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課題・解決手段

本発明は、フタラジン−1(2H)−オン誘導体を含むリン含有三環系化合物を含む組成物を提供する。これらの化合物は、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)、特にPARP−1の強力な阻害剤であり、潜在的にはPARP−2の強力な阻害剤である。これらは、ポリ(ADP−リボース)オリゴマー形成阻害においても良好な細胞活性を示す。これらの化合物は、PARPが関与している状態、例えばがん炎症性疾患および虚血状態などの処置において、単剤療法として、または他の治療剤との併用療法で有用であり得る。したがって、有効量の本発明の化合物をそれを必要とする個体に投与する工程を含む、PARPが関与している状態の処置のための方法も提供する。

概要

背景

発明の背景
ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)は、PARP触媒ドメインを含む18種類のタンパク質ファミリーを構成する(Ameら、BioEssays(2004年)26巻:882頁)。これらのタンパク質には、PARP−1、PARP−2、PARP−3、タンキラーゼ−1、タンキラーゼ−2などが含まれる。基本メンバーであり、また最も研究されているPARP−1は、細胞核で最も豊富なタンパク質である。PARP−1は、3つの主要ドメイン、すなわち:2つの亜鉛フィンガーを含むアミノ(N)末端DNA結合ドメイン(DBD)、自己修飾ドメインおよびカルボキシ(C)末端触媒ドメインからなる。

PARP酵素は、NAD+を切断してニコチンアミドとADP−リボースにして、トポイソメラーゼヒストンおよびPARP自体を含む標的タンパク質に、長い分枝状ADP−リボースポリマーを形成する細胞核および細胞質酵素である(非特許文献1)。

ポリ(ADP−リボシル)化は、DNA修復遺伝子転写細胞周期の進行、細胞アポトーシス細胞壊死クロマチン機能およびゲノム定性を含むいくつかの生物学的過程関与している。したがって、PARP阻害剤は、PARP酵素の活性が関与している様々な状態を処置するのに有用である可能性がある。

公知のPARP阻害剤の大部分はその酵素のニコチンアミド結合ドメイン相互作用し、NAD+に関して競合的阻害剤として挙動する(非特許文献2および非特許文献3)。ニコチンアミドの構造類似体、例えばベンズアミドおよび誘導体は、とりわけPARP阻害剤として研究すべき第1の化合物である。
アミドまたはアリール置換されている4−ベンジル−2H−フタラジン−1−オン誘導体は、例えばWO2002/036576、WO2003/070707、WO2003/093261、WO2004/080976、WO2007/045877、WO2007/138351、WO2008/114023、WO2008/122810およびWO2009/093032にPARPの阻害剤として開示されている。特定のアミド置換6−ベンジルピリダジン−3(2H)−オン誘導体は、例えばWO2007/138351、米国特許出願公開第20080161280号、同第2008/0269234号、WO2009/004356、WO2009/063244およびWO2009/034326にPARP酵素の強力な阻害剤として開示されている。

概要

本発明は、フタラジン−1(2H)−オン誘導体を含むリン含有三環系化合物を含む組成物を提供する。これらの化合物は、酵素ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)、特にPARP−1の強力な阻害剤であり、潜在的にはPARP−2の強力な阻害剤である。これらは、ポリ(ADP−リボース)オリゴマー形成阻害においても良好な細胞活性を示す。これらの化合物は、PARPが関与している状態、例えばがん炎症性疾患および虚血状態などの処置において、単剤療法として、または他の治療剤との併用療法で有用であり得る。したがって、有効量の本発明の化合物をそれを必要とする個体に投与する工程を含む、PARPが関与している状態の処置のための方法も提供する。

目的

一態様では、式(I)の化合物:



(式中、
各RAおよびRBは独立に、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、あるいはRAとRBはそれらが結合している炭素原子一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成しており;
各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールまたは5もしくは6員ヘテロアリールであり;
RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
RPは式(Ia)または(Ib):



の部分であり、
各Xは独立にOであるかSであるかまたは存在せず;
RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;
R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;
REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;
R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)
または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

式(I)の化合物:(式中、各RAおよびRBは独立に、ハロ置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、あるいはRAとRBはそれらが結合している炭素原子一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成しており;各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールまたはヘテロアリールであり;RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;RPは式(Ia)または(Ib):の部分であり、各Xは独立にOであるかSであるかまたは存在せず;RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物

請求項2

各R1およびR2が水素である、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項3

R1およびR2の一方が水素であり、他方がハロ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである、請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項4

各R1およびR2が独立に、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである、請求項3に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項5

R1およびR2の一方は水素であり、R1およびR2の他の一方がヒドロキシである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項6

各R1およびR2が独立に、水素もしくはハロゲンある、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項7

各RAおよびRBが独立に、ハロまたは置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項8

各RAおよびRBが独立に、ハロ基である、請求項7に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項9

各RAおよびRBが独立に、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、請求項7に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項10

RAおよびRBの一方がハロ基であり、他方が置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、請求項7に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項11

RAとRBが、それらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項12

RAとRBが、それらが結合している炭素原子と一緒になって置換または非置換の5、6もしくは7員炭素環を形成している、請求項11に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項13

RAとRBが、それらが結合している炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換6員炭素環を形成している、請求項11に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項14

RAとRBが、それらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成している、請求項11に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項15

RAとRBが、それらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成している、請求項11に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項16

式(II):(式中、RFは水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである)の化合物である、請求項11に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項17

RFが水素である、請求項16に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項18

RFがフルオロである、請求項16に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項19

R1およびR2の少なくとも一方が水素である、請求項16または17のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項20

各R1およびR2が水素である、請求項19に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項21

R1およびR2の一方または両方が重水素である、請求項20に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項22

R1およびR2の一方が水素であり、R1およびR2の他の一方がヒドロキシである、請求項19に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項23

Zが、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員ヘテロアリールである、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項24

Zが、RCおよびRPで置換されている5員ヘテロアリールである、請求項23に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項25

Zが、RCおよびRPで置換されている6員ヘテロアリールである、請求項23に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項26

Zが、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールである、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項27

Zが、RCおよびRPで置換されている5員アリールである、請求項26に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項28

Zが、RCおよびRPで置換されている6員アリールである、請求項26に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項29

Zが、RCおよびRPで置換されているフェニルである、請求項26に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項30

式(III):の化合物である、請求項29に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項31

RFが水素である、請求項30に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項32

RFがフルオロである、請求項30に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項33

R1およびR2の少なくとも一方が水素である、請求項30〜32のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項34

各R1およびR2が水素である、請求項33に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項35

RCが水素である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項36

RCが、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである、請求項1〜34のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項37

RCがハロ基である、請求項36に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項38

RCがフルオロである、請求項37に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項39

RCが−CF3である、請求項36に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項40

RCが、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルである、請求項36に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項41

RCが、置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである、請求項36に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項42

RPが式(Ia):の部分である、請求項1〜41のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項43

Xが存在しない、請求項42に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項44

XがOである、請求項42に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項45

式(IIIa):の化合物である、請求項44に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項46

XがSである、請求項42に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項47

RDが、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項48

RDが置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、請求項47に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項49

RDが、非置換C1〜C6アルキルである、請求項48に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項50

RDが、置換もしくは非置換C1〜C6シクロアルキルである、請求項47に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項51

RDが、水素、メチルエチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチルイソブチル、t−ブチルイソペンチルトリフルオロエチルシクロプロピルメチルシクロプロピルシクロブチルおよびシクロペンチルからなる群から選択される、請求項47に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項52

RDが、置換もしくは非置換アリールである、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項53

RDが、置換もしくは非置換フェニルである、請求項52に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項54

RDが、置換もしくは非置換ヘテロアリールである、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項55

RDが、置換もしくは非置換6員ヘテロアリールである、請求項54に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項56

RDが、置換もしくは非置換5員ヘテロアリールである、請求項54に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項57

RDが、ピリジニルピリダジニルピリミジニルキナゾリニルイミダゾリルオキサゾリルオキサジアゾリルピラゾリルチアゾリルおよびチアジアゾリルからなる群から選択される置換もしくは非置換ヘテロアリールである、請求項54に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項58

RDが、置換もしくは非置換ヘテロシクリルである、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項59

RDが−C(O)NR5R6である、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項60

各R5およびR6が独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、請求項59に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項61

各R5およびR6が独立に、水素または非置換アルキルである、請求項59に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項62

各R5およびR6がメチルである、請求項61に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項63

RDが−SO2R3である、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項64

R3がシクロプロピルである、請求項63に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項65

RDが−C(=N−CN)NR8R9である、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項66

各R8およびR9が独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、請求項65に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項67

R8とR9が、それらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクリル;1−アゼチジニルを形成している、請求項65に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項68

前記ヘテロシクリルが1−アゼチジニルである、請求項67に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項69

RDが−C(O)R4である、請求項42〜46のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項70

R4が、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、請求項69に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項71

R4が、非置換C1〜C6アルキルまたは非置換C1〜C6シクロアルキルである、請求項70に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項72

R4が、置換もしくは非置換ヘテロシクリルである、請求項69に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項73

R4が、ピロリジニルおよびテトラヒドロフラニルから選択される置換もしくは非置換ヘテロシクリルである、請求項72に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項74

RPが式(Ib):の部分である、請求項1〜41のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項75

Xが存在しない、請求項74に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項76

XがOである、請求項74に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項77

式(IIIb):の化合物である、請求項76に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項78

XがSである、請求項74に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項79

REが、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、請求項74〜78のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項80

REが非置換アルキルである、請求項79に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項81

REが、置換もしくは非置換アリールである、請求項74〜78のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項82

REが−OR7である、請求項76または77に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項83

R7が、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C6シクロアルキルである、請求項82に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項84

R7が非置換C1〜C6アルキルである、請求項82に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項85

4−(3−(1−ベンジル−4−オキシド−1,4−アザスフナン−4−イル)−4−フルオロベンジルフタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(シクロペンタンカルボニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(シクロプロパンカルボニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(シクロブタンカルボニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(3,3−ジメチルブタノイル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(テトラヒドロフラン−2−カルボニル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−ピバロイル−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(2−フルオロ−5−((4−オキソ−3,4−ジヒドロフタラジン−1−イル)メチル)フェニル)−N,N−ジメチル−1,4−アザホスフィナン−1−カルボキサミド4−オキシド;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−ピバロイル−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;N−(アゼチジン−1−イル(4−(2−フルオロ−5−((4−オキソ−3,4−ジヒドロフタラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−1−イル)メチレンシアナミド;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;6−(4−(2−フルオロ−5−((4−オキソ−3,4−ジヒドロフタラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−1−イル)ニコチノニトリル;4−(4−(2−フルオロ−5−((4−オキソ−3,4−ジヒドロフタラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−1−イル)ベンゾニトリル;2−(4−(2−フルオロ−5−((4−オキソ−3,4−ジヒドロフタラジン−1−イル)メチル)フェニル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−1−イル)ニコチノニトリル;4−(3−(1−(2−クロロピリミジン−4−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(4−クロロピリミジン−2−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(キナゾリン−4−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−(3−フルオロピリジン−2−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−(6−フルオロピリジン−2−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−(3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−(5−フルオロピリジン−2−イル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(キナゾリン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(チアゾール−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(チアジアゾール−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(3−(アセチル)ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;(±)−4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(3−(1−ヒドキシエチル)ピリジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(5−(フルオロ)ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(5−(クロロ)ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(5−(n−プロピル)ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−シクロプロピル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−シクロブチル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−メチル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−エチル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−イソプロピル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−(シクロプロピルメチル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−イソブチル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−45プロピル−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−ネオペンチル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−ネオペンチル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(1−イソペンチル)−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−(3−(1−シクロプロピル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)フタラジン−1(2H)−オン;4−[[4−フルオロ−3−(4−メチル−4−オキソ−1,4−アザホスフィナン−1−カルボニル)フェニル]メチル]−2H−フタラジン−1−オン;4−[[4−フルオロ−3−(4−エチル−4−オキソ−1,4−アザホスフィナン−1−カルボニル)フェニル]メチル]−2H−フタラジン−1−オン;4−[[4−フルオロ−3−(4−イソプロピル−4−オキソ−1,4−アザホスフィナン−1−カルボニル)フェニル]メチル]−2H−フタラジン−1−オン;4−[[4−フルオロ−3−(4−エトキシル−4−オキソ−1,4−アザホスフィナン−1−カルボニル)フェニル]メチル]−2H−フタラジン−1−オン;4−(3−(1−シクロプロピル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロベンジル)−7−フルオロフタラジン−1(2H)−オン;4−[(3−(1−シクロプロピル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロフェニル)ジジュウテロメチル]−7−フルオロフタラジン−1(2H)−オン;4−(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)ベンジル)−7−フルオロフタラジン−1(2H)−オン;4−[(4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)フェニル)ジジュウテロメチル]−7−フルオロフタラジン−1(2H)−オン;(±)−4−[(3−(1−シクロプロピル−4−オキシド−1,4−アザホスフィナン−4−イル)−4−フルオロ−1−フェニル)(ヒドロキシメトル)]フタラジン−1(2H)−オン;および(±)−4−{[4−フルオロ−3−(4−オキシド−1−(ピリミジン−2−イル)−1,4−アザホスフィナン−4−イル)フェニル)](ヒドロキシメチル)]−7−フルオロフタラジン−1(2H)−オンからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項86

式(IV)の化合物:(式中、RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;RPは式(Ia)または(Ib):の部分であり、XはOであり;RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項87

式(IVa):の化合物である、請求項86に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項88

RCがフルオロである、請求項87に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項89

RDが、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、請求項87または88に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項90

RDが、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、トリフルオロエチル、シクロプロピルメチル、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロペンチルからなる群から選択される、請求項89に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項91

RDが、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである、請求項87または88に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項92

RDが置換もしくは非置換フェニルである、請求項91に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項93

RDが、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、チアゾリルおよびチアジアゾリルからなる群から選択される置換もしくは非置換ヘテロアリールである、請求項91に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項94

RDが、−C(O)NR5R6、−SO2R3または−C(=N−CN)NR8R9である、請求項87または88に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項95

RDが−C(O)NR5R6であり、各R5およびR6はメチルである、請求項94に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項96

