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技術 核融合炉第一壁構成要素およびその作製プロセス

出願人 コミサリアアレネルジーアトミックエオゼネルジーアルテルナティブ
発明者 ピエール-エリック、フレシヌフィリップ、ブッチジャン-マルク、リーボルドエマニュエル、リガール
出願日 2012年7月27日 (8年5ヶ月経過) 出願番号 2014-523354
公開日 2014年10月16日 (6年2ヶ月経過) 公開番号 2014-527627
状態 特許登録済
技術分野 核融合炉 圧接、拡散接合
主要キーワード アセンブリ作業 ガス焼き 上昇段階 本アセンブリ Si中間層 ステンレス鋼層 投射法 走査段階
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課題・解決手段

核融合炉第一壁構成要素は、銅合金要素(3)、ニオブから作られる中間金属層(6)および中間金属層(6)と直接接触するベリリウム要素(4)を含む。中間ニオブ層(6)はさらに有利には、銅およびニッケルから選択される金属によって形成される機械的応力低減層(8)と関連付けられる。この機械的応力低減層(8)は特に、中間ニオブ層(6)と銅合金要素(3)との間に配置される。その上、機械的応力低減層(8)が、純銅から作られるときは、純ニッケルの層が、拡散溶接の前にニオブと純銅との間に挿入され得る。 そのような構成要素は、改善された熱疲労挙動を有し、一方でそれと同時にベリリウムと銅合金との間の接合部での金属間化合物の形成を防止するという利点を提示する。

概要

背景

核融合炉については、特に将来の熱核融合ITER(国際熱核融合実験炉)については、核融合炉の真空室は、プラズマに直接面している第一壁構成要素によって覆われる。第一壁構成要素の役割は、核融合炉の真空室の周囲の現場で働く要員および核施設熱放射および中性子束から保護することである。

図1は、第一壁構成要素1の概略図を例示する。第一壁構成要素1は、3つの異なる要素、
− 特に316LN型ステンレス鋼から作られる要素2と、
ヒートシンクとしての役割を果たす、CuCrZr合金などの銅合金から作られる要素3と、
−プラズマ(矢印F)によって放出される熱放射および中性子に直接面しているように設計されかつシールドとしての役割を果たすベリリウム要素4と
アセンブリによって構成される。

これらの3つの要素を構成する材料はすべて、ベリリウムを除いて、ステンレス鋼要素2および銅合金要素3の中に配置された冷却管5に流れる加圧水によって能動的に冷却される。

これらの材料のアセンブリは、いくつかの技術によって行われることもあり、それらの中で、一軸加圧成形または熱間静水圧圧縮(Hot Isostatic Compression:HIC)によって支援される拡散溶接技術が、挙げられることもある。HICによって支援される拡散溶接技術は、一般に最もよく使用される。拡散溶接は、ある一定時間内の高圧および高温同時印加によって接触面全体が溶接されることを可能にする。この溶接技術は、溶接温度アセンブルされるべき材料の融解温度よりも低いので、実際は固体状態での溶接である。

したがって、核融合炉のための第一壁構成要素の製造は従来、冷却管5が備えられた銅合金要素3とのステンレス鋼要素2のHICによって支援される拡散溶接のステップを含む。CuCrZr合金の場合には、このステップの後に、銅合金3中のクロムおよびジルコニウム析出物を溶解して元に戻し、過飽和固溶体を得るために、熱処理ステップ続き、水またはガスでの焼き入れによって完了する。最後に、最終ステップは、HICによって支援される拡散溶接によってベリリウム要素4を銅合金要素3とアセンブルすることにある。

ベリリウム要素4と銅合金要素3との間のアセンブリ・ステップは、第一壁構成要素を作製するための方法では依然として細心の注意を要するステップのままである。ベリリウムと銅合金との間の接合部(Be/Cu合金)は実際、いくつかの理由により核融合炉のための第一壁構成要素の適用分野で不十分な機械的挙動提示することもあり、その理由は以下の通りである:
− ベリリウムおよび銅は、400℃より上で互いに反応して金属間化合物を形成する。これらの金属間化合物は、ベリリウムと銅合金との間の接合部を弱め、最終の機械加工が行われるときにまたはその機械的挙動を試験するように設計された試験中の早期に、後者の破壊をもたらすこともあり得る。

−ベリリウムは、その表面に非常に熱的に安定な酸化物層を有し、その酸化物層は、ベリリウムと銅合金との界面での拡散減速し、したがって、拡散溶接されたアセンブリの質を低下させることもあり得る。

−ベリリウムおよび銅合金は、異なる熱膨張係数およびヤング率を有する材料であり、そのことは、界面での残留製作応力の発生を引き起こす。

Be/Cu合金接合部のアセンブリおよび機械的挙動を改善するために、多くの研究が、アセンブリの前にベリリウム要素4と銅合金要素3との間に1つまたは複数の層を挿入することによってこれらの2つの要素間の拡散による溶接を行うことを提案する。これらの層は、様々な機能性を有する。ある種の層は、アセンブリの機械的応力を低減し、おそらくはベリリウムと銅合金との間の結合を促進するように設計された柔軟層とすることができる。他の層はまた、拡散バリアとしての役割を果たすこともできる。

