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技術 倍強度真空ガラス

出願人 エルジー・ハウシス・リミテッド
発明者 ソン・ボムグソン・スビンジョン・ヨンキ
出願日 2012年8月6日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2014-523853
公開日 2014年8月28日 (6年5ヶ月経過) 公開番号 2014-521586
状態 拒絶査定
技術分野 ガラスの接着 ガラス組成物(第三版)
主要キーワード 飛散落下 接着密封 密封接着 排気ホール 総エネルギー消費量 Eガラス 衝撃点 破損状態
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

本発明の課題は、断熱性と高強度を満たし、破損時の安定性を期待できる倍強度真空ガラスを提供することである。

解決手段

本発明にかかる倍強度真空ガラスは、一定間隔離隔されて配置された複数の板ガラス;と、前記板ガラス間に介在して前記板ガラスの間隔を維持する複数のスペーサー;と、前記板ガラスの周縁に沿って配置し前記板ガラスを密封接着するシール材;を含み、前記板ガラスの密封接着後の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaであることを特徴とする。

概要

背景

建物冷暖房のために消費されるエネルギーは、総エネルギー消費量の25%程度を占めている。

このうち、建具を通じたエネルギーの損失建物全体エネルギー使用量の約35%に至る。これは、建具の熱還流率(coefficient of overall heat transmission)が壁体屋根の2倍ないし5倍程度に大きく、建具が建物外皮のうち断熱の面で最も脆弱な部位であるためである。それにより、建物におけるエネルギーの節約はもちろん、国家全体のエネルギーの節約の面でも壁体のような熱還流率を有する断熱性能に優れた建具の開発が要求されている実情にある。

建具は、一般的に、枠を形成するフレームと、フレームに結合されるガラスに分けられるが、建具において熱エネルギーの流出は、建具の大部分の面積を占めているガラスで主に発生し、これを画期的に減らすことができる真空ガラス脚光を浴びている。

真空ガラスは、二枚の板ガラスの間に真空層を形成したものであり、 Low—Eガラスと共に使用することにより、気体伝導対流輻射による熱損失を最小化したガラスである。

このような真空ガラスは、近年、高い耐風圧性が要求される高層建築物窓ガラスに使用される場合があるが、この場合は、断熱性能と共に真空ガラスの強度が重要な要素として作用する。

一方、真空ガラスの強度を考慮する際には、破損状態を考慮する必要がある。強度が高いガラスとしては、表面圧縮応力によって強化ガラス(Tempered Glass)と倍強度ガラス(Heat−Strengthened Glass)に分けることができるが、前記の強度が高いガラスの破損状態を調べると、強化ガラスは、破損時の破片の数が多いため高層建築物に使用する際は飛散落下の危険があり安定性に問題があるのに対し、倍強度ガラスは、破損時の破片の数が少なくガラスが離脱しないため高層建築物への使用に適している。

概要

本発明の課題は、断熱性と高強度を満たし、破損時の安定性を期待できる倍強度真空ガラスを提供することである。本発明にかかる倍強度真空ガラスは、一定間隔離隔されて配置された複数の板ガラス;と、前記板ガラス間に介在して前記板ガラスの間隔を維持する複数のスペーサー;と、前記板ガラスの周縁に沿って配置し前記板ガラスを密封接着するシール材;を含み、前記板ガラスの密封接着後の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaであることを特徴とする。

目的

本発明の目的は、断熱性と高強度を満たし、破損時の安定性を期待できる倍強度真空ガラスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

一定間隔離隔されて配置された複数の板ガラス;前記板ガラス間に介在して前記板ガラスの間隔を維持する複数のスペーサー;前記板ガラスの周縁に沿って配置し前記板ガラスを密封接着するシール材;を含み、前記板ガラスの密封接着後の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaであることを特徴とする倍強度真空ガラス

請求項2

前記シール材は、溶融温度が440℃ないし460℃の低融点ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の倍強度真空ガラス。

請求項3

前記シール材は、鉛(Pb)成分を含まないことを特徴とする請求項2に記載の倍強度真空ガラス。

請求項4

前記シール材は、Bi2O3を70.0重量%ないし80.0重量%、SiO2を5.0重量%以下、B2O3を5.0重量%ないし15.0重量%、Al2O3を5.0重量%以下、ZnO+BaOを10.0重量%ないし15.0重量%、及び色素を5.0重量%以下含むガラス組成物であることを特徴とする請求項3に記載の倍強度真空ガラス。

