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技術 照射設備およびこれを制御するための制御方法

出願人 ゲーエスイーヘルムホルッツェントゥルムフュアシュヴェリオネンフォルシュンクゲーエムベーハー
発明者 バート,クリストフリーツェル,アイク
出願日 2012年4月20日 (9年1ヶ月経過) 出願番号 2014-505541
公開日 2014年7月10日 (6年11ヶ月経過) 公開番号 2014-516412
状態 特許登録済
技術分野 その他の放射線取扱い 粒子加速器 放射線の測定 放射線治療装置
主要キーワード 測定チェーン 装置区分 投射線 増幅チェーン 照射区間 ラスタ点 予備線 ビーム進路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月10日)のものです。
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図面 (8)

課題・解決手段

本発明は、粒子加速可能であるとともに粒子ビームを生成可能である粒子加速器を備えた加速器装置であって、粒子ビームがビーム強度を有する、加速器装置と、抽出された粒子ビームのビーム品質を測定するためのビームモニタ装置であって、ビーム・モニタ装置が複数の設定可能な測定範囲を備えている、ビーム・モニタ装置と、加速器装置およびビーム・モニタ装置を制御するための制御装置とを備え、ビーム・モニタ装置の測定範囲が、粒子ビームのビーム強度および/または投射すべき粒子数に応じて設定可能である照射設備に関する。照射設備を制御するための制御方法において、ビーム強度を有する粒子ビームが生成され、粒子ビームのビーム品質がビーム・モニタ装置を用いて監視され、複数の設定可能な測定範囲の1つが選択され、ビーム・モニタ装置の測定範囲が、粒子ビームのビーム強度に応じて、および/または投射すべき粒子数に応じて設定される。

概要

背景

粒子治療は、組織、特に腫瘍を治療するための確立された方法である。とは言うものの、粒子治療に適用されるような照射方法は、非治療の分野においても応用されている。これには、例えば、非生物ファントムまたは物体に対して行われる、粒子治療の枠内での製品開発等のための研究活動、材料の照射等が含まれる。

この際、例えば陽子または炭素イオンもしくは他のイオンのような荷電粒子が、高エネルギー加速され、粒子ビームに形成され、高エネルギー・ビーム輸送システムを介して1つまたは複数の照射空間へ導かれる。照射空間では、照射すべき標的体積が粒子ビームによって照射される。

照射の成功および照射の確実性保証するために、粒子ビームのビーム品質が継続的に監視される。

これは例えば、強度測定室および位置測定室が使用されるビーム・モニタ・システムを用いて行われる。通例、両測定は冗長的に行われるため、両システムの一方の不具合の場合でも、その時々二つ目インスタンスを利用することができる。それにより、ビーム投射時の確実性が高められる。

強度測定室は、例えば、ラスタ走査方法における照射を制御する際に使用することができる。ラスタ走査方法では、標的体積内の多数の標的点に粒子ビームが連続的に衝突することにより、それぞれに所定の粒子数が付着する。つまり、強度測定室を用いて、ビームによって付着された粒子数がビーム品質として監視されるため、実際の標的点に対して要求された粒子数が付着されると、すぐに粒子ビームを次の標的点に誘導することができる。

ビーム強度の測定は、例えば、測定室信号対ノイズ比による低強度の場合、および、測定室の起こり得る飽和による高強度の場合に制約を受ける。粒子ビームのビーム品質を測定すべき範囲が広いため、測定室あるいは増幅器、または、測定室内で生成される電荷を検出する測定チェーン内の他の器具は、通例、複数の測定範囲を備えている。

標的体積の照射は、等エネルギー層(Iso−Energieschichten)において行うことができる。その際、標的体積は等エネルギー層に分割されており、等エネルギー層のそれぞれに粒子ビームのエネルギー割り当てられている。等エネルギー層の照射は、粒子ビームのエネルギーを、それぞれの照射すべき等エネルギー層に適合させることによって連続的に行われる。

概要

本発明は、粒子を加速可能であるとともに粒子ビームを生成可能である粒子加速器を備えた加速器装置であって、粒子ビームがビーム強度を有する、加速器装置と、抽出された粒子ビームのビーム品質を測定するためのビーム・モニタ装置であって、ビーム・モニタ装置が複数の設定可能な測定範囲を備えている、ビーム・モニタ装置と、加速器装置およびビーム・モニタ装置を制御するための制御装置とを備え、ビーム・モニタ装置の測定範囲が、粒子ビームのビーム強度および/または投射すべき粒子数に応じて設定可能である照射設備に関する。照射設備を制御するための制御方法において、ビーム強度を有する粒子ビームが生成され、粒子ビームのビーム品質がビーム・モニタ装置を用いて監視され、複数の設定可能な測定範囲の1つが選択され、ビーム・モニタ装置の測定範囲が、粒子ビームのビーム強度に応じて、および/または投射すべき粒子数に応じて設定される。

目的

本発明の課題は、照射設備の有利かつ高速な制御下で標的体積を確実に照射することができる照射設備を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

