図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2014年2月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題・解決手段

個人糖尿病もしくは非糖尿病として分類するために、または個人の疾患もしくは医学的状態の確率、進行、もしくはレベルを決定するために、生体組織分光分析する方法を提供する。

概要

背景

背景
糖尿病などの疾患を検出するための非侵襲的デバイスおよび方法が開示される。具体的には、本発明の例示的な態様は、哺乳動物において真性糖尿病の存在、確度、および/または進行を決定するのに好適な方法および装置に関する。

真性糖尿病(「糖尿病」)は、身体が十分なインスリンを産生しないかまたは産生されたインスリンに身体の細胞が反応しないかのいずれかのために血糖値が高くなる(高血糖症になる)という、一群代謝疾患である。糖尿病は複数の原因因子から派生する疾患であり、その特徴は、空腹状態かまたは経口グルコース負荷試験(OGTT)におけるグルコース投与後のいずれかにおいて血漿グルコース値が高いことである。真性糖尿病には、(1)インスリン依存性糖尿病または1型糖尿病(若年性糖尿病不安定型糖尿病、インスリン依存性真性糖尿病(IDDM)とも呼ばれる)、および(2)非インスリン依存性糖尿病または2型糖尿病(NIDDMとも呼ばれる)という、2つの主な形態がある。1型糖尿病は若年者に生じることが最も多いが、1型糖尿病と同じ自己抗体を有する成人に見られることもある。2型糖尿病は中年以降の成人に生じることが最も多いが、若年者に見られることもある。この高血糖状態は、多尿症(頻繁な排尿)、多渇症口渇の増大)、または多食症空腹感の増大)という症状をもたらす。糖尿病は世界の先進国および発展途上国の全域にわたって大規模かつ増大している問題である。現時点で、米国成人の約10人に1人に糖尿病があると予測されており、そしてCenters for Disease Control and Preventionの報告によれば、糖尿病症例数は2050年までに2倍かさらには3倍にもなり、3人に1人もの割合でこの疾患、主として2型糖尿病になると見通されている。

インスリンは膵臓でβ-細胞によって産生されるホルモンである。インスリンの機能は血液中のグルコース(糖)の量を調節することであり、グルコースは、インスリンを受け入れてグルコースの進入を可能にする受容体を介して細胞に入る。細胞内に入ったグルコースは、燃料として使われることができる。余分なグルコースはグリコーゲンと呼ばれる形態で肝臓および筋肉貯蔵される。血糖値が下がると肝臓はグリコーゲンを放出してグルコースをつくる。インスリンがないとグルコースは細胞に入るのが困難になる。真性糖尿病がある人では、膵臓がインスリンを産生しないか、産生するインスリンが少なすぎて血糖コントロールできないか、または欠損のあるインスリンを産生する。インスリンがないとこれらの症状は脱水へと進行し、その結果、血液量が低下し、心拍数が増え、皮膚が乾燥および紅潮する。加えて、身体が尿または呼気を介して排出できるのよりも速く血液中にケトン蓄積する。呼吸が速く浅くなり、息は果物のような臭いになる。糖尿病性ケアシドーシス性昏睡(DKA)への進行を示す他の症状としては、嘔吐胃痛、および意識レベルの低下などがある。糖尿病がある人は、腎不全失明神経損傷、および血管疾患といった、衰弱をもたらすような合併症リスクが高い。合併症のリスクまたは進行は、厳格なグルコースコントロールと薬物療法との併用およびライフスタイルの変化によって低減できるが、合併症の効果的な緩和早期発見によって始まる。糖尿病は、高血糖症、大血管障害細小血管障害ニューロパシー腎症、および網膜症などの重篤な合併症につながる。その結果、糖尿病は生活の質に悪影響を及ぼす。同様に、コントロールされていない2型糖尿病は血液中のグルコース過剰につながり、その結果、高血糖症または血糖値の上昇をもたらす。

残念ながら、糖尿病の診断は、疾患発生から何年も経過し合併症がすでに存在するようになってからなされることが多い。糖尿病リスクがある人に対するより積極的なスクリーニングが必要である。現代の糖尿病スクリーニングおよびモニタリングは、グルコース値検査するため患者が血液を採取する必要があるので、特に「穿刺集約的」である。血中グルコースのモニタリングに現在利用できる、実際的で信頼性のある唯一スクリーニング方法は、血液採取によるものである。現在使われているスクリーニングおよび診断用の主要な検査——空腹時血漿グルコース(FPG)および経口グルコース負荷試験(OGTT)——は、簡便でなくかつ快適でないため、最適とはみなされていない。いずれも静脈血採取が必要でありかつ空腹にして行う検査であるため、実際的には午前中の予約時にのみ実施可能であり、手順遵守違反の問題も生じやすい。OGTTでは、患者が75gの経口グルコース負荷を摂取してから2時間後に測定が行われる。これら各検査法パフォーマンスは、多数の研究によって、多様な母集団において評価されている。単一のFPG検査では糖尿病患者の約半数誤判定が生じると考えられている。加えて、OGTTは再現性が比較的低いとも考えられている。加えて、HbA1c検査は、FPGより長期である90日間の血糖の状態およびコントロールの有無を反映するが、同検査の結果も直近食事内容の変化または溶血性の状態によって歪められることがある。このような血中グルコース測定の方法は、長期的な血糖状態指標としての価値が限定されている。まとめると、血中グルコース測定(HbA1cおよびFPGなど)は、長期的な血糖状態の信頼できる指標としては、価値が限定されている。

したがって、現在の検査に対する実行可能な代替物として、正確で、信頼でき、簡便で、かつ非侵襲性スクリーニング検査が必要とされている。理想的には、改善されたスクリーニング検査は疾患の進行および合併症のリスクと直接関連する検体を測定し、そして化学マーカーは、積分的なバイオマーカー(integrated biomarker)として、患者の日内変化または日間変化に対して不変である。加えて、測定は、糖尿病をその早期段階で検出できるだけの十分な正確性を提供し、かつ、確認用の反復検査の必要がなくなるよう適切な精度を有するべきである。患者が糖尿病である可能性があることが明らかになったら、医師および医療提供者は、患者の状態が実際に疾患に発達するかどうかを決定するため、定期的に再来してさらなる検査を受けるよう患者に求める。さらなる検査のために再来するまで患者がどのくらい長く待つべきかについては特定のプロトコルがある。糖尿病を示唆する症状が患者にほとんどない場合、患者は1年以上再来を求められない可能性もある。糖尿病を示唆する症状が複数存在する場合、患者はわずか数ヶ月後に再来するよう求められる可能性もある。患者に実際に糖尿病が生じるリスクがあるかどうかを非侵襲的かつ正確に決定するための診断用ツールおよび方法が利用可能であれば、有用であると考えられる。

高血糖症の主要な帰結は、メイラード反応として知られるプロセスにおいてタンパク質の過剰なグリコシル化非酵素的糖化)が生じることである。過剰なグリコシル化は、最終的に、さまざまなタンパク質−タンパク質架橋および高度糖化最終産物(AGE)と呼ばれる非架橋構造の形成を引き起こす。AGEは非侵襲測定のための魅力的な検体候補であると考えられている。AGEは、糖尿病性網膜症(DR)を含む糖尿病合併症の原因因子であることが示唆されている。タンパク質の糖化は、フルクトサミンまたはアマドリ化合物として知られるタンパク質の糖付加体の形成で始まる多段階反応であり、この糖付加体は徐々に成熟してAGEを形成する。いくつかのAGEは形成に酸化反応を必要とし、これらは糖酸化産物として知られる。コラーゲンは糖化および糖酸化を受けやすいタンパク質である。全体的な血糖状態は血糖コントロール短期的または中期的な変動に対する感受性が低いが、コラーゲン中のAGEレベルは、半減期が長いため、全体的な血糖状態を長期的に積分したものとしてふるまうと考えられている。したがって、AGEは健康的な加齢においても自然に蓄積するが、糖尿病がある人では大幅に加速した速度で蓄積する。タンパク質の糖化およびAGEの形成は、糖尿病における生体分子損傷に寄与するフリーラジカル活性の増大を伴う。AGEレベルは、網膜症、腎症、およびニューロパシーの存在と正の相関があり、それゆえ、糖尿病における全身的なタンパク質損傷の指標であるとともに、糖尿病合併症に関する患者のリスクの測定基準となる。加えて、軽度〜重度の高血糖症は前糖尿病状態および2型糖尿病との関連性があるため、この連続体の早期段階にある人では正常より早い速度で組織中にAGEが蓄積する。ゆえに、十分なアッセイ感度があれば、個人のAGEを正確に測定することは、正常な血糖状態からの早期の逸脱を検出できる見込みが高い。現在、AGEのアッセイは生検検体を必要とする侵襲的な手技によって行われており、したがって糖尿病のスクリーニングまたは診断には用いられていない。

眼の水晶体などの組織は好適な波長光源によって励起されると蛍光を発することができる。内因性蛍光体から生じるこの蛍光放出は組織固有性質であり、(フルオレセインナトリウムのような)外因性マーカーの添加によって得られる蛍光信号と区別するため、自己蛍光と呼ばれる。組織蛍光体は光(励起光)の特定の波長を吸収して、より長い波長の光としてそれを再び解放する(放出)。コラーゲン、エラスチンリポフスチンNADH、ポルフィリン、およびトリプトファンなど、複数の組織蛍光体が同定されている。各蛍光体は特徴的な励起波長および蛍光波長を持ち、これらは特定の蛍光体の位置測定およびさらなる定量を可能にする。自己蛍光は複数の組織で誘導することができ、したがって複数の疾患の調査に応用できる。自己蛍光はまた、皮膚および子宮頚部など複数の組織において、悪性組織良性組織と識別するのにも使用される。さらに、眼科学では、加齢および糖尿病に伴って水晶体の自己蛍光が増大する。水晶体の自己蛍光は、AGEを形成する、糖化およびそれに続く水晶体の酸化によって引き起こされると考えられる。水晶体のタンパク質は生涯を通じて比較的静的でターンオーバーを生じず(すなわち逆糖化が起きる)、したがってAGEの蓄積が可能であるため、水晶体は例外的な生体ターゲットである。

