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課題・解決手段

本発明は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2を含む皮膚色分子シグネチャー、ならびにこのシグネチャーの様々な適用に関する。特に、本発明は、ヒトにおける既知の、または疑われる色素斑特徴づけるための方法であって、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される、マトリックスリモデリングに、またはその細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質構成要素に関連づけられる少なくとも1個の真皮遺伝子の、前記斑から得られる皮膚試料における発現レベルと、隣接した未損傷皮膚から得られる皮膚試料における発現レベルを比較することを含む方法に関する。本発明はまた、色素斑処置の有効性を評価するための方法、色素斑の処置のための美容的および治療的方法、ならびに前記遺伝子についての様々な調節因子およびそれらの使用に関する。

概要

背景

皮膚色は、主に、表皮における色素メラニンの存在による。メラニンは、表皮の基底層に位置する特定の樹状細胞、すなわち、メラノサイトによって合成される。メラニン形成は、メラノソームというオルガネラにおいて起こり、そのメラノソームは、メラニンを詰め込まれると、隣接する表皮細胞ケラチノサイト樹状突起を介して輸送される。皮膚色、または恒常色素沈着は、産生されるメラニンの量、およびメラニンの化学的性質に応じて、個体によって異なる。メラニンは、チロシン(ユーメラニン)から、またはチロシンとシステインフェオメラニン)から形成される巨大分子である。合成機構は、酵素を用い、その酵素の主要なものは、チロシナーゼおよびチロシナーゼ関連タンパク質(Tyrp−1)である。皮膚の色素沈着は、自然には、日光への曝露によって刺激され、すなわち、日焼け現象である。

しかしながら、色素沈着の過程が変化する状況があり、それは結果として、色素沈着欠損である、色素脱失白斑白皮症)、または対照的に、過度の色素沈着である、色素沈着過剰を生じ得る。引用され得る、(日焼けは別として)メラニンの異常な蓄積によって特徴づけられる良性色素沈着過剰障害には、光線性黒子黒皮症ざ瘡関連色沈着炎症後色素沈着ライム病ツタウルシに関係した色素沈着、または良性顔面色素異常症が挙げられる。

老年性もしくは日光性黒子肝斑老人斑、または「老年性染み」としても知られている、光線性黒子は、群を抜いて最も多く見られる色素性病変である。この型の病変は、顔、手の上肢、特に、前腕の背面、背中、特に背中の上部などの光曝露されている皮膚の帯域に現れる。それらは、一般的に、40から個体に発症する。

肉眼的に、光線性黒子は、良性の、濃褐色から淡褐色の色素性斑紋によって表され、明確ではあるが、不規則な縁を有する。それらはサイズが非常に様々であり、2、3ミリメートルから2センチメートルより大きくあり得る。

その高頻度にも関わらず、光線性黒子の生理学および病変形成についてほんのわずかな研究しか発表されていない。そのまれにしか存在しない組織学的研究に基づいて、全体的な表皮の、より特に、基底層における、メラニン負荷の増加であることが知られている。真皮乳頭層においてこん棒状の外観をとり得る表皮隆起延長もある[Montagna 1980、ber Rahman 1996、Andersen 1997、Cario−Andre 2004]。最後に、隣接する隆起間吻合が生じ、架橋した、または網状の外観を形成し得る。

メラニンおよびメラノファージの存在を伴う色素失調もまた、真皮に存在する場合がある。

現在の処置
良性皮膚色素障害は、一般的に、美しくないとみなされている。

光線性黒子の出現と日光への慢性的曝露の間の関連は証明済みのため、それらが出現するのを防ぐことは、一般的に、日焼け止め剤などの光防護性物質局所適用を含む。したがって、「治癒的」処置の場合、多くの手順、主に意図的には化粧品は、それらを排除し、またはそれらの存在を低減しようと試みるために開発されている。これらの問題の存在を排除し、または低減することは、通常、メラノサイトにおいてメラニン合成活性を低下させることに基づいた色素脱失処置の適用に基づいている。色素脱失性分子は、メラニン形成の1つまたは複数のステップ干渉する。今日用いられている主な経路の1つは、メラニン形成過程における重要な酵素の1つである、チロシナーゼの阻害に基づいている。それらの処置の目的は、色素の合成を低下させること、またはさらに停止させることである。

主な既知の色素脱失性物質は、ヒドロキノンおよびそれの誘導体コウジ酸アルブチンイミノフェノールアスコルビン酸およびそれの誘導体、カルニチンキノン組合せ、アミノフェノール誘導体ベンゾチアゾール誘導体天然抽出物コルチコイドなどである。剥脱布もまた、落屑を増加させるために、およびそれに従って、角質層に存在するメラニンをより容易に排除するために、それらの活性成分を伴う場合が多い。

別の非美容的処置方法は、レーザーまたは剥皮を用いる物理的または化学的手段により病変を破壊することからなる。しかしながら、これらは、障害の病因に挑まない、比較的に打撃的な手順である。たいていの場合、光線性黒子は、処置して少し経つと、再び出現する。

さらに、既存の処置は、大きな不利を被る。色素脱失物質は、通常、ある程度の不安定さ、低濃度における低有効性、他の機能に影響する生物活性有毒性、またはアレルギー化性質を欠点としてもつ。

さらに、それらは、色素沈着の脱制御の基本的な根本原因を標的にしないため、様々な色素脱失処置に対する応答は、ばらつきが大きい。したがって、例えば局所的様式で、施された所与の処置について、光線性黒子または黒皮症などの所与の良性皮膚色素沈着問題は、減弱し、または消失する場合があるが、別の問題は全く変化しない。この変動性は、異なる個体における病変間だけでなく、同じ個体における異なる病変についても観察することができる。したがって、有効な現在の局所処置がない、良性皮膚色素沈着問題が存在する。

概要

本発明は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2を含む皮膚色素分子シグネチャー、ならびにこのシグネチャーの様々な適用に関する。特に、本発明は、ヒトにおける既知の、または疑われる色素斑特徴づけるための方法であって、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される、マトリックスリモデリングに、またはその細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質構成要素に関連づけられる少なくとも1個の真皮遺伝子の、前記斑から得られる皮膚試料における発現レベルと、隣接した未損傷皮膚から得られる皮膚試料における発現レベルを比較することを含む方法に関する。本発明はまた、色素斑処置の有効性を評価するための方法、色素斑の処置のための美容的および治療的方法、ならびに前記遺伝子についての様々な調節因子およびそれらの使用に関する。

目的

本発明はまた、上記のような有効性を評価するための方法によって構成される試験プロトコールにおいてその効果を示すことによって、製品推奨するために用いることができる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ヒトにおいて既知の、または疑われる皮膚色特徴づけるための方法であって、A.遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリスト;またはB.遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される細胞外マトリックスに関連づけられる少なくとも1個の真皮遺伝子の、前記斑から得られる皮膚の試料における発現レベルと隣接した未損傷皮膚から得られる皮膚の試料における発現レベルを比較することを含む方法。

請求項2

リストAおよびBの一方および/または他方から選択される少なくとも2個の別個の遺伝子、好ましくは少なくとも3個の別個の遺伝子の発現レベルを比較することを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

発現レベルが、−遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、前記斑から得られる皮膚試料においてより高く、−遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、前記斑から得られる皮膚試料においてより低いとき、前記斑が色素沈着過剰斑として確認される、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記色素斑光線性老年性、または日光性黒子である、請求項1に記載の方法。

請求項5

皮膚色素斑の処置の有効性を評価するための方法であって、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストから、またはさらに遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される細胞外マトリックスに関連づけられる少なくとも1個の真皮遺伝子の、処置前と処置後の、前記斑から得られる皮膚試料における発現レベルを比較することを含む方法。

請求項6

発現レベルが、−遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により低く、−遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により高いとき、前記処置が色素沈着過剰斑の処置に有効であるとみなされ、発現レベルが、−遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により高く、−遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により低いとき、色素脱失斑の処置に有効であるとみなされる、請求項5に記載の方法。

請求項7

皮膚色素斑の処置の有効性を評価するためのインビトロ方法であって、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストから、またはさらに遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される、細胞外マトリックスに関連づけられる少なくとも1個の真皮遺伝子の、皮膚を表す細胞モデルにおける発現レベル、またはさらに前記選択された遺伝子の発現産物発現もしくは活性レベルを、処置前と処置後で比較することを含む方法。

請求項8

ヒト皮膚の非病理学的皮膚色素斑の処置または予防のための美容的方法であって、細胞外マトリックスの組織化関与する真皮遺伝子の発現または活性のレベルを調節することを含み、前記遺伝子が、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストから、またはさらに遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される方法。

請求項9

遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストから、ならびに/または遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される少なくとも2個の遺伝子、好ましくは少なくとも4個の別個の遺伝子の調節を含む、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記色素斑が色素沈着過剰斑、好ましくは光線性、老年性、または日光性黒子であり、かつ前記遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、前記調節が発現または活性のレベルの阻害であり、前記遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、前記調節が発現または活性のレベルの増加である、請求項8に記載の方法。

請求項11

非病理学的皮膚色素斑の処置における美容的適用のための、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストから、または遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される少なくとも1個の真皮遺伝子の発現産物の発現または活性のレベルの調節因子の使用であって、前記調節因子が、前記選択された1つまたは複数の遺伝子の発現産物の発現または活性のレベルを改変する使用。

請求項12

前記調節因子が、シロバナハウチワマメ(lupinusalbus)LU10由来植物抽出物脳下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチドバルサルタン脱ミネラル化骨粉(DBP)、フェニル酢酸ナトリウム(NaPA)、p−アミノベンザミジン、B4284−置換型ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジンチエノピリジンSR25989、ノトギンセノシドR1、レトロゾール、およびアナストロゾール、またはこれらの調節因子の少なくとも2つの組合せである、請求項11に記載の使用。

請求項13

皮膚色素斑の処置における適用のための、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストから、または遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される少なくとも1個の真皮遺伝子の発現産物の発現または活性のレベルの調節因子。

請求項14

シロバナハウチワマメ(lupinusalbus)LU10由来の植物抽出物、脳下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド、バルサルタン、脱ミネラル化骨粉(DBP)、フェニル酢酸ナトリウム(NaPA)、p−アミノベンザミジン、B4284−置換型ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジン、チエノピリジンSR25989、ノトギンセノシドR1、レトロゾール、およびアナストロゾールから選択される、請求項13に記載の調節因子。

