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技術 電位作動型カルシウムチャネル機能をモジュレートするための方法及び組成物

出願人 バイオミューンテクノロジーズインコーポレイテッド
発明者 ジェフェリーズ、ウィルフレッドエイ.オミルシク、カイラノハラ、リリアンチェ、ギョンボク
出願日 2012年8月10日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2014-524231
公開日 2014年9月8日 (6年2ヶ月経過) 公開番号 2014-522664
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析 特有な方法による材料の調査、分析 突然変異または遺伝子工学 酵素、微生物を含む測定、試験 微生物、その培養処理 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード V曲線 次要因 ステップ波 ボルツマンの式 ローグレード 電流密度比 要因計画 密度プロット
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

電位作動型カルシウムチャネルを標的にする治療剤、及びそのような治療剤を含む組成物が、電位作動型カルシウムチャネルを発現する造血細胞の機能をモジュレートするためのそのような作用物質及び組成物の使用と同様に提供される。標的の電位作動型カルシウムチャネルを発現する細胞活性をモジュレートする治療薬として用いるのに適する、所与の電位作動型カルシウムチャネルを標的にする作用物質をスクリーニングする方法も提供される。作用物質は、例えば、標的の電位作動型カルシウムチャネルの外部ドメインに結合し、したがってカルシウムチャネルの機能をモジュレートすることが可能である、抗体、アプタマーペプチド又は小分子であってよい。

概要

背景

カルシウム(Ca2+)イオンは、事実上全ての細胞型万能セカンドメッセンジャーとして作用する。電位作動型カルシウム(CaV)チャネルは、様々な細胞型でCa2+を伝導し、孔形成α1サブユニット、並びに少なくともα2サブユニット、δサブユニット、γサブユニット及びβサブユニットを含む複合体からなる。今では、CaVチャネルは、様々な造血細胞を含む、伝統的に励起しやすいとみなされない多くの細胞に存在することが知られている。

哺乳動物では、電気生理及び薬理特性に基づいて10個のCaVファミリーメンバーが5つのカテゴリー(L、P又はQ、N、R、T)に分類されており、各々はおそらく異なる細胞シグナル伝達経路の役目をする。

マウス及びヒトT細胞でのL型(長期持続)CaVチャネルの発現及び機能が記載されている(Kotturi et al., J. Biol. Chem. 278:46949-46960 (2003); Kotturi and Jefferies, Mol. Immunol. 42:1461-1474 (2005))。L型CaVチャネルの4つのサブタイプが公知である:CaV1.1、CaV1.2、CaV1.3及びCaV1.4。L型CaVチャネルは、様々な造血細胞で報告されている(総説については、Suzuki, et al., Molec. Immunol. 47:640-648 (2010)を参照)。

CaV1.4、Cacna1fによってコードされるα1Ca2+チャネルサブユニットは、齧歯動物及びヒトの網膜脾臓胸腺副腎脊髄骨髄骨格筋及びT細胞で発現することが確認されている(Badou et al., PNAS USA 103:15529-15534 (2006); Jha et al., Nat. Immunol. 10:1275-1282 (2009); Kotturi et al., 2003, ibid; Kotturi and Jefferies, 2005, ibid; McRory et al., J. Neurosci. 24:1707-1718 (2004))。

カルシウムシグナル伝達は、適応免疫で重要な役割を演ずることが公知である。T細胞への持続的なCa2+流入を媒介する原形質膜チャネルの正体及び数は不明である(Kotturi et al., TrendsPharmacol. Sci. 27:360-367 (2006))。流入の1つのよく特徴づけられた機構は、Ca2+遊離活性化カルシウム(CRAC)チャネルを経由する(Oh-hora, Immunol. Rev. 231:210-224 (2009))。リンパ球で作動する他の候補原形質膜Ca2+チャネルには、P2X受容体一過性受容体電位(TRP)カチオンチャネル、TRPバニロイドチャネル、TRPメラスタチンチャネル及び電位依存的Ca2+チャネル(VDCC)が含まれる。

CaV1.4カルシウムチャネルの2つのスプライス変異体が、ヒトTリンパ球で同定された(Kotturi and Jefferies, 2005、同上)。CaVチャネルのβ3サブユニットの不在下でのナイーヴCD8+Tリンパ球の欠陥性の生存が記載され、この欠陥はCaV1.4サブユニットの枯渇相関していた(Jha et al., 2009、同上)。

この背景情報は、出願人が本発明におそらく関連すると考える情報を知らせるために提供される。前出の情報のいずれも本発明に対して先行技術を構成することの承認を必ずしも意図するものではなく、そう解釈されるべきでもない。

概要

電位作動型カルシウムチャネルを標的にする治療剤、及びそのような治療剤を含む組成物が、電位作動型カルシウムチャネルを発現する造血細胞の機能をモジュレートするためのそのような作用物質及び組成物の使用と同様に提供される。標的の電位作動型カルシウムチャネルを発現する細胞の活性をモジュレートする治療薬として用いるのに適する、所与の電位作動型カルシウムチャネルを標的にする作用物質をスクリーニングする方法も提供される。作用物質は、例えば、標的の電位作動型カルシウムチャネルの外部ドメインに結合し、したがってカルシウムチャネルの機能をモジュレートすることが可能である、抗体、アプタマーペプチド又は小分子であってよい。

目的

本発明の目的は、電位作動型カルシウムチャネル機能をモジュレートするための方法及び組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

CaV1スプライス変異体発現する細胞の機能をモジュレートするための方法であって、細胞をCaV1スプライス変異体の外部ドメインに特異的に結合する作用物質と接触させることを含み、CaV1スプライス変異体への作用物質の結合がCaV1スプライス変異体の活性をモジュレートし、細胞が造血細胞である上記方法。

請求項2

CaV1スプライス変異体への作用物質の結合がCaV1スプライス変異体の活性を阻害する、請求項1に記載の方法。

請求項3

CaV1スプライス変異体への作用物質の結合がCaV1スプライス変異体の活性を活性化する、請求項1に記載の方法。

請求項4

CaV1スプライス変異体がCaV1.4スプライス変異体である、請求項1、2及び3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

細胞がリンパ系の造血細胞である、請求項1、2、3及び4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

細胞がT細胞である、請求項1、2、3及び4のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

細胞の機能がT細胞成熟を含む、請求項6に記載の方法。

請求項8

細胞の機能が抗原結合を含む、請求項6に記載の方法。

請求項9

細胞がB細胞である、請求項1、2、3及び4のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

細胞の機能がB細胞成熟を含む、請求項9に記載の方法。

請求項11

細胞の機能がBCRによって誘導される活性化を含む、請求項9に記載の方法。

請求項12

作用物質が抗体又はアプタマーである、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。

請求項13

対象において免疫応答をモジュレートする方法であって、CaV1モジュレーターの有効量を対象に投与することを含み、CaV1モジュレーターが造血細胞で発現するCaV1スプライス変異体の外部ドメインに結合する上記方法。

請求項14

造血細胞がリンパ系のものである、請求項13に記載の方法。

請求項15

造血細胞がT細胞又はB細胞である、請求項13又は14に記載の方法。

請求項16

作用物質が抗体又はアプタマーである、請求項13から15までのいずれか一項に記載の方法。

請求項17

治療剤スクリーニングする方法であって、−CaV1スプライス変異体を発現する造血細胞を試験作用物質と接触させるステップと、−試験作用物質がCaV1スプライス変異体の活性をモジュレートするかどうか判定するステップとを含み、CaV1スプライス変異体の活性をモジュレートする試験作用物質が治療剤として同定される上記方法。

請求項18

CaV1スプライス変異体がCaV1.4スプライス変異体である、請求項17に記載の方法。

請求項19

造血細胞がリンパ系のものである、請求項17又は18に記載の方法。

請求項20

試験作用物質がCaV1スプライス変異体の外部ドメインに結合することが可能な作用物質である、請求項17から19までのいずれか一項に記載の方法。

請求項21

作用物質が抗体又はアプタマーである、請求項17から20までのいずれか一項に記載の方法。

請求項22

T細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに特異的に結合する作用物質の、T細胞機能をモジュレートするための使用。

請求項23

T細胞機能がT細胞成熟を含む、請求項22に記載の使用。

請求項24

T細胞機能が抗原結合を含む、請求項19に記載の使用。

請求項25

B細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに特異的に結合する作用物質の、B細胞機能をモジュレートするための使用。

請求項26

B細胞機能がB細胞成熟を含む、請求項25に記載の使用。

請求項27

B細胞機能がBCRによって誘導される活性化を含む、請求項25に記載の使用。

請求項28

作用物質が抗体又はアプタマーである、請求項22から27までのいずれか一項に記載の使用。

請求項29

対象において免疫応答を抑制する方法であって、CaV1.4阻害剤の有効量を対象に投与することを含み、CaV1.4阻害剤がT細胞及び/又はB細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに結合する上記方法。

請求項30

作用物質が抗体又はアプタマーである、請求項29に記載の方法。

請求項31

免疫抑制剤をスクリーニングする方法であって、−CaV1.4スプライス変異体を発現するT細胞及び/又はB細胞を試験作用物質と接触させるステップと、−試験作用物質がCaV1.4スプライス変異体の活性をモジュレートするかどうか判定するステップとを含み、CaV1.4スプライス変異体の活性を阻害する試験作用物質が免疫抑制剤として同定される上記方法。

請求項32

試験作用物質がCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに結合することが可能な作用物質である、請求項31に記載の方法。

請求項33

作用物質が抗体又はアプタマーである、請求項31又は32に記載の方法。

請求項34

電位作動型カルシウムチャネルを発現する細胞の機能をモジュレートするための方法であって、細胞を電位作動型カルシウムチャネルに特異的に結合する作用物質と接触させることを含み、電位作動型カルシウムチャネルへの作用物質の結合がチャネルの活性をモジュレートし、細胞が造血細胞である上記方法。

請求項35

対象において免疫応答をモジュレートする方法であって、電位作動型カルシウムチャネルモジュレーターの有効量を対象に投与することを含み、モジュレーターが造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルに結合する上記方法。

技術分野

0001

本発明は、治療薬、特に、造血細胞電位作動型カルシウムチャネル(CaV)機能をモジュレートする治療薬の分野、及びそれをスクリーニングする方法に関する。

背景技術

0002

カルシウム(Ca2+)イオンは、事実上全ての細胞型万能セカンドメッセンジャーとして作用する。電位作動型カルシウム(CaV)チャネルは、様々な細胞型でCa2+を伝導し、孔形成α1サブユニット、並びに少なくともα2サブユニット、δサブユニット、γサブユニット及びβサブユニットを含む複合体からなる。今では、CaVチャネルは、様々な造血細胞を含む、伝統的に励起しやすいとみなされない多くの細胞に存在することが知られている。

0003

哺乳動物では、電気生理及び薬理特性に基づいて10個のCaVファミリーメンバーが5つのカテゴリー(L、P又はQ、N、R、T)に分類されており、各々はおそらく異なる細胞シグナル伝達経路の役目をする。

0004

マウス及びヒトT細胞でのL型(長期持続)CaVチャネルの発現及び機能が記載されている(Kotturi et al., J. Biol. Chem. 278:46949-46960 (2003); Kotturi and Jefferies, Mol. Immunol. 42:1461-1474 (2005))。L型CaVチャネルの4つのサブタイプが公知である:CaV1.1、CaV1.2、CaV1.3及びCaV1.4。L型CaVチャネルは、様々な造血細胞で報告されている(総説については、Suzuki, et al., Molec. Immunol. 47:640-648 (2010)を参照)。

0005

CaV1.4、Cacna1fによってコードされるα1Ca2+チャネルサブユニットは、齧歯動物及びヒトの網膜脾臓胸腺副腎脊髄骨髄骨格筋及びT細胞で発現することが確認されている(Badou et al., PNAS USA 103:15529-15534 (2006); Jha et al., Nat. Immunol. 10:1275-1282 (2009); Kotturi et al., 2003, ibid; Kotturi and Jefferies, 2005, ibid; McRory et al., J. Neurosci. 24:1707-1718 (2004))。

0006

カルシウムシグナル伝達は、適応免疫で重要な役割を演ずることが公知である。T細胞への持続的なCa2+流入を媒介する原形質膜チャネルの正体及び数は不明である(Kotturi et al., TrendsPharmacol. Sci. 27:360-367 (2006))。流入の1つのよく特徴づけられた機構は、Ca2+遊離活性化カルシウム(CRAC)チャネルを経由する(Oh-hora, Immunol. Rev. 231:210-224 (2009))。リンパ球で作動する他の候補原形質膜Ca2+チャネルには、P2X受容体一過性受容体電位(TRP)カチオンチャネル、TRPバニロイドチャネル、TRPメラスタチンチャネル及び電位依存的Ca2+チャネル(VDCC)が含まれる。

0007

CaV1.4カルシウムチャネルの2つのスプライス変異体が、ヒトTリンパ球で同定された(Kotturi and Jefferies, 2005、同上)。CaVチャネルのβ3サブユニットの不在下でのナイーヴCD8+Tリンパ球の欠陥性の生存が記載され、この欠陥はCaV1.4サブユニットの枯渇相関していた(Jha et al., 2009、同上)。

0008

この背景情報は、出願人が本発明におそらく関連すると考える情報を知らせるために提供される。前出の情報のいずれも本発明に対して先行技術を構成することの承認を必ずしも意図するものではなく、そう解釈されるべきでもない。

課題を解決するための手段

0009

本発明の目的は、電位作動型カルシウムチャネル機能をモジュレートするための方法及び組成物を提供することである。本発明の一態様によれば、電位作動型カルシウムチャネルを発現する細胞の機能をモジュレートするための方法であって、細胞を電位作動型カルシウムチャネルに特異的に結合する作用物質と接触させることを含み、電位作動型カルシウムチャネルへの作用物質の結合がチャネルの活性をモジュレートし、細胞が造血細胞である上記方法が提供される。

0010

本発明の別の態様によれば、CaV1スプライス変異体を発現する細胞の機能をモジュレートするための方法であって、細胞をCaV1スプライス変異体の外部ドメインに特異的に結合する作用物質と接触させることを含み、CaV1スプライス変異体への作用物質の結合がCaV1スプライス変異体の活性をモジュレートし、細胞が造血細胞である上記方法が提供される。

0011

本発明の別の態様によれば、対象において免疫応答をモジュレートする方法であって、電位作動型カルシウムチャネルモジュレーターの有効量を対象に投与することを含み、モジュレーターが造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルに結合する上記方法が提供される。

0012

本発明の別の態様によれば、対象において免疫応答をモジュレートする方法であって、CaV1モジュレーターの有効量を対象に投与することを含み、CaV1モジュレーターが造血細胞で発現するCaV1スプライス変異体の外部ドメインに結合する上記方法が提供される。

0013

本発明の別の態様によれば、治療剤をスクリーニングする方法であって、電位作動型カルシウムチャネルを発現する造血細胞を試験作用物質と接触させるステップと、試験作用物質がチャネルの活性をモジュレートするかどうか判定するステップとを含み、チャネルの活性をモジュレートする試験作用物質が治療剤として同定される上記方法が提供される。

0014

本発明の別の態様によれば、治療剤をスクリーニングする方法であって、CaV1スプライス変異体を発現する造血細胞を試験作用物質と接触させるステップと、試験作用物質がCaV1スプライス変異体の活性をモジュレートするかどうか判定するステップとを含み、CaV1スプライス変異体の活性をモジュレートする試験作用物質が治療剤として同定される上記方法が提供される。

0015

本発明の別の態様によれば、リンパ系又は骨髄系の細胞を含む造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルの外部ドメインに特異的に結合する作用物質の、細胞機能をモジュレートするための使用が提供される。

