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技術 神経疾患の治療及び記憶力減退改善用生薬組成物

出願人 バイロメッドカンパニーリミテッド
発明者 リ・ドゥスクキム・ドンシクキム・ソンヒ
出願日 2012年3月29日 (9年1ヶ月経過) 出願番号 2014-502473
公開日 2014年5月1日 (7年0ヶ月経過) 公開番号 2014-510752
状態 特許登録済
技術分野 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 食品の着色及び栄養改善
主要キーワード 円形水槽 元気回復 ビョウ 損傷程度 特定要素 ベンゾ酸 有意度 順応度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月1日)のものです。
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図面 (7)

課題・解決手段

本発明は、有効成分として竜眼肉丹参、及び天抽出物を含む神経疾患の予防または治療用組成物に関する。本発明の組成物は、認知機能障害に直接的に関与する神経伝達物質であるアセチルコリンを減少させるアセチルコリン分解酵素(acetylcholine esterase, AChE)の活性を抑制することにおいて優れた効果を有する。また、本発明の組成物は、既に生体安全性が立証された竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を有効成分として利用するため、人体に非常に安全である。

概要

背景

痴呆(Dementia)は、意識の障害無しに認知機能多発性障害を特徴とする症候群であって、人間の精神(知的)能力社会的動能力の消失を意味する。即ち、痴呆は、1つの疾病ではなく、多様な原因により起こる症候群であって、記憶障害言語障害時空間認知能力障害、失行症失認症計算能力の低下、前頭葉執行機能低下などの症状を伴う。

痴呆は、その発生頻度によってアルツハイマー型痴呆(Alzheimer’s dementia)、血管性痴呆及びその他の痴呆などに分けられるが、そのうち、約50〜60%は、アルツハイマー型痴呆が占めている。このような痴呆患者の認知機能の減少及び神経細胞の損傷が誘発される過程において、神経伝達物質の伝達及び生成、分泌、除去過程の異常が重要な役割をすることが知られている。代表的な神経伝達物質であるアセチルコリングルタメートがその例であるが、痴呆患者の脳組織において、学習と記憶に重要な神経伝達物質であるアセチルコリンの機能低下及び減少が報告されている。また、グルタメートは、中枢神経系に作用する重要な興奮性神経伝達物質であって、学習と記憶に重要な役割をするが、過量が神経細胞周囲に存在する場合、神経細胞で代表的な抗酸化酵素であるグルタチオン(glutathione)合成を阻害して、酸化的ストレスを誘発するか、NMDA受容体(N−methyl−D−aspartate receptor)を介しての細胞カルシウムイオンの流入を発生させ、神経細胞の死滅誘導すると知られている。痴呆は、多様な原因ほどその治療剤も多様な経路を標的としているが、代表的なものとして、認知機能障害に直接的に関与する神経伝達物質であるアセチルコリンの減少を抑制するためのアセチルコリン分解酵素(acetylcholine esterase, AChE)の抑制剤がある。このような種類としては、tarcrine(製品名:Cognex(登録商標))、donepezil(製品名:Aricept(登録商標))、rivastigmine(製品名:Exelon(登録商標))、galantamine(製品名:Reminyl(登録商標))などが存在する。しかし、tacrineの場合、肝毒性副作用発見されて(非特許文献1参照)、donepezilの場合、ムカつき、嘔吐下痢などの副作用が発見されて(非特許文献2参照)、rivastigmineの場合、高濃度中枢及び末梢コリン性副作用があらわれて(非特許文献1参照)、galantamineの場合、胃腸管に副作用があらわれると知られている(非特許文献3参照)。その他、グルタメートの受容体に作用するmemantine(製品名:Ebixa(登録商標))(非特許文献4参照)及び抗炎症抗酸化剤などが存在するが、痴呆の発生原因が完全に究明されず、多様なほど、特定要素を標的とする薬物の痴呆治療は、一時的あるいは限定的であるしかない。また、現在まで国内には、記憶力を向上させる効能を有する組成物関連特許が公開、登録されているが、まだ確実な効能の優れた製剤は開発されていない実情である。したがって、副作用が少ないながら、認知能力低下を予防、治療できる優れた効果を有する痴呆治療剤の開発が切実である。

本明細書全体にかけて多数の論文及び特許文献が参照され、その引用が表示されている。引用された論文及び特許文献の開示内容は、その全体が本明細書に参照として取り込まれ、本発明の属する技術分野の水準及び本発明の内容がより明確に説明される。

概要

本発明は、有効成分として竜眼肉丹参、及び天抽出物を含む神経疾患の予防または治療用組成物に関する。本発明の組成物は、認知機能障害に直接的に関与する神経伝達物質であるアセチルコリンを減少させるアセチルコリン分解酵素(acetylcholine esterase, AChE)の活性を抑制することにおいて優れた効果を有する。また、本発明の組成物は、既に生体安全性が立証された竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を有効成分として利用するため、人体に非常に安全である。

目的

本発明の目的は、神経疾患(neurological disease)の予防または治療用薬剤学的組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)有効成分として竜眼肉丹参、及び天の混合物抽出物と、(b)薬剤学的許容される担体とを含む神経疾患(neurologicaldisease)の予防または治療用薬剤学的組成物

請求項2

竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物を有効成分として含む神経疾患(neurologicaldisease)の改善用食品組成物

請求項3

前記神経疾患は、退行性神経疾患または精神疾患から構成された群から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

