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課題・解決手段

本開示は、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする単離核酸分子、前記核酸分子を含むキメラ遺伝子、それを含むベクター、ならびに単離7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質自体を提供する。さらに、場合によってゲノムに組み込まれている7-エピジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子を含むトランスジェニック植物および植物細胞、ならびにこのような植物および細胞を作製するための方法が提供される。特に、害虫耐性が増強されたナス科植物および植物部分(種子、実、葉など)が提供される。

概要

背景

トマトのような農業経済学的に重要な農作植物のいくつかの一般的な害虫は、アメリカトマトハモグリバエ(ツタアブソリュータ(Tuta absoluta))、カメムシ、ネキリムシイモムシアブラムシイラクサキンウワバ、コナジラミ(ベミシア(Bemisia)およびトリアイロデス(Trialeurodes))、フルーツワームノミハムシ、テトラクス・ウルティカ(Tetranychus urticae)(グラスハウスハダニ)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)(リンゴハダニ)およびパノニクス・シトリ(Panonychus citri)(ミカンハダニ)のようなハダニ、ジプテラ(Diptera)目の昆虫ならびにコロラドハムシ(レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata))を含む。

例えば、ベミシア属(タバココナジラミ)およびトリアロイロデス属(オンシツコナジラミ)のコナジラミは、世界中で農作植物の主要な有害生物であり、摂食中に植物ウイルス伝播することにより特に経済的損失を引き起こす(すなわち、これらは「ウイルスベクター」として作用する)。ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)は、60を超えるジェミニウイルス科(Geminiviridae)の異なるメンバーを伝播でき、これらの多くは、アフリカキャッサバモザイクウイルス(ACMV)、インゲン黄斑(Bean golden)モザイクウイルス(BGMV)、インゲン萎縮(Bean dwarf)モザイクウイルス、トマト黄葉巻ウイルス(TYLCV)、トマト葉ウイルス(ToMoV)などのベゴモウイルスおよびいくつかのクリニウイルスに属する。トマト、インゲン、ウリ、ジャガイモワタキャッサバおよびサツマイモのような熱帯性および温帯性の農作物はともに影響を受ける。

今日までに、害虫の主な制御方策は、成虫幼若虫および死滅させることを目的とした殺虫剤施用である。殺虫剤の施用の実質的な費用の他に、この実行は、環境に著しい影響を与える。さらに、多くの害虫は、活性成分に対する耐性出現するので、殺虫剤で制御することが困難である。

殺虫剤の施用を低減させるために、野外成長する農作物および温室で成長する農作物の両方において、植物害虫による農作物の損害および損失を制御する新しい方式が必要とされている。文献から、揮発性成分が、昆虫の挙動に対して直接影響できることが知られている(例えばBruceら、2005、TrendsPlant Sci. 10:269〜74頁)。植物害虫によるウイルスの伝播を制御するためのある方式は、農作植物に対してもしくはその付近に施用できるかまたは農作物において生成できる昆虫忌避剤を同定することによる。

EP 0 583 774は、葉の昆虫制御剤植物毒性を低減するための植物油の使用について記載し、それにより任意の型の昆虫制御剤を用いることができる。

毛状突起は、トマト属(Lycopersicon)(現在はナス属(Solanum)と分類される)の群葉およびの上で顕著であり、モノおよびセスキテルペン炭化水素、セスキテルペン酸、メチルケトンならびに糖エステルのような多数の2次化合物を生成することが示されている。いくつかの研究において、腺状毛状突起の密度を、オオタバコガ(ヘリオシス・ゼア(Heliothis zea))またはコロラドハムシのような植物有害生物に対する耐性と相関させることが試みられた(KauffmanおよびKennedy、1989、J Chem Ecol 15、1919〜1930頁;Antonious、2001、J Environ Sci Health B 36、835〜848頁ならびにAntoniousら、2005、J Environ Sci Health B 40:619〜631頁)。エルヒルスタム・エフグラブラタム(L hirsutum f. glabratum)(エスハブロカイテス(S. habrochaites)と改名された)の腺状毛状突起中に貯蔵されるメチルケトンである2-ウンデカノンおよび2-トリデカノンも、コロラドハムシの4齢幼虫および成虫コナジラミビー・タバシのそれぞれに対して毒性の効果を示すことが示された(Antoniousら、2005、J Environ Sci Health B 40:619〜631頁)。

AntoniousおよびKochhar(J Environm Science and Health B、2003、B38:489〜500頁)は、自然の殺虫剤生成のために、セスキテルペン炭化水素の生成のために用いることができる野生トマト登録種の選択を目的として、野生トマト登録種からジンギベレンおよびクルクメンを抽出して定量した。しかし、このような化合物を、コナジラミ忌避剤または誘引剤として用いることができるかは開示されなかった。ジンギベレンが、コロラドハムシ耐性およびシロチモジヨトウ耐性と関連するが、クルクメンは、殺虫効果と関連することについて言及されている。野生トマト種であるエル・ヒルスタム・エフ・チピカム(L. hirsutum f. typicum)(エス・ハブロカイテス)は、ビー・アルゲティフォリイ(B. argentifolii)(現在はビー・タバシと命名されている)に対して耐性であると言及されている(Heinzら、1995、88:1494〜1502頁)が、毛状突起に基づく植物の耐性は、もちろん、様々な原因によるものであり得、この文献からは、コナジラミを誘引または忌避する特性を有する化合物の存在またはそのような化合物が何であるかに関して推論できない。

Freitasら(Euphytica 2002、127:275〜287頁)は、エル・エスクレンタム(L. esculentum)(エス・リコペルシカム(S. lycopersicum);栽培トマト、ジンギベレンなし)と野生のエル・ヒルスタム・バー・ヒルスタム(L hirsutum var. hirsutum)(エス・ハブロカイテス;高いジンギベレン)との種間交雑品種におけるセスキテルペンジンギベレンならびに腺状毛状突起I、IV、VIおよびVII型の両方の生成のための遺伝子の遺伝的継承について研究した。F2植物におけるジンギベレン含量は、対比によりビー・アルゲンティフォリイ(ビー・タバシ)耐性に貢献し、高レベルのコナジラミ耐性に貢献するために、高レベルのジンギベレン、2-トリデカノンおよび/またはアシル糖を同時に有する植物を育種することが提案された。

ES2341085は、トマト農作物に影響するティー・アブソリュータおよびその他の昆虫に対する忌避剤および殺虫剤としてのアルファ-ジンギベレンの外因性の施用を開示している。アルファ-ジンギベレンは、その純粋な形、またはこの分子を適当な濃度で含有する精油の使用によりその自然の形で施用できる。

De Azavedoら、Euphytica 2003、134、247〜351頁は、ティー・アブソリュータに対する内因性ジンギベレンにより媒介される耐性の効果について記載している。

Jucker, E. Progress in Drug Research、57巻中のPushkar, N.K.およびBalawant, S.J.(2001)「Alternative medicine:Herbal drugs and their critical appraisal」によると、ショウガ精油はアルファ-ジンギベレンを含有するが、7-エピジンギベレンを含有しない(表4、46頁)。

Bleekerら、Phytochemistry 2011、72(1):68〜73頁は、7-エピジンギベレンおよびR-クルクメン(ともにソラヌム・ハブロカイテス(PI127826)から精製された)が、ベミシア・タバシのコナジラミに対する忌避剤として作用するが、ショウガ(Zingiber officinalis)油(ショウガ油)の立体異性体であるアルファ-ジンギベレンおよびS-クルクメンは作用しないことを開示している。バイオアッセイは、トマト立体異性体7-エピジンギベレンまたはその誘導体R-クルクメンを添加することにより、その近縁同胞よりもビー・タバシについての栽培トマトの誘引性を低くできた可能性があることを示した(要約)。

Davidovich-Rikanatiら、The Plant Journal 2008、56(2):228〜238頁は、実熟成特異的トマトポリガラクツロナーゼプロモーター(PG)と結合させたレモンバジル(オシマムバシリカム・エル(Ocimum basilicum L.))のアルファ-ジンギベレンシンターゼを保有する構築物でのトマト植物形質転換について開示している。アルファ-ジンギベレンシンターゼの過剰発現は、トランスジェニックトマトによるアルファ-ジンギベレンの生成をもたらす。アルファ-ジンギベレンがソラヌム・ヒルスタム(Solanum hirsutum)における主な葉油セスキテルペンであり、この形質が、ビー・タバシに対する耐性と関連することがさらに記載されている。

Iijimaら、Plant Physiology 2004、136(3):3724〜3736頁は、スィートバジルのアルファ-ジンギベレンシンターゼの単離および大腸菌(E. coli)における発現について開示している。

概要

本開示は、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする単離核酸分子、前記核酸分子を含むキメラ遺伝子、それを含むベクター、ならびに単離7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質自体を提供する。さらに、場合によってゲノムに組み込まれている7-エピジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子を含むトランスジェニック植物および植物細胞、ならびにこのような植物および細胞を作製するための方法が提供される。特に、害虫耐性が増強されたナス科植物および植物部分(種子、実、葉など)が提供される。

目的

本発明は、このような核酸分子を用いて7-エピジンギベレンを調製するための方法をさらに提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む単離タンパク質

請求項2

a)配列番号2の核酸配列、b)配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列、c)(a)または(b)の核酸配列と少なくとも96%同一であり、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列、d)少なくとも1つのアミノ酸置換欠失、挿入または付加された配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、配列番号1のアミノ酸配列からなるポリペプチドと機能的に等価である、ポリペプチドをコードする核酸配列、およびe)(a)、(b)または(c)の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列を含む群から選択される単離、合成または組換え核酸配列。

請求項3

配列番号2のヌクレオチド配列を有する、請求項2に記載の単離核酸配列。

請求項4

請求項2または3に記載の核酸配列に作動可能に連結したプロモーターを含むキメラ遺伝子

請求項5

請求項4に記載のキメラ遺伝子を含むベクター

請求項6

請求項5に記載のベクターを含む宿主細胞

請求項7

7-エピジンギベレンおよび/またはR-クルクメンを調製するための方法であって、a)宿主細胞を、請求項2もしくは3に記載の核酸配列、請求項4に記載のキメラ遺伝子または請求項5に記載のベクターで形質転換するステップと、b)前記宿主細胞を、7-エピジンギベレンの生成を可能とする条件下で培養するステップと、c)場合によって、ステップb)において生成された7-エピジンギベレンを単離するステップと、d)場合によって、前記7-エピジンギベレンを脱水素化してR-クルクメンを生成するステップとを含む方法。

請求項8

宿主細胞においてzFPPから7-エピジンギベレンを生成するための方法であって、a)前記宿主細胞に、配列番号6に示すzFPSまたは全長にわたって配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする第1核酸配列と、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む7-エピジンギベレンシンターゼをコードする第2核酸配列とを導入するステップと、b)形質転換された細胞を、前記第1核酸配列および前記第2核酸配列の発現に適した条件で培養するステップと、c)場合によって、前記細胞および/または培養培地が含有するzFPPおよび/または7-エピジンギベレンを回収するステップとを含む方法。

請求項9

配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含むトランスジェニック植物植物細胞、種子または実。

請求項10

配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含むソラヌムリコペルシカム植物、植物細胞、種子または実。

請求項11

配列番号6のアミノ酸配列または、好ましくは全長にわたって、配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸配列をさらに含む、請求項10に記載のソラヌム・リコペルシカム植物、植物細胞、種子または実。

請求項12

トランスジェニック対照植物と比較して害虫耐性が増強されたトランスジェニック植物を生成するための方法であって、(a)植物または植物細胞を、植物細胞において活性なプロモーターに作動可能に連結した、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸分子で形質転換するステップと、(b)植物を再生するステップとを含む方法。

請求項13

前記核酸分子が、前記植物のゲノムに組み込まれている、請求項12に記載の方法。

請求項14

(c)再生された植物または自家受粉もしくは交雑によりそれから得られた植物を、1または複数の害虫に対する耐性についてスクリーニングし、前記害虫の1または複数に対する耐性が増強された植物を同定するステップをさらに含む、請求項12または13に記載の方法。

請求項15

前記プロモーターが、害虫誘導性プロモーターである、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

植物が、ナス科に属する、請求項12から15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

植物が、ソラヌム属のものである、請求項16に記載の方法。

請求項18

植物または植物細胞を、植物細胞において活性なプロモーターに作動可能に連結した、配列番号6のアミノ酸配列または、好ましくは全長にわたって、配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸分子で形質転換するステップをさらに含む、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

害虫耐性植物を作製するための、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸分子の使用。

請求項20

ソラヌム・ハブロカイテスと、ソラヌム・ハブロカイテスと他家受精可能なソラヌム型の種との間のゲノム多型を同定するための方法であって、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする遺伝子の全部または一部を含む分子マーカーを用いてゲノム多型を検出して、前記種における対応する遺伝子の遺伝質浸透を制御するステップを含む方法。

技術分野

0001

本発明は、7-エピジンギベレン(epizingiberene)シンターゼをコードする単離核酸分子、前記核酸分子を含むキメラ遺伝子、それを含むベクター、そのようなベクターを含む宿主細胞、ならびに単離ジンギベレンシンターゼタンパク質自体に関する。本発明は、このような核酸分子を用いて7-エピジンギベレンを調製するための方法をさらに提供する。さらに、場合によってゲノムに組み込まれているこのようなジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子を含むトランスジェニック植物および植物細胞、ならびにこのような植物および細胞を作製するための方法が提供される。特に、害虫耐性が増強されたナス科(Solanaceae)植物および植物部分(種子、実、葉など)が提供される。

背景技術

0002

トマトのような農業経済学的に重要な農作植物のいくつかの一般的な害虫は、アメリカトマトハモグリバエ(ツタアブソリュータ(Tuta absoluta))、カメムシ、ネキリムシイモムシアブラムシイラクサキンウワバ、コナジラミ(ベミシア(Bemisia)およびトリアイロデス(Trialeurodes))、フルーツワームノミハムシ、テトラクス・ウルティカ(Tetranychus urticae)(グラスハウスハダニ)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)(リンゴハダニ)およびパノニクス・シトリ(Panonychus citri)(ミカンハダニ)のようなハダニ、ジプテラ(Diptera)目の昆虫ならびにコロラドハムシ(レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata))を含む。

0003

例えば、ベミシア属(タバココナジラミ)およびトリアロイロデス属(オンシツコナジラミ)のコナジラミは、世界中で農作植物の主要な有害生物であり、摂食中に植物ウイルス伝播することにより特に経済的損失を引き起こす(すなわち、これらは「ウイルスベクター」として作用する)。ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)は、60を超えるジェミニウイルス科(Geminiviridae)の異なるメンバーを伝播でき、これらの多くは、アフリカキャッサバモザイクウイルス(ACMV)、インゲン黄斑(Bean golden)モザイクウイルス(BGMV)、インゲン萎縮(Bean dwarf)モザイクウイルス、トマト黄葉巻ウイルス(TYLCV)、トマト葉ウイルス(ToMoV)などのベゴモウイルスおよびいくつかのクリニウイルスに属する。トマト、インゲン、ウリ、ジャガイモワタキャッサバおよびサツマイモのような熱帯性および温帯性の農作物はともに影響を受ける。

0004

今日までに、害虫の主な制御方策は、成虫幼若虫および死滅させることを目的とした殺虫剤施用である。殺虫剤の施用の実質的な費用の他に、この実行は、環境に著しい影響を与える。さらに、多くの害虫は、活性成分に対する耐性が出現するので、殺虫剤で制御することが困難である。

0005

殺虫剤の施用を低減させるために、野外成長する農作物および温室で成長する農作物の両方において、植物害虫による農作物の損害および損失を制御する新しい方式が必要とされている。文献から、揮発性成分が、昆虫の挙動に対して直接影響できることが知られている(例えばBruceら、2005、TrendsPlant Sci. 10:269〜74頁)。植物害虫によるウイルスの伝播を制御するためのある方式は、農作植物に対してもしくはその付近に施用できるかまたは農作物において生成できる昆虫忌避剤を同定することによる。

