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技術 層状および非層状組織における熱アブレーションによる病変部形成のパルスエコーモニタリングおよび制御、カテーテル接触モニタリング、組織の厚さ測定、およびプレポップ警告用の音響変換器

出願人 セントジュードメディカルインコーポレイテッド
発明者 スリーヴァ,ジョンマー,ジェンイモールス,スティーヴン
出願日 2012年4月12日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2014-505269
公開日 2014年7月17日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2014-516623
状態 特許登録済
技術分野 手術用機器 超音波診断装置
主要キーワード 焦点半径 境界面層 音響感知 めくら栓 音響振幅 ピエゾ材料 単一変換器 RF側
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題・解決手段

音響モニタリングも行うアブレーションカテーテルが、細長カテーテル本体と、遠位端部に隣接して配置されかつカテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材と、音響ビーム(6)を、それぞれの標的アブレーション領域の方へ向けかつそこから反射エコーを受け取るように各々構成された1つ以上の音響変換器(5)とを含む。遠位部材は、音響変換器(5a、5b)が内部に配置される変換器ハウジングを含み、変換器ハウジングは、遠位部材において、音響ビームが通過できる唯一の部分である少なくとも1つの変換器窓を含み、少なくとも、遠位部材の少なくとも1つの変換器窓部分が、体積で少なくとも50%の炭素を含む材料(5c)で作製され、変換器窓の材料(5c)は、音響変換器の音響インピーダンスと生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する。

概要

背景

[0002]心臓アブレーション施術者は、それらの熱アブレーション(例えば、高周波すなわちRFアブレーションカテーテルから病変フィードバックを得、かつ接触モニタリングを行うことを願っている。施術者らは、また、好ましくは、さらに、標的組織の厚さ、および食道大動脈、およびなどの避けるべき器官との近接状況を知りたい。最後に、プレポップ状況のいくつかの警告も、かなり価値がある。本出願人らは、「接触」により、少なくともアブレーションを行っているカテーテル先端組織が密接に接触していることの確認、およびさらに一層好ましくは、また、それに伴う実際の接触力の測定を意味する。接触力は、意図的でない組織穿刺を回避しかつ良好なアブレーション結果を保証するために興味深い。

[0003]現在開発中の電気的なRFアブレーションカテーテル病変フィードバック製品は、RFアブレーション周波数とは異なる周波数を含む様々なRF周波数で測定された組織結合インピーダンスに基づいた電気的な先端結合RFインピーダンスまたはパラメータをモニタリングすることを含む、間接的なアプローチを使用する。それら製品は、病変部のサイズについての情報を電気的に推測するために、既存の先端と組織との電気的結合を実質的に利用する。これらアプローチは、長い間実行されてきた、RFアブレーション周波数のみでのインピーダンスを単にモニタリングする場合よりも、いくつかの追加的な価値を与える間接的なアプローチである。

[0004]病変フィードバックに提案された光学的な方法は、Biosense-Websterによって開示された方法を含み、この方法では、組織をアブレーションする際の光学的な全積分後方散乱がモニタリングされる。このアプローチでは、照明光が、並置されたRFアブレーションを行っているカテーテル先端から標的組織へ向けられ、および、光は、病変部形成(lesioning)進展度に従って、形成中の病変部体積の様々な深さからの後方散乱が増大し、間接的ではあるが、全積分後方散乱に基づいた、病変部の全体積の有用な指標となる。光学技術の考えられる1つの欠点は、多線維式の光ファイバーによる解決法にかかる費用のほか、組織表面炭化が、組織表面における光の透過を全て遮ることにより、プローブが部分的に見えなくなることがある。そのようなことで、これを回避および/または考慮する必要がある。

[0005]カテーテルアブレータ先端組織接触の決定は、長いこと、(a) RFアブレーション周波数における電気接触インピーダンスをモニタリングすること、および、おそらくは、また、(b) (a)に加えて、X線透視法画像でカテーテルの明らかに変形した形状をモニタリングすることによって、行われてきた。最近になって、光ファイバーを使用するいくつもの光学的な方法が提案されており、かつEndosense Inc.の光ファイバーなどが開発されており、この方法では、光ファイバーを使用して、先端の変位、従って先端の力をモニタリングする。3つ以上のそのような光ファイバーと、専用のLEDSおよびフォトダイオードとを用いるアプローチは、製造コストが高くなり得るため、他の重要なカテーテル部品、例えばカテーテルステアリングワイヤおよび流体用ルーメンのための余地が余り残らない。また、これらアプローチは、多数の追加構成部品が与えられると、幾分、破損率が高く、製造コストが高く、および製造歩留まりが低くなる。しかしながらこれらアプローチは有効である。

[0006]本出願人らは、病変部体積と、組織の接触力もとは言わないまでも組織接触とを音響的に検出するために、カテーテル先端内にまたはそれに隣接して装着された1つ以上の音を発生するすなわちピンギング(pinging)音響変換器を用いる。上述の光学的な後方散乱アプローチとは異なり、音響的なパルスエコーアプローチはまた、時間遅延範囲のデータの利用が可能であるため、使用者が、特定の色々な深さでの病変部状態を見分けることを可能にする。このアプローチは、組織の厚さや器官の近接状況の直接測定も可能にする。

[0007]その代わりになぜ単にICEプローブ(心臓内エコー音波フェイズドアレイ撮像プローブ(intracardiac echo ultrasonic phased-array imaging probes))を使用して、アブレーションカテーテル、1つまたは複数の病変部、および1つまたは複数の心腔を全て撮像しないのか問うかもしれない。これには、以下を含むいくつかの理由がある。(a)かなり高価な別個の追加的な装置であること。(b)現在利用可能なICE撮像カテーテルは、2次元スライス像を撮像すること。2次元のICE画像平面を、アブレーションを行っている最中の先端と完全に整列させる必要があるために、動を打っている心臓において、アブレーションを行っている最中のカテーテル先端を見つけてそれを狙い続けることは容易ではない。(c)アブレーション処置の期間中、病変部は、アブレーションを行っている最中のカテーテル先端の下にあり、および血液プールを通して先端を見通すことができないこと。ICE撮像カテーテルは、今日でも、標的の解剖学的構造の全体的な可視化のために、多くの施術者によって依然しきりに用いられているが、上述のおよび追加的な理由のために、それらカテーテルはいまだ有益な病変部情報は提供しない。

概要

音響モニタリングも行うアブレーションカテーテルが、細長いカテーテル本体と、遠位端部に隣接して配置されかつカテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材と、音響ビーム(6)を、それぞれの標的アブレーション領域の方へ向けかつそこから反射エコーを受け取るように各々構成された1つ以上の音響変換器(5)とを含む。遠位部材は、音響変換器(5a、5b)が内部に配置される変換器ハウジングを含み、変換器ハウジングは、遠位部材において、音響ビームが通過できる唯一の部分である少なくとも1つの変換器窓を含み、少なくとも、遠位部材の少なくとも1つの変換器窓部分が、体積で少なくとも50%の炭素を含む材料(5c)で作製され、変換器窓の材料(5c)は、音響変換器の音響インピーダンスと生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する。

目的

さらに、詳細な説明は、下記で説明しかつ図面に示すような様々な例示的な実施形態を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

音響モニタリングも行うアブレーションカテーテルであって、前記アブレーションカテーテルが:近位端部と遠位端部との間を長手方向軸に沿って長手方向に延在する細長カテーテル本体と、前記遠位端部に隣接して配置された遠位部材であって、前記カテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材と、それぞれの標的アブレーション領域の方へ音響ビームを向けかつそこから反射エコーを受け取るように各々構成された1つ以上の音響変換器とを含み、前記遠位部材が、前記1つ以上の音響変換器が内部に配置される変換器ハウジングを含み、前記変換器ハウジングは、前記遠位部材において前記音響ビームが通過できる唯一の部分である少なくとも1つの変換器窓を含み、少なくとも、前記遠位部材の前記少なくとも1つの変換器窓部分が、炭素または炭素マトリックスベースの材料、ガラス、およびセラミックのうちの1つ以上を含む材料から作製され、かつ体積で少なくとも50%の炭素を含み、前記変換器窓の材料は、熱伝導性および導電性であり、かつ前記1つ以上の音響変換器の音響インピーダンスと前記生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する、アブレーションカテーテル。

請求項2

前記変換器窓の材料が、体積で少なくとも約90%の炭素を含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項3

前記変換器窓の材料が、体積で約100%の炭素を含む、請求項2に記載のアブレーションカテーテル。

請求項4

前記変換器窓の材料が、外面が貴金属注入された炭素マトリクス材を含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項5

前記変換器窓の材料が、貴金属で注入された外面または上側を覆う貴金属のコーティングを含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項6

前記少なくとも1つの変換器窓が、前記1つ以上の音響変換器の周囲360度に広がる、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項7

前記遠位部材が、前記変換器窓の材料で実質的に全体的に作製される、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項8

前記遠位部材が、炭素で実質的に全体的に作製される、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項9

前記遠位部材が、その外面に貴金属の表面コーティングを含み、および前記遠位部材が、体積で約90%超の炭素を含む、請求項8に記載のアブレーションカテーテル。

請求項10

前記変換器窓の材料が、約20〜30メガレイル(kg/m2s)の音響インピーダンスを有する。請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項11

前記変換器窓が、凹状外表面を有する音響レンズを含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項12

前記アブレーション要素および前記1つ以上の音響変換器を制御して、前記生物部材の熱アブレーションおよび前記生物部材へのおよびそこからの前記音響ビームの通過を連続的にかつ周期的に発生させるように構成された制御装置をさらに含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテルを有するアブレーション装置

請求項13

前記制御装置が、前記アブレーション要素および前記1つ以上の音響変換器を制御して、前記生物部材の前記熱アブレーションに約90%超の高デューティサイクルを与え、および前記生物部材へのおよびそこからの前記音響ビームの通過の方向付けに、約10%未満の低デューティサイクルを与えるように構成されている、請求項12に記載のアブレーション装置。

請求項14

前記1つ以上の音響変換器が、横向きに形成された病変部をモニタリングするための横向きにされた音響変換器と、前方に対面する病変部をモニタリングするための前方に向けられた音響変換器とをそれぞれ含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項15

前記遠位部材が、音響ビームを前記横向きにされた音響変換器から前記少なくとも1つの変換器窓を通って前記遠位部材の側面にある標的組織の方へ向けるように、回転可能である、請求項14に記載のアブレーションカテーテル。

請求項16

前記少なくとも1つの変換器窓部分以外の、前記遠位部材の残りの部分が、金属、セラミック、サーメット、およびガラスからなる群から選択される1つ以上材料を含む、請求項1に記載のアブレーションカテーテル。

請求項17

音響モニタリングも行うアブレーションカテーテルであって、前記アブレーションカテーテルが、長手方向軸に沿って近位端部と遠位端部との間で長手方向に延在する細長いカテーテル本体と、前記遠位端部に隣接して配置された遠位部材であって、前記カテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材と、音響ビームをそれぞれの標的アブレーション領域の方に向けかつそこから反射エコーを受け取るように各々構成された1つ以上の音響変換器とを含み、前記遠位部材は、前記1つ以上の音響変換器が内部に配置される変換器ハウジングを含み、前記遠位部材は、炭素または炭素マトリックスベースの材料、ガラス、およびセラミックの1つ以上を含む材料から作製され、かつ体積で少なくとも50%の炭素を含み、前記遠位部材の材料は、熱伝導性および導電性であり、かつ前記1つ以上の音響変換器の音響インピーダンスと前記生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する、アブレーションカテーテル。