技術分野

0001

本発明は、化粧品の分野に属し、皮膚に関連する。より一般的には、それは、皮膚上の色素斑特徴づけの範囲内にあり、そのような班の処置へ向かう。

背景技術

0002

皮膚色は、主に、表皮における色素メラニンの存在による。メラニンは、表皮の基底層に位置する特定の樹状細胞、すなわち、メラノサイトによって合成される。メラニン形成は、メラノソームというオルガネラにおいて起こり、そのメラノソームは、メラニンを詰め込まれると、隣接する表皮細胞ケラチノサイト樹状突起を介して輸送される。皮膚色、または恒常色素沈着は、産生されるメラニンの量、およびメラニンの化学的性質に応じて、個体によって異なる。メラニンは、チロシン(ユーメラニン)から、またはチロシンとシステインフェオメラニン)から形成される巨大分子である。合成機構は、酵素を用い、その酵素の主要なものは、チロシナーゼおよびチロシナーゼ関連タンパク質(Tyrp−1)である。皮膚の色素沈着は、自然には、日光への曝露によって刺激され、すなわち、日焼け現象である。

0003

しかしながら、色素沈着の過程が変化する状況があり、それは結果として、色素沈着欠損である、色素脱失白斑白皮症)、または対照的に、過度の色素沈着である、色素沈着過剰を生じ得る。引用され得る、(日焼けは別として)メラニンの異常な蓄積によって特徴づけられる良性色素沈着過剰障害には、光線性黒子黒皮症ざ瘡関連色沈着炎症後色素沈着ライム病ツタウルシに関係した色素沈着、または良性顔面色素異常症が挙げられる。

0004

老年性もしくは日光性黒子肝斑老人斑、または「老年性染み」としても知られている、光線性黒子は、群を抜いて最も多く見られる色素性病変である。この型の病変は、顔、手の上肢、特に、前腕の背面、背中、特に背中の上部などの光曝露されている皮膚の帯域に現れる。それらは、一般的に、40から個体に発症する。

0005

肉眼的に、光線性黒子は、良性の、濃褐色から淡褐色の色素性斑紋によって表され、明確ではあるが、不規則な縁を有する。それらはサイズが非常に様々であり、2、3ミリメートルから2センチメートルより大きくあり得る。

0006

その高頻度にも関わらず、光線性黒子の生理学および病変形成についてほんのわずかな研究しか発表されていない。そのまれにしか存在しない組織学的研究に基づいて、全体的な表皮の、より特に、基底層における、メラニン負荷の増加であることが知られている。真皮乳頭層においてこん棒状の外観をとり得る表皮隆起延長もある[Montagna 1980、ber Rahman 1996、Andersen 1997、Cario−Andre 2004]。最後に、隣接する隆起間吻合が生じ、架橋した、または網状の外観を形成し得る。

0007

メラニンおよびメラノファージの存在を伴う色素失調もまた、真皮に存在する場合がある。

0008

現在の処置:
良性皮膚色素障害は、一般的に、美しくないとみなされている。

0009

光線性黒子の出現と日光への慢性的曝露の間の関連は証明済みのため、それらが出現するのを防ぐことは、一般的に、日焼け止め剤などの光防護性物質局所適用を含む。したがって、「治癒的」処置の場合、多くの手順、主に意図的には化粧品は、それらを排除し、またはそれらの存在を低減しようと試みるために開発されている。これらの問題の存在を排除し、または低減することは、通常、メラノサイトにおいてメラニン合成活性を低下させることに基づいた色素脱失処置の適用に基づいている。色素脱失性分子は、メラニン形成の1つまたは複数のステップ干渉する。今日用いられている主な経路の1つは、メラニン形成過程における重要な酵素の1つである、チロシナーゼの阻害に基づいている。それらの処置の目的は、色素の合成を低下させること、またはさらに停止させることである。

0010

主な既知の色素脱失性物質は、ヒドロキノンおよびそれの誘導体コウジ酸アルブチンイミノフェノールアスコルビン酸およびそれの誘導体、カルニチンキノン組合せ、アミノフェノール誘導体ベンゾチアゾール誘導体天然抽出物コルチコイドなどである。剥脱布もまた、落屑を増加させるために、およびそれに従って、角質層に存在するメラニンをより容易に排除するために、それらの活性成分を伴う場合が多い。

0011

別の非美容的処置方法は、レーザーまたは剥皮を用いる物理的または化学的手段により病変を破壊することからなる。しかしながら、これらは、障害の病因に挑まない、比較的に打撃的な手順である。たいていの場合、光線性黒子は、処置して少し経つと、再び出現する。

0012

さらに、既存の処置は、大きな不利を被る。色素脱失物質は、通常、ある程度の不安定さ、低濃度における低有効性、他の機能に影響する生物活性有毒性、またはアレルギー化性質を欠点としてもつ。

0013

さらに、それらは、色素沈着の脱制御の基本的な根本原因を標的にしないため、様々な色素脱失処置に対する応答は、ばらつきが大きい。したがって、例えば局所的様式で、施された所与の処置について、光線性黒子または黒皮症などの所与の良性皮膚色素沈着問題は、減弱し、または消失する場合があるが、別の問題は全く変化しない。この変動性は、異なる個体における病変間だけでなく、同じ個体における異なる病変についても観察することができる。したがって、有効な現在の局所処置がない、良性皮膚色素沈着問題が存在する。

発明が解決しようとする課題

0014

したがって、この型の病変についてのより有効かつより有害性が少ない処置を開発する必要性がある。

0015

この目的を達成するため、新規な標的を同定することができるように、およびこれらの欠陥矯正することができる活性成分を選択できるように、この型の色素障害に存在する可能性がある分子的な脱制御および機能上の機能障害を同定することが必要である。

0016

色素斑、より特に光線性黒子の処置に関する先行技術は、メラノサイトおよびメラニン形成(メラニン形成酵素、メラノソームタンパク質、メラニン形成における重要なパラ分泌因子)と密接に関連している分子のゲノムベルまたはタンパク質レベルでの刺激を記載している。それは、表皮または真皮において以下のタンパク質について見出されている:チロシナーゼ、TRP1、DCT、Pmel−17、POMC、ET1、ETBR、SCF、c−KIT、KGF、KGFR肝細胞増殖因子HGF)、MIA、TRPM1、メランA、pink eye dilution、P53、およびIL1α。

0017

さらに、他の研究は、遺伝子またはタンパク質の発現分析により、日光性または老年性黒子における分子的または細胞改変を記載する。しかしながら、それらの様々な研究は、色素斑の出現の根底にある、いかなる機構も、一般的な機能上の機能障害も議論していない。

0018

メラノサイトおよびメラニン形成に密接に関連した分子の域を超える、この型の色素障害に存在する可能性がある分子的な脱制御または機能上の機能障害を信頼度高く示している、先行技術における文献はない。

課題を解決するための手段

0019

本発明者らは、皮膚に色素斑を生じる色素脱制御における、細胞外マトリックスに、および真皮表皮接合部に関連づけられる真皮遺伝子の関与、より特に、マトリックス組織化に関連づけられる遺伝子、特に、細胞外マトリックスのリモデリングに関連づけられる遺伝子または細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの遺伝子の関与を初めて、実証している。

0020

細胞外マトリックスは、組織および細胞に支持および粘着を与えるその能力により、ならびに張力(特に、コラーゲンの存在による)および圧迫(特にプロテオグリカンの存在による)に抵抗できることを意味するその力学的性質により、皮膚において構造的役割を果たしている。

0021

それはまた表皮および真皮の恒常性の制御における主要な主役でもあるため、重要な生物学的役割を果たしている。とりわけ、その増殖因子サイトカイン貯蔵所という性質により、それは、形態形成、増殖、細胞分化、および組織修復に関与している。

0022

真皮表皮接合部(DEJ)自体は、1面の細胞外マトリックスによって構成され、かつ表皮を真皮から分離する基底膜によって形成されている。それは、透過性障壁を構成し、その2つの組織間の分子交換、特に、栄養素の交換を制御する。それは、表皮の、その下にあるマトリックスへの接着およびアンカリングの機能、ならびに上皮の構造的粘着の機能を果たす。それはまた、分化を制御することにおいて、および表皮細胞の遊走において、加えて、表皮の形態形成のステップにおいて、重要な役割を果たす。

0023

細胞外マトリックスおよび結合組織は、合成および酵素分解の過程によって絶えず再生しつつある。タンパク質はこの過程に特異的に関与する。

0024

引用され得るマトリックス分解プロテアーゼの例は、メタロプロテイナーゼ(MMP)クラスであり、それらは、特異的な阻害剤TIMP)によって制御される。それらは、コラーゲン、ゼラチンエラスチン、プロテオグリカン、フィブロネクチンなどの糖タンパク質、またはラミニンなどの幅広い種類の分子を多かれ少なかれ、特異的に分解する。それらは溶解酵素であり、すなわち、それらは、巨大分子をより小さい可溶性分子へ変換する。セリンプロテアーゼ型酵素もまた、マトリックスリモデリングに関与する。フィブロネクチンおよびプラスミノーゲン基質を有する、プラスミノーゲン活性化因子ウロキナーゼPLAU)は、この型のプロテアーゼの1つである。

0025

細胞外培地分泌される上記で引用されたもの以外のプロテアーゼは、溶解されることになっている基質の内部移行の過程後に作用し、または顆粒中に含有され、刺激後に排出される細胞内酵素である。これは、カテプシンまたはリゾチームの場合である。

0026

プロテオグリカンは、細胞外に局在し、または膜中にあり、または細胞内にある分子であり、グリコサミノグリカンとして知られたポリオシド鎖がグラフトされているコアタンパク質として知られたタンパク質によって構成されている。プロテオグリカンの構造多様性は、他のマトリックスまたは細胞構成要素、および可溶性メディエーターと特異的に相互作用するタンパク質部位および/またはオシド部位が構成され得ることを意味する。この非常に高い相互作用能力は、プロテオグリカンが多数の流体力学的な性質(水和圧縮力への抵抗、フィルタリング能力透明度)を与えると同時に、マトリックスの会合に関与することができることを意味する。プロテオグリカンはまた、多くの細胞活性(増殖、分化、接着、遊走)を制御し、サイトカインの活性、生物学的利用能、および安定性を制御することに関与する。

0027

細胞外糖タンパク質は、糖を伴うタンパク質である;それらは、細胞が細胞外マトリックスに接着するのを可能にする。

0028

糖タンパク質のうちで、フィビュリンは、特に、基底膜、弾性線維に関連した分泌性分子のファミリーを構成する。

0029

真皮細胞外マトリックスの適切な組織化および適切な機能は、マトリックスの様々な構成要素の合成と会合と分解の間の微妙なバランスの結果である。プロテオグリカンおよび糖タンパク質は、マトリックスの会合および粘着において役割を果たす。対照的に、リモデリングに関連づけられる遺伝子は、マトリックスの構成要素の分解および解体に作用し、結果として、マトリックスの破壊において主要な役割を果たす。

0030

細胞外マトリックスに関連づけられる特定の遺伝子、より特に、マトリックスリモデリングに関連づけられる遺伝子、ならびに細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーに関連づけられる遺伝子が、健康な皮膚と色素斑から得られる皮膚との間で有意に異なる転写レベルを有することが、本発明者らによって、初めて、実証されており、それにより、細胞外マトリックスにおけるリモデリング機能の脱制御、または細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質構成要素の脱制御と、特に色素斑の出現を誘導する、色素沈着の調節との間の関連づけが実証されている。