照射設備であって、−粒子加速可能であるとともに粒子ビーム(12)を生成可能である粒子加速器(15、16)を備えた加速器装置(13、15、16)であって、前記粒子ビーム(12)がビーム強度(I)を有する、加速器装置(13、15、16)と、−前記粒子ビーム(12)のビーム品質を測定するための、少なくとも1つのビームモニタ装置(32)であって、前記ビーム・モニタ装置(32)が、複数の設定可能な測定範囲(43、43’、45、45’)を備えている、少なくとも1つのビーム・モニタ装置(32)と、−前記加速器装置(13、15、16)および前記ビーム・モニタ装置(32)を制御するための制御装置(38)と、を備え、前記ビーム・モニタ装置(32)の前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、前記粒子ビーム(12)のビーム強度(I)および/または投射すべき粒子数に応じて設定可能であるとともに照射中に変更可能である、照射設備。

請求項2

前記制御装置(38)が、走査方法において標的体積(14)の照射を行うように形成されており、前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、標的点(41)当たりに投射すべき粒子数に応じて設定可能である、請求項1に記載の照射設備。

請求項3

前記制御装置(38)が、等エネルギー層(18、20、22、24、26、28)において層毎に標的体積(14)の照射を行うように形成されており、前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、1つの等エネルギー層(18、20、22、24、26、28)内で変更可能である、請求項1または2に記載の照射設備。

請求項4

前記制御装置(38)が、標的体積(14)の範囲が複数の連続する再走査パスにおいて照射される再走査方法において照射を行うように形成されており、前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、再走査パス内で変更可能である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照射設備。

請求項5

前記制御装置(38)が、前記ビーム強度(I)が第一の測定範囲(43、43’)から出るおよび/または第二の測定範囲(45、45’)に入るように、前記ビーム強度(I)が変化すると、すぐに前記ビーム強度(I)を照射中に変更するとともに、前記ビーム・モニタ装置(32)を前記第一の測定範囲(43、43’)から前記第二の測定範囲(45、45’)へ照射中に切り替えるように形成されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照射設備。

請求項6

前記制御装置(38)が、前記測定範囲(43、43’、45、45’)の切替の際に、ビーム遮断(53)を行うように形成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の照射設備。

請求項7

前記制御装置(38)が、粒子ビーム(12)のオン時に前記測定範囲(43、43’、45、45’)を切り替えるように形成されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の照射設備。

請求項8

前記ビーム・モニタ装置(32)が、少なくとも二つの、同一のビーム品質を測定するための測定装置(34、36)を備えており、前記測定装置(34、36)に割り当てられた測定範囲(43、43’、45、45’)が、前記測定装置(34、36)が異なる測定範囲(43、43’、45、45’)において作動されるように、少なくとも一時的に設定可能である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照射設備。

請求項9

前記測定装置(34、36)の一方を主測定装置として、および、前記測定装置(34、36)の他方を冗長測定装置として作動させることができ、前記ビーム・モニタ装置の前記測定範囲(43、43’、45、45’)の入替の際に、主測定装置として作動される前記測定装置(34、36)の入替によって入替が行われる、請求項7に記載の照射設備。

請求項10

前記ビーム・モニタ装置(32)の前記測定範囲(43、43’、45、45’)の切替の際に、前記測定装置(34、36)に割り当てられた前記測定範囲(43、43’、45、45’)の切替が時間間隔を置いて行われる、請求項7または8に記載の照射設備。

請求項11

照射設備(10)を制御するための制御方法であって、−粒子ビーム(12)を生成するステップであって、前記粒子ビーム(12)がビーム強度(I)を有する、粒子ビーム生成ステップと、−前記粒子ビーム(12)のビーム品質を、ビーム・モニタ装置(32)を用いて監視するステップであって、複数の設定可能な測定範囲(43、43’、45、45’)の1つが選択される、ビーム品質監視ステップと、を含み、前記ビーム・モニタ装置(32)の前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、前記粒子ビーム(12)の前記ビーム強度(I)に応じて、および/または投射すべき粒子数に応じて設定される、制御方法。

請求項12

前記制御方法が、ラスタ走査方法における標的体積(14)の照射の際に行われ、前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、標的点(41)当たりに投射すべき粒子数に応じて設定される、請求項11に記載の制御方法。

請求項13

前記制御方法が、等エネルギー層(18、20、22、24、26、28)における層毎の標的体積(14)の照射の際に行われ、前記測定範囲(43、43’、45、45’)が、1つの等エネルギー層(18、20、22、24、26、28)内で変更される、請求項11または12に記載の制御方法。

請求項14

前記ビーム品質が、前記ビーム・モニタ装置(32)の少なくとも二つの測定装置(34、36)によって測定され、前記測定装置(34、36)に割り当てられた測定範囲(43、43’、45、45’)が、前記測定装置(34、36)が異なる測定範囲(43、43’、45、45’)において作動されるように、少なくとも一時的に設定される、請求項11乃至13のいずれか1項に記載の制御方法。

請求項15

前記ビーム・モニタ装置(32)の前記測定範囲(43、43’、45、45’)の切替の際に、前記測定装置(34、36)に割り当てられた前記測定範囲(43、43’、45、45’)の切替が時間間隔を置いて行われる、請求項14に記載の制御方法。

技術分野

0001

本発明は、粒子ビームを生成可能な粒子加速器を備え、ビームモニタ装置を用いて粒子ビームのビーム品質監視することができる照射設備に関する。また、本発明は、このような照射設備を制御するための制御方法に関する。本発明の実施形態は特に、例えば患者が照射されるような粒子治療の枠内で適用される。

