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技術 アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物、その製造方法、それを含む組成物と硬化物及びその用途

出願人 コリアインスティチュートオブインダストリアルテクノロジー
発明者 チュン,ヒュン-エータク,サン-ヨンパク,ス-ジンキム,ユン-ジュパク,スン-ワン
出願日 2012年8月27日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2014-527085
公開日 2014年11月27日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2014-531473
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 半導体又は固体装置の封緘,被覆構造と材料 プリント板の材料 積層体(2) 第4族元素を含む化合物及びその製造 強化プラスチック材料 エポキシ樹脂
主要キーワード 密封構成 熱膨張係数値 ポリエーテルスルホン繊維 芳香族コア ビフェニルエポキシ 残り一つ エポキシ複合体 CTE値
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年11月27日)のものです。
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図面 (15)

課題

本発明は複合体で優れた耐熱特性、詳しくは、低い熱膨張係数(CTE、Coefficient of Thermal Expansion)と高いガラス転移温度又はTgレス及び/又は硬化物難燃性を示し、別途シランカップリング剤を必要としないアルコキシシリルエポキシ化合物、その製造方法、それを含む組成物と硬化物及びその用途に関するものである。

解決手段

本発明によると、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び少なくとも2つのエポキシ基を有するアルコキシシリル系エポキシ化合物と、出発物質アリル化クライゼン転位グリシジル化及びアルコキシシリル化で製造される前記エポキシ化合物の製造方法と、前記エポキシ化合物を含むエポキシ組成物と、その硬化物及びその用途が提供される。本発明による新しいアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物を含む組成物の複合体は、エポキシ化合物のうちアルコキシシリル基と充填剤化学的結合だけでなくアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物のアルコキシシリル基間の化学結合によってエポキシ複合体を形成する際に化学結合効率が向上されるため、優れた耐熱特性、即ち、低いCTEと高いガラス転移温度又はTgレスを示す。また、本発明によるエポキシ化合物を含む組成物の硬化物は優れた難燃性を示す。

概要

背景

高分子材料、詳しくは、エポキシ化合物自体硬化物熱膨張係数は約50〜80ppm/℃で、無機粒子であるセラミック材料及び金属材料の熱膨張係数(例えば、シリコンの熱膨張係数は3〜5ppm/℃で、銅の熱膨張係数は17ppm/℃である)に比べて熱膨張係数値が数倍から数十倍程度と非常に大きい。よって、例えば、半導体ディスプレー分野などで高分子材料が無機材料又は金属材料と共に使用される場合、高分子材料と無機材料又は金属材料の熱膨張係数が互いに異なるため高分子材料の物性及び加工性が著しく制限される。また、例えば、シリコンウェハ高分子基板が隣接して使用される半導体パッケージングなどの場合やガスバリア特性を付与するために無機遮断膜高分子フィルムの上にコーティングする場合、工程及び/又は使用温度が変化すると構成成分間の熱膨張係数の著しい差(CTE−mismatch)が生じるため無機層クラック生成、基板の反り発生、コーティング層剥離(peeling−off)、基板の割れなどといった製品不良が発生する。

このような高分子材料の高いCTE及びそれによる高分子材料の寸法変化(dimensional change)によって次世代半導体基板、PCB(printed circuit board)、パッケージング(packing)、OTFT(Organic Thin Film Transistor)、可撓性ディスプレー基板(flexible display substrate)などの技術開発が制限される。詳しくは、現在半導体及びPCB分野では金属・セラミック材料に比べ非常に高いCTEを有する高分子材料によって高集積化、高微細化、フレキシブル化高性能化などが要求される次世代部品の設計と加工性及び信頼性の確保が難しくなってきている。換言すると、部品工程温度での高分子材料の高い熱膨張特性によって部品製造の際に不良が発生するだけでなく、工程が制限されて部品の設計と加工性及び信頼性の確保が問題となる。よって、電子部品の加工性及び信頼性を確保するために高分子材料の改善された熱膨張特性、即ち、寸法安定性が要求される。

これまで高分子材料、例えば、エポキシ化合物の熱膨張特性を改善(即ち、小さい熱膨張係数)するためには、一般に(1)エポキシ化合物を無機粒子(無機ピーラ)及び/又は繊維と複合化するか、(2)新たな合成法でCTEが減少した新しいエポキシ化合物を設計する方法が使用されてきた。

熱膨張特性を改善するためにエポキシ化合物と充填剤として無機粒子を複合化する場合、約2〜30μmの大きさのシリカ無機粒子を多量使用しなければCTE現象効果は得られない。しかし、多量の無機粒子を充填することで加工性及び部品の物性が低下する問題が伴う。即ち、多量の無機粒子による流動性の減少及び隙間を充填する際のボイドの形成
などが問題となる。また、無機粒子を添加することで材料の粘度が幾何級数的に増加する。更に、半導体構造の微細化によって無機粒子の大きさが減少する傾向や、1μm以下のピーラを使用すると流動性が低下する(粘度が増加する)問題が非常に深刻になる。そして、平均粒径が大きい無機粒子を使用する場合、樹脂と無機粒子を含む組成物適用部位が充填されない頻度が高くなる。一方、有機樹脂と充填剤として繊維を含む組成物を使用する場合にもCTEが大きく減少するが、シリコンチップなどに比べ依然として高いCTEを示す。

上述したように、現在のエポキシ化合物の復号化技術の限界とともに、次世代半導体基板及びPCBなどの高集積かつ高性能な電子部品の製造が制限される。よって、従来の熱硬化性高分子複合体の高いCTEとそれによる耐熱特性及び加工性不足などのような問題を改善するために改善された熱膨張特性、即ち、低いCTE及び高いガラス転移温度特性を有するエポキシ複合体の開発が要求される。

概要

本発明は複合体で優れた耐熱特性、詳しくは、低い熱膨張係数(CTE、Coefficient of Thermal Expansion)と高いガラス転移温度又はTgレス及び/又は硬化物で難燃性を示し、別途シランカップリング剤を必要としないアルコキシシリル系エポキシ化合物、その製造方法、それを含む組成物と硬化物及びその用途に関するものである。本発明によると、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び少なくとも2つのエポキシ基を有するアルコキシシリル系エポキシ化合物と、出発物質アリル化クライゼン転位グリシジル化及びアルコキシシリル化で製造される前記エポキシ化合物の製造方法と、前記エポキシ化合物を含むエポキシ組成物と、その硬化物及びその用途が提供される。本発明による新しいアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物を含む組成物の複合体は、エポキシ化合物のうちアルコキシシリル基と充填剤の化学的結合だけでなくアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物のアルコキシシリル基間の化学結合によってエポキシ複合体を形成する際に化学結合効率が向上されるため、優れた耐熱特性、即ち、低いCTEと高いガラス転移温度又はTgレスを示す。また、本発明によるエポキシ化合物を含む組成物の硬化物は優れた難燃性を示す。

目的

本発明はエポキシ組成物の硬化によって複合体で改善された耐熱特性、詳しくは、低いCTEと高いTg或いはTgレス及び/又は硬化物で優れた難燃性を有する新しいアルコキシシリル系エポキシ化合物、その製造方法、それを含むエポキシ組成物と硬化物及びその用途を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
7件

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請求項1

コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び2つのエポキシ基を含むアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。(化学式S1において、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよく、但し、前記コアがベンゼンでS1が一つである場合、前記S1において、Ra、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシである場合は除外される。)

請求項2

前記エポキシ基は下記化学式S2の構造である請求項1に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項3

下記化学式S3の置換基をさらに含む請求項1に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項4

前記コアは下記化学式A’乃至K’で構成されるグループから選択される芳香族コアのうち少なくとも一種である請求項1に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。(前記化学式D’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項5

前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項1に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。(前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(化学式S1において、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記S1において、Ra、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシである場合は除外される。)(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項6

前記多数のQのうち少なくとも一つは前記化学式S3である請求項5に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項7

前記多数のQのうち少なくとも一つは前記化学式S1であり、残りは前記化学式S3である請求項5に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項8

前記R1乃至R3はエトキシ基である請求項5に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項9

前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は前記化学式AI乃至DIで構成されるグループから選択されるいずれか一つである請求項5に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項10

前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は前記化学式DIである請求項9に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項11

前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は前記化学式DIであり、Yは−C(CH3)2−である請求項10に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項12

前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は下記化学式Mの化合物のうち少なくとも一種である請求項5に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物。

請求項13

下記化学式A11乃至K11で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A11乃至K11において、Kのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項14

前記化合物は、下記化学式S11のうち少なくとも一種である請求項13に記載の化合物。

請求項15

下記化学式A12乃至K12で構成されるグループから選択される少なくとも一種である化合物。(前記化学式A12乃至K12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項16

前記化合物は、下記化学式S12のうち少なくとも一種である請求項15に記載の化合物。

請求項17

下記化学式A13乃至K13で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A13乃至K13において、Mのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D13において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項18

前記化合物は、下記化学式S13のうち少なくとも一種である請求項17に記載の化合物。

請求項19

下記化学式A13’乃至K13’で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A13乃至K13において、Nのうち一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りの一つは下記化学式S3であり、前記化学式D13’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(化学式S3のうち、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項20

前記化合物は下記化学式S13’である請求項19に記載の化合物。

請求項21

下記化学式A23乃至J23で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A23乃至J23において、K’のうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D23において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項22

前記化合物は、下記化学式S23のうち少なくとも一種である請求項21に記載の化合物。

請求項23

下記化学式A24乃至J24で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A24乃至J24において、多数のL’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D24において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項24

前記化合物は、下記化学式S24のうち少なくとも一種である請求項23に記載の化合物。

請求項25

下記化学式A25乃至J25で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A25乃至J25において、多数のM’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D25において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

請求項26

前記化合物は、下記化学式S25のうち少なくとも一種である請求項25に記載の化合物。

請求項27

下記化学式A25’乃至J25’で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物。(前記化学式A25’乃至J25’において、多数のN’のうち1つ乃至3つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、1つ乃至3つは下記化学式S3であり、残りは水素であり、前記化学式D25’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項28

下記化学式AP乃至KPで構成されるグループから選択される少なくとも一種のアルコキシシリル基を有するエポキシポリマー。(前記化学式AP乃至KPにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、mは1乃至100の整数であり、前記化学式DPにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(式S1のうちRa、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項29

前記R1乃至R3はエトキシ基である請求項28に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシポリマー。

請求項30

下記化学式AS乃至KSのうちいずれか一つの出発物質と下記化学式B1のアリル化合物塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A11乃至K11のうちいずれか一つの中間生成物11を形成する第1ステップと、前記中間生成物11のうちいずれか一つを任意の溶媒の存在下で加熱して下記化学式A12乃至M12のうちいずれか一つの中間生成物12を形成する第2ステップと、前記中間生成物12のうちいずれか一つとエピクロロヒドリンを塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A13乃至K13のうちいずれか一つの中間生成物13を形成する第3ステップと、任意に前記中間生成物13のうちいずれか一つと過酸化物を任意の塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A13’乃至化学式K13’のうちいずれか一つの中間生成物13’を形成する第3−1ステップと、前記中間生成物13のうちいずれか一つ又は前記中間生成物13’のうちいずれか一つと下記化学式B2のアルコキシシラン金属触媒及び任意の溶媒の存在下で反応させる第4ステップと、を含む化学式A14乃至K14のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。(前記化学式DSにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A11乃至K11において、Kのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A12乃至K12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A13乃至K13において、Mのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D13において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A13’乃至K13’において、Nのうち一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残り一つは下記化学式S3であり、前記化学式D13’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(式S3のうち、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)(前記化学式A14乃至K14において、Pのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記化学式D14において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(式S1のうちRa、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式F14でS1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)(式S3のうち、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)(前記化学式B1において、XはCl、Br、I、−O−SO2−CH3、−0−SO2−CF3又は−O−SO2−C6H4−CH3であり、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)(前記化学式B2において、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項31

