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技術 取扱手段改良型レーザトラッカ

出願人 ファロテクノロジーズインコーポレーテッド
発明者 ギャレイジェレミーエムデイジョナサンロバートステフィーケネスウェストジェイムズケイ
出願日 2012年4月13日 (8年8ヶ月経過) 出願番号 2014-505328
公開日 2014年6月19日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2014-514564
状態 特許登録済
技術分野 測量一般 光レーダ方式及びその細部
主要キーワード 弾性素材製 ちくび 電子回路ボックス 計測チャネル 両パーツ 距離計算値 伸縮ハンドル 補助コンピュータ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年6月19日)のものです。
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課題・解決手段

ターゲットに第1光ビーム送り、そのうち一部を第2ビームとして受け取る座標計測装置を提案する。本装置は、それぞれ第1,第2軸周り回動角たる第1,第2回動角により定まる第1方向へとその協働で第1光ビームを差し向ける第1,第2モータと、それぞれ第1,第2モータがもたらす第1,第2回動角を計測する第1,第2角度計と、第2光ビームのうち第1部分に基づき本装置からターゲットまでの距離たる第1距離を計測する距離計と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に基づきターゲットの三次元座標を求めるプロセッサと、本装置の上部に位置する伸縮ハンドルと、を備える。

概要

背景

レーザトラッカ(laser tracker)は、1本又は複数本レーザビーム輻射しそのビーム再帰反射ターゲット(retroreflector target)を追尾するタイプの座標計測装置である。これに類する座標計測装置にはレーザスキャナトータルステーションがある。レーザスキャナは1本又は複数本のレーザビームを物体表面に向けて出射しそこでの散乱光を捉え、その面上の各点までの距離及びその点に対する二種類の角度をその光に基づき計測する装置である。トータルステーションは測量等で広く使用されており、拡散反射ターゲットや再帰反射ターゲットの座標計測に使用することができる。以下、レーザスキャナやトータルステーションを包含する広い意味で“レーザトラッカ”の語を用いることにする。

通常、レーザトラッカに発するレーザビームの輻射先は再帰反射ターゲット、例えば金属球キューブコーナリフレクタを組み込んだ構成の球体実装再帰反射器SMR)である。これは、相直交する3枚のミラーで構成されるキューブコーナリフレクタを、その頂点即ちミラー同士の交点が中心に来るよう金属球内に配置したものである。球内ミラー配置がそうした配置であるので、キューブコーナ頂点からSMRの当接先面へと下ろした垂線の長さはSMRが転がっても変わらない。従って、その面に倣いSMRを移動させつつレーザトラッカでそのSMRの位置を追跡することで、面上にある各点の三次元座標を計測することができる。言い換えれば、レーザトラッカでは、輻射方向沿い距離(動径)に関する一自由度及び角度に関する二自由度を併せ三自由度に留まる計測で、面上にある徳諸点の三次元座標を全て特定することができる。

レーザトラッカのなかには、IFMを使用するがADMを使用しないタイプのものがある。この種のトラッカでは、自トラッカ発レーザビームの光路が何らかの物体で遮蔽されるとIFMが距離基準を逸する。この場合、使用者は、計測を継続するのに先立ち、再帰反射ターゲットを既知位置に移動させ距離を基準距離リセットする必要がある。この問題を回避するにはレーザトラッカ内にADMを設ければよい。後に詳示するように、ADMなら距離をポイントアンドシュート形式で計測することができる。ADMを使用するがIFMを使用しないタイプのレーザトラッカもある。特許文献1(発明者:Bridges et al.;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)に記載のレーザトラッカではIFMが使用されておらず、移動ターゲットの詳細スキャンが可能なADMが使用されている。特許文献1に先立つ技術では、ADMが低速すぎて移動ターゲットの詳細位置計測を実行することができない。

レーザトラッカにジンバル機構を設けるのは、自トラッカ発のレーザビームをSMR等に指向させるためである。即ち、SMRからレーザトラッカへと再帰反射された光の一部を位置検出器で捉え、位置検出器に対するその光の入射位置に基づきレーザトラッカ内制御システムを作動させ、自トラッカ内機械軸の回動角を然るべく調整することで、レーザビームをそのSMRに指向させ続けることができる。ひいては、注目物体表面沿いに移動するSMRを追尾乃至追跡することができる。また、レーザトラッカ用ジンバル機構は他にも様々な用途に適用することができる。わかりやすい例は、一連の再帰反射ターゲットに可視光ポインタビームを差し向けその方向を計測するだけで、距離計が備わっていないジンバルステアリング装置であろう。

レーザトラッカの機械軸には角度エンコーダ等の角度計が装着される。レーザトラッカで距離計測を一通り、角度計測二通り行うことで、そのSMRの三次元位置を十分な程度まで特定することができる。

そうした通常の三自由度計測型レーザトラッカと違い、六自由度計測向けに開発、提案されたレーザトラッカもある。例えば、特許文献2(発明者:Bridges et al;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)や特許文献3(発明者:Bridges et al;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)に記載の六自由度システムである。

概要

ターゲットに第1光ビーム送り、そのうち一部を第2ビームとして受け取る座標計測装置を提案する。本装置は、それぞれ第1,第2軸周り回動角たる第1,第2回動角により定まる第1方向へとその協働で第1光ビームを差し向ける第1,第2モータと、それぞれ第1,第2モータがもたらす第1,第2回動角を計測する第1,第2角度計と、第2光ビームのうち第1部分に基づき本装置からターゲットまでの距離たる第1距離を計測する距離計と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に基づきターゲットの三次元座標を求めるプロセッサと、本装置の上部に位置する伸縮ハンドルと、を備える。

目的

アジマス角エンコーダアセンブリ2120の役目は、ポストハウジング2112に対するヨークハウジング2142の回動角を正確に検出することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上部、下部及び重量を伴っており、離れた場所にあるターゲットポイント(26)に第1光ビーム(46)を送り、そのうち一部を第2ビーム(47)として受け取る座標計測装置(10)であって、第1軸(20)周り回動角たる第1回動角及び第2軸(18)周り回動角たる第2回動角により定まる第1方向へと、その協働により第1光ビームを差し向ける第1モータ(2125)及び第2モータ(2155)と、第1モータがもたらす第1回動角を計測する第1角度計(2120)、並びに第2モータがもたらす第2回動角を計測する第2角度計(2150)と、第1光検波器(3306)で受光された第2光ビームのうち第1部分に依り又は基づき、本装置からターゲットポイントまでの距離たる第1距離を計測する距離計(160,120)と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に依り又は基づきターゲットポイントの三次元座標を求めるプロセッサ(1520,1530,1531,1532,1533,1534,1535,1540,1550,1560,1565,1570,1590)と、本装置の上部に位置する伸縮ハンドル(4150)と、を備える座標計測装置。

請求項2

請求項1記載の座標計測装置であって、その伸縮ハンドルが、引き出された状態又は仕舞われた状態である現在の状態に、使用者が力を加えない限り留まる座標計測装置。

請求項3

請求項1記載の座標計測装置であって、伸縮ハンドルを挟み互いに逆側にあり且つ伸縮ハンドルのそばに位置する第1指溝(4168)及び第2指溝(4168)を備え、それら第1及び第2指溝を利用し使用者の指で伸縮ハンドルを保持することが可能な座標計測装置。

請求項4

請求項1記載の座標計測装置であって、その下部に、指を差し入れうる大きさの窪みたる凹把部(4160)がある座標計測装置。

請求項5

請求項4記載の座標計測装置であって、伸縮ハンドルが凹把部とほぼ同じ高さまで下げられたときにその伸縮ハンドルで本装置の重量を支えることが可能な座標計測装置。

請求項6

請求項1記載の座標計測装置であって、第1側把部(4164A)及び第2側把部(4164B)を有する側把部対を備え、第1及び第2側把部が本装置の上部、下部間に位置し、第2側把部が第1側把部から見て本装置の逆側に位置する座標計測装置。

請求項7

請求項4記載の座標計測装置であって、第1及び第2側把部を有する側把部対を備え、第1及び第2側把部が本装置の上部、下部間に位置し、第2側把部が第1側把部から見て本装置の逆側に位置する座標計測装置。