0016

本発明の別の態様によれば、T細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに特異的に結合する作用物質の、T細胞機能をモジュレートするための使用が提供される。

0017

本発明の別の態様によれば、対象において免疫応答を抑制する方法であって、CaV1.4阻害剤の有効量を対象に投与することを含み、CaV1.4阻害剤がT細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに結合する上記方法が提供される。

0018

本発明の別の態様によれば、B細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに特異的に結合する作用物質の、B細胞機能をモジュレートするための使用が提供される。

0019

本発明の別の態様によれば、対象において免疫応答を抑制する方法であって、CaV1.4阻害剤の有効量を対象に投与することを含み、CaV1.4阻害剤がB細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体の外部ドメインに結合する上記方法が提供される。

0020

本発明の別の態様によれば、免疫抑制剤をスクリーニングする方法であって、CaV1.4スプライス変異体を発現するT細胞を試験作用物質と接触させるステップと、試験作用物質がCaV1.4スプライス変異体の活性をモジュレートするかどうか判定するステップとを含み、CaV1.4スプライス変異体の活性を阻害する試験作用物質が免疫抑制剤として同定される上記方法が提供される。

0021

本発明の別の態様によれば、免疫抑制剤をスクリーニングする方法であって、CaV1.4スプライス変異体を発現するB細胞を試験作用物質と接触させるステップと、試験作用物質がCaV1.4スプライス変異体の活性をモジュレートするかどうか判定するステップとを含み、CaV1.4スプライス変異体の活性を阻害する試験作用物質が免疫抑制剤として同定される上記方法が提供される。

0022

本発明の別の態様によれば、対象において免疫応答をモジュレートする方法であって、電位作動型カルシウムチャネルモジュレーターの有効量を対象に投与することを含み、モジュレーターが造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルに結合する上記方法が提供される。

0023

本発明のこれら及び他の特徴は、添付の図面が参照される以下の詳細な説明でより明白になる。

図面の簡単な説明

0024

Cacna1fのmRNAの発現を示す図である。(A)リンパ系組織並びにCD4+及びCD8+T細胞での野生型Cacna1fのmRNAの発現の検出。(B)Cacna1f遺伝子の破壊は、野生型(+/+)マウスではなくCacna1f−/−(−/−)のCacna1f胸腺転写産物の中でloxP部位を検出する(ターゲティングカセットRTPCR分析によって確認された。RT−PCRによるS15転写産物の検出は、試料負荷対照として用いられた。

0025

CaV1.4欠損は、かすかな胸腺発生障害、CD4+及びCD8+T細胞リンパ球減少、並びに自発的T細胞免疫活性化をもたらすことを示す図である。(A)WT(+/+)及びCacna1f−/−(−/−)脾細胞全細胞抽出物でのCaV1.4タンパク質イムノブロット分析を示す図。Weri網膜芽細胞腫細胞を、CaV1.4発現陽性対照として用いた。試料負荷の対照としてGAPDH Ab染色が提供される。(B)WT及びCacna1f−/−脾臓T細胞上の表面タンパク質ビオチン化し、ストレプトアビジンセファロースビーズ免疫沈降させた。当量のタンパク質を、CaV1.4のAbでブロットした。等しい負荷を確認するために、同じブロット上の非特異的低分子サイズのバンドを用いた。(C)TCRβhi及びCD24lo細胞での電子ゲーティングによって判定されるように、Cacna1f−/−胸腺は、低減された割合の成熟SP胸腺細胞を発現する(等高線プロット上の長方形ゲート中に百分率を示す)。(D)CaV1.4欠損は、CD4+対CD8+SP胸腺細胞の割合を低減する。(E)WT(n=6)及び突然変異体(n=7)マウスに存在する様々な胸腺亜集団存在度は、CD4及びCD8のAbで染色することによって判定した。(F)Cacna1f−/−マウスの脾臓、リンパ節(LN)及び血液を含む末梢リンパ器官は、CD4+対CD8+T細胞の異常な比を提示する。各四半部の中に存在する細胞の百分率は、密度プロットの中に示す。(G)Cacna1f−/−マウスの脾臓は、WTと比較して大きく低減されたT細胞(n≧6)及びB細胞(n=3)数を示す。y軸は、ログスケールである。(H)脾臓のCacna1f−/−CD4+及びCD8+T細胞は、急性活性化及びT細胞記憶マーカーを発現する。エラーバーは、SDを表す。**p<0.01。

0026

胸腺細胞集団でのマーカーの発現を示す図である。野生型(灰色の陰影)及びCacna1f−/−(細い黒線DP、並びに成熟(TCRβhi)SP胸腺細胞亜集団の上で発現するCD44、CD62L、TCRβ及びCD69の量。

0027

Cacna1f−/−(−/−)マウスのリンパ節(軸性上腕鼠径部及び腸間膜集合)は、野生型(+/+)と比較して、大きく低減されたT細胞(n≧6)及びB細胞(n=3)の細胞実質性を示すことを示す図である。エラーバーは、SDを表す。**p<0.01;***p<0.001。

0028

Cav1.4は、ナイーヴT細胞によるTCR及びタプシガルジンの両方によって誘導されるサイトゾル遊離Ca2+の上昇のために極めて必要とされることを示す図である。WT(+/+;赤線)及びCacna1f−/−(−/−;青線)脾細胞にCa2+指示色素Fluo−4及びFura Redを負荷し、表面を染色し、RPMIに懸濁した。色素負荷試料の変動の影響を最小化するために、細胞内のCa2+の量を、経時的なFluo−4/Fura Red(FL−1/FL−3)の中央比としてプロットした。(A)CD44lo及びCD44hiのCD4+及びCD8+T細胞を識別するために用いた電子ゲーティング(ボックス領域)は、等高線プロットの中に示す。(B)脾細胞をタプシガルジン(Tg)で刺激し、細胞外のCa2+は、指示された時点でEGTA添加によってキレート化した。(C)ビオチン化TCR Abでプレコートした脾臓T細胞を、指示された時間(矢印でマークする)にストレプトアビジン(SA)又はイオノマイシン(Im)で処理した。(D)TCR刺激は、遊離の細胞外Ca2+の不在下で実施した。RPMI(約0.4mMCa2+)中の細胞外Ca2+をキレート化するために十分なEGTA(0.5mM)を細胞懸濁液に加え、細胞取り込み遮断した。

0029

CaV1.4は、Ca2+制限の間の、TCRによって誘導されるサイトゾルの遊離Ca2+の上昇のために必要とされることを示す図である。(A)カルシウム指示色素Fluo−4及びFura Redを負荷し、RPMIに懸濁した野生型(+/+)及びCacna1f−/−(−/−)の胸腺細胞(全体)を、RPMI(約0.4mM)に存在するCa2+をキレート化するのに十分な細胞外のEGTA(0.5mM)の存在下又は不在下でタプシガルジン(Thapsi)で刺激した。色素負荷試料の変動の影響を最小化するために、サイトゾルのCa2+の量を、経時的なFL−1/FL−3の比としてプロットした。指示された時点で、細胞外のCa2+(0.5mM)又はEGTA(0.5mM)を刺激の途中で加えた。(B)胸腺亜集団の識別のためのCD4及びCD8 Abで染色したFluo−4/Fura Red標識胸腺細胞を、細胞外EGTA(0.5mM)の存在下及び不在下でTCR Abで活性化した。過程の途中で、第2の刺激、細胞外のCa2+(0.5mM)又はイオノマイシン(1μg/mL)を試料に加えた。

0030

L型CaV1.4チャネルは、ナイーヴT細胞の原形質膜を横切るCa2+流入を媒介することを示す図である。(A)TCR活性化の後のWT(+/+、n=7)及びCacna1f−/−(−/−;n=5)CD44loのCD4+及びCD8+T細胞で記録された内側へのバリウム電流の試料トレースを示す図。細胞は、−80mV保持電位から+10mVに500msのステップ波によって脱分極させた。点線は、電流測定ベースラインを示す。(B)WTとCacna1f−/−CD44loのCD4+及びCD8+T細胞との間の+10mVでの電流密度比較を示す図。電流値は、各細胞の容量値標準化される。(C)未処理のWTのCD44loT細胞(CD4+T細胞、n=8;CD8+T細胞、n=8)と外部ドメイン特異的CaV1α1サブユニットAbで前処理したT細胞(CD4+T細胞:n=7;CD8+T細胞、n=6)との間の+10mVでの電流密度比較を示す図。(D)外部ドメイン特異的CaV1α1サブユニットAbは、CaV1.4を免疫沈降させる。外部ドメイン特異的CaV1α1サブユニットAbによる免疫沈降は、WT及びCacna1f−/−脾細胞抽出物で実施し、その後CaV1.4特異的Abでブロットした(実験手順を参照)。等しい負荷を検証するために、同じブロット上の非特異的低分子サイズのバンドを用いた。(E及びF)TCR活性化の後のWTのCD44loCD4+及びCD8+T細胞に関する試料I−Vの関係は、ランプ波プロトコルで得られた。表示目的のために、電流トレースは、1kHzにフィルター処理した。(E)の上部はめ込みは、−80mVの保持電位からの200msでの−130〜70mVの範囲にわたるランプ波プロトコルを示す。(E)及び(F)の実線は、改変ボルツマンの式I=G(V−Erev)/(1+exp((Va−V)/S))による全細胞I−Vの関係の適合度を示し、式中、Iはピーク電流振幅であり、Gは最大勾配コンダクタンスであり、Vは試験電位であり、Erevは逆転電位であり、Vaは半活性化電位であり、Sは勾配因子である。(E)及び(F)の下部はめ込みは、WTのCD44loのCD4+(n=5)及びCD8+(n=5)T細胞から得られた標準化されたI−Vの関係の平均を表す。(G及びH)Cacna1f−/−CD44loのCD4+(n=6)及びCD8+(n=6)T細胞に関する試料I−Vの関係は、上記のようにランプ波プロトコルで判定した。エラーバーは、SEMを表す。*p<0.05。

0031

CaV1.4機能は、Ras−ERK活性化及びNFAT可動化を調節することを示す図である。(A)活性化Rasは、TCR Ab又はDAG類似体PMAのいずれかによる刺激後に、WT(+/+)及びCacna1f−/−(−/)胸腺細胞でRAF−1−GSTプルダウンアッセイで測定した。同等のタンパク質発現を検証するために、全細胞溶解物(WCL)を総Rasについてイムノブロットした。(B)総胸腺細胞を、指示された期間、TCR Abで刺激した。ERK及びJNKMAPキナーゼリン酸化は、イムノブロッティングで測定した。バンド強度をOdysseyソフトウェア定量化し、ホスホ−ERK2/ERK2、ホスホ−JNK1/JNK1の比を計算した。刺激されていないWT胸腺細胞は、恣意的に1のスコアが与えられた。(C)特異的胸腺亜集団でERKシグナル伝達を評価するために、2分間のTCR Ab又はPMA処理のいずれかによる刺激の後のWT及びCacna1f−/−胸腺細胞でのERK活性化を、フローサイトメトリーによって判定した。刺激されていない(灰色)、TCRで刺激された(黒色)、PMAで処理された(太字)細胞の平均蛍光強度MFI)を、各ヒストグラムに示す。(D)WT及びCacna1f−/−マウスからの胸腺細胞を、CD3及びCD28 Ab又は培地単独と一緒に16時間インキュベートした。NFATc1のイムノブロッティングは、核及び細胞質分画並びに全細胞溶解物(WCL)で実施した。リン酸グリセルアルデヒドデヒドロゲナーゼ(GAPDH)又はヒストン脱アセチル化酵素−1(HDAC1)を、負荷対照として検出した。バンド強度を定量化し、上記のように比を計算した。

0032

CaV1.4機能のためのT細胞の内在性必要条件が、正常なT細胞ホメオスタシスのために必要とされることを示す図である。照射を受けたレシピエント宿主(Thy1.2+Ly5.1+)に、Cacna1f−/−(−/−;Thy1.2+Ly5.2+)及び野生型(+/+;Thy1.1+Ly5.2+)骨髄を1:1の比で再移植した。(A)胸腺及び脾臓でのLy5.2+細胞の起源調査した(上部パネル)。Cacna1f−/−細胞(Thy1.2ゲート)は、野生型細胞(Thy1.1ゲート)と比較して低下した生存をレシピエントマウスで示した。Thy1マーカーを用いて、ドナーリンパ球を同定し、CD4+及びCD8+T細胞の相対的割合を判定した(中央及び下のパネル)。各四半部の中に存在する細胞の百分率は、密度プロットの中に示す。(B)骨髄移植から1カ月後の宿主マウスの胸腺脾臓に存在するドナー野生型対突然変異体T細胞の百分率を示す図(n=5)。エラーバーは、SDを表す。***p<0.001。(C)ドナーリンパ球集団でのCD44lo及びCD44hiのCD4+及びCD8+T細胞の相対的割合を示す図。各四半部の中に存在する細胞の百分率は、密度プロットの中に示す。

0033

CaV1.4は、ナイーヴT細胞のホメオスタシスの重要な調節因子であることを示す図である。(A)WT(+/+)及びCacna1f−/−(−/−)マウスからの脾臓のCD4+TCRβ+及びCD8+TCRβ+のT細胞の上でのCD44発現を示す図。(B)Cacna1f−/−マウスは、CD44loのCD4+及びCD8+TCRβ+のT細胞の重大な低減を示す。(C)Cacna1f−/−CD44loのCD4+及びCD8+TCRβ+のT細胞は、自然発生アポトーシス率の増加を示す。(D)CD44loのCD4+及びCD8+TCRβ+のT細胞の上でのCD62L発現を示す図。(E)Cacna1f−/−CD44loのCD4+及びCD8+TCRβ+のT細胞は、IL−7Rαの低減された量を発現する。(F)CD44loのCD4+及びCD8+TCRβ+のT細胞によるBcl−2発現は、細胞内フローサイトメトリーによって測定した。エラーバーは、SDを表す。

0034

(A)Cacna1f−/−(−/−)CD4+TCRβhi及びCD8+TCRβhiのSP胸腺細胞は、野生型(+/+)に対して増加した自然発生アポトーシス率を示すことを示す図である。指示されたゲートの中に存在する細胞の百分率を示す。(B)野生型(灰色の陰影)及びCacna1f−/−(細い黒線)のCD4+TCRβhi及びCD8+TCRβhiのSP胸腺細胞の上のCD127の量を示す図。野生型(上部)及び突然変異体集団(下部)について、平均蛍光強度をヒストグラムに示す。

0035

CaV1.4は、生存シグナル伝達及びホメオスタシスによって誘導されるT細胞増大を促進することを示す図である。(A)WT(+/+)及びCacna1f−/−(−/−)胸腺細胞を、IL−7の指示された濃度で5分間刺激し、STAT5をリン酸化する能力についてその後評価した。ホスホ−STAT5陽性の成熟CD4+及びCD8+SP胸腺細胞の頻度を、フローサイトメトリーで判定した。(B)図5Aに示すように電子作動型(CD44lo)のWT(Thy1.1+)及びCacna1f−/−(Thy1.1−)のナイーヴCD4+及びCD8+T細胞を細胞選別によって精製し、1:1:1:1の比で混合し、IL−7の指示された濃度で培養した。24時間のインキュベーションの後、細胞生存は、Alexa647とコンジュゲートさせたアネキシンVで染色して判定した。(C)WT及び突然変異体のナイーヴT細胞を単離し、調製し、IL−7の代わりにTCR Abで刺激したこと以外は(B)のように培養した。24時間のex vivo培養の後に、生存力を評価した。(D〜F)WT(Thy1.1+)及びCacna1f−/−(Thy1.1−)マウスからのナイーヴT細胞を精製し、1:1:1:1の比で混合し、CFSEで標識し、Rag1−/−宿主に同時注入した。(D)注入前のWTとCacna1f−/−のCD4+及びCD8+T細胞の百分率を示す。(E)CFSE希釈は、移されたT細胞の増殖を示す。ドットプロットの中のボックス領域は、自己MHC分子及びIL−7によって駆動される増殖を示す(ホメオスタシス)。(F)WT及び突然変異体ドナーのCD4+及びCD8+T細胞によるホメオスタシス増殖を示すヒストグラム。

