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技術 個人的腫瘍プロファイリング治療のための組成物及び方法

出願人 ムドスーレエルティディ
発明者 アラド,ドリト
出願日 2012年2月23日 (9年6ヶ月経過) 出願番号 2013-555577
公開日 2014年5月29日 (7年3ヶ月経過) 公開番号 2014-512803
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 生物学的材料の調査,分析 非環式または炭素環式化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性 食品の着色及び栄養改善 酵素、微生物を含む測定、試験 医療・福祉事務 計算コンビナトリアル技術(1) 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 数値目盛 対応プロファイル 隣接環境 標準分布 プロトコル生成 予備テスト 基礎的要素 固定コンピュータ
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重要な関連分野

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図面 (19)

課題

腫瘍疾患を有する患者治療するための新規組成物及び方法を提供する。

解決手段

腫瘍疾患を有する患者に対する規定食レジーム決定方法であって、該方法は、患者のサンプルを提供し、プロファイルを得るために生化学分析器を用いて前記サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータプロファイリングし、プロファイルの生物学的に活性分子形質鑑別し、形質を所要の代謝又は増殖に関連する生化学経路相関させ、患者に対して特定的な規定食レジームを決定し、治療学的に有効な量の前記規定食レジームを患者に投与するステップからなり、規定食レジームはプロファイルの形質に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含む。サンプルは腫瘍サンプル生体組織器官サンプル、血液、血清血漿及び尿からなる群から選択される。

概要

背景

従来、常用医薬品単独では癌を患っている殆どの患者治癒させることができないと長く知られてきた。科学者らは、リサーチ文献から収集された蓄積病識及び新たに開発されたリサーチ手段を用いて古い治療法革新し続けている。

1965年に、LorinezはNebraska Journal of Medicineに、フェニルアラニン欠乏規定食処置することにより癌性動物における腫瘍サイズが減少されることを報告した。1969年には、アミノ酸(AA)のフェニルアラニン及びチロシンを制限した規定食(diet)で進行癌の患者を処置した治療効果が報告された(Journal of the American Dietetic Association)。

その他の研究リポートには、高タンパク質規定食で飼養された動物に比較して、高タンパク質規定食から低タンパク質規定食に切り替えられた動物では腫瘍成長が劇的に抑制(35−40%)されたことが示されている。その後、低タンパク質規定食から高タンパク質カゼイン規定食に切り替えられた動物は腫瘍の成長が再び開始された。これらの知見は、栄養学的操作により癌の成長を“ON/OFF”させることができることを示す。

特許文献1には、腫瘍患者の身体から必須アミノ酸トリプトファン枯渇させることが記載されている。更なる研究の結果、正常細胞及び癌性細胞生化学と規定食、栄養分、植物化学及び薬草ハーブ)との間には相関関係が存在することが示された。例えば、A.P. Johnは制御されたアミノ酸治療法(CAAT)プロトコルでは、患者の身体内のアミノ酸先駆体プールにおける欠乏を作り出す。また、CAAT規定食は、望ましい体重を維持するために、炭水化物及びその他の或る種の栄養素も低い。

その他の幾つかの研究は、炭水化物欠乏及びグルコース欠乏規定食の治療効果を報告している。例えば、Kritchevskyは、実験動物の炭水化物を10%だけ減少させたとき癌性腫瘍が実験動物内で再成長し、また、炭水化物を40%だけ減少させたとき癌性腫瘍が動物体内から消去されたことを報告している。

Lee及びSpitzの両研究チームは、グルコース欠乏規定食が癌性細胞のアポトーシス(遺伝子にプログラムされた能動的な細胞死)を引き起こすという彼らの発見立証する20件超の研究を列挙している。従って、殆どの癌は、それらの主要なエネルギー源として炭水化物又はグルコースに大きく依存しているので、癌患者の規定食における炭水化物の量を減少させることにより得られる治療効果は賞賛に値する。

前記の提案された食餌療法プロトコルは、腫瘍成長及び(CAATプロトコルにおけるような)アンギオゲネシス(血管新生)を阻止するために、特定のアミノ酸の先駆体プール又は炭水化物プールの枯渇のような周知の概念に大きく依拠した一般的な治療法しか提供しない。従って、CAAT法及び前記のようなその他の治療法は患者及び特定の腫瘍に対して個別的ではない。

非常に多くの癌患者は、CAAT(A.P. John,Institute for Cancer Research)のような癌患者の治療養生法の一部として補完的治療法で治療されている。様々な科学研究論文は、一体的及び補完的癌治療に関する研究成果を報告している。従って、常用の医薬品類だけでなく、特定の生物学的化合物類も癌細胞の特定の機能を妨げ得ることが明白になった。

しかし、近年の多くの有望な臨床前研究及び臨床研究にも拘わらず、癌治療に対するアミノ酸欠乏規定食及びその他の規定食的アプローチは広範な臨床応用を得るには至っていない。殆どの臨床医及び研究者らは癌に対する栄養学的アプローチには恐らく不慣れである。アミノ酸制限は数十年間にわたって研究されてきたので、その他の多くの研究者らもアミノ酸制限は“古くさい考え”と見なすかもしれない。最近の新しい研究は、新たな発癌遺伝子、癌代謝経路及び癌の分子機構を明らかにしている。癌の分子機構は新たな分析機器類の助けを借りてアミノ酸制限の再アプローチを可能にする。

従って、患者毎個別化された新規治療薬及び治療方法の提供が長年にわたり強く求められてきた。特に、腫瘍疾患を有する患者を治療するために、これら治療薬及び治療方法の提供が強く求められている。

概要

腫瘍疾患を有する患者を治療するための新規な組成物及び方法を提供する。 腫瘍疾患を有する患者に対する規定食レジーム決定方法であって、該方法は、患者のサンプルを提供し、プロファイルを得るために生化学分析器を用いて前記サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータプロファイリングし、プロファイルの生物学的に活性分子形質鑑別し、形質を所要の代謝又は増殖に関連する生化学経路相関させ、患者に対して特定的な規定食レジームを決定し、治療学的に有効な量の前記規定食レジームを患者に投与するステップからなり、規定食レジームはプロファイルの形質に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含む。サンプルは腫瘍サンプル生体組織器官サンプル、血液、血清血漿及び尿からなる群から選択される。 なし

目的

本発明の目的は、腫瘍疾患を有する患者を治療するための新規な組成物及び方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

(a)患者サンプルを提供するステップと、(b)プロファイルを得るために生化学分析器を用いて前記サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータプロファイリングするステップと、(c)前記プロファイルの生物学的に活性分子形質(feature)を識別するステップと、(d)前記形質を腫瘍の代謝又は増殖に関連する生化学経路相関させるステップと、(e)患者に対して特定的な規定食レジーム(diet regime)を決定するステップと、前記規定食レジームは前記プロファイルの前記形質に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含む、(f)治療学的に有効な量の前記規定食レジームを患者に投与するステップと、からなることを特徴とする腫瘍疾患を有する患者に対する規定食レジームの決定方法

請求項2

前記サンプルは、腫瘍サンプル生体組織器官サンプル、血液、血清血漿及び尿からなる群から選択される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。

請求項3

(a)患者のサンプルを提供するステップと、(b)プロファイルを得るために生化学分析器又は生物物理学分析器を用いて前記サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータ又は生物物理学パラメータをプロファイリングするステップと、(c)前記プロファイルの結果をプロファイルデータベースに格納するステップと、(d)前記結果を前記データベース内のプロファイルデータと比較することにより前記結果を処理し、それにより、腫瘍を診断するステップと、からなることを特徴とする患者の腫瘍を診断する方法。

請求項4

前記サンプルは、腫瘍サンプル、生体組織、器官サンプル、血液、血清、血漿及び尿からなる群から選択される、ことを特徴とする請求項3記載の方法。

請求項5

前記処理ステップ(d)は、健康なヒトと腫瘍患者とのプロファイルされた生体分子値の差と、健康なヒトの健康な生体分子値との比率を算出することを含む、ことを特徴とする請求項3記載の方法。

請求項6

前記処理ステップ(d)は、前記サンプルの生化学プロファイルデータと、患者の健康な組織対応プロファイルデータとを比較することを含む、ことを特徴とする請求項3記載の方法。

請求項7

前記プロファイルは、化学受容性プロファイル、アミノ酸プロファイルゲノムプロファイル欠乏状態(deprivation-state)プロファイル、遺伝子標識プロファイル、遺伝子発現プロファイルトランスクリプトームプロファイル、プロテオミクスプロファイルメタボロミクスプロファイル、薬理ゲノミクスプロファイル、薬理動態プロファイル、電磁気頻度プロファイル、電気化学プロファイル、脂肪酸プロファイル炭水化物プロファイル、脂質プロファイルオリゴ糖プロファイル、代謝物質プロファイル、化学プロファイル、有機イオンプロファイル又は無機イオンプロファイル、遊離基プロファイル、生体インピーダンスプロファイル、導電率プロファイル音声分析プロファイル、バイオマーカープロファイル、及びこれらの任意の組合せからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項3記載の方法。

請求項8

腫瘍を有する患者用の規定食組成物(dietary composition)であって、該組成物は、アルギニン(Arg)、グルタミン(Gln)、メチオニン(Met)、アスパラギン(Asn)、フェニルアラニン(Phe)、ヒスチジン(His)、グリシン(Glt)、トリプトファン(Trp)、ロイシン(Leu)、スレオニン(Thr)、バリン(Val)、シスチン(Cys)、イソロイシン(Iso)、リジン(Lys)、アスパラギン酸(Asp)及びチロシン(Tyr)からなる群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する、ことを特徴とする規定食組成物。

請求項9

前記腫瘍は乳癌に因むものであり、規定食組成物は、Arg、Gln、Met、Asn、Phe及びHisのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する、ことを特徴とする請求項8記載の規定食組成物。

請求項10

前記腫瘍は前立腺癌に因むものであり、規定食組成物は、Gln、Gly、Trp、Arg、Leu、His及びMetのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する、ことを特徴とする請求項8記載の規定食組成物。

請求項11

前記腫瘍は肺癌に因むものであり、規定食組成物は、His、Gln、Asn、Cys、Leu、Met及びTrpのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する、ことを特徴とする請求項8記載の規定食組成物。

請求項12

前記腫瘍は大腸癌に因むものであり、規定食組成物は、Thr、Gly、Met、Cys、Phe、Tyr、Trp、Asn及びValのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する、ことを特徴とする請求項8記載の規定食組成物。

