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技術 化学的還元剤を有する被覆層を備える電気的接触エレメント、電気的接触構造、及び電気的接触エレメントを製造する方法及び電気的接触エレメントの接触部の酸化を還元する方法

出願人 ティーイーコネクティビティジャーマニーゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツンクティーイー・コネクティビティ・コーポレイション
発明者 シュミット、ヘルゲゴールデン、ジョシュ
出願日 2012年5月14日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2014-511813
公開日 2014年8月7日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2014-519157
状態 未査定
技術分野 雄雌型接触部材 潤滑剤
主要キーワード 電気的接触構造 スポンジ状体 接触エレメント 抜き差し操作 フラクシング 密閉領域 閉鎖領域 熱伸長
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題・解決手段

本発明は、電気的接触エレメント(1,1,15')、電気的接触構造(14)、及び電気的接触エレメント(1,1,15')を製造する方法及び電気的接触エレメント(1,1,15')の接触部(C,C')の酸化還元する方法に関する。接触エレメント(1,1,15')の耐久性ひいては接触構造(14)の耐久性が、接触表面(4,4')上で酸化物層成長することによる悪影響を受けることを回避するため、接触エレメント(1,1,15')は、摩擦力によって活性化されることができる化学的還元剤を備える被覆層(2,2')を備える。

概要

背景

電気的接触エレメントは、相手接触エレメントとの電気的接続を行うように広く使用されている。接触エレメントとしてはプラグ型又はスイッチ接触エレメントが挙げられる。接触エレメント及び/又は相手側接触エレメントを互いに対して移動させると、少なくとも1つの接触エレメントの機械的摩耗、特に各接触エレメントの接触部の接触表面の機械的摩耗が生じる。接触表面への損傷は、被覆層の以前は露出していなかった導電性材料の露出を招く。導電性材料は、例えば空気に含まれる酸素と接触すると酸化する金属である。酸化した材料は、特に接触部の領域における接触エレメント上に層を形成する。接触表面が繰り返し損傷すると、酸化層が厚さを増し、特に接触表面の導電性を損なう。これは、接触エレメントと相手側接触エレメントとの間の電気的接続の機能不良を招く。

接触エレメントが上述のような方法で移動されなくても、接触部は損傷する可能性がある。特に、熱伸長によって生じる振動又は移動は接触表面に損傷を生じ得る。

従って、接触エレメントの耐久性及び電気的接触構造の耐久性は、酸化物層の厚みの増大によって生じる導電性の低下によって制限される可能性がある。

概要

本発明は、電気的接触エレメント(1,1,15')、電気的接触構造(14)、及び電気的接触エレメント(1,1,15')を製造する方法及び電気的接触エレメント(1,1,15')の接触部(C,C')の酸化を還元する方法に関する。接触エレメント(1,1,15')の耐久性ひいては接触構造(14)の耐久性が、接触表面(4,4')上で酸化物層が成長することによる悪影響を受けることを回避するため、接触エレメント(1,1,15')は、摩擦力によって活性化されることができる化学的還元剤を備える被覆層(2,2')を備える。

目的

本発明の目的は、耐久性が向上した電気的接触エレメントを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

被覆層(2,2')を備える電気的接触エレメント(1,1',15)であり、前記被覆層が少なくとも前記接触エレメント(1,1',15)の接触部(C,C')上に配置され、前記被覆層(2,2')が導電性である電気的接触エレメント(1,1',15)であって、前記被覆層(2,2')が前記被覆層の金属酸化物還元するように構成される化学的還元剤(5)を含むことを特徴とする電気的接触エレメント(1,1',15)。

請求項2

前記被覆層(2,2')は、少なくとも前記被覆層(2,2')の接触表面(4,4')が損傷すると前記還元剤(5)の少なくとも一部を放出するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項3

前記還元剤(5)が前記被覆層(2,2')に埋め込まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項4

前記還元剤(5)が粒子(8)内に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項5

前記粒子(8)が少なくとも1つの固体化合物を含み、この化合物が前記還元剤(5)を含むことを特徴とする請求項4に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項6

前記粒子(8)が前記還元剤(5)の収容体(9)を備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項7

前記収容体(9)が前記還元剤(5)を包囲する外殻(10)として形成されることを特徴とする請求項6に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項8

前記粒子(8)がマイクロカプセル(11)として形成されることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項9

