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技術 運動ニューロン疾患または代謝性疾患の治療のための直腸形態のフェニル酪酸塩

出願人 ジーエムピー‐オーファン
発明者 マリン,フレデリック
出願日 2012年6月22日 (7年7ヶ月経過) 出願番号 2014-516380
公開日 2014年7月17日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2014-517057
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード わらくず 身体姿勢 磁性プレート 毛細管チューブ ステンレススチールワイヤ 麻酔システム 水吸収剤 撹拌シャフト
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月17日)のものです。
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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患または尿素サイクル異常症などの代謝性疾患治療するためのフェニル酪酸塩の直腸投与、関連する方法および組成物に関する。

概要

背景

脊髄性筋萎縮症SMA)とは、遺伝性のまれな(6000人〜10000人に1人)疾患であり、運動ニューロン退化の進行、ならびに筋力低下および萎縮を特徴とする。認知に影響しないものの、自発運動身体姿勢呼吸、および嚥下がしだいにできなくなる。SMAは、遺伝子によって遺伝する、2未満で死亡する小児の最大の遺伝性疾患である。

1歳前の小児の脊髄性筋萎縮症は、以下の4つの型がある。
I型脊髄性筋萎縮症は、ウェルドニッヒ・ホフマン病とも呼ばれ、誕生時、または生後数か月以内に発症する重篤障害の形態である。概して、発症した乳児は、呼吸および嚥下することが困難であり、支持なしに座ることが困難である。
II型脊髄性筋萎縮症は、生後6か月〜12か月の小児に発生する筋力低下に特徴がある。II型の小児は、支持なしに座ることができるが、介助なしの起立または歩行ができない。
X連鎖小児性脊髄性筋萎縮症は、I型と非常に類似した特徴を有しているが、I型と異なり、この小児は、運動の障害となる関節変形を有した状態で誕生する。
乳児期に発症するIX型の脊髄性筋萎縮症は、遠位型脊髄性筋萎縮症I型と呼ばれる。この障害の形態は、手および脚、および徐々に四肢に広がる筋力低下の進行を特徴とする。

SMAの他の3つの型は、III型(またはクーゲルベルク・ヴェランダー病または若年型)、IV型、およびFinkel型があり、早期小児期および成人期に発症する可能性がある。この後者の2つの型は、通常30歳以降に発症する。

SMAは、常染色体劣性遺伝状態であり、主に、第5染色体上に存在するSurvival Motor Neuron(SMN1)遺伝子の変異により引き起こされる。SMAを発症している患者の約95%が、SMN1遺伝子の両コピー中のエクソン7と呼ばれる部位が欠損している変異を有する。この遺伝子は、体内中、特に脊髄高レベルで見られるSMNタンパク質をコードする。このタンパク質は、運動ニューロンと呼ばれる特殊な神経細胞を維持するために重要なものであり、脊髄および脊髄に結合した脳の一部に配置されている。SMNタンパク質が存在しない場合、運動ニューロンの死滅誘導され、SMAの症状が引き起こされる。

また、SMAタンパク質は、SMN1遺伝子の「バックアップ」コピーであるSMN2遺伝子により産生され得る。しかしながら、SMN2遺伝子は、多くの場合不完全にコードされ、SMNタンパク質の機能的形態ではなく、低レベル完全長および機能が低レベルであるSMNタンパク質のみを産生する。すべての患者は、細胞中に少なくとも1つ、一般的には2〜4つのSMN2遺伝子のコピーを細胞中に有しており、患者により重要なばらつきがある。したがって、SMN2遺伝子のコピーの数により、SMAを発症した患者は、なんらかの重篤な症状を有し得る。

現在のSMAの治療研究は、主に、運動ニューロンの保護または遺伝療法を目的としている。これらは有望な結果が得られているが、患者が有効な治療を利用することができる前に、開発に相対的に長い研究の努力が必要とされる。

SMAの治療の別の治療上の戦略は、SMNタンパク質のアップレギュレーションにつながる、残存するSMN2遺伝子の転写増幅させることを目的とする。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の阻害剤を使用して、遺伝子の転写を増幅させることができる。実際に、DNAの転写は、その構造、特にヒストンアセチル化により決定される。ヒストンデアセチラーゼによるヒストンの脱アセチル化は、遺伝子の発現抑制を意味する。したがって、この酵素阻害することは、脱アセチル化を回避することであり、この遺伝子の転写を増幅させることにより、対応するタンパク質を産生させる。

バルプロ酸ヒドロキシ尿素、および4−フェニル酪酸ナトリウムフェニル酪酸塩)などのHDAC阻害剤として一部の小分子試験されている。これらの化合物は、他の効能が既に知られている。例として、バルプロ酸は経口または注射可能な形態において癲癇の治療に使用され、ヒドロキシ尿素は、経口形態で白血病の治療において効能を示し、フェニル酪酸塩は、経口形態、錠剤もしくは粉体において、尿素サイクル異常症の治療に使用される。

バルプロ酸およびヒドロキシ尿素は、効力の観点から重要な結果を得られたようではない (Weihl et al., Neurology, 2006, 67(3), 500−501; Liang et al., J. Neurol. Sci., 2008, 268(1−2), 87−94)。

第1の予備的な非盲検試験は、SMAの治療における経口形態で投与したフェニル酪酸塩の効力を示唆した(国際公開第2005/072720号, Mercuri et al., Neuromuscular Disorders, 2004, 14, 130−135)。この試験に、粉体または錠剤中経口用のフェニル酪酸塩で治療した10人のII型SMA患者が参加した。この用量は、500mg/kg/日であり、(7日投与後7日投与しないといった)断続的なスケジュールを使用して5回の用量に分割した。この効力を、9週間測定した。モータースケール上のスコアが顕著に増加したことが見いだされ、副作用は記録されなかった。