請求項8

上部及び下部を伴っており、離れた場所にあるターゲットポイント(26)に第1光ビーム(46)を送り、そのうち一部を第2ビーム(47)として受け取る座標計測装置(10)であって、第1軸(20)周り回動角たる第1回動角及び第2軸(18)周り回動角たる第2回動角により定まる第1方向へと、その協働により第1光ビームを差し向ける第1モータ(2125)及び第2モータ(2155)と、第1モータがもたらす第1回動角を計測する第1角度計(2125)、並びに第2モータがもたらす第2回動角を計測する第2角度計(2155)と、第1光検波器(3306)により受光された第2光ビームの第1部分に依り又は基づき、本装置からターゲットポイントまでの距離たる第1距離を計測する距離計(160,120)と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に依り又は基づきターゲットポイントの三次元座標を求めるプロセッサ(1520,1530,1531,1532,1533,1534,1535,1540,1550,1560,1565,1570,1590)と、本装置の下部にあり指を差し入れうる大きさの窪みたる凹把部(4160)と、を備える座標計測装置。

請求項9

請求項8記載の座標計測装置であって、その上部に伸縮ハンドル(4150)がある座標計測装置。

請求項10

請求項8記載の座標計測装置であって、第1側把部(4164A)及び第2側把部(4164B)を有する側把部対を備え、第1及び第2側把部が本装置の上部、下部間に位置し、第2側把部が第1側把部から見て本装置の逆側に位置する座標計測装置。

請求項11

請求項9記載の座標計測装置であって、第1及び第2側把部を有する側把部対を備え、第1及び第2側把部が本装置の上部、下部間に位置し、第2側把部が第1側把部から見て本装置の逆側に位置する座標計測装置。

請求項12

上部及び下部を伴っており、離れた場所にあるターゲットポイント(26)に第1光ビーム(46)を送り、そのうち一部を第2ビーム(47)として受け取る座標計測装置(10)であって、第1軸(20)周り回動角たる第1回動角及び第2軸(18)周り回動角たる第2回動角により定まる第1方向へと、その協働により第1光ビームを差し向ける第1モータ(2125)及び第2モータ(2155)と、第1モータがもたらす第1回動角を計測する第1角度計(2120)、並びに第2モータがもたらす第2回動角を計測する第2角度計(2150)と、第1光検波器(3306)により受光された第2光ビームの第1部分に依り又は基づき、本装置からターゲットポイントまでの距離たる第1距離を計測する距離計(160,120)と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に依り又は基づきターゲットポイントの三次元座標を求めるプロセッサ(1520,1530,1531,1532,1533,1534,1535,1540,1550,1560,1565,1570,1590)と、本装置の上部、下部間に位置する第1側把部(4164A)、並びに本装置の上部・下部間に位置し且つ第1側把部から見て本装置の逆側に位置する第2側把部(4164B)を有し、両手把持することが可能な側把部対と、を備える座標計測装置。

請求項13

請求項12記載の座標計測装置であって、第1及び第2側把部が側把部窪み(4166)を有する座標計測装置。

請求項14

請求項12記載の座標計測装置であって、第1及び第2側把部が弾性素材製の座標計測装置。

請求項15

請求項12記載の座標計測装置であって、その上部に伸縮ハンドルがある座標計測装置。

請求項16

請求項12記載の座標計測装置であって、その下部に、指を差し入れうる大きさの窪みたる凹把部(4160)がある座標計測装置。

請求項17

請求項15記載の座標計測装置であって、その下部に、指を差し入れうる大きさの窪みたる凹把部がある座標計測装置。

技術分野

0001

本願は2012年1月30日付米国暫定特許出願第61/592049号及び2011年4月15日付米国暫定特許出願第61/475703号に基づく利益を享受する出願であるので、この参照を以て両出願の全内容を本願に繰り入れることにする。また、本願は2012年2月21日付米国意匠特許出願第29/413811に基づく利益を享受する出願であるので、この参照を以てその全内容を本願に繰り入れることにする。

0002

本発明は、注目点に向けてレーザビーム輻射しその点の三次元座標計測する座標計測装置及びそれに類する機器に関する。例えば、ジンバルビームステアリング機構を用いビーム方向を制御しつつ、注目点又はそこに接触させてある再帰反射ターゲットにレーザビームを入射させ、絶対距離計(ADM)、干渉計(IFM)等の距離計でその点までの距離を、また角度エンコーダ等の角度計でその点に対する二種類の角度を計測し、それら距離計測及び角度計測の結果に基づき注目点の座標を求める機器である。

背景技術

0003

レーザトラッカ(laser tracker)は、1本又は複数本のレーザビームを輻射しそのビームで再帰反射ターゲット(retroreflector target)を追尾するタイプの座標計測装置である。これに類する座標計測装置にはレーザスキャナトータルステーションがある。レーザスキャナは1本又は複数本のレーザビームを物体表面に向けて出射しそこでの散乱光を捉え、その面上の各点までの距離及びその点に対する二種類の角度をその光に基づき計測する装置である。トータルステーションは測量等で広く使用されており、拡散反射ターゲットや再帰反射ターゲットの座標計測に使用することができる。以下、レーザスキャナやトータルステーションを包含する広い意味で“レーザトラッカ”の語を用いることにする。

0004

通常、レーザトラッカに発するレーザビームの輻射先は再帰反射ターゲット、例えば金属球キューブコーナリフレクタを組み込んだ構成の球体実装再帰反射器SMR)である。これは、相直交する3枚のミラーで構成されるキューブコーナリフレクタを、その頂点即ちミラー同士の交点が中心に来るよう金属球内に配置したものである。球内ミラー配置がそうした配置であるので、キューブコーナ頂点からSMRの当接先面へと下ろした垂線の長さはSMRが転がっても変わらない。従って、その面に倣いSMRを移動させつつレーザトラッカでそのSMRの位置を追跡することで、面上にある各点の三次元座標を計測することができる。言い換えれば、レーザトラッカでは、輻射方向沿い距離(動径)に関する一自由度及び角度に関する二自由度を併せ三自由度に留まる計測で、面上にある徳諸点の三次元座標を全て特定することができる。

0005

レーザトラッカのなかには、IFMを使用するがADMを使用しないタイプのものがある。この種のトラッカでは、自トラッカ発レーザビームの光路が何らかの物体で遮蔽されるとIFMが距離基準を逸する。この場合、使用者は、計測を継続するのに先立ち、再帰反射ターゲットを既知位置に移動させ距離を基準距離リセットする必要がある。この問題を回避するにはレーザトラッカ内にADMを設ければよい。後に詳示するように、ADMなら距離をポイントアンドシュート形式で計測することができる。ADMを使用するがIFMを使用しないタイプのレーザトラッカもある。特許文献1(発明者:Bridges et al.;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)に記載のレーザトラッカではIFMが使用されておらず、移動ターゲットの詳細スキャンが可能なADMが使用されている。特許文献1に先立つ技術では、ADMが低速すぎて移動ターゲットの詳細位置計測を実行することができない。

0006

レーザトラッカにジンバル機構を設けるのは、自トラッカ発のレーザビームをSMR等に指向させるためである。即ち、SMRからレーザトラッカへと再帰反射された光の一部を位置検出器で捉え、位置検出器に対するその光の入射位置に基づきレーザトラッカ内制御システムを作動させ、自トラッカ内機械軸の回動角を然るべく調整することで、レーザビームをそのSMRに指向させ続けることができる。ひいては、注目物体表面沿いに移動するSMRを追尾乃至追跡することができる。また、レーザトラッカ用ジンバル機構は他にも様々な用途に適用することができる。わかりやすい例は、一連の再帰反射ターゲットに可視光ポインタビームを差し向けその方向を計測するだけで、距離計が備わっていないジンバル式ステアリング装置であろう。

0007

レーザトラッカの機械軸には角度エンコーダ等の角度計が装着される。レーザトラッカで距離計測を一通り、角度計測を二通り行うことで、そのSMRの三次元位置を十分な程度まで特定することができる。

0008

そうした通常の三自由度計測型レーザトラッカと違い、六自由度計測向けに開発、提案されたレーザトラッカもある。例えば、特許文献2(発明者:Bridges et al;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)や特許文献3(発明者:Bridges et al;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)に記載の六自由度システムである。

先行技術

0009

米国特許第7352446号明細書
米国特許第7800758号明細書
米国特許出願公開第2010/0128259号明細書
米国特許第7701559号明細書

発明が解決しようとする課題

0010

従来のレーザトラッカには、適当な昇降輸送手段が備わっていなかった。従って、レーザトラッカ向けの昇降・輸送手段を改良する必要がある。

課題を解決するための手段

0011

本発明の一実施形態に係る装置は、上部、下部及び重量を伴っており、離れた場所にあるターゲットポイントに第1光ビーム送り、そのうち一部を第2ビームとして受け取る座標計測装置である。本装置は、第1軸周り回動角たる第1回動角及び第2軸周り回動角たる第2回動角により定まる第1方向へとその協働で第1光ビームを差し向ける第1及び第2モータを備える。本装置は、更に、第1モータがもたらす第1回動角を計測する第1角度計と、第2モータがもたらす第2回動角を計測する第2角度計と、第1光検波器受光された第2光ビームのうち第1部分に依り又は基づき本装置からターゲットポイントまでの距離たる第1距離を計測する距離計と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に依り又は基づきターゲットポイントの三次元座標を求めるプロセッサと、本装置の上部に位置する伸縮ハンドルと、を備える。

