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技術 骨修復のためのエレクトロスピニングによる生分解性の足場のためのシステムと方法

出願人 ニュージャージーインスティテューツオブテクノロジー
発明者 アリンゼー,トリーナリンブリッグス,タムノトニエ
出願日 2012年4月13日 (9年6ヶ月経過) 出願番号 2014-505386
公開日 2014年5月1日 (7年5ヶ月経過) 公開番号 2014-510612
状態 特許登録済
技術分野 医療用材料
主要キーワード 封入チャンバ 冷却プローブ コア溶液 ナノスコピック ホスト骨 ポリアルファ 収集プレート 分子比率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月1日)のものです。
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図面 (10)

課題

細胞増殖骨修復及び骨成長に役立つエレクトロスピニングによる合成足場、その製造方法、およびその使用方法を提供する。

解決手段

ポリエステル親水性ポリマー、および成長因子またはタンパク質を含む、エレクトロスピニングによる合成足場。

概要

背景

筋骨格系疾患はアメリカの人口の25%近くに影響を及ぼし、人口の高齢化に伴いさらに増加することが予測されている。さらに、骨折はすべての外傷の中で過半数を占める。従来のこれらの疾患の治療選択肢は、それぞれと自己の骨から収集される組織を使用した自家移植、また提供されたヒトの死体の骨から収集される組織を使用した同種移植であった。しかしながら、自家移植の場合、組織不足供与部位病的状態、その後の侵襲性外科手術の問題があった。そして、同種移植の場合、ドナー感染症の可能性があった。よって、これらの治療方法は、理想的とは言えない。さらに、無細胞同種移植は、治癒には限界がある。なぜならば、それらは骨間隙を満たすために機械的に適性のある足場を提供するにも関わらず、これらの移植片は、増殖因子、および未分化細胞骨形成原細胞誘導を始めるプロセスである骨誘導を始めるための細胞のような現実的な生物学的成分欠落しているためである。

近年、材料科学、足場の作成および遺伝子組み換え技術の分野の進歩により、技術者骨組織再生するための再生医療用足場発展させるためのツールを得た。再生医療骨移植片の望まれた結果は、新しい骨の成長により移植片がとって変わられることであり、それ故に、理想的な再生医療骨移植片は骨誘導性であり、生体吸収性であり、さらにホスト骨と機械的に互換性を有しているべきである。

骨は有機相および無機相、多様な細胞型、および成長因子から成る複合的な組織である。ナノスコピック(nanoscopic)のレベルにおいて、骨の細胞外マトリックス(ECM)は、主に、繊維性I型コラーゲン形式の有機相およびハイドロキシアパタイトHA, Ca10(PO4)6(OH)2]粒子の形式の無機相からなる。ECMは、骨芽細胞骨細胞および破骨細胞のような周辺細胞型のための機械的および構造的支持体を提供する。これらの細胞型の前駆体は間充織幹細胞MSCs)に由来する骨芽細胞である。ECMは増殖因子のための貯蔵胞としての役割も持つ。

増殖因子は細胞増殖分化血管形成アポトーシスおよび逆分化さえ誘導するシグナルタンパク質である。細胞質は細胞外マトリックスから硫酸グリコサミノグリカンヘパリンまたはヘパラン硫酸。)に潜在的な形状で結合する。ECMから放出されると同時に、増殖因子は骨を再生する機能を誘導するために、協調した一時的な方法で、相乗的に、そして拮抗的に働く。

タンパク質分解のために、増殖因子は短い半減期を持つ。半減期は生物活性半減させる時間である。それ故に、骨折治癒の間において、増殖因子の全身搬送は効果的ではない。目的の場所への増殖因子の局所的な搬送が、増殖因子の管理のより効果的な方法である。近年、マイクロスフェアヒドロゲルおよびエレクトロスピニングによる足場のような薬物送達媒体の進歩により、増殖因子の局所的な管理が期待されている。

近年、エレクトロスピニングはナノメーターからミクロンオーダーにおける繊維直径をもつ不織足場を作製するための足場作製技術としての組織工学の分野で活用されている。エレクトロスピニングの工程によって生じる繊維の高い表面積と体積の比は、薬物送達への応用のための理想的な媒体となる。エレクトロスピニングによる足場からの増殖因子の管理における主な課題は、結合した増殖因子の生体活性を保つことである。

増殖因子は、プレ−エレクトロスピニングによる取り込み(pre−electrospun incorporation)、吸収作用(absorption)、またはポスト−エレクトロスピニングによる取り込みなど、発明に係るエレクトロスピニングによる複合物に対して様々なタイミングで取り込まれ得る。プレ−エレクトロスピニングの方法は、同軸のエレクトロスピニング、エマルジョン・エレクトロスピニング、およびマイクロスフェアに包まれたエレクトロスピニングの増殖因子のような他の代替可能な方法、および疎水性イオン組合せのような公知の方法を含む。ポスト−エレクトロスピニングによる増殖因子の取り込み方法は、非共有結合性吸着と成長因子の固定化を含む。

創傷治癒神経再生および筋骨格および整形外科への応用のようなエレクトロスピニングによる足場と成長因子の結合のための様々な組織工学の応用がある。

他の細胞型と同様に特定の誘導状況下において骨芽細胞に分化することができるMSCsを用いた筋骨格システム(骨、軟骨骨格筋など)からの細胞の再生のための、エレクトロスピニングによる足場に取り込まれた増殖因子の発展についてかなりの研究がなされてきた。

エレクトロスピニングによる足場におけるBMP−2の取り込みは、MSCsの骨形成分化において興味深い。骨形成マーカーであるアルカリフォワターゼ(AP)とオステオカルシン(OC)のヒトMSCの遺伝子発現は、BMP−2を持たないPLLA足場に比べ、BMP−2が結合したエレクトロスピニングによる足場に行おいて、増加した。

周知のとおり、BMP−2は骨形成分化の中盤から後半のステージにおいて必要である。

概要

細胞増殖、骨修復及び骨成長に役立つエレクトロスピニングによる合成足場、その製造方法、およびその使用方法を提供する。ポリエステル親水性ポリマー、および成長因子またはタンパク質を含む、エレクトロスピニングによる合成足場。なし

目的

なぜならば、それらは骨間隙を満たすために機械的に適性のある足場を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

請求項2

バイオセラミックをさらに含む、請求項1に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項3

前記ポリエステルが、ポリ乳酸ポリグリコール酸、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体(polylacticco−glycolicacidcopolymer)、およびポリカプロラクトンからなる群から選択される、請求項1または2に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項4

前記ポリエステルがポリカプロラクトン(PCL)である、請求項3に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項5

前記親水性ポリマーが、ポリエチレンオキシドポリエチレングリコールポリビニルアルコールグリコサミノグリカンキトサン硫酸化デキストラン硫酸化セルロースおよび硫酸ヘパリンからなる群から選択される、請求項1または2に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項6

前記親水性ポリマーが、ポリエチレンオキシド(PEO)である、請求項4のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項7

前記成長因子が、組換え型ヒト血小板由来増殖因子BB(PDGF−BB)、血管内皮成長因子VEGF)、形質転換成長因子β(tgf−BETA)または骨誘導因子(BMP)である、請求項1または2に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項8

前記タンパク質がリゾチームである、請求項1または2に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項9

前記バイオセラミックが、ヒドロキシアパタイトリン酸三カルシウム二相リン酸カルシウム炭酸カルシウム硫酸カルシウムおよび生体活性ガラスからなる群から選択される、請求項2に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項10

前記バイオセラミックが20/80のヒドロキシアパタイト/β−リン酸三カルシウム(ΗΑ/β—TCP)である、請求項9に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項11

非イオン界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項12

前記非イオン界面活性剤がSpan(登録商標)80である、請求項12に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項13

陽イオン界面活性剤をさらに含む、請求項2に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項14

前記陽イオン界面活性剤がセチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB)である、請求項13に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項15

