウムナトリウム、および感染因子からの毒素を吸着するために使用される、請求項21に記載の組成物。

請求項25

高リン酸血症高カリウム血症高カルシウム血症高脂血症、感染因子からの毒素により患っている対象を処置する方法であって、その対象に有効量の請求項21に記載の組成物を投与することを含む方法。

請求項26

有効量が約0.01g/kg/日〜約20g/kg/日である、請求項21に記載の方法。

請求項27

体液および塩類過負荷を伴う対象を処置する方法であって、その対象に有効量の請求項21に記載の組成物を投与することを含む方法。

請求項28

有効量が約0.01g/kg/日〜約20g/kg/日である、請求項27に記載の方法。

請求項29

その必要がある対象に体外、エクスビボまたはインビトロ投与により使用するために配合された、請求項1〜16および21のいずれか1項に記載の組成物。

請求項30

体外系に埋め込まれた、請求項1〜16および21のいずれか1項に記載の組成物。

請求項31

過剰のカルシウム、コレステロール、ホスフェート、カリウム、ナトリウム、または毒素を吸着するための方法であって、その必要がある患者に有効量の請求項21に記載の組成物を投与することを含む方法。

請求項32

少なくとも400mgの請求項1〜16のいずれか1項に記載の鉄−繊維組成物生理キャリヤー中に含む成分医療食品

請求項33

溶液、ピル、タブレット、粉末、バー、ウェハース、適宜な液体中の懸濁液、または適切な乳濁液として配合された、請求項32に記載の成分医療食品。

請求項34

さらに、天然フレーバー人工フレーバー、極微量および超微量無機質、無機質、ビタミンエンバクナッツスパイスミルク、塩、穀粉レシチンキサンタンガム、および甘味料からなる群から選択される1種類以上の成分を含む、請求項32に記載の成分医療食品。

請求項35

正常範囲外の高い血中カルシウム、ホスフェート、カリウム、ナトリウムを伴う異常な無機質恒常性により患っている患者を処置する方法であって、療法有効量の請求項32に記載の医療食品を投与することを含む方法。

請求項36

高脂血症により患っている患者を処置する方法であって、療法有効量の請求項32に記載の成分医療食品を投与することを含む方法。

請求項37

胃腸管において感染因子からの毒素により患っている患者を処置する方法であって、その必要がある患者に療法有効量の請求項32に記載の成分医療食品を投与することを含む方法。

請求項38

グルコースインスリンGLP−1、グルカゴングリセロールトリグリセリド、コレステロール、NEFA、およびレプチンから選択される代謝パラメーターの異常なレベルにより患っている患者を処置する方法であって、有効量の請求項32に記載の成分医療食品を投与することを含む方法。

請求項39

少なくとも0.01g/kg/日から約20g/kg/日までの総供与量の成分医療食品を患者に毎日投与することを含む、請求項35〜38のいずれか1項に記載の方法。

請求項40

少なくとも400mgの請求項1〜16のいずれか1項に記載の鉄−繊維組成物を含む、哺乳動物に適した栄養補助食品

請求項41

溶液、粉末、バー、ウェハース、適宜な液体中の懸濁液、または適切な乳濁液として配合された、請求項40に記載の栄養補助食品。

請求項42

さらに、天然フレーバー、人工フレーバー、極微量および超微量無機質、無機質、ビタミン、エンバク、ナッツ、スパイス、ミルク、卵、塩、穀粉、レシチン、キサンタンガム、および甘味料からなる群から選択される1種類以上の追加成分を含む、請求項40に記載の栄養補助食品。

請求項43

正常範囲外の高い血中カルシウム、ホスフェート、カリウム、ナトリウムを伴う異常な無機質恒常性により患っている患者を処置し、骨の健康状態を維持する方法であって、療法有効量の請求40〜42のいずれか1項に記載の栄養補助食品を投与することを含む方法。

請求項44

骨の健康状態を維持する方法であって、有効量の請求40〜42のいずれか1項に記載の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法。

請求項45

正常な脂質プロフィールおよび心血管健康状態を維持する方法であって、有効量の請求40〜42に記載の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法。

請求項46

常体重を維持する方法であって、有効量の請求40〜42のいずれか1項に記載の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法。

請求項47

代謝パラメーター、たとえばグルコース、インスリン、GLP−1、グルカゴン、グリセロール、トリグリセリド、コレステロール、NEFA、およびレプチンの正常なレベルを維持する方法であって、有効量の請求40〜42のいずれか1項に記載の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法。

請求項48

少なくとも0.75g/日から1500g/日までの総供与量の栄養補助食品を対象に毎日投与することを含む、請求項43〜47のいずれか1項に記載の方法。

請求項49

有効量を1日1回または多数回で投与する、請求項26または28に記載の方法。

請求項50

総供与量を1日1回または多数回で投与する、請求項39または48に記載の方法。

技術分野

0001

[0001]本出願は、胃腸GI)管および体外系における特定の到達可能な標的を吸着処置するのに有用な医薬組成物に関する。

背景技術

0002

[0002]療法用として好ましい特性をもつ鉄ポリマー錯体はきわめて重要である。デキストランデキストロースマルトーススクロースおよびフルクトースとの鉄錯体が幾つかの特許および刊行物において注目されている。

0003

[0003]紡織工業では酸化鉄粒子布帛染色のための顔料として用いる。さらに、酸化鉄は合成繊維導電性を高めるために紡織繊維に付与される。
[0004]バイオマスは、それの天然状態または化学的改質された状態のいずれにおいても、水質汚濁物質および栄養素捕捉するために使用できる。

0004

[0005]合成濾材またはバイオマスに吸着された鉄はホスフェートを水から分離できることが研究により示された(Unnithan et al., J. Appl. Polym. Sci. 2002, 84, 2541-2553; Han et al., 6th Inter-Regional Conference on Environment-Water, “Land and Water Use Planning and Management”, Albacete, Spain, 2003, pp. 1-11)。精製したアスペン(aspen)木部繊維の鉄−塩溶液による処理は被験溶液から(オルト)ホスフェートを分離する能力限界があることが立証されたが、カルボキシメチルセルロースによる繊維の前処理に続いて塩化第一鉄処理するとホスフェート結合能が改善された(Eberhardt et al. Bioresource Technology 2006, 97, 2371-2376)。

0005

[0006]Spenglerらは1994年(Eur. J. Clin. Chem. Clin. Biochem., 1994, 32: 733)、NaOHを触媒として用いてFeCl3.6H2Oをデキストランに連結させることにより不溶性水酸化酸化鉄(III)多孔質支持体を調製する方法を記載している。

0006

[0007]U.S. Patent 5624668には、鉄欠乏症を処置するための、約250,000〜300,000ダルトンの好ましい分子量範囲をもつ楕円形粒子を含むオキシ水酸化第二鉄−デキストラン組成物が記載されている。

0007

[0008]U.S. Patent 6022619には、織物支持体上に沈着させた酸化鉄のコーティングを含む織物複合材料を形成する方法、すなわち凝集性コーティングが形成されるように水溶液から発生期状態の酸化鉄(III)を織物支持体上に沈着させる方法が記載されている。

0008

[0009]U.S. Patent 7674780には、スクロースと共沈した鉄−スクロース錯体を提供するための、また水溶液中の鉄−スクロース錯体を提供するための、実質的に賦形剤を含まない鉄−スクロース錯体の調製方法が記載されている。

0009

[0010]U.S. Publication 2008/0234226には、慢性炎症性腸疾患、特にクローン病および潰瘍性大腸炎を伴う患者において鉄欠乏状態を経口処置する医薬を調製するための、炭水化物またはその誘導体との鉄(III)錯化合物の使用が述べられている。

0010

[0011]U.S. Publication 2010/0035830には、鉄(III)のほかに鉄(II)を含む鉄−炭水化物錯化合物、それらの調製方法、それらを含有する医薬、および鉄欠乏性貧血症の処置のためのそれの使用が記載されている。

0011

[0012]U.S. Publication 2011/0086097には、薬理学的特性を示すと称される、デンプンおよび可溶性炭水化物基礎とする鉄含有ホスフェート吸着剤を調製するための製造方法、特に鉄(III)を基礎とするホスフェート吸着剤を調製および単離する方法が記載されている。

0012

[0013]WO 2009/078037には、貧血症を処置するための鉄スクロース錯体の調製方法が記載されている。
[0014]炭水化物と鉄化合物の錯体の調製は多数の特許および刊行物に開示されており、それは一般に全身への鉄送達を増大させて鉄欠乏性貧血症を処置するために用いられる、ヒトの胃腸管における吸収性組成物に関する。

0013

[0015]繊維の多い食事は健康に有益である。繊維は糞便の嵩を増大させて便秘を軽減する。それはカロリー含量を高めることなく食物体積を増大させる。繊維は消化に際して水を吸着してゲル様組成物を形成し、胃内容物排出および腸通過を遅らせ、炭水化物を酵素から遮閉し、グルコースが胃腸管により吸収されるのを遅延させる。繊維の摂取によって総コレステロールおよびLDLコレステロールを低下させることができる。

0014

[0016]米国農務省(US Department of Agriculture)は、食事に含有させることができる単離された繊維源として機能性繊維を列挙している(Dietary Reference Intakes for Energy, Carbohydrate, Fiber, Fat, Fatty Acids, Cholesterol, Protein, and Amino Acids (Macronutrients), 2005, Chapter 7: Dietary, Functional and Total fiber. U.S. Department of Agriculture, National Agricultural Library and National Academy of Sciences, Institute of Medicine, Food and Nutrition Board)。

0015

[0017]一般に、繊維は無機質およびビタミンには結合しないので、胃腸管によるそれらの吸収を制限しない。むしろ、繊維源は胃腸管による無機質の吸収を改善するという証拠があるが、この問題はなお活発に研究されている。幾つかのレポートが、繊維、特にイヌリンタイプのものは、ヒトの栄養中の利用可能な無機質の吸収改善補助し、これにより骨の健康に寄与する可能性がある、有望な物質であると指摘している。

0016

[0018]公表されたレポート(Behall et al. 1989, Diabetes Care 12: 357-364; Spencer et al. 1991, J Nutr 121: 1976-1983; Greger JL, J Nutr. 1999, 129: 1434S-5S; Coudray et al. J Nutr. 2003, 133: 1-4; Raschka et al. Bone 2005, 37 (5): 728-35; Scholz-Ahrens et al. J Nutr. 2007, 137 (11 Suppl): 2513S-2523S)によれば、非消化性オリゴ糖類が幾つかの無機質(カルシウムマグネシウム、ある場合にはリン)および微量元素(主に、銅、鉄、亜鉛)の吸収を高めることが示された。無機質要求が高い場合はこの吸収刺激はより顕著であった。繊維がこの効果を媒介する様式には、種々の機序が含まれる;たとえば、腸管腔が短鎖脂肪酸によって酸性化されて腸管内での無機質の溶解度が増大すること、吸収表面の拡張、主に大腸におけるカルシウム結合タンパク質発現の増大など。一方で、Shah et al. (2009, Diabetes Care, 32: 990-5)による研究は、繊維がカルシウムその他の無機質の取込みに有意には影響しないことを示した。

0017

U.S. Patent 5624668
U.S. Patent 6022619
U.S. Patent 7674780
U.S. Publication 2008/0234226
U.S. Publication 2010/0035830
U.S. Publication 2011/0086097
WO 2009/078037

先行技術

0018

Unnithan et al., J. Appl. Polym. Sci. 2002, 84, 2541-2553
Han et al., 6th Inter-Regional Conference on Environment-Water, “Land and Water Use Planning and Management”, Albacete, Spain, 2003, pp. 1-11
Eberhardt et al. Bioresource Technology 2006, 97, 2371-2376
Spengler et al. (Eur. J. Clin. Chem. Clin. Biochem., 1994, 32: 733)
Dietary Reference Intakes for Energy, Carbohydrate, Fiber, Fat, Fatty Acids, Cholesterol, Protein, and Amino Acids (Macronutrients), 2005, Chapter 7: Dietary, Functional and Total fiber. U.S. Department of Agriculture, National Agricultural Library and National Academy of Sciences, Institute of Medicine, Food and Nutrition Board
Behall et al. 1989, Diabetes Care 12: 357-364
Spencer et al. 1991, J Nutr 121: 1976-1983
Greger JL, J Nutr. 1999, 129: 1434S-5S
Coudray et al. J Nutr. 2003, 133: 1-4
Raschka et al. Bone 2005, 37 (5): 728-35
Scholz-Ahrens et al. J Nutr. 2007, 137 (11 Suppl): 2513S-2523S
Shah et al. (2009, Diabetes Care, 32: 990-5)