0031

間質および真皮表皮接合部の分子の合成または分解に関与するこれらのタンパク質の若干数についての量における増加または低下は、真皮恒常性、接合部恒常性を撹乱し、表皮にドミノ効果を生じ得ることが考えられ得る。このことから、特定の理論に縛られるつもりはないが、マトリックスリモデリングまたはこのマトリックスのプロテオグリカンもしくは糖タンパク質構成要素に関連づけられる様々な遺伝子の発現が改変するということは、マトリックス組織化におけるこのファミリーのタンパク質によって果たされる役割により、真皮コンパートメント全体の改変の徴候である、これらの遺伝子の脱制御が、表皮の恒常性を撹乱させ、特に色素斑における表皮の組織学的構築において、実質的な改変(例えば、真皮における表皮突起の延長)を発生させることであると、本発明者らは確信するに至った。

0032

加えて、一方では、マトリックスの会合および粘着に関連づけられる遺伝子の脱制御、他方では、マトリックス構成要素の分解および解体に関連づけられる遺伝子の脱制御が、構成要素の合成と会合と分解の間のバランスにおいて脱制御を引き起こす。この脱制御は、マトリックスの構造および機能に変化を生じさせ、色素恒常性の破綻をもたらし、色素斑を発生させる。

0033

結果として、表皮メラニン負荷は増加し、色素斑が生じる。

0034

本発明は、色素斑から得られる皮膚と、隣接した健康な皮膚との間に存在する遺伝子発現における差を表す分子シグネチャー、ならびに、特に色素斑の美容的処置において皮膚の色素沈着を調節するために、または顔貌を一様にするために、または皮膚の色を均質化するために、このシグネチャーの知識を利用する種々の適用および方法に関係する。このシグネチャーは、以下の12個の遺伝子によって構成される:MXRA5(マトリックスリモデリング関連5)、LYZ(リゾチーム;腎アミロイドーシス)、CTSL2(カテプシンL2)、PLAU(プラスミノーゲン活性化因子、ウロキナーゼ)、TIMP1(メタロプロテイナーゼの組織阻害剤−1)、EFEMP1(EGF含有フィビュリン様細胞マトリックスタンパク質1、フィビュリン3)、ECM1(細胞外マトリックス1)、ASPN(アスポリン)、HS3ST6(ヘパラン硫酸グルコサミン)3−O−スルホトランスフェラーゼ6)、PAPLN(パピリン、プロテオグリカン様硫酸化糖タンパク質)、CHSY1(糖(コンドロイチン合成酵素1)、およびFLRT2(フィブロネクチンロイシンリッチ膜貫通タンパク質)。

0035

これらの遺伝子は、以下のように機能的に分類することができる:
リストA:マトリックスリモデリングに関与する5個の遺伝子:MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1、ならびに
− リストB:細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの7個の遺伝子:EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2。

0036

EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、FLRT2からの好ましい遺伝子は、遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、およびCHSY1である。

0037

リストA由来の遺伝子もリストB由来の遺伝子も、細胞外マトリックスの組織化に関与し、対立する役割をもち、結果として、マトリックスの組織化および構造において相補的な役割をもつことは、留意されるべきである。実際、プロテオグリカンおよび糖タンパク質は、特に、マトリックスの会合および粘着において役割をもち、一方、リモデリングに関連づけられる遺伝子は、対照的に、マトリックスの構成要素の分解および解体に作用し、結果として、主に、マトリックス破壊において役割をもつ。結果として、リストA由来の遺伝子およびリストB由来の遺伝子は、細胞外マトリックスの様々な構成要素の合成と会合と分解の間のバランスにおける役割を共有する。

0038

「前記遺伝子」とは、本明細書に言及されたヒト遺伝子を意味する。

0039

本発明者らは、実際、色素斑から得られる皮膚と対応する健康な皮膚との間でのこれらの遺伝子の発現レベルの有意かつ再現性のある調節を実証している。

0040

第1態様において、本発明は、特に、皮膚色素特徴づけるための方法に関する。そのような方法は、とりわけ、色素斑がすでに、例えば視覚的に肉眼で、はっきり見える場合において、色素斑の性質を確認するために用いることができる。その方法はまた、斑の出現がまだ観察できずに、疑われるだけである場合、斑の出現を予測するために、またはある人の皮膚が、例えば、斑をまだ見ることができない場合、皮膚斑を形成する傾向がある、もしくは色素沈着欠損を起こしやすいと結論するために用いることもできる。

0041

関係する皮膚色素斑は、色素沈着過剰斑、すなわち色素の過剰に対応する過剰に色素沈着した斑、または色素脱失斑、すなわち色素沈着欠損に対応する色素沈着が低下した斑である。本発明の関連において想定することができる特別な色素脱失は、白斑および白皮症である。(日焼けは別として)メラニンの異常な蓄積によって特徴づけられる、本発明の関連において想定することができる良性色素沈着過剰障害の例は、光線性黒子、黒皮症、ざ瘡関連色素沈着、炎症後色素沈着、ライム病、ツタウルシに関係した色素沈着、またはさらに良性顔面色素異常症である。本発明における「色素斑」はまた、顔貌を不均一にし、または皮膚の色を不均質にする色素沈着の欠陥、不完全、または不規則を含む。

0042

問題の色素斑は、好ましくは、ヒト皮膚上の色素斑である。しかしながら、本発明者らによって実証されているように、真皮内で、マトリックスリモデリング過程においても細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーに関しても、細胞外マトリックスおよびその組織化の障害は、全く一般的であり、それゆえ、類似した方法は、同様に色素斑を患っている他の動物種について想定することができる。この場合、本発明の様々な方法、使用、または組成物は、本発明のヒト遺伝子とオルソロガスな様式で、考慮中の種の遺伝子に関して用いられるであろう。

0043

方法は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される、マトリックスの組織化に関連づけられ、より特にマトリックスリモデリングまたは細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーに関連づけられる、少なくとも1個の真皮遺伝子の、前記斑から得られる皮膚における発現レベルと、好ましくは同じ個体由来のそれに隣接した、未損傷皮膚からの発現レベルを比較することを含む。あるいは、真皮遺伝子は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるリストAから、またはさらに遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストBから選択してもよい。

0044

遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2は、本発明の遺伝子である。それらは、マトリックスの組織化において、より特に、マトリックスリモデリングの過程において、または細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの細胞外マトリックスの成分として役割をもつ。用語「本発明の遺伝子」はまた、真皮遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1;またはさらにまた真皮遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2を意味する。

0045

さらに、本発明の前記遺伝子は、それらが主に真皮において発現する遺伝子であり、真皮コンパートメントの、またはその真皮表面に関しての真皮表皮接合部の特徴的なタンパク質を生じることから、真皮遺伝子として知られている;このことは、例えば、ケラチノサイトタンパク質、細胞内タンパク質、または、特に角質層に優先的に発現するタンパク質などの表皮タンパク質とは大いに異なる。

0046

本発明の遺伝子の少なくとも1個の発現のレベルは、疑われる、または証明済みの斑から得られる皮膚において、および隣接した未損傷皮膚から測定される。好ましくは、レベルは、斑および隣接した未損傷帯域から摘出された皮膚の試料において測定される。試料は、例えば、皮膚生検である。直径が数ミリメートルの生検で十分であり、例えば、2mmまたは3mmの直径の生検である。病変の完全切除もまた想定され得る。

0047

本発明の遺伝子の用語「発現レベル」は、皮膚真皮の細胞内、または調べられることになっている試料の細胞内の発現レベルを意味する。

0048

未損傷帯域は、好ましくは、斑にできるだけ近いが、その帯域または試料が、色素斑に属する可能性があるいかなる細胞も含有しないように十分な距離にある、隣接帯域である。好ましくは、隣接した未損傷帯域は、色素斑帯域と同等の様式で光または日光に曝露されている帯域である。あるいは、未損傷帯域は、同一の位置で対象の反対側の対称帯域に由来してもよい;例として、左手の斑の場合、未損傷帯域は、右手の対応する帯域であり得る。この場合、未損傷帯域は、厳密には隣接帯域とは言えない。用語「未損傷の」は、少しの色素斑も、または色素不規則も有しない帯域、好ましくは色素沈着に関して均質の帯域を意味する。

0049

未損傷帯域は参照としての役割を果たすため、それはまた、全ての場合において、斑の帯域にできるだけ同等であるが、色素欠損を含んではならない。

0050

本記載に用いられる場合、用語「遺伝子の発現レベル」は、好ましくは、前記遺伝子の転写の程度を意味する。しかしながら、その発現レベルはまた、その翻訳の程度を意味すると解釈してもよく、ただし、それがタンパク質をコードする遺伝子であると仮定される。これは、本発明の遺伝子についての場合である。

0051

選択された遺伝子の転写の程度の評価に関して、これは、直接的に、またはさらに、逆転写後、当業者によく知られている種々の様式で行ってもよい。転写の程度は、特に、この目的のために市販されているRNAまたはDNAアレイを用いることにより評価してもよい。1つの可能な評価方法は、実験セクションに記載されている。

0052

本発明の方法が、本発明の遺伝子の少なくとも1個、またはリストAもしくはリストB由来の遺伝子の少なくとも1個の発現レベルを比較することを含むことに留意することもまた重要である。このことから、発現レベルのそれぞれを個々に評価し、かつ定量化することさえもせずに、2つの発現レベル間の差を定量的に、または定性的に評価することが十分であり得る。

0053

本発明の遺伝子の少なくとも1個の発現レベルは、発現レベルが斑においてと選択された未損傷皮膚帯域において実質的に同一であると仮定される他の遺伝子の発現レベルへの参照により、またはその発現レベルでの標準化後に評価してもよい。そのような標準化のための遺伝子は、当業者によく知られており、斑が位置している身体の帯域に依存し得る。例として、以下をコードする遺伝子は、本発明の遺伝子の発現レベルの標準化のために用いられやすいものとして引用され得る:リボソームタンパク質L13a(RPL13A)、β−2−ミクログロブリン(B2M)、リボソームタンパク質S9(RPS9)、リボソームタンパク質S28(RPS28)、およびグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)。

0054

本発明の方法は、好ましくは、インビトロで、またはさらにエクスビボで行われる。

0055

本発明の方法の一実施形態において、色素斑は、特に、母斑などの病理学的病変とは異なって、良性である非病理学的斑である;それは、皮膚の色素沈着において不規則であり得る。

0056

好ましくは、本発明による方法は、本発明の遺伝子から選ばれた少なくとも2個の別個の遺伝子、好ましくは、少なくとも3個の別個の遺伝子、またはさらに4個もしくは5個の別個の遺伝子の発現レベルを比較することを含む。本発明の少なくとも6個の遺伝子、またはさらに少なくとも10個の別個の遺伝子、またはさらに12個の遺伝子の発現レベルを比較することも可能である。