非侵襲的な検査の核となる技術は蛍光分光法蛍光分析法または分光蛍光分析法としても知られる)で、これは、反射光または放出光の測定により特定の分子の存在を検出することによってサンプルから出た蛍光を分析する、電磁分光法一種である。蛍光分光法では、高エネルギー短波長)の光のビームを用いて特定の化合物の分子中の電子を励起し、そして、必ずではないが典型的には可視光である、より低いエネルギーの光(蛍光)を放出させる。相補的技法として吸収分光法がある。蛍光分光法では、化学種光子の吸収によってまず励起されて、基底電子状態から、励起電子状態におけるさまざまな振動状態の1つになる。他の分子との衝突によって、励起した分子は、励起電子状態の最も低い振動状態に達するまで振動エネルギーを失う。次に分子は、再度、基底電子状態のさまざまな振動レベルの1つまで低下し、この過程で光子を放出する。分子の異なる化学種は、異なる振動レベルから基底状態まで低下する可能性があるので、放出される光子は異なるエネルギーを持ち、したがって異なる周波数を持つ。したがって、蛍光分光法で放出される光の異なる周波数を、それらの相対的強度とともに分析することによって、異なる振動レベルの構造が決定される。

波分光法は、眼の水晶体または他の組織中のAGEを定量化することによって糖尿病を早期かつ非侵襲的に検出する、1つの可能性を提供する。分光法は、固体液体、または気体から放出、反射、または散乱された波長の関数として光を調べるものである。光子が特定の材料を通るとき、一部は粒子表面で反射され、一部は粒子を通過し、そして一部は吸収される。粒子表面で反射されたかまたはそれらを通って屈折された光子は「散乱した」と呼ばれる。散乱した光子は別の粒に遭遇する可能性があり、または、表面から遠ざかるように散乱されて検出および測定されうる可能性がある。各分子は特定の波長で光を反射するシグネチャ構造(signature structure)を持ち、すべてのグルコース分子は、ヘモグロビンなど他の血液成分とまったく異なる独自のシグネチャを共通して持っている。分光法では、機械レーザーまたは他の光を皮膚上または眼内に当てる。戻ってきた波長が確立された標準と異なる場合、デバイスは、問題の分子または細胞の存在を患者または医師に知らせる。蛍光に基づくシステムは、蛍光体(例えばトリプトファン、フラビン、コラーゲン)として知られる特定の細胞成分の性向、すなわち特定波長の光によって励起されたときに、異なるが対応する周波数帯域ピーク強度がある光を放出するという性向に依存している。蛍光体によって放出される光の実際の量は非常に少なく(ナノワットオーダーである)、きわめて感度の高い光検出システムを必要とする。光波分光デバイス基本機能は、望ましい特定帯域の波長で化学種を照射すること、そして次に、はるかに弱い蛍光を励起光から分離することである。得られた蛍光構造が非常に暗い(または黒色の)背景に対して高コントラストで重ね合わせられるよう、蛍光のみが眼または検出器に届くべきである。検出限界は背景の暗さによって概ね決定され、励起光は放出される蛍光より典型的に数十万倍〜百万倍明るい

AGEに300〜500 nmの光が照射されると、400〜700 nmの蛍光が放出される。理論的には、特定の早期の代謝変化は、AGEの増大に伴って蛍光分光法で検出される可能性がある。反射法は、組織(例えば眼の水晶体)が光源に曝露されたときに高感度光検出器に戻ってくる反射光の量および波長を測定することによって組織の特徴決定をしようとするものである。蛍光および反射光の測定結果コンピュータに基づくアルゴリズムを用いて分析されるが、これらのシステムはこれまで広範な研究がなされていない。非侵襲的な眼の蛍光測定は、糖尿病スクリーニングおよびAGE定量化に関する多数の場合について研究されている。

例えば、眼の水晶体の自己蛍光は、水晶体を詳しくスキャンするための特殊レンズ(「前眼部アダプタ」)を取り付けたコンピュータ式蛍光光度計(Fluorotron Master, Coherent Radiation Inc.(Palo Alto, CA))で測定できる。連続青色光のビームによって励起された水晶体の自己蛍光は、コンピュータ制御モーターで蛍光光度計の内部レンズ系を光軸に沿って動かすことによってスキャンされる。励起および蛍光の波長は、それぞれ490 nmおよび530 nmにピーク透過があるカラーフィルタで設定できる。測定された自己蛍光はフルオレセイン濃度の等量として表現され、眼内距離の関数として記録することができる。

疾患は常に進行の早期に検出することが望ましい。具体的には、グルコース耐性が損なわれると糖尿病発症前であっても血管の病変部が徐々に発達するので、グルコース不耐性の個人をできるだけ早期にスクリーニングして治療を開始することが望ましい。加えて、グルコース耐性異常(IGT)および空腹時グルコース異常(IFG)など、グルコース恒常性の明らかな変化が現れるには、ベータ細胞の機能が重度に障害されている。ゆえに、残ったインスリン分泌能を保つにはタイムリー介入が重要である。早期の治療はさまざまな疾患の治療においてより高い成功率をもたらすと一般に考えられており、早期の疾患検出は早期の治療を可能にする。近年、眼の分析、特に眼の水晶体の分析によって、さまざまなタイプの疾患の指標が得られると考えられている。例えば、眼内の散乱光の測定は、疾患を検出し進行をモニタリングするための有用な診断情報を提供することが示されている。この領域は厚さが最大数ミリメートルであるため、この領域の測定が有用であるためには、測定位置の情報が非常に正確である必要がある。ヒトの眼は、照射された標的を患者が固視しているときでさえも、ほぼ絶え間なく動いているので、このことがとりわけ当てはまる検眼士などの眼科医療専門家は、眼および関連構造の疾患、外傷、および障害を日常的に検査、診断、治療、および管理するとともに、眼に影響を及ぼす関連する全身状態の同定も行うので、このことがとりわけ当てはまる。検眼士は、臨床教育および経験があり、地理的に広く分布しており、かつ、眼および視力プライマリケアを公衆に提供している。彼らは、未診断の糖尿病がある患者または糖尿病の眼症状を呈している患者を最初に検査する医療従事者であることが多い。

疾患の進行を止めるうえで、ライフスタイルの修正または投薬により早期の介入を行うことの有効性は、糖尿病予防プログラムによって示されている(Diabetes Prevention Program Research Group. NEJM 346:393-403, 2002(非特許文献1))。しかし、IGTおよびIFGの決定、特に経口グルコース負荷試験(OGTT)によるIGT測定は、これらのアセスメントが比較的侵襲的な性質をもつことからそれ自体に問題点がある。加えて、さらなる重要な診断上の問題は、糖尿病の確認のためにグルコース恒常性をモニタリングすることである。ランセットを用いた従来の採血は痛みがあり不便でもあるため、グルコースモニタリングの手順遵守度は低い。さらに、糖尿病をモニタリングしかつ治療の有効性を決定するための非侵襲的な技法が望ましい。そして、明らかな糖尿病から合併症への進行を評価することは、合併症が十分に確立した後にのみ可能である。ゆえに、前糖尿病状態から糖尿病への発達を評価するとともにこの疾患の経過をモニタリングするための方法を有することは有益であると考えられる。

さらに、水晶体の蛍光を測定する商用水準の非侵襲的な糖尿病検出/スクリーニング用デバイスをもたらそうとする試みは少なくとも1つが公知であり、このデバイスはAccu-Chek D-Tectorとして公知である。Accu-Chek-D-Tectorは、AGEの測定に共焦点光学系を使用するという点において本質的に共焦点顕微鏡であり、これにより、コントロール不能な血糖値および2型糖尿病の早期徴候がないかをチェックする。AGEは、血糖値が高い人の眼では血糖値が正常である人の眼より速く蓄積するからである。同デバイスは、いわゆるバイオフォトン技術を採用しており、患者の水晶体内に青色光を当てることによって糖尿病を検出する。戻ってきた光が収集および分析される。糖尿病がある人の眼から放出される光は、糖尿病がない人のものより強い。具体的には、レーザービームが光源アパーチャを通過し、次に対物レンズによって患者の眼の内部または表面における小さな(理想的には回折限界の)焦点体積集束される。次に、散乱および反射されたレーザー光ならびに照射スポットからの蛍光が対物レンズ(コレクタ)によって再収集される。ビームスプリッターが光の一部を分離して検出装置送り蛍光共焦点顕微鏡観察におけるこの検出装置は、元の励起波長を遮蔽しながら蛍光波長を選択的に通過させるフィルタを有していてもよい。任意でピンホールを通過した後、光の強度が光検出デバイス(例えば光電子増倍管(PMT))によって検出され、これにより光信号電子信号に変換されてさらなる分析のためコンピュータにより記録される。具体的には、Accu-Chek D-Tectorは眼の水晶体内に青色光を当て、次に、戻ってきた光を収集および分析する。

しかし、Accu-Chek-D-Tectorの主要な短所は、比較的低速で、精度が低く、そして製造コストが高いことである。同デバイスは、患者の水晶体内の特定位置からの蛍光信号と後方散乱光信号との比を得るのに30秒(蛍光に15秒、後方散乱に15秒)で読み取りを得ることができたとされているが、クランク機構を介して光検出器に当たる緑色光(蛍光)または青色光(後方散乱)の選択にスライド式のフィルタチェンジャーを採用していた。ステップモーターの回転により二位置式スライダーが作動し、1つのフィルタからもう一方のフィルタまで動くのに1秒またはそれ以上を要した。加えて、使用時、固視システムを介して患者がデバイスに自己アライメントする必要があったため、困難でありかつ時間がかかった。

ほとんどの非侵襲的な分析装置高スループットのスクリーニング目的に合うよう特別には設計されていない。それらを高スループットのスクリーニング環境に統合するのは困難でありかつ費用がかかる。分析装置を高スループットのスクリーニング環境に統合した後でも、システム障害の確率の増大、データの損失、時間的遅延、ならびに高価な化合物および試薬の損失など、多数の問題があることが多い。ゆえに、先行する非侵襲的な糖尿病検出デバイスは、概して、分析のフレキシビリティおよび高いパフォーマンスを提供することの必要性を認識していなかった。