発明が解決しようとする課題

0019

[0019]繊維および鉄を用いて、療法および栄養上の使用のために好ましい特性をもつ新規組成物を作り出すことは価値があるであろう。

課題を解決するための手段

0020

[0020]本発明は、繊維の有益な特性を保持し、同時に繊維の性質を変化させて胃腸管および体外系における特定の到達可能な標的を吸着する組成物にする、新規組成物を提供する。特に、繊維の性質を変化させ、またはさらなる有益性を付加するために、鉄化合物を繊維に付着させる。

0021

[0021]したがって本発明は、高い含量の鉄(II)および鉄(III)を含む鉄−繊維錯体組成物を提供する。
[0022]代表的な繊維には、天然繊維人工繊維、およびその組合わせが含まれる。これらの繊維には、多重繊維タイプ、すなわち種々の繊維組成物を含有するコ−トリポリマーまたはランダムポリマーが含まれ、あるいはそれらは繊維のブレンドおよび複合材料から構成することができ、それは鉄化合物を含有していてもよい。

0022

[0023]化学的に、食物繊維は、非デンプン多糖類、たとえばアラビノキシラン類、セルロース、ならびに他の多数の植物成分、たとえば難消化性デキストリン(resistantdextrin)類、イヌリン、リグニンワックス類キチン類ベータグルカン類、およびオリゴ糖類からなる。

0023

[0024]本発明に有用な代表的な鉄化合物には、酢酸鉄(II)、クエン酸鉄(II)、アスコルビン酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、酸化鉄(II)、炭酸鉄(II)、含糖炭酸鉄(II)、ギ酸鉄(II)、硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、フッ化鉄(III)、鉄(II)アセチルアセトネートリン酸鉄(III)、ピロリン酸鉄(III)、およびその組合わせが含まれるが、これらに限定されない。

0024

[0025]本出願による鉄−繊維組成物は、少数核または多核鉄組成物であり、それらにおいては鉄原子が互いに酸素原子および/またはヒドロキシル基を介して結合し、かつ鉄が炭素酸素窒素および/または水素橋結合を介して錯体中の繊維に結合している。ヒドロキシル橋はFe(II)および/またはFe(III)に対して同様に高い結合親和性をもつ。鉄−繊維組成物は、錯体としてまたは水素橋結合を介して結合した、水を含有することもできる。

0025

[0026]本出願による鉄−繊維組成物は、それらが鉄(II)および鉄(III)を含有することを特徴とする。これは、若干の鉄が2+の酸化ベルで存在し、若干は3+の酸化レベルで存在することを意味する。したがって、これらは金属が数種類の酸化レベルで並存する、いわゆる“混合原子価”組成物である。

0026

[0027]ある態様において、鉄(II)および鉄(III)の含量は、鉄の総含量で少なくとも2重量%である。たとえば、鉄(II)および鉄(III)の含量は、鉄の総含量で2〜50重量%、または3〜50重量%、または3〜25重量%、10〜50重量%、または10〜40重量%、または15〜30wまたは20〜50重量%、または約10重量%、または約15重量%、または約20重量%、または約30重量%、または約40重量%、あるいはこれらの範囲内の他のいずれかの範囲または数値である。

0027

[0028]組成物の繊維含量(重量)は、10〜98重量%、たとえば約10〜80重量%、約50〜90重量%、約60〜90重量%、約70〜85重量%、約35〜65重量%、約40〜60重量%、約45〜55重量%、または約20重量%、または約30重量%、または約40重量%、または約50重量%(重量)、あるいはこれらの範囲内の他のいずれかの範囲または数値である。

0028

[0029]鉄−繊維組成物中の含水量は、乾燥状態に応じて最大で10重量%であってもよい。具体的には、含水量は約2〜8重量%、約3〜7重量%、約2〜5重量%、または約5〜10重量%、あるいはこれらの範囲内の他のいずれかの範囲である。

0029

[0030]ある態様において、鉄−繊維組成物は、錯体またはその医薬的に許容できる塩類中の第一鉄(Fe2+)および/または第二鉄(Fe3+)化合物ならびに食物繊維を、生理的または医薬的に許容できるキャリヤー中に含む。これらの組成物は、その必要がある対象にインビボ、体外、エクスビボまたはインビトロ投与することにより、過剰のカルシウム、コレステロール、ホスフェート、カリウムナトリウム、および感染因子からの毒素を含めた望ましくない作用物(これらに限定されない)を吸着するために有用である。

0030

[0031]錯体中に含まれる鉄(II/III)は被験体に到達できる。1態様において、鉄−繊維錯体組成物は2〜50重量%の鉄および50〜98重量%の繊維を含む。
[0032]1態様において、鉄−繊維錯体組成物は10〜50重量%の鉄および50〜90重量%の1種類以上の繊維を含む。

0031

[0033]1態様において、鉄−繊維錯体組成物は10〜40重量%の鉄および60〜90重量%の1種類以上の繊維を含む。
[0034]1態様において、鉄−繊維錯体組成物は15〜30重量%の鉄および70〜85重量%の1種類以上の繊維を含む。

0032

[0035]1態様において、鉄−繊維錯体組成物は医薬として配合される。
[0036]1態様において、鉄−繊維錯体組成物は経口投与に適切である。
[0037]他の態様において、対象を処置するのに有効な量は約0.01g/kg/日〜約20g/kg/日である。

0033

[0038]他の態様において、鉄−繊維錯体は無機質、鉄、毒素、代謝産物に広いpH範囲で結合できる。
[0039]他の態様において、鉄−繊維錯体はpH1〜12で安定であり、pH範囲1〜12で有効性を維持する。

0034

[0040]他の態様において、鉄−繊維組成物の作用が鉄−繊維錯体中における鉄により、その存在場所に基づいて影響されることはない。
[0041]1態様において、少なくとも400mgの本明細書に記載する鉄−繊維組成物を含む、哺乳動物に適した成分医療食品(elemental medical food)が提供される。この医療食品は、後記に詳述するように、溶液粉末、バー、ウェハース、適宜な液体中の懸濁液、または適切な乳濁液の形であってもよい。ある態様において、医療食品はさらに、天然フレーバー人工フレーバー、極微量(major trace)および超微量(ultra-trace)無機質、無機質、ビタミン、エンバクナッツスパイスミルク、塩、穀粉レシチンキサンタンガム、および/または甘味料からなる群から選択される1種類以上の追加成分(ただし、これらに限定されない)を含むことができる。

0035

[0042]他の態様において、正常範囲外の高い血中カルシウム、ホスフェート、カリウム、ナトリウムを伴う異常な無機質恒常性により患っている患者を処置する方法であって、療法有効量の医療食品を投与することを含む方法が提供される。

0036

[0043]さらに他の態様において、高脂血症により患っている患者を処置する方法であって、療法有効量の成分医療食品を投与することを含む方法が提供される。
[0044]他の態様において、感染因子からの毒素により患っている患者を処置する方法であって、その必要がある患者に療法有効量の成分医療食品を投与することを含む方法が提供される。

0037

[0045]他の態様において、グルコース、インスリンGLP−1、グルカゴングリセロールトリグリセリド、コレステロール、NEFA、およびレプチンから選択される代謝パラメーターの異常なレベルにより患っている患者を処置する方法であって、有効量の成分医療食品を投与することを含む方法が提供される。

0038

[0046]他の観点において、少なくとも0.01g/kg/日から約20g/kg/日までの総供与量の成分医療食品が患者に毎日投与される量で成分医療食品を投与する。
[0047]1態様において、鉄−繊維組成物の全量をその必要がある患者に1回または多数回で毎日投与する。

0039

[0048]他の観点において、少なくとも400mgの鉄−繊維組成物を含む、哺乳動物に適した栄養補助食品(food supplement)が提供される。この栄養補助食品は、後記に詳述するように、溶液、粉末、バー、ウェハース、適宜な液体中の懸濁液、または適切な乳濁液の形であってもよい。ある態様において、栄養補助食品はさらに、天然フレーバー、人工フレーバー、極微量および超微量無機質、無機質、ビタミン、エンバク、ナッツ、スパイス、ミルク、卵、塩、穀粉、レシチン、キサンタンガムおよび/または甘味料からなる群から選択される1種類以上の追加成分(ただし、これらに限定されない)を含むことができる。

0040

[0049]他の態様において、正常範囲外の高い血中カルシウム、ホスフェート、カリウム、ナトリウムを伴う異常な無機質恒常性により患っている患者を処置し、骨の健康状態を維持する方法であって、療法有効量の栄養補助食品を投与することを含む方法が提供される。

0041

[0050]さらに他の態様において、骨の健康状態を維持する方法であって、有効量の栄養補助食品を対象に投与することを含む方法が提供される。
[0051]他の態様において、正常な脂質プロフィールおよび心血管健康状態を維持する方法であって、有効量の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法が提供される。

0042

[0052]この開示内容は、正常体重を維持する方法であって、有効量の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法を提供する。
[0053]さらに他の態様において、代謝パラメーター、たとえばグルコース、インスリン、GLP−1、グルカゴン、グリセロール、トリグリセリド、コレステロール、NEFA、およびレプチンの正常なレベルを維持する方法であって、有効量の栄養補助食品を対象に供与することを含む方法が提供される。

0043

[0054]特定の観点において、栄養補助食品を少なくとも0.75g/日から1500g/日までの栄養補助食品量で対象に毎日投与する。
[0055]他の観点において、開示した組成物を調製する方法が提供される。一般に、1態様において、約1.0から約6.0までの範囲のpH(たとえば、約1から約4まで、または約1から約3まで)の酸性条件下で、鉄塩または鉄塩混合物と繊維キャリヤーを互いに混合する。この混合物にアルカリ塩を添加してもよい。得られた溶液をいずれか適切な方法によって過剰の細片(debris)、塩類、不純物などから精製して、元素鉄濃度が約2%〜約50%の鉄−繊維錯体を得る。

0044

[0056]さらに他の観点において、鉄−繊維錯体は下記の工程を含む方法により調製される:(a)1種類以上の繊維および鉄化合物をpH<3で混合し;(b)工程(a)の反応混合物の温度を周囲温度と100℃の間に維持し;(c)工程(b)の反応混合物を周囲温度に冷却し、そしてpHが中性になるまで洗浄し;そして(d)形成された鉄−繊維錯化合物を単離する;その際、鉄含量は2から50重量%までの量である。

0045

[0057]さらに他の観点において、繊維:鉄化合物の選択した重量比は約1:0.1から約1:100までである。たとえば、約1:0.2、または約1:1、または約1:5、または約1:10、または約1:20、または約1:50、または約1:80、または約1:100、あるいはこれらの範囲内の他のいずれかの比または数値である。

0046

[0058]さらに他の観点において、約1〜約3の範囲のpHを達成するために酸を用いてもよく、その際、酸は下記のものからなる群から選択される:ハロゲン化水素およびそれらの水溶液:下記のものを含むが、それらに限定されない:塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、ハロゲンオキソ酸、たとえば次亜塩素酸(HClO)、亜塩素酸(HClO2)、塩素酸(HClO3)、過塩素酸(HClO4)、ならびに対応する臭素および塩素についての化合物、硫酸(H2SO4)、フルオロ硫酸(HSO3F)、硝酸(HNO3)、リン酸(H3PO4)、フルオロアンチモン酸(HSbF6)、フルオロホウ酸(HBF4)、ヘキサフルオロリン酸HPF6)、クロム酸(H2CrO4)、ホウ酸(H3BO3)。他の酸が本発明において考慮され、当業者によって容易に同定できる。

0047

[0059]さらに他の観点において、繊維/鉄混合物に、酸性条件下で混合した後に塩基またはアルカリ塩を添加してもよい。ある観点において、アルカリ塩を繊維/鉄混合物に添加して、少なくとも3のpHを達成する。ある観点において、アルカリ塩を繊維/鉄混合物に添加して、約3を超えて約12を超えない溶液のpHを達成する。炭酸アルカリおよびアルカリ金属水酸化物が本発明に有用な具体的なアルカリ性物質または塩基であるが、他のものも考慮される。塩基は、LiOH、KOH、NaOH、NaHCO3、Na2CO3、Ca(OH)2、Mg(OH)2、Li2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、およびNa2CO3を含む群から選択できるが、これらに限定されない。塩基は、鉄−繊維混合物全重量のうち、混合物のpHを希望する範囲に変化させるのに十分ないずれかの重量%を構成できる。