請求項13

前記腫瘍は頭部癌又は頚部癌に因むものであり、規定食組成物は、Met、Cys、Tyr、Leu及びAspのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する、ことを特徴とする請求項8記載の規定食組成物。

請求項14

前記少なくとも一つの分子は、少なくとも一つの形質の先駆体、少なくとも一つの形質のアンタゴニスト、少なくとも一つの形質の阻害剤、少なくとも一つの形質に因む生化学経路における関係物質、形質の余因子、代謝又は増殖に因む生化学経路における関係物質、及び腫瘍疾患のバイオマーカーからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項8記載の規定食組成物。

請求項15

請求項16

腫瘍を有する患者用の規定食組成物であって、該組成物は、生化学腫瘍プロファイルの少なくとも一つの生物学的に活性な分子形質に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含有し、前記少なくとも一つの形質は、腫瘍の代謝又は増殖に関連する少なくとも一つの生化学経路と相互関係を有する、ことを特徴とする規定食組成物。

請求項17

前記少なくとも一つの形質は、対応する健康な組織の健康なプロファイルに関して、前記腫瘍プロファイルが減少されている、欠損している又は過剰であるかの何れかである、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項18

前記少なくとも一つの分子の同一性又は用量は、少なくとも一つの形質と正相関又は逆相関若しくはこれらの定数により変性された相関の何れかである、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項19

前記少なくとも一つの分子は、少なくとも一つの形質の先駆体、少なくとも一つの形質のアンタゴニスト、少なくとも一つの形質の阻害剤、少なくとも一つの形質に因む生化学経路における関係物質、形質の余因子、代謝又は増殖に因む生化学経路における関係物質、及び腫瘍疾患のバイオマーカーからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項20

前記分子は腫瘍内の細胞を餓死させ、トリガーとされるべきシグナル又はプロセスを生成させることができ、前記シグナル又はプロセスはAKT、HSP、HSP70、自食作用及びアポトーシスを含む、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項21

前記生化学経路は、変性遺伝子発現、遺伝子突然変異誘発、転移、アポトーシス、プログラムされた細胞死、自食血管形成、血管新生、成長因子規制、受容体規制、細胞情報伝達、細胞増殖、細胞移動、細胞接着、細胞膨張、細胞分化、細胞侵入、組織祖先規制、細胞死、老化過程、細胞老化、発癌現象、DNA修復、DNA損傷反応、腫瘍化、退形成、異常タンパク質合成及び発現、ゲノム不安定性、新形成、血栓症、肥厚、形成異常、染色体異数性、ゲノム拡大、核サイズ及び形状の変動、異常組織構成、増殖シグナル、不死、有糸分裂、細胞周期規制、ホメオスタシス、転写、ハプロ不全性、テロメラーゼ突然変異、酸化ストレス、低酸素状態、高プロラクチン血症性DNAメチル化、多形現象、異型性、壊死、髄膜炎、星状細胞腫、多形性膠芽腫、欠乏状態ターゲット、自食作用及びこれらの組合せからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項22

前記変性遺伝子発現又は遺伝子突然変異誘発は、発癌遺伝子腫瘍抑制遺伝子、成長因子遺伝子、血管新生因子遺伝子受容体遺伝子、及びこれらの組合せからなる群から選択される、ことを特徴とする請求項21記載の規定食組成物。

請求項23

前記少なくとも一つの分子は、アミノ酸、アミノ酸先駆体、抗酸化剤脂肪酸、脂質、プロテアーゼプロテアーゼ阻害剤、アンタゴニスト、炭水化物、オリゴ糖、ビタミン栄養素イオンミネラル微量元素、余因子、酵素酵素阻害剤及びこれらの混合物からなる群から選択される、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項24

前記組成物は、前記腫瘍のアミノ酸プロファイルに相関される所定量のアミノ酸を更に有する、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項25

前記組成物は、複合炭水化物、0%脂肪、0%グルコース、0%フルクトース及び0%炭水化物、アルクチゲニン、少なくとも一つの枯渇アミノ酸、少なくとも一つの枯渇アミノ酸先駆体、前記アミノ酸の合成に関わる少なくとも一つの枯渇代謝物質からなる群から選択される少なくとも一つの組成物属性を更に含有する、ことを特徴とする請求項24記載の規定食組成物。

請求項26

前記組成物は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン及びバリンからなる群から選択される少なくとも一つの枯渇必須アミノ酸、これらの先駆体、前記アミノ酸の合成に関わる代謝物質及び前記アミノ酸を分解させることができる酵素を更に含有する、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項27

前記組成物は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイングルタミン酸、グリシン、プロリンセレノシステインセリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、オルニチン及びタウリンからなる群から選択される少なくとも一つの枯渇非必須アミノ酸、これらの先駆体、及び前記アミノ酸の合成に関わる代謝物質を更に含有する、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項28

前記腫瘍プロファイルは、肉腫癌腫リンパ腫骨髄腫白血病、及び中枢神経系(CNS)の癌からなる群から選択される腫瘍に関連する、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項29

前記患者に対して常用抗腫瘍剤又は治療法と併用して投与された場合、前記組成物は腫瘍代謝又は増殖の阻止に関して相乗治療効果を提供するのに適する、ことを特徴とする請求項16記載の規定食組成物。

請求項30

腫瘍を有する患者用の規定食治療(diet treatment)の最適化及び投与方法であって、該方法は、(a)患者に治療学的に有効な量の規定食組成物を投与するステップと、(b)生化学分析器を用いて患者の腫瘍のアミノ酸をプロファイリングするステップと、(c)バイオ分析ツールを用いて欠乏状態の徴候について前記腫瘍を監視するステップと、(d)前記腫瘍の欠乏状態を検出するステップと、(e)治療学的に有効な量の変性欠乏規定食を投与する第2ステージステップとからなり、前記変性欠乏規定食は前記規定食組成物、前記腫瘍の代謝又は増殖に関連する生化学経路における少なくとも一つの関係物質及び少なくとも一つの細胞毒性物質を含有する、ことを特徴とする腫瘍を有する患者用の規定食治療の最適化及び投与方法。

請求項31

腫瘍関連プロファイルデータを処理するシステムであって、該システムは、(a)演算操作を実行するためのCPUと、(b)データを格納するためのメモリモジュールと、(c)腫瘍サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータ又は少なくとも一つの生物物理学パラメータをプロファイリングするためのプロファイル分析モジュールと、(d)前記少なくとも一つの生化学パラメータ又は少なくとも一つの生物物理学パラメータのプロファイリング結果を処理するためのプロファイル処理モジュールと、(e)前記プロファイリング結果の前記処理に基づき規定食組成物についてプロトコルを生成するためのプロトコル生成モジュールと、からなることを特徴とする腫瘍関連プロファイルデータの処理システム。

請求項32

固定コンピュータ可読媒体に取り込まれたコンピュータ可読コードを有する固定コンピュータ可読媒体であって、該コンピュータ可読コードは、(a)生化学分析器又は生物物理学分析器を用いて患者の腫瘍サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータ又は少なくとも一つの生物物理学パラメータのプロファイルを受信するためのプログラムコードと、(b)前記プロファイルの結果をプロファイルデータベースに格納するためのプログラムコードと、(c)前記結果をデータベース内のプロファイルデータと比較することにより前記結果を処理し、それにより前記サンプルを診断するためのプログラムコードと、からなることを特徴とする固定コンピュータ可読媒体。

技術分野

0001

本発明は腫瘍疾患を有する患者のための治療用組成物及び治療方法に関する。更に詳細には、本発明は、患者の個人生体サンプル、及び分析と統計を実行するコンピュータモデリングの分析結果に基づく患者に特異的な規定食組成物(dietary composition)
及びレジーム(regime)に関する。

背景技術

0002

従来、常用医薬品単独では癌を患っている殆どの患者を治癒させることができないと長く知られてきた。科学者らは、リサーチ文献から収集された蓄積病識及び新たに開発されたリサーチ手段を用いて古い治療法革新し続けている。

0003

1965年に、LorinezはNebraska Journal of Medicineに、フェニルアラニン欠乏規定食で処置することにより癌性動物における腫瘍サイズが減少されることを報告した。1969年には、アミノ酸(AA)のフェニルアラニン及びチロシンを制限した規定食(diet)で進行癌の患者を処置した治療効果が報告された(Journal of the American Dietetic Association)。

0004

その他の研究リポートには、高タンパク質規定食で飼養された動物に比較して、高タンパク質規定食から低タンパク質規定食に切り替えられた動物では腫瘍成長が劇的に抑制(35−40%)されたことが示されている。その後、低タンパク質規定食から高タンパク質カゼイン規定食に切り替えられた動物は腫瘍の成長が再び開始された。これらの知見は、栄養学的操作により癌の成長を“ON/OFF”させることができることを示す。

0005

特許文献1には、腫瘍患者の身体から必須アミノ酸トリプトファン枯渇させることが記載されている。更なる研究の結果、正常細胞及び癌性細胞生化学と規定食、栄養分、植物化学及び薬草ハーブ)との間には相関関係が存在することが示された。例えば、A.P. Johnは制御されたアミノ酸治療法(CAAT)プロトコルでは、患者の身体内のアミノ酸先駆体プールにおける欠乏を作り出す。また、CAAT規定食は、望ましい体重を維持するために、炭水化物及びその他の或る種の栄養素も低い。

0006

その他の幾つかの研究は、炭水化物欠乏及びグルコース欠乏規定食の治療効果を報告している。例えば、Kritchevskyは、実験動物の炭水化物を10%だけ減少させたとき癌性腫瘍が実験動物内で再成長し、また、炭水化物を40%だけ減少させたとき癌性腫瘍が動物体内から消去されたことを報告している。

0007

Lee及びSpitzの両研究チームは、グルコース欠乏規定食が癌性細胞のアポトーシス(遺伝子にプログラムされた能動的な細胞死)を引き起こすという彼らの発見立証する20件超の研究を列挙している。従って、殆どの癌は、それらの主要なエネルギー源として炭水化物又はグルコースに大きく依存しているので、癌患者の規定食における炭水化物の量を減少させることにより得られる治療効果は賞賛に値する。

0008

前記の提案された食餌療法プロトコルは、腫瘍成長及び(CAATプロトコルにおけるような)アンギオゲネシス(血管新生)を阻止するために、特定のアミノ酸の先駆体プール又は炭水化物プールの枯渇のような周知の概念に大きく依拠した一般的な治療法しか提供しない。従って、CAAT法及び前記のようなその他の治療法は患者及び特定の腫瘍に対して個別的ではない。