0036

CaV1.4は、最適な抗原特異的CD4+及びCD8+T細胞免疫応答のために極めて必要とされることを示す図である。組換え体L.モノトゲネス(L.monocytogenes)−OVAによる感染の7日後、WT(+/+)及びCacna1f−/−(−/−)マウスを屠殺し、抗原特異的T細胞免疫応答を評価した。(A)CD8+T細胞集団でのCD44+H−2Kb−OVA四量体+細胞の百分率を、密度プロットの中に示す。(B)抗原特異的CD44+CD8+T細胞の平均数を表す(n=3)。(C及びD)感染マウスからの脾細胞をMHCクラスI(OVA257〜264)及びMHCクラスII(LLO190〜201)で制限されたペプチドで刺激し、その後IFN−γ分泌について検査した。IFN−γを分泌することが可能なT細胞の頻度を判定するために、脾細胞をTCR Ab単独で別々に刺激した。密度プロットの中の数は、IFN−γを分泌するCD4+又はCD8+T細胞の百分率を表す。(E)WT及びCacna1f−/−マウス(n=3)での抗原特異的IFN−γ生産T細胞の平均数を示す累積データ。(F)感染マウスの脾臓からのCD8+T細胞を精製し、未処理かOVA257〜264ペプチドでパルスした51Cr標識RMA−S標的と一緒にインキュベートした。エラーバーは、SDを表す。*p=0.05;***p<0.001。

0037

遮断抗体によるCaV1の阻害は、細胞生存を低減することを示す図である。C57BI/6脾細胞を、CaV1抗体と一緒(+CaV1)か、それなしで(−CaV1)インキュベートした。24時間後に、アネキシンVで染色して生存力を評価した。アネキシンV陰性細胞とアネキシンV陽性細胞の比として、生存指数を計算した。エラーバーは、SDを表す。*p<0.05;**p<0.01。

0038

遮断抗体によるCaV1の阻害は、CD8+及びCD4+T細胞の増殖を低減することを示す図である。C57BI/6脾細胞をCFSEで標識し、CaV1抗体のあり(+CaV1)なし(−CaV1)で、プレート結合CD3ε(20μg/ml)及びCD28(5μg/ml)抗体で5日間活性化した。CFSE希釈によって増殖を評価した。数は、増殖細胞の%を表す。

0039

ヒト電位依存的L型カルシウムチャネルサブユニットアルファ−1F(CaV1.4)のアミノ酸配列を示す図(GenBank受託番号NP_005174)である。

0040

ヒト電位依存的L型カルシウムチャネルサブユニットアルファ−1Fスプライス変異体(CaV1.4a)のヌクレオチド配列を示す図である。

0041

ヒト電位依存的L型カルシウムチャネルサブユニットアルファ−1Fスプライス変異体(CaV1.4b)のヌクレオチド配列を示す図である。

0042

(A)CaV1.4aスプライス変異体及び(B)CaV1.4bスプライス変異体の予測された膜トポロジーの模式図である。

0043

ヒト電位依存的L型カルシウムチャネルサブユニットアルファ−1Fスプライス変異体(CaV1.4a)のアミノ酸配列を示す図である。

0044

ヒト電位依存的L型カルシウムチャネルサブユニットアルファ−1Fスプライス変異体(CaV1.4b)のアミノ酸配列を示す図である。

0045

CaV1.4欠損マウスは、骨髄で正常なBリンパ球発生を示すことを示す図である。

0046

CaV1.4欠損マウスは、変更された脾臓Bリンパ球成熟を示すことを示す図である。

0047

CaV1.4の欠損は、変更された腹腔B細胞コンパートメントをもたらすことを示す図である。

0048

細胞内在性のCaV1.4機能が、正常なB細胞発生のために必要とされることを示す図である。

0049

CaV1.4の欠損は、B細胞でのB細胞受容体及びタプシガルジンによって誘導されるCa2+応答の障害をもたらすことを示す図である。

0050

CaV1.4の欠損は、B細胞受容体によって誘導されるミトコンドリアのCa2+応答の障害をもたらすことを示す図である。

0051

CaV1.4欠損B細胞は、欠陥のあるB細胞受容体媒介活性化を示すことを示す図である。

0052

CaV1.4欠損B細胞は、低減されたB細胞受容体誘導増殖を示すことを示す図である。

0053

CaV1.4欠損脾臓B細胞は、B細胞活性化因子(BAFF)受容体の低減された発現及びBAFFに応じたより低い生存率を示すことを示す図である。

0054

CaV1.4欠損マウスは、TNP−フィコール、T細胞非依存性2型抗原による免疫化の後、抗体応答の障害を発生させることを示す図である。

0055

本発明は、電位作動型カルシウムチャネル、例えばL型カルシウムチャネルα1サブユニット(CaV1)の活性及び/又は発現のモジュレーションが、チャネルを発現する細胞の活性を改変することができるとの、本明細書に記載される知見に関する。異なる細胞型は異なる型の電位作動型カルシウムチャネルを発現するので、対象の細胞型によって発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にするように作用物質を設計することができ、これらの細胞の活性を特異的にモジュレートするために用いることができる。例えば、異なる細胞型はCaV1の異なるサブタイプ及びスプライス形を発現するので、対象の細胞型によって発現するスプライス変異体を標的にするように作用物質を設計することができ、これらの細胞の活性を特異的にモジュレートするために用いることができる。

0056

カルシウムチャネルの機能をモジュレートし、したがってチャネルを発現する細胞の活性を改変するために、それに限定されないがCaV1チャネルを含む電位作動型カルシウムチャネルを、カルシウムチャネルの外部ドメイン領域に結合する作用物質の標的にすることができる。したがって、特定の実施形態では、本発明は、電位作動型カルシウムチャネルの外部ドメインを標的にする作用物質、及び電位作動型カルシウムチャネルを発現する細胞の機能をモジュレートするためのそのような作用物質の使用を提供する。例えば、特定の実施形態では、本発明は、CaV1スプライス変異体の外部ドメインを標的にする作用物質、及び標的のスプライス変異体を発現する細胞の機能をモジュレートするためのそのような作用物質の使用を提供する。本発明の特定の実施形態は、カルシウムチャネルを発現する細胞の活性をモジュレートする治療薬として用いるのに適する所与の電位作動型カルシウムチャネルを標的にする作用物質をスクリーニングする方法も提供する。例えば、本発明の特定の実施形態は、標的のスプライス変異体を発現する細胞の活性をモジュレートする治療薬として用いるのに適する所与のCaV1スプライス変異体を標的にする作用物質(「CaV1モジュレーター」)をスクリーニングする方法を提供する。作用物質は、例えば、それに限定されないがCaV1スプライス変異体を含む、標的の電位作動型カルシウムチャネルの外部ドメインに結合し、したがってカルシウムチャネルの機能をモジュレートすることが可能である、抗体、アプタマー又は小分子であってよい。特定の実施形態では、これらの方法、使用及び組成物は、造血細胞、例えばT細胞、B細胞、肥満細胞及び/又はナチュラルキラー細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルに関する。特定の実施形態では、これらの方法、使用及び組成物は、造血細胞、例えばT細胞及び/又はB細胞で発現するCaV1スプライス変異体に関する。

0057

例として、特定の実施形態では、本発明は、T細胞(CaV1.4など)で発現するCaV1スプライス変異体の外部ドメインを標的にする作用物質、及びT細胞の活性をモジュレートするためのそのような作用物質の使用を提供する。他の実施形態では、本発明は、B細胞(CaV1.4など)で発現するCaV1スプライス変異体の外部ドメインを標的にする作用物質、及びB細胞の活性をモジュレートするためのそのような作用物質の使用を提供する。

0058

それらに限定されないがリンパ球(B細胞、T細胞及びナチュラルキラー細胞)、単球マクロファージ及び肥満細胞を含む1つ又は複数の型の造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にして、チャネルの活性を阻害する作用物質は、例えば移植拒絶反応の危険を減少させるための自己免疫疾患処置で、及び免疫系の抑制を必要とする他の障害の処置、例えばアレルギーの処置で適用される、免疫抑制剤として例えば有益であろう。例えば、T細胞及び/又はB細胞で発現するCaV1スプライス変異体の外部ドメインを標的にして、チャネルの活性を阻害する作用物質は、例えば移植拒絶反応の危険を減少させるための自己免疫疾患の処置で、及び免疫系の抑制を必要とする他の障害の処置で適用される、免疫抑制剤として例えば有益である。別の例では、肥満細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にして阻害する作用物質は、マスト脱顆粒を阻害することができ、したがってアレルギーの処置で有益であろう。

0059

特定の他の実施形態では、それに限定されないがCaV1チャネルを含む電位作動型カルシウムチャネルの活性を刺激する作用物質及び方法が提供される。そのような作用物質及び方法は、がんの処置及び/又は免疫抑制の処置で有益であろう。

0060

特定の他の実施形態では、細胞で電位型チャネルの発現を増加又は減少させる作用物質及び方法が提供される。例えば、それに限定されないがCaV1チャネルを含む電位型チャネルを発現するポリヌクレオチド及びこれらのポリヌクレオチドを含むベクターを、CaV1チャネルの発現を増加させるために用いることができる。

0061

或いは、それに限定されないがCaV1チャネルを含む電位作動型カルシウムチャネルに特異的なアンチセンスを発現するポリヌクレオチドを、チャネルの発現を減少させるために用いることができる。

0062

定義
特に定義されない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語及び学術用語は、本発明が属する分野の当業者が通常理解するのと同じ意味を有する。

0063

CaV1スプライス変異体に関して本明細書で用いられ場合、用語「抗体」は、CaV1スプライス変異体に特異的に結合するか、免疫学的反応性である免疫グロブリン分子(又はその組合せ)を指し、ポリクローナル抗体モノクローナル抗体遺伝子操作された抗体及び他の方法で改変された形の抗体、例えば、それらに限定されないがキメラ抗体ヒト化抗体、ヘテロコンジュゲート抗体二重特異的抗体ダイアボディトリアディ及びテトラボディなど)、単鎖Fv抗体(scFv)、CaV1スプライス変異体への特異的抗原結合を付与するのに十分である免疫グロブリンの少なくとも一部を含有するポリペプチド、及び抗体の抗原結合断片が含まれる。抗体断片には、タンパク分解性抗体断片(F(ab’)2断片、Fab’断片、Fab’−SH断片、Fab断片、Fv及びrIgGなど)、組換え体抗体断片(sFv断片、dsFv断片、二重特異的sFv断片、二重特異的dsFv断片、ダイアボディ及びトリアボディなど)、相補性決定領域(CDR)断片、ラクダ抗体(例えば、米国特許第6,015,695号;第6,005,079号;第5,874,541号;第5,840,526号;第5,800,988号;及び第5,759,808号を参照)、並びに、軟骨及び硬骨魚によって生成される抗体、及び単離されたその結合ドメイン(例えば、国際特許出願公開第WO03014161号を参照)が含まれる。

0064

用語「キメラ抗体」は、本明細書で用いる場合、別の宿主種からの定常領域の少なくとも一部に連結している、1宿主種からの可変領域の全体又は一部を含むポリペプチドを指す。

0065

用語「ヒト化抗体」は、本明細書で用いる場合、ヒト抗体の改変可変領域を含むポリペプチドを指し、そこで、可変領域の一部はヒト以外の種からの対応配列で置換され、改変可変領域は、ヒト抗体の定常領域の少なくとも一部に連結される。一実施形態では、可変領域の一部は、相補性決定領域(CDR)の全体又は一部である。この用語は、ヒト以外の抗体の可変領域又は1つ若しくは複数のCDRを、そのハイブリッド抗体が所望の生物学的活性(すなわち、CaV1タンパク質に特異的に結合する能力)を示す限り、起源種、タンパク質の種類、免疫グロブリンのクラス又はサブクラス呼称に関係なく、異種タンパク質単数又は複数)とスプライシングすることによって生成されるハイブリッド抗体も含む。

0066

用語「二重特異的抗体」は、本明細書で用いる場合、1つの抗原部位特異性を有する第1のアーム及び異なる抗原部位に特異性を有する第2のアームを含む抗体、すなわち二重特異性を有する二官能性抗体を指す。

0067

用語「阻害する」は、本明細書で用いる場合、所与の活性又は機能を低下又は阻止することを意味する。本発明の特定の実施形態によれば、作用物質の存在下で起こる活性又は機能のレベルが、その作用物質がない場合のレベルと比較して少なくとも10%低下するとき、その作用物質はその活性又は機能を阻害するとみなされる。一部の実施形態では、作用物質の存在下で起こる活性又は機能のレベルが、その作用物質がない場合のレベルと比較して、少なくとも20%、例えば少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%又は少なくとも80%低下するとき、その作用物質はその活性又は機能を阻害するとみなされる。

0068

本明細書で互換的に用いられるように、用語「療法」及び「処置」は、対象の状態を改善する目的で実施される介入を指す。改善は主観的又は客観的であってよく、処置される疾患に付随する症状を寛解すること、その発生を予防すること、又はその病状を変えることに関係する。したがって、用語療法及び処置は最も広い意味で用いられ、様々な段階の疾患の予防(防止)、緩和、低減及び治癒を含む。対象の状態の悪化を防止することも、本用語に包含される。したがって、療法/処置を必要とする対象には、疾患を既に有している対象、並びにその疾患を起こしやすいか起こす危険のある対象、及び疾患を予防すべき対象が含まれる。

0069

用語「寛解」には、処置する疾患又は障害の症状、徴候及び特徴の1つ又は複数の、一時的又は長期的な阻止、予防、低下又は改善が含まれる。

0070

本明細書で用いられる用語「対象」及び「患者」は、処置を必要とする動物、例えば哺乳動物又はヒトを指す。

0071

本明細書で用いるように、用語「約」は、所与の値からのおよそ±10%の変動を指す。そのことが具体的に言及されているか否かを問わず、そのような変動は本明細書で提供される任意の所与の値に常に含まれることを理解すべきである。

0072

本明細書で用語「含む」と一緒に用いられるとき、前置詞「a」又は「an」の使用は、「1つ」を意味することがあるが、それは「1つ又は複数」、「少なくとも1つ」及び「1つ又は1つを超える」の意味にも一致する。

0073

本明細書で用いるように、単語「含んでいる(comprising)」(及びその文法上の変異形、例えば「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」)、「有している(having)」(及びその文法上の変異形、例えば「有する(have)」及び「有する(has)」)、「含んでいる(including)」(及びその文法上の変異形、例えば「含む(includes)」及び「含む(include)」)又は「含有している(containing)」(及びその文法上の変異形、例えば「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」)は包括的でオープンエンドであり、列挙されていないさらなる要素又は方法ステップを排除しない。

0074

本明細書で論じられるいかなる実施形態も、本発明の任意の方法、使用又は組成物に関して実施することができ、逆もまた同じであると考えられる。さらに、本発明の方法及び使用を達成するために、本発明の組成物を用いることができる。