高水準の感度を高い信頼度で保ちながら複数の検出および広範な患者を扱える、多用途、高感度、かつ高スループットのスクリーニングの装置および方法に対する真のニーズが存在する。疾患の早期同定に加えて、絶食の必要がなく、かつ、食事ストレス、特定の薬物、または食事および運動の短期的変化などさまざまな理由によって引き起こされるグルコース値の変動にさらされない累積的な検査である、糖尿病を検出するための糖尿病検出装置、デバイス、方法、および/またはシステムに対するニーズが存在する。

概要

個人を糖尿病もしくは非糖尿病として分類するために、または個人の疾患もしくは医学的状態の確率、進行、もしくはレベルを決定するために、生体組織分光分析する方法を提供する。

目的

光波分光法は、眼の水晶体または他の組織中のAGEを定量化することによって糖尿病を早期かつ非侵襲的に検出する、1つの可能性を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

患者が経験する医学的状態の存在を決定する方法であって、以下の段階を含む、方法:該患者の標的組織励起用放射線で照射する段階;該励起用放射線に反応して該標的組織により生成された蛍光放射を検出する段階;該検出された蛍光放射の特性を蛍光放射の予測特性と比較する段階;および該比較する段階の結果に基づいて、該患者が経験する医学的状態の存在を決定する段階。

請求項2

前記比較する段階が、検出された蛍光放射の特性を、年齢および体重が患者とほぼ同じである個人についての蛍光放射の予測特性と比較する段階を含む、請求項1記載の方法。

請求項3

前記比較する段階が、検出された蛍光放射の特性を、医学的状態を有しない個人についての蛍光放射の予測特性と比較する段階を含む、請求項2記載の方法。

請求項4

前記検出する段階が、標的組織により生成された蛍光放射の強度を検出する段階を含む、請求項1記載の方法。

請求項5

以下の段階をさらに含む、請求項4記載の方法:標的組織から後方散乱した放射の強度を検出する段階;および検出された蛍光放射の強度を、後方散乱放射の強度で正規化する段階。

請求項6

前記比較する段階が、正規化された蛍光放射の検出強度を、医学的状態を有しない個人についての蛍光放射の予測正規化強度と比較する段階を含む、請求項5記載の方法。

請求項7

前記検出する段階が、標的組織により生成された蛍光放射の特性を、強度に基づく技法位相シフトの技法、および偏光方性の技法のうち少なくとも1つを用いて検出する段階を含む、請求項1記載の方法。

請求項8

比較される特性が、年齢、性別身長、体重、体重指数(BMI)、腹囲HbA1c、バイオマーカー人種喫煙高血圧高コレステロールドライアイ糖尿病白内障かまたは他の疾患の家族歴からなる群より選択されるものである、請求項1記載の方法。

請求項9

医学的状態が、糖尿病、糖尿病によって引き起こされる眼の状態、網膜症網膜血管閉塞症硝子体網膜症加齢黄斑変性症遺伝性網膜変性症偽脳腫瘍緑内障、白内障からなる群より選択されるものである、請求項1記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、それぞれ2010年11月5日に提出され、かつそれぞれ参照によりその全部が本明細書に組み入れられる、米国特許仮出願第61/410,825号、同第61/410,827号、同第61/410,830号、同第61/410,831号、同第61/410,833号、同第61/410,834号、同第61/410,835号、および同第61/410,839号に関連し、かつそれらの恩典を主張する。

0002

米国特許出願番号第 [付与予定] 号が付与され、発明者の少なくとも1名が共通している、仮出願ではない同時係属中の特許出願「APPARATUS AND METHODFOR NON-INVASIVELY DETECTING DISEASES THATAFFECT STRUCTURAL PROPERTIES IN BIOLOGICALTISSUES」も前述の各米国特許仮出願の恩典を主張しており、これは本出願と同日に同時提出されている。この同時提出された特許出願の開示内容は参照によりその全部が本明細書に組み入れられる。

背景技術

0003

背景
糖尿病などの疾患を検出するための非侵襲的デバイスおよび方法が開示される。具体的には、本発明の例示的な態様は、哺乳動物において真性糖尿病の存在、確度、および/または進行を決定するのに好適な方法および装置に関する。

0004

真性糖尿病(「糖尿病」)は、身体が十分なインスリンを産生しないかまたは産生されたインスリンに身体の細胞が反応しないかのいずれかのために血糖値が高くなる(高血糖症になる)という、一群代謝疾患である。糖尿病は複数の原因因子から派生する疾患であり、その特徴は、空腹状態かまたは経口グルコース負荷試験(OGTT)におけるグルコース投与後のいずれかにおいて血漿グルコース値が高いことである。真性糖尿病には、(1)インスリン依存性糖尿病または1型糖尿病(若年性糖尿病不安定型糖尿病、インスリン依存性真性糖尿病(IDDM)とも呼ばれる)、および(2)非インスリン依存性糖尿病または2型糖尿病(NIDDMとも呼ばれる)という、2つの主な形態がある。1型糖尿病は若年者に生じることが最も多いが、1型糖尿病と同じ自己抗体を有する成人に見られることもある。2型糖尿病は中年以降の成人に生じることが最も多いが、若年者に見られることもある。この高血糖状態は、多尿症(頻繁な排尿)、多渇症口渇の増大)、または多食症空腹感の増大)という症状をもたらす。糖尿病は世界の先進国および発展途上国の全域にわたって大規模かつ増大している問題である。現時点で、米国成人の約10人に1人に糖尿病があると予測されており、そしてCenters for Disease Control and Preventionの報告によれば、糖尿病症例数は2050年までに2倍かさらには3倍にもなり、3人に1人もの割合でこの疾患、主として2型糖尿病になると見通されている。

0005

インスリンは膵臓でβ-細胞によって産生されるホルモンである。インスリンの機能は血液中のグルコース(糖)の量を調節することであり、グルコースは、インスリンを受け入れてグルコースの進入を可能にする受容体を介して細胞に入る。細胞内に入ったグルコースは、燃料として使われることができる。余分なグルコースはグリコーゲンと呼ばれる形態で肝臓および筋肉貯蔵される。血糖値が下がると肝臓はグリコーゲンを放出してグルコースをつくる。インスリンがないとグルコースは細胞に入るのが困難になる。真性糖尿病がある人では、膵臓がインスリンを産生しないか、産生するインスリンが少なすぎて血糖コントロールできないか、または欠損のあるインスリンを産生する。インスリンがないとこれらの症状は脱水へと進行し、その結果、血液量が低下し、心拍数が増え、皮膚が乾燥および紅潮する。加えて、身体が尿または呼気を介して排出できるのよりも速く血液中にケトン蓄積する。呼吸が速く浅くなり、息は果物のような臭いになる。糖尿病性ケアシドーシス性昏睡(DKA)への進行を示す他の症状としては、嘔吐胃痛、および意識レベルの低下などがある。糖尿病がある人は、腎不全失明神経損傷、および血管疾患といった、衰弱をもたらすような合併症リスクが高い。合併症のリスクまたは進行は、厳格なグルコースコントロールと薬物療法との併用およびライフスタイルの変化によって低減できるが、合併症の効果的な緩和早期発見によって始まる。糖尿病は、高血糖症、大血管障害細小血管障害ニューロパシー腎症、および網膜症などの重篤な合併症につながる。その結果、糖尿病は生活の質に悪影響を及ぼす。同様に、コントロールされていない2型糖尿病は血液中のグルコース過剰につながり、その結果、高血糖症または血糖値の上昇をもたらす。

0006

残念ながら、糖尿病の診断は、疾患発生から何年も経過し合併症がすでに存在するようになってからなされることが多い。糖尿病リスクがある人に対するより積極的なスクリーニングが必要である。現代の糖尿病スクリーニングおよびモニタリングは、グルコース値検査するため患者が血液を採取する必要があるので、特に「穿刺集約的」である。血中グルコースのモニタリングに現在利用できる、実際的で信頼性のある唯一スクリーニング方法は、血液採取によるものである。現在使われているスクリーニングおよび診断用の主要な検査——空腹時血漿グルコース(FPG)および経口グルコース負荷試験(OGTT)——は、簡便でなくかつ快適でないため、最適とはみなされていない。いずれも静脈血採取が必要でありかつ空腹にして行う検査であるため、実際的には午前中の予約時にのみ実施可能であり、手順遵守違反の問題も生じやすい。OGTTでは、患者が75gの経口グルコース負荷を摂取してから2時間後に測定が行われる。これら各検査法パフォーマンスは、多数の研究によって、多様な母集団において評価されている。単一のFPG検査では糖尿病患者の約半数誤判定が生じると考えられている。加えて、OGTTは再現性が比較的低いとも考えられている。加えて、HbA1c検査は、FPGより長期である90日間の血糖の状態およびコントロールの有無を反映するが、同検査の結果も直近食事内容の変化または溶血性の状態によって歪められることがある。このような血中グルコース測定の方法は、長期的な血糖状態指標としての価値が限定されている。まとめると、血中グルコース測定(HbA1cおよびFPGなど)は、長期的な血糖状態の信頼できる指標としては、価値が限定されている。

0007

したがって、現在の検査に対する実行可能な代替物として、正確で、信頼でき、簡便で、かつ非侵襲性スクリーニング検査が必要とされている。理想的には、改善されたスクリーニング検査は疾患の進行および合併症のリスクと直接関連する検体を測定し、そして化学マーカーは、積分的なバイオマーカー(integrated biomarker)として、患者の日内変化または日間変化に対して不変である。加えて、測定は、糖尿病をその早期段階で検出できるだけの十分な正確性を提供し、かつ、確認用の反復検査の必要がなくなるよう適切な精度を有するべきである。患者が糖尿病である可能性があることが明らかになったら、医師および医療提供者は、患者の状態が実際に疾患に発達するかどうかを決定するため、定期的に再来してさらなる検査を受けるよう患者に求める。さらなる検査のために再来するまで患者がどのくらい長く待つべきかについては特定のプロトコルがある。糖尿病を示唆する症状が患者にほとんどない場合、患者は1年以上再来を求められない可能性もある。糖尿病を示唆する症状が複数存在する場合、患者はわずか数ヶ月後に再来するよう求められる可能性もある。患者に実際に糖尿病が生じるリスクがあるかどうかを非侵襲的かつ正確に決定するための診断用ツールおよび方法が利用可能であれば、有用であると考えられる。

