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技術 個体の骨構造の質を判定するためのシステム

出願人 スパインガルド
発明者 モーリス・ブーリオンステファン・ベット
出願日 2011年11月16日 (9年0ヶ月経過) 出願番号 2013-539311
公開日 2014年1月30日 (6年9ヶ月経過) 公開番号 2014-502183
状態 特許登録済
技術分野 手術用機器 生体の電気現象及び電気的特性の測定・記録
主要キーワード 機械歪み 装着デバイス 裁頭円錐形 遠隔インターフェース 電気ジェネレータ 導電率測定値 導電媒体 交流電気信号
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題・解決手段

本発明は、骨構造(2)の質を判定するためのシステム(1)であって、骨構造(2)に穿孔を行うように構成された本体と、穿孔中に骨構造(2)と接触状態になるように本体上に配置された第1の電極(11)と、穿孔中に第1の電極(11)からある距離をおいて骨構造(2)と接触状態になるように本体上に配置された第2の電極(12)と、所定の期間にわたり第1の電極(11)および第2の電極(12)の間に電流印加するように構成された電気ジェネレータ(23)と、(i)継続的におよび所定の時間にわたる電流、および電流を通過させ得る骨構造(2)の能力を表す電気の大きさを測定し、(ii)判定された電気の大きさを使用して第1の電極(11)および第2の電極(12)の接触表面同士の間の骨構造(2)の質を表す信号を継続的におよび所定の時間にわたり送達するように構成された測定デバイス(24)とを備える、システム(1)に関する。

概要

背景

医療分野において、患者に対して手術を実施する際に、外科医は、例えば無機要素を含む骨基質および血液細胞を形成する骨髄から構成される骨構造、または線維軟骨基質もしくはゼラチン状軟骨基質および水から構成される椎間板に対してなど、複数の要素から構成される複雑な解剖学的構造に対して手術を行うことがしばしばある。

外科医がこれらの構造の質の客観的な評価を行い得ることは、有益である。

特に、骨構造に対する手術が、例えば椎骨中へのねじのまたは大腿骨中へのの挿入など、インプラントの挿入からなるものである場合には、このインプラントの定着性は、固定部の質に、即ち、インプラントが挿入される骨構造の質に大きく左右される。低質の骨構造、特に多孔性の骨の中に設置されるインプラントは、同じインプラントが良質の骨構造中に設置される場合のようには定着しない。

術後においては、インプラントの良好な固定は、より良好な癒着にとって、より良好な癒合にとって、およびとりわけ、例えば痛みを発生させる偽関節発症またはインプラントの移動が生じた場合の新たな手術の必要性などの、骨構造中へのインプラントの固定不良に伴うリスクの軽減にとって、極めて重要なものとなる。

また、母集団老齢化に伴い、ますます高齢の患者、即ち中実性のより低い骨を有する患者が、治療を受ける傾向にある。良質の骨構造を有さない脆い骨における使用に特化された拡大ねじなどの新しいインプラントが、市場出現しつつある。外科医が、作業対象となる骨構造の質に関する客観的知識を有する場合には、外科医は、それに応じて治療方法を採用することが可能となる。例えば、椎骨中にねじを植え込む場合に、骨構造が、良質のものではない場合には、外科医は、より大きな直径のねじの選択を、または特殊なインプラントの使用を、または硬化セメント注入を、または追加の椎骨の治療を、または適切と思われる任意の他の方法の利用を決定することができる。

骨構造の質の示唆を外科医に与える、術前に利用される公知の技術が存在する。

例えば、DEXA法(二重エネルギX線吸収測定法)は、骨格の種々の領域の骨密度の測定を可能にする。これは、組織軟組織および硬組織器官および骨)を貫通する異なるエネルギーレベルの2つのX線ビーム減衰量の測定を伴う。この減衰量が判明すると、トラバース測定された組織の密度が、ランベルトベールの法則による減衰方程式を用いることにより推定される。検査部位は、全身または身体の一部分、具体的には脊柱寛骨部大腿骨頸、および前腕橈骨)であってもよい。この検査の結果は、当該部位に関する対応する正常値との比較における測定された骨塩密度を示すスコアとして表される。この検査により、初の骨折が生じる前であっても、骨折のリスクを評価することが可能となる。この方法は、現行においては、骨粗しょう症について老齢女性を検査するための標準的な方法と考えられている。

