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図面 (5)

課題・解決手段

アミド誘導体またはその医薬的に許容される塩および非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物が開示され、これは、経時的な質的変化のない高い貯蔵安定性に起因して有効なガン細胞増殖阻害剤として使用されることができる。

概要

背景

上皮増殖因子受容体(EGFR)は4つの受容体サブタイプ、すなわち、EGFR/ErbB1、Her−2/ErbB2、Her−3/ErbB3、およびHer−4/ErbB4を有することが知られている。それらは、大抵の固形腫瘍細胞で異常に発現する。また、リガンドにより該受容体活性化されて、その結果、細胞性シグナル経路が活性化され、これにより、腫瘍細胞の増殖、分化血管新生転移、および耐性が引き起こされる(A. Wells、Int. J. Biochem. Cell Biol.、1999、31、637−643)。従って、上皮増殖因子受容体によって媒介される腫瘍細胞シグナル経路をブロックすれば抗癌効果が生み出されることが期待される。それ故、上皮増殖因子受容体を標的とする抗がん剤の開発に多くの研究努力がされてきた。

このような上皮増殖因子受容体を標的とする抗がん剤は、2つのグループ細胞外領域を標的にするモノクローナル抗体細胞チロシンキナーゼを標的にする低分子薬剤;に分類される。モノクローナル抗体は、上皮増殖因子受容体へ選択的結合するために、副作用の程度が少なくても良好な医薬的効能が呈されるという利点を有する。しかしながら、モノクローナル抗体は、非常に高価であって、かつ、注射で投与されなければならないというという欠点を有する。一方、チロシンキナーゼを標的にする低分子薬剤は、比較的安価であり、経口で投与でき、加えて、該低分子薬剤は、受容体サブタイプ(例えば、EGFR、Her−2、Her−3およびHer−4)と選択的にまたは同時に反応することを介して良好な医薬的効能を有する。

該低分子薬剤の例には、EGFRの選択的阻害剤(例えば、イレッサ登録商標)(ゲフィチニブアストラゼネカ)およびタルセバ(登録商標)(エルロチニブロシュ))、およびEGFRとHer−2を同時にブロックする二重阻害剤(例えば、タイケルブ(登録商標)(ラパチニブグラクソスミスクライン))が挙げられる。これらの薬剤はそれぞれ、現在のところ、肺がんおよび進行性Her−2ポジティブ乳がん治療するために使用されている。また、他の固形がんに対する効能を増やすためのそれらの臨床試験が行われている。

最近の研究では、二次変異−すなわち、アデノシン三リン酸ATP結合部位アミノ酸位置790でのスレオニンからメチオニンへの置換が、EGFRチロシンキナーゼ領域への薬剤の結合能を低下することができることが報告され、これは薬剤奏効率の大幅な減少をもたらすものである(C.H. Gow、et al.、PLoS Med.、2005、2(9)、e269)。従って、EGFR耐性ガン細胞に対する阻害活性が高められた薬剤を開発することが必要である。

韓国特許出願公開第2008−0107294は、式(I)の化合物を開示し、これは、副作用無しに、選択的および効率的にガン細胞の増殖を阻害し、およびEGFRおよびその変異体によって誘発される薬剤耐性の進行を阻害するものである。しかしながら、式(I)の化合物(有効成分として)と医薬的に許容される添加剤を含む医薬製剤は、ある保存条件下では、式(II)の化合物(以後、関連化合物IVと呼ぶ)の形成が促進され、その結果として、式(I)の化合物の量は減少することが認められている。



(I)



(II)

有効成分の純度は安全で効果的な医薬組成物を製造するために重要なファクターである。なぜなら薬剤原料に含まれる不純物が治療時の副作用を生じ得るからである。不純物の一部は、薬剤の製造の間に除去されることができる。しかし、温度、湿度、および光のような様々な条件の変化により、薬剤が分解することによって生成した物質は、不純物として残り得る。