0057

一実施形態において、別個の遺伝子は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1から選択される。

0058

2個の遺伝子が選択される場合、組合せは以下の通りであり得る:MXRA5とLYZ;MXRA5とCTSL2;MXRA5とPLAU;MXRA5とTIMP1;LYZとCTSL2;LYZとPLAU;LYZとTIMP1;CTSL2とPLAU;CTSL2とTIMP1;またはPLAUとTIMP1。リストAの5個の遺伝子からのいずれのペアの組合せも、本発明を行うための好ましい組合せである。

0059

以下の組合せは、3個の遺伝子の組合せについて想定している:MXRA5とLYZとCTSL2;MXRA5とLYZとPLAU;MXRA5とLYZとTIMP1;LYZとCTSL2とPLAU;LYZとCTSL2とTIMP1;およびCTSL2とPLAUとTIMP1。

0060

以下の組合せは、本発明の4個の遺伝子の組合せについて想定している:MXRA5とLYZとCTSL2とPLAU;MXRA5とLYZとCTSL2とTIMP1;MXRA5とLYZとPLAUとTIMP1;およびLYZとCTSL2とPLAUとTIMP1。

0061

特定の組合せは、遺伝子MXRA5とLYZとPLAUとTIMP1を含むものであり、それらは、それらが同じ様式で調節され、特に、それらが色素沈着過剰斑において過剰発現し、かつマトリックスリモデリングに関与するという事実を共通して有する。

0062

他の組合せ、特にMXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1から選択される少なくとも1個の遺伝子;ならびに遺伝子CTSL2を含む組合せもまた、本発明の関連において想定することができる。

0063

リストAの5個の遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1は、それらがマトリックスリモデリングの過程に関与するという事実を共通して有する。

0064

別の実施形態において、別個の遺伝子は、遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から、またはさらに、リストB由来の以下の6個の好ましい遺伝子:EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、およびCHSY1のリストから選択される。例として、選択される遺伝子は、EFEMP1とECM1、またはさらにEFEMP1とASPN、またはさらにECM1とASPN、またはさらにECM1とPAPLNであり得る。6個の好ましい遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、およびCHSY1のいずれのペアの組合せも、本発明を行うための優先的な組合せである。同様に、6個の好ましい遺伝子のうちの1個と、リストB由来のその他の遺伝子のうちの1個を含むいずれの組合せも特に好ましい。

0065

以下の組合せは、3個の遺伝子の組合せについて想定される:EFEMP1とECM1とASPN;EFEMP1とECM1とHS3ST6;EFEMP1とECM1とPAPLN;ECM1とASPNとHS3ST6;EFEMP1とASPNとCHSY1;ECM1とASPNとHS3ST6とPAPLN。

0066

以下の組合せは、5個の遺伝子の組合せについて本発明において想定される:EFEMP1とECM1とASPNとHS3ST6とPAPLN;EFEMP1とECM1とASPNとPAPLNとCHSY1;ECM1とASPNとHS3ST6とPAPLNとCHSY1。

0067

特定の組合せは、4個の遺伝子EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1によって構成されるものであり、それらは、それらが、同じ様式で調節されるという事実、特に色素沈着過剰斑において過剰発現するという事実、ならびに細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの部分を形成するという事実を共通して有する。別の特定の組合せは、3個の遺伝子ECM1、HS3ST6、およびFLRT2によって構成されるものであり、それらは、同じ様式で調節されるという事実、特に色素沈着過剰斑において低発現するという事実、ならびに細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの部分を形成するという事実を共通して有する。

0068

他の組合せもまた、本発明の関連において想定することができ、特に、EFEMP1、ASPN、PAPLNおよびCHSY1;ならびにECM1、HS3ST6、FLRT2からの少なくとも1個の遺伝子から選択される少なくとも1個の遺伝子を含む組合せである。

0069

7個の遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2は、それらが細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーに属するという事実を共通して有する。

0070

本発明の別の実施形態によれば、他の組合せ、特に、マトリックスリモデリングに関与するものから、すなわち、リストAから選択される少なくとも1個の遺伝子、ならびに細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーに属するものの中から、すなわち、リストBから、好ましくはEFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、およびCHSY1からの少なくとも1個の遺伝子を含む組合せが想定される。例として、1つの想定される組合せは、色素沈着過剰斑において過剰発現しているという事実を共通して有する、MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1からの少なくとも2個の遺伝子によって構成されるものである。

0071

他の特別な組合せは、1個がリストA由来で、もう1個がリストB由来である、2個の遺伝子の組合せ、2個がリストA由来で、1個がリストB由来であり、もしくはその逆の場合の3個の遺伝子の組合せ;それらのリストのそれぞれから各2個である4個の遺伝子の組合せ、またはさらに、3個がリストA由来で、1個がリストB由来であり、もしくはその逆の場合の4個の遺伝子の組合せである。

0072

2個の遺伝子の好ましい組合せは、遺伝子PLAUとASPNの組合せである。3個の遺伝子の好ましい組合せは、組合せPLAUとCTSL2とASPN、加えて組合せPLAUとASPNとEFEMP1である。4個の遺伝子の特に好ましい組合せは、組合せPLAUとCTSL2とMXRA5とASPN、組合せPLAUとASPNとEFEMP1とECM1、および組合せPLAUとCTSL2とASPNとEFEMP1である。

0073

本発明のこの態様に関する特定の好ましい遺伝子の全ての組合せまたはサブグループはまた、本発明の他の態様にとっても好ましい。

0074

本発明の方法を行うことにより、発現レベルが、
− 遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより高く、
− 遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより低い
場合、疑われ、または観察される斑が色素沈着過剰斑であるという結論が導かれる。

0075

本発明者らは、実際に、隣接した未損傷皮膚における発現レベルと比較して、色素沈着過剰斑、特に光線性黒子から得られる皮膚において、遺伝子MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1の過剰発現を実証している。彼らはまた、隣接した未損傷皮膚における発現レベルと比較して、色素沈着過剰斑、特に光線性黒子から得られる皮膚において、遺伝子CTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2の低発現を実証している。

0076

対照的に、本発明の方法を行うことにより、発現レベルが、
− 遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより低く、
− 遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより高い
場合、疑われ、または観察される斑が色素脱失斑であるという結論が導かれる。

0077

用語「より高い」または「より低い」は、統計学的に有意であり、バックグラウンドノイズより高く、かつ再現性がある、発現レベルにおける差を意味する。例として、発現レベルにおける差は、少なくとも10%であり、すなわち、未損傷皮膚における本発明の遺伝子の発現レベルが1に定められる場合、調節の程度が、病変皮膚において過剰発現している遺伝子について少なくとも1.1であり、病変皮膚において低発現する遺伝子について最大限でも0.9である。

0078

好ましくは、本発明の方法は、少なくとも2個の遺伝子に関して行われ、1個は、色素沈着過剰斑において過剰発現し、かつ色素脱失斑において低発現する遺伝子のカテゴリーに属し、もう1個が、色素斑において1個目と逆の様式で調節される遺伝子のカテゴリーに属する。好ましくは、方法は、少なくとも3個の遺伝子:MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される2個の遺伝子と、色素斑において最初の2個とは逆の様式で調節されるCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される1個の遺伝子、またはさらにMXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1から選択される2個の遺伝子と遺伝子CTSL2、またはさらにEFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される2個の遺伝子と、色素斑において最初の2個とは逆の様式で調節されるECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される1個の遺伝子で行われる。

0079

好ましくは、この特徴づけの方法に関連して、本発明の遺伝子の1個の発現レベルは、白人型個体の皮膚において比較される。好ましくは、前記個体は、少なくとも40歳、好ましくは少なくとも50歳、またはさらに60歳である。本発明の関連において考慮中の個体は、好ましくは女性である。上記で詳述されているように、本発明の1個または複数の遺伝子の発現レベルは、前記個体由来の皮膚試料内で比較してもよい。

0080

さらに、本発明者らはまた、色素斑から得られた皮膚と、好ましくは隣接した、未損傷皮膚の間での他の真皮遺伝子の示差的な調節を実証している。本発明者らは、細胞外マトリックスに関連づけられる、以下の真皮遺伝子の調節を特に実証している:
− TGF−β−SMADシグナル伝達経路に関与するタンパク質をコードする遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1;
− 細胞外マトリックスの構成要素である、コラーゲン、より特に間質コラーゲン原線維、ならびに生合成およびコラーゲン会合に関連した分子をコードする遺伝子LEPREL1、PLOD2、COL6A3、およびCRTAP
− 細胞外マトリックスの接着性タンパク質である、ラミニンをコードする遺伝子LAMC1、LAMB3、およびLAMA3;
−基底膜帯域に関連したマトリックスタンパク質をコードする遺伝子FRAS1、MATN2、およびDST;
−細胞の細胞外マトリックスへの結合に関与したインテグリンをコードする遺伝子ITGA2、ITGAV、およびITGB1;
− 細胞外マトリックスの構成要素である、アクチンをコードする遺伝子ACTN1。

0081

結果として、本発明による特徴づけの方法はまた、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択されるマトリックスリモデリングに関連づけられる、または細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの少なくとも1個の第1の真皮遺伝子と、以下の遺伝子リスト:TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、SOSTDC1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される少なくとも1個の第2の遺伝子の、前記斑から得られる皮膚における発現レベルと、好ましくは隣接した、未損傷皮膚における発現レベルを比較することを含む;例えば、前記第2の遺伝子は、以下の遺伝子リスト:TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1から、またはさらに以下の遺伝子リスト:FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される。

0082

TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1からの好ましい遺伝子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、およびTGFBR3である。FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1からの好ましい遺伝子は、遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、およびITGA2である。

0083

好ましくは、第2の遺伝子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1から;好ましくは遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、およびTGFBR3から選択される。

0084

さらに別の実施形態において、第2の遺伝子は、遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から、好ましくは、遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、およびITGA2から選択される。あるいは、第2の遺伝子は、LEPREL1、PLOD2、COL6A3、およびCRTAPから、もしくはさらにLAMC1、LAMB3、およびLAMA3から、もしくはさらにFRAS1、MATN2、およびDSTから、もしくはなおさらにITGA2、ITGAV、およびITGB1から選択してもよく、またはさらにACTN1であってもよい。

0085

別の実施形態において、第1の遺伝子は、真皮遺伝子のリストAから選択され、第2の遺伝子は上記のように選択される。さらに別の実施形態において、第1の遺伝子は、真皮遺伝子のリストBから選択され、第2の遺伝子は上記のように選択される。

0086

特定の実施形態において、方法は、少なくとも3個の別個の遺伝子:遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1から選択される1個、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1から選択される2個目、ならびに遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から選択される3個目の発現レベルを比較することを含む。さらに別の実施形態によれば、方法は、少なくとも4個の別個の遺伝子の発現レベルを比較することを含み、最初の3個は上記のように選択され、第4は、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1によって構成されるリストからである。