0006

EP 0 583 774は、葉の昆虫制御剤植物毒性を低減するための植物油の使用について記載し、それにより任意の型の昆虫制御剤を用いることができる。

0007

毛状突起は、トマト属(Lycopersicon)(現在はナス属(Solanum)と分類される)の群葉およびの上で顕著であり、モノおよびセスキテルペン炭化水素、セスキテルペン酸、メチルケトンならびに糖エステルのような多数の2次化合物を生成することが示されている。いくつかの研究において、腺状毛状突起の密度を、オオタバコガ(ヘリオシス・ゼア(Heliothis zea))またはコロラドハムシのような植物有害生物に対する耐性と相関させることが試みられた(KauffmanおよびKennedy、1989、J Chem Ecol 15、1919〜1930頁;Antonious、2001、J Environ Sci Health B 36、835〜848頁ならびにAntoniousら、2005、J Environ Sci Health B 40:619〜631頁)。エルヒルスタム・エフグラブラタム(L hirsutum f. glabratum)(エスハブロカイテス(S. habrochaites)と改名された)の腺状毛状突起中に貯蔵されるメチルケトンである2-ウンデカノンおよび2-トリデカノンも、コロラドハムシの4齢幼虫および成虫コナジラミビー・タバシのそれぞれに対して毒性の効果を示すことが示された(Antoniousら、2005、J Environ Sci Health B 40:619〜631頁)。

0008

AntoniousおよびKochhar(J Environm Science and Health B、2003、B38:489〜500頁)は、自然の殺虫剤生成のために、セスキテルペン炭化水素の生成のために用いることができる野生トマト登録種の選択を目的として、野生トマト登録種からジンギベレンおよびクルクメンを抽出して定量した。しかし、このような化合物を、コナジラミ忌避剤または誘引剤として用いることができるかは開示されなかった。ジンギベレンが、コロラドハムシ耐性およびシロチモジヨトウ耐性と関連するが、クルクメンは、殺虫効果と関連することについて言及されている。野生トマト種であるエル・ヒルスタム・エフ・チピカム(L. hirsutum f. typicum)(エス・ハブロカイテス)は、ビー・アルゲティフォリイ(B. argentifolii)(現在はビー・タバシと命名されている)に対して耐性であると言及されている(Heinzら、1995、88:1494〜1502頁)が、毛状突起に基づく植物の耐性は、もちろん、様々な原因によるものであり得、この文献からは、コナジラミを誘引または忌避する特性を有する化合物の存在またはそのような化合物が何であるかに関して推論できない。

0009

Freitasら(Euphytica 2002、127:275〜287頁)は、エル・エスクレンタム(L. esculentum)(エス・リコペルシカム(S. lycopersicum);栽培トマト、ジンギベレンなし)と野生のエル・ヒルスタム・バー・ヒルスタム(L hirsutum var. hirsutum)(エス・ハブロカイテス;高いジンギベレン)との種間交雑品種におけるセスキテルペンジンギベレンならびに腺状毛状突起I、IV、VIおよびVII型の両方の生成のための遺伝子の遺伝的継承について研究した。F2植物におけるジンギベレン含量は、対比によりビー・アルゲンティフォリイ(ビー・タバシ)耐性に貢献し、高レベルのコナジラミ耐性に貢献するために、高レベルのジンギベレン、2-トリデカノンおよび/またはアシル糖を同時に有する植物を育種することが提案された。

0010

ES2341085は、トマト農作物に影響するティー・アブソリュータおよびその他の昆虫に対する忌避剤および殺虫剤としてのアルファ-ジンギベレンの外因性の施用を開示している。アルファ-ジンギベレンは、その純粋な形、またはこの分子を適当な濃度で含有する精油の使用によりその自然の形で施用できる。

0011

De Azavedoら、Euphytica 2003、134、247〜351頁は、ティー・アブソリュータに対する内因性ジンギベレンにより媒介される耐性の効果について記載している。

0012

Jucker, E. Progress in Drug Research、57巻中のPushkar, N.K.およびBalawant, S.J.(2001)「Alternative medicine:Herbal drugs and their critical appraisal」によると、ショウガ精油はアルファ-ジンギベレンを含有するが、7-エピジンギベレンを含有しない(表4、46頁)。

0013

Bleekerら、Phytochemistry 2011、72(1):68〜73頁は、7-エピジンギベレンおよびR-クルクメン(ともにソラヌム・ハブロカイテス(PI127826)から精製された)が、ベミシア・タバシのコナジラミに対する忌避剤として作用するが、ショウガ(Zingiber officinalis)油(ショウガ油)の立体異性体であるアルファ-ジンギベレンおよびS-クルクメンは作用しないことを開示している。バイオアッセイは、トマト立体異性体7-エピジンギベレンまたはその誘導体R-クルクメンを添加することにより、その近縁同胞よりもビー・タバシについての栽培トマトの誘引性を低くできた可能性があることを示した(要約)。

0014

Davidovich-Rikanatiら、The Plant Journal 2008、56(2):228〜238頁は、実熟成特異的トマトポリガラクツロナーゼプロモーター(PG)と結合させたレモンバジル(オシマムバシリカム・エル(Ocimum basilicum L.))のアルファ-ジンギベレンシンターゼを保有する構築物でのトマト植物形質転換について開示している。アルファ-ジンギベレンシンターゼの過剰発現は、トランスジェニックトマトによるアルファ-ジンギベレンの生成をもたらす。アルファ-ジンギベレンがソラヌム・ヒルスタム(Solanum hirsutum)における主な葉油セスキテルペンであり、この形質が、ビー・タバシに対する耐性と関連することがさらに記載されている。

0015

Iijimaら、Plant Physiology 2004、136(3):3724〜3736頁は、スィートバジルのアルファ-ジンギベレンシンターゼの単離および大腸菌(E. coli)における発現について開示している。

0016

EP 0 583 774
ES2341085
US 5591616
US 2002138879
WO95/06722
US 2010-0138954
US 5,693,507
EP 0 116 718
EP 0 270 822
PCT公開WO84/02913
公開欧州特許出願EP 0 242 246
EP 0 120 561
EP 0 120 515
EP 0 223 247
EP 0 270 356
WO85/01856
US 4,684,611
EP 0 067 553
US 4,407,956
US 4,536,475
WO0141558
WO0056897
US6031151
US6063985
US 5,447,858
US6455760
EP759085
EP309862
US5689042
US5164316
EP 0 342 926
US 5,641,876
WO070067
WO 97/48819
WO 96/06932
US6051753
EP426641
WO2009082208
US 5,254,799
US5034322
EP 0 242 236
WO 90/06999
US 5,635,618
公開PCT特許出願WO 00/26371
US 5,510,471
EP0 508 909
EP 0 507 698
EP506763B1
EP686191
US5527695
WO9737012
WO9500555
WO 2008/142318
US656302

先行技術

0017

Bruceら、2005、TrendsPlant Sci. 10:269〜74頁
KauffmanおよびKennedy、1989、J Chem Ecol 15、1919〜1930頁
Antonious、2001、J Environ Sci Health B 36、835〜848頁
Antoniousら、2005、J Environ Sci Health B 40:619〜631頁
AntoniousおよびKochhar(J Environm Science and Health B、2003、B38:489〜500頁)
Heinzら、1995、88:1494〜1502頁
Freitasら(Euphytica 2002、127:275〜287頁)
De Azavedoら、Euphytica 2003、134、247〜351頁
Jucker, E. Progress in Drug Research、57巻中のPushkar, N.K.およびBalawant, S.J.(2001)「Alternative medicine:Herbal drugs and their critical appraisal」
Bleekerら、Phytochemistry 2011、72(1):68〜73頁
Davidovich-Rikanatiら、The Plant Journal 2008、56(2):228〜238頁
Iijimaら、Plant Physiology 2004、136(3):3724〜3736頁
HenikoffおよびHenikoff、1992、PNAS 89、915〜919頁
BreedenおよびCoates、1994、Tetrahedron、50 (38)、11123〜11132頁
Sallaudら、Plant Cell、21(1)巻、301〜317頁、2009
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発明が解決しようとする課題

0018

植物害虫と闘うためのいくつかの方法が存在するが、例えばビー・タバシのような害虫に対する適度な防御に対する必要性がまだ存在する。

課題を解決するための手段

0019

本発明者らは、今回、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする遺伝子を、ソラヌム・ハブロカイテス(ShZIS)から同定した。

0020

よって、第1の態様において、本発明は、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む単離タンパク質を提供する。本発明は、a)配列番号2の核酸配列、b)配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする核酸配列、c)(a)または(b)の核酸配列と少なくとも92%同一であり、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列、d)少なくとも1つのアミノ酸置換欠失、挿入または付加された配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、配列番号1のアミノ酸配列からなるポリペプチドと機能的に等価である、ポリペプチドをコードする核酸配列、およびe)(a)、(b)または(c)の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列を含む群から選択される単離、合成または組換え核酸配列、このような核酸分子に作動可能に連結し、さらに場合によって3'非翻訳核酸分子に作動可能に連結した、植物細胞において場合によって活性であるプロモーターを含むキメラ遺伝子、ならびにこのようなキメラ遺伝子を含むベクターをさらに提供する。このようなベクターを含む宿主細胞も本発明に含まれる。

0021

本発明は、7-エピジンギベレンおよび/またはR-クルクメンを調製するための方法であって、a)宿主細胞を、本発明による核酸分子、キメラ遺伝子またはベクターで形質転換するステップと、b)前記宿主細胞を、7-エピジンギベレンの生成を可能とする条件下で培養するステップと、c)場合によって、ステップb)において生成された7-エピジンギベレンを単離するステップと、d)場合によって、前記7-エピジンギベレンを脱水素化してR-クルクメンを生成するステップとを含む方法も対象とする。

0022

別の態様では、本発明は、宿主細胞においてzFPPから7-エピジンギベレンを生成するための方法であって、a)前記宿主細胞に、配列番号6に示すzFPSまたは全長にわたって配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする第1核酸配列と、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む7-エピジンギベレンシンターゼをコードする第2核酸配列とを導入するステップと、b)形質転換された宿主細胞を、前記第1核酸配列および前記第2核酸配列の発現に適した条件で培養するステップと、c)場合によって、前記宿主細胞および/または培養培地が含有するzFPPおよび/または7-エピジンギベレンを回収するステップとを含む方法に関する。

0023

さらなる態様では、本発明は、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む、トランスジェニック植物、植物細胞、種子または実に関する。

0024

まだ別の態様では、本発明は、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む、ソラヌム・リコペルシカム植物、植物細胞、種子または実に関する。好ましくは、前記ソラヌム・リコペルシカム植物、植物細胞、種子または実は、Z,Z-ファルネシル2リン酸シンターゼ(本明細書において、「zFPs」または「Z,Z-FPs」ともいう)をコードする核酸配列をさらに含む。

0025

さらなる態様では、本発明は、非トランスジェニック対照植物と比較して害虫耐性が増強されたトランスジェニック植物を生成するための方法であって、(a)植物または植物細胞を、植物細胞において活性なプロモーターに作動可能に連結した、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸分子で形質転換するステップと、(b)植物を再生するステップとを含む方法を提供する。前記核酸分子は、前記植物のゲノムに組み込まれてよい。前記方法は、(c)再生された植物または自家受粉もしくは交雑によりそれから得られた植物を、1または複数の害虫に対する耐性についてスクリーニングし、1または複数の前記害虫に対する耐性が増強された植物を同定するステップをさらに含んでよい。プロモーターは、害虫誘導性プロモーターであってよい。植物は、ナス科に属してよい。植物は、ソラヌム属のものであってよい。

0026

ある実施形態では、方法は、植物または植物細胞を、植物細胞において活性なプロモーターに作動可能に連結した、配列番号6のアミノ酸配列または、好ましくは全長にわたって、配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸分子で形質転換するステップをさらに含む。

0027

さらなる態様では、本発明は、害虫耐性植物を作製するための、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸分子の使用に関する。

0028

最後の態様では、本発明は、ソラヌム・ハブロカイテスと、ソラヌム・ハブロカイテスと他家受精可能な(sexually compatible)ソラヌム型の種との間のゲノム多型を同定するための方法であって、配列番号1のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%の配列同一性を有するアミノ酸配列をコードする遺伝子の全部または一部を含む分子マーカーを用いてゲノム多型を検出して、前記種における対応する遺伝子の遺伝質浸透(introgression)を制御するステップを含む方法に関する。

0029

全般的な定義
用語「核酸分子」(または「核酸配列」)は、1本鎖もしくは2本鎖の形のDNAまたはRNA分子、特に本発明によるタンパク質をコードするDNAのことをいう。「単離核酸配列」は、それが単離された自然の環境にもはやない核酸配列、例えば細菌宿主細胞または植物の核もしくは色素体ゲノムにおける核酸配列のことをいう。

0030

用語「タンパク質」または「ポリペプチド」は交換可能に用いられ、特定の作用形態、サイズ、3次元構造または起源に言及しない、アミノ酸の鎖からなる分子のことをいう。「単離タンパク質」は、その自然の環境にもはやない、例えばin vitroまたは組換え細菌もしくは植物宿主細胞におけるタンパク質のことをいうために用いられる。

0031

用語「7-エピジンギベレンシンターゼ」または「7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質」は、本明細書で用いる場合、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質のことをいい、すなわち本発明のタンパク質は、Z,Z-ファルネシル2リン酸を7-エピジンギベレンに変換できる。

0032

7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(またはオルソログもしくは変異体のようなバリアントおよび断片)に関する「機能的」は、植物において7-エピジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子の発現レベル改変することにより、害虫耐性を与える能力のことをいう。

0033

用語「遺伝子」は、細胞においてRNA分子(例えばmRNA)に転写される、適切な調節領域(例えばプロモーター)に作動可能に連結した領域(転写領域)を含むDNA配列を意味する。遺伝子は、よって、プロモーター、例えば翻訳開始関与する配列を含む5'リーダー配列、(タンパク質)コード領域(cDNAまたはゲノムDNA)、イントロンおよび例えば転写終結部位を含む3'非翻訳配列のようないくつかの作動可能に連結された配列を含み得る。

0034

「キメラ遺伝子」(または組換え遺伝子)は、ある種において自然に通常見出されない任意の遺伝子、特に自然において互いに会合しない、核酸配列の1または複数の部分が存在する遺伝子のことをいう。例えば、プロモーターは、転写領域の一部もしくは全部とまたは別の調節領域と、自然において会合しない。用語「キメラ遺伝子」は、プロモーターまたは転写調節配列が、1もしくは複数のコード配列またはアンチセンス(センス鎖逆相補鎖)もしくは逆方向反復配列(センスおよびアンチセンス、それによりRNA転写産物が転写により2本鎖RNAを形成する)に作動可能に連結した発現構築物を含むと理解される。

0035

「3'UTR」または「3'非翻訳配列」(3'非翻訳領域または3'端とも頻繁に呼ばれる)は、遺伝子のコード配列の下流で見出される、例えば転写終結部位および(全てではないがほとんどの真核mRNAにおいて)ポリアデニル化シグナル(例えばAAUAAAまたはそのバリアント)を含む核酸配列のことをいう。転写の終結の後に、mRNA転写産物は、ポリアデニル化シグナルの下流で切断され、細胞質(ここで翻訳が起こる)へのmRNAの輸送に関与するポリ(A)テイルが付加されることがある。

0036

「遺伝子の発現」は、適当な調節領域、特にプロモーターに作動可能に連結したDNA領域が、生物学的に活性なRNA、すなわち生物学的に活性なタンパク質もしくはペプチド(もしくは活性ペプチド断片)に翻訳され得るRNA、またはそれ自体で(例えば転写後遺伝子サイレンシングまたはRNAiにおいて)活性なRNAに転写されるプロセスのことをいう。あるいくつかの実施形態における活性タンパク質は、構成的に活性なタンパク質のことをいう。コード配列は、好ましくはセンスの方向であり、所望の生物学的に活性なタンパク質もしくはペプチドまたは活性ペプチド断片をコードする。遺伝子サイレンシングアプローチでは、DNA配列は、好ましくは、アンチセンスの方向もしくはセンスおよびアンチセンスの方向で標的遺伝子の短い配列を含む、アンチセンスDNAまたは逆方向反復DNAの形で存在する。「異所性発現」は、遺伝子が通常発現されない組織における発現のことをいう。

0037

「転写調節配列」は、本明細書では、転写調節配列に作動可能に連結した(コード)配列の転写の速度を調節できる核酸配列と定義される。本明細書で定義される転写調節配列は、よって、転写の開始(プロモーターエレメント)、転写の維持および調節(例えばアテニュエータおよびエンハンサーを含む)のために必要な配列エレメントの全てを含む。ほとんどがコード配列の上流(5')の転写調節配列のことをいうが、コード配列の下流(3')で見出される調節配列もこの定義に包含される。

