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概要
背景
概要
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効果
実績
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- 2件
この技術が所属する分野
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請求項1
(a)アクリル酸エチル/メタクリル酸メチルコポリマー、(b)エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混合物、(c)水および(d)少なくとも1種の生理学的活性剤を含む生理学的活性剤の経皮投与のための組成物。
請求項2
(b)が、イソプロパノールである、請求項1に記載の組成物。
請求項3
請求項4
請求項5
純粋な形態で計算されたEA/MMAコポリマー(a)を2%から30%(w/w)の量で含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
請求項6
成分(b)[=エタノールおよび/またはイソプロパノール]を35%から90%(w/w)の量で含有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
請求項7
水(c)を5%から40%(w/w)の量で含有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
請求項8
純粋な形態で計算されたEA/MMAコポリマー(a)および成分(b)[=エタノールおよび/またはイソプロパノール]を1:1から1:45の重量比で含有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
請求項9
加えて、オレイン酸アルコール、オレイン酸、リノール酸アルコール、リノール酸、ミリスチルアルコール、ジメチルスロホキシド(dimethylsulofoxide)、チモール、メントールおよびこれらの任意の混合物からなる群より選択される化合物を0.5から8%(w/w)含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
請求項10
疼痛の処置で使用するための、少なくとも1種の鎮痛性の医薬として活性な物質、好ましくは非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクを含む、請求項3から9のいずれか一項に記載の組成物。
請求項11
疼痛の部位で耐久性皮膜を形成し、そこで鎮痛性の医薬として活性な物質、好ましくは非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクが8時間から7日間の期間にわたり皮膚を透過するのを可能にすることにより患者の四肢または関節(関節接合)の疼痛および背部痛の処置で使用するための、少なくとも1種の鎮痛性の医薬として活性な物質、好ましくは非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクを含む、請求項3から9のいずれか一項に記載の組成物。
請求項12
疼痛の処置で使用される組成物の製造のための、(a)アクリル酸エチル/メタクリル酸メチルコポリマー、(b)エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混合物、(c)水および(d)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクの使用。
技術分野
0001
本発明は、生理学的活性剤、特に医薬として活性な化合物(しかし、例えばニコチンのような薬剤または動物用薬物も含む)の経皮投与を意図された組成物に関する。この文書全体を通して、「経皮」は、外用、局所または全身の生理学的効果の1つ以上を実現するように、対象の皮膚上へ、皮膚内へまたは皮膚を通して生理学的活性剤を投与する任意の経路を意味するものとする。皮膚の局所処置は、抗生物質などで、耳炎などを処置するために、例えばそのような組成物を耳に適用することも含むものとする。より詳細には本発明は、改善された長期効能を有する経皮的医薬組成物および動物用組成物、特に医薬組成物に関する。
背景技術
0003
そのような皮膜形成組成物は、当該技術分野で公知である。しかし前記の公知皮膜形成組成物(例えば、米国特許6,211,250参照)は、様々な欠点を有しており、例えば皮膚に適用されると、これらはしばらくの間、粘着性である可能性があり、しばらくの間、衣服などに、接着し得ることを意味する。
先行技術
0004
米国特許第6,211,250号明細書
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段
0006
したがって本発明は、
(a)アクリル酸エチル/メタクリル酸メチルコポリマー、
(b)エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混合物、
(c)水および