例えば、T.Kuroda他は、文献「Development of joining technology for Be/Cu−alloy and Be/SSbyHIP」(Journal of Nuclear Materials 第258〜263巻(1998)258〜264頁)で、拡散バリアとしての役割を果たすように設計された異なる中間層の使用を試験した。多数の成分が、これらの中間層のために試験された。試験は、特にベリリウム要素(Be)と銅合金要素(DSCuもしくはアルミナ分散によって強化された銅)との間に配置された金属単層(Al、Ag、OF−Cuもしくは酸素のないCu、BeCu、Ti、Cr、Si、Mo)についてか、またはBe要素とDSCu要素との間に配置された単層の連続した積み重ねによって形成された多層(Ti/Ni、Ti/Ni/Cu、Al/Ti/Cu、Al/Ni/Cu、Al/Mo/CuおよびCr/Cu)について行われた。その層は、堆積法、物理的気相堆積法もしくは電解析出法によってか、または小さい厚さ(50μm)のフォイル(箔)を使用することによって形成される。

中性子衝撃の下で活性化されるので、原子力産業では使用されるはずがない銀を除いて、拡散バリアとして使用されるその他の要素は一般に、温度安定性が非常に高い酸化物(Al2O3、Cr2O3、SiO2、TiO2)の形成を引き起こす。しかしながら、バリア層の表面でのこれらの酸化物の形成は、拡散過程を制限し、それによってBe/拡散バリア/銅合金アセンブリの機械的強度を低減することもある。

これらの酸化物の形成を防止するために、上で述べられたバリア層は一般に、銅合金とのより大きい親和性を有し、一方でそれと同時に温度耐久性がより低い酸化物を形成する他の金属層によって真空中で覆われてもよい。これらの層は一般に、純銅または純ニッケルから作られる。それらの層は、前に述べられたバリア層の銅合金上へのアセンブリを容易にするので、例えば米国特許第6164524号では結合促進層と呼ばれる。一般に純粋状態の金属の形で物理的気相堆積法によって堆積されると、銅および純ニッケルは両方とも、低い弾性限界および高い延性を提示するので、これらの層はまた、柔軟層(または機械的応力低減層)となる機能も有する。それ故に、拡散溶接作業が行われるときにアセンブリを強化することに加えて、それらの層はまた、いったんBe/銅合金接合部が塑性変形によって作製されたならば、Be/銅合金接合部での応力の発生を制限もする。

それ故に、米国特許第6164524号では、拡散バリアとしての役割を果たす薄層を用いてベリリウム要素および銅合金要素と熱間静水圧圧縮によってアセンブルされる本体を作製することが提案された。バリア層は、ベリリウム要素が熱間静水圧圧縮によって銅合金要素とアセンブルされる前に、ベリリウム要素上に形成され、拡散バリア層は、2つの要素間に配置される。拡散バリア層はさらに、チタン、クロム、モリブデンまたはシリコンなどの金属によって形成される。そのような層の厚さは、使用される金属によって異なる。アセンブルされた本体はさらにまた、
− 5μmから2.5mmの間で構成される厚さをもち、拡散バリア層とベリリウム要素との間に配置されるアルミニウムから作られる機械的応力低減層、
− および/または5μmから500μmの間で構成される厚さをもち、拡散バリア層と銅合金要素との間の、純銅もしくは純ニッケルから作られる結合促進層
を含むこともできる。加えて、本アセンブリ方法は、400℃から650℃の間で構成される温度および20MPaから300MPaの間で構成される圧力で行われる。

特許EP0901869は、ベリリウム層銅合金層およびステンレス鋼層を含む複合材料を述べる。例えばニオブから作られる、追加の層が、ベリリウム層と銅合金層との間に挿入される。異なるステンレス鋼−銅合金−ニオブ−ベリリウムの層が、ホットプレス法によって同時にアセンブルされる。

これらの異なる層(拡散バリア層、結合促進層および/または柔軟層)の使用によって達成される改善点を知るために、核融合炉の第一壁構成要素の応力を示す、せん断試験および腐食試験または熱疲労試験が、Be要素とCu合金要素との間のある種のアセンブリについて過去に行われた。

しかしながら、試験モデルはしばしば、あまりよく知られていないかつ/または異なる、寸法および冷却条件を有するので、これらの試験の結果は、使用し互いに比較するのが困難である。しかしながら、高強度の過渡熱流束にさらされる接合部の冷却条件は、その熱疲労挙動に大きく影響を及ぼす。その結果、核融合炉の第一壁構成要素として使用するための柔軟層があるまたはないBe/Cu合金基準接合部と比較して、文献で作られたアセンブリによって提供される改善点を正しく評価することは困難である。

概要

核融合炉第一壁構成要素は、銅合金要素(3)、ニオブから作られる中間金属層(6)および中間金属層(6)と直接接触するベリリウム要素(4)を含む。中間ニオブ層(6)はさらに有利には、銅およびニッケルから選択される金属によって形成される機械的応力低減層(8)と関連付けられる。この機械的応力低減層(8)は特に、中間ニオブ層(6)と銅合金要素(3)との間に配置される。その上、機械的応力低減層(8)が、純銅から作られるときは、純ニッケルの層が、拡散溶接の前にニオブと純銅との間に挿入され得る。 そのような構成要素は、改善された熱疲労挙動を有し、一方でそれと同時にベリリウムと銅合金との間の接合部での金属間化合物の形成を防止するという利点を提示する。