0038

本明細書で用いる場合、用語「プロモーター」は、1または複数の遺伝子の転写を制御するように機能し、遺伝子の転写開始部位の転写の方向に対して上流に位置し、DNA依存性RNAポリメラーゼ結合部位、転写開始部位、ならびにそれらに限定されないが転写因子結合部位リプレッサーおよびアクチベータタンパク質結合部位を含む任意の他のDNA配列、ならびにプロモーターからの転写の量を直接的もしくは間接的に調節するように作用することが当業者に知られている任意の他のヌクレオチドの配列の存在により構造的に同定される核酸断片のことをいう。「構成的」プロモーターは、ほとんどの組織においてほとんどの生理的および発生的条件下で活性なプロモーターである。「誘導性」プロモーターは、生理的(例えばある化合物を外的に加えることにより)または発生的に調節されるプロモーターである。「組織特異的」プロモーターは、特定の型の組織または細胞においてのみ活性である。「植物または植物細胞において活性なプロモーター」は、植物または植物細胞内で転写を駆動するプロモーターの全般的な能力のことをいう。これは、プロモーターの時空的な活性について何も意味しない。

0039

本明細書で用いる場合、用語「作動可能に連結した」は、機能的関係でのポリヌクレオチドエレメントの連結のことをいう。核酸は、別の核酸配列と機能的関係に置かれる場合に「作動可能に連結」している。例えば、プロモーターまたはむしろ転写調節配列は、コード配列の転写に影響するならば、コード配列に作動可能に連結している。作動可能に連結するとは、連結されたDNA配列が典型的に連続することを意味する。

0040

用語「標的ペプチド」は、タンパク質またはタンパク質断片を、色素体、好ましくは葉緑体ミトコンドリアのような細胞内オルガネラまたは細胞外空間もしくはアポプラスト(分泌シグナルペプチド)に向けさせるアミノ酸配列のことをいう。標的ペプチドをコードする核酸配列は、タンパク質もしくはタンパク質断片のアミノ末端(N末端)をコードする核酸配列と融合(インフレームで)させることができるか、または天然ターゲティングペプチドを置き換えるために用いることができる。

0041

核酸構築物」または「ベクター」は、本明細書では、組換えDNA技術の使用により得られる、外因性DNAを宿主細胞に送達するために用いられる人造の核酸分子を意味すると理解される。ベクター主鎖は、例えば、当技術分野において知られ、本明細書の他の場所で記載するようなバイナリーまたはスーパーバイナリーベクター(例えばUS 5591616、US 2002138879およびWO95/06722を参照されたい)、同時組み込みベクターまたはT-DNAベクターであってよい(キメラ遺伝子がその中に組み込まれているか、または適切な転写調節配列が既に存在するならば、所望の核酸配列(例えばコード配列、アンチセンスまたは逆方向反復配列)だけが転写調節配列の下流に組み込まれている)。ベクターは、通常、例えば、選択マーカーマルチクローニング部位など(以下を参照されたい)のような分子クローニングにおけるそれらの使用を容易にするさらなる遺伝子エレメントを含む。

0042

「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、与えられたヌクレオチド配列と実質的に同一であるヌクレオチド配列を同定するために用いることができる。ストリンジェントな条件は配列依存的であり、異なる状況において異なる。一般的に、ストリンジェントな条件は、規定されたイオン強度およびpHにて特定の配列についての熱的融点(Tm)より約5℃低くなるように選択される。Tmは、標的配列の50%が完全に一致するプローブとハイブリダイズする温度(規定されたイオン強度およびpHの下で)である。典型的に、塩濃度がpH 7にて約0.02モルであり、温度が少なくとも60℃であるストリンジェントな条件が選択される。塩濃度を減少させ、かつ/または温度を増加させることは、ストリンジェンシーを増加させる。RNA-DNAハイブリダイゼーション(例えば100ntのプローブを用いるノザンブロット)についてのストリンジェントな条件は、例えば、0.2×SSC中で63℃にて20分間の少なくとも1回の洗浄または等価な条件を含むものである。DNA-DNAハイブリダイゼーション(例えば100ntのプローブを用いるサザンブロット)のためのストリンジェントな条件は、例えば、0.2×SSC中で少なくとも50℃の温度、通常約55℃にて20分間の少なくとも1回の洗浄(通常2回)または等価な条件を含むものである。Sambrookら(1989)ならびにSambrookおよびRussell(2001)も参照されたい。

0043

「配列同一性」および「配列類似性」は、グローバルまたはローカルアラインメントアルゴリズムを用いて2つのペプチドまたは2つのヌクレオチド配列のアラインメントにより決定できる。配列は、よって、これらの配列が(例えばデフォルトパラメータを用いてGAPまたはBESTFITプログラムにより最適に整列させた場合に)少なくともある最小限のパーセンテージの配列同一性(以下で定義するように)を有する場合に、「実質的に同一」または「本質的に類似」であるということができる。GAPは、NeedlemanおよびWunschグローバルアラインメントアルゴリズムを用いて2つの配列をそれらの全長にわたって整列させ、一致の数を最大限にし、ギャップの数を最小限にする。一般的に、GAPデフォルトパラメータが用いられ、ギャップ創出ペナルティ=50(ヌクレオチド)/8(タンパク質)およびギャップ伸長ペナルティ=3(ヌクレオチド)/2(タンパク質)である。ヌクレオチドについて、用いられるデフォルトスコア行列はnwsgapdnaであり、タンパク質について、デフォルトスコア行列はBlosum62である(HenikoffおよびHenikoff、1992、PNAS 89、915〜919頁)。パーセンテージ配列同一性についての配列アラインメントおよびスコアは、GCG Wisconsinパッケージバージョン10.3(Accelrys Inc.、9685 Scranton Road、San Diego、CA 92121-3752 USAから入手可能)またはEmbossWinバージョン2.10.0(「needle」プログラムを用いる)のようなコンピュータプログラムを用いて決定できる。代わりに、パーセント類似性または同一性は、FASTA、BLASTなどのようなアルゴリズムを用いて、データベースに対して検索することにより決定できる。好ましくは、配列同一性は、配列の全長にわたる配列同一性のことをいう。

0044

「宿主細胞」または「組換え宿主細胞」または「形質転換細胞」は、少なくとも1の核酸分子(特に所望のタンパク質をコードするキメラ遺伝子または転写による標的遺伝子/遺伝子ファミリーサイレンシングのためのアンチセンスRNAもしくは逆方向反復RNA(もしくはヘアピンRNA)を生じる核酸配列を含む)が細胞に導入された結果として生じる新しい個別の細胞(または生物)のことをいう用語である。宿主細胞は、好ましくは、植物細胞または細菌細胞である。宿主細胞は、染色体外(エピソームの)複製分子として核酸構築物を含有できるか、またはより好ましくは、宿主細胞の核または色素体ゲノムに組み込まれたキメラ遺伝子を含む。本文を通して、用語「宿主」は、病原体侵入または感染できる宿主植物種のこともいうことがあるが、この場合は文脈から明確である。植物種は、病原体に関して「宿主」または「非宿主」の種として分類される。「非宿主」の種は、病害発生にとって最適条件下でも、病原体の全ての品種または株の病原体感染に対して完全に免疫性である。「宿主」の種も病原体の「宿主範囲」といわれ、ある品種(しかし全てではない)の病原体に対して免疫性である。

0045

用語「選択マーカー」は、当業者によく知られた用語であり、本明細書において、発現された場合に、選択マーカーを含有する1または複数の細胞を選択するために用いることができる任意の遺伝的実体について記載するために用いられる。選択マーカー遺伝子生成物は、例えば抗生物質耐性もしくはより好ましくは除草剤耐性、または表現型の形質(例えば色素形成の変化)もしくは栄養要求性のような別の選択可能な形質を与える。用語「レポーター」は、緑色蛍光タンパク質(GFP)、eGFP、ルシフェラーゼ、GUSなどのような可視マーカーのことをいうために主に用いられる。

0046

用語「(複数の)有害生物」および「有害生物」は、本明細書で用いる場合、「植物害虫」または「植物有害生物」または「害虫」または「植物有害生物種」のことをいう。このような植物害虫は、植物または植物部分の侵入により農作物および/または観賞用植物(宿主植物種)への侵入および損害を引き起こす昆虫種を含む。「侵入」は、領域(例えば野外または温室)におけるか、宿主植物の表面上もしくは宿主植物と接触し得る任意のものの上か、または土壌中の多数の有害生物の存在である。植物害虫は、吸汁害虫(以下を参照されたい)を含むが、アザミウマセミおよびヨコバイのようなその他の害虫も含む。用語「害虫」は、本明細書で用いる場合、ダニのような(例えばハダニなど)任意の草食性節足動物を含む。

0047

「吸汁害虫」は、(昆虫綱(Insecta)の半翅目(Hemiptera)の)腹類(Sternorrhyncha)亜目の植物有害生物、すなわちキジラミ、コナジラミ、アブラムシ、コナカイガラムシおよびカイガラムシを含む害虫を含み、食物源として植物の樹液を利用することという共通の特性を共有する。

0048

「アブラムシ」は、本明細書において、アフィス・ゴシッピ(Aphis gossypii)、エー・ファバエ(A. fabae)、エー・グリシンス(A. glycines)、エー・ネリイ(A. nerii)、エー・ナスツルティイ(A. nasturtii)、ミズス・ペルシカエ(Myzus persicae)、エムセラシ(M. cerasi)、エム・オルナツス(M. ornatus)、ナソノビア(Nasonovia)(例えばエヌ・リビスニン(N. ribisnign))、マクロシファム(Macrosiphum)、ブレビコリネ(Brevicoryne)などのようなアブラムシ科(Aphididae)の植物害虫を含む。

0049

「昆虫ベクター」は、ウイルス、細菌、マラリア原虫などを植物に運びかつ伝播できる昆虫である。

0050

「コナジラミ」または「(複数の)コナジラミ」は、ベミシア属の種、特にビー・タバシおよびビー・アルゲンティフォリイ(ビー・タバシの生物型Bとしても知られる)ならびに/またはトリアロイロデス属の種、特にティー・バポラリオラム(T. vaporariorum)(オンシツコナジラミ)およびティー・アブチノレア(T. abutinolea)(バンデッドウィングド(banded winged)コナジラミ)のことをいう。本明細書において、ビー・タバシの生物型QおよびBのような全ての生物型、ならびに卵、幼虫および成虫のような任意の発達段階を含む。

0051

本出願を通して、「7-エピジンギベレン」に言及する。これに関して、7-エピジンギベレンは、アルファ-ジンギベレンのジアステレオ異性体であることに注意することが重要である(BreedenおよびCoates、1994、Tetrahedron、50 (38)、11123〜11132頁)。これら2つの分子は、1つの水素および1つのメチル基立体化学構造が異なる:

0052

0053

空気に曝露されると、単離7-エピジンギベレンは、自発的にR-クルクメンに変換される。このことは、Bleekerら(Phytochemistry. 2011年1月;72(1):68〜73頁)により以前に観察された。

0054

「ナス科」は、本明細書において、ナス科に属する植物の属、種および変種のことをいう。これらは、ソラヌム属(リコペルシコン・エスクレンタムとして以前に知られていたソラヌム・リコペルシカムを含む)、ニコチアナ(Nicotiana)属、カプシカム(Capsicum)属、ペチュニア属などに属する種を含む。

0055

遺伝子またはタンパク質の「オルソログ」との用語は、本明細書において、該遺伝子またはタンパク質と同じ機能を有するが、遺伝子を保有する種が分岐した(すなわち遺伝子が種分化により共通の祖先から進化した)時点から配列が(通常)分岐した、別の種において見出される相同遺伝子またはタンパク質のことをいう。本発明のソラヌム・ハブロカイテスのジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子のオルソログは、よって、配列比較(例えば配列全体または特異的ドメインにわたるパーセンテージ配列同一性に基づく)および機能的分析の両方に基づいて、別の植物種において同定できる。

0056

用語「同種の」および「異種の」は、核酸またはアミノ酸配列とその宿主細胞または生物との間の、特にトランスジェニック生物に関する関係のことをいう。同種配列は、よって、宿主の種において自然に見出される(例えばトマト遺伝子で形質転換されたトマト植物)が、異種配列は宿主細胞において自然に見出されない(例えばジャガイモ植物由来の配列で形質転換されたトマト植物)。文脈により、用語「ホモログ」または「同種の」は、代わりに、共通の祖先の配列からの子孫である配列のことをいうことがある(例えばこれらはオルソログであってよい)。

0057

本明細書で用いる場合、用語「植物」は、植物細胞、植物組織もしくは器官、植物プロトプラスト、植物細胞組織培養物(ここから植物を再生できる)、植物カルス、植物細胞凝集塊および植物においてインタクトな植物細胞、または花粉胚珠、実(例えば採集されたトマト)、花、葉、種子、根、根端などのような植物の部分を含む。

0058

書類およびその特許請求の範囲では、動詞「含む」およびその活用形は、その非限定的な意味で用いられ、この語の後に続く項目が含まれるが、具体的に言及されていない項目は排除されないことを意味する。これは、より限定的な動詞「からなる」も包含する。さらに、不定詞「a」または「an」によりある要素に言及することは、文脈が1および1だけの要素が存在することを明確に要求しない限り、1より多い要素が存在する可能性を排除しない。不定冠詞「a」または「an」は、よって、「少なくとも1」を通常意味する。本明細書において「配列」に言及する場合、小単位(例えばアミノ酸)のある配列を有する実際の物理的分子のことを一般的にいうことがさらに理解される。

0059

発明の詳細な説明
タンパク質および核酸配列
本発明の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質は、GenBank登録ACJ38409.1のタンパク質と全長にわたって91%の配列同一性を有し(777アミノ酸のうち710が同一)、前記タンパク質は、ソラヌム・ハブロカイテスのサンタレンおよびベルガモテンシンターゼと表示される。前記タンパク質は、(+)-アルファ-サンタレン、(-)-エンド-アルファ-ベルガモテンおよび(+)-エンド-ベータ-ベルガモテンを生成することが知られている(Sallaudら、Plant Cell、21(1)巻、301〜317頁、2009およびUS 2010-0138954)。

0060

本発明の一実施形態では、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の核酸配列およびアミノ酸配列(オルソログを含む)、ならびに他のナス科のような他の植物種において7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質のオルソログを単離または同定するための方法が提供される。7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質ならびにその機能的断片およびバリアントは、本明細書で言及するように、Z,Z-ファルネシル2リン酸(「zFPP」)から開始して7-エピジンギベレンを生成できる。よって、このようなタンパク質ならびにその機能的断片およびバリアントは、7-エピジンギベレンシンターゼ活性を有する。

0061

一実施形態では、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質が提供される。「7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質」は、配列番号1に示すタンパク質、ならびにその断片およびバリアントを含む。7-エピジンギベレンシンターゼのバリアントは、例えば、配列番号1と全長にわたって少なくとも92%、92.5%、93%、93.5%、94%、94.5%、95%、95.5%、96%、96.5%、97%、97.5%、98%、98.5%、99%、99.5%以上、例えば100%のアミノ酸配列同一性を有するタンパク質を含む。アミノ酸配列同一性は、上で定義したようにNeedlemanおよびWunschアルゴリズムならびにGAPデフォルトパラメータを用いてペアワイズアラインメントにより決定される。バリアントは、7-エピジンギベレン活性を有し、1または複数のアミノ酸置換、欠失もしくは挿入により配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドから導かれたタンパク質も含む。好ましくは、このようなタンパク質は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上から約100、90、80、70、60、50、45、40、35、30、25、20、15までのアミノ酸置換、欠失または挿入を含む。例えば、そして限定することなく、以下のアミノ酸を置換してよい:R10、P22、V42、K60、S90、N159、F190、I200、V298、A304、I310、V498、M504、S609、I626、F646。例えば、そして限定することなく、以下の置換を導入してよい:R10Q、P22T、V42L、K60N、S90T、N159S、F190V、I200M、V298A、A304V、I310M、V498M、M504I、S609T、I626L、F646C。