0009

非常に多くの癌患者は、CAAT(A.P. John,Institute for Cancer Research)のような癌患者の治療養生法の一部として補完的治療法で治療されている。様々な科学研究論文は、一体的及び補完的癌治療に関する研究成果を報告している。従って、常用の医薬品類だけでなく、特定の生物学的化合物類も癌細胞の特定の機能を妨げ得ることが明白になった。

0010

しかし、近年の多くの有望な臨床前研究及び臨床研究にも拘わらず、癌治療に対するアミノ酸欠乏規定食及びその他の規定食的アプローチは広範な臨床応用を得るには至っていない。殆どの臨床医及び研究者らは癌に対する栄養学的アプローチには恐らく不慣れである。アミノ酸制限は数十年間にわたって研究されてきたので、その他の多くの研究者らもアミノ酸制限は“古くさい考え”と見なすかもしれない。最近の新しい研究は、新たな発癌遺伝子、癌代謝経路及び癌の分子機構を明らかにしている。癌の分子機構は新たな分析機器類の助けを借りてアミノ酸制限の再アプローチを可能にする。

0011

従って、患者毎個別化された新規治療薬及び治療方法の提供が長年にわたり強く求められてきた。特に、腫瘍疾患を有する患者を治療するために、これら治療薬及び治療方法の提供が強く求められている。

先行技術

0012

国際公開パンフレット第WO89/06549号

発明が解決しようとする課題

0013

本発明の目的は、腫瘍疾患を有する患者を治療するための新規な組成物及び方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0014

本発明の説明において、本明細書で定義されていない全ての用語はそれらの当業者に認識された意味を有する。下記の記載において、本発明の特定的実施態様又は特定的用途は、本発明の説明の目的のためにだけ開示したものであり、本発明の範囲を制限又は限定するものではない。下記の説明は、添付の特許請求の範囲において定義されるように、全ての別法、変更及び本発明の精神及び範囲に含まれる同等物カバーすることを意図している。

0015

本明細書及び特許請求の範囲で使用されるように、下記に述べる用語及びフレーズは次のような意味を有する。本明細書で使用される「生化学的プロファイル」という用語は、個人又は患者に対して行われる自動化器具類の使用を通常包含する生化学的テスト又は一連のテストを非限定的に意味する。このテスト又はテストパネルは通常、組織器官、腫瘍、血清血漿、又は体内のその他の生体サンプルの機能的能力を評価するための特定の種の能力について選択される。「プロファイル」という用語は、文字通り、プロットされたグラフのようなパターンを形成する、個別的又は並列的な数値目盛でプロットされた結果を意味する。本発明の実施態様によれば、走査又はプロファイルは代謝及び生化学の比率を測定する。これらには例えば、癌代謝又は癌増殖に付随するプロセスなどのような様々な代謝プロセスで生成される、ミネラル、アミノ酸、アミノ酸先駆体、抗酸化物脂肪酸、脂質、プロテアーゼプロテアーゼ阻害剤アンタゴニスト拮抗物質)、炭水化物、オリゴ糖ビタミン、栄養素、又は生体分子若しくはこれらの混合物などが含まれる。

0016

本明細書に記載されるような生化学プロファイル又は生物物理学プロファイルは例えば、化学受容性プロファイル、アミノ酸プロファイルゲノムプロファイル、遺伝子標識プロファイル、遺伝子発現プロファイルトランスクリプトームプロファイル、プロテオミクスプロファイルメタボロミクスプロファイル、薬理ゲノミクスプロファイル、薬理動態プロファイル、電磁気頻度プロファイル、電気化学プロファイル、脂質プロファイル、オリゴ糖プロファイル、代謝物質プロファイル、化学プロファイル、有機イオン又は無機イオンプロファイル、遊離基プロファイル、バイオマーカープロファイル、及びオートファジー自食作用)プロファイルなどであるが、これらのみに限定されない。

0017

腫瘍代謝又は腫瘍増殖に関連する生化学経路は例えば、変性遺伝子発現遺伝子突然変異誘発、転移、アポトーシス、プログラムされた細胞死、自食作用、細胞飢餓、血管新生、成長因子規制受容体規制、細胞情報伝達細胞増殖細胞移動細胞接着細胞膨張細胞分化、細胞侵入、組織祖先規制、細胞死、老化過程細胞老化発癌現象DNA修復DNA損傷反応、腫瘍化退形成、異常タンパク質合成及び発現ゲノム不安定性新形成血栓症肥厚形成異常染色体異数性、ゲノム拡大、核サイズ及び形状の変動、異常組織構成、増殖シグナル不死有糸分裂細胞周期規制、ホメオスタシス転写、ハプロ不全性、テロメラーゼ突然変異酸化ストレス低酸素状態高プロラクチン血症DNAメチル化、多形現象異型性壊死髄膜炎星状細胞腫多形性膠芽腫、及びこれらの組み合わせなどであるが、これらのみに限定されない。

0018

前記の変性遺伝子発現又は遺伝子突然変異誘発は特に、発癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、成長因子遺伝子、血管新生因子遺伝子受容体遺伝子、及びこれら遺伝子の組み合わせなどのような遺伝子に関連され得る。本明細書で使用される「発癌遺伝子」という用語は、細胞を成長させ、分化させ、かつ娘細胞分裂させる情報を細胞に伝達する成長因子及びその他の物質を生成する遺伝子を意味する。p16、p53及びBRCA1遺伝子などのような腫瘍抑制遺伝子は通常、細胞分裂を停止させるマイナス成長因子を生成する。異常に不活化された腫瘍抑制遺伝子又は異常に活性化された発癌遺伝子は各娘細胞により受け継がれ、その結果、腫瘍組織発達される。

0019

本発明は規定食のアミノ酸制限、及び細胞に幾つかの栄養成分(例えば、グルコース、脂肪又はグルタミン)を過剰に消費させる癌細胞の代謝差に関する。これら単独によるアプローチ又はこれらとその他の治療法と組み合わせたアプローチは、特定の腫瘍タイプ及び分子診断結果に応じた個人的診断プロトコルの開発に利用される。特に、このようなプロトコルは治療サイクル中の投与可能な、及び調整可能な個人的に処方された製剤を決定することができる。

0020

本明細書に記載される個人毎に作成された治療・生物学的プロトコルは顕著な効果をもたらす。このプロトコルは、患者の腫瘍に関連された入力データに応じて特別に処方された生体分子の投与を包含する。従って、このような治療法は特定の患者の体内における特定の腫瘍の発生進展を阻止するのに非常に効果的である。この他、本発明の生物学的組成物及び療法により、腫瘍医は本発明の生物学的組成物を患者に投与したときに一層効果的な化学療法計画オプションを選択することができる。その結果、腫瘍成長を阻止するために必要な大量の薬物又は放射線量(これらはしばしば有害である)を低減させることができる。更に、本明細書に記載される機能性食品療法は患者の都合に合わせて自己投与することができる。このような処置は患者にとって非常に好都合であり、コンプライアンスを高めると共に患者の生活の質を改善させる

0021

本明細書で使用される「例えば」という用語は、実施態様又は実行例の単なる一例であり、一層望ましい使用事例を必ず示唆するということを意味しない。同様に、本明細書で使用される「好ましくは、」という用語は、企図された実施態様又は実行例の分類からの単なる一例を意味するもであり、一層望ましい使用事例を必ず示唆するということを意味しない。従って、前記の「例えば、」及び「好ましくは、」とは、複数の実施態様又は完成例に対して適用され得る。

0022

従って、本発明によれば、腫瘍疾患を有する患者に対する規定食レジーム(diet regime)の決定方法が初めて提供される。本発明の方法は、(a)患者のサンプルを提供するステップと、(b)プロファイルを得るために生化学分析器を用いて前記サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータプロファイリングするステップと、(c)前記プロファイルの生物学的に活性な分子形質(feature)を鑑別するステップと、(d)前記形質を腫瘍の代謝又は増殖に関連する生化学経路と相関させるステップと、(e)患者に対して特定的な規定食レジームを決定するステップと、前記規定食レジームは前記プロファイルの前記形質に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含む、(f)治療学的に有効な量の前記規定食レジームを患者に投与するステップとからなる。

0023

好ましくは、前記サンプルは、腫瘍サンプル生体組織、器官サンプル、血液、血清、血漿及び尿からなる群から選択される。

0024

本発明によれば、患者の腫瘍を診断する方法が初めて提供される。本発明の方法は、(a)患者のサンプルを提供するステップと、(b)プロファイルを得るために生化学分析器又は生物物理学分析器を用いて前記サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータ又は生物物理学パラメータをプロファイリングするステップと、(c)前記プロファイルの結果をプロファイルデータベースに格納するステップと、(d)前記結果をデータベース内のプロファイルデータと比較することにより前記結果を処理し、それにより、腫瘍を診断するステップとからなる。

0025

好ましくは、前記サンプルは、腫瘍サンプル、生体組織、器官サンプル、血液、血清、血漿及び尿からなる群から選択される。

0026

好ましくは、前記処理ステップは、健康なヒトと腫瘍患者とのプロファイルされた生体分子値の差と、健康なヒトの健康な生体分子値との比率を算出することを含む。

0027

好ましくは、前記処理ステップは、前記サンプルの生化学プロファイルデータと、患者の健康な組織に対応するプロファイルデータとを比較することを含む。

0028

好ましくは、前記プロファイルは、化学受容性プロファイル、アミノ酸プロファイル、ゲノムプロファイル、欠乏状態(deprivation-state)プロファイル、遺伝子標識プロファイル、遺伝子発現プロファイル、トランスクリプトームプロファイル、プロテオミクスプロファイル、メタボロミクスプロファイル、薬理ゲノミクスプロファイル、薬理動態プロファイル、電磁気頻度プロファイル、電気化学プロファイル、脂肪酸プロファイル、炭水化物プロファイル、脂質プロファイル、オリゴ糖プロファイル、代謝物質プロファイル、化学プロファイル、有機イオンプロファイル又は無機イオンプロファイル、遊離基プロファイル、生体インピーダンスプロファイル、導電率プロファイル音声分析プロファイル、バイオマーカープロファイル、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。

0029

本発明によれば、腫瘍を有する患者用の規定食組成物が初めて提供される。本発明の規定食組成物は、アルギニン(Arg)、グルタミン(Gln)、メチオニン(Met)、アスパラギン(Asn)、フェニルアラニン(Phe)、ヒスチジン(His)、グリシン(Glt)、トリプトファン(Trp)、ロイシン(Leu)、スレオニン(Thr)、バリン(Val)、シスチン(Cys)、イソロイシン(Iso)、リジン(Lys)、アスパラギン酸(Asp)及びチロシン(Tyr)からなる群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する。