前記退行性神経疾患は、痴呆(dementia)、アルツハイマー病ハンチントン病パーキンソン病、及び筋萎縮性側索硬化症から構成された群から選択される神経性疾患であることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。

請求項5

前記精神疾患は、うつ病精神分裂病、及び心的外傷後ストレス障害から構成された群から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。

請求項6

竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物を有効成分として含む、頭脳または認知機能増進のための食品組成物

請求項7

前記頭脳または認知機能は、学習能力記憶能力、または集中力であることを特徴とする、請求項6に記載の組成物。

請求項8

前記組成物は、記憶力減退改善用であることを特徴とする、請求項7に記載の組成物。

請求項9

前記混合物は、血行改善用植物として、麥門鬱金センキュウ当帰桃仁紅花牛膝蘇木乳香、益母草、姜黄、三ソウカクシ、及び沒薬から構成された群から選択される植物を追加的に含むことを特徴とする、請求項1、2または6のいずれかに記載の組成物。

請求項10

前記血行改善用植物は、麥門冬または鬱金であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。

請求項11

前記麥門冬は、小葉麥門冬であることを特徴とする、請求項10に記載の組成物。

請求項12

前記血行改善用植物は、体内投与時、解毒作用をすることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。

請求項13

竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物を有効成分として含む組成物を対象(subject)に投与する段階を含む、神経疾患(neurologicaldisease)の予防または治療方法

請求項14

前記組成物は、薬剤学的組成物または食品組成物であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。

請求項15

竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物を有効成分として含む組成物を対象(subject)に投与する段階を含む、頭脳または認知機能の増進のための方法。

技術分野

0001

本発明は、神経疾患の予防または治療、または頭脳または認知機能の改善のための生薬組成物に関し、より詳細には、神経細胞を保護して、記憶力を改善させるための、竜眼肉丹参、及び天抽出物を含む生薬組成物に関する。

背景技術

0002

痴呆(Dementia)は、意識の障害無しに認知機能の多発性障害を特徴とする症候群であって、人間の精神(知的)能力社会的動能力の消失を意味する。即ち、痴呆は、1つの疾病ではなく、多様な原因により起こる症候群であって、記憶障害言語障害時空間認知能力障害、失行症失認症計算能力の低下、前頭葉執行機能低下などの症状を伴う。

0003

痴呆は、その発生頻度によってアルツハイマー型痴呆(Alzheimer’s dementia)、血管性痴呆及びその他の痴呆などに分けられるが、そのうち、約50〜60%は、アルツハイマー型痴呆が占めている。このような痴呆患者の認知機能の減少及び神経細胞の損傷が誘発される過程において、神経伝達物質の伝達及び生成、分泌、除去過程の異常が重要な役割をすることが知られている。代表的な神経伝達物質であるアセチルコリングルタメートがその例であるが、痴呆患者の脳組織において、学習と記憶に重要な神経伝達物質であるアセチルコリンの機能低下及び減少が報告されている。また、グルタメートは、中枢神経系に作用する重要な興奮性神経伝達物質であって、学習と記憶に重要な役割をするが、過量が神経細胞周囲に存在する場合、神経細胞で代表的な抗酸化酵素であるグルタチオン(glutathione)合成を阻害して、酸化的ストレスを誘発するか、NMDA受容体(N−methyl−D−aspartate receptor)を介しての細胞カルシウムイオンの流入を発生させ、神経細胞の死滅誘導すると知られている。痴呆は、多様な原因ほどその治療剤も多様な経路を標的としているが、代表的なものとして、認知機能障害に直接的に関与する神経伝達物質であるアセチルコリンの減少を抑制するためのアセチルコリン分解酵素(acetylcholine esterase, AChE)の抑制剤がある。このような種類としては、tarcrine(製品名:Cognex(登録商標))、donepezil(製品名:Aricept(登録商標))、rivastigmine(製品名:Exelon(登録商標))、galantamine(製品名:Reminyl(登録商標))などが存在する。しかし、tacrineの場合、肝毒性副作用発見されて(非特許文献1参照)、donepezilの場合、ムカつき、嘔吐下痢などの副作用が発見されて(非特許文献2参照)、rivastigmineの場合、高濃度中枢及び末梢コリン性副作用があらわれて(非特許文献1参照)、galantamineの場合、胃腸管に副作用があらわれると知られている(非特許文献3参照)。その他、グルタメートの受容体に作用するmemantine(製品名:Ebixa(登録商標))(非特許文献4参照)及び抗炎症抗酸化剤などが存在するが、痴呆の発生原因が完全に究明されず、多様なほど、特定要素を標的とする薬物の痴呆治療は、一時的あるいは限定的であるしかない。また、現在まで国内には、記憶力を向上させる効能を有する組成物関連特許が公開、登録されているが、まだ確実な効能の優れた製剤は開発されていない実情である。したがって、副作用が少ないながら、認知能力低下を予防、治療できる優れた効果を有する痴呆治療剤の開発が切実である。

0004

本明細書全体にかけて多数の論文及び特許文献が参照され、その引用が表示されている。引用された論文及び特許文献の開示内容は、その全体が本明細書に参照として取り込まれ、本発明の属する技術分野の水準及び本発明の内容がより明確に説明される。