前記化学式AS乃至JSのうちいずれか一つの出発物質と下記化学式B1のアリル化合物を塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A1乃至J1のうちいずれか一つの中間生成物11を形成する第1ステップと、前記中間生成物11のうちいずれか一つを任意の溶媒の存在下で加熱して下記化学式A12乃至J12のうちいずれか一つの中間生成物12を形成する第2ステップと、前記中間生成物12のうちいずれか一つと下記化学式B1のアリル化合物を塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A23乃至J23のうちいずれか一つの中間生成物23を形成する第2−1ステップと、前記中間生成物23を任意の溶媒の存在下で加熱して下記化学式A24乃至J24のうちいずれか一つの中間生成物24を形成する第2−2ステップと、前記中間生成物24のうちいずれか一つとエピクロロヒドリンを塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A25乃至J25のうちいずれか一つの中間生成物25を形成する第3ステップと、任意に前記中間生成物25のうちいずれか一つと過酸化物を任意の塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A25’乃至化学式J25’のうちいずれか一つの中間生成物25’を形成する第3−1ステップと、前記中間生成物25のうちいずれか一つ又は前記中間生成物25’のうちいずれか一つと下記化学式B2のアルコキシシランを金属触媒及び任意の溶媒の存在下で反応させる第4ステップと、を含む下記化学式A26乃至J26のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。(前記化学式DSにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A11乃至J11において、Kのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A12乃至J12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A23乃至J23において、K’のうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D23において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A24乃至J24において、多数のL’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D24において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A25乃至J25において、多数のM’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、前記化学式D25において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A25’乃至J25’において、多数のN’のうち1つ乃至3つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、1つ乃至3つは下記化学式S3であり、残りは水素であり、前記化学式D25’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(前記化学式A26乃至J26において、P’のうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記化学式D26において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(化学式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式F26でS1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)(前記化学式B1において、XはCl、Br、I、−O−SO2−CH3、−0−SO2−CF3又は−O−SO2−C6H4−CH3であり、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)(化学式B2において、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項32

前記第1ステップは前記出発物質のヒドロキシ当量に対して前記化学式B1のアリル化合物のアリル基が0.5乃至10当量になるように反応する請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項33

前記第1ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われる請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項34

前記第1ステップで前記塩基はKOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項35

前記第1ステップで前記溶媒はアセトニトリルテトラヒドロフランメチルエチルケトンジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項36

前記第2ステップで前記中間生成物11は140℃乃至250℃の温度で1時間乃至200時間加熱される請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項37

前記第2ステップで前記溶媒はキシレン、1,2−ジクロロベンゼン及びN,N−ジエチルアニリンで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項38

前記第2−1ステップは前記中間生成物12のヒドロキシ基1当量に対して前記化学式B1のアリル化合物のアリル基が0.5乃至10当量になるように反応する請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項39

前記第2−1ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われる請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項40

前記第2−1ステップで前記塩基はKOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項41

前記第2−1ステップで前記溶媒はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項42

前記第2−2ステップは140℃乃至250℃で1時間乃至200時間行われる請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項43

前記第2−2ステップで前記溶媒はキシレン、1,2−ジクロロベンゼン及びN,N−ジエチルアニリンで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項44

前記第3ステップは前記中間生成物12又は中間生成物24のヒドロキシ1当量に対してエピクロロヒドリンのグリシジル基が1乃至10当量になるように反応する請求項30又は求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項45

前記第3ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われる請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項46

前記第3ステップで前記塩基はKOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項47

前記第3ステップで前記溶媒はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項48

前記第3−1ステップは前記中間生成物13又は中間生成物25のアリル基1当量に対して前記過酸化物のパーオキシドグループが1乃至10当量になるように反応させる請求項30又は求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項49

前記第3−1ステップで過酸化物はm−CPBA(meta−chloroperoxybenzoicacid)、H2O2及びDMDO(dimethyldioxirane)で構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項50

前記第3−1ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われる請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項51

前記第3−1ステップで前記溶媒はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項52

前記第3−1ステップで塩基はKOH、NaOH、K2CO3、KHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項53

前記第4ステップは前記中間生成物15、中間生成物15’、中間生成物25又は中間生成物25’のアリル基1当量に対して前記化学式B2のアルコキシシランが1当量乃至5当量になるように反応させる請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項54

前記第4ステップは常温乃至120℃で1時間乃至72時間行われる請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項55

前記第4ステップで金属触媒はPtO2又はH2PtCl6である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項56

前記第4ステップで前記溶媒はトルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項30又は請求項31に記載のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法。

請求項57

下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物を含むエポキシ組成物。(前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記化学式DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(化学式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式FIで化学式S1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項58

グリシジルエーテル系エポキシ化合物グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種であるエポキシ化合物をさらに含む請求項57に記載のエポキシ組成物。

請求項59

前記エポキシ化合物はコア構造ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール、ビフェニルナフタレン、ベンゼン、チオジフェノールフルオレン(fluorene)、アントラセンイソシアヌレートトリフェニルメタン、1,1,2,2−テトラフェニルエタンテトラフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンアミノフェノールシクロ脂肪族又はノボラックユニットを有する請求項58に記載のエポキシ組成物。

請求項60

前記エポキシ化合物はコア構造でビスフェノールA、ビフェニル、ナフタレン又はフルオレンを有する請求項59に記載のエポキシ組成物。

請求項61

エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物10乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至90wt%を含む請求項57乃至請求項60のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項62

エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物30乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至70wt%を含む請求項57乃至請求項60のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項63

下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物及び硬化剤を含むエポキシ組成物。(前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記化学式DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)(化学式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

請求項64

グリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物をさらに含む請求項63に記載のエポキシ組成物。

請求項65

前記エポキシ化合物はコア構造でビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール、ビフェニル、ナフタレン、ベンゼン、チオジフェノール、フルオレン(fluorene)、アントラセン、イソシアヌレート、トリフェニルメタン、1,1,2,2−テトラフェニルエタン、テトラフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、アミノフェノールシクロ脂肪族又はノボラックユニットを有する請求項64に記載のエポキシ組成物。

請求項66

前記エポキシ化合物はコア構造でビスフェノールA、ビフェニル、ナフタレン又はフルオレンを有する請求項65に記載のエポキシ組成物。

請求項67

エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物10乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至90wt%を含む請求項63乃至請求項66のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項68

エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物30乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至70wt%を含む請求項63乃至請求項67のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項69

硬化促進剤をさらに含む請求項57乃至請求項68のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項70

無機粒子及び繊維で構成されるグループから選択される少なくとも一種の充填剤をさらに含む請求項57乃至請求項69のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項71

前記無機粒子はSiO2、ZrO2及びTiO2、Al2O3で構成されるグループから選択される少なくとも一種の金属酸化物及びT−10型シルセスキオキサンラダー(ladder)型シルセスキオキサン及び籠型シルセスキオキサンで構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項70に記載のエポキシ組成物。

請求項72

前記エポキシ組成物において、前記無機粒子はエポキシ化合物に対して5〜1000phrの量で使用される請求項70又は請求項71に記載のエポキシ組成物。

請求項73

前記エポキシ組成物において、前記無機粒子はエポキシ化合物に対して100phr乃至900phrの量で使用される請求項70又は請求項72に記載のエポキシ組成物。

請求項74

前記エポキシ組成物において、前記無機粒子はエポキシ化合物に対して50phr乃至200phrの量で使用される請求項70又は請求項73に記載のエポキシ組成物。

請求項75

前記繊維はE、T(S)、NE、E、D及び石英で構成されるグループから選択されるガラス繊維及び液晶ポリエステル繊維ポリエチレンテレフタレート繊維全芳香族繊維ポリベンゾオキサゾール繊維ナイロン繊維ポリエチレンナフタレート繊維ポリプロピレン繊維ポリエーテルスルホン繊維ポリビニリデンフロライド繊維、ポリエチレンスルフィド繊維及びポリエーテルエーテルケトン繊維で構成されるグループから選択される有機繊維で構成されるグループから選択される少なくとも一種である請求項70に記載のエポキシ組成物。

請求項76

前記繊維はEガラス繊維である請求項75に記載のエポキシ組成物。

請求項77

前記繊維はTガラス繊維である請求項75に記載のエポキシ組成物。

請求項78

前記エポキシ組成物の総重量に対して前記繊維は10wt%乃至90wt%含まれる請求項70及び請求項76乃至請求項77のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物。

請求項79

請求項57乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物を含む電気材料。

請求項80

請求項57乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物を含むプリプレグ

請求項81

請求項80に記載のプリプレグに金属層が配置された積層板

請求項82

請求項57乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物を含む基板

請求項83

請求項57乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物を含むフィルム

請求項84

請求項80に記載のプリプレグを含むプリント配線板

請求項85

請求項84に記載のプリント配線板に端導体素子が搭載された半導体装置

請求項86

請求項57乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物を含む半導体パッケージング材料。

請求項87

請求項86に記載の半導体パッケージング材料を含む半導体装置。

請求項88

請求項57乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物の硬化物

請求項89

熱膨張係数が50ppm/℃乃至150ppm/℃である請求項57乃至請求項69のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物の硬化物。

請求項90

熱膨張係数が15ppm/℃以下である請求項70乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物の硬化物。

請求項91

ガラス転移温度が100℃より高いかガラス転移温度を示さない請求項70乃至請求項78のうちいずれか一項に記載のエポキシ組成物の硬化物。

技術分野

0001

本発明は、複合体で優れた耐熱特性及び/又は硬化物で優れた難燃性を示すアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物(以下、「アルコキシシリル系エポキシ化合物」と称する)、その製造方法、それを含む組成物と硬化物及びその用途に関するものである。より詳しくは、本発明は複合体で優れた耐熱特性、詳しくは、低い熱膨張係数(CTE、Coefficient of Thermal Expansion)と高いガラス転移温度上昇効果(これはガラス転移温度を示さないTgレスを含む)及び/又は硬化物で優れた難燃性を示し、別途シランカップリング剤を必要としないアルコキシシリル系エポキシ化合物、その製造方法、それを含む組成物と硬化物及びその用途に関するものである。

背景技術

0002

高分子材料、詳しくは、エポキシ化合物自体硬化物の熱膨張係数は約50〜80ppm/℃で、無機粒子であるセラミック材料及び金属材料の熱膨張係数(例えば、シリコンの熱膨張係数は3〜5ppm/℃で、銅の熱膨張係数は17ppm/℃である)に比べて熱膨張係数値が数倍から数十倍程度と非常に大きい。よって、例えば、半導体ディスプレー分野などで高分子材料が無機材料又は金属材料と共に使用される場合、高分子材料と無機材料又は金属材料の熱膨張係数が互いに異なるため高分子材料の物性及び加工性が著しく制限される。また、例えば、シリコンウェハ高分子基板が隣接して使用される半導体パッケージングなどの場合やガスバリア特性を付与するために無機遮断膜高分子フィルムの上にコーティングする場合、工程及び/又は使用温度が変化すると構成成分間の熱膨張係数の著しい差(CTE−mismatch)が生じるため無機層クラック生成、基板の反り発生、コーティング層剥離(peeling−off)、基板の割れなどといった製品不良が発生する。

0003

このような高分子材料の高いCTE及びそれによる高分子材料の寸法変化(dimensional change)によって次世代半導体基板、PCB(printed circuit board)、パッケージング(packing)、OTFT(Organic Thin Film Transistor)、可撓性ディスプレー基板(flexible display substrate)などの技術開発が制限される。詳しくは、現在半導体及びPCB分野では金属・セラミック材料に比べ非常に高いCTEを有する高分子材料によって高集積化、高微細化、フレキシブル化高性能化などが要求される次世代部品の設計と加工性及び信頼性の確保が難しくなってきている。換言すると、部品工程温度での高分子材料の高い熱膨張特性によって部品製造の際に不良が発生するだけでなく、工程が制限されて部品の設計と加工性及び信頼性の確保が問題となる。よって、電子部品の加工性及び信頼性を確保するために高分子材料の改善された熱膨張特性、即ち、寸法安定性が要求される。

0004

これまで高分子材料、例えば、エポキシ化合物の熱膨張特性を改善(即ち、小さい熱膨張係数)するためには、一般に(1)エポキシ化合物を無機粒子(無機ピーラ)及び/又は繊維と複合化するか、(2)新たな合成法でCTEが減少した新しいエポキシ化合物を設計する方法が使用されてきた。

0005

熱膨張特性を改善するためにエポキシ化合物と充填剤として無機粒子を複合化する場合、約2〜30μmの大きさのシリカ無機粒子を多量使用しなければCTE現象効果は得られない。しかし、多量の無機粒子を充填することで加工性及び部品の物性が低下する問題が伴う。即ち、多量の無機粒子による流動性の減少及び隙間を充填する際のボイドの形成
などが問題となる。また、無機粒子を添加することで材料の粘度が幾何級数的に増加する。更に、半導体構造の微細化によって無機粒子の大きさが減少する傾向や、1μm以下のピーラを使用すると流動性が低下する(粘度が増加する)問題が非常に深刻になる。そして、平均粒径が大きい無機粒子を使用する場合、樹脂と無機粒子を含む組成物の適用部位が充填されない頻度が高くなる。一方、有機樹脂と充填剤として繊維を含む組成物を使用する場合にもCTEが大きく減少するが、シリコンチップなどに比べ依然として高いCTEを示す。