請求項5

前記板ガラスは、密封接着前の表面圧縮応力が40MPaないし160MPaの熱強化板ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の倍強度真空ガラス。

請求項6

前記板ガラスは、密封接着後の表面圧縮応力残存率が25%ないし60%であることを特徴とする請求項1に記載の倍強度真空ガラス。

請求項7

板ガラス周縁に沿って低融点ガラスを塗布するシール材塗布;前記低融点ガラスが塗布された板ガラス上部に別の板ガラスを合着させること;および合着された板ガラス間に配置された低融点ガラスを溶融させるために440℃ないし460℃の範囲で加熱する密封接着;を含み、密封接着後の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaであることを特徴とする倍強度真空ガラスの製造方法。

請求項8

前記シール材塗布は、シール材として鉛成分を含まない低融点ガラスを塗布することを特徴とする請求項7に記載の倍強度真空ガラスの製造方法。

請求項9

前記シール材塗布は、シール材として、Bi2O3が70.0重量%ないし80.0重量%、SiO2が5.0重量%以下、B2O3が5.0重量%ないし15.0重量%、Al2O3が5.0重量%以下、ZnO+BaOが10.0重量%ないし15.0重量%、色素が5.0重量%以下の組成からなるガラス粉末を用いることを特徴とする請求項8に記載の倍強度真空ガラスの製造方法。

請求項10

前記板ガラスは、密封接着前の表面圧縮応力が40MPaないし160MPaの熱強化板ガラスであることを特徴とする請求項7に記載の倍強度真空ガラスの製造方法。

請求項11

前記板ガラスは、密封接着後の表面圧縮応力残存率が25%ないし60%であることを特徴とする請求項7に記載の倍強度真空ガラスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、真空ガラスに関するものであり、より詳しくは表面圧縮応力が20MPaないし55MPaを満たす倍強度真空ガラスに関する。

背景技術

0002

建物冷暖房のために消費されるエネルギーは、総エネルギー消費量の25%程度を占めている。

0003

このうち、建具を通じたエネルギーの損失建物全体エネルギー使用量の約35%に至る。これは、建具の熱還流率(coefficient of overall heat transmission)が壁体屋根の2倍ないし5倍程度に大きく、建具が建物外皮のうち断熱の面で最も脆弱な部位であるためである。それにより、建物におけるエネルギーの節約はもちろん、国家全体のエネルギーの節約の面でも壁体のような熱還流率を有する断熱性能に優れた建具の開発が要求されている実情にある。

0004

建具は、一般的に、枠を形成するフレームと、フレームに結合されるガラスに分けられるが、建具において熱エネルギーの流出は、建具の大部分の面積を占めているガラスで主に発生し、これを画期的に減らすことができる真空ガラスが脚光を浴びている。

0005

真空ガラスは、二枚の板ガラスの間に真空層を形成したものであり、 Low—Eガラスと共に使用することにより、気体伝導対流輻射による熱損失を最小化したガラスである。

0006

このような真空ガラスは、近年、高い耐風圧性が要求される高層建築物窓ガラスに使用される場合があるが、この場合は、断熱性能と共に真空ガラスの強度が重要な要素として作用する。

0007

一方、真空ガラスの強度を考慮する際には、破損状態を考慮する必要がある。強度が高いガラスとしては、表面圧縮応力によって強化ガラス(Tempered Glass)と倍強度ガラス(Heat−Strengthened Glass)に分けることができるが、前記の強度が高いガラスの破損状態を調べると、強化ガラスは、破損時の破片の数が多いため高層建築物に使用する際は飛散落下の危険があり安定性に問題があるのに対し、倍強度ガラスは、破損時の破片の数が少なくガラスが離脱しないため高層建築物への使用に適している。

先行技術

0008

特許第5373202号

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、断熱性と高強度を満たし、破損時の安定性を期待できる倍強度真空ガラスを提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一実施例にかかる倍強度真空ガラスは、一定間隔離隔されて配置された複数の板ガラス;と、前記板ガラス間に介在して前記板ガラスの間隔を維持する複数のスペーサー;と、前記板ガラスの周縁に沿って配置し前記板ガラスを密封接着するシール材;を含み、前記板ガラスの密封接着後の表面圧縮応力は20MPaないし55MPaであることを特徴とする倍強度真空ガラスを提供する。