0048

[0060]反応混合物の温度は、約20℃から100℃までの範囲、たとえば、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、または約100℃である。期間は、約60分から約48時間まで、たとえば、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約12時間、約18時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、または約48時間である。

図面の簡単な説明

0049

[0061]図1は、下記の組成物:鉄化合物を含まない繊維(繊維,□)、FeCl3−繊維調製物であって調製に際して1時間混合した後のもの(Fe−繊維−1時間,○)および24時間混合した後のもの(Fe−繊維−24時間,×)、ならびにそのホスフェート結合能を示すグラフである。
[0062]図2は、繊維単独(鉄化合物を含まない)(繊維:チューブ4)およびFeCl3−繊維−24時間試料(チューブ6)の物理外観を示す。
[0063]図3は、下記の組成物:KOHで処理した繊維単独(繊維−KOH,■)、FeCl3−繊維調製物であってKOH添加前に24時間混合した後のもの(Fe−繊維−24時間,○)および48時間混合した後のもの(Fe−繊維−48時間,□)、ならびにそのホスフェート結合能を示すグラフである。
[0064]図4は、KOHで処理した繊維単独(チューブ1)、FeCl3−繊維調製物であってKOH添加前に24時間混合した後のもの(チューブ2)および48時間(チューブ5)混合した後のものの物理的外観を示す。
[0065]図5は、ホスフェートの吸着における、繊維:FeCl3比1:10(■)−対−繊維:FeCl3比1:5(□)の特性を示すグラフである。
[0066]図6は、2種類の調製物の物理的外観を示す。チューブ1:繊維:FeCl3比1:10の組成物。チューブ2:繊維:FeCl3比1:5の組成物。
[0067]図7は、ホスフェートの吸着における、繊維:FeCl3比2:5(○)の組成物−対−繊維:FeCl3=3:5(■)の組成物の特性を示すグラフである。
[0068]図8は、2種類の調製物の物理的外観を示す。チューブ3:繊維:FeCl3=2:5の組成物。チューブ4:繊維:FeCl3=3:5の組成物。
[0069]図9は、ホスフェートの吸着における、繊維:FeCl3=4:5(■)の組成物−対−繊維:FeCl3=1:1(□)の組成物の特性を示すグラフである。
[0070]図10は、種々のpHにおける繊維:FeCl3=1:1の組成物のホスフェート結合特性を示すグラフである。□:pH調整なし(それぞれの上清においてpH=7)。○:NaOHを添加。×:酢酸を添加。■:HClを添加。
[0071]図11は、カラムおよび画分採集を用いた、ホスフェート結合における繊維単独(鉄化合物を含まない,□)−対−繊維:FeCl3 1:10(■)調製物を示すグラフである。
[0072]図12は、カラムおよび画分採集を用いたホスフェート結合における、より大規模な調製の繊維:FeCl3 1:10(■)組成物(対−繊維単独,□)を示すグラフである。
[0073]図13は、ホスフェート結合における、より大規模な調製の繊維:FeCl3 1:1組成物(対−対照としてのMetamucil(商標))を示すグラフである。
[0074]図14は、繊維単独または鉄−繊維組成物を含有するホスフェート強化飼料を与えたラットにおける、(A)血清および(B)尿(24時間の採集期間当たり)のリン/ホスフェート(Pi)レベルを示すグラフである。*p<0.05、**p<0.01−対−投与前
[0075]図15は、繊維単独で処置したラットから採集した試料の物理的外観を鉄−繊維で処置した場合と対比して示す。
[0076]図16は、ホスフェート結合における、鉄−繊維(Fe4O2P6から調製)1:10組成物の調製物を示すグラフである。
[0077]図17は、種々の倍率における繊維:FeCl3 1:1組成物のSEM画像を示す図である。A:×2k,20μm。B:×1.5k,20μm。C:×700,50μm。
[0078]図18は、1gの繊維ならびに0、0.2、0.6、2および5gのFeCl3を含む繊維−FeCl3調製物について最終膨潤体積を示すグラフである。
[0079]図19は、図18の組成物のホスフェート結合特性を、(A)乾燥組成物グラム当たり、または(B)リン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積)のml当たり正規化したものを示すグラフである。Pi:ホスフェート。
[0080]図20は、種々のホスフェート濃度における鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したものを示すグラフである。Pi:ホスフェート。
[0081]図21は、鉄−繊維の調製に際しての種々のpHが、乾燥状態の、およびリン酸緩衝液と共にインキュベートした後の、鉄−繊維組成物の物理的外観に及ぼす影響を示す。チューブ1,pH=1.44;チューブ2,pH=1.72;チューブ3,pH=2.14;チューブ4,pH=3.1;チューブ5,pH=7;チューブ6,pH=9.43。
[0082]図22Aは、鉄−繊維の調製に際してのpH調整が乾燥組成物の体積(初期体積,○)およびリン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積,■)に及ぼす影響を示す。図22Bは、鉄−繊維の調製に際してのpH調整がホスフェート結合に及ぼす影響を示す。●:乾燥材料のg当たりで正規化したもの。○:乾燥組成物の初期体積のml当たりで正規化したもの。■:最終膨潤体積のml当たりで正規化したもの。
[0083]図23は、リン酸(5mM)緩衝液を添加した後の種々の時点における鉄−繊維組成物(左)−対−セベラマー(sevelamer)(セベラマー塩酸塩,右)の物理的外観を示す。
[0084]図24は、種々のホスフェート濃度における鉄−繊維組成物(○)−対−セベラマー(■)のホスフェート結合特性を、(A)乾燥組成物のグラム当たり、または(B)最終膨潤体積のml当たりで正規化したものを示すグラフである。
[0085]図25は、ホスフェート溶液中の種々のpHにおける鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したものを示すグラフである。
[0086]図26は、鉄−繊維またはセベラマーを含有するホスフェート強化飼料を与えたラットにおける、血清ホスフェート(Pi)レベルを示す。*p<0.05−対−投与前。#p<0.05,##p<0.01−対−高Pi飼料単独(無添加)。
[0087]図27は、鉄−繊維またはセベラマーを含有するホスフェート強化飼料を与えたラットにおける、血清カルシウムレベルを示す。
[0088]図28は、鉄−繊維またはセベラマーを含有するホスフェート強化飼料を与えたラットにおける、尿ホスフェートレベル(24時間の採集期間当たり)を示す。*p<0.05,**p<0.01,***p<0.001−対−高Pi飼料単独(無添加)。
[0089]図29は、鉄−繊維またはセベラマーを含有するホスフェート強化飼料を与えたラットにおける、尿カルシウムレベル(24時間の採集期間当たり)を示す。***p<0.001−対−高Pi飼料単独(無添加)。
[0090]図30は、処置前および鉄−繊維処置後のラットにおける血清鉄レベルを示す。
[0091]図31AおよびBは、普通飼料、または鉄−繊維もしくはセベラマーを含有する飼料を与えたラットにおける、血清および尿(24時間の採集期間当たり)ホスフェートレベルを示す。*p<0.05,**p<0.01(対−投与前)。
[0092]図32は、普通飼料、または鉄−繊維もしくはセベラマーを含有する飼料を与えたラットにおける、血清カルシウム、尿カルシウム、およびPTHレベルを示す。*p<0.05,***p<0.001−対−投与前。#p<0.05,##p<0.01,###p<0.001−対−無添加。+p<0.05,++p<0.01−対−鉄−繊維。
[0093]図33AおよびBは、普通飼料、または鉄−繊維もしくはセベラマーを含有する飼料を与えたラットにおける、糞の重量および尿の体積(24時間の期間当たり)を示す。*p<0.05,***p<0.001−対−投与前。#p<0.05−対−無添加。
[0094]図34AおよびBは、普通飼料、または鉄−繊維もしくはセベラマーを含有する飼料を与えたラットにおける、水および飼料の摂取量を示す。**p<0.01−対−“無添加”。水および飼料の摂取量を毎日6日間測定し、ラット体重で正規化した。
[0095]図35は、糞灰分中のホスフェートレベルを示す。*p<0.05−対−投与前。#p<0.05−対−無添加(単純飼料)。
[0096]図36は、鉄−繊維組成物−対−セベラマーのコレステロール結合特性を、乾燥材料のグラム当たりで正規化したものを示すグラフである。
[0097]図37は、鉄−繊維の調製に際してのインキュベーション温度が下記に及ぼす影響を示す:(A)最終膨潤体積(リン酸緩衝液と共にインキュベートした後)、(B)乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したホスフェート結合、および(C)最終膨潤体積のml当たりで正規化したホスフェート結合。
[0098]図38は、組成物の調製に際してのインキュベーション温度および種々の量のFeCl3が下記に及ぼす影響を示す:(A)最終膨潤体積(リン酸緩衝液と共にインキュベートした後)、(B)乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したホスフェート結合、および(C)最終膨潤体積のml当たりで正規化したホスフェート結合。■:室温。○:37℃。□:55C。
[0099]図39は、水または模擬胃液と共に37℃でインキュベートした後の種々の時点における鉄−繊維組成物(左)−対−セベラマー(右)の物理的外観を示す。
[0100]図40は、模擬胃液と共に37℃でインキュベートした後の種々の時点における鉄−繊維組成物(左)−対−非加工繊維(右)の物理的外観を示す。
[0101]図41は、食物繊維およびFeCl3から調製した鉄−繊維組成物のXPSからの(A)サーベイスペクトル、(B)C 1sスペクトルおよび(C)Fe 2pスペクトルを示す。
[0101]図41は、食物繊維およびFeCl3から調製した鉄−繊維組成物のXPSからの(A)サーベイスペクトル、(B)C 1sスペクトルおよび(C)Fe 2pスペクトルを示す。
[0101]図41は、食物繊維およびFeCl3から調製した鉄−繊維組成物のXPSからの(A)サーベイスペクトル、(B)C 1sスペクトルおよび(C)Fe 2pスペクトルを示す。
[0102]図42は、食物繊維およびFeCl3から調製した鉄−繊維組成物について、(A)普通条件下および(B)高レーザー強度下での785nmレーザーによるラマン分光分析を示す。
[0102]図42は、食物繊維およびFeCl3から調製した鉄−繊維組成物について、(A)普通条件下および(B)高レーザー強度下での785nmレーザーによるラマン分光分析を示す。
[0103]図43は、食物繊維およびFeCl2から調製した鉄−繊維組成物のXPSからの(A)サーベイスペクトル、(B)C 1sスペクトルおよび(C)Fe 2pスペクトルを示す。
[0103]図43は、食物繊維およびFeCl2から調製した鉄−繊維組成物のXPSからの(A)サーベイスペクトル、(B)C 1sスペクトルおよび(C)Fe 2pスペクトルを示す。
[0103]図43は、食物繊維およびFeCl2から調製した鉄−繊維組成物のXPSからの(A)サーベイスペクトル、(B)C 1sスペクトルおよび(C)Fe 2pスペクトルを示す。

0050

[0104]本発明の代表的態様を以下に詳細に述べる。列記した態様に関して本発明を記載するが、本発明がそれらの態様に限定されるものではないことは理解されるであろう。そうではなく、本発明は、特許請求の範囲により定める本発明の範囲に含まれる可能性があるすべての別態様、改変および均等物を含むものとする。したがって、本明細書に記載する組成物の多様な適切な配合物がある。これらの配合物は例示であって、決して限定ではない。さらに、本発明の組成物および/またはその塩類の投与経路には経口または食事が含まれるが、これらに限定されないことは当業者に認識されるであろう。1より多い経路を使用できるが、ある状況では特定の経路が他の経路より迅速かつ効果的な応答をもたらす可能性がある。

0051

[0105]本明細書に記載したものと類似または均等な多数の方法および材料が当業者には認識されるであろう;それらは本発明の実施に際して使用でき、本発明の範囲に含まれる。本発明は記載した方法および材料に決して限定されない。

0052

[0106]別途定義しない限り、本明細書中で用いる技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の専門家が一般に理解しているものと同じ意味をもつ。本明細書に記載するものと類似または均等な方法、デバイスおよび材料はいずれも本発明の実施または試験に使用できるが、好ましい方法、デバイスおよび材料を以下に記載する。