0030

好ましくは、腫瘍は乳癌に因むものであり、規定食組成物は、Arg、Gln、Met、Asn、Phe及びHisのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する。

0031

好ましくは、腫瘍は前立腺癌に因むものであり、規定食組成物は、Gln、Gly、Trp、Arg、Leu、His及びMetのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する。

0032

好ましくは、腫瘍は肺癌に因むものであり、規定食組成物は、His、Gln、Asn、Cys、Leu、Met及びTrpのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する。

0033

好ましくは、腫瘍は大腸癌に因むものであり、規定食組成物は、Thr、Gly、Met、Cys、Phe、Tyr、Trp、Asn及びValのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する。

0034

好ましくは、腫瘍は頭部癌又は頚部癌に因むものであり、規定食組成物は、Met、Cys、Tyr、Leu及びAspのうちの少なくとも一つを、通常の消費量から枯渇量まで少なくとも50%低下された激減又は低減アミノ酸濃度で含有する。

0035

好ましくは、少なくとも一つの分子は、少なくとも一つの形質の先駆体、少なくとも一つの形質のアンタゴニスト、少なくとも一つの形質の阻害剤、少なくとも一つの形質に因む生化学経路における関係物質、形質の余因子、代謝又は増殖に因む生化学経路における関係物質、及び腫瘍疾患のバイオマーカーからなる群から選択される。

0036

好ましくは、生化学経路は、変性遺伝子発現、遺伝子突然変異誘発、転移、アポトーシス、プログラムされた細胞死、自食血管形成、血管新生、成長因子規制、受容体規制、細胞情報伝達、細胞増殖、細胞移動、細胞接着、細胞膨張、細胞分化、細胞侵入、組織祖先規制、細胞死、老化過程、細胞老化、発癌現象、DNA修復、DNA損傷反応、腫瘍化、退形成、異常タンパク質合成及び発現、ゲノム不安定性、新形成、血栓症、肥厚、形成異常、染色体異数性、ゲノム拡大、核サイズ及び形状の変動、異常組織構成、増殖シグナル、不死、有糸分裂、細胞周期規制、ホメオスタシス、転写、ハプロ不全性、テロメラーゼ突然変異、酸化ストレス、低酸素状態、高プロラクチン血症性DNAメチル化、多形現象、異型性、壊死、髄膜炎、星状細胞腫、多形性膠芽腫、欠乏状態ターゲット(標的)、自食作用及びこれらの組合せからなる群から選択される。

0037

本発明によれば、腫瘍を有する患者用の規定食組成物が初めて提供される。本発明の規定食組成物は、生化学腫瘍プロファイルの少なくとも一つの生物学的に活性な分子形質に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含有する。前記少なくとも一つの形質は、腫瘍の代謝又は増殖に関連する少なくとも一つの生化学経路と相互関係を有する。

0038

好ましくは、少なくとも一つの形質は、対応する健康な組織の健康なプロファイルに関して、腫瘍のプロファイルが減少されている、欠損している又は過剰であるかの何れかである。

0039

好ましくは、少なくとも一つの分子の同一性又は用量は、少なくとも一つの形質と正相関又は逆相関若しくはこれらの定数により変性された相関の何れかである。

0040

好ましくは、少なくとも一つの分子は、少なくとも一つの形質の先駆体、少なくとも一つの形質のアンタゴニスト、少なくとも一つの形質の阻害剤、少なくとも一つの形質に因む生化学経路における関係物質、形質の余因子、代謝又は増殖に因む生化学経路における関係物質、及び腫瘍疾患のバイオマーカーからなる群から選択される。

0041

好ましくは、分子は腫瘍内の細胞を餓死させ、トリガーとされるべきシグナル又はプロセスを生成させることができ、前記シグナル又はプロセスはAKT、HSP、HSP70、自食作用及びアポトーシスを含む。

0042

好ましくは、生化学経路は、変性遺伝子発現、遺伝子突然変異誘発、転移、アポトーシス、プログラムされた細胞死、自食血管形成、血管新生、成長因子規制、受容体規制、細胞情報伝達、細胞増殖、細胞移動、細胞接着、細胞膨張、細胞分化、細胞侵入、組織祖先規制、細胞死、老化過程、細胞老化、発癌現象、DNA修復、DNA損傷反応、腫瘍化、退形成、異常タンパク質合成及び発現、ゲノム不安定性、新形成、血栓症、肥厚、形成異常、染色体異数性、ゲノム拡大、核サイズ及び形状の変動、異常組織構成、増殖シグナル、不死、有糸分裂、細胞周期規制、ホメオスタシス、転写、ハプロ不全性、テロメラーゼ突然変異、酸化ストレス、低酸素状態、高プロラクチン血症性DNAメチル化、多形現象、異型性、壊死、髄膜炎、星状細胞腫、多形性膠芽腫、欠乏状態ターゲット、自食作用及びこれらの組合せからなる群から選択される。

0043

最も好ましくは、変性遺伝子発現又は遺伝子突然変異誘発は、発癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、成長因子遺伝子、血管新生因子遺伝子、受容体遺伝子、及びこれら遺伝子の組合せなどのような遺伝子に関連する。

0044

好ましくは、少なくとも一つの分子は、アミノ酸、アミノ酸先駆体、抗酸化剤、脂肪酸、脂質、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤、アンタゴニスト、炭水化物、オリゴ糖、ビタミン、栄養素、イオン、ミネラル、微量元素、余因子、酵素酵素阻害剤及びこれらの混合物からなる群から選択される。

0045

好ましくは、本発明の組成物は、腫瘍のアミノ酸プロファイルに相関される所定量のアミノ酸を更に有する。

0046

最も好ましくは、本発明の組成物は、複合炭水化物、0%脂肪、0%グルコース、0%フルクトース及び0%炭水化物、アルクチゲニン、少なくとも一つの枯渇アミノ酸、少なくとも一つの枯渇アミノ酸先駆体、アミノ酸合成に関わる少なくとも一つの枯渇代謝物質からなる群から選択される少なくとも一つの組成物属性を更に含有する。

0047

好ましくは、本発明の組成物は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン及びバリンからなる群から選択される。少なくとも一つの枯渇必須アミノ酸、これらの先駆体、アミノ酸合成に関わる代謝物質及びアミノ酸を分解させることができる酵素を更に含有する。

0048

好ましくは、本発明の組成物は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイングルタミン酸、グリシン、プロリンセレノシステインセリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、オルニチン及びタウリンからなる群から選択される少なくとも一つの枯渇非必須アミノ酸、これらの先駆体、及びアミノ酸合成に関わる代謝物質を更に含有する。

0049

好ましくは、腫瘍プロファイルは肉腫癌腫リンパ腫骨髄腫白血病、及び中枢神経系(CNS)の癌からなる群から選択される腫瘍に関連する。

0050

好ましくは、患者に対して常用の抗腫瘍剤又は治療法と併用して投与された場合、本発明の組成物は腫瘍代謝又は増殖の阻止に関して相乗的治療効果を提供するのに適する。

0051

本発明によれば、腫瘍を有する患者用の規定食治療の最適化及び投与方法が初めて提供される。本発明の方法は、(a)患者に治療学的に有効な量の規定食組成物を投与するステップと、(b)生化学分析器を用いて患者の腫瘍のアミノ酸をプロファイリングするステップと、(c)バイオ分析ツールを用いて欠乏状態の徴候について腫瘍を監視するステップと、(d)腫瘍の欠乏状態を検出するステップと、(e)治療学的に有効な量の変性欠乏規定食を投与する第2ステージステップとからなり、変性欠乏規定食は規定食組成物、腫瘍の代謝又は増殖に関連する生化学経路における少なくとも一つの関係物質及び少なくとも一つの細胞毒性物質を含有する。

0052

本発明によれば、腫瘍関連プロファイルデータを処理するシステムが初めて提供される。本発明のシステムは、(a)演算操作を実行するためのCPUと、(b)データを格納するためのメモリモジュールと、(c)腫瘍サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータ又は少なくとも一つの生物物理学パラメータをプロファイリングするためのプロファイル分析モジュールと、(d)少なくとも一つの生化学パラメータ又は少なくとも一つの生物物理学パラメータのプロファイリング結果を処理するためのプロファイル処理モジュールと、(e)プロファイリング結果の処理に基づき規定食組成物についてプロトコルを生成するためのプロトコル生成モジュールとからなる。

0053

本発明によれば、固定コンピュータ可読媒体に取り込まれたコンピュータ可読コードを有する固定コンピュータ可読媒体が初めて提供される。前記コンピュータ可読コードは、(a)生化学分析器又は生物物理学分析器を用いて患者の腫瘍サンプルの少なくとも一つの生化学パラメータ又は少なくとも一つの生物物理学パラメータのプロファイルを受信するためのプログラムコードと、(b)プロファイル結果をプロファイルデータベースに格納するためのプログラムコードと、(c)結果をデータベース内のプロファイルデータと比較することにより結果を処理し、それによりサンプルを診断するためのプログラムコードとからなる。

図面の簡単な説明

0054

本発明の好ましい実施態様による、腫瘍疾患を有する患者用の規定食レジームを決定するための主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。
本発明の好ましい実施態様による、患者の腫瘍を診断するための主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。
本発明の好ましい実施態様による、プロファイル処理システムの一例の主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。
本発明の好ましい実施態様による、腫瘍サンプルのアミノ酸プロファイルの一例を示すグラフ図である。
本発明の好ましい実施態様による、図4Aのアミノ酸プロファイルに応じて処方された規定食組成物についてコンピューターにより生成されたプロファイルの一例のグラフ図である。
本発明の好ましい実施態様による、患者の癌タイプとプロファイルに応じた患者用の個人的組合せを作成するための処理ステップを示す、全体的個人プロファイリング食物システムの高レベルな模式的ブロック図である。
本発明の好ましい実施態様による、治療を最適化及び監視し、治療の進展に応じて処方を変更し、そして規定食を処方し投与するための主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。
本発明の好ましい実施態様による、最適な化学療法薬用栄養補助食品(drug supplement)、規定食プランなどを誘導するための、AA飢餓規定食及び薬用栄養補助食品を試験管内で使用する薬用栄養補助食品癌治療プラン用の主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。
頭部癌及び頸部癌を有する患者(第1群)、肺癌を有する患者(第2群)、健康なヒト(第3群)及び集団間比較におけるベースライン血清レベルを示す表2に関する図である。