背景技術

0002

粒子治療は、組織、特に腫瘍を治療するための確立された方法である。とは言うものの、粒子治療に適用されるような照射方法は、非治療の分野においても応用されている。これには、例えば、非生物ファントムまたは物体に対して行われる、粒子治療の枠内での製品開発等のための研究活動、材料の照射等が含まれる。

0003

この際、例えば陽子または炭素イオンもしくは他のイオンのような荷電粒子が、高エネルギー加速され、粒子ビームに形成され、高エネルギー・ビーム輸送システムを介して1つまたは複数の照射空間へ導かれる。照射空間では、照射すべき標的体積が粒子ビームによって照射される。

0004

照射の成功および照射の確実性保証するために、粒子ビームのビーム品質が継続的に監視される。

0005

これは例えば、強度測定室および位置測定室が使用されるビーム・モニタ・システムを用いて行われる。通例、両測定は冗長的に行われるため、両システムの一方の不具合の場合でも、その時々二つ目インスタンスを利用することができる。それにより、ビーム投射時の確実性が高められる。

0006

強度測定室は、例えば、ラスタ走査方法における照射を制御する際に使用することができる。ラスタ走査方法では、標的体積内の多数の標的点に粒子ビームが連続的に衝突することにより、それぞれに所定の粒子数が付着する。つまり、強度測定室を用いて、ビームによって付着された粒子数がビーム品質として監視されるため、実際の標的点に対して要求された粒子数が付着されると、すぐに粒子ビームを次の標的点に誘導することができる。

0007

ビーム強度の測定は、例えば、測定室信号対ノイズ比による低強度の場合、および、測定室の起こり得る飽和による高強度の場合に制約を受ける。粒子ビームのビーム品質を測定すべき範囲が広いため、測定室あるいは増幅器、または、測定室内で生成される電荷を検出する測定チェーン内の他の器具は、通例、複数の測定範囲を備えている。

0008

標的体積の照射は、等エネルギー層(Iso−Energieschichten)において行うことができる。その際、標的体積は等エネルギー層に分割されており、等エネルギー層のそれぞれに粒子ビームのエネルギー割り当てられている。等エネルギー層の照射は、粒子ビームのエネルギーを、それぞれの照射すべき等エネルギー層に適合させることによって連続的に行われる。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の課題は、照射設備の有利かつ高速な制御下で標的体積を確実に照射することができる照射設備を提供することである。さらに、本発明の課題は、照射を行うための適切な制御方法を提示することである。

課題を解決するための手段

0010

上記課題は、独立請求項によって解決される。本発明の好ましい構成は従属請求項に示されおり、以下においてより詳細に説明される。前述および後述の個々の特徴の説明は、装置区分および方法区分の両方に関連し、いずれの場合もこれを個別的に明確に言及することはない。その際開示される個々の特徴は、図示と異なる組み合わせにおいても本発明の基本的特徴となり得る。

0011

本発明による照射設備は、
−粒子を加速可能であるとともに粒子ビームを生成可能である粒子加速器を備えた加速器装置であって、粒子ビームがビーム強度を有する、加速器装置と、
− 粒子ビームのビーム品質を測定するための少なくとも1つのビーム・モニタ装置であって、ビーム・モニタ装置が複数の設定可能な測定範囲を備えている、少なくとも1つのビーム・モニタ装置と、
− 加速器装置およびビーム・モニタ装置を制御するための制御装置とを含み、
ビーム・モニタ装置の測定範囲が、粒子ビームのビーム強度および/または投射すべき粒子数に応じて設定可能であるとともに、特に照射中に変更可能である。

0012

ビーム・モニタ装置によって測定されるビーム品質は、特に、ビーム強度および/または横方向のビーム位置である。

0013

本発明は、従来の照射設備あるいは照射方法において、投射すべき線量をも正確に監視できるように常に注意しなければならなかった、という認識に基づいている。これは、粒子ビームの強度およびビーム・モニタ装置の測定範囲を、治療計画によって規定された特殊要求事項に基づいて設定することにより達成されていた。そして、標的体積の照射は、この設定を用いて行われていた。

0014

しかし、この固定的な基準値により、照射設備の制御において不都合が生じることが認識された。例えば、照射計画に基づいて、低強度のビームを使用すべきであり、それに合わせてビーム・モニタ装置の測定範囲を設定しなければならないという場合がある。例えば、治療計画には粒子数が少ない標的点があるため、この標的点における線量付着の監視は、この設定を用いてのみ確実に保証することができる。しかし、これは治療計画の他の標的点もまたこの設定でビームを衝突されることを意味する。すなわち、基本的により多数の粒子が付着される標的点もこの設定でビームを衝突される。このため、時として照射継続時間が比較的長くなってしまう。

0015

そこで、例えば、ビーム・モニタ・システムの活性化される測定範囲の選択を照射中に変化あるいは変更できるように、制御装置を介して設備を制御すれば、この方法をより柔軟に構成できることが認識された。この変更は、それぞれに投射すべき粒子数に応じて行うことができ、および/または設定可能なビーム強度に応じて行うことができる。