請求項18

前記遠位部材の材料が、体積で少なくとも約90%の炭素を含む、請求項17に記載のアブレーションカテーテル。

請求項19

前記変換器窓の材料が、体積で約100%の炭素を含む、請求項17に記載のアブレーションカテーテル。

請求項20

前記遠位部材の材料が、その外面に、貴金属で注入された表面または上側を覆う貴金属のコーティングを有する、請求項17に記載のアブレーションカテーテル。

請求項21

前記遠位部材の材料が、約20〜30メガレイル(kg/m2s)の音響インピーダンスを有する、請求項17に記載のアブレーションカテーテル。

請求項22

アブレーションカテーテルを使用するアブレーション処置のための音響モニタリング方法であって、前記アブレーションカテーテルが、長手方向軸に沿って近位端部と遠位端部との間で長手方向に延在する細長いカテーテル本体と、前記遠位端部に隣接して配置された遠位部材であって、前記カテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材と、少なくとも1つの音響変換器とを含み、前記遠位部材が、前記少なくとも1つの音響変換器が内部に配置される変換器ハウジングを含み、前記変換器ハウジングが、前記それぞれの少なくとも1つの音響変換器に各々対応する少なくとも1つの変換器の音響窓を含み、前記少なくとも1つの変換器の音響窓が、前記遠位部材において、それぞれの音響ビームが前記それぞれの少なくとも1つの音響変換器から通過できる唯一の部分であり、前記少なくとも1つの変換器窓が、炭素または炭素マトリックスベースの材料、ガラス、およびセラミックの1つ以上を含む材料から作製され、かつ体積で少なくとも50%の炭素を含み、前記変換器窓の材料が、熱伝導性および導電性であり、かつ前記少なくとも1つの音響変換器の音響インピーダンスと前記生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有し;前記方法が:前記アブレーション要素によって前記標的領域において前記生物部材の熱アブレーションを行うステップと、前記音響窓を通って前記生物部材へおよびそこから音響ビームを方向付けるステップとを含む方法。

請求項23

前記音響ビームを前記生物部材へおよびそこから方向付けるステップが、アブレーションが行われている最中の前記生物部材の音響的病変フィードバック、アブレーションが行われている最中の前記生物部材の領域における組織厚さ測定、アブレーションが行われている最中の前記生物部材の領域における組織の近接状況の測定、アブレーションが行われている最中の前記生物部材のプレポップ警告、アブレーションが行われている最中の前記生物部材のプレポップ検出、または前記遠位部材に対する組織の接触力感知のうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の音響モニタリング方法。

請求項24

前記生物部材の前記熱アブレーションステップおよび前記音響ビームを前記生物部材へおよびそこから前記方向付けるステップが、連続的にかつ周期的に発生する、請求項22に記載の音響モニタリング方法。

請求項25

前記生物部材の前記熱アブレーションステップは、約90%超の高デューティサイクルを有し、および前記音響ビームを前記生物部材へおよびそこから方向付ける前記ステップは、約10%未満の低デューティサイクルを有する、請求項24に記載の音響モニタリング方法。

技術分野

0001

発明の背景
[0001]本発明は、概して音響変換器に関し、より具体的には、病変フィードバックカテーテル先端接触モニタリング組織厚さ測定、およびプレポップ(pre-pop)警告のための音響変換器に関する。

背景技術

0002

[0002]心臓アブレーション施術者は、それらの熱アブレーション(例えば、高周波すなわちRFアブレーションカテーテルから病変フィードバックを得、かつ接触モニタリングを行うことを願っている。施術者らは、また、好ましくは、さらに、標的組織の厚さ、および食道大動脈、およびなどの避けるべき器官との近接状況を知りたい。最後に、プレポップ状況のいくつかの警告も、かなり価値がある。本出願人らは、「接触」により、少なくともアブレーションを行っているカテーテル先端と組織が密接に接触していることの確認、およびさらに一層好ましくは、また、それに伴う実際の接触力の測定を意味する。接触力は、意図的でない組織穿刺を回避しかつ良好なアブレーション結果を保証するために興味深い。

0003

[0003]現在開発中の電気的なRFアブレーションカテーテル病変フィードバック製品は、RFアブレーション周波数とは異なる周波数を含む様々なRF周波数で測定された組織結合インピーダンスに基づいた電気的な先端結合RFインピーダンスまたはパラメータをモニタリングすることを含む、間接的なアプローチを使用する。それら製品は、病変部のサイズについての情報を電気的に推測するために、既存の先端と組織との電気的結合を実質的に利用する。これらアプローチは、長い間実行されてきた、RFアブレーション周波数のみでのインピーダンスを単にモニタリングする場合よりも、いくつかの追加的な価値を与える間接的なアプローチである。

0004

[0004]病変フィードバックに提案された光学的な方法は、Biosense-Websterによって開示された方法を含み、この方法では、組織をアブレーションする際の光学的な全積分後方散乱がモニタリングされる。このアプローチでは、照明光が、並置されたRFアブレーションを行っているカテーテル先端から標的組織へ向けられ、および、光は、病変部形成(lesioning)進展度に従って、形成中の病変部体積の様々な深さからの後方散乱が増大し、間接的ではあるが、全積分後方散乱に基づいた、病変部の全体積の有用な指標となる。光学技術の考えられる1つの欠点は、多線維式の光ファイバーによる解決法にかかる費用のほか、組織表面炭化が、組織表面における光の透過を全て遮ることにより、プローブが部分的に見えなくなることがある。そのようなことで、これを回避および/または考慮する必要がある。

0005

[0005]カテーテルアブレータ先端組織接触の決定は、長いこと、(a) RFアブレーション周波数における電気接触インピーダンスをモニタリングすること、および、おそらくは、また、(b) (a)に加えて、X線透視法画像でカテーテルの明らかに変形した形状をモニタリングすることによって、行われてきた。最近になって、光ファイバーを使用するいくつもの光学的な方法が提案されており、かつEndosense Inc.の光ファイバーなどが開発されており、この方法では、光ファイバーを使用して、先端の変位、従って先端の力をモニタリングする。3つ以上のそのような光ファイバーと、専用のLEDSおよびフォトダイオードとを用いるアプローチは、製造コストが高くなり得るため、他の重要なカテーテル部品、例えばカテーテルステアリングワイヤおよび流体用ルーメンのための余地が余り残らない。また、これらアプローチは、多数の追加構成部品が与えられると、幾分、破損率が高く、製造コストが高く、および製造歩留まりが低くなる。しかしながらこれらアプローチは有効である。

0006

[0006]本出願人らは、病変部体積と、組織の接触力もとは言わないまでも組織接触とを音響的に検出するために、カテーテル先端内にまたはそれに隣接して装着された1つ以上の音を発生するすなわちピンギング(pinging)音響変換器を用いる。上述の光学的な後方散乱アプローチとは異なり、音響的なパルスエコーアプローチはまた、時間遅延範囲のデータの利用が可能であるため、使用者が、特定の色々な深さでの病変部状態を見分けることを可能にする。このアプローチは、組織の厚さや器官の近接状況の直接測定も可能にする。

0007

[0007]その代わりになぜ単にICEプローブ(心臓内エコー音波フェイズドアレイ撮像プローブ(intracardiac echo ultrasonic phased-array imaging probes))を使用して、アブレーションカテーテル、1つまたは複数の病変部、および1つまたは複数の心腔を全て撮像しないのか問うかもしれない。これには、以下を含むいくつかの理由がある。(a)かなり高価な別個の追加的な装置であること。(b)現在利用可能なICE撮像カテーテルは、2次元スライス像を撮像すること。2次元のICE画像平面を、アブレーションを行っている最中の先端と完全に整列させる必要があるために、動を打っている心臓において、アブレーションを行っている最中のカテーテル先端を見つけてそれを狙い続けることは容易ではない。(c)アブレーション処置の期間中、病変部は、アブレーションを行っている最中のカテーテル先端の下にあり、および血液プールを通して先端を見通すことができないこと。ICE撮像カテーテルは、今日でも、標的の解剖学的構造の全体的な可視化のために、多くの施術者によって依然しきりに用いられているが、上述のおよび追加的な理由のために、それらカテーテルはいまだ有益な病変部情報は提供しない。

課題を解決するための手段

0008

発明の概要
[0008]本発明の実施形態は、先端の力、組織の厚さ、およびプレポップ警告もとは言わないまでも、少なくとも先端接触検出などのより直接的な本来の状態(more directnature)の病変フィードバックを与え、かつ好ましくは製造コストが比較的安価でもあるRFアブレーションカテーテルに関する。有利には、そのような発明の器具は、French直径を、光ファイバートリプルファイバー(3つ以上の光ファイバー)アプローチに基づいた任意の最近の器具よりも実質的に小さくし得る。さらに、これらの測定能力のいずれか1つ以上を、ソフトウェアイネーブルにできる。病変フィードバックは、非層状組織だけでなく層状組織、例えば心筋組織および骨格筋などにおいても、熱アブレーションによる病変部形成のモニタリングおよび/または制御のために、パルスエコーモニタリングを用い得る。

0009

[0009]本発明の態様によれば、音響モニタリングも行うアブレーションカテーテルは、長手方向軸に沿って近位端部と遠位端部との間で長手方向に延在する細長いカテーテル本体;遠位端部に隣接して配置された遠位部材であって、カテーテル本体外部の標的領域において生物部材(biological member)のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材;および音響ビームをそれぞれの標的アブレーション領域の方に向けおよびそこから反射エコーを受け取るように各々構成された1つ以上の音響変換器を含む。遠位部材は、1つ以上の音響変換器が内部に配置される変換器ハウジングを含み、変換器ハウジングは、遠位部材において音響ビームが通過できる唯一の部分である少なくとも1つの変換器窓を含み、少なくとも、遠位部材の少なくとも1つの変換器窓部分が、体積で少なくとも50%の炭素を含む材料から作製され、変換器窓の材料は、熱伝導性および導電性であり、かつ1つ以上の音響変換器の音響インピーダンスと生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する。

0010

[0010]一部の実施形態では、変換器窓の材料は、体積で少なくとも約90%の炭素である。変換器窓の材料は、体積で約100%の炭素である。変換器窓の材料は、外面が貴金属注入された炭素マトリクス材を含む。変換器窓の材料は、貴金属で注入された外面または上側を覆う貴金属のコーティングを含む。少なくとも1つの変換器窓は、1つ以上の音響変換器の周囲360度に広がる。遠位部材は、実質的に全体的に変換器窓の材料で作製される。遠位部材は、実質的に全体的に炭素で作製される。遠位部材は、その外面に貴金属の表面コーティングを含み、および遠位部材は、体積で約90%超が炭素である。変換器窓の材料は、約20〜30メガレイル(mega Rayles)(kg/m2s)の音響インピーダンスを有する。変換器窓は、凹状外表面を有する音響レンズを有する。

0011

[0011]特定の実施形態では、アブレーション装置は、さらに、アブレーション要素および1つ以上の音響変換器を制御して、生物部材の熱アブレーションと生物部材へのおよびそこからの音響ビームの通過とを連続的にかつ周期的に発生させるように構成された制御装置を含む。制御装置は、アブレーション要素および1つ以上の音響変換器を制御して、生物部材の熱アブレーションに約90%超の高デューティサイクルを与えかつ生物部材へのおよびそこからの音響ビームの通過を方向付けに約10%未満の低デューティサイクルを与えるように構成される。1つ以上の音響変換器は、横向きに形成された病変部をモニタリングするための横向きにされた音響変換器と、前方に対面する病変部をモニタリングするための前方に向けられた音響変換器とをそれぞれ含む。遠位部材は、音響ビームを、横向きにされた音響変換器から、少なくとも1つの変換器窓を通って、遠位部材の側面にある標的組織に方向付けるように、回転可能である。少なくとも1つの変換器窓部分以外の、遠位部材の残りの部分は、金属、セラミックサーメット、およびガラスからなる群から選択される1つ以上材料を含む。

0012

[0012]本発明の別の態様によれば、音響モニタリングを備えるアブレーションカテーテルは、長手方向軸に沿って近位端部と遠位端部との間で長手方向に延在する細長いカテーテル本体;遠位端部に隣接して配置された遠位部材であって、カテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材;および音響ビームをそれぞれの標的アブレーション領域の方に向けおよびそこから反射エコーを受け取るように各々構成された1つ以上の音響変換器を含む。遠位部材は、1つ以上の音響変換器が内部に配置される変換器ハウジングを含み、遠位部材は、体積で少なくとも50%の炭素を含む材料から作製され、遠位部材の材料は熱伝導性および導電性であり、かつ1つ以上の音響変換器の音響インピーダンスと生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する。

0013

[0013]本発明の別の態様は、アブレーションカテーテルを使用するアブレーション処置のための音響モニタリング方法に関し、このアブレーションカテーテルは、長手方向軸に沿って近位端部と遠位端部との間で長手方向に延在する細長いカテーテル本体;遠位端部に隣接して配置された遠位部材であって、カテーテル本体外部の標的領域において生物部材のアブレーションを行うアブレーション要素を含む遠位部材;および少なくとも1つの音響変換器を含む。遠位部材は、少なくとも1つの音響変換器が内部に配置される変換器ハウジングを含む。変換器ハウジングは、それぞれの少なくとも1つの音響変換器に各々対応する少なくとも1つの変換器の音響窓を含み、少なくとも1つの変換器の音響窓は、遠位部材において、それぞれの少なくとも1つの音響変換器からのそれぞれの音響ビームが通過する唯一の部分であり、少なくとも1つの変換器窓は、体積で少なくとも50%の炭素を含む材料から作製され、変換器窓の材料は、熱伝導性および導電性であり、かつ少なくとも1つの音響変換器の音響インピーダンスと生物部材の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有する。この方法は、アブレーション要素によって標的領域において生物部材を熱アブレーションするステップ;および音響ビームを、生物部材へおよびそこから音響窓を通るように方向付けるステップを含む。