目的

第一壁構成要素の役割は、核融合炉の真空室の周囲の現場で働く要員および核施設を熱放射および中性子束から保護することである

効果

実績

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牽制数
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請求項1

銅合金要素(3)と、ニオブによって形成される中間金属層(6)と、前記中間金属層(6)と直接接触するベリリウム要素(4)とを連続して備えるスタックで形成された核融合炉第一壁構成要素において、前記スタックが、銅およびニッケルから選択される金属から形成されかつ前記中間金属層(6)と前記銅合金要素(3)との間に配置される、機械的応力低減層(8)を含むことを特徴とする、構成要素。

請求項2

前記機械的応力低減層(8)が、前記銅合金要素(3)と直接接触することを特徴とする、請求項1に記載の構成要素。

請求項3

前記機械的応力低減層が、銅から作られること、ならびに前記スタックが、ニッケルおよび銅の合金によって形成されかつ前記中間金属層(6)と前記機械的応力低減層との間に配置される追加の中間層(15)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の構成要素。

請求項4

前記銅合金が、銅、クロムおよびジルコニウムの合金であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の構成要素。

請求項5

前記銅合金要素(3)の上に直接アセンブルされたステンレス鋼要素(2)を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の構成要素。

請求項6

請求項1から5のいずれか一項に記載の核融合炉第一壁構成要素を作製するための方法において、次の連続するステップ、前記ベリリウム要素(4)の上に前記中間金属層(6)を形成するステップと、熱間静水圧圧縮によって支援される拡散溶接による、前記中間金属層(6)が備えられた前記ベリリウム要素(4)を前記銅合金要素(3)とアセンブルするステップとを含むことを特徴とする、方法。

請求項7

前記中間金属層(6)が備えられた前記ベリリウム要素(4)が、前記銅合金要素(3)の上に直接アセンブルされることを特徴とする、請求項6に記載の方法。

請求項8

前記アセンブリ・ステップが、銅およびニッケルから選択される金属によって形成された機械的応力低減層(8、14)を前記中間金属層(6)と前記銅合金要素(3)との間に載置するステップによって先行されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。

請求項9

前記機械的応力低減層(8)が、銅から作られ、加えて、純ニッケルの層(12)が、前記中間金属層(6)の上に形成され、その結果、前記アセンブリ・ステップが、前記機械的応力低減層(8)の表層部での前記純ニッケルの拡散を引き起こし、前記機械的応力低減層(8)の前記表層部が、前記アセンブリ・ステップの後に、前記中間金属層(6)と直接接触する、銅およびニッケルの合金の追加の中間層(15)を形成することを特徴とする、請求項8に記載の方法。

請求項10

純ニッケルの前記層(12)が、物理的気相堆積法によって前記中間金属層(6)の上に形成されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。

請求項11

前記機械的応力低減層(8)を載置する前記ステップが、一方では前記銅合金要素(3)の上への前記層の移送および他方では前記機械的応力低減層(8)の上への前記中間金属層(6)が備えられた前記ベリリウム要素(4)の移送を含むことを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記機械的応力低減層(8)を載置する前記ステップが、直接前記銅合金要素(3)の上への前記機械的応力低減層(8)の形成、ならびに前記機械的応力低減層(8)の上への前記ベリリウム要素(4)および前記中間金属層(6)を含むアセンブリの移送を含むことを特徴とする、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

前記中間金属層(6)が、物理的気相堆積法によって前記ベリリウム要素(4)の上に形成されることを特徴とする、請求項6から12のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、
銅合金から作られる要素と、
中間金属層と、
− 中間金属層と直接接触するベリリウム要素と
を連続して備えるスタックで形成された核融合炉第一壁構成要素に関する。

0002

本発明はまた、1つのそのような構成要素を製造するための方法にも関する。

背景技術

0003

核融合炉については、特に将来の熱核融合ITER(国際熱核融合実験炉)については、核融合炉の真空室は、プラズマに直接面している第一壁構成要素によって覆われる。第一壁構成要素の役割は、核融合炉の真空室の周囲の現場で働く要員および核施設熱放射および中性子束から保護することである。

0004

図1は、第一壁構成要素1の概略図を例示する。第一壁構成要素1は、3つの異なる要素、
− 特に316LN型ステンレス鋼から作られる要素2と、
ヒートシンクとしての役割を果たす、CuCrZr合金などの銅合金から作られる要素3と、
−プラズマ(矢印F)によって放出される熱放射および中性子に直接面しているように設計されかつシールドとしての役割を果たすベリリウム要素4と
アセンブリによって構成される。

0005

これらの3つの要素を構成する材料はすべて、ベリリウムを除いて、ステンレス鋼要素2および銅合金要素3の中に配置された冷却管5に流れる加圧水によって能動的に冷却される。

0006

これらの材料のアセンブリは、いくつかの技術によって行われることもあり、それらの中で、一軸加圧成形または熱間静水圧圧縮(Hot Isostatic Compression:HIC)によって支援される拡散溶接技術が、挙げられることもある。HICによって支援される拡散溶接技術は、一般に最もよく使用される。拡散溶接は、ある一定時間内の高圧および高温同時印加によって接触面全体が溶接されることを可能にする。この溶接技術は、溶接温度アセンブルされるべき材料の融解温度よりも低いので、実際は固体状態での溶接である。