また、〔特許文献1〕の出願により、身体の一部分の中に広範な周波数範囲にわたり発せられる交流電気信号印加および測定し、次いでこの電気信号を処理することにより、各周波数に関するインピーダンスおよび位相ずれを判定し、これを使用して身体のこの部分に関する骨密度値を推定することからまず初めに構成される技術が、公知である。

しかし、精度および再現性に関して良好な結果をもたらす迅速な検査に基づく、これらの切開することのない無痛性の技術は、高密度の皮質骨および低密度海綿骨の両方を分析する総体的な検査となるという欠点を有する。

骨構造には、質に関して大きなばらつきが存在し得るため(例えば、ある椎骨が同一患者の別の隣接する椎骨よりも低質である場合があるなど)、骨構造の総体的な質が判明することでは不十分となる。局所的な情報が必要となる。

骨構造の質に関する局所的な情報を得るために、公知の骨生検の技術が存在する。この技術は、小さな骨片試料の、一般的には麻酔下における収集により、その構造を分析することからなる。原則として、生検部位は、寛骨腸骨)である。

しかし、この技術は、追加的な痛みを伴う処置に患者をさらす必要があること、および外科医の作業対象となる領域全体に対してこれを外挿することが不可能であることを含む、いくつかの欠点を有する。さらに、骨構造の質に関する情報を得るために、収集した骨片を処理する必要があり、したがって即時的なものではない。

上述の欠点以外にも、上記の技術は、術前に行うものであり、患者が受けなければならない処置の数および期間を増加させる。

しかし、術中には、リスク(麻酔、感染、等々)を軽減するために、手術時間を可能な限り短縮することが極めて重要となる。その結果、骨構造の局所的な質の測定値は、手術時間を増大させることなく得られなければならない。

また、〔特許文献2〕により、歯科診断システムが公知である。このシステムは、歯中に事前に形成された穴の中に挿入するように構成された本体と、液体で歯を充填した場合との差から得られる導電率の差に基づき、病変した歯組織から健康な歯組織を識別するための2つの電極を備える抵抗率測定デバイスとを備える。このシステムは、骨構造に対してではなく、歯に対して適用されるものであるが、歯の穿孔と、事前の液体での歯の充填とを必要とする。さらに、組織の質は、導電率のばらつきに基づき相対的に判定される。

〔特許文献3〕は、やはり事前形成された穴の中に挿入するように構成された本体を備える、骨構造中の穴の寸法を判定するためのシステムについて説明している。

上述の2つのシステムにおいては、電極は、質を測定すべき健常骨ではない組織と接触状態にあるが、事前の穿孔により生じた骨破片および例えば血液などの存在する流体の混合により得られる物質とも接触状態にある。しかし、この得られた混合物は、穿孔前の健常骨と同一の質を有さない。その結果、このシステムでは、特に骨構造を穿孔しつつ、骨構造の質を継続的に判定することは不可能となる。

概要

本発明は、骨構造(2)の質を判定するためのシステム(1)であって、骨構造(2)に穿孔を行うように構成された本体と、穿孔中に骨構造(2)と接触状態になるように本体上に配置された第1の電極(11)と、穿孔中に第1の電極(11)からある距離をおいて骨構造(2)と接触状態になるように本体上に配置された第2の電極(12)と、所定の期間にわたり第1の電極(11)および第2の電極(12)の間に電流を印加するように構成された電気ジェネレータ(23)と、(i)継続的におよび所定の時間にわたる電流、および電流を通過させ得る骨構造(2)の能力を表す電気の大きさを測定し、(ii)判定された電気の大きさを使用して第1の電極(11)および第2の電極(12)の接触表面同士の間の骨構造(2)の質を表す信号を継続的におよび所定の時間にわたり送達するように構成された測定デバイス(24)とを備える、システム(1)に関する。