本願発明者らは、式(I)の化合物を含む医薬製剤を保存する間に関連化合物IVの形成を促進するファクターについて鋭意検討し、医薬的に許容される添加剤、特に滑沢剤に含まれる金属塩類が、関連化合物IVの形成の迅速さ(expedition)を引き起こすことを見出した。その結果、本願発明者らは、金属塩成分を含まない非金属塩滑沢剤を使用することによって安定性が高められた医薬組成物を開発した。

概要

アミド誘導体またはその医薬的に許容される塩および非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物が開示され、これは、経時的な質的変化のない高い貯蔵安定性に起因して有効なガン細胞増殖阻害剤として使用されることができる。なし

目的

本願発明の目的は、アミド誘導体またはその医薬的に許容される塩を含む、安定性が改善された医薬組成物であって、ガン細胞の増殖を効率的に阻害する医薬組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

式(I):(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩、および非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物

請求項2

該非金属塩滑沢剤が、脂肪酸エステル類脂肪酸類脂肪アルコール類オイル類フマル酸ポリエチレングリコール類(PEG類)、ポリテトラフルオロエチレン類タルク、およびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項3

該非金属塩滑沢剤が、ベヘン酸グリセリルパルミトステアリン酸グリセリルモノステアリン酸グリセリルトリミリスチン酸グリセリルトリステアリン酸グリセリル、ショ糖脂肪酸エステルパルミチン酸パルミトイルアルコールステアリン酸ステアリルアルコール硬化ヒマシ油ミネラルオイル硬化植物油、フマル酸、PEG4000、PEG6000、ポリテトラフルオロエチレンスターチ、タルク、およびその混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の医薬組成物。

請求項4

該非金属塩滑沢剤がショ糖脂肪酸エステルまたは硬化植物油である、請求項3に記載の医薬組成物。

請求項5

式(I)の化合物が該組成物の1投与単位当たり0.1mg〜100mg含まれることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項6

該非金属塩滑沢剤が、式(I)の化合物1重量部に基づいて、0.1〜100重量部含まれることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項7

希釈剤結合剤崩壊剤、およびその混合物からなる群から選択される医薬的に許容される添加剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項8

希釈剤が、該組成物の全重量に基づいて、20〜95重量%含まれることを特徴とする、請求項7に記載の医薬組成物。

請求項9

該結合剤が、該組成物の全重量に基づいて、1〜10重量%含まれることを特徴とする、請求項7に記載の医薬組成物。

請求項10

該崩壊剤が、該組成物の全重量に基づいて、1〜30重量%含まれることを特徴とする、請求項7に記載の医薬組成物。

請求項11

急速放出性コーティング基質腸溶性コーティング基質、および持続放出性コーティング基質からなる群から選択されるコーティング基質でコートされていることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項12

請求項13

気密HDP容器中60℃で4週間保存した過酷条件下で、または気密HDPE容器中40℃・75%RHで6箇月間保存した加速条件下で、式(II):(II)の化合物を0.5重量%未満含むことを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。

請求項14

請求項1に記載の医薬組成物の製剤を製造する方法であって、下記工程:工程(1)式(I):(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される添加剤と混合し、該混合物を造粒して顆粒を得る;工程(2)工程(1)で得られた顆粒を医薬的に許容される添加剤と混合し、非金属塩滑沢剤を添加して混合顆粒を得る;および工程(3)工程(2)で得られた混合顆粒を製剤化する;を含むことを特徴とする、方法。

請求項15

急速放出性コーティング基質、腸溶性コーティング基質、および持続放出性コーティング基質からなる群から選択されるコーティング基質で工程(3)で得られた製剤をコーティングする工程をさらに含む、請求項14に記載の方法。

請求項16

式(I):(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を安定化するための方法であって、該医薬組成物に非金属塩滑沢剤を加えることを特徴とする、方法。

