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課題・解決手段

本発明は、特に神経変性疾患処置または予防における医薬として特に使用される、Xが水素原子ハロゲン原子、NO2もしくはNH2基を表し、R0がHまたは-CH2-C≡CHを表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素系鎖; または置換されていてもよいアリール基を表す、下記式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合でのその立体異性体の混合物、ならびにその調製のための方法およびそれを含む薬学的組成物に関する。

概要

背景

平均余命が長くなるに従って、アルツハイマー病またはパーキンソン病などの神経変性疾患罹患する人々の数は増大している。

神経変性疾患は、神経系、特に脳の機能に漸進的に影響する疾患であり、この疾患は速やかにまたはゆっくりと(数週間〜数年)、しばしば不可逆的に進行しうる。したがって、神経細胞、特にニューロンの機能は悪化し、これは細胞死につながることがある。この疾患に冒される神経系の領域に応じて、運動機能、言語、記憶、知覚または認知などの様々な機能が冒されうる。最も一般的な神経変性疾患としてはアルツハイマー病およびパーキンソン病が特に挙げられる。

世界中で約2400万人が罹患するアルツハイマー病は、精神機能進行性のおよび不可逆的な損失につながる脳組織疾患である。最初の症状は最近の事象の記憶の喪失(健忘症)であり、次に認知障害は言語(失語症)、運動機構(失行症)、視覚認識(失認症)ならびに実行機能(意思決定および計画などの)の領域に広がる。

パーキンソン病は中枢神経系を冒し、進行性の運動機能問題、特に身体の振戦誘導する。

現在、これら2つの疾患に対して処方される医薬は、この疾患の進行を遅延させるのみである。この疾患を治癒することまたはその進行を停止させることができるものはなく、したがってこれらの神経変性疾患の処置用新規のより活性の高い化合物が必要である。

本発明の発明者らは、神経変性疾患の処置における、脂肪族疎水性鎖置換されたキノキサリン核を有するキメラ化合物の可能性を既に示した(国際公開公報第2010/007179号(特許文献1))。

しかし、本発明者らは驚くべきことに、血液脳関門を通過するために必須であると思われた疎水性鎖による置換の非存在下で、キノキサリン誘導体が活性を保持し、血液脳関門をなお通過可能であったことを発見した。

概要

本発明は、特に神経変性疾患の処置または予防における医薬として特に使用される、Xが水素原子ハロゲン原子、NO2もしくはNH2基を表し、R0がHまたは-CH2-C≡CHを表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素系鎖; または置換されていてもよいアリール基を表す、下記式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合でのその立体異性体の混合物、ならびにその調製のための方法およびそれを含む薬学的組成物に関する。

目的

本発明は、医薬、特に神経栄養薬または神経保護薬として使用される、下記式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合での立体異性体の混合物、特に鏡像異性体の混合物、特にラセミ混合物を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

医薬、特に神経栄養薬または神経保護薬として使用される、下記式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合での立体異性体の混合物、特に鏡像異性体の混合物、特にラセミ混合物:式中、Xは水素原子臭素もしくは塩素などのハロゲン原子、またはNO2もしくはNH2基を表し、R0はHまたは-CH2-C≡Hを表し、R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または置換されていてもよいアリール基を表し、但し以下を除く:XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子または置換されていてもよいアリール基を表す、式(I)の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容される塩、ならびに6-アミノ-5-ブロモキノキサリン

請求項2

Xが水素原子、臭素原子、NH2もしくはNO2基; 好ましくは水素原子を表すことを特徴とする、請求項1記載の化合物。

請求項3

R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子; (C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシアリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表すことを特徴とする、請求項1および2のいずれか一項記載の化合物。

請求項4

R1が、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール、N3、NO2、NH2または-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいフェニルなどのアリール基を表すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。

請求項5

R2が、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。

請求項6

以下の化合物より選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物:。

請求項7

アルツハイマー病パーキンソン病多発性硬化症または筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患処置または予防において使用するための、6-アミノ-5-ブロモキノキサリンを含む請求項1〜6のいずれか一項記載の式(I)の化合物。

請求項8

請求項1〜6のいずれか一項記載の少なくとも1つの式(I)の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、薬学的組成物

請求項9

神経変性疾患の処置または予防において特に有用な別の有効成分も含むことを特徴とする、請求項8記載の薬学的組成物。

請求項10

請求項11

下記式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合での立体異性体の混合物、特に鏡像異性体の混合物、特にラセミ混合物:式中、Xは水素原子、臭素もしくは塩素などのハロゲン原子、またはNO2もしくはNH2基を表し、R0はHまたは-CH2-C≡Hを表し、R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または置換されていてもよいアリール基を表し、但し以下を除く:XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子または置換されていてもよいアリール基を表す、式(I)の化合物、ならびにそれらの薬学的に許容される塩、XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜6個の炭素原子を含有する飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または非置換アリール基を表す、式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、ならびに6-アミノ-5-ブロモキノキサリン、5-ニトロ-6-アミノ-キノキサリン、3-メチル-5-ニトロ-6-アミノ-キノキサリン、2-メチル-5-ニトロ-6-アミノ-キノキサリン、5,6-ジアミノキノキサリン、5,6-ジアミノ-2-メチル-キノキサリン、5,6-ジアミノ-2-デシル-キノキサリンおよび5,6-ジアミノ-3-デシル-キノキサリン。

請求項12

XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2基の一方が、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換された置換アリール基を表し、他方のR1またはR2基が、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含有する飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖を表すことを特徴とする、請求項11記載の化合物。

請求項13

Xがハロゲン原子またはNO2もしくはNH2基を表し、臭素原子またはNO2もしくはNH2基を特に表し、かつ/あるいはR0が-CH2-C≡Hを表すことを特徴とする、請求項11記載の化合物。

請求項14

以下の化合物より選択されることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項記載の化合物:。

請求項15

以下の連続的工程を含む、請求項12記載の式(I)の化合物の調製方法:(a1) 4-ニトロフェニレン-1,2-ジアミンと、R1およびR2が請求項12に定義の通りである下記式(II)の化合物とをカップリングすることで:R1およびR2が請求項12に定義の通りである下記式(III)の化合物を得る工程:、ならびに(b1) 上記工程(a1)において得られた化合物(III)のニトロ官能基還元することで請求項12記載の式(I)の化合物を得る工程。

請求項16

以下の連続的工程を含む、請求項12記載の式(I)の化合物の調製方法:(a2) R1が請求項12に定義の通りである式R1Liの化合物と、R2が請求項12に定義の通りであるかまたは水素原子を表す下記式(Ia)の化合物とを:-100〜25℃で構成される温度、特に約-78℃で反応させることで、R1が請求項12に定義の通りであり、R2が請求項12に定義の通りであるかまたは水素原子を表す下記式(IV)の化合物を得る工程:(b2) 上記式(IV)中でR2 = Hである場合、上記工程(a2)において得られた式(IV)の化合物と、R2が請求項12に定義の通りである式R2Liの化合物とを、-78〜25℃で構成される温度、特に約0℃で反応させることで、R1およびR2が請求項12に定義の通りである下記式(V)の化合物を得る工程:、ならびに(c2) 上記工程(a2)または(b2)において得られた式(IV)または(V)の化合物を酸化することで請求項12記載の式(I)の化合物を得る工程。

請求項17

以下の連続的工程を含む、X≠Hである請求項11記載の式(I)の化合物の調製方法:(a3) R0、R1およびR2が請求項11に定義の通りである下記式(Ib)の化合物をニトロ化またはハロゲン化することで:R0、R1およびR2が請求項11に定義の通りであり、Xがハロゲン原子またはNO2基を表す下記式(Ic)の化合物を得る工程:、ならびに(b3) 任意で、上記式(Ic)中でX = NO2である場合、上記工程(a3)において得られた式(Ic)の化合物を還元することで、R0、R1およびR2が請求項11に定義の通りである下記式(Id)の化合物を得る工程:。

請求項18

R0 = CH2C≡CHである請求項11記載の式(I)の化合物の調製方法であって、下記式(Ie)の化合物とハロゲン化プロパルギル、好ましくは臭化プロパルギルとを反応させる工程を含む方法:式中、Xは水素原子、臭素もしくは塩素などのハロゲン原子、またはNO2基を表し、R0はHを表し、R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または置換されていてもよいアリール基を表す。

技術分野

0001

本発明は、特に神経変性疾患処置用の、アミノキノキサリン誘導体、ならびにそれらの調製方法、それらを含有する薬学的組成物およびそれらの使用に関する。

背景技術

0002

平均余命が長くなるに従って、アルツハイマー病またはパーキンソン病などの神経変性疾患に罹患する人々の数は増大している。

0003

神経変性疾患は、神経系、特に脳の機能に漸進的に影響する疾患であり、この疾患は速やかにまたはゆっくりと(数週間〜数年)、しばしば不可逆的に進行しうる。したがって、神経細胞、特にニューロンの機能は悪化し、これは細胞死につながることがある。この疾患に冒される神経系の領域に応じて、運動機能、言語、記憶、知覚または認知などの様々な機能が冒されうる。最も一般的な神経変性疾患としてはアルツハイマー病およびパーキンソン病が特に挙げられる。