0062

7-エピジンギベレンシンターゼのバリアントは、他の植物種(特にナス科の他の種)もしくは他の変種のような様々な供給源から得ることができるか、またはこれらは、de novo合成、突然変異誘発などにより作製できる。本発明による7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質は、よって、自然の供給源から単離できるか、化学合成によりde novo合成できるか(例えばApplied Biosystemsにより供給されるようなペプチド合成機を用いて)または7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質、断片もしくはバリアントをコードする核酸配列を発現することにより組換え宿主細胞により生成できる。バリアントおよび断片は、好ましくは機能的であり、すなわち7-エピジンギベレンシンターゼ活性を有する。本発明の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の前に以下に記載するようなターゲティング配列先行しない場合、本明細書で定義する配列番号1のアミノ酸配列またはそのバリアントを含む7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の前にはメチオニン残基が先行し、そのようなタンパク質をコードする核酸配列(例えば配列番号2に示す)の前には開始コドンが先行する。本発明の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の前にターゲティング配列が先行する場合、前記メチオニンは、ターゲティングペプチド内にコードされる。

0063

7-エピジンギベレンシンターゼバリアントは、塩基性(例えばArg、His、Lys)、酸性(例えばAsp、Glu)、非極性(例えばAla、Val、Trp、Leu、Ile、Pro、Met、Phe、Trp)または極性(例えばGly、Ser、Thr、Tyr、Cys、Asn、Gln)の範疇内の保存アミノ酸置換を含んでよい。さらに、非保存アミノ酸置換は、本発明の範囲内である。

0064

任意の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質、バリアントまたは断片の機能性は、様々な方法を用いて決定できる。例えば、植物細胞における一過的または安定的過剰発現を用いて、タンパク質が活性を有するか、すなわち植物体に害虫耐性の増強をもたらすかを試験できる。機能性は、好ましくは、ソラヌム・リコペルシカムにおいて試験される。よって、例えば一過的または安定的発現を用いて、害虫耐性が増強されるかを決定でき、このことが機能性を示す。

0065

7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の「断片」および7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質のバリアントの「断片」は、本明細書で記載する場合、100、150、200、300、400、500、600、700以上、例えば777の連続アミノ酸の断片を含む。好ましくは、このような断片は、植物組織において機能的であり、すなわち、これらは、植物細胞に導入した場合に、害虫耐性を与えるかまたは増強できる。

0066

別の実施形態では、cDNA、ゲノムDNAおよびRNA配列のような、上記のタンパク質、バリアントまたは断片のいずれかをコードする単離核酸配列が提供される。遺伝子コード縮重性により、様々な核酸配列が同じアミノ酸配列をコードできる。7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質またはそのバリアントをコードするいずれの核酸配列も、本明細書において「7-エピジンギベレンシンターゼコード配列」という。提供される核酸配列は、自然に存在する、人工または合成核酸配列を含む。7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードするあるそのような核酸配列を、配列番号2に示す。RNAに言及するがDNA配列として配列が示される場合、RNA分子の実際の塩基配列が、チミン(T)がウラシル(U)により置き換えられる相違を有して同一であると理解される。

0067

定義するようなストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列とハイブリダイズする核酸配列のような7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列のバリアントおよび断片も含まれる。7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列のバリアントは、配列番号2(全長にわたって)と少なくとも96.5%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%以上の配列同一性を有する核酸配列も含む。核酸ハイブリダイゼーション、PCR技術、in silico分析および核酸合成などのような多くの方法を用いて、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列のバリアントまたは断片を同定、合成または単離できることが明らかである。

0068

本発明の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする核酸配列、特にDNA配列は、発現ベクターに挿入して、以下に記載するように、大量の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質を生成できる。宿主での最適な発現のために、7-エピジンギベレンシンターゼをコードするDNA配列は、宿主(例えば植物)遺伝子において最も好ましいコドン使用に適合させることによりコドン最適化できる。宿主が植物である場合、コドン使用は、利用可能なコドン使用の表(例えばワタ、ダイズトウモロコシまたはコメでの発現に向けてより適合された)を用いて、対象の植物の属または種にとって天然の遺伝子に特に適合させることができる(BennetzenおよびHall、1982、J. Biol. Chem. 257、3026〜3031頁;Itakuraら、1977 Science 198、1056〜1063頁)。様々な植物種についてのコドン使用の表は、例えばIkemura(1993、「Plant Molecular Biology Labfax」、Croy編、Bios Scientific Publishers Ltd.)およびNakamuraら(2000、Nucl. AcidsRes. 28、292頁)ならびに主要なDNA配列データベース(例えばHeidelberg、GermanyのEMBL)により発表されている。したがって、合成DNA配列は、同じまたは実質的に同じタンパク質が生成されるように構築できる。宿主細胞にとって好ましいものにコドン使用を改変するためのいくつかの技術は、特許および科学文献において見出すことができる。コドン使用改変の厳密な方法は、本発明にとって重要でない。

0069

上記のDNA配列に対する小さな改変は、例えばPCRによる突然変異誘発により日常的に作製できる(Hoら、1989、Gene 77、51〜59頁、Whiteら、1989、Trendsin Genet. 5、185〜189頁)。

0070

7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の「断片」は、配列番号2または配列番号2のバリアントの少なくとも10、12、15、16、18、20、30、40、50、100、200、500、1000、1500、2000、2500以上の連続ヌクレオチドの断片を含む。短い断片は、例えば、PCRプライマーまたはハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。

0071

本発明の別の実施形態では、7-エピジンギベレンシンターゼをコードするDNAもしくはRNA配列を検出するためのPCRプライマーおよび/またはプローブならびにキットが提供される。試料から7-エピジンギベレンシンターゼをコードするDNAを増幅するための縮重または特異的PCRプライマー対は、当技術分野において知られるように(DieffenbachおよびDveksler (1995)PCRPrimer: A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory PressならびにMcPhersonら(2000) PCR-Basics: From Background to Bench、第1版、Springer Verlag、Germanyを参照されたい)、配列番号2(またはそのバリアント)に基づいて合成できる。例えば、配列番号2(または相補鎖)の9、10、11、12、13、14、15、16、18以上の連続ヌクレオチドの任意のひと続きプライマーまたはプローブとして用いてよい。同様に、配列番号2(またはそのバリアント)のDNA断片をハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。7-エピジンギベレンシンターゼをコードする配列の検出キットは、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする配列に特異的なプライマーおよび/または7-エピジンギベレンシンターゼをコードする配列に特異的なプローブと、試料中のジンギベレンシンターゼをコードするDNA配列に特異的なものを検出するために該プライマーまたはプローブを用いるための付随するプロトコールとを含んでよい。このような検出キットは、例えば、植物が本発明の特定の7-エピジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子(またはその一部)で形質転換されたかを決定するために用いることができる。遺伝子コードの縮重性のために、いくつかのアミノ酸コドンは、タンパク質のアミノ酸配列を変えることなく他のもので置き換えることができる。

0072

まだ別の実施形態では、ソラヌム・ハブロカイテスの7-エピジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子(配列番号2)のオルソログまたは対立遺伝子を同定して用いるための方法が提供される。方法は:
a)配列番号2と少なくとも96.5%の核酸同一性(または上で示すようにより高いパーセンテージ配列同一性)を有する核酸配列を得るかまたは同定するステップと、
b)a)の核酸配列を用いて、発現および/またはサイレンシングベクターを作製するステップと、
c)1または複数のb)のベクターを用いて植物または植物細胞(複数可)、好ましくは前記核酸が得られた植物種のものを形質転換するステップと、
d)形質転換された植物/植物組織の有害生物耐性の能力を分析して、植物体における遺伝子機能を決定もしくは検証し、かつ/または害虫耐性が増強されたトランスジェニック植物を作製するステップと、
e)場合によって、トランスジェニック植物の有害生物耐性を増強するこれらの対立遺伝子またはオルソログをさらなる使用のために選択するステップと
を含む。

0073

キメラ遺伝子、発現ベクター、宿主細胞および組換え生物
本発明の一実施形態では、上で記載するような7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(バリアントまたは断片を含む)をコードする核酸配列を用いて、キメラ遺伝子、ならびに宿主細胞へのキメラ遺伝子の移入および細胞のような宿主細胞、組織、器官もしくは形質転換細胞(複数可)から導かれる生物における7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(複数可)の生成のためのキメラ遺伝子を含むベクターを作製する。有利な実施形態では、7-エピジンギベレンシンターゼの生成は、7-エピジンギベレンの生成のために用いる。植物細胞における7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(またはタンパク質断片もしくはバリアント)の生成のためのベクターは、本明細書において「発現ベクター」という。

0074

7-エピジンギベレンシンターゼのようなポリペプチドの発現に適した宿主細胞は、原核酵母または高等真核細胞を含む。細菌、真菌、酵母および哺乳動物細胞宿主とともに用いるための適当なクローニングおよび発現ベクターは、例えば、Pouwelsら、Cloning vectors: A Laboratory Manual、Elsevier, N.Y.、(1985)に記載されている。無細胞翻訳系を採用して、本発明のタンパク質を、本明細書で開示する核酸配列に由来するRNAを用いて生成することもできる。ある実施形態では、前記宿主細胞は、ファルネシル2リン酸(「FPP」ともいう)を(過剰)生成する。適切な実施形態では、前記宿主細胞は、2Z,6Z-ファルネシル2リン酸(「Z,Z-ファルネシルピロリン酸」または「zFPP」ともいう)を生成または過剰生成する。当業者は、本発明の7-エピジンギベレンシンターゼの基質を過剰発現させて、7-エピジンギベレンを生成できる。

0075

適切な原核宿主細胞は、グラム陰性およびグラム陽性生物、例えば大腸菌または桿菌(Bacilli)を含む。別の適切な原核宿主細胞は、アグロバクテリウム(Agrobacterium)、特にアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)である。

0076

本発明のタンパク質は、例えばサッカロミセス(Saccharomyces)属(例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae))の酵母宿主細胞において発現することもできる。ピキア(Pichia)またはクリベロマイセス(Kluyveromyces)のような他の属の酵母も採用できる。

0077

代わりに、本発明のタンパク質は、植物細胞、真菌細胞昆虫細胞および哺乳動物、場合によって非ヒトの細胞を含む高等真核宿主細胞において発現してもよい。

0078

本発明の一実施形態は、本発明の核酸配列を含むように改変された非ヒト生物である。非ヒト生物および/または宿主細胞は、例えば、脂質およびウイルスベクターのような送達デバイスの使用、ネイキッドDNA、エレクトロポレーション化学的方法および粒子による遺伝子移入を含む遺伝子移入のための当技術分野において知られる任意の方法により改変してよい。有利な実施形態では、非ヒト生物は、植物である。

0079

単子葉植物または双子葉植物のような任意の植物が適切な宿主であり得るが、最も好ましくは、宿主植物はナス科に属する。例えば、植物は、ソラヌム属(リコペルシコンを含む)、ニコチアナ属、カプシカム属、ペチュニア属などに属する。以下の宿主の種を適切に用いることができる:タバコ(ニコチアナ種、例えばエヌ・ベンサミアナ(N. benthamiana)、エヌ・プラムバギニフォリア(N. plumbaginifolia)、エヌ・タバカム(N. tabacum)など)、野菜の種、例えばトマト(エル・エスクレンタム、別名ソラヌム・リコペルシカム)、例えばチェリートマト、変種セラシフォルメ(cerasiforme)またはカラントトマト、変種ピンピネリフォリウム(pimpinellifolium))またはツリートマト(エス・ベタセウム(S. betaceum)、別名シフォマンドラ・バタシー(Cyphomandra betaceae))、ジャガイモ(ソラヌム・ツベロサム(Solanum tuberosum))、ナス(ソラヌム・メロンゲナ(Solanum melongena))、ペピーノ(ソラヌム・ムリカタム(Solanum muricatum))、ココナ(ソラヌム・セシリフロラム(Solanum sessiliflorum))およびナランヒージャ(ソラヌム・キトエンス(Solanum quitoense))、トウガラシ(カプシカム・アニューム(Capsicum annuum)、カプシカム・フルテセンス(Capsicum frutescens)、カプシカム・バカタム(Capsicum baccatum))、観賞用の種(例えばペチュニアヒブリダ(Petunia hybrida)、ペチュニア・アキシラリエス(Patunia axillaries)、ピー・インテグリフォリア(P. integrifolia))、コーヒー(コフェア(Coffea))。

0080

代わりに、植物は、ウリ科(Cucurbitaceae)またはイネ科(Gramineae)のような任意の他の科に属してよい。適切な宿主植物は、例えばトウモロコシ(maize)/トウモロコシ(corn)(ゼア(Zea)種)、コムギ(トリチカム(Triticum)種)、オオムギ(例えばホルデウム・ブルガレ(Hordeum vulgare))、オーツ麦(例えばアベナサティバ(Avena sativa))、モロコシ(ソルグム・ビカラー(Sorghum bicolor))、ライ麦(セカレ・セレアレ(Secale cereale))、ダイズ(グリシン(Glycine)種、例えばジー・マックス(G. max))、ワタ(ゴシピウム(Gossypium)種、例えばジー・ヒルスタム(G. hirsutum)、ジー・バーバデンス(G. barbadense))、ブラシカ(Brassica)種(例えばビー・ナパス(B. napus)、ビー・ジャンシー(B. juncea)、ビー・オレラシー(B. oleracea)、ビー・ラパ(B. rapa)など)、ヒマワリ(ヘリアンサス・アヌス(Helianthus annus))、ベニバナヤムイモ、キャッサバ、アルファルファ(メディカゴ・サティバ(Medicago sativa))、コメ(オリザ(Oryza)種、例えばオー・サティバ・インディカ(O. sativa indica)栽培変種群またはジャポニカ栽培変種群)、フォーレージ草本パールミレット(ペンニセタム(Pennisetum)種、例えばピー・グラウカム(P. glaucum))、樹木の種(マツ属(Pinus)、ポプラモミオオバコなど)、、コーヒーノキ、アブラヤシココナツ、野菜の種、例えばエンドウズッキーニ、インゲン(例えばファセオラス(Phaseolus)種)、キュウリアーティチョークアスパラガスブロッコリーニンニク、リーク、レタスタマネギラディッシュカブラメキャベツニンジンカリフラワーチコリーセロリホウレンソウエンダイブウイキョウビート多肉果植物(ブドウモモスモモイチゴマンゴ、リンゴ、スモモ、チェリー、アプリコットバナナブラックベリーブルーベリーかんきつ類、キーウィイチジク、レモン、ライムツバイモモ、ラズベリースイカ、オレンジグレープフルーツなど)、観賞用の種(例えばバラ、ペチュニア、キクユリガーベラの種)、ハーブ(ミントパセリ、バジル、タイムなど)、木質の樹木(例えばポプラ属(Populus)、ヤナギ属(Salix)、コナラ属(Quercus)、ユーカリ属(Eucalyptus)の種)、繊維の種、例えば亜麻(リナム・ウシタチシマム(Linum usitatissimum))および大麻(カンナビス・サティバ(Cannabis sativa))またはアラビドプシスタリアナ(Arabidopsis thaliana)のようなモデル生物を含む。

0081

好ましい宿主は、「農作植物」または「栽培植物」、すなわちヒトが栽培および繁殖させる植物種である。農作植物は、食物もしくは飼料の目的(例えば野外農作物)のため、または観賞の目的(例えば挿穂のための花、芝生のための草本など)のために栽培できる。本明細書で定義する農作植物は、燃料油プラスチックポリマー医薬製品コルク、繊維(例えばワタ)などのような非食物生成物を採集するための植物も含む。

0082

7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする核酸配列を好ましくは安定的に宿主細胞のゲノムに導入するためのキメラ遺伝子およびベクターの構築は、通常、当技術分野において知られている。キメラ遺伝子を作製するために、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(またはそのバリアントもしくは断片)をコードする核酸配列を、宿主細胞における発現に適したプロモーター配列に、標準的な分子生物学の技術を用いて作動可能に連結する。7-エピジンギベレンシンターゼ核酸配列がベクター中に、プロモーター配列の下流に単純に挿入されるように、プロモーター配列はベクター内に既に存在していてよい。次いで、ベクターを用いて宿主細胞を形質転換し、キメラ遺伝子を核ゲノムまたは色素体、ミトコンドリアもしくは葉緑体のゲノムに挿入し、適切なプロモーターを用いてそこで発現させる(例えばMc Brideら、1995 Bio/Technology 13、362頁; US 5,693,507)。一実施形態では、キメラ遺伝子は、本発明による7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする核酸配列(場合によって3'非翻訳核酸配列が後に続く)に作動可能に連結した、植物細胞または微生物細胞(例えば細菌)での発現に適したプロモーターを含む。細菌は、続いて、植物形転換のために用いてもよい(アグロバクテリウム媒介植物形質転換)。