0087

上記の遺伝子の全ての組合せはまた、本発明のその他の態様の関連においても好ましい組合せである。

0088

1個または複数の追加の遺伝子が、遺伝子THBS2、TGFBI、BMP2、SMAD3、TGFBR2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、SOSTDC1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される場合には、特徴づけの方法は、発現レベルが、
− 遺伝子がTHBS2、TGFBI、BMP2、SMAD3、TGFBR2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより高く、
− 遺伝子がSOSTDC1およびPLOD2から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより低い
場合、色素沈着過剰斑の存在を確認するという結果をもたらすことができる。

0089

対照的に、本発明の方法は、発現レベルが、
− 遺伝子がTHBS2、TGFBI、BMP2、SMAD3、TGFBR2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより低く、
− 遺伝子がSOSTDC1およびPLOD2から選択される場合には、隣接した未損傷皮膚における、または隣接した未損傷皮膚の試料におけるレベルと比較して、斑から得られる皮膚において、または斑から得られる皮膚試料においてより高い
場合、色素脱失斑の存在を確認することができる。

0090

記載された方法は、対象において皮膚斑の形成を予測するための試験方法でもある。この実行形態において、本発明の遺伝子の少なくとも1個、好ましくは数個の発現レベルは、皮膚試料において、正常皮膚におけるその発現レベルと比較される。正常皮膚と比較しての、発現レベルへの有意な改変は、試験対象の皮膚が、皮膚斑を形成する傾向があることを意味する。

0091

用語「正常皮膚」は、所与の対象の、斑がないことが知られているその身体の帯域、例えば、日光に曝露されていない帯域における皮膚か、または色素斑を形成する傾向が低い帯域における皮膚のいずれかを意味することができる。それはまた、斑がなく、かつ好ましくは試験対象と同じ型の皮膚を有する人の皮膚における前記遺伝子の平均発現レベルを意味する場合もある。上記の標準化遺伝子は、本発明の遺伝子の発現レベルを標準化するために用いることができる。

0092

第2の態様において、本発明はまた、本発明者らにより実証されたシグネチャーを用いる、斑または色素不規則の処置の有効性を評価するための方法に関する。評価される処置は、色素斑もしくは任意の他の色素沈着調節を減弱させ、特に、顔貌を一様にし、皮膚の色を均質にし、または色素異常症と闘うことを意図された処置であり得る。第1の実行形態において、この評価方法は、本発明の遺伝子、すなわち、MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の真皮遺伝子の、処置前と処置後の、色素斑から得られる皮膚における発現レベルを比較するためのステップを含む。

0093

一実施形態において、遺伝子は、MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1から選択される。別の実施形態において、遺伝子は、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から選択される。

0094

この評価方法において、選択された1つまたは複数の遺伝子の発現レベルは、処置前と処置後の、色素斑から得られる皮膚において、または対応する試料において比較される。したがって、健康な未損傷皮膚における発現レベルとの比較はない。

0095

本発明の第1の態様による特徴づけの方法についてそうであったように、発現レベルは、有利には、リボソームタンパク質L13a(RPL13A)、β−2−ミクログロブリン(B2M)、リボソームタンパク質S9(RPS9)、リボソームタンパク質S28(RPS28)、およびグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)をコードする遺伝子の発現レベルを活用して、標準化される。

0096

記載された評価方法を用いて、所与の処置は、発現レベルが、
− 遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により低く、
− 遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により高い
場合、色素沈着過剰斑の処置に有効であるとみなされる。

0097

対照的に、本発明の評価方法を用いて、所与の処置は、発現レベルが、
− 遺伝子がMXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により高く、
− 遺伝子がCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により低い
場合、色素脱失斑の処置に有効であるとみなされる。

0098

処置は、処置前と処置後の選択された遺伝子の発現レベルが実質的に同一である場合、またはさらに、観察された差が有意ではない場合には、効果がないとみなされるであろう。

0099

1個より多い遺伝子の発現レベルが比較される場合、個々に選ばれた、試験遺伝子の大部分について、好ましくは試験遺伝子の全部について、処置が有効であるとみなされた場合には、処置は、斑または色素不規則の処置に有効であるとみなされる。その他の選択された遺伝子について、処置は、好ましくは、効果はないが、逆効果を生じてはならない。

0100

別の実施形態によれば、皮膚色素斑の処置の有効性を評価するための方法は、処置前と処置後の、本発明の方法を用いる色素斑または色素不規則の特徴づけ、ならびに、色素斑または色素不規則の損傷皮膚と健康な皮膚の間の観察される発現レベルにおける差を比較することを含む。

0101

処置有効性を評価するためのこの実施形態によれば、処置は、好ましくは隣接した、健康な皮膚と比較された、斑から得られる損傷皮膚における選択された1つまたは複数の遺伝子の発現レベルの差が、処置前にあった差と比較して、処置後により小さい場合には、有効であるとみなされる。

0102

1個より多い遺伝子の発現レベルが比較される場合、好ましくは、個々に選ばれた、選択遺伝子の大部分について、好ましくは選択遺伝子の全部について、結論が、処置が有効であるという場合、処置は、有効であると結論づけられる。

0103

好ましくは、選択された1つまたは複数の遺伝子の発現レベルの比較は、色素斑から摘出された皮膚の試料において行われる。

0104

本発明の方法を用いて評価される、考慮中の処置は、1つの特定の型の処置に限定されない。それは、化学分子、活性成分、天然抽出物、特にエッセンシャルオイル核酸、特に干渉RNA、タンパク質複合体、または任意の他の分子もしくは分子の組合せを用いる処置であってもよい。それはまた、物理的手段または波動、特に電磁波を用いる処置であってもよい。それは、好ましくは、局所処置であるが、経口で、注射により、または任意の他の投与手段により、投与される処置の有効性を評価することも含み得る。

0105

試験される処置は、皮膚斑を減弱させ、またはそれを消失させ、皮膚色素沈着を調節し、顔貌を一様にし、皮膚の色を均質にし、または色素異常症を減弱させることを意図され得る。

0106

本発明の関連において特に好ましい処置は、美容的処置、より特に、局所的美容的処置である。この場合、考慮中の色素斑は、非病理学的な色素斑または色素不規則、例えば、光線性、日光性、または老年性黒子である。

0107

本発明の方法を用いて、いくつかの処置の組合せの有効性を評価することも可能である。リストA由来かリストB由来かに関わらず、本発明の遺伝子の1個、一部、または全部の発現レベルを、それらが未損傷皮膚で発現しているように回復させることにおいて最善である組合せを評価することは、実際、可能である。

0108

上記の評価方法を用いて、色素沈着過剰か色素脱失かに関わらず、色素斑に対する、新規の想定される処置の有効性を評価すること、または実存の処置の有効性を定量化もしくは認定することも可能である。このようにして、特に、有効、相乗的、または相補的であり得る処置の組合せを想定することも可能である。

0109

本発明の第1の態様による特徴づけの方法について説明されているように、好ましくは、1個より多い遺伝子の発現レベルが比較され、好ましくは、本発明の少なくとも2個、3個、4個、6個、8個、10個、もしくはさらに12個の遺伝子、またはさらにリストA由来の5個の遺伝子もしくはさらにリストB由来の7個の遺伝子の発現レベルが比較される。

0110

特に好ましい遺伝子または遺伝子の組合せは、本発明の第1の態様に関してすでに述べられている;同じ遺伝子または組合せがこの態様において好ましい。特に、これらのリストからの任意の2個ずつまたは3個ずつの組合せ、特に、リストAの遺伝子からの2個ずつまたは3個ずつの組合せ、およびリストBの遺伝子からの2個ずつまたは3個ずつの組合せが、特に好ましい。

0111

さらに、発現レベルが色素斑において調節されている他の真皮遺伝子に関する本発明者らによって得られた補完的な結果により、記載されているような評価方法は、好ましくは、以下に関して行われる:
− 遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1から、またはさらにEFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から、またはさらにMXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の第1の遺伝子、ならびに
− 遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、SOSTDC1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される少なくとも1個の第2の遺伝子。あるいは、第2の遺伝子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1から、またはさらになお遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択してもよい。

0112

真皮遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1内からの好ましい遺伝子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、およびTGFBR3である。

0113

真皮遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1内からの好ましい遺伝子は、遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、およびITGA2である。

0114

1個または複数の追加の遺伝子が、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、SOSTDC1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される場合には、評価方法は、発現レベルが、
− 遺伝子がTGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により低く、
− 遺伝子がSOSTDC1およびPLOD2から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により高い
場合、処置が色素沈着過剰斑の処置として有効であるとみなす

0115

対照的に、評価方法は、発現レベルが、
− 遺伝子がTGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により高く、
− 遺伝子がSOSTDC1およびPLOD2から選択される場合には、処置前の発現レベルと比較して、処置後により低い
場合、処置が色素脱失斑の処置として有効であるとみなす。

0116

好ましくは、皮膚試料は、好ましくは少なくとも40歳、好ましくは少なくとも50歳、またはさらに少なくとも60歳の、白人型ヒトに由来する。

0117

好ましくは、本発明の関連において、特に、記載された評価方法について、それは、色素沈着過剰斑の処置、非常に好ましくは、光線性、日光性、または老年性黒子の処置である。

0118

本発明の処置の有効性を評価するための方法は、好ましくは、インビトロまたはエクスビボで行われる。それはインビボで行うこともできる。皮膚試料は、望ましくは、処置前および処置後に同じ色素斑から、または斑のサイズのせいで、試料を処置前および処置後に容易には採取できないならば、それに非常に近い色素斑から、摘出されるべきである。

0119

本発明はまた、色素斑の処置の有効性を評価するためのインビトロ方法に関する;そのような方法は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される少なくとも1個の真皮遺伝子の、皮膚を表す細胞モデルにおける発現レベルを、またはさらに前記選択された遺伝子の発現産物の発現もしくは活性レベルを、処置前と処置後で比較することを含む。あるいは、遺伝子は、マトリックスリモデリングに関連づけられる真皮遺伝子のリストAから、またはさらに細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの真皮遺伝子のリストBから選択してもよい。

0120

細胞モデルは、当業者によって適切であるとみなされる任意の型であってもよい。特に、それは、再構築皮膚の単一培養もしくは共培養細胞モデルまたは3次元モデル、またはさらに、エクスビボで培養された皮膚であってもよい。色素斑、より特に、光線性黒子を表す細胞モデルもまた存在し、それは、この方法の関連において用いてもよい。そのような細胞モデルは、色素斑(または黒子)を完全に模倣する必要はないが、色素斑、特に黒子において観察される生物学的事象形態学的特徴、または色素的特徴を模倣しなければならない。そのようなインビトロモデルは、当業者によく知られている。

0121

上記のインビトロ方法の好ましい実施形態によれば、それは、本発明の他の評価方法について説明されているように、本発明の少なくとも2個の遺伝子、好ましくは少なくとも3個、5個、または6個の遺伝子の発現レベルを比較することを含み、前記遺伝子は、本発明の12個の遺伝子から、またはさらにリストA由来の5個の遺伝子から、もしくはさらにリストB由来の7個の遺伝子から、もしくはこの後者のリスト由来の6個の好ましい遺伝子、すなわち、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、およびCHSY1から選択される。