前記粒子(8)が、少なくとも前記被覆層(2,2')と相手側接触エレメントとの間に摩擦力が発生すると化学的還元作用を提供するように構成されることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項10

前記粒子(8)が前記被覆層(2,2')の機械弾性未満の機械的弾性を有するように構成されることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項11

前記還元剤(5)が、多プロトンフラクシング酸、直鎖状フラクシング酸、樹枝状フラクシング酸、分岐状フラクシング酸、アビエチン酸ステアリン酸、及びアジピン酸からなるリストからの少なくとも1つのフラックス材料を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項12

前記被覆層(2,2')が表面潤滑剤(12)を含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項13

前記粒子(8)が前記潤滑剤(12)を含むことを特徴とする請求項12に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項14

前記潤滑剤(12)が、潤滑ポリマー、潤滑フラックス、潤滑酸、及びグラファイト粒子からなるリストからの材料であることを特徴とする請求項12又は13に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項15

金属保護層(13)が前記被覆層(2,2')と前記接触エレメント(1,1',15)の芯体(3,3')との間に配置されることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の接触エレメント(1,1',15)。

請求項16

少なくとも1つの電気的接触エレメント(1,1')と、その電気的接触エレメント(1,1')に対する少なくとも1つの相手側接触エレメント(15)を備え、前記相手側接触エレメント(15)が前記電気的接触エレメント(1,1')の接触部(C)と機械的に接触するように構成される電気的接触構造(14)であって、前記接触エレメント(1,1')が請求項1乃至15のいずれか一項に従って形成されることを特徴とする電気的接触構造(14)。

請求項17

被覆層(2,2')を追加することによって電気的接触エレメント(1,1')を製造する方法であって、前記方法が被覆層(2,2')に化学的還元剤(5)を埋め込むステップを備えることを特徴とする方法。

請求項18

電気的接触エレメント(1,1,15')の接触部(C,C')の酸化を還元する方法であって、前記方法が前記接触部(C,C')上の被覆層(2,2')に摩擦力を加えることによって化学的還元剤(5)を放出するステップを備える方法。

技術分野

0001

本発明は、少なくとも電気的接触エレメントの接触部上に被覆層が配置され、その被覆層が導電性である電気的接触エレメントに関する。更に、本発明は、少なくとも1つの電気的接触エレメントと、その電気的接触エレメントに対する少なくとも1つの相手接触エレメントであって電気的接触エレメントの接触部に機械的に接触するように構成された相手側接触エレメントとを備える電気的接触構造に関する。更に、本発明は、被覆層を追加することによって電気的接触エレメントを製造する方法に関し、及び電気的接触エレメントの接触部の酸化還元する方法に関する。

背景技術

0002

電気的接触エレメントは、相手側接触エレメントとの電気的接続を行うように広く使用されている。接触エレメントとしてはプラグ型又はスイッチ接触エレメントが挙げられる。接触エレメント及び/又は相手側接触エレメントを互いに対して移動させると、少なくとも1つの接触エレメントの機械的摩耗、特に各接触エレメントの接触部の接触表面の機械的摩耗が生じる。接触表面への損傷は、被覆層の以前は露出していなかった導電性材料の露出を招く。導電性材料は、例えば空気に含まれる酸素と接触すると酸化する金属である。酸化した材料は、特に接触部の領域における接触エレメント上に層を形成する。接触表面が繰り返し損傷すると、酸化層が厚さを増し、特に接触表面の導電性を損なう。これは、接触エレメントと相手側接触エレメントとの間の電気的接続の機能不良を招く。

0003

接触エレメントが上述のような方法で移動されなくても、接触部は損傷する可能性がある。特に、熱伸長によって生じる振動又は移動は接触表面に損傷を生じ得る。

0004

従って、接触エレメントの耐久性及び電気的接触構造の耐久性は、酸化物層の厚みの増大によって生じる導電性の低下によって制限される可能性がある。

発明が解決しようとする課題

0005

既知の電気的接触エレメントのこれらの欠点に鑑み、本発明の目的は、耐久性が向上した電気的接触エレメントを提供することである。

課題を解決するための手段

0006

この目的は、本書の冒頭で言及した電気的接触エレメントに関しては、被覆層が被覆層の金属酸化物を還元するように構成された化学的還元剤を含む本発明によって達成される。上述の電気的接触構造に関しては、上記目的は、接触エレメントが本発明に従って形成される本発明によって達成される。上述の製造方法に関しては、上記目的は、被覆層に化学的還元剤を埋め込むステップを備える本発明の方法によって達成される。酸化を還元する方法に関しては、上記目的は、接触部上に配置された被覆層に摩擦力を加えることによって化学的還元剤を放出するステップを備える本発明の方法で達成される。