RDが−C(=N−CN)NR8R9であり、各R8およびR9が、それらが結合している窒素原子と一緒になって1−アゼチジニルを形成している、請求項94に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項97

RDが−C(O)R4である、請求項87または88に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項98

R4が、非置換C1〜C6アルキルまたは非置換C1〜C6シクロアルキルである、請求項97に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項99

R4が、ピロリジニルおよびテトラヒドロフラニルから選択される置換もしくは非置換ヘテロシクリルである、請求項97に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項100

RDが:からなる群から選択される、請求項87または88に記載の化合物。

請求項101

式(IVb):の化合物である、請求項86に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項102

RCがフルオロである、請求項101に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項103

REが、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルまたは−OR7である、請求項101または102に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項104

REが非置換C1〜C6アルキルである、請求項103に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項105

REが−OR7であり、R7は非置換C1〜C6アルキルである、請求項103に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項106

式(V)の化合物:(式中、各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;RFは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである)または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項107

RFが水素である、請求項106に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項108

R1およびR2の一方がヒドロキシであり、R1およびR2の他の一方が水素である、請求項107に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項109

RFがフルオロである、請求項106に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項110

各R1およびR2が水素である、請求項109に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項111

R1およびR2の一方または両方が重水素である、請求項110に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項112

RDが、シクロプロピルまたは2−ピリミジニルである、請求項106〜111のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項113

前記化合物またはその塩もしくは溶媒和物が、約100nM未満のIC50でPARP−1酵素活性阻害することができる、請求項1〜112のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項114

前記化合物またはその塩もしくは溶媒和物が、約100nM未満のEC50で細胞ポリADPリボース)の形成を阻害することができる、請求項1〜112のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項115

実質的に純粋である、請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項116

請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物および薬学的に許容されるキャリアを含む薬学的組成物

請求項117

有効量の請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物および薬学的に許容されるキャリアを含む薬学的組成物。

請求項118

それを必要とする個体における、PARPの阻害によって改善することができる状態の処置または予防のための方法であって、有効量の請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を個体に投与する工程を含む方法。

請求項119

PARPの阻害によって改善することができる前記状態が、がん炎症性疾患および虚血状態からなる群から選択される状態である、請求項118に記載の方法。

請求項120

有効量の請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を個体に投与する工程を含むがんの処置のための方法。

請求項121

前記がんが、乳がん卵巣がんまたは脳がんである、請求項120に記載の方法。

請求項122

前記がんが、HR依存性NADSB修復活性欠失しているがんである、請求項120に記載の方法。

請求項123

前記がんが、BRCA−1またはBRCA−2欠失腫瘍である、請求項120に記載の方法。

請求項124

前記がんが、PTEN変異腫瘍である、請求項120に記載の方法。

請求項125

医薬品として使用するための請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物。

請求項126

PARP酵素活性によって媒介される状態の処置または予防用の医薬品の製造のための請求項1〜114のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物の使用。

請求項127

PARP酵素活性によって媒介される状態の処置または予防のための請求項1〜114のいずれか一項に記載の1つもしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物の使用。

請求項128

前記状態が、乳がん、卵巣がんまたは脳がんである、請求項126または127に記載の使用。

請求項129

(a)請求項1〜114のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物;および(b)包装を含む、PARP酵素活性によって媒介される状態の個体における処置または予防のためのキット

請求項130

(a)請求項116または117に記載の薬学的組成物;および(b)包装を含む、PARP酵素活性によって媒介される状態の個体における処置または予防のためのキット。

請求項131

PARP酵素活性によって媒介される前記状態が、がん、炎症性疾患および虚血状態からなる群から選択される状態である、請求項129または130に記載のキット。

請求項132

前記がんが、乳がん、卵巣がんまたは脳がんである、請求項131に記載のキット。

技術分野

0001

関連出願への相互参照
本願は、2011年5月31日に出願された米国仮特許出願第61/491,851号への優先権を主張し、この米国仮特許出願の全体の開示は、本明細書中に参考として援用される。

0002

発明の分野
本発明は、酵素ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の阻害剤であるフタラジン−1(2H)−オン誘導体などのリン含有複素環化合物に関する。これらの化合物は、がん炎症性疾患および虚血状態などのPARPが関与している状態の処置における単剤療法または他の治療剤との併用治療として有用である可能性がある。

背景技術

0003

発明の背景
ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)は、PARP触媒ドメインを含む18種類のタンパク質ファミリーを構成する(Ameら、BioEssays(2004年)26巻:882頁)。これらのタンパク質には、PARP−1、PARP−2、PARP−3、タンキラーゼ−1、タンキラーゼ−2などが含まれる。基本メンバーであり、また最も研究されているPARP−1は、細胞核で最も豊富なタンパク質である。PARP−1は、3つの主要ドメイン、すなわち:2つの亜鉛フィンガーを含むアミノ(N)末端DNA結合ドメイン(DBD)、自己修飾ドメインおよびカルボキシ(C)末端触媒ドメインからなる。

0004

PARP酵素は、NAD+を切断してニコチンアミドとADP−リボースにして、トポイソメラーゼヒストンおよびPARP自体を含む標的タンパク質に、長い分枝状ADP−リボースポリマーを形成する細胞核および細胞質酵素である(非特許文献1)。

0005

ポリ(ADP−リボシル)化は、DNA修復遺伝子転写細胞周期の進行、細胞アポトーシス細胞壊死クロマチン機能およびゲノム定性を含むいくつかの生物学的過程に関与している。したがって、PARP阻害剤は、PARP酵素の活性が関与している様々な状態を処置するのに有用である可能性がある。

0006

公知のPARP阻害剤の大部分はその酵素のニコチンアミド結合ドメイン相互作用し、NAD+に関して競合的阻害剤として挙動する(非特許文献2および非特許文献3)。ニコチンアミドの構造類似体、例えばベンズアミドおよび誘導体は、とりわけPARP阻害剤として研究すべき第1の化合物である。
アミドまたはアリール置換されている4−ベンジル−2H−フタラジン−1−オン誘導体は、例えばWO2002/036576、WO2003/070707、WO2003/093261、WO2004/080976、WO2007/045877、WO2007/138351、WO2008/114023、WO2008/122810およびWO2009/093032にPARPの阻害剤として開示されている。特定のアミド置換6−ベンジルピリダジン−3(2H)−オン誘導体は、例えばWO2007/138351、米国特許出願公開第20080161280号、同第2008/0269234号、WO2009/004356、WO2009/063244およびWO2009/034326にPARP酵素の強力な阻害剤として開示されている。

先行技術

0007

Le Rhunら、Biochem.Biophys.Res.Commun.(1998年)245巻:1〜10頁
Ferraris、J.Med.Chem.(2010年)53巻(12号):4561〜4584頁
Bundschereら、Anti−Cancer Agents in Medicinal Chemistry(2009年)9巻:816〜821頁

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、多くの公知のPARP阻害剤には、弱い阻害活性かまたは望ましい薬学的特性欠如のいずれかの問題がある。したがって、臨床応用に適した薬学的特性を有するPARP酵素の強力な阻害剤のニーズが依然として存在する。

課題を解決するための手段

0009

発明の簡単な要旨
がん、炎症性疾患および虚血状態などのPARPが関与している状態の処置のための方法および組成物を開示する。

0010

一態様では、式(I)の化合物:



(式中、
各RAおよびRBは独立に、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、あるいはRAとRBはそれらが結合している炭素原子一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成しており;
各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールまたは5もしくは6員ヘテロアリールであり;
RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
RPは式(Ia)または(Ib):



の部分であり、
各Xは独立にOであるかSであるかまたは存在せず;
RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;
R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;
REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;
R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)
または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を提供する。

0011

一実施形態では、このPARP阻害剤化合物は、表1の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物のいずれか1つ、任意の組合せまたはそのすべてを含む。いくつかの実施形態では、この化合物は、約100nM未満のIC50でPARP−1酵素活性阻害することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、HTユニバーサル比色分析PARPアッセイキットで測定して約1,000nM未満、約750nM未満、約500nM未満、約250nM未満、約150nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約10nM未満または約1nM未満のPARP−1酵素阻害IC50を有する。いくつかの実施形態では、化合物は、約100nM未満のEC50で細胞内ポリ(ADP−リボース)の形成を阻害することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、ヒト子宮頸部癌などのヒトがん細胞(例えば、C41細胞)において、約1,000nM未満、約750nM未満、約500nM未満、約250nM未満、約150nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約10nM未満または約1nM未満のEC50で細胞内ポリ(ADP−リボース)の形成を阻害することができる。

0012

他の態様では、実質的に純粋な形態で存在するPARP(例えば、PARP−1)阻害剤化合物のいずれか1つを提供する。

0013

他の態様では、本明細書に記載する化合物のいずれか1つおよびキャリア(例えば、薬学的に許容されるキャリア)を含む製剤(formulation)を提供する。いくつかの実施形態では、その製剤は個体に投与するのに適している。いくつかの実施形態では、製剤は、有効量の本明細書に記載する化合物のいずれか1つおよびキャリア(例えば、薬学的に許容されるキャリア)を含む。他の態様では、PARP(例えば、PARP−1)阻害剤化合物またはPARP(例えば、PARP−1)阻害剤化合物を薬学的に許容されるキャリアと組み合わせて含む医薬製剤を提供する。

0014

他の態様では、本発明は、それを必要とする個体におけるPARP(例えば、PARP−1)の阻害によって改善することができる状態の処置または予防のための方法であって、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を個体に投与する工程を含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、その状態は、乳がん卵巣がんまたは脳がんなどのがん、HR依存性DNADSB修復活性が欠失しているがん、BRCA−1もしくはBRCA−2欠失腫瘍またはPTEN変異腫瘍である。いくつかの実施形態では、その状態は、炎症性疾患または自己免疫疾患である。いくつかの実施形態では、その状態は、虚血再かん流または腎不全である。いくつかの実施形態では、その状態は、レトロウイルス感染症である。

0015

それを必要とする個体におけるPARP(例えば、PARP−1)の阻害によって改善することができる状態の処置または予防のための医薬品の製造における、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物の使用も提供する。

0016

他の態様では、本明細書で詳述する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物のいずれか1つ;および包装を含む、PARP(例えば、PARP−1)の阻害によって改善することができる状態の個体における処置または予防のためのキットを提供する。いくつかの実施形態では、このキットは、本明細書に記載する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物のいずれか1つの製剤;および包装を含む。

0017

発明の詳細な説明
本発明は、とりわけ、PARP阻害剤を含む組成物、ならびにPARPががん、炎症性疾患および虚血状態などに関与している状態を処置する方法を含むその使用のための方法を提供する。

0018

定義
別段の明らかな表示のない限り、「a」、「an」などの用語は1つまたは複数を指す。

0019

本明細書で「約(about)」ある値またはパラメーター(”about” a value or parameter)という参照は、その値またはパラメーターそれ自体を対象とする実施形態を含む(かつ記載する)。例えば、「約X」に言及する記載は「X」の記載を含む。

0020

「その化合物(the compound)」または「ある化合物(a compound)」への参照は本明細書に記載するような任意の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは他の形態を含みそれを指すことも理解され、かつ本開示によって明確に伝えられる。

0021

本明細書で使用する略語は、別段の指定のない限り、化学的および生物学的技術の範囲内の慣用的意味を有する。

0022

それ自体でまたは他の置換基の一部として本明細書で使用される「アルキル」は、別段の言及のない限り、飽和鎖状(すなわち、非分枝状)、分枝状もしくは環状炭化水素鎖またはその組合せを指す。具体的なアルキル基は1〜20個の炭素原子を有する基(「C1〜C20アルキル」)である。より具体的なアルキル基は1〜8個の炭素原子を有する基(「C1〜C8アルキル」)である。特定の炭素数を有するアルキル残基が挙げられている場合、その炭素数を有するあらゆる幾何異性体包含され記載されているものとする。したがって、例えば「ブチル」はn−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルおよびシクロブチルを含むことを意味し;「プロピル」はn−プロピル、イソプロピルおよびシクロプロピルを含む。指定された範囲の炭素原子を有するアルキル残基が挙げられている場合、指定された範囲内(すべてを含む)の任意の特定の数の炭素原子を有するあらゆるアルキル基が包含され説明されているものとする。したがって、「C1〜C6アルキル」は1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル基を含む。アルキルは、例えばメチルエチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどの基によって例示される。シクロアルキルはアルキルのサブセットであり、これは、シクロヘキシルなどの1つの環から、またはアダマンチルなどの複数の環からなることができる。2個以上の環を含むシクロアルキルは縮合していても、スピロであっても、橋架けされていてもまたその組合せであってもよい。好ましいシクロアルキルは、3〜13個の環状炭素原子を有する飽和環状炭化水素である。より好ましいシクロアルキルは、3〜8個の環状炭素原子を有する飽和環状炭化水素(「C3〜C8シクロアルキル」)である。シクロアルキル基の例には、アダマンチル、デカヒドロナフタレニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。

0023

それ自体でまたは他の置換基の一部として本明細書で使用される「アリール」または「Ar」は、別段の言及のない限り、単環(例えば、フェニル)またはその縮合環芳香族であってもなくてもよい多重縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する不飽和芳香族炭素環式基を指す。1つの変形体では、アリール基は6〜14個の環状炭素原子を含む。少なくとも1個の環が非芳香族である2個以上の環を有するアリール基は、芳香族環位または非芳香族環位のいずれかで親構造と結合していてよい。1つの変形体では、少なくとも1個の環が非芳香族である2個以上の環を有するアリール基は、芳香族環位で親構造と結合している。アリール基の例には、これらに限定されないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルおよび4−ビフェニルが含まれる。