0004

世界中で約2400万人が罹患するアルツハイマー病は、精神機能進行性のおよび不可逆的な損失につながる脳組織疾患である。最初の症状は最近の事象の記憶の喪失(健忘症)であり、次に認知障害は言語(失語症)、運動機構(失行症)、視覚認識(失認症)ならびに実行機能(意思決定および計画などの)の領域に広がる。

0005

パーキンソン病は中枢神経系を冒し、進行性の運動機能問題、特に身体の振戦誘導する。

0006

現在、これら2つの疾患に対して処方される医薬は、この疾患の進行を遅延させるのみである。この疾患を治癒することまたはその進行を停止させることができるものはなく、したがってこれらの神経変性疾患の処置用の新規のより活性の高い化合物が必要である。

0007

本発明の発明者らは、神経変性疾患の処置における、脂肪族疎水性鎖置換されたキノキサリン核を有するキメラ化合物の可能性を既に示した(国際公開公報第2010/007179号(特許文献1))。

0008

しかし、本発明者らは驚くべきことに、血液脳関門を通過するために必須であると思われた疎水性鎖による置換の非存在下で、キノキサリン誘導体が活性を保持し、血液脳関門をなお通過可能であったことを発見した。

先行技術

0009

国際公開公報第2010/007179号

0010

したがって、本発明は、医薬、特に神経栄養薬または神経保護薬として使用される、下記式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合での立体異性体の混合物、特に鏡像異性体の混合物、特にラセミ混合物を目的とする:

式中、
Xは水素原子臭素もしくは塩素などのハロゲン原子、またはNO2もしくはNH2基を表し、
R0はHまたは-CH2-C≡H、特にHを表し、
R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または置換されていてもよいアリール基を表す。

0011

本発明において、「ハロゲン」とは、臭素原子塩素原子ヨウ素原子またはフッ素原子、特に臭素原子を意味する。

0012

本発明において、「(C1〜C6)アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を有する任意の飽和の直鎖または分岐炭化水素基、特にメチル基エチル基、n-プロピル基イソプロピル基n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基およびn-ヘキシル基を意味する。

0013

本発明において、「(C1〜C6)アルコキシ」基とは、酸素原子によって分子の残りに連結された上記定義の(C1〜C6)アルキル基、特にメトキシ基エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペントキシ基およびn-ヘキソキシ基を意味する。

0014

本発明において、「アリール」基とは、好ましくは6〜10個の炭素原子を含有しかつ1個もしくは複数の縮合環を含む芳香族炭化水素基、例えば、フェニル基またはナフチル基を意味する。有利には、それはフェニル基である。

0015

アリール基が置換される場合、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で置換されることが有利でありうる。

0016

本発明において、「不飽和の」とは、炭化水素鎖が1個もしくは複数の不飽和を有しうることを意味する。

0017

本発明において、「不飽和」とは、二重結合または三重結合を意味する。

0018

本発明において、「薬学的に許容される」とは、一般に安全で、無毒でかつ生物学的にまたは他の意味で望ましくないということがなく、獣医学的使用とヒトに対する薬学的使用との両方に許容される、薬学的化合物の調製において使用されるものを意味する。

0019

本発明において、「N-保護基」とは、望ましくない反応に対してNH2基を保護する任意の置換基、例えばGreene, "Protective Groups in Organic Synthesis", (John Wiley & Sons, New York (1981))およびHarrison et al. "Compendium of Synthetic Organic Methods", Vols. 1 to 8 (J. Wiley & Sons, 1971 to 1996)に記載のN-保護基を意味する。保護アミ官能基を含むN-保護基としては、カルバメートアミド、N-アルキル誘導体アミノアセタール誘導体、N-ベンジル誘導体イミン誘導体エナミン誘導体モノもしくはジアルキルアミノプロパルギルアミン誘導体、およびN-ヘテロ原子誘導体が挙げられる。特に、N-保護基としてはホルミルアセチルベンゾイル、ピバロイルフェニルスルホニルベンジル(Bn)、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジル-オキシカルボニルトリクロロエトキシカルボニル(TROC)、アリルオキシカルボニル(Alloc)、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、トリフルオロ-アセチル、ジメチルアミノプロパルギル、ベンジルカルバメート(置換されていてもよい)などが挙げられる。

0020

本発明において、化合物の「薬学的に許容される塩」とは、親化合物の所望の薬理活性を有する、ここで定義される薬学的に許容される塩を意味する。そのような塩としては以下が挙げられる:
(1)水和物および溶媒和物
(2)塩酸臭化水素酸硫酸硝酸リン酸などの無機酸と形成される酸付加塩、または酢酸ベンゼンスルホン酸安息香酸カンファースルホン酸クエン酸エタンスルホン酸フマル酸グルコヘプトン酸、グルコン酸グルタミン酸グリコール酸ヒドロキシナフトエ酸2-ヒドロキシエタンスルホン酸乳酸マレイン酸リンゴ酸マンデル酸メタンスルホン酸ムコン酸、2-ナフタレンスルホン酸プロピオン酸サリチル酸コハク酸ジベンゾイル-L-酒石酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸トリメチル酢酸トリフルオロ酢酸などの有機酸と形成される酸付加塩; ならびに
(3) 親化合物に存在する酸プロトン金属イオン、例えばアルカリ金属イオン(例えばNa+、K+もしくはLi+)またはアルカリ土類金属イオン(Ca2+もしくはMg2+などの)またはアルミニウムイオンで置き換えられるか、あるいは有機塩基または無機塩基配位する際に形成される塩。許容される有機塩基としてはジエタノールアミンエタノールアミンN-メチルグルカミントリエタノールアミントロメタミンなどが挙げられる。許容される無機塩基としては水酸化アルミニウム水酸化カルシウム水酸化カリウム炭酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムが挙げられる。

0021

本発明において、「立体異性体」とは、幾何異性体または光学異性体を意味する。

0022

幾何異性体は、ZまたはE配置を有しうる二重結合上の置換基の異なる位置により生じる。

0023

光学異性体は、4個の異なる置換基を有する炭素原子上の置換基の空間中での異なる位置により生じる。したがって、この炭素キラル中心または不斉中心である。光学異性体としてはジアステレオ異性体および鏡像異性体が挙げられる。互いの鏡像であるが重ね合わせることができない光学異性体を「鏡像異性体」と呼ぶ。鏡像ではない光学異性体を「ジアステレオマー」と呼ぶ。

0024

キラリティーが反対である等量の2つの個々の鏡像異性体を含有する混合物を「ラセミ混合物」と呼ぶ。

0025

特定の一態様によれば、本発明の化合物は、XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子もしくは置換されていてもよいアリール基を表す、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の1つではない。

0026

好ましくは、本発明の式(I)の化合物は、国際公開公報第2011/044229号にαアドレナリン受容体モジュレーターとして記載の化合物である6-アミノ-5-ブロモキノキサリンではない。

0027

有利には、Xは水素原子、臭素原子、またはNH2もしくはNO2基を表す。より特別には、Xは水素原子を表しうる。

0028

別の態様によれば、Xはハロゲン原子またはNH2もしくはNO2基; 特に臭素原子またはNH2もしくはNO2基を表す。

0029

「1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖」という用語は、より特別にはR1およびR2基の定義における1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、より特別には上記定義の(C1〜C6)アルキル基を表す。

0030

有利には、R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; (C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表す。

0031

特に、R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; (C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいフェニル基を表しうる。

0032

特定の一態様によれば、R1は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換されていてもよいアリール基、特にフェニルを表す。

0033

本発明の別の特定の態様によれば、R2は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; 好ましくは(C1〜C6)アルキル基を表す。

0034

本発明の別の特定の態様によれば、
R1は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表し、
R2は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基を表す。

0035

特に、R1およびR2基は以下のように定義することができる:
R1は(C1〜C6)アルキル基、または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基; 有利には、置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表し、
R2は(C1〜C6)アルキル基を表す。

0036

上記R1およびR2の定義において、(C1〜C6)アルキル基は、より特別にはメチル基、n-ブチル基、n-ヘキシル基、s-ブチル基またはt-ブチル基でありうるものであり、置換されていてもよいアリール基は、より特別にはフェニル基、p-メトキシフェニル基、m-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,4,5-トリメトキシフェニル基、2-ナフチル基、p-フルオロフェニル基、p-メチルフェニル基、p-クロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基またはビフェニル基でありうる。

0037

式(I)の化合物は特に以下の化合物より選択することができる。

0038

本発明はまた、医薬、特に神経栄養薬または神経保護薬の製造のための、上記定義の式(I)の化合物の使用に関する。

0039

本発明はまた、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、またはルー・ゲーリック病とも呼ばれる筋萎縮性側索硬化症(ALS)、特にパーキンソン病などの神経変性疾患の処置または予防において使用される上記定義の式(I)の化合物を目的とする。

0040

本発明はまた、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、またはルー・ゲーリック病とも呼ばれる筋萎縮性側索硬化症(ALS)、特にパーキンソン病などの神経変性疾患の処置または予防を目的とする医薬の製造のための上記定義の式(I)の化合物の使用に関する。