PCL、二相セラミック、およびPDGF−BBを含む、エレクトロスピニングによる合成足場。

請求項16

前記二相セラミックがHA/β−TCPである、請求項15に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項17

約70〜約100%のPCL、および約0〜約30%のPEOを含む、エレクトロスピニングによる合成足場。

請求項18

PDGF−BBをさらに含む、請求項17に記載のエレクトロスピニングによる合成足場。

請求項19

PCLに加え、約30%(w/w)の80/20β−TCP/HAを含む、エレクトロスピニングによる合成足場。

請求項20

ポリカプロラクトン(PCL)、水溶性ポリマーおよび成長因子を含むエレクトロスピニングによる合成足場上でヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞増殖および骨形成活性を支持する方法。

請求項21

前記エレクトロスピニングによる合成足場が二相セラミックをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項22

前記水溶性ポリマーがポリエチレンオキシド(PEO)である、請求項20または21に記載の方法。

請求項23

前記成長因子が、組換え型ヒト血小板由来増殖因子BB(PDGF−BB)、または骨誘導因子(BMP)である、請求項20または21に記載の方法。

請求項24

前記タンパク質が、リゾチームである、請求項20または21に記載の方法。

請求項25

前記二相セラミックが20/80のヒドロキシアパタイト/β−リン酸三カルシウム(ΗΑ/β—TCP)である、請求項21または22に記載の方法。

請求項26

非イオン界面活性剤をさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項27

前記非イオン界面活性剤がSpan(登録商標)80である、請求項26に記載の方法。

請求項28

陽イオン界面活性剤をさらに含む、請求項21に記載の方法。

請求項29

前記陽イオン界面活性剤がセチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB)である、請求項28に記載の方法。

請求項30

PCL、二相セラミックおよびPDGF−BBを含むエレクトロスピニングによる合成足場上でヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞増殖および骨形成活性を支持する方法。

請求項31

前記二相セラミックがHA/β−TCPである、請求項30に記載の方法。

請求項32

約70〜約100%のPCLおよび約0〜約30%のPEOを含むエレクトロスピニングによる合成足場上でヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞増殖および骨形成活性を支持する方法。

請求項33

PDGF−BBをさらに含む、請求項33に記載の方法。

請求項34

約9wt%のPCLと約30%の80/20β−TCP/HAを含むエレクトロスピニングによる合成足場上でヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞増殖および骨形成活性を支持する方法。

請求項35

hMSCsと共に、またはhMSCsなしで、ポリエステル、親水性ポリマー、および/または成長因子を含むエレクトロスピニングによるPCLまたは合成足場を含む、骨成長を支持する方法。

請求項36

hMSCsと共に、またはhMSCsなしで、ポリエステル、親水性ポリマー、および/または成長因子を含むエレクトロスピニングによるPCLまたは合成足場を含む、骨修復を支持する方法。

技術分野

0001

発明の属する技術分野
この発明は、細胞増殖骨修復及び骨成長に役立つエレクトロスピニングによる合成足場、その製造方法、およびその使用方法に関する。

背景技術

0002

筋骨格系疾患はアメリカの人口の25%近くに影響を及ぼし、人口の高齢化に伴いさらに増加することが予測されている。さらに、骨折はすべての外傷の中で過半数を占める。従来のこれらの疾患の治療選択肢は、それぞれと自己の骨から収集される組織を使用した自家移植、また提供されたヒトの死体の骨から収集される組織を使用した同種移植であった。しかしながら、自家移植の場合、組織不足供与部位病的状態、その後の侵襲性外科手術の問題があった。そして、同種移植の場合、ドナー感染症の可能性があった。よって、これらの治療方法は、理想的とは言えない。さらに、無細胞同種移植は、治癒には限界がある。なぜならば、それらは骨間隙を満たすために機械的に適性のある足場を提供するにも関わらず、これらの移植片は、増殖因子、および未分化細胞骨形成原細胞誘導を始めるプロセスである骨誘導を始めるための細胞のような現実的な生物学的成分欠落しているためである。

0003

近年、材料科学、足場の作成および遺伝子組み換え技術の分野の進歩により、技術者骨組織再生するための再生医療用足場発展させるためのツールを得た。再生医療骨移植片の望まれた結果は、新しい骨の成長により移植片がとって変わられることであり、それ故に、理想的な再生医療骨移植片は骨誘導性であり、生体吸収性であり、さらにホスト骨と機械的に互換性を有しているべきである。

0004

骨は有機相および無機相、多様な細胞型、および成長因子から成る複合的な組織である。ナノスコピック(nanoscopic)のレベルにおいて、骨の細胞外マトリックス(ECM)は、主に、繊維性I型コラーゲン形式の有機相およびハイドロキシアパタイトHA, Ca10(PO4)6(OH)2]粒子の形式の無機相からなる。ECMは、骨芽細胞骨細胞および破骨細胞のような周辺細胞型のための機械的および構造的支持体を提供する。これらの細胞型の前駆体は間充織幹細胞MSCs)に由来する骨芽細胞である。ECMは増殖因子のための貯蔵胞としての役割も持つ。

0005

増殖因子は細胞増殖、分化血管形成アポトーシスおよび逆分化さえ誘導するシグナルタンパク質である。細胞質は細胞外マトリックスから硫酸グリコサミノグリカンヘパリンまたはヘパラン硫酸。)に潜在的な形状で結合する。ECMから放出されると同時に、増殖因子は骨を再生する機能を誘導するために、協調した一時的な方法で、相乗的に、そして拮抗的に働く。

0006

タンパク質分解のために、増殖因子は短い半減期を持つ。半減期は生物活性半減させる時間である。それ故に、骨折治癒の間において、増殖因子の全身搬送は効果的ではない。目的の場所への増殖因子の局所的な搬送が、増殖因子の管理のより効果的な方法である。近年、マイクロスフェアヒドロゲルおよびエレクトロスピニングによる足場のような薬物送達媒体の進歩により、増殖因子の局所的な管理が期待されている。

0007

近年、エレクトロスピニングはナノメーターからミクロンオーダーにおける繊維直径をもつ不織足場を作製するための足場作製技術としての組織工学の分野で活用されている。エレクトロスピニングの工程によって生じる繊維の高い表面積と体積の比は、薬物送達への応用のための理想的な媒体となる。エレクトロスピニングによる足場からの増殖因子の管理における主な課題は、結合した増殖因子の生体活性を保つことである。

0008

増殖因子は、プレ−エレクトロスピニングによる取り込み(pre−electrospun incorporation)、吸収作用(absorption)、またはポスト−エレクトロスピニングによる取り込みなど、発明に係るエレクトロスピニングによる複合物に対して様々なタイミングで取り込まれ得る。プレ−エレクトロスピニングの方法は、同軸のエレクトロスピニング、エマルジョン・エレクトロスピニング、およびマイクロスフェアに包まれたエレクトロスピニングの増殖因子のような他の代替可能な方法、および疎水性イオン組合せのような公知の方法を含む。ポスト−エレクトロスピニングによる増殖因子の取り込み方法は、非共有結合性吸着と成長因子の固定化を含む。

0009

創傷治癒神経再生および筋骨格および整形外科への応用のようなエレクトロスピニングによる足場と成長因子の結合のための様々な組織工学の応用がある。

0010

他の細胞型と同様に特定の誘導状況下において骨芽細胞に分化することができるMSCsを用いた筋骨格システム(骨、軟骨骨格筋など)からの細胞の再生のための、エレクトロスピニングによる足場に取り込まれた増殖因子の発展についてかなりの研究がなされてきた。

0011

エレクトロスピニングによる足場におけるBMP−2の取り込みは、MSCsの骨形成分化において興味深い。骨形成マーカーであるアルカリフォワターゼ(AP)とオステオカルシン(OC)のヒトMSCの遺伝子発現は、BMP−2を持たないPLLA足場に比べ、BMP−2が結合したエレクトロスピニングによる足場に行おいて、増加した。