しかしながら、13週間のランダム化二重盲検プラセボ対照試験により、先の知見が裏付けられなかった(Mercuri et al, Neurology, 2007, 68, 51−55)。この試験には、107人のSMA患者が関与し、この用量は、(7日投与後7日投与しないといった)断続的なレジメンにおいて、500mg/kg/日のフェニル酪酸塩またはプラセボであった。フェニル酪酸塩が耐性を示すにも関わらず、この試験は、これらの状態に有効であることを示すものではなかった。

また、現在の経口製剤中のフェニル酪酸塩の不快な味または臭いが患者の服薬率に大きく影響し、臨床試験が著しく困難となっており、一層重要なことに、(最小値450g/kg/日)の用量が必要とされる。

最後に、SMAの治療法は現在までに利用可能なものがない。

概要

本発明は、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患または尿素サイクル異常症などの代謝性疾患を治療するためのフェニル酪酸塩の直腸投与、関連する方法および組成物に関する。

目的

SMAの治療の別の治療上の戦略は、SMNタンパク質のアップレギュレーションにつながる、残存するSMN2遺伝子の転写を増幅させることを目的とする

効果

実績

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請求項1

直腸投与される、運動ニューロン疾患または代謝性疾患治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項2

前記治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を、1〜600mg/kg/日の範囲の用量で投与する、請求項1に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項3

前記治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、1日に1〜10回投与される、請求項1または2に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項4

前記治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、運動ニューロン疾患または代謝性疾患に罹患している小児に投与される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項5

前記治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、運動ニューロン疾患または代謝性疾患に罹患している0〜5歳児に投与される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項6

前記治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、運動ニューロン疾患または代謝性疾患に罹患している乳児に投与する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療されるための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項7

前記運動ニューロン疾患が、脊髄性筋萎縮症筋萎縮性側索硬化症虚血サラセミア嚢胞性線維症、およびハンチントン病を含む群から選択され、好ましくは、前記運動ニューロン疾患が脊髄性筋萎縮症である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項8

前記代謝性疾患が、尿素サイクル異常症およびメープルシロップ尿症を含む群から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動ニューロン疾患または代謝性疾患を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩。

請求項9

治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む直腸剤形

請求項10

前記治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、ナトリウム塩カリウム塩マグネシウム塩、またはカルシウム塩を含む群から選択される、請求項9に記載の直腸剤形。

請求項11

前記塩がナトリウム塩である、請求項9または10に記載の直腸剤形。

請求項12

前記直腸剤形が、座薬、直腸カプセル浣腸、直腸ゲル、直腸フォーム、または直腸軟膏を含む群から選択される、請求項9〜11のいずれか1項に記載の直腸剤形。

請求項13

1〜800mgの治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む請求項9〜12のいずれか1項に記載の直腸剤形。

請求項14

少なくとも1つの粘性剤、および好ましくは水である溶媒を含む、請求項9〜13のいずれか1項に記載の剤形。

請求項15

前記粘性剤が、PVPK90などのポリビニルピロリドン、HPCH、HPCHF、HEC250HX、およびHEC250Mなどのセルロース誘導体、SatiaxaneCX930といったキサンタンガムなどのガム、Carbopol971Pなどのカーボポール誘導体である、請求項14に記載の直腸剤形。

技術分野

0001

本発明は、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患尿素サイクル異常症などの代謝性疾患、または癌の治療のための直腸製剤中の治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む組成物に関する。本発明はさらに、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症などの代謝性疾患、または癌の治療方法であって、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を直腸投与することを含む方法に関する。

背景技術

0002

脊髄性筋萎縮症(SMA)とは、遺伝性のまれな(6000人〜10000人に1人)疾患であり、運動ニューロン退化の進行、ならびに筋力低下および萎縮を特徴とする。認知に影響しないものの、自発運動身体姿勢呼吸、および嚥下がしだいにできなくなる。SMAは、遺伝子によって遺伝する、2未満で死亡する小児の最大の遺伝性疾患である。

0003

1歳前の小児の脊髄性筋萎縮症は、以下の4つの型がある。
I型脊髄性筋萎縮症は、ウェルドニッヒ・ホフマン病とも呼ばれ、誕生時、または生後数か月以内に発症する重篤障害の形態である。概して、発症した乳児は、呼吸および嚥下することが困難であり、支持なしに座ることが困難である。
II型脊髄性筋萎縮症は、生後6か月〜12か月の小児に発生する筋力低下に特徴がある。II型の小児は、支持なしに座ることができるが、介助なしの起立または歩行ができない。
X連鎖小児性脊髄性筋萎縮症は、I型と非常に類似した特徴を有しているが、I型と異なり、この小児は、運動の障害となる関節変形を有した状態で誕生する。
乳児期に発症するIX型の脊髄性筋萎縮症は、遠位型脊髄性筋萎縮症I型と呼ばれる。この障害の形態は、手および脚、および徐々に四肢に広がる筋力低下の進行を特徴とする。

0004

SMAの他の3つの型は、III型(またはクーゲルベルク・ヴェランダー病または若年型)、IV型、およびFinkel型があり、早期小児期および成人期に発症する可能性がある。この後者の2つの型は、通常30歳以降に発症する。

0005

SMAは、常染色体劣性遺伝状態であり、主に、第5染色体上に存在するSurvival Motor Neuron(SMN1)遺伝子の変異により引き起こされる。SMAを発症している患者の約95%が、SMN1遺伝子の両コピー中のエクソン7と呼ばれる部位が欠損している変異を有する。この遺伝子は、体内中、特に脊髄高レベルで見られるSMNタンパク質をコードする。このタンパク質は、運動ニューロンと呼ばれる特殊な神経細胞を維持するために重要なものであり、脊髄および脊髄に結合した脳の一部に配置されている。SMNタンパク質が存在しない場合、運動ニューロンの死滅誘導され、SMAの症状が引き起こされる。

0006

また、SMAタンパク質は、SMN1遺伝子の「バックアップ」コピーであるSMN2遺伝子により産生され得る。しかしながら、SMN2遺伝子は、多くの場合不完全にコードされ、SMNタンパク質の機能的形態ではなく、低レベル完全長および機能が低レベルであるSMNタンパク質のみを産生する。すべての患者は、細胞中に少なくとも1つ、一般的には2〜4つのSMN2遺伝子のコピーを細胞中に有しており、患者により重要なばらつきがある。したがって、SMN2遺伝子のコピーの数により、SMAを発症した患者は、なんらかの重篤な症状を有し得る。