0006

上述したように、現在のエポキシ化合物の復号化技術の限界とともに、次世代半導体基板及びPCBなどの高集積かつ高性能な電子部品の製造が制限される。よって、従来の熱硬化性高分子複合体の高いCTEとそれによる耐熱特性及び加工性不足などのような問題を改善するために改善された熱膨張特性、即ち、低いCTE及び高いガラス転移温度特性を有するエポキシ複合体の開発が要求される。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の一実施形態によると、複合体によって向上した耐熱特性、詳しくは、低いCTEと高いガラス転移温度特性及び/又は硬化物で優れた難燃性を示すアルコキシシリル系エポキシ化合物が提供される。

0008

本発明の他の実施形態によると、複合体によって向上した耐熱特性、詳しくは、低いCTEと高いガラス転移温度特性及び/又は硬化物で優れた難燃性を示すアルコキシシリル系エポキシ化合物の製造方法が提供される。

0009

本発明のさらに他の実施形態によると、複合体によって向上した耐熱特性、詳しくは、低いCTEと高いガラス転移温度特性及び/又は硬化物で優れた難燃性を示すアルコキシシリル系エポキシ化合物を含むエポキシ組成物が提供される。

0010

なお、本発明の更に他の実施形態によると、複合体によって向上した耐熱特性、詳しくは、低いCTEと高いガラス転移温度特性及び/又は硬化物で優れた難燃性を示す本発明の一実施形態によるエポキシ組成物の硬化物が提供される。

0011

また、本発明の他の実施形態によると、本発明の一実施形態によるエポキシ組成物の用途が提供される。

課題を解決するための手段

0012

本発明の第1見地によると、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び2つのエポキシ基を含むアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0013

0014

(化学式S1において、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又
はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよく、但し、前記コアがベンゼンでS1が一つである場合、前記S1において、Ra、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシである場合は除外される。)

0015

本発明の第2見地によると、第1見地において、前記エポキシ基は下記化学式S2の構造であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0016

0017

本発明の第3見地によると、第1見地において、下記化学式S3の置換基をさらに含むアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0018

0019

(式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0020

本発明の第4見地によると、第1見地において、前記コアは下記化学式A’乃至K’で構成されるグループから選択される芳香族コアのうち少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0021

0022

(前記化学式D’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0023

本発明の第5見地によると、第1見地において、前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一種のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0024

0025

(前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0026

0027

(化学式S1において、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記S1において、Ra、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシである場合は除外される。)

0028

0029

(式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0030

本発明の第6見地によると、第5見地において、前記多数のQのうち少なくとも一つは前記化学式S3であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0031

本発明の第7見地によると、第5見地において、前記多数のQのうち少なくとも一つは前記化学式S1であり、残りは前記化学式S3であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0032

本発明の第8見地によると、第5見地において、前記R1乃至R3はエトキシ基であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0033

本発明の第9見地によると、第5見地において、前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は前記化学式AI乃至DIで構成されるグループから選択される少なくとも一種のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0034

本発明の第10見地によると、第9見地において、前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は前記化学式DIであるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0035

本発明の第11見地によると、第10見地において、前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は前記化学式DIであり、Yは−C(CH3)2−であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0036

本発明の第12見地によると、第5見地において、前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物は下記化学式Mの化合物のうち少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が提供される。

0037

0038

本発明の第13見地によると、下記化学式A11乃至K11で構成されるグループから
選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0039

0040

(前記化学式A11乃至K11において、Kのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0041

本発明の第14見地によると、第13見地において、前記化合物は下記化学式S11のうち少なくとも一種の化合物が提供される。

0042

0043

本発明の第15見地によると、下記化学式A12乃至K12で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0044

0045

(前記化学式A12乃至K12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0046

本発明の第16見地によると、第15見地において、前記化合物は下記化学式S12のうち少なくとも一種の化合物が提供される。

0047

0048

本発明の第17見地によると、下記化学式A13乃至K13で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0049

0050

(前記化学式A13乃至K13において、Mのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D13において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0051

本発明の第18見地によると、第17見地において、前記化合物は下記化学式S13のうち少なくとも一種の化合物が提供される。

0052

0053

本発明の第19見地によると、下記化学式A13’乃至K13’で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0054

0055

(前記化学式A13’乃至K13’において、Nのうち一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りの一つは下記化学式S3であり、
前記化学式D13’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0056

0057

(式S3のうち、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0058

本発明の第20見地によると、第19見地において、前記化合物は下記化学式S13’である化合物が提供される。

0059

0060

本発明の第21見地によると、下記化学式A23乃至J23で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0061

0062

(前記化学式A23乃至J23において、K’のうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、
Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D23において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0063

本発明の第22見地によると、第21見地において、前記化合物は下記化学式S23のうち少なくとも一種の化合物が提供される。

0064

0065

本発明の第23見地によると、下記化学式A24乃至J24で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0066

0067

(前記化学式A24乃至J24において、多数のL’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D24において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0068

本発明の第24見地によると、第23見地において、前記化合物は下記化学式S24のうち少なくとも一種の化合物が提供される。

0069

0070

本発明の第25見地によると、下記化学式A25乃至J25で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0071

0072

(前記化学式A25乃至J25において、多数のM’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D25において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0073

本発明の第26見地によると、第25見地において、前記化合物は下記化学式S25のうち少なくとも一種の化合物が提供される。

0074

0075

本発明の第27見地によると、下記化学式A25’乃至J25’で構成されるグループから選択される少なくとも一種の化合物が提供される。

0076

0077

(前記化学式A25’乃至J25’において、多数のN’のうち1つ乃至3つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、
1つ乃至3つは前記化学式S3であり、残りは水素であり、
前記化学式D25’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0078

0079

(式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0080

本発明の第28見地によると、下記化学式AP乃至KPで構成されるグループから選択される少なくとも一種のアルコキシシリル基を有するエポキシポリマー

0081

0082

0083

0084

0085

0086

0087

0088

0089

0090

0091

0092

(前記化学式AP乃至KPにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、
mは1乃至100の整数であり、
前記化学式DPにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0093

0094

(式S1のうちRa、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0095

0096

(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0097

本発明の第29見地によると、第28見地において、前記R1乃至R3はエトキシ基であるアルコキシシリル基を有するエポキシポリマーが提供される。

0098

本発明の第30見地によると、下記化学式AS乃至KSのうちいずれか一つの出発物質と下記化学式B1のアリル化合物塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A11乃至K11のうちいずれか一つの中間生成物11を形成する第1ステップと、前記中間生成物11のうちいずれか一つを任意の溶媒の存在下で加熱して下記化学式A12乃至M12のうちいずれか一つの中間生成物12を形成する第2ステップと、前記中間生成物12のうちいずれか一つとエピクロロヒドリンを塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A13乃至K13のうちいずれか一つの中間生成物13を形成する第3ステップと、任意に前記中間生成物13のうちいずれか一つと過酸化物を任意の塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A13’乃至化学式K13’のうちいずれか一つの中間生成物13’を形成する第3−1ステップと、前記中間生成物13のうちいずれか一つ又は前記中間生成物13’のうちいずれか一つと下記化学式B2のアルコキシシラン金属触媒及び任意の溶媒の存在下で反応させる第4ステップと、を含む化学式A14乃至K14のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0099

0100

(前記化学式DSにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0101

0102

(前記化学式A11乃至K11において、Kのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、
前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0103

0104

(前記化学式A12乃至K12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0105

0106

(前記化学式A13乃至K13において、Mのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D13において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0107

0108

(前記化学式A13’乃至K13’において、Nのうち一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残り一つは下記化
学式S3であり、前記化学式D13’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0109

0110

(式S3のうち、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0111

0112

(前記化学式A14乃至K14において、Pのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S 又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、
前記化学式D14において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0113

0114

(式S1のうちRa、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式F14でS1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)

0115

0116

(式S3のうち、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0117

0118

(前記化学式B1において、XはCl、Br、I、−O−SO2−CH3、−0−SO2−CF3又は−O−SO2−C6H4−CH3であり、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であ
ってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0119

0120

(前記化学式B2において、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0121

本発明の第31見地によると、前記化学式AS乃至JSのうちいずれか一つの出発物質と下記化学式B1のアリル化合物を塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A1乃至J1のうちいずれか一つの中間生成物11を形成する第1ステップと、前記中間生成物11のうちいずれか一つを任意の溶媒の存在下で加熱して下記化学式A12乃至J12のうちいずれか一つの中間生成物12を形成する第2ステップと、前記中間生成物12のうちいずれか一つと下記化学式B1のアリル化合物を塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A23乃至J23のうちいずれか一つの中間生成物23を形成する第2−1ステップと、前記中間生成物23を任意の溶媒の存在下で加熱して下記化学式A24乃至J24のうちいずれか一つの中間生成物24を形成する第2−2ステップと、前記中間生成物24のうちいずれか一つとエピクロロヒドリンを塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A25乃至J25のうちいずれか一つの中間生成物25を形成する第3ステップと、任意に前記中間生成物25のうちいずれか一つと過酸化物を任意の塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて下記化学式A25’乃至化学式J25’のうちいずれか一つの中間生成物25’を形成する第3−1ステップと、前記中間生成物25のうちいずれか一つ又は前記中間生成物25’のうちいずれか一つと下記化学式B2のアルコキシシランを金属触媒及び任意の溶媒の存在下で反応させる第4ステップと、を含む化学式A26乃至J26のアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0122

0123

(前記化学式DSにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0124

0125

(前記化学式A11乃至J11において、Kのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、
前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0126

0127

(前記化学式A12乃至J12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0128

0129

(前記化学式A23乃至J23において、K’のうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D23において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0130

0131

(前記化学式A24乃至J24において、多数のL’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D24において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0132

0133

(前記化学式A25乃至J25において、多数のM’のうち少なくとも2つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D25において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、
−S−又は−SO2−である。)

0134

0135

(前記化学式A25’乃至J25’において、多数のN’のうち1つ乃至3つは−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、
1つ乃至3つは下記化学式S3であり、残りは水素であり、
前記化学式D25’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0136

0137

(前記化学式A26乃至J26において、P’のうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRc
はそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、
前記化学式D26において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0138

0139

(化学式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式F26でS1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)

0140

0141

(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0142

0143

(前記化学式B1において、XはCl、Br、I、−O−SO2−CH3、−0−SO2−CF3又は−O−SO2−C6H4−CH3であり、前記Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0144

0145

(化学式B2において、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0146

本発明の第32見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第1ステップは前記出発物質のヒドロキシ基1当量に対して前記化学式B1のアリル化合物のアリル基が0.5乃至10当量になるように反応するアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0147

本発明の第33見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第1ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0148

本発明の第34見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第1ステップで前記塩基はKOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0149

本発明の第35見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第1ステップで前記溶媒はアセトニトリルテトラヒドロフランメチルエチルケトンジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0150

本発明の第36見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第2ステップで前記中間生成物11は140℃乃至250℃の温度で1時間乃至200時間加熱されるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0151

本発明の第37見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第2ステップで前記溶媒はキシレン、1,2−ジクロロベンゼン及びN,N−ジエチルアニリンで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0152

本発明の第38見地によると、第31見地において、前記第2−1ステップは前記中間生成物12のヒドロキシ基1当量に対して前記化学式B1のアリル化合物のアリル基が0.5乃至10当量になるように反応するアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0153

本発明の第39見地によると、第31見地において、前記第2−1ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0154

本発明の第40見地によると、第31見地において、前記第2−1ステップで前記塩基はKOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0155

本発明の第41見地によると、第31見地において、前記第2−1ステップで前記溶媒はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0156

本発明の第42見地によると、第31見地において、前記第2−2ステップは140℃乃至250℃で1時間乃至200時間行われるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0157

本発明の第43見地によると、第31見地において、前記第2−2ステップで前記溶媒はキシレン、1,2−ジクロロベンゼン及びN,N−ジエチルアニリンで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0158

本発明の第44見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3ステップは前記中間生成物12又は中間生成物24のヒドロキシ1当量に対してエピクロロヒドリンのグリシジル基が1乃至10当量になるように反応するアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0159

本発明の第45見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0160

本発明の第46見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3ステップで前記塩基はKOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0161

本発明の第47見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3ステップで前記溶媒はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0162

本発明の第48見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3−1ステ
ップは前記中間生成物13又は中間生成物25のアリル基1当量に対して前記過酸化物のパーオキシドグループが1乃至10当量になるように反応させるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0163

本発明の第49見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3−1ステップで過酸化物はm−CPBA(meta−chloroperoxybenzoic acid)、H2O2及びDMDO(dimethyldioxirane)で構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0164

本発明の第50見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3−1ステップは常温乃至100℃で1時間乃至120時間行われるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0165

本発明の第51見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3−1ステップで前記溶媒はアセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0166

本発明の第52見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第3−1ステップで塩基はKOH、NaOH、K2CO3、KHCO3、NaH、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンで構成されるグループから選択されるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0167

本発明の第53見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第4ステップは前記中間生成物15、中間生成物15’、中間生成物25又は中間生成物25’のアリル基1当量に対して前記化学式B2のアルコキシシランが1当量乃至5当量になるように反応させるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0168