0012

本発明の他の実施形態に係る装置は、上部及び下部を伴っており、離れた場所にあるターゲットポイントに第1光ビームを送り、そのうち一部を第2ビームとして受け取る座標計測装置である。本装置は、第1軸周り回動角たる第1回動角及び第2軸周り回動角たる第2回動角により定まる第1方向へとその協働で第1光ビームを差し向ける第1及び第2モータを備える。本装置は、更に、第1モータがもたらす第1回動角を計測する第1角度計と、第2モータがもたらす第2回動角を計測する第2角度計と、第1光検波器により受光された第2光ビームの第1部分に依り又は基づき本装置からターゲットポイントまでの距離たる第1距離を計測する距離計と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に依り又は基づきターゲットポイントの三次元座標を求めるプロセッサと、本装置の下部にあり指を差し入れうる大きさの窪みたる凹把部と、を備える。

0013

本発明の更に他の実施形態に係る装置は、上部及び下部を伴っており、離れた場所にあるターゲットポイントに第1光ビームを送り、そのうち一部を第2ビームとして受け取る座標計測装置である。本装置は、第1軸周り回動角たる第1回動角及び第2軸周り回動角たる第2回動角により定まる第1方向へとその協働で第1光ビームを差し向ける第1及び第2モータを備える。本装置は、更に、第1モータがもたらす第1回動角を計測する第1角度計と、第2モータがもたらす第2回動角を計測する第2角度計と、第1光検波器により受光された第2光ビームの第1部分に依り又は基づき本装置からターゲットポイントまでの距離たる第1距離を計測する距離計と、第1距離、第1回動角及び第2回動角に依り又は基づきターゲットポイントの三次元座標を求めるプロセッサと、本装置の上部、下部間に位置する第1側把部、並びに本装置の上部、下部間に位置し且つ第1側把部から見て本装置の逆側に位置する第2側把部を有し、両手把持することが可能な側把部対と、を備える。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態に係るレーザトラッカシステム及び再帰反射ターゲットの斜視図である。
本発明の一実施形態に係るレーザトラッカシステム及び六自由度ターゲットの斜視図である。
本発明の一実施形態に関しレーザトラッカ内光学系及び電子回路の構成要素を示すブロック図である。
従来型無限焦点ビームエクスパンダの一例を示す図である。
その別例を示す図である。
従来型光ファイバ式ビームランチャを示す図である。
従来型位置検出アセンブリの一例を示す模式図である。
その別例を示す模式図である。
その別例を示す模式図である。
その別例を示す模式図である。
本発明の一実施形態における位置検出アセンブリの模式図である。
その別例を示す模式図である。
従来型ADM内電気的及び光電的構成要素を示すブロック図である。
従来型光ファイバ網内にあるファイバ型諸要素を示す模式図である。
その別例を示す模式図である。
本発明の一実施形態にて光ファイバ網内にあるファイバ型諸要素の模式図である。
従来型レーザトラッカの分解図である。
従来型レーザトラッカの断面図である。
本発明の一実施形態でのレーザトラッカ内情報処理用及び通信用構成要素を示すブロック図である。
本発明の一実施形態に係る単一波長使用型レーザトラッカの構成要素を示すブロック図である。
その別例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る六自由度レーザトラッカの構成要素を示すブロック図である。
本発明の諸実施形態に係る有用な特徴を備えたレーザトラッカの正面図である。
同じく斜視図である。
同じく斜視図である。

実施例

0015

以下、別紙図面を参照しつつ諸実施形態について説明する。当該実施形態によって本発明の技術的範囲が制約を受ける旨の解釈は避けられたい。図中、同様の部材には同様の参照符号を付してある。

0016

図1に、レーザトラッカシステムの一例として、レーザトラッカ10、再帰反射ターゲット26、補助プロセッサユニット50(省略可)及び補助コンピュータ60(省略可)を備えるシステム5を示す。そのトラッカ10のジンバル式ビームステアリング機構12は、アジマス軸20周り回動させうるようにキャリッジ14をアジマスベース16上に搭載し、ゼニス軸18周りで回動させうるようそのゼニスキャリッジ14上にペイロード15を搭載した構成である。軸18,20はトラッカ10内で相直交しており、その交点即ちジンバル点22が通例に倣い距離計測原点とされている。レーザビーム46が辿る光路の延長線はその点22を通りゼニス軸18に直交している。即ち、ビーム46は、軸18に対しほぼ平行な面内にあり軸20が過ぎる面に対し、ほぼ直交している。ビーム46の出射方向は、ペイロード15のゼニス軸18周り回動及びゼニスキャリッジ14のアジマス軸20周り回動によって制御することができる。トラッカ10内では、ゼニス軸18沿いに延びるゼニス機械軸に軸18用の角度エンコーダ、アジマス軸20沿いに延びるアジマス機械軸に軸20用の角度エンコーダが装着されているので、それらの角度エンコーダで軸18,20周り回動角を高精度検出することができる。出射されたビーム46は再帰反射ターゲット26(例.前掲のSMR)へと伝搬していく。ジンバル点22、ターゲット26間輻方向距離(動径)、ゼニス軸18周り回動角、並びにアジマス軸20周り回動角の検出結果からは、ターゲット26の位置をトラッカ側球座標系に従い求めることができる。

0017

出射されるレーザビーム46は、後述の通り、一通り又は複数通り波長成分を含んでいる。以下の説明ではそのステアリング機構として図1に示したものを想定するが、これは簡明化のためであり、他種ステアリング機構を使用することもできる。例えば、アジマス軸及びゼニス軸周りで可回動なミラーを用いレーザビームを反射させるタイプの機構を使用してもよい。本願記載の技術は、ステアリング機構のタイプ如何によらず適用することができる。

0018

レーザトラッカ上に設けられている磁気ネスト17は、そのトラッカをホームポジションに従いリセットすることができるよう、SMRのサイズ、例えば1.5インチ、7/8インチ、1/2インチ等のサイズ毎に設けられている(1インチ=約0.025m)。オントラッカ再帰反射器19は、その搭載先のトラッカに関し距離を基準距離にリセットするためのものである。そして、図1では隠れているが、オントラッカミラーをオントラッカ再帰反射器と併用することで、特許文献1(この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)記載の自己補償を実行することができる。

0019

図2に、別例に係るレーザトラッカシステム7として、図1に示したレーザトラッカシステム5に似てはいるが再帰反射ターゲット26に代え六自由度プローブ1000が使用されているものを示す。このように図1の構成は各種再帰反射ターゲットに適用可能である。そのガラス構造の後部反射面上に光が合焦して小さな光スポットが生じるようガラスで形成されたキャッツアイ型の再帰反射器も、その例である。

0020

図3に、レーザトラッカを構成する光学的・電子的諸部材のブロック配置を示す。これは、ADM用の第1波長に加え、可視ポインタ用及び追尾用の第2波長でも輻射する二波長輻射型レーザトラッカでの例である。可視ポインタは、その位置が使用者にわかるようトラッカ発レーザビームでスポットを形成するものであり、ADM用波長の光と自由空間型のビームスプリッタにて結合される。光電システム100を形成しているのは可視光源110、アイソレータ115、第1ファイバ式ランチャ170(省略可)、IFM120(省略可)、ビームエクスパンダ140、第1ビームスプリッタ145、位置検出アセンブリ150、第2ビームスプリッタ155、ADM160及び第2ファイバ式ランチャ170の諸部材である。

0021

可視光源110は、例えばレーザ高輝度発光ダイオード等の発光デバイスである。アイソレータ115は光源110への遡行光量を抑えることが可能なデバイス、例えばファラデーアイソレータアッテネータである。IFM120は様々な形態で実現可能だが、この例ではビームスプリッタ122、再帰反射器126、1/4波長板124,130及び位相分析器128でIFM120が構成されている。光源110からの輻射光は自由空間等を伝搬し、アイソレータ115内自由空間を通り、そしてこのIFM120を通過する。図5を参照して後述するように、光源110、アイソレータ115間を光ファイバケーブルで結合し、アイソレータ115からの出射光を第1光ファイバ式ランチャ170から自由空間へと出射させてもよい。