目的

効果

実績

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請求項1

検体骨構造(2)の質、特に骨構造(2)の多孔度を判定するためのシステム(1)であって、前記骨構造(2)中への穿孔を行うように構成され、外部表面(14)を呈する、本体(10、40)と、穿孔中に前記骨構造(2)と接触状態になるように前記本体(10、40)の前記外部表面(14)上に配置された接触表面を有する少なくとも1つの第1の電極(11)と、穿孔中に前記第1の電極(11)からある距離をおいて前記骨構造(2)と接触状態になるように前記本体(10、40)の前記外部表面(14)上に配置された接触表面を有する少なくとも1つの第2の電極(12)と、所定の期間にわたり前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間に電流印加するように構成された電気ジェネレータ(23)であって、前記電流は、電圧および強度のうち何れか一方が既知の特性である、電気ジェネレータ(23)と、前記所定の期間にわたり、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間の前記骨構造(2)を通過する前記電流の前記電圧および前記強度の中から選択される他方の特性を継続的に測定するように構成された測定デバイス(24)と、前記既知の特性および前記測定された特性に基づき前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間における前記電流の前記通過を可能にする前記骨構造(2)の能力を表す電気の大きさを前記所定の期間にわたり継続的に判定するように、かつ、前記判定された電気の大きさに基づき前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間の前記骨構造(2)の前記質、特に前記骨構造(2)の前記多孔度を表す信号を、前記所定の期間にわたり継続的に送達するように構成された、処理デバイス(28)と、を備えることを特徴とするシステム(1)。

請求項2

前記電気ジェネレータ(23)は、少なくとも1つの電気パルスの形態で前記電流を印加するように構成される請求項1に記載のシステム(1)。

請求項3

前記処理デバイス(28)は、前記所定の期間にわたり前記電気の大きさの値を継続的に計算するように、かつ前記電気の大きさについて計算された前記値を前記骨構造の前記質の、特に前記骨構造(2)の前記多孔度の値に前記所定の期間にわたり継続的に関連付けるように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム(1)。

請求項4

前記処理デバイス(28)は、前記電気の大きさの値域内の各値と前記骨構造(2)の前記質、特に前記骨構造(2)の前記多孔度の、値域内の値との関係の伝達関数を記憶するように構成されることを特徴とする請求項3に記載のシステム(1)。

請求項5

前記処理デバイス(28)は、前記既知の特性と前記測定された特性との間の第1の比を確定するように、および前記第1の比に基づき前記電気の大きさを判定するように構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム(1)。

請求項6

前記電気の大きさは、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間の前記骨構造(2)の導電率抵抗率のうち何れかが選択され、前記処理デバイス(28)は、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間の距離を判定し、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)と前記骨構造(2)の前記接触表面の大きさを判定し、前記距離と前記大きさとの間の第2の比を確定し、前記第1の比および前記第2の比に基づき前記電気の大きさを計算するように構成されることを特徴とする請求項5に記載のシステム(1)。

請求項7

前記処理デバイス(28)は、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の前記接触表面同士の間の前記距離と、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)と前記骨構造(2)の前記接触表面の大きさとを記憶するように構成されることを特徴とする請求項6に記載のシステム(1)。

請求項8

前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の少なくとも一方の前記接触表面は、400μm超の大きさを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム(1)。

請求項9

前記処理デバイス(28)は、前記所定の期間にわたる前記電気の大きさの値のセットを記憶するように構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(1)。

請求項10

前記本体(10、40)は、中心軸(A)に沿って末端端部(13)まで延在し、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の少なくとも一方が、前記中心軸(A)に対して平行に延在し、前記第1および第2電極の少なくとも一方の前記接触表面が、前記末端端部(13)にて前記本体(10、40)の前記外部表面(14)と同一高さに位置することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム(1)。

請求項11

前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)の少なくとも一方が、前記本体(10、40)の内部において前記接触表面を呈する自由端部まで延在し、前記本体(10、40)は、前記接触表面のみが前記本体(10、40)の前記外部表面(14)と同一高さに位置するように、前記第1および第2電極の少なくとも一方を囲む絶縁材料層(15)を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム(1)。

請求項12

前記本体(10、40)に対して装着されるケーシング(21)と、少なくとも前記電気ジェネレータ(23)および前記測定デバイス(24)に電気エネルギーを供給する電源デバイス(25)とを備え、前記ケーシング(21)は、少なくとも前記電気ジェネレータ(23)、前記測定デバイス(24)、および前記電源デバイス(25)を受けるように構成されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム(1)。

請求項13

前記ケーシング(21)はハンドルを形成し、そこから前記本体が延在していることを特徴とする請求項12に記載のシステム(1)。

請求項14

前記ケーシング(21)および前記本体(40)は、着脱自在な形で共に装着され、前記本体(40)は、前記骨構造(2)中に植え込み可能な生体適合性材料から作製され、前記本体(40)の前記外部表面は、前記骨構造(2)中に前記本体(40)を固定し得るように構成され、前記ケーシング(21)は、前記第1の電極(11)および前記第2の電極(12)に対して前記電気ジェネレータ(23)および前記測定デバイス(24)を電気的に接続するための手段を備えることを特徴とする請求項12または13に記載のシステム(1)。