0007

現在のSMAの治療研究は、主に、運動ニューロンの保護または遺伝療法を目的としている。これらは有望な結果が得られているが、患者が有効な治療を利用することができる前に、開発に相対的に長い研究の努力が必要とされる。

0008

SMAの治療の別の治療上の戦略は、SMNタンパク質のアップレギュレーションにつながる、残存するSMN2遺伝子の転写増幅させることを目的とする。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の阻害剤を使用して、遺伝子の転写を増幅させることができる。実際に、DNAの転写は、その構造、特にヒストンアセチル化により決定される。ヒストンデアセチラーゼによるヒストンの脱アセチル化は、遺伝子の発現抑制を意味する。したがって、この酵素阻害することは、脱アセチル化を回避することであり、この遺伝子の転写を増幅させることにより、対応するタンパク質を産生させる。

0009

バルプロ酸ヒドロキシ尿素、および4−フェニル酪酸ナトリウム(フェニル酪酸塩)などのHDAC阻害剤として一部の小分子試験されている。これらの化合物は、他の効能が既に知られている。例として、バルプロ酸は経口または注射可能な形態において癲癇の治療に使用され、ヒドロキシ尿素は、経口形態で白血病の治療において効能を示し、フェニル酪酸塩は、経口形態、錠剤もしくは粉体において、尿素サイクル異常症の治療に使用される。

0010

バルプロ酸およびヒドロキシ尿素は、効力の観点から重要な結果を得られたようではない (Weihl et al., Neurology, 2006, 67(3), 500−501; Liang et al., J. Neurol. Sci., 2008, 268(1−2), 87−94)。

0011

第1の予備的な非盲検試験は、SMAの治療における経口形態で投与したフェニル酪酸塩の効力を示唆した(国際公開第2005/072720号, Mercuri et al., Neuromuscular Disorders, 2004, 14, 130−135)。この試験に、粉体または錠剤中経口用のフェニル酪酸塩で治療した10人のII型SMA患者が参加した。この用量は、500mg/kg/日であり、(7日投与後7日投与しないといった)断続的なスケジュールを使用して5回の用量に分割した。この効力を、9週間測定した。モータースケール上のスコアが顕著に増加したことが見いだされ、副作用は記録されなかった。

0012

しかしながら、13週間のランダム化二重盲検プラセボ対照試験により、先の知見が裏付けられなかった(Mercuri et al, Neurology, 2007, 68, 51−55)。この試験には、107人のSMA患者が関与し、この用量は、(7日投与後7日投与しないといった)断続的なレジメンにおいて、500mg/kg/日のフェニル酪酸塩またはプラセボであった。フェニル酪酸塩が耐性を示すにも関わらず、この試験は、これらの状態に有効であることを示すものではなかった。

0013

また、現在の経口製剤中のフェニル酪酸塩の不快な味または臭いが患者の服薬率に大きく影響し、臨床試験が著しく困難となっており、一層重要なことに、(最小値450g/kg/日)の用量が必要とされる。

0014

最後に、SMAの治療法は現在までに利用可能なものがない。

発明が解決しようとする課題

0015

したがって、本発明の目的は、in vivoで良好な効力を有し、嚥下することが困難である小児および患者に適した剤形で投与するSMAの治療方法を提供することである。また、尿素サイクル異常症などの運動ニューロン疾患に罹患している患者の同様の問題を、本発明で治療する。

0016

臨床試験は、経口経路により投与したフェニル酪酸塩による効力を以前に示さなかったが、本出願人は、驚くべきことに、フェニル酪酸塩の直腸投与が、効力の観点から良好な結果を、SMAに罹患している患者に与え、これら患者がこの剤形を許容できることを見出した。

課題を解決するための手段

0017

本発明の1つの目的は、(例えば、脊髄性筋萎縮症などの)運動ニューロン疾患、または(例えば、尿素サイクル異常症などの)代謝性疾患または癌を治療する方法であって、この方法は、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を直腸投与することを含む。

0018

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩は、ナトリウム塩カリウム塩マグネシウム塩、またはカルシウム塩を含む群から選択される。

0019

本発明の1つの実施形態において、この塩はナトリウム塩である。

0020

本発明の1つの実施形態において、直腸投与は、座薬直腸カプセル浣腸、直腸ゲル、直腸フォーム、または直腸軟膏を含む群から選択される直腸剤形を使用することにより達成される。

0021

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、1〜600mg/kg/日の範囲内の用量で投与される。

0022

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、1日に1〜10回投与される。

0023

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、例えば、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、(例えば、尿素サイクル異常症などの)代謝性疾患、または癌に罹患している小児に投与される。

0024

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、例えば、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、(例えば、尿素サイクル異常症などの)代謝性疾患、または癌に罹患している0〜5歳児に投与される。

0025

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、例えば、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、例えば、尿素サイクル異常症などの代謝性疾患、または癌に罹患している乳児に投与される。

0026

本発明の1つの実施形態において、運動ニューロン疾患は、脊髄性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症虚血サラセミア嚢胞性線維症、およびハンチントン病を含む群から選択される。

0027

本発明の1つの実施形態において、代謝性疾患は、尿素サイクル異常症およびメープルシロップ尿症を含む群から選択される。

0028

また、本発明は、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症、または癌を治療するための許容可能な4−フェニル酪酸塩に関し、この許容可能な4−フェニル酪酸塩は直腸投与される。

0029

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、1〜600mg/kg/日の範囲で投与される。本発明の別の実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、1日に1〜10回投与される。

0030

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症、または癌に罹患している小児に投与される。本発明の別の実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症、または癌に罹患している0〜5歳児に投与される。本発明の別の実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩が、脊髄性筋萎縮症などの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症、または癌に罹患している乳児に投与される。