0083

機能的7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする7-エピジンギベレンシンターゼ核酸配列、好ましくは7-エピジンギベレンシンターゼキメラ遺伝子は、従来の様式で、植物単細胞の核ゲノムに安定的に挿入でき、このようにして形質転換された植物細胞を、従来の様式で用いて、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の存在によりある細胞内である時期に表現型が改変された形質転換植物を生成できる。この関係において、アグロバクテリウム・ツメファシエンスにおいて、ジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする核酸配列を含むT-DNAベクターを用いて植物細胞を形質転換し、その後、形質転換植物を、形質転換植物細胞から、例えばEP 0 116 718、EP 0 270 822、PCT公開WO84/02913および公開欧州特許出願EP 0 242 246ならびにGouldら(1991、Plant Physiol. 95、426〜434頁)に記載される手順を用いて再生できる。アグロバクテリウム媒介植物形質転換のためのT-DNAベクターの構築は、当技術分野において公知である。T-DNAベクターは、EP 0 120 561およびEP 0 120 515に記載されるようなバイナリーベクターまたはEP 0 116 718に記載されるようにアグロバクテリウムTi-プラスミド相同組換えにより組み込まれ得る同時組み込みベクターであってよい。

0084

好ましいT-DNAベクターは、それぞれ、T-DNA境界配列の間にまたは右の境界配列の左に少なくとも位置する、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列(例えば配列番号2をコードする)に作動可能に連結したプロモーターを含有する。境界配列は、Gielenら(1984、EMBO J 3、835〜845頁)に記載されている。もちろん、他の型のベクターを用い、直接遺伝子移入(例えばEP 0 223 247に記載されるとおり)、花粉媒介形質転換(例えばEP 0 270 356およびWO85/01856に記載されるとおり)、例えばUS 4,684,611に記載されるようなプロトプラスト形質転換、植物RNAウイルス媒介形質転換(例えばEP 0 067 553およびUS 4,407,956に記載されるとおり)、リポソーム媒介形質転換(例えばUS 4,536,475に記載されるとおり)などのような手順を用いて植物細胞を形質転換できる。トマトまたはタバコの形質転換について、An G.ら、1986、Plant Physiol. 81: 301〜305頁;Horsch R.B.ら、1988、Plant Molecular Biology Manual A5、Dordrecht、Netherlands、Kluwer Academic Publishers、1〜9頁;Koornneef M.ら、1986、Nevins D.J.およびR.A. Jones編、Tomato Biotechnology、New York, NY、USA、Alan R. Liss, Inc. 169〜178頁も参照されたい。ジャガイモ形質転換について、例えばShermanおよびBevan(1988、Plant Cell Rep. 7:13〜16頁)を参照されたい。

0085

同様に、形質転換細胞からの形質転換植物の選択および再生は、当技術分野において公知である。明らかに、異なる種および単一種の異なる変種または栽培変種についてでも、プロトコールを具体的に適合させて、高頻度形質転換体を再生する。

0086

核ゲノムの形質転換に加えて、色素体ゲノム、好ましくは葉緑体ゲノムの形質転換も本発明に含まれる。色素体ゲノム形質転換のある利点は、導入遺伝子(複数可)が広がる危険性を低減できることである。色素体ゲノム形質転換は、当技術分野において知られるとおりに行うことができ、例えばSidorov VAら、1999、Plant J.19:209〜216頁またはLutz KAら、2004、Plant J. 37(6):906〜13頁を参照されたい。

0087

得られた形質転換植物は、従来の植物繁殖スキームにおいて用いて、導入遺伝子を含有する形質転換植物をより多く生成できる。単一コピー形質転換体を、例えばサザンブロット分析またはPCRに基づく方法またはInvader(登録商標)技術アッセイ(Third Wave Technologies, Inc.)を用いて選択できる。代わりに、7-エピジンギベレンの量を、GC-MSのような分析方法を用いて決定してよい。形質転換細胞および植物は、キメラ遺伝子の存在により、形質転換されていないものから容易に区別できる。導入遺伝子の挿入部位を挟む植物DNAの配列も配列決定でき、このことにより、「事象特異的」検出方法を日常的な使用のために開発できる。例えばWO0141558を参照されたい(これは、例えば組み込まれた配列およびフランキング(ゲノム)配列に基づくエリート事象検出キット(例えばPCR検出キット)について記載している)。

0088

7-エピジンギベレンシンターゼ核酸配列は、挿入されたコード配列が植物細胞における発現を駆動できるプロモーターの下流(すなわち3')になり、かつ該プロモーターの制御下になるように植物細胞ゲノムに挿入できる。このことは、好ましくは、キメラ遺伝子を、植物細胞ゲノム、特に核または色素体(例えば葉緑体)ゲノムに挿入することにより達成される。

0089

7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の構成的生成は、細胞死誘導を導くことがあり、かつ/または収率を低下させることがある(例えばRizhskyおよびMittler、Plant Mol Biol、2001 46:313〜23頁を参照されたい)ので、一実施形態では、活性が誘導性であるプロモーターを用いることが好ましい。誘導性プロモーターの例は、Corderaら(1994、The Plant Journal 6、141頁)により記載されるMPIプロモーターのような、傷害(例えば昆虫または物理的傷害により引き起こされる)により誘導される傷害誘導性プロモーター、またはCOMPTIIプロモーター(WO0056897)、またはUS6031151に記載されるPR1プロモーターである。代わりに、プロモーターは、AoyamaおよびChua(1997、Plant Journal 11:605〜612頁)ならびにUS6063985により記載されるようにデキサメタゾン、またはテトラサイクリン(TOPFREEまたはTOP10プロモーター、Gatz、1997、Annu Rev Plant Physiol Plant Mol Biol. 48:89〜108頁およびLoveら、2000、Plant J. 21:579〜88頁を参照されたい)のような化学物質により誘導性であってよい。他の誘導性プロモーターは、例えば、US 5,447,858に記載される熱ショックプロモーターのように温度の変化により、嫌気性条件により(例えばトウモロコシADH1Sプロモーター)、光により(US6455760)、病原体により(例えばEP759085のgst1プロモーターまたはEP309862のvst1プロモーター)、または老化により(SAG12およびSAG13、US5689042を参照されたい)誘導性である。明らかに、利用可能な他の一連のプロモーターが存在する。

0090

一実施形態では、好ましくは、害虫誘導性プロモーターを用い、そのことにより、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(またはバリアントもしくは断片)が、植物組織が害虫の攻撃を受けた後にのみ生成されるようになる。特に、害虫の攻撃の後に迅速に上方制御される遺伝子のプロモーターが望ましい。特定の植物害虫により誘導性のプロモーターは、cDNA-AFLP(登録商標)のような既知の方法を用いて同定することもできる。

0091

好ましくは、プロモーターは、いくつかの害虫により誘導性であり、すなわち、これは、宿主植物の広域の害虫により誘導性である。それぞれの特定の宿主植物種について、異なるプロモーターが最も適切であり得る。例えば、トマトを宿主として用いる場合、好ましくは、プロモーターは、少なくとも1、しかし好ましくは1より多いトマト害虫により誘導される。特に、1または複数の害虫により誘導性のプロモーターが好ましい。

0092

植物害虫、害虫により引き起こされる病害の症状および害虫の生活環についての詳細な記載は、それぞれの植物種について見出すことができる。例えば、トマト害虫は、「Compendium of Tomato Diseases、Jones、Jones、StallおよびZitter編、ISBN 0-89054-120-5、APSPress (http:/www.shopapspress/org)に記載されている。

0093

代わりに、宿主植物は、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質が様々な害虫の攻撃の後に確実に生成されるようにするために、それぞれが異なる有害生物誘導性プロモーターの制御下にある様々な7-エピジンギベレンシンターゼ導入遺伝子を含んでよい。例えば、トマトの形質転換のために、1つのプロモーターはコナジラミにより誘導性であってよく、1つのプロモーターは、アブラムシにより誘導性であってよい。

0094

用語「誘導性」は、プロモーターが、誘導因子刺激物質非存在下で完全に不活性であることを必ずしも要求しない。低レベルの非特異的活性が存在してよい(これが植物の収率または品質重篤不利益をもたらさない限り)。誘導性は、よって、好ましくは、誘導因子との接触の後に下流のジンギベレンシンターゼコード領域の転写の増加をもたらすプロモーターの活性の増加のことをいう。

0095

別の実施形態では、単離株CM 1841(Gardnerら、1981、Nucleic AcidsResearch 9、2871〜2887頁)、CabbB-S(Franckら、1980、Cell 21、285〜294頁)およびCabbB-JI(HullおよびHowell、1987、Virology 86、482〜493頁)のカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の強い構成的35Sプロモーターもしくは増強された35Sプロモーター(「35Sプロモーター」);Odellら(1985、Nature 313、810〜812頁)またはUS5164316に記載される35Sプロモーター、ユビキチンファミリー由来のプロモーター(例えばChristensenら、1992、Plant Mol. Biol. 18、675〜689頁、EP 0 342 926のトウモロコシユビキチンプロモーター、Cornejoら、1993、Plant Mol. Biol. 23、567〜581頁も参照されたい)、gos2プロモーター(de Paterら、1992 Plant J. 2、834〜844頁)、emuプロモーター(Lastら、1990、Theor. Appl. Genet. 81、581〜588頁)、Anら(1996、Plant J. 10、107頁)により記載されるプロモーターのようなアラビドプシスアクチンプロモーター、Zhangら(1991、The Plant Cell 3、1155〜1165頁)に記載されるプロモーターおよびUS 5,641,876に記載されるプロモーターまたはWO070067に記載されるコメアクチン2プロモーターのようなコメアクチンプロモーター;キャッサバ葉脈モザイクウイルスのプロモーター(WO 97/48819、Verdaguerら、1998、Plant Mol. Biol. 37、1055〜1067頁)、サブタニアクローバ萎縮ウイルス由来のpPLEXシリーズのプロモーター(WO 96/06932、特にS7プロモーター)、アルコールデヒドロゲナーゼプロモーター、例えばpAdhlS(GenBank受託番号X04049、X00581)ならびにTR1'プロモーターおよびTR2'プロモーター(それぞれ「TR1'プロモーター」および「TR2'プロモーター」)(それぞれT-DNAの1'および2'遺伝子の発現を駆動する)(Veltenら、1984、EMBO J 3、2723〜2730頁)、US6051753およびEP426641に記載されるゴマハグサモザイクウイルスプロモーター、アラビドプシス由来のPh4a748プロモーター(PMB 8:179〜191頁)のようなヒストン遺伝子プロモーターなどのような構成的プロモーターを用いてよい。

0096

代わりに、構成的でないが、植物の1または複数の組織または器官に特異的である(発生により調節されるプロモーターを含んで組織嗜好性/組織特異的、例えば葉嗜好性、表皮嗜好性、根嗜好性、花嗜好性、例えば絨緞もしくは嗜好性、種子嗜好性、嗜好性など)プロモーター、またはWO2009082208に開示されるMTS1およびMSK1のような毛状突起特異的プロモーターを利用でき、このことにより、7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子は、特定の組織(複数可)もしくは器官(複数可)の細胞においてのみかつ/またはある発生段階中にのみ発現される。例えば、7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子(複数可)は、コード配列を、植物自体またはUS 5,254,799に開示されるエンドウもしくはUS5034322に開示されるアラビドプシスのような別の植物のリブロース-1,5-2リン酸カルボキシラーゼ小サブユニット遺伝子のプロモーターのような光誘導性プロモーターの制御下に置くことにより、植物の葉において選択的に発現できる。

0097

一実施形態では、本発明により提供される、ソラヌム・ハブロカイテス(野生トマト種)の7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子のプロモーターを用いる。例えば、エス・ハブロカイテスの7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子のプロモーターは、単離して、配列番号1のジンギベレンシンターゼタンパク質をコードするコード領域に作動可能に連結させることができる。7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子プロモーター(配列番号2の上流転写調節領域)は、TAIL-PCR(Liuら、1995、Genomics 25(3):674〜81頁;Liuら、2005、MethodsMol Biol. 286:341〜8頁)、リンカー-PCRまたは逆方向PCR(IPCR)のような既知の方法を用いてエス・ハブロカイテス植物から単離できる。

0098

7-エピジンギベレンシンターゼコード配列は、好ましくは、コード配列が適切な3'端非翻訳領域(「3'端」または3'UTR)の上流(すなわち5')になるように植物ゲノムに挿入される。適切な3'端は、CaMV 35S遺伝子(「3' 35S」)、ノパリンシンターゼ遺伝子(「3' nos」)(Depickerら、1982 J. Molec. Appl. Genetics 1、561〜573頁)、オクトピンシンターゼ遺伝子(「3'ocs」)(Gielenら、1984、EMBO J 3、835〜845頁)およびT-DNA遺伝子7(「3'遺伝子7」)(VeltenおよびSchell、1985、Nucleic AcidsResearch 13、6981〜6998頁)のもの(これらは、形質転換植物細胞において3'-非翻訳DNA配列として作用する)などを含む。一実施形態では、ソラヌム・ハブロカイテス(野生トマト種)のトマト7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子の3'UTRを用いる。アグロバクテリウムへのT-DNAベクターの導入は、エレクトロポレーションまたは三親交配のような既知の方法を用いて行うことができる。

0099

7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列は、場合によって、植物ゲノム中にハイブリッド遺伝子配列として挿入でき、そのことにより7-エピジンギベレンシンターゼ配列がインフレームで(US 5,254,799;Vaeckら、1987、Nature 328、33〜37頁)、例えばカナマイシン耐性をコードするneo(またはnptII)遺伝子(EP 0 242 236)のような選択または評価マーカーをコードする遺伝子に連結して、検出が容易な融合タンパク質を植物が発現する。代わりに、7-エピジンギベレンをコードする核酸配列には、同時形質転換により、選択もしくは評価マーカーをコードする遺伝子を導入できるか、または2つの遺伝子が単一T-DNA上に存在できる。

0100

7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質(またはバリアントもしくは断片)をコードする7-エピジンギベレンシンターゼ核酸配列の全部または一部は、細菌(例えば大腸菌、シュードモナス(Pseudomonas)、アグロバクテリウム、バチルス(Bacillus)など)、真菌もしくは藻類のような微生物または昆虫を形質転換するため、あるいは組換えウイルスを作製するために用いることもできる。適切なクローニング輸送手段に組み込まれた本発明の7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の全部または一部を用いる細菌の形質転換は、好ましくは、Maillonら(1989、FEMS Microbiol. Letters 60、205〜210頁)およびWO 90/06999に記載される従来のエレクトロポレーション技術を用いて、従来の様式で行うことができる。原核宿主細胞での発現のために、核酸配列のコドン使用をしかるべく最適化してよい(上で植物について記載した通り)。イントロン配列は除去すべきであり、最適発現のための他の適合を、知られるようにして行ってよい。

0101

7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列のDNA配列は、上記のように、遺伝子部分に存在する可能性のある阻害性DNA配列を改変するために、かつ/またはコドン使用に変更を導入することにより、例えばコドン使用を植物、好ましくは具体的な関連する植物の属が最も好むものに適合させることにより翻訳に中立な様式でさらに変更できる。