0014

[0014]一部の実施形態では、生物部材へおよびそこから音響ビームを方向付けるステップは、アブレーションが行われている最中の生物部材の音響的病変フィードバック、アブレーションが行われている最中の生物部材の領域における組織の厚さ測定、アブレーションが行われている最中の生物部材の領域における組織の近接状況の測定、アブレーションが行われている最中の生物部材のプレポップ警告、アブレーションが行われている最中の生物部材のプレポップ検出、または遠位部材に対する組織の接触力の感知のうちの少なくとも1つを含む。生物部材の熱アブレーションステップおよび生物部材へおよびそこから音響ビームを方向付けるステップは、連続的かつ周期的に発生する。生物部材の熱アブレーションステップは、約90%超の高デューティサイクルを有し、および生物部材へおよびそこから音響ビームを方向付けるステップは、約10%未満の低デューティサイクルを有する。

0015

[0015]本発明の別の態様は、音響的なパルスエコーフィードバックを利用した、層状組織の熱アブレーションの処置期間中、予め存在する組織境界面を有する層状組織のアブレーションの進捗モニタリング方法に関する。この方法は、層状組織の熱アブレーション処置の前に、音響的なパルスエコービームを層状組織に向けて、層状組織からプレアブレーション音響反射を得るステップ;層状組織を熱アブレーションするステップ;層状組織の熱アブレーションの処置期間中、アブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを向けて、アブレーションされた層状組織から、音響的なパルスエコーフィードバックのための音響反射を得るステップ;およびアブレーションされた層状組織からの音響反射をプレアブレーション音響反射と比較して、アブレーションされた層状組織のアブレーションの進捗を評価するステップを含む。アブレーションの進捗は、プレアブレーション音響反射に対する、アブレーションされた層状組織の、予め存在する組織境界面からの音響反射率の変化;1つ以上の新しい音響的な反射領域における音響反射率の変化に基づいた、予め存在する組織境界面に関連しない1つ以上の新しい音響的反射領域の出現;またはアブレーションされた層状組織からの音響反射に基づいた病変部深さまたは病変部体積の増加によって示される水腫膨張量のうちの少なくとも1つを含む。

0016

[0016]一部の実施形態では、アブレーションされた層状組織のアブレーションの進捗の評価ステップは、予め存在する組織境界面からの音響反射をモニタリングして、アブレーションによる微小気泡形成(ablative micro-bubbling)の開始および成長識別することを含む。アブレーションされた層状組織のアブレーションの進捗の評価ステップは、予め存在する組織境界面に関連しない領域からの音響反射をモニタリングして、アブレーションによる微小気泡形成の開始および成長を識別することを含む。アブレーションされた層状組織のアブレーションの進捗の評価ステップは、予め存在する組織境界面からの音響反射をモニタリングし、予め存在する組織境界面間の、膨張に関連した距離の増加を識別して、水腫を示すことを含む。

0017

[0017]特定の実施形態では、熱アブレーションおよび音響的なパルスエコーフィードバックは、アブレーション要素および音響変換器を有するアブレーション・モニタリング器具内で実施され、およびこの方法は、さらに、熱アブレーションおよび音響的なパルスエコーフィードバックの最中、アブレーション・モニタリング器具の位置を層状組織に対して固定することを含む。アブレーション・モニタリング器具の位置の固定は、アブレーション・モニタリング器具を層状組織に真空クランプすることを含む。熱アブレーションステップおよびアブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを方向付けるステップは、同時に発生する。熱アブレーションステップおよびアブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを方向付けるステップは、連続的かつ周期的に発生する。熱アブレーションステップは、約90%超の高デューティサイクルを有し、およびアブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを方向付けるステップは、約10%未満の低デューティサイクルを有する。音響的なパルスエコービームは、約6〜10MHzの周波数を有する。熱アブレーションステップは、HIFU(高密度焦点式超音波)変換器を使用して実施され、および音響的なパルスエコービームを方向付けるステップは、同じHIFU変換器を使用して実施される。

0018

[0018]本発明の別の態様は、音響的なパルスエコーフィードバックを用いる、層状組織の熱アブレーション処置の期間中、予め存在する組織境界面を有する層状組織のアブレーションの進捗をモニタリングするためのアブレーション・モニタリング装置に関する。アブレーション・モニタリング装置は:カテーテル本体の遠位端部に隣接して配置された遠位部材;遠位部材に配置され、カテーテル本体外部の標的領域において層状組織のアブレーションを行うアブレーション要素;遠位部材に配置されかつ音響的なパルスエコービームを標的領域の方へ向けるように構成された音響変換器;アブレーション要素および音響変換器に結合され、アブレーション要素および音響変換器を制御して、層状組織の熱アブレーション処置の前に、音響的なパルスエコービームを層状組織に向けて、層状組織からのプレアブレーション音響反射を得て、かつ層状組織の熱アブレーション処置の期間中、アブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを向けて、アブレーションされた層状組織から、音響的なパルスエコーフィードバックのための音響反射を得る制御装置;および音響変換器に結合され、かつアブレーションされた層状組織からの音響反射をプレアブレーション音響反射と比較して、アブレーションされた層状組織のアブレーションの進捗を評価するように構成された分析器を含む。アブレーションの進捗は、プレアブレーション音響反射に対する、アブレーションされた層状組織の、予め存在する組織境界面からの音響反射率の変化;1つ以上の新しい音響的な反射領域における音響反射率の変化に基づいた、予め存在する組織境界面に関連しない1つ以上の新しい音響的反射領域の出現;またはアブレーションされた層状組織からの音響反射に基づいた病変部深さまたは病変部体積の増加によって示される水腫の膨張量のうちの少なくとも1つを含む。

0019

[0019]一部の実施形態では、熱アブレーションおよび音響的なパルスエコーフィードバックは、アブレーション要素および音響変換器を有するアブレーション・モニタリング器具によって実施され、および装置は、さらに、熱アブレーションおよび音響的なパルスエコーフィードバック処置の期間中、アブレーション・モニタリング器具の位置を層状組織に対して固定する機構を含む。この機構は真空クランプ機構を含む。制御装置は、アブレーション部材および音響変換器を制御して、熱アブレーションステップおよびアブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを方向付けるステップを同時に実施する。制御装置は、アブレーション部材および音響変換器を制御して、熱アブレーションステップおよびアブレーションされた層状組織に音響的なパルスエコービームを方向付けるステップを、連続的かつ周期的に実施する。

0020

[0020]本発明のこれらのおよび他の特徴および利点は、当業者には、以下の特定の実施形態の詳細な説明を考慮することで、明らかとなる。

図面の簡単な説明

0021

本発明の単一変換器の実施形態による熱アブレーションを行うために、組織表面または心内膜に接して置かれたアブレーションカテーテル先端を示す概略図である。
本発明の2つの変換器の実施形態による熱アブレーションを行うために、組織表面または心内膜に接して置かれたアブレーションカテーテル先端を示す概略図である。
図1または図1Aのアブレーションカテーテル先端を組み込むアブレーション装置の概略図である。
心外膜HIFU(高密度焦点式超音波)アブレーターピンガーおよび心内膜RFアブレーター/音響ピンガーの双方を示す層状の心臓壁の概略図である。
フィードバックピンギングモードで動作する図3の心外膜HIFU装置に関する受信した音響エコー対アブレーション時間をプロットして表す図である。
図4の線に沿って行われた、生きている大腿筋からの実際の実験データをプロットして表す図である。

実施例

0022

発明の詳細な説明
[0027]以下の本発明の詳細な説明では、本開示の一部をなす添付の図面を参照し、およびこれら図面には、なんら限定するものではないが、実例として、本発明を実施し得る例示的な実施形態を示す。図面では、同様の符号は、いくつかの図面を通して実質的に同様の構成要素を示す。さらに、詳細な説明は、下記で説明しかつ図面に示すような様々な例示的な実施形態を提供するが、本発明は、本明細書で説明しかつ図示する実施形態に限定されず、当業者に公知のまたは知られることになるような他の実施形態に範囲を広げることができることに留意されたい。本明細書では、「一実施形態」、「この実施形態」、または「これらの実施形態」は、実施形態に関連して説明される特定の機能、構造、または特徴が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味し、および本明細書の様々な個所でのこれらの語句の出現は、必ずしも、全て、同じ実施形態を指すわけではない。さらに、以下の詳細な説明では、本発明の十分な理解をもたらすために、多数の具体的な詳細を説明する。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細の全てが、本発明の実施に必要なわけではないことが明白である。さらに、本発明を不必要に曖昧にしないために、周知の構造、材料、回路、プロセスおよびインターフェースについては詳細に説明していない、および/またはブロック図の形態で示し得る。

0023

[0028]以下の説明では、相対的な向きおよび配置の専門用語、例えば用語水平、垂直、左、右、上部および底部を使用する。当然のことながら、これらの用語は、2次元のレイアウトにおける、レイアウトの所与の向きに対する相対的な方向および配置を指す。レイアウトの異なる向きでは、異なる相対的な向きおよび配置の用語を使用して、同じ物体または動作を説明し得る。

0024

[0029]本発明の例示的な実施形態は、以下詳細に説明するように、病変フィードバック、カテーテル先端接触および力のモニタリング、組織の厚さ測定、およびプレポップ警告のための、熱アブレーション用先端内にまたはそれに隣接させた1つ以上の音響変換器を提供する。特定の実施形態では、病変フィードバックは、パルスエコーモニタリングおよび層状組織における熱アブレーションによる病変部形成の制御を含む。

0025

[0030]アブレーションカテーテル先端にあるまたはその内部にある1つまたは複数の音響変換器
[0031]図1は、本発明の実施形態による熱アブレーションを行うために組織壁(例えば心内膜壁)に接して置かれた発明のアブレーションカテーテル先端を示す概略図である。第1の主な実施形態におけるアブレーションカテーテル先端は、炭素ベースのRF先端であり、および第2の主な実施形態においては、有芯の熱伝導性および導電性の金属またはセラミック先端である。巨視的には、いずれの実施形態も、全体的に従来のプラチナイリジウム合金金属先端カテーテルのように熱的および電気的に作用するが、エコーピンギングすなわちエコー音を出す(echo-pinging)能力を有する。第1の炭素ベースの実施形態では、音響エネルギーは炭素先端材料を通過できる;それゆえ、炭素の芯を取り除く必要なく、変換器をその下に埋めることができる。しかしながら、除芯はまた、炭素ボディーの体先端で使用され得る。炭素の第1の実施形態および有芯の金属またはセラミックの第2の実施形態の双方において、それぞれの先端は、最も典型的には、単一の変換器、または異なる方向のアブレーションを意図する2つの変換器のいずれかを含み得る。

0026

[0032]図1から分かるように、カテーテル1の遠位部分は、病変部3aに届くように組織壁3に接して置かれ、かつ、そうでなければ室の血液プール2に浸っている。図1のアブレーションおよびデータ収集用カテーテル1はRFアブレーション先端1aを有し、このRFアブレーション先端は、ポリマーカテーテルルーメン本体1bに適合する小直径のはめ合い突起1cを備える。図面の右下に先端の座標系を示し、およびカテーテル先端の軸は、全体的にx軸に沿ってまたはそれに平行に配置される。図1のRFアブレーション先端1a/1cは、超音波変換器5を収容できるスロットまたはチャンバー4を有する構成として示す。変換器5は、一般に公知のような圧電セラミック音響整合層とで構成される2つの層を有する構成として示す。変換器5は、+y軸に沿ったまたはそれに平行な好ましくはフォーカスされた超音波ビーム6を発射するように配置され、音を発生するビームは、変換器5から距離Dに焦点を有すると示している。ピンギングすなわち音を発生するビームは、符号8として示す夾角θを有する。真空クランプ機構などの機構70を設けて、カテーテルの遠位部材(RFアブレーション先端1a/1c)の位置を、アブレーションされている組織に真空などによって固定してもよい。図1は、芯を取っていない炭素ベースの先端1aを示し、この先端は、側面に形成された病変部3aからエコーを提供できる、一方の側(+Y方向)から見える変換器5を有することに留意されたい。