0031

本発明の1つの実施形態において、運動ニューロン疾患は、脊髄性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、虚血、サラセミア、嚢胞性線維症、およびハンチントン病を含む群から選択され、好ましくはこの運動ニューロン疾患は脊髄性筋萎縮症である。

0032

本発明の1つの実施形態において、代謝性疾患は、尿素サイクル異常症およびメープルシロップ尿症を含む群から選択される。

0033

本発明の別の目的は、直腸投与のための治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む直腸剤形である。

0034

本発明の1つの実施形態において、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、またはカルシウム塩を含む群から選択され、好ましくはナトリウム塩である。

0035

本発明の1つの実施形態において、直腸投与用の形態は、座薬、直腸カプセル、浣腸、直腸ゲル、直腸フォーム、または直腸軟膏を含む群から選択される。

0036

本発明の1つの実施形態において、この直腸剤形は、1〜800mgの治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む。

0037

本発明の1つの実施形態において、この直腸剤形は、少なくとも1つの粘性剤と、好ましくは水である溶媒とを含む。

0038

別の実施形態において、この粘性剤は、例えば、PVP K 90などのポリビニルピロリドン、HPC H、HPC HF、HEC 250 HX、およびHEC 250Mなどのセルロース誘導体、Satiaxane CX930といったキサンタンガムなどのガム、Carbopol 971Pなどのカーボポール誘導体である。

図面の簡単な説明

0039

経口、IV、または直腸経路を介して投与した治療動物中で測定した4—フェニル酪酸塩の血漿濃度である。

0040

定義
本発明では、用語は以下の意味を有する。

0041

「カプセル」は、多様な形状および容量の硬いまたは軟形状のシェルを有する固体の製剤を意味し、通常、単一容量の活性基剤を含む。

0042

「直腸カプセル」は、潤滑させるコーティングを有し得る固体の単一用量の軟形状のカプセルを意味する。好ましくは、直腸カプセルは細長い形状および同様の外観で存在してもよい。

0043

「座薬」は、圧縮または成形または当業者に公知の他のいずれかの技術により調製される、固体の単一用量の製剤を意味し、水に可溶または分散可能であり、体温で溶解し得る適切な基剤中に分散または溶解した1つ以上の活性基剤および任意に賦形剤を含む。

0044

「治療上有効量」は、本疾患または条件の1つ以上の症状の進行、悪化、もしくは劣化、本疾患または症状の軽減、または本疾患の治癒を遅くさせるまたは停止させるために必要かつ十分な治療薬の量を意味する。

0045

薬学的に許容可能な賦形剤」は、動物、好ましくはヒトに投与する際に、逆反応アレルギー反応、または他の目的と異なる反応を産生しない賦形剤である。この賦形剤は、ありとあらゆる溶媒、分散媒体コーティング剤抗菌剤、および抗真菌剤等張剤、ならびに吸収遅延剤などを含む。ヒトへの投与では、製剤は、生物学的な標準であるFDA局により要求される一般的な安全度および純度、ならびに任意に無菌性および発熱性合致している。

0046

「約」は、数字の前に使用される場合、当該数字の値の±10%を意味する。

0047

本発明は、対象における運動ニューロン疾患、代謝性疾患、または癌の治療方法であって、治療的に許容可能な量の治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を、その必要がある対象に直腸投与することを含む方法に関する。

0048

本発明者は、フェニル酪酸塩を直腸投与することにより、血清中高濃度のフェニル酪酸塩を与え、フェニル酪酸塩およびフェニル酢酸塩がより長く存在するようになることを発見した。

0049

運動ニューロン疾患の例は、限定するものではないが、脊髄性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、虚血、サラセミア症、嚢胞性線維症、およびハンチントン病を含む。

0050

代謝性疾患の例は、限定するものではないが、尿素サイクル異常症(UCD)およびメープルシロップ尿症(MSUD)を含む。例えばMSUDは、古典的な新生児の重篤な形態、中等度の形態、間欠的な形態、サイアミン反応(thiamine−responsibe)形態、またはラクトースアシドーシスを備えたE3欠損形態が挙げられる。

0051

また、本発明は、ヒストンデアセチラーゼ関連疾患を治療する方法であって、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩の治療有効量を、その必要のある対象に直腸投与することを含む方法に関し、この対象は好ましくは小児である。

0052

ヒストン関連疾患の例は、限定するものではないが、脊髄性筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、虚血、サラセミア、嚢胞性線維症、およびハンチントン病を含む。

0053

本発明の1つの実施形態によれば、本発明は、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩の治療有効量を、その必要のある対象に直腸投与することを含むSMAの治療方法に関する。

0054

驚くべきことに、本出願人は、フェニル酪酸塩の直腸投与が、SMAなどの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症などの代謝性疾患、または癌の治療に有効であることを見出し、患者の状態の悪化を停止させるだけでなく、さらに驚くべきことに、患者の状態を改善させることを見出した。このことは、Mercuriらにより開示された臨床試験により報告されている、経口経路によりフェニル酪酸塩を投与する場合(Neurology, 2007, 68, 51−55)には見られなかった。

0055

理論に拘束されることを望むのではないが、直腸投与は、を通過することによりフェニル酪酸塩が分解することはなく、したがって、生体利用度(biodisponibility)が改善する。また、一般的な循環、すなわち全身送達の際に活性薬剤の主要製剤を直接遊離させることにより、第1の肝臓経路を回避してもよい。このことは、フェニル酪酸塩の場合、経口摂取後、短い半減期(0.77時間)に対応して、肝臓および腎臓で急速に代謝されるため(Berg et al., Cancer Chemother. Pharmacol., 2001, 47, 385−390; Kasumov et al., Drug Metab. Dispo., 2004, 32, 10−19)、一層興味深い(Piscitelli et al., J Clin. Pharmacol., 1995, 35, 368−373)。また、直腸経路は、肛門管から吸収した薬剤が直接全身を循環するため、興味深い。直腸形態は、嚥下(deglutition)または嚥下(swallowing)が困難である患者と同様に、乳児および小児に特に良好に適合する利点を有している。さらなる利点として、現在経口的に投与される治療が断念されている多くの場合の原因である不快な味および臭いに直結した問題を解消することが挙げられる。