(d)少なくとも1種の生理学的活性剤
を含む生理学的活性剤の経皮投与のための組成物に関する。
0007
アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル(EA/MMA)コポリマーは、典型的に組成物において皮膜形成ポリマーとして作用する。EA/MMAコポリマー(a)は、エタノールおよび/またはイソプロパノール(b)ならびに水(c)と組み合わせられた場合に、典型的にゲルをもたらす、有益な皮膜形成ポリマーとして認識されている。得られた本発明の組成物は、例えば任意の従来の外用半固体形態と同様にチューブ内に包装することができ、またはゲル状組成物をスプレーすることができるように開発された専用のデバイス、例えばTru−Spray(登録商標)を介して皮膚に適用することができる。該製剤の粘度は、例えば(a):(b)、即ち、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチルコポリマー:エタノール/イソプロパノールの重量比を適合させることにより、特定の包装に望ましい最適粘度に調整することができる。エタノール/イソプロパノールの量を増加させることにより、該製剤の粘度は低下し、その逆も同様である。非常に少量の(a)[例えば、2−5%、好ましくは4−5%]および非常に多量の(b)[例えば、70−90%]を使用すると、粘性液(ゲルの代わりに)が得られる場合がある(実施例10−11参照)。これらは、皮膚に有益な皮膜も形成し、したがって本発明の範囲内でもある。これらは、皮膚に、例えばスプレーとして適用されてもよい。
0008
上記および下記に示されるパーセント値はすべて、他に示されない限り、重量%である。
0009
アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル(EA/MMA)コポリマー(a)は、純粋な形態で用いられ得るが、例えば分散体または溶液の形態でも用いられ得る。好ましくはこれらは、すべてEvonik Industries社から供給される、例えばEudragit(登録商標)NEシリーズの製品、例えばEudragit(登録商標)NE 30 DまたはEudragit(登録商標)NE 40 DまたはEudragit NM 30 Dとして、水性懸濁液の形態で用いられる。例えばEudragit(登録商標)NE 40 Dは、40%のEA/MMAコポリマーおよび60%の水を含む。典型的に本発明の組成物は、純粋な形態で計算された、即ち、例えば存在し得る溶媒を除外することによる、EA/MMAコポリマー(a)を、少なくとも2%、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%の量でまたは2から30%、特に5から25%の量で含有する。
0010
用いられる溶媒または溶媒ミックス(b)、即ちエタノールおよび/またはイソプロパノールは、投与後に急速に蒸発して皮膚上に皮膜を形成することができるよう、揮発性である。(b)として好ましいのは、イソプロパノールまたはイソプロパノールとエタノールとの混合物、特にイソプロパノールである。典型的に本発明の組成物は、溶媒または溶媒ミックス(b)を、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%の量でまたは35%から90%もしくは35%から80%もしくは40%から70%の量で含有する。
0011
典型的に本発明の組成物は、純粋な形態で計算されたEA/MMAコポリマー(a)および成分(b)[=エタノールおよび/またはイソプロパノール]を1:1から1:45、好ましくは1:1から1:25、特に1:1から1:15、特に1:1から1:10の重量比で含有する。
0012
典型的に水(c)は、成分(a)、例えばEudragit(登録商標)NE 40 Dの水性分散体を用いることにより組み込まれるおよび/または組成物に別個に添加される。典型的に本発明の組成物は、水(c)を、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、特に少なくとも15%の量でまたは1%から50%、好ましくは5%から40%、特に15%から35%の量で含有する。
0014
生理学的活性剤(d)として用いられるのは、経皮送達に適した任意の医薬として(または動物用に)活性な物質であってもよい。通常は経口、非経口または経直腸経路により送達される生理学的活性剤であっても、考慮され得る。
0016
生理学的活性剤(a)の例は:
心臓作用薬、例えば有機硝酸塩、例えばニトログリセリン、二硝酸イソソルビドおよび一硝酸イソソルビド;硫酸キニジン;プロカインアミド;チアジド、例えばベンドロフルメチアジド、クロロチアジドおよびヒドロクロロチアジド;ニフェジピン;ニカルジピン;アドレナリン遮断薬、例えばチモロールおよびプロプラノロール;ベラパミル;ジルチアゼム;カプトプリル;クロニジンおよびプラゾシン。
0017
アンドロゲン性ステロイド、例えばテストステロン、メチルテストステロンおよびフルオキシメステロン。
0018