0008

高血糖症の主要な帰結は、メイラード反応として知られるプロセスにおいてタンパク質の過剰なグリコシル化非酵素的糖化)が生じることである。過剰なグリコシル化は、最終的に、さまざまなタンパク質−タンパク質架橋および高度糖化最終産物(AGE)と呼ばれる非架橋構造の形成を引き起こす。AGEは非侵襲測定のための魅力的な検体候補であると考えられている。AGEは、糖尿病性網膜症(DR)を含む糖尿病合併症の原因因子であることが示唆されている。タンパク質の糖化は、フルクトサミンまたはアマドリ化合物として知られるタンパク質の糖付加体の形成で始まる多段階反応であり、この糖付加体は徐々に成熟してAGEを形成する。いくつかのAGEは形成に酸化反応を必要とし、これらは糖酸化産物として知られる。コラーゲンは糖化および糖酸化を受けやすいタンパク質である。全体的な血糖状態は血糖コントロール短期的または中期的な変動に対する感受性が低いが、コラーゲン中のAGEレベルは、半減期が長いため、全体的な血糖状態を長期的に積分したものとしてふるまうと考えられている。したがって、AGEは健康的な加齢においても自然に蓄積するが、糖尿病がある人では大幅に加速した速度で蓄積する。タンパク質の糖化およびAGEの形成は、糖尿病における生体分子損傷に寄与するフリーラジカル活性の増大を伴う。AGEレベルは、網膜症、腎症、およびニューロパシーの存在と正の相関があり、それゆえ、糖尿病における全身的なタンパク質損傷の指標であるとともに、糖尿病合併症に関する患者のリスクの測定基準となる。加えて、軽度〜重度の高血糖症は前糖尿病状態および2型糖尿病との関連性があるため、この連続体の早期段階にある人では正常より早い速度で組織中にAGEが蓄積する。ゆえに、十分なアッセイ感度があれば、個人のAGEを正確に測定することは、正常な血糖状態からの早期の逸脱を検出できる見込みが高い。現在、AGEのアッセイは生検検体を必要とする侵襲的な手技によって行われており、したがって糖尿病のスクリーニングまたは診断には用いられていない。

0009

眼の水晶体などの組織は好適な波長光源によって励起されると蛍光を発することができる。内因性蛍光体から生じるこの蛍光放出は組織固有性質であり、(フルオレセインナトリウムのような)外因性マーカーの添加によって得られる蛍光信号と区別するため、自己蛍光と呼ばれる。組織蛍光体は光(励起光)の特定の波長を吸収して、より長い波長の光としてそれを再び解放する(放出)。コラーゲン、エラスチンリポフスチンNADH、ポルフィリン、およびトリプトファンなど、複数の組織蛍光体が同定されている。各蛍光体は特徴的な励起波長および蛍光波長を持ち、これらは特定の蛍光体の位置測定およびさらなる定量を可能にする。自己蛍光は複数の組織で誘導することができ、したがって複数の疾患の調査に応用できる。自己蛍光はまた、皮膚および子宮頚部など複数の組織において、悪性組織良性組織と識別するのにも使用される。さらに、眼科学では、加齢および糖尿病に伴って水晶体の自己蛍光が増大する。水晶体の自己蛍光は、AGEを形成する、糖化およびそれに続く水晶体の酸化によって引き起こされると考えられる。水晶体のタンパク質は生涯を通じて比較的静的でターンオーバーを生じず(すなわち逆糖化が起きる)、したがってAGEの蓄積が可能であるため、水晶体は例外的な生体ターゲットである。

0010

非侵襲的な検査の核となる技術は蛍光分光法蛍光分析法または分光蛍光分析法としても知られる)で、これは、反射光または放出光の測定により特定の分子の存在を検出することによってサンプルから出た蛍光を分析する、電磁分光法一種である。蛍光分光法では、高エネルギー短波長)の光のビームを用いて特定の化合物の分子中の電子を励起し、そして、必ずではないが典型的には可視光である、より低いエネルギーの光(蛍光)を放出させる。相補的技法として吸収分光法がある。蛍光分光法では、化学種光子の吸収によってまず励起されて、基底電子状態から、励起電子状態におけるさまざまな振動状態の1つになる。他の分子との衝突によって、励起した分子は、励起電子状態の最も低い振動状態に達するまで振動エネルギーを失う。次に分子は、再度、基底電子状態のさまざまな振動レベルの1つまで低下し、この過程で光子を放出する。分子の異なる化学種は、異なる振動レベルから基底状態まで低下する可能性があるので、放出される光子は異なるエネルギーを持ち、したがって異なる周波数を持つ。したがって、蛍光分光法で放出される光の異なる周波数を、それらの相対的強度とともに分析することによって、異なる振動レベルの構造が決定される。

0011

波分光法は、眼の水晶体または他の組織中のAGEを定量化することによって糖尿病を早期かつ非侵襲的に検出する、1つの可能性を提供する。分光法は、固体液体、または気体から放出、反射、または散乱された波長の関数として光を調べるものである。光子が特定の材料を通るとき、一部は粒子表面で反射され、一部は粒子を通過し、そして一部は吸収される。粒子表面で反射されたかまたはそれらを通って屈折された光子は「散乱した」と呼ばれる。散乱した光子は別の粒に遭遇する可能性があり、または、表面から遠ざかるように散乱されて検出および測定されうる可能性がある。各分子は特定の波長で光を反射するシグネチャ構造(signature structure)を持ち、すべてのグルコース分子は、ヘモグロビンなど他の血液成分とまったく異なる独自のシグネチャを共通して持っている。分光法では、機械レーザーまたは他の光を皮膚上または眼内に当てる。戻ってきた波長が確立された標準と異なる場合、デバイスは、問題の分子または細胞の存在を患者または医師に知らせる。蛍光に基づくシステムは、蛍光体(例えばトリプトファン、フラビン、コラーゲン)として知られる特定の細胞成分の性向、すなわち特定波長の光によって励起されたときに、異なるが対応する周波数帯域ピーク強度がある光を放出するという性向に依存している。蛍光体によって放出される光の実際の量は非常に少なく(ナノワットオーダーである)、きわめて感度の高い光検出システムを必要とする。光波分光デバイス基本機能は、望ましい特定帯域の波長で化学種を照射すること、そして次に、はるかに弱い蛍光を励起光から分離することである。得られた蛍光構造が非常に暗い(または黒色の)背景に対して高コントラストで重ね合わせられるよう、蛍光のみが眼または検出器に届くべきである。検出限界は背景の暗さによって概ね決定され、励起光は放出される蛍光より典型的に数十万倍〜百万倍明るい

0012

AGEに300〜500 nmの光が照射されると、400〜700 nmの蛍光が放出される。理論的には、特定の早期の代謝変化は、AGEの増大に伴って蛍光分光法で検出される可能性がある。反射法は、組織(例えば眼の水晶体)が光源に曝露されたときに高感度光検出器に戻ってくる反射光の量および波長を測定することによって組織の特徴決定をしようとするものである。蛍光および反射光の測定結果コンピュータに基づくアルゴリズムを用いて分析されるが、これらのシステムはこれまで広範な研究がなされていない。非侵襲的な眼の蛍光測定は、糖尿病スクリーニングおよびAGE定量化に関する多数の場合について研究されている。

0013

例えば、眼の水晶体の自己蛍光は、水晶体を詳しくスキャンするための特殊レンズ(「前眼部アダプタ」)を取り付けたコンピュータ式蛍光光度計(Fluorotron Master, Coherent Radiation Inc.(Palo Alto, CA))で測定できる。連続青色光のビームによって励起された水晶体の自己蛍光は、コンピュータ制御モーターで蛍光光度計の内部レンズ系を光軸に沿って動かすことによってスキャンされる。励起および蛍光の波長は、それぞれ490 nmおよび530 nmにピーク透過があるカラーフィルタで設定できる。測定された自己蛍光はフルオレセイン濃度の等量として表現され、眼内距離の関数として記録することができる。

0014

疾患は常に進行の早期に検出することが望ましい。具体的には、グルコース耐性が損なわれると糖尿病発症前であっても血管の病変部が徐々に発達するので、グルコース不耐性の個人をできるだけ早期にスクリーニングして治療を開始することが望ましい。加えて、グルコース耐性異常(IGT)および空腹時グルコース異常(IFG)など、グルコース恒常性の明らかな変化が現れるには、ベータ細胞の機能が重度に障害されている。ゆえに、残ったインスリン分泌能を保つにはタイムリー介入が重要である。早期の治療はさまざまな疾患の治療においてより高い成功率をもたらすと一般に考えられており、早期の疾患検出は早期の治療を可能にする。近年、眼の分析、特に眼の水晶体の分析によって、さまざまなタイプの疾患の指標が得られると考えられている。例えば、眼内の散乱光の測定は、疾患を検出し進行をモニタリングするための有用な診断情報を提供することが示されている。この領域は厚さが最大数ミリメートルであるため、この領域の測定が有用であるためには、測定位置の情報が非常に正確である必要がある。ヒトの眼は、照射された標的を患者が固視しているときでさえも、ほぼ絶え間なく動いているので、このことがとりわけ当てはまる検眼士などの眼科医療専門家は、眼および関連構造の疾患、外傷、および障害を日常的に検査、診断、治療、および管理するとともに、眼に影響を及ぼす関連する全身状態の同定も行うので、このことがとりわけ当てはまる。検眼士は、臨床教育および経験があり、地理的に広く分布しており、かつ、眼および視力プライマリケアを公衆に提供している。彼らは、未診断の糖尿病がある患者または糖尿病の眼症状を呈している患者を最初に検査する医療従事者であることが多い。