0022

ビームエクスパンダ140は様々なレンズ配置に従い実現可能であるが、図4A及び図4Bに示す二通りの構成が従来から常用されている。図4Aに示す構成140Aは負レンズ141A及び正レンズ142Aを有しており、負レンズ141Aに入射した平行光ビーム220Aをより太い平行光ビーム230Aにして正レンズ142Aから出射させている。図4Bに示す構成140Bは2個の正レンズ141B,142Bを有しており、第1正レンズ141Bに入射した平行光ビーム220Bをより太い平行光ビーム230Bにして第2正レンズ142Bから出射させている。ビームエクスパンダ140から出射された光は、レーザトラッカ外に向かう途上で、ビームスプリッタ145,155により反射されて損失になる少量の部分を除き、ビームスプリッタ155を透過してADM160からの出射光と合流し、合成光ビーム188となってトラッカを離れ再帰反射ターゲット90に入射する。

0023

この例では、ADM160が、光源162、ADM用電子回路164、光ファイバ網166、相互接続用電気ケーブル165及び相互接続用光ファイバ168,169,184,186を備えている。電子回路164は、光源162例えば波長=約1550nmで発振する分布帰還型レーザに対し、電気的変調電圧及びバイアス電圧を供給する。網166は例えば図8Aに示す従来型の光ファイバ網420Aである。図3で光源162発の光が入射しているファイバ184は、図8Aでは光ファイバ432として表されている。

0024

図8Aに示した光ファイバ網は、第1光ファイバ式カプラ430、第2光ファイバ式カプラ436及び低反射率ファイバ終端器435,440を備えている。第1カプラ430通過後の光路は二分岐しており、一方は光ファイバ433を通り第2カプラ436、他方は光ファイバ422を通りファイバ長等化器423に至っている。等化器423は、図3中の光ファイバ168を介しADM用電子回路164の基準チャネルにつながっている。等化器423の役目は、基準チャネル内光ファイバ長を計測チャネル内光ファイバ長に整合させ、ADM誤差のうち周囲温度変化によるものを減らすことである。そうした誤差を減らせるのは、光ファイバの有効光路長がその光ファイバの平均屈折率と長さの積に等しいことでその誤差が生じているからである。光ファイバの屈折率はそのファイバの温度に依存するので、ファイバ温度が変化すると計測、基準各チャネル内光ファイバの有効光路長が変化する。計測チャネル内光ファイバ、基準チャネル内光ファイバ間で有効光路長の変化に違いがあると、再帰反射ターゲット90が一定位置を保っていたとしても、そのターゲット90の位置が見かけシフトしてしまうことになりかねない。ファイバ長整合はこの問題を回避するための策であり、基準チャネル内光ファイバ長を計測チャネル内光ファイバ長にできるだけ整合させる段階と、計測チャネル内光ファイバと基準チャネル内光ファイバがほぼ同じ温度変化遭遇するよう両者をできるだけ横並びに配置させる段階とを含んでいる。

0025

第2光ファイバカプラ436通過後の光路は二分岐しており、一方は低反射率ファイバ終端器440に、他方は光ファイバ438に至っている。この図では図3中の光ファイバ186がファイバ438として表されており、そこに入射した光は第2ファイバ式ランチャ170へと伝搬される。

0026

ファイバ式ランチャ170は例えば図5に示す従来型の構成である。図5の構成では、図3中の光ファイバ186から光ファイバ172に光が入射する。ファイバ172はフェラル174及びレンズ176と共にランチャ170を構成しており、その取付先であるフェラル174はレーザトラッカ10内構造に安定に取り付けられている。ファイバ172の端部には、後方反射が少なくなるよう研磨で傾斜を付けるのが望ましい。ファイバ172は、その種類及び使用する光の波長に応じた直径、例えば4〜12μmの範囲内の直径を有する単一モード光ファイバであり、そのコアからは光250が出射される。その光250は相応の角度に亘り拡散した後レンズ176に入射し平行光化される。特許文献2の図3に記載の通り、このような手法でADM側光ファイバ1本に光信号を入出射させることができる。

0027

図3中の第1光ビームスプリッタ155はダイクロイックビームスプリッタであり、その反射波長透過波長が異なっている。そのため、ADM160からの光はビームスプリッタ155で反射され、可視光源110からスプリッタ155へと伝搬してきたレーザ光と結合される。生じた合成光ビーム188はレーザトラッカ外の再帰反射ターゲット90まで伝搬される(第1光ビーム)。ターゲット90ではそのビーム188の一部が反射される(第2光ビーム)。第2光ビームたる返戻光はADM出射光と同波長であるので、スプリッタ155で反射され、第2ファイバ式ランチャ170経由で光ファイバ186に入射していく。

0028

この例では、その光ファイバ186が図8A中の光ファイバ438に対応している。返戻光がファイバ438及び第2光ファイバカプラ436を通過した後に辿る光路は二分岐しており、一方は光ファイバ424即ち光ファイバ169を経て図3中のADM用電子回路164の計測チャネル、他方は光ファイバ433経由で第1光ファイバカプラ430に至っている。第1カプラ430通過後の光路は二分岐しており、一方は光ファイバ432、他方は低反射率ファイバ終端器435に至っている。この例ではファイバ432が光ファイバ184に対応しており、図3中の光源162に至っている。その光源162には、原則として、ファイバ432から光源162への入射光量を抑えるビルトイン式のファラデーアイソレータを組み込んでおく。光路を遡行した不要光が入射するとレーザ等では不安定化が生じるからである。

0029

光ファイバ網166からの出射光は光ファイバ168,169経由でADM用電子回路164に入射する。図7に従来型ADM用電子回路の一例を示す。この図では、図3中のファイバ169が光ファイバ3230、図3中のファイバ168が光ファイバ3232として表されている。図中のADM用電子回路3300は基準周波数発振器3302、シンセサイザ3304、計測用検波器3306、基準用検波器3308、計測用ミキサ3310、基準用ミキサ3312、調整用電子回路3314,3316,3318,3320、N分周器3324及びアナログディジタル変換器ADC)3322を備えている。発振器3302例えば恒温槽付水晶発振器(OCXO)は、基準周波数fREF例えば10MHzの信号をシンセサイザ3304に供給する。シンセサイザ3304は、周波数fRFの電気信号及び周波数fLOの電気信号を併せ二種類の電気信号を発生させ、周波数fRFの電気信号を図3中の光源162に相当する光源3102に、また周波数fLOの電気信号をミキサ3310,3312に供給する。検波器3306,3308は、ファイバ3230,3232即ち図3中のファイバ169,168経由で計測、基準チャネルに入射した光信号を電気信号に変換する(符号同順)。電子回路3314,3316は、その信号に調整を施し対応するミキサ3310,3312に供給する。ミキサ3310,3312は、fLO−fRFの絶対値に等しい周波数fIFを有する信号を発生させる。fRFは比較的高い周波数例えば2GHzであり、fIFは比較的低い周波数例えば10kHzである。

0030

N分周器3324は、供給される基準周波数fREFの信号を整数値分周する。例えば、周波数10MHzの信号を40分周して周波数250kHzの信号を出力する。こうした例では、ADC3322に供給される10kHz信号がレート250kHzでサンプリングされる結果、1サイクル当たり25個の標本値がもたらされる。それらの標本値はADC3322からデータプロセッサ3400に供給される。プロセッサ3400としては、例えば、図3中のADM用電子回路164内にディジタル信号プロセッサ(DSP)ユニット(群)を設ける。

0031

距離情報の抽出は、基準,計測各チャネルのADC出力位相を算出する手法で実行する。使用する手法は特許文献4(発明者:Bridges et al.;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)に詳示されている手法、使用する式は同文献中の式(1)〜(8)である。加えて、シンセサイザで発生させる周波数の値を何回か(例.3回)に亘り変化させ、その周波数値毎にADMによる再帰反射ターゲット計測及び距離計算を実行し、別々の周波数下で求まった距離計算値同士を比較する。これは、ADMにおける距離計算の結果から曖昧性を排除するためである。特許文献4中の式(1)〜(8)を同文献の図5に記載の同期方法及び同文献に記載のカルマンフィルタ法と併用することは、ADMでの移動ターゲット計測に有効である。なお、他の絶対距離計算手法、例えば位相差ではなくパルス飛行時間を用いる手法に従い絶対距離を求めることもできる。

0032

ビームスプリッタ155は返戻光ビーム190の一部を透過させてビームスプリッタ145に供給する。スプリッタ145はそのビーム190の一部をビームエクスパンダ140、他の一部を位置検出アセンブリ150に供給する。レーザトラッカ10又は光電システム100からの出射光を第1光ビーム、再帰反射ターゲット90又は26における反射光を第2光ビームと呼ぶなら、システム100を構成する諸機能部材に送られるのは第2光ビームの諸部分となる。例えば、距離計たる図3中のADM160に第1部分、アセンブリ150に第2部分が送られる。場合によっては、第3部分が他の機能ユニット例えばIFM120(省略可)に送られる。なお、図3に示す例では第2光ビームの第1及び第2部分をスプリッタ155,145で反射させてADM160、アセンブリ150に供給しているけれども、反射ではなく透過させて供給する構成にすることも可能であるので、その点を理解されたい(符号同順)。