技術分野

0001

本発明は、ガン細胞の増殖を阻害するアミド誘導体またはその医薬的に許容される塩、および非金属塩滑沢剤を含む、医薬組成物に関する。

背景技術

0002

上皮増殖因子受容体(EGFR)は4つの受容体サブタイプ、すなわち、EGFR/ErbB1、Her−2/ErbB2、Her−3/ErbB3、およびHer−4/ErbB4を有することが知られている。それらは、大抵の固形腫瘍細胞で異常に発現する。また、リガンドにより該受容体活性化されて、その結果、細胞性シグナル経路が活性化され、これにより、腫瘍細胞の増殖、分化血管新生転移、および耐性が引き起こされる(A. Wells、Int. J. Biochem. Cell Biol.、1999、31、637−643)。従って、上皮増殖因子受容体によって媒介される腫瘍細胞シグナル経路をブロックすれば抗癌効果が生み出されることが期待される。それ故、上皮増殖因子受容体を標的とする抗がん剤の開発に多くの研究努力がされてきた。

0003

このような上皮増殖因子受容体を標的とする抗がん剤は、2つのグループ細胞外領域を標的にするモノクローナル抗体細胞チロシンキナーゼを標的にする低分子薬剤;に分類される。モノクローナル抗体は、上皮増殖因子受容体へ選択的結合するために、副作用の程度が少なくても良好な医薬的効能が呈されるという利点を有する。しかしながら、モノクローナル抗体は、非常に高価であって、かつ、注射で投与されなければならないというという欠点を有する。一方、チロシンキナーゼを標的にする低分子薬剤は、比較的安価であり、経口で投与でき、加えて、該低分子薬剤は、受容体サブタイプ(例えば、EGFR、Her−2、Her−3およびHer−4)と選択的にまたは同時に反応することを介して良好な医薬的効能を有する。

0004

該低分子薬剤の例には、EGFRの選択的阻害剤(例えば、イレッサ登録商標)(ゲフィチニブアストラゼネカ)およびタルセバ(登録商標)(エルロチニブロシュ))、およびEGFRとHer−2を同時にブロックする二重阻害剤(例えば、タイケルブ(登録商標)(ラパチニブグラクソスミスクライン))が挙げられる。これらの薬剤はそれぞれ、現在のところ、肺がんおよび進行性Her−2ポジティブ乳がん治療するために使用されている。また、他の固形がんに対する効能を増やすためのそれらの臨床試験が行われている。

0005

最近の研究では、二次変異−すなわち、アデノシン三リン酸ATP結合部位アミノ酸位置790でのスレオニンからメチオニンへの置換が、EGFRチロシンキナーゼ領域への薬剤の結合能を低下することができることが報告され、これは薬剤奏効率の大幅な減少をもたらすものである(C.H. Gow、et al.、PLoS Med.、2005、2(9)、e269)。従って、EGFR耐性ガン細胞に対する阻害活性が高められた薬剤を開発することが必要である。

0006

韓国特許出願公開第2008−0107294は、式(I)の化合物を開示し、これは、副作用無しに、選択的および効率的にガン細胞の増殖を阻害し、およびEGFRおよびその変異体によって誘発される薬剤耐性の進行を阻害するものである。しかしながら、式(I)の化合物(有効成分として)と医薬的に許容される添加剤を含む医薬製剤は、ある保存条件下では、式(II)の化合物(以後、関連化合物IVと呼ぶ)の形成が促進され、その結果として、式(I)の化合物の量は減少することが認められている。



(I)



(II)

0007

有効成分の純度は安全で効果的な医薬組成物を製造するために重要なファクターである。なぜなら薬剤原料に含まれる不純物が治療時の副作用を生じ得るからである。不純物の一部は、薬剤の製造の間に除去されることができる。しかし、温度、湿度、および光のような様々な条件の変化により、薬剤が分解することによって生成した物質は、不純物として残り得る。

0008

本願発明者らは、式(I)の化合物を含む医薬製剤を保存する間に関連化合物IVの形成を促進するファクターについて鋭意検討し、医薬的に許容される添加剤、特に滑沢剤に含まれる金属塩類が、関連化合物IVの形成の迅速さ(expedition)を引き起こすことを見出した。その結果、本願発明者らは、金属塩成分を含まない非金属塩滑沢剤を使用することによって安定性が高められた医薬組成物を開発した。