0075

電位作動型カルシウムチャネル
本発明の実施形態によれば、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、ヒト電位依存的カルシウムチャネルである。本発明の特定の実施形態によれば、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、造血細胞で発現するヒト電位依存的カルシウムチャネルである。本発明の特定の実施形態によれば、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、ヒト電位依存的L型カルシウムチャネルサブユニットアルファ−1(CaV1)である。電位作動型カルシウムチャネルは、様々な細胞型で発現する。例えば、CaV1は、網膜、脾臓、胸腺、副腎、脊髄、骨髄及び骨格筋を含むいくつかの異なる組織で発現する。本発明の一態様によれば、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、それらに限定されないが、造血細胞、例えば骨髄系からの細胞(単球、マクロファージ、好中球好塩基球好酸球赤血球巨核球血小板、肥満細胞及び樹状細胞を含む)及びリンパ系からの細胞(T細胞、B細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞を含む)で発現するCaV1スプライス変異体(例えば、CaV1.1、CaV1.2、CaV1.3又はCaV1.4スプライス変異体)を含む、電位作動型カルシウムチャネルである。

0076

それらに限定されないがCaV1(CaV1.1、CaV1.2、CaV1.3及びCaV1.4)のサブタイプを含む様々な電位作動型カルシウムチャネルのアミノ酸配列は当技術分野で公知であり、これらのタンパク質の様々なスプライス形のアミノ酸配列と同様にGenBank及び文献から入手できる。

0077

例えば、CaV1.4の網膜形は、受託番号NP_005174の下でGenBankに参照配列として掲載されている(図16)。T細胞で発現するCaV1.4a及びCaV1.4bを含む、このタンパク質の様々なスプライス形が同定されている(Kotturi & Jefferies, 2005, Molec. Immunol. 42:1461-1474)。CaV1.4a及びCaV1.4bの配列は、それぞれ図20及び21として本明細書で提供される(それぞれCaV1.4a及びCaV1.4bのヌクレオチド配列を提供する、図17及び18も参照)。

0078

対象の細胞型で発現する、それに限定されないがCaV1スプライス変異体を含む電位作動型カルシウムチャネルの配列が未知の場合は、それは当技術分野で公知の方法で容易に判定することができ、様々な一般テキストで記載される(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3d ed., Cold Spring Harbor Press, 2001;Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, J. Wiley & Sons, New York, NY, 1992 (and Supplements to 2000);Ausubel et al., Short Protocols in Molecular Biology: A Compendium of Methodsfrom Current Protocols in Molecular Biology, 4th ed., Wiley & Sons, 1999を参照)。例えば、標準の技術を用いて、対象の細胞型を含む組織からcDNAライブラリーを生成することができる。或いは、cDNAライブラリーは、様々な民間供給業者(例えば、Clontech、PaloAlto、Ca.;Invitrogen、Carlsbad、Ca.)の1つから得ることができる。それに限定されないが対象のCaV1サブタイプを含む電位作動型カルシウムチャネルをコードする配列は、当技術分野で公知の方法によって、例えば、PCR増幅及び配列決定技術、例えばPCR又はネステッドPCRを用いて、3’及び5’末端からの一般的なプライマーを用いて転写産物を増幅することを含む、ディープシークエンシングを利用することによって単離することができる。

0079

特定の実施形態では、対象の細胞型で発現する、それに限定されないがCaV1スプライス変異体を含む電位作動型カルシウムチャネルを同定するために、Illumina(登録商標DNA配列決定技術(Illumina,Inc.、San Diego、Ca.)の使用が企図される。この技術は、効率的で集中した集団ベース戦略を通してスプライス変動を評価するための、ハイスループット費用効果がよいアプローチを提供する。

0080

本発明の一態様によれば、治療剤はCaV1スプライス変異体の外部ドメイン領域を標的にする。外部ドメインの同定を含むCaV1のトポロジーが予測されている(例えば、Kotturi, et al., (2006)、同上及びSuzuki, et al., (2010)、同上を参照)。

0081

CaV1の特定のスプライス変異体の外部ドメインが、同定されている。例えば、スプライス変異体CaV1.4a及びCaV1.4bのチャネルトポロジーが提案されており(Kotturi and Jefferies (2005)同上)、それを図19A及びBに示す。

0082

選択されたスプライス変異体の外部ドメインは、必要に応じて標準の予測的コンピューター方法によって同定することができる(例えば、Coligan et al., Current Protocols in Protein Science, J. Wiley & Sons, New York, NYを参照)。或いは、外部ドメインは、様々な表面マッピング技術によって、例えば、抗体(単数又は複数)が結合するペプチドエピトープを判定し、このように、細胞の表面で見出されるスプライス変異体の配列を同定するために、CaV1スプライス変異体を発現する未透過性化細胞に結合することが可能な抗体を、CaV1スプライス変異体からのペプチドライブラリーと比較することによって同定することができる。

0083

本発明の特定の実施形態では、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、リンパ系からの造血細胞(T細胞、B細胞及びNK細胞を含む)で発現するCaV1スプライス変異体である。一部の実施形態では、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、造血細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体である。一部の実施形態では、本明細書に記載される作用物質、使用及び方法の標的タンパク質は、リンパ系からの造血細胞(T細胞、B細胞及びNK細胞を含む)で発現するCaV1.4スプライス変異体である。

0084

治療剤
本発明の一の態様は、電位作動型カルシウムチャネルの発現又は活性をモジュレートする治療剤を提供する。特定の実施形態では、造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルの発現又は活性をモジュレートする治療剤が提供される。特定の実施形態では、CaV1の発現又は活性をモジュレートする治療剤(「CaV1モジュレーター」)が提供される。特定の実施形態では、治療剤はCaV1に結合してその活性をモジュレートする。特定の実施形態によれば、治療剤はCaV1タンパク質の外部ドメインを標的にし、したがって細胞の表面で作用する。適する治療剤の例には、それらに限定されないが、抗体、アプタマー、合成抗体、合成抗体代用品、ポリペプチド、ペプチド及び小分子治療薬が含まれる。一実施形態では、本発明は、「生物学的製剤」、例えば抗体、アプタマー、阻害ペプチドなどである、CaV1の活性を標的にしてモジュレートする治療剤を提供する。一実施形態では、ポリヌクレオチド又はベクターが、抗体、アプタマー、ポリペプチド及びペプチドなどの治療剤を発現する。

0085

本発明の特定の実施形態では、治療剤は、電位作動型カルシウムチャネルの活性を阻害する作用物質である。本発明の特定の実施形態では、治療剤は、CaV1の活性を阻害する作用物質(「CaV1阻害剤」)である。これらの作用物質は、CaV1に結合してその活性を阻害することができる。本発明の特定の実施形態では、治療剤は、電位作動型カルシウムチャネルの活性を活性化する作用物質である。一部の実施形態では、治療剤は、CaV1の活性を活性化する作用物質(「CaV1活性化剤」)である。これらの作用物質は、CaV1に結合してその活性を活性化することができる。

0086

本発明の特定の実施形態では、治療剤は、標的の電位作動型カルシウムチャネルに選択的に結合する抗体である。本発明の特定の実施形態では、治療剤は、標的のCaV1スプライス変異体に選択的に結合する抗体である。抗体は、標的のCaV1スプライス変異体の外部ドメインに選択的に結合することができる。本明細書で用いるように、用語「選択的に結合する」は、1つの化合物と別の化合物との特異的結合(例えば、抗体とCaV1タンパク質)を指し、そこにおいて、標準のアッセイ(例えば、イムノアッセイ)で測定される結合のレベルは、アッセイのバックグラウンド対照より統計学的に有意に高い。例えば、イムノアッセイを実施する場合、対照は、抗体だけ(例えば、標的タンパク質がない場合)を含有する反応ウェル/管を含むことができ、そこで、標的タンパク質がない場合の抗体による反応性(例えば、ウェル/管への非特異的結合)の量は、バックグラウンドとみなされる。

0087

結合は、それらに限定されないが以下を含む当技術分野で標準の様々な方法を用いて測定することができる:ウェスタンブロット、イムノブロット、酵素結合免疫吸着検定法ELISA)、ラジオイムノアッセイ(MA)、免疫沈降、表面プラズモン共鳴化学発光蛍光性偏光リン光免疫組織化学的分析マトリックス介助レーザーソープションイオン化法飛行時間型質量分析マイクロサイトメトリー、マイクロアレイ鏡検蛍光発色細胞選別(FACS)及びフローサイトメトリー。

0088

CaV1スプライス変異体などの電位作動型カルシウムチャネルに特異的に結合する抗体は、当技術分野で公知の様々な標準方法によって生成することができる。例えば、投与されるタンパク質に特異的なポリクローナル抗体を含有する血清の生成を誘導するために、CaV1スプライス変異体又はその断片をウサギ、マウス、ラットなどの適する宿主動物に投与することによって、ポリクローナル抗体を生成することができる。宿主種に従い、免疫学的応答を増加させるために、当技術分野で公知の様々なアジュバントを所望により用いることができ、そのようなアジュバントには、フロイント(完全及び不完全)、水酸化アルミニウムなどの無機ゲルリゾレシチンなどの界面活性物質プルロニックポリオールポリアニオン、ペプチド、油乳剤キーホールリンペットヘモシアニンジニトロフェノールBCGカルメットゲラン菌)及びコリネバクテリウムパルバム(corynebacterium parvum)が含まれるが、これらに限定されない。

0089

モノクローナル抗体は、例えばハイブリドーマ組換え又はファージディスプレイ技術、又はその組合せを用いて調製することができる。例えば、モノクローナル抗体は、Harlow et al., Antibodies: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2nd ed. 1988);Hammerling, et al., Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563-681 (Elsevier, N.Y., 1981)で教示されるものなどのハイブリドーマ技術を用いて生成することができる。

0090

例として、マウスは、CaV1スプライス変異体若しくはその断片、又はCaV1スプライス変異体若しくは断片を発現する細胞で免疫化することができる。免疫応答が、例えばマウス血清中のCaV1スプライス変異体又は断片に特異的な抗体を検出することによって検出されると、マウス脾臓を収集し、脾細胞を単離する。次に、周知の技術によって脾細胞を適する骨髄腫細胞と融合する。限界希釈によってハイブリドーマを選択し、クローニングする。次に、CaV1スプライス変異体又は断片に結合することが可能な抗体を分泌する細胞について、当技術分野で公知の方法によってハイブリドーマクローン検定する。陽性ハイブリドーマクローンでマウスを免疫化することによって、高レベルの抗体を一般に含有する腹水液を生成することができる。

0091

CaV1スプライス変異体などの電位作動型カルシウムチャネルの特異的エピトープを認識する抗体断片は、公知の技術によって生成することができる。例えば、Fab及びF(ab’)2断片は、パパイン(Fab断片の生成のため)又はペプシン(F(ab’)2断片の生成のため)などの酵素を用いて、免疫グロブリン分子のタンパク分解性切断によって生成することができる。F(ab’)2断片は、可変領域、軽鎖定常領域及び重鎖のCH1ドメインを含有する。

0092

抗体は、例えば、当技術分野で公知の様々なファージディスプレイ方法を用いて生成することもできる。ファージディスプレイ方法では、機能的抗体ドメインは、それらをコードするポリヌクレオチド配列運ぶファージ粒子の表面で提示される。そのようなファージは、レパートリー又は組合せ抗体ライブラリー(例えば、ヒト又はマウス)から発現する抗原結合性ドメインを提示するために利用することができる。CaV1スプライス変異体に結合する抗原結合性ドメインを発現するファージは、例えば標識されたタンパク質若しくは断片、又は固体表面又はビーズに結合するか捕捉されるタンパク質若しくは断片を使用して、CaV1スプライス変異体又はその断片を用いて選択又は同定することができる。一般的に、これらの方法で用いられるファージは、ファージ遺伝子III又は遺伝子VIIIタンパク質のいずれかと組換えで融合されるFab、Fv又はジスルフィド安定化Fv抗体ドメインを有するファージから発現するfd及びM13結合ドメインを含む繊維状ファージである。用いることができるファージディスプレイ方法の例には、例えば、Brinkman et al., J. Immunol. Methods182:41-50 (1995);Ames et al., J. Immunol. Methods 184:177-186 (1995);Kettleborough et al., Eur. J. Immunol. 24:952-958 (1994);Persic et al., Gene 187 9-18 (1997);Burton et al., Advances in Immunology 57:191-280 (1994);国際特許出願PCT/GB91/01134;国際特許出願公開第WO90/02809;WO91/10737、WO92/01047、WO92/18619、WO93/11236、WO95/15982及びWO95/20401;並びに米国特許第5,698,426号;第5,223,409号;第5,403,484号;第5,580,717号;第5,427,908号;第5,750,753号;第5,821,047号;第5,571,698号;第5,427,908号;第5,516,637号;第5,780,225号;第5,658,727号;第5,733,743号及び第5,969,108号に記載されているものが含まれる。

0093

ファージ選択の後、ヒト抗体又は所望の抗原結合断片を含む全抗体を生成するために、ファージからの抗体コード領域を単離して用いることができ、哺乳動物細胞昆虫細胞植物細胞酵母及び細菌を含む適当な宿主細胞で発現させることができる。例えば、Fab、Fab’及びF(ab’)2断片を組換えで生成する技術が、国際特許出願公開第WO92/22324;Mullinax et al., BioTechniques 12(6):864-869 (1992);Sawai et al., AJRI34:26-34 (1995);及びBetter et al., Science 240:1041-1043 (1988)に記載されている。

0094

単鎖Fv及び抗体を生成するために用いることができる技術の例には、米国特許第4,946,778号及び第5,258,498号;Huston et al., Methodsin Enzymology 203:46-88 (1991);Shu et al., PNAS 90:7995-7999 (1993);及びSkerra et al., Science 240:1038-1040 (1988)に記載されているものが含まれる。

0095

キメラ抗体の生成方法は、当技術分野で公知である。例えば、Morrison, Science 229:1202 (1985);Oi et al., BioTechniques 4:214 (1986);Gillies et al., J. Immunol. Methods125:191-202 (1989)及び米国特許第5,807,715号、第4,816,567号及び第4,816,397号を参照。

0096

ヒト化抗体は、ヒト以外の種からの1つ又は複数の相補性決定領域(CDR)及びヒト免疫グロブリン分子からのフレームワーク領域を有する所望の抗原に結合するヒト以外の種の抗体からの抗体分子である。しばしば、標的タンパク質又はタンパク質断片への結合を変更、好ましくは向上させるために、ヒトフレームワーク領域のフレームワーク残基は、CDRドナー抗体からの対応する残基で置換される。これらのフレームワーク置換は、当技術分野で周知である方法によって、例えば、結合に重要なフレームワーク残基を同定するためのCDR及びフレームワーク残基の相互作用モデル化、及び特定の位置での異常なフレームワーク残基を同定するための配列比較によって同定される(例えば、米国特許第5,585,089号及びRiechmann et al., Nature 332:323 (1988)を参照)。抗体は、例えば、CDR−グラフト(国際特許出願公開第WO91/09967及び米国特許第5,225,539号、第5,530,101号及び第5,585,089号)、ベニヤリング又はリサーフシング(Padlan, Molecular Immunology 28(4/5):489-498 (1991);Studnicka et al., Protein Engineering 7(6):805-814 (1994)及びRoguska et al., PNAS 91:969-973 (1994))、及び鎖シャフリング(米国特許第5,565,332号)を含む、当技術分野で公知の様々な技術を用いてヒト化することができる。

0097

完全ヒト抗体は、ヒト患者治療処置にとって特に望ましい。ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン配列に由来する抗体ライブラリーを用いて、上記のファージディスプレイ方法を含む当技術分野で公知の様々な方法によって作製することができる。米国特許第4,444,887号及び第4,716,111号、並びに国際特許出願公開第WO98/46645、WO98/50433、WO98/24893、WO98/16654、WO96/34096、WO96/33735及びWO91/10741も参照されたい。