0024

それ自体でまたは他の置換基の一部として本明細書で使用される「ヘテロアリール」または「HetAr」は、別段の言及のない限り、1〜10個の環状炭素原子ならびに、これらに限定されないが、窒素酸素および硫黄などのヘテロ原子を含む少なくとも1個の環状ヘテロ原子を有する不飽和芳香族環状基を指す。ヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジルチアゾリル)またはその縮合環が芳香族であってもなくてもよい多重縮合環(例えば、フタラジニルキナゾリニル)を有することができる。少なくとも1個の環が非芳香族である2個以上の環を有するヘテロアリール基は、芳香族環位または非芳香族環位のいずれかで親構造と結合していてよい。1つの変形体では、少なくとも1個の環が非芳香族である2個以上の環を有するヘテロアリール基は、芳香族環位で親構造と結合している。ヘテロアリール基の非限定的な例は、ピロリル、ピラゾリルイミダゾリルピラジニルオキサゾリルイソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリルフリル、ピリジル、ピリミジルベンゾチアゾリルプリニル、ベンゾイミダゾリル、インドリルイソキノリル、キノリルキノキサリニル、キナゾリニル、キノリル、フタラジニルなどである。

0025

それ自体でまたは他の置換基の一部として本明細書で使用される「ハロ」または「ハロゲン」は、別段の言及のない限り、フッ素塩素臭素またはヨウ素原子を指す。

0026

それ自体でまたは他の置換基の一部として本明細書で使用される「アルコキシ」は、別段の言及のない限り、例としてメトキシエトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどを含む基アルキル−O−を指す。「置換アルコキシ」は基である置換アルキル−O−を指す。

0027

それ自体でまたは他の置換基の一部として本明細書で使用される「複素環」、「複素環式」または「ヘテロシクリル」は、別段の言及のない限り、単環または多重縮合環を有し、1〜10個の環状炭素原子ならびにO、N、P、SiおよびSからなる群から選択される1〜4個の環状ヘテロ原子を有する安定な飽和または不飽和非芳香族基を指す。ここで、その窒素、リンおよび硫黄原子は必要に応じて酸化されていてよく、その窒素ヘテロ原子は必要に応じて四級化されていてよい。2個以上の環を含む複素環は縮合していても、スピロであっても、橋架けされていてもまたその組合せであってもよい。縮合環系では、その環の1つもしくは複数はアリールまたはヘテロアリールであってよい。少なくとも1つの環が芳香族である2個以上の環を有する複素環は、非芳香族環位または芳香族環位のいずれかで親構造と結合していてよい。1つの変形体では、少なくとも1個の環が芳香族である2個以上の環を有する複素環は非芳香族環位で親構造と結合している。ヘテロシクリルの例には、これらに限定されないが、1,2−ジヒドロフタラジン−1−イル、フタラジン−1(2H)−オン−4−イル、1,4−アザスフィナニル(1,4−azaphosphinanyl)、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、1−アゼチジニルなどが含まれる。

0028

「置換されている(substituted)」という用語は、ある部分の1個または複数の水素原子を、一価または二価の基で置き換えられていることを指す。「必要に応じて置換されている」ということは、その部分が置換されていてもいなくてもよいことを表す。「必要に応じて置換されている」および「置換されている」という用語を欠いている部分は、置換されていない部分であるものとする(例えば、「フェニル」は、置換されているフェニルまたは必要に応じて置換されているフェニルと表示されていない限り、非置換フェニルであるものとする)。いくつかの実施形態では、「必要に応じて置換されている」基は非置換基である。いくつかの実施形態では、「必要に応じて置換されている」基は置換基である。例えば、「必要に応じて置換されているアルキル」は、1つの実施形態では非置換アルキルであり、別の実施形態では置換アルキルである。

0029

別段の明らかな表示のない限り、本明細書で用いる「個体」は、これに限定されないが、ヒトを含む哺乳動物を意図する。本発明は、ヒトの医薬用獣医用の関連の両方において用途を見出すことができる。

0030

本発明の化合物に関連した「投与」およびその変形体(例えば、化合物を「投与する(administering)」)という用語は、化合物またはその化合物のプロドラッグを、処置を必要とする動物の系に導入することを意味する。本発明の化合物またはそのプロドラッグを1つもしくは複数の他の活性薬剤(例えば、細胞毒性剤等)と併用して提供する場合、「投与」およびその変形体は、それぞれ、化合物またはそのプロドラッグおよび他の薬剤の同時および逐次導入を含むと理解されたい。本明細書で用いる「組成物」という用語は、指定された量の指定された成分(ingredient)を含む産物ならびに指定された量の指定された成分の組合せから直接的または間接的にもたらされる任意の産物を包含するものとする。

0031

本明細書で用いる「治療有効量」という用語は、研究者獣医医師または他の臨床医によって求められている組織、系、動物またはヒトにおける生物学的または治療的応答を誘発する活性化合物または医薬品の量を意味する。

0032

「医薬有効量」または「治療有効量」は、投与される組成物、処置を受ける/予防される状態、処置または予防される状態の重症度、個体の年齢および相対的健康、投与の経路および形態、担当医または獣医ならびに本明細書で提供される教示を考慮して当業者が理解される他の要因によって変動する。

0033

「処置」という用語は、ある病態苦しむ哺乳動物の処置を指し、例えばがん性細胞を死滅させることによって状態を緩和する効果を指すが、その状態の進行の阻害をもたらす効果も指し、これは、進行の速度の低下、進行の速度の停止、その状態の改善およびその状態の治癒を含む。

0034

「予防(prevention)」という用語は、個体における疾患の発生または再発に関して予防(prophylaxis)を提供することを含む。個体は、その疾患に罹患しやすい、その疾患に感受性が強い、またはその疾患を発症するリスクがある可能性があるが、その疾患であるとはまだ診断されていない。

0035

本明細書で用いる「薬学的に許容される」という用語は、健全医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激アレルギー反応または他の問題もしくは合併症を伴うことなく被験体(例えば、ヒト)の組織と接触して用いるのに適しており、妥当便益/リスク比に相応している化合物、物質、組成物および/または剤形に関係する。各キャリア、賦形剤等はまた、その製剤の他の成分と適合しているという意味で「許容」もされなければならない。

0036

本明細書で用いる「薬学的に適したキャリア」または「薬学的に許容されるキャリア」は、医薬品賦形剤、例えばその抽出物と有害に反応することのない腸または非経口施用に適した薬学的、生理学的に許容される有機または無機キャリア物質を指す。

0037

補助剤(adjunct)」という用語は、公知の治療手段と併せた化合物の使用を指す。そうした手段は、異なるタイプのがんの処置で使用されるような薬物および/または電離放射線細胞傷害性レジメを含む。特に、活性化合物は、がんを処置するのに使用されるトポイソメラーゼクラスの毒(例えば、トポテカンイリノテカンルビカン)、公知のアルキル化剤の大部分(例えば、DTIC、テモゾラミド(temozolamide))および白金ベースとした薬物(例えば、カルボプラチンシスプラチン)を含む多くのがん化学療法処置の作用を強化することが公知である。

0038

PARP阻害剤
一態様では、式(I)の化合物:



(式中、
各RAおよびRBは独立に、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、あるいはRAとRBはそれらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成しており;
各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールまたは5もしくは6員アリールヘテロアリールであり;
RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
RPは式(Ia)または(Ib):



の部分であり、
各Xは独立にOであるかSであるかまたは存在せず;
RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;
R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;
REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;
R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)
または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を提供する。

0039

一態様では、式(I−1)の化合物:



(式中、
各RAおよびRBは独立に、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである、あるいはRAとRBはそれらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成しており;
各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールまたはヘテロアリールであり;
RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
RPは式(Ia)または(Ib):



の部分であり、
各Xは独立にOであるかSであるかまたは存在せず;
RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;
R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;
REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;
R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)
または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物を提供する。

0040

置換アルキル、置換アルコキシ、置換アリール置換ヘテロアリールまたは置換ヘテロシクリルなどの「置換されている」部分は、1つまたは複数の置換基を有することができる。式(I)の置換されている部分における置換基は、これらに限定されないが、ヒドロキシルニトロ、アミノ(例えば、−NH2またはジアルキルアミノ)、イミノシアノ、ハロ(F、Cl、Br、Iなど)、ハロアルキル(−CCl3または−CF3など)、チオスルホニルチオアミドアミジノ、イミジノ、オキソオキサミジノ(oxamidino)、メトキシアミジノ、イミジノ、グアニジノスルホンアミドカルボキシルホルミル、アルキル、アルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルキルカルボニルアルキルカルボニルオキシ(−OCOR)、アミノカルボニルアリールカルボニルアラルキルカルボニルカルボニルアミノヘテロアリールカルボニルヘテロアラルキル−カルボニル、アルキルチオアミノアルキル、シアノアキルカルバモイル(−NHCOOR−または−OCONHR−)、尿素(−NHCONHR−)、アリールなどから選択される1、2、3個またはそれより多くの基であってよい。ここで、Rは適切な任意の基、例えばアルキルまたはアルキレンである。いくつかの実施形態では、必要に応じて置換されている部分は、本明細書に記載するような選択された基だけで必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、上記の基(例えば、アルキル基)は、例えばアルキル(例えば、メチルまたはエチル)、ハロアルキル(例えば、−CCl3、−CH2CHCl2または−CF3)、シクロアルキル(例えば、−C3H5、−C4H7、−C5H9)、アミノ(例えば、−NH2またはジアルキルアミノ)、アルコキシ(例えば、メトキシ)、ヘテロシクリル(例えば、モルホリンピペラジンピペリジンアゼチジンとして)、ヒドロキシルおよび/またはヘテロアリール(例えば、オキサゾリル)で必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、置換基はそれ自体必要に応じて置換されている。いくつかの実施形態では、置換基は、それ自体は置換されていない。置換基において置換されている基は、例えばカルボキシル、ハロ、ニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニルアルキニル、アルコキシ、アミノカルボニル、−SR、チオアミド、−SO3H、−SO2Rまたはシクロアルキルであってよい。ここで、Rは適切な任意の基、例えば水素またはアルキルである。

0041

いくつかの実施形態では、各R1およびR2は水素である。いくつかの実施形態では、R1およびR2の一方は水素であり、他方はハロ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は独立に、ハロ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は独立に、水素もしくはハロゲンある。

0042

いくつかの実施形態では、各R1およびR2は水素であり、R1およびR2の一方または両方は重水素(2H)で同位体濃縮されている。1つの変形体では、R1およびR2の一方は水素であり、他方は重水素である。別の変形体では、R1とR2はどちらも重水素である。いくつかの実施形態では、R1およびR2の1つはヒドロキシである。いくつかの実施形態では、R1およびR2の一方は水素であり、他方はヒドロキシである。

0043

本明細書に記載するR1およびR2のあらゆる変形体は、適用できる場合、あらゆる組合せが個別に列挙されれているかのように、本明細書に記載する他の可変物(例えば、RA、RB、Z、RCおよびRP)のあらゆる変形体と組み合わせることができることが理解され、かつ本明細書で明確に伝えられる。

0044

いくつかの実施形態では、各RAおよびRBは独立に、ハロまたは置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである。いくつかの実施形態では、各RAおよびRBは独立に、ハロ基である。いくつかの実施形態では、各RAおよびRBは独立に、置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである。いくつかの実施形態では、RAおよびRBの一方はハロ基であり、他方は置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである。

0045

いくつかの実施形態では、RAとRBは、それらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される0、1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成している。いくつかの実施形態では、RAとRBは、それらが結合している炭素原子と一緒になって置換または非置換の5、6もしくは7員炭素環(carbocycle)を形成している。いくつかの実施形態では、RAとRBは、それらが結合している炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換6員炭素環を形成している。いくつかの実施形態では、RAとRBは、それらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される1もしくは2個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成している。いくつかの実施形態では、RAとRBは、それらが結合している炭素原子と一緒になってS、OおよびNから選択される1個のヘテロ原子を含む置換または非置換の5、6もしくは7員環を形成している。いくつかの実施形態では、RAとRBはそれらが結合している炭素原子と一緒になって置換または非置換6員芳香族環(例えば、フェニル環)を形成している。いくつかの実施形態では、RAとRBはそれらが結合している炭素原子と一緒になって置換または非置換ヘテロ芳香族環を形成している。

0046

いくつかの実施形態では、RAとRBが、それらが結合している原子と一緒になって芳香族環を形成している式(I)の化合物は式(II):



(式中、R1、R2、RC、RPおよびZは式(I)で定義する通りであり、RFは水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである)
を有する化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0047

いくつかの実施形態では、RFは水素である。いくつかの実施形態では、RFはハロ(例えば、フルオロ)である。いくつかの実施形態では、RFは−CF3または置換もしくは非置換C1〜C3アルキルである。いくつかの実施形態では、RFは置換C1〜C3アルコキシまたは非置換C1〜C3アルコキシである。

0048

本明細書に記載するRAおよびRBのあらゆる変形体は、適用できる場合、あらゆる組合せが個別に挙げられているかのように、本明細書に記載する他の可変物(例えば、R1、R2、Z、RCおよびRP)のあらゆる変形体と組み合わせることができることが理解され、かつ本明細書で明確に伝えられる。

0049

いくつかの実施形態では、R1およびR2の少なくとも一方は水素である。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は水素である。いくつかの実施形態では、各RF、R1およびR2は水素である。

0050

いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されている5員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されている6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されている5もしくは6員アリールである。いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されている5員アリールである。いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されている6員アリールである。いくつかの実施形態では、Zは、RCおよびRPで置換されているフェニルである。

0051

本明細書に記載するZのあらゆる変形体は、適用できる場合、あらゆる組合せが個別に挙げられているかのように、本明細書に記載する他の可変物(例えば、R1、R2、RA、RB、RCおよびRP)のあらゆる変形体と組み合わせることができることが理解され、かつ本明細書で明確に伝えられる。

0052

いくつかの実施形態では、その化合物は、R1、R2、RC、RFおよびZが式(II)で定義される通りであり、RPが式(Ia)の部分である式(II)の化合物であり;その化合物は式(IIa)の化合物である。いくつかの実施形態では、その化合物は、R1、R2、RC、RFおよびZが式(II)で定義される通りであり、RPが式(Ib)の部分である式(II)の化合物であり;その化合物は、式(IIb)の化合物である。

0053

本発明は、式(III):



(式中、R1、R2、RC、RPおよびRFは式(I)または(II)で定義される通りである)
の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物も提供する。