先行技術

0005

Leonard, World Psychiatry 3:84−88(2004)
Burns et al., Dement Geriatr Cogn Disord 10:237−244(1999)
Tariot et al., Nuerology 54: 2269−2276(2000)
Reisberg et al., Am J Geriatr Psychiatry 10:1−122(2002)

発明が解決しようとする課題

0006

本発明者らは、副作用なしに、人体内への速い吸収または効果的な伝達が可能な組成物として、神経疾患、特に痴呆または記憶障害を予防または治療できる物質を開発するために鋭意研究し、このような物質を、可能な限り天然物から得ようとした。その結果、本発明者らは、竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を含む組成物が、記憶力減退の改善だけではなく、神経疾患、特に痴呆を誘発する原因物質から神経細胞を効果的に保護することを見出し、本発明を完成した。

0007

したがって、本発明の目的は、神経疾患(neurological disease)の予防または治療用薬剤学的組成物を提供することにある。

0008

本発明の他の目的は、神経疾患(neurological disease)の改善用食品組成物を提供することにある。

0009

本発明のまた他の目的は、神経疾患(neurological disease)の予防または治療方法を提供することにある。

0010

本発明のまた他の目的は、頭脳または認知機能の増進のための食品組成物を提供することにある。

0011

本発明のまた他の目的は、頭脳または認知機能の増進のための方法を提供することにある。

0012

本発明の他の目的及び利点は、発明の詳細な説明、請求の範囲及び図面により、さらに明確にされる。

課題を解決するための手段

0013

本発明の一態様によると、本発明は、(a)有効成分として竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物と、(b)薬剤学的許容される担体を含む神経疾患(neurological disease)の予防または治療用薬剤学的組成物を提供する。

0014

本発明の他の態様によると、本発明は、竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物を有効成分として含む神経疾患(neurological disease)の改善用食品組成物を提供する。

0015

本発明のまた他の態様によると、本発明は、神経疾患(neurological disease)の予防または治療方法を提供する。

0016

本発明者らは、副作用なしに、人体内への速い吸収または効果的な伝達が可能な組成物として、神経疾患、特に痴呆または記憶障害を予防または治療できる物質を開発するために鋭意研究し、このような物質を、可能な限り天然物から得ようとした。その結果、本発明者らは、竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を含む組成物が、記憶力減退の改善だけではなく、神経疾患、特に痴呆を誘発する原因物質から神経細胞を効果的に保護することを見出し、本発明を完成した。

発明の効果

0017

本発明の特徴及び利点を要約すると下記のとおりである:
(a)本発明は、竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を含む神経疾患の予防または治療用組成物を提供する。神経インサルト、例えば、アミロイドベータによる神経インサルトから神経細胞を保護することにより、神経疾患、特に痴呆の予防または治療に非常に有効である。
(b)本発明の組成物は、記憶力を向上させる効能に非常に優れている。
(c)本発明の組成物は、人体内速い吸収または効果的な伝達が可能であり、人体に副作用がほとんどない。

図面の簡単な説明

0018

図1は、Donepezil薬物、天麻抽出物またはHX107Mを、摘出した雄性マウスの脳に処理時、AChEの活性抑制効果を示すグラフである。
図2は、Donepezil薬物、HX107Mまたは麥門を追加したHX107Nを、摘出した雄性マウスの脳に処理時、AChEの活性抑制効果を示すグラフである。
図3は、Donepezil薬物、HX107Mまたは丹参抽出物を経口投与した場合、雄性マウスの脳においてAChEの活性抑制効果を示すグラフである。
図4は、探針試験において、HX107Nのアミロイドベータタンパク質脳室内投与による、学習及び記憶力の損傷を改善させる効果を示すグラフである。記号#及び##は、それぞれ有意度p<0.05及びp<0.01水準で測定したもので、記号*は、有意度p<0.05と非処理(non−treated group)群とを比較した数値である。
図5は、受動回避試験において、HX107Nのアミロイドベータタンパク質の脳室内投与による、記憶力減退を改善させる効果を示すグラフである。記号#及び##は、それぞれ有意度p<0.05及びp<0.01水準で測定したもので、記号*は、有意度p<0.05と非処理(non−treated group)群とを比較した数値である。
図6は、組織学的検査において、HX107Nのアミロイドベータタンパク質の脳室内投与による、脳損傷を抑制させる効果を示す図である。

0019

本発明の組成物は、竜眼肉(Euphoria longan fruit)、丹参(red sage)、及び天麻(Gastrodia elata)の混合物の抽出物を有効成分として含む。本明細書で使用される表現‘竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物’には、竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物から得た抽出物だけではなく、竜眼肉、丹参、及び天麻のそれぞれから抽出した抽出物の混合物も含む。好ましくは、表現‘竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物の抽出物’は、竜眼肉、丹参、及び天麻の混合物から得た抽出物を意味する。

0020

本発明で提示する有効成分である竜眼肉、丹参、及び天麻は、それぞれ以下のような特性と具体的な作用を有している:

0021

竜眼肉(Euphoria longan fruit)は、ムクロジ科(Sapindaceae)に属する常緑喬木の竜眼(Euphoria longan (Lour.) STEUD.)の仮種皮を乾燥したもので、昔から心を補益して気血を補養し、精神を安定させる効能があると知られている。代表的な本草書籍である‘神農本草経’に竜眼肉は、五臓邪気を抜き、心を安定させて食欲消化を促進すると記載されている(キムチャンミンら、中薬大辞典、3194−3196, 2004)。