0098

ヒト抗体は、機能的内因性免疫グロブリンを発現することはできないが、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現することができるトランスジェニックマウスを用いて生成することもできる。例えば、ヒト重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子複合体マウス胚性幹細胞ランダムに、又は相同組換えによって導入することができる。或いは、ヒト重鎖及び軽鎖遺伝子に加えてヒト可変領域、定常領域及び多様性領域をマウス胚性幹細胞に導入することができる。マウス重鎖及び軽鎖免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えによるヒト免疫グロブリン遺伝子座の導入で別々に、又は同時に非機能性にすることができる。詳細には、JH領域のホモ接合欠失は、内因性の抗体産生を防止する。キメラマウスを生成するために、改変された胚性幹細胞を増殖し、胚盤胞微量注入する。次に、ヒト抗体を発現するホモ接合の子孫を生成するようにキメラマウスを繁殖させる。CaV1スプライス変異体又はその断片で、トランスジェニックマウスを標準の様式で免疫化する。CaV1スプライス変異体又は断片に対するモノクローナル抗体は、免疫化されたトランスジェニックマウスから従来のハイブリドーマ技術を用いて得ることができる。トランスジェニックマウスが抱えるヒト免疫グロブリン導入遺伝子は、B細胞分化の間に再構成され、その後クラススイッチング及び体細胞突然変異を経る。したがって、そのような技術を用いて、治療的に有益なIgG、IgAIgM及びIgE抗体を生成することが可能である。ヒト抗体を生成するためのこの技術の概要については、Lonberg and Huszar, Int. Rev. Immunol. 13:65-93 (1995)を参照。ヒト抗体及びヒトモノクローナル抗体を生成するためのこの技術並びにそのような抗体を生成するためのプロトコルの詳細な論述については、例えば国際特許出願公開第WO98/24893、WO92/01047、WO96/34096及びWO96/33735;欧州特許第0598877号;米国特許第5,413,923号、第5,625,126号、第5,633,425号、第5,569,825号、第5,661,016号、第5,545,806号、第5,814,318号、第5,885,793号、第5,916,771号及び第5,939,598号を参照。さらに、Abgenix,Inc.(Freemont、Ca.)及びGenpharm(SanJose、Ca.)などの会社と、選択されたタンパク質に対するヒト抗体を上記のものと類似した技術を用いて提供するように契約することができる。

0099

選択されたエピトープを認識する完全ヒト抗体は、「誘導選択」と呼ばれる技術を用いて生成することもできる。このアプローチでは、同じエピトープを認識する完全ヒト抗体の選択を誘導するために、マウス抗体などの選択されたヒト以外のモノクローナル抗体が用いられる(Jespers et al., Bio/technology 12:899-903 (1988)を参照)。

0100

一部の実施形態では、本発明によって企図される抗体には、追加の分子がその標的タンパク質への抗体の結合を防止しないような方法で、抗体への追加の分子の共有結合によって改変される誘導体が含まれる。例として、抗体誘導体には、例えば、グリコシル化アセチル化ペグ化、リン酸化、アミド化、公知の保護基/遮断基による誘導体化、タンパク分解性切断、又は細胞性リガンド若しくは他のタンパク質への連結によって改変された抗体を含めることができる。1つ又は複数の非古典的アミノ酸を含む抗体を含む誘導体も、一部の実施形態で企図される。

0101

本発明の特定の実施形態では、治療剤は、CaV1スプライス変異体の外部ドメインに選択的に結合するアプタマーである。アプタマーは、CaV1スプライス変異体の外部ドメインに選択的に結合することができる。アプタマーには、特異的な配列依存性の形状を呈し、高い親和性及び特異性で標的タンパク質に結合する、一本鎖核酸分子(DNA又はRNAなど)が含まれる。アプタマーは、一般に100ヌクレオチド以下の長さ、例えば75ヌクレオチド以下、又は50ヌクレオチド以下の長さである(例えば約10〜約100ヌクレオチド、又は約10〜約50ヌクレオチド)。一部の実施形態では、アプタマーは、鏡像アプタマー(SPIEGELMER(商標)とも呼ばれる)であってよい。鏡像アプタマーは、D−オリゴヌクレオチド(例えば、アプタマー)と比較して酵素的分解に高い抵抗性を示す、高親和性L−鏡像異性核酸(例えば、L−リボース又はL−2’−デオキシリボース単位)である。アプタマー及び鏡像アプタマーの標的結合特性は、例えばWlotzka et al., PNAS 99(13):8898-90 (2002)に記載されているように、オリゴヌクレオチドのランダムなプールから出発するin vitro選択法によって設計される。

0102

一部の実施形態では、アプタマーはペプチドアプタマーであってよい。ペプチドアプタマーは、タンパク質足場に両端で結合するペプチドループ(例えば、CaV1スプライス変異体に特異的である)を含む。この二重構造制約は、抗体結合のそれと同等のレベルまで、ペプチドアプタマーの結合親和性を大きく増加させる。可変ループ長は一般的に約8〜約20アミノ酸(例えば、約8〜約15又は約8〜約12アミノ酸)であり、足場は、好適には安定し、可溶性で、小さく、非毒性のタンパク質である。適するタンパク質の例には、それらに限定されないが、チオレドキシン−A、ステフィン三重突然変異体、緑色蛍光性タンパク質、エグリンC又は細胞性転写因子Sp1である。ペプチドアプタマーは、異なる系、例えば酵母−2ハイブリッド系(例えば、Gal4酵母−2ハイブリッド系)又はLexA相互作用トラップ系を用いて選択することができる。

0103

一部の実施形態では、治療剤は合成抗体又は合成抗体代用品であり、その両方は当技術分野で公知の方法によって調製することができる(例えば、Sidhu and Fellouse, Nature Chemical Biology 2:682-688 (2006)を参照)。合成抗体代用品は、一般にペプチドをベースとする。

0104

特定の実施形態では、治療剤は、例えば当技術分野で公知であるファージディスプレイ又は酵母2−ハイブリッド技術によって同定することができる、結合ペプチドである。

0105

本発明の一部の実施形態は、例えば市販の組合せライブラリー又は天然物ライブラリーをスクリーニングすることによって得ることができる小分子である治療剤を提供する。

0106

治療剤は、標準の技術、例えば「治療剤をスクリーニングする方法」というタイトルセクションで下に記載される技術を用いて、CaV1の活性を標的にしてモジュレートするそれらの能力を試験することができる。

0107

本発明の特定の実施形態は、リンパ系(例えば、B細胞、T細胞又はNK細胞)又は骨髄系の造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にする電位作動型カルシウムチャネルモジュレーターを提供する。本発明の一実施形態は、リンパ系の造血細胞(例えば、B細胞、T細胞又はNK細胞)で発現するCaV1スプライス変異体を標的にするCaV1モジュレーターを提供する。これらのモジュレーターは、CaV1スプライス変異体の外部ドメインを標的にすることができる。特定の実施形態では、これらの治療剤はCaV1阻害剤であり、免疫抑制剤としての用途を有する。特定の他の実施形態では、これらの治療薬は肥満細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルの阻害剤であり、アレルギーの処置で用いることができる。

0108

一部の実施形態では、本発明は、リンパ系の造血細胞(例えば、B細胞、T細胞又はNK細胞)で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にするCaV1モジュレーターを提供する。これらのモジュレーターは、CaV1.4スプライス変異体の外部ドメインを標的にすることができる。特定の実施形態では、これらの治療剤はCaV1.4阻害剤であり、免疫抑制剤としての用途を有する。

0109

CaV1に結合してその活性をモジュレートする治療剤、並びに1つ又は複数の薬学的に許容される担体希釈剤賦形剤及び/又はアジュバントを含む医薬組成物も提供される。所望により、組成物に他の有効成分が含まれてもよい。これらの他の有効成分には、例えば他の公知の免疫調整化合物が含まれてもよい。そのような組成物は、ヒトを含む動物への投与のために製剤化される。医薬組成物は、様々な経路による投与のために製剤化することができる。例えば、組成物は、経口、局所直腸若しくは非経口投与のために、又は吸入若しくは噴霧による投与のために製剤化することができる。本明細書で用いる非経口という用語は、皮下注射静脈内、筋肉内、鞘内胸骨内の注射又は注入技術を含む。

0110

様々な経路による投与のための様々な医薬組成物及び医薬組成物を調製する方法は当技術分野で公知であり、例えば、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy」(旧称「Remingtons Pharmaceutical Sciences」);Gennaro, A., Lippincott, Williams & Wilkins, Philidelphia, PA (2000)に記載されている。

0111

治療剤をスクリーニングする方法
本発明の一態様は、スプライス変異体を発現する細胞の活性をモジュレートする治療薬として用いるのに適する、所与の電位作動型カルシウムチャネルを標的にする作用物質をスクリーニングする方法を提供する。本発明の特定の実施形態は、スプライス変異体を発現する細胞の活性をモジュレートする治療薬として用いるのに適する、所与のCaV1スプライス変異体を標的にする作用物質をスクリーニングする方法を提供する。

0112

一般に、スクリーニングする方法は、対象の電位作動型カルシウムチャネル、例えば対象のCaV1スプライス形を発現する造血細胞を候補治療剤と接触させること、及び候補治療剤がカルシウムチャネルの活性をモジュレートするかどうか判定することを含む。適当な細胞には、例えば、肥満細胞、単球、マクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、巨核球、血小板、樹状細胞、T細胞、B細胞及びNK細胞が含まれる。

0113

特定の実施形態では、この方法は、対象の標的細胞又は組織で発現するCaV1スプライス変異体を同定する初期ステップ(単数又は複数)をさらに含む。これは、例えば上のセクション「CaV1スプライス変異体」で記載される通りに達成することができる。一部の実施形態では、この方法は、同じくセクション「CaV1スプライス変異体」で記載されるように、候補治療剤の標的にすることができる、選択されたスプライス変異体の外部ドメインを同定するステップも含む。

0114

CaV1スプライス変異体の活性のモジュレーションは、例えば、カルシウムチャネル活性のレベルで、又は細胞機能のレベルで評価することができる。

0115

特定の実施形態では、スクリーニングする方法は、カルシウムチャネル活性をモジュレートする候補化合物の能力を評価することを含む。一部の実施形態では、この方法は、カルシウムチャネル活性を阻害する候補化合物の能力を評価することを含む。

0116

カルシウムチャネル活性は、例えば電位固定電気生理法(特に、全細胞「パッチクランプ」アッセイ)及び蛍光ベースのアッセイによって細胞への、又は膜を横切るカルシウム流量を評価するための、当技術分野で公知である様々な方法を用いて決定することができる。

0117

電位固定電気生理記録のために、ピペット内腔と細胞質を接続するために、ガラスマイクロピペット細胞膜を破る。このように、原形質膜を越える膜電位を測定することができる。カルシウムチャネルが活性化され、カルシウムが膜を越えて細胞に入るとき、膜電位が変更され、これはこの方法を通して測定される。「パッチクランプ」アッセイは、例えば、Molnar and Hickman, Patch-clamp methodsand protocols, Humana Press (2007)に記載されている。

0118

蛍光ベースのアッセイは、細胞中カルシウム濃度の増加を測定するために用いることができる。簡潔には、細胞は、原形質膜を通過して細胞の細胞質に存在することができるカルシウム感受性色素(例えば、Fluro−4又はFura−red、Invitrogen Life Technologiesから市販されている)と一緒にインキュベートされる。カルシウムが膜を越えて細胞に入ることを可能にするカルシウムチャネルの活性化の結果、カルシウムは色素に結合してその蛍光特性を変更する。例えば、Fluro−4色素は蛍光が増加するが、Fura−red色素は蛍光が減少する。色素蛍光特性の変化を測定して、細胞質のカルシウム濃度又はカルシウム流量の増加と相関させることができる。蛍光ベースのアッセイ方法は、例えば、June and Moore, Measurement of Intracellular Ions by Flow Cytometry. Current Protocols in Immunology. 5.5.1-5.5.20 (2004)に記載されている。

0119

さらに、カルシウム流量の測定のための様々な市販のキット、例えばFluo−4 Direct(商標)カルシウムアッセイキット(Invitrogen、Carlsbad、Ca.)及びBD(商標)カルシウムアッセイキット(BD BioSciences)が入手でき、本方法で使用することができる。

0120

対照に対してカルシウム流量のかなりの変化は、候補作用物質がCaV1スプライス変異体のカルシウムチャネル活性をモジュレートすることを示す。対照は、候補作用物質で処理されていない細胞などの試料中のカルシウム流量の指標となる、既知の値であってよい。例えば、対照と比較して少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、又は少なくとも約90%のカルシウムチャネル活性の低下は、候補作用物質がカルシウムチャネル活性を阻害し、したがって候補作用物質はCaV1活性の阻害剤であることを示す。対照的に、対照と比較して例えば少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、又は少なくとも約90%のカルシウムチャネル活性の増加は、候補作用物質がカルシウムチャネル活性を活性化し、したがって候補作用物質はCaV1活性の活性剤であることを示す。

0121

適当な機能的アッセイは、関与する細胞型を考慮する当業者が容易に決定することができる。例えば、細胞生存、細胞増殖細胞分化及び/又は細胞活性化は、標準技術によって評価することができた。例えば、転写因子(NFκB又はNFATなど)の誘導、サイトカイン分泌又は細胞溶解能力は、当技術分野で公知の技術を用いて評価することができた。様々な造血細胞の免疫機能を評価するのに適するアッセイは、当技術分野で公知である。

0122

そのようなアッセイを実行する方法は、当技術分野で周知である(例えば、Short Current Protocols in Immunology: A Compendium of Methodsfrom Current Protocols in Immunology, 2005, John Wiley & Sons Inc. New Jersey;Mast Cells: Methods and Protocols, by Krishnaswamy and Chi, 2005, Humana Press;及びNeutrophil Methods and Protocols Series: Methods in Molecular Biology, Vol. 412, Quinn, et al. (Eds.) 2007, Humana Pressを参照)。

0123

本発明の特定の実施形態では、本方法は、電位作動型カルシウムチャネル活性の阻害剤である候補化合物を同定することを含む。本発明の特定の実施形態では、本方法は、CaV1活性の阻害剤である候補化合物を同定することを含む。本発明の特定の実施形態では、本方法は、CaV1.4活性のモジュレーターである候補化合物を同定することを含む。本発明の特定の実施形態では、本方法は、CaV1.4活性の阻害剤である候補化合物を同定することを含む。

0124

本発明の一部の実施形態では、スクリーニングする方法は、対象のCaV1スプライス変異体を発現するB細胞、T細胞、胸腺細胞又は脾細胞を候補治療剤と接触させること、及びカルシウムチャネル活性を阻害する候補作用物質の能力を評価することを含む。この実施形態によれば、カルシウムチャネル活性を阻害する候補作用物質は、免疫抑制剤として適する治療剤として選択することができる。

0125

本発明の特定の実施形態では、本方法は、CaV1活性の刺激物質である候補化合物を同定することを含む。本発明の特定の実施形態では、本方法は、CaV1.4活性の刺激物質である候補化合物を同定することを含む。

0126

本発明の一部の実施形態では、スクリーニングする方法は、対象のCaV1スプライス変異体を発現するB細胞、T細胞、胸腺細胞又は脾細胞を候補治療剤と接触させること、及びカルシウムチャネル活性を刺激する候補作用物質の能力を評価することを含む。

0127

治療剤の用途
本発明の一態様は、それに限定されないがCaV1スプライス変異体を含む標的の電位作動型カルシウムチャネルを発現する造血細胞の活性をモジュレートするための治療剤の使用を提供する。