0007

これら簡単な解決法は、損傷した接触表面の酸化が接触エレメントの操作中に減速され、場合によっては防止され、更には、少なくとも部分的に、還元されることを提供するものである。

0008

本発明によるこれらの解決法は、要望に応じて組み合わせることができ、また、いずれの場合もそれ自体のみで有利な以下の実施形態によって更に向上させることができる。

0009

第1の考え得る実施形態によれば、被覆層は、少なくとも被覆層の接触表面が損傷すると還元剤の少なくとも一部を放出するように構成される。被覆層は化学的還元剤を含むので、化学的還元剤は接触部の少なくとも表面が損傷すると自動的に放出される。従って、還元剤が酸化物層の成長を少なくとも抑制するので、酸化物層が厚過ぎることによって生じる高過ぎる電気抵抗による接触エレメントの機能不良が回避される。還元剤の一部のみを放出することは、接触表面の現在及び将来起こり得る損傷が、酸化物層の受け入れ難い成長にはつながらないことを提供するものである。

0010

被覆層は導電性でなくてはならないため、被覆層は、少なくとも部分的には導電性金属、例えばニッケル、錫、又は合金から作られる。しかし、選択した被覆層の材料には還元剤を溶解することができない可能性がある。還元剤を被覆層に貯蔵することができるように、還元剤は、被覆層中に、例えば局所濃縮部又は小滴中に埋め込まれる。局所的濃縮部は夫々被覆層の材料内の空洞内に設けられる。被覆層は、複数の局所的濃縮部、即ち、複数の空洞を備え、そのうちの少なくとも幾つかは接触部の領域の接触表面近くに配置される。

0011

被覆層に還元剤を容易に埋め込むことができるように、還元剤は、粒子中に設けられ又は収容され、この粒子は被覆層に埋め込まれることができる。還元剤は、少なくとも部分ごとに粒子内に配置される又は粒子を形成する固体又は液体化合物である。

0012

粒子は気体や液体と比較して扱い易い。粒子を被覆層に埋め込むために、粒子は被覆層よりも被覆層の厚みに平行な方向の最大寸法が小さい。

0013

粒子は還元剤の収容体を備える。この収容体は、スポンジ状体であってもよく、例えば毛細管効果によって、気体又は液体の還元剤を吸収することができる。スポンジ状構造を備える粒子は、特に、そのような粒子が液体の還元剤を単独で吸収するので、容易に化学的還元剤で満たされることができる。

0014

しかしながら、スポンジ状粒子は、還元剤を含有すること及び還元剤を被覆層の材料から隔離することができず、被覆層の材料の性質が、望ましくないかたちで還元剤の影響を受ける可能性がある。従って、還元剤を被覆層の材料から隔離するために、収容体は還元剤を包み込む外殻として形成される。或いは、粒子は、固体であり、及び/又は、少なくとも1つの固体化合物又は固体及び/又は非固体化合物均質又は不均質混合物からなる、更にはそれによって構成され、少なくとも1つの化合物は、還元剤、及び場合によっては少なくとも1つ、2つ、3つ又はそれ以上の添加物を含む。

0015

粒子は、被覆層と相手側接触エレメントとの間に摩擦力が発生すると化学的還元作用を提供する。摩擦力は、接触エレメントの通常の操作中、例えば抜き差し又は切替え動作中、又は、接触エレメントが少なくとも部分ごとに接触している相手側接触エレメントに対して接触エレメントの小さな動きが発生すると、生じる。

0016

例えば約1mm又は1mm未満の厚みの被覆層内に粒子を配置することができるように、粒子はマイクロカプセルとして形成されることができる。特に、被覆層の厚みは50μm未満であってもよい。

0017

マイクロカプセルは、芯体を包囲する外殻を備える物体として定義されることができ、この芯体は、少量の還元剤を含む。例えば、マイクロカプセルは、1乃至100μm、そして500μmまでの最大寸法又は直径を有する。薄い被覆層にもマイクロカプセルを埋め込むことができるように、マイクロカプセルの最大寸法又は直径は0.1乃至2μmである。このような小さなマイクロカプセルは、ナノカプセルとして指定されてもよい。マイクロカプセルは球形である、又は非対称又は可変形状を有する。