0041

本発明はまた、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、またはルー・ゲーリック病とも呼ばれる筋萎縮性側索硬化症(ALS)、特にパーキンソン病などの神経変性疾患の処置または予防のための方法であって、有効量の上記定義の式(I)の化合物をそれを必要とする患者投与する段階を含む方法に関する。

0042

本発明はまた、少なくとも1つの上記定義の式(I)の化合物と薬学的に許容される担体とを含有する、薬学的組成物を目的とする。

0043

本発明の薬学的組成物は、ヒトを含む哺乳動物を対象とする非経口(例えば皮下、腹腔内、筋肉内、静脈内、頭蓋内、くも膜下腔内など)、経口、下、経皮局所または直腸内投与用に調剤することができる。投薬量は処置および問題となる状態に応じて変動する。

0044

本発明の薬学的組成物において、有効成分は、従来の薬学的担体と混合された投与単位の形態で動物またはヒトに投与することができる。

0045

適切な経口投与単位形態としては錠剤ゲル剤散剤顆粒剤、および経口溶液剤または懸濁液剤、ならびに非経口、特に腹腔内投与形態が挙げられる。

0046

固体組成物を錠剤の形態で調製する場合、主要な有効成分とゼラチンデンプンラクトースステアリン酸マグネシウムタルクアラビアゴムなどの薬学的担体とを混合する。錠剤を、スクロースもしくは他の適切な材料でコーティングすること、または長期活性もしくは遅延活性を示しかつ所定量の有効成分を連続放出するように処理することができる。

0047

カプセル調製物は、有効成分と希釈剤とを混合し、得られた混合物を硬または軟カプセル注ぐことで得られる。

0048

シロップ剤またはエリキシル剤の形態の調製物は、有効成分と甘味料防腐剤、ならびに適切な味覚強化剤および色素との組み合わせを含有しうる。

0049

水に分散可能な散剤または顆粒剤は、有効成分と分散剤もしくは湿潤剤または懸濁化剤、および矯味剤または甘味料との混合物を含有しうる。

0050

非経口投与では、薬理学的に適合性のある分散剤および/または湿潤剤を含有する水性懸濁液剤、等張生理食塩水剤または滅菌注射用液剤が使用される。

0051

有効成分は、場合によっては1つまたは複数のさらなる担体と共にマイクロカプセル剤の形態で調剤してもよい。

0052

本発明の化合物は1日当たり0.01mg〜1000mgで構成される用量で使用することができ、この用量は1日1回の単一用量で与えられるか、または1日を通じて数回の用量で、例えば等しい用量で1日2回投与される。投与される1日当たりの用量は、有利には5mg〜500mg、さらに有利には10mg〜200mgで構成される。当業者自身は、これらの範囲を超える用量を使用する必要がありうることを理解できるであろう。

0054

本発明はまた、下記式(I)の化合物、およびその薬学的に許容される塩、その立体異性体または任意の割合での立体異性体の混合物、特に鏡像異性体の混合物、特にラセミ混合物を目的とする:

式中、
Xは水素原子、臭素もしくは塩素などのハロゲン原子、またはNO2もしくはNH2基を表し、
R0はHまたは-CH2-C≡H、特にHを表し、
R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または置換されていてもよいアリール基を表し、
但し以下を除く: XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜6個の炭素原子を含有する飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または非置換アリール基を表す化合物、ならびにその薬学的に許容される塩。

0055

除かれた化合物は国際公開公報第2010/007179号に合成中間体として記載の化合物である。

0056

特定の一態様によれば、本発明の化合物は、XおよびR0がそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2がそれぞれ互いに独立して水素原子もしくは置換されていてもよいアリール基を表す、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の1つではない。

0057

好ましくは、本発明の式(I)の化合物は6-アミノ-5-ブロモキノキサリン、5-ニトロ-6-アミノ-キノキサリン、3-メチル-5-ニトロ-6-アミノ-キノキサリン、2-メチル-5-ニトロ-6-アミノ-キノキサリン、5,6-ジアミノキノキサリン、5,6-ジアミノ-2-メチル-キノキサリン、5,6-ジアミノ-2-デシル-キノキサリンおよび5,6-ジアミノ-3-デシル-キノキサリンではない。そのような化合物は国際公開公報第2011/044229号; Nasielski-Hinkens and Kaisin Organic Mass Spectrometry 1985, 20(12), 733-737; およびNasielski et al. Bull. Soc. Chim. Belg. 1988, 97(10), 743-750に特に記載されている。

0058

第1の特定の態様によれば、XおよびR0はそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2基の少なくとも一方は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換されたアリール基を表す。

0059

この置換アリール基はp-メトキシフェニル基、m-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,4,5-トリメトキシフェニル基、p-フルオロフェニル基、p-メチルフェニル基、p-クロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基またはビフェニル基でありうる。

0060

そこで他方のR1またはR2基は水素原子; (C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基、例えばフェニルを表しうる。

0061

有利には、XおよびR0はそれぞれ水素原子を表し、R1およびR2基の一方は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換された置換アリール基、例えばフェニルを表し、他方のR1またはR2基は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含有する飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基を表す。

0062

この第1の特定の態様の範囲内で、(C1〜C6)アルキル基は、より特別にはメチル基、n-ブチル基、n-ヘキシル基、s-ブチル基またはt-ブチル基でありうるものであり、置換されていてもよいアリール基は、より特別にはフェニル基、p-メトキシフェニル基、m-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,4,5-トリメトキシフェニル基、2-ナフチル基、p-フルオロフェニル基、p-メチルフェニル基、p-クロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基またはビフェニル基でありうる。

0063

有利には、R1は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換されていてもよいアリール基、特にフェニルを表す。この基はフェニル基、p-メトキシフェニル基、m-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,4,5-トリメトキシフェニル基、2-ナフチル基、p-フルオロフェニル基、p-メチルフェニル基、p-クロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基およびビフェニル基より特に選択することができる。

0064

別の態様によれば、Xはハロゲン原子またはNO2もしくはNH2基を表し、臭素原子またはNO2もしくはNH2基を特に表し、かつ/あるいはR0は-CH2-C≡Hを表す。

0065

有利には、そこでR1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; (C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表す。

0066

特に、R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; (C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいフェニル基を表しうる。

0067

特定の一態様によれば、R1は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される、好ましくはハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシもしくはアリール基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換されていてもよいアリール基、特にフェニルを表す。

0068

別の特定の態様によれば、R2は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; 好ましくは(C1〜C6)アルキル基を表す。

0069

別の特定の態様によれば、
R1は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基; または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表し、
R2は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基を表す。

0070

特に、R1およびR2基は以下のように定義することができる:
R1は(C1〜C6)アルキル基、または置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基; 有利には、置換されていてもよい、特にハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で置換されていてもよいアリール基を表し、
R2は(C1〜C6)アルキル基を表す。

0071

上記R1およびR2の定義において、(C1〜C6)アルキル基は、より特別にはメチル基、n-ブチル基、n-ヘキシル基、s-ブチル基またはt-ブチル基でありうるものであり、置換されていてもよいアリール基は、より特別にはフェニル基、p-メトキシフェニル基、m-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,4,5-トリメトキシフェニル基、2-ナフチル基、p-フルオロフェニル基、p-メチルフェニル基、p-クロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基またはビフェニル基でありうる。

0072

式(I)の化合物は特に以下の化合物より選択することができる。

0073

本発明はまた、以下の連続的工程を含む、X = R0 = Hであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す、上記式(I)の化合物を調製するための方法(1)を目的とする:
(a1) 4-ニトロフェニレン-1,2-ジアミンとR1およびR2が既に定義の通りであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す下記式(II)の化合物とをカップリングすることで:

R1およびR2が既に定義の通りであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す下記式(III)の化合物を得る工程:

ならびに
(b1) 前記工程(a1)において得られた化合物(III)のニトロ官能基還元することで、X = R0 = Hであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す式(I)の化合物を得る工程。

0074

好ましくは、Xは水素原子を表し、R1およびR2基の一方は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換された置換アリール基、例えばフェニルを表し、他方のR1またはR2基は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基を表す。

0075

工程(a1)
この工程に使用される出発原料は一般に市販されており、または当業者に周知の方法によって容易に調製することができる。

0076

この反応は、溶媒としての水中にて特に還流温度で行うことが有利である。

0077

工程(b1)
ニトロ官能基をアミノ官能基に還元する工程(b1)において使用される還元剤はSnCl2であることが有利である。この反応はエタノール、好ましくは無水エタノール中にて、有利にはその還流温度で行うことができる。

0078

この還元工程は水素雰囲気下、パラジウム炭素の存在下で行ってもよい。

0079

こうして得られた化合物を反応媒体から当業者に周知の方法によって、例えば抽出、溶媒の蒸発、または析出および濾過によって分離することができる。

0080

必要であれば、該化合物を当業者に周知の技術によって、例えば該化合物が結晶性である場合の再結晶、蒸発、シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製してもよい。

0081

本発明はまた、以下の連続的工程を含む、X = R0 = Hであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す、上記式(I)の化合物を調製するための方法(2)を目的とする:
(a2) R1が既に定義の通りであるが水素原子ではありえない式R1Liの化合物と、R2が既に定義の通りである下記式(Ia)の化合物とを:

-100〜25℃で構成される温度、特に約-78℃で反応させることで、R1およびR2が既に定義の通りであり、R1≠Hであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す下記式(IV)の化合物を得る工程:

(b2) 任意で、上記式(IV)中でR2 = Hである場合、上記工程(a2)において得られた式(IV)の化合物と、R2が既に定義の通りであるが水素原子ではありえない式R2Liの化合物とを、-78〜25℃で構成される温度、特に約0℃で反応させることで、R1およびR2が既に定義の通りであり、R1およびR2≠Hであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す下記式(V)の化合物を得る工程:

、ならびに
(c2) 上記工程(a2)または(b2)においてそれぞれ得られた式(IV)または(V)の化合物を酸化することで、R1およびR2が既に定義の通りであり、R1およびR2基の少なくとも一方が置換アリール基を表す式(I)の化合物を得る工程。

0082

好ましくは、Xは水素原子を表し、R1およびR2基の一方は、ハロゲン原子、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、アリール、N3、NO2、NH2もしくは-NH-((C1〜C6)アルキル)基より選択される1個もしくは複数の基で特に置換された置換アリール基、例えばフェニルを表し、他方のR1またはR2基は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖、例えば(C1〜C6)アルキル基を表す。

0083

工程(a2)
この工程に使用される化合物R1Liは市販されており、または当業者に周知の合成方法によって容易に入手可能である。

0084

式(Ia)の化合物は、上記の方法(1)に従って、または当業者に公知である任意の他の方法によって調製することができる。

0085

この反応は溶媒としてのテトラヒドロフラン中で行うことが有利である。

0086

工程(b2)
この工程に使用される化合物R2Liは市販されており、または当業者に周知の合成方法によって容易に入手可能である。

0087

この反応は溶媒としてのテトラヒドロフラン中で行うことが有利である。

0088

工程(c2)
この工程は、キノキサリン核の再芳香族化を可能にするMnO2などの酸化剤の存在下で行う。

0089

この反応は、溶媒として使用されるクロロホルム中にて特に還流温度で行うことが有利である。

0090

こうして得られた化合物を反応媒体から当業者に周知の方法によって、例えば抽出、溶媒の蒸発、または析出および濾過によって分離することができる。

0091

必要であれば、該化合物を当業者に周知の技術によって、例えば該化合物が結晶性である場合の再結晶、蒸発、シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製してもよい。

0092

本発明はまた、以下の連続的工程を含む、X≠Hである上記式(I)の化合物を調製するための方法(3)を目的とする:
(a3) R0、R1およびR2が既に定義の通りである下記式(Ib)の化合物をニトロ化またはハロゲン化することで:

R0、R1およびR2が既に定義の通りであり、Xがハロゲン原子またはNO2基を表す下記式(Ic)の化合物を得る工程:

、ならびに
(b3) 任意で、上記式(Ic)中でX = NO2である場合、上記工程(a3)において得られた式(Ic)の化合物を還元することで、R0、R1およびR2が既に定義の通りである下記式(Id)の化合物を得る工程。

0093

工程(a3)
式(Ib)の化合物は、特にR0 = Hである場合は上記方法(1)または(2)に従って、R0 = CH2-C≡CHである場合は下記方法(4)に従って調製してもよい。

0094

ニトロ化反応は硫酸中、KNO3の存在下、特に0℃未満の温度、例えば約-10℃で行うことができる。

0095

ハロゲン化工程は、当業者に公知の任意のハロゲン化剤によって行うことができる。臭素化の場合、臭素を特に酢酸中にて、例えば室温で使用することができる。塩素化の場合、N-クロロスクシンイミドを特に溶媒としてのジクロロメタン中にて、例えば室温で使用することができる。

0096

工程(b3)
ニトロ官能基をアミノ官能基に還元する工程(b3)において使用される還元剤はSnCl2であることが有利である。この反応はエタノール、好ましくは無水エタノール中にて、有利にはその還流温度で行うことができる。

0097

この還元工程は水素雰囲気下、パラジウム炭素の存在下で行ってもよい。

0098

こうして得られた化合物(Ic)または(Id)を反応媒体から当業者に周知の方法によって、例えば抽出、溶媒の蒸発、または析出および濾過によって分離することができる。

0099

必要であれば、該化合物を当業者に周知の技術によって、例えば該化合物が結晶性である場合の再結晶、蒸発、シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製してもよい。

0100

既に記載の式(Ia)〜(Id)が、式(I)の特定の下位式を表すことから、式(I)の化合物を表すものと見なされるべきであることに留意されたい。

0101

本発明はまた、R0 = CH2-C≡CHである上記式(I)の化合物を調製するための方法(4)であって、下記式(Ie)の化合物とハロゲン化プロパルギル、好ましくは臭化プロパルギルとを反応させる工程を含む方法を目的とする:

式中、
Xは水素原子、臭素もしくは塩素などのハロゲン原子、またはNO2基を表し、
R0はHを表し、
R1およびR2はそれぞれ互いに独立して水素原子; 1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐炭化水素鎖; または置換されていてもよいアリール基を表す。

0102

したがって、式(Ie)は、本発明の式(I)の特定の下位式(主にR0 = Hである)を表すことから、式(I)の化合物を表すものと見なされるべきである。

0103

式(Ie)の化合物は、既に記載の方法(1)、(2)および(3)に特に従って調製することができる。

0104

X = NH2である式(I)の化合物は、プロパルギル部分もこのアミノ官能基に付加される可能性があることから、この反応において使用することができない。したがってこの場合では、R0 = HおよびX = NO2である化合物からのプロパルギル部分による置換反応を行った後、上記方法(3)の工程(b3)に従ってこのニトロ官能基をアミノ官能基に還元することが好ましい。

0105

ハロゲン化プロパルギルとの反応は、塩基性媒体中、特にK2CO3などの塩基の存在下で行うことが有利である。KIなどのヨウ化物塩の付加によって有利に導入されるヨウ化物イオンの存在下で行うことができる。

0106

この反応はジメチルホルムアミドなどの溶媒中にて特に100℃の温度で行うことができる。

0107

反応条件下感受性/反応性である官能基を保護するためにさらなる保護/脱保護工程が必要になることがあり、これは当業者が評価することができる。

0108

こうして得られた化合物を反応媒体から当業者に周知の方法によって、例えば抽出、溶媒の蒸発、または析出および濾過によって分離することができる。

0109

必要であれば、該化合物を当業者に周知の技術によって、例えば該化合物が結晶性である場合の再結晶、蒸発、シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって精製してもよい。

0110

本発明は、以下の非限定的な実施例に照らしてさらに明確に理解されるであろう。

図面の簡単な説明

0111

未処理培養物(対照B)、または100nMの化合物4bcで処理した培養物(A)もしくは200μMのdbcAMPで処理した培養物(C)の画像を示す。これら培養物のドーパミン作動性ニューロンチロシンヒドロキシラーゼの認識によって免疫標識される。
マウス脳を3つの部分に解剖した図を示す。
未処置マウス、担体を受け取ったマウス、または300mg/kg/日で化合物4bcを受け取ったマウスに対する経口処置の間の時間(日)関数としての同一群のマウスの平均体重(g)を表す図を示す。
化合物4bcを定量化するために腹腔内試験の異なるマウスの脳抽出物からHPLC-MS/MSで得られたクロマトグラム(x軸: 時間(分); y軸:相対強度(%))を示す。
化合物4bcを定量化するために腹腔内試験の異なるマウスの脳抽出物からHPLC-MS/MSで得られたクロマトグラム(x軸: 時間(分); y軸: 相対強度(%))を示す。マウスは最終処置の2時間後に安楽死させ、抽出物は分析前に4℃で40日間保持した。
化合物4bcを検出するために腹腔内試験の異なるマウスの脳抽出物からHPLC-MS/MSで得られたクロマトグラム(x軸: 時間(分); y軸: 相対強度(%))を示す。マウスは最終処置の4時間後および6時間後に安楽死させ、抽出物は分析前に4℃で40日間保持した。
化合物4bcの存在を確認するために経口試験の異なるマウスの脳抽出物からHPLC-MS/MSで得られたクロマトグラム(x軸: 時間(分); y軸: 相対強度(%))を示す。
腹腔内投与後の化合物4bcのマウスの脳内および血漿中での動態を示す。
鼻腔内投与される毒素MPTPに対する経口投与される化合物4bcによる神経保護インビボ試験において使用される異なるマウス群(NT/NL: 処置なし/病変なし; T/NL: 処置あり/病変なし; NT/L: 処置なし/病変あり; T/L: 処置あり/病変あり)の右線条体(ST.R)および左線条体(ST.L)の平均光学濃度を示す。
鼻腔内投与される毒素MPTPに対する経口投与される化合物4bcによる神経保護のインビボ試験において使用される異なるマウス群(NT/NL: 処置なし/病変なし; T/NL: 処置あり/病変なし; NT/L: 処置なし/病変あり; T/L: 処置あり/病変あり)の黒質中のチロシンヒドロキシラーゼ陽性(TH+)ニューロンの平均量を示す。