0007

したがって、核融合炉のための第一壁構成要素の製造は従来、冷却管5が備えられた銅合金要素3とのステンレス鋼要素2のHICによって支援される拡散溶接のステップを含む。CuCrZr合金の場合には、このステップの後に、銅合金3中のクロムおよびジルコニウム析出物を溶解して元に戻し、過飽和固溶体を得るために、熱処理ステップ続き、水またはガスでの焼き入れによって完了する。最後に、最終ステップは、HICによって支援される拡散溶接によってベリリウム要素4を銅合金要素3とアセンブルすることにある。

0008

ベリリウム要素4と銅合金要素3との間のアセンブリ・ステップは、第一壁構成要素を作製するための方法では依然として細心の注意を要するステップのままである。ベリリウムと銅合金との間の接合部(Be/Cu合金)は実際、いくつかの理由により核融合炉のための第一壁構成要素の適用分野で不十分な機械的挙動提示することもあり、その理由は以下の通りである:
− ベリリウムおよび銅は、400℃より上で互いに反応して金属間化合物を形成する。これらの金属間化合物は、ベリリウムと銅合金との間の接合部を弱め、最終の機械加工が行われるときにまたはその機械的挙動を試験するように設計された試験中の早期に、後者の破壊をもたらすこともあり得る。

0009

−ベリリウムは、その表面に非常に熱的に安定な酸化物層を有し、その酸化物層は、ベリリウムと銅合金との界面での拡散減速し、したがって、拡散溶接されたアセンブリの質を低下させることもあり得る。

0010

−ベリリウムおよび銅合金は、異なる熱膨張係数およびヤング率を有する材料であり、そのことは、界面での残留製作応力の発生を引き起こす。

0011

Be/Cu合金接合部のアセンブリおよび機械的挙動を改善するために、多くの研究が、アセンブリの前にベリリウム要素4と銅合金要素3との間に1つまたは複数の層を挿入することによってこれらの2つの要素間の拡散による溶接を行うことを提案する。これらの層は、様々な機能性を有する。ある種の層は、アセンブリの機械的応力を低減し、おそらくはベリリウムと銅合金との間の結合を促進するように設計された柔軟層とすることができる。他の層はまた、拡散バリアとしての役割を果たすこともできる。

0012

例えば、T.Kuroda他は、文献「Development of joining technology for Be/Cu−alloy and Be/SSbyHIP」(Journal of Nuclear Materials 第258〜263巻(1998)258〜264頁)で、拡散バリアとしての役割を果たすように設計された異なる中間層の使用を試験した。多数の成分が、これらの中間層のために試験された。試験は、特にベリリウム要素(Be)と銅合金要素(DSCuもしくはアルミナ分散によって強化された銅)との間に配置された金属単層(Al、Ag、OF−Cuもしくは酸素のないCu、BeCu、Ti、Cr、Si、Mo)についてか、またはBe要素とDSCu要素との間に配置された単層の連続した積み重ねによって形成された多層(Ti/Ni、Ti/Ni/Cu、Al/Ti/Cu、Al/Ni/Cu、Al/Mo/CuおよびCr/Cu)について行われた。その層は、堆積法、物理的気相堆積法もしくは電解析出法によってか、または小さい厚さ(50μm)のフォイル(箔)を使用することによって形成される。

0013

中性子衝撃の下で活性化されるので、原子力産業では使用されるはずがない銀を除いて、拡散バリアとして使用されるその他の要素は一般に、温度安定性が非常に高い酸化物(Al2O3、Cr2O3、SiO2、TiO2)の形成を引き起こす。しかしながら、バリア層の表面でのこれらの酸化物の形成は、拡散過程を制限し、それによってBe/拡散バリア/銅合金アセンブリの機械的強度を低減することもある。

0014

これらの酸化物の形成を防止するために、上で述べられたバリア層は一般に、銅合金とのより大きい親和性を有し、一方でそれと同時に温度耐久性がより低い酸化物を形成する他の金属層によって真空中で覆われてもよい。これらの層は一般に、純銅または純ニッケルから作られる。それらの層は、前に述べられたバリア層の銅合金上へのアセンブリを容易にするので、例えば米国特許第6164524号では結合促進層と呼ばれる。一般に純粋状態の金属の形で物理的気相堆積法によって堆積されると、銅および純ニッケルは両方とも、低い弾性限界および高い延性を提示するので、これらの層はまた、柔軟層(または機械的応力低減層)となる機能も有する。それ故に、拡散溶接作業が行われるときにアセンブリを強化することに加えて、それらの層はまた、いったんBe/銅合金接合部が塑性変形によって作製されたならば、Be/銅合金接合部での応力の発生を制限もする。

0015

それ故に、米国特許第6164524号では、拡散バリアとしての役割を果たす薄層を用いてベリリウム要素および銅合金要素と熱間静水圧圧縮によってアセンブルされる本体を作製することが提案された。バリア層は、ベリリウム要素が熱間静水圧圧縮によって銅合金要素とアセンブルされる前に、ベリリウム要素上に形成され、拡散バリア層は、2つの要素間に配置される。拡散バリア層はさらに、チタン、クロム、モリブデンまたはシリコンなどの金属によって形成される。そのような層の厚さは、使用される金属によって異なる。アセンブルされた本体はさらにまた、
− 5μmから2.5mmの間で構成される厚さをもち、拡散バリア層とベリリウム要素との間に配置されるアルミニウムから作られる機械的応力低減層、
− および/または5μmから500μmの間で構成される厚さをもち、拡散バリア層と銅合金要素との間の、純銅もしくは純ニッケルから作られる結合促進層
を含むこともできる。加えて、本アセンブリ方法は、400℃から650℃の間で構成される温度および20MPaから300MPaの間で構成される圧力で行われる。