本発明の第54見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第4ステップは常温乃至120℃で1時間乃至72時間行われるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0169

本発明の第55見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第4ステップで金属触媒はPtO2又はH2PtCl6であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0170

本発明の第56見地によると、第30見地又は第31見地において、前記第4ステップで前記溶媒はトルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びメチレンクロライドで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物の製造方法が提供される。

0171

本発明の第57見地によると、下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物を含むエポキシ組成物が提供される。

0172

0173

(前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、
前記化学式DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0174

0175

(化学式S1において、Ra、Rb及びRcそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式FIで化学式S1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)

0176

0177

(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0178

本発明の第58見地によると、第57見地において、グリシジルエーテル系エポキシ化合物グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物をさらに含むエポキシ組成物が提供される。

0179

本発明の第59見地によると、第58見地において、前記エポキシ化合物はコア構造ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール、ビフェニルナフタレン、ベンゼン、チオジフェノールフルオレン(fluorene)、アントラセンイソシアヌレートトリフェニルメタン、1,1,2,2−テトラフェニルエタンテトラフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンアミノフェノールシクロ脂肪族又はノボラックユニットを有するエポキシ組成物が提供される。

0180

本発明の第60見地によると、第59見地において、前記エポキシ化合物はコア構造でビスフェノールA、ビフェニル、ナフタレン又はフルオレンを有するエポキシ組成物が提供される。

0181

本発明の第61見地によると、第57見地乃至第60見地のうちいずれか一見地において、エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物10乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、
ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至90wt%で含むエポキシ組成物が提供される。

0182

本発明の第62見地によると、第57見地乃至第60見地のうちいずれか一見地において、エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物30乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至70wt%で含むエポキシ組成物が提供される。

0183

本発明の第63見地によると、下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物及び硬化剤を含むエポキシ組成物が提供される。

0184

0185

(前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、
前記化学式DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。)

0186

0187

(式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記化学式S1のうちRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。)

0188

0189

(化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)

0190

本発明の第64見地によると、第63見地において、グリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物をさらに含むエポキシ組成物が提供される。

0191

本発明の第65見地によると、第64見地において、前記エポキシ化合物はコア構造でビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール、ビフェニル、ナフタレン、ベンゼン、チオジフェノール、フルオレン、アントラセン、イソシアヌレート、トリフェニルメタン、1,1,2,2−テトラフェニルエタン、テトラフェニルメタン、4,4−ジアミノジフェニルメタン、アミノフェノールシクロ脂肪族又はノボラックユニットを有するエポキシ組成物が提供される。

0192

本発明の第66見地によると、第65見地において、前記エポキシ化合物はコア構造でビスフェノールA、ビフェニル、ナフタレン又はフルオレンを有するエポキシ組成物が提供される。

0193

本発明の第67見地によると、第63見地乃至第66見地のうちいずれか一見地において、エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物10乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、
ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至90wt%で含むエポキシ組成物が提供される。

0194

本発明の第68見地によると、第63見地乃至第67見地のうちいずれか一見地において、エポキシ化合物の総重量を基準に前記アルコキシシリル基を有するエポキシ化合物39乃至100wt%未満及びグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種のエポキシ化合物0wt%超過乃至70wt%で含むエポキシ組成物が提供される。

0195

本発明の第69見地によると、第57乃至第68見地のうちいずれか一見地において、硬化促進剤をさらに含むエポキシ組成物が提供される。

0196

本発明の第70見地によると、第57乃至第69見地のうちいずれか一見地において、無機粒子及び繊維で構成されるグループから選択される少なくとも一種の充填剤をさらに含むエポキシ組成物が提供される。

0197

本発明の第71見地によると、第70見地において、前記無機粒子はSiO2、ZrO2及びTiO2、Al2O3で構成されるグループから選択される少なくとも一種の金属酸化物及びT−10型シルセスキオキサンラダー(ladder)型シルセスキオキサン及び籠型シルセスキオキサンで構成されるグループから選択される少なくとも一種であるエポキシ組成物が提供される。

0198

本発明の第72見地によると、第70見地又は第71見地において、前記エポキシ組成物で前記無機粒子はエポキシ化合物に対して5〜1000phrの量で使用されるエポキシ組成物が提供される。

0199

本発明の第73見地によると、第70見地又は第72見地において、前記エポキシ組成物で前記無機粒子はエポキシ化合物に対して100phr乃至900phrの量で使用されるエポキシ組成物が提供される。

0200

本発明の第74見地によると、第70見地又は第73見地において、前記エポキシ組成物で前記無機粒子はエポキシ化合物に対して50phr乃至200phrの量で使用されるエポキシ組成物が提供される。

0201

本発明の第75見地によると、第70見地において、前記繊維はE、T(S)、NE、E、D及び石英で構成されるグループから選択されるガラス繊維及び液晶ポリエステル繊維ポリエチレンテレフタレート繊維全芳香族繊維ポリベンゾオキサゾール繊維ナイロン繊維ポリエチレンナフタレート繊維ポリプロピレン繊維ポリエーテルスルホン繊維ポリビニリデンフロライド繊維、ポリエチレンスルフィド繊維及びポリエーテルエーテルケトン繊維で構成されるグループから選択される有機繊維で構成されるグループから選択される少なくとも一種であるエポキシ組成物が提供される。

0202

本発明の第76見地によると、第75見地において、前記繊維はEガラス繊維であるエポキシ組成物が提供される。

0203

本発明の第77見地によると、第75見地において、前記繊維はTガラス繊維であるエポキシ組成物が提供される。

0204

本発明の第78見地によると、第70見地及び第76見地乃至第77見地のうちいずれか一見地において、前記エポキシ組成物の総重量に対して前記繊維は10wt%乃至90wt%含まれるエポキシ組成物が提供される。

0205

本発明の第79見地によると、第57乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物を含む電子材料が提供される。

0206

本発明の第80見地によると、第57乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物を含むプリプレグが提供される。

0207

本発明の第81見地によると、第80見地のプリプレグに金属層が配置された積層板が提供される。

0208

本発明の第82見地によると、第57乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物を含む基板が提供される。

0209

本発明の第83見地によると、第57乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物を含むフィルムが提供される。

0210

本発明の第84見地によると、第80見地のプリプレグを含むプリント配線板が提供される。

0211

本発明の第85見地によると、第84見地のプリント配線板に半導体素子が搭載された半導体装置が提供される。

0212

本発明の第86見地によると、第57乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物を含む半導体パッケージング材料が提供される。

0213

本発明の第87見地によると、第86見地の半導体パッケージング材料を含む半導体装置が提供される。

0214

本発明の第88見地によると、第57乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物の硬化物が提供される。

0215

本発明の第89見地によると、熱膨張係数が50ppm/℃乃至150ppm/℃である第57乃至第69見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物の硬化物が提供される。

0216

本発明の第90見地によると、熱膨張係数が15ppm/℃以下である第70乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物の硬化物が提供される。

0217

本発明の第91見地によると、ガラス転移温度が100℃より高いかガラス転移温度を示さない第70乃至第78見地のうちいずれか一見地のエポキシ組成物の硬化物が提供される。

発明の効果

0218

本発明による新しいアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物を含むエポキシ組成物は、複合体エポキシ化合物のうちアルコキシシリル基と充填剤の化学的結合によってエポキシ化合物と充填剤との間の化学結合効率が向上され、このような化学結合効率の向上によって向上した耐熱特性、即ち、エポキシ複合体のCTEが減少してガラス転移温度の上
昇又はガラス転移温度を示さない(以下、「Tgレス」と称する)効果を示す。また、本発明によるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物を含む硬化物はアルコキシシリル基の導入によって優れた難燃性を示す。

0219

なお、本発明によるエポキシ組成物を基板の金属フィルムに適用する場合、金属フィルム表面の作用基とアルコキシシリル基の化学結合によって金属フィルムに対して優れた接着力を示す。更に、本発明のアルコキシシリル系エポキシ化合物を含む組成物はアルコキシシリル系エポキシ化合物による前記化学結合の効率向上によって従来エポキシ組成物に一般的に配合されていたシランカップリング剤の配合を必要としない。前記エポキシ化合物を含むエポキシ組成物は硬化熱硬化及び/又は光硬化を含む)効率に優れるため、硬化による複合体を形成する際に低いCTE及び高いガラス転移温度或いはTgレスの優れた熱膨張特性を示す。

図面の簡単な説明

0220

比較例1、実施例2のCTEとTg変化を示すグラフである。
比較例6(図a)、実施例12(図b)及び実施例13(図c)のCTE変化を示すグラフである。
比較例7(図a)、実施例17(図b)及び実施例18(図c)のCTE変化を示すグラフである。
比較例8(図a)、実施例20(図b)のCTE変化を示すグラフである。
比較例10(図a)、実施例23(図b)及び実施例24(図c)のCTE変化を示すグラフである。
比較例2(図a)と実施例13(図b)のTg変化を示すグラフである。
比較例4(図a)と実施例18(図b)のTg変化を示すグラフである。
比較例6(図a)と実施例20(図b)のTg変化を示すグラフである。
比較例9(図a)と実施例24(図b)のTg変化を示すグラフである。
アルコキシシリル基の数の変化によるエポキシ硬化物と複合体のCTE関係を示すグラフである。
実施例12と比較例6のエポキシ硬化物の燃焼後の状態を示す写真である。
実施例17と比較例7のエポキシ硬化物の燃焼後の状態を示す写真である。
実施例20と比較例8のエポキシ硬化物の燃焼後の状態を示す写真である。
実施例23と比較例9のエポキシ硬化物の燃焼後の状態を示す写真である。

0221

本発明はエポキシ組成物の硬化によって複合体で改善された耐熱特性、詳しくは、低いCTEと高いTg或いはTgレス及び/又は硬化物で優れた難燃性を有する新しいアルコキシシリル系エポキシ化合物、その製造方法、それを含むエポキシ組成物と硬化物及びその用途を提供する。本発明において、「複合体」とはエポキシ化合物及び充填剤である無機材料(繊維及び/又は無機粒子)を含む組成物の硬化物をいう。本発明において、「硬化物」とはエポキシ化合物を含む組成物の硬化物をいい、エポキシ化合物と、硬化剤と、そして任意の無機材料(充填剤)、任意の硬化触媒及びその他の添加剤で構成されるグループから選択される少なくとも一種を含むいずれかのエポキシ化合物を含む組成物の硬化物をいう。また、前記硬化物は半硬化物を含む意味で使用される。

0222

本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物を含むエポキシ組成物は、硬化による複合体を生成する際にエポキシ基は硬化剤と反応して硬化反応が進行し、アルコキシシリル基は無機材料である充填剤の表面と界面結合を形成する。よって、非常に優れたエポキシ複合体システムの化学結合形成効率を示すため、低いCTE及び高いガラス転移温度上昇効果又はTgレス(less)を示し、寸法安定性が向上される。また、本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物を含む硬化物は優れた難燃性を示す。

0223

なお、本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物を含むエポキシ組成物は優れた硬化特性を示す。前記硬化特性は熱硬化及び光硬化を全て含む。

0224

更に、本発明によるエポキシ組成物は化学的に処理された金属フィルム、例えば、銅箔などに適用する場合、金属表面処理による金属表面の−OH基などと化学結合するため金属フィルムと優れた接着力を示す。

0225

1.化合物

0226

本発明の一実施形態によると、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び少なくとも2つのエポキシ基を有するアルコキシシリル系エポキシ化合物が提供される。前記エポキシ基は、詳しくは下記化学式S2の置換基である。

0227

0228

化学式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。好ましくは、前記R1乃至R3はエトキシ基である。

0229

0230

また、前記本発明の一実施形態によって提供されるアルコキシシリル系エポキシ化合物は下記化学式S3の置換基をさらに含む。

0231

0232

前記化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。

0233

本明細書で使用される用語「コア」とは、少なくとも3つの置換基を有する直鎖状又は
分岐鎖状、或いは環状又は非環状、或いは芳香族又は脂肪族炭化水素化合物をいい、また、これはN、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。

0234

本明細書で使用される用語「芳香族化合物」は化学分野で規定される芳香族化合物の意味で使用され、ヘテロ元素を含まない芳香族化合物だけでなくヘテロ芳香族化合物を含み、ヘテロ芳香族化合物でヘテロ原子としてはN、O、S又はPを含む。

0235

前記コアは芳香族化合物である。前記芳香族化合物の例としては、これに限らず、ベンゼン(benzene)、ナフタレン(naphthalene)、ビフェニル(biphenyl)、フルオレン、アントラセン(anthracene)、フェナントレン(phenanthrene)、クリセン(chrysene)、ピレン(pyrene)、アヌレン(annulene)、コラレン(corannulene)、コロネン(coronene)、プリン(purine)、ピリミジン(pyrimidine)、ベンゾピレン(benzopyrene)、ジベンゾアントラセン(dibenzanthracene)又はヘキサヘリセン(hexahelicene)又は前記化合物のうち少なくとも一つ以上が直接リンカーによる共有結合で連結された多環芳香族化合物であることができる。