0033

図6A図6Dに従来型位置検出アセンブリを都合四例150A〜150Dに亘り示す。図6Aに示したのは最も単純な構成であり、位置検出器151及びそれが載る回路基板152によって位置検出アセンブリが構成されている。基板152は電子回路ボックス350から電力供給を受けそのボックス350に信号を返戻する。ボックス350は、レーザトラッカ10、補助プロセッサユニット50又は補助コンピュータ60の随所に備わる電子的処理機能を一括して表したものである。図6Bでは、検出器151に到達しないよう光フィルタ154で不要波長光を阻止している。ビームスプリッタ145や検出器151の表面を相応の膜で被覆することでも、不要波長光を阻止することができる。図6Cでは光ビーム径を抑えるレンズ153が使用されている。図6Dではフィルタ154及びレンズ153が併用されている。

0034

図6Eに、調光器149Eを有する新規な位置検出アセンブリを示す。この調光器149Eはレンズ153及び波長フィルタ154(省略可)を備えている。更に、散光器156、空間フィルタ157又はその双方が設けられ、前掲の如く常用されているキューブコーナ型再帰反射ターゲットへの対処が図られている。例えば、他の2枚に対し直交するよう3枚のミラーを相互に接合した構成を採るキューブコーナ型の再帰反射ターゲットでは、ミラー同士の接合線に若干であれ太さがあり、そこではレーザトラッカへの光反射不完全なものとなる。伝搬につれ回折が進むため、位置検出器上でそれらの線がもとのままの外観で現れるとは限らない。しかし、回折光パターンが完全に対称パターンになることもほとんどない。そのため、位置検出器151に入射する光によって、回折線周辺光パワー的な凹凸ホットスポット)等が形成されることになる。ターゲット反射光の均質性が再帰反射ターゲット毎に異なりうることや、検出器151上での光分布が再帰反射ターゲットの回動又は傾斜につれ変わりうることからすれば、検出器151への入射光が円滑化されるよう散光器156を設けるのが有益である。理想的な位置検出器なら重心に対して応答するし、理想的な散光器ならスポットを対称的に拡散させるのであるから、位置検出器でもたらされる位置に影響は及ばない、と考える向きもあるかもしれない。しかしながら、実際には、散光器156を設けることで位置検出性能が向上する。これは、恐らく、検出器151及びレンズ153に非線形性欠陥)があるためである。ガラスで形成されたキューブコーナ型の再帰反射ターゲットでも、不均一な光スポットが検出器151上に生じることがある。検出器151上での光スポットばらつきは、2012年2月10日付米国特許出願第13/370339号及び2012年2月29日付米国特許出願第13/407983号(いずれも譲受人は本願出願人;この参照を以てその内容を本願に繰り入れる)から明瞭に読み取れるように、とりわけ六自由度ターゲットに組み込まれたキューブコーナからの返戻光で甚だしくなる。この例では、乱れがなく均質な光を特定の角度範囲に亘りもたらすホログラフィック散光器を散光器156として使用しているが、他種散光器、例えば研磨ガラス散光器乃至オパール散光器を用いることもできる。

0035

位置検出アセンブリ150Eに空間フィルタ157を設けたのは、光学面での不要反射等で生じるゴーストビームを阻止し、位置検出器151への入射を妨げるためである。このフィルタ157は開口を有するプレート状の構成であり、レンズの焦点距離とほぼ等しい距離だけレンズから離れた場所に配置されている。返戻光ビーム243Eは、自身が最も細くなっている部分即ちくびれ部分でフィルタ157を通過する。これとは別の角度で伝搬してきたビーム、例えば光学部品による反射で生じたビームは、開口から離れた位置にてフィルタ157にぶつかり検出器151には届かない。図6Eに例示するように、ビームスプリッタ145での表面反射を経た不要なゴーストビーム244Eは行き着く先のフィルタ157で阻止される。フィルタ157がなければ、こうしたビーム244Eが検出器151に入射し、検出器151に対する返戻光ビーム243Eの入射位置が不正確判別されるであろう。ビーム244Eが弱いものであったとしても、主たる光スポットから比較的大きく離れた位置にそのビーム244Eが入射しているなら、検出器151上での重心の位置に顕著な変化を及ぼす可能性がある。

0036

上掲の再帰反射ターゲット、例えばキューブコーナ型やキャッツアイ型のターゲットには、自身に入射してきた光をその入射の方向に対し平行な方向に沿い反射する性質や、自身の対称中心を挟み光の入出射位置が対称になる性質がある。対称中心になるのは、例えば外気に対し開放しているキューブコーナ型再帰反射ターゲットではキューブコーナ頂点である。ガラス製のキューブコーナ型再帰反射ターゲットでもキューブコーナ頂点が対称中心になるが、ガラス・空気界面での光路屈曲の影響を受けることに注意が必要である。屈折率=2.0のキャッツアイ型再帰反射ターゲットではその球の中心が対称中心となる。2個のガラス半球を同じ平面を挟み着座させたキャッツアイ型再帰反射ターゲットでは、その平面上にあり各半球の球面中心に位置する点が対称中心となる。要は、レーザトラッカでよく使用されるタイプの再帰反射ターゲットでは、入射してきたレーザビームがそのターゲットの頂点を挟み入射位置とは逆側の位置にて反射されトラッカへと遡行していく、ということである。

0037

図3に示した再帰反射ターゲット90におけるこうした挙動は、レーザトラッカ10によるターゲット追尾の基本である。位置検出器の表面上(通常は位置検出器の中心付近)には理想追尾点、即ちターゲット90の対称中心(SMRならキューブコーナ頂点)で反射されたレーザビームが入射する点がある。ターゲット90に対するレーザビームの入射位置が対称中心からずれている場合、そのビームは対称中心を挟み逆側の面で反射され、理想追尾点とは異なる位置で位置検出器に入射する。位置検出器上での返戻光ビーム入射位置を調べ、トラッカ10内制御システムでモータを駆動することで、レーザビームの入射先をターゲット90の対称中心に近づけることができる。

0038

再帰反射ターゲット90をトラッカに対し一定の速度で横断方向に動かした場合、そのターゲットへの光ビーム入射位置(過渡期後収束位置)は、同ターゲットの対称中心から相応のオフセット距離だけずれた位置になる。レーザトラッカでは、精密な計測で求められているスケールファクタ、並びに位置検出器における光ビーム入射位置から理想追尾点までの距離に基づき、再帰反射ターゲットでのオフセット距離を反映させるための補正を実行する。

0039

上述のように、位置検出器には2個の重要な機能、即ち追尾を実現する機能並びに再帰反射ターゲットの移動が反映されるよう計測値を補正する機能がある。位置検出アセンブリ内位置検出器としては、位置感応型検出器(PSD)、感光アレイ等、位置計測が可能な諸種デバイスを使用できる。PSDなら横効果(lateral effect)検出器や象限(quadrant)検出器、感光アレイならCMOSアレイCCDアレイが望ましい。

0040

この例では返戻光のうちビームスプリッタ145で反射されなかった部分がビームエクスパンダ140を通り小径化されているが、位置検出器と距離計の位置関係を逆にし、スプリッタ145で反射された光が距離計、スプリッタ145を透過した光が位置検出器へと伝搬するようにしてもよい。

0041

光は、続いて、IFMを通り、アイソレータを通り、可視光源110に達する。この段階では、その光学パワーが、光源110が不安定化されない程に弱まっている。

0042

この例では可視光源110からの輻射光が図5中の光ファイバ式ランチャ170を介し発射されている。ランチャ170は、光源110の出射端に装着してもよいし、アイソレータ115の光ファイバ出射端に装着してもよい。

0043

図3中の光ファイバ網166として図8Bに示す従来型の光ファイバ網420Bを使用してもよい。この図では、図3中の光ファイバ184,186,168,169が光ファイバ443,444,424,422として表されている。図示の網420Bは図8A中のそれに似てはいるが、光ファイバカプラが2個でなく1個である点で相違している。図示の構成は図8Aに示した光ファイバ網に比し単純な点で勝っているが、不要な後方反射光がファイバ422,424に入射しやすくなっている。