0056

したがって、直腸製剤は、フェニル酪酸塩の不快な味および臭いを解消する複数の利点を有しており、その利用を簡易化させ、肝臓での代謝を遅らせることができる。

0057

第1の実施形態によれば、直腸投与は、治療上有効可能な4−フェニル酪酸塩を含む直腸投与用の剤形により達成される。

0058

また、本発明は、直腸投与用の剤形中の治療的に許容可能なフェニル酪酸塩を含む組成物に関する。

0059

1つの実施形態によれば、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩は、アルカリ金属塩アルカリ土類金属塩アミノ酸に適した塩、またはアンモニウム塩を含む群から選択される。特定の塩の例は、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、またはカルシウム塩を含む群から選択される。好ましい実施形態によれば、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩は、4−フェニル酪酸ナトリウムである。

0060

一実施形態によれば、直腸剤形は、座薬、直腸カプセル、直腸クリーム、直腸エマルジョン、直腸溶液、直腸懸濁液、直腸タンポン停留浣腸、直腸ゲル、直腸フォーム、または直腸軟膏を含む群から選択される。

0061

一実施形態によれば、直腸剤形は座薬ではない。

0062

一実施形態によれば、座薬は、フェニル酪酸塩および脂肪基剤または水に可溶な基剤を含む。一実施形態によれば、脂肪基剤は、Witepsol H12 またはWitepsol H15などの硬い脂肪ココアバターラウリン油(laurif oil)、カカオ脂モノ−、ジ−、トリグリセリド脂肪酸グリセロールゼラチン基剤、ハードバターエスタリウム(estarinum)、suppocire、マクロゴール、またはアガーサップ(agrasup)を含む群から選択される。一実施形態によれば、水に可溶な基剤は、myrj 51、PEGa、またはTween 61もしくはTween 60などのポリソルベートを含む群から選択される。

0063

一実施形態によれば、直腸カプセルは、フェニル酪酸塩および中空のシェルを含む。1つの実施形態において、フェニル酪酸塩は、粉体、溶液、または懸濁液として直腸カプセル中に存在する。フェニル酪酸塩溶液または懸濁液の場合、この溶液または懸濁液のpHは、1〜7の範囲であってもよく、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5の範囲であってもよい。1つの実施形態によれば、直腸カプセルのサイズは、000〜5番、好ましくは0〜4番、より好ましくは1〜3番の範囲であってもよい。1つの実施形態において、中空のシェルは、硬いまたは軟らかくてもよい。1つの実施形態において、中空のシェルは、硬いまたは軟形状のゼラチン、グリセロール、ソルビトールプルラン(pullulane)および/またはセルロースを含む群から選択される物質から作製される。本発明の1つの実施形態において、直腸カプセルを、トリグセルド、グリセリン、またはポリグリセリンなどの潤滑剤でコーティングする。別の実施形態により、直腸カプセルは、さらに、希釈剤(diluant)、不透明な充填剤抗菌性保存剤甘味料着色料、安定剤、生体適合可能なポリマー、油、界面活性剤分散剤、または水吸収剤などの薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む。この賦形剤の選択および濃度の最適化は、当業者の能力の範囲内である。

0064

一実施形態によれば、浣腸は、水性溶液中にフェニル酪酸塩を含む。

0065

1つの実施形態によれば、浣腸は、溶液または懸濁液である。1つの実施形態によれば、浣腸は、停留浣腸である。

0066

好ましい実施形態によれば、直腸剤形は、直腸カプセルである。

0067

1つの実施形態によれば、この直腸用量は、従来の賦形剤およびキャリアーをさらに含む。賦形剤およびキャリアーの例は、限定するものではないが、粘着防止剤、粘性剤、溶媒、アジュバント、潤滑剤、安定化剤、pH緩衝剤崩壊剤湿潤剤保存剤などを含む。

0068

1つの実施形態によれば、直腸剤形は粘性剤を含む。粘性剤の例は、限定するものではないが、PVP K 9などのポリビニルピロリドン、HPC H、HPC HF、HEC 250 HXおよびHEC 250 Mなどのセルロース誘導体、lutrol F68、ルビジェルアドバンスド(Ludvigel advanced)、グアルガム、キサンタンガムなどのガム、Carbopol 971Pなどのカーボポール誘導体、シリカ誘導体などを含む。

0069

本発明の1つの実施形態において、直腸剤形は、直腸剤形の総重量に基づき、約0.01〜50重量%、好ましくは約0.01〜約10w/w%、より好ましくは、約0.4〜5.5w/w%の範囲内の量の粘性剤を含む。1つの実施形態において、直腸剤形は、約0.5〜約1w/w%、好ましくは、約0.8〜約0.95w/w%、より好ましくは、約0.88w/w%を含む。別の実施形態において、この直腸剤形は、約1.5〜約4w/w、好ましくは、約2〜2.5w/w%、より好ましくは、約2.19w/w%の範囲の量の粘性剤を含む。別の実施形態において、直腸剤形は、約4〜約5.5w/w、好ましくは約4.5または約5.4w/w%の範囲内、好ましくは約5%または約5.25w/w%の粘性剤を含む。別の実施形態において、直腸剤形は、約0.4〜約1w/w%、好ましくは約0.45〜約0.7w/w%の範囲、より好ましくは約0.47w/w%、または約5w/w%、または約0.67w/w%の量の粘性剤を含む。別の実施形態において、直腸剤形は、約1.5〜5w/w%、好ましくは、約2〜約4w/w%、より好ましくは約4w/w%の範囲の量の粘性剤を含む。

0070

1つの実施形態によれば、直腸剤形はある溶媒を含む。溶媒の例は、限定するものではないが、精製水およびUHQ水(UHQは、Ultra−High Qualityを表す)などの水を含む。