0022

丹参(red sage)は、シソ科(Labiatae)に属する多年生本草であって、好ましくは、丹参(Salvia miltiorrhiza BGE.)の根と根茎を乾燥したもので、活血きょお作用で疼痛、風湿痺痛、瘡瘍腫痛、月経痛などの各種痛み疾患と腫れ物を治療すると知られている(キムホチョル、漢薬薬理学、332−333, 2004)。

0023

天麻(Gastrodia elata)は、ラン科(Orchidaceae)に属する多年生寄生本草であって、好ましくは、天麻(GastrodiaelataBL.)の塊茎を乾燥したもので、平肝息風作用により多様な痙攣性疾患を治療し、各種頭痛めまい及び手足麻痺などの神経系疾患によく使用されてきた(キムチャンミンら、中薬大辞典、4105−4110, 2004;カンビョウンスら、本草学、504−505, 2000)。

0024

本明細書において、用語‘竜眼肉抽出物’は、竜眼(Euphoria longan (Lour.) STEUD.)の仮種皮を利用して得た抽出物を意味する。用語‘丹参抽出物’は、丹参の多様な器官(例えば、根、根茎、実、、葉及び花)を利用して得た抽出物を意味する。好ましくは、丹参抽出物は、丹参の根または根茎を利用して得た抽出物を意味する。用語‘天麻抽出物’は、天麻の多様な器官(例えば、根、塊茎、実、茎、葉及び花)を利用して得た抽出物を意味する。好ましくは、天麻抽出物は、塊茎を利用して得た抽出物を意味する。

0025

本発明で利用される抽出物は、当業界に公知の通常的な抽出溶媒、好ましくは、(a)水、(b)炭素数1〜4の無水または含水低級アルコールメタノールエタノールプロパノールブタノールノルマル−プロパノール、イソ−プロパノール及びノルマル−ブタノールなど)、(c)前記低級アルコールと水との混合溶媒、(d)アセトン、(e)エチルアセテート、(f)クロロホルム、(g)1,3−ブチレングリコール、(h)ヘキサン、(i)ジエチルエーテル、または(j)ブチルアセテートを利用して得られる。

0026

本発明の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物は、上述の溶媒を利用して得たものだけではなく、これに精製過程を追加的に適用して得たものも含む。例えば、前記抽出物を一定な分子量カットオフ値を有する限外ろ過膜を通過させて得た抽出、多様なクロマトグラフィー(大きさ、電荷疎水性または親和性による分離のために作製されたもの)による分離など、追加的に施された様々な精製方法を通じて得られた抽出物も本発明の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物に含まれる。

0027

本発明の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物は、減圧蒸留及び凍結乾燥または噴霧乾燥などのような追加的な過程により粉末状態に製造できる。

0028

本発明の好ましい具現例によると、本発明の組成物に用いられる混合物は、血行改善用植物を追加的に含む。前記追加的に含まれる血行改善用植物は、本発明の組成物が人体内でより速い吸収または効果的な伝達を可能にするための用途で、元気回復または血行改善の効果があると知られたあらゆる植物を含む。

0029

より好ましくは、本発明の組成物に用いられる混合物は、血行改善用植物として麥門冬(ophiopogon)、鬱金(turmeric)、センキュウ(Cnidium officinale)、当帰(Angelica gigas)、桃仁(peach kernel)、紅花(safflower)、牛膝(Achyranthes japonica)、蘇木(Caesalpinia sappan)、乳香(frankincense)、益母草(motherwort)、姜黄(Curcuma longa)、三(bur−reed rhizome)、ソウカクシ(honey locust thorn)及び沒薬(myrrh)から構成された群から選択される植物の抽出物を追加的に含む(カンビョンスら、本草学、408−441(2000))。さらに好ましくは、本発明で利用される血行改善用植物は、麥門冬または鬱金である。

0030

前記血行改善用植物のうち、麥門冬と鬱金について詳細に説明すると以下のとおりである:

0031

麥門冬は、ユリ科(Liliaceae)に属する多年生本草である麥門冬(LiriopeplatyphyllaWANG et TANG)または小葉麥門冬(OphiopogonjaponicasKER−GAWL.)の塊根を乾燥したものである。麥門冬は、潤沢な性質に作用し、生津潤燥、清心除煩することにより、乾いた吐血、心煩口渇などを治療すると知られている(キムチャンミンら、中薬大辞典、1262−1269, 2004;カンビョンスら、本草学、588−589, 2000)。また、肺が乾燥して生じる乾いた咳、吐血、咯血、虚勞による煩熱、消熱病による咽乾口燥、便秘を治療すると知られている(キムチャンミンら、中薬大辞典、1264, 2004)。また、麥門冬は、その薬理作用により抗酸化作用冠状動脈血流量促進、心臓筋肉の収縮力改善、免疫増強などが知られており(大韓民国特許第0894415号)、熱毒により目が黄色くなって体が黒くなることを防ぐなど、毒を抜く機能があると知られている(大韓民国公開特許第2004−15828号)。

0032

より好ましくは、本発明の組成物に追加的に含まれる麥門冬は、小葉麥門冬である。

0033

鬱金は、生姜科の姜黄(Curcuma longa Linne)、鬱金(Curcuma aromatica Salisbury)、ガジュツ(Curcuma zedoaria (Berg.) Rosc.)の塊根であって、その成分としては、curcumin, turmerone, zingibereneなどがある。伝統的に鬱金は、胃液分泌促進、利尿作用解毒作用肝細胞再生促進作用、抗炎症及び抗酸化作用をすると知られている(キムチャンミンら、中薬大辞典、3282−3286, 1997)。また鬱金は、血行を助けて、うっ血を除去する機能があると知られている(カンビョンスら、本草学、408−441, 2000)。