請求項15

前記ケーシングおよび前記本体は、前記被検体内に植え込み可能な生体適合性材料から作製されることを特徴とする請求項12に記載のシステム(1)。

技術分野

0001

本発明は、個体の骨構造の質を、特に骨構造の多孔度を判定するためのシステムに関する。

背景技術

0002

医療分野において、患者に対して手術を実施する際に、外科医は、例えば無機要素を含む骨基質および血液細胞を形成する骨髄から構成される骨構造、または線維軟骨基質もしくはゼラチン状軟骨基質および水から構成される椎間板に対してなど、複数の要素から構成される複雑な解剖学的構造に対して手術を行うことがしばしばある。

0003

外科医がこれらの構造の質の客観的な評価を行い得ることは、有益である。

0004

特に、骨構造に対する手術が、例えば椎骨中へのねじのまたは大腿骨中へのの挿入など、インプラントの挿入からなるものである場合には、このインプラントの定着性は、固定部の質に、即ち、インプラントが挿入される骨構造の質に大きく左右される。低質の骨構造、特に多孔性の骨の中に設置されるインプラントは、同じインプラントが良質の骨構造中に設置される場合のようには定着しない。

0005

術後においては、インプラントの良好な固定は、より良好な癒着にとって、より良好な癒合にとって、およびとりわけ、例えば痛みを発生させる偽関節発症またはインプラントの移動が生じた場合の新たな手術の必要性などの、骨構造中へのインプラントの固定不良に伴うリスクの軽減にとって、極めて重要なものとなる。

0006

また、母集団老齢化に伴い、ますます高齢の患者、即ち中実性のより低い骨を有する患者が、治療を受ける傾向にある。良質の骨構造を有さない脆い骨における使用に特化された拡大ねじなどの新しいインプラントが、市場出現しつつある。外科医が、作業対象となる骨構造の質に関する客観的知識を有する場合には、外科医は、それに応じて治療方法を採用することが可能となる。例えば、椎骨中にねじを植え込む場合に、骨構造が、良質のものではない場合には、外科医は、より大きな直径のねじの選択を、または特殊なインプラントの使用を、または硬化セメント注入を、または追加の椎骨の治療を、または適切と思われる任意の他の方法の利用を決定することができる。

0007

骨構造の質の示唆を外科医に与える、術前に利用される公知の技術が存在する。

0008

例えば、DEXA法(二重エネルギX線吸収測定法)は、骨格の種々の領域の骨密度の測定を可能にする。これは、組織軟組織および硬組織器官および骨)を貫通する異なるエネルギーレベルの2つのX線ビーム減衰量の測定を伴う。この減衰量が判明すると、トラバース測定された組織の密度が、ランベルトベールの法則による減衰方程式を用いることにより推定される。検査部位は、全身または身体の一部分、具体的には脊柱寛骨部大腿骨頸、および前腕橈骨)であってもよい。この検査の結果は、当該部位に関する対応する正常値との比較における測定された骨塩密度を示すスコアとして表される。この検査により、初の骨折が生じる前であっても、骨折のリスクを評価することが可能となる。この方法は、現行においては、骨粗しょう症について老齢女性を検査するための標準的な方法と考えられている。

0009

また、〔特許文献1〕の出願により、身体の一部分の中に広範な周波数範囲にわたり発せられる交流電気信号印加および測定し、次いでこの電気信号を処理することにより、各周波数に関するインピーダンスおよび位相ずれを判定し、これを使用して身体のこの部分に関する骨密度値を推定することからまず初めに構成される技術が、公知である。

0010

しかし、精度および再現性に関して良好な結果をもたらす迅速な検査に基づく、これらの切開することのない無痛性の技術は、高密度の皮質骨および低密度海綿骨の両方を分析する総体的な検査となるという欠点を有する。

0011

骨構造には、質に関して大きなばらつきが存在し得るため(例えば、ある椎骨が同一患者の別の隣接する椎骨よりも低質である場合があるなど)、骨構造の総体的な質が判明することでは不十分となる。局所的な情報が必要となる。