発明が解決しようとする課題

0009

本願発明の目的は、アミド誘導体またはその医薬的に許容される塩を含む、安定性が改善された医薬組成物であって、ガン細胞の増殖を効率的に阻害する医薬組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本願発明の1つの態様に従って、式(I):



(I)
の化合物またはその医薬的に許容される塩、および非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物が提供される。

図面の簡単な説明

0011

本願発明の上記のおよび他の目的ならびに特性は、添付の図面と組み合わせて下記の発明の詳細な説明から明らかになるであろう。各図面は下記について示す:

0012

実施例1〜8および比較例1の医薬組成物を60℃で加熱した後に生成した関連化合物IVの量を示す、安定性試験結果;
比較例1〜4および実施例1の医薬組成物を60℃で加熱した後に生成した関連化合物IVの量を示す、安定性試験結果;
実施例1および2および比較例1および3の医薬組成物を加速条件(40℃および75%RH)下に曝露した後に生成した関連化合物IVの量を示す、加速安定性試験結果;および
実施例1および2および比較例1および3の医薬組成物を加速条件(40℃および75%RH)下に曝露した後に生成した関連化合物IVの量を示す、HDPボトルでの加速安定性試験結果。

0013

発明の詳細な説明
本発明は、式(I):



(I)
の化合物またはその医薬的に許容される塩、および非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明にかかる医薬組成物の各成分を以下に詳細に説明する。

0014

(a)医薬有効成分
本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を医薬有効成分として含む。

0015

式(I)の化合物(以下、コードネーム「HM781−36B」と呼ぶ)は、韓国特許出願公開第2008−0107294号に開示されるとおり、有害な副作用を引き起こすことなく、選択的および効率的にガン細胞の増殖およびEGFRおよびその変異体により誘発される薬剤耐性の進行を阻害することができる。

0016

式(I)の化合物の医薬的に許容される塩には、無機酸または有機酸酸付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。無機酸付加塩の例には、塩酸硫酸ジスルホン酸硝酸リン酸過塩素酸、または臭素酸の塩が挙げられ;有機酸付加塩の例にはギ酸酢酸プロピオン酸シュウ酸コハク酸安息香酸クエン酸マレイン酸マロン酸リンゴ酸酒石酸グルコン酸乳酸ゲンチジン酸(gestisic acid)、フマル酸ラクトビオン酸サリチル酸フタル酸エンボン酸、アスパラギン酸グルタミン酸カムシル酸(camsylic acid)、ベシル酸、またはアセチルサリチル酸アスピリン)の塩が挙げられる。当該医薬的に許容される塩には、アルカリ金属(例えば、カルシウムナトリウムマグネシウムストロンチウムカリウムなど)由来の金属塩も含まれうる。

0017

本発明において、式(I)の化合物は、組成物全重量に基づいて、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜10重量%の量で使用されうる。該化合物は、組成物の1投与単位当たりに0.1mg〜100mg、好ましくは0.5〜50mgの量で組成物に含まれうる。

0018

(b)非金属塩滑沢剤
滑沢剤は顆粒圧縮プロセスを改善するために添加される成分であって、重要な賦形剤と見なされていて、固体圧縮された組成物の製造では重要な役割を果たす。滑沢剤を使用する利点として、粉末または顆粒状物質の流れが改善され(これによってダイ(die)に容易に充填することが可能になる);粉末または顆粒状物質の摩擦、並びに粉末または顆粒状物質とパンチやダイとの摩擦が軽減され;および錠剤圧縮性や放出能が上がる;ことが挙げられる。滑沢剤はテーブル1のように分類することができる。
<テーブル1>

0019

式(I)の化合物を含む本発明の医薬組成物は、関連化合物IVの形成を防止するために非金属塩滑沢剤を使用することを特徴とする。該関連化合物IVは該組成物に金属塩が含まれていたならばその金属塩に起因して形成され得る。