0053

[0107]本明細書に引用するすべての刊行物、公開特許明細書および特許出願は、本出願が関係する技術(単数または複数)水準指標となる。本明細書に引用するすべての刊行物、公開特許明細書および特許出願は、具体的かつ個別にそれぞれの刊行物、公開特許明細書および特許出願を援用すると指示したのと同程度に本明細書に援用される。

0054

[0108]付随する特許請求の範囲を含めて本出願で用いる単数形“a”、“an”および“the”は、状況からそうではないことが明らかに示されない限り複数表記を含み、“少なくとも1”および“1以上”と互換性をもって用いられる。したがって、“食物繊維(a dietary fiber)”という表記は食物繊維の混合物を含み、“鉄錯体(an iron complex)”という表記は鉄錯体の混合物を含む、など。

0055

[0109]本明細書中で用いる“約”は、当業者により理解され、それが用いられる状況で、ある程度変動するであろう。それが用いられる状況でこの用語の使用が当業者に明らかではない場合があれば、“約”は最大でその用語の±10%を意味するであろう。

0056

[0110]本明細書における数値の範囲の引用は、本明細書中で別途指示しない限り、その範囲に含まれるそれぞれ個別の数値を個々に表わす簡略法として用いるためのものにすぎず、それぞれ個別の数値がそれを本明細書中で個々に引用したかのように本明細書に含まれる。

0057

[0111]本明細書に記載するすべての方法は、別途指示しない限り、あるいは状況からみて明らかに矛盾しない限り、いずれか適切な順序で実施できる。本明細書中で用いるありとあらゆる例または例示語(たとえば、“such as”)は、本発明をより良く説明するためのものにすぎず、別途要求しない限り本発明の範囲を限定しない。本明細書中の語は、いずれかの請求していない要素が本発明の実施のために必須であることを示すと解釈すべきではない。

0058

[0112]本明細書中で用いる用語“含む(comprises, comprising, includes, including, contains, containing)”、およびそのいずれかの変形は、非排他的包含(non-exclusive inclusion)を含めるためのものであり、したがって、ある要素または要素リストを含む(comprises, includes, contains)プロセス、方法、プロセス生成物、または組成物は、それらの要素を含むだけでなく、明確に列記していないかあるいはそのような方法、プロセス生成物、または組成物に本来含まれない他の要素を含むことができる。

0059

[0113]本明細書には、繊維と錯体形成して食物繊維の性質にさらなる有益性を付加する鉄化合物を開示する。したがって、本発明は、高含量の鉄(II)および/または鉄(III)を含む鉄−繊維組成物を提供する。代表的な繊維には、天然繊維、人工繊維、およびその組合わせが含まれる。ポリマー錯体は、結晶質、非晶質であり、また10%から90%までの非晶質と10%から90%までの結晶質に及ぶ非晶質領域結晶質領域の両方のマイクロドメインを含む可能性がある。鉄(II)および鉄(III)の存在場所は、結晶質領域もしくは非晶質領域のいずれかまたは両方にあってもよい。

0060

[0114]食物繊維は植物性食物摂食可能部分を表わす。本明細書中で用いる“食物繊維”には、非デンプン多糖類、たとえばアラビノキシラン類、セルロース、および他の多数の植物成分、たとえば難消化性デキストリン類、イヌリン、リグニン、ワックス類、キチン類、ペクチン類、ベータ−グルカン類、オリゴ糖類が含まれるが、これらに限定されない。食物繊維は天然、合成、またはその混合物であってもよい。

0061

[0115]代表的な鉄化合物には下記のものが含まれるが、それらに限定されない:酢酸鉄(II)、クエン酸鉄(II)、アスコルビン酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)、酸化鉄(II)、炭酸鉄(II)、含糖炭酸鉄(II)、ギ酸鉄(II)、硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、臭化鉄(II)、ヨウ化鉄(II)、フッ化鉄(III)、鉄(II)アセチルアセトネート、リン酸鉄(III)、ピロリン酸鉄(III)、およびその組合わせ。

0062

[0116]1態様による鉄−繊維組成物または錯体は、少数核または多核の鉄組成物であり、それらにおいては鉄原子が互いに酸素原子および/またはヒドロキシル基を介して結合し、かつ鉄が錯体として、ならびに/あるいは炭素、酸素、窒素および/または水素橋結合を介して繊維に結合している。ヒドロキシル橋はFe(II)および/またはFe(III)に対して同様に高い結合親和性をもつ。鉄−繊維組成物は、錯体としてまたは水素橋結合を介して結合した、水を含有することもできる。

0063

[0117]本発明による鉄−繊維組成物は、それらが鉄(II)および鉄(III)を含有することを特徴とする。これは、若干の鉄が2+の酸化レベルで存在し、若干は3+の酸化レベルで存在することを意味する。したがって、これらは金属が数種類の酸化レベルで並存する、いわゆる“混合原子価”組成物である。

0064

[0118]ある態様において、鉄の総含量で鉄−繊維組成物中の鉄(II)および鉄(III)の含量は少なくとも2重量%である。たとえば、鉄の総含量で鉄(II)および鉄(III)の含量は、2〜50重量%、または3〜50重量%、または3〜25重量%、または20〜50重量%、または10〜50重量%、または10〜40重量%、または15〜30重量%、または約10重量%、または約15重量%、または約20重量%、または約30重量%、または約40重量%、あるいはこれらの範囲内の他のいずれかの範囲または数値である。組成物の繊維含量(重量)は、10〜98重量%、たとえば約10〜80重量%、約50〜90重量%、約60〜90重量%、約70〜85重量%、約35〜65重量%、約40〜60重量%、約45〜55重量%、または約20重量%、または約30重量%、または約40重量%、または約50重量%、あるいはこれらの範囲内の他のいずれかの範囲または数値である。鉄(II)および鉄(III)は繊維の表面および繊維の本体内にある;選択する表面−対−本体の鉄含量の重量比は、10〜90重量%または90〜10重量%、およびその間であってもよい。鉄−繊維組成物の作用は鉄の存在場所によって影響されない。ある態様において、鉄−繊維組成物は、錯体またはその医薬的に許容できる塩類中の第一鉄(Fe2+)および/または第二鉄(Fe3+)化合物ならびに食物繊維を、生理的または医薬的に許容できるキャリヤー中に含む。療法用配合物を構成する組成物は、鉄を含有しない繊維と鉄(II)および鉄(III)を含有する繊維との混合物であってもよい。本明細書中で用いる“鉄”の化合物、塩、鉄−繊維錯体またはその組成物において、用語“鉄”は、鉄(II)もしくは第一鉄、および鉄(III)もしくは第二鉄の両方、またはその組合わせを含む。

0065

[0119]本明細書中で用いる用語“液体”には、水、体液水性溶媒および有機溶媒、水溶液および有機溶液が含まれるが、これらに限定されない。
[0120]1態様において、すくなくとも400mgの本明細書に記載する鉄−繊維組成物を含む、哺乳動物に適した医療食品が提供される。この医療食品は、後記に詳述するように、溶液、粉末、バー、ウェハース、適宜な液体中の懸濁液、または適切な乳濁液の形であってもよい。ある態様において、医療食品はさらに、天然フレーバー、人工フレーバー、極微量および超微量無機質、無機質、ビタミン、エンバク、ナッツ、スパイス、ミルク、卵、塩、穀粉、レシチン、キサンタンガム、および/または甘味料からなる群から選択される1種類以上の追加成分(ただし、これらに限定されない)を含むことができる。

0066

[0121]本明細書中で用いる用語“医療食品(medical food)”は、Orphan Drug Act(21 U.S.C. 360ee(b)(3))のセクション5(b)に規定されるように、“医師監督下で摂取または経腸投与されるように配合された食品であって、認識された科学的原理に基づいてそれに対する特有栄養要求医学的評価によって確立されている疾患または状態の特定の食事管理を意図したもの”である。

0067

[0122]経口投与に適した配合物を説明のために本明細書に記載する。経口投与には下記のものを含めることができる:(a)溶液、たとえば有効量のその組成物を希釈剤、たとえば水、塩類溶液またはオレンジジュースに溶解したもの;(b)カプセル剤サッシェタブレットロゼンジ、およびトローチであって、それぞれ前決定量の有効成分を固体または顆粒として含有するもの;(c)粉末;(d)適切な液体中の懸濁液;(e)ナノまたはマイクロ粒子;ならびに(f)適切な乳濁液。液体配合物は、希釈剤、たとえば水、およびアルコール類、たとえばエタノールベンジルアルコールおよびポリエチレンアルコール類を含有することができ、医薬的に許容できる界面活性剤が添加されているか、または添加されていない。カプセル形態は、たとえば界面活性剤、滑沢剤、ならびに不活性増量剤、たとえば乳糖ショ糖リン酸カルシウム、およびトウモロコシデンプンを含有する、通常の硬シェルまたは軟シェル−ゼラチンタイプのものであってもよい。タブレット形態は、下記のうち1種類以上を含有することができる:乳糖、ショ糖、マンニトール、トウモロコシデンプン、バレイショデンプンアルギン酸微結晶性セルロースアラビアゴム、ゼラチン、グアーガムコロイド状二酸化ケイ素クロスカルメロースナトリウムタルクステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウムステアリン酸亜鉛ステアリン酸、ならびに他の賦形剤、着色剤、希釈剤、緩衝剤崩壊剤湿潤剤保存剤矯味矯臭剤、および薬理学的に適合性の賦形剤。ロゼンジ形態は有効成分を矯味矯臭剤、通常はショ糖およびアラビアゴムまたはトラガント中に含むことができ、同様に香錠(pastille)は有効成分を不活性基剤、たとえばゼラチンおよびグリセリン、またはショ糖およびアラビアゴム中に含むことができ、乳濁液、ゲルなどは有効成分のほかに当技術分野既知の賦形剤を含有することができる。

0068

[0123]本発明の組成物は、その日のうちの任意の時点で、たとえば食事として、食事の前、途中または後などに摂取できる。
[0124]本明細書に記載する組成物は、体外系に投与して、インビトロで体外系の特定の到達可能な標的を吸着できる。さらに、本発明の組成物は、対象にインビボまたはエクスビボで投与できる。

0069

[0125]本発明の組成物は、細胞に、たとえば対象の細胞に投与することができる。対象には、たとえば細菌、酵母真菌、植物、および哺乳動物が含まれる。ある態様において、対象は哺乳動物である。哺乳動物には下記のものが含まれるが、それらに限定されない:齧歯目、たとえばマウス、ならびにウサギ目、たとえばウサギ食肉目ネコ(Feline (cat))およびイヌ(Canine (dog))を含む;偶蹄目ウシ(Bovine (cow))およびブタ(Swine (pig))を含む;奇蹄目ウマ(Equine (horse))を含む;霊長目(Primate)、(Ceboid)または類人猿(Simioid)(サル(monkey))、真猿目(Anthropoid)(ヒトおよび高等なサル(ape))。具体的には、哺乳動物はヒトである。さらに、対象は、哺乳動物(たとえば、ヒト)を含めた、以上のいずれかの対象の出生前子孫であってもよく、その場合、対象もしくは対象の細胞のスクリーニング、または対象もしくは対象の細胞への組成物の投与は、子宮内で実施できる。

0070

[0126]組成物の量または用量は、対象において妥当時間枠にわたって治療応答または予防応答を生じるのに十分なものであるべきである。適切な用量は、治療または予防すべき疾患または苦痛の性質および重症度、ならびに他の要因に依存するであろう。たとえば、用量はその組成物の投与に付随する可能性がある何らかの有害な副作用の存在、性質および程度によっても決まるであろう。最終的に、さまざまな要因、たとえば年齢、体重、全般的健康状態、食事、性別、投与される組成物、投与経路、および処置される状態の重症度を考慮に入れて、それを用いて個々の患者それぞれを処置する本発明組成物の投与量を担当医が決定するであろう。組成物の代表的用量は、重篤な副作用を伴うことなく患者が耐容できる最大量である。一般的用量は、たとえば約0.01g/kg/日〜約20g/kg/日であってもよい。