実施例

0112

実施例
以下の略語をこの部において使用した。

0113

化合物を以下のように命名した。
- 第1の接尾語= R2
- 第2の接尾語 = R1
およびa = H、b = Me、c = Ph、d = n-Bu、e = n-Hex、f = s-Bu、g = t-Bu、h = p-メトキシフェニル、i = m-メトキシフェニル、j = 3,4-ジメトキシフェニル、k = 3,4,5-トリメトキシフェニル、l = 2-ナフチル、m = p-フルオロフェニル、n = p-メチルフェニル、o = p-クロロフェニル、p = 3,4-ジクロロフェニル、q =ビフェニル

0114

I. 本発明の化合物の合成
I.1.一般的手順
いずれも市販の化合物である4-ニトロフェニレン-1,2-ジアミン1とグリオキサール2aa、ピルブアルデヒド2baまたはフェニルグリオキサール2caとの間のHinsberg縮合によって6-ニトロキノキサリン3aa、2-メチル-6-ニトロキノキサリン3baまたは2-フェニル-6-ニトロキノキサリン3caを位置選択的に得る。ニトロ官能基を塩化第一スズ(またはパラジウム炭素の存在下での水素)によってアミン官能基に還元することで6-アミノキノキサリン4aa、2-メチル-6-アミノキノキサリン4baおよび2-フェニル-6-アミノキノキサリン4caを得る(スキーム1参照)。

0115

スキーム1a

a試薬および条件: (a) H2O、還流。(b) SnCl2、EtOHabs、還流、またはH2、Pd/C、60℃。

0116

キノキサリンの2位および3位における置換を、有機リチウム化合物包含する反応によって導入する。実際、環の3位における有機リチウムによる置換が化合物4aa、4baまたは4ca中、-78℃で選択的であり、したがって3位において様々な置換基を有するキノキサリンが得られる。3位が既に置換基で占められて2位が空いている場合、環の2位における第2の置換が0℃で可能であり、これにより非対称二置換キノキサリンが得られる。二酸化マンガンによる再芳香族化によって様々な置換基を有する化合物4を得る(スキーム2参照)。ケトアルデヒドの代わりにジケトンを用いる既に記載のHinsberg反応を行うことで二置換キノキサリン4を得ることも可能である(スキーム3参照)。

0117

スキーム2a

a試薬および条件: (a) R1Li、THF、-78℃。(b) R2Li、THF、-78℃、次に0℃。(b) MnO2、CHCl3、還流。

0118

スキーム3a

a試薬および条件: (a) H2O、還流。(b) SnCl2、EtOHabs、還流、またはH2、Pd/C、60℃。(ii)クロマトグラフィー異性体分離

0119

キノキサリン4の5位における選択的置換を、ニトロ化化合物5を与える、硫酸中硝酸カリウムによって生成されるニトロニウムイオン、およびハロゲン化化合物7を与える、酢酸中臭素などのハロゲン化物イオンなどの求電子剤による芳香族置換によって行う。ニトロ化誘導体5から、無水エタノール中、還流温度での、または水素雰囲気下、Pd/Cの存在下、60℃での、塩化スズ(II)による還元によって、アミノ化化合物6を得る(スキーム4参照)。

0120

スキーム4a

a試薬および条件: (a) KNO3、H2SO4、-10℃、またはBr2、AcOH、RT、またはNCS、DCM、RT。(b) SnCl2、EtOHabs、還流、またはH2、Pd/C、60℃。

0121

6-アミノ-キノキサリンのアミン官能基のプロパルギル基による置換を、該キノキサリンと臭化プロパルギルとを塩基性条件下、DMI中、100℃で反応させることで行ってもよい(スキーム5参照)。

0122

スキーム5a

a試薬および条件: (a)KI、K2CO3、DMI、100℃。

0123

I.2化合物3の合成

市販の4-ニトロ-フェニレン-1,2-ジアミン(1.53g、10mmol、1当量)および市販のグリオキサール(水中40%)(1.8mL、10mmol、1当量)の水溶液(30mL)を還流温度で4時間加熱した。冷却後、析出物を濾取し、水で洗浄した。得られた固体を100℃で24時間オーブン乾燥させた。
収率: 93%(1.63g)。

0124

市販の4-ニトロ-フェニレン-1,2-ジアミン(3.06g、20mmol、1当量)および市販のピルビン酸アルデヒド(水中40%)(3.6mL、20mmol、1当量)の水溶液(50mL)を還流温度で1.5時間加熱した。冷却後、析出物を濾取し、水で洗浄した。得られた固体を100℃で24時間オーブン乾燥させた。
収率: 90%(3.40g)。

0125

市販の4-ニトロ-フェニレン-1,2-ジアミン(1.530g、10mmol、1当量)および市販のフェニルグリオキサール一水和物(1.522g、10mmol、1当量)の水溶液(40mL)を還流温度で1時間加熱した。冷却後、析出物を濾取し、水で洗浄した。得られた固体を100℃で24時間オーブン乾燥させた。
収率: 98%(2.455g)。

0126

市販の4-ニトロ-フェニレン-1,2-ジアミン(0.516g、3.4mmol、1当量)および市販のフェニル-1,2-プロパンジオン(0.45mL、3.4mmol、1当量)の水-アルコール溶液(20mL、50:50イソプロパノール/水)を還流温度で1.5時間加熱した。水30mLの添加および冷却後、析出物を濾取し、水で洗浄した。得られた橙色固体を100℃で24時間オーブン乾燥させた。
収率: 93%(834.4mg)。

0127

I.3.化合物4の合成

化合物3-メチル-6-ニトロキノキサリン3ba(20mmol、1当量)のエタノール(100mL)溶液にPd/C(10% m/m)318mgを加えた。反応液を60℃で攪拌し、水素下に4時間置いた。冷却後、反応液をセライト上で濾過し、エタノールですすぎ濾液減圧濃縮した。
収率: 80%(2.54g)。

0128

2-メチル-6-アミノキノキサリン(1mmol、1当量)のTHF(2mL)溶液にn-BuLi(1mL、2.5mmol、1.5当量)をゆっくりと加え、不活性窒素雰囲気下、-78℃に置いた。溶液は直ちに濃赤色になった。反応混合物を-78℃で2.5時間攪拌し、飽和NH4Cl溶液3mLで加水分解した後、酢酸エチル(3x20mL)で3回抽出した。次に一緒にした有機相を飽和NaCl水溶液100mLで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮した。次に得られた残渣をCHCl3(20mL)中に取り込んだ後、MnO2 430mg(5mmol、5当量)を加えた。溶液を還流温度で4時間加熱した。次に反応混合物を水2mLで加水分解し、セライト上で濾過した後、酢酸エチル(30mL)で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥させた後、減圧蒸発させた。80:20の割合のシクロヘキサンと酢酸エチルとの混合物中でのシリカゲル上での精製によって化合物4bdを得た。
収率: 75%(1.61g)。

0129

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 65%(158mg)。

0130

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 65%(140mg)。

0131

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 25%(54mg)。

0132

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 75%(176mg)。

0133

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 8%(176mg)。

0134

化合物4baの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 80%(2.32g)。

0135

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 54%(108mg)。

0136

化合物4adの合成の間に得られた微量生成物

0137

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 53%(122mg)。

0138

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 40%(80mg)。

0139

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 26%(52mg)。

0140

化合物4bdの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 28%(62mg)。

0141

6-アミノキノキサリン4aa(1mmol、1当量)のTHF(2mL)溶液に2.5M n-BuLi 1mL(2.5mmol、2.5当量)を加え、不活性窒素雰囲気下、-78℃に置いた。溶液は直ちに濃赤色になった。混合物を2.5時間攪拌した。次に溶液を0℃に置いて、2.5M n-HexLi 0.8mL(2mmol、2当量)を直ちに滴下した。反応混合物を0℃で2時間攪拌した後、飽和NH4Cl水溶液5mLで加水分解し、次に酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。次に一緒にした有機相を飽和NaCl水溶液100mLで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過した後、減圧濃縮した。得られた残渣をCHCl3(20mL)中に取り込んだ後、MnO2 430mg(5mmol、5当量)を加え、混合物を還流温度で4時間攪拌した。反応混合物を水2mLで加水分解した後、セライト上で濾過した。有機相をMgSO4で乾燥させた後、減圧濃縮した。50:50の割合のシクロヘキサン:酢酸エチル混合物中でのシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって化合物4edを得た。
収率: 49%(140mg)。

0142

化合物4edの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 45%(128mg)。

0143

化合物4edの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 32%(88mg)。

0144

4-ブロモアニソール(8mmol、4当量)の無水エーテル(5mL)溶液にtert-ブチルリチウム10mL(ペンタン中1.6M、8当量)を不活性窒素雰囲気下、-78℃で滴下した。-78℃で1時間攪拌後、化合物4ba(2mmol、1当量)のTHF(5mL)溶液を滴下した。反応混合物を-78℃で2時間攪拌した後、室温にゆっくりと昇温させた。

0145

24時間後、反応媒体を飽和NaHCO3水溶液で加水分解し、次に酢酸エチルで抽出した。次に一緒にした有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧蒸発させた。

0146

次に得られた残渣をクロロホルム中に取り込んだ後、MnO2 0.869g(10mmol、5当量)を加えた。反応媒体を還流温度で2時間加熱した後、室温で24時間放置した。

0147

反応媒体をセライト上で濾過した後、減圧濃縮した。98:2の割合のDCM:MeOH混合物中でのシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって化合物4bhを得た。
収率: 34%(168.2mg)。