0034

本発明の好ましい具現例によると、前記血行改善用植物は、体内投与時、血行を助ける機能と共に、追加的に解毒作用がある。

0035

本発明で利用される血行改善用植物は、血流量を促進または心臓筋肉の収縮力を改善するか、うっ血を除去して血行を助けて、追加的に体内吸収または蓄積された毒を抜くか、これを解毒して排出する機能を有する。

0036

本発明の組成物に追加される麥門冬または鬱金抽出物の含量は、前記血行改善または解毒機能を示す限り制限されず、当業者は、本発明の目的に適するように、前記追加的な抽出物の含量を調節して本発明に利用することができる。

0037

好ましくは、本発明の組成物に追加される麥門冬または鬱金抽出物の含量は、混合物全体重量に対して1〜99重量%、より好ましくは、10〜80重量%、最も好ましくは、30〜70重量%を含むが、これに制限されるものではない。

0038

本発明の薬剤学的組成物は、薬剤学的有効量の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を含む。本明細書で用語‘薬剤学的有効量’は、上述の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物の効能または活性を達成するに十分な量を意味して、本発明の目的を達成する限り特に制限されない。

0039

好ましくは、本発明の組成物に含まれる竜眼肉の含量は、混合物全体重量に対して1〜99重量%、より好ましくは、10〜80重量%、最も好ましくは、20〜60重量%を含み、天麻の含量は、混合物全体重量に対して0.1〜99重量%、より好ましくは、1〜80重量%、最も好ましくは、20〜60重量%を含み、丹参の含量は、混合物全体重量に対して0.1〜99重量%、より好ましくは、1〜80重量%、最も好ましくは、3〜50重量%を含むが、これに制限されるものではない。

0040

本発明の組成物が薬剤学的組成物に製造される場合は、本発明の薬剤学的組成物は、薬剤学的に許容される担体を含む。本発明の薬剤学的組成物に含まれる薬剤学的に許容される担体は、製剤時に通常的に利用されるもので、例えば、ラクトースデキストローススクロースソルビトールマンニトールデンプンアカシアゴムリン酸カルシウムアルギネートゼラチンケイ酸カルシウム微細結晶セルロースポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップメチルセルロースメチルヒドロキシベンゾエートプロピルヒドロキシベンゾエート滑石ステアリン酸マグネシウム、及びミネラルオイルなどを含むが、これに限定されるものではない。本発明の薬剤学的組成物は、前記成分の他に、潤滑剤、湿潤剤甘味剤香味剤乳化剤懸濁剤保存剤などをさらに含むことができる。適した薬剤学的に許容される担体及び製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(19th ed., 1995)に詳細に記載されている。

0041

本発明の薬剤学的組成物は、経口または非経口投与することができ、好ましくは、経口投与方式で適用される。

0042

本発明の薬剤学的組成物の適した投与量は、製剤化方法投与方式患者年齢、体重、性、病的状態飲食、投与時間、投与経路排泄速度、及び反応感応性のような要因によって多様に処方できる。本発明の薬剤学的組成物の一般的な投与量は、成人基準0.001〜1000mg/kg範囲内である。

0043

本発明の薬剤学的組成物は、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できる方法により、薬剤学的に許容される担体及び/または賦形剤を利用して製剤化することにより、単位容量形態に製造するか、または多用量容器内に入れて製造できる。ここで剤形は、オイルまたは水性媒質中溶液、懸濁液、シロップ剤または乳化液の形態であるか、エキス剤散剤粉末剤顆粒剤錠剤またはカプセル剤の形態であってもよく、分散剤または安定化剤をさらに含むことができる。

0044

本発明の組成物は、食品組成物としても提供できる。

0045

本発明の組成物が食品組成物として製造される場合、有効成分としての竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物だけではなく、食品製造時に通常的に添加される成分を含むが、例えば、タンパク質炭水化物脂肪栄養素調味剤及び香味剤を含む。上述の炭水化物の例は、単糖類(例えば、ブドウ糖果糖など)、二糖類マルトース、スクロース、オリゴ糖など)、及び多糖類(例えば、デキストリンシクロデキストリンなど)のような通常的な糖、及びキシリトール、ソルビトール、エリスリトールなどの糖アルコールである。香味剤として、天然香味剤[ソーマチンステビア抽出物(例えば、レバウディオサイドA、グリチルリチンなど)]及び合成香味剤(サッカリンアスパルテームなど)を使用することができる。

0046

例えば、本発明の食品組成物がドリンク剤に製造される場合は、本発明の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物の他に、クエン酸、液状果糖、砂糖、ブドウ糖、酢酸りんご酸、果汁トチュウ抽出液、棗抽出液、甘草抽出液などをさらに含むことができる。

0047

本発明の組成物は、多様な神経疾患の予防または治療に利用できる。好ましくは、本発明の組成物は、退行性神経疾患または精神疾患の予防または治療に利用できる。

0048

より好ましくは、前記退行性神経疾患は、痴呆(dementia)、アルツハイマー病ハンチントン病パーキンソン病または筋萎縮性側索硬化症である。

0049

本明細書において、用語‘痴呆’は、認知能力の深刻な損傷を示す疾病、疾患または状態を意味する。痴呆は、アルツハイマー型痴呆、血管性痴呆及びその他の痴呆などに分けられる。