0044

図3中の光ファイバ網166として図8Cに示す光ファイバ網420Cを使用してもよい。この図では、図3中の光ファイバ184,186,168,169が光ファイバ447,455,422,424として表されている。また、網420Cに備わる光ファイバカプラ445,451のうち第1光ファイバカプラ445は入射ポートを2個、出射ポートを2個有する2×2カプラである。この種のカプラは、通常、2個のファイバコアを密接配置して熱しながら引き延ばすこと(線引き)で形成されるものであり、ファイバ間結合がエバネッセントであるので、隣り合うファイバ間で光を部分分岐させることができる。また、第2光ファイバカプラ451はサーキュレータと呼ばれるタイプであり、所定方向に限り光を入出射可能なポートを3個有している。例えば、光ファイバ448からポート453への入射光は矢印に沿いポート454に到達して光ファイバ455上に出射される。同様に、ファイバ455からポート454への入射光は矢印に沿いポート456に到達して幾ばくかがファイバ424上に出射される。ポートが3個しか必要でない場合、2×2カプラに比べサーキュレータの方が光パワー損失の少なさで有利だが、サーキュレータは2×2カプラに比べ高価であるし、サーキュレータで偏光モード分散が生じる点が問題になる場合もある。

0045

図9(分解図)及び図10(断面図)に、特許文献3の図2及び図3に示した従来型レーザトラッカ2100を示す。そのアジマスアセンブリ2110にはポストハウジング2112、アジマス角エンコーダアセンブリ2120、下部アジマスベアリング2114A、上部アジマスベアリング2114B、アジマスモータアセンブリ2125、アジマススリップリングアセンブリ2130及びアジマス回路基板2135が備わっている。

0046

アジマス角エンコーダアセンブリ2120の役目は、ポストハウジング2112に対するヨークハウジング2142の回動角を正確に検出することである。このアセンブリ2120はエンコーダディスク2121及びアジマス読取ヘッドアセンブリ2122を備えており、前者はヨークハウジング2142のシャフト、後者はポストハウジング2112に取り付けられている。ヘッドアセンブリ2122の回路基板上には読取ヘッド(群)が固定されている。ディスク2121上には微細格子線があり、読取ヘッドに発するレーザ光がその線によって反射されるので、読取ヘッド側の検波器でその反射光を捉え処理することで、読取ヘッド(固定)に対するディスク2121の回動角を検出することができる。

0047

アジマスモータアセンブリ2125はロータ2126及びステータ2127を備えている。アジマスモータロータ2126は永久磁石を備えており、その磁石はヨークハウジング2142のシャフトに直に装着されている。アジマスモータステータ2127はポストハウジング2112に装着されており、所要磁界を発生させる界磁巻線を備えている。この磁界がロータ2126上の磁石に鎖交すると相応の回転運動が発生する。

0048

アジマス回路基板2135は、アジマス関連部材例えばエンコーダやモータで必要とされる電気的諸機能を提供する基板(群)である。アジマススリップリングアセンブリ2130は外パーツ2131及び内パーツ2132で構成されている。この例ではワイヤ束2138が補助プロセッサユニット50から延びており、トラッカへの電力供給、トラッカへの信号供給、トラッカからの信号返送等に使用されている。その束2138を構成するワイヤの一部は回路基板上のコネクタに達している。図10に示す例では、ワイヤが基板2135、アジマス読取ヘッドアセンブリ2122及びアジマスモータアセンブリ2125へと配線されるほか、スリップリングアセンブリ2130の内パーツ2132にも配線されている。内パーツ2132がポストハウジング2112に装着されていて静止状態に保たれるのに対し、外パーツ2131はヨークハウジング2142に装着されているので内パーツ2132に対し可回動である。スリップリングアセンブリ2130は、外パーツ2131が内パーツ2132に対し回動しているときでも両パーツ2131,2132間電気接触低インピーダンスになるよう工夫されている。

0049

ゼニスアセンブリ2140はヨークハウジング2142、ゼニス角エンコーダアセンブリ2150、左部ゼニスベアリング2144A、右部ゼニスベアリング2144B、ゼニスモータアセンブリ2155、ゼニススリップリングアセンブリ2160及びゼニス回路基板2165を備えている。

0050

ゼニス角エンコーダアセンブリ2150の役目は、ヨークハウジング2142に対するペイロードハウジング2172の回動角を正確に検出することである。このアセンブリ2150はゼニス角エンコーダディスク2151及びゼニス読取ヘッドアセンブリ2152を備えており、前者はペイロードハウジング2172、後者はヨークハウジング2142に取り付けられている。ヘッドアセンブリ2152の回路基板上には読取ヘッド(群)が固定されている。ディスク2151上には微細な格子線があり、読取ヘッドに発するレーザ光がその線によって反射されるので、読取ヘッド側の検波器でその反射光を捉え処理することで、読取ヘッド(固定)に対するディスク2151の回動角を計測することができる。

0051

ゼニスモータアセンブリ2155はロータ2156及びステータ2157を備えている。ゼニスモータロータ2156は永久磁石を備えており、その磁石はペイロードハウジング2172のシャフトに直に装着されている。ゼニスモータステータ2157はヨークハウジング2142に装着されており、所要磁界を発生させる界磁巻線を備えている。この磁界がロータ2156上の磁石に鎖交すると相応の回転運動が発生する。

0052

ゼニス回路基板2165は、ゼニス関連部材例えばエンコーダやモータで必要とされる電気的諸機能を提供する基板(群)である。ゼニススリップリングアセンブリ2160は外パーツ2161及び内パーツ2162で構成されている。ワイヤ束2168はアジマススリップリングアセンブリの外パーツ2131から延び、電力搬送信号伝搬に使用されている。束2168を構成するワイヤのなかには回路基板上のコネクタへと配線されるものがある。図10に示す例ではワイヤがゼニス回路基板2165、ゼニスモータアセンブリ2150及びゼニス読取ヘッドアセンブリ2152に配線されるほか、スリップリングアセンブリ2160の内パーツ2162にも配線されている。内パーツ2162がヨークハウジング2142に装着されていてアジマス軸周りのみで可回動(ゼニス軸周りでは非回動)であるのに対し、外パーツ2161はペイロードハウジング2172に装着されていてアジマス、ゼニス各軸周りで可回動である。スリップリングアセンブリ2160は、外パーツ2161が内パーツ2162に対し回動しているときに両パーツ2161,2162間電気接触が低インピーダンスになるよう工夫されている。ペイロードアセンブリ2170は主光学アセンブリ2180及び副光学アセンブリ2190を備えている。

0053

図11寸法計測用電子処理システム1500のブロック構成を示す。このシステム1500はレーザトラッカ用電子処理システム1510、周辺部材1582,1584,1586用の処理システム並びにコンピュータ1590を備えるほか、クラウドとして図示したネットワーク構成部材1600に接続されている。この例ではレーザトラッカ用電子処理システム1510にマスタプロセッサ1520、ペイロード機能用電子回路1530、アジマス角エンコーダ用電子回路1540、ゼニス角エンコーダ用電子回路1550、表示・ユーザインタフェース(UI)用電子回路1560、リムーバブルストレージ装置1565、無線周波数識別RFID)・無線用電子回路及びアンテナ1572等が設けられている。ペイロード機能用電子回路1530には複数個下位機能が備わっており、そのなかには六自由度用電子回路1531、カメラ用電子回路1532、ADM用電子回路1533、位置検出器(PSD)用電子回路1534及び傾斜計用電子回路1535が含まれている。これら下位機能の大半はプロセッサユニット(群)、例えばDSPやフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)で構成できる。図中で回路1530,1540,1550が別体に描かれているのはそのレーザトラッカ内位置が異なるためである。即ち、ペイロード機能用電子回路1530が図9及び図10中のペイロードアセンブリ2170内にあるのに対しアジマス角エンコーダ用電子回路1540はアジマスアセンブリ2110内、ゼニス角エンコーダ用電子回路1550はゼニスアセンブリ2140内にある。

0054

周辺部材としては様々なデバイスを使用可能であるが、ここでは温度センサ1582、六自由度プローブ1584、携帯情報端末(PDA)1586の例たるスマートフォン、という三通りのデバイスが例示されている。レーザトラッカ、周辺部材間の連携は様々な手段、例えばアンテナ1572経由無線通信、カメラ等の視覚システムの働き、並びに六自由度プローブ1586その他の協調性ターゲットに関するレーザトラッカでの距離、角度計測を通じて行われる。プロセッサを有する周辺部材を使用してもよい。六自由度プローブ1586に限らず、六自由度スキャナ、六自由度プロジェクタ、六自由度センサ、六自由度インジケータ等といった六自由度アクセサリも使用することができる。六自由度アクセサリに備わるプロセッサを、レーザトラッカ内処理装置外部コンピュータオンクウド処理リソース等と連携させてもよい。レーザトラッカ又は計測装置に関しプロセッサなる語を使用する場合、大概、相応する外部コンピュータやオンクラウド処理リソースを包含する意味である。