0027

[0033]アブレーション先端1は、好ましくは、x軸の周りで、回転9などの回転で、アブレーション先端1aを回転させることができる。先端が回転することにより、指向性の音を発生する変換器、例えば変換器5を組織の方へ向けることができる。好ましい一実施形態では、この回転は、拡張カテーテル本体1bとは無関係である。換言すると、好ましくは(必ずしもではないが)カテーテル本体1b自体は回転させずに、変換器/先端1aは、x軸の周りでの回転9で回転式に向きを決定されるまたは向きを合わせることができる。これは、カテーテルガイドワイヤ曲げ動きが所望の先端の回転運動干渉するのを回避する。その問題は、曲げワイヤを使用して、ある形状に曲げられたカテーテルを本体ごとねじろうとするときに発生する(カテーテルはもはやそれ自体の軸で完全にはねじれないが、その変形した形状において本体ごと回転する)。あるいは、変換器5が、先端のx軸に沿って整列されかつ音響エネルギーをその360度にわたる周囲でy−z平面内で方向付けるような軸を有する環状またはリング状であった場合(図示せず)、変換器を、x軸の周りで物理的に回転させる必要はないことに留意されたい。先端の回転機構は公知である。例えば、米国特許第7,666,143号および同第7,678,056号(その全体を本願明細書に援用する)を参照のこと。

0028

[0034]第1の主な実施形態では、カテーテル先端1a/1cは、実質的に炭素ベースの材料、例えば、POCO社を含む会社から入手可能な材料などを含む。炭素ベースの材料は、熱伝導性と導電性の組み合わせが良く、および本発明人らが判断したように、変換器の音響インピーダンスと組織の音響インピーダンスとの間の有用な中間音響インピーダンスを有する。微粒子状炭素材料は極めて強度があり、および精密仕上げされ得る。それゆえ、そのような炭素材料は、それらが置き換えるプラチナ・イリジウム金属熱的特性および電気的特性をかなり有するが、もっと重要なことに、音響エネルギーを炭素材料へおよびそれを通って伝えるのに必要な音響透過率および低音響反射属性を有する。任意の感知できるほどの厚さ(数千オングストローム以上)のプラチナ・イリジウムは、その高音響インピーダンスゆえに音響的に反射性であるため、超音波は、容易に先端から出たりまたは先端に再び入ったりできない。プラチナより音響インピーダンスが遥かに低い炭素を使用することは、音響反射係数が低くかつ望ましいこと(すなわち、高い音響透過率)を意味する。

0029

[0035]それゆえ、変換器5は、そのビームを発射させ、かつ、そこからのエコーを、炭素先端1aのバルク炭素材料を通して、変換器/炭素の境界面および炭素/組織の境界面における音響反射および損失が最小の状態で、受け取ることができる。これは、覆っている主要な先端材料がプラチナ・イリジウム(PtIr)などの金属であるアブレーション先端を劇的に改善する。その場合、変換器は、数千オングストローム超の厚さの金属を通過して動作できない。なぜなら、インピーダンス不整合が反射の誘発を回避できないためである。それゆえ、炭素ベースの先端は、その外側が全て炭素でありかつ先端で変換器を内部に隠して保護することが可能となる(図1により)。電気的および熱的な観点から、炭素は、実質的に、それが置き換わるプラチナバルク金属のような働きをする。本出願人らは、「実質的に」は、潅注流のある状態で約60〜80℃の妥当な先端動作ピーク温度を依然として達成することができ、かつ炭素RF電極内の電圧降下許容範囲であることを意味する。

0030

[0036]プラチナ・イリジウム先端のすべての伝統的な機能と同等に保持するために、図1の詳細Aに示すように、炭素先端1aを、プラチナ、プラチナ・イリジウム、ロジウム、または金の薄いスパッタ薄膜被覆することが有利となり得る。覆っている金属薄膜は、非常に薄い(おそらく800〜1000オングストローム)必要があるだけであることに留意されたい。その機能は、主に、組織および血液と接触して、よく知られている電気的な仕事関数および化学的挙動をもたらす。好ましくは、数百オングストローム(またはそれを上回る)のチタンまたはクロムの公知の薄膜付着層(図示せず)を、炭素とプラチナベースオーバーコートとの間に用いる。これにより、薄膜堆積分野で公知のような熱サイクルおよび浸食(abrasion)の最中に、極めて強力な付着をもたらす。コストを最小にするためにポンプで入れられた1つの堆積室において、数百の先端をスパッタ被覆できる。プラチナコーティングが約1000オングストローム以下の厚さである限り、その音響的にマイナスの結果は容認できる。代替的なめっき金属材料は、金、ロジウム、プラチナおよびイリジウムの合金を含み得る。

0031

[0037]音響的病変フィードバックを行う課題は、RFアブレーション先端内に/この先端に音響変換器を配置して、(a)ビームが先端へ入る/から出る音響窓を有するようにし、かつ(b)伝統的な固体のPtIr先端の実質的な熱伝導性および導電性、またはその全体的な堅牢性を失わないようにすることである。熱伝導性は、先端自体が隣接組織過熱しないおよび炭化させないようにするために(熱で壊死するのとは対照的に)、特に重要である。「潅注カテーテル」の形態では、そのような先端には生理食塩水を一般に貫流させ(図1および図1aには生理食塩水用経路は図示せず)、そのような伝導性先端を冷却させる。本発明人らは、炭素ベースのエンジニアリング材料は、実質的な熱伝導性および導電性、良好な強度、ならびに低音響減衰PZTと組織との間をつなぐ良好な中音域の中間音響インピーダンス、および同時に図1レンズ形状面10の使用によるなどの音響的な集束レンズの機能を果たす可能性を有することを認識した。本発明人らは、さらに、そのような炭素ベースの先端をプラチナまたはプラチナ・イリジウムで容易にスパッタ被覆でき、伝統的な固体プラチナ合金の金属RF先端と非常に類似した機能性が外側から見えることに気づいた。そのような炭素ベースの音響感知先端は、RFアブレーション、および厚さおよび病変部の検出、ならびに先端−力接触モニタリングを行うことができる。

0032

[0038]再度、簡単にするために、図1および図1aにおいて、本出願人らは、流体冷却ルーメン、または先端温度をモニタリングするための変換器もしくは熱電対もしくはサーミスタを動作させるための電気相互接続を図示しなかったことを、本出願人らは指摘し、これら全ては、カテーテル分野では広く知られている。

0033

[0039]前述の通り、第2の主な実施形態は、実質的に炭素ではなく、実質的に伝統的なプラチナ・イリジウムまたは熱伝導性および導電性金属またはガラスを含む先端材料を用いる。バルク形態のそのような材料は、容認できない音響反射のために(上述の炭素の実施形態とは異なり)、ピエゾ変換器から発せられた超音波を効率よく通過させないため、超音波を外向きおよび内向きに通過させるように、これらの材料に物理的な窓を設ける必要がある。これは、先端材料において芯を取り除くことによって行う。今日のプラチナ・イリジウム先端の外へ向かう機能性を失わないようにするために、少なくともまだプラチナ・イリジウムで構成されていない領域をプラチナ・イリジウムでスパッタ被覆してもよい。熱伝導性および導電性の金属、セラミックまたはガラスは、熱および電流を伝えることができるため、およびプラチナ・イリジウム外表面を有するため、全体的にまたは巨視的に機能的に従来のプラチナ・イリジウム先端のような働きをする。先端金属の好適な例は、チタン合金ニッケル合金、およびステンレス鋼を含み、それら全てが、被覆されていない形態でも、ある程度有用な生体適合性を有する。

0034

[0040]図1は、実線で、変換器5がスロット4に取り付けられていることを示し、かつ音響ビームがバルク先端材料(第1の主な実施形態では炭素)を通過することを想起されたい。図1にはまた、先端1aの炭素表面に形成された浅い凹状の音響レンズ10を示す。炭素先端のこの変形例では、変換器は、バルク炭素内にしっかりと埋められている。

0035

[0041]図1はまた、仮想線29で、代替的な第2の主な実施形態(有芯先端)を示す。仮想線29は、y軸に沿って芯が取り除かれたまたは穿孔された直径の輪郭を示し、その内部に、変換器5を取り付ける。仮想線29で示すそのようなシリンダー状(または他の形状の)貫通穴またはめくら穴は、例えばEDM放電加工機)、精密ツイストドリル、またはレーザによって穿孔され得る。粉末冶金を用いてそのような先端を形成してもよい。そのような穴の構成によって、音響的に使いやすくない先端バルク材料(例えば、厚みのあるプラチナ、ステンレス、またはチタンなど、音響的に不透明であるかまたは反射性が高い)を使用できるようにする。これは、変換器5を穴29に配置後(図1Aも参照)、変換器を、ウレタンまたは炭素などの音響的に使いやすい材料のホールプラグまたはめくら栓、またはエポキシの音響レンズで覆うことができるためである。必要であれば、先端外表面にあるその埋められた穴29の露出面も、薄いプラチナ・イリジウムでオーバーコートされ、そのようなフィリングプラグの面にわたる導電性、およびある程度の熱伝導性も保証し得る。「薄い」は、およそ数百〜数千オングストロームを意味し、これらの厚さでは、かなりの音響を通過させることができる。機能的に理想的なのは、変換器5がしっかりと埋められ、かつ熱伝導性および導電性材料(炭素または金属など)の厚いバルクで覆われているときであることに留意されたい。そのような先端は、良く知られたプラチナの仕事関数および生化学適合性をもたらすために、非常に薄いプラチナコーティングを必要とするにすぎない。変換器5のそのような完全な埋没または物理的な保護は、符号4のタイプのスロットに配置するか、または穴29に配置し、かつ厚く比較的防水性の材料、例えば所望の音響インピーダンスおよび低減衰を有するエポキシまたはポリカーボネートで覆うことによって、達成できる。スロット4の構造または穴29の構造のいずれかが、炭素ベースの本体または熱伝導性/導電性金属またはセラミックの本体のいずれかを用い得ることに留意されたい。それゆえ、第2の実施形態では、本出願人らは、穴29を、変換器およびその上側を覆う保護的な音響的に透過性の被覆で埋める。

0036

[0042]あるいは、先端1aは、例えば、x−z平面で分けた2つの鏡像半体として構築し得る(図示せず)。これは、スロット様のキャビティ4を使用する場合でも、変換器の簡単な取り付けおよび配線を可能にする。2つの対面する半体、セグメントまたは層部分は対面して結びつけられる。対面は、2つの半体が互いの方に面するが、必ずしも互いに密接に直接接触しているわけではないことを意味する。2つの半体は、例えば、リフローされたガラス膜、リフローされた金属負荷ガラスフリット、エポキシ、導電性エポキシで融合され得るまたは結びつけられ得るか、または例えば、露出した縁部ではんだ付け、またはレーザ溶接または抵抗溶接をもされ得る。それら半体の一方(または双方)は、変換器5用のリリーフ空間を含み得る。

0037

[0043]図1Aは、2つの変換器を有する発明の第2の実施形態の有芯先端を示し、先端材料は、上述のような熱伝導性金属、セラミックまたはガラスである。ここでも、側面発射変換器5aは、側面に形成された病変部3aに対してパルス−エコーピンギングすなわちパルス−エコー音を出す。あるいは、ほとんどのRFアブレーション先端のように、先端は、前方に対面する病変部(図示せず)を形成してもよく、その場合、端を向けてアブレーションを実施するときのために前方に対面する変換器5bも設けられる(横向きのアブレーションのみを示す)。両変換器5aおよび5bは、除芯された穴に取り付けられ、それら穴は、ウレタンまたはポリマーなどの音響的に透明な窓材料5cで実質的に埋め戻されていることに留意されたい。材料5cはまた、音響レンズ、および/または例えば炭素を被覆するために第1の実施形態で使用されたもののような、薄い金属で覆ったRF電極材料を含み得る。