0054

いくつかの実施形態では、R1およびR2の少なくとも一方は水素である。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は水素である。いくつかの実施形態では、RFは水素である。いくつかの実施形態では、RFはハロ(例えば、フルオロ)である。いくつかの実施形態では、R1およびR2の一方または両方は、重水素で同位体濃縮されている。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は重水素である。

0055

いくつかの実施形態では、RCは水素である。いくつかの実施形態では、RCはハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、RCはハロ基(例えば、フルオロ)である。いくつかの実施形態では、RCは−CF3である。いくつかの実施形態では、RCは置換または非置換C1〜C3アルキルである。いくつかの実施形態では、RCは置換または非置換C1〜C3アルコキシである。いくつかの実施形態では、RCは、RP基に対してオルト位でフェニル環と結合している。いくつかの実施形態では、RCは、RP基に対してパラ位でフェニル環と結合している。いくつかの実施形態では、RCは、RP基に対してメタ位でフェニル環と結合している。

0056

いくつかの実施形態では、RPは、Xが存在しない式(Ia)の部分である。いくつかの実施形態では、RPは、XがOである式(Ia)の部分である。いくつかの実施形態では、RPは、XがSである式(Ia)の部分である。

0057

いくつかの実施形態では、RPは、Xが存在しない式(Ib)の部分である。いくつかの実施形態では、RPは、XがOである式(Ib)の部分である。いくつかの実施形態では、RPは、XがSである式(Ib)の部分である。

0058

いくつかの好ましい実施形態では、化合物は、式(IIIa):



(式中、RC、RDおよびRFは式(I)、(II)または(III)で定義される通りである)
の化合物;または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0059

1つの変形体では、RDは、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。別の変形体では、RDは置換もしくは非置換C1〜C6アルキルである。いくつかの実施形態では、RDは、非置換C1〜C6アルキルである。別の変形体では、RDは、置換もしくは非置換C1〜C6シクロアルキルである。別の変形体では、RDは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチルトリフルオロエチルシクロプロピルメチル、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロペンチルからなる群から選択される。別の変形体では、RDは、水素、メチルまたはエチルである。

0060

いくつかの実施形態では、RDは、メチルまたはエチルである。別の変形体では、RDは、置換もしくは非置換アリールである。別の変形体では、RDは、置換もしくは非置換フェニルである。別の変形体では、RDは、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。別の変形体では、RDは、置換もしくは非置換6員ヘテロアリールである。別の変形体では、RDは、置換もしくは非置換5員ヘテロアリールである。別の変形体では、RDは、ピリジニルピリダジニルピリミジニル、キナゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、チアゾリルおよびチアジアゾリルからなる群から選択される置換もしくは非置換ヘテロアリールである。別の変形体では、RDは、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、チアゾリルおよびチアジアゾリルからなる群から選択される置換もしくは非置換ヘテロアリールである。別の変形体では、RDは置換または非置換ピリジニル(例えば、2−ピリジル、3−ピリジイルまたは4−ピリジル)である。別の変形体では、RDは置換または非置換ピリミジニル(例えば、2−ピリミジル、4−ピリジイルまたは5−ピリミジル)である。別の変形体では、RDは置換または非置換ヘテロシクリルである。

0061

1つの変形体では、RDは−C(O)NR5R6であり、ここで各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。別の変形体では、各R5およびR6は独立に、水素または非置換アルキルである。1つの特定の変形体では、各R5およびR6はメチルである。

0062

1つの変形体では、RDは−SO2R3であり、ここでR3は置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。別の変形体では、R3は置換または非置換シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)である。別の変形体では、R3は置換または非置換アルキル(例えば、メチル)である。

0063

いくつかの実施形態では、RDは−C(O)R4であり、ここでR4は置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルである。別の変形体では、R4は置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。別の変形体では、R4は非置換C1〜C6アルキルまたは非置換C1〜C6シクロアルキルである。別の変形体では、R4は置換または非置換ヘテロシクリルである。別の変形体では、R4は、ピロリジニルおよびテトラヒドロフラニルから選択される置換または非置換ヘテロシクリルである。

0064

いくつかの実施形態では、RDは−C(=N−CN)NR8R9であり、ここで各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、RDは−C(=N−CN)NR8R9であり、ここでR8およびR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になって置換または非置換ヘテロシクリルを形成している。別の変形体では、RDは−C(=N−CN)NR8R9であり、ここでR8およびR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になって1−アゼチジニルを形成している。

0065

いくつかの実施形態では、RDは、



からなる群から選択される。

0066

いくつかの好ましい実施形態では、化合物は、式(IIIb):



(式中、RC、REおよびRFは式(I)、(II)または(III)で定義される通りである)
の化合物;または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0067

いくつかの実施形態では、REは置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。別の変形体では、REは置換または非置換アルキルである。別の変形体では、REは非置換アルキルである。別の変形体では、REは非置換C1〜C6アルキルである。別の変形体では、REはメチル、エチルまたはイソプロピルである。別の変形体では、REは置換または非置換アリールである。

0068

いくつかの実施形態では、REは−OR7であり、ここでR7は置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。1つの変形体では、R7は置換もしくは非置換C1〜C6アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C6シクロアルキルである。別の変形体では、R7は非置換C1〜C6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である。

0069

本明細書に記載する実施形態および変形体は、適用できる場合、本明細書で詳述する任意の式の化合物に適している。

0070

式(I)、(II)、(III)および/または(IV)の「変形体」を参照する場合、文脈により別に明らかに指示されていない限り、または化学的原理矛盾しない限り、変形体は、例えば式(II)、(III)および/または(IV)の種々の下位式、例えば本明細書で示すような式(IIa)、(IIb)、(IIIa)、(IIIb)、(IVa)、(IVb)等を指すものとする。

0071

いくつかの好ましい実施形態では、化合物は式(IV):



(式中、
RCは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
RPは式(Ia)または(Ib):



の部分であり、
XはOであり;
RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、−SO2R3、−C(O)R4、−C(=N−CN)NR8R9または−C(O)NR5R6であり;
R3は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
R4は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アルコキシまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
各R5およびR6は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルであり;
各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである、あるいはR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロシクリルを形成しており;
REは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリールまたは−OR7であり;
R7は、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである)
の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0072

いくつかの好ましい実施形態では、化合物は式(IVa):



(式中、RCおよびRDは式(IV)で定義される通りである)
の化合物;または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0073

いくつかの変形体では、化合物は、RDが式(IIIa)の変形体で定義される通りであり、適用できる場合、あらゆる変形体が式(IVa)について個別に挙げられているかのような式(IVa)の化合物である。

0074

1つの変形体では、化合物は、RDが水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである式(IVa)の化合物または薬学的に許容されるその塩または溶媒和物である。別の変形体では、RDは、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、トリフルオロエチル、シクロプロピルメチル、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロペンチルからなる群から選択される。別の変形体では、RDは置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである。特定の変形体では、RDは置換または非置換フェニルである。1つの変形体では、RDは、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、チアゾリルおよびチアジアゾリルからなる群から選択される置換または非置換ヘテロアリールである。別の変形体では、RDは−C(O)NR5R6、−SO2R3または−C(=N−CN)NR8R9である。別の変形体では、RDは−C(O)NR5R6であり、ここで各R5およびR6はメチルである。別の変形体では、RDは−C(=N−CN)NR8R9であり、ここで各R8およびR9は独立に、水素、置換もしくは非置換アルキルまたは置換もしくは非置換シクロアルキルである。別の変形体では、RDは−C(=N−CN)NR8R9であり、ここでR8とR9はそれらが結合している窒素原子と一緒になってヘテロシクリル(例えば、1−アゼチジニル)を形成している。別の変形体では、RDは−C(O)R4である。これらの変形体のいくつかでは、R4は非置換C1〜C6アルキルまたは非置換C1〜C6シクロアルキルである。これらの変形体のいくつかでは、R4は、ピロリジニルおよびテトラヒドロフラニルから選択される置換または非置換ヘテロシクリルである。

0075

1つの変形体では、RCがハロ(例えば、フルオロ)であり、RDが式(IV)で定義する通りである式(IVa)の化合物を提供する。これらの変形体のいくつかでは、RDは



からなる群から選択される。

0076

いくつかの好ましい実施形態では、化合物は式(IVb):



(式中、RCおよびREは式(IV)で定義される通りである)
の化合物;または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0077

1つの変形体では、化合物は、REが置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルまたは−OR7である式(IVb)の化合物;または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。これらの変形体のいくつかでは、REは非置換C1〜C6アルキルである。これらの変形体のいくつかでは、REは−OR7であり、ここでR7は非置換C1〜C6アルキルである。

0078

別の変形体では、化合物は、RCがハロ(例えば、フルオロ)であり、REが置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルまたは−OR7である式(IVb)の化合物;または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。これらの変形体のいくつかでは、REは非置換C1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチルまたはイソプロピル)である。これらの変形体のいくつかでは、REは−OR7であり、ここでR7は非置換C1〜C6アルキル(例えば、エチル)である。

0079

いくつかの実施形態では、化合物は式(V):



(式中、
各R1およびR2は独立に、水素、ハロ、ヒドロキシ、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシであり;
RDは、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールまたは置換もしくは非置換ヘテロシクリルであり;
RFは、水素、ハロ、−CF3、置換もしくは非置換C1〜C3アルキルまたは置換もしくは非置換C1〜C3アルコキシである)
の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物である。

0080

いくつかの実施形態では、RFは水素である。いくつかの実施形態では、RFはハロ(例えば、フルオロ)である。いくつかの実施形態では、RDは水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、RDは水素である。いくつかの実施形態では、RDは置換アルキル(例えば、ベンジル)である。いくつかの実施形態では、RDは置換もしくは非置換シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)である。いくつかの実施形態では、RDは置換もしくは非置換ヘテロアリール(例えば、2−ピリミジニル)である。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は独立に、水素またはヒドロキシである。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は水素である。いくつかの実施形態では、各R1およびR2は水素であり、R1およびR2の一方または両方は重水素(2H)で同位体濃縮されている。1つの変形体では、R1およびR2の一方は水素であり、他方は重水素である。別の変形体では、R1とR2はどちらも重水素である。いくつかの実施形態では、R1およびR2の1つはヒドロキシである。いくつかの実施形態では、R1およびR2の一方は水素であり、他方はヒドロキシである。

0081

本明細書で示す化合物は、塩が示されていなくても塩として存在することができ、本発明は、当業者によく理解されているように、ここで示す化合物のすべての塩および溶媒和物(例えば、水和物)ならびにその化合物の非塩および非溶媒和物形態を包含することと理解されたい。いくつかの実施形態では、本発明の化合物の塩は薬学的に許容される塩である。

0082

薬学的に許容される塩への言及は、その溶媒付加形態または結晶形態、特に溶媒和物または多形体を含むことを理解すべきである。溶媒和物は、化学量論量かまたは非化学量論量いずれかの溶媒を含み、それはしばしば結晶化の過程で形成される。水和物は溶媒が水である場合に形成され、またはアルコラートは溶媒がアルコールである場合に形成される。多形体は、同じ元素組成の化合物の異なる結晶充填配置を含む。多形体は一般に異なるX線回折パターン赤外スペクトル融点密度硬度結晶形光学的および電気的特性、安定性および溶解性を有する。再結晶化溶媒、結晶化速度および貯蔵温度などの種々の因子は、単一の結晶形態が支配的になるようにすることができる。

0083

式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物などの化合物に1つまたは複数の第三級アミン部分が存在する場合、Nオキシドも提供され記述される。Nオキシドは、湿性アルミナ(wet alumina)の存在下での式(I)の化合物のオキソンとの反応などの慣用的手段によって形成することができる。

0084

本明細書で示す化合物は不斉中心キラル軸および/またはキラル面(E.L.ElielおよびS.H.Wilen、Stereochemistry of Carbon Compounds、John Wiley & Sons、New York、1994年、1119〜1190頁に記載されているような)をもつことができ、ラセミ化合物、1つの鏡像異性体富化されていてよいラセミ混合物、個々のジアステレオマーおよび立体異性体の混合物として存在することができる。鏡像異性体およびジアステレオマーを含むすべての立体異性体は本発明に包含される。

0085

本明細書で示す化合物は互変異性体として存在することができる。1つの互変異性体構造しか示されていなくても、両方の互変異性体形態が本発明の範囲に包含されるものとする。

0086

本明細書では、化合物は、そうした化合物を構成する原子の1つまたは複数での自然界にない割合の原子同位体を含むこともできる。いくつかの実施形態では、化合物は、同位体で標識された式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物のように同位体で標識されており、ある割合の1個または複数の原子が同じ元素の同位体で置き換えられている。本発明の化合物中に組み込むことができる同位体の例には、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15O、17O、32P、35S、18F、36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、塩素の同位体が含まれる。特定の同位体標識化合物(例えば3Hおよび14C)は、化合物または基質組織分布研究において有用である。ここで、より重い特定の同位体(例えば、2H)は、より高い代謝安定性が可能であることによる特定の治療上の利点を提供することができる。

0087

本発明は、式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物などの化合物のプロドラッグを本発明のその範囲内に含む。一般に、そうしたプロドラッグは、インビボ所要の式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物に容易に転換させることができる、式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物の機能的誘導体(functional derivative)などのその化合物の機能的誘導体である。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための慣用的な手順は、例えば「Prodrugs:Challenges and Rewards」、V.J.Stellaら編、Springer、2007年に記載されている。プロドラッグは、活性薬物を放出するために体内での変換を必要とし、親薬物分子より改善された送達特性を有する、生物学的に活性な物質(「親薬物」または「親分子」)の薬理学的に不活性な誘導体であってよい。インビボでの変換は、例えば、カルボン酸リン酸もしくは硫酸エステルの化学的または酵素的加水分解または感受性の高い官能基還元もしくは酸化などの何らかの代謝過程の結果としてであってよい。

0088

一態様では、本明細書で詳述するような化合物は純粋な形態であってよく、純粋な形態の化合物を含む組成物を本明細書で詳述する。実質的に純粋な化合物の組成物などの本明細書で詳述するような化合物またはその塩を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で詳述するような化合物またはその塩を含む組成物は、実質的に純粋な形態で存在する。別段の言及のない限り、「実質的に純粋」ということは、30%以下の不純物しか含まない組成物であるものとする。ここで、不純物は、その組成物の大部分を構成する化合物またはその塩以外の化合物を意味する。いくつかの実施形態では、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、約5%以下、約3%以下または約1%以下の不純物しか含まない、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供される。