0020

本発明において、用語“非金属塩滑沢剤”とは、金属製物質(例えばステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウムフマル酸ステアリルナトリウムステアリン酸亜鉛などの金属塩)を含まない滑沢剤をいう。本発明において、非金属塩滑沢剤の例として、脂肪酸エステル類脂肪酸類脂肪アルコール類オイル類、フマル酸、ポリエチレングリコール類(PEG類)、ポリテトラフルオロエチレン類スターチタルクなどが挙げられる。本発明にかかる医薬組成物の貯蔵安定性の改善はこのような非金属塩滑沢剤を使用することによって達成され得る。

0021

具体的には、本発明に使用されうる非金属塩滑沢剤の例として、脂肪酸エステル類(例えば、ベヘン酸グリセリルパルミトステアリン酸グリセリルモノステアリン酸グリセリルトリミリスチン酸グリセリルトリステアリン酸グリセリル、ショ糖脂肪酸エステルなど);脂肪酸類および脂肪アルコール類(例えば、パルミチン酸パルミトイルアルコールステアリン酸ステアリルアルコールなど);オイル類(例えば、硬化ヒマシ油ミネラルオイル硬化植物油など);フマル酸;ポリエチレングリコール(例えば、PEG4000またはPEG6000);ポリテトラフルオロエチレン;スターチ;およびタルクが挙げられるが、これらに限定されるものではない。該非金属塩滑沢剤は単独でまたはその混合物として使用されうる。

0022

好ましくは、本発明において、非金属塩滑沢剤の例として、ショ糖脂肪酸エステル、硬化植物油、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、タルク、スターチ、およびPEG6000が挙げられ、より好ましくはショ糖脂肪酸エステルおよび硬化植物油が挙げられる。

0023

本発明において、該非金属塩滑沢剤は、式(I)の化合物1重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.25〜10重量部の量で使用されうる。

0024

使用される非金属塩滑沢剤の量が0.1重量部未満であるとき、成形された錠剤は容易にはダイカストから放出されないであろうし、あるいは、錠剤成形の間にダイカストに張り付き得る。一方、当該量が100重量部より大きい場合、錠剤にキャッピングまたは層間剥離のような問題が起きるであろう。さらに、滑沢剤は通常、疎水性であるので、大量に使用された場合には、崩壊遅れ溶出速度の低下といった意図しない問題を引き起こしうる。

0025

(c)医薬的に許容される添加剤
本発明の医薬組成物は、さらに医薬的に許容される添加剤を含み得、さまざまな投与形態(好ましくは経口投与形態)に製剤化されることができる。経口投与製剤の代表的な例として、粉末、錠剤、丸剤カプセル剤液剤懸濁剤乳剤シロップ、および粒剤(好ましくは錠剤およびカプセル剤)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0026

本発明において、医薬的に許容される添加剤には、希釈剤結合剤崩壊剤などが含まれる。

0028

該組成物の全重量に基づいて、希釈剤は20〜95重量%の量で使用され得、結合剤は1〜10重量%の量で使用され得、および崩壊剤は1〜30重量%の量で使用され得る。

0029

本発明の医薬組成物は、該組成物が使用者の手や皮膚に直接接触するのを防止するためにコーティング基質でコートされていても良い。

0030

本発明で使用されうるコーティング基質には、急速放出性コーティング基質、腸溶性コーティング基質、または持続放出性コーティング基質が含まれうる。該急速放出性コーティング基質は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフト重合体(Kollocoat IR(登録商標)、BASF)、およびその混合物からなる群から選択されうる。該腸溶性コーティング基質は、(メタアクリレート共重合体(Eudragit(登録商標)、EVONIK)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸フタル酸セルロース、およびその混合物からなる群から選択されうる。該持続放出性コーティング基質は、酢酸セルロースエチルセルロースポリ酢酸ビニル、およびその混合物からなる群から選択されうる。