0236

前記リンカーは−CReRf−(前記式において、Re及びRfはそれぞれ独立して水素、F、Cl、Br又はIのハロゲン原子又は炭素数1乃至3のアルキル基又は炭素数4〜6の環状化合物である)、カルボニル(−CO−)、エステル(−COO−)、カーボネート(−OCOO−)、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)、エーテル(−O−)、アミン(−NH−)、チオエーテル(−S−)又はスルホニル(−SO2−)である。

0237

前記コアは下記化学式A’乃至K’で構成されるグループから選択されるいずれか一つである。
[コア構造]

0238

0239

前記化学式D’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0240

前記本発明の一実施形態によって提供されるアルコキシシリル系エポキシ化合物は、詳しくは下記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択されるいずれかのアルコキシシリル系エポキシ化合物である。

0241

0242

前記化学式AI乃至KIにおいて、多数のQのうち少なくとも一つ、例えば、一つ乃至4つは下記化学式S1であり、残りは下記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、前記DIにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−
C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0243

0244

前記化学式S1において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。

0245

但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記S1でRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。

0246

好ましくは、前記R1乃至R3はエトキシ基である。

0247

0248

前記化学式S3において、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。

0249

本発明の一実施形態において、前記アルコキシシリル系エポキシ化合物は下記化学式AI乃至DIから選択されるいずれか一つである。また、本発明の一実施形態において、前記アルコキシシリル系エポキシ化合物は下記化学式BI又は化学式DIであってもよい。また、例えば、前記化学式DIの化合物において、Yは−C(CH3)2−である。

0250

本発明の他の実施形態において、前記化学式AI乃至KIの化合物のうちいずれか一つ、例えば、前記化学式AI乃至DIの化合物のうちいずれか一つ、例えば、BI又はDIの化合物、例えば、Yが−C(CH3)2−であるDI化合物は、前記化学式S3の置換基をさらに、例えば、一つ乃至3つの置換基を含む。

0251

前記化学式AI乃至KIの化合物を含む複合体はアルコキシシリル基の導入によって複合体のガラス転移温度が上昇又はTgレス効果を示すが、無機材料を含まない化学式AI乃至KIの化合物自体の降下物フレキシブルなアルコキシシリル基の導入によってガラス転移温度が減少される傾向がある。このような無機材料を含まないエポキシ化合物自体
の硬化物のガラス転移温度の現象はエポキシ化合物に存在するエポキシ基とアルコキシシリル基の濃度比当量比)に依存する傾向を示す。よって、複合体の耐熱特性を考慮するとエポキシ化合物のアルコキシシリル濃度増加はエポキシ化合物自体の硬化物のCTE側面では好ましいが、エポキシ化合物自体の硬化物のガラス転移温度の減少によって複合体のガラス転移温度が低くなる可能性があるため、このような場合には複合体のレジン含量を減少又はエポキシ化合物に前記化学式S3のエポキシ基をさらに導入して複合体のガラス転移温度を上げるかTgレスになるように補完する。

0252

本発明の一実施形態によると、前記アルコキシシリル系エポキシ化合物の詳しい例は前記化学式Mに記載されたものである。

0253

本発明の一実施形態によると、また、前記中間生成物A11乃至K11、例えば、A11乃至D11、また、例えば、前記化学式S11の化合物;中間生成物A12乃至K12、例えばA12乃至D12、また、例えば、前記化学式S12の化合物;中間生成物A13乃至K13、例えばA13乃至D13、また、例えば、前記化学式S13の化合物;中間生成物A13’乃至K13’、例えば、A13’乃至D13’、また、例えば、前記化学式S13’の化合物;中間生成物A23乃至J23、例えばA23乃至D23、また、例えば、前記化学式S23の化合物;中間生成物A24乃至J24、例えばA24乃至D24、また、例えば、前記化学式S24の化合物;中間生成物A25乃至J25、例えばA25乃至D25、また、例えば、前記化学式S25の化合物;中間生成物A25’乃至J25’、例えばA25’乃至D25’、また、例えば、前記化学式S25’の化合物が提供される。

0254

本発明の他の実施形態によると、前記化学式AP乃至KP、例えば、化学式AP乃至DP、例えば、化学式CP又はDPのエポキシポリマーが提供される。前記化学式AP乃至KPのエポキシポリマーで反復単位m1乃至100の整数、好ましくは1乃至10の整数である。

0255

例えば、前記本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物を製造する際、即ち、エピクロロヒドリンを利用した芳香族アルコールエポキシ化反応の際、反応生成物(コア)に導入されたエポキシ基が反応物(reactant)のヒドロキシ基と反応し、モノマー形態エポキシ以外にダイマー以上の分子量を有するエポキシ(本明細書で「エポキシポリマー」と称する)が同時に形成される。本発明において、「エポキシポリマー」はオリゴマー及びポリマーを含む意味で使用される。

0256

2.エポキシ化合物の製造方法

0257

本発明の他の実施形態によると、前記本発明の一実施形態によるコアに少なくとも一つの前記化学式SIの置換基及び2つのエポキシ基、詳しくは前記化学式S2のエポキシ基及び任意の前記化学式S3のエポキシ基を含む前記アルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、前記化学式AI乃至KIのアルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、前記化学式AI乃至DI、例えば、前記化学式CI又はDI、例えば、Yが−C(CH3)2−である化学式DIのアルコキシシリル系エポキシ化合物の製造方法が提供される。

0258

前記アルコキシシリル系エポキシ化合物は出発物質、例えば、下記化学式AS乃至KSのうちいずれか一つのアリル化クライゼン転位(Claisen Rearrangement)、エポキシ化及びアルコキシシリル化で製造される。但し、下記本発明の一具現によるアルコキシシリル系エポキシ化合物の製造方法で明確に理解されるように、アリル化及びクライゼン転位がそれぞれ1回行われる場合には前記化学式A14乃至K14のアルコキシシリル系エポキシ化合物が得られ、アリル化及びクライゼン転位がそれぞれ2
回行われる場合には前記化学式A26乃至J26のアルコキシシリル系エポキシ化合物が得られる。前記化学式AI乃至K2は2つの場合を全て含むように記載されている。

0259

本発明の一実施形態によると、下記化学式AS乃至KSのうち一つの出発物質のアリル化(第1ステップ)、クライゼン転位(第2ステップ)、エポキシ化(第3ステップ)、任意のさらなるエポキシ化(第3−1ステップ)及びアルコキシシリル化(第4ステップ)を含むアルコキシシリル系エポキシ化合物の製造方法が提供される。以下、前記方法を方法1とし、それについて記述する。

0260

第1ステップでは、下記化学式AS乃至KSのうちいずれか一つの出発物質のヒドロキシ基をアリル化することで下記化学式A11乃至K11のうちいずれか一つの中間生成物11が得られる。

0261

この際、出発物質AS乃至KSの2つのヒドロキシ基のうち一つのみがアリル化されてもよく、2つのヒドロキシ基が全てアリル化されてもよい。第1ステップでアリル化されるヒドロキシ基の数に応じて、最終目的物である化学式AI乃至KIのアルコキシシリル系エポキシ化合物で官能基であるアルコキシシリル基の数が異なり得る。詳しくは、一つのヒドロキシ基のみアリル化されると、最終目的物で化学式S1であるアルコキシシリル基の数が1つである。2つのヒドロキシ基が全てアリル化されると最終目的物で化学式S1のアルコキシシリル基の数が最大2つであり、或いは化学式S1のアルコキシシリル基一つと化学式S3のエポキシ基が一つである。アリル化されるヒドロキシ基の数は反応物の当量比を調節して行う。

0262

第1ステップでは、前記化学式AS乃至KSのうち一つの出発物質と化学式B1のアリル化合物を塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させる。この際、出発物質のヒドロキシ基1当量に対して化学式B1のアリル化合物のアリル基が0.5乃至10当量になるように反応する。

0263

0264

前記化学式DSにおいて、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0265

0266

前記化学式B1において、XはCl、Br、I、−O−SO2−CH3、−O−SO2−CF3又は−O−SO2−C6H4−CH3であり、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。

0267

第1ステップの反応の反応温度及び反応時間は反応物の種類に応じて異なるが、例えば、常温(例えば、15℃乃至25℃)乃至100℃で1乃至120時間反応させることで下記化学式A11乃至K11のうちいずれか一つの中間生成物11が得られる。

0268

0269

前記化学式A11乃至K11において、2つのKのうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(但し、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、前記化学式D11において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0270

使用可能な塩基の例としては、これに限らず、例えば、KOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。これらの塩基は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。塩基は前記出発物質のヒドロキシ基1当量に対して1当量乃至5当量で使用することが反応効率の側面で好ましい。

0271

第1ステップの反応において、溶媒は必要に応じて任意に使用される。例えば、第1ステップの反応で別途の溶媒がなくても反応温度において反応物の粘度が反応するのに適しているのであれば溶媒を使用しなくてもよい。即ち、溶媒がなくても反応物の混合及び攪拌が円滑に進行する程度に反応物の粘度が低くなれば別途の溶媒を必要とせず、これは当
業者が容易に判断してもよい。溶媒を使用する場合、可能な溶媒としては反応物をよく溶解し、反応にいかなる悪影響も及ぼさずに反応後に容易に除去可能である限りいかなる有機溶媒が使用されてもよく、特にこれに限らず、例えば、アセトトリル、THF(tetra hydro furan)、MEK(methyl ethyl ketone)、DMF(dimethyl formamide)、DMSO(dimethyl sufoxide)、メチレンクロライド(MC)などが使用されてもよい。これらの溶媒は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。溶媒の使用量は特に限らないが、反応物が十分に溶解されて反応に好ましくない影響を及ぼさない範囲内で適切な量で使用されてもよく、この技術分野の技術者はそれを考慮して適切に選択してもよい。

0272

第2ステップでは、前記第1ステップで得られた中間生成物11を加熱することでクライゼン転位によって下記化学式A12乃至K12の中間生成物12が形成される。

0273

前記中間生成物11は、140℃乃至250℃の温度で1時間乃至200時間加熱されることでクライゼン転位される。前記第2ステップの反応は必要に応じて溶媒の存在下で行われてもよく、溶媒としてはこれに限らず、キシレン、1,2−ジクロロベンゼン、N,N−ジエチルアニリンなどが使用されてもよい。

0274

0275

前記化学式A12乃至K12において、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D12において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0276

第3ステップでは、下記化学式A12乃至K12のうちいずれか一つの中間生成物12
とエピクロロヒドリンの反応でヒドロキシ基をエポキシ化して下記化学式A13乃至K13の中間生成物13を形成する。この際、中間生成物12とエピクロロヒドリンは中間生成物12のヒドロキシ基1当量に対してエポキシ基が1乃至10当量になるように塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて中間生成物13を形成する。それだけでなく、任意の溶媒を使用せずに溶媒の代わりにエピクロロヒドリンを過量に使用してもよい。

0277

0278

前記化学式A13乃至K13において、2つのMのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D13において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0279

第3ステップの反応温度及び反応時間は反応物の種類に応じて異なるが、例えば、常温(例えば、15℃乃至25℃)乃至100℃で1乃至120時間反応させることで中間生成物13が形成される。

0280

使用可能な塩基の例としては、これに限らず、例えば、KOH、NaOH、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、NaHCO3、NaH、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。これらの塩基は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。塩基は中間生成物12のヒドロキシ基1当量に対して1当量乃至5当量で使用することが反応効率の側面で好ましい。

0281

第3ステップの反応において、溶媒は必要に応じて任意に使用される。例えば、第3ステップの反応が別途の溶媒がなくても反応温度において反応物の粘度が反応するのに適しているのであれば溶媒を使用しなくてもよい。即ち、反応物の混合及び攪拌が溶媒がなくても円滑に進行する程度に反応物の粘度が低くなれば別途の溶媒を必要とせず、これは当業者が容易に判断してもよい。溶媒を使用する場合、可能な溶媒としては反応物をよく溶解し、反応にいかなる悪影響も及ぼさずに反応後に容易に除去可能である限りいかなる有機溶媒が使用されてもよく、特にこれに限らず、例えば、アセト二トリル、THF(tetra hydro furan)、MEK(methyl ethyl ketone)、DMF(dimethyl formamide)、DMSO(dimethyl sufoxide)、メチレンクロライド(MC)などが使用されてもよい。これらの溶媒は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。溶媒の使用量は特に限らないが、反応物が十分に溶解されて反応に好ましくない影響を及ぼさない範囲内で適切な量で使用されてもよく、この技術分野の技術者はそれを考慮して適切に選択してもよい。