0089

一態様では、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物および適切な包装を含むキットを提供する。一実施形態では、キットは使用のための指示をさらに含む。一態様では、キットは、本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物、およびそれを必要とする個体におけるPARP(例えば、PARP−1)の阻害によって改善することができる状態の処置または予防における化合物の使用のための指示を含む。

0090

適切な容器中に本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む製品を提供する。その容器はバイアルジャーアンプルなどであってよい。

0091

本発明による中間体および最終化合物を含む本明細書で詳述する化合物の代表例を、以下の表および実施例において示す。一態様では、適用できる場合、単離し個体に投与することができる中間体化合物を含む化合物のいずれも本明細書で詳述する方法で使用することができることを理解されたい。

0092

本発明の代表的な化合物を表1に示す。いくつかの実施形態では、本発明は表1の化合物を、その遊離塩基形態で、あるいは薬学的に許容されるその塩または立体異性体もしくは互変異性体として提供する。

0093

薬学的組成物
本明細書で詳述するいずれの化合物の薬学的組成物も本発明に包含される。したがって、本発明は、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩および薬学的に許容されるキャリアまたは賦形剤を含む薬学的組成物を含む。一態様では、薬学的に許容される塩は、無機または有機酸で形成される塩などの酸付加塩である。本発明による薬学的組成物は、経口、口腔(buccal)、非経口、局所もしくは直腸投与に適した形態または吸入による投与に適した形態をとることができる。

0094

本発明は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物の遊離塩基ならびに薬学的に許容されるその塩および立体異性体を包含する。本発明の化合物は、アミンおよび/またはN含有複素環部分のN原子(複数可)でプロトン化されて塩を形成することができる。「遊離塩基」という用語は、非塩形態アミン化合物を指す。包含される薬学的に許容される塩は、本明細書に記載する特定の化合物について例示されている塩だけでなく、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物の遊離形態の一般的な薬学的に許容されるすべての塩も含む。記載される特定の塩化合物の遊離形態は、当技術分野で公知の技術を用いて単離することができる。例えば、遊離形態は、塩をNaOH、炭酸カリウムアンモニアおよび重炭酸ナトリウム希薄水溶液などの適切な希薄塩基水溶液で処理することによって再生させることができる。遊離塩基形態は、極性溶媒中の溶解度などの特定の物理的特性においてそのそれぞれの塩形態いくらか異なっていてよいが、その酸性塩および塩基性塩は、本発明のためには、そのほかの点ではそのそれぞれの遊離形態と薬学的に同等である。

0095

本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、慣用的な化学的方法で、塩基性または酸性部分を含む本発明の化合物から合成することができる。一般に、塩基性化合物の塩は、イオン交換クロマトグラフィーによるか、あるいは適切な溶媒または種々の組合せの溶媒中、化学量論量で遊離塩基と反応させる、または過剰の所望の塩形成無機または有機酸と反応させることによって調製する。同様に、酸性化合物の塩は、適切な無機または有機塩基との反応によって形成される。

0096

したがって、本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、塩基性の本発明の化合物を無機、有機酸またはポリマー酸と反応させることによって形成されるような本発明の化合物の慣用的な非毒性の塩を含む。例えば、慣用的な非毒性の塩には、塩酸臭化水素酸ヨウ化水素酸硫酸亜硫酸スルファミン酸、リン酸、亜リン酸硝酸などの無機酸から誘導されるもの、ならびに酢酸プロピオン酸コハク酸グリコール酸ステアリン酸乳酸リンゴ酸酒石酸クエン酸アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸グルタミン酸安息香酸サリチル酸スルファニル酸、2−アセトキシ−安息香酸、フマル酸トルエンスルホン酸メタンスルホン酸エタンスルホン酸エチレンジスルホン酸シュウ酸イセチオン酸パルミチン酸グルコン酸、アスコルビン酸、フェニル酢酸、アスパラギン酸桂皮酸ピルビン酸吉草酸トリフルオロ酢酸などの有機酸から調製される塩が含まれる。適切なポリマー塩の例には、タンニン酸およびカルボキシメチルセルロースなどのポリマー酸から誘導されるものが含まれる。好ましくは、本発明の薬学的に許容される塩は、1当量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物と1、2もしくは3当量の無機または有機酸を含む。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、1当量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物と1当量の無機または有機酸を含む。

0097

本発明の化合物が酸性である場合、適切な「薬学的に許容される塩」は無機塩基および有機塩基を含む薬学的に許容される非毒性塩基から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩には、アルミニウム塩アンモニウム塩カルシウム塩銅塩第二鉄塩第一鉄塩リチウム塩マグネシウム塩マンガン塩、亜マンガン塩、カリウム塩ナトリウム塩亜鉛塩などが含まれる。アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩およびナトリウム塩が特に好ましい。薬学的に許容される有機非毒性塩基から誘導される塩には、第一、第二および第三級アミン、天然由来置換アミンを含む置換アミン、環状アミンの塩ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニンリシンベタインカフェインコリンエチルアミンジエチルアミン2−ジエチルアミノエタノール2−ジメチルアミノエタノールエタノールアミンジエタノールアミンエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジングルカミングルコサミンヒスチジンヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂プロカインプリンテオブロミントリエチルアミントリメチルアミントリプロピルアミントロメタミンジシクロヘキシルアミンブチルアミンベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、トロメタミンなどが含まれる。

0098

基本合成方法
式(I)の化合物は、スキーム1(ここで、XはCl、Br、I、OTfおよびカルボン酸から選択され;RA、RB、RC、RD、REおよびRPは式(I)または本明細書に記載する任意の変形体で定義される通りである)で示す手順で調製することができる。

0099

XがCl、Br、IおよびOTfから選択される場合、式I−1の化合物をパラジウム触媒条件下で式I−2の化合物とカップリングさせてRPが式Iaの部分である式Iの化合物を得ることができる。

0100

あるいは、Xがカルボン酸である場合、式I−1の化合物と式I−3のリン含有アミンのアミドカップリングによって、RPが式Ibの部分である式(I)の化合物が提供される。

0101

式I−1の化合物は、WO2009/063244に開示されている手順によって調製することができる。

0102

式I−2の化合物は、スキーム2に例示されている方法によって合成することができる。ここで、R’はC1〜C6アルキルまたはアリールであり、RDは式(I)または本明細書に記載される任意の変形体で定義されている通りである。

0103

市販されている式I−4の化合物を、低温で2当量(eq.)のビニルグリニャール試薬と反応させて式I−5の化合物を得る。アルキルアミンRDNH2を式I−5の化合物にマイケル付加させて式I−6の化合物を得る。これを低温(−20〜0℃)で水素化アルミニウムリチウムを用いて注意深く還元して式I−2の化合物を得ることができる。式I−2の化合物は2つの互変異性体形態で存在する。

0104

あるいは、式I−5の化合物をベンジルアミンと反応させて式I−7の化合物を得る。これを、加圧下でのパラジウム炭素触媒による水素化分解で式I−8の化合物に転換させることができる。式I−8の化合物から、例えばRDが−SO2R3、−C(O)R4、アリールおよびヘテロアリール(SNAr反応またはPd触媒によるカップリングから)、アルキル(還元的アミノ化によって)であるものなどの様々なRDを有する式I−6の化合物を調製することができる。

0105

式I−3の化合物はスキーム3によって調製することができる。ここで、REは式(I)または本明細書に記載される任意の変形体で定義されている通りである。

0106

式I−9の化合物を、低温で2eq.のビニルグリニャール試薬と反応させて式I−10の化合物を得る。ベンジルアミンでマイケル付加させて式I−11の化合物を得る。これを、パラジウム炭素触媒による加圧下での水素化分解により式I−3の化合物に転換させることができる。

0107

式(II)の化合物は、例えばスキーム4(ここで、RF、RCおよびRPは式(I)または本明細書に記載される任意の変形体で定義されている通りである)に示すようにして、式II−1の化合物または式II−2の化合物をヒドラジンと反応させて調製することができる。

0108

この反応は一般に、ヒドラジン一水和物またはヒドラジン水和物などのヒドラジン供給源を1〜24時間還流させて実施する。

0109

式IIIの化合物は、スキーム5(ここで、R’’はC1〜C6アルキル(例えば、Me、Et、i−Pr)であり;RF、RCおよびRPは式(I)または本明細書に記載される任意の変形体で定義されている通りである)によって調製することができる。

0110

式(III)の化合物は、式III−1の化合物を、一般に1〜24時間還流させながらヒドラジン一水和物またはヒドラジン水和物などのヒドラジン供給源と反応させることによって調製することができる。

0111

式III−1の化合物は、式III−2の化合物と式III−3の化合物を反応させることによって合成することができる。反応は一般に、THFなどの溶媒中、−78℃の間の還流温度で、トリエチルアミンまたはリチウムヘキサメチルシラジドなどの塩基を用いて実施する。

0112

方法
フタラジン−1(2H)−オン誘導体などの本発明のリン含有複素環化合物は、ポリ(ADP−リボース)シンターゼまたはポリ(ADP−リボシル)トランスフェラーゼとして従来公知の酵素ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻害剤である。これらの化合物は、ヒトまたは動物の身体を治療によって処置する方法において使用することができる。

0113

本発明は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻害によって(例えば、Nature Review Drug Discovery(2005年)4巻:421〜440頁を参照されたい)改善できる状態の処置または予防において使用するための化合物を提供する。

0114

したがって、本発明は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻害によって改善することができる状態の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0115

いくつかの態様では、これらの化合物は、PTEN、BRCA1およびBRCA2変異を有するがんなどのDNA修復経路において特定の欠陥を有する腫瘍における単剤療法として有用である。

0116

いくつかの態様では、これらの化合物は、特定のDNA損傷化学療法剤、例えば抗がんアルキル化剤、トポイソメラーゼ(topoismerase)I型阻害剤および放射線療法エンハンサーとして作用することができる。

0117

他の態様では、これらの化合物は、細胞壊死(脳卒中および心筋梗塞における)を低減させるために、炎症および組織傷害下方制御するために、レトロウイルス感染症を処置するために、化学療法の毒性に対して保護するために有用である可能性がある。

0118

本発明は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻害によって改善することができる状態の処置または予防のための方法であって、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む方法も提供する。いくつかの実施形態では、PARPの阻害によって改善される状態は、がん、炎症性疾患および虚血状態からなる群から選択される状態である。いくつかの実施形態では、そのがんは乳がん、卵巣がんまたは脳がんである。

0119

PARPの生物学的効果の大部分は、(1)標的タンパク質の特性および機能に影響を及ぼすポリ(ADP−リボシル)化過程;(2)ポリ(ADP−リボシル)化タンパク質から切断された場合、明らかな細胞効果を与えるPARオリゴマー;(3)PARPが核タンパク質と物理的に会合して機能複合体を形成すること;および(4)その基質NAD+の細胞レベルを低下させることに関係する(Jagtapら、Nature Review Drug Discovery(2005年)4巻:421〜440頁)。

0120

PARPによって認識される酸素ラジカルによるDNA損傷は、PARP阻害によって実証されるようなそうした疾患状態への主要寄与因子である(J Neurosci.Res.(1994年)39:38〜46頁およびPNAS(1996年)93巻:4688〜4692頁)。

0121

PARP−1およびPARP−2の触媒活性は、DNA切断によって刺激される(Tentoriら、Pharmacological Research(2005年)52巻:25〜33頁)。DNA損傷に応答して、PARP−1およびPARP−2は単一および二重DNAニックと結合する。正常な生理学的条件下では最小のPARP活性があるが、DNA損傷によってPARP活性は直ちに最大で500倍にまで増大する。PARP−1とPARP−2の両方は、DNA鎖中断(strand interruption)を検出してニックセンサーとして作用し、迅速なシグナルを提供して転写を停止させ、続いて損傷の部位でDNA修復のために必要となる酵素をリクルートする。放射線および多くの細胞毒性剤などのがん治療はDNA損傷を誘発させることによって作用するので、PARP阻害剤は、がん処置用の化学的および放射線増感剤として有用である。例えば、Loeserら、(Mol Cancer Ther.(2010年)9巻(6号):1775〜87頁)は、PARP阻害剤が、腫瘍細胞を放射線に対し感受性にするのに効果があると報告している。

0122

PARP阻害剤は、BRCA−1およびBRCA−2欠失腫瘍を特異的に死滅させるのに有用である(Bryantら、Nature(2005年)434巻:913〜916頁およびFarmerら、Nature(2005年)434巻:917〜921頁;およびCancer Biology & Therapy(2005年)4巻:934〜936頁;Drewら、J Natl.Cancer Inst(2011年)103巻:1〜13頁)。トリプルネガティブ状態、すなわち、エストロゲン受容体−Aおよびプロゲステロン受容体発現の欠如、HER2/NEUがん遺伝子過剰発現または増幅の欠如を有する乳がんは、乳がん感受性遺伝子1(BRCA1)における変異をしばしば有する。トリプルネガティブ状態を有する乳がん患者は、現在認可されているがん処置に対して低い有効率しかもたないが、彼らは、PARP阻害剤から恩恵を受けることができる(Alliら、Cancer Res(2009年)69巻(8号):3589〜96頁;Tuttら、The Lancet(2010年)376巻(9737号):235〜244頁)。

0123

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物を、それを必要とする患者への投与を含むがんの処置または予防のための方法を提供する。いくつかの実施形態では、そのがんは以下で詳述するがんである。いくつかの実施形態では、そのがんは乳がん、卵巣がんまたは脳がんである。