0015

疾患の進行を止めるうえで、ライフスタイルの修正または投薬により早期の介入を行うことの有効性は、糖尿病予防プログラムによって示されている(Diabetes Prevention Program Research Group. NEJM 346:393-403, 2002(非特許文献1))。しかし、IGTおよびIFGの決定、特に経口グルコース負荷試験(OGTT)によるIGT測定は、これらのアセスメントが比較的侵襲的な性質をもつことからそれ自体に問題点がある。加えて、さらなる重要な診断上の問題は、糖尿病の確認のためにグルコース恒常性をモニタリングすることである。ランセットを用いた従来の採血は痛みがあり不便でもあるため、グルコースモニタリングの手順遵守度は低い。さらに、糖尿病をモニタリングしかつ治療の有効性を決定するための非侵襲的な技法が望ましい。そして、明らかな糖尿病から合併症への進行を評価することは、合併症が十分に確立した後にのみ可能である。ゆえに、前糖尿病状態から糖尿病への発達を評価するとともにこの疾患の経過をモニタリングするための方法を有することは有益であると考えられる。

0016

さらに、水晶体の蛍光を測定する商用水準の非侵襲的な糖尿病検出/スクリーニング用デバイスをもたらそうとする試みは少なくとも1つが公知であり、このデバイスはAccu-Chek D-Tectorとして公知である。Accu-Chek-D-Tectorは、AGEの測定に共焦点光学系を使用するという点において本質的に共焦点顕微鏡であり、これにより、コントロール不能な血糖値および2型糖尿病の早期徴候がないかをチェックする。AGEは、血糖値が高い人の眼では血糖値が正常である人の眼より速く蓄積するからである。同デバイスは、いわゆるバイオフォトン技術を採用しており、患者の水晶体内に青色光を当てることによって糖尿病を検出する。戻ってきた光が収集および分析される。糖尿病がある人の眼から放出される光は、糖尿病がない人のものより強い。具体的には、レーザービームが光源アパーチャを通過し、次に対物レンズによって患者の眼の内部または表面における小さな(理想的には回折限界の)焦点体積集束される。次に、散乱および反射されたレーザー光ならびに照射スポットからの蛍光が対物レンズ(コレクタ)によって再収集される。ビームスプリッターが光の一部を分離して検出装置送り蛍光共焦点顕微鏡観察におけるこの検出装置は、元の励起波長を遮蔽しながら蛍光波長を選択的に通過させるフィルタを有していてもよい。任意でピンホールを通過した後、光の強度が光検出デバイス(例えば光電子増倍管(PMT))によって検出され、これにより光信号電子信号に変換されてさらなる分析のためコンピュータにより記録される。具体的には、Accu-Chek D-Tectorは眼の水晶体内に青色光を当て、次に、戻ってきた光を収集および分析する。

0017

しかし、Accu-Chek-D-Tectorの主要な短所は、比較的低速で、精度が低く、そして製造コストが高いことである。同デバイスは、患者の水晶体内の特定位置からの蛍光信号と後方散乱光信号との比を得るのに30秒(蛍光に15秒、後方散乱に15秒)で読み取りを得ることができたとされているが、クランク機構を介して光検出器に当たる緑色光(蛍光)または青色光(後方散乱)の選択にスライド式のフィルタチェンジャーを採用していた。ステップモーターの回転により二位置式スライダーが作動し、1つのフィルタからもう一方のフィルタまで動くのに1秒またはそれ以上を要した。加えて、使用時、固視システムを介して患者がデバイスに自己アライメントする必要があったため、困難でありかつ時間がかかった。

0018

ほとんどの非侵襲的な分析装置高スループットのスクリーニング目的に合うよう特別には設計されていない。それらを高スループットのスクリーニング環境に統合するのは困難でありかつ費用がかかる。分析装置を高スループットのスクリーニング環境に統合した後でも、システム障害の確率の増大、データの損失、時間的遅延、ならびに高価な化合物および試薬の損失など、多数の問題があることが多い。ゆえに、先行する非侵襲的な糖尿病検出デバイスは、概して、分析のフレキシビリティおよび高いパフォーマンスを提供することの必要性を認識していなかった。

0019

高水準の感度を高い信頼度で保ちながら複数の検出および広範な患者を扱える、多用途、高感度、かつ高スループットのスクリーニングの装置および方法に対する真のニーズが存在する。疾患の早期同定に加えて、絶食の必要がなく、かつ、食事ストレス、特定の薬物、または食事および運動の短期的変化などさまざまな理由によって引き起こされるグルコース値の変動にさらされない累積的な検査である、糖尿病を検出するための糖尿病検出装置、デバイス、方法、および/またはシステムに対するニーズが存在する。

先行技術

0020

Diabetes Prevention Program Research Group. NEJM 346:393-403, 2002

図面の簡単な説明

0021

0022

例示的態様の説明
次に、図を参照しながら、または参照せずに、本発明のさまざまな例示的態様を説明する。図において、同様の符番は同一または機能的に同様の要素を示す。本明細書に概説されかつ図に示されている例示の態様は、広範な異なる構成にアレンジおよび設計することができる。ゆえに、説明されかつ/または図に提示されている、以下の例示的態様のより詳細な説明は、特許請求される本件の範囲を制限することを意図したものではなく、例示的態様/例示の態様を提示するものにすぎない。

0023

特定の局面、利点、および新規の特徴は図に示されるかおよび/または本明細書に説明されている。理解されるべき点として、本明細書において明白にまたは本来的に言及されているそのような局面、利点、および特徴は、特定の態様またはその局面においてすべて採用および/もしくは実現されてもよく、または必ずしもすべてが採用および/もしくは実現されなくてもよい。ゆえに、例えば、例示的態様は、1つの利点または一群の利点を本明細書において教示または暗示されるように実現し、他の利点を本明細書において教示または示唆されるように必ずしも実現しないような様式で実施されてもよく、このことは当業者に認識されるであろう。無論、本明細書において明白に教示または暗示されていない利点が1つまたは複数の例示的態様において実現されてもよい。

0024

別段の明示がある場合を除いて、本明細書(文書による説明、特許請求の範囲、および図面)には以下の解釈ルールが適用される:(a)本明細書において用いられるすべての語は、状況が必要とするような性および数(単数形または複数形)のものとして解釈される;(b)本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形の用語「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈に別段の明示がない限り、複数形への参照を含む;(c)提示される範囲または値に付けられる先行の用語「約」は、当技術分野において公知であるかまたは本発明の測定方法から予測される、範囲または値の逸脱の範囲内の近似であることを表す;(d)「本明細書において」、「本明細書により」、「本明細書の」、「本明細書に」、「本明細書において先に」、および「本明細書において後に」の語、ならびに同様の語は、本明細書の全体を参照するのであり、別段の定めがない限り特定の段落、請求項、または他の下位部分を参照するのではない;(c)説明用の見出しは便宜上のものにすぎず、本明細書のいかなる部分についてもその意味または構成にコントロールまたは影響を及ぼさない;(d)「または/もしくは」および「いずれかの」は排他的ではなく、「含む(includeおよびincluding)」は限定的ではない。さらに、「含む(comprising)」、「有する」、「含む(including)」、および「含む(containing)」の用語は、別段の記載がない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「含むがそれに限定されるわけではない」)として解釈される。

0025

本明細書における値の範囲の提示は、本明細書に別段の記載がない限り、その範囲内に入る各別個の値を個々に参照する代わりの簡便な方法として機能することを目的としたものにすぎず、各別個の値は、それが本明細書において個々に提示されたのと同じように、本明細書に組み込まれる。特定の値の範囲が提供されている場合は、文脈に別段の明示がない限り下限の10分の1の単位まで、その範囲の上限と下限との間の各中間値、および、その言明された範囲内の他の任意の言明値または中間値がそこに含まれるものと理解される。それより小さいすべての部分範囲もまた含まれる。これら小範囲の上限および下限もまたそこに含まれるが、言明された範囲内に具体的に除外された限界値がある場合はその対象となる。

0026

別段の定義がない限り、本明細書において用いられるすべての技術用語および科学用語は当業者に一般に理解されているのと同じ意味を持つ。本明細書に記載のものと同様または等価である任意の方法および材料もまた用いられてよいが、以下に好ましい方法および材料を説明する。

0027

本明細書において、「1つの態様(an embodiment)」、「態様(embodiment、embodiments)」、「その態様(the embodiment、the embodiments)」、「1つまたは複数の態様」、「いくつかの態様」、「特定の態様」、「1つの態様(one embodiment)」、および「別の態様」などの用語は、別段の明白な定めがない限り、「開示される装置および/または方法の1つまたは複数の(しかし必ずしもすべてではない)態様」を意味する。

0028

「決定する」という用語(およびその文法異形)は、きわめて広い意味で用いられる。「決定する」という用語は幅広いさまざまな行動包含し、したがって「決定する」は、計算する、コンピュータ計算する、処理する、導出する、調査する、参照する(例えば、表、データベース、または別のデータ構造を参照する)、確かめる、などを含みうる。「決定する」はまた、受け取る(例えば、情報を受け取る)、アクセスする(例えば、メモリ内のデータにアクセスする)なども含みうる。「決定する」はまた、解決する、選択する、選ぶ、確立するなども含みうる。

0029

「〜に基づく」というは、別段の明白な定めがない限り、「〜のみに基づく」を意味しない。換言すると、「〜に基づく」という句は、「〜のみに基づく」および「少なくとも〜に基づく」の両方を意味する。

0030

「例示的な」または「例」という語は、本明細書において、もっぱら「例、事例、または実例として機能する」という意味に用いられる。「例示的な」または「例」として本明細書に説明されるいかなる態様も、他の態様より好ましいかまたは有利であるとは必ずしも解釈されない。

0031

本明細書において、「ユーザー」、「患者」、または「対象」という用語は、互換可能なものとして用いられる場合があり、そしてこれらの用語は、医師のケアの下にあるか否かにかかわらず、ヒトおよび他の哺乳動物を非限定的に含む。本明細書において、「眼のスキャン」、「眼をスキャンしている」、または「眼をスキャンする」という用語は、水晶体または眼に関連する他の任意の組織もしくは神経を非限定的に含む、眼の任意の部分、眼の実質的にすべて、または眼のすべてを測定することを概して参照する、互換可能な広い用語である。