0012

周知のとおり、BMP−2は骨形成分化の中盤から後半のステージにおいて必要である。

発明が解決しようとする課題

0013

従って、持続的な方法で投与された場合、生体活性を持つBMP−2の拡散はもっとも有効である。公知のエレクトロスピニングによる足場は、BMP−2の拡散率を操作するためにPEOに結合したBMP−2を含んだコア溶液、およびPCLや様々な濃度のPEGの混合物を含んだシェル溶液による同軸のエレクトロスピニングによって作製されてきた。全体として、AP活性は、BMP−2のない足場と比べて、BMP−2を含んだ足場におけるhMSCsにおいてより高かった。さらに、遅くBMP−2製剤を放出するように作製された足場のほうが、早くBMP−2を放出するように作製された足場よりもより高いAP活性を誘導した。このin vivoの分析は、頭蓋欠陥における新しい骨形成が、BMP−2と結合した足場(BMP−2を早く放出する足場に比べ、より骨の形成を誘導するBMP−2をゆっくり放出する足場)によって強化されるということを示している。

0014

多くの増殖因子と結合したエレクトロスピニングによる足場はポリマーを含む。セラミック成分のポリマーへの追加は、in vivoでの骨の組成を反映するため、骨再生おいて理想的なモデルである。エレクトロスピニングによる足場を形成する増殖因子と結合するポリマーとセラミックの発展における調査は限られている。エマルジョン・エレクトロスピニングおよび非共有結合性の吸着によって作製されたBMP−2が結合したPLGA/ヒドロキシアパタイト(HA)複合物が調査されてきた。

0015

エレクトロスピニングによる足場からのBMP−2の放出動態特徴付けにより、非共有結合性の吸着によって作製された足場からのBMP−2の高い爆発的な放出が明らかとなった。

0016

さらに、BMP−2の放出におけるHAの濃度の違いによる影響が調査され、5%(w/w)から10%(w/w)の複合物において、HAの濃度を増加することが、HAの親水性に起因すると考えられる、より高い爆発的な放出につながることが分かった。ポスト−エレクトロスピニングによりBMP−2を取り込んだ足場とBMP−2なしの足場と同様に、10%(w/w)のHAを持つプレ−エレクトロスピニングによりBMP−2を取り込んだ足場におけるヒトMSCsの接着生存能力は、5%(w/w)のHAを持つ足場に比べ、最も高かった。BMP−2を有する足場は、マウス脛骨における重要な大きさの欠陥の治療を改善した。

0017

hMSCsの増殖と骨分化において、エマルジョン・エレクトロスピニングにより、シルク(silk)、PEO、HAおよびBMP−2の組み合わせを持って作成されたエレクトロスピニングによる複合物に取り込まれたBMP−2の影響についても調査されている。BMP−2を取り込んだシルク/PEO/HA複合物上に播かれたヒトMSCsは、他の製剤により作製された足場に比べ、高いBMP−2遺伝子発現と同様に、カルシウム沈着を増加させる。これはPEOとHAがBMP−2の生体活性を強調し、ヒトMSCsの骨分化を開始することを示している。

0018

造血幹細胞(HSCs)は、骨内膜付近成熟骨髄に存在する。確率論的及び決定論的状況下で、HSCsはいろいろな血球(例えば好中球単球/マクロファージ好塩基球好酸球赤血球血小板肥満細胞樹枝細胞Bリンパ球Tリンパ球)に分化する。血小板は、巨核球分裂に由来する、非核細胞断片である。骨折治癒の間、トロンビン活性化により、血小板は細胞質においてα顆粒から血小板由来増殖因子(PDGF)を放出することを開始する。PDGFは、ジスルフィド結合によって結合される2つのポリペプチド鎖から成る25kDaの二量体糖たんぱく質である。PDGF−A、PDGF−B、PDGF−C、PDGF−Dは5つの異なる異性体を形成する。異性体は、PDGF−AA、PDGF−BB、PDGF−CC、PDGF−DDおよびPDGFABである。骨折治癒の間、MSCsおよび骨芽細胞はPDGF受容体−β(PDGFR−β)を発現する。前記受容体は、PDGF−BBの異性体と結合し、シグナル伝達経路活性化し、細胞増殖、走化性、およびある骨形成マーカー発現上昇を誘導する。

0019

BMPsは形質転換成長因子(TGF−β)ファミリー一員である。26kDaのホモ二量体糖たんぱく質であるBMP−2の投与は、異所性化骨を誘発し、肢芽形成と骨折治癒に結びつけられる。骨折治癒の間、BMPsはECMから放出され、MSCs上でBMP受容体(BMPR−IとBMPR−II)に結合する。これは、Smadタンパク質リン酸化を含むシグナル伝達カスケードを開始する。Smad−1、Smad−5及びSmad−8は、核においてSmad−4と複合体を形成し、細胞増殖と骨分化のための遺伝子発現を活性化する。BMP−2は、hMSCsの骨分化の持続を通して、不可欠であり、骨芽細胞の成熟段階で、特異的に発現する。

0020

しかしながら、骨修復に影響を及ぼす有効な方法において、増殖因子を投与するための信頼できるシステムの開発に対する要求は依然として残っている。特に、可能性がある医療機器実装重視しながら、増殖因子の生物活性を維持するための新しい方法をさらに開発し、そして調査されるべきである。

実施例

0021

発明の要約
潜在的な骨再生と修復適応のために、間葉系幹細胞(MSC)および関連する骨形成前駆の骨形成分化を改善することができる、成長因子取り込みのための構造とシステムが開発された。より詳しくは、発明は、ポリエステル親水性ポリマー、および成長因子またはタンパク質を含むエレクトロスピニングによる合成足場に係る。発明に係る足場は、骨修復または成長のアプリケーションのために単独で用いることもできる。任意で、エレクトロスピニングによる合成足場は、さらにバイオセラミックを更に含み得る。

0022

発明の一実施態様は、エレクトロスピニングによる合成足場は、ポリカプロラクトン(PCL)、酸化ポリエチレン(PEO)、および組換え型ヒト血小板由来増殖因子BB(PDGF−BB)を含む。

0023

発明の他の一実施態様は、発明は、ポリエステル、親水性ポリマー、および成長因子またはタンパク質を含むエレクトロスピニングによる合成足場上で、ヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞の増殖と骨形成の活性を支えるための工程に関する。

0024

発明の他の一実施態様は、骨修復のアプリケーションにおける発明のエレクトロスピニングによる合成足場の使用、および骨成長を支えることに関する。

図面の簡単な説明

0025

業者は、開示されたシステムおよび方法の作製方法および使用方法のより深い理解を得る為に、添付の図面を参照する。
図1aは、エレクトロスピニングによる合成足場からのPDGF−BBの放出を示す。Span(登録商標)80なし、およびソニケーションなしで、1μgのPDGF−BBを含む、9 wt% 3/7 PEO/PCLから放出されたPDGF−BB:青;Span(登録商標)80あり、およびソニケーションあり、1μgのPDGF−BBを含む、9 wt% 3/7 PEO/PCLから放出されたPDGF−BB:紫
図1bは、Span(登録商標)80を含む9 wt% 3/7 PEO/PCLからのPDGF−BBの累積的な放出の割合(%)を示している。
図2はポリマー/セラミックのエレクトロスピニングによるマットから放出されたPDGF−BBを示す。
図3は、CTABで修飾されたポリマー/セラミックのエレクトロスピニングによるマットから放出されるPDGF−BBを示す。
図4は、エレクトロスピニングによるマットから7日間で放出されるPDGF−BBの総量を示す。
図5はhMSCの7日目の細胞数を示している。図中、アスタリスクは5% FBSOSDMEMにおける他の足場に比べ、9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HA+PDGF−BBと9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HAと、5% FBS OS DMEM中の9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HA+PDGF−BB間の統計的有意差を示している。
図6は、hMSCsのAP活性を示す。図中、アスタリスクは、10% FBS OS DMEM中の、11日間の、9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HA+PDGF−BBと、9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HA間の統計的有意差を示している(p<0.05)。
図7は14日目のhMSCのオステオポンチン発現を示す。図中、10% FBS DMEM中の9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HAと9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HA+PDGF−BB間の統計的有意差を示している。
図8は、14日目のhMSCのオステオポンチン発現を示す。図中、10% FBS OS DMEM中の9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HAと9wt% PCL+30% (w/w) 80/20 β−TCP/HA+PDGF−BB間の統計的有意差を示している。