0018

また、粒子は、コロイドとして指定されてもよく、収容体は分散剤を形成し、還元剤は収容体に吸収される又は配置される小滴である。

0019

少なくとも例えば被覆層の少なくとも表面を損傷する摩擦力が発生すると粒子が活性化されて還元剤が放出されることを保証するために、粒子は、被覆層の機械的弾性を下回る機械的弾性を有するように構成される。例えば、収容体の機械的弾性及び特にその材料性質又はその外殻の厚みが、上記の機械的弾性要件満足するように選択される。従って、粒子のこのような設計によって、少なくとも被覆層が損傷すると粒子が破壊され、還元剤が放出されることが保証される。

0020

その他に、或いはそれに加えて、粒子は、粒子の少なくとも一部を溶解する又は擦過することによって活性化されてもよい。特に、外殻又は固体粒子は、被覆層と相手側接触エレメントとの間の摩擦力によって発生する熱エネルギーによって溶解又は分散される。

0021

更に、摩擦力は、粒子の複数の化合物の不均質混合物の複数の化合物の局所的な混合を生じるのに十分である。この混合によって、粒子は、少なくとも部分ごとに十分に液化する、又は還元作用を提供するのに十分な化学的活性を有する。

0022

更に、粒子の望ましくない劣化を避けるために、収容体の構造的一体性が維持され、特に還元剤に影響されないように、収容体は十分な化学的耐性を有する。十分な化学的耐性を備える材料は合成又は天然ポリマーである。

0023

収容体は、ポリマー、例えばポリエステル又はポリアミドからなる。ポリマーは、既知のポリマーから選択することができ、還元剤を被覆層から所望の期間効果的に隔離し、被覆層が損傷されると壊れるようにする。また、ポリマーは、特に注目すべき方法で接触エレメントの導電性に特に影響を及ぼさないものを選択することができる。被覆層におけるポリマー材料の量は少なくてよく、壊れた粒子が広範囲の接触部を覆って絶縁しなれければよい。接触エレメントの導電性及び特に被覆層の導電性を向上するために、導電性のポリマーが選択されることができる。

0024

還元剤は、少なくとも1つのフラックス材料、例えば、有機酸又は無機酸、及び、多プロトンフラクシング酸(multi-protic fluxing acid)、直鎖状フラクシング酸、樹枝状フラクシング酸、分岐状フラクシング酸、アビエチン酸ステアリン酸、及びアジピン酸からなるリストの少なくとも1つのフラックス材料を含むことができる。このフラックス材料は、被覆層材料又は収容体との意図しない化学反応によって被覆層の構造に悪影響を与えることなく、金属酸化物を還元することにおいて最適な性能を提供するように選択されることができる。

0025

被覆層における粒子の平均密度は、適切なフラクシング作用及び被覆層の酸化された材料の十分な還元を提供するように十分大きい。

0026

使用されるフラックスの更なる例としては、ホウ砂ホウ酸塩フルオロホウ酸塩フッ化物塩化物ハロゲン化合物、金属又は有機ハロゲン化合物塩酸リン酸臭化水素酸鉱酸塩カルボン酸ジカルボン酸、又はその他の適当な材料又は材料混合物がある。

0027

被覆層における化学的還元剤を備える電気接触エレメントは、少なくとも部分的に酸化物層の成長を排除又は抑制することによって接触エレメントが自然回復するようにして、酸化層の悪影響を効果的に低減する。還元剤は、酸化物層を化学的に分解し、更に接触表面上に分離膜又は保護膜を形成するように構成され、この分離膜又は保護膜は、接触表面を酸素即ち空気から隔離するバリアを形成する。更に、還元剤は酸素が分離膜又は保護膜に覆われた接触表面に到達する前に酸素と結合する。従って、損傷した接触表面は分離膜又は保護膜によって酸素から保護される。

0028

酸化物層の急成長の回避するためには、接触表面の損傷を回避することも有利である。上述の問題を解決するため、接触エレメントは、接触表面を有する被覆層を備え、その被覆層の摩擦係数は、少なくとも接触表面が破壊されると、損傷を受けていない接触表面を備える被覆層の摩擦係数よりも低下する。向上した摩擦係数を提供するために、被覆層は表面潤滑剤を含むことができる。