0128

特定の実施形態では、治療剤は、リンパ系の造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にし、免疫機能をモジュレートするために用いることができる。特定の実施形態では、治療剤は、リンパ系の造血細胞で発現するCaV1スプライス変異体を標的にし、免疫機能をモジュレートするために用いることができる。一部の実施形態では、治療剤は、リンパ系の造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルの活性を阻害し、免疫応答を抑制するために(例えば、自己免疫疾患を処置するために、移植拒絶反応の危険を減少させるために)用いることができる。一部の実施形態では、治療剤は、CaV1スプライス変異体の活性を阻害し、免疫応答を抑制するために(例えば、自己免疫疾患を処置するために、移植拒絶反応の危険を減少させるために)用いることができる。一部の実施形態では、治療剤は、CaV1.4スプライス変異体の活性を阻害し、免疫応答を抑制するために(例えば、自己免疫疾患を処置するために、移植拒絶反応の危険を減少させるために)用いることができる。

0129

特定の実施形態では、治療剤は、骨髄系の造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にし、免疫機能をモジュレートするために用いることができる。

0130

一部の実施形態では、治療剤は、造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルの活性を増加させ、免疫応答を増加させるために(例えば、免疫不全対象において)用いることができる。一部の実施形態では、治療剤は、CaV1スプライス変異体の活性を増加させ、免疫応答を増加させるために(例えば、免疫不全対象において)用いることができる。一部の実施形態では、治療剤はCaV1.4スプライス変異体の活性を増加させ、免疫応答を増加させるために用いることができる。

0131

一部の実施形態では、治療剤は、T細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にし、したがって、T細胞活性をモジュレートするために用いることができる。一部の実施形態では、治療剤は、T細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にし、したがって、T細胞活性をモジュレートするために用いることができる。特定の実施形態は、抗原へのT細胞の結合を阻害するための、T細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にする治療剤の使用を提供する。一部の実施形態は、T細胞成熟を阻害するための、T細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にする治療剤の使用を提供する。そのような治療剤は、例えば、自己免疫疾患を処置するため、移植拒絶反応の危険を減少させるため、及び免疫系の抑制を必要とする他の障害を処置するために用いることができる、免疫抑制剤としての適用を有する。

0132

一部の実施形態では、治療剤は、B細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にし、したがって、B細胞活性をモジュレートするために用いることができる。一部の実施形態では、治療剤は、B細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にし、したがって、B細胞活性をモジュレートするために用いることができる。特定の実施形態は、BCRによって媒介される活性化及び/又はBCRによって誘導される増殖を阻害するための、B細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にする治療剤の使用を提供する。一部の実施形態は、B細胞成熟を阻害するための、B細胞で発現するCaV1.4スプライス変異体を標的にする治療剤の使用を提供する。そのような治療剤は、例えば、自己免疫疾患を処置するか抗体応答の発生を減らすため、及び免疫系の抑制を必要とする他の障害を処置するために用いることができる、免疫抑制剤としての適用を有する。

0133

本発明の特定の実施形態に従って処置することができる自己免疫疾患の例には、これらに限定されないが、炎症性リウマチ様関節炎橋本甲状腺炎悪性貧血炎症性腸疾患クローン病及び潰瘍性大腸炎)、乾癬腎線維症肺線維症肝線維症アジソン病I型糖尿病全身性エリテマトーデスSLE)、皮膚筋炎シェーグレン症候群多発性硬化症重症筋無力症ライター症候群及びグレーブス病が含まれる。これらの疾患ごとに、応答の臨床測定項目を測定することができる。例えば、疼痛の低減、組織(例えば、関節)の炎症の低減、組織(例えば、腎臓)機能の改善、又は食物消化する能力の向上は、成功した免疫抑制の指標の役目をすることができる。

0134

特定の実施形態は、公知の抗炎症剤又は免疫抑制剤と併用した、造血細胞で発現する電位作動型カルシウムチャネルを標的にする治療剤の投与を企図する。特定の実施形態は、公知の抗炎症剤又は免疫抑制剤と併用した、T細胞のCaV1.4スプライス変異体を標的にする治療剤の投与を企図する。特定の実施形態は、公知の抗炎症剤又は免疫抑制剤と併用した、B細胞のCaV1.4スプライス変異体を標的にする治療剤の投与を企図する。免疫抑制剤の例には、非ステロイド系抗炎症剤ジクロフェナクジフルニサルエトドラクフルルビプロフェンイブプロフェンインドメタシンケトプロフェンケトロラクナブメトンナプロキセンオキサプロジンピロキシカムスリンダクトルメチンセレコキシブ又はロフェコキシブなど)、ステロイドコルチゾンデキサメタゾンヒドロコルチゾンメチルプレドニゾロンプレドニゾロンプレドニゾン又はトリアムシノロンなど)及び免疫抑制剤(シクロスポリンタクロリムスミコフェノール酸又はシロリムスなど)が含まれる。他の例には、生体応答調節剤(Kineret(登録商標)(アナキンラ)、Enbrel(登録商標)(エタナーセプト)又はRemicade(登録商標)(インフリキシマブ)など)、疾患修飾性抗リウマチ薬DMARD)(Arava(登録商標)(レフルノミド)など))、Hyalgan(登録商標)(ヒアルロナン)及びSynvisc(登録商標)(ヒランG−F20)が含まれる。

0135

本発明の特定の実施形態は、免疫不全対象において免疫応答を増加させるために、例えば免疫不全対象において日和見感染を処置又は予防するために、造血細胞で発現するCaV1スプライス変異体などの電位作動型カルシウムチャネルの活性を増加させる治療剤の使用を提供する。免疫不全対象は、日和見感染、例えばウイルス真菌原生動物又は細菌による感染、プリオン疾患及び特定の新生物により感受性である。免疫不全とみなすことができる者には、これらに限定されないが、AIDS(又はHIV陽性)の対象、重症複合型免疫不全(SCID)の対象、糖尿病患者移植を受け、免疫抑制薬をとっている対象、及びがんのための化学療法を受けている対象が含まれる。免疫不全個体には、がんの大部分の形(皮膚がん以外)、鎌状赤血球貧血嚢胞性線維症の対象、脾臓を持たない対象、末期腎臓疾患透析)の対象、及び過去1年以内に丸薬又は注射によって頻繁にコルチコステロイドをとっている対象も含まれる。重症肝臓又は心臓の疾患を有する対象も、免疫不全であってよい。

0136

本明細書に記載される本発明のより深い理解を得るために、以下の実施例を示す。これらの実施例は、本発明の例示的実施形態を記載することを意図し、本発明の範囲を限定することを意図するものでは決してないことが理解されよう。

0137

(例1):CAV1.4カルシウムチャネルは、T細胞の受容体シグナル伝達及びナイーヴT細胞のホメオスタシスを調節する
細胞生物学でのCav1.4の生理機能を判断するために、以下の実験を実行した。

0138

実験方法
全RNA抽出及びRT−PCR。製造業者によって指示される通りにTrizol(登録商標)試薬(Invitrogen)を用いて、様々な試料から全RNAを抽出した。単離したRNAをDNアーゼIで処理して、混入DNAを除去した。全RNAの1マイクログラムを用いて、ランダムプライマー及びスーパースクリプトII(Invitrogen)で第1の鎖cDNAを合成した。組織でCav1.4を検出するために、最初のPCRをセンスプライマー(5’−CATACTGGAGGAAAGCCAGGA−3’)及びアンチセンスプライマー(5’−TGGAGTGTGTGGAGCGAGTAGA−3’)で実施した。以降のネステッドPCR増幅は、センスプライマー(5’−GACGAATGCACAAGACATGC−3’)及びアンチセンスプライマー(5’−CAAGCACAAGGTTGAGGACA−3’)で行った。Cav1.4突然変異mRNAを検出するために、第1回目のPCRをセンスプライマー(5’−CATACTGGADGGAAAGCCAGGA−3’)及びアンチセンスプライマー(5’CGTCCCTTTCAGCAAGAGAA−3’)で実施した。第2のネステッドPCRは、センスプライマー(5’−GCCCATAACTTCGTATAATGTATGC−3’)及びアンチセンスプライマー(5’−CAAGCACAAGGTTGAGGACA−3’)で実施した。

0139

抗体(Ab)。CD3e(2C11)、CD4(GK1.5)、CD8a(53−6.7)、CD8b(53.58)、TCRβ(H57−597)、CD19(ebio1D3)、CD24(M1/69)、CD25(PC61.5)、CD44(IM7)、CD62L(MEL−14)、CD69(H1.2F3)、CD127(A7R34)、Thy1.1(HIS51)、Thy1.2(53−2.1)、CD45.2(104)、PD−1(J43)、PD−L1(MIH5)及びCCR7(EBI−1)に対するフローサイトメトリーのために用いたモノクローナル抗体は、eBioscienceから購入した。以下の抗体を、イムノブロッティングのために用いた:ウサギポリクローナル抗CaV1.4(McRory et al., 2004)、抗ホスホ−p44及びp42MAPK(9101、Cell Signaling)、抗ERK2(sc−154、Santa Cruz)、抗ホスホ−JNK(9251、Cell Signaling)、抗JNK(9252、Cell Signaling)、抗NFATc1(7A6、Thermo Scientific)、抗GAPDH(MAB374、Chemicon)及び抗HDAC1(10E2、Santa Cruz)。

0140

骨髄移植実験。骨髄(BM)細胞は、Thy1.1野生型(Thy1.1+CD45.2+)又はCacna1f−/−(Thy1.2+CD45.2+)マウスの大腿骨抽出物から調製した。成熟T細胞をビオチン化Thy1.1又は抗Thy1.2Abで染色し、その後、ストレプトアビジン連結Dynabeads(Invitrogen)で枯渇させた。次に野生型及び突然変異体のBM細胞を50:50で混合し、その後亜致命的に照射された(1000ラド)CD45.1+宿主(Thy1.2+CD45.1+)の静脈内に移した。脾臓及び胸腺からの細胞を、養子移入の30日後に回収した;Thy1.1、Thy1.2及びCD45.2は、野生型及び突然変異体のドナー細胞を識別するための根拠であった。

0141

マウス。前に記載(Mansergh et al., 2005)のCacna1f−/−マウスを、少なくとも13世代、C57BL/6J(B6)バックグラウンドへと繁殖させた。B6、B6.PL−Thy1a/Cy(Thy1.1+)、B6.SJL−Ptprca Pep3b/BoyJ(Ly5.1+)及びB6.Rag1−/−を、Jackson Laboratory(Bar Harbor、ME)から得た。全ての試験は、University of British Columbiaのアニマルケア委員会及びCanadian Council on Animal Careの両方によって設定されたガイドラインに従った。

0142

フローサイトメトリー。全てのAbインキュベーションは、上で行った。アネキシンV−PE(BD Biosciences)、抗Bcl−2(3F11;BD Biosciences)、及びアイソタイプ対照Abの染色は、前に記載(Priatel et al., 2000、2006)の通りに実行した。データは、FACScan若しくはFACSCalibur及びCellQuestソフトウェア(BD Biosciences)又はLSRII及びFACSDiVaソフトウェア(BD Biosciences)のいずれかで得た。データは、Flowjoソフトウェア(Treestar,Inc)で分析した。

0143

Ca2+流量アッセイ。2%FCS含有HBSS(ハンクス平衡塩類溶液)中の脾細胞又は胸腺細胞(細胞数107個/mL)を、1μMのFluo−4、2μMのFura Red及び0.02%のプルロニック(全てInvitrogenから)で、室温で45分間標識した。洗浄後、細胞を氷上で20分間、CD44−APC、CD8−APC−eFluor780(eBioscience)及びCD4−PE Abで染色した。試料をRPMI(約0.4mMのCa2+を含有する)に懸濁させ、37℃で15分間予熱した。前に記載(Liu et al., 1998)の通りに、タプシガルジン(1μM)及びイオノマイシン(1μg/mL)による刺激及び遊離の細胞外Ca2+(0.5mM)の戻し添加を実施した。細胞外のCa2+のキレート化を、0.5mM EGTA含有RPMI培地の補充によって実行した。TCR刺激のためには、5μg/mLのビオチン化CD3ε Abでプレコートした脾細胞(クローン145−2C11;eBioscience)を、20μg/mLのストレプトアビジンの添加によって活性化した。Ca2+流量データは、FACSDivaソフトウェア又はBD FACSCaliburとCellQuestソフトウェアで、BD LSRIIフローサイトメーターで得、Flowjo(Treestar,Inc)で分析し、指示されたT細胞サブセットで電子ゲーティングし、対時間のFluo−4/Fura Red比をプロッティングした。

0144

電気生理学的アッセイ。WT及びCacna1f−/−マウスのリンパ節及び脾臓から生成された単細胞懸濁液をCD44(IM7)、CD4(GK1.5)及びCD8a(53−6.7)Abで染色し、その後、CD44loCD4+及びCD8+T細胞をBDFACSAriaで単離した。選別されたCD44loT細胞の大多数(>99%)はCD62Lhiであったので、ナイーヴとみなされた。TCR刺激は、Ca2+流量アッセイについて記載されるように実施した。Ca2+チャネル遮断実験については、細胞をCaV1.3及びCaV1.4の外部ドメインに特異的なAb(Santa Cruz;sc−32070)とプレインキュベートした。全細胞パッチクランプ記録及び分析は、Axopatch 200B増幅器と、pClamp10ソフトウェア(Axon Instruments)で実行した。パッチ電極は、水平マイクロピペットプラー(Sutter Instruments)の、薄肉ホウ珪酸ガラス(World Precision Instruments)から引き抜いた。細胞内溶液充填したとき、電極は4〜8MΩの抵抗を有した。全細胞記録の間、アナログ容量補償及び80%直列抵抗補償を用いた。単一パルス記録のためには、10秒間隔で−80mVの保持電位から+10mVへ細胞を脱分極させ、P/4リークサブトラクション手法を用いた。ピーク電流振幅を対応する細胞容量値へ標準化した後に、電流密度は提示される。I−Vの関係を得るために、−80mVの保持電位での−130から70mVへの200msランプ波プロトコル及びP/4リークサブトラクション手法を用いた。データを50kHzでサンプリングし、10kHzでフィルター処理し、全細胞記録を室温(20℃〜22℃)で実施した。細胞外溶液は100mMのBaCl2、10mMのHEESを含有し、NaOHでpH7.4に調整した。ピペットで用いた細胞内溶液は140mMのTEA−Cl、5mMのEGTA、10mMのHEPES、1mMのMgATP2を含有し、TEA−OHでpH7.4に調整した。

0145

ホスホ−フローサイトメトリーシグナル伝達。胸腺細胞は、刺激の前に30分間、10mMのHEPESと一緒にHBSS中でインキュベートした。細胞を上の通り指示された時間刺激し、2%ホルムアルデヒドで10分間固定し、遠心分離によってペレットにし、−20℃の90%メタノールで一晩透過性化した。STAT5リン酸化の判定のために、透過性化された細胞を、AlexaFluor647(BD Biosciences)にコンジュゲートさせた抗STAT5(pY649)mAb、抗CD8α−PE及び抗CD4−PE−Cy7で、室温で1時間処理した。記載される(Priatel et al., 2002)ように、ERK活性のフローサイトメトリー計測を実施した。

0146

イムノブロッティング。CaV1.4を検出するために、脾細胞をイムノブロットによって分析した。或いは、EasySepマウスT細胞濃縮キット(StemCell Technologies,Inc.)で、T細胞を脾細胞調製物から単離した。膜タンパク質を単離し、前に報告される(Woodard et al., 2008)ように、イムノブロッティングの前に試料間のタンパク質量を標準化した。一次Abの結合は、Alexa680−コンジュゲート抗ウサギIgGAb(Li−Cor Biosciences)で検出した。タンパク質バンドは、Odyssey赤外線画像化システム(Li−Cor Biosciences)で可視化した。シグナル強度は、Odysseyソフトウェアで定量化した。シグナル伝達分析のために、指示された時間、胸腺細胞をTCR刺激(上記のように)によって活性化した。活性化のための陽性対照として、37℃で10分間、100ng/mLのPMAと一緒に胸腺細胞をインキュベートした。Ras活性を、前述(David et al., 2005)の通り評価した。リン酸化された全ERK及びJNKを、イムノブロッティングによって検出した。リン酸化の増加倍率は、総タンパクの比として表し、刺激されていない野生型対照に標準化した。