0282

一方、第3ステップのエポキシ化過程において、下記化学式1に示したような反応が進行してエポキシ化された中間生成物13が中間生成物12のヒドロキシ基と反応して前記化学式(AP)乃至(KP)で示したような二量体以上のポリマーが形成される。

0283

下記反応式1は中間生成物B12のエポキシ化で中間生成物B13が生成され、B13でMが全て−CH2−CH=CH2である場合を例に挙げて示した。

0284

0285

(但し、mは1乃至100の整数である。)

0286

前記第3ステップの後、必要に応じて任意にアリル基をエポキシ化するエポキシ化第3−1ステップがさらに行われてもよい。第3−1ステップでは、中間生成物13のうちいずれか一つの化合物のアリル基を酸化させてエポキシ化することで下記化学式A13’乃至K13’のうちいずれか一つの中間生成物13’が得られる。

0287

第3−1ステップでは前記中間生成物13と過酸化物を任意の塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させる。この際、前記中間生成物13のアリル基1当量に対して過酸化物のパーオキシド基が1当量乃至10当量になるように中間生成物13と過酸化物が反応される。

0288

0289

前記化学式A13’乃至K13’において、Nのうち一つは−CRbRc−CRa=CH2(式中、Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りの一つは前記化学式S3であり、前記化学式D13’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0290

第3−1ステップの反応の反応温度及び反応時間は反応物の種類に応じて異なるが、例えば、常温(例えば、15℃乃至25℃)乃至100℃で1乃至120時間であってもよい。

0291

前記過酸化物としてはこれに限らず、例えば、m−CPBA(meta−chloroperoxybenzoic acid)、H2O2、DMDOが使用されてもよい。これらの過酸化物は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。

0292

第3−1ステップの反応において、塩基は必要に応じて任意に使用される。前記塩基は、反応後に使用される過酸化物の種類に応じて残留し得る酸性分を中和するために使用される。使用可能な塩基の例としては、これに限らず、例えば、KOH、NaOH、K2CO3、KHCO3、NaH、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。これらの塩基は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。塩基が使用される場合、塩基は中間生成物13のアリル基1当量に対して0.1当量乃至5当量の量で使用することが反応効率の側面で好ましい。

0293

第3−1ステップの反応において、溶媒は必要に応じて任意に使用される。例えば、第1ステップの反応で別途の溶媒がなくても反応温度において反応物の粘度が反応するのに適しているのであれば溶媒を使用しなくてもよい。即ち、反応物の混合及び攪拌が溶媒がなくても円滑に進行する程度に反応物の粘度が低くなれば別途の溶媒を必要とせず、これは当業者が容易に判断してもよい。溶媒を使用する場合、可能な溶媒としては反応物をよく溶解し、反応にいかなる悪影響も及ぼさずに反応後に容易に除去可能である限りいかなる有機溶媒が使用されてもよく、特にこれに限らず、例えば、アセト二トリル、THF(tetra hydro furan)、MEK(methyl ethyl ketone)、DMF(dimethyl formamide)、DMSO(dimethyl sufoxide)、メチレンクロライド(MC)などが使用されてもよい。これらの溶媒は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。溶媒の使用量は特に限らないが、反応物が十分に溶解されて反応に好ましくない影響を及ぼさない範囲内で適切な量で使用されてもよく、この技術分野の技術者はそれを考慮して適切に選択してもよい。

0294

第4ステップでは前記中間生成物13のうちいずれか一つ又は任意の第3−1ステップが行われる場合、前記中間生成物13’のうちいずれか一つと下記化学式B2のアルコキシシランの反応で前記中間生成物13又は13’のアリル基をアルコキシシリル化してアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物が得られる。

0295

第4ステップの反応において、中間生成物13又は中間生成物13’とアルコキシシランは中間生成物13又は中間生成物13’のアリル基とアルコキシシランが化学量論に応じて当量比で反応するため、それを考慮して前記中間生成物13又は中間子生成物13’のアリル基1当量に対して化学式B2のアルコキシシランが1当量乃至5当量になるように中間生成物13又は中間生成物13’は下記化学式B2のアルコキシシランを反応させる。

0296

0297

化学式B2において、R1乃至R3のうち少なくとも一つは炭素数1乃至6のアルコキシ
基であり、残りは炭素数1乃至10のアルキル基であり、前記アルキル基及びアルコキシ基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。好ましくは、R1乃至R3はエトキシ基である。

0298

第4ステップの反応の反応温度及び反応時間は反応物に応じて異なるが、例えば、常温(例えば、15℃乃至25℃)乃至120℃で1乃至72時間反応させてもよい。

0299

前記第4ステップで金属触媒としてはこれに限らず、例えば、PtO2又はH2PtCl6(chloroplatinic acid)の白金触媒が使用されてもよい。白金触媒は中間生成物13又は中間生成物13’のアリル基1当量に対して0.01乃至0.05当量で使用することが反応効率の側面で好ましい。

0300

第4ステップの反応において、溶媒は必要に応じて任意に使用される。例えば、第4ステップの反応で別途の溶媒がなくても反応温度において反応物の粘度が反応するのに適しているのであれば溶媒を使用しなくてもよい。即ち、反応物の混合及び攪拌が溶媒がなくても円滑に進行する程度に反応物の粘度が低くなれば別途の溶媒を必要とせず、これは当業者が容易に判断してもよい。溶媒を使用する場合、可能な溶媒としては反応物をよく溶解し、反応にいかなる悪影響も及ぼさずに反応後に容易に除去可能である限りいかなる非プロトン性溶媒(aprotic solvent)が使用されてもよい。これに限らず、例えば、トルエン、アセト二トリル、THF、MEK、DMF、DMSO、メチレンクロライドなどが使用されてもよい。これらの溶媒は単独で又は2つ以上が一緒に使用されてもよい。溶媒の使用量は特に限らないが、反応物が十分に溶解されて反応に好ましくない影響を及ぼさない範囲内で適切な量で使用されてもよく、この技術分野の技術者はそれを考慮して適切に選択してもよい。

0301

第4ステップでは前記中間生成物13又は中間生成物13’と前記化学式B2のアルコキシシランの反応で前記中間生成物13又は中間生成物13’のアリル基をアルコキシシリル化して本発明の一実施形態による下記化学式A14乃至K14、例えば、化学式A14乃至D14、例えば、化学式B14又はD14、例えば、YがC(CH3)2であるD14のアルコキシシリル系エポキシ化合物が得られる。

0302

0303

前記化学式A14乃至K14において、Pのうち少なくとも一つは前記化学式S1であり、残りの前記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、好ましくは前記化学式S3であり、前記D4において、Yは−CH2−、−C(CH3)
2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記S1でRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。

0304

前記方法1による例示的な反応スキーム(I)乃至(III)を以下に示す。ビスフェノールA化合物である化学式D1のうちYが−C(CH3)2−である場合を例に挙げており、反応スキーム(I)は第1ステップのアリル化で一つのヒドロキシ基のみがアリル化された場合を、反応スキーム(II)は第1ステップのアリル化で2つのヒドロキシ基が全てアリル化された場合を、そして反応スキーム(III)はエポキシ化の第3−1ステップがさらに行われた場合を示す。

0305

反応スキーム(I)は式D14でPのうち一つは−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、一つはHである場合であり、反応スキーム(II)は式D14でPが全て−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)の場合であり、反応スキーム(III)は式D14でPのうち一つは−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)で一つは化学式S3の置換基である場合を示す。

0306

0307

本発明の他の実施形態によると、下記化学式AS乃至JSのうち一つの出発物質のアリル化(第1ステップ)、クライゼン転位(第2ステップ)、アリル化(第2−1ステップ)、エポキシ化(第3ステップ)、任意のエポキシ化(第3−1ステップ)及びアルコキシシリル化(第4ステップ)を含む化学式A26乃至J26(又はAI乃至JI)のアルコキシシリル系エポキシ化合物の製造方法が提供される。以下、前記方法を方法2とし、
それについて記述する。

0308

方法2の第1ステップ及び第2ステップはそれぞれ前記方法1の第1ステップ及び第2ステップと同じである。但し、出発物質のうち化学式KSはその構造上クライゼン転位を2回行うことができないため方法2に適用することができない。前記方法1に記載したように、第1ステップで出発物質のヒドロキシが1つのみ或いは2つが全てアリル化される。

0309

第2−1ステップでは、前記化学式A12乃至J12のうちいずれか一つの中間生成物12のヒドロキシ基をアリル化することで下記化学式A23乃至J23のうち一つの中間生成物23が得られる。

0310

第2−1ステップでは中間生成物12と前記化学式B1のアリル化合物が塩基及び任意の溶媒の存在下で反応する。この際、前記中間生成物12のヒドロキシ基1当量に対して化学式B1のアリル化合物のアリル基が0.5乃至10当量になるように反応する。

0311

前記2−1ステップは前記方法1の第1ステップと同じである。詳しくは、反応温度、反応時間、反応物の当量比及び塩基及び任意の溶媒の種類及び使用量などを含む全ての反応条件は方法1の前記第1ステップと同じである。

0312

0313

前記化学式A23乃至J23において、K’のうち少なくとも一つは−O−CH2−CRa=CRbRc(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りはヒドロキシ基であり、Lのうち少なくとも一つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D23において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0314

前記第2−1ステップでは中間生成物12の2つのヒドロキシ基のうち一つのみがアリル化されてもよく、2つのヒドロキシ基が全てアリル化されてもよい。アリル化されるヒドロキシ基の数に応じて、最終目的物である化学式A25乃至J26(又は、化学式AI乃至JI)のアルコキシシリル系エポキシ化合物で官能基であるアルコキシシリル基の置
換基S1及び/又はS3アルコキシ置換基の数が異なり得る。この際、アリル化されるヒドロキシ基の数は反応物の当量比を調節して行う。

0315

第2−2ステップでは、前記第2−1ステップで得られた中間生成物23を加熱することでクライゼン転位によって下記化学式A24乃至J24の中間生成物24が得られる。前記2−2ステップは前記方法1の第2ステップと同じである。詳しくは、反応温度、反応時間及び任意の溶媒の種類及び使用量などを含む全ての反応条件は方法1の前記第2ステップと同じである。

0316

0317

前記化学式A24乃至J24において、多数のL’のうち少なくとも2つ、また、例えば、少なくとも3つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D24において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0318

第3ステップでは、下記化学式A24乃至J24の中間生成物24のうちいずれか一つ
とエピクロロヒドリンの反応で中間生成物24のヒドロキシ基をエポキシ化して下記化学式A25乃至(M25)の中間生成物25を得る。この際、中間生成物24とエピクロロヒドリンは中間生成物24のヒドロキシ基1当量に対してエポキシ基が1乃至10当量になるように塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させて中間生成物25を形成する。方法2の第3ステップは方法1の第3ステップと同じである。詳しくは、反応温度、反応時間、反応物の当量比、塩基及び任意の溶媒の種類及び使用量などを含む全ての反応条件は方法1の前記第3ステップと同じである。

0319

0320

前記化学式A25乃至J25において、多数のM’のうち少なくとも2つ、例えば、少なくとも3つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、残りは水素であり、
前記化学式D25において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0321

一方、方法1に記載したように、第3ステップのエポキシ化過程において、下記反応式2に示したようにエポキシ化された中間生成物25が反応物である中間生成物24のヒドロキシ基と反応して前記化学式AP乃至KPで示したような二量体以上のポリマーを形成する。

0322

下記反応式2は中間生成物B24のエポキシ化で中間生成物B25が生成され、B25でM’が全て−CH2−CH=CH2である場合を例に挙げて示した。

0323

0324

(但し、mは1乃至100の整数である。)

0325

前記第3ステップの後、必要に応じて任意にアリル基をエポキシ化するエポキシ化第3−1ステップがさらに行われてもよい。第3−1ステップでは、中間生成物25のうちいずれか一つの化合物のアリル基を酸化させてエポキシ化することで下記中間生成物A25’乃至J25’のうちいずれか一つの中間生成物25’が得られる。

0326

第3−1ステップでは前記中間生成物25と過酸化物を任意の塩基及び任意の溶媒の存在下で反応させる。この際、前記中間生成物25のアリル基1当量に対して過酸化物のパーオキシド基が1当量乃至10当量になるように中間生成物25と過酸化物が反応される。方法2の第3−1ステップは方法1の第3−1ステップと同じである。詳しくは、反応温度、反応時間、反応物の当量比、塩基及び任意の溶媒の種類及び使用量などを含む全ての反応条件は方法1の前記第3−1ステップと同じである。

0327

0328

前記化学式A25’乃至J25’において、多数のN’のうち1つ乃至3つは−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)であり、
1つ乃至3つは前記化学式S3であり、残りは水素であり、
前記化学式D25’において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。