0071

本発明の1つの実施形態において、直腸剤形は、直腸剤形の総重量に基づき、約30〜約99重量%、好ましくは、約35〜約95重量%、より好ましくは、約40〜約90重量%の範囲の量の溶媒を含む。本発明の1つの実施形態において、直腸剤形は、約80〜約85w/w%、好ましくは、約82〜約83w/w%、より好ましくは、約82.25w/w%の範囲の量の溶媒を含む。本発明の別の実施形態において、直腸剤形は、約82.5〜約87.5w/w%、好ましくは、約85〜約86w/w%、より好ましくは約85.31w/w%の範囲の量の溶媒を含む。本発明の別の実施形態において、直腸剤形は、約85〜約88w/w%、好ましくは、約86〜約87w/w%の範囲の、より好ましくは、約86.63w/w%の量の溶媒を含む。本発明の別の実施形態において、直腸剤形は、約40〜約55w/w%、好ましくは、約45〜約50w/w%、より好ましくは、約45w/w%または約49.5w/w%の範囲の量の溶媒を含む。本発明の別の実施形態において、直腸剤形は、約55〜75w/w%、好ましくは、約60〜約70w/w%、より好ましくは、約66w/w%または約66.2w/w%の範囲の量の溶媒を含む。

0072

一実施形態によれば、直腸剤形は、1mg〜800mg、好ましくは100〜600mg、より好ましくは、250〜500mgのフェニル酪酸塩を含む。1つの実施形態において、直腸剤形は、約333.33mgのフェニル酪酸塩を含む。別の実施形態において、直腸剤形は約500mgのフェニル酪酸塩を含む。別の実施形態において、直腸剤形は、直腸剤形の総重量に基づき、約1〜約80w/w%、好ましくは約5〜75w/w%の範囲のフェニル酪酸塩を含む。別の実施形態において、直腸剤形のフェニル酪酸塩の量は、約10〜約15w/w%、好ましくは、約12.5w/w%の範囲である。本発明の別の実施形態において、直腸剤形は、約40〜約55w/w%、好ましくは、約45〜約50w/w%、より好ましくは約45w/w%または約49.5w/w%または約49.5w/w%の範囲の量のフェニル酪酸塩を含む。本発明の別の実施形態において、直腸剤形は、約50〜約75w/w%、好ましくは、約60〜約70w/w%、より好ましくは約66w/w%または約66.2w/w%の範囲の量のフェニル酪酸塩を含む。

0073

1つの実施形態によれば、直腸剤形は、約1:1〜約1:50、好ましくは約1:2〜約1:25、より好ましくは約1:5〜約1:10、さらにより好ましくは約1:7の範囲のフェニル酪酸塩:賦形剤/キャリアーの重量比で、フェニル酪酸塩、賦形剤またはキャリアーを含む。別の実施形態において、直腸剤形は、約1:0.1〜約1:10、好ましくは約1:0.5〜約1:3、より好ましくは約1:1〜約1:2の範囲のフェニル酪酸塩:賦形剤/キャリアーの重量比で、フェニル酪酸塩、賦形剤またはキャリアーを含む。

0074

本発明の1つの実施形態によれば、直腸剤形のpHは、約1〜約12、好ましくは約5〜10、より好ましくは約7〜約9.5の範囲である。1つの実施形態において、直腸剤形のpHは、約7〜約8.5、好ましくは約7.5〜約8、より好ましくは約7.79の範囲である。別の実施形態において、直腸剤形のpHは、約8.5〜約9.5、より好ましくは約9〜9.25、より好ましくは約9.14または9.19の範囲である。

0075

本発明の1つの実施形態によれば、直腸剤形の密度は、約0.5〜1.5g/ml、好ましくは約1〜約1.2g/ml、より好ましくは約1.05〜約1.1g/ml、の範囲である。1つの実施形態において、直腸剤形の密度は約1.07g/mlである。別の実施形態において、直腸剤形の密度は約1.08g/mlである。別の実施形態において、直腸剤形の密度は約1.09g/mlである。直腸剤形の密度を、ブルックフィールド装置で測定してもよい。

0076

本発明の1つの実施形態によれば、直腸剤形の粘度は、約1〜約100000cP、好ましくは、約10〜約50000cP、より好ましくは約20〜約12000cPの範囲である。本発明の1つの実施形態において、直腸剤形の粘度は、約20〜25cP、好ましくは約21〜22cP、の範囲であり、より好ましくは約21.4cPである。別の実施形態において、直腸剤形の粘度は、約1000cP〜約3000cP、好ましくは約1500〜約2000cPの範囲であり、より好ましくは約1836cPである。別の実施形態において、直腸剤形の粘度は、約10000cP〜約12000cP、好ましくは約11000cP〜約11800cPの範囲であり、より好ましくは約11700cPである。本発明の別の実施形態において、直腸剤形の粘度は、約500〜5000cP、好ましくは、約1000cP〜約3500cPno範囲であり、より好ましくは1380cP、約1500cP、約2010cP、または約3100cPdearu.直腸剤形の粘度を、ブルックフィールド装置で測定してもよい。

0077

1つの実施形態によれば、1〜600mg/kg/日、好ましくは、100〜500mg/kg/日の用量で投与する。1つの実施形態において、投与量は約500mg/kg/日である。

0078

1つの実施形態によれば、フェニル酪酸塩の直腸投与を数日にわたり実施する。一実施形態によれば、直腸投与を、1日に1〜10回、好ましくは1日に2〜8回、より好ましくは1日に1日に5回実施する。1つの実施形態において、投与あたりの用量は、1〜600mg/kg体重、好ましくは、約10〜500mg/kg体重、より好ましくは約50〜200mg/kg体重の範囲、さらにより好ましくは約100mg/kg体重である。