0016

所定の照射区間内において投射すべき粒子数が少ない、またはビーム強度が低い場合は、ビーム・モニタ装置において比較的少ない電荷が誘起される。ビーム品質を正確に測定するには、ビーム・モニタ装置において誘起された信号をより大きく増幅することが要求される。逆に、投射すべき粒子数が多い、またはビーム強度が高い場合は、比較的多くの電荷が誘起される。ビーム品質を正確に測定するには、ビーム・モニタ装置において誘起された信号のより小さい増幅、つまりビーム・モニタ装置の他の測定範囲が必要になる。従って、特にビーム・モニタ装置において誘起される信号の増幅は、例えば切替可能な増幅チェーンを用いて、粒子ビームのビーム強度および/または投射すべき粒子数に応じて変更される。

0017

つまり、照射中、例えば標的体積へのビーム投射中に、粒子ビームを投射すべき粒子数に適合させることができ、それとともに、正確なビーム監視に要求される測定範囲を投射すべき粒子数に適合させることができるため、照射をより高速に行うことができる。従って、本発明によって、照射時間を大幅に短縮することができる。

0018

有利な実施形態では、制御装置を、走査方法において標的体積の照射を行うように形成することができ、その際、標的体積の照射中に少なくとも一時的に、測定範囲を標的体積内の標的点当たりに投射すべき粒子数に応じて設定することができる。

0019

このようにすれば、例えば、測定範囲を入れ替えることにより、その時に照射すべき標的点をより高速に照射することが可能になる場合には、いつも測定範囲を入れ替えることができる。測定範囲の設定は、測定範囲を適合させることが要求される新たな標的点に再びビームを衝突させなければならない時まで維持される。これは例えば、それまでに設定されていた測定範囲を用いては新たな標的点の確実な線量投射が保証され得なくなるときに起こる。加速器装置によって通例規定される切替継続時間によっては、切替を必要としている臨界標的点の前の標的点の照射中に既に、あるいはその照射のために、適合を切り替えることが必要になる場合がある。

0020

他の有利な実施形態では、制御装置を、等エネルギー層において層毎に標的体積の照射を行うように形成することができる。この場合、制御装置は、1つの等エネルギー層の照射中にビーム・モニタ装置の測定範囲を変更できるように形成することができる。これにより、照射を、等エネルギー層間のみならず、等エネルギー層内においても最適に適合させることができる。それに関して、投射すべき粒子数の大幅な変動は、等エネルギー層間のみならず、等エネルギー層内において既に生じ得ることが認識された。

0021

他の有利な構成では、制御装置を、再走査方法において照射を行うように形成することができる。このような照射方法では、標的体積の範囲が、照射セッション時に複数の連続する再走査パスにおいて照射される。そして、ビーム・モニタ装置の測定範囲を、再走査パス中に変更することができる。

0022

ところで、再走査方法は、移動する標的体積を照射するために使用される特殊な手法である。この場合、投射当たりの線量が比例して少ない照射セッションにおいて、計画標的体積(ICRU参照)用の照射計画が修正されずに繰り返し適用されることによって、総線量が付着される。複数回の照射によって、標的体積の移動による誤った線量付着が大幅に平均化されるため、この総線量は、平均すると臨床標的体積(ICRU参照)の要求線量分布と一致する。

0023

しかし、再走査パス当たりの線量が比例して少なくなることによって、従来の照射に比べて、ビーム・モニタ装置において誘起される電荷担体が著しく少なくなる。そこで、固定的な基準値のビーム強度/測定範囲では、これにより、まさに再走査方法において照射時間が著しく長くなりかねないことが認識された。この点では、再走査方法を行うように形成されている本発明による照射設備は、ビーム・モニタ装置の測定範囲を柔軟に適合させることにより照射速度の観点から明らかな利点を得ることができるため、特に有利に作用する。つまり、本発明による構成がなければ、再走査方法における照射時間は非常に長くなるであろう。しかし、再走査は、標的体積移動の全移動位相が粒子ビームの移動と協調せずに起こる場合のみ、良好に機能することが認識された。従って、減速した照射は、照射継続時間が標的体積移動の長さになると、すぐに再走査方法における平均化効果を部分的に再び無効化する可能性がある。

0024

例えば、シンクロトロンにおいて抽出機構を制御することによって、またはサイクロトロンにおいて粒子源から供給されるビームの強度を制御することによって、特に粒子ビームのビーム強度を柔軟に制御することができ、それに合わせて測定範囲を照射中に柔軟に選択することができるようになる。従って、特に、照射計画に定義された標的点当たりの粒子数に基づいて、例えばビーム強度を照射中に変更することができ、ビーム強度が第一の測定範囲から出る、および/または第二の測定範囲に入れば、すぐに測定装置を第一の測定範囲から第二の測定範囲へ照射中に切り替えることができる。

0025

その際、測定範囲の切替が必要になった時に、粒子ビームが短時間遮断されて、ビーム中断時に測定範囲が切り替えられるように、照射設備を形成することができる。このようにすれば、標的点においてビーム品質を監視するための測定範囲が利用できない間に、ビームがその標的点に投射されることが回避される。このようにすれば、例えば強度測定室の場合、電荷積分が常に行われ、それを用いて線量測定が正確に監視されることを保証することができる。