エストロゲン、例えば結合型エストロゲン、エステル化エストロゲン、エストロピペート、17β−エストラジオール、17吉草酸β−エストラジオール、エキリン、メストラノール、エストロン、エストリオール、17β−エチニルエストラジオールおよびジエチルスチルベストロール。プロゲステロン剤、例えばプロゲステロン、19−ノルプロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、メレンゲストロール、クロルマジノン、エチステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、二酢酸エチノジオール、ノルエチノドレル、17α−ヒドロキシプロゲステロン、ジドロゲステロン、ジメチステロン、エチニルエストレノール、ノルゲストレル、デメゲストン、プロメゲストンおよび酢酸メゲストロール。
0019
中枢神経系に対する作用を有する薬物、例えば鎮静剤、催眠薬、抗不安薬、鎮痛剤および麻酔薬、例えばクロラール、ブプレノルフィン、ナロキソン、ハロペリドール、フルフェナジン、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、コデイン、フェンタニルおよびニコチン。
0020
局所麻酔薬、例えばリドカイン、テトラカイン、ジクロニン、ベンゾカイン、ジブカイン、メトカイン(methocaine)、プロカイン、メピバカイン、ブピバカイン、エチドカインまたはプリロカイン。
0022
ステロイドなどの抗炎症剤、例えばヒドロコルチゾン、デソニド、コルチゾン、デキサメタゾン、フルオシノロン、トリアムシノロン、メドリゾン、プレドニゾロン、フルランドレノリド、プレドニゾン、ハルシノニド、メチルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プレドニゾン、ハルシノニド、メチルプレドニゾロン、フルドロコルチゾン、コルチコステロン、パラメタゾン、ベタメタゾン;および非ステロイド系抗炎症薬、例えばジクロフェナク、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、フェンブフェン、フルルビプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、スプロフェン、インドメタシン、ピロキシカム、アスピリン、サリチル酸、ジフルニサル、サリチル酸メチル、フェニルブタゾン、スリンダク、メフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウムまたはトルメチン。
0024
抗ヒスタミン薬、例えばジメチンデン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、ペルフェナジン、トリプロリジン、ピリラミン、クロルシクリジン、プロメタジン、カルビノキサミン、トリペレナミン、ブロムフェニラミン、ヒドロキシジン、シクリジン、メクリジン、クロルプレナリン、テルフェナジンおよびクロルフェニラミン。
0026
抗高血圧薬、例えばクロニジン。
0027
呼吸器薬、例えばテオフィリンおよびβ2−アドレナリン作動薬、例えばアルブテロール、テルブタリン、メタプロテレノール、リトドリン、カルブテロール、フェノテロール、キンテレノール、リミテロール、ソルメファモール(solmefamol)、ソテレノールおよびテトロキノール(tetroquinol)。
0028
交感神経作用薬、例えばドーパミン、ノルエピネフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニレフリン、シュードエフェドリン、アンフェタミン、プロピルヘキセドリンおよびエピネフリン。縮瞳薬、例えばピロカルピン。コリン作動薬、例えばコリン、アセチルコリン、メタコリン、カルバコール、ベタネコール、ピロカルピン、ムスカリンおよびアレコリン。
0029
抗ムスカリン性またはムスカリン性コリン作動性遮断薬、例えばアトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、メトスコポラミン、ホマトロピンメチルブロミド、メタンテリン、シクロペントラート、トロピカミド、プロパンテリン、アニソトロピン、ジシクロミンおよびユーカトロピン。散瞳薬、例えばアトロピン、シクロペントラート、ホマトロピン、スコポラミン、トロピカミド、ユーカトロピンおよびヒドロキシアンフェタミン。
0031
抗生物質、例えばクリンダマイシン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、ペニシリン、クロラムフェニコール、スルファセタミド、スルファメタジン、スルファジアジン、スルファメラジン、スルファメチゾールまたはスルフィソキサゾール。
0032
とりわけ動物用薬品において用いられることの多い抗生物質、例えばベンジルペニシリン、メチシリン、アンピリシン、アモキシシリン、ストレプトマイシン、ネオマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、グリセオフルビン、チオストレプトン、フロルフェニコール、エンロフロキサシン、バシトラシン、ゲンタマイシン、ポリミキシンB、クロラムフェニコール、マルボフロキサシンまたはフラメシチン(framecytin)。
0033