0050

本発明の組成物は、アルツハイマー病の治療に有効である。アルツハイマー病と関連し、アミロイドベータペプチドが蓄積される程度が多いとアルツハイマー病が深刻になるが、神経炎空間(neuritic space)にアミロイドベータの蓄積を下げてやるとアルツハイマー病の進行が遅れるようになる。アミロイドベータタンパク質の形成過程が実際科学的に完全に究明されなかったため、正確なメカニズムで説明することは難しいが、下記の実施例で立証されたように、本発明の組成物は、アミロイドベータタンパク質による有害な効果(insult)を抑制して、アルツハイマー病を予防または治療することができる。

0051

痴呆の原因のうち、2番目に多い疾病の1つが血管性痴呆であり、この疾患は、脳に血液を供給する脳血管詰まるか細くなることが原因となってあらわれるか、反復される脳卒中(中風または風)によってもあらわれるが、これは、脳中に流れる血液の量が減ってあるいは詰まって発生することが特徴である。本発明は、このような血管性痴呆の治療にも有効に利用できる。

0052

より好ましくは、前記精神疾患は、うつ病精神分裂病または心的外傷後ストレス障害である。うつ病は、ストレスによっても発病される精神疾患であって、自殺のような極端的な結果を示したりもして、高い再発率と共に速い患者発生率により非常に重要な疾患と認識されている。うつ病の原因は、アドレナリンドーパミンまたはセロトニンなどのような脳神経伝達物質の障害と明かされており、海馬部位の萎縮及び成人神経生成の抑制などの脳損傷も伴う。現在知られた代表的なうつ病治療剤としては、三環系抗うつ剤(tricyclic antidepressant: TCA)があるが、副作用が大きいという短所を有している。特に、アミトリプチリンなどは、国内外広範囲に処方されているが、多様な副作用など、多い問題点を有している。80年代米国で選択的セロトニン遮断剤(selective serotonin re−uptake inhibitor:SSRI)であるフルオキセチン(fluoxetine)が開発されて、TCAの副作用を克服して薬物順応度を大いに高めて、治療失敗率を下げることができ、1996年における世界で最も売れた20の医薬品のうち、7位に位置する程度であった。しかし、SSRIは、効果側面でTCAと比較しあまり差がなく、また薬物相干渉が深刻であるという問題点がある。本発明の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物は、下記の実施例で立証されたように、神経性インサルト(nervous insult)、例えば、アミロイドベータによる神経性インサルトから脳の海馬の歯状核ピラミッド細胞退化を防止する。このような効果は、本発明の組成物のうつ病治療剤としての可能性を提示する。

0053

本発明の他の態様によると、本発明は、竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を有効成分として含む、頭脳または認知機能の増進のための食品組成物を提供する。

0054

本発明のまた他の態様によると、本発明は、竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を有効成分として含む組成物を対象(subject)に投与する段階を含む、頭脳または認知機能の増進のための方法を提供する。

0055

本発明の好ましい具現例によると、本発明の組成物に用いられる混合物は、学習能力記憶能力及び集中力改善から選択される脳または認知機能の増進のための植物を追加的に含む。より好ましくは、本発明の組成物に用いられる混合物は、記憶力減退改善のための植物を追加的に含む。

0056

記憶力減退は、アルツハイマー病の前段階であって、コリン性神経細胞退化によるアセチルコリンの不足が重要な原因の1つであり、アセチルコリンの分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼ(Acetylcholinesterase, AChE)の活性増加によりさらに深化される。前記医薬品(tacrine, donepezil, rivastigmine及びgalantamine)などのAChE抑制剤がアルツハイマー治療剤として開発されてきたが、直接的に脳細胞を再生させるか脳細胞損傷を抑制することは難しい。本発明の竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物を有効成分として含む組成物は、AChEの活性を減少させて、神経性インサルトによる神経損傷を抑制する活性を示し、天然物であって人体に副作用がほとんどないため、記憶力減退改善に非常に効果的に利用できる。

0057

以下、実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例は、本発明をより具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲がこれら実施例に限定されないことは、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者にとっては自明なことであろう。

0058

実験デザイン
痴呆の治療のため、及び記憶力減退の改善のための、竜眼肉、丹参、及び天麻の抽出物の効能を把握するために、多様な実験を実施した。痴呆患者にみられる記憶力減退に係わるコリン性神経伝達過程に対するHX107M(参照:実験例1)の効果を測定するために、アセチルコリン分解酵素(AChE)の抑制に対する効果をAChE活性測定方法により確認した。そして、痴呆誘発タンパク質として知られたアミロイドベータタンパク質を脳室内注入して神経細胞損傷を誘導したラットモデルにおいて、水中迷路検査(water maze test)及び受動回避検査などの行動学的検査を通じて、HX107Nの学習及び記憶能力を測定し、組織学的検査を通じて神経細胞損傷程度を確認した。

0059

製造例1:竜眼肉、丹参、及び天麻の混合抽出物の製造
すべてのハーブは、ハーブ専門マーケット購入した(HUMANHERB、韓国)。竜眼肉、丹参、及び天麻の乾燥生薬を表1の重量比率で混ぜて、総重量の10倍量の水を加えて、約90〜100℃で3時間還流抽出する。抽出液をろ過して60℃で濃縮し、凍結乾燥して粉状の抽出物を得た。