0031

該コーティング基質は、コートされていないコア100重量部に対して1〜50重量部(好ましくは1〜30重量部)の量で、組成物の表面にコートされうる。

0032

本発明はまた、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩、および非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物を製造する方法を提供する。

0033

上記成分を含む医薬組成物の製剤は、下記工程を含む方法により製造されうる:
(1) 式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を希釈剤および結合剤のような医薬的に許容される添加剤と混合し、該混合物を造粒して、顆粒を得;
(2) 工程(1)で得られた顆粒を希釈剤および崩壊剤のような医薬的に許容される添加剤と混合し、非金属塩滑沢剤を加えて、混合顆粒を得;および
(3) 工程(2)で得られた混合顆粒を製剤化工程に使用する。

0034

本発明の実施態様の1つにおいて、本発明にかかる医薬組成物は、式(I)の化合物とマンニトールをポビドン溶液精製水中)中で混合し、得られた混合物を湿式造粒法で造粒し、ついで得られた顆粒を乾燥することによって製造されうる。得られた顆粒は、当該得られた顆粒をマンニトールおよびクロスポビドンと混合し、そこに非金属塩滑沢剤を加え、ついで該混合顆粒を打錠機で打錠することによって錠剤に製剤化されうる。

0035

本発明の医薬組成物の製剤に関連するさまざまな工程は、当該技術分野における従来技術に従って、行われることができる。本発明の方法は、保管するのに便利でかつ使用しやすくするために、工程(3)で製造された製剤を上述したコーティング基質でコーティングする工程をさらに含みうる。

0036

本発明の医薬組成物は、ガン細胞の増殖およびEGFRおよびその変異体によって誘発される薬剤耐性の進行を選択的におよび効率的に阻害する式(I)の化合物を含むことによってガン細胞の増殖を効率的に阻害することができる。また、本発明の医薬組成物は、非金属塩滑沢剤を含むことによって、過酷条件下(例えば、気密HDPE容器中、60℃で4週間保存)および加速条件下(例えば、気密HDPE容器中、40℃/75%RHで6箇月間保存)で、不純物(すなわち、関連化合物IV)の形成を0.5重量%未満に抑制することができる。それ故、本発明の医薬組成物は、有効性を高めることができ、および式(I)の化合物の安定性を改善することができる。

0037

従って、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を安定化する方法を提供し、この方法は該医薬組成物に非金属塩滑沢剤を添加することを含む。

0038

下記の実施例は、本発明をさらに説明することを意図するものであって、その範囲を限定するものではない。

0039

実施例
実施例1〜8:非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物の製造
実施例1〜3の医薬組成物を式(I)の化合物(以下「HM781−36B」とよぶ。Dongwoo Syntech Co.、Ltd.、韓国);マンニトール(Roquette);ポビドン(登録商標)(BASF);クロスポビドン(登録商標)(BASF);および非金属塩滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬、日本)、硬化植物油(Lubritab(登録商標)、JRS Pharma)、またはステアリン酸(Emery Oleochemicals.);を使用することによって製造した。成分および分量(単位:mg)はテーブル2に記載される。

0040

具体的には、HM781−36Bおよびマンニトールを混合し、該混合物を精製水に溶解したポビドンの結合剤溶液を用い、従来の方法によって湿式造粒法で造粒した。得られた湿潤顆粒を乾燥し、マンニトールおよびクロスポビドンと混合し、その後滑沢剤を加え、これをあらかじめ30メッシュふるいを通し、最終混合物を製造した。得られた最終混合物を、従来の方法に従って、打錠機(Sejong、韓国)で約5〜10kpの硬度を有する錠剤に製剤化した。
<テーブル2>

0041

実施例4〜8の医薬組成物を、式(I)の化合物(HM781−36B、Dongwoo Syntech Co.、Ltd.、韓国);マンニトール(Roquette);ポビドン(登録商標)(BASF);クロスポビドン(登録商標)(BASF);および非金属塩滑沢剤としてベヘン酸グリセリル(Compritol 888ATO(登録商標)、Gattefosse)、パルミトステアリン酸グリセリル(Compritol HD5(登録商標)、Gatefosse)、タルク(日本タルク(株)、日本)、スターチ(Roquette)、またはPEG6000(三洋化学、日本)を使用して、上記の同様の方法で製造した。成分および分量(単位:mg)はテーブル3に記載される。
<テーブル3>