0122

同様に、他の評価方法について説明されているように、それらは、好ましくは、以下の少なくとも2個の遺伝子に関して行われ、1個は、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1から、またはさらにリストBの遺伝子から、またはさらに、MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から選択され、ならびに2個目は、TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、SOSTDC1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から、好ましくは遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1から、またはさらに遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される。

0123

リストTGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1からの好ましい遺伝子は、TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、およびTGFBR3である。

0124

リストFRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1からの好ましい遺伝子は、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、およびITGA2である。

0125

本発明の他の態様に関して記載された特定の遺伝子の全ての組合せもまた、この態様の関連において好ましい。

0126

さらに、これらの評価方法を用いて、本発明に記載された有効性を評価するための方法においてこの処置で得られた結果を強調することにより、消費者に処置を販売促進することが可能である。したがって、本発明はまた、上記のような有効性を評価するための方法によって構成される試験プロトコールにおいてその効果を示すことによって、製品推奨するために用いることができる方法を提供する。したがって、本発明はまた、化粧品または美容的処置を販売促進するための方法であって、上記のように運用される少なくとも1つの方法によって実証された、前記製品または処置の有効性、作用、または性質を強調することからなる方法に関する。

0127

そのような製品の販売促進は、任意の伝達経路を用いて行うことができる。具体的には、それは特に、販売員により、直接、販売地点において、ラジオ放送およびテレビ放送を介して、特に広告という形で、行うことができる。それはまた、書面の記事を通して、または特に広報事業内容説明書)を目的とした、任意の他の文書によって、販売促進することができる。それはまた、インターネットまたは任意の他の適切なデータネットワークを介して、販売促進することができる。それはまた、直接的に製品上で、特に、その包装、またはそれに添付することができる任意の他の説明書上で、販売促進することができる。本発明はまた、皮膚色素斑の処置のための分子をスクリーニングするための方法であって、その分子に基づいた処置の有効性を決定するために上記の評価方法の1つを行うことを含む方法に関する。

0128

さらなる態様において、本発明はまた、ヒト皮膚の非病理学的皮膚色素斑または色素不規則の処置または予防のための美容的方法であって、真皮遺伝子の発現または活性のレベルの調節を含み、前記遺伝子が、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される、美容的方法に関する。あるいは、遺伝子は、MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成されるマトリックスリモデリングに関連づけられる真皮遺伝子のリストから、またはさらにEFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成される細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの真皮遺伝子のリストから選択してもよい。

0129

用語「非病理学的皮膚色素斑」は、治療的理由ではなく、審美的理由のみで除去することが望ましい良性斑を含む。色素沈着不規則には、顔貌を不均一に、または皮膚色を不均質にする色素性不完全が挙げられる。

0130

本発明者らは、色素斑の真皮における本発明の遺伝子の重要な役割、特に、これらの遺伝子の発現レベルの脱制御と色素斑の出現との間の関連づけを実証している。このため、これらの遺伝子の調節を中止または低下させることは、観察される脱制御を低下または消滅させ得ることを意味し、したがって、色素斑の欠如、ならびにそれに従って、一様な顔貌および均質な皮膚色に対応する状況を、細胞外マトリックスにおいて回復することができる。

0131

本発明の他の態様について示された理由のため、好ましくは、1個より多い遺伝子、例えば、少なくとも2個の遺伝子、または少なくとも3個、4個、5個、もしくは6個の遺伝子が、本発明の遺伝子から選択される。一実施形態において、美容的方法は、本発明の遺伝子の全部、またはSEMA5Aを含む、もしくは含まないリストA由来の遺伝子の全部、またはさらにリストB由来の遺伝子の全部の発現レベルを調節することが意図される。本発明の美容的方法は、例えば色素斑に隣接した、健康な皮膚において観察されるものに近い発現レベルを回復することを意図される。特に好ましい遺伝子は、遺伝子MXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1、加えて遺伝子EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、およびCHSY1である。

0132

一つの好ましい実施形態において、前記色素斑は、色素沈着過剰斑、例えば、光線性、老年性、または日光性黒子である。そのような場合、本発明の美容的方法における望ましい調節は以下である:
− 遺伝子MXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1から、もしくはさらに遺伝子EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から、もしくはさらに遺伝子MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される少なくとも1個の遺伝子の発現の完全な、部分的な、もしくは一時的な阻害、またはさらに
− 遺伝子CTSL2、もしくはさらにECM1、HS3ST6、およびFLRT2からの、またはさらにCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2からの少なくとも1つの遺伝子の発現における、場合により一時的な、増加。

0133

好ましくは、阻害は、完全な阻害ではなく、部分的な阻害であり、選択された遺伝子の発現レベルを、その発現を決して完全に阻害することなく、低下させる傾向にある。

0134

別の実施形態によれば、前記色素斑は、色素脱失斑である。そのような場合、望ましい調節は、前の状況の逆である;特に、そのような方法は、遺伝子MXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1から、もしくはさらに遺伝子EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から、もしくはさらに遺伝子MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される少なくとも1個の遺伝子の発現を増加させること、またはさらに遺伝子CTSL2、もしくはさらにECM1、HS3ST6、およびFLRT2から、もしくはさらにCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2からの少なくとも1個の遺伝子の発現レベルを阻害し、もしくは低下させることを目指す

0135

用語「発現レベルの増加または低下」には、前記遺伝子の転写の程度を増加または低下させること、および前記遺伝子の翻訳の程度を増加または低下させること、加えて、それらの遺伝子によってコードされるタンパク質の活性を増加または低下させることが挙げられる。

0136

好ましくは、本発明の遺伝子の1個について望まれる発現レベルを調節すると同時に、本発明の美容的方法はまた、好ましくは、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、SOSTDC1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から選択される少なくとも1個の他の真皮遺伝子を調節することを含む。この第2の真皮遺伝子リストからの好ましい遺伝子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、およびTGFBR3、ならびに遺伝子FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、およびITGA2である。

0137

色素沈着過剰斑の処置の場合に適用される調節は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1の発現レベルの低下、ならびに遺伝子SOSTDC1およびPLOD2についての発現レベルの増加である。色素脱失斑の処置の場合、逆の調節が適用される。

0138

したがって、本発明による美容的方法は、本発明の真皮遺伝子の少なくとも1個の発現産物の発現または活性のレベルを調節する生成物、特に、化学分子、天然抽出物、核酸、ペプチド、または処置を適用することを含む。

0139

調節は、好ましくは、本発明の遺伝子の少なくとも1個を対象とし、その発現を阻害するアンチセンスマイクロRNA、またはsiRNAを用いて得られる。

0140

それが生成物である場合には、それは、好ましくは局所的に適用される。

0141

好ましくは、調節は、本発明の遺伝子の1個の調節因子を用いて行われる。そのような調節因子は実施例3および表3に記載されている。例として、本発明の美容的方法は、有利には、シロバナハウチワマメ(Lupinus albus)LU10由来の植物抽出物脳下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチドバルサルタン脱ミネラル化骨粉(DBP)、フェニル酢酸ナトリウム(NaPA)、p−アミノベンザミジン、B428 4−置換型ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジンチエノピリジンSR 25989、およびノトギンセノシドR1から、もしくはさらにレトロゾールおよびアナストロゾールから選択される化合物、またはさらにこれらの調節因子の少なくとも2つの組合せを適用することを含む。

0142

さらに、本発明の美容的方法は、有利には、第1の態様による方法を用いる、処置することになっている色素斑の特徴づけ後に行われる。実際、この第1ステップは、斑を特徴づけるために、および、したがって、発現レベルが、斑の帯域と、好ましくは隣接した、未損傷帯域の間で強く調節されている、遺伝子を検出するために、用いることができる。それゆえに、その斑において示差的に調節されている本発明の1つまたは複数の遺伝子に対して、前記遺伝子についての調節因子を特異的に適用することにより、作用するように用いることができる処置を適応させることが可能である。

0143

考慮される処置に関わらず、本発明の美容的方法はまた、所望の効果を強化することを意図される1つまたは複数の追加の活性化合物、例えば、脱色素性、角質溶解性、および/もしくは剥離性物質、抗酸化剤、化学的もしくは物理的UV日焼け止め抗炎症性および/もしくは鎮静性物質と言われる任意の物質、またはデオキシリボ核酸およびそれらの誘導体を適用することを含んでもよい。

0144

本発明の美容的方法はまた、色素斑、または顔貌もしくは皮膚色における他の不規則さ、特に光線性黒子などの色素沈着過剰斑の出現を予防する場合にも適用できる。

0145

実際、本発明者らによって得られ、実験セクションに述べられたデータにより、本発明者らによって明らかにされた遺伝子を用いての細胞外マトリックスへのチャレンジならびにその組織化への、特にマトリックスリモデリングに関して、およびその細胞外プロテオグリカンと糖タンパク質構成要素に関してのチャレンジは、斑が出現する前に行うことが可能であることが明らかにされている。色素沈着過剰斑における生物学的事象の順序は、以下の通りであると考えることができる:1)(本出願において同定された遺伝子の発現の調節による)真皮の変化、それが結果として、2)真皮における表皮隆起の形成を伴う表皮の改変を生じ、それが結果として、3)真皮表皮接合部の長さの増加および複雑なネットワークの形成を生じ、それが結果として、4)メラニン負荷の増加を生じる。

0146

本発明はまた、非病理学的皮膚色素斑の処置における、またはより一般的には、皮膚色素沈着の調節における美容的適用のための、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成されるリストから選択される少なくとも1個の真皮遺伝子の発現産物の発現または活性のレベルの調節因子の使用に関する。あるいは、遺伝子は、マトリックスリモデリングに関連づけられる真皮遺伝子のリストAから、またはさらに細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの真皮遺伝子のリストBから選択してもよい。

0147

色素沈着過剰斑の処置について、用いられる調節因子は、MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される少なくとも1個の遺伝子の阻害剤、またはさらにCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の遺伝子の活性化剤である。好ましくは、阻害剤は、前記遺伝子の発現産物の発現レベルの低下、または活性の低下をもたらす部分的阻害剤であり、その遺伝子の発現または活性を決して完全には停止させることはない。一態様において、調節因子は、MXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1から選択される少なくとも1個の遺伝子の阻害剤、またはさらにCTSL2の活性化剤である。別の態様において、調節因子は、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される少なくとも1個の遺伝子の阻害剤、またはさらにECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の遺伝子の活性化剤である。

0148

対照的に、色素脱失斑の処置について、用いられる調節因子は、MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される少なくとも1個の遺伝子の活性化剤、またはさらにCTSL2、ECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の遺伝子の阻害剤である。一実施形態において、調節因子は、MXRA5、LYZ、PLAU、およびTIMP1から選択される少なくとも1個の遺伝子の活性化剤、またはさらにCTSL2の阻害剤である。別の実施形態において、調節因子は、EFEMP1、ASPN、PAPLN、およびCHSY1から選択される少なくとも1個の遺伝子の活性化剤、またはさらにECM1、HS3ST6、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の遺伝子の阻害剤である。