0060

表1は、3種の生薬の重量比率を示している。

0061

製造例2:単一抽出物の製造
竜眼肉、丹参、及び天麻のそれぞれの乾燥生薬10gに10倍量の水を加えて、約90〜100℃で3時間還流抽出する。抽出液をろ過して60℃で濃縮し、凍結乾燥して、3種の生薬のそれぞれの粉状の抽出物を得た。

0062

製造例3:血行改善用生薬を追加的に含む混合抽出物の製造
竜眼肉、丹参、及び天麻に、小葉麥門冬または鬱金の乾燥生薬を3:3:1:5の重量比率で混ぜて、総重量の10倍量の水を加えて、約90〜100℃で3時間還流抽出する。抽出液をろ過して60℃で濃縮し、凍結乾燥して粉状の抽出物を得た。

0063

表2は、4種の生薬の重量比率を示している。

0064

実験例1:抽出物の混合比率によるAChE活性抑制効果
製造例1で用意した抽出物を利用してAChE活性に対する実験をEllman’s Method(Ellman et al., Biochem Pharmacol 7:88−95(1961))に基づいて行った。実験に使用するAChEを得るために、5週齢雄性ICRマウスを購入(Orient Bio,大韓民国)して、一週間の適応期間を維持した後、マウスの脳を摘出した。摘出した脳は、脳重量の10倍容量の12.5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.0)で均質化し、均質液を得た。この均質液を、遠心分離機を利用して4℃で3000rpmで10分間遠心分離後上澄み液を得た。試験管内AChE活性を測定するために、96−ウェルマイクロプレート緩衝液、75mMアセチルコリンヨウ化物、10mM 5,5’−ジチオビス(2−ニトベンゾ酸DNTB)を入れて、このプレート各抽出物をそれぞれ5mg/mLと10mg/mL加え処理した後、このプレートにマウスから得た上澄み液を添加した後、室温で遮光状態を維持しながら10分間反応した。反応の終わったマイクロプレートは、405nmにおける吸光度を2分間隔で40分間測定した。その結果、No.1の抽出物が最も効能に優れていることが確認されて、以後、No.1の抽出物をHX107Mと命名した。

0065

表3は、混合比率別の抽出物のAChE活性抑制効果(%)を示している。

0066

実験例2:AChE活性抑制に対するHX107Mと天麻抽出物の効能比較
HX107Mと天麻抽出物を利用してAChE活性抑制に対する実験をEllman’s Method(Ellman et al., Biochem Pharmacol 7:88−95(1961))に基づいて行った。実験に使用するAChEを得るために、5週齢の雄性ICRマウスを購入(Orient Bio,大韓民国)して、一週間の適応期間を維持した後、マウスの脳を摘出した。摘出した脳は、脳重量の10倍容量の12.5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.0)で均質化し、均質液を得た。この均質液を、遠心分離機を利用して4℃で3000rpmで10分間遠心分離後、上澄み液を得た。試験管内AChE活性を測定するために、96−ウェルマイクロプレートに緩衝液、75mMアセチルコリンヨウ化物、10mM 5,5’−ジチオビス(2−ニトロベンゾ酸,DNTB)を入れて、このプレートにHX107Mと天麻抽出物をそれぞれ5.83mg/mLと0.83mg/mL加え処理した後、このプレートにマウスから得た上澄み液を添加した後、室温で遮光状態を維持しながら10分間反応した。反応の終わったマイクロプレートは、405nmにおける吸光度を2分間隔で40分間測定した。その結果、天麻抽出物はAChE活性抑制効果があらわれなかったが、HX107Mの場合、40.35%のAChE活性抑制効果を示した(図1)。

0067

実験例3:HX107MとHX107NのAChE抑制活性比較
血行改善の用途としてよく知られた生薬のうち小葉麥門冬または鬱金を、HX107Mに追加的に混合して、HX107MのAChE抑制活性に影響を及ぼすかどうか測定した。最終的に、前記候補群のうち、本発明の組成物の安全性に寄与でき、毒性緩和機能を追加的に保有する小葉麥門冬を選定して、製造例3で調製した混合抽出物No.5をHX107Nと命名した。

0068

実験方法は、実験例2と同一であり、HX107MとHX107Nをそれぞれ2.92mg/mL、 5mg/mL加え、処理した。その結果、HX107MとHX107Nは、AChEの活性に対してそれぞれ29.02%、29.83%の抑制活性を示し、ほぼ等しい効能を示すことが確認された(図2)。これは、麥門冬の追加がHX107NのAChE抑制活性に別に影響を及ぼさないことを意味する。

0069

副作用などを考慮した人体適用可能性を高めるために、以後の動物モデルを利用した実験は、血行改善及び解毒作用のある小葉麥門冬を含むHX107Nを利用して行った。

0070

実験例4:AChE活性に対するHX107Nと丹参抽出物の効能比較
HX107Nと丹参抽出を利用してAChE活性に対する比較実験を以下のように行った。実験動物として5週齢の雄性ICRマウス(Orient Bio, 大韓民国)を購入して、一週間の適応期間を維持した。生体内AChE活性抑制効果を比較するために、対照群(Donepezil 1mg/kg)、HX107N(200mg/kg)、または丹参抽出物(50mg/kg)をそれぞれのマウス(各群当り3匹)に1回経口投与した。それぞれの物質を投与した後、6時間目に海馬を分離した後、1Mリン酸緩衝液(PH8.0)を利用して均質化し、均質液を得た。得られた均質液の生体内AChE活性は、Amplex red assay kit(Molecular probe, USA)を利用して測定した。その結果、丹参抽出物の場合、AChE活性抑制効果が観察されなかった反面、HX107Nの場合、約64.4%のAChE活性抑制効果が観察された(図3)。