0016

特許EP0901869は、ベリリウム層銅合金層およびステンレス鋼層を含む複合材料を述べる。例えばニオブから作られる、追加の層が、ベリリウム層と銅合金層との間に挿入される。異なるステンレス鋼−銅合金−ニオブ−ベリリウムの層が、ホットプレス法によって同時にアセンブルされる。

0017

これらの異なる層(拡散バリア層、結合促進層および/または柔軟層)の使用によって達成される改善点を知るために、核融合炉の第一壁構成要素の応力を示す、せん断試験および腐食試験または熱疲労試験が、Be要素とCu合金要素との間のある種のアセンブリについて過去に行われた。

0018

しかしながら、試験モデルはしばしば、あまりよく知られていないかつ/または異なる、寸法および冷却条件を有するので、これらの試験の結果は、使用し互いに比較するのが困難である。しかしながら、高強度の過渡熱流束にさらされる接合部の冷却条件は、その熱疲労挙動に大きく影響を及ぼす。その結果、核融合炉の第一壁構成要素として使用するための柔軟層があるまたはないBe/Cu合金基準接合部と比較して、文献で作られたアセンブリによって提供される改善点を正しく評価することは困難である。

発明が解決しようとする課題

0019

本発明の目的は、特に基準接合部と比較して改善された熱疲労挙動を提示し、一方では同時に金属間化合物の存在を回避しかつ構造体の機械的応力を制限する、核融合炉に適した第一壁構成要素を提案し、作製することである。

課題を解決するための手段

0020

この目的は、添付の特許請求の範囲によって達成される傾向がある。

0021

他の利点および特徴は、非制限的な例のためだけに与えられかつ添付の図面で示される本発明の特定の実施形態の次の説明からよりはっきりと明らかになる。

図面の簡単な説明

0022

従来技術による核融合炉第一壁構成要素を横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の第2の特定の実施形態の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の第2の特定の実施形態の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の第2の特定の実施形態の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
第1および第2の実施形態による構成要素のベリリウム要素を銅合金要素とアセンブルするためのHICによって支援される拡散溶接サイクルの第1の例を示すグラフである。
第1および第2の実施形態による構成要素のベリリウム要素を銅合金要素とアセンブルするためのHICによって支援される拡散溶接サイクルの第2の例を示すグラフである。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の第3の実施形態の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
本発明による核融合炉第一壁構成要素の第3の実施形態の作製の異なるステップを横断面で概略的に示す図である。
第3の実施形態に従って作製された構成要素についてベリリウムと銅との間の接合部のエネルギー分散X線分析(EDSまたはEDX)による走査型電子顕微鏡法(SEM)によって得られたスナップショットである。
熱サイクル試験のために使用された基準モデルを横断面で示す図である。

実施例

0023

拡散バリア層としてニオブの中間層を用いて、核融合炉第一壁構成要素のベリリウム要素と銅合金要素との間の接合部を作製することが提案される。それ故に、いったんアセンブリが行われたならば、ベリリウム要素と銅合金要素との間の接合部は、これらの2つの要素に加えて、ベリリウム要素と直接接触する中間ニオブ層を含む。

0024

ベリリウム要素と直接接触するように設計された中間金属層を形成するための金属としてニオブを選択することは、核融合炉のための第一壁構成要素としての使用に適しかつより具体的には基準接合部(Be/Cupure/Cu合金)と比較して改善された熱疲労抵抗を有する接合部が得られることを可能にする。ニオブは実際、銅との優れた溶接性能力を提示する金属である。その上、ニオブは、ベリリウムおよび銅と冶金学的相性が良い。ニオブは、一般にベリリウム要素とCu合金との間のアセンブリが基準接合部の場合のように作られるときに現れる、化合物BeCu、Be2Cuなどのもろい金属間化合物を形成しない。

0025

図2から図4は、核融合炉のための第一壁構成要素の第1の実施形態を例示する。

0026

図2では、中間ニオブ層6が、ベリリウム要素4と直接接触するためにベリリウム要素4の自由表面に直接形成される。中間ニオブ層6は有利には、1μmから20μmの間、有利には1μmから5μmの間で構成される厚さを提示する。この形成ステップは、物理的気相堆積法(PVD)、真空蒸着法、プラズマ投射法(plasma projection)または電解析出法などの、任意の種類の方法によって行われてもよい。しかしながら、その形成ステップは好ましくは、PVDによって行われる。その上、中間ニオブ層6を受け入れるように設計されたベリリウム要素4の自由表面は、必要ならば中間ニオブ層6の形成の前に洗浄される。このことは、化学エッチングなどの従来の脱脂および脱酸作業によって得られてもよいが、しかしまた、PVDのためのイオン衝撃などの、堆積方法と関連付けられる洗浄技術によって得られてもよい。