0038

[0044]図1Aに示した角度間のある角度(例えば、先端の長手方向軸(図示せず)に対して45度)に方向付けられた単一の変換器の使用は、本出願人らの適用の範囲内にある。単一の45度(または約45度)の変換器は、前方に生じている病変部および横側に生じている病変部の双方を見ることができるある程度の視野を有する。また、変換器が組織に対して直角または垂直に臨めないことを補正するための、組織に対する先端の接触角の情報を使用することも、適用の範囲内である。そのような先端−角度情報は、St. Jude Medical Ensite System およびBiosense Webster Carto systemなどの3次元のナビゲーションシステムから得ることができる。これは、上述の単一の変換器の45度構成では特に有用である。

0039

[0045]本発明のアブレーション器具の変換器5および5aは、以下のようないくつかの機能のうちの1つ以上を果たし得る:
[0046]a)病変フィードバック。変換器5、5aは、形成中のまたは形成された病変部のパルス−エコー評価、例えば図示のRF側面−病変部3aの評価を実施し得る。いくつかの音響パラメータは、核生成された微小気泡および乾燥した架橋組織からの減衰が増大しつつあること、反射が増加しつつあること、および散乱が増加したことを含む病変部の形成状態によって異なる。好ましくは、病変部は、アブレーションが一時的に停止されてアブレーションと音を発生することの間の電気的干渉の問題が小さくされている期間中、音を発せられる。理想的には、前病変ベースライン音(pre-lesion baselineping)を得て、病変部形成が各段階で進行するにつれて音響反射率が増加するのを観察する。アブレーターおよびピンガーは、単一の先端に共に位置決めされているため、変換器のビームは病変部の中心7に完璧に位置合わせされていることに留意されたい;アライメントの問題または見え方の歪みの問題はない。理想的には、音を発生する期間は、RFアブレーションパワー再始動する前は、病変部の著しい冷却が生じない程度に短い。この音を発生する期間は0.1〜100ミリ秒の長さなどであり、その期間中に、多数の個々の音から平均低ノイズリターン信号を計算できる。

0040

[0047]b)組織の厚さおよび近接状況。同様のパルス−エコー音を出すことによって、組織境界面および層の距離/厚さの測定が可能になる。RF先端が、組織壁に接して置かれる場合(図示の通り)、これらの追加的なエコーは、内部層および境界面(図示せず)、例えば筋肉横紋および心外膜および心外膜/心膜境界面などからのものである。ここでも、変換器は、病変部の中心を見下ろし、およびそれと自己整合する。血液を横切る予備接触先端から数ミリメートルまたは数センチメートル離れた心内膜または肺静脈口などの組織壁は、音の反射で容易に区別される。なぜなら、介在する血液自体は、実質的にエコーを有しないためである。

0041

[0048]c)先端接触力。本発明人らは、プラチナ・イリジウム先端の共振または反共振特性の変化から、組織に対するアブレーター先端の力を推定できることを実証する作業を行った。これはまた、先端材料の変更のため共振周波数が異なるにも関わらず、炭素ベースの金属およびセラミック先端にも当てはまる必要がある。より具体的には、変換器5、5aを使用して、いくつかの先端の共振を励振させてもよい(通常、先端の直径、先端の外周、および先端の長さなどの先端の主要な各寸法に対して、少なくとも1つの共振ピークがある)。先端のチャンバー4が、チャンバーのない先端からの先端の共鳴スペクトル修正するが、依然として、先端の負荷に起因した、その先端の振動スペクトルの変化を容易に見ることができる。1つ以上のそのようなモーダルピークまたは極小値は、先端の力に応じて振幅および/または周波数の変化が観察され得る。そのような変化は、製品開発中の公知の力に較正できる。理想的には、2つ以上のピークまたは極小値が用いられ、一方は軸負荷および他方は半径方向負荷に敏感である。理想的には、先端はまた、先端温度の測定のために、およびおそらく温度に関する音響フィードバックの補正のためにも、熱電対またはサーミスタを含む。接触力を推測するために、変換器は、変換器自体の共振周波数とは異なる先端の共振および/または反共振周波数で先端を励振させ得ることに留意されたい。一般に、先端の寸法は大きいため、先端の共振は、周波数において変換器の共振よりも小さい。

0042

[0049]d)プレポップの検出および回避。図示の先端1aは、プレポップ状況を容易に検出でき、この状況は、先端1aに隣接する組織表面の直ぐ下で気泡層または気泡雲が急成長していることである。そのような気泡の発生が最終的に離層する領域は、突然および一時的に(気泡崩壊まで)、巨大な音響エコーを生じ、かつ実際に、表面近くでの気泡の発生が離層するプレポップ領域よりも深い個所からやって来るいずれのエコーをも遮断する。アブレーション器具を、アブレーション器具自体がその電源を切るか、または可聴の(または不可聴のも)ポップ事象を防止するようにパワーを弱めるように、構成し得る。本発明人らは、大きな可聴のスチームポップ事象には、常に小さな不可聴の事象が先行すること、および先行する不可聴であるが音響的に検出可能な「プレポップ」事象を用いてパワーを落とし、より大きくて危険なかつより組織を損傷させる可聴のポップを回避できることが分かった。

0043

[0050]図1の変換器5は、先端の表面10の真下に、ある距離で埋められることに留意されたい。この間隔は、音響分野で公知の音響スタンドオフの機能を果たし、有利なことに、最も早く受信した音響エコーから近接場の変換器反響音を除去する。それに加えてまたはその代わりに、プレポップ気泡発生現象に起因する気泡発生音および/または空洞雑音を音響的にモニタリングすることができてもよい。

0044

[0051]カテーテル先端からの様々なタイプのデータフィードバックをいくつもの方法で用い得る。ここにいくつかの例を説明する。

0045

[0052]1)個々に取得した1つ以上のパラメータを使用して、施術者に忠告するまたは知らせる。

0046

[0053]2)2つ以上のパラメータを組み合わせ、および得られる少なくとも1つの第3のパラメータを使用して、施術者に忠告するまたは知らせる。

0047

[0054]3)個々に取得した1つ以上のパラメータをインターロック、制限、または遮断として使用して、望ましくない動作の態様を自動的に回避する。

0048

[0055]4)2つ以上のパラメータを組み合わせ、および得られる少なくとも1つの第3のパラメータをインターロック、制限、または遮断として使用し、望ましくない動作の態様を自動的に回避する。

0049

[0056]5)個々に取得した1つ以上のパラメータを使用して、おそらく使用者が関与することなく、システムの動作にフィードバックを提供する。

0050

[0057]6)2つ以上のパラメータを組み合わせ、および得られる少なくとも1つ第3のパラメータを使用して、おそらく使用者が関与することなく、システムの動作にフィードバックを提供する。

0051

[0058]7)任意の数のパラメータをアルゴリズムにおいて組み合わせ、意図した実際のまたは実施された治療または患者の状態に関する決定または推薦を行う。ここで、アルゴリズムは、コンソール内またはネットワーク上を含むどこにおいてでも動作し、決定または推薦は、患者、施術者、またはシステムソフトウェアまたはハードウェア自体に対して行われる。

0052

[0059]8)ロボットが、少なくとも先端部分を操作し、かつ1つ以上のパラメータを用いて治療を実施するかまたは病変部または患者の状態を評価する。ロボットは、それ自体のアーティキュレータまたは導入器を用いて、先端を組織に対して適所に保持してもよい。

0053

[0060]9)本発明の器具は、空間的なナビゲーションシステム上で追跡される。

0054

[0061]10)本発明の器具は、1つ以上のカテーテル上のまたはカテーテル外の画像診断装置を使用して追跡される。

0055

[0062]確認として、パラメータは、例えば、接触力、先端に関連した温度、パワー、時間、流体流速、病変部のサイズまたは深さ、組織の厚さ、組織の近接状況、先端の横向き対前向き、任意のプレポップに関連したパラメータ、例えば反射の振幅または強度、上記のいずれかの変化率、または上記のいずれかのアルゴリズムの組み合わせのいずれか1つとし得る。

0056

[0063]図2は、図1または図1Aのアブレーションカテーテル先端を組み込むアブレーション装置の概略図である。アブレーションカテーテル110は、操縦ハンドル116と、遠位端部118に隣接した遠位領域114を有する細長いカテーテル本体112とを含む。遠位領域114は、図示のおよび上述のアブレーション先端のいずれかを含む。カテーテル110は、アブレーションエネルギー源120、例えばRF発生器と、潅注流体源124とに接続され、潅注・先端冷却液を提供する。2つ以上のチャネルを有し得る変換器ピンガー128が、1つまたは複数の音響変換器5、5a、5bに、音を発生する(すなわちピンギング)エネルギー、例えば電気エネルギーパルスを供給する。アブレーションと、アブレーション処置の期間中に音響音の発生とを制御するために、制御装置130が設けられる。例えば、制御装置130は、アブレーションおよび音の発生に関するデューティサイクルを実施するように構成される。音響的なピンガーエコー分析器132が設けられて、音響変換器5、5a、5bによって収集されたデータを調整しかつ分析して、病変フィードバック、組織の厚さまたは近接状況の測定、先端の接触力のモニタリング、およびプレポップ検出の1つ以上を提供する。情報は、好ましくは操作者提示され(例えば、グラフィカルユーザインターフェースを使用して)、リアルタイムでアブレーションの評価をもたらす。それに加えてまたはその代わりに、情報は、操作者が介入せずに、システム自体によって用いられてもよい。

0057

[0064]上述の特徴に基づいて、本発明の一態様は、内部にまたは上側に1つ以上の音響変換器を備えるRFアブレーションカテーテルに関し、1つまたは複数の音響変換器が、音響的病変フィードバック、カテーテル先端−力のモニタリング、組織の厚さまたは近接状況の測定、またはプレポップ警告のうちの少なくとも1つを行うことができる。カテーテルは、アブレーションされるべき患者の組織に、RFアブレーションを行う先端をもたらすことができる。第1の主な実施形態では、先端は、実質的に炭素または炭素ベースの材料で構成される。炭素ベースの先端は、少なくとも1つの音響変換器を含むまたは支持する。変換器は、病変フィードバック、先端の力フィードバック、組織の厚さまたは近接状況フィードバック、またはプレポップ警告または保護のうちの少なくとも1つを実施するように動作可能である。炭素材料を音響窓、スタンドオフ(standoff)もしくはレンズとして、または電極として利用して、変換器を動作させてもよいし、または変換器を組織または血液から隔離してもよい。炭素先端は、その内部に閉じ込められた、その上側に装着された、またはそうでなければ、その音響ビームが炭素材料の少なくとも一部を通過するその外側境界内に含まれた変換器を有してもよい。あるいは、炭素先端は、それに装着されたまたはそこに閉じ込められた、またはそうでなければ、その音響ビームが炭素材料とは異なる第2の材料を通過するその端の境界内に含まれた変換器を有してもよい。第2の材料は、組織と変換器との間に配置される。特定の実施形態では、炭素のカテーテル先端は、以下の特徴のいずれかを有する:(a)音響変換器用の、内部キャビティ(好ましい)または外部キャビティ、(b)音響レンズの機能を果たす、付形された表面、(c)サーミスタ、熱電対またはその他の温度検出器、および(d)薄膜貴金属の部分的なまたは完全なオーバーコート。

0058

[0065]第2の主な実施形態では、アブレーション先端は、実質的に熱伝導性および導電性金属、セラミックまたはガラス、例えばチタン合金、ステンレス合金またはサーメットを含む。金属、セラミックまたはガラスベースの先端は、少なくとも1つの音響変換器を含むまたは支持する。バルク形態の金属、セラミックまたはサーメット材料は、音響窓、スタンドオフまたはレンズとして用いなくてもよい。なぜなら、変換器および/または組織との音響インピーダンス整合が良くないためである。その材料は、変換器を、ボアホール内のように、その内部に装着させて、またはその内部に閉じ込めて、またはそうでなければ、その音響ビームが、金属、セラミックまたはガラス材料とは異なる、ボアホールを埋める第2の音響的に使いやすい材料を通過するボアホール内のようなその端の境界内に含ませて有してもよい。第2の材料は、組織と変換器との間の空間に配置されるかまたはそこを埋める。金属、セラミックまたはガラスのカテーテル先端は、以下の特徴のいずれかを有する:(a)音響変換器用の内部キャビティまたは外部キャビティ、(b)サーミスタ、熱電対またはその他の温度検出器、(c)薄膜貴金属の部分的なまたは完全なオーバーコート、および(d)変換器を装着するための貫通穴またはめくら穴。本出願人らは、上述の先端材料のリストに、セラミック−金属複合材であるサーメットを含ませる。