0026

発明に係るエレクトロスピニングによる合成足場は、一般的にポリエステル(ポリアルファヒドロキシルエステル)、水溶性ポリマーおよび増殖因子またはタンパク質を含む。

0027

発明に係るポリエステルは、例えば、ポリ乳酸ポリグリコール酸、ポリ乳酸−グリコール酸共重合体(polylactic co−glycolic acid copolymer)を含み、特定の目的に応じ、部分的の分解の速度によって選ばれる。発明のある実施態様としては、ポリカプロラクトン(PCL)を含むことが好ましい。

0028

発明に係る水溶性ポリマーは例えば、酸化ポリエチレン、ポリエチレングリコールポリビニルアルコール、グリコサミノグリカン、キトサン硫酸化デキストラン硫酸化セルロースおよび硫酸ヘパリンからなる群から選択される。発明のある実施態様としては、酸化ポリエチレン(PEO)を含むことが好ましい。

0029

この発明に用いられる増殖因子は、例えば、骨形成タンパク質(BMP)、血小板由来成長因子−BB(PDGF−BB)、血管内皮成長因子VEGF)と形質転換成長因子−ベータ(TGF−beta)を含む。

0030

選択的に、発明にかかるエレクトロスピニングによる合成足場はさらに、バイオセラミックを含んでもよい。バイオセラミックとしては、たとえば、ヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム二相リン酸カルシウム炭酸カルシウム硫酸カルシウムおよび生体活性ガラスが挙げられる。また二相性バイオセラミックは、例えば、20/80のヒドロキシアパタイト/p−リン酸三カルシウム(ΗA/β—TCP)を含む。

0031

PCLおよびHAのみ、またはベータTCPのみを含む、エレクトロスピニングによる複合物は、20/80 HA/TCPを含むPCLのために描かれたような同様の条件を使用することで、形成されうる。HAは安定したセラミックであり、ベータTCPは可溶性/比較的早い分解されるセラミックであるため、前記複合物におけるこれらのセラミックのいずれかの使用は、20/80 HA/TCPを含むPCLと比べて、複合物の全体的な分解および生体活性を変える。HAはベータTCPよりもより安定しているため、HAのみを含む複合物は、より安定的な複合物の材料の生産のために有利でありうる。ここでセラミック組成物は長期間複合物中に残る。ベータTCPのみを含む複合物にとって、これは早く分解されるセラミック組成物という結果となる。このセラミック組成物は、周囲の溶液がカルシウムリン酸塩イオン飽和するので、全体の生体活性における影響を持ち、および複合物におけるアパタイトの形成を強調し得る。

0032

足場は、さらに、非イオン界面活性剤(例えばSpan(登録商標)80のような)または、陽イオン界面活性剤(例えば、セチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB)のような)を含みうる。

0033

発明のさらなる一実施態様としては、エレクトロスピニングによる合成足場は、例えばSpan(登録商標)80のような非イオン界面活性剤を含む。

0034

発明の他の一実施態様としては、エレクトロスピニングによる複合物は2層セラミックを含む場合、例えばセチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB)のような陽イオン界面活性剤も含み得る。

0035

発明の他の一実施態様は、約70〜約100%のPCLおよび約0〜約30%のPEO含むエレクトロスピニングによる合成足場上でヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞増殖と骨形成活性を支持する方法に関する。

0036

発明の他の一実施態様は、約9wt%のPCLと約30%の80/20 β−TCP/HAを含むエレクトロスピニングによる合成足場上でヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を培養することを含む、細胞増殖と骨形成活性を支持する方法に関する。

0037

特に、発明は、ポリカプロラクトン(PCL)および二相性セラミックを含む、エレクトロスピニングによる合成足場に関する:80/20のβ−リン酸三カルシウム/ヒドロキシアパタイト(β—TCP/ΗA)は骨組織の成長を促進するための増殖因子のデリバリーのために使用され得る。PCLと生体活性セラミックを含んだ合成足場は、骨再生の適応のための米国特許出願12/141,340に開示されている。

0038

増殖因子のデリバリーのために、PCLは、水溶性の増殖因子/タンパク質の取り込みを強調するために、約0〜約30%のPEO、および約70〜約100%のPCLの間の割合で、水溶性ポリマーである酸化ポリエチレン(PEO)と組み合わされた。前記増殖因子のデリバリーはセラミックの添加あり、または添加なしで成すことができる。しかしながら、加えたセラミックがバイオセラミックである場合、80/20のβ−リン酸三カルシウム/ヒドロキシアパタイト(β—TCP/ΗA)は、クロロホルム中のポリマー量については30%(w/w)の濃度で、約9wt%〜約17%wtのPCLと約9wt%〜約17%wt 0−30/70−100 PEO/PCLの間のポリマー溶液に加えられる。25kDaのミト遺伝子成長因子である組換え型ヒト血小板由来増殖因子BB(PDGF−BB)は、ポリマーのみの溶液に、およびポリマーとセラミックの分散において、取り込まれる。初めの、in vitroにおける放出の研究は、PDGF−BBに類似した電荷特性があるモデルタンパク質リゾチームを使用した、PDGF−BBの放出運動と生体活性を予測するために実施された。形質転換成長因子の分類に属するどの成長因子も、PDGF−BBの代わりに利用することができた。骨誘導因子(BMP)を含むトランスフォーミング成長因子の種類のどんな成長因子でも、PDGF−BBの代わりに利用することができた。

0039

この発明に係るいくつかの実施態様は、セラミック組成物なしで、ポリマーのみを利用することができる。

0040

エレクトロスピニングによる足場からのPDGF−BBの放出に関する研究において、7日間以上で、PCLから放出されたPDGF−BBの量は、30/70 PEO/PCLから放出されるPDGF−BBと比べて、とるに足らないものであった。PDGF−BBの放出を必要とする多くのアプリケーションのために、PCLとPCLの有効な割合は30/70のPEO/PCLであることが、さらに判明した。

0041

さらに、この発明に係るいくつかの実施態様において、エレクトロスピニング前のウルトラソニケーションの有無にかかわらず、あとに続くポリマー溶液への非イオン性界面活性剤であるSpan(登録商標)80の添加は、足場からのPDGF−BBの放出をSpan(登録商標)80なしでは1日だけ維持したのに対し、Span(登録商標)80では少なくとも4日間維持することが判明した(図1aまたはb)。

0042

この発明のある実施態様のために、in vitroにおける放出の研究は、PDGF−BBに類似した電荷特性があるモデルタンパク質のリゾチームを使用した、PDGF−BBの放出運動と生体活性を予測するために実施された。

0043

β−TCP/HAなしのエレクトロスピニングによるポリマーの足場と比べ、二層のセラミックβ−TCP/HAは、エレクトロスピニングによるポリマー/セラミック足場からの取り込まれたリゾチームの放出運動と生体活性に多大な影響を及ぼす。さらには、CTABの添加は、ならびに表面上へ吸着されるリゾチームの第二の構造形態の一部を保持するのと同様に、放出運動を変え、さらにリゾチームから放出されたリゾチームの活性を維持する。

0044

したがって、この発明の他の一実施態様においては、PDGF−BBは、ポリカプロラクトン(PCL)を含むエレクトロスピニングによるポリマー/セラミック合成物およびp−リン酸三カルシウム(β—TCP)とヒドロキシアパタイト(ΗA)のナノ粒子に取り込まれ、そしてヒトMSCsの成長と骨形成分化によって定義づけられる放出と生体活性を評価した。。PDGF−BBは、ポリエチレンオキシド(PEO)の添加することによって、および陽イオン性界面活性剤取り入れる新しい技術を検討することで、相分離を使用して取り込まれた。