0027

次いで、図3で例示されるように、中間ニオブ層6およびベリリウム要素4によって形成されたスタックが、銅合金要素3に面して載置され、2つのアセンブリが次いで、熱間静水圧圧縮(図3で矢印F’の記号で表される)によって支援される拡散溶接によってアセンブルされる。HICによって支援される拡散溶接によるアセンブリ作業は、
− ベリリウム要素4、
− 中間ニオブ層6、
− および銅合金要素3、
によって連続して形成されるスタック7を得ることを可能にする。このスタック7はまた、Be/Nb/銅合金とも記され、図4で例示される。この第1の実施形態は、小さなサイズの構成要素にとって特に有利である。

0028

中間金属ニオブ層6を銅合金要素3と直接接触して配置することは、小さなサイズの構成要素にとって特に有利である。

0029

それにもかかわらず、ある場合には、特により大きなサイズの構成要素については、中間ニオブ層6は有利には、銅またはニッケルから選択される金属によって形成される機械的応力低減層(または柔軟層)と関連付けられてもよい。銅から形成されるまたはニッケルから形成されるによって意味されることは、機械的応力低減層が、純銅または純ニッケルから作られる、すなわち少なくとも99.95%の銅またはニッケルを含有するということである。純銅はまた、Cuc1とも呼ばれる。

0030

この機械的応力低減層は特に、中間ニオブ層6と銅合金要素3との間に配置される。その役割は、ベリリウム要素と銅合金要素との間のアセンブリに結び付けられる機械的応力を制限することである。機械的応力低減層はまた、ベリリウム要素および銅合金要素のアセンブリが拡散溶接によって行われるときに、結合を強化する機能を有することもできる。

0031

機械的応力低減層を形成するために使用されやすい3つの金属の機械的および熱的特性が、例示を目的として以下の表1で与えられる。

0032

銅およびニッケルについては、機械的応力低減層8は特に、銅合金要素と直接接触して載置される。

0033

図5から図7は、機械的応力低減層8を使用する核融合炉のための第一壁構成要素の第2の実施形態を例示する。

0034

図5では、中間ニオブ層6が、ベリリウム要素4と直接接触するためにベリリウム要素4の自由表面に直接形成される。中間ニオブ層6は有利には、1μmから20μmの間、有利には1μmから5μmの間で構成される厚さを提示する。前の実施形態でのように、この形成ステップは、任意の種類の方法によって行われてもよい。しかしながら、その形成ステップは好ましくは、PVDによって行われる。その上、中間ニオブ層6を受け入れるように設計されたベリリウム要素4の自由表面は、必要ならば中間ニオブ層6の形成の前に洗浄される。

0035

次いで、図6で例示されるように、例えば省略形CuC1またはCu−OF(無酸素伝導度)の下で知られている、無酸素高伝導度銅などの純銅から作られる、機械的応力低減層8(また柔軟層とも呼ばれる)が、中間ニオブ層6と銅合金要素3との間に配置される。

0036

機械的応力低減層8の載置は例えば、中間ニオブ層6が機械的応力低減層8と面して配置されるように、前記層8を銅合金要素3とベリリウム要素4との間に挿入することによって行われてもよい。

0037

特に、図6では、機械的応力低減層8は、銅合金要素3の上に載置され、そのアセンブリは、第1のスタック9を形成する。中間ニオブ層6およびベリリウム要素4によって形成される第2のスタック10が次いで、第1のスタック9に面して載置され、第1および第2のスタック9および10は次いで、熱間静水圧圧縮(図6で矢印F’の記号で表される)によって支援される拡散溶接によってアセンブルされる。この場合には、アセンブリ・ステップは、機械的応力低減層8が単一作業で銅合金要素3にだけでなく、第2のスタック10の中間ニオブ層6にも結合されることを可能にする。

0038

代替案によると、機械的応力低減層8はまた、スタック9および10のHIC拡散溶接作業が行われる前に、銅合金要素3の上に直接形成され、したがって、アセンブルされることもあり得る。拡散溶接は次いで、銅合金要素3にその時すでに結合されている機械的応力低減層8に中間ニオブ層6が結合されることを可能にすることになる。

0039

どちらの場合も、HIC拡散溶接作業は、
−ベリリウム要素4、
− 中間ニオブ層6、
−機械的応力低減層8、
− および銅合金要素3
によって連続して形成されるスタック11が得られることを可能にする。このスタック11はまた、Be/Nb/Cupure/銅合金とも記され、図7で例示される。

0040

図8および図9は、ベリリウム要素4の銅合金要素3とのアセンブリのために使用されることが可能なHIC支援拡散溶接サイクルの2つの例をグラフで示す。

0041

これらの2つの例のサイクルでは、温度および圧力の増加率は、同一である。それらの増加率は、たとえHIC室のパワーおよび製造されるべき構成要素のサイズによってそれぞれ異なる可能性があっても、図8および図9では約280℃/hおよび70Bar/hである。拡散溶接平坦域はどちらの場合も、580℃において140MPa下で2時間発生する。

0042

加えて、580℃から周囲温度までの冷却速度は、ベリリウム/銅接合部での残留アセンブリ応力の広がりを制限するように制御される。後者は、通常数十℃/hであるが、しかしより高い速度が、接合部の機械的強度に影響を及ぼすことなく達せられてもよい。最後に、図9では、応力緩和平坦域が、接合部での機械的応力の広がりをさらにもっと低減するために、冷却段階中に加えられる。