0042

実施例9〜15の医薬組成物を、式(I)の化合物(HM781−36B、Dongwoo Syntech Co.、Ltd.、韓国);マンニトール(Roquette);ポビドン(登録商標)(BASF);クロスポビドン(登録商標)(BASF);および非金属塩滑沢剤としてモノステアリン酸グリセリル(CapmulGMS−50)、パルミトイルアルコール(Landz International Company Ltd.、中国)、ステアリルアルコール(Lubrizol Advanced Materials、米国)、硬化ヒマシ油(BASF)、ミネラルオイル(AlfaAesar、米国)、フマル酸(Merck)、または二酸化ケイ素(Grace Davison、米国)を使用して、上記と同様の方法で製造した。成分および分量(単位:mg)はテーブル4に記載される。
<テーブル4>

0043

比較例1〜4:金属塩滑沢剤を含む医薬組成物の製造
テーブル5に記載の成分および分量(単位:mg)で上記の実施例の操作と同様にして、金属塩滑沢剤を含む比較例1〜4の医薬組成物を製造した。
<テーブル5>

0044

試験例:生成した関連化合物の測定
実施例1〜8および比較例1〜4で製造した医薬組成物の貯蔵安定性を評価するために、該医薬組成物を各々、シリカゲル(1g)と共にHDPEボトルに入れ、チャンバー(60℃)で保存した。2および4週間後に、それぞれ、関連化合物IV(HM781−36Bの主要分解産物)を60%アセトニトリル溶媒として用いて抽出し、ついでHPLC分析を行った。実施例1〜8の結果をテーブル6および図1に示し、比較例1〜4の結果をテーブル7および図2に示す。
<テーブル6>



<テーブル7>

0045

実施例1および2ならびに比較例1および3に従って製造した医薬組成物の温度および湿度に対する安定性の変化を調べるために、該医薬組成物を40℃および75%RHに曝露した。1および2週間後にそれぞれ、関連化合物IV(HM781−36Bの主要分解産物)を60%アセトニトリルを溶媒に用いて抽出し、ついでHPLC分析を行った。結果をテーブル8および図3に示す。
<テーブル8>

0046

実施例1および2および比較例1および3に従って製造した医薬組成物の加速条件下での温度および湿度に対する安定性の変化を調べるために、該組成物を40℃および75%RHに密封HDPE容器中で1、3および6箇月間曝露した。各組成物の関連化合物IVを60%アセトニトリルを溶媒として用いて抽出し、ついでHPLC分析を行った。結果をテーブル9および図4に示す。
<テーブル9>

0047

表6〜9および図1〜4に示すとおり、関連化合物IVの生成は、金属塩滑沢剤を含む医薬組成物と比較して、非金属塩滑沢剤を含む医薬組成物では、約4〜10倍以上減少した。したがって、HM781−36Bを有効成分して含む医薬組成物の貯蔵安定性は、非金属塩滑沢剤を該医薬組成物に添加することによって大きく改善することができる。

0048

日米EU医薬品規制調和国際会議(International Conference on Harmonisation of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH))のガイドラインによれば、未知および既知不純物の制限はそれぞれ、0.2%および0.5%と規定されている。本発明の実施例1および2の医薬組成物は、ICHガイドラインで記載される40℃の加速安定性試験において0.5%未満を満たす結果を示した。対して、従来の金属塩滑沢剤を含む比較例1および3の医薬組成物は、ICHガイドラインの限度を超えた。

実施例

0049

本発明を上記の具体的態様に従って記載したが、本発明には当業者によってさまざまな修正や変更なされ得、これらもまた添付の請求の範囲により定義される本願発明の範囲に含まれると認識される。

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