0045

PDGF−BBは、セラミックにおけるリン酸イオンに対する静電吸着、および合成物からの放出を妨げ得る、11.1の等電点を持つ。それゆえに、次々にPDGF−BBと二相セラミックの間の静電吸着を低減させ、エレクトロスピニングによる足場からPDGF−BBの放出を誘導するこの発明のある実施形態においては、陽イオン界面活性剤であるセチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB)は、リン酸イオンと複合体を形成するために添加される。

0046

この発明の一実施態様においては、PDGF−BBはポリマー/セラミックのエレクトロスピニングによる足場へ取り込まれるが、セラミックなしで作成された実施形態に対してPDGF−BBの放出がきわめて少ないことが明らかになった(図2)。これは、表面が陽性帯電したPDGF−BB分子と、セラミック中のマイナスに帯電したリン酸イオン(PO4)の間の静電吸着によるものであると考えられる。この様に、ポリマー/セラミックのエレクトロスピニングによる足場からのPDGF−BBの放出は抑制される。β−TCP/HAは、陽イオン界面活性剤(分子比が1 CTAB: 1 PO43−から1 CTAB: 6 PO43−であるセチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB))と複合体を形成する。これによって、部分的にリン酸塩イオンを中和して、それによって、リン酸塩イオンとタンパク質の間で静電吸引を減少させる。

0047

β−TCP/HAへのCTABの複合体形成は、CTABなしのポリマー/セラミックの足場と比較して、足場から放出されるPDGF−BBの量を強化することが示された。(図3および4)
この発明の実施態様は、ヒト間葉系幹細胞(hMSCs)を使用した、細胞増殖と骨形成活性を支持する能力によって特徴づけられる。CTABと共に作製されたPDGF−BBを取り込んだ足場を含む実施形態において、より高い細胞増殖を示した(図5)。PDGF−BBを取り込んだ9wt% 3/7 PEO/PCLによって作製された足場の実施形態では、PDGF−BBを取り込んでいない足場と比べ、より高いアルカリフォスファターゼ活性を示した。一つの好ましい形態においては、hMSCsの有利な骨形成分化を示したPDGF−BBを取り込んだ9wt%PCL+30%(w/w)(CTABなしで作製)を利用する。アルカリフォスファターゼ活性はPDGF−BBなしの9wt%PCL+30%(w/w)80/20 β−TCP/HAと比べ、PDGF−BBを取り込んだ9wt%PCL+30%(w/w)80/20 β−TCP/HA上で培養したhMSCsの実施形態において高かった(図6)。さらには、ある骨形成遺伝子、オステオポンチンとオステオカルシンの発現は、PDGF−BBなしの9wt%PCL+30%(w/w)80/20 β−TCP/HAと比べ、PDGF−BBを取り込んだ9wt%PCL+30%(w/w)80/20 β−TCP/HA上で培養したhMSCsにおいて強化されていた(図7および8)。

0048

PDGF−BBがポリマー/セラミック合成物から無視できるほどの量で放出されていることが判明したが、データはPDGF−BBが静電相互作用によって、この発明のある実施形態の足場に固定化されることを示唆している。前述の固定化されたPDGF−BBはhMSCsの高められた骨形成活性により決定されたように生体活性を有している。

0049

結論として、PDGF−BBを取り込んだ新規生分解性のエレクトロスピニングによる足場を含んむ、この発明に係る一連の実施態様は、骨再生のための可能な足場として使用されるために開発され、実施された。前記PEOを含んだ足場は、この発明に係るある例示的な実施形態において、PDGF−BBの放出を強化する。CTABを含んだ足場は、ポリマーとセラミックによって作製されたエレクトロスピニングによる足場から放出されるPDGF−BBの量を劇的に増やす。ある例示的な実施態様においては早期の細胞増殖を強化し、in vitroの状況で骨形成の活性を示すために最も好ましいのはPEOおよびCTABの使用のない、増殖因子を含んだ合成足場である。

0050

材料と方法
PDGF−BBは、プロスペックバイオ(Prospec Bio)およびインビトロゲン(Invitrogen)から購入した。血清飢餓についての研究は、プロスペックバイオおよびインビトロゲンから購入したPDGF−BBの生体活性を決定することで行われた。細胞増殖に関する研究は、インビトロゲンからのPDGF−BBがプロスペックバイオからのPDGF−BBよりも高い活性をもつことを示した。それ故に、インビトロゲンから購入したPDGF−BBを以下の研究では用いた。

0051

PDGF−BBの直接添加。PDGF−BBの直接添加は、乳化されていないポリマー溶液へのPDGF−BBの取り込みを参考にした。エレクトロスピニングによるマットからのPDGF−BBの放出におけるPEOの影響を決定するために、PDGF−BBは非乳化ポリマー溶液に取り込まれた。ポリマー溶液は表1中の組成で、クロロホルム中で作成された。凍結乾燥した組換えヒトPDGF−BBは、100mMの酢酸中で再生され、0.5mg/mLの溶液にした。0.5mg/mLのPDGF−BB溶液を2μL、総合のPDGF−BB添加量が1μgになるように、それぞれのポリマー溶液に加えた。ポリマー溶液はエレクトロスピニングの前におよそ20分間、磁気スティラープレート(magnetic stir plate)上で混合した。

0052

0053

ウルトラソニケーションによる乳化。エレクトロスピニングによるマットからのPDGF−BBの放出においてSpan(登録商標)80の取り込みとソニケーションの影響の決定をするために様々な乳化の準備条件を調査した。0.4%(v/v)のSpan(登録商標)80を取り込んだ9wt% 30/70 PEO/PCLの乳状液から24時間に放出されるリゾチームの生体活性が、ソニケーションされて、他の条件により作製された乳状液よりも統計的に高いことを示した。

0054

凍結乾燥した組換えヒトPDGF−BB(インビトロゲン)は0.1%BSAを含む100mMの酢酸中で再生し、0.5mg/mLの溶液とした。0.5mg/mLのPDGF−BB溶液は、0.1%BSAを含んだPBS中、または0.1%BSAを含むDI水中にさらに溶解し、最終濃度を10μg/mLとした。これらの乳状液は表2の条件で、Span(登録商標)80(Span(登録商標)80が取り込まれる条件のために)クロロホルム中にピペット操作によって作製した。そのあと、ポリマーを添加する前に、クロロホルム中へPDGF−BB溶液を滴下で添加した。およそ1時間、磁気スティラープレート上で混合した後、ポリマー溶液は、プローブウルトラソニケーター(probe ultrasonicator)を用いて、上でソニケーションするか、ソニケーションしないまま放置した。

0055

血清飢餓についての研究のための足場は、放出されて細胞増殖を理論的に誘発する量のPDGF−BBを添加したポリマー溶液で作製された。

0056

これらの足場のために、0.1%BSAを含んだDI水中100μg/mLの濃度のPDGF−BBを、1グラムのポリマー溶液あたり1.1μgのPDGF−BBが含まれるように、また正確に、9グラムのポリマー溶液あたり10μgのPDGF−BBが含まれるようにポリマー溶液へ添加した。

0057

0058

エレクトロスピニング。ポリマー溶液/乳状液は温度21℃〜23℃、相対湿度17%〜26%の環境のチャンバーでエレクトロスピニングした。ポリマー溶液/乳状液は10mLの注射器に入れられ、注射器ポンプ(Harvard Apparatus社製)を使って3.0 mL/時間で、鋭くない20ゲージステンレス針を通された。針の先端への印加電圧は、20kVであった。針の先端から固定された収集プレートまでの距離は、ポリマー液によって、20〜50cmであった。エレクトロスピニングによるマットは、収集プレートから剥がされ、研究開始までデシケーター保管した。