0032

埋込式コンピュータサブシステムは、少なくとも1つの中央処理装置(CPU)または「プロセッサ」、メモリ記憶装置ディスプレイ、および通信リンクを含んでいてもよい。CPUの1例はIntel Pentiumマイクロプロセッサである。メモリは、例えば、静的ランダムアクセスメモリ(RAM)および/または動的ランダムアクセスメモリであってもよい。記憶装置は不揮発性RAMまたはディスクドライブで実現されてもよい。液晶ディスプレイは本発明のデバイスに使用されるディスプレイの種類の1例である。通信リンクは、高速シリアルリンクイーサネットリンク、またはワイヤレス(「WiFi」または「広帯域」の)通信リンクであってもよい。埋込式コンピュータサブシステムは、受け取りおよび処理したデータから疾患状態予想をもたらすこと、キャリブレーションメンテナンスを行うこと、キャリブレーション変換を行うこと、機器診断を実行すること、ならびに、過去の分析履歴および他の関連情報を保存することを行ってもよく、そしていくつかの態様において、データおよび新しいソフトウェア更新送受信するため遠隔ホスト通信してもよい。

0033

ソフトウェア」および「電子コンピュータ上で演算可能な機械可読コード」は同義であり、コンピュータの論理演算の制御に用いられるソフトウェアまたは結線命令を指す。コンピュータまたはプロセッサという用語は、電子コンピュータまたはその特定の論理演算用ハードウェアを指す。機械可読コードは、ハードディスクまたは結線式命令など、有形媒体内で具現される。

0034

システム内のプロセッサは、キーボードおよびマウス入力デバイスと、モニタスクリーン出力デバイスと、例えば眼の追跡用アセンブリもしくはデバイス、またはロボット要素など、システムのさまざまな構成要素を操作可能な状態で接続するコンピュータインターフェースとを持つ、従来のマイクロコンピュータであってもよい。

0035

さらに理解されるべき点として、すべての測定値近似値であり、説明のために提供される。本開示内容実践または試験において、本明細書に説明されるものと同様または等価である方法および材料が用いられてもよいが、好適な方法および材料を以下に説明する。本明細書において言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、および他の参照物はその全部が参照により組み入れられる。矛盾が生じた場合は、用語の説明も含めて、本明細書が優先する。加えて、材料、方法、および/または例は実例的なものにすぎず、本発明を限定することは意図されていない。

0036

本明細書に開示される態様のいくつかの特徴は、コンピュータソフトウェア、電子ハードウェア、または両者の組み合わせとして実施されてもよい。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を示すため、さまざまな構成要素は概してその機能性の点に関して説明される場合がある。そのような機能性がハードウェアまたはソフトウェアのいずれとして実施されるかは、当業者に容易に認識されうるように、具体的な用途およびシステム全体に対する設計上の制約によって異なる。当業者は、本明細書に説明する機能性を、具体的な各用途に対してさまざまなやり方で実施してもよいが、そのような実施上の判断は特許請求の範囲からの逸脱をきたすものとして解釈されるべきではない。

0037

本明細書に説明する機能性がコンピュータソフトウェアとして実施される場合、そのようなソフトウェアは、メモリデバイス内に(たとえ一時的であっても)位置設定もしくは保存されるか、かつ/または、システムバスもしくはネットワーク上の電子信号として伝送される、任意の種類のコンピュータ命令またはコンピュータ実行可能なコードもしくはアルゴリズムを含んでいてもよい。本明細書に説明する構成要素に関連する機能性を実施するソフトウェアは、単一の命令または多数の命令を含んでもよく、そして、複数の異なるコードセグメント、異なるプログラム、および複数のメモリデバイスにわたって分布していてもよい。

0038

本明細書に説明する態様は、各々の開示内容の全体(文書による説明および図面)が参照により本明細書に組み入れられる以下の特許に開示されている、(前述のAccu-Chek D-Tectorの設計を描写したものとされている)1つまたは複数の方法および装置に対する改善である。

0039

Samuelsの米国特許第5,203,328号「Apparatus And MethodsFor Quantitatively Measuring Molecular Changes In The Ocular Lens」。この特許は、患者に糖尿病があるか否かを決定するための装置および方法を開示している。同システムおよび方法は、糖尿病であることを示す、患者の眼の特徴を測定する。具体的には、同システムおよび方法は、患者の眼の眼組織を照射して、励起光に反応して眼組織により生成された後方散乱光および蛍光放射を測定する。次に、後方散乱光および蛍光の特定波長の強度を用いて、患者に糖尿病があるか否かが決定される。

0040

米国特許第5,582,168号「Apparatus And MethodsFor Measuring Characteristics Of Biological Tissues And Similar Materials」。この特許は、2つまたはそれ以上の測定技法を組み合わせて、生体組織および同様の材料の特徴を測定することにより、より正確で最終的な決定に至るための装置および方法を例示している。これらの装置および方法はヒトの眼の測定に関して説明されている。加えて、同特許に説明されている補正方法論は、弾性散乱された励起光の測定を伴ったものである。Samuelsは単純な線形補正の技法を説明している。

0041

米国特許第6,088,606号「Method and apparatus for determining a duration of a medical condition」。この特許は、医学的状態持続期間を決定するシステムおよび方法、ならびに、疾患の持続期間の決定に関する方法を開示しているが、それらは、疾患の存在について診断もしくはスクリーニングを行うこと、または指定の化学検体の濃度を定量することを目的としたものではない。

0042

米国特許第4,895,159号「Diabetes Detection Method」および米国特許第4,883,351号「Apparatus for the Detection of Diabetes and Other Abnormalities Affecting the Lens of the Eye」。それぞれ、後方散乱光のみを用いて糖尿病の存在を検出するためのシステムおよび方法を開示している。

実施例

0043

図1に眼10の側面図を示す。眼10は、角膜11、虹彩12、瞳孔14、水晶体15、網膜16、および視神経17を含む。光は、瞳孔14を通って眼に入り、角膜11および水晶体15によって集束および反転され、そして眼の後方で網膜16上に投射される。虹彩12は、瞳孔14を介して眼に入る光の量を調節するために開くかまたは閉じることができるシャッターとして作用する。

0044

眼10は視神経頭部に対する4つの象現からなる:(a)頭蓋側頭に向かう象現からなる耳側部、(b)視神経頭部の上方の象現からなる上眼部、(c)に向かう象現からなる鼻側部、および(d)視神経頭部の下方の象現からなる下眼部。1つの局面において、眼の構造的特徴に関するデータを生成するため、水晶体の特定の1つまたは複数の象現、すなわち耳側部、上眼部、鼻側部、および/または下眼部の測定結果が収集/使用されてもよい。換言すると、対象の眼の水晶体内のAGEを光学的に検出するための方法例において、対象の眼は固視点に曝露されてもよい。対象の眼を励起光源に曝露する段階は、対象の眼の望ましい部分に励起光をさし向ける段階を含んでもよい。対象の眼の望ましい部分に励起光をさし向ける段階は、水晶体の鼻側部、耳側部、上眼部、または下眼部に励起光をさし向ける段階を含んでもよい。同段階はまた、例えば非限定的に網膜、硝子体冠部などである、眼の他の部分または組織に励起光をさし向ける段階を含んでもよい。

0045

例示の態様は、眼の水晶体から収集されたスペクトル情報をもとにインビボ組織の性質を決定するのに好適な装置および方法を含む。概して、照射システムが1つまたは複数の波長域の光を提供し、これらの波長域は光学収集デバイスに伝えられる。いくつかの態様において、パフォーマンス向上のため、光ホモジナイザおよびモードスクランブラが利用されてもよい。この光学系は非侵襲的であり、物理的には眼に接触しない。光源は本質的に照射システムから光を受け取り、そしてそれを眼の水晶体に伝える。光学収集システムは、その光に反応した眼の水晶体組織の蛍光によって放出された光を受け取る。光学収集デバイスはその光を、光のスペクトル性質を表す信号を発生させる分光器に伝えることができる。分析システム(コンピュータ)がスペクトル性質から水晶体の性質を決定する。

0046

さらなる例示の態様において、個人の組織状態(例えば、糖化最終産物または疾患状態)の尺度を決定するための方法が提供される。個人の組織の一部が励起光で照射され、次に、励起光に対して反応性である組織中の化学物質の蛍光によって組織から放出された光が検出される。組織状態を決定するため、検出された光は、蛍光と組織状態の尺度とを関連付けるモデルと組み合わされてもよい。この例示の態様は、単一波長の励起光、励起光のスキャン(複数の波長における組織の照射)、単一波長における検出、検出波長のスキャン(複数の波長における放出光の検出)、およびそれらの組み合わせを含んでもよい。組織中の化学物質の蛍光による光以外の光の検出に起因する決定誤差を減らすための補正技法も提供される。例えば、組織の反射率は、適切な補正が用いられなければ、誤差をもたらす可能性がある。この態様はまた、蛍光と組織状態の尺度とを関連付けるさまざまなモデルを含んでもよく、これには、そのようなモデルを生成するためのさまざまな方法も含まれてよい。組織状態の尺度の決定を補助するため、蛍光性質と組み合わせて他の生物学的情報が用いられてもよい。この態様はまた、適切な光源、検出器、および検出された蛍光と組織状態の尺度との関連付けに使われるモデル(例えばコンピュータ上で実施されるもの)を含む、同方法を実行するのに好適な装置も含む。例えば、放出光は、約200 nm〜約250 nm、約400 nm〜約450 nm、約450 nm〜約500 nm、約500 nm〜約550 nm、約600 nm〜約650 nm、約650 nm〜約700 nm、約700 nm〜約750 nm、およびそれらの組み合わせ、ならびに上述の各範囲の間のすべての部分範囲の波長を含んでいてもよい。