0012

骨構造の質に関する局所的な情報を得るために、公知の骨生検の技術が存在する。この技術は、小さな骨片試料の、一般的には麻酔下における収集により、その構造を分析することからなる。原則として、生検部位は、寛骨腸骨)である。

0013

しかし、この技術は、追加的な痛みを伴う処置に患者をさらす必要があること、および外科医の作業対象となる領域全体に対してこれを外挿することが不可能であることを含む、いくつかの欠点を有する。さらに、骨構造の質に関する情報を得るために、収集した骨片を処理する必要があり、したがって即時的なものではない。

0014

上述の欠点以外にも、上記の技術は、術前に行うものであり、患者が受けなければならない処置の数および期間を増加させる。

0015

しかし、術中には、リスク(麻酔、感染、等々)を軽減するために、手術時間を可能な限り短縮することが極めて重要となる。その結果、骨構造の局所的な質の測定値は、手術時間を増大させることなく得られなければならない。

0016

また、〔特許文献2〕により、歯科診断システムが公知である。このシステムは、歯中に事前に形成された穴の中に挿入するように構成された本体と、液体で歯を充填した場合との差から得られる導電率の差に基づき、病変した歯組織から健康な歯組織を識別するための2つの電極を備える抵抗率測定デバイスとを備える。このシステムは、骨構造に対してではなく、歯に対して適用されるものであるが、歯の穿孔と、事前の液体での歯の充填とを必要とする。さらに、組織の質は、導電率のばらつきに基づき相対的に判定される。

0017

〔特許文献3〕は、やはり事前形成された穴の中に挿入するように構成された本体を備える、骨構造中の穴の寸法を判定するためのシステムについて説明している。

0018

上述の2つのシステムにおいては、電極は、質を測定すべき健常骨ではない組織と接触状態にあるが、事前の穿孔により生じた骨破片および例えば血液などの存在する流体の混合により得られる物質とも接触状態にある。しかし、この得られた混合物は、穿孔前の健常骨と同一の質を有さない。その結果、このシステムでは、特に骨構造を穿孔しつつ、骨構造の質を継続的に判定することは不可能となる。

先行技術

0019

国際公開第2008/119992号
米国特許第6997883号明細書
国際公開第2009/152244号
国際公開第03/068076号

発明が解決しようとする課題

0020

外科医が骨構造の質を客観的に、局所的に、骨との直接的な接触において、リアルタイムで、および骨構造の穿孔中に継続的に評価することが可能となる、この構造の質を判定するためのシステムに対する必要性が存在する。

課題を解決するための手段

0021

本発明は、被検体の骨構造の質、特に骨構造の多孔度を判定するためのシステムであって、
骨構造中への穿孔を行い、外部表面を呈するように構成された、本体と、
穿孔中に骨構造と接触状態になるように本体の外部表面上に配置された接触表面を有する少なくとも1つの第1の電極と、
穿孔中に第1の電極からある距離をおいて骨構造と接触状態になるように本体の外部表面上に配置された接触表面を有する少なくとも1つの第2の電極と、
所定の期間にわたり第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間に電流を印加するように構成された電気ジェネレータであって、
前記電流は、電圧および強度のうち何れか一方が既知の特性である、電気ジェネレータと、
所定の期間にわたり、第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間の骨構造を通過する電流の電圧および強度の中から選択される他方の特性を継続的に測定するように構成された測定デバイスと、
既知の特性および測定された特性に基づき第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間における電流の通過を可能にする骨構造の能力を表す電気の大きさを所定の期間にわたり継続的に判定するように、かつ、判定された電気の大きさに基づき第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間の骨構造の質を、特に骨構造の多孔度を表す信号を、所定の期間にわたり継続的に送達するように構成された、処理デバイスと、
を備えることを特徴とするシステムを提案する。

0022

したがって、本発明においては、骨構造中に穿孔を行うように構成された本体の上に配置された第1の電極および第2の電極は、質を判定すべき骨構造の部分に直接的に接触状態になる。本発明により、電流を通過させ得る能力を表す大きさを、局所的に、リアルタイムで、および継続的に、すなわち例えば穿孔期間または手術期間に相当する所定の期間全体にわたって測定して、この大きさから構造の質をリアルタイムで推定することが可能となる。骨構造の質のこの判定は、術中に、特に骨構造の穿孔中に実施され得るが、しかしまた、特定の一用途においては、骨再建モニタリングするために術後の治癒期間に実施され得る。