0043

要素3を形成する銅合金は有利には、CuCrZr合金であるが、一方機械的応力低減層8は有利には、Cu−OFによって形成されてもよい。機械的応力低減層8はまた、純ニッケルから作られてもよい。その上、機械的応力低減層8は一般に、数百マイクロメートルから数ミリメートルの間、より具体的には100μmから4000μmの間で構成される厚さを有する。

0044

核融合炉のための第一壁構成要素は当然ながらまた、拡散溶接サイクルを用いてあらかじめ銅合金要素3とアセンブルされる、図1で示される要素などの、例えば316LN型のオーストナイト系ステンレス鋼から作られる要素を含むこともできる。

0045

第3の特定の実施形態では、機械的応力低減層8が、純銅から作られるとき、図10から図11で例示されるように、アセンブリを行うために純ニッケル層12を使用することが、有利なこともある。

0046

純ニッケル層12はその時有利には、ベリリウム要素4の銅合金要素3とのアセンブリ・ステップの前に、中間ニオブ層6の上に直接形成される。純ニッケル層12は有利には、0.1μmから10μmの間で構成され、有利には0.1から5μmの間で構成される厚さを提示する。

0047

その上、中間ニオブ層6についてのように、純ニッケル層12のこの形成ステップは、物理的気相堆積法PVD、真空蒸着法、プラズマ投射法、または電解析出法などの、任意の種類の方法によって行われてもよい。その形成ステップは有利には、PVDによって行われる。最後に、純ニッケル層12を受け入れるように設計された中間ニオブ層6の自由表面は好ましくは、あらかじめ酸素を除かれる。

0048

この実施形態は、純ニッケルが、アセンブリの前にニオブ表面の酸化に対する保護を提供し、そのことが、銅との界面での酸化物の存在が妨げられることを可能にするので、アセンブリが、純銅から作られた柔軟層を含むときに特に有利である。この実施形態はまた、ニオブと銅との間のHIC支援拡散溶接作業を容易にもする。

0049

いったん純ニッケル層12が、中間ニオブ層6の上に直接形成されたならば、これらの2つの層12および6ならびにベリリウム要素4によって形成されるスタック13は、銅合金要素3および純銅から作られる機械的応力低減層8によって形成されるスタック9に面して配置される。この載置は、純ニッケル層12が純銅層8に面して配置されるように行われる。HIC支援拡散溶接作業が次いで、2つのスタック13および9をアセンブルするために行われる(図10での矢印F’)。このことは次いで、純銅の柔軟層8の表層部での純ニッケルの拡散をもたらす。

0050

図11で示されるように、HIC支援拡散溶接作業は、その結果、
−ベリリウム要素4、
− 中間ニオブ層6、
− 中間ニオブ層6と銅の柔軟層14との間に挿入される、銅およびニッケルの合金から作られる追加の中間層15、
−銅合金要素3と直接接触する、純銅から作られる応力緩和(または柔軟)層14、
− および銅合金要素3
によって連続して形成されるスタックを得ることを可能にする。このスタックはまた、Be/Nb/CuNi/Cupure/銅合金とも記される。

0051

図11で14と記される、純銅から作られる柔軟層はその時、ニッケルがHIC支援拡散溶接作業の間に拡散しなかった結果として生じる純銅層8の部分に対応する。柔軟層14は、銅合金要素3と直接接触し、銅およびニッケルの合金から作られる追加の中間層15によって延長される。

0052

HIC支援拡散溶接作業に続く純銅層8でのニッケルの拡散は、この第2の実施形態に従って作られた試料の走査型電子顕微鏡法による観察および図12報告されるようなEDS分析によって確認された。

0053

Be/Nb/CuNi/Cupure/CuCrZr接合部およびBe/Cupure/CuCrZr基準接合部をそれぞれもつ、第一壁構成要素を代表する2つのモデルAおよびBが、同一の方法で作製され、次いで熱疲労試験にさらされた。

0054

モデルはそれぞれ、次の寸法、30.6×27.3×9mmを有する9つのベリリウム・タイルを含む。例えば、基準モデル(Be/Cupure/CuCrZr)は、図13において横断面で例示される。

0055

本モデルはより具体的には、次の方法で作製される:
1− 316LNステンレス鋼基部の上へのCuCrZrの拡散溶接。このアセンブリは、140MPaの圧力を2時間1040℃の温度で加えることによって高温で行われる。

0056

2−銅マトリクス中でCrおよびZrの過飽和固溶体を得るための熱処理サイクル。熱処理サイクルは、980℃で真空中において1時間行われる。温度勾配終わりに、60℃/minよりも大きい速度でのガス焼き入れが行われる。

0057

3− 2つのモデルについて、2つの材料BeとCuCrZrとの間に同じ厚さの純銅の柔軟層を挿入する、CuCrZrの上へのベリリウム・タイルのアセンブリ。

0058

モデルAについては、ニオブおよび純ニッケルの2つの層がそれぞれ、ステップ3を行う前に、ベリリウム要素の上にPVDによって連続して堆積された。これらの層はそれぞれ、約3μmおよび0.3μmの厚さを有する。