0071

[0127]本発明の組成物は、限定ではなく下記を含むいずれかの目的に使用できる:疾患もしくは状態の治療、予防もしくは診断、疾患もしくは状態の治療、予防もしくは診断に使用できる化合物のスクリーニング、または疾患もしくは状態の根底にある機序もしくは原因の研究であって、たとえば疾患もしくは状態の治療、予防もしくは診断のための方法の開発に使用できる研究。いずれか特定の理論により束縛されたくはないが、本発明の組成物は、胃腸管および体外系に特定の到達可能な標的の吸着を伴う疾患および状態に関して特に有用であると考えられる。

0072

[0128]“診断(diagnose, diagnosing, diagnosis)”およびその変形は、個体の健康状態または容態を、その個体に関係する1以上の徴候、症状、データ、または他の情報に基づいて検出、判定、または認識することを表わす。個体の健康状態を、健康/正常と診断し(すなわち、疾患または状態の非存在の診断)、または病的/異常と診断する(すなわち、疾患または状態の存在の診断、またはその特徴の評価)ことができる。用語“診断(diagnose, diagnosing, diagnosisなど)”は、特定の疾患または状態に関して、下記を包含する:疾患の最初の検出;疾患の解明または分類;疾患の進行、寛解または再発もしくは再活性化の検出;ならびに処置または療法を個体に施した後の疾患応答の検出。疾患または状態の診断には、その疾患または状態を伴う個体と伴わない個体を識別することが含まれる。

0073

[0129]“予後(prognose, prognosing, prognosis)”およびその変形は、疾患または状態を伴う個体においてその疾患または状態の将来経過の予測(たとえば、患者生存の予測)を表わし、そのような用語は、その個体への処置または療法の適用に対する疾患応答の評価を包含する。“予後(prognosing)”およびその変形は、前選択した将来の時点でその個体に疾患の証拠があること(evidence of disease (EVD))または疾患の証拠がないこと(no evidence of disease (NED))の予測を意味することもできる。予後判定の日付を時点1(TP1)と呼ぶことができ、前選択した将来の時点を時点2(TP2)と呼ぶことができ、これには将来の特定の日付またはある範囲の日付、たとえば処置後追跡期間を含めることができる。

0074

[0130]“評価(evaluate, evaluating, evaluation)”およびその変形は、処置した個体における“診断(diagnosing, treating, prognosing)”および再発のモニタリングを包含する。“評価(evaluating)”は下記のいずれかを含むことができる:1)疾患または状態の存在または非存在の診断、すなわち最初の検出;2)時点1(TP1)における予後、時点2(TP2)における、処置の将来の転帰、すなわちその場合はTP2で療法を続ける可能性がある;3)その疾患または状態が見掛け治癒した後の疾患の進行または再発の検出またはモニタリング、すなわちその場合、“見掛け上治癒した後のモニタリング”は、個体が受けた処置が成功した後のある時点で個体を検査することを意味する;あるいは/ならびに4)潜在感染から活性疾患への進行の検出。

0075

[0131]本明細書中で用いる“処置(treatment)”は、障害の発生を阻止しまたはその病状を変化させるという意図をもって実施される介入を表わす。したがって、“処置”は治療(therapeutic)措置と予防(prophylacticまたはpreventative)措置の両方を表わす。処置を必要とする者には、既にその障害を伴う者およびその障害を予防すべき者が含まれる。

0076

[0132]本明細書中で用いる“療法(therapy)”は、障害の発生を阻止しまたはその病状を変化させるという意図をもって実施される介入を表わす。“療法(therapy)”は、特定の疾患攻撃剤で特定の疾患を標的とする種々の方法を表わす。たとえば、標的療法は、望ましくない作用物を吸着するために、その必要がある対象に生理的に許容できるキャリヤー中の鉄−繊維組成物をインビボ、体外、エクスビボまたはインビトロで供与することを伴うことができる;作用物には過剰量のカルシウム、コレステロール、ホスフェート、カリウム、ナトリウム、および感染因子からの毒素が含まれるが、これらに限定されない。

0077

[0133]本明細書中で用いる用語“医薬的に許容できる”は、動物、より特別にはヒトに使用するものとして国または州の政府規制当局承認しているか、あるいは米国薬局方その他の一般に認められている薬局方に列記されていることを意味する。用語“キャリヤー”は、それと共に療法薬を投与できる希釈剤、佐剤、賦形剤またはビヒクルを表わし、水および油類などの無菌液体を含むが、これらに限定されない。

0078

[0134]本明細書中で用いる用語“生理的に許容できるキャリヤー”は、医薬と共に一般に用いられるいずれかのキャリヤーまたは賦形剤を表わす。そのようなキャリヤーまたは賦形剤には油類、デンプン、ショ糖および乳糖が含まれるが、これらに限定されない。

0079

[0135]鉄−繊維組成物の“医薬的に許容できる塩”または“塩”は、イオン結合を含む、開示組成物生成物であり、一般に開示組成物を対象への投与に適した酸または塩基と反応させることにより調製される。医薬的に許容できる塩には下記のものを含めることができるが、それらに限定されない;下記を含む酸付加塩塩酸塩臭化水素酸塩リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩アルキルスルホン酸塩アリールスルホン酸塩、アリールアルキルスルホン酸塩、酢酸塩安息香酸塩クエン酸塩マレイン酸塩フマル酸塩コハク酸塩乳酸塩、および酒石酸塩アルカリ金属カチオン塩、たとえばLi、Na、K塩、アルカリ土類金属塩、たとえばMgもしくはCa塩、または有機アミン塩

0080

[0136]“医薬組成物”は、開示組成物を対象への投与に適した形態で含む配合物である。本発明の医薬組成物は、好ましくはそれの意図する投与経路に適合するように配合される。

0081

[0137]本明細書中で用いる用語“療法有効量”は、一般に本明細書に記載するように予防、軽減または治療すべき障害の少なくとも1つの症状を改善するのに必要な量を意味する。本明細書に記載する組成物に関して“療法有効量”というは、そのような処置を必要とする有意数の対象において、そのために組成物を投与する特定の薬理学的応答をもたらす投与量を意味するはずである。特定の対象に特定の場合に投与する療法有効量が本明細書に記載する状態/疾患の処置に際して必ずしも常に有効であるとは限らないけれども、そのような投与量は療法有効量であると当業者によりみなされることを強調する。

0082

[0138]したがって、1観点において、胃腸管または体外系における到達可能な特定の標的の吸着が有益となる疾患を処置する方法が提供される。この方法は、その必要がある患者に療法有効量の本発明組成物を投与することを含む。上記方法は、疾患、たとえば胃腸管または体外系における到達可能な特定の標的の吸着が有益となる疾患に罹患しているかまたはその疾患を発症するリスクをもつ対象または患者に使用するのに適切である。そのような疾患には、たとえば下記のものが含まれる:骨障害心血管疾患腎疾患に関連する心血管合併症内皮機能障害副甲状腺機能亢進症高カルシウム血症高リン酸血症免疫障害左心室肥大増殖性疾患タンパク尿症、腎疾患、ウイルス感染症細菌感染症筋骨格障害高血圧高トリグリセリド血症、脂質障害、高リポタンパク血症、高脂血症、異脂肪血症糖尿病高コレステロール血症多発性硬化症脊髄異形成症候群近位筋障害早期老化メタボリックシンドロームインスリン抵抗性肥満症。組成物の投与後に疾患の1以上の症状が予防、軽減または排除され、これによってその疾患が少なくともある程度は効果的に治療または予防される。

0083

[0139]患者または対象は、いずれかの動物、家畜(domestic, livestock)または野生動物であってもよく、これにはネコ、イヌ、ウマ、ブタおよびウシ、好ましくはヒト患者が含まれるが、これらに限定されない。本明細書中で用いる患者および対象という用語は互換性をもって使用できる。

0084

[0140]他の観点において、開示組成物を調製するための方法が提供される。一般に、1態様において、鉄塩、または鉄塩の混合物を、繊維キャリヤーと共に約1.0から約6.0までのpH範囲(たとえば、約1から約4まで、または約1から約3まで)の酸性条件下で混合する。この混合物にアルカリ塩を添加する。得られた溶液をいずれか適切な方法によって過剰の細片、塩類、不純物などから精製して、元素鉄濃度約2%〜約50%の鉄−繊維錯体を得る。

0085

[0141]さらに他の観点において、鉄−繊維錯体は下記の工程を含む方法により調製される:(a)1種類以上の繊維および鉄化合物をpH<3で混合し;(b)工程(a)の反応混合物の温度を周囲温度と100℃の間に維持し;(c)工程(b)の反応混合物を周囲温度に冷却し、そしてpHが中性になるまで洗浄し;そして(d)形成された鉄−繊維錯化合物を単離する;その際、鉄含量は2から50重量%までの量である。

0086

[0142]約1〜約3の範囲のpHを達成するために酸を用いてもよく、その酸は下記のものからなる群から選択される:ハロゲン化水素およびそれらの溶液:下記のものを含むが、それらに限定されない:塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、ハロゲンオキソ酸、たとえば次亜塩素酸(HClO)、亜塩素酸(HClO2)、塩素酸(HClO3)、過塩素酸(HClO4)、ならびに対応する臭素および塩素についての化合物、硫酸(H2SO4)、フルオロ硫酸(HSO3F)、硝酸(HNO3)、リン酸(H3PO4)、フルオロアンチモン酸(HSbF6)、フルオロホウ酸(HBF4)、ヘキサフルオロリン酸(HPF6)、クロム酸(H2CrO4)、ホウ酸(H3BO3)。本発明においては他の酸が考慮され、それらは当業者が容易に同定できる。

0087

[0143]繊維および鉄化合物を酸性条件下で混合した後、pHを少なくとも3に変更するために任意に塩基またはアルカリ塩を繊維/鉄混合物に添加してもよい。種々の態様において、pHを、約3を超えて約12を超えない範囲になるように調整する。炭酸アルカリおよびアルカリ金属水酸化物が本発明に有用な塩基またはアルカリ性物質の具体例であるが、他のものも考慮される。塩基は、LiOH、KOH、NaOH、NaHCO3、Na2CO3、Ca(OH)2、Mg(OH)2、Li2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、およびNa2CO3から選択できるが、これらに限定されない。塩基は、鉄−繊維混合物の全重量のうち、混合物のpHを変化させるのに十分ないずれかの重量%を構成できる。

0088

[0144]反応混合物の温度は、約20℃から100℃までの範囲、たとえば、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、または約100℃である。期間は、約60分から約48時間まで、たとえば、約2時間、約3時間、約4時間、約6時間、約8時間、約12時間、約18時間、約24時間、約30時間、約36時間、約42時間、または約48時間である。

0089

[0145]以下の実施例は説明のために提示されるにすぎず、付随する特許請求の範囲により定める本発明の範囲を限定するためのものではない。本明細書に記載するすべての実施例は当業者に既知の日常的な標準法を用いて実施された。

0090

実施例1
[0146]水中0.5g/ml、pH1〜3の範囲のFeCl3(FeCl3.6H2O,Sigma 087K0204)水溶液を調製した。

0091

[0147]0.5gの食物繊維(たとえば、アルティメイトファイバー(Ultimate Fiber)または同等のもの)を12.5mlのFeCl3溶液と混合し(pH<3)、この混合物をシェーカー内で振とうしながら室温で1時間または24時間振とうした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0092

[0148]対照として、0.5gの繊維を10mlの水と混合した。この混合物を室温で24時間、穏やかに振とうした。
[0149]これらの材料を食品脱水機により24時間乾燥させた。

0093

[0150]0.08グラムの乾燥組成物につき、10mMのホスフェートを含有する1mlのD−PBS(Invitrogen)を各試料に添加し、室温で少なくとも1時間インキュベートした。遠心して上清を採集した。

0094

[0151]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、十分に混合し、遠心して上清を採集した。このプロセスを5回繰り返した。
[0152]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイカタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。

0095

[0153]図1は、鉄化合物を含まない繊維と1時間または24時間のインキュベーション後の鉄−繊維調製物の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。FeCl3−繊維−1時間組成物では、6つの上清中の吸着されたホスフェートは184μmol/乾燥材料gであった。FeCl3−繊維−24時間組成物では、6つの上清中の吸着されたホスフェートは218μmol/乾燥材料gであった。FeCl3組成物を含まない繊維は0μmolのホスフェートを吸着した。図2は、鉄化合物を含まない繊維(チューブ4)およびFeCl3−繊維−24時間(チューブ6)の画像を示す。