0329

第4ステップでは前記中間生成物25のうちいずれか一つ又は任意のエポキシ化の第3−1ステップが行われる場合、前記中間生成物25’のうちいずれか一つと下記化学式B2のアルコキシシランの反応で前記中間生成物25又は25’のアリル基をアルコキシシリル化してアルコキシシリル系エポキシ化合物が得られる。第4ステップにおいて、前記中間生成物25又は中間生成物25’はアリル基1当量に対して化学式B2のアルコキシシランが1当量乃至5当量になるように金属触媒及び任意の溶媒の存在下で中間生成物25又は25’と前記化学式B2のアルコキシシランを反応させて下記化学式A26乃至J26(又は前記化学式AI乃至JI)のうちいずれか一つの目的物を得る。方法2の第4ステップの反応条件は前記方法1の第4ステップと同じである。詳しくは、反応温度、反応時間、反応物の当量比、金属触媒及び任意の溶媒の種類及び使用量などを含む全ての反応条件は方法1の前記第4ステップと同じである。

0330

0331

前記化学式A26乃至J26において、P’のうち少なくとも一つ、例えば、一つ乃至4つは前記化学式S1であり、残りは前記化学式S3、水素及び−CRbRc−CRa=CH2(但し、式中Ra、Rb及びRcはそれぞれ独立してH又は炭素数1乃至6のアルキル基であり、前記アルキル基は直鎖状又は分岐鎖状であってもよく、環状又は非環状であってもよく、N、O、S又はPのヘテロ原子を有しても有さなくてもよい。)で構成されるグループからそれぞれ独立して選択され、例えば、化学式S3であり、S3は1つ乃至3つ
である。前記化学式D26において、Yは−CH2−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−S−又は−SO2−である。但し、化学式FIでS1が一つである場合、前記S1でRa、Rb及びRcが全て水素であり、R1乃至R3が全て炭素数1乃至6のアルコキシ基である場合は除外される。

0332

前記方法2による例示的な反応スキーム(IV)乃至(X)を以下に示す。前記化学式DIのうちYが−C(CH3)2−であるビスフェノールA化合物である場合を例に挙げている。反応スキーム(IV)は第1ステップのアリル化で2つのヒドロキシ基が、第2−1ステップで一つのヒドロキシ基がアリル化された場合であり、式D26のP’のうち3つは−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、そして1つは水素である場合を示す。反応スキーム(V)は第1ステップのアリル化で2つのヒドロキシ基が、第2−1ステップで1つのヒドロキシ基がアリル化され、任意の第3−1ステップで1つのアリル基がエポキシ化された場合であり、式D26のP’のうち2つは−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、1つは化学式S3のエポキシ基、そして1つは水素である場合を示す。反応スキーム(VI)は第1ステップのアリル化で2つのヒドロキシ基が、第2−1ステップで1つのヒドロキシ基がアリル化され、任意の第3−1ステップで1つのアリル基がエポキシ化された場合であり、式D26のP’のうち1つは−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、2つは化学式S3の置換基、そして1つは水素である場合を示す。反応スキーム(VII)は第1ステップ及び第2−1ステップでそれぞれ2つのヒドロキシ基がアリル化された場合であり、式D26のP’のうち4つが−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)である場合を示す。反応スキーム(VIII)は第1ステップ及び第2−1ステップでそれぞれ2つのヒドロキシ基がアリル化され、任意の第3−1ステップで一つのアリル基がエポキシ化された場合であり、式D26のP’のうち3つが−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、そして1つは化学式S3の置換基である場合を示す。反応スキーム(IX)は第1ステップ及び第2−1ステップでそれぞれ2つのヒドロキシ基がアリル化され、任意の第3−1ステップで2つのアリル基がエポキシ化された場合であり、式D26のP’のうち2つが−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、そして2つは化学式S3の置換基である場合を示す。反応スキーム(X)は第1ステップ及び第2−1ステップでそれぞれ2つのヒドロキシ基がアリル化され、任意の第3−1ステップで3つのアリル基がエポキシ化された場合であり、式D26のP’のうち1つが−(CH2)3SiR1R2R3(R1乃至R3は前記定義の通りである)、そして3つは化学式S3の置換基である場合を示す。

0333

0334

0335

3.エポキシ組成物

0336

本発明の他の実施形態において、前記本発明のいずれかの実施形態から提供されるいずれかのアルコキシシリル系エポキシ化合物を含む組成物が提供される。例えば、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び2つのエポキシ基、例えば、前記化学式S2のエポキシ基を含むアルコキシシリル系エポキシ化合物を含むエポキシ組成物が提供される。また、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基、2つのエポキシ基、例えば、前記化学式S2のエポキシ基及びさらに前記化学式S3のエポキシ基を含むアルコキシシリル系エポキシ化合物を含むエポキシ組成物が提供される。なお、前記化学式AI乃至KI、例えば、化学式AI乃至DIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、化学式CI又はDI、また、例えば、Yが−C(CH3)2−である化学式DIのアルコキシシリル系エポキシ化合物を含むエポキシ組成物が提供される。前記本発明から提供されるいずれかの組成物は電子材料の製造用に使用される。また、前記本発明から提供されるいずれかの組成物は硬化性組成物及び/又は無機材料を含む硬化性組成物である。

0337

本発明の一実施形態によるエポキシ組成物にはエポキシ化合物であって本発明のいずれかの実施形態によって提供されるアルコキシシリル系エポキシ化合物を含む限り、この技術分野で知られているいかなる種類及び/又は配合のエポキシ組成物が含まれると理解され、エポキシ組成物を構成する硬化剤、硬化促進剤(触媒)、無機材料(充填剤)(例えば、無機粒子及び/又は繊維)及びその他の添加剤の種類及び配合比を限定しない。

0338

なお、本発明のいずれかの実施形態によるエポキシ組成物において、前記エポキシ化合物としては本発明のいずれかの実施形態から提供されるアルコキシシリル基を有するエポキシ化合物(以下、「本発明のエポキシ化合物」又は「アルコキシシリル系エポキシ化合物」と称する)、例えば、コアに少なくとも一つの前記化学式SIの置換基及び2つのエポキシ基、例えば、前記化学式S2のエポキシ基及びアルコキシシリル系エポキシ化合物と、コアに少なくとも一つの前記化学式S1の置換基、2つのエポキシ基、例えば、前記化学式S2のエポキシ基及びさらに前記化学式S3のエポキシ基を含むアルコキシシリル系エポキシ化合物と、又は、前記化学式AI乃至KIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、前記化学式AI乃至DIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、化学式CI又はDI、例えば、Yが−C(CH3)2−である化学式DIのアルコキシシリル系エポキシ化合物だけでなく、この技術分野で知られているいかなる種類のエポキシ組成物(以下、「従来のエポキシ化合物」)も含む。

0339

前記従来のエポキシ化合物は特に限定されず、この技術分野で知られているいかなる種類及び/又は配合のエポキシ組成物であってもよいが、例えば、グリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種である。なお、前記従来のエポキシ化合物はコア構造であってビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェニル、ナフタレン、ベンゼン、チオジフェノール、フルオレン、アントラセン、イソシアヌレート、トリフェニルメタン、1,1,2,2−テトラフェニルエタン、テトラフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、アミノフェノールシクロ脂肪族又はノボラックユニットを有するグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種である。

0340

好ましくは、前記従来のエポキシ化合物はコア構造であってビスフェノールA、ビス
ェノールF、ビスフェノールS、ビフェニル、ナフタレン又はフルオレンを有するグリシジルエーテル系エポキシ化合物、グリシジル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、ゴム改質されたエポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジル系エポキシ化合物及び脂肪族グリシジルアミン系エポキシ化合物で構成されるグループから選択される少なくとも一種である。

0341

これに限らず、例えば、本発明の一実施形態によるいかなるエポキシ組成物はエポキシ化合物の総重量を基準に本発明のエポキシ化合物の1乃至100wt%及び従来のエポキシ化合物の0乃至99wt%と、例えば、本発明のエポキシ化合物の10乃至100wt%及び従来のエポキシ化合物の0乃至90wt%と、例えば、本発明のエポキシ化合物の30乃至100wt%及び従来のエポキシ化合物の0乃至70wt%と、例えば、本発明のエポキシ化合物の10乃至100wt%未満及び従来のエポキシ化合物の0超過乃至90wt%と、例えば、本発明のエポキシ化合物の30乃至100wt%未満及び従来のエポキシ化合物の0超過乃至70wt%を含む。

0342

なお、本発明の他の実施形態によると、上述した本発明によって提供されるいかなるアルコキシシリル系エポキシ化合物及び硬化剤を含む組成物が提供される。本発明の他の実施形態によると、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基及び2つのエポキシ基、例えば、前記化学式S2のエポキシ基を含むアルコキシシリル系エポキシ化合物及び硬化剤を含むエポキシ組成物が提供される。また、コアに少なくとも一つの下記化学式S1の置換基、2つのエポキシ基、例えば、前記化学式S2のエポキシ基及びさらに前記化学式S3のエポキシ基を含むアルコキシシリル系エポキシ化合物及び硬化剤を含むエポキシ組成物が提供される。なお、前記化学式AI乃至KI、例えば、化学式AI乃至DIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、化学式AIに乃至DIで構成されるグループから選択される少なくとも一つのアルコキシシリル系エポキシ化合物、例えば、化学式CIに乃至DI、又は、例えば、Yが−C(CH3)2−である化学式DIのアルコキシシリル系エポキシ化合物及び硬化剤を含むエポキシ組成物が提供される。

0343

前記いかなるアルコキシシリル系エポキシ化合物と硬化剤を含む組成物もまた、エポキシ化合物として従来のエポキシ化合物を含み、この場合に含まれる従来のエポキシ化合物の種類及びアルコキシシリル系エポキシ化合物と従来のエポキシ化合物の配合量は上述の通りである。

0344

本発明の一実施形態によるアルコキシシリル系エポキシ化合物と硬化剤を含む組成物において、前記硬化剤としてはエポキシポリマーに対する硬化剤として一般的に知られているいずれかの硬化剤が使用されてもよく、特にこれに限らず、例えば、アミン系樹脂フェノール系樹脂無水酸化物系樹脂などが使用される。

0345

より詳しくは、これに限らず、アミン系硬化剤としては脂肪族アミン脂環族アミン芳香族アミン、その他のアミン及び変性ポリアミンなどを使用してもよく、2つ以上の1次アミン基を有するアミン化合物を使用してもよい。前記アミン硬化剤の詳しい例としては、4,4’−ジメチルアニリン(ジアミノジフェニルメタン)(4,4’−Dimethylaniline(Diamino Diphenyl Methan、DAM又はDDM)、ジアミノジフェニルスルホン(Diamino Diphenyl Sulfone、DDS)m−フェニレンジアミン(m−phenylene diamine)で構成されるグループから選択された一種以上の芳香族アミン、ジエチレントリアミン(Diethylene Triamine、DETA)、ジエチレンテトラアミン(Diethylene Tetramine)、トリエチレンテトラアミン(Triethylene Tetramine、TETA)、m−キシレンジアミン(m−Xylene
Diamine、MXDA)、メタンジアミン(Methane Diamine、MDA)、N,N’−ジエチレンジアミン(N,N’−Diethylenediamine、N,N’−DEDA)、テトラエチレンペンタアミン(Tetraethylenepentaamine、TEPA)及びヘキサメチレンジアミン(Hexamethylenediamine)で構成されるグループから選択された少なくとも一種以上の脂肪族アミン、イソホロンジアミン(Isophorone Diamine、IPDI)、N−アミノエチルピペラジン(N−Aminoethylpiperazine、AEP)、ビス(4−アミノ3−メチルシクロヘキシルメタン(Bis−(4−Amino 3−Methylcyclohexyl)Methane、LarominC260)で構成されるグループから選択された1種以上の脂環族アミン、ジシアンジアミドDICY)などのようなその他のアミン、ポリアミド系、エポキシド系などの変性アミンが挙げられる。

0346

フェノール系硬化剤の例としては、これに限らず、フェノールノボラック樹脂クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック樹脂、キシレンノボラック樹脂、トリフェニルノボラック樹脂、ビフェニルノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック樹脂、フェノール−p−キシレン、ナフタレン系フェノールノボラック樹脂などが挙げられる。