0047

図2は共焦点セットアップを含む装置の例示の態様を描写した略図である(以前の装置と異なり、光路はビームスプリッターまたはダイクロイックミラーと遭遇せず、これにより光透過のエネルギーが増大することが認識されるであろう)。特定の態様において、戻ってきた光は、励起光に反応して標的組織により生成された蛍光を含んでいてもよい。戻ってきた蛍光の強度は、糖尿病がない人について年代順に年齢相関された予測蛍光強度と比較されてもよい。任意で、次に、戻ってきた実際の蛍光の強度が、戻ってきた蛍光の予測強度をどれだけ上回っているかという量を用いて、少なくともその個人に医学的状態があるか否かを決定してもよく、そのような医学的状態としては例えば、糖尿病(すなわち、明らかな糖尿病、前糖尿病状態、妊娠糖尿病など)、糖尿病によって引き起こされる眼の状態、網膜症、網膜血管閉塞症硝子体網膜症加齢黄斑変性症遺伝性網膜変性症偽脳腫瘍緑内障白内障などがある。

0048

1つの例示の態様において、戻ってきた光は、眼の水晶体内のAGEによって生成された蛍光を含んでいてもよい。戻ってきた蛍光の強度は、糖尿病がない人について年代順に年齢相関された予測蛍光強度と比較されてもよい。任意で、次に、戻ってきた実際の蛍光の強度が、戻ってきた蛍光の予測強度をどれだけ上回っているかという量を用いて、その個人に医学的状態があるかを決定してもよい。強度の代わりに蛍光の時間特性もまた検出されてもよく、そして患者がどのくらい長く医学的状態にあるかを決定するのに用いられてもよい。時間特性は任意の好適な技法によって分析されてもよく、そのような技法としては、蛍光放出の減衰時間直接測定位相シフトの技法によるもの、偏光方性の技法によるもの、または蛍光の時間特性を検出する他の任意の方法によるものなどがあるが、それに限定されるわけではない。

0049

また他の例示の態様において、戻ってきた光は、標的組織から戻ってくる、後方散乱した励起光を含んでいてもよい。そのような態様は、後方散乱光のみを利用して決定を行ってもよく、または、標的組織によって生成された蛍光とともに後方散乱光を用いて決定に至ってもよい。いくつかの態様において、励起光を提供するための光源と、戻ってきた光を検出するための検出器とは、共焦点系としてアレンジされる。前述のように、そのような共焦点系では、より大きな体積の組織内部における小さな体積の標的組織を調べることができる。共焦点系では、標的組織の表面より下にある組織の領域について測定を行うことが可能である。システム例または方法例において、患者特異的な情報もまた考慮に入れられてもよい。例えば、患者がどのくらい長く医学的状態にあるかを決定するため、光学的情報に加えて、患者の年齢、性別、および身体的特性も用いられてもよい。これにより、本発明のシステムまたは方法は、蛍光強度など年齢によって変化する特性に対処することができる。

0050

1つの例示の態様において、励起光源は、患者の眼の水晶体の前縁から約50%〜80%下方、任意で60%〜75%下方である水晶体内のポイントを照射するための青色発光ダイオード(青色LED)を含む。この態様において、青色LED光源は、1つまたは複数の光学帯域通過フィルタに導かれる励起光を発生させ、これにより所望の波長を持つ励起光を発生させる;所望の波長を持つ光が生成されるよう、励起光は、任意で、非線形式の周波数2倍化デバイスであってもよい周波数変更デバイスか、または青色LED光源が発生させた光の周波数を変えることができる他の任意のデバイスに導かれてもよい。次に、適切な波長帯励起用放射線が、患者の眼内の標的組織上に励起光を集束させる光学送達系を介して差し向けられる。次に、励起光の後方散乱分および/または励起光に反応して発生された蛍光を含んでいてもよい、戻ってきた光が、分析のため光検出器によって収集される。1つまたは複数の励起波長が用いられてもよく、1つまたは複数の蛍光波長が収集されてもよい。

0051

さらなる例示の態様において、標的組織からの蛍光放出の特性を予測特性と比較することによって患者が医学的状態にあるかを決定するためのシステムおよび方法が本明細書に提供される。例えば、標的組織が励起光で照射され、そして、励起光に反応して標的組織が生成した蛍光放出が検出される。蛍光放出の強度または蛍光の寿命など、蛍光放出の異なる特性が決定されもよい。検出された蛍光放出の、決定された特性は、次に、蛍光放出の予測特性または他の因子と比較される。いくつかの場合において、励起光の後方散乱分もまた決定を行うのに用いられてもよく、このことはより正確な測定結果を提供する可能性がある;さまざまな因子に対処するため、後方散乱した励起光を用いて蛍光の強度が正規化されてもよい。そのような因子には、患者の年齢または身体状態によって変化する可能性がある、標的組織の不透明度のばらつきが含まれうる。

0052

そのようなシステムにおいて、検出器は、標的組織により生成された蛍光の強度、および患者の眼から後方散乱した励起光の強度を決定することができる。蛍光は通常、後方散乱した励起用放射線とは波長が異なるので、検出器は、標的組織から戻ってきた光の強度を励起光および蛍光のそれぞれ異なる波長で検出するように構成されていてもよい。次に、蛍光強度と後方散乱した励起光の強度との比が決定され、それにより蛍光成分のピーク強度が正規化される。次に、患者が医学的状態にある持続期間を決定するため、正規化後の蛍光強度が、予測される正規化後の蛍光強度と比較される。

0053

標的組織(例えば患者の眼の水晶体)の不透明度もしくは透過率、または光学的結合のばらつき(眼表面に対するビーム配向のばらつき)は、標的組織に実際に送達される励起光の量および標的組織を脱して検出器により検出される蛍光の量に影響を及ぼす可能性がある。後方散乱光による蛍光の正規化は、標的組織に実際に送達される励起光エネルギーの量のばらつきおよび蛍光の生成後に患者の眼を脱する蛍光の量のばらつきに自動的に対処する蛍光の尺度を作り出す。標的組織から戻ってきた蛍光の強度が正規化される特定の例示の態様において、後方散乱した励起光のRayleigh/Mie成分が正規化に用いられるので、FL比 = F(蛍光信号)/ S(散乱光信号)である。加えて、散乱光+蛍光である、戻ってくる全信号によって蛍光が正規化されてもよい。その場合は FL比 = F / (S + F) である。

0054

水晶体において2回またはそれ以上のスキャンが行われる場合は、蛍光、散乱、および帯域が確実に一貫するよう、品質チェックアルゴリズムで複数のスキャンを比較してもよい。図4を参照されたい。もし2回の連続スキャンが特定の量(例えば20%)以内である必要があるならば、結果が平均される。正味の効果はデバイス精度の向上である。したがって、この一貫性閾値を調整することによってデバイス精度を向上でき、真陽性率および真陰性率が高まる。加えて、単一スキャンまたは複数スキャンを、水晶体厚および瞳孔径について、ヒトでみられる正常範囲と比較してもよく、正常範囲外であれば棄却される。

0055

励起用および蛍光放出用の光学系をスキャンのために眼にアライメントするには、まずデバイスが瞳孔に自己アライメントしなければならない。対象の瞳孔を位置特定するためビデオカメラが用いられる(図5)。アルゴリズムが、瞳孔を表す円形を作成する。その円形はヒト瞳孔径の正常範囲に照らしてチェックされる。そして瞳孔の中心が計算され、光学系はこの計算された中心に自動的に再アライメントする。そしてスキャン中動きについて、その瞳孔中心が追跡される。加えて、虹彩からの信号のクリッピング補償するため、水晶体のスキャンは瞳孔中心からオフセットされてもよい。

0056

スキャン中の眼の動きもまたデバイスのパフォーマンスおよび精度に影響を及ぼしうる。したがって、スキャンを棄却するための品質測定基準として、スキャン中の瞳孔位置の追跡を用いてもよい(図5の瞳孔上の紫色およびマークを参照)。

0057

水晶体のスキャンは滑らかな放物形を有すべきである。水晶体のサンプル体積速度より速い過渡現象は棄却または平滑化されてもよい(図6)。したがって、例えばサンプル体積が長さ1 mmで、スキャン内の2点が0.5 mm離れているのであれば、信号レベルはそのスキャンの最大値の1 mm/2 mmまたは50%しか変化しえないと予測される。過渡現象が誤り点より大きい場合は、その周囲をスキップおよび補間してもよく、またはスキャン全体を棄却してもよい。

0058

比較結果に基づいて、患者が医学的状態にある持続期間が決定されてもよい。検出および比較される蛍光放出の特性は、蛍光放出の強度、蛍光放出の寿命、または、患者が医学的状態にある持続期間の指標となるような蛍光放出の他の特性であってもよい。

0059

1つまたは複数の波長の蛍光およびRayleigh/Mie後方散乱分光法を用いて眼組織を測定することによって個人の疾患状態を決定するためのアルゴリズムもまた開示され、これは任意で、以下からなる群より選択されるがそれに限定されるわけではない1つまたは複数の係数または因子と組み合わせられる:年齢、性別、身長、体重、体重指数(BMI)、腹囲、HbA1c、バイオマーカー(例えば自己抗体)、人種喫煙身体活動高血圧高コレステロールドライアイ、糖尿病か白内障かまたは他の疾患の家族歴。水晶体測定とバイオマーカーとが組み合わせられて、糖尿病指数、白内障指数、または他の疾患指数の報告に用いられる。これらの因子は、多重線形回帰、部分最小二乗ニューラルネットワーク内のノードによる反復法、または他の任意の好適な方法によって決定されてもよい。いくつかのバイオマーカーは加重2進値喫煙者非喫煙者)であってもよい。いくつかのバイオマーカーは線形または非線形であってもよい(年齢、BMI)。これら他のバイオマーカーを含めることによって真陽性率および真陰性率が向上する可能性があり、これはより良い患者ケアおよび疾患の診断の早期化につながる。