0149

公知の特徴づけられた阻害剤または活性化剤の例は、実験セクションの実施例3に開示されている。そのような調節因子は、特に、色素沈着過剰斑の美容的処置に用いられる、シロバナハウチワマメ(Lupinus albus)LU10由来の植物抽出物であってもよい。

0150

よく知られた調節因子はまた、アンチセンス分子、siRNA、およびマイクロRNAである。特に想定される調節因子は、本発明の遺伝子の少なくとも1個を対象とし、その発現を阻害するアンチセンス分子、マイクロRNA、およびsiRNAである。

0151

本発明の関連における特別の好ましい調節因子は、シロバナハウチワマメ(Lupinus albus)LU10由来の植物抽出物、脳下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド、バルサルタン、脱ミネラル化骨粉(DBP)、フェニル酢酸ナトリウム(NaPA)、p−アミノベンザミジン、B428 4−置換型ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジン、チエノピリジンSR 25989、ノトギンセノシドR1、レトロゾール、およびアナストロゾールである。これらの調節因子の少なくとも2つの組合せの使用もまた想定することができる。

0152

調節因子の有効量は、所望の結果、ならびに用いられる調節因子の型および数に応じて、適応するべきである;それらは、0.001重量%〜30重量%の範囲であり得る。アナストロゾールについて、濃度は、好ましくは、1%に限定される。

0153

記載されたものなどの調節因子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、およびSOSTDC1の調節因子、またはさらに遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、PLOD2、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1の調節因子と共に、本発明の美容的方法に用いてもよい。

0154

遺伝子の好ましい組合せはすでに記載されている。

0155

調節因子は、他の生成物、活性成分、または賦形剤と共に用いてもよい。好ましくは、それらは、局所適用のための適切な形で、例えば、軟膏クリーム、もしくは膏薬の形で、またはローションセラム、石鹸などのスキンケアに適した任意の形で、包装される。

0156

本発明の美容的方法に関するセクションにおいて詳述された様々な実行形態は、上記の美容的適用に用いるように適用できる。

0157

本発明の調節因子は、特に、顔貌を一様にし、皮膚色を均質にし、または色素異常症と闘うことを目的として、美容的適用に用いてもよい。

0158

さらに、別の態様において、本発明は、皮膚色素斑の処置における、例えば、治療的処置の関連における適用のための、遺伝子MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、TIMP1、EFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2から選択される少なくとも1個の真皮遺伝子の発現産物の発現または活性のレベルの調節因子に関する。前記斑は、色素沈着過剰斑、またはさらに色素脱失斑であってもよい。あるいは、遺伝子は、MXRA5、LYZ、CTSL2、PLAU、およびTIMP1によって構成される、マトリックスリモデリングに関連づけられる真皮遺伝子のリストから、またはさらにEFEMP1、ECM1、ASPN、HS3ST6、PAPLN、CHSY1、およびFLRT2によって構成される、細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質ファミリーの真皮遺伝子のリストから選択してもよい。

0159

好ましい調節因子は、本発明の他の態様に関してすでに記載されている。

0160

それらは、他の生成物、活性成分、または賦形剤と共にしてもよい。好ましくは、それらは、局所適用のための適切な形で、例えば、軟膏、クリーム、もしくは膏薬の形で、またはローション、セラム、石鹸などのスキンケアに適した任意の形で、包装される。

0161

本発明による様々な方法および適用において、考慮中の色素斑は、好ましくは、色素沈着過剰斑、より好ましくは光線性、日光性、または老年性黒子である。本発明の方法および適用は、そのような色素斑についてのシグネチャーの、本発明者らによる実証に基づいている。

0162

このシグネチャーは、それが、引用された遺伝子の全リストまたは一部によって構成され得るという事実によって特徴づけられる。

0163

本発明はまた、このシグネチャーの生物学的機能欠乏を通して光線性黒子を選択および予想するための新規な方法としてのこのシグネチャーの使用に関する。この新規な方法は、隣接した未損傷皮膚とは対照的な、色素沈着過剰病変における本発明に記載された遺伝子の全部または一部の発現レベルの研究に基づいている。

0164

この発明はまた、病変と隣接した健康な皮膚との間に存在する遺伝子発現の差の分子シグネチャーとしてこれらの遺伝子を用いることによる光線性黒子の処置の関連の範囲内にある。このシグネチャーはまた、適切な処置の選択を決定し、生成物(活性成分、分子、天然抽出物)の効果だけでなく、皮膚に有益であると推定される方法(光、注入、経口による)の効果も測定することにおいて明らかな有利性を示す。本発明は、実際、記載された遺伝子の全部または一部の病変における発現レベルを、それらの発現プロファイルが健康な皮膚のそれに近いように調節することにより光線性黒子を処置することが意図される生成物または方法の有効性を評価するために用いることができる。

0165

本発明はまた、光線性黒子についての阻害因子または阻止因子をスクリーニングするための方法に存する。それは、引用された遺伝子の発現、および/または前記遺伝子からのタンパク質産物の発現もしくは活性を阻害し、または増加させる能力について化合物を評価するステップ、ならびに光線性黒子を予防または処置することができる因子を選択するステップからなる。化合物の有効性の検証は、再構築皮膚の単一培養もしくは共培養モデルまたは3次元モデル、またはエクスビボ皮膚、またはインビボの皮膚において行ってもよい。

0166

本発明はまた、病変を予防または矯正するために、皮膚をその正常な状態へ回復させるために、すなわち、健康な未損傷皮膚の発現に近い発現を回復させるために、光線性黒子のバイオマーカーから同定される遺伝子の発現を調節する化合物の使用に関する。特に、色素異常症(色素沈着過剰または色素脱失)を予防または処置するための、同定されたタンパク質に作用する化合物は、今まで提案されたことはない。そのような化合物は存在し、実施例3の表3に報告されている。

0167

特に、選択される作用因子は、マトリックスリモデリングの過程に、もしくはその細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質構成要素に関連づけられる、過剰発現するタンパク質の負の調節因子、または低発現するタンパク質の正の調節因子である。

0168

引用することができる、マトリックスリモデリングに、またはその細胞外プロテオグリカンおよび糖タンパク質構成要素に関連づけられるタンパク質の特定の負の調節因子には、黒子において過剰発現することが見出されているタンパク質の合成および/もしくは分泌の阻害剤、ならびに/またはそのタンパク質の分解の活性化剤が挙げられる。

0169

対照的に、引用することができる正の調節因子は、黒子において低発現するタンパク質の合成刺激剤、分泌誘導剤、または分解の阻害剤である。

0170

実験セクション

0171

転写研究
光線性黒子病変から得られる皮膚(LS)と隣接した未損傷皮膚(US)の遺伝子発現プロファイルの比較研究を行った。

0172

この研究の目的は、光線性黒子の形成に関連した変化を反映する、適切で、再現性があって、有意なマーカーを、有効な処置についての標的として、または所与の処置の有効性を分析するバイオマーカーとしてそれらを用いるために、同定することであった。

0173

簡単に述べれば、「完全ゲノム」トランスクリプトーム研究(Affymetrixアレイ)に参加する15人の女性のボランティアを採用した。各ボランティアについて、手の甲において光線性黒子型病変を診断し、光線性黒子診断を、エピルミネセンスによって確認した。この検査は以下を目的とした:
1°)雀卵斑指紋様構造の欠如、均質な色素沈着、および虫の食ったような縁帯域)から、および扁平な脂漏性角化症(複数の稗粒腫嚢胞または仮性嚢胞、ならびに虫の食ったような縁帯域、濾胞性開口、および指紋様パターン)から区別される真皮表皮接合部パターン判定基準(「指紋様構造」)を用いて病変(全く光線性黒子のみ)の臨床診断を検証すること[Menziesら;Stolzら;Carliら]、
2°)皮膚生検が行われることになっているこれらの病変の内側の構造/パターンに関して均質な帯域を限定すること、
3°)Matlab(登録商標)(SQAソフトウェアCMLA、ENS Cachan、UMRCNRS 8536)において開発された特定のソフトウェアを用いる定量的画像分析に基づいた表現型スコア確立すること。

0174

病変に中心を置く3mm生検、加えて、隣接した未損傷皮膚帯域上の同一サイズの生検を採取した。これらの試料由来の全RNAを抽出し、増幅した。Affymetrixアレイにおけるハイブリダイゼーションのためのプローブを作製した。30個の生検(ボランティアあたり2個の生検)のそれぞれについて遺伝子発現プロファイルを作成し、ボランティアごとに、および全ボランティアにわたって、USとLSの間で比較分析を行った。統計学的に異なって発現した(患者幾何平均)遺伝子を、リストにまとめ、機能的ファミリーに分類した。

0175

驚き、かつ予想外にも、本発明者らは、USとLSの間で数百個の遺伝子についての示差的な発現を見出した。437個の遺伝子のリストが作成され、光線性黒子病変の大まかな分子シグネチャーを表している。437個の同定された遺伝子のうち、169個の遺伝子は、健康な皮膚と比較して、光線性黒子病変において正に制御されている(上方制御されている)ことが示され、一方、269個の遺伝子は、光線性黒子において負の様式で制御されていた(下方制御されていた)。

0176

この遺伝子グループを、複数の機能的ファミリーへ細分した。

0177

同定された機能的ファミリーまたは生物学的過程のうち、本発明者らは、驚くべきことに、光線性黒子における細胞外マトリックスおよび真皮表皮接合部の機能障害を、分子レベルで反映する遺伝子のファミリーを発見した。「細胞外マトリックス」として知られたこの機能的ファミリーへ収集されるこれらの遺伝子は、光線性黒子に関連していると以前に記載されたことはなく、下記ならびに表1および2に列挙されている:
健康な皮膚と比較して、光線性黒子において過剰発現している遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、EFEMP1、ASPN、PAPLN、CHSY1、MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1。
健康な皮膚と比較して、光線性黒子において低発現している遺伝子SOSTDC1、ECM1、HS3ST6、FLRT2、CTSL2、およびPLOD2。

0178

これらの遺伝子は、真皮表皮接合部および基底膜帯域に関連したマトリックスタンパク質をコードする遺伝子に加えて、真皮の構成要素を、またはこの結合性マトリックスの再生もしくはリモデリングに関連づけられる細胞外マトリックスの構成要素の合成に関与するタンパク質をコードする。このファミリーはまた、細胞外マトリックスの構成要素の合成に関与した、TGF−β経路に関連づけられる遺伝子を含む。このファミリーの遺伝子は、主に、光線性黒子において過剰発現する。この遺伝子ファミリーは、色素性障害において完全に独自的であり、光線性黒子における間質の優勢な役割を示す。