0347

無水酸化物系硬化剤の例としては、これに限らず、ドデセニルスクシン酸無水物(Dodecenyl Succinic Anhydride、DDSA)、ポリアゼライン酸ポリ無水物(poly azelaic poly anhydride)などのような脂肪族無水酸化物、ヘキサヒドロフタル酸無水物(Hexahydrophthalic Anhydride、HHPA)、メチルテトラヒドロフタル酸無水物(Methyl Tetrahydrophthalic Anhydried、MeTHPA)、メチルディック酸無水物(Methylnadic Anhydride、MNA)などのような脂環族無水酸化物、トリメリット酸無水物(Trimellitic Anhydride、TMA)、ピロメリット酸二無水物(Pyromellitic acid
Dianhydride、PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボキシ酸二無水物(Benzophenonetetracarboxylic Dianhydried、BTDA)などのような芳香族無水酸化物、テトラブロモフタル酸無水物(Tetrabromophthalic Anhydride、TBPA)、クロレンド酸無水物(Chlorendic Anhydride、HET)などのようなハロゲン無水化合物などが挙げられる。

0348

一般に硬化剤とエポキシ基の反応程度でエポキシ複合体の硬化度を調節し、目的とする硬化度の範囲に応じてエポキシ化合物のエポキシ基の濃度を基準にして硬化剤の含量を調節する。例えば、アミン硬化剤が使用される場合、アミン硬化剤とエポキシ基の当量(equivalent)反応ではエポキシ当量/アミン当量比が0.5乃至2.0になるように、また、例えば、0.8乃至1.5になるように調節して使用することが好ましい。

0349

アミン系硬化剤の場合を例に挙げて硬化剤の配合量について説明したが、フェノール系硬化剤、無水酸化物系硬化剤及び本明細書で別途に記載していないエポキシ化合物の硬化に使用可能ないかなる硬化剤もまた、所望する硬化度の範囲に応じてエポキシ組成物のうち総エポキシの濃度を基準にしてエポキシ作用基と硬化剤の反応性作用基の化学反応式に応じて化学量論的量を適切に配合して使用してもよい。これはこの技術分野では一般的である。

0350

光カチオン硬化剤としてはこの技術分野で一般的に知られているいかなる光硬化剤が使用されてもよく、これに限らず、例えば、芳香族ホスホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩
及び芳香族スルホニウム塩などが挙げられる。詳しくは、ジフェニルヨードニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ビス[ジフェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェートなどが挙げられる。これに限らず、光硬化剤としては、例えば、エポキシ化合物に対して一般的に0.5phr乃至20phr(parts per hundred、エポキシ化合物100重量部当たりの重量部)、好ましくは1phr以上、また、好ましくは1phr乃至5phrで使用されてもよい。

0351

上述した本発明から提供されるいかなるエポキシ組成物アルコキシシリル系エポキシ化合物と硬化剤の硬化反応を促進するように任意の硬化促進剤(触媒)を必要に応じてさらに含んでもよい。硬化促進剤(触媒)としてはこの技術分野でエポキシ組成物の硬化に一般的に使用されるものと知られているいかなる触媒を使用してもよく、これに限らず、例えば、イミダゾール系、第3級アミン系、第4級アンモニウム系、有機酸塩系、リン化合物系などの硬化促進剤が使用されてもよい。

0352

より詳しくは、例えば、ジメチルベンジルアミン、2−メチルイミダゾール(2MZ)、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4M)、2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−アルキルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール(Heptadecylimidazole、2HDI)などのイミダゾール系と、ベンジルジメチルアミン(Benzyl Dimethyl Amine、BDMA)、トリメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)、トリエチレンアミンなどの3級アミン系化合物と、テトラブチルアンモニウムブロミドなどの4級アンモニウム塩と、ジアザビシクロウンデセン(DBU)やDBUの有機酸塩と、トリフェニルホスフィンリン酸エステルなどのリン系化合物、BF3−モノエチルアミン(BF3−MEA)などのようなルイス酸などが挙げられるが、これに限定されない。これらの硬化促進剤はそれらのマイクロカプセルコーティング及び着染形成などで潜在化されたものを使用してもよい。これらは硬化条件に応じて単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。

0353

前記硬化促進剤の配合量は特に限定されず、この技術分野で一般的に使用される量で配合して使用してもよい。例えば、前記エポキシ化合物に対して0.1乃至10phr、好ましくは0.2乃至5phrであってもよい。硬化促進剤は硬化反応促進効果及び硬化反応速度制御側面において前記含量で使用されることが好ましい。前記硬化促進剤を前記範囲の配合量で使用することで硬化がすみやかに進行し、密封構成作業処理量の向上が期待される。

0354

なお、本発明から提供されるいかなるエポキシ組成物、例えば、アルコキシシリル系エポキシ化合物と従来のエポキシ化合物、硬化剤及び触媒で構成されるグループから選択された少なくとも一種を含む上述したいずれかのエポキシ組成物は、無機粒子及び繊維で構成されるグループから選択された少なくとも一種の無機材料である充填剤をさらに含んでもよい。

0355

無機粒子としては従来の有機粒子の熱膨張係数を減少させるために使用されると知られ
ているいかなる無機粒子が使用されてもよく、これに限らず、SiO2、ZrO2、TiO2及びAl2O3で構成されるグループから選択される少なくとも一種の金属酸化物及びT−10型シルセスキオキサン、ラダー型シルセスキオキサン及び籠型シルセスキオキサンで構成されるグループから選択される少なくとも一種が使用されてもよい。前記無機粒子は単独で又は2つ以上の混合物で使用されてもよい。

0356

前記無機粒子はこれに限らず、複合体の使用用途、詳しくは無機粒子の分散性などを考慮し、粒子の大きさが0.5nm乃至数十μm(例えば100μm、また、例えば50乃至60μm)である無機粒子が使用されてもよい。無機粒子はエポキシ化合物に分散されるため、粒子の大きさによる分散性の差によって前記大きさの無機粒子が使用されることが好ましい。

0357

本発明の一実施形態によるエポキシ組成物において、前記エポキシ化合物に対して無機粒子はエポキシ複合体のCTE現象及び適用の際に要求される適正な粘度を考慮し、エポキシ化合物の量に対して5phr乃至1000phr、例えば100phr乃至900phr、また、例えば50phr乃至200phrの量で配合される。

0358

より詳しくは、一例としてエポキシ組成物が半導体封止材などとして使用される場合、これに限らず、CTE値材料加工性を考慮して、例えば無機粒子はエポキシ化合物の量に対して100乃至900phr程度配合される。また、一例としてエポキシ組成物が半導体基板などとして使用される場合、基板のCTE値と強度などを考慮して、例えば無機粒子はエポキシ化合物の量に対して50乃至200phr程度配合される。

0359

一方、繊維に無機材料が使用される場合、主に繊維にエポキシ化合物を浸漬させる方式で複合化されるため繊維の大きさなどは特に制限されない。よってこの技術分野で一般的に使用されるいずれかの種類及び寸法の繊維が使用されてもよい。

0360

繊維としてはこれに限らず、従来の有機樹脂硬化物の物性改善のために使用されるいかなる一般的な繊維が使用されてもよい。詳しくは、ガラス繊維、有機繊維及びそれらの混合物が使用されてもよい。また、本明細書で使用される用語「ガラス繊維」はガラス繊維だけでなくガラス繊維織物、ガラス繊維不織物などを含む意味として使用される。これに限らず、ガラス繊維の例としてはE、T(S)、NE、E、D、石英などのガラス繊維が挙げられ、例えば、E又はTガラス繊維が挙げられる。有機繊維としては、特にこれに限らず、液晶ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、全芳香族繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維、ナイロン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエーテルスルホン繊維、ポリビニリデンフロライド繊維、ポリエチレンスルフィド繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維で構成されるグループから選択される少なくとも一種が単独に又は2種以上が一緒に使用される。

0361

本発明によるいかなるエポキシ組成物において、充填剤として繊維が使用される場合、繊維の含量はエポキシ組成物の総重量に対して10wt%乃至90wt%、例えば30wt%乃至70wt%、また、例えば35%乃至65%であってもよい。一般的に、繊維を含むエポキシ組成物において繊維を除いた部分をレジン成分と称する場合、繊維を含むエポキシ組成物から繊維を除いた量がレジン成分の量となる。よって、レジンの含量は10wt%乃至90wt%、例えば30wt%乃至70wt%、また、例えば35%乃至65%である。繊維の含量が前記範囲内であることが耐熱性向上及び加工性の側面で好ましい。前記エポキシ組成物の総重量とは、組成物が硬化剤、触媒、無機材料及び/又はその他の添加剤などを、エポキシ組成物を構成する全ての成分の量として含んだ時の組成物構成成分の重量の合計をいう。また、上述したようにレジン含量は繊維以外のエポキシ組成物を構成する硬化剤、触媒及びその他の添加剤など、全ての構成成分の含量を含む意味であ
る。

0362

本発明から提供される前記繊維を含むいかなるエポキシ組成物には必要に応じて無機粒子がさらに含まれてもよい。この際、無機粒子は物性向上及び工程性を考慮してレジン含量のうち1乃至70wt%程度の量で配合されてもよい。

0363

前記エポキシ組成物はエポキシ組成物の物性を損なわない範囲内でエポキシ組成物の物性を調節するために通常に配合される有機溶剤離型剤表面処理剤難燃剤可塑剤抗菌剤、レべリング剤消泡剤着色剤、安定剤、カップリング剤、粘度調節剤、希釈剤などのその他の添加剤が必要に応じて配合されてもよい。

0364

前記本発明のいずれかの実施形態から提供されるいずれかのエポキシ組成物は電子材料用に使用されてもよい。詳しくは、前記電子材料はプリプレグ、プリプレグに金属層が配置された積層板、基板、フィルム、プリント配線板、パッケージング材料などである。本発明の他の実施形態によると、本発明のアルコキシシリル系エポキシ化合物を含む組成物で形成される電子材料を含むかそれによって形成される半導体装置が提供される。詳しくは、前記半導体装置は本発明のアルコキシシリル系エポキシ化合物を含む組成物で製造されたプリント配線板に半導体素子が搭載された半導体装置及び/又は半導体パッケージング材料を含む半導体装置である。

0365

本発明の他の実施形態において、前記本発明のいずれかの実施形態から提供されるエポキシ組成物の硬化物が提供される。前記本発明のいずれかの実施形態から提供されるエポキシ組成物が実際に提供される場合、例えば、電子材料などで適用される場合には硬化物として使用され、この技術分野でエポキシ化合物と無機成分である充填剤を含む組成物の硬化物は一般に複合体と称される。

0366

前記本発明の一実施形態によるアルコキシシリル系エポキシ化合物は、複合体で優れた耐熱特性及び/又は硬化物で優れた難燃性を示す。詳しくは、複合体は低いCTE、例えば15ppm/℃以下、例えば12ppm/℃以下、例えば10ppm/℃以下、例えば8ppm/℃以下、例えば6ppm/℃以下、例えば4ppm/℃以下のCTEを示す。

0367

例えば、エポキシ化合物として本発明によるいずれかのアルコキシシリル系エポキシ化合物、無機材料としてガラス繊維、例えばE−ガラスのガラス繊維を含み、レジン含量が35wt%乃至45wt%である複合体は15ppm/℃以下、例えば12ppm/℃以下のCTEを示す。前記化学式S1のアルコキシシリル基の数が増加することで複合体のCTEは減少する傾向を示し、例えば、エポキシ化合物として2つのアルコキシシリル基を有する本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物、無機材料としてガラス繊維、例えばE−ガラスのガラス繊維を含み、レジン含量が35wt%乃至45wt%である複合体は10ppm/℃以下、例えば8ppm/℃以下のCTEを示す。また、例えばエポキシ化合物として2つのアルコキシシリル基を有し、ビフェニルコア構造を有する本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物、無機材料としてガラス繊維、例えばE−ガラスのガラス繊維を含み、レジン含量が35wt%乃至45wt%である複合体は10ppm/℃以下、例えば6ppm/℃以下のCTEを示す。

0368

例えば、エポキシ化合物として本発明によるいずれかのアルコキシシリル系エポキシ化合物、無機材料としてガラス繊維、例えばT−ガラスのガラス繊維を含み、レジン含量が35wt%乃至45wt%である複合体は15ppm/℃以下、例えば10ppm/℃以下のCTEを示す。前記化学式S1のアルコキシシリル基の数が増加することで複合体のCTEは減少する傾向を示し、例えば、エポキシ化合物として2つのアルコキシシリル基を有する本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物、無機材料としてガラス繊維、
例えばT−ガラスのガラス繊維を含み、レジン含量が35wt%乃至45wt%である複合体は6ppm/℃以下のCTEを示す。また、例えばエポキシ化合物として2つのアルコキシシリル基を有し、ナフタレン、ビフェニル、カルド、ビスフェノールコア構造を有する本発明によるアルコキシシリル系エポキシ化合物、無機材料としてガラス繊維、例えばT−ガラスのガラス繊維を含み、レジン含量が35wt%乃至45wt%である複合体は4ppm/℃以下のCTEを示す。

0369

また、本発明による複合体(無機材料を含む硬化物)はTgが100℃より高く、例えば130℃以上、また、例えば250℃以上又はTgレスであってもよい。

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