0029

表面潤滑剤を含む被覆層を備える接触エレメントは、更なる損傷及び損傷による酸化物層厚の成長もそれ自体表潤滑剤によって効果的に減少されるので、化学的還元剤を用いずに使用される。従って、それ自体表面潤滑剤を含む被覆層を備える接触エレメントは本発明の有利な実施形態であり、それ自体が本発明の根底にある問題を解決する。潤滑剤は、摩擦係数を低下するだけでなく、接触表面を少なくとも部分的に覆い、接触エレメントを包囲する酸素ガスを接触表面から分離する分離膜又は保護膜を形成する。従って、損傷した接触表面は、分離膜又は保護膜によって酸化から保護される。

0030

潤滑剤は還元剤と置き換わり、本発明に従う接触エレメントのその他の特徴は同じままである。しかし、表面潤滑剤と化学的還元剤を含む被覆層を備える接触エレメントは、還元剤又は表面潤滑剤を含む被覆層を備える接触エレメントよりもはるかに電気的接触エレメントの耐久性を高める。従って、被覆層は還元剤と潤滑剤の両方を含むことができる。

0031

粒子の内の少なくとも数個は、潤滑剤又はフラックス材料のみからなってもよい。潤滑剤とフラックス材料を異なる粒子に分けることによって、フラックス材料は、粒子が破壊される前に潤滑剤に接触することがなくなる。その結果、接触表面が損傷される前に潤滑剤が還元剤の影響を受けることがなく、また、還元剤が潤滑剤の影響を受けることもない。更に、潤滑剤と還元剤の比率は、所望量の粒子を潤滑剤と及び還元剤と混合することによって、接触エレメントの製造中に容易に調整することができる。

0032

しかし、潤滑剤が還元剤によって望ましくない影響を受けず、且つ、異なる粒子の量を変えることによって潤滑剤と還元剤との比率を調整する必要がない場合、粒子は表面潤滑剤と化学的還元剤を含むことができる。還元剤が潤滑剤を含むか、或いは潤滑剤であってもよい。例えば、潤滑油又は脂肪酸は潤滑剤でありフラックスでもある。その他に或いはそれに加えて、収容体自体が潤滑特性を有していてもよく、或いは潤滑剤を含有していてもよい。潤滑剤は、グラファイト粒子又は接触潤滑を高めるその他の材料を含んでいてもよい。更に、潤滑剤は不適当接触抵抗を増大しないものとする。更に、収容体は潤滑剤ポリマー組成物を含んでいてもよい。

0033

特に、潤滑剤は、潤滑ポリマー、潤滑フラックス、潤滑酸、及びグラファイト粒子からなるリストから選択された材料であることができる。この選択は、還元剤に対する化学的安定性、潤滑特性、及び潤滑剤の導電性に基づく。

0034

接触エレメントの機械的安定性及び特に接触表面の機械的安定性を高めるため、被覆層と接触エレメントの芯体との間には金属保護層が配置される。金属保護層はニッケル又はニッケル合金からなる。接触エレメントの芯体は、被覆層及び/又は金属保護層の担体であり、例えば銅又は銅合金からなる。

0035

接触エレメントが電気的接触構造において使用される場合、相手側接触エレメントも本発明に従って形成され、少なくとも還元剤及び/又は潤滑剤を備える被覆層を備える。更に、相手側接触エレメントも被覆層と芯体との間に配置された金属保護層を備えることができる。

0036

本発明に従う電気的接触エレメント又は相手側接触エレメントは、上述の方法によって製造されることができる。被覆層はコーティング又はめっきによって、特に電気メッキによって付加される。化学的還元剤及び/又は潤滑剤は、めっき浴に懸濁され、導電性材料と共に共析出される。導電性材料は、還元剤及び/又は潤滑剤と共に、また場合によっては収容体と共に、被覆層を形成する。

0037

被覆層を形成し、それによって粒子を埋め込む場合、周囲条件、特に電気めっき浴における周囲条件は、粒子の構造的一体性に影響する。例えば、電気めっき浴のpH値は低く、例えば0.1乃至2である。一方、無電解めっき浴では、pH値は非常に高い。粒子の構造的一体性を維持するためには、収容体が十分な化学的耐性を有し、選択されたコーティング又はめっき方法の条件によって収容体が分解され過ぎないようにする。特に、収容体材料には、被覆層の形成過程に耐えるものが選択されることができ、例えば、合成又は天然ポリマーである。