0147

NFAT可動化アッセイ。WT又はCacna1f−/−マウスの胸腺からの単細胞懸濁液を調製し、プレート結合CD3ε(145−2C11)Ab(10μg/ml)及び可溶性CD28(1μg/ml)と一緒に、又は培地単独で16時間インキュベートした。RIPA緩衝液で全細胞を10分間溶解した。核及び細胞質の分画をNE−PER核及び細胞質抽出キット(Thermo Scientific)で調製し、イムノブロットによって分析した。一次Abの結合は、上記のように検出した。活性化の増加倍率は、適当な負荷対照の比として表し、活性化されていない野生型対照に標準化した。

0148

ナイーヴT細胞生存アッセイ。WT(Thy1.1+)及びCacna1f−/−(Thy1.2+)のCD44loCD4+及びCD8+のT細胞を、上記の電気生理学的アッセイに記載される通りに選別した。精製したWT及び突然変異体のナイーヴCD4+及びCD8+のT細胞を同等比(1:1:1:1)で混合し、1ウェルにつき200,000個の総細胞を96ウェル平底プレートで培養した。細胞は、mIL−7(eBioscience)の指示量で処理したか、10μg/mLのCD3(145−2C11)Abでプレコートされたウェル中で培養した。24時間後、CD8及びThy1.1 Abで試料を標識し、室温で15分間、Ca2+含有緩衝液中でアネキシンV−Alexa647(Southern Biotech)と一緒にインキュベートし、その後BDFACSCaliburでデータを取得することによって生存力を判定した。

0149

養子移入実験。ナイーヴT細胞移入については、WT(Thy1.1+)及びCacna1f−/−(Thy1.2+)のCD44loCD4及びCD8のT細胞を上記の電気生理学的アッセイに記載される通りに選別し、1:1:1:1の比で混合し、カルボキシフルオレセインスクシンイミジルエステル(CFSE)(Invitrogen)で蛍光標識し、Rag1−/−宿主に同時注入した。移入の1週間後、脾細胞を単離し、ドナーWT及び突然変異体T細胞を識別するための関連Abで染色した。

0150

細菌感染及び抗原特異的T細胞の検出。rLM−OVA(オボアルブミンを発現するリステリアモノサイトゲネス(Listeria monocytogenes))の約104コロニー形成単位(CFU)で、マウスを静脈内(i.v.)感染させた。脾細胞を、CD8α(53−6.7)及びCD44(IM7)Ab並びにH−2kbーOVA四量体(iTagMHC四量体、Beckman Coulter)で染色した。細胞内サイトカイン染色及び細胞傷害性アッセイを記載されている(Priatel et al., 2007)通りに実施した。

0151

統計分析。ほとんどの分析について、統計的有意性は対応のないスチューデントt検定で判断した。電気生理学的アッセイについては、統計的有意性は反復のない2要因計画ANOVA検定で測定した。

0152

結果:
CaV1.4欠損はCD4+及びCD8+T細胞リンパ球減少、並びに自発的T細胞活性化をもたらす
野生型(WT)マウスでCaV1.4発現を特徴づけるために、RNA分析を実施し、胸腺、脾臓及び末梢のCD4+及びCD8+T細胞での発現を明らかにした(図1Aを参照)。発生中の及び成熟したT細胞でのCaV1.4発現を記載した以前の観察は、Cacna1f−/−マウスがT細胞表現型を提示するかどうかの調査につながった。Cacna1f−/−マウスは、終止コドンを挿入し、早期にCacna1f翻訳を終了する遺伝子ターゲッティングを通して以前に生成された(Mansergh et al., 2005)。Cacna1f−/−マウスでの遺伝子ターゲッティングを検証するために、Cacna1f−/−マウスでloxP部位を運ぶ破壊されたCaV1.4転写産物を特異的に検出する、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)を実施した(図1B)。さらに、CaV1.4抗体(Ab)ブロッティングは、Cacna1f−/−の脾臓全細胞の溶解物でタンパク質喪失を明らかにした(図2A)。マウス脾細胞とWeri網膜芽細胞腫細胞との間のCaV1.4タンパク質サイズの不一致は、代替スプライシング(Kotturi and Jefferies, 2005)又は細胞型特異的翻訳後修飾の結果であるかもしれない。CaV1.4がT細胞の原形質膜に存在するかどうか確立するために、WT及びCacna1f−/−の脾臓T細胞の表面をビオチン化し、ストレプトアビジン結合ビーズ免疫沈降物をCaV1.4 Abでブロットした(図2B)。WTのT細胞でのCaV1.4サイズのバンドの特異的検出は、CaV1.4チャネルがT細胞表面に発現することを示す。

0153

機能的CaV1.4チャネルを欠く胸腺細胞の分析は、T細胞成熟へのいくつかの変化を明らかにした。Cacna1f−/−胸腺でのCD4+とCD8+単一陽性(SP)胸腺細胞の比は、CD8+系の方へわずかにそれ(図2C)、CD24loTCRβhiとして区別された成熟胸腺細胞の割合は、WTに対して低下した(図2D)。T細胞発生に及ぼすCaV1.4欠損の影響も、成熟したCD4+SP胸腺細胞数での50%の減少にも反映されたが、CD8+SP胸腺細胞数はほとんど不変だった(図2E)。しかし、Cacna1f−/−二重陽性(DP)及びTCRβ+SP亜集団の上での様々な成熟及び活性化マーカーの発現は、WTに緊密に対応し、TCRβ、CD44、CD69及びCD62Lの同程度の量を発現した(図3)。総合すると、これらの知見は、CaV1.4機能が陽性選択、特にCD4+SP系の分化を促進することを示唆する。

0154

脾臓、リンパ節(LN)及び末梢血を含む末梢リンパ系コンパートメントの検査は、Cacna1f−/−が、WTマウスに対してCD4+T細胞の頻度の低下及びCD4+とCD8+T細胞の比の低下を示すことを明らかにした(図2F)。さらに、Cacna1f−/−マウスは、脾臓(図2G)及びLN(図4)細胞の回復に基づき、CD4+T細胞、CD8+T細胞及びB細胞サブセットに著しくリンパ球減少性であることがわかった。さらに、Cacna1f−/−マウスでの末梢CD4+T細胞の喪失は、CD8+T細胞よりかなり劇的だった。Cacna1f−/−T細胞数の低下と関連して、CD4+TCRβ+及びCD8+TCRβ+T細胞の両方は、自発的な急性のT細胞活性化の徴候を示し、増加した量のCD44、CD122、並びにプログラム死(PD)−1及び低減されたCD62Lを表した(図2H)。要約すると、これらの知見は、CaV1.4依存性Ca2+シグナル伝達が、ナイーヴCD4+及びCD8+T細胞のホメオスタシス及び静止のために必須であることを実証する。

0155

CaV1.4は、TCRによって誘導され、貯蔵によって作動されるサイトゾルの遊離Ca2+の上昇のために非常に必要とされる
サイトゾルCa2+を測定するために指標色素を負荷され、CD44lo(ナイーヴ)又はCD44hi(記憶)CD4+及びCD8+T細胞応答の識別のためにCD4及びCD8 AbとCD44 Abで標識されたWT及びCacna1f−/−脾細胞(図5A)を、Cacna1f−/−マウスでCa2+輸送欠陥を調査するための指示されたアゴニストで刺激した。細胞内貯蔵からのCa2+放出が、原形質膜チャネルを通してCa2+流入を媒介する能力があるかどうか判断するために、脾臓T細胞をタプシガルジンで処理した(図5B)。ERのCa2+−ATPアーゼの阻害剤であるタプシガルジンは、筋形質及び小胞体にCa2+をポンプ輸送する細胞の能力を遮断し、続いて原形質膜結合Ca2+チャネルを活性化し、細胞外からのCa2+流入を引き起こすことによってサイトゾルのCa2+濃度の上昇を誘導する(Thastrup et al., 1990)。意外なことに、Cacna1f−/−CD44loCD4+T細胞は、タプシガルジン刺激の結果サイトゾルCa2+の増加の大きな低下を示し、Cacna1f−/−CD44lo及びCD44hiCD8+T細胞もそれらのWT対応物に対して著しい減少を示した(図5B)。他方、Ca2+キレート化剤エチレングリコール四酢酸(EGTA)の添加を通して実証されるように、CD4+及びCD8+T細胞からのCa2+流出は、CaV1.4の欠損によって損なわれないようであった。ナイーヴCD4+T細胞の間の比較と対照的に、WT及びCacna1f−/−CD44hiCD4+T細胞は非常に類似したCa2+応答を示した。合わせて、これらの観察は、SOCEのためにCaV1.4チャネルがCD44loCD4+T細胞では極めて必要とされ、CD44lo及びCD44hiCD8+T細胞ではより少ない程度で必要とされることを実証する。

0156

CaV1.4チャネルがTCRシグナル伝達を調節するであろうかどうか調査するために、ビオチン化CD3 AbでプレコートしたWT及び突然変異体脾細胞を、ストレプトアビジン(SA)添加によって活性化した。WTのT細胞では、TCR架橋はサイトゾルCa2+濃度を急速に上昇させ、持続した期間中、上昇を維持させた(図5C)。タプシガルジン処理で観察された応答と逆に、Cacna1f−/−CD4+及びCD8+T細胞の両方は、それらの表面CD44表現型に関係なく、TCR刺激に非常に弱く応答した。TCR応答でなくタプシガルジンについてのCD4+及びCD8+T細胞のCaV1.4機能に対する差別的依存の根拠は、不明である(図5B)。さらに、Cacna1f−/−T細胞、特にCD44loCD4+T細胞サブセットは、イオノマイシン処理の結果WTに対して大きく低下したピークCa2+濃度に到達した。イオノマイシンはそのイオノフォア特性を通してサイトゾルCa2+濃度を増加させ、細胞内Ca2+貯蔵を放出し、その後原形質膜Ca2+チャネルの開口及び細胞外からのCa2+流入を刺激する(Morgan and Jacob, 1994)。イオノマイシン応答がCacna1f−/−T細胞で大いに鈍くなるとの知見は、CaV1.4機能が細胞内Ca2+の貯蔵に寄与するか、細胞内貯蔵からのその放出の後のCa2+の輸入のために重要であることを示唆する。

0157

CaV1.4がCa2+応答に関与する前記の過程の1つ又は両方を媒介するかどうか判断するために、細胞外Ca2+がEGTAによってキレート化され、Ca2+取込みを防止し、それによって細胞内貯蔵からのCa2+放出を開放するときの、TCR刺激の後のCa2+応答をモニターした。EGTAの存在下でTCRライゲーションの後に観察された一過性のサイトゾルCa2+上昇は、WTに対してCacna1f−/−T細胞で減少することがわかった(図5D)。さらに、原形質膜を越えるCa2+流入を促進する細胞外Ca2+の過多は、WTのT細胞で劇的なサイトゾルCa2+の急増をもたらしたが、Cacna1f−/−T細胞による増加は著しく少なかった。さらに、CaV1.4が胸腺細胞でも機能し、TCR刺激が細胞外Ca2+の不在下で実施されたときに、サイトゾルCa2+の上昇にとって重要であることが判明した(図6)。

0158

CaV1.4が細胞へのCa2+流入を調節することを検証するために、パッチクランプ実験で担体イオンとしてバリウム(Ba2+)を使用することによって、TCR刺激の後にチャネル電流をモニターした。Ca2+模倣剤として用いられるBa2+は、(1)Ca2+チャネルを通してより高いコンダクタンスを有すること、(2)カリウムチャネルを効率的に遮断すること、及び(3)Ca2+流入と関連する二次シグナル伝達を減少させることによって電流を増強するので、いくつかの重要な利点を提供する。Cacna1f+/+及びCacna1f−/−CD44loCD4+及びCD8+T細胞でのCa2+電流は、−80mVから+10mVまでの単一のスイーププロトコルで特徴づけた。電流は、TCR架橋の後にWTで検出されたが突然変異体T細胞では検出されなかった(図7A及び7B)。L型チャネルが原形質膜で機能するかどうか判断するために、TCRによって誘導された内向き電流を、外部ドメイン特異的CaV1α1サブユニットAbの存在下又は不在下で比較した。WTのCD44loCD4+及びCD8+T細胞へのAbの添加は、TCR刺激の後に観察された内向き電流を遮断することが見出された(図7C)。さらに、対照のヤギAbによる処理は、内向き電流に及ぼす作用を示さなかった。外部ドメインCaV1α1サブユニットAbがCaV1.4を認識することを検証するために、WT及びCacna1f−/−脾細胞抽出物を、外部ドメインCaV1α1サブユニットAbと一緒にインキュベートし、免疫沈降物をCaV1.4 Abでブロットした(図7D)。Cacna1f−/−細胞でなくWTでのCaV1.4バンドの特異的検出は、CaV1.4がTCRライゲーションによるCa2+流入のためのパイプの役目をするとの結論を支持する。

0159

WT及びCacna1f−/−T細胞でのTCRによって誘導されるCa2+電流の型をさらに特徴づけるために、ランプ波プロトコルを用いてTCR架橋後のI−V曲線を測定した(図7E及び7F)。I−V関係のピーク電位(Vmax)は、WTのCD44loCD4+及びCD8+T細胞についてそれぞれ16.3±5.2mV(n=5)及び24.4±3.3mV(n=5)であった。改変ボルツマン適合度から得られた半活性化電位(Va)は、CD4+T細胞については−0.2±4.7mV(n=5)、CD8+T細胞については1.3±3.5mV(n=5)であった。それらのVa値は、異種系で発現するL型CaV1.4チャネルの特性を検討する以前の報告と同等だった(Baumann et al., 2004; McRory et al., 2004)。対照的に、Cacna1f−/−CD4+及びCD8+T細胞は、ランプ波に応じて内向き電流を示さなかった(図7G及び7H)。総合すると、これらのデータは、CaV1.4がTCRシグナル伝達によって作動されること、並びに発生中の及びナイーヴT細胞で細胞内Ca2+貯蔵を補充する役目をすることができることを示唆する。

0160

CaV1.4機能は、Ras−ERK活性化及びNFAT可動化を調節する
CaV1.4チャネルが、T細胞の生存及び分化の制御に深く関係している経路、Ras−MAPKシグナル伝達に影響を及ぼすかどうかに対処するために(Alberola-Ila and Hernandez-Hoyos, 2003)、TCR刺激後のこれらの下流エフェクター活性化状態を測定する試験を開始した。Rasシグナル伝達については、WT及びCacna1f−/−胸腺細胞をTCR Abで刺激し、その後、Raf−1−GST融合タンパク質によるRas−GTP沈殿によってRas活性化を評価した(図8A)。Cacna1f−/−胸腺細胞は、野生型細胞と比較して50%より少ないRas−GTPを誘導することがわかった。対照的に、ジアセイル(diaceyl)グリセロール(DAG)類似体PMAで細胞が刺激されたときの遺伝子型の間で、活性化されたRasの量はかなり同等だった。次に、TCR刺激後の指示された時間における全胸腺細胞での下流作用性のMAPキナーゼERK及びJNKの活性化の分析を実施した(図8B)。TCR架橋後のERK活性化の強度及び持続時間は、WTと比較してCacna1f−/−胸腺細胞で低減された。しかし、TCR刺激後のWTとCacna1f−/−胸腺細胞との間でのJNKリン酸化の比較は、わずかな差だけを明らかにした。対照的に、細胞遺伝子型に関係なく、PMA処理は強力なERK及びJNKリン酸化を誘導することが見出された。総合すると、これらの試験は、CaV1.4欠損がERKの活性化に選択的に影響を及ぼすことを明らかにする。ERK活性化がCacna1f−/−成熟SP胸腺細胞で影響を受けるかどうか評価するために、TCR Ab又はPMA処理による刺激の前後に、ホスホフローサイトメトリーでERK活性を評価した(図8C)。Cacna1f−/−CD4+及びCD8+SP胸腺細胞は、PMA刺激でなくTCR刺激の結果、WTと比較して低減されたERK活性化を示した。