0079

1つの実施形態において、投与用量は、1回の用量を約100mg/kg体重で5回投与した合計約500mg/kg体重である。

0080

当業者は、患者の条件に用量を適合させる方法について理解しているであろう。

0081

用量は、患者の体重kgおよび1日当たりの用量を計算する。

0082

1つの実施形態によれば、直腸剤形を、少なくとも1週間、好ましくは少なくとも2週間、より好ましくは少なくとも4週間以上投与する。別の実施形態によれば、この直腸剤形を慢性的に投与する、すなわち限定しない期間投与する。

0083

別の実施形態によれば、フェニル酪酸塩を、投与して患者中でのこの薬物のレベルを高く維持する。当業者は、この目的を達成するため、この期間にわたる直腸用量の分配方法について理解しているであろう。

0084

1つの実施形態によれば、治療的に許容可能な4−フェニル酪酸塩を、SMAなどの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症などの代謝性疾患、または癌に罹患している患者に直腸投与する。一実施形態によれば、SMAなどの運動ニューロン疾患、尿素サイクル異常症などの代謝性疾患、または癌に罹患している患者はヒトである。別の実施形態によれば、患者は小児であり、好ましくは0〜5歳児である。好ましい実施形態によれば、患者は乳児であり、好ましくは、生後0〜18か月の間、より好ましくは生後0〜12か月の間の乳児である。別の実施形態によれば、患者は5歳から10歳である。別の実施形態によれば、患者は、10〜18歳である。別の実施形態によれば、患者は成人である。

0085

また、本発明は、運動ニューロン疾患、代謝性疾患、または癌を治療するための本明細書に上述した許容可能な4−フェニル酪酸塩に関し、この許容可能な4−フェニル酪酸塩は直腸投与される。

0086

また、本発明は、運動ニューロン疾患、代謝性疾患、または癌を治療するための本明細書に上述した許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む組成物に関し、この組成物は直腸投与される。

0087

また、本発明は、本明細書中に上述した許容可能な4−フェニル酪酸塩および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む薬学的組成物に関し、この薬学的組成物は直腸投与に適している。

0088

また、本発明は、本明細書中に上述した許容可能な4−フェニル酪酸塩を含む薬物に関し、この薬剤は直腸投与に適している。

0089

本発明を以下の実施例によりさらに例示するが、この実施例は本発明の範囲を限定するよう構成されているものではない。

0090

実施例1 本発明の直腸剤形およびその調製
前臨床研究用の製剤(製剤I、II、およびIII)

0091

製剤I

0092

製剤II

0093

製剤III

0094

製剤I〜IIIの製剤の調製



小児製剤(製剤IV〜XI)

0095

製剤IV

0096

製剤V

0097

製剤VI

0098

製剤VII

0099

製剤VIII

0100

製剤IX

0101

0102

製剤XI

0103

製剤IV〜XIの調製

0104

本発明の製剤の調製工程
解膠プロペラ(deflocculating propeller)を備えた撹拌シャフトで、250mlのガラスビーカー中の精製水に粘着防止剤を溶解させる。急速に可溶化させるために、撹拌速度を最大限にし、撹拌中に誘導され得る気泡を除去してから5分後に速度を低下させる。活性成分を添加する前に得られた各溶液のpHを測定して、ゲル化した溶液の特性に関する効力を観察した。

0105

溶液の一部を収集し、磁性攪拌機および磁性プレートを使用してゆっくりと撹拌した。この画分に、所望の最終容量設定を得るために必要とされる量の活性成分の撹拌を徐々に激しくした。溶液を、5〜10分間置き、pHを測定した。

0106

各溶液の密度を風袋(taring)、濾過、および1mLのシリンジ重量測定することにより測定した。

0107

実施例2直腸カプセルの溶解
サイズ3のゲラチンカプセルに、マニュアル通りの充填剤を備えた4−フェニル酪酸ナトリウムを充填した。この溶解速度を、pHおよび温度の異なる条件で測定した。

0108

実施例3薬物動態評価
1.マウスモデル上の薬物動態評価
これらのin vivoおよび分析部で、オスSDラットに経口、静脈内、または直腸経路による4−フェニル酪酸ナトリウム塩を単一投与した後、血漿濃度および薬物動態(PH)パラメータのレベルを評価した。

0109

物質および方法
動物の特徴、収容、および扱い
31匹の生後6週間のオスのSDラットを使用した。これらのラットは、フランスのElevage Janvierから供給された。ラットの到着後に、この動物に番号をランダムにつけ、耳タグにより同定した。動物の健康状態は観察により変動した。動物を、留め金を備えたステンレススチールワイヤのふたを備えたmakrolonケージ内に収容した。わらくずは U.A.R. (Epinay sur Orge, France)により供給され、少なくとも72時間ごとに新しいものと取り換えた。温度および湿度を一定に管理した(Oceasoft(登録商標)記録)この動物の部屋の条件を、22℃±2℃、および12時間/12時間の明暗サイクルに保った。この動物は、U.A.R. (Epinay sur Orge, France)により供給されたペレット(AO4C)を与えた。このペレットおよび水道水を自由に与えた。投与前には一晩動物を絶食させた。

0110

治療
静脈内投与(IV)では、動物は、100mg/kg体重の4−フェニル酪酸塩(100mg/mlのUHQ水あたり1ml/kg体重に対応する)を与えられた。

0111

経口投与(PO)では、動物は、(最終溶液は100mg/mlの濃度であるUHQ水中に粉砕しかつ溶解させた5mg/kg体重錠に対応する)500mg/kg体重の4−フェニル酪酸塩を与えられた。

0112

直腸投与では、動物は、3.7mg/kg体重の実施例1に記載した製剤I、II、またはIII、または静脈内投与用の3mlの製剤に対応する500mg/kg体重の4−フェニル酪酸塩を与えられた。

0113

製剤は、投与中磁性下で撹拌し続けた。

0114

サンプリング

0115

血液サンプリング
血液サンプリング中、動物を麻酔システム(Equipement Veterinaire Minerve)を使用したIsoflurane(商標)で麻酔投与した。眼窩後洞内の血液を、毛細管チューブを使用して収集した。時点当たり0.3〜0.4mlの血液を収集した。抗凝固剤としてヘパリンリチウムを使用した。