0011

前記板ガラスは、密封接着前の表面圧縮応力が40MPaないし160MPaである熱強化板ガラスを用いることが好ましい。

0012

前記シール材は、溶融温度が440℃ないし460℃である低融点ガラスが好ましく、これはBi2O3が70.0重量%ないし80.0重量%、SiO2が5.0重量%以下、B2O3が5.0重量%ないし15.0重量%、Al2O3が5.0重量%以下、ZnO+BaOが10.0重量%ないし15.0重量%、色素が5.0重量%以下の組成からなるガラス粉末を用いることができる。

発明の効果

0013

本発明によると、一定の溶融温度を有する低融点ガラスを用いて密封された倍強度真空ガラスを通じて、高い耐熱性と高強度は勿論、破損時の安定性を保障できる真空ガラスを提供する。

図面の簡単な説明

0014

本発明にかかる倍強度真空ガラスの断面図である。
本発明にかかる倍強度真空ガラスの平面図である。
本発明にかかる倍強度真空ガラスの表面圧縮応力を測定した試験結果を示した図面である。
本発明にかかる加熱工程前後の板ガラス表面圧縮応力残存率を測定した試験結果を示した図面である。

実施例

0015

以下、図面を参照して本発明の倍強度真空ガラスについて説明する。

0016

本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と併せて詳しく後述している実施例を参照すると明確になると考える。しかし、本発明は以下で開示する実施例に限定されるものではなく、相違する多様な形態で具現され、単に本実施例は本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体に亘って同一参照符号同一構成要素を指す。

0017

また、図面において発明を構成する構成要素の大きさは、明細書の明確性のために誇張して記述したものであり、ある構成要素が別の構成要素の「内部に存在したり、連結して設けられる」と記載した場合、前記のある構成要素が前記の別の構成要素と接して設けられる場合もあり、所定の離隔距離を置いて設けられる場合もあり、離隔距離を置いて設けられる場合は前記のある構成要素を前記の別の構成要素に固定あるいは連結させるための第三の手段に対する説明は省略する場合もある。

0018

図1は本発明にかかる倍強度真空ガラスの断面図で、図2は本発明にかかる倍強度真空ガラスの平面図である。

0019

本発明にかかる倍強度真空ガラスについて説明する前に、真空ガラスの構成を簡単に説明する。

0020

真空ガラスは、複数の板ガラス100、シール材200およびスペーサー300を含む。

0021

前記の複数の板ガラス100間には、間隔維持のためにスペーサー300が介在される。そして、外部のガス侵入を防止するために板ガラス100の周縁にはシール材200が塗布されて板ガラス100の内部空間を密封し、板ガラス100上部に形成された排気ホール110を通じて内部空間を真空排気する。真空排気後、排気ホール110を密封して内部を真空状態に維持する。

0022

本発明にかかる倍強度真空ガラスは、密封接着後の板ガラスの表面圧縮応力が20MPaないし55MPaを満たすことを特徴とする。

0023

板ガラス100の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaを満たすことにより、高層建築物において要求される耐風圧性を有すると同時に、予想外外力によって破損された際にガラスの破片の状態が衝撃点から三角形割れて、破損しても窓枠から外れにくいため高層建築物への使用時に安全性を図ることができる。

0024

表面圧縮応力が20MPa未満の場合は、要求される倍強度ガラスの性能を満たせないため耐風圧性能が低くなり高層建築物への使用に適さなく、表面圧縮応力が55MPaを超過する場合は、破損時にガラスの破片が小さな欠片の状態で飛散するため歩行者の安全に深刻な問題が発生し得、高層建築物への使用に適さないためである。

0025

前記の密封接着後の板ガラス100の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaを満たすようにするためには、先ず、倍強度真空ガラスの製造過程を理解する必要がある。

0026

倍強度真空ガラスの製造過程を見てみると、二枚の熱強化処理が施された板ガラス100を密封するために、シール材200が熱強化処理が施された板ガラス100の一面に塗布される。シール材200が塗布された熱強化処理が施された板ガラス100上部に別の熱強化処理が施された板ガラス100を合着させた後、接着密封するためにシール材200が溶融されるように高温の加熱工程を経る。高温の加熱工程を経る間、熱強化処理が施された板ガラス100は表面圧縮応力が一部弱まり表面圧縮応力が減少することになる。よって、前記加熱工程は高すぎる温度で行われないようにしなければ、前記の熱強化処理が施された板ガラス100の密封接着後の表面圧縮応力が少なくとも20MPa以上にならない。