0148

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 6%(59.7mg)。

0149

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 31%(310.0mg)。

0150

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 21%(317.4mg)。

0151

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 48%(531.8mg)。

0152

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 35%(352.2mg)。

0153

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 70%(1.1274g)。

0154

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 45%(813.9mg)。

0155

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 30%(219.3mg)。

0156

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 56%(851.7mg)。

0157

化合物3ca(9.8mmol、1当量)のエタノール(150mL)溶液にPd/C(10% m/m)245mgを加えた。反応液を60℃で攪拌し、水素下に24時間置いた。冷却後、反応液をセライト上で濾過し、次にエタノールですすいだ。次に濾液を減圧濃縮した。

0158

98:2の割合のDCM:MeOH混合物中でのシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって化合物4ca(主要化合物)および化合物4ac(微量化合物: 4%(79.5mg))を得た。
収率: 21%(453.3mg)。

0159

化合物4bhの合成に使用した方法と同様の調製方法、但し化合物4caから。
収率: 2% (分取HPLC8.3mg)。

0160

化合物3cbおよび3bc(3mmol)のエタノール(100mL)溶液にPd/C(10% m/m)80mgを加えた。反応液を60℃で攪拌し、水素下に4時間置いた。冷却後、反応液をセライト上で濾過し、エタノールですすぎ、濾液を減圧濃縮した。98:2の割合のDCM:MeOH混合物中でのシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって化合物4cb(微量化合物)および化合物4bc(主要化合物)を得た。(NMR比(1:3))。
収率: NMRで33%(3mg単離)。

0161

I.4.化合物5の合成

化合物4aa(1当量)の硫酸(20mL、d=1.83)溶液にKNO3(1.25当量)を-10℃未満の温度でゆっくりと加えた。溶液をこの温度で1時間攪拌した後、氷水浴中に置き、終夜放置した。反応混合物を水-氷混合物の上に注ぎ、NH4OH(d=0.9)の添加により中和した後、AcOEtで抽出した。有機相をNaCl溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させた後、減圧濃縮した。シリカカラムフラッシュクロマトグラフィー精製により所望の化合物5aaを得た。
収率: 30.5%(2工程にかけて。化合物3aaから中間体精製なしで)。

0162

化合物5aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 23.3%。

0163

化合物5aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 27.9%。

0164

化合物5aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 20%(121.2mg)。

0165

I.5.化合物6の合成

化合物5aa(1当量)の無水EtOH(40mL)溶液にSnCl2(5当量)を加えた。反応混合物をN2下、42〜68時間還流させた後、NaHCO3の添加によって塩基性にした(pH = 8)。濾液をセライト上で濾過して水を加えた後、AcOEtで抽出した。有機相を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させた後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィー精製により所望の化合物6aaを得た。
収率: 75.0%。4-ニトロ-フェニレン-1,2-ジアミンで出発して中間体精製なしで、収率は30.0%(3工程にかけて)であった。

0166

化合物6aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 7.9%(2工程にかけて。化合物4bbから出発して中間体精製なしで)。

0167

化合物6aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 42.6%。

0168

化合物6aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 90%(10mg)。

0169

I.6.化合物7の合成

化合物4aa(14.2mmol)の酢酸(15mL)溶液に臭素(14.4mmol、0.74mL)の氷酢酸10mL溶液を15℃に近い温度でゆっくりと加えた。赤橙色固体が出現した。反応混合物を1時間攪拌し、加水分解した後、1N NaOH溶液で塩基性にした。次に反応混合物を酢酸エチル(200mLx3)で抽出し、Na2SO4で乾燥させた後、減圧濃縮して褐色固体2.9918gを得た。
収率: 94.0%。

0170

化合物7aaの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 90%(385.2mg)。

0171

I.7.化合物8の合成

化合物4bc(208mg、0.89mmol、1当量)の無水ジクロロメタン溶液にN-クロロスクシンイミド118mg(1.07mmol、1.2当量)を室温で加えた。次に反応媒体をCH2Cl2と共に終夜還流させた。冷却後、反応混合物を5% NaOH溶液で加水分解し、次にCH2Cl2で3回抽出した。有機相を収集し、飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた後、減圧濃縮して所望の生成物279mgを得た。
収率: 99%(279mg)。

0172

I.8.化合物9の合成

化合物4bc(200mg、0.85mmol、1当量)の無水ジメチルホルムアミド溶液にK2CO3 118mg(0.85mmol、1当量)、KI141mg(0.85mmol、1当量)および臭化プロパルギル0.19mL(1.7mmol、2当量)を加えた。次に反応混合物を100℃に24時間加熱した。冷却後、反応媒体を飽和K2CO3溶液で加水分解し、次に酢酸エチルで3回抽出した。有機相を収集し、飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた後、減圧濃縮した。7:3、次に6:4の割合のシクロヘキサン:酢酸エチル混合物中でのシリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって化合物9bc(主要化合物、90.1mg)およびジアルキル化化合物(微量化合物、14mg、記載せず)を得た。
収率: 40%(90.1mg)。

0173

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 71%(280.0mg)。MS (ESI) m/z: 304.3 ([M+H]+, 100)。純度(HPLC/UV 260nm): 100%。

0174

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 47%(29.6mg)。MS (ESI) m/z: 334.2 ([M+H]+, 100)。純度(HPLC/UV 260nm): 84%。

0175

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 42%(118.7mg)。MS (ESI) m/z: 364.2 ([M+H]+, 60)および749.3 [2M+Na]+, 100)。純度(HPLC/UV 260nm): 92%。

0176

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 28%(80.5mg)。MS (ESI) m/z: 324.2 ([M+H]+, 100)。純度(HPLC/UV 220nm): 90%。

0177

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 28%(74mg)。

0178

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 40%(207.0mg)。MS (ESI) m/z: 288.2 ([M+H]+, 100)。

0179

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 34%(160mg)。MS (ESI) m/z: 308.2 ([M+H]+, 25)および310.1 ([M+H]+, 7.5)。純度(HPLC/UV 274nm): 95%。

0180

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 50%(196.0mg)。MS (ESI) m/z: 242.1 ([M+H]+, 100)および344.1 ([M+H]+, 50)。純度(HPLC/UV 264nm): 94%。

0181

化合物9bcの合成に使用した方法と同様の調製方法。
収率: 41%(2.570g)。MS (ESI) m/z: 198.2 ([M+H]+, 100)。純度(HPLC/UV 220nm): 94%。

0182

II.生物学的評価
次にアミノキノキサリンをそれらの神経保護特性および神経分化(または神経突起生成)特性について評価した。

0183

II.1 自然変性モデルにおける初代培養中のドーパミン作動性ニューロンの神経保護および分化に対する化合物の効果
II.1.1 構造-活性関係および有効濃度(EC50)決定
F. Schmidt et al.PLoS ONE 2009, 4(7) e2615 ("Chemicals Possessing a Neurotrophin-Like Activity on Dopaminergic Neurons in Primary Culture")による論文に記載のプロトコールに従って、キノキサリン誘導体を培養中のドーパミン作動性ニューロン自然変性モデルに対して検査した。このモデルはラット腹側中脳を培養することからなる。培養中の脳のこの部分は全ニューロンの5%の割合のドーパミン作動性ニューロンを含有し、他のニューロンは主にGABA作動性である。これらの培養物はまた、グリア細胞、すなわちアストロサイトオリゴデンドロサイトおよびミクログリアで構成される。これらの培養物は進行性のニューロン死を特徴とする。本発明の化合物の神経保護効果を、8日間の培養後にチロシンヒドロキシラーゼ(TH)免疫組織化学法で標識されたドーパミン作動性ニューロン(TH+)を計数することで評価した。したがって、例えば、化合物4aa、4ba、4ad、4bd、4bcおよび4edを1nM、10nM、100nMおよび1μMで評価し、200μmのジブチリルサイクリックAMP(dbcAMP)の活性と比較した。

0184

(表1)培養中の胎仔ドーパミン作動性ニューロンの生存に対する100nMの特定のアミノキノキサリン誘導体の活性

a平均値標準誤差。データは負の対照の値のパーセント(平均値±SEM)で表す。

0185

結果は化合物4bcの特に広範な活性を示し、生存パーセントはdbcAMPが誘導するそれとほぼ等しい。キノキサリン環の2位において芳香族部分で置換された化合物の特に興味深い活性も観察される。

0186

また、キノキサリン誘導体を、培養中のドーパミン作動性ニューロン自然変性モデルについて、既に記載のものとわずかに異なるプロトコールに従って検査した。この第2のプロトコールはMourlevat, P. P. Michel et al. Molecular Pharmacology 2003, 64:578-586 ("Prevention of Dopaminergic Neuronal Death by CyclicAMPin Mixed Neuronal/Glial Mesencephalic Cultures Requires the Repression of Presumptive Astrocytes")による論文に記載されている。本発明の化合物の神経保護効果を、10日間の培養後にチロシンヒドロキシラーゼ(TH)免疫組織化学法で標識されたドーパミン作動性ニューロン(TH+)を計数することで評価した。本発明の化合物を50μMで評価したが、但し化合物4bcは100μMで評価した。それらを1mMのジブチリルサイクリックAMP(dbcAMP)の活性と比較した。