0023

実際には、特に材料の導電率または抵抗率により表される電流の通過を可能にする所与の材料の性能は、その物質により決定される材料の固有の特性である。

0024

巨視的な観点からは、この骨構造は、2つの相、すなわち導電率の低い中実骨と、導電性の血液細胞を含む骨髄とから主に構成される、複合物質である。これらの2つの相はそれぞれ、電流を通過させ得る異なる能力を有する。電流を通過させ得る骨構造の全体的な能力の測定により、これら2つの相の比率に関する、即ち骨構造の質に関する情報が得られる。皮質骨などの非常に硬質の骨構造においては、導電率の低い中実相が優勢を占めるため、電流を通過させ得る能力は低くなり、その一方で、骨粗しょう症の骨においては、導電率の高い骨髄がより多く存在するため、電流を通過させ得る能力はより高くなる。

0025

したがって、骨構造が、電流を通過させ得るより高い能力を示すほど、骨構造の多孔度は、より高く、骨構造は、より低質であるとみなされることになる。

0026

いくつかの構成においては、本発明のシステムは、特に骨癒合のモニタリングおよび確認のための、癒合手術(再建)の分野における用途において、有利である。本発明により、発達の継続管理を行うために骨癒合の状態を測定することが可能となり得る。

0027

かかる継続管理は、骨癒着不良によって望ましくない可動性による痛みが引き起こされる恐れがあり、これがさらなる手術に繋がる恐れがあるため、非常に重要である。また、癒合中の骨に対する圧力を維持するために、特にインプラント(例えば癒合プレートもしくは癒合ピン、癒合中に調節される外部固定器を有するデバイス)の剛性を調節することにより、あるいは装具(例えば支持コルセット)を調節もしくは取り除くか、または機能再教育プログラムを調節することにより、可動性を適合化させ得ることが有益である。骨成長刺激を利用する場合には、癒合の進行具合に対してこの刺激を適合化させ得ることが、有益となる場合がある。

0028

したがって、本発明により、骨構造が癒着する治癒段階中に、外科医は、癒着の進行具合を確認することによって、この治療(可変剛性のインプラント、または骨成長の刺激、コルセットの調節および除去)を適合化することが可能となる。

0029

一実施形態においては、電気ジェネレータは、少なくとも1つの電気パルスの形態において電流を印加するように構成することが可能である。

0030

処理デバイスは、所定の期間中に電気の大きさの値を継続的に計算するように、およびこの電気の大きさについて計算された値を骨構造の質の、特に骨構造の多孔度の値に所定の期間にわたり継続的に関連付けるように、構成することが可能である。

0031

また、処理デバイスは、電気の大きさの値域内の各値と骨構造の質、特に骨構造の多孔度の、値域内の値との関係の伝達関数を記憶するように構成することが可能である。

0032

処理デバイスは、既知の特性と測定された特性との間の第1の比を確定するように、および前記第1の比に基づき電気の大きさを判定するように構成することが可能である。

0033

特に、電気の大きさは、第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間の骨構造の導電率と抵抗率のうち何れかが選択され、処理デバイスが、
第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間の距離を判定し、
第1の電極および第2の電極と骨構造の接触表面の大きさを判定し、
前記距離と前記大きさとの間の第2の比を確定し、
第1の比および第2の比に基づき電気の大きさを計算する
ように構成することが可能である。

0034

この場合に、電流を通過させ得る能力の低さは、低導電率を、または逆に高抵抗率を特性とすることが可能である。電流を通過させ得る能力の高さは、高導電率を、または逆に低抵抗率を特性とすることが可能である。

0035

処理デバイスは、第1の電極および第2の電極の接触表面同士の間の距離と、第1の電極および第2の電極と骨構造の接触表面の大きさとを記憶するように構成することが可能である。

0036

第1の電極および第2の電極の少なくとも一方の接触表面が、400μm超の大きさを有することが可能である。

0037

処理デバイスは、所定の期間にわたる電気の大きさの値のセットを記憶するように構成することが可能である。かかる構成により、後の処理のために測定の過程にわたる骨質の発達を記録することが可能となる。

0038

さらに、本体は、中心軸に沿って末端端部まで延在することが可能である。第1の電極および第2の電極の少なくとも一方が、中心軸に対して平行に延在し、第1および第2電極の少なくとも一方の接触表面が、末端端部にて本体の外部表面と同一高さに位置する。