0027

前記加熱工程は、前記シール材200で前記板ガラス100を接着密封するために前記シール材200を溶融するための工程として、少なくとも前記シール材200の溶融温度以上加熱しなければならない。そのため、前記シール材200の溶融温度を低くすることにより、前記加熱工程の温度を低くすることができる。

0028

図3は、本発明にかかる倍強度真空ガラスの表面圧縮応力を測定した試験結果を示した図面である。図3を参照すると、表面圧縮応力が減少する程度は、加熱温度および板ガラス自体の表面圧縮応力によって変わってくることが分かる。

0029

前記の熱強化処理が施された板ガラス100の密封接着後の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaになるようにするために、前記加熱工程は440℃ないし460℃で行うことができ、溶融温度が440℃ないし460℃の前記シール材220を使用してこれを具現することができる。

0030

前記シール材220は、溶融温度が440℃ないし460℃である低融点ガラスであり得る。前記低融点ガラスは、例えば、無機酸化物金属酸化物、およびこれらの1種以上の組合せからなる群から選ばれた一つを含むガラス組成物が溶融された後凝固して形成されたガラスであり得る。

0031

具体的に、前記ガラス組成物が溶融された後、凝固されて形成されたガラスを再度粉砕して粉末状に製造したガラス粉末を前記シール材220に使用できる。例えば、前記ガラス粉末を前記板ガラス100の一面に塗布するために、前記ガラス粉末が有機溶媒と混合されたペースト組成物形態で塗布できる。続いて、前記板ガラス100の合着の後、乾燥工程を行って前記ガラス粉末と混合された有機溶媒を除去し、高温の加熱工程を行って前記ガラス粉末を溶融させることができる。

0032

前記シール材220の溶融温度が460℃を超える場合は、強化処理によって板ガラス100の表面に残存させた表面圧縮応力が消滅して目的とする強度を得ることができなくなるケースが生じ、溶融点が440℃未満の場合は、表面圧縮応力が目的とする強度より大きくなって破損時の安定性が問題になり得た。

0033

他の具現例において、前記シール材220は、溶融温度が440℃ないし460℃でありながら、鉛(Pb)成分を含まないガラス組成物による低融点ガラスを使用して環境への負荷を抑えることができる。

0034

低融点ガラスを製造するために鉛(Pb)成分を含む場合、相対的に溶融温度を下げることはできるが、長期間の使用時には鉛成分によって人体に深刻な問題を引き起こす問題が生じ得る。

0035

鉛成分を含まない低融点ガラスのシール材220の組成の一例として、Bi2O3を70.0重量%ないし80.0重量%、SiO2を0重量%ないし5.0重量%、B2O3を5.0重量%ないし15.0重量%。Al2O3(220)を0重量%ないし5.0重量%、ZnO+BaOを10.0重量%ないし15.0重量%、および色素を0重量%ないし5.0重量%含むガラス組成物であり得、前記ガラス組成物は、例えば、ガラス粉末の形態で使用することができる。前記組成を有する低融点ガラスの溶融温度は、440℃ないし460℃になり得る。

0036

前記密封接着後の板ガラス100の表面圧縮応力が20MPaないし55MPaを満たすための一例として、板ガラス100自体の表面圧縮応力、つまり、板ガラス100の密封接着前の表面圧縮応力が40MPaないし160MPaである熱強化板ガラス100を使用することが好ましい。

0037

板ガラス100自体の表面圧縮応力が40MPa未満の場合は、高温熱工程を経ることになると、残留する表面圧縮応力が20MPa未満になるため要求される強度条件を満たすことができなく、板ガラス100自体の表面圧縮応力が160MPaを超える場合は、板ガラス100自体の表面処理時間および処理費用が増加するだけでなく、残留する表面圧縮応力が55MPaを超えることになるため破損時の安定性にも問題が生じ得る。

0038

また、板ガラス100は密封接着後の表面圧縮応力残存率が25%ないし60%であり得る。

0039

本発明にかかる倍強度真空ガラスの製造方法は、次のような段階を含む。

0040

本発明にかかる真空ガラスの製造方法を説明する前に、通常の真空ガラスの製造方法を簡単に説明する。

0041

真空ガラスは、予め洗浄された板ガラス100にスペーサー300を配列し、板ガラス100の周縁にシール材200を塗布する。シール材200が塗布された板ガラス100上部に他の板ガラス100を合着させた後、シール材200を溶融させて板ガラス100間を密封接着させる。