0059

これらのモデルの冷却は、12mmの外径および1mm壁を有し、CuCrZr要素3を通り抜ける、図13で5と記される4つのステンレス鋼管中の加圧水流によって行われる。水の注入および排出は、モデルの同じ側で行われ、管5のそれぞれでの水の流れは、管を2×2の関係で設置する給水ボックス・システムによって確保される。水の流量は、24l/min(すなわち、5m/s)であり、その温度は、周囲温度と同じである。

0060

これらの2つのモデルAおよびBは次いで、同じ熱疲労試験にさらされる。このことは、モデルAおよびBのベリリウム表面に高エネルギー電子ビーム照射することにある。過渡的電子衝撃は、急激な温度の上昇および低下を誘発し、そのことは、材料および接合部が熱サイクルを受けることを可能にする。試験中は、温度の上昇段階および低下段階の継続時間は、それぞれ40秒である。試験は、0.5から1.5MW/m2まで増加するパワー密度についてモデルの表面の高速走査から始める。次いで各モデルは、
− 1.5MW/m2で1000サイクル、
− 次いで2MW/m2で200サイクル、
− 次いで2.5MW/m2で200サイクル、
− 次いで2.7MW/m2で200サイクル、
− 次いで3MW/m2で200サイクル
を受ける。パワーは次いで、ベリリウムと銅との間の接合部の破壊が起こるまで、200サイクルごとに0.2MW/m2ステップずつ増加する。

0061

以下の表2は、2つのモデルAおよびBについて行われる連続試験を設定する。

0062

この試験の経過中に、Be/Nb/CuNi/Cupure/CuCrZr接合部に対応するモデルAは、3.4MW/m2のパワーについて180サイクルに至るまで耐えたが、一方Be/Cupure/CuCrZr基準接合部に対応するモデルBは、2.75MW/m2のパワーについて200サイクル後に基準接合部での破壊の兆候を提示し、前記基準接合部は、3MW/m2での200サイクル後に屈服したことが、観察された。

0063

比較目的のために、相補的な試験が、4つの新しいモデルC、D、EおよびFを作製することによって行われた。最初の3つのモデルCからEは、中間層を形成する金属を除いて(モデルAについてはニオブ、モデルCからEについてはSi、TiおよびCrから作られる。)モデルAと同一の構造を有する。モデルFは、モデルBと同様に、中間層なしでアセンブルされる(基準モデル)。これらの異なるモデルのアセンブリは、モデルAおよびBの条件と同じ条件(同じHICおよび熱処理サイクル)の下で行われた。

0064

Ti、CrおよびSiの中間層は、PVDによってベリリウムの表面に堆積され、それらはそれぞれ、Nbの中間層の厚さに匹敵する厚さ(4μm±1μm)を有する。各モデルCからFは、Cu−OF型の純銅から作られかつモデルAおよびBについてと同じ厚さを有する柔軟層を有する。したがって、熱疲労試験を受ける接合部は、
− Be/Si/Cu−OF/CuCrZr(モデルC)、
− Be/Ti/Cu−OF/CuCrZr(モデルD)、
− Be/Cr/Cu−OF/CuCrZr(モデルE)、
− Be/Cu−OF/CuCrZr(基準モデルF)
である。

0065

モデルAおよびBについてのように、これらの4つのモデルは、同じ冷却条件(水の流量は24l/min(すなわち、5m/s)であり、その温度は周囲温度の温度である)を使用する同じ設備で熱疲労試験を受けた。

0066

すべての試験は、モデルAおよびBについてのような1.5MW/m2の代わりに2.7MW/m2のパワー密度で始まったので、試験条件だけが、異なる。それにもかかわらず、モデルCからEはすべて、同一の基準モデル(FまたはB)の結果と比較されてもよい。熱疲労試験の結果は、以下の表3で提示される。

0067

試験する間に、Si中間層で製作されたモデル(モデルC)は、走査段階中に壊れて、この種の中間層で製作されたベリリウムと銅の接合部の質の悪い熱疲労挙動を示した。

0068

Tiの中間層で製作されたモデル(モデルD)は、2.7MW/m2でたった91サイクル後に壊れたが、一方Crの中間層で製作されたモデル(モデルE)は、2.7MW/m2で1000サイクルに耐え、次いで3.4MW/m2で133サイクル後に壊れた。モデルFの接合部は、3.4MW/m2で100サイクル後に壊れる前に2.7MW/m2で1000サイクルに耐えたので、モデルEの結果は、中間層のない基準モデル(モデルF)で得られた結果と同じように良好である。モデルEとモデルFとの間の33サイクルの差は、これらの条件下で行われた熱疲労試験について予期された実験的ばらつきに対応するように思われる。

0069

したがって、これらの結果は、同様に冷却される同一形態のモデルについて、Si、TiおよびCrから作られる中間層が、Be/Cu−OF/CuCrZr基準接合部と比較して熱疲労挙動にどんな意味のある改善も提供しないことを示す。Nb中間層だけが、特にそれが純ニッケルの追加の層と関連付けられるときに、これらの特性の顕著な改善が得られることを可能にする。

0070

1第一壁構成要素
2ステンレス鋼要素
3銅合金要素、CuCrZr要素
4ベリリウム要素
5冷却管、ステンレス鋼管
6 中間ニオブ層、中間金属層
7スタック
8機械的応力低減層、柔軟層、純銅層
9 第1のスタック
10 第2のスタック
11 スタック
12純ニッケル層
13 スタック
14 柔軟層、応力緩和層
15 追加の中間層

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