0124

本発明の化合物は、固形腫瘍、例えば線維肉腫粘液肉腫脂肪肉腫軟骨肉腫骨原性肉腫脊索腫血管肉腫内皮肉腫(endothelio sarcoma)、リンパ管肉腫リンパ管内皮肉腫(lymphangioendothelio sarcoma)、滑液性腫瘍、中皮腫ユーイング腫瘍平滑筋肉腫横紋筋肉腫結腸がん、結腸直腸がん腎臓がん、膵臓がん、骨がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん食道がん胃がん、口腔がん、鼻腔がん、咽喉がん、扁平上皮細胞癌基底細胞癌腺癌汗腺癌皮脂腺癌、乳頭癌乳頭腺癌嚢胞腺癌髄様がん気管支原性癌腎細胞癌肝腫胆管癌絨毛癌セミノーマ、胚性癌、ウィルムス腫瘍子宮頸がん子宮がん睾丸がん、小細胞肺癌膀胱癌肺がん上皮癌皮膚がん黒色腫神経芽細胞腫および網膜芽細胞腫血液由来のがん、例えば急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、急性リンパ芽球性B細胞白血病、急性リンパ芽球性T細胞白血病、急性骨髄芽球白血病(acute myeloblasts leukemia)(「AML」)、急性前骨髄球性白血病(「APL」)、急性単芽球性白血病、急性赤白血病性白血病(acute erythro leukemic leukemia)、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄単球性白血病急性非リンパ性白血病、急性未分化白血病、慢性骨髄性白血病(「CML」)、慢性リンパ性白血病(「CLL」)、ヘアリー細胞白血病および多発性骨髄腫;急性および慢性白血病、例えばリンパ芽球性、骨髄性リンパ球性、骨髄性白血病リンパ腫、例えばホジキン病非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症重鎖病および真性赤血球増加症;ならびにCNSおよび脳がん、例えば神経膠腫毛様細胞星状細胞腫、星状細胞腫、未分化星状細胞腫多形性膠芽腫髄芽腫頭蓋咽頭腫上衣腫松果体腫血管芽細胞腫聴神経腫乏突起膠腫髄膜腫前庭神経腫、アデノーマ転移性脳腫瘍、髄膜腫、脊髄腫瘍(spinal tumor)および髄芽腫を含むがんの処置または予防のためにも有用であり得る。

0125

したがって、本発明は、本明細書で詳述するがん(例えば、乳がん、卵巣がんまたは脳がん)などのがんの処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0126

本発明の化合物は、相同性組み換え(HR)依存性DNADSB修復活性が欠損したがんの処置のために使用することもできる(WO2006/021801を参照されたい)。HR依存性DNA DSB修復経路は、相同機序によってDNAにおける二本鎖切断(DSB)を修復して連続したDNAヘリックスを再矯正する(reform)(Nat.Genet.(2001年)27巻(3号):247〜254頁)。HR依存性DNA DSB修復経路の構成要素(component)には、これらに限定されないが、ATMATRRAD51、RAD52、RAD54、DMCl、XRCC2、XRCC3、RAD52、RAD54L、RAD54B、BRCA−1、BRCA−2、RAD50、MREIIA、NBSl、ADPRT(PARP−1)、ADPRTL2、(PARP−2)CTPS、RPA、RPAl、RPA2、RPA3、XPD5、ERCCl、XPF、MMS19、RAD51、XRCCR、XRCC3、BRCAl、BRCA2、RAD50.MRE11、NB51、WRN、BLMKU70、RU80、ATM、ATRCHKl、CHK2、FANCA、FANCB、FANCC、FANCDl、FANCD2、FANCE、FANCF、FANCG、FANCC、FANCDl、FANCD2、FANCE、FANCF、FANCG、RADlおよびRAD9が含まれる。HR依存性DNA DSB修復経路に関与する他のタンパク質にはEMSYなどの制限因子が含まれる(Cell(2003年)115巻:523〜535頁)。

0127

HR依存性DNADSB修復が欠失しているがんは、正常細胞と比べて、その経路を介してDNA DSBを修復する能力が低下しているまたはそれを失っている1つもしくは複数のがん細胞を含むまたはそれらからなり得る。すなわち、1つもしくは複数のがん細胞において、HR依存性DNA DSB修復経路の活性は低下しているまたはそれを失っている可能性がある。

0128

HR依存性DNADSB修復経路の1つまたは複数の構成要素の活性は、HR依存性DNA DSB修復が欠損したがんを有する個体の1つまたは複数のがん細胞において失われる可能性がある。HR依存性DNA DSB修復経路の構成要素は当技術分野において十分に特性評価されており(例えばScience(2001年)291巻:1284〜1289頁を参照されたい)、それには、上記に挙げた構成要素が含まれる。

0129

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする患者への投与を含むHR依存性DNADSB修復活性が欠失しているがんの処置または予防のための方法を提供する。

0130

本発明は、HR依存性DNADSB修復活性が欠失しているがんの処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物も提供する。

0131

いくつかのがん細胞はBRCA1および/またはBRCA2欠失表現型を有する。この表現型を有するがん細胞は、BRCA1および/またはBRCA2が欠失している可能性がある、すなわちBRCA1および/またはBRCA2の発現および/または活性は、がん細胞において、例えばコード化核酸における変異もしくは多形によって、または制限因子をコード化する遺伝子、例えばBRCA2制限因子をコード化するEMSY遺伝子における増幅、変異または多形によって、低下するまたは失われる可能性がある(Cell(2003年)115巻:523〜535頁)。BRCA1およびBRCA2は、その野生型対立遺伝子ヘテロ接合保因者の腫瘍においてしばしば失われている公知の腫瘍サプレッサーである(Oncogene、(2002年)21巻(58号):8981〜93頁;TrendsMol.Med.、(2002年)8巻(12号):571〜6頁)。BRCA1および/またはBRCA2変異と乳がんとの関連は十分に特性評価されている(Exp Clin.Cancer Res.、(2002年)21巻(S Suppl.):9〜12頁)。BRCA−2結合因子をコード化するEMSY遺伝子の増幅が乳がんおよび卵巣がんに関係していることも公知である。BRCA−1および/またはBRCA−2における変異の保因者は、卵巣前立腺および膵臓のがんのリスクも高い。BRCA−1およびBRCA−2における変化の検出は当技術分野で周知であり、例えばGenet.Test(1992年)1巻:75〜83頁;Cancer Treat Res(2002年)107巻:29〜59頁;Neoplasm(2003年)50巻(4号):246〜50頁;CeskaGynekol(2003年)68巻(1号):11〜16頁)に記載されている。BRCA−2結合因子EMSYの増幅の判定はCell 115巻:523〜535頁に記載されている。PARP阻害剤は、BRCA−1およびBRCA−2欠失腫瘍の特異的死滅に有用であることが実証されている(Nature(2005年)434巻:913〜916頁および917〜920頁)。

0132

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含むBRCA−1またはBRCA−2欠失腫瘍の処置または予防のための方法を提供する。

0133

したがって、本発明は、BRCA−IまたはBRCA−2欠失腫瘍の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0134

いくつかのがん細胞は変異腫瘍サプレッサー遺伝子ホスファターゼおよびテンシン相同体(PTEN)を有する。PTEN欠失は、ヒト腫瘍において相同的組み換え(HR)欠陥を引き起こす(Mendes−Pereiraら、EMBO Mol Med、(2009年)1巻:315〜322頁)。PTENはヒトがんにおける最も一般的な変異遺伝子の1つである。最近の証拠から、PTENは、ゲノム安定性細胞の維持に重要であることが示唆されている(Shenら、Cell(2007年)128巻:157〜170頁)。PTEN欠失によって引き起こされたHR欠失は、インビトロとインビボの両方で腫瘍細胞を、DNA修復酵素ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻害剤に対して感受性にする。PARP阻害剤は、PTEN変異腫瘍を有する患者に対して潜在的に有益である(Dedesら、Sci.Transl.Med.(2010年)2巻(53号):53ra75;およびMcEllin Cancer Res.(2010年)70巻(13号):5457〜64頁)。

0135

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む、PTEN変異腫瘍の処置または予防のための方法を提供する。

0136

したがって、本発明は、PTEN変異腫瘍の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0137

PARP阻害剤は炎症疾患の処置に効果的である(Cuzzocrea、Pharmacological Research(2005年)52巻:72〜82頁およびVirag、Pharmacological Research(2005年)52巻:83〜92頁)。

0138

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む炎症性疾患の処置または予防のための方法を提供する。

0139

本発明の化合物は、臓器移植拒否反応からもたらされる状態;関節炎関節リウマチを含む関節の慢性炎症性疾患回腸炎潰瘍性大腸炎バレット症候群およびクローン病などの炎症性腸疾患;ぜんそく、成人呼吸窮迫症候群および慢性閉塞性気道疾患などの炎症性肺疾患;眼の炎症性疾患;歯肉の慢性炎症性疾患;腎臓の炎症性疾患;皮膚の炎症性疾患;中枢神経系の炎症性疾患;心筋症虚血性心疾患およびアテローム性動脈硬化症などの心臓の炎症性疾患;ならびに子癇前症慢性肝不全、脳および脊髄の損傷を含む重大な炎症性要素をもつ可能性のある種々の他の疾患を含む炎症性疾患の処置に有用である。

0140

本発明は、炎症性疾患の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物も提供する。

0141

PARP酵素は細胞死メディエータとしても作用し得る。虚血および再かん流傷害などの病態におけるその過剰な活性化は、いくつかのNAD+依存性代謝経路障害を招き細胞壊死をもたらす可能性のある細胞間NAD+の実質的な枯渇をもたらす恐れがある(Devalaraja−Narashimhaら、Pharmacological Research(2005年)52巻:44〜59頁)。PARP活性化の結果として、NAD+レベルは著しく低下する。大規模なPARP活性化は、大幅なDNA損傷に苦しむ細胞において深刻なNAD+の枯渇をもたらす。ポリ(ADP−リボース)の短い半減期は速い代謝回転速度をもたらし、ポリ(ADP−リボース)が一旦形成されても、構成的に活性なポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼ(PARG)によってそれは急速に分解する。PARPおよびPARGは、大量のNAD+をADP−リボースに転換させるサイクルを形成し、NAD+およびATPの正常なレベルの20%未満への降下を引き起こす。そうしたシナリオは、酸素の喪失が細胞のエネルギー産出をすでに劇的に損なっている虚血の際に特に有害である。続く再かん流の際の遊離基の産生は、組織損傷の主な原因であると推測される。虚血および再かん流の際の多くの臓器において典型的なATP降下の一部は、ポリ(ADP−リボース)の代謝回転に起因するNAD+の枯渇と関係している可能性がある。したがって、PARP阻害は細胞エネルギーレベルを保持し、それによって発作後の虚血性組織の生存を促進することが予測される。したがって、PARPの阻害剤である化合物は、脳卒中、外傷およびパーキンソン病などの神経学的状態を含むPARP媒介細胞死によりもたらされる状態を処置するのに有用である。

0142

PARP阻害剤は急性および慢性の心筋疾患を処置するのにも有用である(Szabo、Pharmacological Research(2005年)52巻:34〜43頁)。例えば、PARP阻害剤を単回投与すると、ウサギにおいて心臓または骨格筋の虚血および再かん流によって引き起こされた梗塞サイズ縮小していた(Thiemermannら、PNAS(1997年)94巻:679〜683頁)。同様の発見ブタ(Eur.J.Pharmacol.(1998年)359巻:143〜150頁およびAnn.Thorac.Surg.(2002年)73巻:575〜581頁)、イヌ(Shock.(2004年)21巻:426〜32頁)およびラット(Barthaら、J Cardiovasc.Pharmacol.2008年9月;52巻(3号):253〜61頁)においても報告されている。PARP阻害剤は、特定の血管疾患敗血症性ショック虚血性傷害および神経毒性を処置するのに効果的であった(Biochim.Biophys.Acta(1989年)1014巻:1〜7頁;J Clin.Invest.(1997年)100巻:723〜735頁)。

0143

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む、虚血状態の処置または予防のためおよび脳卒中の予防または処置のための方法を提供する。

0144

本発明の化合物は、臓器移植からもたらされるものを含む虚血状態、例えば安定狭心症不安定狭心症心筋虚血、肝虚血、腸間膜動脈虚血、腸虚血、重症肢虚血、慢性重症肢虚血、脳虚血、急性心虚血虚血腎臓疾患、虚血性肝疾患、虚血性網膜障害、敗血症性ショック、および中枢神経系の虚血性疾患、例えば脳卒中または脳虚血の処置または予防にも有用であり得る。

0145

したがって、本発明は、虚血状態の処置または予防用および脳卒中の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0146

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む、再かん流傷害の処置または予防のための方法を提供する。

0147

本発明の化合物は、自然に起こるエピソードによってもたらされ、かつ外科的処置の際にもたらされる再かん流傷害、例えば腸再かん流傷害;心筋再かん流傷害;心肺バイパス手術大動脈瘤修復手術、頸動脈血管内膜切除手術または出血性ショックによりもたらされる再かん流傷害;および臓器移植によりもたらされる再酸素化傷害などの処置または予防においても有用であり得る。

0148

したがって、本発明は、再かん流傷害の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0149

本発明の化合物は、慢性または急性の腎不全の処置または予防にも有用であり得る。

0150

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む、腎不全の処置または予防のための方法を提供する。

0151

したがって、本発明は、腎不全の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物を提供する。

0152

PARP阻害は、哺乳動物細胞のレトロウイルス感染症を効果的に阻止することができる。組み換えレトロウイルスベクター感染症のそうした阻害は異なる種々の細胞型において起こる(J Virology、(1996年)70巻(6号):3992〜4000頁)。

0153

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む、レトロウイルス感染症の処置または予防のための方法を提供する。

0154

本発明は、レトロウイルス感染症の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物も提供する。

0155

PARP阻害剤は、インビトロおよびインビボでの実験で実証されている(Szabo、Pharmacological Research(2005年)52巻:60〜71頁)ように、I型糖尿病および糖尿病性合併症などの自己免疫疾患の処置または予防における潜在的用途も見出されている。

0156

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物の、それを必要とする個体への投与を含む、自己免疫疾患(例えば、I型糖尿病)の処置または予防のための方法を提供する。

0157

本発明は、自己免疫疾患(例えば、I型糖尿病)の処置または予防用の医薬品の製造における使用のための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物も提供する。

0158

PARPは、テロメア機能を制御するのに重要な役割を果たす(Nature Gen.、(1999年)23巻:76〜80頁)。したがってPARP阻害は、ヒト線維芽細胞における老化の特徴の発現を遅延させることができる(Biochem.Biophys.Res.Comm.(1994年)201巻(2号):665〜672頁およびBuerkleら、Pharmacological Research(2005年)52巻:93〜99頁)。