0055

この例ではマスタプロセッサ1520から個々の電子回路1530,1540,1550,1560,1565,1570へと別々の通信バスが延びている。各バスは、例えば、データラインクロックライン及びフレームラインなる三通りのシリアルラインを有している。フレームラインは電子回路にクロックラインの参照を促すラインであり、このライン経由でクロックライン参照が指示されている間、電子回路は、対応するデータライン上の最新情報をクロック信号毎に読み取る。そのクロック信号としてはクロックパルス立ち上がりエッジ等が使用される。データライン上の情報は、この例では、それぞれ“アドレス”、“数値”、“データメッセージ”及び“チェックサム”を含むパケットの形態を採っている。“アドレス”は対応する電子回路内のどこにデータメッセージを送るべきかを表している。送られる場所の例としては、その電子回路内のプロセッサ上で稼働するサブルーチン等がある。“数値”は対応するデータメッセージの長さ、“データメッセージ”はその電子回路で実行すべき指令又はデータを表すものである。“チェックサム”は対応する通信ラインでのエラー伝送確率を抑えるのに使用される。

0056

図示例のマスタプロセッサ1520は諸情報パケットをバス1610を介しペイロード機能用電子回路1530に、バス1611を介しアジマス角エンコーダ用電子回路1540に、バス1612を介しゼニス角エンコーダ用電子回路1550に、バス1613を介し表示・UI用電子回路1560に、バス1614を介しリムーバブルストレージ装置1565に、またバス1616を介しRFID・無線用電子回路1570に供給する。

0057

この例では、マスタプロセッサ1520が、更に、各電子回路同期バス1630経由で同期パルス同時供給し、その同期パルスに従いレーザトラッカ内計測機能間で計測動作を同期させる。例えば、アジマス角エンコーダ用電子回路1540やゼニス角エンコーダ用電子回路1550は、同期パルスを受信するとすぐさま対応するエンコーダの出力をラッチする。ペイロード機能用電子回路1530でも、同じく、そのペイロードに備わる機能によって収集されたデータをラッチする。六自由度用、ADM用及びPSD用の各電子回路によるデータラッチも同期パルス受領に応じ行われる。多くの場合、カメラ用や傾斜計用の電子回路は同期パルスより低い速度(但し同期パルスに比し周期整数倍の速度)でデータをラッチする。

0058

アジマス角エンコーダ用電子回路1540、ゼニス角エンコーダ用電子回路1550及びペイロード用電子回路1530は、図9及び図10中のスリップリングアセンブリ2130,2160で相互分離されている。そのため、図11ではバス1610,1611,1612が互いに別のバスとして描かれている。

0059

レーザトラッカ用電子処理回路1510は、外部のコンピュータ1590と通信しながら、或いはそれ自身で、レーザトラッカ内情報処理、表示及びUI機能を提供する。レーザトラッカ・コンピュータ1590間通信用の通信リンク1606としては、イーサネット登録商標;以下注記省略)配線、無線通信チャネル等が使用される。レーザトラッカとネットワーク接続部材1600即ち図中のクラウドとの間の通信には、通信リンク1602として、電気ケーブル(群)例えばイーサネットケーブル、無線通信チャネル(群)等が使用される。部材1600になりうるものの一例は他の三次元試験装置、例えば関節腕座標計測機(CMM)であり、その位置を本レーザトラッカで再判別することが可能である。コンピュータ1590、部材1600間通信用の通信リンク1604としては、イーサネット等の有線リンクのほか無線リンクも使用可能である。使用者は、別の場所にあるコンピュータ1590からイーサネットや無線でインターネットその他のクラウドに接続し、そこからイーサネットや無線でマスタプロセッサ1520にアクセスすることができる。使用者はこうしてレーザトラッカの動作をリモート制御することができる。

0060

今日のレーザトラッカでは可視光(通常は赤色光)及び赤外光(ADM用)が一波長ずつ使用されている。赤色光を周波数安定化ヘリウムネオン(He−Ne)レーザで発生させIFM用光及び赤色ポインタビームとして使用することもあれば、赤色光をダイオードレーザで発生させポインタビームのみとして使用することもある。ただ、二種類の波長を使用する構成には、光源、ビームスプリッタ、アイソレータその他の部材が二組必要であるためスペース及びコストが嵩むという短所や、全ビーム光路に亘り2本のビームを完全に揃えるのが難しいという短所がある。後者は、互いに別の波長で作動する複数個のサブシステムから、良好な性能を同時に引き出すことができない等、様々な問題の原因となる。図12Aに、使用する光源が1個でありこれらの短所がない光電システム500を示す。

0061

図12Aのそれは、可視光源110、アイソレータ115、光ファイバ網420、ADM用電子回路530、ファイバ式ランチャ170、ビームスプリッタ145及び位置検出アセンブリ150を備えている。光源110としては、例えば、赤色又は緑色のダイオードレーザや垂直共振器面発光レーザVCSEL)を使用できる。アイソレータ115としては、光源110への遡行光量を十分に抑えうる各種デバイス、例えばファラデーアイソレータやアッテネータを使用できる。アイソレータ115からの出射光は網420、この例では図8Aに示した光ファイバ網420A内に伝搬していく。

0062

図12Bに、単一波長を使用する光電システムの別例400として、光源での直接変調ではなく光電変調によって光を変調する例を示す。このシステム400は可視光源110、アイソレータ115、光電変調器410、ADM用電子回路475、光ファイバ網420、ファイバ式ランチャ170、ビームスプリッタ145及び位置検出アセンブリ150を備えている。光源110、例えば赤色乃至緑色のダイオードレーザに発するレーザ光は、ファラデーアイソレータ、アッテネータ等のアイソレータ115や、その入射、出射ポートに結合している光ファイバを通り、変調器410に入射する。変調器410では、その光が所定周波数、例えば10GHz以上の周波数で変調される。変調器410によるこの変調は、回路475に発する電気信号476によって制御される。変調器410で変調された光は網420、例えば上述の光ファイバ網420A〜420Dに入射する。その光は、光ファイバ422経由で回路475の基準チャネルに入射する部分を除き、トラッカ外に出射され、再帰反射ターゲット90で反射され、トラッカに戻り、スプリッタ145に到来する。その光は、少量がそのスプリッタ145で反射され、図6A図6Fを参照して説明したアセンブリ150に入射する一方、他の一部がスプリッタ145を透過してランチャ170に入射し、網420及び光ファイバ424を通り回路475の計測チャネルに入射する。総じて、図12Aに示したシステム500の方が図12Bに示したシステム400よりも低コストで製造可能だが、高い変調周波数で作動するよう変調器410を構成することも可能であることから、後者の方が有利になる場合もある。

0063

図13に、位置検出用カメラ(locator camera)システム950を伴う光電システムの一例900を示す。本システム900は、姿勢検出用カメラ(orientation camera)と三次元レーザトラッカ内光電機能との併用で六自由度計測を実行するシステムであり、可視光源905、アイソレータ910、光電変調器410(省略可)、ADM用電子回路715、光ファイバ網420、ファイバ式ランチャ170、ビームスプリッタ145、位置検出アセンブリ150、ビームスプリッタ922及び姿勢検出用カメラ910を備えている。光源910からの輻射光は光ファイバ980に入射し、アイソレータ910やその入射、出射ポートに結合している光ファイバを介し変調器410に入射する。変調器410ではその光が回路715からの電気信号716に従い変調される。或いは、回路715からケーブル717経由で光源905に電気信号を送り変調させてもよい。網420に入射した光のうち幾ばくかはファイバ長等化器423及び光ファイバ422を通り回路715の基準チャネルに入射する。電気信号469を網420に供給し、網420内光ファイバスイッチをスイッチングさせる構成にしてもよい。網420から出る光の一部はランチャ170へと伝搬し、そこで光ファイバから自由空間へと光ビーム982として発射される。その光のうち少量がスプリッタ145にて反射され損失となる一方、他の一部はスプリッタ145,922を透過しトラッカ外に出て六自由度デバイス4000に入射する。デバイス4000の例としてはプローブ、スキャナ、プロジェクタ、センサ等のデバイスを挙げることができる。

0064

六自由度デバイス4000による反射光は往路を遡行して本システム900内のビームスプリッタ922に入射し、その一部がそのスプリッタ922で反射されて姿勢検出用カメラ910に入射する。このカメラ910では、再帰反射ターゲット上にあるべきマーク所在位置を捉える。それらのマークからは、デバイス4000の指向角(三自由度に相当)が求まる。姿勢検出用カメラの仕組みは後述の通りであり、特許文献2にも記載されている。光の他の一部はビームスプリッタ145を透過し、ファイバランチャ170によって光ファイバ上に送出され、光ファイバ網420に入射する。その光の一部は光ファイバ424経由でADM用電子回路715の計測チャネルに入射する。