0038

本発明は、以下において、より詳細に且つ有利な実施形態を用いて例示的に且つ図面を参照して記述される。記述された実施形態は単に考え得る構成であるが、その構成において、上述した個々の特徴は、互いに独立して設けられることができ、また、図面においては省略されている場合がある。

図面の簡単な説明

0039

電気的接触エレメントの例示的実施形態の概略断面図である。
接触エレメントの他の実施形態の概略断面図である。
図1の例示的実施形態による2つの接触エレメントを示す概略断面図である。
一方の接触エレメントが他方の接触エレメントに対して移動される、図3の例示的実施形態の接触エレメントを示す図である。
スイッチ接触エレメントである、接触エレメントの他の実施形態を示す図である。

実施例

0040

まず、図1を参照して被覆層2を備える電気的接触エレメント1を記述する。接触エレメント1は、芯体3を備え、芯体3上には、少なくとも接触エレメント1の接触部Cに被覆層2が配置される。芯体3は、導電性であり、金属、例えば銅、銀、又は合金から作られている。

0041

被覆層2も導電性である。接触エレメント1の接触表面4を形成する被覆層2の接触表面は、空気又はその他の酸素を含む気体に曝される。従って、接触表面4は経時的に酸化し、接触表面4の酸化された材料は接触表面4の導電性に影響を及ぼす可能性がある。被覆層2は、金属酸化物を還元するように構成された化学的還元剤5を含むことができる。

0042

接触エレメント1の稼働中、接触表面4は、相手側接触エレメントとの接触又は接触解除手順によって損傷する可能性がある。この接触表面4の損傷によって、酸化物層が破壊される。破壊された酸化物層によって、被覆層2の未酸化部分が酸素に曝されて酸化する。この接触表面4が破壊された後の被覆層2の更なる酸化は、被覆層2上での酸化物層の成長を招き、成長した酸化物層は接触表面4の導電性を損なわせる。特に、酸化物層の厚みが成長し、接触表面4を介する接触エレメント1の電気抵抗を増大させる。

0043

被覆層2は、少なくとも表面、特に被覆層2の接触表面4が損傷した場合に還元剤5の少なくとも一部を放出するように構成される。放出された化学的還元剤5は、接触表面4の酸化を妨げ、又は少なくとも低減させ、更には少なくとも部分的に還元させる。

0044

還元剤5は、被覆層2内に埋め込まれる。被覆層2は導電性でなければならないので、被覆層2は金属からなり、例えば、錫、ニッケル、又は合金から作られる。還元剤5は金属に吸収されないので、還元剤5は、局所的濃縮部6又は小滴として被覆層2に埋め込まれ、少なくとも大部分が被覆層2内側の閉鎖領域7内に配置される。

0045

その他に、或いはそれに加えて、還元剤5は粒子8内に収容され、粒子8が被覆層2に埋め込まれる。粒子8の各々は、還元剤5の収容体9を備える。例えば、収容体9は、還元剤5のスポンジ状吸収体として形成される。或いは、収容体9は、還元剤を包囲又は包み込む外殻10として形成される。粒子8の各々は外殻10を備え、外殻10は、密閉領域7の各々を画定し、化学的還元剤5を被覆層2の金属材料から隔離する。

0046

粒子8は、ナノカプセル又はマイクロカプセル11として設計される。ナノカプセル又はマイクロカプセル11は、サブミリメータの範囲内、例えば、100μm未満、更には10μm未満、特に0.1と2μmとの間の大きさを有する容器として定義されることができる。

0047

少なくとも被覆層2の接触表面4が損傷した際に還元剤5を放出するために、粒子8は、被覆層2の機械的弾性未満の機械的弾性を有するように構成される。このため、被覆層2の接触表面4が破損され、この損傷が粒子8の一つに作用すると、この粒子8は破裂し、還元剤5を放出する。

0048

粒子8の大きさが小さいため、破裂した収容体9は、接触表面4の導電性に特に影響を及ぼさない。収容体9は、ポリエステル及びポリアミド又はその他のポリマーを含む、ポリマーからなる。導電性に対する影響を更に低減させなくてはならない場合は、導電性の収容体9が使用される。