0102

本発明の一実施形態によると、7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質は、色素体、好ましくは葉緑体、ミトコンドリアのような細胞内オルガネラを標的にするか、または細胞から分泌されて、潜在的にタンパク質安定性および/または発現を最適化する。同様に、タンパク質は、液胞を標的にしてよい。色素体を標的にすることは、特に魅力的である。なぜなら、サイトゾルにおけるセスキテルペンの過剰発現は、細胞にとって通常毒性であるが、色素体におけるセスキテルペンの過剰発現はこの問題に苦しまないからである。この目的のために、本発明の一実施形態では、本発明のキメラ遺伝子は、本発明の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質コード領域と連結されたシグナルまたは標的ペプチドをコードするコード領域を含む。シグナルまたは標的ペプチドは、例えば、前記7-エピジンギベレンシンターゼの自然の色素体ターゲティングペプチド、例えば配列番号3に示すアミノ酸配列(配列番号4の核酸配列によりコードされる)であってよい。本発明のタンパク質に含まれる他の好ましいペプチドは、葉緑体もしくは他の色素体をターゲティングするための輸送ペプチド、特にその遺伝子生成物が色素体を標的にする植物遺伝子重複輸送ペプチド領域、Capelladesら(US 5,635,618)の最適化された輸送ペプチド、ホウレンソウのフェレドキシン-NADP+酸化還元酵素の輸送ペプチド(Oelmullerら、1993、Mol. Gen. Genet. 237、261〜272頁)、Wongら(1992、Plant Molec. Biol. 20、81〜93頁)に記載される輸送ペプチドおよび公開PCT特許出願WO 00/26371におけるターゲティングペプチドである。ジャガイモプロテイナーゼ阻害剤IIの分泌シグナル(Keilら、1986、Nucl. AcidsRes. 14、5641〜5650頁)、コメのアルファ-アミラーゼ3遺伝子の分泌シグナル(Sutliffら、1991、Plant Molec. Biol. 16、579〜591頁)およびタバコPR1タンパク質の分泌シグナル(Cornelissenら、1986、EMBO J. 5、37〜40頁)のような、ペプチドと連結されたタンパク質の細胞の外側での分泌をシグナル伝達するペプチドも好ましい。本発明による特に有用なシグナルペプチドは、葉緑体輸送ペプチド(例えばVan Den Broeckら、1985、Nature 313、358頁)またはUS 5,510,471およびUS 5,635,618の葉緑体へのタンパク質の輸送を引き起こす最適化された葉緑体輸送ペプチド、分泌シグナルペプチドまたはタンパク質を他の色素体、ミトコンドリア、ERもしくは別のオルガネラに向けさせるペプチドを含む。細胞内オルガネラのターゲティングまたは植物細胞もしくは細胞壁の外側への分泌のためのシグナル配列は、自然に標的または分泌されるタンパク質、好ましくはKlosgenら(1989、Mol. Gen. Genet. 217、155〜161頁)、KlosgenおよびWeil(1991、Mol. Gen. Genet. 225、297〜304頁)、NeuhausおよびRogers(1998、Plant Mol. Biol. 38、127〜144頁)、Bihら(1999、J. Biol. Chem. 274、22884〜22894頁)、Morrisら(1999、Biochem. Biophys. Res. Commun. 255、328〜333頁)、Hesseら(1989、EMBO J. 8、2453〜2461頁)、Tavladorakiら(1998、FEBSLett. 426、62〜66頁)、Terashimaら(1999、Appl. Microbiol. Biotechnol. 52、516〜523頁)、Parkら(1997、J.Biol. Chem. 272、6876〜6881頁)、Shcherbanら(1995、Proc. Natl. Acad. Sci USA 92、9245〜9249頁)に記載されるもので見出される。

0103

形質転換宿主細胞の外側への7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の分泌を可能にするために、適当な分泌シグナルペプチドを7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質のアミノ末端(N末端)に融合させてよい。推定シグナルペプチドは、シグナルペプチド検索プログラム(SignalP V3.0)(Von Heijne、Gunnar、1986およびNielsenら、1996)のようなプログラムを用いてコンピュータに基づく分析を用いて検出できる。

0104

一実施形態では、いくつかの7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列を、好ましくは異なるプロモーターの制御下で単一宿主において同時発現させる。代わりに、いくつかの7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質をコードする核酸配列は、単一形質転換ベクター上に存在するか、または別々のベクターを用いて同時に同時形質転換し、両方のキメラ遺伝子を含む形質転換体を選択できる。同様に、1または複数の7-エピジンギベレンシンターゼをコードする遺伝子は、例えば害虫耐性を増強する他のタンパク質などをコードする他のキメラ遺伝子と一緒に単一植物において発現できる。

0105

異なるタンパク質が同じ植物において発現できるか、またはそれぞれが単一植物において発現でき、次いで、同じ植物において、単一植物を互いに交雑させることにより組み合わせることができることが理解される。例えば、ハイブリッド種子生成では、それぞれの親の植物は、単一タンパク質を発現できる。親の植物を交雑させてハイブリッドを生成することにより、両方のタンパク質がハイブリッド植物において組み合わされる。

0106

好ましくは、選択の目的と雑草制御選択肢のために、本発明のトランスジェニック植物は、広域除草剤、例えば活性成分としてのアンモニウムグルフォシネート(例えばLiberty(登録商標)またはBASTA;耐性は、PATまたはbar遺伝子により与えられる;EP 0 242 236およびEP 0 242 246を参照されたい)またはグリホサート(例えばRoundUp(登録商標);耐性は、EPSPS遺伝子により与えられる、例えばEP0 508 909およびEP 0 507 698を参照されたい)に基づく除草剤のような除草剤に対する耐性を与えるタンパク質をコードするDNAでも形質転換される。除草剤耐性遺伝子(または所望の表現型を与える他の遺伝子)を選択マーカーとして用いることは、抗生物質耐性遺伝子の導入を回避できるという利点をさらに有する。

0107

代わりに、抗生物質耐性遺伝子のような他の選択マーカー遺伝子を用いてよい。形質転換宿主植物中に抗生物質耐性遺伝子を保持することは通常許容されないので、これらの遺伝子は、形質転換体の選択の後に再び除去できる。導入遺伝子の除去のために異なる技術が存在する。除去を達成するためのある方法は、キメラ遺伝子をlox部位で挟み、選択の後に、形質転換植物をCREリコンビナーゼ発現植物と交雑させることによる(例えばEP506763B1を参照されたい)。部位特異的組換えは、マーカー遺伝子切り出しをもたらす。別の部位特異的組換え系は、EP686191およびUS5527695に記載されるFLP/FRT系である。CRE/LOXおよびFLP/FRTのような部位特異的組換え系は、遺伝子を積み重ねる目的のために用いてもよい。さらに、一成分切り出し系が記載されており、例えばWO9737012またはWO9500555を参照されたい。

0108

本発明は、7-エピジンギベレンシンターゼを調製するための方法であって、本発明による少なくとも1つの核酸分子を含む宿主細胞を、前記7-エピジンギベレンシンターゼの生成を可能とする条件下で培養するステップを含む方法を包含する。

0109

本発明は、7-エピジンギベレンおよび/またはR-クルクメンを調製するための方法であって、a)宿主細胞を、本発明の核酸分子、キメラ遺伝子またはベクターで形質転換するステップと、b)前記宿主細胞を、7-エピジンギベレンの生成を可能とする条件下で培養するステップと、c)場合によって、ステップb)において生成された7-エピジンギベレンを単離するステップと、d)場合によって、7-エピジンギベレンを脱水素化してR-クルクメンを生成するステップとを含む方法も提供する。当業者は、7-エピジンギベレンの生成を可能とする条件を日常的に選択できる。宿主細胞は、Z,Z-ファルネシル2リン酸(zFPP)、すなわち本発明の7-エピジンギベレンシンターゼの基質を生成または過剰発現するように代謝的に工学的操作され、7-エピジンギベレンを生成できる。当業者は、本発明の7-エピジンギベレンシンターゼの基質の過剰発現を達成して、7-エピジンギベレンを生成できる。同様に、当業者は、揮発性物質の単離のための日常的な方法を用いて、生成された7-エピジンギベレンを単離できる。

0110

空気に曝露されると、単離7-エピジンギベレンは自発的にR-クルクメンに変換される。このことは、Bleekerら(Phytochemistry. 2011年1月;72(1):68〜73頁)により以前に観察された。さらに、同じ著者らは、例えば7-エピジンギベレンの制御された脱水素化による変換が、純粋なR-クルクメンをもたらしたことを示している。当業者は、R-クルクメンへの7-エピジンギベレンの変換を可能とする条件を選択できる。

0111

本発明の7-エピジンギベレンシンターゼの基質であるzFPPは、当技術分野において知られる任意の手段により生成または過剰生成できる。例えば、これは、選択した宿主細胞において自然に生成されることがある。代わりに、Z,Z-ファルネシル2リン酸シンターゼ(以下、「zFPS」ともいう)をコードする核酸配列を宿主細胞に導入して、前記宿主細胞におけるzFPPの発現を達成してよい。好ましくは、このような宿主細胞は、イソペンテニル2リン酸(「IPP」)およびジメチルアリル2リン酸(「DMAPP」)の供給源を含む。

0112

ソラヌム・ハブロカイテスに由来するZ,Z-FPS(「zFPS」)活性を有する単離または組換えタンパク質は、WO 2008/142318(本明細書に参照により組み込まれている)に記載され、GenBank受託番号ACJ38408.1でさらに見出すことができる。本発明の関係において用いる場合、用語「Z,Z-ファルネシル2リン酸シンターゼ」または「zFPS」は、配列番号6に示すアミノ酸配列を有するタンパク質、または配列番号6のアミノ酸配列と、、好ましくは全長にわたって、少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有するそのバリアントのことをいう。

0113

本発明は、よって、宿主細胞においてzFPPから7-エピジンギベレンを生成するための方法であって:
a)前記宿主細胞に、本明細書で記載するzFPSをコードする第1核酸配列と、本発明の7-エピジンギベレンシンターゼをコードする第2核酸配列とを導入するステップと、
b)形質転換された細胞を、前記第1核酸配列および前記第2核酸配列の発現に適した条件で培養するステップと、
c)場合によって、前記細胞および/または培養培地が含有するzFPPおよび/または7-エピジンギベレンを回収するステップと
を含む方法にも関する。

0114

第1核酸配列および第2核酸配列は、単一ベクター中に存在してよいか、または別々のベクターに存在してよい。

0115

形質転換植物細胞/植物/種子ならびに本発明による核酸配列およびタンパク質の使用
以下の部分では、増強された害虫耐性表現型を有するトランスジェニック植物細胞、植物、植物種子などおよびその任意の誘導体/子孫を作製するための、本発明による7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の使用について記載する。

0116

害虫耐性が増強されたトランスジェニック植物は、植物宿主細胞を、少なくとも1の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質を、上記のように適切なプロモーターの制御下にコードする核酸配列で形質転換し、前記細胞からトランスジェニック植物を再生することにより作製できる。

0117

好ましいプロモーターは、上記のように害虫誘導性のプロモーターである。

0118

好ましくは、本発明のトランスジェニック植物は、特に1または複数の害虫に対する害虫耐性が増強されている。よって、例えばトランスジェニックトマトまたはジャガイモ植物は、上で列挙した昆虫種の少なくとも1または複数に対する耐性が増強されている。

0119

「害虫耐性」または「害虫耐性の増加/増強」は、本明細書において、1または複数の植物害虫の攻撃に対して耐える本発明のヌクレオチド配列を保有する植物の能力が増強されている(本発明のヌクレオチド配列を保有しない野生型または対照植物と比較して)ことをいい、言い換えると、これは、本発明のヌクレオチド配列を保有しない(または空のベクターで形質転換された)植物対照と比較して、本発明のヌクレオチド配列を保有する植物における病害症状の著しい低減のことをいう。害虫耐性または害虫耐性の増強は、様々な方法を用いて決定できる。頻繁に、病害症状は、害虫の侵入または害虫との接触の後の1または複数の時点にて病害症状を査定することにより視覚的に(バイオアッセイでまたは野外で)評価される。代わりの方法は、害虫を検出して場合によって定量する方法を含む。(トランスジェニック)植物は、よって、組織の中/上で検出される害虫の量または数が対照と比較して著しく少ないならば、または害虫の広がりが対照よりも著しく遅いならば、害虫耐性が増強されているということができる。最終的に、等価な害虫圧の下(好ましくは野外)で成長させた場合に、対照と比較して、本発明の核酸配列を保有する植物の平均収率の著しい増加(例えば少なくとも1%、2%、5%、10%以上)は、害虫耐性の増強の間接的な尺度を提供する。

0120

よって、本発明の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質を発現する、本発明のヌクレオチド配列を保有する複数の植物、例えばトランスジェニック植物は、本発明のヌクレオチド配列を保有しない植物と比較して病害症状が著しく低減されるならば、害虫耐性が増強されている。明らかに、著しい差が存在するかを決定するために統計分析が要求される。好ましくは、1または複数の病害症状は、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列を保有する植物において、対照植物よりも、平均で、少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%または100%も低いことがある。病害アッセイは、全ての宿主-害虫の組み合わせについて異なるので、具体的なプロトコールは示すことができないが、当業者は、本発明のヌクレオチド配列を保有する植物において、1または複数の害虫に対する病害耐性が著しく増強されているかをどのように決定するかを理解している。それぞれの植物-有害生物の組み合わせについて当技術分野において知られるバイオアッセイを用いて、適切な対照に対してトランスジェニック植物の耐性を比較できる。

0121

一般的に、害虫に対する耐性(毒性および/または忌避性)における配列番号1のアミノ酸配列によりコードされるタンパク質により生成される7-エピジンギベレンの役割は、選択および非選択実験を用いることにより決定される。特に、選択試験が行われる。選択試験において、異なる生命段階(例えば幼虫または成虫)に、7-エピジンギベレンを生成する(トランスジェニック)植物(配列番号1のアミノ酸配列をコードする核酸配列の発現により)か、非トランスジェニック(または空のベクター)植物を選択させる。この試験は、配列番号1のタンパク質により生成される7-エピジンギベレンの忌避活性を決定する。

0122

非選択試験を行って、配列番号1のアミノ酸配列をコードする核酸配列の発現により生成される7-エピジンギベレンの毒性効果を決定することもできる。これらの実験では、害虫種に、7-エピジンギベレンを生成する(トランスジェニック)植物(配列番号1のアミノ酸配列をコードする核酸配列の発現により)と非トランスジェニック(または空のベクター)植物を強制的に摂食させる。その後、昆虫の性能(例えば成長、発達または健全さ)を毒性の尺度として決定する。

0123

いくつかの7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質を、好ましくは異なる有害生物誘導性プロモーターのような異なるプロモーターの制御下で発現するトランスジェニック植物を作製することも一実施形態である。

0124

病害耐性表現型は、適切な量の7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質を適切な時間および場所にて発現させることにより、微調整できる。このような微調整は、具体的な宿主-有害生物の組み合わせについて最も適当なプロモーターを決定することにより、そして所望の発現レベルを示すトランスジェニック「事象」を選択することによっても行うことができる。低すぎるレベルの7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質または害虫攻撃の後の遅すぎる7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質生成の誘導は、病害耐性レベルを増強するために不十分なことがある。一方、高すぎるタンパク質レベルまたは害虫攻撃がない時間および場所での発現は、農業経済学的に望ましくない表現型と収率不利益をもたらし得る。しかし、当業者は、病害耐性が増強されているが、同時に農業経済学的に許容できる植物を容易に作製できる。

0125

所望のレベルの7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質を発現する本発明のヌクレオチド配列を保有する植物は、例えばコピー数(サザンブロット分析)、mRNA転写産物レベルを分析することにより、様々な組織における7-エピジンギベレンシンターゼタンパク質の存在およびレベルを分析することにより(例えばSDS-PAGE、ELISAアッセイなど)、またはGC-MSのような分析方法を用いて7-エピジンギベレンの量を決定することにより選択される。規制の理由から、好ましくは単一コピー形質転換体を選択し、キメラ遺伝子の挿入部位を挟む配列を分析し、好ましくは「事象」を特徴付けるように配列決定する。7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列を発現する高度または中程度のトランスジェニック事象を、安定な7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列導入遺伝子を有する高性能エリート事象が得られるまで、さらなる交雑/戻し交雑/自家受粉のために選択する。

0126

本発明による1または複数の7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子を発現する形質転換体は、病害耐性を与えるかまたは他の生物および/もしくは非生物ストレスに対する耐容性を与える他の遺伝子のような他の導入遺伝子を含んでもよい。「積み重ねられた」導入遺伝子を有するこのような植物を得るために、他の導入遺伝子を、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の形質転換体に遺伝質浸透させるか、または7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の形質転換体を、後で、1もしくは複数の他の遺伝子で形質転換するか、または代わりに、いくつかのキメラ遺伝子を用いて、植物系統もしくは変種を形質転換できる。例えば、いくつかのキメラ遺伝子が単一ベクター上に存在するか、または同時形質転換される異なるベクター上に存在してよい。