0059

いくつかのポリマー/セラミック懸濁液は、湿度管理がない非封入エレクトロスピニング装置も用いてエレクトロスピニングされた。なぜなら、封入チャンバー内でのエレクトロスピニングは、残留した溶媒蒸気に起因するかもしれない好ましくない繊維形態を生産することが確認されたからである。

0060

ポリマー/セラミック懸濁液は、10mLの注射器に入れられ、注射器ポンプ(Harvard Apparatus社製)を使って3.0 mL/時間で、鋭くない20ゲージのステンレス針を通された。針の先端への印加電圧は、20kVであった。針の先端から固定された収集プレートまでの距離は、ポリマー液によって、30〜60cmであった。

0061

夏期中、エレクトロスピニングの大半が実行されたとき、高い相対湿度(60%を超える)は予期せぬ繊維と足場形態という結果になった。

0062

修正されたエレクトロスピニングユニットにおいて、大気中の水蒸気は、液体凝縮されて、冷却プローブに凍って付着した。そして、除湿された空気をエレクトロスピニングチャンバーに残した。さらに、出口拡散区画(exit diffuser compartment)はエレクトロスピニングチャンバー内の、溶剤蒸気を減らすための排気管を提供した。エレクトロスピニングチャンバー内の相対湿度は、望ましい繊維形態の結果を示した50%以下で維持した。注射器ポンプ率(syringe pump rate)、電圧および針の先端と収集プレートの間の距離は、非封入チャンバーにおけるエレクトロスピニングのための条件と類似していた。エレクトロスピニングマットは収集プレートからはがされて、研究の開始まで、デシケーターに保管された。

0063

非封入エレクトロスピニングユニットにおいてリゾチームを取り込んだポリマー/セラミック懸濁液をエレクトロスピニングした。ポリマー/セラミック懸濁液を、10mLの注射器に入れ、注射器ポンプ(Harvard Apparatus社製)を使って3.0 mL/時間で、鋭くない20ゲージのステンレス針へ通した。針の先端への印加電圧は、20kVであった。針の先端から固定された収集プレートまでの距離は、ポリマー液によって、30〜60cmであった。

0064

PDGF−BBを取り込んだポリマー/セラミック乳状液は、上で概説される類似したパラメーターによる修正された封入のエレクトロスピニングユニットにおいて、エレクトロスピニングした。CTABありのPDGF−BBを取り込んだポリマー/セラミック乳状液は、前のセクションにおいて概説した類似パラメーターによる非封入エレクトロスピニングユニットにおいてエレクトロスピニングした。

0065

ポストエレクトロスピニングされたPDGF−BBの取り込み。ポリマー溶液はクロロホルム中で作成し、上記の条件を使用してエレクトロスピニングした。エレクトロスピニングによるマットは19mmのディスクカットし、低接着表面24ウェルプレートコスター社製)へ入れた。PDGF−BB(インビトロゲン社製)の40μg/mLの溶液はPBS溶液中で作成した。それぞれの足場に、1mLの40μg/mL PDGF−BB溶液を加え、37℃、5%CO2、オーバーナイトインキュベートした。オーバーナイトインキュベーションの後、ディスクはPBSで3回リンスし、in vitroにおける放出研究の開始まで、ディスクを乾燥させるために、およそ7時間、ラミナーエアーフード(laminar air hood)に放置した。

0066

in vitroにおける放出研究。PDGF−BBを含んだエレクトロスピニングによる足場は19mmのディスク(n=3)にカットし、低接着表面24ウェルプレートへ入れた。いくつかの研究のために、足場は6mmのディスクにカットし、96ウェルポリプロピレンプレートに入れた。放出研究の最初に、UV光によってプレートを滅菌し、その後、24ウェルプレート中の0.5mLのPBSおよび96ウェルプレート中の150〜300μLへ添加し、および37℃、5%CO2のインキュベーター中に放置した。研究の間の所定の時点に、放出媒体は、新しいPBSを補充されたそれぞれのウェルから集めた。いくつかの研究のために、エレクトロスピニングによるディスクはラミナーエアーフード下で乾燥し、そして残りのPDGF−BBを抜き取るためにPBSを添加したクロロホルムに溶解した。他の研究のために、サキヤマ−エルバートらによって記述されたプロトコールを使用して、残留のPDGF−BBは抽出された。簡潔に言うと、乾燥した足場をPBS中、1%BSA、2M塩化ナトリウム、0.01 Triton−Xに4℃、72時間放置し、その後、上澄みをPDGF−BBELISAのために集められた。

0067

PDGF−BBの定量。放出媒体および残留したPDGF−BBのサンプルはPDGF−BBELISA(ぺプロテック社製)を使用したPDGF−BBの定量まで、−20℃で保存した。簡潔に言うと、100μLの放出媒体はPDGF−BB抗体でコートされた免疫プレートへ加えた。PDGF−BBの存在は吸光度プレートリーダーを用いて410nmで検出される酵素基質の変色を通して検出した。既知のPDGF−BBの濃度を利用した検量線は、放出媒体中の不明な濃度を決定するために使用した。

0068

パーセント重量変化。エレクトロスピニングされたマット(n=3)はインキュベーションの前に計量され、24ウェルプレートのウェルに入れられた。in vitroの放出研究の後、エレクトロスピニングされたマットを乾燥および計量した。最後の時点の質量を使用し、質量の減少パーセントを方程式2.4(Equation 2.4)を用いて計算した。

0069

エレクトロスピニングによる繊維中のPDGF−BBまたはリゾチームの視覚化免疫蛍光を使用して、エレクトロスピニングによるマットに取り込まれたPDGF−BBを視覚化した。簡潔に言うと、エレクトロスピニングによる足場を6mmのディスクにカットし、およそ1時間、1%BSAを含んだPBSを用いてブロックした。

0070

PBSでリンスした後、それぞれのマットにBSAを1%含むPBS中の2μg/mLPDGF−BB(R&Dシステムズ社製)溶液100μLをおよそ1時間加えた。他のリンスの後、1%のBSAを含んだPBS中の、1μg/mLのフルオレセイン複合ラビットアンチゴート二次抗体ピアス社製)をそれぞれのマットに加えた。ネガティブコントロールのために、エレクトロスピニングによるマットを非特異的な染色の存在を検出するために、1%のBSAを含んだPBS中に二次抗体のみを含んだ状態で染色した。マットは、自発蛍光するエレクトロスピニングされた繊維を見る為に488nm励起/515nm発光で、および二次抗体による染色を見る為に488nm励起/515nm発光で、共焦点顕微鏡を用いて観察した。

0071

エレクトロスピニングされたマットに取り込まれたリゾチームのために、エレクトロスピニングによる足場は1%のBSAを含んだPBS中、2μg/mLの抗リゾチーム一次抗体、および1%のBSAを含んだPBS中、1μg/mLのアレクサフルーア(Alexa Fluor)488ロバ抗ウサギIgG二次抗体を使って染色した。ネガティブコントロールのために、設計されたエレクトロスピニングによるマットは非特異的な染色の存在を検出するために、1%のBSAを含んだPBS中に二次抗体のみを含んだ状態で染色した。マットは、自発蛍光するエレクトロスピニングされた繊維を見る為に488nm励起/515nm発光で、および二次抗体による染色を見る為に488nm励起/515nm発光で、共焦点顕微鏡を用いて観察した。

0072

統計的分析。定量されたデータは量をはかられたデータは、平均+標準偏差として表した。。ステューデントt検定は、有意性をp<0.05に設定して、各時点の2つのグループの比較のために実施した。1要因分散分析は1時点において集められた2以上のグループを持ったデータセットにおいて実施した。チューキー(Tukey)のポストホック検定は、組間の違い(p<0.05)を決定するために実施した。CTABの細胞障害性の研究のため、TCPS統計分析に含まなかった。時間の相関関係として表されたデータについて、2要因反復測定分散分析は、時間による材料とPDGF−BBの影響を決定するために実行した。