0055

以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳述する。

0056

本発明は腫瘍疾患を有する患者を治療するための組成物及び方法に関する。

0057

本発明の好ましい実施態様は、特定の患者又は特定の腫瘍タイプに対して個別化された生物学的に活性な組成物又はプロトコルを包含する。このような患者特異性生物学的組成物及び療法は腫瘍の成長を阻止するために使用できる。このような生物学的組成物は常用の治療プロトコルと共に試験管内で使用して、癌を成功裏に相乗的に管理するための最適な組合せを提供することができる。

0058

本発明の好ましい実施態様は、特に腫瘍患者に対して患者毎に個別化された療法又は治療を提供する。これらは、様々な診断ツールにより得られた個人的生化学データと規定食処方に関連する個人専用内科的治療とをリンクさせるのに役立つ。

0059

本発明の或る実施態様では、患者からの個人的腫瘍サンプル又は任意の生体サンプルについて特別なプロファイルを作成する。これにより、腫瘍の“指紋プロファイル特性が提供される。腫瘍指紋プロファイルと患者個人のその他の健康な器官のプロファイル(又は健康なヒトの標準的プロファイル)との間の相違点を、処理及びモデル化のための入力データとして使用する。腫瘍成長を阻止するために、このようなプロファイルを使用し、個々の患者用の特別な規定食又は組成物を誂える。このような内科的治療は、その他の人口全般的な常用の癌治療法よりも、特定の患者における腫瘍成長を阻止するのに一層効能がある。

0060

本発明のその他の実施態様では、癌の危険性に関する個体群分子プロファイルに基づいて規定食溶液が提供される。遺伝的リスク(例えば、Brca2遺伝子)を有する個体群における癌を阻止するための高い必要性が存在する。このような個体群が癌を発症するリスクを低下させるために、特定的な代謝及び構造的身体特徴に基づく個人的な規定食処方が提案される。或る実施態様では、バイオインフォマテクス生物情報学)を用いて決定されるような個人の分子プロファイルに応じたアミノ酸(AA)及び代謝欠乏に基づく個別化規定食を画定するためのプロトコルが提供される。

0061

本発明のその他の実施態様は、血漿、血液、血清、尿、又は健康な個人に関連される平均的プロファイルと比較した特定の個人の腫瘍の組織プロファイルに応じて一般的な腫瘍タイプに関する個別的規定食処方を創成するための個別的患者データ使用方法を提供する。このような規定食処方は、腫瘍タイプの一般的なAAプロファイルからの偏差に応じて、及び特定的個人の仕様(例えば、血清特性、組織構造及び腫瘍の代謝特性)に応じて創成することもできる。

0062

本発明のその他の実施態様は、個人化された規定食薬剤を用いて腫瘍を餓死させ、そして、当業者に公知の生化学テストにより餓死状態を監視する方法を提供する。その他の実施態様では、餓死の状態を決定するため、又は餓死状態の典型的バイオマーカーを検出するために、テラヘルツ画像を使用する。

0063

餓死状態に達したら、治療は第2ステージに入り、細胞死を生じる周囲付近で腫瘍が食物を探すことを阻止するための欠乏状態阻害剤を供給する。このような阻害剤は例えば、アルクチゲニン(AKT1及びHSP70阻害剤)である。このような化合物はこの第2ステージにおける食物療法に包含される。

0064

本発明のその他の実施態様は、癌患者が受ける化学療法計画を最適化するための全体システムを提供する。このシステムでは、前記のように(文献データ、腫瘍タイプの病理学的データ、個人的AA構造、及び患者の生体サンプルからの代謝プロファイルデータなどを用いて)個人的な餓死規定食処方箋を作成し、(文献データ、腫瘍タイプの病理学的データ、及び増殖過程におけるCOX-2又はアロマターゼなどのような特定タンパク質関与を示す分子診断テストを用いて)個人的な薬用栄養補助食品処方を作成し、(当業者に公知の方法を用いて)試験管内化学療法感受性テストを実施し、規定食処方箋及び薬用栄養補助食品処方により腫瘍組織を予備テストし、特定の腫瘍に関する最適な感受性に到達するために薬剤プロトコル及び薬剤プロトコル組合せを用いて腫瘍組織を処置し、最適な薬用栄養補助食品及び最適な化学療法薬剤と共に最適な食物療法を含有する治療パッケージを投与するために、担当医に結果を提供する。

0065

更に、Warburg効果による癌細胞の代謝差は公知であり、細胞はグルコース、脂肪又はグルタミンのような幾つかの栄養成分を過剰に消費する。本発明の実施態様では、調製された機能性食品の組合せを用いて、全体的な栄養プランにおいて、正確な代謝タイプに応じて癌患者の規定食におけるこれら栄養成分を制限する。

0066

従って、機能性食品の食物療法における組合せは下記の要件に応じて処方される。(a)病理学からの癌のタイプ、(b)癌タイプに基づくAAプロファイル、(c)個人的AAプロファイルに基づく癌のステージ、(d)癌タイプ及び代謝テストに基づく腫瘍の代謝タイプ及び(e)餓死に対する腫瘍細胞耐性

0067

本発明の好ましい実施態様は、腫瘍を有する患者用の規定食組成物を提供する。このような規定食組成物は、患者の腫瘍の生化学プロファイルの生物学的に活性な分子形質(又は生物学的に活性な分子形質の先駆体、アンタゴニスト、阻害剤又は余因子)に対応する少なくとも一つの生物学的に活性な分子を含有する。生物学的に活性な分子形質は、腫瘍代謝又は増殖に関連する生化学経路と相互に関係する。生物学的に活性な分子形質は、対応する健康な標準的なヒトのプロファイルに比べて患者の腫瘍プロファイルにおいて減少、枯渇又は過剰の何れかである。

0068

本発明のその他の実施態様では、規定食組成物が腫瘍を有する患者に提供される。規定食組成物は、この腫瘍に対して特異的な代謝栄養消費を明らかにするために使用される一つ以上の診断テストから誘導され、かつ、このテストにリンクされる。

0069

本発明の好ましい実施態様では、生物学的に活性な分子は、アミノ酸、アミノ酸先駆体、脂肪酸、脂質、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤、アンタゴニスト、炭水化物、オリゴ糖、ビタミン、栄養素、イオン、ミネラル、微量元素、余因子又はその他の代謝産物、及びこれらの混合物などである。

0070

本発明の好ましい実施態様では、規定食組成物における生物学的に活性な分子の同一性及び量は、定数により変更された患者の腫瘍プロファイルの生物学的に活性な分子形質と直接的又は間接的に相互に関係される。幾つかの実施態様では、このような相関関係で使用される生化学プロファイルは、相関アルゴリズムにより処理され、患者に特異的な治療プロファイルを提供する。このような治療プロファイルは腫瘍患者に特異的な規定食組成物及びその食物療法を処方するために使用することができる。

0071

最近、アミノ酸を高い精度で分析する技術が開発された。AAプロファイルは任意の常用のAA分析器又は分離装置により実施することができる。このような分離装置は例えば、当業者に公知(Shimbo K., et al. (2009)Biomed Chromatogr. 24: 683-691参照)の、クロマトグラフカラムでAA分析物を分離し、そして質量分析器(MS又はLC-MS)で検出される移動相勾配を生成させることができる低速又は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)のような分析方法について設計された自動化クロマトグラフィー装置である。

0072

本発明の好ましい実施態様では、規定食組成物は、患者の腫瘍又は血漿濃度のAAプロファイルに相関された所定容量のAAを含有する。このような実施態様では、規定食組成物は少なくとも一つのアミノ酸、そのAA先駆体又はアミノ酸の合成に必要とされる代謝物質が枯渇されている。このような実施態様では、癌患者の治療において、アミノ酸(又はその他の生物学的分子)欠乏療法が使用される。

0073

このようなアミノ酸又は生物学的欠乏規定食は、腫瘍代謝及び生化学増殖プロセスを阻害することにより癌細胞の発生を減少させることに使用される。代謝物質及び炭水化物及び特定のアミノ酸などのようなその他の活性な生物学的分子の欠乏を含む前記のような生物学的アプローチは、DNA及びプロテイン合成、血管新生及び癌細胞の細胞膜上の有糸分裂信号形質導入レセプターを阻止することができる。後者のプロセスは多数の腫瘍成長因子に共通のレセプター領域に影響を及ぼし得る。

0074

従って、前記のような組成物及び規定食レジームは、常用の医薬品の効果を高め、一層毒性の低い療法を用いて癌患者を治療可能にするばかりでなく、化学療法の効果も高め、臨床検査テストに応じて選択することもできる。このような日常的規定食は、患者の腫瘍び生化学プロファイルに応じて処方された、特定量の代謝物質及びアミノ酸、炭水化物、脂肪酸、ビタミン、ミネラル及びこれらの組合せなどのような生物学的分子を含有することができる。このような組成物及び治療方法は、対応する健康な組織プロファイルに比べて患者の腫瘍組織プロファイル内に過剰に発見される生体内の生物学的に活性な分子レベルを激減又は低減する。

0075

アミノ酸が全てのタンパク質の基礎的要素であることは周知である。22個のアミノ酸は通常、生命に必須の成分として分類されている。これらのうち14個は生体内で合成可能であり、非必須アミノ酸として分類されるが、残りの8個は必須アミノ酸として分類され、日常的な食餌により供給されなければならない。

0076

本発明の別の実施態様では、規定食組成物は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリンなどの必須アミノ酸、その先駆体又はアミノ酸の合成に必要な代謝物質のレベルが激減されているか又は低減されていることを特徴とする。他の実施態様では、規定食組成物は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、プロリン、セレノシステイン、セリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、オルニチン、タウリンなどの非必須アミノ酸、その先駆体又はアミノ酸の合成に必要な代謝物質のレベルが激減されているか又は低減されていることを特徴とする。

0077

DNAの合成に必須の4種類のアミノ酸が存在する。これらは、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸及びセリンである。本発明の或る実施態様では、規定食組成物は生体内の特定のアミノ酸(例えば、DNA合成に必須のアミノ酸)のレベルを低下させることができ、それにより、癌細胞の成長及び増殖を抑制する。このような規定食組成物は、単独で投与されたとき又は癌細胞におけるDNA合成を抑制することが知られている常用の化学療法剤と相乗的に投与されたときに、(例えば、DNA合成を抑制することにより)腫瘍成長に影響を及ぼす。