0060

好適なバイオマーカーは、以下からなる群の任意のものを含むが、それに限定されるわけではない:フラビンタンパク質、細菌、真菌酵母芽胞ウイルス微生物寄生生物結合組織組織成分滲出物、pH、血管、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)、フラビンアデニンジヌクレオチドFAD)、微生物、血管内皮増殖因子(VEGF)、内皮増殖因子(EGF)、上皮増殖因子上皮細胞膜抗原ECMA)、低酸素誘導因子(HIF-I)、炭酸脱水酵素IX(CAIX)、ラミニンフィブリンフィブロネクチン線維芽細胞増殖因子形質転換増殖因子(TGF)、線維芽細胞活性化タンパク質FAP)、組織メタロプロテイナーゼ阻害因子TIMP)、一酸化窒素合成酵素(NOS)、誘導型NOSおよび内皮型NOS、細胞内のリソソームマクロファージ好中球リンパ球肝細胞増殖因子HGF)、抗ニューロペプチド中性エンドペプチダーゼNEP)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GM-CSF)、好中球エラスターゼカテプシンアルギナーゼ、線維芽細胞、内皮細胞および角化細胞、角化細胞増殖因子(KGF)、マクロファージ炎症性タンパク質-2(MIP-2)、マクロファージ炎症性タンパク質-2(MIP-2)、マクロファージ走化性タンパク質-1(MCP-I)、多形核好中球(PMN)、マクロファージ、筋線維芽細胞インターロイキン-1(IL-I)、腫瘍壊死因子(TNF)、一酸化窒素(NO)、c-myc、ベータカテニン、内皮始原細胞(EPC)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)およびMMP阻害因子。1つの例示の態様において、少なくとも1つのバイオマーカーの蛍光データを記録するためにメモリが含まれていてもよく、または、少なくとも1つのバイオマーカーの蛍光スペクトルをバイオマーカーの蛍光スペクトルの規定のルックアップ表と比較するためのプロセッサがさらに含まれていてもよい。

0061

次に、疾患状態の確度または存在を決定するため、埋込式コンピュータサブシステムに保存されたアルゴリズムが適用されてもよい。疾患状態の予想が生成された後、埋込式コンピュータサブシステムは対象に予想値を報告する。任意で、埋込式コンピュータサブシステムは、予想値の良好性の信頼水準を報告してもよい。信頼水準が低い場合、埋込式コンピュータサブシステムは、予想された疾患状態を保留にし、対象に再検査依頼してもよい。分類結果が、視覚的ディスプレイ、音響、および/または印刷手段によって報告されてもよい。加えて、分析の履歴記録を形成するため、予想された疾患状態がメモリに保存されてもよい。

0062

埋込式コンピュータサブシステムは、少なくとも1つの中央処理装置(CPU)または「プロセッサ」、メモリ、記憶装置、ディスプレイ、および通信リンクを含んでいてもよい。CPUの1例はIntel Pentiumマイクロプロセッサである。メモリは、例えば、静的ランダムアクセスメモリ(RAM)および/または動的ランダムアクセスメモリであってもよい。記憶装置は不揮発性RAMまたはディスクドライブで実現されてもよい。液晶ディスプレイは本発明のデバイスに使用されるディスプレイの種類の1例である。通信リンクは、高速シリアルリンク、イーサネットリンク、またはワイヤレス通信リンクであってもよい。埋込式コンピュータサブシステムは、受け取りおよび処理したインターフェログラムから疾患状態の予想をもたらすこと、キャリブレーションメンテナンスを行うこと、キャリブレーション変換を行うこと、機器診断を実行すること、ならびに、過去の分析履歴および他の関連情報を保存することを行ってもよく、そしていくつかの態様において、データおよび新しいソフトウェア更新を送受信するため遠隔ホストと通信してもよい。

0063

埋込式コンピュータシステムはまた、対象の予想記録および対応するスペクトル外部データベース転送することを可能にする通信リンクも含んでよい。加えて、通信リンクは、新しいソフトウェアを埋込式コンピュータにダウンロードすること、多変量キャリブレーションモデル更新すること、疾患管理を強化するための情報を対象に提供することなどに用いられてもよい。埋込式コンピュータシステムは情報家電と非常に似ている。情報家電の例としては、携帯情報端末ウェブ利用可能な携帯電話、およびハンドヘルドコンピュータなどがある。通信リンクは、各デバイスで行われた検査回数に基づく医療費請求に用いられてもよい。通信リンクはまた、各デバイスの故障率または誤り率を追跡するための顧客サービスに用いられてもよい。

0064

さらなる例示の態様において、生体顕微鏡装置が、本明細書に開示される1つまたは複数の生体顕微鏡の作動状態を自動的かつ遠隔的にモニタリングするためのシステムとともに構成されるか、これに接続されるか、またはこれと連絡していてもよく;その各々は、デバイス状態情報(例えば、使用回数、使用についての会計/請求、契約上の最小条件に対する使用についての会計/請求、ハードウェアまたはソフトウェアのエラーコード遠隔システム診断用の障害点までの記憶装置またはデータベースの作動状態、パフォーマンス回復までのキャプチャリングサービス応答時間など)を決定するためのコンピュータをその中に有し;インタセプトして、コンピュータからの状態情報を、状態情報をキャプチャして遠隔位置に通信するためのインターフェースに渡すための、生体顕微鏡内のインターフェースと、情報をキャプチャして通信するためのインターフェースと遠隔位置との間の通信リンクと、情報を処理するための遠隔位置のコンピュータとを含む。同システムはスキャナを利用して生体顕微鏡をポーリングしてもよい。スキャナは、中央コンピュータ連携して、各生体顕微鏡のポーリングおよびモニタリングを、均一のレートで行ってもよく、中央位置でユーザーによりリクエストされたときに行ってもよく、または、選択された生体顕微鏡のリアルタイムモニタリングを提供するため、選択された生体顕微鏡をより頻繁な規則性でポーリングしそして他の生体顕微鏡のポーリングレートを低下させるように1つまたは複数の生体顕微鏡のポーリングレートを変化させてもよい。問題のトラブルシューティングのため生体顕微鏡の供給業者または製造業者顧客サービス担当者と「ライブで」通信する選択肢オペレータに与えられるよう、スキャンまたはポーリングシーケンスの結果に応じて、システムは、音声の性能を提供するように構成されていてもよい。システムは、集中式コンピューティングおよびルーティング、ならびに/または、「クラウド式の」コンピューティングもしくは記憶装置を利用するように構成される。

0065

本明細書において、「疾患状態の決定」は、以下の決定を含む:糖尿病の存在または確度;糖尿病の進行の程度;糖尿病の存在、確度、もしくは進行の変化;糖尿病があるか、ないか、発達中であるか、もしくは発達中でないかの確率;糖尿病の合併症の存在、不在、進行、または確度。

0066

「糖尿病(diabetes)」は、I型糖尿病、II型糖尿病、妊娠糖尿病、米国糖尿病学会(American Diabetes Association(ADA) Committee Report, Diabetes Care, 2003を参照)および同様の運営団体により認められている他のタイプの糖尿病、高血糖症、空腹時グルコース異常、グルコース耐性異常、ならびに前糖尿病状態など、血中グルコース調節に関する多数の状態を含む。眼組織反射特性は、組織の固有蛍光およびRaleigh散乱スペクトル推定に有用であると見出されている検出光の補正において有用である組織の任意の反射性質を含む。

0067

「血糖コントロールによる化学的変化の尺度」は、血糖コントロールによる組織の化学特性の任意の変化を意味し、例としては、眼組織中の糖化最終産物の濃度、存在の測定値、濃度の測定値、または濃度変化の測定値;そのような最終産物蓄積レートまたは蓄積レート変化の測定値などがある。

0068

「糖化最終産物の尺度」は、高血糖症と関連する眼組織の存在、時間、程度、または状態の任意の尺度を意味し、例えば以下のものを含む:組織中の糖化最終産物の存在、濃度、または濃度変化の測定値;そのような最終産物の蓄積レートまたは蓄積レート変化の測定値;組織の糖化最終産物と関連することが公知である、蛍光およびRaleigh後方散乱の単独または組み合わせの存在、強度、または強度変化の尺度;ならびに、そのような信号の蓄積レートまたは蓄積レート変化の測定値。光が「単一波長」を持つものとして説明される場合、その光は、実際には複数の波長の光を含んでもよいが、光のエネルギーのかなりの部分は単一波長かまたは単一波長近くの波長範囲において伝えられる、と理解される。

0069

例示の態様の利点は、本明細書において具体的に示されている手段および組み合わせによって実現および達成されてもよい。理解されるべき点として、上述の一般的説明および以下の詳細な説明は例示的かつ説明用のものにすぎず、特許請求の範囲を制限するものではない。

0070

以上に例示の態様を詳しく説明したが、上述の説明はすべての局面において実例的なものであり、制限的なものではない。理解されるべき点として、例示の態様の範囲から逸脱することなく、他の多数の修正および変更が行われうる。

0071

以上、意図される目的に対して実際的であると現時点で考えられるものに関して例示の態様を説明したが、理解されるべき点として、それらの説明は開示される特定の態様に限定されるべきではなく、例示の態様の精神および範囲内に含まれるさまざまな修正および等価のアレンジメントカバーすることが意図されている。当業者は、日常的な実験法のみを用いて、本明細書に具体的に説明されている特定の例示の態様に対する多数の等価物を認識するかまたは確認できるであろう。そのような等価物は、本明細書に添付されるかまたは後に提出される特許請求の範囲に包含されるものと意図される。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • リオン株式会社の「 聴力検査装置」が 公開されました。( 2021/02/22)

    【課題】眠気によって聴覚検査が正しく行えない状態であっても、被検者を起こして検査を続けることが可能な聴力検査装置を提供する。【解決手段】本発明の聴力検査装置100は、聴力検査装置本体1、及び聴力検査装... 詳細

  • 太陽誘電株式会社の「 グルコース測定装置およびグルコース測定方法」が 公開されました。( 2021/02/22)

    【課題】安価でかつ精度が高い測定が可能なグルコース測定装置を提供すること。【解決手段】本発明のグルコース測定装置は、第1の光源と、導光ロッドと、センサと、処理部と、を備える。前記第1の光源は、1500... 詳細

  • 株式会社カネカの「 睡眠改善システム、睡眠改善方法、睡眠改善装置及びコンピュータプログラム」が 公開されました。( 2021/02/22)

    【課題】睡眠時の呼吸状態に応じて、睡眠を改善するために推奨される生活習慣を出力する睡眠改善システム、睡眠改善方法、睡眠改善装置及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】人の睡眠を改善するための... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