0042

密封された板ガラス100の内部空間を真空状態にするために板ガラス100に形成された排気ホール110を通じて内部空間を減圧した後、排気ホール110を密封することにより真空ガラスを製造する。

0043

本発明にかかる倍強度真空ガラスの製造方法は、完成した真空ガラスの表面圧縮応力が20MPaないし55MPaを満たすように製造するためのものであり、次のような段階を含む。

0044

板ガラスをチャンバ内部に配置した後、板ガラス周縁に沿って低融点ガラスを塗布する(シール材塗布段階)。

0045

シール材塗布段階は、この後シール材200が特定温度である440℃ないし460℃の範囲内で溶融されるように溶融温度が440℃ないし460℃を満たすシール材200を塗布する。このようなシール材200として鉛成分を含まない低融点ガラスを使用することができる。鉛(Pb)成分を使用しないことにより、長期間の使用時にも人体に生じ得る深刻な問題を防ぐことができるためである。

0046

鉛成分を含まないシール材200としては、Bi2O3が70.0重量%ないし80.0重量%、SiO2が0重量%ないし5.0重量%、B2O3が5.0重量%ないし15.0重量%、Al2O3が0重量%ないし5.0重量%、ZnO+BaOが10.0重量%ないし15.0重量%、色素が0重量%ないし5.0重量%のガラス組成物で形成されたガラス粉末を用いることができる。

0047

前記シール材塗布段階は、塗布されたペースト状のシール材200を乾燥させてバインダー等の不要な有機成分を除去する段階をさらに含み得る。

0048

次に、前記低融点ガラスが塗布された板ガラス上部に他の板ガラスを配置して合着させる(板ガラス合着段階)。

0049

シール材である低融点ガラスを介して板ガラスどうしが合着された状態で、シール材により密封接着させるために440℃ないし460℃の範囲で加熱する(密封接着段階)。

0050

板ガラス100が合着された状態でシール材200によって密封接着されるようにするために、シール材200である低融点ガラスを溶融状態に相変形させなければならないが、このとき、温度が上がるほど板ガラス100の表面圧縮応力が変わることを考慮しなければならない。よって、板ガラス100の表面圧縮応力およびシール材200の溶融状態を考慮すると、440℃ないし460℃で加熱することが好ましい。

0051

前記密封接着段階では、溶融されたシール材200で板ガラス100を密封接着した後、板ガラス100の接着強度を維持するためにシール材200が固まるように冷却させる段階をさらに含み得る。このとき、冷却温度はシール材200の組成によって異なり得、前記の鉛成分を含まない低融点ガラスの場合は360℃ないし380℃に冷却することができる。

0052

実施例

0053

以下、本発明の好ましい実施例を通じて本発明の構成および作用をより詳しく説明する。但し、これは本発明の好ましい例示として提示したものであり、如何なる意味でもこれによって本発明が制限されると解釈することはできない。

0054

ここに記載していない内容は、本技術分野における熟練者であれば十分に技術的に類推できるもののため、その説明は省略する。

0055

実施例1ないし2および比較例1ないし2

0056

本発明にかかる倍強度真空ガラスは次のように製作した。

0057

倍強度真空ガラスは、一対の板ガラス100を、スペーサー300を介在して厚さ方向に併設して構成した。一対の板ガラス100は、周辺部どうし密封接着して気密状態シールされている。板ガラス100間の内部空間は1.0×10−3torr以下に設定する。

0058

前記板ガラス100は、軟化温度に近い675℃に加熱し圧縮した後、急冷させてガラス表面を圧縮、変形させ、厚さが5mmの数十枚の板ガラス100を製造した。前記板ガラス100を使用して製作する倍強度真空ガラスの表面圧縮応力と比較するために、前記のように得られた板ガラス100の表面圧縮応力を測定し、その結果、前記の製作された板ガラス100の表面圧縮応力は40MPaないし160MPaの範囲だった。

0059

前記シール材200は、鉛(Pb)を含まない材質であり、Bi2O3が75.0重量%、SiO2が2.5重量%、B2O3が9.0重量%、Al2O3が1.0重量%、ZnO+BaOが12.5重量%、色素が0重量%の組成からなる低融点ガラスを用いた。溶融温度は440℃であり、ガラス転移温度(Tg)は330℃である。