0059

[0066]いくつかの第1の実施形態では、炭素材料は、少なくとも一部は、オーバーコートされているか、または表面に(多孔質である場合)貴金属または合金、例えばプラチナ、プラチナ・イリジウムまたは金が注入されている。変換器は、(a)指向的に、(b)指向可能なように、(c)全方向に、または(d)アブレーションを行うRFエネルギーの供給または停止と調和させてのうちのいずれか1つ以上の方法で、音響エネルギーを放出するおよび/または受け取る。カテーテルはまた、組織を調整するおよび/または組織のEP電圧または電流を感知するのに用いてもよい。これは、そのためにRF電極を使用することなどによって(適切に切り替えおよび隔離して)、または、アブレーションの分野で公知のような第2の専用の診断用電極を使用することによって(図示せず)、行われる。指向性変換器、例えば図1および図1aの側面発射変換器5および5aに関して、上述のような目標目指すための指向性変換器(または変換器と、それを取り囲む先端)のx軸回転をもたらす。これは、好ましくは、カテーテル本体自体を回転させずに、±180度動くことができる内部トルクワイヤなどによって行われる。

0060

[0067]組織の厚さまたは近接状況の測定、先端−力の測定、または病変−ベースライン示度に関するなどの病変部−評価の測定のいずれか1つ以上が、特定の組織標的のアブレーション処置前に行われ得る。組織の厚さおよび近接状況の測定、先端−力の測定、病変部評価の測定またはプレポップの測定または病変フィードバックのいずれかが、RFアブレーションの実施中または実施後に行われ得る。1つまたは複数の測定は、(a)RFアブレーションの電源がオンである間、(b)RFアブレーションの電源が切られている間、(c)RFアブレーションの電源が切られている間で、かつ待機期間が経過した場合、または(d)RFアブレーションの電源が再びオンにされる前に行われ得る。本発明人らは、RFアブレーションの電源が切られた後、短い緩和時間が微小気泡濃度を低下させ、それにより、乾燥がより明白になるゆえにエコーが可能になることに気付いた。気泡および乾燥に関連するエコーのいずれかまたは双方を、病変部形成のモニタリングに使用できる。

0061

[0068]カテーテルは、例えば脈管内アプローチ、心膜内アプローチ、剣状突起下アプローチ、または経胸腔的アプローチを使用して患者に実施し得る。1つまたは複数のアブレーション部位は、心内膜表面上、心外膜表面上、および/または肺静脈を含むいずれかの心臓に関連した組織内にあるとし得る。カテーテルはハンドルを有し、およびそのハンドルは、(a)少なくとも1つのカテーテルを曲げるアクチュエータ、(b)少なくとも1つのカテーテルまたはカテーテル−先端を回転させるアクチュエータ、および(c)RFアブレーション、先端力の測定、病変フィードバック測定、または組織の厚さまたは近接状況の測定のうちのいずれか1つ以上を起動するための少なくとも1つの制御部のうちの少なくとも1つを含む。

0062

[0069]変換器は、(a)単結晶ピエゾ材料、(b)多結晶ピエゾ材料、(c)ピエゾポリマー材料、(d)磁歪材料、(e)電歪材料、(f)MEMSベースの変換器、(g)任意のタイプの静電変換器、(h)CMUT変換器、および(i)薄膜または厚膜またはゾルゲルベースのピエゾ変換器のうちのいずれか1つ以上で構成される。変換器は、上側を覆う音響整合層を1つ以上有し得る。変換器は、さらに、金属、セラミックまたはガラスベースの先端とは異なる材料で作製された、音響的に透過性の低反射音響窓またはレンズで覆われ得る。音響窓またはレンズは、所望の音響インピーダンスを有する以下の材料:(a)エポキシまたはエポキシマトリックスベースの材料、(b)炭素または炭素マトリックスベースの材料、(c)ガラス、(d)ゴムシリコーンまたはウレタンを含むまたはそれらベースの材料、(e)音響的に透過性のポリマー、例えばポリカーボネート、ポリスチレンまたはTPX、(f)セラミック、例えば機械加工できるセラミックMacor(登録商標)または感光ウェットエッチイングガラス−セラミックのいずれか1つ以上から作製され得るまたは含み得る。

0063

[0070]層状組織における熱アブレーション病変部のパルスエコーモニタリングおよび制御
[0071]本発明人らは、層状組織における熱アブレーションによる病変部の形成を追跡しようとすることは、非層状組織におけるものとは異なること、かつまたアブレーションの最中の非層状または層状の生体組織において生じる水腫はを定量化して、生体組織における病変部追跡の複雑性を少なくともさらに緩和し得ることを発見した。水腫現象は、生きていない、潅流されていないベンチ組織標本では起こらない。水腫または膨張の定量化自体も、病変部形成の状態の評価に寄与できる。心筋組織は、例えば、構造が層状になっている;腕および脚の動きを可能にする筋肉のように。そのような各筋層は、それ自体のスラブまたは結合した筋繊維の束を含み、全体的なサンドイッチ体の異なる層は、互いにあまり結合しておらず、およびそれらの間に、別々の、流体を含む注入されたまたは潤滑された境界面を有する。本発明人らは、プレアブレーション処置前の生体層状組に音響的に音を発生すると、病変部形成前にも、予め存在する筋層境界面のエコーがはっきりと表れることを発見した。本発明人らは、1つ以上のそのような層を含む生体組織において生じる熱アブレーションは、優先的に、そのような境界面から、それらがアブレーションされるにつれて次第に振幅が大きくなる音響反射を発生させることも発見した。換言すると、アブレーション処置の期間中、予め存在する既知の境界面からの反射が大きくなることが観察される一方、予め存在する既知の層境界面がない組織からの新たなアブレーションに関連した反射を観察することは少なくなるかまたはその反射は最小となる。以下、なぜこのようになるか説明する。

0064

[0072]微小気泡は、境界面において、特に、液体を含む境界面において、より容易に核を生成することが知られている。これは、周囲に含まれている組織を包囲することによって課せられてきた、核生成および成長の制約が無いことによる。アブレーションされた層状組織からの反射の増加のほとんどは、その境界面から主にやって来て、かつ主にそれらの境界面において成長する微小気泡を含むと考えられている。当然ながら、本出願人らも、乾燥およびコラーゲン架橋に起因するコントラストを見ており、これらの現象は全て重ね合わせられている。乾燥および架橋反射の増加は、永久的であるように見える。気泡発生現象は、ほとんど一時的であり、少なくとも大きな気泡のかなりの部分は、RFパワーが数秒間および多くても数分間オフになった後、消える。両機構とも、依然として、組織領域が、壊死および気泡核生成のそれぞれに対する臨界温度に達したことを示す。

0065

[0073]水腫は、損傷組織または傷害を受けた組織に、水または他の体液を満しているまたは充満させている状態(膨張)にあることである。水腫は、損傷に対する体の自然な反応であり、物理的な膨張を生じさせる。組織は、源にかかわらずアブレーションの熱によって傷害を受け、かつまた、本明細書で説明するHIFUアブレーションの音響衝撃波またはRFアブレーターのRF電流のなどのアブレーション源の非加熱態様によって、いくらか追加的に損傷を受ける傾向がある。それゆえ、そのようなアブレーションエネルギー自体の蓄積または通過に応答して、ならびにエネルギーを発生させるアブレーション熱から病変部位の水腫または膨張を予期することは当然である。水腫は、主に、アブレーションエネルギー/熱に起因する細胞損傷または破壊応え得るが、問題は、水腫がアブレーションの行為に直接関係することである。実際、アブレーションに応えて組織の膨張または水腫が見られる。動物の心臓壁または脚の大腿におけるように、複数の筋肉の副層積み重ねを有する場合、音響的なパルスエコー技術または「音を発生すること」を介して、サンドイッチ状の層が個々の厚さおよび全体的な総厚が実際に物理的に膨張していることを視覚的に見ることができる。本発明人らは、この膨張または水腫が、アブレーション処置の期間中およびその後に数分間にわたって積層されたサンドイッチの厚さ全体を5〜25%の範囲のどこかで増大させることを観察した。より温度の高い組織は、一般的に、数パーセントだけ音速高速であるが、その効果は、アブレーションにわたって明白に音響的に決定された厚さを薄くさせる。同じことが、音速の増加にも当てはまる。なぜなら、組織は壊死させられるためである(新鮮かつアブレーションされていない組織とは対照的に)。そのような数パーセントの速度の増加は、音響厚さを明らかに減少させる傾向がある。それゆえ、音響的に測定された正味厚さによって証明された明白な厚さとは対照的に、積み重ねられた層が実際の厚さで成長すると(膨張している間に)、水腫は、これらの他のより小さな効果を支配しかつ埋没させるように見える。

0066

[0074]本発明人らは、多数の生体組織および死んだ組織にアブレーションを行い、かつ水腫効果は、生体組織においてのみ生じることを証明した。他方で、予想通り、音を発生することによって、組織が生きているかまたは死んでいるかに関わらず、予め存在する組織境界面を検出する。そのような筋層境界面で微小気泡の核を生成して成長することを優先することは、組織が生きているかまたは死んでいるかどうかと同様であるが、生体組織は確かに、より良好な流体源を有し、気泡の核を生成するおよび/または隣接する筋組織層に熱を伝導することができる。本発明人らは、RFおよびHIFUの双方を使用してアブレーション病変部を作り、音を発したデータを保存し、および病変部を切開してそれらのサイズを判断した。主な違いは、RFは表面に適用されるため、RF病変部は、全体的にHIFU病変部よりも浅く、それゆえ、水腫の総数が少ないことである。RFおよびHIFUアブレーションの双方に関して、心内膜にある個々の組織の筋層は、音を発生することによって見ることができるが、RFおよびそのより浅い病変部では明らかに、少数の層を深く熱傷させ、かつまたHIFUとは違って表面近くを著しく熱傷させる。

0067

[0075]図3は、心外膜HIFUアブレーター/ピンガーおよび心内膜RFアブレーター/音響ピンガーの双方を示す、層状の心臓壁の概略図である。図3は、断面図で、複数の層状の心筋壁11の一部分を示す。心臓壁は、4つの主要な筋肉の層、すなわち、心臓の外表面から内側に順次に、11a、11b、11c、および11dを有するものとして示す。それゆえ、層11aは心外膜に位置し、および層11dは心内膜に位置する。心臓の左側には、図示しないが、身体の他の器官11e、例えば肺または大動脈がある。心臓の内部には、血液プール11gのある心腔11fがあることが予期される。図3は、焦点が12aである音響ビーム12bを有する心外膜HIFUアブレーター・音響ピンガー12を示す。焦点12aの深さは、変換器12から測定される。典型的なように、HIFU変換器12は焦点半径Rを有して、点12aで焦点を結ぶ。この例では、変換器12は、半径Rの球形であると仮定できる。アブレーションの代替的な方法として、図3は、心腔1fにおけるRFアブレーションカテーテル13を示す。一般に、一方または他方を用いる;しかしながら、本発明は、両タイプに、ならびに他の熱堆積アブレータータイプ、例えばレーザおよびマイクロ波アブレーターに適用する。

0068

[0076]図3は、図示のHIFUおよびRFアブレーターの各々でアブレーションを行った領域の形状を示す。ビーム12bおよび焦点12aによって規定される全体的に円錐状のビーム形状を有するHIFUアブレーター12(球形の変換器)に関しては、一般に、ビームの全体形状を有する病変部を得る。その病変部は、当初は最も熱い焦点領域から、時間が経つにつれて後方の変換器の方へ向かって、公知の方法で成長している。HIFU変換器が長期間動作する場合に予想されるように、病変部形成の作用または壊死はまた、最終的に、ビーム本来の外側で発生し始める。なぜなら、ビーム領域からの横方向の熱伝導のためである。この例では、音響HIFUパルスを使用して、アブレーションが行われた壊死病変部領域がほぼビームの輪郭12b内においてのみに、またはその輪郭を幾分越えて生じるようにする。インターリーブされた冷却期間を有するHIFUパルスは、HIFUビームの外側の組織を比較的冷たい状態に保つ。それゆえ、図3でのHIFU変換器の焦点の位置は、積み重ねられた組織層全体の厚さ(11a、11b、11c、11d)を越えているため、これらの境界面の全てを含む組織の厚さ全体が、熱的な病変部形成を行うまたは壊死すると予期される。HIFU変換器12などの心外膜アブレーターには典型的であるが、若干量の液体14、例えば生理食塩水または心膜液を有していて、これにより、変換器の冷却と、組織層11a、11b、11c、11dへの優れた音響結合とを確実にする。変換器12は、この例ではHIFUアブレーターおよびピンガーの双方の機能を果たす。筋肉境界面に対しより簡単にかつより迅速にアブレーションしかつ微小気泡の生成を行うが、アブレーションの電源が長期間オンのままであるかまたはより高いパワーが使用される場合、筋層内の領域自体もアブレーションされると理解することが重要である。