0127

一実施形態では、以下の遺伝子を、本発明による1または複数の7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子と組み合わせる:既知の病害耐性遺伝子、特に病原体に対する耐性を増強する遺伝子、ウイルス耐性遺伝子、非生物ストレス耐性遺伝子(例えば干ばつ耐容性、塩耐容性、熱または寒冷耐容性など)、除草剤耐性遺伝子など。よって、その積み重ねられた形質転換体は、さらにより広い生物および/または非生物ストレス耐容性から、病原体耐性、線虫耐性、塩分、寒冷ストレス熱ストレス水ストレスなどまでを有することができる。また、7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列のサイレンシングアプローチは、単一植物において7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の発現アプローチと組み合わせてよい。例えば、根または塊茎における7-エピジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列の過剰発現は、土壌有害生物に対する根または塊茎の耐性を与えるかまたは増強できる。

0128

7-エピジンギベレンシンターゼ遺伝子を、あるレベルの害虫耐性を既に有する植物繁殖系統に導入または遺伝質浸透することもできる。野外での持続的な害虫耐性のために、植物においていくつかの病害耐性機構を積み重ねることが望ましいことがあり、好ましくはそのことにより、耐性の供給源が、異なる分子機構を根底に有する。

0129

上記の任意の形質転換植物の植物、種子、細胞、組織および子孫(例えばF1ハイブリッド、F2種子/植物など)は全て、本明細書に包含され、例えば鋳型としてトータルゲノムDNAを用い、ジンギベレンシンターゼをコードする核酸配列に特異的なPCRプライマー対を用いるPCR分析により、DNA中の導入遺伝子の存在により同定できる。また、「事象特異的」PCR診断法を開発でき、ここでは、PCRプライマーは、挿入キメラ遺伝子を挟む植物DNAに基づく。US6563026を参照されたい。同様に、トランスジェニック植物またはそれから導かれる任意の植物、種子、組織もしくは細胞を同定する事象特異的AFLPフィンガープリントまたはRFLPフィンガープリントを開発してよい。

0130

本発明によるトランスジェニック植物は、好ましくは、収率低減、病害に対する感受性の増強または望ましくない構造変化(萎縮、奇形)などのような望ましくない表現型を示さず、もしそのような表現型が初代形質転換体で見られるならば、これらは、通常の繁殖および選択法(交雑/戻し交雑/自家受粉など)により除去できることが理解される。本明細書で記載する任意のトランスジェニック植物は、導入遺伝子についてホモ接合性またはヘテロ接合性であってよい。

0131

本発明は、配列番号1のアミノ酸配列または全長にわたって配列番号1のアミノ酸配列と少なくとも92%のアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む、ソラヌム・リコペルシカムまたはリコペルシコン・エスクレンタム植物、植物細胞、種子または実にも関する。野生型ソラヌム・リコペルシカムは、検出可能な量の7-エピジンギベレンを生成しない。本発明のヌクレオチド配列を用いて、害虫耐性が増強されたトランスジェニックもしくは非トランスジェニックソラヌム・リコペルシカム植物、植物細胞、種子または実を調製できる。好ましくは、前記ソラヌム・リコペルシカム植物、植物細胞、種子または実は、Z,Z-ファルネシル2リン酸シンターゼをコードする核酸配列をさらに含む。

0132

言及する配列
配列番号1:ソラヌム・ハブロカイテス色素体ジンギベレンシンターゼタンパク質のアミノ酸配列。

0133

配列番号2:ソラヌム・ハブロカイテスジンギベレンシンターゼ遺伝子の核酸配列(コード配列のみ)。

0134

配列番号3.本発明のジンギベレンシンターゼの色素体ターゲティング配列のアミノ酸配列

0135

配列番号4.本発明のジンギベレンシンターゼの色素体ターゲティング配列の核酸配列

0136

配列番号5.エス・ハブロカイテスPI127826由来のzFPSの核酸配列

0137

配列番号6.エス・ハブロカイテスPI127826由来のzFPSのアミノ酸配列

0138

配列番号7.エス・ハブロカイテスPI127826由来のzFPSのシグナルペプチド

0139

配列番号8エス・ハブロカイテスPI127826由来のzFPSのシグナルペプチドの核酸配列

図面の簡単な説明

0140

zFPPを前駆体として用いた、7-エピジンギベレンシンターゼをコードするヌクレオチド配列で形質転換した大腸菌による7-エピジンギベレンの生成のガスクロマトグラフィー質量分析(GCMS)の結果を示す図である。7-エピジンギベレンは、そのMSイオン質量フィンガープリント、保持時間およびKovats指数により同定した。
大腸菌における7-エピジンギベレンシンターゼをコードするヌクレオチド配列の発現により生成された7-エピジンギベレンの質量スペクトルを示す図である。
エス・ハブロカイテスPI127826毛状突起により生成された7-エピジンギベレンの質量スペクトルを示す図である。
ShZISのエナンチオマーの決定を示す図である。シクロデキストリン被覆カラムでのエナンチオ選択性ガスクロマトグラフィーにより、異なるジンギベレン立体異性体の同定が可能であった(Astec CHIRALDEXTM B-DMカラム、Supelco)。上から下に:エス・ハブロカイテス=7-エピジンギベレンの陽性対照;F2 ShxSI=F2は、zFPPを前駆体として用いて7-エピジンギベレンを生成するショウガ油=アルファ-ジンギベレンの陽性対照。ShZIS+ショウガ油=zFPPを用いてShZISは7-エピジンギベレンを生成し、ショウガ油はアルファ-ジンギベレンを含有する この図は、ShZISが、zFPPを与えられた場合に7-エピジンギベレンを合成することを示す。さらに、バイオアッセイにおいて用いたF2植物も7-エピジンギベレンを生成することの証拠を示す。
ShZISにより生成されるジンギベレンのエナンチオマーの決定を示す図である。シクロデキストリン被覆カラムでのエナンチオ選択性ガスクロマトグラフィーにより、異なるジンギベレン立体異性体の同定が可能であった(Astec CHIRALDEXTM B-DMカラム、Supelco)。上から下に:エス・ハブロカイテス=7-エピジンギベレンの陽性対照;αZIS+FPP= FPPを与えられたアルファ-ジンギベレンシンターゼは、α-ジンギベレンを産生する;αZIS+FPP&ShZIS+zFPP=FPPを与えられたアルファ-ジンギベレンシンターゼはアルファ-ジンギベレンを産生し、ShZISは、zFPP を与えられた場合に7-エピジンギベレンを合成する。ショウガ油=アルファ-ジンギベレンの陽性対照。ShZIS+zFPP=タンパク質ShZISは、前駆体としてzFPPを供給された場合に、7-エピジンギベレンを生成する。 この図は、ShZISが、zFPPを与えられた場合に7-エピジンギベレンを合成することを示す。レモンバジルジンギベレンシンターゼ(ObZIS;Iijimaら、2004)は、FPPを与えられた場合に真のアルファ-ジンギベレンシンターゼである。
zFPSおよびShZISをともに毛状突起特異的プロモーターの下で発現させた場合の、トランスジェニックエス・リコペルシカム植物における7-エピジンギベレンの生成を示す図である。GCMSにより測定した7-エピジンギベレンの生成。非形質転換対照(S. lyc)植物、zFPSのみで形質転換したエス・リコペルシカム植物、ならびに毛状突起特異的プロモーターの下のzFPSおよびShZISの両方で形質転換したエス・リコペルシカム植物のテルペノイドプロファイルを示す。7-エピジンギベレンは、zFPSおよびShZIS(ともに毛状突起特異的プロモーターの下)で形質転換した植物においてのみ生成された。
zFPSおよびShZISをともに毛状突起特異的プロモーターの下で発現させた場合の、トランスジェニックエス・リコペルシカム植物における7-エピジンギベレンの生成を示す図である。シクロデキストリン被覆カラムでのエナンチオ選択性ガスクロマトグラフィーは、zFPSおよびShZISで形質転換したエス・リコペルシカム植物(図のエス・リコペルシカムzFPS-ZIS)におけるジンギベレン生成が、野生のエス・ハブロカイテスと同様に、7-エピジンギベレンであることを証明した。
3つの異なる遺伝子型におけるジンギベレンの濃度(葉FW 1mgあたりのテルペンのng)を示す図である。エス・リコペルシカムとエス・ハブロカイテスとの間の種間交雑を行い、F2系統を、ジンギベレンの生成について試験した。ジンギベレンを生成するF2系統、エス・リコペルシカムC32(マネーメーカー(Moneymaker))およびエス・ハブロカイテス(PI127826)の挿穂を作製した。F2およびエス・ハブロカイテス(PI127826)植物は、同様の量の7-エピジンギベレンを示し、7-エピジンギベレンは、エス・リコペルシカムC32において検出できなかった。
3つの異なる遺伝子型における死滅ビー・タバシ成虫のパーセンテージ(死滅率)を示す図である。クリップケージ実験を、F2系統、エス・リコペルシカムC32(マネーメーカー)およびエス・ハブロカイテス(PI127826)の挿穂について行った。エス・ハブロカイテスおよびF2植物と比較して、5日後の死滅成虫のパーセンテージは、エス・リコペルシカムにおいて有意に低かった(図4a;1元配置ANOVALSD;両方の比較についてp<0.05)。
5日間でコナジラミ成虫が産みつけた卵の総数を示す図である。 クリップケージ実験を、F2系統、エス・リコペルシカムC32およびエス・ハブロカイテス(PI127826)の挿穂について行った。雌のビー・タバシ成虫が産みつけた卵の数は、F2またはエス・ハブロカイテス植物のいずれと比較しても、エス・リコペルシカムC32において有意に高かった(図4b;1元配置ANOVA、LSD;両方の比較についてp<0.05)。
[ジンギベレン](ng mg-1 FW葉)として表す、F2植物の7-エピジンギベレンレベルを示す図である。
バイオアッセイ(24時間摂食)におけるコロラドハムシ(CPB)新生幼虫の生存を示す図である。
CPBによる食害を示す図である-24時間の摂食。
CPBによる食害を示す図である-24時間の摂食-損害は、任意単位(画素)として分類する。
オンシツコナジラミ(トリアロイロデス・バポラリオラム(Trialeurodes vaporariorum))嗜好性が、選択アッセイにおいて、高7-エピジンギベレン(系統F2-40)植物よりも低7-エピジンギベレン生成植物(系統F2-45)を嗜好することを証明する図である。
非選択アッセイにおける、低7-エピジンギベレン生成植物(系統F2-45)と高7-エピジンギベレン生成(系統F2-40)植物との間でのジャガイモ/トマトアブラムシ(マクロシファム・ユーフォビエ(Macrosiphum euphorbiae))の性能を示す図である。
ツタ・アブソリュータの産卵を証明する図である。ツタ・アブソリュータ蛾を、ケージ中で、ある範囲の7-エピジンギベレンを生成するF2植物上に放した。これらの植物は、エス・リコペルシカム(C32)とエス・ハブロカイテス(PI127826)との間の種間交雑から生じた。トマト遺伝子型あたりの卵の数を、5日後に決定した。
エス・リコペルシカム(C32)とエス・ハブロカイテス(PI127826)との間の種間交雑から生じたこれらのF2植物における7-エピジンギベレンの生成を示す図である。
エス・リコペルシカム(C32)、7-エピ-ジンギベレンを生成するトランスジェニックエス・リコペルシカム(系統2)およびエス・ハブロカイテス(PI127826)上でのハダニ(ティー・ウルティカ)の繁殖能力を証明する図である。
エス・リコペルシカム(C32)、7-エピ-ジンギベレンを生成するトランスジェニックエス・リコペルシカム(系統2)およびエス・ハブロカイテス(PI127826)上でのハダニ(ティー・ウルティカ)の生存を示す図である。
エス・リコペルシカム(C32)、7-エピ-ジンギベレンを生成するトランスジェニックエス・リコペルシカム(系統2)およびエス・ハブロカイテス(PI127826)上でのハダニ(ティー・エバンシ(T. evansi))の繁殖能力を示す図である。
エス・リコペルシカム(C32)、7-エピ-ジンギベレンを生成するトランスジェニックエス・リコペルシカム(系統2)およびエス・ハブロカイテス(PI127826)上でのハダニ(ティー・エバンシ)の生存を証明する図である。

0141

以下の非限定的な実施例は、本発明の異なる実施形態を示す。実施例においてそうでないと述べない限り、全ての組換えDNA技術は、Sambrookら(1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、ならびにSambrookおよびRussell (2001) Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、NY;ならびにAusubelら(1994) Current Protocols in Molecular Biology、Current Protocols、USAの第1および2巻に記載されるような標準的なプロトコールに従って行う。植物分子作業のための標準的な材料および方法は、Plant Molecular Biology Labfax (1993)、R.D.D. Croy、BIOS Scientific Publications Ltd (UK)およびBlackwell Scientific Publications, UKの共同出版に記載される。

0142

本開示において引用する全ての参考文献は、本明細書に参照により組み込まれている。

0143

(実施例1)
7-エピジンギベレンの生成を決定するための大腸菌発現アッセイ
全長遺伝子(配列番号4 配列番号2の5'を含む(配列番号4-配列番号2))を、pGEX-KG発現ベクターにクローニングした(GuanおよびDixon 1991)。構築物でC41(DE3)大腸菌細胞を形質転換した(Dumon-Seignovertら、2004)。対照として、空のpGEX-KGベクターで形質転換した。培養物を、0.5〜0.6のOD600まで37℃にて成長させ、30分間4℃にした。タンパク質発現を、1mMのイソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド(IPTG)を用いて誘導した。16℃にて16時間のインキュベーションの後に、細胞を遠心分離により採集した。上清を除去し、ペレットを、リゾチーム(1mg mL-1)およびプロテイナーゼ阻害剤を加えたアッセイ緩衝液(25mMHEPES、pH7.2、10mM MgCl2、10%(v/v)グリセロール)に再懸濁し、上で30分間インキュベートした後に音波破砕した。可溶化液を遠心分離し、上清を-80℃にて貯蔵した。活性アッセイを、500μLの50mM HEPES、pH7.2、100mM KCl、7.5mM MgCl2、20μM MgCl2、5%(v/v)グリセロール、5mM DTT中で、50μLタンパク質および基質として2mMシス-FPP(2Z-6Z-ファルネシル2リン酸)を用いて行った。酵素生成物を、固相マイクロ抽出ファイバー(SPME)を用いてGC-MSにより分析した。標準物質を用い、かつイオンスペクトル、保持時間およびKovats指数を比較して、テルペン生成物を同定した(図1および図2を参照されたい)。

0144

(実施例2)
様々な遺伝子/タンパク質により生成されたジンギベレンのエナンチオマーの決定
活性アッセイを、20mLのガラスバイアル中で、全量で500μLの50mMHEPES、pH7.2、100mM KCl、7.5mM MgCl2、20μM MgCl2、5%(v/v)グリセロール、5mM DTT中で、50μLのタンパク質および基質として2mMシス-FPP(2Z-6Z-ファルネシル2リン酸)、トランス-FPP(E-E-ファルネシル2リン酸)、GPP(ゲラニル2リン酸)、NDP(ネリル2リン酸)またはGGPP(ゲラニルゲラニル2リン酸)のいずれかを用いて行った(Echelon Biosciences Incorporated、Salt LakeCity、USA)。バイアルテフロン(登録商標)で裏打ちしたクリンプキャップで直ちに閉じ、穏やかな振とうの下で1時間、30℃にてインキュベートした。

0145

バイアルを撹拌した後10分間、酵素生成物の試料を固相マイクロ抽出ファイバー(SPME)で採取し、50℃に加熱した。ファイバーを、220℃に保ったOptic注入ポート(ATAS GL Int. Zoeterwoude、NL)中で1分間脱着した。液体注入について、ヘキサン中の1〜3μLの試料を注入した。

0146

アルファ-ジンギベレンを7-エピジンギベレンから分離するために、Astec CHIRALDEX(商標)B-DMカラム(30m×0.25mm×0.12μm膜厚;Supelco)を選択した。カラムを、6890 Nガスクロマトグラフ(Agilent、Amstelveen、NI)に配置した。プログラムは、初期は115℃に3分間設定し、140℃まで1分あたり4℃で上昇させ、ここでさらに1分間保持し、その後、温度をゆっくりと(1分あたり2℃)166℃まで上昇させ、ここで5分間保持し、その後、1分あたり40℃で220℃まで迅速に上昇させた。ヘリウムキャリアガスとして用いた。質量スペクトルを、200℃にて-70Vに設定したイオン源を用いて作成し、1850Vにて飛行時間型MS(Leco、Pegasus III、St. Joseph、MI,USA)を1秒あたり20スキャン取り込み速度で用いて収集した。