特に動物用薬品において用いられることの多い抗寄生虫薬(antiparasitizide)、例えばマラカイトグリーン、メチレンブルー、クロラミンTもしくはB、エマメクチン安息香酸塩またはα−シペルメトリン。
0037
抗にきび剤、例えばベンゾイルペルオキシド。
0041
抗うつ剤、例えばセレギリン、イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン、イミプラミン、アミトリプチリン、トリミプラミン、ドキセピン、デシプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アモキサピン、マプロチリンおよびトラゾドン。
0044
避妊薬、例えばノルエルゲストロミンとエチニルエストラジオールとの混合物。
0048
トランキライザー、例えばレセルピン、クロルプロマジンならびにベンゾジアゼピン系抗不安薬、例えばアルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロラゼプテート(clorazeptate)、ハラゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クロナゼパム、フルラゼパム、トリアゾラム、ロラゼパムおよびジアゼパム。
0049
抗精神病剤、例えばチオプロパザート、クロルプロマジン、トリフルプロマジン、メソリダジン、ピペラセタジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジン、トリフルオペラジン、クロルプラチキセン(chlorprathixene)、チオチキセン、ハロペリドール、ブロムペリドール、ロキサピンおよびモリンドン。
0052
抗片頭痛薬、例えばジヒドロエルゴタミンまたはピゾチリン。
0056
ペプチドおよびタンパク質、例えばパーキンソン病、痙縮および急性筋肉痙攣用の薬物、例えばレボドパ、カルビドパ、アマンタジン、アポモルフィン、ブロモクリプチン、セレギリン(デプレニル)、塩酸トリヘキシフェニジル、メシル酸ベンズトロピン、塩酸プロシクリジン、バクロフェン、ジアゼパム、ダントロレン、インスリン、エリスロポエチンおよび成長ホルモン。
0057
抗エストロゲン薬またはホルモン剤、例えばタモキシフェンまたはヒト絨毛性ゴナドトロピン。
0059
抗真菌薬、例えばテルビナフィン、ナフチフィン、ブテナフィン、ビホナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、トルナフタート、テルコナゾール、アモロルフィン、シクロピロクスまたはウンデシレン酸。
0060
とりわけ動物用薬品において用いられることの多い抗真菌薬、例えばフルコナゾール、ケトコナゾール、イソコナゾール、ミコナゾール、アムホテリシンB、フルシトシン、テルビナフィン、ナイスタチン、チアベンダゾールまたはクロトリマゾール。
0061
生理学的活性剤(d)は、どの形態が最適な送達特性を生じるかに応じて、異なる形態で該組成物中に存在することができる。例えばこれらは、その遊離塩基もしくは酸形態でまたは塩、エステルもしくは任意の他の薬理学的に許容し得る誘導体の形態でまたは例えば分子複合体の成分として存在することができる。
0062
好ましい生理学的活性剤(d)は、ニコチン、リドカイン、ヒドロコルチゾン、ジクロフェナク、イブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、ピロキシカム、サリチル酸メチル、フェニルブタゾン、メフェナム酸、ベタメタゾン、ジメチンデン、スコポラミン、ベンゾイルペルオキシド、カルシポトリオール、ペンシクロビル、アシクロビル、ビタミンA、ビタミンE、キシロメタゾリン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、エフェドリン、ナファゾリン、テルビナフィン、ナフチフィン、ブテナフィン、ビホナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、トルナフタート、テルコナゾール、アモロルフィン、シクロピロクス、ウンデシレン酸、クロニジン、テストステロン、ニトログリセリン、セレギリン、リバスチグミンおよびオキシブチニンである。
0063
特に好ましい生理学的活性剤(d)は、ニコチン、リドカイン、ヒドロコルチゾン、ジクロフェナク、ジメチンデン、スコポラミン、ベンゾイルペルオキシド、カルシポトリオール、ペンシクロビル、アシクロビル、キシロメタゾリン、テルビナフィン、トルナフタート、クロトリマゾールおよびリバスチグミンである。
0064
本発明の特定の実施形態において、生理学的活性剤(d)は、鎮痛性の医薬として活性な物質、抗ヒスタミン薬、抗真菌薬およびニコチンからなる群より選択される。
0065
鎮痛性の医薬として活性な物質は、例えば非ステロイド系抗炎症薬(「NSAID」)または局所麻酔薬または温感剤、例えばカプサイシンまたはバニリルブチルエーテル、好ましくはNSAIDである。
0066