0026

もっとも、これは絶対に必要というわけではない。測定範囲の切替は、ビーム投射の間、あるいは粒子ビームのオン時にも行うことができる。この場合、確かに、例えば強度監視においてビーム全体を検出することができないというリスク根本的にある。しかし、測定範囲が切り替えられる継続時間が十分に短い、および/または低強度のビームのみが投射される場合は、ビーム監視の際に生じる不正確性は許容範囲内にある。

0027

有利な実施形態では、ビーム・モニタ装置は、その都度同一のビーム強度を測定することができる、少なくとも二つの測定装置を含む。これらの測定装置は、例えば、ビーム強度または横方向のビーム位置等の、ビーム品質の冗長測定に使用される。それぞれの測定装置自体が異なる測定範囲を備えており、測定装置は、少なくとも一時的に異なる測定範囲で作動されるように設定することができる。このことは、同時に活性化されている異なる測定範囲が既にビーム・モニタ装置内に存在するため、ビーム・モニタ装置の測定範囲の切替をより良好に行うことができるという利点を有する。それにより、ビーム監視において相当なあるいは問題となるような空白を生じることなく、(第一の測定範囲で作動される)一方の測定装置から(第二の測定範囲で作動される)他方の測定装置へ入れ替えることにより、高速な切替を行うことができる。

0028

ある構成では、測定装置の一方を主測定装置、そして測定装置の他方を冗長測定装置として作動させることができる。主測定装置および冗長測定装置は、異なる測定範囲で作動させることができる。従って、例えば、主測定装置は、所望のビーム品質に最適に適合する測定範囲において作動され、一方、冗長測定装置は、隣接する測定範囲、つまり理想的ではない測定範囲において作動される。しかし、冗長測定にとっては、それによって得られる、より低い精度の測定で十分となり得る。というのは、投射線量の大きさはなお検査することができるため、重大な誤投与の際にビームを遮断することができるからである。しかし、測定範囲を入れ替えなければならない場合には、他の測定範囲を有する測定装置が既に活性化されている。それにより、切替を楽にかつ容易に行うことができる。

0029

ビーム・モニタ装置の測定範囲を切り替えなければならない場合には、複数の測定装置において、個々の測定装置の測定範囲を次々に切り替えることができる。このようにすれば、継続的に測定することができ、その都度の短時間の切替時間中のみ冗長測定が放棄される。

0030

本発明による照射設備を制御するための制御方法は、
−ビームを生成するステップであって、粒子ビームがビーム強度を有する、ビーム生成ステップと、
− ビーム・モニタ装置を用いて粒子ビームのビーム品質を監視するステップであって、複数の設定可能な測定範囲の1つが選択され、ビーム・モニタ装置の測定範囲が、特に、粒子ビームのビーム強度に応じて、および/または投射すべき粒子数に応じて設定されるとともに照射中に変更される、ビーム品質監視ステップとを含む。

0031

従属請求項の特徴による有利な発展形態を備えた本発明の実施形態を、これに限定するものではないが、以下の図面を用いてより詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0032

等エネルギー層に配置された複数の標的点を含む標的体積が照射される、粒子治療設備の概略図である。
等エネルギー層内の隣接する標的点に投射される、様々な粒子数分布の図である。
粒子ビームの強度に対するビーム・モニタ装置の測定範囲の調整を説明するための図である。
測定範囲の切替中の短時間のビーム遮断を示す、図3に似た図である。
ビーム・モニタ装置の二つの測定装置がビーム品質の監視のために使用される実施形態を説明するための図である。
二つの測定装置が使用される、さらなる実施形態の図である。
方法を実行する際に使用される方法ステップの概略図である。

実施例

0033

図1は、粒子治療設備10として構築された照射設備の構造を、非常に概略化して示している。粒子治療設備10は、通例位置装置を用いて適切に位置合わせされる標的体積を、以下に粒子ビーム12として示す、粒子から成るビームを用いて照射するために使用される。特に、患者の腫瘍組織が粒子ビーム12によって照射される。粒子ビーム設備10を、非生物の物体、特に水ファントムまたは他のファントムに使用することも意図されている。水ファントムの照射は、例えば、患者への照射を行う前および/または後に、照射パラメータを検査および検証する目的で行われる。しかし、他の物体、例えば細胞培養または細菌培養のような、特に試験組織を、粒子ビーム12を用いて照射することも意図されている。いずれの場合も、移動するまたは静止した標的体積14が問題になる。

0034

粒子治療設備10は、通常、粒子源13および、粒子ビーム12に、照射のために必要なエネルギーを与える、例えば、シンクロトロン16および前段加速器15またはサイクロトロンもしくは他の加速器である加速器ユニットを含む。粒子としては、主として、例えば陽子、パイ中間子ヘリウムイオン、炭素イオン、または他の元素のイオンのような粒子が使用される。通常、粒子ビーム12は、3〜10mmのビーム半値幅を有する。粒子ビーム12は、標的体積14が置かれた照射室へ導かれる。

0035

照射すべき標的体積14には、等エネルギー層18、20、22、24、26、および28が示されている。等エネルギー層18、20、22、24、26、または28は、それぞれ粒子ビーム12の所定のエネルギーのブラッグピーク侵入深さと一致する。