0147

運転時間1800秒;初期注入器温度:220℃;最終注入器温度:220℃;移動カラム流速:1分あたり1.5mL;移動時間:120秒;初期カラム流速:1分あたり1mL;最終カラム流速:1分あたり1mL;スプリット流速:1分あたり25mL

0148

さらなるカラムの詳細は、供給業者または
http://www.sigmaaldrich.com/catalog/ProductDetail.do?D7=0&N5=SEARCH_CONCAT_PNO|BRAND_KEY&N4=66023AST|SUPELCO&N25=0&QS=ON&F=SPEC
から得ることができる。

0149

結果
シクロデキストリン被覆カラムでのエナンチオ選択性ガスクロマトグラフィーにより、我々のGC-MS分析により以前は分離できなかったエス・ハブロカイテスおよびショウガにおける異なるジンギベレン立体異性体の同定が可能になった。NMRにより、エス・ハブロカイテスPI127826は7-エピジンギベレンを生成し、ショウガ油はアルファ-ジンギベレンを含有することが決定された(Bleekerら、2011)。エス・ハブロカイテスおよびショウガ油からの抽出物を陽性対照として用いて、ObZIS(スイートレモンバジルジンギベレンシンターゼ;Iijimaら、2004)およびShZISにより合成されたジンギベレンのエナンチオマー状態を研究した。分析(液体およびSPMEの両方)は、酵素が異なる立体異性体を合成することを示した。ShZISは、7-エピジンギベレンの生成を担い(エス・ハブロカイテスで見出されるエナンチオマーと同様に)、ObZISは真のアルファ-ジンギベレンシンターゼである(図3A、図3B)。

0150

図3A:
ヘキサン中の試料の液体注入。エス・ハブロカイテスの葉の洗浄物:7-エピジンギベレンについての標準物質(RT:844)。ショウガ油:アルファ-ジンギベレン(RT:851)およびS-クルクメン(RT:829)についての標準物質。葉の洗浄物とショウガ油との混合:S-クルクメン(RT:829)、7エピジンギベレン(RT:844)およびアルファ-ジンギベレン(RT:851)。zFPPとインキュベートした、pGEX:ZIS2で形質転換した大腸菌C41(DE3)のヘキサン重層物:7-エピジンギベレン(RT:844)。この実験は、キラルカラムでの7-エピジンギベレンとアルファ-ジンギベレン(NMRを用いてBleekerら、2011において以前に同定された)との分離を示し、異種発現された7-エピジンギベレンシンターゼ(ShZIS)が、PI127826における7-エピジンギベレンの原因であることを証明する。この実験は、F2植物が7-エピジンギベレンを生成することも示す。

0151

図3B:
SPME:7-エピジンギベレン(RT:850)およびR-クルクメン(RT:841)についての標準物質としてのエス・ハブロカイテス葉材料。アルファ-ジンギベレン(RT:856)およびS-クルクメン(RT:835)についての標準物質としてのショウガ油。異種発現させ、E-E-FPPを与えられたスイートレモンバジルObZIS(Iijima、R. Davidovich-Rikanati、E. Fridman、D.R. Gang、E. Bar、E. LewinsohnおよびE. Pichersky (2004) The Biochemical and Molecular Basis for the Divergent Patterns in the Biosynthesis of Terpenes and Phenylpropenes in the Peltate Glandsof Three Cultivars of Basil. Plant Physiology 136; 3724〜3736頁)は、アルファ-ジンギベレン(RT:856)を作製した。異種発現させ、Z-Z-FPPを与えられたPI127826 ShZISは、7-エピジンギベレン(RT:850)を作製した。ObZISとShZISとの混合物は、両方のピークを示した。この実験は、ShZISが、既知の植物ジンギベレンシンターゼObZISとは異なるジンギベレン立体異性体を作製することを示す。

0152

(実施例3)
トランスジェニックエス・リコペルシカム植物の発達
トマト子葉外殖形質転換実験
トマト(エス・リコペルシカム)系統C32を、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(GV3101)を用いる形質転換のために用いた。トマト形質転換プロトコールは、Koornneefら(1986)(Tomato Biotechnology、Donald NevinsおよびRichard Jones編、Alan Liss Inc.、New York、USA、169〜178頁中のKoornneef、Maarten、Jongsma、Maarten、Weide、Rob、Zabel、PimおよびHille、Jacques. (1986); Transformation of tomato.)およびKoornneefら(1987)(Koornneef, M.、Hanhart, C. J.およびMartinelli, L. (1987); A genetic analysis of cell culture traits in tomato. Theor.Appl.Genet. 74:633〜641頁)に記載されている。毛状突起特異的ターゲティングを、それぞれエス・ハブロカイテスおよびエス・リコペルシカムからのMKS1(メチルケトンシンターゼ1;Fridmanら、2005(Fridman E、Wang J、Iijima Y、Froehlich JE、Gang DR、Ohlrogge J、Pichersky E (2005). Metabolic, genomic, and biochemical analyses of glandular trichomes from the wild tomato species Lycopersicon hirsutum identify a key enzyme in the biosynthesis of methylketones. Plant Cell 17: 1252〜1267頁))およびMTS1(モノテルペンシンターゼ1;WO2009082208)を用いて確実にした。同時形質転換のために、pMKS1:zFPSおよびpMTS1:ShZISを有するバイナリーベクターを保持するアグロバクテリウムを希釈し、培養物を1:1の比率で混合する。記載されたプロトコールの残りは変更しなかった。トマトの苗条が出現したときに、それらを採集し、1mg L-1
IBA、200mg L-1セフォタキシム、200mg L-1バンコマイシンおよび100mg L-1カナマイシンを含有するMS20固形培地根付かせた。

0153

ゲノムDNAをトランスジェニック植物から単離し、PCRをT0植物について行って、プラスミドがうまく挿入されたことを確認した。T0植物の葉材料を採集し、上記のようにGC-MSにより分析した。

0154

結果:
Bleekerら(2009)は、以前に、7-エピジンギベレンがエス・ハブロカイテスPI127826により生成されることを示した。7-エピジンギベレンの生成を担う、ShZISと呼ばれる遺伝子が、エス・ハブロカイテスPI127826から単離された。トランスジェニック植物は、エス・リコペルシカムC32のアグロバクテリウム媒介形質転換により生成された。エス・リコペルシカム(C32)対照植物またはMKS1:zFPSのみで形質転換された植物において7-エピジンギベレンは形成されなかったが、7-エピジンギベレンは、トランスジェニックエス・リコペルシカム植物(ゲノムにzFPSおよびShZISが挿入されている)に存在した(図4)。

0155

(実施例4)
7-エピジンギベレンシンターゼをコードするヌクレオチド配列の発現が害虫耐性に与える影響
バイオアッセイ方法論:
エス・リコペルシカムとエス・ハブロカイテスとの間の種間交雑を行い、F2系統をUniversity of Amsterdamの温室に移した。F2植物を、7-エピジンギベレンの生成について試験した。7-エピジンギベレン生成F2系統、エス・リコペルシカムC32(マネーメーカー)およびエス・ハブロカイテス(PI127826)の挿穂を作製した。ともに初期の交雑の親系統。

0156

ビー・タバシ(コナジラミ)のバイオアッセイ
遺伝子型PI127826およびC32ならびに各F2の2つの挿穂に、4つのクリップケージを装着した(それぞれのクリップケージは、Almeria(Spain)で最初に収集され、実験室条件下でキュウリにて連続的に飼養された20匹の成虫ビー・タバシ(生物型Q)を含有した)(Bleekerら、2009-Plant Physiol.を参照されたい)。5日後に、死滅した昆虫の総数およびパーセンテージならびに卵の総数(葉の背軸側および向軸側を組み合わせて)を決定した。

0157

さらに、同じ小葉の葉材料を用いて、テルペン濃度を決定した。

0158

F2植物は、エス・ハブロカイテス(PI127826)と同等の7-エピジンギベレンレベルを有する。7-エピジンギベレンは、エス・リコペルシカム(C32)において検出されなかった。

0159

ビー・タバシバオアセイの結果:
F2植物およびエス・ハブロカイテス(PI127826)の挿穂は、同様の量の7-エピジンギベレンを示した。7-エピジンギベレンは、エス・リコペルシカムC32において検出できなかった(図5)。

0160

さらに、F2植物およびエス・ハブロカイテス(PI127826)の挿穂において、コナジラミに対する耐性の増加が観察された(図6A、図6B)。エス・ハブロカイテスおよびF2植物と比較して、5日後の死滅成虫のパーセンテージは、エス・リコペルシカムにおいて有意に低かった(図6A;1元配置ANOVA、LSD;両方の比較についてp<0.05)。さらに、雌のビー・タバシ成虫が産みつけた卵の数は、F2またはエス・ハブロカイテス植物のいずれと比較しても、エス・リコペルシカムC32において有意に高かった(図6B;1元配置ANOVA、LSD;両方の比較についてp<0.05)。死滅率および産卵の特徴はともに、植物により生成された7-エピジンギベレンが、コナジラミに対する耐性を増強することを示す。

0161

コロラドハムシ(CPB)のバイオアッセイ
CPB、すなわちレプチノタルサ・デセムリネアタ(甲虫目(Coleoptera))の幼虫を、ジャガイモ(栽培変種ビンチェ(Bintje))で飼養した。非選択アッセイを24時間行った。CPB幼虫(新生)に、エス・リコペルシカム(C32)とエス・ハブロカイテス(PI127826)との間の種間交雑から生じたF2植物の葉ディスク(直径1.2cm)を摂食させた。

0162

F2植物40は、高レベルのジンギベレン(エス・ハブロカイテスと同様)を示すが、F2植物45は、わずかなレベルのジンギベレンだけを生成した。両方の遺伝子型からの葉ディスクを、ペトリ皿中の湿らせたろ紙上に置き、1匹の幼虫に24時間摂食させた(植物遺伝子型あたり10の生物学的反復)。その後、幼虫の生存および食害を評価した。

0163

CPBバイオアッセイの結果
7-エピジンギベレンレベルを、上記の方法を用いて測定した。F2植物40は、高濃度の7-エピジンギベレンを示すが、F2植物45は、わずかなレベルの7-エピジンギベレンだけを生成する(検出限界の濃度;図7A)。

0164

摂食の24時間後の幼虫の生存は、2つの遺伝子型について著しく異なった。高7-エピジンギベレン生成F2-40植物では、幼虫の20%だけが生存した。これとは対照的に、低生成植物から摂食したほとんどの幼虫(70%)は生存した(F2-45;図7B)。

0165

食害は、葉ディスクを走査することにより査定した。低7-エピジンギベレンを有する植物において、著しくより多くの損害が観察された(植物F2-45;図7C)。さらに、CPB摂食による損害を、ImageJを用いることにより定量した。この分析は、走査した葉ディスクの画素数(任意単位)を決定する。損害は、CPBにより損害を受けた葉ディスクの画素数と比較した、損害を受けていない葉ディスクの画素数として決定した。図7Dは、F2-40(高7-エピジンギベレン生成)と比較して、植物F2-45の葉ディスクにおいて著しくより多くの損害が観察されたことを示す。

0166

トリアロイロデス・バポラリオラム(オンシツコナジラミ)のバイオアッセイ
トリアロイロデス・バポラリオラム(半翅目)を、トマト(エス・リコペルシカム)で飼養した。選択アッセイを24時間行った。成虫を、エス・リコペルシカム(C32)とエス・ハブロカイテス(PI127826)との間の種間交雑から生じた2つのF2植物を含むケージに放した。その後、成虫定着嗜好性を、以下のF2植物の葉(植物あたり10枚の葉)について決定した。F2植物40は、高レベルの7-エピジンギベレン(エス・ハブロカイテスと同様)を示したが、F2植物45は、わずかなレベルの7-エピジンギベレンだけを生成した(図7A)。

0167

トリアロイロデス・バポラリオラムバイオアッセイの結果
オンシツコナジラミの嗜好性は、2つの遺伝子型について異なった(図8)。高7-エピジンギベレン生成植物(F2-40)と比較して、2倍多いオンシツコナジラミ成虫が、低7-エピジンギベレン生成植物(F2-45)に定着した。

0168

マクロシファム・ユーフォビエ(ジャガイモ/トマトアブラムシ)のバイオアッセイ
マクロシファム・ユーフォビエ(半翅目)を、トマト(エス・リコペルシカム)で飼養した。非選択アッセイを48時間行った。1匹の成虫アブラムシを、エス・リコペルシカム(C32)とエス・ハブロカイテス(PI127826)との間の種間交雑から生じた2つのF2植物のいずれかに設置したクリップケージ中に入れた。その後、アブラムシの性能(生存および子孫の数)を、以下のF2植物について決定した(植物あたり3つのクリップケージ;遺伝子型あたり6つの植物)。F2植物40は、高レベルの7-エピジンギベレン(エス・ハブロカイテスと同様)を示すが、F2植物45は、わずかなレベルの7-エピジンギベレンだけを生成した(図7A)。

0169

マクロシファム・ユーフォビエのバイオアッセイの結果
アブラムシの性能は、2つの遺伝子型について異なった(図9)。高7-エピジンギベレン生成植物(F2-40)と比較して、アブラムシの性能は、生存および生じた子孫の数の点で、低7-エピジンギベレン生成植物(F2-45)において良好であった。

0170

ツタ・アブソリュータのバイオアッセイ
ツタ・アブソリュータ(鱗翅目)を、トマト(エス・リコペルシカム)で飼養した。非選択アッセイを7日間行った。エス・リコペルシカム(C32)植物およびエス・リコペルシカム(C32)とエス・ハブロカイテス(PI127826)との間の種間交雑から生じたF2植物において、5匹の成虫に卵を産卵させた。7日後に、ツタ・アブソリュータの産卵(産みつけられた卵の数)を、植物遺伝子型あたり6枚の葉の背軸側および向軸側で決定した。F2植物は、アッセイの後に7-エピジンギベレン含量について特徴決定され、ツタ・アブソリュータの産卵(産みつけられた卵の数)を、7-エピジンギベレンの含量と相関させた。

0171

ツタ・アブソリュータのバイオアッセイの結果
ツタ・アブソリュータの雌による産卵は、7-エピジンギベレンを生成するF2植物において著しく低減した(図10a)。図10bは、ツタ・アブソリュータ産卵について試験したF2植物における7-エピジンギベレンの濃度を示す。産卵は、7-エピジンギベレン含量と負に相関した(図10Aと図10Bとの組み合わせ)。

0172

ハダニのバイオアッセイ
ハダニは、昆虫と同様に節足動物に属するが、異なるの生物である。7-エピジンギベレンの効果を、2つのハダニ種、すなわちテトラニクス・ウルティカおよびティー・エバンシについて試験した。両方の種の節足動物を、コモンガーデンビーンで飼養した。4日間の非選択アッセイを、ティー・ウルティカおよびティー・エバンシの同調集団を用いて行った。ダニを、感受性の対照植物(エス・リコペルシカム)、耐性エス・ハブロカイテスPI127826植物の葉ディスクおよび7-エピジンギベレン生成トランスジェニックエス・リコペルシカム植物(系統2)に置いた。その後、ダニの生存および繁殖能力(卵/ダニの数)を評価した。トランスジェニック植物を上記のようにして作製した。短く述べると、植物を2つの構築物で同時形質転換して、エス・リコペルシカム(pMKS1:zFPSおよびpMTS1:ShZIS)の腺状毛状突起において7-エピジンギベレンを生成した。この実験において、1つのトランスジェニック系統(系統2)を用いた。

0173

ハダニバイオアッセイの結果
ダニの繁殖能力は、トランスジェニックエス・リコペルシカム植物における7-エピ-ジンギベレンの生成により低減された。エス・リコペルシカムと比較すると、7-エピ-ジンギベレンを生成したトランスジェニック植物では、ダニ(両方の種)の生存が低減した。さらに、図11Aおよび図11Cは、ティー・ウルティカおよびティー・エバンシの両方についてそれぞれ81%および54%の低減というダニの繁殖能力(卵/ダニ)の強い低減を示す。

0174

両方のハダニ種の全体的な生存も影響を受けた。図11Bおよび図11Dは、死滅ハダニのパーセンテージが、7-エピジンギベレン非生成エス・リコペルシカム植物(S. lyc32)と比較して、7-エピジンギベレンを生成するトランスジェニック植物において高かったことを示す。

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