0060

前記のように準備したシール材が塗布されて合着された板ガラスを440℃の加熱温度で加熱工程を行い板ガラスを密封接着した後、倍強度真空ガラスを製造する方法で前記の準備した数十枚の板ガラス100を使用して14個の倍強度真空ガラスサンプルを製作した。各倍強度真空ガラスサンプルの表面圧縮応力を測定して、使用された板ガラス100の表面圧縮応力と対比して図3に示した。

0061

実施例2

0062

460℃の加熱温度で加熱工程を行った点を除いては、実施例1と同様に倍強度真空ガラスの19個のサンプルを製作し、各製作されたサンプルの倍強度真空ガラスサンプルの表面圧縮応力を測定して、使用された板ガラス100の表面圧縮応力と対比して図3に示した。

0063

比較例1

0064

390℃の加熱温度で加熱工程を行った点を除いては、実施例1と同様に倍強度真空ガラスサンプルを複数個製作した。各製作されたサンプルの倍強度真空ガラスサンプルの表面圧縮応力を測定した。

0065

比較例2

0066

500℃の加熱温度で加熱工程を行った点を除いては、実施例1と同様に倍強度真空ガラスサンプルを複数個製作した。各製作されたサンプルの倍強度真空ガラスサンプルの表面圧縮応力を測定した。

0067

下記表1に、実施例1、実施例2、比較例1および比較例2で製作された各倍強度真空ガラスサンプルに対して測定された表面圧縮応力の値のうち、倍強度真空ガラスの表面圧縮応力の最小および最大値を記載し、且つ各実施例1、実施例2、比較例1および比較例2のサンプル別に測定された倍強度真空ガラスの表面圧縮応力の平均値を計算して記載した。

0068

0069

図4は、図3の結果から実施例1および実施例2で製作された各倍強度真空ガラスのサンプルにおいて、使用された板ガラス表面圧縮応力に対する真空ガラスの表面圧縮応力の程度を%単位で計算して表面圧縮応力残存率(%)で計算して示したグラフである。

0070

図3の実施例1の結果から分かるように、倍強度真空ガラスの表面圧縮応力は加熱工程前の板ガラス100の表面圧縮応力より減少したが、倍強度真空ガラスサンプルの平均表面圧縮応力が40MPaと測定され、全体的に真空ガラスの表面圧縮応力が目的とする20MPaないし55MPaの範囲内を満たすものであることが分かった。

0071

図3の実施例2の結果から分かるように、倍強度真空ガラスの表面圧縮応力は加熱工程前の板ガラス100の表面圧縮応力より減少したが、倍強度真空ガラスサンプルの平均表面圧縮応力が34MPaと測定され、全体的に真空ガラスの表面圧縮応力が目的とする20MPaないし55MPaの範囲内を満たすものであることが分かった。

0072

それに対して、比較例1、比較例2では、加熱温度をそれぞれ390℃、500℃にして40分間加熱した結果、真空ガラスの平均表面圧縮応力がそれぞれ75MPa、6MPaと測定され、目的とする範囲を満たさないものであることが分かった。

0073

比較例2は、シール材の融点が500℃のため、加熱工程の温度を最大限低くしても500℃未満にできない場合に倍強度真空ガラスの表面圧縮応力を調べるためのものであり、つまり、前記表2の比較例2の結果は、500℃で加熱工程を行った場合の倍強度真空ガラスの表面圧縮応力を表すと理解することができる。

0074

加熱工程の下記表2は、図4実験結果を数値でまとめた表である。図4および表2を参照して以下説明する。

0075

0076

実施例1、2のように板ガラス100を440℃、460℃で40分間加熱した結果、板ガラス100の表面圧縮応力の残存率は25%以上60%以下の範囲を満たす相当良好な結果が測定された。

0077

以上、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、相違する多様な形態に製造でき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明の技術的思想や必須的な特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できるということを理解できると考える。そのため、以上で記述した実施例は、全ての面において例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。

0078

100:板ガラス
110:排気ホール
200:シール材
300:スペーサー

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    【課題・解決手段】特に均一な厚さを有する平面ガラスが得られる装置および方法を説明する。当該方法は、ガラス帯材を引き出す延伸法である。当該方法では、ガラス帯材と遮蔽体との間の所定の極小の空隙を、ガラス帯... 詳細

  • 日本電気硝子株式会社の「 ガラス」が 公開されました。( 2021/01/07)

    【課題】曲面加工性、耐失透性及び耐候性を両立し得るガラスを創案する。【解決手段】本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO2 40〜70%、Al2O3 0〜20%、B2O3 0〜15%... 詳細

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