0073

セラミックの作製。重量比が80/20のβ−TCPとHAは、間葉系幹細胞の骨形成分化を誘導する理想的な比率として決定した。80/20のβ−TCP/HA懸濁液はクロロホルム中で作製し、2分間ウォーターバスソニケーター(VWR、アクアソニック75T)に入れた。クロロホルム中に作製されたポリマー溶液は、最終セラミック濃度が、ポリマー量に関して9%(w/w)、17%(w/w)、23%(w/w)または30%(w/w)になるように、セラミック懸濁液に加えた。

0074

DMSO中における分解を介したネイティブリゾチームの取り込み。ネイティブリゾチームはDMSOで分解し、表3に示した条件にしたがって、ポリマー/セラミック懸濁液へ加えた。そして磁気スティラープレート上で一晩混合し、その後エレクトロスピニングした。

0075

0076

ウルトラソニックによる乳化。ネイティブリゾチームの溶液はDI水中で作製した。研究BまたはCにおいて、Span(登録商標) 80および水性リゾチーム溶液は、表4に記載の条件で、ポリマー/セラミック懸濁液へ加えた。

0077

0078

ポストエレクトロスピニングされたリゾチームを取り込まれたポリマー/セラミック足場の作製。
エレクトロスピニングより前に、セラミックのナノ粒子を分散させるために、2分間のパルスモード(1秒オン、1秒オフ)の20%の振幅で、ポリマー/セラミック懸濁液はプローブウルトラソニケーター(Sonifier(登録商標)S450−D,Branson社製)を用いてソニケーションした。エレクトロスピニングによるマットは19mmディスクにカットされ、低接着性24ウェルプレート(Costar社製)へ入れた。エレクトロスピニングによるマットはおよそ30分間UV光により滅菌し、その後、ディスクを含むそれぞれのウェルへPBS中0.5mg/mLのリゾチーム溶液を500μL添加し、37℃、5%CO2のインキュベーター内にオーバーナイトで放置した。

0079

オーバーナイトのインキュベーションの後、ディスクはPBSで3回リンスし、そしてin vitroでのリゾチーム放出研究の開始まで、ディスクを乾燥するために、ナミナーエアーフード中に放置した。

0080

CTABで修飾されたポリマー/セラミック合成足場の作製。セチルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB、シグマ社製)は、分子比率は80/20のβ−TCP/HAにおいては1CTABと1リン酸イオン(PO43−)から80/20のβ−TCP/HAにおいては1CTABと6リン酸イオン(PO43−)に対応するように取り込まれた。
CTABおよび80/20のβ−TCP/HAはクロロホルム中で、磁気スティラープレート上でおよそ1時間混ぜられ、その後、CTAB:PO43−が1:1の23%(w/w)β−TCP/HA、別名23%(w/w)β−TCP/HA+CTAB(高);およびCTAB:PO43−が1:6の23%(w/w)β−TCP/HA+CTAB、別名23%(w/w)β−TCP/HA+CTAB(低)どちらかの一方のセラミックの最終濃度になるように加えた。

0081

CTABは、80/20のβ−TCP/HA中、6 PO43−に対して、1 CTABの分子比となるように取り込まれた。CTABとβ−TCP/HAは、クロロホルム中で、磁気スティラープレート上でおよそ1時間混合し、その後、CTAB:PO4 3−が1:6である30%(w/w)80/20 β−TCP/HA+CTAB、別名30%(w/w)β−TCP/HA+CTABのセラミック最終濃度になるようにポリマーを加えた。

0082

CTAB細胞障害性研究。PicoGreen(商標登録dsDNA定量分析(インビトロゲン)は足場を含むCTAB上に播かれた細胞が生存能力を維持したかどうかを決定するために実施した。

0083

細胞培養研究。23%(w/w)β−TCP/HA+CTAB(高)、および23%(w/w)β−TCP/HA+CTAB(低)のエレクトロスピニングによるマットは6mmのディスク(n=3)にカットし、ポリプロピレン96ウェルプレートに入れた。足場は、PCL、30/70 PEO/PCL、PCL+23% (w/w)β−TCP/HA、および30/70 PEO/PCL+23% (w/w) β−TCP/HAと比較し、また細胞培養ポリスチレン(TCPS)をコントロールとして用いた。すべての足場はUV光で30分間滅菌した(hMSC単離についての詳細な説明、セクション5.1.1.1を参照)。hMSCsの1つのバイアル、ドナー7、パッセージ3を解凍し、10%胎児ウシ血清(FBS)を含んでいる、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)へ添加した。細胞の密度は12,500cell/cm2、1ウェルあたり3500の細胞数で播いた。細胞は37℃、5%CO2でインキュベートされて、3日後および7日後に、PicoGreen分析のために採取した、細胞のライセートは、足場上の細胞と0.1%TritonX−100中のTCPSを溶解することによって作製した。PicoGreen試薬は、検量線を用いて細胞数に創刊する2重鎖DNAに蛍光でラベルする。PicoGreen試薬は細胞ライセートに添加され、蛍光は485nm励起/528nm放出で検出された。

0084

セラミックの作製。80/20 β−TCP/HAの懸濁液は、クロロホルム中で作製し、2分間、ウォーターバスソニケーターに入れた。クロロホルム中で作成したポリマー溶液は、セラミック懸濁液に加え、ポリマー量に対する最終濃度が30%になるようにした。

0085

CTAB修飾セラミックの作製。PDGF−BBの取り込み。PDGF−BBを取り込んだポリマー/セラミック足場は、表5のパラメーターにしたがって、ウルトラソニックによる乳化によって作製した。簡潔に言うと、凍結乾燥された組換えヒトPDGF−BB(インビトロゲン)は、0.1%BSAを含んだ100mM酢酸中で再生し、0.5mg/mLの溶液とした。0.5mg/mLのPDGF−BB溶液は、さらに0.1%BSAを含んだDI水中に溶解し、1マットあたり1μg添加されるように10μg/mL、または1マットあたり10μgの治療的添加のために100μg/mLの最終濃度にした(1.1μgのPDGF−BB/ポリマー/セラミック乳状液のグラム)。

0086

0087

In vitroにおけるPDGF−BB放出研究。PDGF−BBが取り込まれたエレクトロスピニングによる足場は19mmのディスク状にカットし、24ウェルの低接着性プレートに入れた。いくつかの研究のために、エレクトロスピニングによるマットは6mmのディスク状にカットし、96ウェルのポリプロピレンプレート(Nunc社製)へ入れた。放出研究の開始時に、プレートをUV光で滅菌し、その後、研究A−Bのために0.5mLのPBS、研究Cのために150μLのPBSを加え、37℃、5%CO2インキュベーターに入れた。研究の間の所定の時点に、放出媒体は、新しいPBSを補充されたそれぞれのウェルから集めた。

0088

間葉系幹細胞のヒト単離および培養。ヒト間葉系幹細胞(hMSCs)は商業的に得られる(Cambrex社)男性のドナーの骨盤の上腸骨稜から集められる骨髄液から単離した。ハイネルウォース(Haynesworth)によって詳述された単離方法は、PBSで骨髄を洗浄することを含む工程の後、20分間、13,000gで70%の密度勾配溶液遠心分離する。hMSCフラクションを集め、その後、10%FBS(Hyclone社製)および1%抗真菌抗生物質(インビトロゲン)を含むダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)を入れた組織培養ポリスチレンフラスコ(Nunc社製)へ播種した:その後、10%FBS DMEMを37℃、5%CO2の加湿インキュベーターに移した。平均して、hMSCsの培養密度は、12−16日以内に達成された。培養密度付近の時点で、細胞を0.25%のトリプシンEDTA(インビトロゲン)で、基板から分離した。細胞は10%FBS DMEM中に再度懸濁されて、5分間900gで遠心分離した。その後、細胞を収集し、新しい組織培養フラスコへ播種した。この手順は連続継代、または継代培養と呼ばれ、最大4継代した。継代の後、細胞は90%のFBSと10%のジメチルスルホキシド(DMSO)を含む培地冷凍することで低温保存した。低温保存された細胞は、研究の開始まで液体窒素タンク中に保存した。