0096

実施例2
[0154]水中0.5g/ml、好ましくはpH1〜3の範囲のFeCl3水溶液を調製した。

0097

[0155]0.5gの繊維と5gのFeCl3を水10ml中で混合した。この混合物を室温で24時間または48時間、穏やかに振とうした。0.1gのKOHを添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した(遠心を使用、または濾紙濾過することによる)。

0098

[0156]対照として、0.5gの繊維を10mlの水と混合した。この混合物を室温で48時間、振とうしながらインキュベートした。0.1gのKOHを添加した。上清がpH=7になるまで水で洗浄した。

0099

[0157]これらの材料を食品脱水機により24時間乾燥させた。
[0158]0.08グラムの乾燥組成物につき、10mMのホスフェートを含有する1mlのD−PBS(Invitrogen)を各試料に添加し、室温で少なくとも1時間インキュベートした。遠心して上清を採集した。

0100

[0159]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、十分に混合し、遠心して上清を採集した。このプロセスを5回繰り返した。
[0160]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。

0101

[0161]図3は、鉄化合物を含まない繊維と24時間または48時間のインキュベーション後の鉄−繊維調製物の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。FeCl3−繊維−48時間組成物では、6つの上清中の吸着されたホスフェートはホスフェート118μmol/乾燥組成物gであった。FeCl3−繊維−48時間組成物では、6つの上清中の吸着されたホスフェートは118μmol/乾燥材料gであった。FeCl3−繊維−24時間組成物では、6つの上清中の吸着されたホスフェートは212μmol/乾燥材料gであった。KOHで処理した繊維単独は、6つの上清中に28μmol/乾燥材料gのホスフェートを吸着していた。図4は、繊維単独(チューブ1)の物理的外観をFeCl3−繊維−48時間試料(チューブ2)およびFeCl3−繊維−24時間試料(チューブ6)と対比して示す。

0102

実施例3
[0162]0.5gまたは1gの繊維と5gのFeCl3を水10ml中で混合した。この混合物を室温で24時間、振とうしながらインキュベートした。水1ml中0.67gのNaOHを添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0103

[0163]さらにNaOHでpH=7になるまでpHを調整した。次いでさらに2回、水で洗浄した(遠心による)。
[0164]約1gの湿潤材料採取した。0.5mlのD−PBSを添加し、30分間インキュベートし、十分に混合し、遠心して上清を採集した。

0104

[0165]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、十分に混合し、遠心して上清を採集した。このプロセスを3回繰り返した。
[0166]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、10分間インキュベートし、遠心して上清を採集した。

0105

[0167]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、30分間インキュベートし、遠心して上清を採集した。
[0168]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。

0106

[0169]図5は、繊維:FeCl3 1:10と繊維:FeCl3 1:5の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。繊維:FeCl3=1:10組成物は、湿潤組成物のグラム当たり27μmolのホスフェートを吸着した。繊維:FeCl3=1:5組成物は、14μmolのホスフェートを吸着した。図6は、これら2種類の調製物の物理的外観を示す(チューブ1:繊維:FeCl3 1:10組成物。チューブ2:繊維:FeCl3 1:5組成物)。

0107

実施例4
[0170]2gまたは3gの繊維と5gのFeCl3を水30ml中で混合した。この混合物を室温で2時間、振とうしながらインキュベートした。0.3gのKOH(pH約4.5)を添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0108

[0171]NaOHでpH=7になるまでpHを調整した。次いでさらに2回、水で洗浄した(遠心による)。
[0172]約1gの湿潤材料を採取した。0.5mlのD−PBSを添加し、30分間インキュベートし、十分に混合し、遠心して上清を採集した。

0109

[0173]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、十分に混合し、遠心して上清を採集した。このプロセスを3回繰り返した。
[0174]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、10分間インキュベートし、遠心して上清を採集した。

0110

[0175]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、30分間インキュベートし、遠心して上清を採集した。
[0176]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。

0111

[0177]図7は、繊維:FeCl3=2:5組成物と繊維:FeCl3=3:5組成物の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。繊維:FeCl3=2:5組成物は、湿潤材料のグラム当たり9μmolのホスフェートを吸着した。繊維:FeCl3=3:5組成物は、10μmolのホスフェートを吸着した。図8は、これら2種類の調製物の物理的外観を示す(チューブ3:繊維:FeCl3=2:5組成物。チューブ4:繊維:FeCl3=3:5組成物)。

0112

実施例5
[0178]4gまたは5gの繊維と5gのFeCl3を水110ml中で混合した。この混合物を室温で2時間、振とうしながらインキュベートした。NaOHをpH=9になるまで添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した(pH=7.0)。

0113

[0179]約1gの湿潤材料を採取した。0.5mlのD−PBSを添加し、30分間インキュベートし、十分に混合し、遠心して上清を採集した。
[0180]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、十分に混合し、遠心して上清を採集した。このプロセスを4回繰り返した。

0114

[0181]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、30分間インキュベートし、遠心して上清を採集した。
[0182]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。

0115

[0183]図9は、繊維:FeCl3=4:5組成物と繊維:FeCl3=1:1組成物の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。繊維:FeCl3=4:5組成物は、湿潤材料のグラム当たり25μmolのホスフェートを吸着した。繊維:FeCl3=1:1組成物は、25μmolのホスフェートを吸着した。

0116

実施例6
[0184]実施例5からの繊維:FeCl3=1:1組成物を約1g採取した。0.5mlのD−PBSを添加した。1つのチューブに2μlの12.5N NaOHを添加した。他のチューブに2μlの濃HClを添加した。他のチューブに2μlの濃酢酸を添加した。室温で30分間インキュベートし、十分に混合し、pHを測定し、遠心して上清を採集した。

0117

[0185]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加した。上記と同様にNaOH(12.5N)または濃HClまたは濃酢酸を対応するチューブに添加することによりpHを調整した。十分に混合し、pHを測定し、遠心して上清を採集した。

0118

[0186]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、十分に混合し、遠心して上清を直ちに採集した。3回繰り返した。
[0187]0.5mlのD−PBSを沈殿に添加し、30分間インキュベートし、遠心して上清を採集した。

0119

[0188]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。図10は、種々のpHにおける繊維:FeCl3=1:1組成物のホスフェート結合特性を示す。表1にそのデータをまとめる。

0120

0121

実施例7
[0189]0.5gの繊維と5gのFeCl3を水10ml中で混合した。この混合物を室温で一夜混合した。0.1gのKOHを添加した。室温で少なくとも1時間、混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0122

[0190]対照として、0.5gの繊維を10mlの水と混合した。この混合物を室温で一夜インキュベートした。0.1gのKOHを添加した。室温で少なくとも1時間、混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0123

[0191]1gの湿潤繊維混合物を各試料からカラムへ取り出した;10mMのホスフェートを含有するD−PBS(Invitrogen)を添加した。室温で少なくとも1時間インキュベートした。画分を1ml/画分で採集した。

0124

[0192]画分中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。
[0193]図11は、鉄化合物を含まない繊維と鉄−繊維調製物の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。このグラフは、結合していない(結合したものではなく)ホスフェートを示す。画分中の吸着したホスフェートは49μmol/湿潤材料gであった。繊維単独の組成物はホスフェートを吸着しなかった。

0125

実施例8
[0194]100gの食物繊維(たとえば、オーガニックトリプル・ファイバー(有機栽培3種の食物繊維)(Organic Triple Fiber)または同等のもの)と500gのFeCl3を、水1.5リットル中で混合した。この混合物を室温で一夜インキュベートした。10gのKOHを添加した。室温で少なくとも1時間、混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0126

[0195]対照として、100gの繊維を1.5リットルの水と混合した。この混合物を室温で一夜インキュベートした。0.1gのKOHを添加した。室温で少なくとも1時間、混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0127

[0196]1gの湿潤材料(1gの湿潤繊維=0.12gの乾燥繊維)を各試料からカラムへ取り出し、10mMのホスフェートを含有するD−PBS(Invitrogen)を添加した。室温で少なくとも1時間インキュベートした。画分を1ml/画分で採集した。

0128

[0197]画分中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。
[0198]図12は、鉄化合物を含まない繊維と鉄−繊維調製物の、ホスフェート吸着におけるそれらの効果についての比較を示す。このグラフは、結合していない(結合したものではなく)ホスフェートを示す。画分中の吸着したホスフェートは47μmol/湿潤材料gであった。

0129

実施例9
[0199]100gの食物繊維と100gのFeCl3を水2.2リットル中で混合した。この混合物を室温で24時間、振とうしながらインキュベートした。46gのNaOHを添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0130

[0200]これらの材料を食品脱水機により24時間乾燥させた。
[0201]1グラムの乾燥組成物につき、20.4mMのKH2PO4および23.9mMのK2HPO4を含有する4mlのホスフェート溶液を各試料に添加し、室温で少なくとも1時間インキュベートした。遠心して上清を採集した。

0131

[0202]対照として、1gの食物繊維Metamucilを、20.4mMのKH2PO4および23.9mMのK2HPO4を含有するホスフェート溶液4mlと混合し、室温で少なくとも1時間インキュベートした。液体部分はMetamucilで完全に吸い取られた。したがって、20.4mMのKH2PO4および23.9mMのK2HPO4を含有するホスフェート溶液をさらに2ml添加した。遠心して上清を採集した。

0132

[0203]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。図13は、鉄−繊維組成物とmetamucilの、ホスフェート吸着における比較を示す。

0133

実施例10
[0204]実施例9からの乾燥した繊維:FeCl3=1:1組成物49gを採取した。この組成物を490gの普通のラット用固形飼料および3.23gのKH2PO4+1.67gのK2HPO4と混合した。この混合物を粉末状になるまで粉砕した。

0134

[0205]対照として、49gの乾燥した繊維単独組成物(処理に際して鉄を含まない)を採取した。この組成物を490gの普通のラット用固形飼料および3.23gのKH2PO4+1.67gのK2HPO4と混合した。この混合物を粉末状になるまで粉砕した。

0135

[0206]雄Sprague Dawleyラットを代謝ケージにケージ当たりラット1匹で収容した。尿試料を24時間採集した。血液試料を各ラットから血清調製用に採集した。次いでラットを普通ケージに収容した。若干のラットに、繊維単独およびKH2PO4+K2HPO4を含有する粉末状のラット用固形飼料を与えた。他のラットには、鉄−繊維組成物およびKH2PO4+K2HPO4を含有する粉末状のラット用固形飼料を与えた。

0136

[0207]4日後、ラットを代謝ケージにケージ当たりラット1匹で収容した。尿試料を24時間採集した。血液試料を各ラットから採集して血清を調製した。それぞれの尿および血清試料中のリン/ホスフェートレベルを測定した。各グループには少なくとも5匹のラットがいた。

0137

[0208]繊維単独で処置したラットでは血清ホスフェートが上昇したが、鉄−繊維で処置したラットでは上昇しなかった(図14A)。図14Bは、繊維単独組成物を与えたラットの24時間当たりの尿ホスフェート濃度を、鉄−繊維組成物を与えたラットのものと対比して示す。図15は、繊維単独で処置したラットから採集した糞試料の物理的外観を鉄−繊維と対比して示す。

0138

[0209]2グループのラットが処置中に摂取した飼料の量には有意差がなかった。
実施例11
[0210]5gのFe4O2P6(Sigma p6526)を30mlの水に混合した。HCl(濃)をpH1になるまで添加することによりpHを調整した。0.5gの繊維を添加した。この混合物を室温で2時間、振とうしながらインキュベートした。NaOHを添加して中和した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0139

[0211]0.94gの湿潤材料を採取した。0.5mlのD−PBSを添加し、短時間インキュベートし、十分に混合し、遠心して上清を採集した。
[0212]このプロセスをさらに5回繰り返した。

0140

[0213]上清中のホスフェートレベルをホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)により測定した。
[0214]図16は、鉄−繊維組成物がホスフェート吸着に及ぼす効果を示す;6つの上清中の吸着したホスフェートは9μmol/湿潤材料gであった。

0141

実施例12
[0215]実施例9からの繊維:FeCl3組成物を白金パラジウムスパッターコーティングし、アルミニウム片(stub)に固定し、Hitachi S3000N変圧型SEM走査電子顕微鏡)下で検査した。

0142

[0216]図17は、鉄−繊維組成物の種々の倍率のSEM画像を示す。
実施例13
[0217]1gの繊維と0、0.2、0.6、2および5gのFeCl3を、水20ml中で混合した(FeCl3を添加した場合はpHは1から2.05までの範囲、FeCl3を添加しない場合はpH=7.38)。この混合物を室温で少なくとも1時間インキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。食品脱水機により乾燥させた。