0049

還元剤5は、多プロトンフラクシング酸、直鎖状フラクシング酸、樹枝状フラクシング酸、分岐状フラクシング酸、アビエチン酸、ステアリン酸、及びアジピン酸からなるリストの少なくとも1つのフラックス材料を含むことができる。フラックス材料は、被覆層2の酸化される材料と収容体9の材料との最高成果を考慮して選択される。被覆層2の酸化物層は効果的に還元されるものとし、収容体9の材料はフラックス材料によって影響を及ぼされないものとする。

0050

接触表面4の酸化物層の損傷を回避又は少なくとも低減するためには、被覆層2は、還元剤5の代わりに表面潤滑剤12を含んでいてもよい。少なくとも数個の粒子8が破壊されると、被覆層2の摩擦係数は、破壊されていない粒子8のみを備える被覆層2の摩擦係数と比較して低下する。低摩擦係数によって、例えば擦過による損傷が効果的に低減されることができる。酸化物層の損傷の低減は、酸化物層の成長速度の低下につながる。これは、接触エレメント1の耐久性を向上するのには十分である。潤滑剤12は、被覆層2に埋め込まれ、上述したように還元剤5の粒子8内に収容されることができる。

0051

或いは、潤滑剤12は、還元剤5に加えて、還元剤5と混合した状態又はそれとから分離された状態で設けられる。更には、潤滑剤12自体が還元剤5、例えば潤滑フラックス材料であってもよい。潤滑剤12は、潤滑酸、潤滑ポリマー、及びグラファイト粒子からなるリストのうちの一つの材料でもよい。

0052

接触エレメント1は、プラグの接触エレメントである。このような接触エレメント1の接触表面4は、接触エレメント1と相手側接触エレメントの抜き差し操作によって損傷する可能性がある。更に、接触表面4は、相互接続された接触エレメント同士の振動によって損傷されるかもしれない。更に、接触表面4は、例えば電気的接触エレメント1の熱伸長によって損傷する可能性がある。寸法の変化によって、接触表面4は相手側接触エレメントと擦れ合い、同様に接触表面4の損傷を生じ得る。

0053

図2は、接触エレメント1の他の例示的実施形態を概略断面図で示す。機能及び/又は構造が図1の例示的実施形態の要素に対応する要素には同一の参照記号が用いられている。簡潔にするため、図1の例示的実施形態との相違点のみを見ていくこととする。

0054

電気的接触エレメント1は芯体3と被覆層2と共に示されている。芯体3と被覆層2との間には、金属保護層13が設けられる。金属保護層13は、接触エレメント1の耐久性を延長させるために接触エレメント1を機械的に強化するように構成される。例えば、金属保護層13はニッケル又はニッケル合金からなることができる。

0055

接触エレメント1及び/又は相手側接触エレメント15は図1及び図2の例示的実施形態に従って成形される。従って、接触エレメント1及び/又は相手側接触エレメント15は、被覆層2と芯体3との間に金属保護層13を備えるように成形される。

0056

図3は、接触エレメント1と相手側接触エレメント15を備える電気的接触構造14の第1の例示的実施形態を概略断面図にて示す。機能及び/又は構造が図1又は図2の例示的実施形態の要素に対応する要素には同一の参照記号が用いられている。簡潔にするため、図1及び図2の例示的実施形態との相違点のみを見ていくこととする。

0057

接触構造14は、少なくとも接触部Cによって相手側接触エレメント15と接触するように構成された少なくとも1つの電気的接触エレメント1を備える。特に、相手側接触エレメント15は、接触エレメント1の接触表面4と機械的に接触するように構成される。

0058

相手側接触エレメント15は、被覆層2を有しない標準的な相手側接触エレメントでもよい。しかし、図3の実施形態では、相手側接触エレメント15は被覆層2'と芯体3'を備えるように成形されている。

0059

相手側接触エレメント15の被覆層2'は、相手側接触エレメント15の接触部C'に配置され、接触表面4'を備える。特に、電気的接触エレメント1と相手側接触エレメント15は、芯体3,3'及び層2,2',12に関しては基本的に類似の積層設計を有する。他の考え得る構成では、接触エレメント1が金属保護層13を有し、相手側接触エレメント15が金属保護層13を有しないように成形される。従って、電気的接触構造14は、夫々被覆層2,2'を備える少なくとも1つの接触エレメント1及び/又は少なくとも1つの相手側接触エレメント15を備えることができる。