0116

液サンプルを+4℃(0および9度の間)、2500rpmで遠心し、血漿を除去し、標識したポリプロピレンチューブに配置した。個々の血漿サンプルを、分析まで凍結(−20℃±5℃)で保存した。

0117

分析方法
4−フェニル酢酸ナトリウム塩およびフェニル酢酸塩(フェニル酪酸塩の代謝物)をUHQ水で希釈して、1、5、10、25、50、100、1000、および2000ng/mLのラットの血漿のない較正標準とする最終濃度希釈溶液を得た。

0118

タンパク質の沈殿により抽出を実施した。較正標準およびS0で、300μlのアセトニトリルを、100μlの血漿サンプルに添加した。この混合物を+4℃(0および9度の間)、3500rpmで5分間遠心し、上清を除去し、標識化したポリプロピレンバイアルまたはプレートに置いた。LC−MS/MSシステムタンデム質量分析に連結した液体クロマトフィー用のLC−MS/MS標準)内に注入するまで、抽出物を0℃〜9℃で保存した。

0119

潜在的な標準偏差(signal deviation)を平均値化するために、事前事後のサンプルの較正曲線を作成した。両方の較正曲線の平均値により、濃度を計算した。

0120

較正曲線を検証するために以下の、(1)−30.0%と+30.0%との間の公称値からの偏差、(2)−30.0%および+30.0%の間の範囲ではない場合の較正曲線を除外するといった基準を使用した。

0121

濃度の決定
Analyst(登録商標)1.5.1による自動的な統合後、サンプルの濃度を計算した。これは、血漿をμg/mLで表示した。

0122

この基質の血漿濃度平均値を、個々の濃度を使用して計算し、対応する標準偏差および変動係数CV(%)=SD/濃度平均値×100)で表した。

0123

薬物動態分析
KINETICA(登録商標)(バージョン4.3−Thermo Electron Corporation−Philadelphia−USA)を使用して、薬物動態分析を実施した。独立したモデル(非競合的分析物)を使用した。

0124

結果
治療した動物中で測定した4−フェニル酪酸塩の血漿濃度を図1に示す。図1に示すように、直腸投与してから1時間後に測定した4−フェニル酪酸塩の血漿濃度は、静脈投与した後のサンプルよりも約5〜10倍高く、4−フェニル酪酸塩を経口投与した後のサンプルよりも約2〜3倍高かった。

0125

同一の結果が、フェニル酢酸の血漿濃度でも得られた。

0126

この直腸製剤(I、II、またはIII)による4−フェニル酢酸の血漿濃度にも著しく差異が見られなかったことが見いだされた。

0127

2.若年期のミニブタモデルの薬物動態評価
本研究の目的は、若年期のミニブタ(生後13週間、総容量を1日当たり5つの用量に分割した)内の目的とするヒトの経路によりフェニル酪酸ナトリウム(NaPB)を繰り返し投与することによる毒性を試験することである。ミニブタは、ヒトの内の1つの皮膚とブタの皮膚の特性の間に類似性があるため、局所耐性の研究用の対象モデルとした。

0128

物質および材料
フェニル酪酸ナトリウム(NaPB)を、直腸投与経路を使用して若年性のミニブタで、13週繰り返して服用させる研究を行った。1グループを、薬学的用量NaPBを、経口で治療した。比較として、NaPBを(総容量を1日当たり5回に分割して)1グループ経口投与した。

0129

本研究は、医薬品安全保証評価、毒物動態(TK)の決定、および4週間の回復期間を含む。

0130

最も早い服用を、生後7日で開始した。経管栄養(1日5回、3時間おき)および直腸投与(1日5回、3時間おき)を13週間実施した。28日の回復期間を実施した。

0131

このコブタを以下の表に示すように5つのグループ(1グループあたり2頭の雌豚)に分割した。

0132

この回収した動物を服用後さらに28日収容した。本研究の間、このミニブタを週に二回体重を計測した。増殖測定を週に2回実施した。眼検査(Ophthalmology)および心電図検査を最終治療日に行った。臨床病理学として、血液学および血液化学分析を、剖検前にすべてのブタで実施した。測定したパラメータは、標準となるガイドラインと一致した。毒物動態では、単一の血液サンプル(性別/時点当たり1動物、4つの時点)を、服用第1日目の各ブタの大静脈洞(precaval sinus)から採取した。さらに、(4匹の動物/性別/時点)服用最終日の第4の時点で全てのブタから血液サンプルを採取した。

0133

結果
NaPBを直腸投与していても毒性は観察されなかった。

0134

動物の性別による差異は記録されなかった。

0135

直腸投与したNaPBの薬物動態特性が、経口投与と比較して増加していることが見いだされた。確かに、直腸投与してから2時間後のフェニル酪酸塩およびフェニル酢酸塩(フェニル酪酸塩の代謝物)の血液濃度が、同一量のNaPBを経口投与した後測定した濃度よりも約1・5倍高い濃度であった。

0136

実施例4 有効性
治療の有効性を、SMAのマウスモデルで評価した。1つの試験は、血液、筋肉、肝臓、濃、または脊髄などの異なる組織中のSMNタンパク質の用量である。

0137

また、生活機能、特に呼吸および心拍数に関するフェニル酢酸の有効性と同様に、体重、温度、一般的な態様、活力性、寿命などのパラメータを評価する。

0138

また、運動評価を試験して治療の有効性を決定した。歩行距離(traveled distance)、方向、速度、回転数および直線の経路の数を測定して感覚運動発達を評価した。

0139

本発明の直腸剤形を与えられたマウスが、治療していないマウスと比較して寿命が延びたとの結果を示した。

0140

実施例5フェーズ1の臨床試験
薬物動態研究とクロスオーバーするフェーズ1を、健康な成人の志願者にNaPBを経口的および直腸的に投与して、局所的な安全性および2つの異なる投与経路を介して提供される薬物産物薬物動態プロファイルを評価した。

0141

フェーズ1のプロトコル概要を以下の表に示す。

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