0036

走査方法としては、ある標的点から次の標的点への移行時に遮断を必要とせずに、粒子ビーム12が標的点から標的点へ導かれる、ラスタ走査方法が適用されることが好ましい。標的点は符号41で示されている。また、個々の標的点間の粒子ビームの遮断を伴うスポット走査方法、または、例えば連続走査方法等の他の走査方法も使用することができる。図1は、層状に形成された標的体積14に部分的に図示された、粒子ビーム12によって連続的に衝突されるいくつかの標的点41に基づいて、走査方法を概略的に示している。

0037

走査方法を実行するために、好適には直交する二方向に複数の偏向磁石を有する、走査装置30が設けられており、この走査装置により、粒子ビーム12を標的点41から標的点41へ偏向させることができる。

0038

さらに、走査装置30および標的体積14の間に配置されたビーム・モニタ装置32が設けられている。これを用いて、粒子ビーム12のビーム品質を検査することができ、例えば、粒子ビーム12によって投射される粒子数がイオン化室を用いて検査され、または粒子ビーム12の位置が位置測定室を用いて検査される。ビーム・モニタ装置では、同一のビーム品質を測定するために第一および第二の測定装置34、36を利用することができる。

0039

制御装置38が設備を制御する。従って、制御装置38は、例えばビームを供給するための加速器15、16を所望の強度で制御し、走査装置30を用いてビームを照射計画に従って偏向し、ビーム・モニタ装置32の測定データをビーム品質の監視のために評価することができる。さらに、制御装置38は、ビーム・モニタ装置32、あるいはその測定装置34、36を作動させるべき測定範囲を、複数の測定範囲から選択することができる。通例、制御装置38は、複数の互いに結合したサブユニットに分割されている(ここでは見やすさのため図示せず)。

0040

図2は、中央の等エネルギー層22において投射すべき、この層のいくつかの標的点に対する粒子数を示している。ここでは、x軸は、中央の等エネルギー層内の線に沿った標的点41の場所xを、y軸は、それぞれに投射すべき粒子数Nを示している。

0041

投射すべき総線量は、再走査方法において投射されるべきである。ここに図示されたケースでは、中央の等エネルギー層を20回の再走査パスによってビームを衝突させることができ、その際、等エネルギー層の各標的点41が毎回衝突されて、衝突毎に、投射すべき総線量に比例して少ない単一線量が投射され、その結果、単一線量が加算されて投射すべき総線量になる。

0042

投射すべき粒子数は、等エネルギー層内で非常に大幅に変動する。これは、例えば、楕円形の標的体積において、等エネルギー層の中央の範囲が遠位の等エネルギー層の照射によって既に予備線量を投与されている時に生じるが、等エネルギー層の周辺の範囲はそうではない場合に生じる。

0043

同様の、類似したケースは、標的体積が容量的に走査される場合、つまり、走査が等エネルギー層内のみで行われる場合ではなく、走査が粒子ビームの進行方向において行われる場合によく生じる。この場合も同様に、近位に配置された標的点が、より遠位の標的点の照射によって、既に予備線量を投与されているため、照射区画に投射すべき粒子数の大きな変動が起こる。

0044

従って、等エネルギー層の中央の範囲では、標的点41において衝突毎に非常に少量の単一線量のみが投射される。

0045

仮にこの少量の単一線量によって、等エネルギー層全体の照射の際に粒子ビームが有するべきビーム強度が確定され、また、それに合わせて、少量の単一線量を確実に検出するために、ビーム・モニタ装置を作動させなければならない測定範囲が確定されるとすれば、このことは、等エネルギー層の照射が比較的非常に長く継続することを意味するであろう。

0046

このような照射では、投射すべき粒子数の多い標的点の照射が、粒子数の少ない標的点の照射より10倍長く継続することがある(例えば、中央の標的点対周辺の標的点、または遠位の標的点対近位の標的点)。

0047

図3図6に基づいて、これらの問題を回避することが可能な、本発明の実施形態を説明する。

0048

図3の下方部分には、層を照射するための再走査パスの間に、ビーム強度Iを図2に示されたように設定可能であるところの、時間tにわたるビーム強度Iの経過が示されている。その際、ビーム強度の時間的な経過は、標的点41間で異なる投射すべき粒子数に従っている。

0049

ビーム強度は、設備の制御装置によって、例えば、シンクロトロンにおいて、シンクロトロンからビームを放つためのノックアウト機構を、照射計画に定義された所望の粒子数に適合するように制御することにより、制御することができる。ノック・アウト機構の磁場強度、あるいは磁場または静電場周波数を適合するように選択することにより、抽出される粒子ビームの強度を増加あるいは低下させることができる。加速器としてサイクロトロンを用いて設備を作動させる場合には、粒子源から放出される粒子の強度を制御することにより、ビーム強度を制御することができる。

0050

図3の下方部分には、さらに、測定装置の二つの測定範囲43、45が示されている。測定装置は、その際、例えば粒子ビームの強度のような粒子ビームのビーム品質を、強度測定室を用いて監視する、または粒子ビームの位置を位置測定室、例えばMWPC英語:“multi wire proportional chamber”)を用いて監視することもできる。