0143

[0218]各試料から0.1gの乾燥組成物を取り出し、8mlの水および2mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,酢酸でpHを7.0に調整)と混合した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0144

[0219]図18は各試料の最終膨潤体積を示す。
[0220]図19は、この組成物のホスフェート結合特性を、乾燥組成物のグラム当たり、またはリン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積)のml当たりで正規化したものを示す。

0145

実施例14
[0221]実施例13、チューブ#4からの繊維:FeCl3組成物(繊維:鉄 1:2の比率)0.1gを、実施例13に記載したホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)2ml、4ml、6mlおよび8mlと混合した。最終体積8ml/チューブになるまで各チューブに希釈用緩衝液(リン酸を含まない同じ緩衝液)を添加して、5mM、10mM、15mMおよび20mMの最終ホスフェート濃度にした。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0146

[0222]図20は、種々のホスフェート濃度における鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、乾燥した鉄−繊維材料のグラム当たりで正規化したものを示す。
実施例15
[0223]チューブ当たり1gの繊維と5gのFeCl3を水40ml中で混合した(pH=1.44)。この混合物を室温で少なくとも1時間インキュベートした。種々の量のNaOH(12.5N)を添加して、pH値が下記になるようにした:チューブ1,pH=1.44;チューブ2,pH=1.72;チューブ3,pH=2.14;チューブ4,pH=3.1;チューブ5,pH=7;チューブ6,pH=9.43。室温で少なくとも1時間、混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。食品脱水機により乾燥させた。

0147

[0224]各試料から0.1gの乾燥組成物を取り出し、8mlの水および2mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0148

[0225]図21は、乾燥状態およびリン酸緩衝液と共にインキュベートした後の鉄−繊維組成物0.1グラムの物理的外観を示す。
[0226]図22Aは、ルーズな形態の乾燥組成物の体積(初期体積)およびリン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積)を示す。図22Bは、鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、乾燥した鉄−繊維のグラム当たり、または乾燥した鉄−繊維(初期体積)のml当たり、またはリン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積)ml当たりのいずれかで正規化したものを示す。

0149

[0227]鉄−繊維組成物の調製に際して25mM(最終濃度)のTris緩衝液の添加は、結果に有意差を生じなかった。
実施例16
[0228]100gの食物繊維と100gのFeCl3を水2.2リットル中で混合した。この混合物を室温で少なくとも1時間、振とうしながらインキュベートした。45.4gのNaOH(最終pH=10)を添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になるまで水で洗浄した。

0150

[0229]この材料を食品脱水機により乾燥させた。
[0230]誘導結合プラズマ発光分光分析(inductively coupled plasma optical emission spectrometry (ICP−OES))により、この乾燥した鉄−繊維組成物の鉄含量は15.3%と測定された。

0151

[0231]0.1グラムの乾燥した鉄−繊維組成物を、最終体積20ml/チューブになるように実施例14に記載したホスフェート溶液および希釈用緩衝液と混合して、0mM、1mM、2.5mMおよび5mMの最終ホスフェート濃度にした。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0152

[0232]対照として、乾燥した鉄−繊維の代わりに0.1gの粉末状セベラマーを含有する試料を同時に調製した。
[0233]図23は、5mMのリン酸緩衝液を添加した後の種々の時点における鉄−繊維組成物の物理的外観をセベラマーと対比して示す。

0153

[0234]図24は、種々のホスフェート濃度における鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、セベラマーのものと対比して、乾燥材料のグラム当たり、または最終膨潤体積のml当たりで正規化したものを示す。

0154

実施例17
[0235]実施例14の記載と同様にホスフェート溶液および希釈用緩衝液を調製して、最終ホスフェート濃度10mMで最終体積10ml/チューブになるようにした。pHを1.59、4.39、7.1、8.97、および12.25に調整した。

0155

[0236]実施例16からの乾燥した鉄−繊維組成物0.1グラムを添加した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0156

[0237]図25は、種々のpHにおける鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したものを示す。
実施例18
[0238]実施例16からの乾燥した鉄−繊維を採取した。この組成物と普通のラット固形飼料およびKH2PO4+K2HPO4を、実施例10と同様に混合した;ただし、鉄−繊維の量は全混合物の0.2〜10重量%であった。この混合物を粉末状になるまで粉砕した。

0157

[0239]対照として、セベラマー粉末および普通のラット固形飼料およびKH2PO4+K2HPO4を含む混合物を、全混合物の0.2〜10重量%のセベラマー量で調製した。この混合物を粉末状になるまで粉砕した。

0158

[0240]雄Sprague Dawleyラットを代謝ケージにケージ当たりラット1匹で収容した。尿試料を24時間採集した。血液試料を各ラットから血清調製用に採集した。

0159

[0241]ラットに高ホスフェートおよび上記の種々の調製物を含有する食餌を与えた。
[0242]4日後、ラットを代謝ケージにケージ当たりラット1匹で収容した。尿試料を24時間採集した。血液試料を各ラットから採集して血清を調製した。リン/ホスフェートおよびカルシウムのレベルをそれぞれの尿および血清試料において測定した。若干の血清試料においては血清鉄レベルも測定した(QuantiChrom(商標),BioAssay Systemによる鉄アッセイキット;カタログ# DIFE−250)。

0160

[0243]図26は、処置しなかったラットでは血清ホスフェートが有意に高かったことを示す。0.2〜10重量%の鉄−繊維は血清ホスフェートを用量依存性で減少させた。10%のセベラマーも血清ホスフェートを減少させた。

0161

[0244]ラットの血清カルシウム濃度には有意差がみられなかった(図27)。
[0245]図28は、鉄−繊維およびセベラマーを含有する飼料を与えたラットにおける、24時間の採集期間当たりの尿ホスフェート濃度を示す。

0162

[0246]図29は、鉄−繊維含有飼料およびセベラマー含有飼料を与えたラットにおける、24時間の採集期間当たりの尿カルシウム濃度を示す。
[0247]図30は、処置前および鉄−繊維(10%)処置後のラットにおける血清鉄レベルを示す。血清鉄レベルには有意差がなかった。

0163

実施例19
[0248]実施例16からの乾燥した鉄−繊維を採取した。この組成物と普通のラット固形飼料(1%のカルシウムおよび0.7%のホスフェートを含有)を、鉄−繊維が全混合物の重量の1および3%になるように混合した。この混合物を粉末状になるまで粉砕した。

0164

[0249]対照として、セベラマー粉末および普通のラット固形飼料を含む混合物を、全混合物の重量の1および3%のセベラマー量で調製した。この混合物を粉末状になるまで粉砕した。

0165

[0250]雄Sprague Dawleyラットを代謝ケージにケージ当たりラット1匹で収容した。尿試料を24時間採集した。血液試料を各ラットから血清調製用に採集した。ラットに普通食(1%のカルシウムおよび0.7%のホスフェートを含有,粉末状)および鉄−繊維材料またはセベラマーを与えた。5日後、ラットを代謝ケージにケージ当たりラット1匹で収容した。尿試料を24時間採集した。血液試料を各ラットから採集して血清を調製した。リン/ホスフェートおよびカルシウムのレベルをそれぞれの尿および血清試料において測定した。各グループには少なくとも6匹のラットがいた。

0166

[0251]図31Aは、血清ホスフェート(Pi)が種々のグループにわたって類似していたことを示す。図31Bは、ラットにおける、24時間の採集期間当たりの尿ホスフェートレベルを示す。1および3%の鉄−繊維およびセベラマーは、尿ホスフェートレベルを有意に低下させた。

0167

[0252]図32A、BおよびCは、鉄−繊維含有飼料およびセベラマー含有飼料を与えたラットにおける、血清カルシウム、尿カルシウムおよびPTHのレベルを示す。鉄−繊維は血清カルシウムおよびPTHに有意の影響を及ぼさなかったが、セベラマーは血清および尿のカルシウムを有意に増加させ、血清PTHを減少させた。

0168

[0253]図33AおよびBは、種々の処置グループにおける24時間当たりの糞の重量および尿の体積を示す。図34AおよびBは、種々の処置グループにおける水および飼料の摂取量を示す。

0169

[0254]24時間の期間当たり採集した糞を800℃で45分間、灰化した。各試料から0.1gの灰を量し、1mlの水で、室温において少なくとも60分間のボルテックス撹拌および振とうにより抽出した。遠心し、上清をホスフェート測定用に採集した。図35は、24時間の期間に採集した糞中の全ホスフェートレベルを示す。セベラマーグループからの糞中にはより多量のホスフェートが存在していた(無添加と対比)。しかし、鉄−繊維処置グループに検出されたホスフェートは、対照グループ(投与前または無添加)のものより有意に低かった;これは、ホスフェートが糞灰分中の鉄−繊維に強固に結合したままであり、水で抽出できなかったことの指標となる。

0170

実施例20
[0255]0.1グラムのセベラマー、または実施例16からの乾燥した鉄−繊維組成物0.1グラムを採取し、10mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、8.6mlの上清を分離した。

0171

[0256]6mgのコレステロール(水溶性コレステロール,Sigma C4951)の、水1ml中における原液を調製した。セベラマーまたは鉄−繊維組成物を入れたチューブに、0.5ml(3mg)を添加した。室温で少なくとも30分間、穏やかに振とうしながらインキュベートした。コレステロールをStanbio Liquicolorコレステロールアッセイキット(カタログ# 1010−430)により測定するために上清を分離した。

0172

[0257]図36は、コレステロール結合特性を乾燥材料のグラム当たりで正規化したものを示す。鉄−繊維組成物とセベラマーは類似のコレステロール結合特性を示した。
実施例21
[0258]チューブ当たり1gの繊維と5gのFeCl3を水40ml中で混合した(pH=1.44)。この混合物を、室温、または37℃、または55℃で少なくとも1時間インキュベートした。NaOH(12.5N)を添加して中和した。上清が透明になりかつpHが7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により乾燥させた。

0173

[0259]各試料から0.1グラムの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0174

[0260]図37Aは、リン酸緩衝液と共にインキュベートした後の組成物の最終体積(最終膨潤体積)を示す。図37Bは、鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したものを示す。図37Cは、鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、リン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積)のml当たりで正規化したものを示す。これらのデータは、組成物調製に際しての温度が高いほど組成物の膨潤体積が小さくなることを示す。

0175

実施例22
[0261]1gの繊維と0、0.2、0.6、2および5gのFeCl3を、水40ml中で混合した。この混合物を室温、または37℃、または55℃で少なくとも1時間インキュベートした。NaOH(12.5N)を添加して中和した。上清が透明になりかつpHが7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により乾燥させた。

0176

[0262]誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−OES)により、1gの繊維と5gのFeCl3を55℃でインキュベートすることにより調製された乾燥した鉄−繊維組成物の鉄含量は29.3%と測定された。

0177

[0263]各試料から0.1グラムの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0178

[0264]図38Aは、リン酸緩衝液と共にインキュベートした後の組成物の最終体積(最終膨潤体積)を示す。図38Bは、鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化したものを示す。図38Cは、鉄−繊維組成物のホスフェート結合特性を、リン酸緩衝液と共にインキュベートした後の最終体積(最終膨潤体積)のml当たりで正規化したものを示す。これらのデータは、ホスフェート結合能が鉄−繊維比に依存することを示す。

0179

実施例23
[0265]1gの繊維と5gのFeCl3を55℃でインキュベートすることにより組成物を調製した実施例22からの乾燥した鉄−繊維組成物0.1グラムを採取した。5mlの水を添加した。37℃でインキュベートした。

0180

[0266]対照として、乾燥した鉄−繊維組成物の代わりに0.1gの粉末状セベラマーを同時に調製した。
[0267]図39は、37℃におけるインキュベーション中の種々の時点における鉄−繊維組成物の物理的外観をセベラマーと対比して示す。

0181

[0268]模擬胃液(0.2%(w/v)NaCl,0.7%(v/v)HCl,ペプシンを含まない)を水の代わりに用いた場合、類似の結果がみられた。
[0269]種々の時点(20分〜180分)での鉄−繊維組成物の体積(cm3)をセベラマーと対比したもの:0.2対2.0cm3。大きな膨潤体積は胃腸の不快感を伴う。時点0での体積をより明瞭に示すために、3g/試料の鉄−繊維またはセベラマーの体積も測定した(2.7対4.4cm3)。