0179

表1:光線性黒子において過剰発現することが見出された「細胞外マトリックス」ファミリーの遺伝子のリスト

0180

表2:光線性黒子において低発現することが見出された「細胞外マトリックス」ファミリーの遺伝子のリスト

0181

材料および方法
50〜70歳の表現型II〜IVを有する15人の女性ボランティアを選択した。3mmの最小寸法を有する手の甲由来の光線性黒子を選択した。それらをエピルミネセンスによって特徴づけた。エピルミネセンスによる特徴づけの様々な利点を、実施例1に提示した。

0182

2つの3mm直径の生検を、各患者の片方の手から採取した。各ボランティアについて、生検の一方は、光線性黒子病変(LS)に対応し、他方は、皮膚の隣接した未損傷帯域(US)に対応した(エピルミネセンスによっても検証した)。

0183

3mm生検を、試料採取時点からRNAlater(Qiagen参照番号76106)中に4℃で16〜24時間、置いた。次の日、試料を、−20℃に置き、ホモジナイゼーションステップおよび抽出ステップを待つばかりであった。解凍すると、試料を、溶解緩衝液への移行前にホモジナイゼーションを容易にするために、メスで切断した。

0184

ホモジナイゼーションを、1.5mL Eppendorfチューブ内で直接的ホモジナイゼーションを可能にする、RNアーゼを含まないポリプロピレンプランジャー(Fisher Labosi参照番号A1419753)を有するPotterホモジナイザー(Fisher Labosi参照番号A6391000)を用いて行った。

0185

RNeasy microキット(Qiagen参照番号74004)を用いて、製造会社の使用説明書に従い、RNAを抽出した。RNA定量化をribogreenアッセイ(Molecular Probes参照番号R11490)によって行った。品質を、Agilent 2100バイオアナライザーで確認し、そのバイオアナライザーは、RNA分解を考慮に入れる、28S対18SのリボソームRNAの強度の比、およびRNA完全性数(RNA Integrity Number)(RIN)を提供した。良い品質のRNAは、比>1.5、および>7のRINを有する。

0186

対応するcDNAを得るために逆転写酵素(RT)反応を行った。試料あたり2つのプローブを、50ngのRNAから増幅ステップで合成した。cDNAを蛍光色素で標識し、ヒトゲノムの遺伝子の全部の発現のレベルを明らかにするためにAffymetrix(登録商標)DNAチップ(38500個の特徴づけられた遺伝子を含む、47000個の転写産物の発現を調べることができる、54000個のプローブを含有する、Affymetrix U133A 2.0 U133A 2.0型DNAバイオアレイ)上へハイブリダイズさせた。Affymetrix Microarrayスイート(Mas 5.0)を用いて、各転写産物についての検出シグナルを得た。特異的ハイブリダイゼーションを明らかにし、生データを処理した(抽出、バックグラウンドノイズの引き算、標準化)後、遺伝子発現を、健康な皮膚と損傷皮膚の間で比較した。

0187

試料あたり、2つのAffymetrix HG_U133 Plus 2アレイをハイブリダイズさせた。

0188

ハイブリダイゼーションの品質を、AffyPLM方法(Bolstadら、2005)を用い、かつPCA主成分分析)方法を用いて、確認した。

0189

2つのAffymetrixアレイが正しいハイブリダイゼーション品質を有する場合には、その患者は、分析の残りについてのみ保持された。本研究について、最初の15人のうち13人の患者を分析することができた。

0190

健康な皮膚および光線性黒子に対応する皮膚のトランスクリプトームプロファイルを実行することは、その2つの状況において異なって発現する遺伝子のリストを作成することができ、かつ光線性黒子についてのバイオマーカーを同定することができることを意味する。リストを、LS(病変皮膚)対US(未損傷皮膚)の間の発現比の形で作成した。13人の患者の幾何平均を表す比を保持した。

0191

損傷皮膚と健康な皮膚の間で異なって発現する遺伝子のリストの作成。
ステップ:
− Affymetrix識別子(プローブセット)についての選別:少なくとも1つの生検の2つの複製物に存在するプローブセットのみを保持した。この選別後、23968個のプローブセットが保持された。
−患者効果の抑制:示差分析の結果において観察される患者効果を抑制するために、各プローブセットの発現を、4つのアレイに対応するプローブセットについての4つの値の幾何平均で割った。
− 示差分析:これは、2つの方法、2638個(誘導された1521個および抑圧された1117個を含む)のプローブセットを同定したcNMF分析(コンセンサス非負行列因数分解)(LeeおよびSeung(1999)、Brunetら(2004)、Fogelら(2007)、Fogelら(2008))、および610個の調節されたプローブセットを同定したPLS(部分最小二乗回帰)方法によって得られたリストを組み合わせることによって作成された。2つのリストを組み合わせることにより、3248個のプローブセットのリストが生じた。
− 調節についての選別:誘導された遺伝子について、13個の補正された倍数(CF)の幾何平均≧1.5でのプローブセットの選択:562個の誘導されたプローブセットのリスト。抑圧された遺伝子について、13個の補正された倍数CFの幾何平均≦0.67でのプローブセットの選択:807個の抑制されたプローブセットのリスト。合計:562+807=1369個の調節されたプローブセット、すなわち、重複を除いた後の1007個のプローブセット(1002個のcNMFアプローチ+5個のPLSアプローチ)。
− 13人の患者についての選別:ヒストグラムの形での1007個のプローブセットの調節の可視化、および13人の患者において同じ方向で調節されたプローブセットの選択。病変生検を未損傷生検から区別し、かつ研究の13人の患者において同じ方向で調節される132個のプローブセットの最終リスト
− 1007個のプローブセットのリストの分析
P値(≦0.00001)についての選別
最も識別力のある遺伝子のみを保持するために、本発明者らは、1002個のプローブセットのリストにP値、P≦0.00001についての選別を適用した。この新しい選別は、827個のプローブセットを生じ、それに、PLSから得られた5個のプローブセットが加えられた→832個のプローブセットのリスト。

0192

アノテーション検索、非アノテーション遺伝子の排除、および重複の排除後、LSとUSの間で異なって発現する437個の遺伝子のリストが確立された。ALにおいて169個の遺伝子が過剰発現し、269個が低発現した。

0193

Gene Ontology、PubMed、およびScopusのツールを用いて、遺伝子の機能を調査し、遺伝子を機能的ファミリーに分類した。

0194

調節因子:
黒子において脱制御されたタンパク質を所望の方向に調節するための既知の化合物が存在する。細胞外マトリックスの遺伝子/タンパク質ファミリーについて以下を引用することができる:
−SMAD3の発現を低下させる、例えば、フェノフィブラートを含むフィブラート
− SMAD3を低下させる、オキシマトリンを含むアルカロイド、またはSMAD3およびTGFBR2を低下させる、例えば、サルビアノール酸Bなどのポリフェノール
− SMAD3を低下させる、天然抽出物、特に、Wen−pi−tang−hab−wu−ling−sanなどの薬草
− SMAD3を低下させる、SB−431542などのTGF−βR1のアンタゴニストである、イミダゾールファミリーの化合物、
− ITGB1を低下させる、特定のmiRNA、特にmiR183およびmiR29b、
−PLAUの活性を低下させる、p−アミノベンザミジンまたはB428 4−置換型ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジンなどのウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)の阻害剤、
− PLAUの発現を低下させる、NaPAなどの酢酸フェニルファミリーの化合物、
− BMP2およびCOL6A3を低下させる、ピオグリタゾンを含む、チアゾリジンジオン化学的ファミリーの化合物、
− BMP2の発現を低下させる、例えば、GW−0742を含むチアゾール化学的ファミリーの化合物、
−TIMP1を低下させる、バルサルタンなどのテトラゾールファミリーの化合物。

0195

黒子において低発現している細胞外ファミリーの酵素タンパク質PLOD2に関して、そのレベルを回復させるために以下の化合物が用いられ得る:
− PLOD2を増加させる、バンデタニブZD64745 5)などのキナゾリンファミリーの化合物。

0196

他の型の調節因子もまた、脱制御されたタンパク質の発現/量または活性を矯正するために用いてもよい。以下が引用され得る:
−核酸(好ましくは、アンチセンスRNAまたはRNAi)、中和抗体
電気的、光、機械的、または熱的手段。例として、低強度パルス音波(LIPUS)は、PLOD2の量または活性を増加させるために用いることができる。

0197

対照的に、色素脱失斑の場合、好ましい調節因子は、遺伝子TGFBR2、TGFBI、BMP2、SMAD3、THBS2、TGFBR3、SEMA5A、SMAD7、EFEMP1、ASPN、PAPLN、CHSY1、MXRA5、LYZ、PLAU、TIMP1、FRAS1、LEPREL1、MATN2、DST、ITGA2、COL6A3、CRTAP、LAMC1、LAMB3、LAMA3、ITGAV、ITGB1、およびACTN1から得られるタンパク質の発現または活性のレベルを増加させるもの、ならびに遺伝子SOSTDC1、ECM1、HS3ST6、FLRT2、CTSL2、およびPLOD2から得られるタンパク質の発現または活性のレベルを低下させるものであろう。

0198

そのような調節因子の例はまた表3に列挙されている。

0199

参考文献のリスト:
Andersen WK, LabadieRR, Bhawan J. “Histopathology of solar lentigines of the face: a quantitative study.” J Am Acad Dermatol. 1997 Mar;36(3 Pt 1):444-7.
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Cario-Andre M, Lepreux S, Pain C, Nizard C, Noblesse E, Taieb A. “Perilesional vs. lesional skin changes in senile lentigo.” J Cutan Pathol. 2004 Jul;31(6):441-7.
Carli P. Salvini C. “Lentigines including lentigo simplex, reticulated lentigo, and actinic lentigo.” In Color Atlas of melanocytic lesions of the skin. Soyer H.P., Argenziano G., Hofman-Wellenhof R. , Johr R. Springer-Verlag Berlin Heidelberg 2007: 290-294.
Menzies SW, Crotty KA, Ingvar C, McCarthy WH. “Benign pigmented macules.” In An atlas of surface microscopy of pigmented skin lesions: Demoscopy. EdsMenzies SW, Crotty KA, Ingvar C, McCarthy WH. McGraw-Hill book company Australia Pty Limited, North Ryde, Australia. 2003: pp 53-60
Montagna W, Hu F, Carlisle K. “A reinvestigation of solar lentigines”. Arch Dermatol. 1980 Oct;116(10):1151-4.
Stolz W, Braun-Falco O, Bilek P, Landthaler M, Burgdorf WHC, Cognetta AB. “Differential diagnosis of pigmented skin lesions” In Color atlas of dermatology . Eds Stolz W, Braun-Falco O, Bilek P, Landthaler M, Burgdorf WHC, Cognetta AB. Blackwell Wissenschafts- Verlag, Berlin, Germany.2002: pp41-66.

実施例

0200

表3.光線性黒子に関与する遺伝子調節因子のリスト

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