0051

強度制御された走査方法では、要求された粒子数が実際のラスタ点に付着されると、すぐに粒子ビームの次のラスタ点への誘導が開始される。つまり、強度測定室を用いて、一方ではビームにより付着された粒子数をビーム品質として監視し、それにより、要求された粒子数が実際のラスタ点に付着されると、すぐに粒子ビームを次の標的点へ誘導することができ、他方では強度測定室を含むビーム・モニタ装置32の測定範囲が、粒子ビーム12のビーム強度および/または投射すべき粒子数に応じて照射中に変更される。言い換えれば、ビーム・モニタ装置32の測定範囲が、次の標的点のための粒子ビーム12のビーム強度および/または投射すべき粒子数に照射中に適合される。

0052

第一の、上方の測定範囲43を用いて、例えば、粒子ビームによって誘起され記録される電圧信号の適切な増幅によって、粒子ビームの強度Iがその範囲にある時に、粒子ビームが十分正確に検出されるように、測定装置が作動される。第二の、下方の測定範囲45では、測定装置は、粒子ビームの強度が適合する範囲にあるときに、粒子ビームを十分正確に検出する。ここに図示したように、第一の測定範囲43および第二の測定範囲45はある程度重複してもよい。通例、測定装置はさらなる測定範囲を備えているが、見やすさのためにこの測定範囲はここには図示していない。

0053

線図の上には、二つの測定範囲43、45の時間的な活性化が示されている。まず、測定装置は第一の測定範囲43において作動され(左のバー47で示す)、続いて、測定装置は第二の測定範囲45に切り替えられる(中央のバー49で示す)、そして、時間経過の後の方で、再度第一の測定範囲43への切替が行われる(右のバー51で示す)。従って、その都度の測定範囲43、45の選択は、粒子ビームの強度Iの経過に適合される。

0054

この測定範囲の適合は、強度Iを設定する制御パラメータを、同時に測定範囲43、45の選択にも使用することによって、または、粒子ビームの強度Iを測定し、測定結果に合わせて測定範囲43、45を規定することによって、粒子ビームの強度Iに直接合わせることができる。代替的に、例えば、測定範囲43、45の選択を、ある標的点に対して確定された投射すべき粒子数Nにより規定することによって、この選択を粒子ビームの強度Iに間接的に合わせることもできる。

0055

第一の測定範囲43から第二の測定範囲45への切替工程は、測定装置が利用可能な信号を供給しない、ある程度の切替時間を必要とする。しかし、粒子ビームの強度Iが低い場合あるいは粒子数が少ない場合、および切替時間が短い場合は、投射された線量に関する情報が僅かに失われるだけであるため、場合によってはこれを許容することができる。

0056

走査経路、すなわち標的体積内の個々の標的点が走査される順序は、測定範囲の必要とされる切替工程と関連している。走査経路を巧みに選択することによって、例えば、好ましくは、同じ測定範囲により監視される標的点に続けて衝突させることにより、必要な切替回数を減少させることができる。言い換えれば、この実施例では、走査経路が、測定範囲の必要な切替回数に応じて選択される。これは、例えば走査経路が確定される照射計画段階において、必要な切替回数を考慮することで成功する。また、走査経路をオンラインで、すなわち照射中に、必要な切替回数を考慮して確定することも十分考えられる。この機能は、制御装置および/または照射計画装置によって与えることができる。

0057

図4は、図3に比べて少々変更された実施形態を示す。ここでは、測定範囲43、45は粒子ビームのオン時に切り替えられるのではなく、短いビーム遮断53の挿入を伴って切り替えられる。粒子ビームの強度変更により測定範囲43、45の適合が要求されることが断定されると、すぐに短時間のビーム遮断53が開始される。これは例えば、シンクロトロンにおいて、ノック・アウト抽出機構の電源を切ることによって、またはビームを短期間、正規ビーム進路から偏向させる、高エネルギー・ビーム輸送システムのキッカー磁石を活性化することによって行うことができる。短時間のビーム中断の間に、測定範囲43、45の切替が行われる。その後、ビーム遮断53が終了する。

0058

図5は、ビーム・モニタ装置が、同一のビーム品質を測定するための、第一の測定装置(図5の中央部分55の第一の測定装置の測定範囲の図)および第二の測定装置(図5の下方部分57の第二の測定装置の測定範囲の図)を備えた実施形態を示している。

0059

通例、両測定装置は、測定すべきビーム品質が両測定装置によって冗長に測定されるように作動される。このために、両測定装置は、通例、同じ測定範囲43、43’、45、45’において作動される。しかし、測定範囲の切替が必要になった場合には、ここに示す実施形態における両測定装置は、両測定装置の少なくとも一方が、粒子ビーム強度に合わせた測定範囲によって記録された測定データを連続的に供給するように作動される。

0060

これは以下のように行われる。切替が必要となった時、まずは第一の測定装置が第一の測定範囲43から第二の測定範囲45に切り替えられる(上方のバー61で示す)。この切替工程の間に、第二の測定装置が元の測定範囲において引き続き測定し、その信号がビーム制御のために使用される。全体的には、ビーム・モニタ装置32の出力信号を用いて、照射設備、特に加速器装置および/または走査装置30が制御される。