0069

[0077]以下の説明は、図示の心内膜RFアブレーター/ピンガー13の代替例に関する。典型的なRFアブレーションカテーテル13に関して知られているように、成長する病変部境界13a、13bおよび13cによって示してあるように実質的に半球形状またはキノコ形状の病変部を得る。これは、ほぼ点熱源であると予期されるものである。また、進行性のRFカテーテル病変部の前部13a、13b、13cが筋層11a、11b、11c、11d間の心臓壁筋層境界面を含むとして示す。それゆえ、HIFUアブレーター/ピンガー12およびRFアブレーター/ピンガー13の双方に関して、予め存在する心臓壁境界面層を音響的に視覚化でき、かつそれらをアブレーションの進捗として見て、微小気泡が主に境界面にどのように蓄積するかを観察できる。さらに、各アブレータータイプに対する病変部の輪郭によって遮られる個々の筋層および積み上げられた筋層が同時に水腫になるまたは膨張するのを観察できる。RFアブレーション(対HIFU)では、より表面(カテーテル先端領域)近くに最も多く熱を適用するため、一般的に上部(最も近い)筋層およびおそらく真下にある1つまたは2つの筋肉境界面が、所与のアブレーションパワー/時間および潅注に対してそれらがどの程度の厚さであるかに依存して、壊死する。

0070

[0078]図4は、図3深部温熱心外膜HIFU装置に関する音響エコーまたは音対アブレーション時間をプロットして示す図である。このプロット図は、HIFUアブレーター/ピンガー12に関して、アブレーション期間前およびその期間にわたる、様々な深さからの音響反射を示す。左側縦軸は、従来のように、音響的な往復経過時間を2で割ったものから決定された、mmすなわちミリメートル単位の組織の深さである。底部の横軸は、秒で測定されたアブレーション処置にかかる時間である。表の主な特徴は、HIFUアブレーター/ピンガー12の前にある4つの境界面に関して音響反射対処置時間が大きくなることである。第4の境界面は組織/血液・心内膜境界面であることに留意されたい。水腫が個々の層の厚さおよびそれらの厚さの総計を厚くするにつれて、4つの境界面の深さが、時間とともに深くなっていることが直ぐに分かる。音響反射の強さは、黒点の密度として示す。換言すると、点密度全体が黒いほど、音響反射は強い。重要なことは、様々な境界面に関して、アブレーション時間が増えて微小気泡が蓄積するにつれ音響反射率は左から右へと増加していることに気づくことである。同時に、これらの境界面は、膨張した水腫がそれらの深さを増すことに起因して、さらに移動し、かつ変換器12からさらに遠ざかる。図4の上部右側においては、変換器がゼロの深さに保持される場合、層全てからの蓄積した水腫が合わせられていることに留意されたい。

0071

[0079]具体的には深部温熱HIFU変換器/ピンガー12に関する図4のプロット図に関して、いくつもの観察がなされ得る。アブレーターは変換器12であるため、アブレーションCWモード(パルス状CWなど)およびパルス状の音を発生するモードの双方でインターリーブ式に容易に動作される。図4のプロット図では、処置時間の横軸上に8つの時点t0〜t7がある。それらは以下の通りである:
t0〜t1の期間−いずれのアブレーションの前−背景反射データの取得
t1〜t2の期間−第1の軽度熱傷(subburn)後の20回連続の反射スペクトルサンプリング
t2〜t3の期間−第2の軽度熱傷後の20回連続の反射スペクトルのサンプリング
t3〜t4の期間−第3の軽度熱傷後の20回連続の反射スペクトルのサンプリング
t4〜t5の期間−第4の軽度熱傷後の20回連続の反射スペクトルのサンプリング
t5〜t6の期間−第5の軽度熱傷後の20回連続の反射スペクトルのサンプリング
t6〜t7の期間−第6の軽度熱傷後の20回連続の反射スペクトルのサンプリング

0072

[0080]個々に等しい、アブレーションによる軽度熱傷は、時点t1〜時点t6で発生する;しかしながら、この表は、軽度熱傷持続期間自体を示していない。プロット図は、20回連続の音の反射データの後の軽度熱傷のみを示す。これは、慣習によるものである。なぜなら、深刻な電気的雑音の問題を引き起こすために、熱傷と音の発生とを同時に行わないのが好ましいためである。一例として、本発明人らは、6秒間軽度熱傷させてから、その軽度熱傷実施後に、音を発生する10秒の期間にわたる20回の反射走査を示した。ここでも、表は、音を発生する時間範囲のみを示し、アブレーション時間範囲は示していない。

0073

[0081]深部温熱HIFUプローブ12に関する図4のプロット図では、以下の境界面について分かる:
図3の層11a/11b間の境界面である境界面15
図3の層11b/11c間の境界面である境界面16
図3の層11c/11d間の境界面である境界面17
図3の層11dと血液プール11gとの間の境界面である境界面18

0074

[0082]これらの境界面の熱傷前の初期の深さの個所は、図4の縦軸上の点15h、16h、17hおよび18hにあることに留意されたい。境界面の深さは、水腫が層を膨張させかつアブレーション微小気泡および熱損傷が蓄積するにつれて、左から右へ増加することにも留意されたい。境界面16などの各境界面に関して、図4は、熱傷前期間に16aおよび熱傷後期間に16b〜16gの符号を付している。

0075

[0083]特定の深さまたは境界面に関する反射の振幅は、境界面またはその深さにある組織の絶対反射率、および変換器とその境界面または深さとの間で生じる累積的減衰に依存する。所与の期間に対して、変換器付近の境界面が非常に高い反射を有する場合、その高い反射によって、その期間でより深く進むことができる音響エネルギーの量は効果的に減衰する。この効果は、近接反射体が、より深い反射体の検出を抑制することである。しかしながら、本発明人らは、病変部形成プロセスの期間にわたって、この「マスキング」効果は、気泡雲が現れては消えるために変化し、一般に、アブレーションされた全ての深さおよび境界面に対して、アブレーションサイクル全体の少なくとも一部の間、強い反射(雑音レベルをはるかに上回る)を見ることができるようにすることを見出した。本発明人らは、深いところで見られる任意の新しい反射率の増加は、その深さでアブレーション損傷が進行中であることを示していることを見出した。本出願人らは、「新しい」とは、アブレーション前のその深さでの反射に対する増分または新しい反射を意味する。アブレーション処置後に生じる微小気泡雲および表面付近でのマスキングに起因して、新しい反射が「消える」ことが見られ得ることに留意されたい。実のところ、アブレーション損傷は消えていない;減衰的にマスキングされているにすぎない。それゆえ、アブレーション処置の最中は、全ての深さのどこかでの反射率の増加を探す必要がある。

0076

[0084]下記では、アブレーションのモニタリングに有用なアルゴリズムを説明する。第1に、上述の通り、所与の深さでの反射率の、その深さでの予め存在する反射率を上回るいずれの増加も、反射の増加が筋肉境界面で生じているかそうでないかに関わらず、その深さにおいてアブレーション損傷が進行中であることを示す。損傷が、その深さにおよび隣接する(それよりも深いおよびそれよりも浅い)近くの組織に蓄積するためには、十分な時間がある必要がある。第2に、筋肉境界面は、それらが病変帯内にある場合、水腫を追跡するために用いられ得る。そのような筋肉境界面での反射率の増加は、境界面でアブレーション損傷が進行中であることを示す。損傷が境界面におよび境界面上下の深さで蓄積するためには十分な時間があり、境界面は、アブレーション熱源の範囲内にある場合、最初に損傷を示すことが理解される。

0077

[0085]本発明人らは、音を発した各深さに関して、コンピュータメモリに、アブレーションプロセスの期間中またはそのプロセス後の任意の時点で見られた最大反射率増加(もしある場合)を保持する、有用なピーク保持戦略を見出した。このアプローチは、上述の音響マスキング現象を上手く考慮に入れている。

0078

[0086]上記の説明から、病変部形成の進捗に関して探し出すいくつかの特徴があることが分かり、およびそれら特徴は以下の通りである:
[0087]1)明らかに一次的な場合でも、任意の組織における任意の深さでの、アブレーションされていない元の反射率に対する反射率の増加の全て;
[0088]2)少なくとも一時的に現れる、筋肉境界面での反射率の増加、
[0089]3)特にRFカテーテル病変部に関して、各インターリーブ・ピンギングの測定に対する、RFパワーの停止前後の反射率(これは、かなりのRF近接場微小気泡雲を直ぐに消し、それにより、不変の架橋および壊死に関する損傷を目立たせる);および
[0090]4)それほど重要ではないが有限の程度で、水腫に起因した筋肉境界面の並進移動を見ることによって最も容易に追跡される、病変部深さに沿った水腫の膨張の総量。

0079

[0090]本発明人らは、特徴1〜4は、組織学的に決定された実際の病変部深さに相関することを見出した。これが意味することは、所与の深さで微小気泡の反射率の増加を見る場合、その期間中、組織の深さは、おそらく65〜100℃の範囲の温度になっていることを支障なく仮定できることである。そのような温度は、パワーが維持される場合、その温度で細胞が数秒で簡単に死滅するのに十分な高さである。

0080

[0100]アブレーションおよびパルスエコーモニタリングは、図1および図2の装置、または他の好適な器具を使用して実施され得る。制御装置130は、アブレーション要素および音響ピンガー変換器を制御して、組織の熱アブレーションに先だって、音響的なパルスエコービームを組織に向け、組織からプレアブレーション音響反射を獲得し、かつ組織の熱アブレーションの期間中は、アブレーションされている組織に音響的なパルスエコービームを向け、音響的なパルスエコーフィードバックのために、アブレーションされている組織から音響反射を獲得するように、構成されている。分析器132は、アブレーションされている非層状または層状組織からの音響反射とプレアブレーション音響反射とを比較して、標的組織のアブレーションの進捗を評価するように、構成されている。アブレーションの進捗は、上述の4つの特徴の1つ以上をモニタリングすることによって評価できる。

0081

[0101]図5は、図4の線に沿って行われた、生きている大腿筋からの実際の深部熱傷HIFUアブレーター実験データをプロットした図である。実際の図は、ブタの大腿筋に関する反射性音響振幅の約40dB(対数)のカラースケール(ここでは、白黒で示す)である。実際の表は、図4の概略的な図と同様であるため、ここでは、例示的詳細を消失させずに、白黒で示す。処置時間(図4に示すような)は第一軸に沿っており、および組織の深さは第二軸に沿っている。カラースケールの上部(赤)は、非常に強い反射を示している一方、スケールの底部(青)には、弱いまたは検出不能な反射振幅を示している。スケールの中心は、黄である。処置時間軸に沿って見ると、ここにも熱傷前反射評価期間(0より前の時間)があり、および時点0の後は、約12の時間領域がある;各時間領域では、約10秒にわたる約20回の深さ走査がある。熱傷時間(図示せず)は、12のサンプリング時間の各々の前に生じる。弧40は、ほとんどが赤および黄である。弧41は、41aにおいて青から黄に変わり、その後41b以降は赤に変わる。弧42は、いくらか黄があるが、ほとんどが赤である。弧43は、いくらか黄および青があるが、ほとんどが赤である。弧44は、44aおよび44bで赤から変化し、44cで黄に変わり、それ以降はほとんど青である。弧45は、いくらか黄があるが、ほとんどが青である。弧46は、いくらか赤および青があるが、ほとんどが黄である。弧47は、ほとんどが青である。弧48は青および黄を有する。まず初めに気づくことは、いくつかの熱傷前の検出可能な組織境界面は、熱傷前反射期間において目に見えることである。具体的には、予め存在する境界面、例えば、40a、42a、43a、44a、および46aなどが見える。第2に、これらの境界面のいくつかは、時間が経つにつれて熱傷される(より反射性となる)、例えば、40、49、43、および44。同時に、それらは、水腫の膨張ゆえに、時間とともに組織深くに進む。第3に、ある期間熱傷されてから消える(マスキングゆえに)初期の反射性境界面がある場合がある、例えば44a、44b、44c(赤が黄に、黄が青に変わる)。第4に、図は、予め存在する境界面に明白には関連付けられない深さである程度の熱傷(反射率の増加)が突然現れることを示す、例えば45(全体的に青)および45b(ある深さで黄が突然現れる)。これらの水腫に依存した色付きの弧または曲線は、熱傷される予め存在する境界面であるか、またはそのような予め存在する境界面から外れているように見える新しい熱傷部位であるかに関わらず、組織におけるいずれの反射性部位にも現れることに留意されたい。機械的に予期されるように、単に膨張層の全てが膨張するサンドイッチ体を形成するため、変換器/組織表面(「0」の深さ)に対して、色付きの弧の曲率は、深さと共に増加することが観察される。さらに、弧41を見ると、熱傷の量および程度が時間と共に増加していることが分かる(すなわち、弧に沿って分かるように)(青が黄に、黄が赤に変わる)。弧41は、ここでも、予め存在する境界面から離れて出現する熱傷領域である。概して、水腫は、アブレーション曝露が続くと、数分の期間にわたって蓄積する。大まかに言うと、水腫の総量(特徴#4)は、病変部深さに相関する;しかしながら、アブレーション損傷を最良にかつ比較的迅速に表示するのは、上記の特徴#1〜3である。