0159

いくつかの実施形態では、本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物を、それを必要とする個体への投与を含む、老化の発現を遅延させるための方法を提供する。

0160

本発明は、老化の発現を遅延させるための医薬品の製造において使用するための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物も提供する。

0161

別の態様では、本発明は、PARP−1酵素を式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物と接触させる工程を含む、PARP−1酵素活性を阻害するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、化合物は、約100nM未満のIC50でPARP−1酵素活性を阻害することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、HTユニバーサル比色分析PARPアッセイキットを用いて測定して、約1,000nM未満、約750nM未満、約500nM未満、約250nM未満、約150nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約10nM未満または約1nM未満のPARP−1酵素阻害IC50を有する。

0162

別の態様では、本発明は、細胞を、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物と接触させる工程を含む、細胞内ポリ(ADP−リボース)の形成を阻害するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、化合物は、約100nM未満のEC50で細胞内ポリ(ADP−リボース)の形成を阻害することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、C41細胞において約1,000nM未満、約750nM未満、約500nM未満、約250nM未満、約150nM未満、約100nM未満、約50nM未満、約10nM未満または約1nM未満のEC50で細胞内ポリ(ADP−リボース)の形成を阻害することができる。

0163

本発明の化合物は、インタクト細胞膜浸透し、細胞内PARP酵素活性を阻害することができ、したがってPARPによって触媒されるポリ(ADP−リボース)の形成を阻害することができる。

0164

投与
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本発明の化合物は、標準的な薬学的実施法(pharmaceutical practice)に従って、単独か、または薬学的組成物において薬学的に許容されるキャリア、賦形剤、希釈剤アジュバント充填剤緩衝剤、安定剤、保存剤滑沢剤と組み合わせて哺乳動物、好ましくはヒトに投与することができる。

0165

本発明の化合物は、これらに限定されないが、経口(例えば、摂取による);局所(例えば経皮、鼻腔内、眼、口腔および下を含む);(例えば、口または鼻を通した、例えばエアロゾルを用いる吸入または吹送療法による);直腸;非経口(例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、動脈内、心臓内髄腔内、脊髄内嚢内下、眼窩内腹腔内、気管内、表皮下、関節内、くも膜下および胸骨内を含む注射による)を含む;およびデポーの埋め込み(例えば、皮下または筋肉内)による、全身性に/末梢に、または所望の作用部位での好都合な任意の投与経路で被験体に投与することができる。被験体は動物であってもヒトであってもよい。

0166

本発明は、1つまたは複数の本発明の化合物および薬学的に許容されるキャリアを含む薬学的組成物も提供する。活性成分を含む薬学的組成物は、例えば錠剤トローチ剤ロゼンジ剤水性もしくは油性の懸濁剤分散性散剤もしくは顆粒剤乳剤、硬もしくは軟カプセル剤またはシロップ剤もしくはエリキシル剤のような経口使用に適した形態であってよい。経口使用を目的とした組成物は、薬学的組成物の製造のための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製することができ、そうした組成物は、薬学的に洗練された口当たりの良い製剤(preparation)が提供されるように、甘味剤香味剤着色剤および保存剤からなる群から選択される1つまたは複数の作用物質(agent)を含むことができる。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して含む。これらの賦形剤は、例えば不活性な希釈剤、例えば炭酸カルシウム炭酸ナトリウムラクトースリン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム造粒剤および崩壊剤、例えば微結晶性セルロースクロスカルメロースナトリウム(sodium crosscarmellose)、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸結合剤、例えばデンプンゼラチンポリビニルピロリドンまたはアカシアおよび滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってよい。錠剤はコーティングされていなくても、また、薬物の不快な味覚マスキングするため、あるいは胃腸管中での崩壊および吸収を遅延させそれによって長期間にわたる作用の持続を提供するために、公知の技術でそれらをコーティングしていてもよい。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースもしくはヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性味覚マスキング物質またはエチルセルロース酢酸酪酸セルロースなどの時間遅延物質を使用することができる。

0167

経口使用のための製剤は、活性成分が不活性な固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤として、あるいは、活性成分がポリエチレングリコールなどの水溶性キャリアまたは油媒体、例えばピーナッツ油流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として存在することもできる。

0168

水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合した状態で活性物質を含む。そうした賦形剤は、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロースアルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴムであり;分散剤または湿潤剤は、天然由来のホスファチド、例えばレシチン、あるいは、アルキレンオキシド脂肪酸縮合生成物、例えばステアリン酸ポリオキシエチレンエチレンオキシド長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートまたはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。水性懸濁剤は、1つもしくは複数の保存剤、例えばエチルもしくはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート、1つもしくは複数の着色剤、1つもしくは複数の香味剤および1つもしくは複数の甘味剤、例えばスクロースサッカリンまたはアスパルテームを含むこともできる。油性懸濁剤は、活性成分を、植物油中、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナツオイル中または流動パラフィンなどの鉱油中に懸濁させることによって製剤化することができる。油性懸濁剤は、増粘剤、例えば蜜ろう固形パラフィンまたはセチルアルコールを含むことができる。上記に示したものなどの甘味剤および香味剤を添加して口当たりの良い経口製剤を提供することができる。これらの組成物は、ブチル化ヒドロキシアニソールまたはアルファトコフェロールなどの酸化防止剤の添加によって保存することができる。水を添加して水性懸濁液を調製するのに適した分散性の散剤および顆粒剤は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1つもしくは複数の保存剤と混合された活性成分を提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、すでに上述したもので例示されている。追加的な賦形剤、例えば甘味剤、香味剤および着色剤も存在してよい。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。

0169

本発明の薬学的組成物は水中油型乳剤の形態であってもよい。油性相は、植物油、例えばオリーブ油もしくはラッカセイ油または鉱油、例えば流動パラフィンあるいはこれらの混合物であってよい。適切な乳化剤は、天然由来のホスファチド、例えば大豆レシチン、脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、および前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。乳剤は甘味剤、香味剤、保存剤および酸化防止剤を含むこともできる。

0170

シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロールプロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースを用いて製剤化することができる。そうした製剤は粘滑剤、保存剤、香味剤および着色剤ならびに酸化防止剤も含むことができる。

0171

薬学的組成物は無菌注射用水溶液の形態であってよい。とりわけ、使用することができる許容されるビヒクルおよび溶媒は水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液である。

0172

無菌注射用製剤は、活性成分が油性相に溶解している無菌の水中油型注射用マイクロエマルジョンであってもよい。例えば、活性成分をまず大豆油とレシチンの混合液に溶解させることができる。次いでその油溶液を水とグリセロールの混合液中に導入し、処理してマイクロエミュレーション(microemulation)を形成させる。

0173

注射用液剤またはマイクロエマルジョンは、局所ボーラス注入によって患者の血流中に導入することができる。あるいは、その液剤またはマイクロエマルジョンを、本発明の化合物の一定の循環濃度が保持されるような仕方で投与することが有利である可能性がある。そうした一定濃度を維持するために、連続的な静脈内送達デバイスを使用することができる。

0174

薬学的組成物は、筋肉内および皮下投与のための無菌の注射用水性または油性懸濁剤の形態であってよい。この懸濁剤は、上述した適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて公知の技術によって製剤化することができる。無菌注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌注射用液剤または懸濁剤、例えば1,3−ブタンジオール中の液剤であってもよい。さらに、無菌の固定油が、溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。このために、合成モノまたはジグリセリドを含む刺激の少ない(bland)任意の固定油を使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射用物質の製剤において用途が見出される。

0175

式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物は、薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、薬物を、常温固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸の中で融解して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤と混合して調製することができる。そうした物質には、カカオ脂グリセリンゼラチン硬化植物油、種々の分子量のポリエチレングリコールとポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの混合物が挙げられる。

0176

局所使用のためには、式Iの化合物を含むクリーム剤軟膏剤ゼリー剤、液剤または懸濁剤等が用いられる(この用途のために、局所用途はうがい薬および含嗽薬を含むものとする)。

0177

本発明の化合物は、適切な鼻腔内ビヒクルおよび送達デバイスの局所使用による鼻腔内の形態、または当業者に周知の経皮皮膚パッチ剤の形態のものを用いる経皮経路で投与することができる。経皮送達系の形態で投与するためには、用量の投与は、もちろん、投薬レジメンを通して断続的ではなく連続的なものである。本発明の化合物は、カカオ脂、グリセリンゼラチン、硬化植物油、種々の分子量のポリエチレングリコールとポリエチレングリコールの脂肪酸エステルとの混合物などの基剤を用いて坐剤として送達することもできる。本発明による化合物を被験体に投与する場合、選択される投薬レベルは、これらに限定されないが、具体的な化合物の活性、個々の症状の重症度、投与経路、投与の時間、化合物の排泄速度、処置の期間、併用される他の薬物、化合物および/または物質、患者の年齢、性別、体重、状態、全体的な健康および患者のこれまでの病歴を含む様々な因子に依存する。化合物の量および投与経路は最終的には医師の判断によることになるが、一般に投薬量は、有害なまたは悪影響を及ぼす副作用を実質的に引き起こすことなく、所望の効果を達成する作用部位での局所的な濃度を実現する。

0178

インビボでの投与は、処置の過程を通して、1回用量で、または連続的にもしくは断続的に(例えば、適切な間隔での分割用量で)実施することができる。最も効果的な投与手段および投薬量を決定する方法は当業者に周知であり、治療に用いられる製剤、治療の目的、処置する標的細胞および処置する被験体によって変動する。単回投与または複数回投与を、担当医によって選択された用量レベルおよびパターンで実施することができる。活性化合物が塩、エステル、プロドラッグなどである場合、投与される量は、親化合物をベースにして計算される。したがって使用される実際の重量はそれに応じて増大する。

0179

併用療法
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本発明の化合物は、他の抗がん剤または化学療法剤と組み合わせるのも有用である。

0180

PARP阻害剤は、シスプラチンおよびカルボプラチンなどの白金化合物(Cancer Chemother. Pharmacol(1993年)33巻:157〜162頁およびMol Cancer Ther(2003年)2巻:371〜382頁)を含む抗がん薬物の効力を高めることができる(Tentoriら、Pharmacological Research(2005年)52巻:25〜33頁)。PARP阻害剤は、イリノテカンおよびトポテカンなどのトポイソメラーゼI阻害剤抗腫瘍活性を増大させることが示されており(Mol Cancer Ther(2003年)2巻:371〜382頁;およびClin. Cancer Res(2000年)6巻:2860〜2867頁;Danielら、Clin. Cancer Res(2009年)15巻(4号):1241〜1249頁)、これは、インビボモデルで実証されている(J Natl. Cancer Inst.(2004年)96巻:56〜67頁)。

0181

PARP阻害剤は、テモゾロミド(TMZ)の細胞傷害性効果および抗増殖性効果に対する感受性を回復させることもできる(Donawhoら、Clin. Cancer Res(2007年)13巻(9号):2728〜2737頁;Danielら、Clin. Cancer Res(2009年)15巻(4号):1241〜1249頁);Menearら、J. Med. Chem.(2008年)51巻:6581〜6591頁)。

0182

PARP阻害剤は放射線増感剤として作用することができる。PARP阻害剤は、(低酸素)腫瘍細胞において放射線療法に対して感受性にして、腫瘍細胞が、放射線療法後のDNAの潜在的に致死的な(Br. J. Cancer(1984年)49巻(Suppl. VI):34〜42頁;およびInt. J. Radial Biol.(1999年)75巻:91〜100頁)および亜致死的な(Clin. Oncol.(2004年)16巻(1号):29〜39頁)損傷から回復するのを防止することによって、細胞の死滅を増進させる。その機序は、DNA鎖切断再結合を防止するその能力、およびいくつかのDNA損傷シグナル伝達経路に影響を及ぼすことによると推定される。

0183

本発明の化合物は、がん処置のための化学および放射線増感剤として有用であり得る。これらは、がんに対する処置を以前に受けている、または現在受けている哺乳動物の処置に有用である。そうしたそれ以前の処置には、従来の化学療法、放射線療法、外科療法またはがんワクチンなどの免疫療法が挙げられる。

0184

いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物および同時、別個または逐次投与のための第2の抗がん剤を含む併用を提供する。いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物および第2の抗がん剤ならびに薬学的に許容されるキャリアを含む薬学的組成物を提供する。

0185

いくつかの実施形態では、本発明は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物と同時、別個または逐次投与のための放射線療法および別の化学療法剤の併用を提供する。

0186

本発明は、がん療法において補助剤として使用するため、または電離放射線もしくは化学療法剤と併用することによって腫瘍細胞を強化する(potentiating tumor cells)ための医薬品の製造において使用するための式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物も提供する。

0187

本発明は、がん療法において補助剤として使用するため、または電離放射線および別の化学療法剤と併用することによって腫瘍細胞を強化するための医薬品の製造における式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの化合物の使用も提供する。これらの化合物は、電離放射線および他の化学療法剤と併用することもできる。

0188

本発明は、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物あるいは式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本明細書で詳述する化合物を含む組成物を、電離放射線または化学療法剤と併用して、それを必要とする患者への投与を含む化学療法または放射線療法の方法も提供する。これらの化合物は、電離放射線および他の化学療法剤と併用して投与することもできる。

0189

併用療法において、本発明の化合物は、それを必要とする被験体への他の抗がん剤の投与に先行して、それと同時にまたはそれに続いて投与することができる。

0190

本発明の化合物および別の抗がん剤は相加的にまたは相乗的に作用することができる。本発明の化合物と別の抗がん剤の相乗的な組合せは、これらの薬剤の一方または両方の少ない投薬量での使用、および/または本発明の化合物および別の抗がん剤の一方または両方のより少ない頻度での投薬を可能にすることができ、かつ/またはその薬剤を少ない頻度で投与することにより、がんの処置における薬剤の効力の低下なしで被験体への薬剤の投与に伴う任意の毒性を低減させることができる。さらに、相乗効果は、がんの処置におけるこれらの薬剤の効力の改善および/またはどちらかの薬剤を単独で使用するのに伴う有害なまたは望ましくない任意の副作用の低減をもたらす可能性がある。