0061

引き続き、すなわち第一の測定装置の測定範囲の切替が起こった後、第二の測定装置の測定範囲が切り替えられる(下方のバー59で示す)。この切替工程の間に、第一の測定装置が、既に新たな測定範囲で測定し、ビーム品質を監視している。両測定装置が新たな測定範囲で作動された後、両測定装置はビーム品質の冗長測定のために再び利用可能となる。言い換えれば、図5の両方のバー59、61の割目のずれから分かるように、第一および第二の測定装置のそれぞれの測定範囲の切替工程は、時間間隔を置いて行われる。

0062

元の測定範囲へ戻す切替または別の測定範囲へのさらなる切替は、アナログで行われる。

0063

測定範囲の連続的な切替によって、ビーム品質を継続的に監視することが可能である。比較的短時間の切替工程の間には、冗長測定のみが放棄される。

0064

図6は、ビーム・モニタ装置が同様に二つの測定装置を備えた実施形態を示しているが、ここではこれらがビーム品質を二つの異なる測定範囲43、45’において並行して監視するために作動される。

0065

この変形実施例には、一方の測定範囲43から他方の測定範囲45’への粒子ビーム強度の入替の際に、他方の測定範囲において作動される測定装置が既に存在しているという利点がある。それにより、場合によっては、個々の測定装置34、36の測定範囲の切替を放棄することができる。

0066

粒子ビームの強度に対して適切な測定範囲を用いて作動される測定装置は、主測定装置として作動され、一方、粒子ビーム強度に対して最適ではない測定範囲において作動される他方の測定装置は、冗長測定装置として機能する。

0067

冗長測定装置を用いてはビーム品質の監視に要求される精度を達成することができないが、冗長測定のためには、非最適測定範囲において記録されたデータで十分となり得る。例えば、冗長測定装置を用いて、大きさを基準として投射された線量をなおも検査することができ、それにより、重大な誤投射の際にビームを遮断することができる。

0068

ビーム強度が、主測定装置の測定範囲から出て、冗長測定装置の測定範囲に入るように変化する場合には、測定装置の入替が行われる。今度は、冗長測定装置が主測定装置として作動され、また逆の場合も同様である。このようにすれば、ビーム強度の継続的な測定を行うことができる。

0069

ここに図示した例では、高強度の際には、第一の測定範囲45で作動される(図の中央部分55)第一の測定装置が主測定装置として作動され(上方のバー61、実線)、一方、低強度の際には、第一の測定装置が冗長測定装置として作動される(上方のバー61、破線)。第二の測定範囲45’で作動される第二の測定装置については、ちょうど正反対のことが当てはまる(図の下方部分57、下方のバー59)。

0070

図7には、本発明による方法の実施形態において行われる方法ステップが、概略図を用いて示されている。

0071

第一のステップでは、照射計画がダウンロードされる。照射計画は、多数の標的点を含み、その各標的点に対して、粒子ビームの偏向先、各標的点への粒子付着量、および、このための標的点への衝突頻度が定義されている(ステップ71)。

0072

この情報に基づいて、第二のステップでは、粒子ビームが粒子治療設備によって生成および供給され、照射を開始することができる状態になる(ステップ73)。抽出された粒子ビームの強度は、この際、所定の標的点に対して定義された要求事項に応じて設定される(ステップ75)。それにより、標的体積の照射の間、粒子ビームの強度を標的点間で変更することができる。

0073

粒子ビームの投射の間、粒子ビームのビーム品質が、ビーム・モニタ装置を用いて監視される(ステップ77)。これは、例えば、マルチワイヤ比例室を利用して監視される粒子ビームの位置であってもよく、または、イオン化室を用いて監視される粒子ビームの強度であってもよい。ビーム・モニタ装置の測定範囲は、粒子ビームの強度に合わせて設定される(ステップ79)。

0074

標的体積の照射が継続している間、照射過程中にビーム・モニタ装置の測定範囲および粒子ビームの強度が適合される。従って、等エネルギー層の照射中に(ステップ81)、または、例えば標的点間で付着すべき粒子数が大きく異なる場合に、少なくとも一時的に、標的点間で(ステップ83)、または照射が再走査方法において行われる時は、再走査パス内で、ビーム・モニタ装置の測定範囲が変更される。

0075

照射計画に従った付着すべき線量が標的体積に付着された後、照射が終了する(ステップ85)。

0076

上記で説明した実施形態は、例示的なものとして解釈するべきであり、本発明はこれに限定されるものではなく、請求項の保護範囲から逸脱することなく様々に変更することが可能であることが当業者には明らかである。さらに、上記の特徴は、それが明細書において、請求項において、図面においてまたは他の方法で開示されているのにかかわらず、それが他の特徴と併せて説明されている場合も、それぞれが本発明の本質的な構成要素を画定することが明らかである。

0077

10照射設備
12粒子ビーム
13粒子源
15前段加速器
16シンクロトロン
18、20、22、24、26、28等エネルギー層
30走査装置
32ビーム・モニタ装置
34 第一の測定装置
36 第二の測定装置
38制御装置
41標的点
43、43’ 上方の測定範囲
45、45’ 下方の測定範囲
47 左のバー
49 中央のバー
51 右のバー
53ビーム遮断
55 中央部分
57 下方部分
59 下方のバー
61 上方のバー
71 ステップ71
73 ステップ73
75 ステップ75
77 ステップ77
79 ステップ79
81 ステップ81
83 ステップ83
85 ステップ85

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