0078

本発明の実施態様は、或る種のアミノ酸(特に、特定の腫瘍プロファイル中に高度に発現するアミノ酸)の先駆体プールを低減する方法を提供する。この方法により、癌細胞が自己複製用の十分な量のタンパク質を産生する能力が妨害される。

0079

本発明の実施態様は更に、特定の腫瘍タイプの特定の確立された所定のバイオマーカー及び腫瘍発生の特定のステージを識別し、プロファイルすることができる。バイオマーカーは、特定の療法用の予後徴候マーカー又は予測マーカーを含む。このような腫瘍バイオマーカーのプロファイルは特定の腫瘍患者のための特定の療法の選択を可能し、更に、特定の療法に対する腫瘍の応答予測可能にする。

0080

このようなバイオマーカープロファイル及び分析は、免疫組織化学(IHC)によるタンパク質発現ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるメッセンジャーRNA(mRNA)レベル、蛍光遺伝子プローブ法(FISH)による遺伝子コピー数又は比較ゲノムハイブリダイゼーション及びプロテオミクスプロファイルなどの異なるプラットフォームに基づく。本発明の実施態様は、標準的な方法では達成できないコンピュータ生成適合療法結論を生成するために、腫瘍サンプル又は生体サンプルのプロファイルする異なる量のプラットフォームを使用する。特に、これらは生化学及び生物物理学分析を包含する。

0081

正常な細胞に比較して、癌細胞はその成長及び複製のために、通常の細胞よりも遙かに血管新生に依存する。癌細胞がその成長に必須とするアミノ酸を激減させることにより新たな血管形成に不利な影響を与える。新たな血管形成に必須のこのようなタンパク質は例えば、エラスチンである。エラスチンはそのタンパク質配列中に5個のアミノ酸(グリシン、プロリン、ロイシン、イソロイシン及びバリン)を含有する。その他の実施態様では、これら5個のアミノ酸の欠失に対して著しく感受性が高い癌細胞を標的とする治療法及び規定食組成物が提供される。

0082

癌患者の規定食における炭水化物の役割について説明する。殆どの癌は、それらの主要な燃料源として、炭水化物又はグルコースに大きく依存している。最近発行された文献(Medical Hypotheses)によれば、癌細胞は正常な細胞が行うような、ミトコンドリア内で炭水化物又は脂肪を使用することができず、癌細胞の日常的なエネルギーとして、糖分解及びグルコース代謝に殆ど絶対的に依拠しなければならない、更にLee及びその他の研究者らの文献によれば、グルコースが欠乏されると、癌細胞はアポトーシスに入る。その他の代謝経路は例えば、β-酸化(癌細胞は脂肪を消費する)であり、グルタミン依存性が存在することが知られている。

0083

本発明の実施態様では、腫瘍サンプルの炭水化物プロファイルが評価され、個々の腫瘍増殖を妨げることができる規定食処方のための基礎として使用される。

0084

規定食組成物の生物学的に活性な分子を関連させることができる追加的な生化学経路又は標的は、多数の腫瘍成長因子に共通のレセプター(受容体)領域を含む。癌細胞はマイトジェンシグナルを細胞の核に伝達するために前記のレセプター領域を使用する。腫瘍成長因子は例えば、チロシンキナーゼ(TK)、ラスタンパク質(RP)、上皮成長因子(EGF)、肝細胞性成長因子、血管内皮成長因子及びインスリン様成長因子-1(IGF-1)などであるが、これらのみに限定されない。特定のアミノ酸が激減された規定食組成物を患者に毎日投与することにより腫瘍組織のAA含量に影響を及ぼすと、特定の腫瘍成長因子発現及び活性度が妨げられ、それにより腫瘍成長が阻害される。

0085

COX-2酵素は殆どの癌に過剰発現されることが認められる分裂促進因子の一例である。ターメリックのような天然のCOX-2阻害剤を本発明の規定食組成物に所望により配合させることもできる。

0086

殆ど全ての癌性腫瘍は成長及び転移のための腫瘍因子を必要とする。ステロイドホルモンを除いて、殆ど全ての腫瘍成長因子(例えば、EGF、肝細胞性成長因子、IGF-1、血管内皮成長因子及びラス遺伝子タンパク質成長因子など)はアミノ酸から構成されるタンパク質である。従って、特定の腫瘍組織のAAパターンをプロファイルすることにより、特定の腫瘍組織のAA含量に対応する規定食組成物の処方を作成することができる。このような組成物は腫瘍の代謝及び増殖を効果的かつ特異的に妨げる。

0087

本発明のその他の実施態様では、日々の規定食が腫瘍患者に提供される。このような規定食組成物は、生体サンプルについて実施された生化学テストに応じて、特定の活性生化学分子、代謝物質又は栄養素(例えば、特定のアミノ酸、炭水化物又は脂肪)を低減又は激減させることが好ましい。

0088

本発明の実施態様は更に、癌細胞内の特定の機能を妨げるための、特定の腫瘍又は患者に対して個別化された治療用生物学的プロトコルを提供する。これにより、癌の成長が抑制される。その他の実施態様では、ATPGTPUTP及びCTP(これらは全てヒトの生体の全ての細胞内で生起する全ての代謝反応の機能を制御する)の必須構成成分であるリンを細胞から欠乏させることにより、癌細胞の代謝を障害する。低リン規定食はATPの欠乏を引き起こす。その結果、例えば、糖分解が障害され、癌細胞の成長及び再生能力が障害される。

0089

餓死プロセスを生き残る能力の点で癌細胞は正常な細胞と相違する。正常な細胞は“休眠”モードに入り、そして後に生き返ることができるが、癌細胞は餓死するとアポトーシスを被る。従って、癌細胞は餓死を克服するメカニズムを有する。これらのメカニズムは、自食作用(細胞が細胞自体の消化を開始し、その食物を内部的に獲得する)、HSP(必要な栄養分を供給するために隣接環境にシグナルを送信するヒートショックタンパク質)、及びAKT(前記のシグナルを生成するキナーゼ)などである。癌細胞が餓死を感じ始めると、これら全てのプロセスが起動する。前記の因子の存在は検出することができる。

0090

前記のような飢餓状態では、癌細胞は自食作用を被るか、又は正常な細胞よりも一層遙かに攻撃的になる。このような飢餓細胞はHSP70及びAKT1を生成する。HSP70及びAKT1は異化作用により隣接する組織を分解する。このような状態において、投与用の次世代処方(下記の実施例9において添付図面の図6を参照しながら詳細に説明する)を提供するために、患者の腫瘍の欠乏“状態”を診断するテストを行うことができる。

0091

本発明の実施態様は、癌細胞を測定可能な飢餓状態に迅速に至らせることを目的にした規定食プロトコルを提供する。癌細胞の飢餓が開始されると、患者は欠乏規定食、アルクチゲニン又はプロセスに参加する酵素類のうちの何れかの酵素の任意のその他の阻害剤(例えば、自食作用阻害剤、HSP79、HSP90阻害剤、及びその他のAKT阻害剤など)を服用する。

0092

前記のような飢餓状態阻害剤(特に、アルクチゲニン)と組合された規定食レジームは最適な治療法として使用できる。更に、(モニターする必要無しに)初期段階で欠乏規定食内にアルクチゲニンを配合することもできる。このような規定食レジームは、癌細胞が自分自身を消費したり、隣接の細胞を消費したりすること無く、癌細胞を飢餓させることができる。最近の研究により、ロイシンを含有しない規定食は、阻害剤を全く添加しなくても、自食作用メカニズムを妨害することが示された。阻害剤の添加は多くの癌メカニズムを攻撃することができる。

0093

本発明の幾つかの実施態様では、プロトコルは患者の血液化学及びAAプロファイルを規則的(例えば、毎月毎)に監視することを含む。このような実施態様では、血液中の様々な生化学パラメータを測定することにより生化学プロファイルが得られる。

0094

本発明の規定食組成物は、食餌療法中に1週間の“休止”を入れながら3週間間隔で約6ヶ月から9ヶ月間にわたって摂取することもできる。休止している週(すなわち、1週間にわたる休止)の間、患者は適正な栄養補給剤を有する別な方法で処方された一層バランスのとれた規定食に戻る。

0095

本発明の幾つかの実施態様では、本発明の組成物及び方法は、遺伝子型分子マーカーDNA配列、SNPプロファイル、マイクロサテライト分析及びショートタンデムリピート分析などのような様々な生化学プロファイルに適用することができる。

0096

MS装置は主に次の3つのモジュールからなる。(1)気相サンプル分子をイオンに変換するためのイオン源(又は、エレクトロスプレイイオン化の場合には、溶液中に存在するイオンを気相に変換するためのイオン源)、(2)電磁界印可することによりイオンの質量に応じてイオンを分類する質量分析器、及び(3)質量/電荷比値の量を測定し、存在する各イオンの存在量を計算してデータを提供する検出器

0097

このようなMS技術は定量分析及び定性分析の両方の用途を有する。例えば、(a)未知の化合物を同定する、(b)分子内の電子同位体組成を決定する、(c)断片化を観察することにより化合物の構造を決定する、(d)サンプル内の化合物の量を定量する、(e)気相イオン化学(すなわち、真空中のイオン及び中性物質の化学)の原理を研究するなどである。また、MSは現在、様々な化合物の物理的、化学的又は生物学的特性を研究する分析実験室において極めて普遍的に使用されている。

0098

MALDI-TOFについて説明する。MALDI-TOFはマトリックス支援レーザ脱離イオン化源と粒子の飛行時間とを組み合わせた質量分析器である。このような組合せの一般的な事例はガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)である。この技術では、ガスクロマトグラフィーは異なる化合物を分離するために使用される。また、MSは様々なタイプのデータを生成する。最も一般的なデータ表示質量スペクトルである。特定のタイプのMSデータマスクロマトグラムとして最適に表示される。このタイプのクロマトグラムは、選択されたイオンのモニタリング(SIM)、全イオン電流(TIC)及び選択された反応のモニタリング(SRM)を含む。

0099

本発明の好ましい実施態様では、本発明の組成物及び規定食レジームは、肉腫、癌腫、リンパ腫、骨髄腫、白血病などの腫瘍及び中枢神経系(CNS)の癌並びに肺癌、前立腺癌及び胃癌などのような様々なタイプの癌を非限定的な方法で治療するために使用される。

0100

本発明の別の実施態様では、規定食組成物は、患者の腫瘍の生化学プロファイルの入力データに応じた生物学的に活性な分子の同一性又は投与量を決定するために設計された加工システム又はアルゴリズムを用いて処方される。