0187

(表2)培養中の胎仔ドーパミン作動性ニューロンの生存に対する50または100μMの特定のアミノキノキサリン誘導体の活性

a標準誤差。データは負の対照の値のパーセント(三つ組で行った1回の実験の平均値±標準誤差)で表す。*100μMでの効果。

0188

II.1.2 本発明の化合物の神経突起生成効果
本発明の化合物の神経突起生成活性を評価するために、Xplora Novaが開発したNeurite Outgrowthソフトウェアを使用して細胞当たりの神経突起伸長を定量化した。条件当たり少なくとも60個のニューロンを撮影し、試験した。化合物4bcで得られた結果を図1に示す。

0189

図1に示す画像(20倍率で撮影し、画像処理ソフトウェアを使用して反転)は、未処理培養物(対照B)、または100nMの化合物4bcで処理した培養物(A)もしくは200μMのdbcAMPで処理した培養物(C)を示し、これら培養物のドーパミン作動性ニューロンはチロシンヒドロキシラーゼの認識によって免疫標識される。負の対照に対するTH+ニューロン分化の有意な増大が観察される。

0190

ドーパミン作動性ニューロンの生存に対して活性なこの化合物4bcはそれらの分化に対する活性も示し、ニューロンはより長くかつより数多くの神経突起伸展(すなわち軸索樹状突起との両方)を有する。

0191

II.2.化合物4bcの血液脳関門の通過の試験
II.2.1. 材料および方法
動物
約5週齢到着時に体重が20〜24gの雄RjOrl:SWISSマウス(フランス、Centre d'elevage R Janvier)を一定の温度(22±1℃)および制御された湿度(55±20%)で12時間明暗サイクル(午前8:00〜午後8:00)の動物室中に保持した。順化および試験期間のあいだ、マウスに食物および水を自由摂取させた。すべての実験は、動物実験に関する2001年5月29日の政令第2001-464号の条件に従って行った。

0192

処置
2つの処置モードを使用した: 1日間もしくは2日間の腹腔内(IP)投与、または5日間の経口もしくは経口(per os)投与。

0193

腹腔内(IP)処置
濃度7.0g/Lで注射される化合物4bcの溶液を、水中10% Tween 20 + 20%DMSO + 70% 0.9% NaClを含有する担体中で調製した。

0194

3つの動物群を作り出した:
-腹腔内で10mL/kgにて担体を受け取ったマウス(V群、n=2)、
- 腹腔内で70mg/kgおよび10mL/kgにて化合物4bcによって処置されたマウス(T群、n=6)、
-分析の間に正の対照として使用した1匹の未処置マウス。

0195

処置マウスT2およびT3は以下のように処置を受け取った。

0196

処置マウスT1、T4、T5およびT6、ならびに担体を受け取ったマウスV1およびV2は以下のように処置/担体を受け取った。

0197

経口(経口(per os))処置
投与される濃度15.0g/Lの化合物4bcの溶液を以下の担体中で調製した: 水中0.5% Tween 80 + 99.5% 0.9% NaCl中1%カルボキシメチルセルロース

0198

3つの群を作り出した:
- 経口的に10mL/kgで担体を受け取ったマウス(V群、n=4)、
- 経口的に150mg/kgおよび10mL/kgで化合物4bcによって処置されたマウス(T群、n=6)、
- 処置を受けなかった対照マウス(n=2)。

0199

すべてのマウスは1日2回、4日間処置されたかまたは担体を受け取った。5日目に、最終処置を実行し、この最終処置後、午前4:00〜午前6:40に以下の計画に従って動物を安楽死させた。

0200

安楽死および解剖
マウスを6%ペントバルビタールナトリウム溶液0.1mLの注射により麻酔した後、ヘパリンを含有する0.9% NaCl溶液(0.9% NaCl 1リットル中5000 IU/mLヘパリンChoay 200μL)をマウスに注入して、血漿中に存在する化合物を除去した。各動物にこの溶液を最低50mL注入した。次にマウスを除脳し、小脳脳幹および嗅球を解剖により除去した。

0201

腹腔内試験では、脳を2つの部分(右半球および左半球)に解剖した。

0202

経口試験では、図2に示すスキームに従って脳を3つの部分に解剖した。

0203

脳の様々な部分をイソペンタン中-30℃で1分間凍結させた後、-80℃で別々に保管した。

0204

抽出方法
化合物4bcで処置した各マウス脳試料量し、MeOH(脳組織10mg当たりMeOH 100μl)中に置いた後、超音波処理で混合した。こうして得られた懸濁液を、腹腔内投与では14,000gにて4℃で7分間、経口投与では27,000gにて4℃で10分間遠心分離した。MeOH中で2分の1に希釈された上澄み液を、HPLC-MS/MSによる化合物4bcの存在の分析用にHPLCバイアルに移した。

0205

さらなる分析用に試料を保管するために、経口処置されたマウス脳部分1のみを抽出および分析したことに留意されたい。しかし、マウスT2およびT4の脳部分1および2は、化合物4bcがこれら2つの部分の一方に優先的に分布していないことを確認するために抽出した。

0206

すべての試料は分析前および分析中に-4℃で保管した。

0207

抽出物は同一条件下で分析したが、腹腔内抽出物および経口抽出物は異なる日に分析した。

0208

正の対照および負の対照
腹腔内試験において使用した、担体のみを受け取ったマウスの脳を負の対照として使用した。腹腔内試験において使用した、処置されなかったマウスの脳を正の対照として使用した。

0209

各試料を秤量し、MeOH(脳組織10mg当たりMeOH 100μl)中に置き、7g/Lの化合物4bcの溶液10または20μlを対照マウスの左半球または右半球に加えた。すべてをボルテックスした後、超音波処理により混合した。こうして得られた懸濁液を14,000gにて4℃で7分間遠心分離した。MeOH中で5分の1に希釈された上澄み液を、HPLC-MS/MSによる化合物4bcの存在の分析用にHPLCバイアルに移した。

0210

化合物4bcの範囲の調製
化合物4bcのストック溶液をMeOH中にて濃度1.0mg/mLで即時調製した。すべての他の溶液を、このストック溶液をMeOH中で希釈することで調製した後、-4℃で貯蔵した。

0211

化合物4bcの分析用の機器構成および条件
ピーク面積に基づく検出および定量化をMRMモードのHPLC-MS/MSで行った。

0212

HPLCシステムは、Dionex WPS-3000PL自動試料注入器を備えたDionex Ultimate 3000ポンプで構成された。使用した質量分析計は、エレクトロスプレーイオン源およびトリプル四重極分析計を備えたWater-Micromass Quattro Ultimaである。データはMasslynx 3.5により取得および分析した。

0213

液体クロマトグラフィー粒径5.0μmのNucleodur(商標)(Macherey-Nagel)C18 125x2.1mmカラムによって均一濃度モードで行った。移動相は、割合30/70の2つの相AおよびBの混合物で構成された。A相は水中1%酢酸(v/v)で構成された。B相はMeOH中1%酢酸(v/v)で構成された。流量は0.2mL/分に設定し、注入量は5μlとした。

0214

エレクトロスプレーイオン源を使用して質量分析計をHPLCシステムに接続した。イオン源キャピラリー中での塩の蓄積を防ぐためにキャピラリーをすすぎ、平衡化する目的で、試料の注入前に切換弁プログラムした。キャピラリー電圧を4000Vに設定し、コーン電圧を80Vに設定し、イオン源温度を120℃に設定し、脱溶媒和ガス(N2)を流量529L/時に設定し、温度を350℃に設定した。質量スペクトルポジティブモードで得た。化合物4bcに対応するm/z 236.41で最大分子イオン([M+H]+)を得るようにパラメータを最適化した。質量遷移を検出する目的で、衝突アルゴンで行い、エネルギーをMS/MSモードで30eVに設定した: m/z 236.41→117.08; 236.41→131.10および236.41→158.27。

0215

9つの濃度(100μg/mL; 10μg/mL; 1μg/mL; 0.5μg/mL; 0.1μg/mL; 20μg/mL; 4μg/mL; 0.8μg/mLおよび0.16μg/mL)を含む標準範囲から検量線を作り出した。

0216

II.2.2. 結果
化合物4bcの毒性
全身状態モニタリングするために亜慢性試験を通じて毎日動物を秤量した。化合物の毒性が経時的な体重減少を特徴とすることが知られていることから、動物の体重は全身的健康の良い指標であると考えられた。

0217

図3は、経口処置の間の時間関数としての同一群のマウス体重の平均値を示す(未処置マウス、担体を受け取ったマウス、または化合物4bcを300mg/kg/日の量で受け取ったマウス)。

0218

経口試験
動物の体重増加は実験にわたって直線的であった。これは動物の良好な全身状態、および化合物の有意な毒性の非存在を反映している。

0219

腹腔内試験
実験の期間が短かったことから(1日または2日)、腹腔内試験におけるマウス体重のモニタリングは価値がない。

0220

HPLCMS/MS法の検証
腹腔内経路
HPLCピーク面積は、20ng/mL〜100.00μg/mLの範囲の化合物4bcの濃度と0.9999に等しい相関係数R2との関数であった。検出限界はS/N(信号対雑音)比3:1で4ng/mlであった。化合物4bcの保持時間は3.3分であり、取得期間は8分であった。