0191

本発明の化合物と併用するためのがん薬剤または化学療法剤の例は、V. T. DevitaおよびS. Hellman(編集者)によるCancer Principles and Practice of Oncology、第6版(2001年)、Lippincott Williams & Wilkins Publishersに見い出すことができる。当業者は、関係する薬物およびがんの具体的な特徴をもとにして、どの薬剤の組合せが有用であるかを識別することができる。そうした抗がん剤には、これらに限定されないが、以下のもの、すなわち:HDAC阻害剤、エストロゲン受容体モジュレーターアンドロゲン受容体モジュレーター、レチノイド受容体モジュレーター、細胞毒性剤/細胞増殖抑制剤抗増殖剤プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤HIVプロテアーゼ阻害剤逆転写酵素阻害剤および他の新脈管形成阻害剤、細胞増殖および生存シグナル伝達の阻害剤、アポトーシス誘導剤ならびに細胞周期チェックポイント干渉する薬剤が挙げられる。本発明の化合物は、放射線療法と共投与する場合に特に有用である。

0192

「HDAC阻害剤」の例には、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、LAQ824、LBH589、PXDlOl、MS275、FK228、バルプロ酸酪酸およびCI−994が挙げられる。

0193

「エストロゲン受容体モジュレーター」は、その機序に関係なく、エストロゲンの受容体との結合に干渉するまたはそれを阻害する化合物を指す。エストロゲン受容体モジュレーターの例には、これらに限定されないが、タモキシフェンラロキシフェンイドキシフェン、LY353381、LYl 17081、トレミフェンフルベストラントおよびSH646が挙げられる。

0194

「アンドロゲン受容体モジュレーター」は、その機序に関係なく、アンドロゲンの受容体との結合に干渉するまたはそれを阻害する化合物を指す。アンドロゲン受容体モジュレーターの例には、フィナステリドおよび他の5α−レダクターゼ阻害剤ニルタミドフルタミドビカルタミドリアロゾールおよび酢酸アビラテロン、MDV3100が挙げられる。

0195

「レチノイド受容体モジュレーター」は、その機序に関係なく、レチノイドの受容体との結合に干渉するまたはそれを阻害する化合物を指す。そうしたレチノイド受容体モジュレーターの例には、ベキサロテントレチノイン、13−cis−レチノイン酸、9−cis−レチノイン酸、CC−ジフルオロメチルオルニチンILX23−7553が挙げられる。

0196

「細胞毒性剤/細胞増殖抑制剤」は、アルキル化剤、腫瘍壊死因子インターカレーター、低酸素活性化可能化合物(hypoxia activatable compound)、微小管阻害剤微小管安定化剤有糸分裂キネシンの阻害剤、有糸分裂の進行に関与するキナーゼの阻害剤、代謝拮抗物質生物学的応答修飾因子ホルモン抗ホルモン治療剤、造血系成長因子モノクローナル抗体標的治療剤トポイソメラーゼ阻害剤プロテアソーム阻害剤およびユビキチンリガーゼ阻害剤を含む、主に、細胞の機能に直接干渉するまたは細胞有糸分裂(cell mytosis)を阻害するもしくはそれに干渉することによって、細胞死を引き起こすまたは細胞増殖を阻害する化合物を指す。

0197

細胞毒性剤の例には、これらに限定されないが、シクロホスファミドクロラムブシルカルムスチン(BCNU)、ロムスチン(CCNU)、ブスルファントレオスルファンセルテネフ、カケクチンイホスファミド、タソネルミン、ロニダミン、カルボプラチン、アルトレタミンプレニムスチンジブロモズルシトールラニムスチン、ホテムスチン、ネダプラチン、アロプラチン、オキサリプラチン、テモゾロミド、メタンスルホン酸メチルプロカルバジンダカルバジン、ヘプタプラチン、エストラムスチントシル酸インプロスルファントロホスファミド、ニムスチン、塩化ジブスピジウム、プミテパ、ロバプラチン、サトラプラチン、プロフィマイシン、シスプラチン、イロフルベン、デキシホスファミド、cis−アミンジクロロ(2−メチル−ピリジン)白金、ベンジルグアニングルホスファミド、GPXlOO、(trans,trans,trans)−ビス−mu−(ヘキサン−1,6−ジアミン)−mu−[ジアミン−白金(II)]ビス[ジアミン(クロロ)白金(II)]テトラクロリド、ジアリジジニルスペルミン三酸化ヒ素、1−(11−ドデシルアミノ−10−ヒドロキシウンデシル)−3,7−ジメチルキサンチンゾルビシンイダルビシンダウノルビシン、ビスアントレン、ミトキサントロンピラルビシン、ピナフィド、バルルビシンアムルビシンドキソルビシンエピルビシン、ピラルビシン、アンチネオプラストン、3’−デアミノ−3’−モルホリノ−13−デオキソ−10−ヒドロキシカルミノマイシン、アナマイシン、ガラルビシン、エリナフィド、MEN10755および4−デメトキシ−3−デアミノ−3−アジリジニル−4−メチルスルホニル−ダウノルビシン(WO00/50032を参照されたい)が挙げられる。さらなる例には、Rafキナーゼ阻害剤(Bay43−9006など)およびmTOR阻害剤(WyethのCCI−779およびAriadAP23573など)が挙げられる。さらなる例はPBKの阻害剤(例えばLY294002)である。1つの実施形態では、本発明の化合物をアルキル化剤と併用することができる。

0198

アルキル化剤の例には、これらに限定されないが、ナイトロジェンマスタード:シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミドおよびクロラムブシル;ニトロソ尿素:カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU);スルホン酸アルキル:ブスルファンおよびトレオスルファン;トリアジン(triazene):ダカルバジン、プロカルバジンおよびテモゾロミド;白金含有複合体:シスプラチン、カルボプラチン、アロプラチンおよびオキサリプラチンが挙げられる。

0200

プロテアソーム阻害剤の例には、これらに限定されないが、ラクタシスチンボルテゾミブ、エポキソミシンならびにペプチドアルデヒド、例えばMG132、MG115およびPSIが挙げられる。

0201

微小管阻害剤/微小管安定化剤の例には、パクリタキセル硫酸ビンデシンビンクリスチンビンブラスチンビノレルビン、3’,4’−ジデヒドロ−4’−デオキシ−8’−ノルビンカロイコブラスチン、ドセタキソール、リゾキシン、ドラスタチン、イセチオン酸ミボブリン、アウリスタチン、セマドチン、RPR109881、BMS184476、ビンフルニン(vinfiunine)、クリプトフィシン、TDX258、エポチロン類(the epothilones)(例えば米国特許第6,284,781号および同第6,288,237号を参照されたい)およびBMS188797が挙げられる。トポイソメラーゼ阻害剤のいくつかの例は、トポテカン、ヒカプタミン、イリノテカン、ルビテカン、エクサテカン、ギメテカン(gimetecan)、ジフオモテカン(difiomotecan)、シリルカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、カンプトテシン、クリストールマイトマイシンC、ルルトテカン(lurtotecan)、BNP1350、BNPII lOO、BN80915、BN80942、リン酸エトポシド、テニポシド、ソブキサン、2’−ジメチルアミノ−2’−デオキシ−エトポシド、GL331、アスクリンおよびジメスナインドロカルバゾールなどの非カンプトテシントポイソメラーゼ−1阻害剤;ならびにデュアルトポイソメラーゼ1およびII阻害剤、例えばベンゾフェナジン、XR20 115761、MLN576およびベンゾピリドインドールである。

0202

1つの実施形態では、有糸分裂キネシンの阻害剤には、これらに限定されないが、KSPの阻害剤、MKLP1の阻害剤、CENP−Eの阻害剤、MCAKの阻害剤、Kifl4の阻害剤、Mphosphlの阻害剤およびRab6−KIFLの阻害剤が挙げられる。

0203

「有糸分裂の進行に関与するキナーゼの阻害剤」には、これらに限定されないが、オーロラキナーゼの阻害剤、ポロ様キナーゼPLK)の阻害剤(特にPLK−Iの阻害剤)、bub−1の阻害剤およびbub−R1の阻害剤が挙げられる。

0204

「抗増殖剤」には、アンチセンスRNAおよびDNAオリゴヌクレオチド、例えばG3139、ODN698、RVASKRAS、GEM231およびINX3001ならびに代謝拮抗物質、例えばエノシタビンカルモフールテガフールペントスタチンドキシフルリジン、トリメトレキサートフルダラビン(fiudarabine)、カペシタビン、ガロシタビン、シタラビンオクホスフェートフォステアビンナトリウム水和物、ラルチトレキセド、パルチトレキシド、エミテフール、チアゾフリンデシタビン、ノラトレキセド、ペメトレキセド、ネルザラビン、2’−デオキシ−2’−メチリデンシチジン、2’−フルオロメチレン−2’−デオキシシチジンアプリジンエクチナサイジントロキサシタビンアミノプテリン5−フルオロウラシル(5−flurouracil)、アラノシンスウェインソニン、ロメトレソールデクスラゾキサンメチオニナーゼおよび3−アミノピリジン−2−カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾンが挙げられる。

0205

モノクローナル抗体標的治療剤の例には、がん細胞特異的または標的細胞特異的なモノクローナル抗体と結合した細胞毒性剤または放射性同位体を有する治療剤が挙げられる。その例にはBexxarが挙げられる。

0206

「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」は3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルCoAレダクターゼの阻害剤を指す。使用できるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の例には、これらに限定されないが、ロバスタチンシンバスタチンプラバスタチン、フェイバスタチン(faivastatin)およびアトルバスタチンが挙げられる。本明細書で用いるHMG−CoAレダクターゼ阻害剤という用語は、薬学的に許容されるすべてのラクトンおよび開環酸型(すなわち、ここではラクトン環が開環して遊離酸を形成している)ならびにHMG−CoAレダクターゼ阻害活性を有する化合物の塩およびエステルの形態を含む。したがって、そうした塩、エステル、開環酸およびラクトンの形態の使用は本発明の範囲内に含まれる。

0207

「プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤」は、ファルネシル−タンパク質トランスフェラーゼ(FPTase)、I型ゲラニルゲラニル−タンパク質トランスフェラーゼ(GGPTase−I)およびII型ゲラニルゲラニル−タンパク質トランスフェラーゼ(GGPTase−II、Rab GGPTaseとも称される)を含むプレニル−タンパク質トランスフェラーゼ酵素のいずれか1つまたは任意の組合せを阻害する化合物を指す。

0208

「新脈管形成阻害剤」は、その機序に関係なく、新しい血管の形成を阻害する化合物を指す。新脈管形成阻害剤の例には、これらに限定されないが、チロシンキナーゼ阻害剤、例えばチロシンキナーゼ受容体FIt−I(VEGFR1)およびFlk−1/KDR(VEGFR2)の阻害剤、表皮由来線維芽細胞由来または血小板由来の成長因子の阻害剤、MMP(マトリクスメタロプロテアーゼ)阻害剤、インテグリン遮断薬インターフェロン−α、インターロイキン−12、ペントサンポリサルフェート、アスピリンおよびイブプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)を含むシクロオキシゲナーゼ阻害剤ならびにセレコキシブおよびロフェコキシブなどの選択的シクロオキシ−ゲナーゼ−2阻害剤(PNAS(1992年)89巻:7384頁;J Mol. Endocrinol.(1996年)16巻:107頁;Jpn. J. Pharmacol.(1997年)75巻:105頁;Cancer Res(1991年)57巻:1625頁;Cell(1998年)93巻:705頁;Intl. J. Mol. Med.(1998年)2巻:715頁;J Biol. Chem.(1999年)274巻:9116頁、ステロイド系抗炎症剤コルチコステロイド鉱質コルチコイドデキサメタゾンプレドニゾンプレドニゾロン、メチルプレド、ベタメタゾンなど)、カルボキシアミドトリアゾールコンブレタスタチンA−4、スクアラミンサリドマイドアンギオスタチントロポニン−1、アンジオテンシンIIアンタゴニスト(J. Lab. Clin. Med.(1985年)105巻:141〜145頁を参照されたい)およびVEGFに対する抗体(Nature Biotechnology(1999年)17巻:963〜968頁;Kimら、(1993年)Nature362巻:841〜844頁;WO00/44777;およびWO00/61186を参照されたい)が挙げられる。

0209

「細胞周期チェックポイントに干渉する薬剤」は、細胞周期チェックポイントシグナルを伝達するタンパク質キナーゼを阻害し、それによってがん細胞をDNA損傷剤に対して感受性にする化合物を指す。そうした薬剤には、ATR、ATM、ChklおよびChk2キナーゼの阻害剤ならびにcdkおよびcdcキナーゼ阻害剤が含まれ、それらは、具体的にはフラボピリドール、CYC202(Cyclacel)、LY2606368およびBMS−387032で例示される。

0210

「細胞増殖および生存シグナル伝達経路の阻害剤」は、細胞表面受容体およびそれらの表面受容体の下流のシグナル伝達カスケードを阻害する薬学的作用物質(pharmaceutical agent)を指す。そうした薬剤には、EGFRおよび/またはHER2の阻害剤(例えば、ゲフィチニブエルロチニブラパチニブおよびトラスツズマブ)、IGFRの阻害剤、サイトカイン受容体の阻害剤、METの阻害剤、PI3Kの阻害剤、セリントレオニンキナーゼの阻害剤、Rafキナーゼの阻害剤(例えば、PLX−4032およびPLX−4720)、MEKの阻害剤(例えば、AZD6244、CI−1040およびPD−098059)およびmTORの阻害剤(例えば、エベロリムスおよびAriadAP23573)が挙げられる。そうした薬剤には、低分子阻害剤化合物および抗体アンタゴニストが含まれる。

0211

「アポトーシス誘導剤」には、TNF受容体ファミリーメンバー(TRAIL受容体を含む)の活性化因子が含まれる。

0212

1つの実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)の化合物またはその任意の変形体などの本発明の化合物は、テモゾロミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、イリノテカンおよびトポテカンから選択される1つまたは複数、特に1つ、2つまたは3つの薬剤と併用したがんの処置に有用である。

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