0101

本明細書における「データベース」は、少なくとも次ぎのタイプ、(1)腫瘍タイプの異なる分類に関するデータ、(2)正常な腫瘍に関するデータ、(3)個人に関するデータ及び(4)個体群に関するデータの生化学及び生物物理学データを包含する。

0102

図1を参照する。図1は、本発明の好ましい実施態様による、腫瘍疾患を有する患者用の規定食レジームを決定するための主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。本発明の方法は、患者の腫瘍サンプルを準備するステップ2から始まる。次に、ステップ4において、生化学分析器を用いて腫瘍サンプルの一つ以上の生化学パラメータをプロファイルする。次に、ステップ6において、生化学プロファイルの生物学的に活性な分子の形質を同定し、ステップ8において、腫瘍の代謝又は増殖に関連される生化学経路と相関させる。次いで、ステップ10において、腫瘍患者に対して特異的な規定食レジームを決定する。規定食レジームは、生化学プロファイルの生物学的に活性な分子形質に対応する生物学的に活性な分子の投与を含む。次いで、ステップ12において、治療学的に有効な投与量の規定食レジームが患者に投与される。

0103

図2は、本発明の好ましい実施態様による、患者の腫瘍を診断するための主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。本発明の方法は、患者の腫瘍サンプルを準備するステップ20から始まる。次に、ステップ22において、生化学分析器又は生物物理学分析を用いて腫瘍サンプルの一つ以上の生化学パラメータ又は生物物理学パラメータをプロファイルする。ステップ24において、プロファイルの結果をデータベースに格納し、ステップ26において、処理する。次いで、ステップ28において、プロファイル結果をデータベース内のデータと比較し、それにより、ステップ30において、患者の腫瘍を診断する。

0104

図3は、本発明の好ましい実施態様による、プロファイル処理システムの一例の主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。図示されたプロファイル処理システム40は、腫瘍サンプルの生化学パラメータ又は生物物理学パラメータをプロファイルするためのプロファイル分析モジュール42と、プロファイル結果を処理するためのプロファイル処理モジュール44と、プロファイル結果に基づいて規定食組成物用のプロトコルを生成するためのプロトコル生成モジュール46を含む。

0105

患者のAAプロファイルに応じて処方された規定食組成物について説明する。図4Aは、本発明の好ましい実施態様による、腫瘍サンプルのアミノ酸プロファイルの一例を示すグラフ図である。肺腫瘍疾患を有する患者に関するAAプロファイルの一例が図示されている。26個のアミノ酸のプロファイルが図示されている。測定されたAA値は、健康な対照群の対応するAA値に対応して正規化されている。従って、図示されたプロファイルは、健康な患者を超える腫瘍患者のAA値比の差を示す。本発明の特定の実施態様によれば、このようなプロファイルは個々の腫瘍タイプのAA特異性を提供する。

0106

図4Bは、本発明の好ましい実施態様による、図4Aのアミノ酸プロファイルに応じて処方された規定食組成物についてコンピューターにより生成されたプロファイルの一例のグラフ図である。このプロファイルは腫瘍タイプに対して特異的な規定食組成物を処方するために使用される。

0107

治療プロファイルは特定の腫瘍のAAプロファイル又はパターンと逆相関の関係又は定数により変更される直接相関の関係にある。例えば、図4Aに示されるように、アミノ酸の3−メチルヒスチジンは健康群(“正常”)のAAレベルに比べて最も高い正差を示す。図4Bに示された治療プロファイルでは、3−メチルヒスチジンは最低である。他方、アミノ酸のプロリンは正常(図4A参照)から最も高い負差を示す。従って、治療プロファイル(図4B参照)におけるそのレベルは最も顕著に増大されている。

0108

本発明の実施態様によれば、アミノ酸又はその他のプロファイルされた生物学的分子の治療単位はアルゴリズム又は処理システムにより決定される。このようなアルゴリズム又は処理システムは、健康なヒト(個人)と腫瘍患者の測定されたAA値(又はその他のプロファイルされた生物学的分子値)の差と、健康なヒト(個人)の測定されたAA値(又はその他のプロファイルされた生物学的分子値)との間の比率を計算することにより治療単位を決定する。

0109

本発明の別の実施態様によれば、個人の腫瘍の治療プロファイルは、同じ個人の健康な組織の対応するプロファイルデータと比較して、腫瘍組織の生化学プロファイルデータを処理することにより決定される。

0110

異なる器官の腫瘍は、その増殖及び転移に関する能力ばかりでなく、その代謝状態でも異なるので、結果的に、その生化学プロファイル(例えば、そのAAプロファイル)でも異なる。図4A及び4Bに示されるように、特定の腫瘍の生化学プロファイルは、特定の腫瘍の成長を遅らせるために特異的な規定食組成物及び治療法を患者個人に合わせて誂えることができる。

0111

本発明の好ましい実施態様では、乳癌、前立腺癌、肺癌及び結腸癌のためのAA処方が癌タイプに基づいて提供される。精密な処方が患者に対して個別化されたテストに応じて提供される。

0112

乳癌:次のアミノ酸、アルギニン(Arg)、グルタミン(GLN)及びメチオニン(Met)(ステージIの場合)及びMet、アスパラギン(Asp)、フェニルアラニン(Phe)及びヒスチジン(His)(ステージIIIの場合)のうちの一つ以上のアミノ酸の正常な消費量から枯渇量(下記の表1参照)まで少なくとも50%低減された激減又は低減AA濃度。グルコースは食物から完全に取り除かなければならない(図5参照)。また、脂肪消費はオメガ−3オイル及びココナッツオイル(25%)に制限しなければならない。

0113

前立腺癌:次のアミノ酸、GLN、グリシン(GLY)、トリプトファン(TRP)、Arg(グリソンレベル6−7の場合)及びLeu、His、Trp及びArg(グリソンレベル8−10の場合)のうちの一つ以上のアミノ酸の正常な消費量から枯渇量(下記の表1参照)まで少なくとも50%低減された激減又は低減AA濃度。グルコースは制限されなければならない(図5参照)。また、脂肪消費はオメガ−3オイル及びココナッツオイル(25%)に制限しなければならない。

0114

肺癌(小細胞性又は非小細胞性):次のアミノ酸、His、GLN、Asn、His及びCys(ステージIの場合)及びLeu、Met、Cys、Gln、Asn、His及びTrp(ステージIVの場合)のうちの一つ以上のアミノ酸の正常な消費量から枯渇量(下記の表1参照)まで少なくとも50%低減された激減又は低減AA濃度。グルコース及び炭水化物は空にされていなければならない。

0115

大腸癌:次のアミノ酸、スレオニン(Thr)、Gly、Met、Cys、Phe、Tyr、及びTrp(ステージIの場合)及びTrp、Asn、Val及びMet(ステージIVの場合)のうちの一つ以上のアミノ酸の正常な消費量から枯渇量(下記の表1参照)まで少なくとも50%低減された激減又は低減AA濃度。脂肪及び炭水化物は個人毎の代謝テスト結果に基づいて処方されなければならない。グルタミンは過剰に添加できる。

0116

基本的処方
基本的処方は他の処方が展開される基礎的プラットフォームである。基本的処方は基礎的なミネラル、栄養成分、及び癌患者にとって有効な薬用栄養補助食品として知られている機能性食品を包含する。例えば、下記の成分を含有する(値は特にことわらない限りmg単位である):liloneic酸3500、リポ酸600、1−カルニチン900、ビタミンD32000、ビタミンK21000、カルシウム500、ビタミンA400、チアミン1900、ビタミンB2900、
ビタミンB6750、ビタミンB1220mcg、ナイアシン10000mcg、葉酸230、パントテン酸6900、ビオチン65、コリン80、マグネシウム50、鉄9、亜鉛10、セレン20、マンガン500mcg、銅100mcg、沃素65、オメガ3(“mila hispanica L”として)10g、緑茶抽出物500、ターメリック1000、モリブデン12、ナトリウム190、カリウム300、塩化物323、リン400及びイノシトール40。これらのみに限定されない。所望により、アルクチゲニン及びリサーバトロール(reservatrol)を処方中に添加することもできる。

0117

様々な配合量のアミノ酸を有する基本的処方に対して3種類のバリエーションが存在する。
1.脂肪富化脂肪含量が21−50グラムでなければならない。また、ヒマワリ油ココナッツ油及び亜麻仁油(酸化されていないもの)を含有する。
2.グルコース富化:グルコースに富む果実からのグルコース源(グルタミン非含有)及び、
3.グルタミン富化

0118

基本的なAA構造は下記の表1に示される1985年からのWHO規則に従って或いは米国特許第5,242,697号明細書に記載された処方に従って提供される。

0119

表1:1日当たり食物消費量における必須アミノ酸の標準的濃度

必須アミノ酸 1985FAO/WHO必要量
イソロイシン10(0.12)
ロイシン14(0.17)
リジン12(0.14)
メチオニン及びシスチン13(0.16)
フェニルアラニン及びチロシン14(0.17)
スレオニン7(0.08)
トリプトファン3.5(0.04)
バリン10(0.12)
総 計 83.5(1.00)
(注)成人のAA必要量(単位:mg/kg/日)(表中の括弧内の数字はアミノ酸の総量に対する相対的割合を示す。)

0120

頭部癌及び頸部癌患者のためのAA欠乏処方プロファイル
M.Cobo et al., Oncologia, 2006, 29(7)283-290には、健康な対照群に比べて肺癌、頭部癌及び頸部癌患者のAAプロファイルに顕著な変性が存在することが記載されている。代謝性変化又はその他の付随的障害を有さず、及び頭部/頸部の癌を有する51人の患者について27個のアミノ酸の基本的血清レベルを分析し、そして、対照群の結果と比較した。対照群と比較した結果、頭部癌を有する患者は、システイン、アスパラギン酸、3−メチルヒスチジン、アラニン、グリシン、リジン、メチオニン、プロリン、セリン、タウリン、チロシン及びスレオニンに顕著な相違が認められたが、肺癌を有する患者は、システイン、アスパラギン酸、3−メチルヒスチジン、ヒスチジン、シトルリン、オルニチン、アラニン、グリシン、リジン、メチオニン、プロリン、セリン、タウリン、チロシン及びスレオニンに顕著な相違が認められた。正確な値を表2に示す。