NSAIDは、例えばジクロフェナク、インドメタシン、イブプロフェン、ピロキシカム、アセチルサリチル酸(Aspirin(登録商標))、ナプロキセン、サリチル酸メチル、ケトプロフェン、トルフェナム酸、フェニルブタゾン、ピロキシカム、ニメスリド、ルミラコキシブおよび前記化合物のいずれかの医薬として許容し得る塩である。NSAIDとして好ましいのは、ジクロフェナクまたはその医薬として許容し得る塩である。特に好ましいのは、ジクロフェナク遊離酸、ジクロフェナクナトリウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクジエチルアンモニウムおよびジクロフェナクエポラミン、より特にジクロフェナクナトリウムおよびジクロフェナクジエチルアンモニウム、特にジクロフェナクナトリウムである。
0067
局所麻酔薬は、例えばリドカイン、ベンゾカイン、ジブカインまたはプロカインである。
0068
同じく、例えばNSAIDと温感剤とのまたはNSAIDと局所麻酔薬との併用が、鎮痛活性物質として考慮される。
0069
本発明の組成物は、場合によって、当該技術分野で公知の更なる賦形剤、例えば芳香剤/香料、抗酸化剤、例えばブチルヒドロキシトルエン、抗菌防腐剤(antimicrobial preservative)、例えばベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウムもしくはパラベン、着色剤またはpH調節成分(時には、薬物の浸透を最適化する必要がある)を含んでいてもよい。
0070
本発明の組成物は、典型的に目立たない軟性透明皮膜を形成する。所望ならこれらは、例えば対応する着色剤を添加することにより、不透明の白色または有色皮膜を形成するように改良もされ得る。
0071
本発明の特別な実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、加えて、オレイン酸アルコール、オレイン酸、リノール酸アルコール、リノール酸、ミリスチルアルコール、ジメチルスロホキシド(dimethyl sulofoxide)、チモール、メントール、好ましくはレボメントールおよびこれらの任意の混合物からなる群より選択される化合物を0.5から8%(w/w)、好ましくは1から6%(w/w)、特に1.5から4%(w/w)含む。特に好ましいのは、レボメントールとオレイルアルコールとの混合物である。
0072
本発明の別の実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、酢酸エチルを含まない。
0073
本発明の更なる実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、C1−C10アルコールのC1−C10カルボン酸とのエステルを含まない。
0074
本発明の更なる実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、酢酸エチルおよびサリチル酸を両者とも含まない。
0075
本発明の別の実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、C1−C10アルコールの、C1−C10カルボン酸とのエステルおよびサリチル酸とのエステルを両者とも含まない。
0076
本発明の別の実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、酢酸エチル、サリチル酸および硝酸セルロースのすべてを含まない。
0077
本発明の別の実施形態において、上記または下記に定義される本発明の経皮投与のための組成物は、角質溶解活性剤を含まず、特に角質層からの角質細胞の分離および脱離を実行するのに適した薬剤として定義された角質溶解活性剤を含まず、その角質溶解活性剤は、例えばレチノイド受容体作動薬、例えばアダパレンおよびレチノイド、特定すればトレチノイン、イソトレチノイン、モトレチニド、タザロテンおよび/またはレチノール;尿素;有機酸、特定すればヒドロキシカルボン酸、特にグリコール酸、酢酸、乳酸および/またはサリチル酸;ならびにこれらの混合物からなる群より選択される。
0078
本発明の好ましい実施形態は、上記および下記(特許請求の範囲を含む)の本発明の定義および実施形態のすべてにおいて、「を含む[・・・の組成物]」を、「から本質的になる[・・・の組成物]」と交換することにより特徴づけられる。
0079
本発明のより好ましい実施形態は、上記および下記(特許請求の範囲を含む)の本発明の定義および実施形態のすべてにおいて、「を含む[・・・の組成物]」を、「からなる[・・・の組成物]」と交換することにより特徴づけられる。
0080
本発明の経皮投与のための組成物は、それ自体が公知の手法で、例えば従来の混合および均質化法により、以下の実施例の節に記載された通り、製造され得る。
0081
本発明の経皮投与のための組成物は、とりわけ、薬物の優れた長期効能、機械的頑強性および防水性ならびに高度の皮膚浸透を、望ましい限り長期間にわたり示す。前記有益な性質は、例えば以下の試験により、実証され得る:
(1)皮膜の機械的性質は、特に皮膜の引張強さ、ヤング率および伸び率を測定することにより検査される。更に皮膜は、例えばせん断試験、応力緩和または弾性変形試験において試験される。
0084