0161

胸腺細胞の発生及びT細胞分化の重要な調節因子であるNFATタンパク質はリン酸化され、静止T細胞の細胞質に主に存在する(Oh-hora, 2009)。T細胞受容体刺激の結果、Ca2+シグナルセリントレオニンホスファターゼカルシニューリンの活性化を誘導し、NFAT脱リン酸化触媒し、核へのその以降の転位を引き起こす。TCRライゲーションの後の欠損Ca2+放出がCacna1f−/−胸腺細胞でNFATの転位及び活性化に影響を及ぼすかどうか判断するために、WT及びCacna1f−/−胸腺細胞のサイトゾル及び核の分画でのNFATc1の量を調べた(図8D)。Cacna1f−/−胸腺細胞は、WT細胞と比較してより少ない核NFATc1を有することが見出された。合わせて、これらの実験は、CaV1.4依存性Ca2+流入が、NFAT及びERK経路の活性化を調節することを実証する。

0162

T細胞内在性のCaV1.4機能が、正常なT細胞ホメオスタシスのために必要とされる
T細胞でのCaV1.4機能の喪失が障害性のT細胞発生及び/又は末梢T細胞の維持にそれ自体寄与するかどうか判断するために、同数のT細胞枯渇WT(Thy1.1+Ly5.2+)及びCacna1f−/−(Thy1.2+Ly5.2+)骨髄が照射された類遺伝子性の(Ly5.1+)宿主に移された、骨髄移入実験を実施した。移入の1カ月後、胸腺及び脾臓でのドナー細胞頻度(Ly5.2+)の評価は、Cacna1f−/−骨髄細胞が、宿主のT細胞再構成に関するWTとの競合で非常に劣ることを明らかにした(図9A)。胸腺及び末梢でのWTドナーのCD4+及びCD8+T細胞の頻度は、それぞれCacna1f−/−のCD4+及びCD8+T細胞のそれより実質的に高かった(図9A及び9B)。さらに、CD44loとCD44hiCD4+及びCD8+T細胞集団の比の比較は、Cacna1f−/−の脾臓ドナーT細胞が、野生型のドナーT細胞に対して記憶表現型の方へ傾くことを示した(図9C)。さらに、これらの実験は、Cacna1f−/−マウスでのCacna1f−/−CD44hiT細胞の高い頻度が、リンパ球減少の結果でなく、Cacna1f−/−CD44loT細胞の維持の失敗によるものであることを示唆する。合わせて、これらの結果は、効果的なT細胞再構成のために必要である、T細胞の祖先及び/又は成熟T細胞でのCaV1.4の細胞内在性の機能を実証する。

0163

CaV1.4は、ナイーヴT細胞のホメオスタシスの重要な調節因子である
Cacna1f−/−マウスがリンパ球減少性であること、及び残りのT細胞の大部分は活性化された表現型又は記憶表現型を有するとの知見は、CaV1.4機能がナイーヴT細胞の維持のために必須であることを示唆した。さらに、CD44発現に基づくT細胞サブセットの比較は、Cacna1f−/−マウスがWTに対してCD44loT細胞の激しい喪失を示すが、CD44hiT細胞数への影響はかなり少ないことを明らかにした(図10A及び10B)。細胞代謝回転速度コホート間で異なるかどうか判断するために、WT及びCacna1f−/−T細胞を、アポトーシスマーカーアネキシンVで染色した(図10C)。Cacna1f−/−のCD44hiでなくCD44loT細胞は、それらのWT対応物に対して増強されたアネキシンV反応性を示した。Cacna1f−/−CD44loT細胞の表面の表現型調査は、それらが成熟しているようであり、CD62L、TCRβ及びCD69発現に関してWTのナイーヴT細胞に似ていることを示した(例えば図10Dを参照)。合わせて、これらのデータは、Cacna1f−/−マウスでのCD44loT細胞の限定された数は、少なくとも一部、それらの低下した適応度の結果であることを示唆する。

0164

IL−7受容体(IL−7R)、IL−7Rα(CD127)のヘテロダイマー、及び一般的なγ−鎖(CD132)を通してのシグナル伝達は、ナイーヴT細胞のホメオスタシスで支配的な役割を演じ、マウス及びヒトの両方でのIL−7又はIL-7Rのいずれかの喪失は、T細胞リンパ球減少及び重症の免疫不全をもたらす(Surh and Sprent, 2008)。したがって、Cacna1f−/−CD44loT細胞でのIL−7R発現を調査した(図10E)。Cacna1f−/−CD44loT細胞は、WTのCD132発現ではなくWTのCD127の量のわずか約50%を発現することが見出された。WTとCacna1f−/−のCD4+及びCD8+TCRβ+SP胸腺細胞との間のアネキシンV反応性及びIL−7Rの分析は、末梢CD44loT細胞の比較について上記したのと類似した知見を明らかにした(図11)。減少したCD127発現にもかかわらず、Cacna1f−/−のCD44loCD4+及びCD8+T細胞は、生存促進タンパク質Bcl−2のWT量を提示した(図10F)。これらの知見は、CaV1.4が一部CD127調節を通してナイーヴT細胞の適応度に影響を及ぼすことができることを示唆する。

0165

CaV1.4は、生存シグナル伝達及びホメオスタシスによって誘導されるT細胞増大を促進する
CaV1.4欠損及びIL−7Rα発現でのその同時低下が機能的に有意であるかどうか判断するために、その下流エフェクターSTAT5のリン酸化状態を追跡することによってIL−7Rシグナル伝達をモニターした(図12A)。WT及びCacna1f−/−のCD4+及びCD8+SP胸腺細胞を、IL−7の様々な用量で刺激し、ホスホ−Y647 STAT5特異的Abで染色した。Cacna1f−/−のCD4+及びCD8+SP胸腺細胞は、試験した全てのIL−7用量において、WTと比較してSTAT5リン酸化の顕著な低減を示した。次に、CaV1.4欠損がT細胞生存を促進するIL−7の能力に影響を及ぼすかどうかを調査した。WT及びCacna1f−/−のCD44loT細胞を細胞選別によって単離し、指示濃度のIL−7を有する培養に入れ、24時間後にアネキシンV染色を通してそれらの生存力を評価した(図12B)。Cacna1f−/−CD44loT細胞は、in vitroでそれらの生存を支持するためにIL−7を利用する能力において、WTよりかなり劣ることが見出された。さらに、24時間のex vivo培養のためにTCR Abでコーティングされたウェルに入れたとき、Cacna1f−/−CD44loCD4+T細胞はWTに対して低下した生存を示した(図12C)。総合すると、これらの知見は、IL−7又はTCRのいずれかのシグナル伝達の調節を通して、CaV1.4チャネルタンパク質がナイーヴT細胞の生存に影響を与えることを示唆する。

0166

ナイーヴT細胞コンパートメントのサイズは、IL−7及び自己ペプチド主要組織適合複合体(MHC)分子両方の利用可能性によって制限される(Surh and Sprent, 2008)。Cacna1f−/−CD44loT細胞の増殖能力をin vivoで検査するために、WT(Thy1.1+)及びCacna1f−/−(Thy1.2+)のCD44loCD4+及びCD8+T細胞を精製し、1:1:1:1の比で混合し、カルボキシフルオレセインジアセテートスクシンイミジルエステル(CFSE)で標識し、先天的リンパ球減少のRag1−/−宿主に注入した(図12D)。in vivoで7日の間存在した後に、ドナーT細胞を回収し、CFSE希釈を通してそれらの細胞性増殖を評価した(図12E)。類遺伝子性のマーカーThy1.1を用いることにより、回収されるドナーWT細胞の割合がCacna1f−/−細胞よりかなり大きいことが判明した。IL−7及び自己ペプチド−MHC分子からのキューにおそらく応答するドナーT細胞での電子ゲーティングによって(Kieper et al., 2005)、Cacna1f−/−CD4+及びCD8+T細胞は、WTのCD4+及びCD8+T細胞より少ない細胞分割を経たことが見出された(図12F)。総合すると、これらの試験は、ホメオスタシス及び生存キューに適切に応答するために、細胞内在性のCaV1.4機能がT細胞に重要であることを示唆する。

0167

CaV1.4機能は、機能的なCD4+及びCD8+T細胞免疫応答のために必要である
免疫応答でのCaV1.4機能の必要条件を調査するために、WT及びCacna1f−/−マウスにオボアルブミンを発現する組換え体リステリア・モノサイトゲネス(rLM−OVA)を抗原投与した。Cacna1f−/−マウスは、rLM−OVAによる抗原投与の結果、実質的に減少した数のOVA反応性CD8+T細胞を生成した(図13A及び13B)。機能的抗原特異的CD4+及びCD8+T細胞の数は、WTに対してCacna1f−/−マウスで大幅に低減した(図13C及び13D)。さらに、IFN−γ生産CD8+T細胞エフェクター総数も、Cacna1f−/−マウスで減少した(図13E)。次に、rLM−OVAに感染したWT及びCacna1f−/−マウスからの精製CD8+T細胞の細胞溶解性機能を評価した(図13F)。Cacna1f−/−マウスは、WTと比較して、抗原特異的CTLを生成する、大いに弱められた能力を示した。合わせて、これらの試験は、生産的なCD4+及びCD8+T細胞応答を開始させるために、CaV1.4が重要であることを示す。

0168

考察:
CaVチャネルは興奮細胞でCa2+流入を制御する主要な通路であり、筋収縮ニューロンシグナル伝達及び遺伝子転写を含む多数の過程を調節する(Feske, 2007)。しかし、リンパ球などの非興奮性細胞でのCaVチャネルの生物学的役割は、十分に規定されていない。鈍感なマウス系で観察される神経及び免疫系の欠陥の根底にあるVDCCのβ4サブユニットでの突然変異の同定は、免疫調節でのCaV機能を示唆した(Burgess et al., 1997)。さらに、β3調節サブユニット欠損マウスを記載する原稿は、TCRシグナル伝達及びCD8+T細胞ホメオスタシスをモジュレートする役割をCaVチャネルが果たすと論じた(Jha et al., 2009)。発生中及び成熟したT細胞でのL型CaV1.4チャネルの生理機能を調査するために、その孔形成α1サブユニットが欠損したマウスを分析した。この例で記載した試験は、CaV1.4チャネルがナイーヴCD4+及びCD8+T細胞の生存及び病原体特異的CD4+及びCD8+T細胞応答の生成の両方のために重要なことを示す。さらに、ナイーヴCD4+及びCD8+T細胞は、SOCE、サイトゾルCa2+のTCRによって誘導された上昇及び下流TCRシグナル伝達のために、CaV1.4機能に依存することが示された。

0169

Cacna1f−/−マウスの分析は、発生及び分化の様々な段階のT細胞がCa2+応答を媒介するためにCaV1.4への異なる相対的依存を示すことを明らかにした。例えば、Cacna1f−/−SP胸腺細胞は、末梢のナイーヴ及び記憶WT及びCacna1f−/−T細胞を比較したときに観察されたものより、WTと比較してサイトゾルの遊離Ca2+のTCR又はタプシガルジンによって誘導される上昇のより緩やかな減少を示した。

0170

CaV1.4チャネルは、RasGRP1、Ras−グアニルヌクレオチド交換因子に及ぼす作用を通して、Ras−ERKカスケードを調節することができる。RasGRP1の2つの「EFハンド」ドメインは、Ca2+に結合して、その細胞局在化及びRas−ERKシグナル伝達の持続時間を命ずることによって機能する(Teixeiro and Daniels, 2010)。さらに、CaV1.4の喪失がTCRシグナル伝達に影響するとの知見は、中枢又は末梢の許容度がCacna1f−/−マウスで損なわれる可能性を示唆する。Cacna1f−/−TCRトランスジェニックマウスによる陰性選択試験は実施していないが、Cacna1f−/−マウスでの、CD4+CD25+FoxP3+細胞と定義される脾臓の調節T(Treg)細胞の数は、WTでのTreg細胞の50%であった(Cacna1f−/−=0.84±0.23×106対WT=1.75±0.44×106)。しかし、C57BL/6バックグラウンドへと13世代繁殖させた高齢Cacna1f−/−マウスは外見的に健康であり、検査した様々な組織でいかなる肉眼的組織学的異常を欠き、リンパ球減少症のままであるので、胸腺での自己反応性T細胞の欠失も末梢での調節T細胞によるそれらの抑制のいずれも、CaV1.4欠損によって不安定化されないようである。

0171

CaV1.4がナイーヴCD4+及びCD8+T細胞ホメオスタシスのために重要であるとの知見は、このチャネルがそれらの生存に必要とされるシグナルをモジュレートすることを示唆する:自己ペプチド−MHC分子との接触によるTCRシグナル伝達及びIL−7曝露の後のIL−7Rシグナル伝達(Surh and Sprent, 2005)。以前の研究は、樹状細胞上のMHC分子のナイーヴT細胞TCR認識が、それらの生存に必要である小さなCa2+応答を誘発することを示唆した(Revy et al., 2001)。その結果、おそらくTCRシグナル伝達の直接的な結果として、又はSTIM1との相互作用を通して、自己抗原との低親和性TCR相互作用がナイーヴT細胞にCaV1.4チャネルを開放するように誘導すると仮定する(Park et al., 2010;Wang et al., 2010)。注目すべきことに、CaV1.4並びにCaV1.3は、それらの活性化のために強力な脱分極を必要としない低い活性化閾値を有することが見出された(Lipscombe et al., 2004)。細胞の外からのCaV1.4によって媒介されるCa2+流入は、おそらくシグナル伝達カスケードを誘導するだけでなく、TCR生存シグナル伝達のために重要な細胞内Ca2+貯蔵の持続性充填に寄与する。刺激の結果Cacna1f−/−T細胞で観察されるCa2+放出欠陥には、少なくとも2つの二次要因が寄与することができると推測する:(1)低減されたSOCEをもたらすERCa2+貯蔵の減少及び(2)Ca2+依存性シグナル伝達を共同で損なう、CRACチャネルを通しての内向きCa2+流量の減少。注目すべきことに、ローグレードのTCRシグナル伝達及びナイーヴT細胞のホメオスタシスは、RasGRP1に依存性であることが示された(Priatel et al., 2002)。合わせて、これらのデータは、リンパ系で発現するCaV1.4チャネルによって制御されるCa2+電流がナイーヴT細胞の生存力に影響し、TCRの多様なレパートリーを発現するナイーヴT細胞集団を保存するために必須である可能性を示唆する。

0172

(例2):遮断抗体によるCAV1の阻害は、CD8+及びCD4+T細胞の生存を低減する。
T細胞生存アッセイ
C57Bl/6脾細胞を、外部ドメイン特異的CaV1α1サブユニット抗体(クローンSC−32070;Santa Cruz)の有り無しのRPMI完全培地に、細胞数5×106/ウェルで96ウェル平底プレートで培養した。この抗体はCaV1.3に対して生成されたが、CaV1.4と交差反応する。図7Dに示すように、この抗体は脾細胞のCaV1.4に結合する。

0173

24時間後、CD8(クローン53−6.7;BD Biosciences)及びCD4(クローンGK1.5;BD Biosciences)抗体で試料を標識し、室温で15分間、Ca2+含有緩衝液中でアネキシンV−Alexa647(Invitrogen)と一緒にインキュベートし、その後BDFACSCaliburでデータを取得することによって生存力を判定した。この実験の結果を、図14に示す。

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