0071

実験例5:アミロイドベータタンパク質−誘導痴呆ラットモデルにおいて、水中迷路試験(water maze test)を通じてのHX107Nの空間記憶(spatial memory)改善効果
実験動物として雄性スプラーグドーリー(Sprague−Dawley)ラット60匹(Samtako Bio Korea, 大韓民国)を購入して、7日間順化させた。全ての実験動物は、恒温恒湿が可能なケージで12時間採光、12時間遮光の条件で水と飼料を自由に摂取するようにした。60匹を1群10匹ずつの6群に分け、4週間、HX107N(10、100、及び200mg/kg)、対照群として紅参(150mg/kg)(韓国人参公社、 大韓民国)、または食塩水(Saline)を各経口投与した。以後、アミロイドベータタンパク質(amyloid−β1−42 peptide)(Sigma, USA)をラットの脳室内に2.2nM濃度定位装置を利用して注入することにより、痴呆を誘導した。一週間後、空間記憶及び学習能力を評価するために、水中迷路試験を行った。まず、円形水槽仮想の四分面を作って、1つの四分面の中央に逃避台(platform)を置いて、不透明な液体を満たして見えないようにした。5日間、1日2回ずつ出発点を異にして、逃避台まで到達する時間(escape latency)を測定して、記憶程度を評価した。最大制限時間は90秒にして、その時間まで逃避台を探せなかった動物は、逃避台上に15秒間維持させて位置を認識できるようにした。最後の試験が終わった後、逃避台を除去して、動物を水槽に入れて30秒間逃避台のあった四分面にとどまる時間を測定する探針試験(probe test)を行った。その結果、アミロイドベータタンパク質の脳室内投与により、各動物が空間に対する学習及び記憶力に損傷を受けたことが確認された。しかし、HX107Nを200mg/kgの濃度で4週間投与した群では、このような学習及び記憶力損傷を有意に低減させることが確認された。

0072

表4は、水中迷路実験を通じてのHX107Nの空間記憶改善効果を示しており、下記の記号は、有意度水準を示している。
#: p<0.05、 ##:p<0.01
*: p<0.05 vs non−treated group

0073

逃避台を除去した後行う探針試験でも、アミロイドベータタンパク質の脳室内投与により、空間に対する学習及び記憶力に有意な損傷を受けたことが確認されて、HX107Nを100及び200mg/kgを4週間投与した群では、有意な改善効果を示した(図4)。

0074

実験例6:アミロイドベータタンパク質−誘導痴呆ラットモデルにおいて、受動回避試験を通じてのHX107Nの記憶力改善効果
実験動物として雄性スプラーグドーリー(Sprague−Dawley)ラット60匹(Samtako Bio Korea, 大韓民国)を購入して、7日間順化させた。全ての実験動物は、恒温、恒湿が可能なケージで12時間採光、12時間遮光の条件で水と飼料を自由に摂取するようにした。60匹を1群10匹ずつの6群に分けて4週間HX107N(10、100、及び200mg/kg)、対照群として紅参(150mg/kg)(韓国人参公社, 大韓民国)、または食塩水(Saline)を各経口投与した。以後、アミロイドベータタンパク質(amyloid−β1−42 peptide)をラットの脳室内に2.2nM濃度で定位装置を利用して注入することにより、痴呆を誘導した。一週間後、記憶能力を評価するために、受動回避試験を行った。その結果、最大300秒の制限時間内で、何も処理しなかった群は、205.12±34.69秒、アミロイドベータタンパク質を脳室内に注入した群は、93.48±32.82秒を示し、アミロイドベータタンパク質により記憶能力の減退を起こしたことが確認された。これに比べ、HX107Nの100mg/kg濃度処理群は、190.90±30.26秒、200mg/kg処理群は、201.05±25.84秒であって、有意な記憶力改善効果を示した(図5)。

0075

実験例7:アミロイドベータタンパク質−誘導痴呆ラットモデルにおいて、海馬部位の組織学的検査
行動学的検査の終わったラットは、ジエチルエステル麻酔した後、腹腔を開けて心臓を通じて塩水で灌流した。以後、脳を摘出して、10%中性緩衝用ホルマリンに固定させた後、ヘマトキシリンエオシン染色を通じて海馬部位の神経細胞の退化程度を観察した。その結果、アミロイドベータタンパク質で脳室内処理した群では、何も処理しなかった群に比べ、海馬の歯状核部位の記憶に係わるピラミッド細胞(pyramidal cell)の退化が観察された。HX107Nを200mg/kg濃度で4週間投与した群では、その損傷程度が軽かった(図6)。

実施例

0076

以上、本発明の望ましい具現例を詳細に記述したが、当業界の通常の知識を有する者にとっては、このような具体的な記述はただ望ましい具現例に過ぎなく、これに本発明の範囲が限定されないことは明らかである。従って、本発明の実質的な範囲は、添付の請求項とその等価物により定義されると言える。

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