0065

位置検出用カメラシステム950はカメラ960及び光源(群)970を備えている。図1に照らすと、このシステム950のカメラ960は部材51、光源970は部材54に相当しており、前者はレンズ系962、感光アレイ964及びボディ966を備えている。このシステム950の第1の役目は作業空間における再帰反射ターゲットの位置を特定することであり、これは光源970を発光させアレイ964上の輝点スポットをカメラ960で検知することで実行される。同システム950の第2の役目は、六自由度デバイス4000の姿勢を粗画定することであり、これはデバイス4000上の反射スポット又はLEDの位置を観測することで実行される。レーザトラッカ上で複数個の位置検出用カメラシステムを稼働させうる場合は、作業空間における各再帰反射ターゲットの方向を三角測量の原理で計測することができる。レーザトラッカの光軸に沿い反射された光を検知可能な位置にあるカメラ960が1個でも、各再帰反射ターゲットの方向を検知することができる。カメラ960が1個でレーザトラッカの光軸からずれた位置にある場合も、感光アレイで捉えた像から、再帰反射ターゲットの方向を容易に概定することができる。この場合、トラッカ内機械軸を幾通りかの方向に沿い回動させつつ感光アレイ上でのスポット位置変化を観察することで、そのターゲットのより正確な方向を計測することができる。

0066

図14A及び図14Bに、狭視野インジケータライト4116、広視野照明サイドパネル4140、非対称部分4112,4114、タッチセンサ式ボタン4130及び伸縮ハンドル4150を含め特徴的構成を有するレーザトラッカ4100の正面及び斜視外観例4100を示す。図14Cに示したのは、同トラッカの伸縮ハンドル4150が引き出されているときの斜視外観例4190である。図14A図14Cには、更に、指溝4168、柱材4152、(窪み4166付の)側把部4164A,4164B及び凹把部4160も示してある。これら、図14A図14Cに示した外観4100,4190のトラッカによれば、そのゼニスキャリッジ14が非常に高剛性厚手)であってもハンドル4150で好適に取り扱うことができ、しかも輸送時にはトラッカサイズを小さくして容器に収めることができる。柱材4152に摩擦力が働くので、ハンドル4152の状態が現在の状態(引き出された状態や仕舞われた状態)に留まる。指溝4168が然るべく設けられているので、ハンドル4150のどちら側からでも使用者が指を差し入れられ、ハンドル4150を上下動させるための力を楽に加えることができる。使用者は、ハンドル4150と凹把部4160を適宜併用し、自分の両手でトラッカを移動、位置決めすることができる。使用者は、ハンドル4150の剛性が相応に高いため、横倒しの姿勢でトラッカを装置容器出し入れすることができる。使用者は、側把部4164A,4164Bを利用し、左右両側からトラッカに手を添えることができる。使用者は、側把部4164A,4164Bを、他の使用者へのトラッカ引き渡しに際し至便に活用することができる。側把部4164A,4164Bは窪み4166があるので握り心地がよく、また弾性素材製にして更に握り心地を高めることもできる。ある使用者から他の使用者へとトラッカを引き渡す際に、例えば前者がハンドル4150、後者が側把部4164A,4164Bを握るかたちで引き渡すことができる。なお、本願ではトラッカから見てハンドル4150側のことを「上」、凹把部4160側のことを「下」と呼んでいる。レーザトラッカは、この表現に沿った姿勢で使用されるのが一般的であるが、横倒しや上下逆さまの状態で使用することも可能である。

0067

狭視野インジケータライト4116には、正面図で左から右への順にライト1〜6なる番号を振ることができる。そのうち最も内寄りの2個即ちライト3,4は例えば赤色、緑色のライトである。赤色のライトは計測実行中に点る。緑色のライトは、レーザトラッカからのビームがターゲットに対しロックオンしているときには一定の明るさで点り、ビームがロックオンしていないが位置検出器で光ビームが検知されているときには点滅、閃光する。また、例えばその次に内寄りの2個即ちライト2,5は黄色、最も外寄りの2個即ちライト1,6は青色のライトである。黄色や青色のライトは様々な目的、例えば使用者に対する通知に使用することができる。これらのライト4116への機能割当については、ソフトウェア開発キット(SDK)を用いることで、使用者が改変を施すことができる。

0068

使用者は、狭視野インジケータライト例えばLEDの光を、トラッカから80mといった遠距離から見て取ることができる。しかし、遠距離に届く反面でその視野が狭いため、使用者は、レーザトラッカの脇にいるときインジケータライトを見ることができない。この問題を回避する手段としては広視野照明サイドパネル4140が設けられている。これは、散光性サイドパネルの覆下にまた別の赤色及び緑色のインジケータライトを配したものである。これら、赤色及び緑色のインジケータライトは、例えば、左右どちら側からでも見えるように配置することができる。明るさはやや損なわれるが、レーザトラッカの前後どちらからでも見えるように配置することもできる。

0069

また、レーザトラッカの動作モードには前視モードと後視モードの二種類がある。前視モードは通常動作モードである。後視モードは、前視モードでの状態から次のステップ(1)アジマス軸周りに180°回動させる、(2)符号が反転するようゼニス軸周りに回動させることでレーザビームをおおよそ元の方向に向ける(但し鉛直上方を0°とする)、を実行することで得られるモードである。レーザトラッカで計測する際しばしば望まれるのは、同トラッカが前視モードであれ後視モードであるかを離れた場所から素早く見極められるようにすることである。後視モード時に上下逆さまになる非対称部分4112,4114は、使用者がレーザトラッカの動作モードを見分ける上で役に立つ。同様に、後視モード時にレーザトラッカ出射開口よりも下側になるインジケータライトも、使用者がトラッカ動作モード(前視、後視の別)を見分ける上で有用な手がかりとなる。

0070

数少ないが、レーザトラッカ上で頻繁に実行される動作がある。例えば、レーザビームをホームポジションに帰還させる動作がその一つである。これは、例えば3個ある磁気ネスト4120のうちいずれかに通例の如く配置したSMRに、そのレーザビームを差し向けることで実行される。こうした「ホームポジション」からレーザトラッカのジンバル点22までの距離は既知であるので、ホームポジションへの帰還動作を通じ、そのレーザトラッカに備わるADM又はIFMび距離基準を簡便にリセットすることができる。場合によっては、速やかなホームポジション帰還を使用者が望んでいて、コンピュータにホームポジション帰還コマンドを与える手間を惜しむこともあろう。タッチセンサ式ボタン4130ならばこの要請に容易に応えることができる。例えば、ボタン4130のうち1個に使用者が触れたときに、レーザトラッカからそのボタン4130のすぐ上方に位置するSMRへと、レーザビームが送られるようにすることができる。磁気ネスト4120が3個あり互いに別のサイズ、例えば直径=1.5インチ、7/8インチ、1/2インチのSMR向けに設けられているので、そうしたネスト4120の下方にボタン4130を配置することはSMR間切替能の提供にも役立つ。例えば、相応のネスト4120上に1/2インチSMRを配置しその下方にあるボタン4130を押すことで、使用者は、1.5インチSMRから1/2インチSMRへの切替を容易に行うことができる。また、そのボタン4130として、昨今では安価に入手可能な静電容量方式のボタンを使用することができる。そのボタンへの接近に応じ即ち実体的接触抜きに反応するタイプのタッチセンサ式ボタンを用いてもよい。言い換えれば、接近センサを使用することもできる。タッチセンサの用例について幾つか示したけれども、タッチセンサはレーザトラッカに対する諸種発令に活用することができる。

0071

以上、例示的な実施形態を参照しつつ本発明につき説明したが、本件技術分野で習熟を積んだもの(いわゆる当業者)には自明な通り、それら実施形態の構成要素については、本発明の技術分野を逸脱することなく様々な変更、様々な均等物置換を施すことができる。また、本願で教示されている事項については、個別の状況、個別の素材に対処するに当たり、本発明の技術的範囲を逸脱することなく様々な改変を施すことができる。このように、本発明は、そもそも、その実施に最適なベストモードとして記述されている個別の実施形態に限定されるものではなく、寧ろ別紙特許請求の範囲で定義されている技術的範囲に収まる実施形態全てを包含するものである。更に、第1、第2等々の用語は順序重要性を示すものではなく、構成要素同士を区別する趣旨で使用されている。同様に、単複の明示がなくても単数に限定されるわけではなく、参照される事物が少なくとも1個存在していればよい。

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