0121

AA組成物に加えて実施例5に記載されるような基本的栄養成分、ビタミン及びミネラルを含有する頭部及び頸部癌患者用の、表2(図8参照)に示されたデータに基づく基本的規定食処方は次の通りである。WHO(1985年規則)に従う標準的な量の全ての必須L−アミノ酸及び非必須アミノ酸。但し、下記の変更濃度を有する一つ以上のアミノ酸を除く:(1)患者の個人的プロファイルに応じて完全に枯渇するまで約50%以下まで低下されたシステイン及びメチオニン、(2)患者の個人的プロファイルに応じて完全に枯渇するまで約50%以下まで低下されたL−ロイシン、(3)患者の個人的プロファイルに応じて完全に枯渇するまで約50%以下まで低下されたアスパラギン酸、及び(4)患者の個人的プロファイルに応じて完全に枯渇するまで約50%以下まで低下されたチロシン。所望により、アルクチゲニンを処方に添加することもできる。

0122

Maeda et al.,BMCCancer, 2010; 10:690には、対照群に対する非小細胞性癌腫患者の血漿不含有AA濃度に関する研究が報告されている。癌患者におけるAA平衡は、代謝変化のために、健康な個人におけるAA平衡と屡々異なることが認められた。前記研究は、非小細胞性肺癌(NSCLC)患者をスクリーニングするための新規なマーカー(標識)として血漿AAプロファイルを使用することを調査した。本実施例では、AA血漿濃度と相関する患者用のAA欠乏スキーム構築するために、前記スクリーニング研究の結果を使用した。

0123

研究結果は、Hisレベルは対照群よりも著しく低く、また、セリン、グリシン、アラニン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、フェニルアラニン、オルニチン、及びリジンのレベルが対照群よりも著しく高いことを示した。研究結果は更に、濃度が変化するアミノ酸はストレスに対して感受性が高く、ヒートショックタンパク質を放出するか又は腫瘍が必要とする高い量のアミノ酸を維持するために自食作用を被ることも示した。従って、自食作用を妨げるために、激減AA処方は基本的に減少量(50%以下)のヒスチジン、又は激減量のロイシン不含有及びメチオニン不含有組合せを含有し、また、所望により、細胞の周囲から食物を得る飢餓細胞と相関するアルクチゲニンも含有する。

0124

全体的個人プロファイリング食物システム
図5は、本発明の好ましい実施態様による、患者の癌タイプとプロファイルに応じた患者用の個人的組合せを作成するための、処理ステップを示す、全体的個人プロファイリング食物システムの高レベルな模式的ブロック図である。実施例5に記載されるような処方である基本的癌処方50(BCF)は、一定であり、スープスープミックス粉末又は液体として提供することができる。基本的癌処方50は、AAプロファイル(処理ステップA)に基づく癌処方52(CF1-3)に関して増大される。

0125

癌処方52は、メチオニン、ロイシン、アルギニン、システイン、アスパラギン、ヒスチジン及びグルタミンのようなアミノ酸の個人毎に個別化された低減又は激減組合せを含有する。激減されたアミノ酸(Leu、Met及びこれらの組合せ)のような癌処方の具体例が図5に示されている。

0126

代謝テスト(処理ステップB)に基づき、癌タイプに特異的な処方を次のようにして決定できる。(1)グルタミンを含有せずグルコース及び脂肪を有する膵臓処方54、(2)グルコースを含有せず脂肪とグルタミンを有する肺処方56及び(3)グルタミンと、低減されたグルコース及び低減された脂肪を有する前立腺処方58。代謝テスト及び腫瘍タイプは、腫瘍がどのようにしてそのエネルギーを産生するのか示す徴候を提供する。エネルギー産生方法は、(1)好気性解糖による方法、(2)ベータ酸化による方法、(3)グルタミンによる方法及び(4)前記(1)と(2)の組合せによる方法が有る。方法(1)の場合、グルコースは欠乏されていなければならない。方法(2)の場合、脂肪は消費されてはならない。方法(3)の場合、グルタミンは消費されてはならない。方法(4)の場合、グルタミンはエネルギー源として使用してはならない。全ての事例において、癌細胞の飢餓に対する耐性を低下させ、細胞死を起こさせるために治療処方にアルクチゲニンを添加することもできる。

0127

図6は、本発明の好ましい実施態様による、治療を最適化及び監視し、治療の進展に応じて処方を変更し、そして規定食を処方し投与するための主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。このプロセスは、ステップ60において、治療学的に有効量の規定食レジーム又は組成物を患者に投与する。ステップ62において、癌性細胞のアミノ酸をMS又はAA分析器を用いてプロファイルする。その後、ステップ64において、生化学分析用ツール(例えば、MRIによる血液及び血漿サンプル)を用いて腫瘍の欠乏状態の徴候を監視する。

0128

ステップ66において、欠乏状態は自食作用のATG4開始剤、HSP70又はAKT1の存在に応じて検出される(例えば、飢餓/自食作用検出を監視するための遊離窒素テストにより検出される)。その後、ステップ68において、欠乏処方、アルクチゲニン又はその他のAKT1阻害剤などのような植物由来薬品及びPES(2−フェニルエチネスルフォンアミド)のような細胞毒性物質を含有する第2ステージの食物レジームが提供される。次いで、ステップ70において、規定食に対して食餌代替物又は栄養補助食品として治療学的に有効な量の規定食レジーム又は組成物を患者に投与し、そして、長期間の投与を続ける。

0129

診断テスト
腫瘍のサイズを減少させるため、癌患者用の組合せ、AA欠乏及び代謝欠乏の個別化処方を決定するプロセスの一部として診断を行った。実施された異なる診断テストを列挙すると次のものが挙げられる:(1)腫瘍組織のAA組成、(2)血漿のAA組成、(3)メタボローム解析及び代謝物質を用いた代謝経路、(4)飢餓、HSP、AKT1又は自食作用若しくは血液中の消費を監視するための特定のマーカー、(5)尿窒素、(6)飢餓及び細胞死を追跡するための異なるマーカー(例えば、ビオチン、トレハロースエルゴティニン、S-アデノシルメチオニン、CDPコリン、クレアチニン、グルタミン、亜セレン酸ナトリウム、銀水、TorB、BRCA1及びPSAなど)の監視。

0130

図7は、本発明の好ましい実施態様による、最適な化学療法、薬用栄養補助食品、規定食プランなどを誘導するための、AA飢餓規定食及び薬用栄養補助食品を試験管内で使用する薬用栄養補助食品癌治療プラン用の主要な操作ステップの簡略化された流れ図である。まず、プロセスステップCにおいて腫瘍代謝テストを行い、プロセスステップDにおいてAA含量診断を行い、個人的なタンパク質欠乏処方80を規定する。続いて、プロセスステップEにおいて、欠乏腫瘍細胞を監視するために生検による化学感受性テストを行った。

0131

このプロトコルに関連して、個人的な薬用栄養補助食品処方82を癌患者に提供する。プロセスステップFにおいて、薬用栄養補助食品の存在により化学感受性テストは影響を受ける。このような全身的アプローチから、最適な化学療法、薬用栄養補助食品及び栄養成分を有する患者治療法84が得られる。

実施例

0132

以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
図面の訳文
図1
2:患者の腫瘍サンプルを準備する
4:生化学分析器を用いて腫瘍サンプルの一つ以上の生化学パラメータをプロファイルする
6:生化学プロファイルの生物学的に活性な分子の形質を同定する
8:腫瘍の代謝又は増殖に関連される生化学経路と相関させる
10:腫瘍患者に対して特異的な規定食レジームを決定する
12:治療学的に有効な投与量の規定食レジームが患者に投与される

図2
20:患者の腫瘍サンプルを準備する
22:生化学分析器又は生物物理学分析を用いて腫瘍サンプルの一つ以上の生化学パラメータ又は生物物理学パラメータをプロファイルする
24:プロファイルの結果をデータベースに格納する
26:プロファイルの結果をデータベースを処理する
28:プロファイル結果をデータベース内のデータと比較する
30:患者の腫瘍を診断する

図3
*プロファイル処理システム40
*腫瘍サンプルの生化学パラメータ又は生物物理学パラメータをプロファイルするためのプロファイル分析モジュール42
*プロファイル結果を処理するためのプロファイル処理モジュール44
*プロファイル結果に基づいて規定食組成物用のプロトコルを生成するためのプロトコル生成モジュール46

図4A
縦軸左:健康群からの正差
縦軸右上から順に、
3−メチルヒスチジン
アミノ酪酸
アスパラギン酸
ヒドロキシプロリン
システイン
アラニン
アルギニン
アスパラギン
シトルリン
フェニルアラニン
グリシン
グルタミン
ヒスチジン
イソロイシン
ロイシン
リジン
メチオニン
グルタミン酸
オルニチン
プロリン
セリン
タウリン
チロシン
スレオニン
トリプトファン
バリン

図4B
縦軸左:治療ユニット
アミノ酸名は図4Aと同じ

図5
全体的個人プロファイリング食物システム
基本的癌処方50(実験例5)
A アミノ酸プロファイリング
例示的癌処方52
B 代謝テスト
グルタミンを含有せずグルコース及び脂肪を有する膵臓処方54
グルコースを含有せず脂肪とグルタミンを有する肺処方56
グルタミンと、低減されたグルコース及び低減された脂肪を有する前立腺処方58

図6
60:治療学的に有効量の規定食レジーム又は組成物を患者に投与する
62:癌性細胞のアミノ酸をMS又はAA分析器を用いてプロファイルする
64:生化学分析用ツールを用いて腫瘍の欠乏状態の徴候を監視する
66:欠乏状態は自食作用のATG4開始剤、HSP70又はAKT1の存在に応じて検出される
68:欠乏処方、アルクチゲニン又はその他のAKT1阻害剤などのような植物由来薬品及びPES(2−フェニルエチネスルフォンアミド)のような細胞毒性物質を含有する第2ステージの食物レジームが提供される
70:規定食に対して食餌代替物又は栄養補助食品として治療学的に有効な量の規定食レジーム又は組成物を患者に投与する


図7
薬剤補助によるがん治療計画
C:腫瘍代謝テストを行う
D:AA含量診断を行う
個人的なタンパク質欠乏処方80を規定する
E:欠乏腫瘍細胞を監視するために生検による化学感受性テストを行う
患者に選択的に化学療法を行う、薬剤補助、栄養剤で治療する
F薬剤補助の下で化学感受性を試験する
個人的な医薬投与処方82を規定する

図8
表の上段:右から
アミノ酸 頭部がんと頸椎がん肺がん健康人グル−プ1対3グループ2対3
グループ1 グループ2 グループ3
表の下段
標準±標準偏差但し標準分布ではない最初の6個は除く
中央値と25−75パーセントタイル(Cobo らからの引用

縦軸:アミノ酸名は図4Aと同じ

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