0221

経口経路
HPLCピーク面積は、4〜1000.00ng/mLの範囲の化合物4bcの濃度と0.9999に等しい相関係数R2との関数であった。検出限界はS/N(信号対雑音)比3:1で0.8ng/mLであった。化合物4bcの保持時間は3.7分であり、取得期間は8分であった。

0222

脳抽出物および血漿抽出物中の化合物4bcの濃度
腹腔内経路
化合物4bcは、担体を受け取ったマウスの脳抽出物(負の対照)中では検出不可能であり、正の対照(対照マウス+ 7mg/mLの化合物4bc 10または20μL)中で0.18μg/mLおよび0.42μg/mLであった。腹腔内で処置し、平均濃度8.83μg/mL±0.92 SEMでの最終処置の2時間後に安楽死させたマウス(n=3)の脳内で、化合物4bcを定量化した。

0223

得られたクロマトグラムを図4に示す。

0224

分析の全期間に対応する数日間にわたって抽出物を4℃で保管したことに留意されたい。化合物の分解に関連する誤差を防ぐために、1日の間に分析した系列の最後の試料を翌日に再分析し、標準として使用した。

0225

腹腔内経路、抽出物の最終分析
腹腔内で処置し、平均濃度1.39μg/mL±0.09 SEMでの最終処置の2時間後に安楽死させたマウス(n=4)の古い脳抽出物中で、化合物4bcを定量化した。これらの脳抽出物を4℃で40日間保存した。腹腔内で処置し、最終処置の4〜6時間後に安楽死させたマウス(n=8)の古い脳抽出物中で、化合物4bcは検出可能であった。

0226

得られたクロマトグラムを、最終処置の2時間後に安楽死させたマウスの脳抽出物については図5に示し、最終処置の4〜6時間後に安楽死させたマウスの脳抽出物については図6に示し、いずれの場合でも、抽出物は分析前に4℃で40日間保存した。

0227

経口経路
図7において得られたクロマトグラムが示すように、化合物4bcは、経口処置されたマウスのすべての脳試料中で検出不可能であった。しかし、この結果は、マウスを最終処置の随分後に安楽死させたという事実が理由であるようである。したがって、脳抽出物中の化合物4bcの濃度に対する安楽死前の時間の影響を調査するために、以下に記載の新たな試験を行わなければならなかった。

0228

化合物4bcの濃度に対する安楽死前の時間の影響の試験
この試験は、腹腔内でまたは経口的に化合物4bcで処置したC57BL/6J(RjOrl:SWISSの代わりに)マウスに対して行った。

0229

腹腔内経路
腹腔内経路で処置したマウスは、1日目の2回の腹腔内注射および2日目の1回の腹腔内注射を含む2日間にわたる10mL/kgで70mg/kgの化合物4bcの溶液の処置を受け取った。得られた結果を以下の表に示す。

0230

また、腹腔内投与後の化合物4bcのマウスの脳内および血漿中での動態を図8に示す。

0231

腹腔内で処置したラットにおいて別の試験を行った。これらのラットは、1日目の2回の腹腔内注射および2日目の1回の腹腔内注射を含む2日間にわたる10mL/kgで20または45mg/kgの化合物4bcの溶液の処置を受け取った。得られた結果を以下の表に示す。

0232

経口経路
経口的に処置したマウスは、4日間の1日2回の投与および最終日の1日1回の投与を含む5日間にわたる10mL/kgで150mg/kgの化合物4bcの溶液の処置を受け取った。得られた結果を以下の表に示す。

0233

結論
したがって、化合物4bcは、腹腔内であれ経口であれ、すべての試料(脳および血漿)中で明らかに検出可能および定量化可能である。

0234

II.2.3. 考察および結論
化合物4bcは腹腔内投与後にインビボで血液脳関門を通過可能である。腹腔内で処置し、処置の4〜6時間後に安楽死させた動物の脳抽出物は、腹腔内で処置し、処置の2時間後に安楽死させた動物の抽出物よりも、化合物4bcの濃度が2000倍低い。腹腔内で処置し、2時間後に安楽死させた動物の脳の、その後に分析した抽出物は、既に計算された平均値よりも約6倍低い平均値を示す(10週間隔で分析した同一抽出物の濃度の平均値の比)。この変動が、腹腔内で処置し、異なる時点で安楽死させた動物の脳の抽出物間で観察された2000という比に対して無視できるものであることから、化合物4bcが脳から経時的に速やかに除去されると結論づけることができる。

0235

化合物4bcは、経口投与で処置し、最終処置の少なくとも6時間後に安楽死させた動物の脳内では検出不可能であった。しかし、腹腔内処置後の化合物4bcの高速クリアランスを考慮すれば、この結果は恐らく最終処置および安楽死前の長すぎる待機時間が理由である。

0236

第2の経口試験はこの仮説を確認した。実際、安楽死を最終投与の1時間後に行った際に、化合物は、投与が腹腔内であれ経口であれ同程度の量で検出された(1μg/mL対2.2μg/mL)。

0237

化合物4bcは、5日間の処置にわたる用量300mg/kg/日での経口投与後にインビボで有害反応なしにマウスまたはラットの血液脳関門を通過可能である。

0238

II.3.パーキンソン病の動物モデルに対する化合物4bcの有効性の試験
この試験の目標は、MPTPの鼻腔内投与で毒された後にマウスに経口投与される化合物4bcの神経保護活性インビトロ試験により検査することにある。動物の食物摂取および体重も対照群と比較した。チロシンヒドロキシラーゼの免疫組織化学的マーキング後の、線条体線維濃度測定分析、および黒質中のドーパミン作動性細胞体の計数は、化合物の神経保護効果を定量化することを可能にした。

0239

II.3.1. 材料および方法
処置
この試験の間、30匹の3月齢の雄C57BL/6Jマウス(供給者: Elevage Janvier)を使用した。

0240

化合物4bcを10mL/kgにて用量150mg/kgで1日2回、2日間、次に75mg/kgで1日1回経口投与した。担体は0.5% Tween 80 + 99.5%カルボキシメチルセルロース(水中1%)で構成された。1 mL Terumoシリンジに接続された剛性湾曲管を投与に使用した。

0241

ドーパミン作動性ニューロンに特異的な毒素であるMPTPを鼻腔内投与した。0.9% NaCl溶液に溶解させたMPTP/HCl(Sigma)1mg(10μl)を鼻孔ごとに、2つの鼻孔の間に3分の間隔をおいて送達した。両方の鼻孔に1日1回、4日間注入した。

0242

したがって、試験を以下のプロトコールに従って行った。
- MPTPおよび化合物4bcによる同時処置: 1日目〜4日目
- 化合物4bcによる後処置(1日1回、6日間): 5日目〜10日目
-安楽死: 11日目

0243

マウスの4つの群が形成された:
(T =化合物4bcで処置、NT= 処置なし、L = MPTPによる病変あり、NL= MPTPによる病変なし)、
- 経口的に10mL/kgで担体を受け取ったマウス(NT/NL群、n=6)、
- 経口的に150mg/kgおよび10mL/kgで1日2回、2日間、次に75mg/kgおよび10mL/kgで1日1回、7日間、化合物4bcによって処置されたマウス(T/NL群、n=6)、
-鼻腔内投与で10mL/kgにてMPTPを受け取ったマウス(NT/L群、n=9)、
- 鼻腔内投与でMPTPによって処置され、経口的に150mg/kgおよび10mL/kgで1日2回、2日間、次に75mg/kgおよび10mL/kgで1日1回、7日間、化合物4bcによって処置されたマウス(NT/L群、n=9)。

0244

免疫組織化学法
11日目に、動物を麻酔し、注入し(0.9% NaCl、次に4%パラホルムアルデヒド)、次に安楽死させた。次に脳を抽出し、2時間4%ホルムアルデヒド溶液中で後固定した後、30%スクロース中で1日間凍結保護した。最後に、これらの脳を凍結させ、薄切片凍結ミクロトームによって作製した。

0245

化合物4bcの神経保護能力を定量化するために、浮遊する脳切片に対して免疫組織化学試験を行った。2つの解剖学的脳構造を分析した:線条体(20μm切片、10レベル)および黒質(20μm切片、7レベル)。

0246

各動物の線条体中のドーパミン作動性線維の光学濃度、および黒質中のドーパミン作動性ニューロンの数を評価するための生物学的マーカーとして、チロシンヒドロキシラーゼ(TH)を選択した。

0247

II.3.2. 結果
得られた結果を図9および図10に示す。

0248

以下の略語をこれら2つの図において使用した。
- ST.R:右線条体、
- ST.L:左線条体、
- **: 有意な差(p<0.01)、
- *: 有意な差(p<0.05)、および
- NS: 有意ではない(p>0.05)

0249

2つの異なる群の平均値を比較するノンパラメトリック検定(Mann-Whitney検定)によって統計値を得た。これらの結果は、化合物4bcがドーパミン作動性線維に対してインビボで有意な神経保護活性を有することを示す。化合物4bcによる処置のみを受け取った動物において観察された軽度の毒性は有意ではなかった。

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