(4)防水性は、例えば試験組成物をスライドガラス上に均一に広げ、乾燥させて、スライドガラスを乾燥した皮膜と共に計量することにより決定される。スライドガラスは、20℃の脱イオン水のビーカー中に20分間浸漬させる。その後、これらは取り出され、50℃のオーブンにおいて乾燥されて、再度計量される。防水性は、水処理前後のスライドガラスの重量から計算される。
0085
(5)薬物成分のインビトロ皮膚保持性:薬物の皮膚レベルは、試験組成物の適用の24時間後の皮膚表面上および24時間後の表皮内で決定される。切除されたヒト表皮を用いたインビトロ拡散セルが、使用される。試験組成物が表皮膜に適用され、続いて薬物透過の量が測定される(HPLCおよびUV検出)。
0086
本発明の別の実施形態は、疼痛の処置で使用するための、少なくとも1種の鎮痛性の医薬として活性な物質、好ましくは非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクを含む、本発明の経皮投与のための組成物に関係する。
0087
本発明の更に別の実施形態は、疼痛の部位で耐久性皮膜を形成し、そこで鎮痛性の医薬として活性な物質、好ましくは非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクが長期間にわたり皮膚を透過するのを可能にすることにより患者の四肢または関節(関節接合)の疼痛および背部痛の処置で使用するための、少なくとも1種の前記鎮痛性の医薬として活性な物質、好ましくは非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクを含む、本発明の経皮投与のための組成物に関係する。「長期間」は、典型的に8時間から7日間、好ましくは8時間から4日間、特に8時間から48時間を意味する。
0088
特に少なくとも1種のNSAIDを含む経皮投与のための前記組成物は、足首痛(例えば、足首の捻挫)、手首痛、膝痛(例えば、膝の捻挫または膝の骨関節炎)、肘痛(例えば、テニス肘または肘の骨関節炎)、肩痛、手指痛(例えば、手指の捻挫または手指の骨関節炎、例えば、親指の骨関節炎)または背部痛を処置するのに適している。
0089
本発明の別の実施形態は、疼痛の処置で使用される組成物の製造のための、(a)アクリル酸エチル/メタクリル酸メチルコポリマー、(b)エタノール、イソプロパノールまたはこれらの混合物、(c)水および(d)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬、特にジクロフェナクの使用に関係する。
0090
少なくとも1種のNSAIDを含む経皮投与のための前記組成物の有益な性質は、例えば以下の試験により、実証される:
(1)24時間目のヒト皮膚へのインビトロ累積浸透(μgジクロフェナク/cm2[適用された組成物の面積]で測定):実施例1−11の組成物は、高度の24時間目のヒト皮膚へのインビトロ累積浸透を示す。
0091
(2)鎮痛:実施例1−11の組成物は、それぞれ足首の捻挫または背部痛に見舞われた患者に適用された場合、高度の鎮痛を示す。
0092
以下の実施例は、本発明を例示するためのものである。
0093
実施例1:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む透明で均質なゲル
実施例2:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む透明で均質なゲル
実施例3:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む透明で均質なゲル
0094
0095
実施例4:4.6%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む、わずかに乳白色のゲル
実施例5:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む透明で均質なゲル
実施例6:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む透き通ったゲル
0096
0097
実施例7:5.1%(w/w)ジクロフェナクジエチルアンモニウムを含む透き通ったゲル
実施例8:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含むゲル
実施例9:4.0%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む粘性ゲル
0098
0099
実施例10:4.6%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む粘性液
実施例11:4.6%(w/w)ジクロフェナクナトリウムを含む粘性液
0100
実施例
0101
実施例1−11の製剤は、以下の通り製造される:ジクロフェナク塩、レボメントールおよびオレイルアルコールを、Eudragit NE40Dと追加の水(存在する場合)とのミックスに溶解する。その後、力強く混合しながら、イソプロパノールおよび/またはエタノールを添加する(実施例10−11以外はゲルが形成)。
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