0082

[0102]これらのプロット図では、色または赤みの程度(アブレーションの度合い)は、2つの要素、すなわち、その深さでの組織の位置の絶対反射率、およびより浅い熱傷に起因するマスキングまたは減衰に依存すること(熱傷した組織も、熱傷していない組織よりも減衰しやすいため)を強調する。マスキング現象の好例を、図5の弧44によって示す。この弧に沿って、反射率は時間と共に著しく低下する。なぜなら、その上にある3つ程度の数のより浅い境界面が熱傷するためである(より減衰する)。

0083

[0103]以下、図5における、赤みが増す原因となるメカニズム(アブレーションによる壊死)について説明する。本発明人らは、主なメカニズムは乾燥(架橋)および微小気泡の形成であると考えている。微小気泡は、エネルギーの観点から、予め存在する湿潤境界面において最も容易に生じるが、それらはバルク組織にも生じることができる。微小気泡は、境界面から離れた組織内に形成できる;しかしながら、これは幾分多く熱を奪うため、これは、一般的に、ある程度の初期の境界面の熱傷後に発生する。それゆえ、反射率の増加のほとんどが境界面に起こることと、ある程度の追加的な増加または出現が、境界面から離れて起こることが分かる。熱傷前の状態に対する境界面における増加は、その境界面自体が絶対的な感覚でより反射性を有することによってのみ、生じ得る。組織のタンパク質が架橋すると、微小気泡は非常に長期間安定化され得る。これは、焼くと、「料理された」固化した卵の白い部分にしっかりした気泡が観察されることと同種である。ベンチ(生きていない)組織の微小気泡は、潅流が全くないため、最も長く続く。壊死組織における架橋したタンパク質は、熱傷していない組織よりも幾分硬く、かつより高速であるが、公知のようなBモード超音波画像診断には現れない。しかしながら、実質的により複雑なエラストグラフィ(elastographic)(剛性画像診断法で見ることができる。

0084

[0104]数十秒間にわたってRFまたはCW HIFUパワーを適用することを用いる病変部形成プロセスに関して、特定の深さにおいて、変化するまたは新しい反射(5dBを上回る増加)が見られる場合、病変部は、少なくともその深さにあり、かつ表面潅注が適用されない限り、ほんの数秒後にその深さの上方に隣接していることが、本発明人らの実験的なベンチおよび臨床的な動物での経験である。これは、そのような長期にわたるアブレーションは横方向の熱拡散のための十分な時間をもたらし、かつその熱が組織にアブレーションを行うため、道理にかなう。この例として、図5の表は、弧45および47および48に沿って新しい反射性コントラスト(より赤い)を示し、ならびに弧46では遅れてコントラストが上がること(黄)を示す。実際、この熱傷は、切断すると約18mmの深さであった。

0085

[0105]図5は、色がアブレーションによってより赤くなるだけでなく、赤くなった領域も、面積が広くなることを示す。組織の点におけるより赤い色は(熱傷前と比較して)、それがより熱傷を負っていることを意味する一方、赤みの面積が広いことまたは面積が大きくなることは、アブレーション領域が物理的に大きくなっているまたは広がっていることを意味する。

0086

[0106]パルス−エコー(音を発生すること)のモニタリング、および非層状または層状組織における熱アブレーションによる病変部形成の制御を含む上述の特徴に基づいて、本発明の一態様は、音響的なパルスエコーフィードバックを用いて、標的組織を熱アブレーションし、かつアブレーションの進捗をモニタリングするシステムに関する。システムは、アブレーションエネルギーを用いて組織領域をアブレーションすることができるアブレーション器具;組織の上方で、音響的に音を発生することができる、音響的なパルスエコー変換器;および電力供給制御源ケーブル、およびアブレーションエネルギー器具、および音を発生する変換器を電力供給および制御するのに必要なユーザインターフェースを含む。アブレーション器具およびピンガー変換器は標的組織に結合でき、アブレーションによる病変部形成エネルギーをアブレーション器具によって組織に堆積できるようにし、および音を発生する音響パルス、およびそれらに関連付けられる病変部形成関連反射体からの反射を、それぞれ、組織に通過させかつそこから通過されるようにできる。システムを使用して、音響反射での熱傷前の初期状態を評価でき、その後、アブレーションによる反射率の変化を評価できる。反射率の変化は、現在のプレアブレーションでの状態を上回る増加に注目し、前記増加は、おそらく、後で上側を覆うマスキング効果ゆえに一時的に目に見えるにすぎない;それゆえ、本出願人らが見出す最大の反射性対深さを記録する反射率ピーク保持戦略は、実際の病変部の組織構造と相関する。

0087

[0107]アブレーション器具は、HIFU変換器、単極または双極のRF電極、レーザ、またはマイクロ波先端のいずれかとし得る。音を発生する変換器は、磁歪、圧電セラミック、ピエゾポリマー、MEMSまたはCMUT静電式、または圧電複合変換器のいずれかとし得る。音を発した深さの範囲は、意図したアブレーションの深さ範囲全体と、いくらかの安全係数を足したものを含み得る。あるいは、ピンガーは、アブレーション領域に対して移動し得るかまたは走査し得る。アブレーション器具をHIFU変換器としてもよく、および音を発生することを、HIFU変換器を使用して行ってもよい。音を発生する変換器は、機械的に焦点調節し得る。アブレーションの態様は、少なくともいくつかの音の発生(ピンギング)フィードバック(pinged feedback)を使用して決定または制御される。音の発生フィードバックは、達成された病変部形成の範囲で、定量的または定性的なガイドの形態で施術者に提供される。これは、上述のピーク保持アプローチ、またはアブレーション処置の期間中またはその期間後のいつでも各深さで見られる最大反射率の記録に基づく。アブレーション器具およびピンガー要素は、アブレーションおよび音の発生の実施中、組織の位置に保持され得るかまたは固定され得る。保持は、真空クランプによって達成され得る。モニタリングされた水腫の膨張による変位の量も、少なくともアブレーションが発生したかどうかおよび/または、おそらくはまた、アブレーションの範囲を決定する際に考慮され得る。水腫現象の欠点は、水腫が即時ではなく、数分にわたって累積することであり、そのため、初めの3つの特徴が「リアルタイム」フィードバックに最も有用である。アブレーション器具および音を発生する器具は、カテーテル、カテーテル先端、スコープ、または操作可能なハンドヘルドのまたはロボットが保持する棒またはアーティキュレータの中にまたはそれらの上に含まれ得る。

0088

[0108]本発明の別の態様は、非層状または層状標的組織に対し熱アブレーションを行いかつ音響的なパルスエコーフィードバックを用いてアブレーションの進捗をモニタリングするシステムに関する。システムは、組織領域をアブレーションすることができるアブレーション器具;組織の上方で音を発生することができる音響的なパルスエコー変換器;および電力供給、制御源、ケーブル、およびアブレーションエネルギー器具を電力供給して制御するのに必要なユーザインターフェース、および音を発生する変換器を含む。アブレーション器具およびピンガー変換器を標的組織に結合して、アブレーションによる病変部形成エネルギーが組織に堆積できるようにし、および音を発生する音響パルスおよびそれらに関連付けられた、音響反射体からの反射を、それぞれ、組織に通過させたり組織から通過されたりするようにできる。RFピンガーの場合、一般により深部のHIFU病変部と比較して、より少数の層状筋肉境界面が、一般に、アブレーションゾーン内にある。システムを使用して、予め存在するバルク組織構造および/または範囲内とし得る任意の層間の境界面に起因する音響反射の熱傷前の初期状態を評価でき、かつまた、深い境界面によって示されるような水腫の膨張量を追跡できるとし得る。

0089

[0109]好ましい実施形態では、アブレーションと音を発生することとは、時間的にインターリーブして行われる。あるいは、アブレーションと音の発生とは同時に行われてもよいが、アブレーターからの電気的雑音がピンガー受信機に入るゆえに、一般的に望ましくない。より望ましいアプローチは、アブレーションは高デューティサイクル(例えば、約60%超、好ましくは約90%超、および一層好ましくは約99%)および音の発生は低デューティサイクル(例えば、40%未満、好ましくは約10%未満、および一層好ましくは約1%)で、連続的かつ周期的にアブレーションおよび音の発生を行うことである。音の発生が低デューティサイクルであることによって、過度にアブレーション時間を削減することによって、所望のアブレーションを達成するのに必要な加熱率に著しい影響を及ぼさないことを保証する。音の発生は、約1MHz〜約25MHz、好ましくは約5〜15MHz、および一層好ましくは約6〜10MHzの範囲の周波数を使用し得る。プレアブレーション音の発生は、反射率対深さの初期の基礎値を記録する。任意選択的に、アルゴリズムの一部として、初めの反射率を1または単位元に正規化することを選択して、例えば反射率のパーセント変化に関して、異なる病変部を比較できるようにしてもよい。システムは、フィードバックを施術者に提供するか、またはシステムは、それ自体の内部フィードバックループを有するかのいずれかであり、いずれの場合にも、感知した反射は、アブレーションの実施を修正、変調、またはゲートコントロールするのに利用可能である。音を発生する能力はまた、組織ポッピングまたは初期ポッピングの警告または表示を提供し得る。不可聴のプレポップの警告は、その後に発生するまで通常数秒後に消える近接場マスキング気泡雲の短期間の出現(特に、表面が潅注されるRFでは)を含み、これら気泡雲は、その代わりに可聴状態で破裂する。それゆえ、アルゴリズムに関して、深部の反射率の突然のマスキングを探す場合、これらのプレポップ事象に気付き、おそらく、可聴式のポップの損傷の回避に応答してパワーを低減させる。音を発生する能力は、さらに、解剖学的特徴または組織の厚さの深さに関する情報を提供し得る。最後に、パルス状(またはCW連続波)モードにおけるピンガー変換器の動作はまた、使用者が、上述の通り、カテーテル先端にかかる力の負荷が何であるか推論できるようにする。所与の音を発生する事象は、病変部状態、プレポップ状態、または先端の力の1つ以上に関する情報を提供し得る。

0090

[0110]本発明人らは、本発明のアブレーター器具は、2つまたはそれを上回る数の音響変換器、前方に対面する病変部を作るための第1の音響変換器、および側方に向けられた病変部を作るための第2の音響変換器を有することを注記する。従来のRF先端アブレーターに関して、これは、有利には、先端が作った病変部および側壁が作った病変部の個々に最適なモニタリングを可能にする。側方モニタリング変換器は、使用者によって、組織の方へ回転させる必要があってもよい。

0091

[0111]説明では、本発明の十分な理解をもたらすために、説明のために多数の詳細を設定した。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細のすべてが、本発明の実施に必要なわけではないことが明白である。さらに、本明細書では特定の実施形態を図示しかつ説明したが、当業者は、同じ目的を達成できると計算された任意の構成で、開示の特定の実施形態を置き換えてもよいことを認識する。本開示は、本発明の任意のおよびすべての改良形態または変形形態網羅するものであり、および以下の特許請求の範囲で使用される用語は、本発明を、本明細書で開示する特定の実施形態に限定するものとして解釈されないことを理解されたい。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってもっぱら決定されるものであり、特許請求の範囲の解釈で確立されている原則は、そのような特許請求の範囲が権利を有する全範囲の均等物とともに、解釈されるべきである。

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