0182

[0270]0.1グラムの、セベラマーまたは1gの繊維と5gのFeCl3を55℃でインキュベートすることにより組成物を調製した実施例22からの乾燥した鉄−繊維組成物を採取した。5mlの20mMリン酸緩衝液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)を添加した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0183

[0271]乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は下記のとおりであった:セベラマー0.39mmol/g−対−鉄−繊維0.35mmol/g。最終膨潤体積のml当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は下記のとおりであった:セベラマー0.016mmol/ml−対−鉄−繊維0.172mmol/ml。

0184

実施例24
[0272]5gの繊維と10gのFeCl3を、水40ml中で混合した。この混合物を55℃で少なくとも1時間インキュベートした。NaOH(12.5N)を添加して中和した。上清が透明になりかつpHが7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により乾燥させた。

0185

[0273]0.1グラムの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で少なくとも24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は0.59mmol/gであった。

0186

[0274]誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−OES)により、乾燥した鉄−繊維組成物の鉄含量は24.5%と測定された。
[0275]0.1グラムの乾燥した鉄−繊維組成物を採取した。5mlの模擬胃液(0.2%(w/v)NaCl,0.7%(v/v)HCl,ペプシンを含まない)を添加した。37℃でインキュベートした。

0187

[0276]対照として、0.1gの非加工繊維を同時に処理した。
[0277]図40は、37℃におけるインキュベーション中の時点における鉄−繊維組成物−対−非加工繊維の物理的外観を示す。

0188

[0278]種々の時点における鉄−繊維組成物−対−非加工繊維の体積(cm3)は下記のとおりであった:20分,0.2−対−1.0cm3;60分,0.2−対−1.1cm3;120分,0.2−対−1.2cm3;180分,0.2−対−1.9cm3,;240分,0.2−対−1.9cm3。

0189

実施例25
[0279]実施例24からの鉄−繊維試料をさらにXPS(X線光電子分光法)により分析した。XPS実験はKratos Axis−165計測器を用いて実施された。試料を単色光Al−KαX線源(15kV,10mA)により試料表面から30度の角度で照射した。光電子を8チャネルトロン(channeltron)の同心半球型分光器(concentric hemispherical analyzer)により700×300ミクロンの領域にわたって、分光計取出し角度(take-off angle)ゼロで検出した。検出は定分析計エネルギー(constant analyzer energy (CAE))モードで達成された。

0190

[0280]サーベイスキャン(survey scan)を160eVのパスエネルギー、1.0eVのステップサイズ、および100msecの停止時間(dwell time)で取得した;一方、ナロースキャン(narrow scan)を20eVのパスエネルギー、0.1eVのステップサイズおよび200msecで取得した。すべてのスキャンを電荷中和システム操作で実施した。電荷照合(charge referencing)を284.8eVの不定炭素(adventitious carbon)ピーク位置に対して行なった。XPS分析チャンバーベース圧力は2E−10トルより良好であり、一方、作業圧力は3E−9トルより良好であった。

0191

[0281]図41Aは、XPS分析からのサーベイスペクトルを示す。半定量データを表中に挙げる。

0192

0193

材料中のFeに比例してClの存在量が有意に減少した;これは、このプロセスでClが放出され、洗浄除去されたことを示唆する。
[0282]図41BはC 1sスペクトルを示す。ピーク位置およびそれらに対応する面積次表に挙げる。

0194

0195

ピーク0は、不定炭素またはC−C結合に関連すると思われる。ピーク1は、セルロース、アラビノキシラン、イヌリン、ベータ−グルカン類、および他の繊維成分中に存在するC−N、またはC−O−H、またはC−O−C結合を含む可能性がある。ピーク2は、天然繊維中のキチン、ペクチン類、および他の成分中に存在するN−C=OまたはC=O結合を含む可能性がある。

0196

[0283]図41CはFe 2pスペクトルを示す。ピーク位置およびそれらに対応する面積を次表に挙げる。

0197

0198

注釈:面積は、Fe(3+)とFe(2+)の両方について、2p1/2と2p3/2を合わせたものから計算された。
Fe(2+)の存在は、総Feの42.4%と計算された(面積を基準とする)。この材料の調製にはFeCl3のみを用いた。

0199

[0284]特許および文献における探査はXPSで加工繊維について実施された。その探査の例を下記に示す。

0200

0201

実施例26
[0285]繊維およびFeCl3から調製した実施例24からの鉄−繊維試料を、さらにラマン分光分析により分析した。試料をそのまま分析用シリコン支持体上に分散させた。ラマンスペクトルは、785nmレーザーを備えたRenishaw inViaラマン計測器により収集された。50×の対物レンズを備えたLeica顕微鏡で試料を配置した。普通条件下での鉄−繊維錯体についてのスペクトルを図42Aに示す;これらのバンドは鉄がC、N、Oおよび/またはHと錯体形成した6座錯体の存在を指摘する。図42Bは、温度およびレーザー強度を高めて試料を処理した後の酸化された条件下での同じ試料のスペクトルを示す。224.6、288.7および399.8のピークは、赤鉄鉱(酸化鉄(III),Fe2O3)のプロフィールに相当する。1131における幅広いピークは繊維中のC−CおよびC−O伸縮に相当する。

0202

実施例27
[0286]0.5gのFeCl3(Sigma F2877)、FeCl2(Sigma 372870)、または酢酸鉄(Sigma 339199)、またはFeSO4(Sigma 215422)、またはアスコルビン酸鉄(II)(Sigma A0207)、またはクエン酸鉄(III)(Sigma F6129)を採取し、10mlの水と混合した。必要ならばHCl(濃)の添加によりpHをpH<3にまで調整した。試料当たり0.5gの食物繊維を添加した。この混合物を室温で少なくとも1時間、振とうしながらインキュベートした。45.4gのNaOH(最終pH=10)を添加した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になりかつpHが約7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により24時間乾燥させた。

0203

[0287]各試料から0.1gの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で約3時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0204

[0288]乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は下記のとおりであった:FeCl3を含有する繊維(0.38mmol/g)、FeCl2を含有する繊維(0.57mmol/g)を含有する繊維、酢酸鉄を含有する繊維(0.48mmol/g)、FeSO4を含有する繊維(0.20mmol/g)、アスコルビン酸鉄(II)を含有する繊維(0.42mmol/g)、クエン酸鉄(III)を含有する繊維(0.43mmol/g)。

0205

実施例28
[0289]0.5gのFeCl3、または0.5gの酢酸鉄、または0.25gのFeCl3プラス0.25gの酢酸鉄の混合物を採取し、10mlの水と混合した。pHを検査し、必要ならばHCl(濃)の添加によりpHをpH<3にまで調整した。試料当たり0.5gの食物繊維を添加した。この混合物を室温で少なくとも1時間、振とうしながらインキュベートした。NaOHを添加して中和した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になりかつpHが約7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により24時間乾燥させた。

0206

[0290]各試料から0.1gの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で約24時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0207

[0291]乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は下記のとおりであった:FeCl3のみを含有する繊維(0.50mmol/g)、酢酸鉄のみを含有する繊維0(.54mmol/g)、FeCl3と酢酸鉄の混合物を含有する繊維(0.52mmol/g)。

0208

実施例29
[0292]0.5gのFeCl2、または0.5gのFeSO4、または0.25gのFeCl2と0.25gのFeSO4の混合物、または0.25gのFeCl2と0.25gの酢酸鉄の混合物を採取し、10mlの水と混合した。pHを検査し、必要ならばHCl(濃)の添加によりpHをpH<3にまで調整した。試料当たり0.5gの食物繊維を添加した。この混合物を室温で少なくとも1時間、振とうしながらインキュベートした。NaOHを添加して中和した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になりかつpHが約7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により24時間乾燥させた。

0209

[0293]各試料から0.1gの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で約3時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0210

[0294]乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は下記のとおりであった:FeCl2のみを含有する繊維(0.54mmol/g)、FeSO4のみを含有する繊維(0.20mmol/g)、FeCl2とFeSO4の混合物を含有する繊維(0.54mmol/g)、FeCl2と酢酸鉄の混合物を含有する繊維(0.44mmol/g)。

0211

実施例30
[0295]0.5gのFeCl3、または0.45gのFeCl3プラス0.05gのFeCl2の混合物、または0.40gのFeCl3プラス0.10gのFeCl2の混合物、または0.25gのFeCl3プラス0.25gのFeCl2の混合物、または0.10gのFeCl3プラス0.40gのFeCl2の混合物、または0.5gのFeCl2を採取し、10mlの水と混合した。pHを検査した(<3)。試料当たり0.5gの食物繊維を添加した。この混合物を室温で少なくとも1時間、振とうしながらインキュベートした。NaOHを添加して中和した。室温で少なくとも1時間、振とうしながら混合およびインキュベートした。上清が透明になりかつpHが約7になるまで、水で洗浄した。食品脱水機により24時間乾燥させた。

0212

[0296]各試料から0.1gの乾燥組成物を取り出し、5mlの20mMホスフェート溶液(1.37mlの85%リン酸、3.18gの炭酸ナトリウムおよび4.68gのNaCl,水1リットル中,pH=7.0)と混合した。室温で約3時間インキュベートした。遠心し、上清をホスフェート比色アッセイ(カタログ# K410−500,Biovisionから)によるホスフェート測定用に採集した。

0213

[0297]乾燥した鉄−繊維のグラム当たりで正規化した各試料のホスフェート結合特性は下記のとおりであった:FeCl3のみを含有する繊維(0.33mmol/g)、FeCl3:FeCl2を9:1で含有する繊維(0.39mmol/g)、FeCl3:FeCl2を4:1で含有する繊維(0.49mmol/g)、FeCl3:FeCl2の1:1混合物を含有する繊維(0.51mmol/g)、FeCl3:FeCl2の1:4混合物を含有する繊維(0.45mmol/g)、FeCl2のみを含有する繊維(0.51mmol/g)。

0214

実施例31
[0298]0.5gのFeCl2+0.5gの繊維から調製した鉄−繊維を含む実施例29からの鉄−繊維試料を、さらにXPS(X線光電子分光法)により分析した。XPS実験はKratos Axis−165計測器を用いて実施された。試料を単色光Al−KαX線源(15kV,10mA)により試料表面から30度の角度で照射した。光電子を8チャネルトロンの同心半球型分光器により700×300ミクロンの領域にわたって、分光計取出し角度ゼロで検出した。検出は定分析計エネルギー(CAE)モードで達成された。

0215

[0299]サーベイスキャンを160eVのパスエネルギー、1.0eVのステップサイズ、および100msecの停止時間で取得した;一方、ナロースキャンを20eVのパスエネルギー、0.1eVのステップサイズおよび200msecで取得した。すべてのスキャンを電荷中和システム操作で実施した。電荷照合を284.8eVの不定炭素ピーク位置に対して行なった。XPS分析チャンバーベース圧力は2E−10トルより良好であり、一方、作業圧力は3E−9トルより良好であった。

0216

[0300]図43Aは、XPS分析からのサーベイスペクトルを示す。半定量データを表中に挙げる。

0217

0218

[0301]図43BはC 1sスペクトルを示す。ピーク位置およびそれらに対応する面積を次表に挙げる。

0219

0220

[0302]図43CはFe 2pスペクトルを示す。ピーク位置およびそれらに対応する面積を次表に挙げる。

0221

0222

注釈:面積は、Fe(3+)とFe(2+)の両方について、2p1/2と2p3/2を合わせたものから計算された。
Fe(2+)およびFe(3+)の存在は、それぞれ総Feの59%および41%と計算された(面積を基準とする)。この材料の調製にはFeCl2のみを用いた。Fe(3+)の存在はこのプロセス中での酸化を示唆する。

実施例

0223

[0303]本発明の種々の態様を本明細書に記載した。以上の記載を読むと変更された態様が当業者に明らかになるであろう。本発明者らは当業者が適宜そのような変更された態様を利用すると予想し、本発明者らは本発明を本明細書に具体的に記載したもの以外の態様で実施することを考慮に入れる。したがって本発明者らは、法律により認められるように、本明細書に付随する特許請求の範囲に示す本発明のすべての改変および均等物を考慮に入れる。さらに、本明細書中で別途明確に指摘するかあるいは状況から明らかに矛盾しない限り、そのすべての可能な変更された態様において前記要素のあらゆる組合わせが本発明に包含される。

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