0089

PDGF−BBと細胞培養培地の準備。この研究の開始時点は、任意に−2日目と呼ばれ、hMSCの小瓶は解凍し、10%FBSDMEMに再度懸濁し、そして96ウェルTCPSプレートに、12,500cell/cm2または4000cell/cm2の密度で播種した。−1日目において、最初の播種の後24時間、ウェル中の培地は様々なFBSの濃度(表6)で作製されたDMEMと変えた。0日目では、様々な濃度のPDGF−BB(プロスペックバイオ社製またはインビトロゲン社製)を加えた培地を追加した。PDGF−BBの累加は、0日目に一度行われ、または7日目まで48−72時間毎に継続的に行われた。

0090

0091

細胞増殖。増殖因子誘導の後、4日目または7日目において、細胞は細胞増殖分析のために収集した。簡潔に言うと、細胞のライセート(培地およびPDGF−BB条件ごとにn=3)は、0.1%TritonX−100中で細胞を溶解することによって作製した。PicoGreen試薬は、検量線を用いた細胞数に相関する2重鎖DNAに蛍光でラベルする。PicoGreen試薬は細胞ライセートに添加され、蛍光は485nm励起/528nm放出で検出した。

0092

アルカリフォスファターゼ活性。アルカリフォスファターゼの活性は、パラ−ニトロフェノール(p−Np)に対するパラニトロフェニルフォスフェート(p−Npp)の転換率定量化することにより決定した。既知のp−Np濃度の標準は、フォスファターゼバッファで作製した。細胞ライセートは、0.1%TritonX−100中で作製し、標準はウォーターバス中で30分間37℃でインキュベートした。サンプルと標準の吸光度は、吸光度プレートリーダーを用いて405nmで読んだ。AP活性はPicoGreen分析(nmol p−Np/分/細胞)から決定された細胞数に正常化した。

0093

トランスウェル(Transwell)膜上への細胞播種。トランスウェル生体活性のデザインは、血清飢餓研究にならって作製された。−2日目では、ドナー7、2継代目のhMSCsの小瓶は、解凍し、10%FBSDMEM中に再度懸濁された。細胞を、低接着性の24ウェルプレートに入れた0.4μmトランスウェル膜インサート(Corning社製)上の100μL中12,500cell/cm2または4000cell/cm2の密度で、播種した。−1日目では、所定のウェル中の培地は5%FBS DMEMと取り換え、コントロールのため他の所定のウェルは10%FBS DMEMを残した。0日目、エレクトロスピニングによる足場:ポリマー溶液1グラムに対し1.1μgのPDGF−BBを取り込んだPEO/PCL、を19mmのディスク状(n=3)にカットして、5%FBS DMEMを500μLお加えた所定のウェルの底に入れた。トランスウェル膜インサートは足場を含んだウェルの上部に入れた。ポジティブコントロールのために10ng/mLのPDGF−BBをを5%FBS DMEM中で培養した細胞に加えた。

0094

増殖因子誘導後、4、7および11日目に、全セクションで述べた方法にしたがって、細胞をPicoGreen分析のために0.1%Triton X−100でインサートから収集した。

0095

細胞播種。細胞/足場研究に使用されたエレクトロスピニングによる足場のリストは表7に示した。

0096

0097

エレクトロスピニングによる足場は6mmのディスク状にカットし、96ウェルポリプロピレンプレートに入れた。研究の開始時点、0日目において、足場はおよそ30分間UV光で滅菌した。研究Aのため、凍結保存されたhMSC(ドナー7、第二継代)を解凍し、10%FBSDMEM中、4000cells/wellの密度で足場上へ播種した。最初のhMSC播種から24時間後、足場を含むウェル中の培地を、5%FBS DMEMまたは、5%FBS OS DMEM(骨形成分化を誘導するため10mMベータグリセロリン酸(シグマ社製)、50μML−アスコルビン酸リン酸和光社製)および100nMのデキサメタゾン(シグマ社製)を追加された5% FBS DMEM)と取り換えた。

0098

他の研究のために凍結されたhMSCは解凍し、10%FBSDMEM中、4000cells/wellの密度で足場上へ播種した。5%FBS DMEMの代わりに、足場を含むウェル中の培地は、10% FBS DMEM、または5%FBS OS DMEM(骨形成組成物を追加した10% FBS DMEM)のいずれかの中に保たれた。細胞は48−72時間前に新しい培地で満たした。

0099

コントロールのグループのために、hMSCsは96ウェルTCPSプレートに播種し、10% FBSDMEM中で培養された。最初の播種から24時間後、ウェル中の培地は、基底のDMEM(5%FBS、または10%FBS)、または適切なOS DMEM(5%FBSまたは10%FBS)に取り換えた。ポジティブコントロールグループのために、hMSCsは96ウェルTCPSプレートに播種し、基底のDMEM中で培養した。最初の播種から24時間後、培地は基底の、または10ng/mL PDGFBBを加えたOS DMEMのいずれかと取り換えた。

0100

全ての研究において、12日目に、OSDMEMのための所定のウェル中の培地は、基礎的な培地に、オステオカルシンの生成を誘発する21日の研究の期間、10nMビタミンD3、10mM β−GPおよび5μMアスコルビン酸を追加した培地と取り換えた。

0101

細胞増殖。21日の研究の様々な時点、4、7、11、14および21日において、0.1%Triton X−100を用いてPicogreen DNA分析のために細胞を足場から収集した。

0102

オステオカルシン分析。研究Bから、14日目および21日目に集められた細胞のライセートは、ヒトオステオカルシンELISAキット(インビトロゲン)も用いて、オステオカルシンの産生を分析した。簡潔に言うと、細胞ライセートのアリコートは、免疫プレートに加えた。オステオカルシンは吸光度プレートリーダーも用いて450nmで酵素の基質の変色により検出される。既知のオステオカルシン濃度の検量線を用いて、ライセート中のオステオカルシンの濃度を特定した。

0103

遺伝子発現。研究BおよびCのために、足場およびTCPS上に播種された細胞は、遺伝子発現研究のために回収された。0、7および14日目に、細胞はRNeasy(登録商標)マイクロキット(Qiagen社製,バレンシアカリフォルニア)を使用したRNAの単離のために収集された。簡潔に言うと、RNAは基質から収集されるホモジナイズされた細胞から、RNAは抽出した。それぞれのターゲットまたはハウスキーピング遺伝子のために、Sybr GreenRTPCRキット(Qiagen)から、プライマーと試薬を含んだマスターミックス説明書に従い作製し、そして単離したRNAに加えた。RNAの逆転写およびcDNA重合サーマルサイクラ—(MX3000P,Stratagene社製)を用いて行った。サイクル条件は以下の通りである:50℃で30分、95℃で15分、その後94℃で15秒、55℃および72℃で30秒を40サイクル、その後95℃で1分、55℃で41サイクル。この研究で調査するターゲット遺伝子は、オステオカルシン(OCN)、オステオポンチン(OPN)、I型コラーゲン(Col I)、Sox2、Runx2である。グループ毎に3サンプルの複製の相対的な定量化は、Q−geneのソフトウェアを使用して、ハウスキーピング遺伝子(リボソーム大タンパク質)の発現に対して、それぞれのターゲット遺伝子の発現を正常化することで得られる。融解曲線は、増幅したcDNAの完全性を評価するのに用い、そして、プライマーダイマーの存在のため妥協した融解曲線によるサンプルは分析のために使用しなかった。

0104

この開示のシステムおよび方法は、典型的な実施例に関して記述したが、この発明はこれらに制限される物ではない。実際、典型的な実施例は開示されたシステムの実施であり、および方法は実例となる、および非限定的な目的のために提供される。開示されたシステムおよび方法に対する変更、修正、強調および/または改良は、この発明の精神と範囲から逸脱することなく作製される。したがって、そのような変化、修正、強調および/または改良は、現在の発明の範囲内に含まれる。

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