0060

2つの接触エレメント1,15は、接触表面4,4'が相互接続された状態で示され、少なくとも接触部C,C'の領域内で接触表面4,4'が互いに当接している。

0061

図4図3の例示的実施形態を示し、図4の相手側接触エレメント15は電気的接触エレメント1に対して移動されている。

0062

相手側接触エレメント15は、接触エレメント1,15の少なくとも一方を他方の接触エレメント15,1に対して移動する差し込み、引き抜き、又は切替え動作によって、接触表面4に平行な方向Sに沿って移動されている。この移動中、接触表面4'は接触表面4上を滑動し、接触表面4,4'の少なくとも一方、即ち、被覆層2,2'の一方が摩耗する。この摩耗は、更に化学的還元剤5及び/又は潤滑剤12の放出につながる。例えば、接触表面4,4'の少なくとも一方と共に、1つ以上の粒子8が破裂し、夫々の接触表面4,4'上に化学的還元剤5及び/又は潤滑剤12を放出する。放出された還元剤5及び/又は放出された潤滑剤12は、特に接触表面4,4'の機械的に充填された領域における接触表面4,4'の少なくとも一方又は両方ともを少なくとも部分ごとに被覆する分離膜又は保護膜Fを形成する。このように、接触表面4,4'の機械的充填は、未酸化の被覆層材料の露出を招く。しかしながら、化学的還元剤5及び/又は潤滑剤12は、例えば、酸素を化学的に結合させることによって及び/又は接触部4,4'の少なくとも一方の少なくとも損傷部分を酸素を含む環境ガスから分離することによって、未酸化の被覆層材料の酸化を少なくともある程度は防止する。

0063

接触エレメント1に対する相手側接触エレメント15の移動は、更に方向S以外の方向を向くことがあり、機械的振動によって又は熱伸長によっても引き起こされ、やはり接触表面4,4'の損傷を生じ得る。

0064

図5は、電気的接触エレメントの他の例示的実施形態を概略断面図にて示す。機能及び/又は構造が図1乃至図4の例示的実施形態の要素に対応する要素には同一の参照記号が用いられている。簡潔にするため、図1乃至図4の例示的実施形態との相違点のみを見ていくこととする。

0065

図5の電気的接触エレメント1は、切替え電気的接触エレメント1'として形成されている。例えば、電気的接触エレメント1'は接触小球16を備え、この接触小球16は、少なくとも部分的には、芯体3によって形成される。接触小球16は、相手側接触エレメント15に対向するように接触アーム17上に配置される。被覆層2は、接触小球16上及び/又は相手側接触エレメント15上の少なくとも夫々の接触部C,C'上に設けられる。

0066

相手側接触エレメント15は、図3及び図4の相手側接触エレメント15として図5に示すように成形される。或いは、相手側接触エレメント15は、図5の切替え電気的接触エレメント1'と類似に成形され、接触小球上に配置される相手側接触部を備えるように成形される。

0067

接触エレメント1',15の少なくとも一方又は両方ともが被覆層2,2'を備え、更には接触層2,2'と芯体3,3'との間に金属保護層13を備えてもよい。

0068

図5の実施形態では、両方の接触エレメント1',15が夫々の接触部C,C'を介して機械的に相互接続されている。接触部C,C'の領域では、被覆層2,2'の少なくとも一方が、接触エレメント1',15が互いに移動することによって損傷する可能性がある。これらの移動は、方向Dに沿う切替え移動によって、或いは方向Vの又は方向Vの反対方向の又は方向V及び方向Dに対して垂直な微小移動によって生じる。微小移動は、接触エレメント1,15'の少なくとも1つの熱伸長又は振動によっても生じる。還元剤5及び/又は潤滑剤12が放出され、損傷した接触表面4,4'の少なくとも一部に分離膜又は保護膜Fを形成する。

0069

図1乃至図5に示す上記の例示的実施形態の概略図及び特に層2、2',13の厚みの比率は、考え得る層厚を制限するものではない。各層2,2',13の厚みは、最適な性能、耐久性及び生産可能性を考慮して選択される必要がある。

0070

耐久性を延ばすためには特に厚い層が選択される。しかし、厚い層、例えば1mmを超える厚さは、例えばコーティングの制限により、芯体3,3'又は金属保護層13に適用するのは難しい。

0071

被覆層2,2'は、化学的還元剤がめっき浴に懸濁され、導電性材料と共析出される例えば電気メッキによって芯体3,3'に付加されてもよい。導電性材料は錫又はニッケルであり、還元剤5及び/又は潤滑剤12と共に被覆層2,2'を形成する。

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