0039

第1の電極および第2の電極の少なくとも一方が、本体の内部において接触表面を呈する自由端部まで延在することが可能である。前記本体は、前記接触表面のみが本体の外部表面と同一高さに位置するように、第1および第2電極の少なくとも一方を囲む絶縁材料層を備える。

0040

上記において規定されるようなシステムは、本体に対して装着されるケーシングと、少なくとも電気ジェネレータおよび測定デバイスに電気エネルギーを供給する電源デバイスとを備えてもよく、前記ケーシングは、少なくとも電気ジェネレータ、測定デバイス、および電源デバイスを受けるように構成される。

0041

一実施形態においては、ケーシングはハンドルを形成し、そこから本体が延在している。

0042

ケーシングおよび本体は、着脱自在な形で共に装着され、本体は、骨構造中に植え込み可能な生体適合性材料から作製され、本体の外部表面は、骨構造中に本体を固定し得るように構成され、ケーシングは、第1の電極および第2の電極に対して電気ジェネレータおよび測定デバイスを電気的に接続するための手段を備えるようにすることが可能である。

0043

したがって、本体は、骨癒合の継続管理を向上させるインプラントを形成することが可能となる。ケーシング、例えば外部ケーシング、すなわち患者の外部に配置されるケーシングなどにより、植え込まれた第1の電極および第2の電極に電気的に接続された状態での電流の印加および測定の実施が確保され得る。

0044

別の実施形態においては、ケーシングおよび本体は、被検体内に植え込み可能な生体適合性材料から作製される。

0045

この実施形態においては、電流を印加および測定するのに必要な構成要素を囲むケーシングと本体との両方により、特に骨癒合のモニタリングを向上させるインプラントが形成される。

0046

有利には、このシステムは、システムの種々の構成要素が骨構造の質を表す信号に応じて制御されるフィードバックループを含んでもよい。この構成は、本体またはケーシングおよび本体が埋め込まれるシステムにおいては、電気刺激が骨構造に対して印加されている際に機械歪みおよび/または電気負荷を調節することを可能にするのに特に有用である。

0047

添付の図面を参照として、非限定的な例として提示される本発明のいくつかの具体的な実施形態の以下の説明を読むことにより、本発明の他の特徴および利点が明らかになろう。

図面の簡単な説明

0048

本発明の第1の実施形態による骨構造の質を判定するためのシステムを示す図である。
特にハンドルおよび本体を備える、図1のシステムにおいて使用される測定機器を示す図である。
図1のシステムの概略図であって、電気ジェネレータ、電流を測定するためのデバイス、および電気の大きさに基づき骨構造の質を表す信号を供給する処理デバイスの測定機器の本体の、図2においてIIIで示される末端部分における第1の電極および第2の電極の接続を図示する概略図である。
図2の測定機器の本体の末端部分の一変形例の概略図である。
第1の電極および第2の電極の異なる構成に関する骨多孔度と導電率との関係の伝達関数を示すグラフである。
それぞれ異なる質の2つの骨構造に穿孔を行っている最中の導電率の発生を経時的に示すグラフのうち一方である。
それぞれ異なる質の2つの骨構造に穿孔を行っている最中の導電率の発生を経時的に示すグラフのうち他方である。
本発明の第2の実施形態による、骨構造の質を判定するためのシステムにおいて使用される測定機器を示す図である。
完全に植え込むことが可能な骨構造の質を判定するためのシステムと、椎間癒合用のケージの形態の固定デバイスとを利用する、骨構造を硬化するためのシステムの第1の実施形態の概略図である。
完全に植え込むことが可能な骨構造の質を判定するためのシステムと、椎間癒合用のケージの形態の固定デバイスとを利用する、骨構造を硬化するためのシステムの第1の実施形態の概略図である。
固定デバイスが骨接合用のプレートの形態である、図8aおよび図8bの第1の実施形態の一変形例による、骨構造を硬化するためのシステムの概略図である。
骨構造の質を判定するためのシステムと、外部固定器を備えるデバイスの形態の固定デバイスとを利用する、骨構造を硬化するためのシステムの第2の実施形態の概略図である。

実施例

0049

これらの図面においては、同一の参照符号が、同一のまたは類似のアイテムを表すために使用される。

0050

これらの図面は、外科医が骨構造2の質に関する、および特に骨構造2の多孔度に関する局所的情報をリアルタイムで取得することが可能となるように意図された、患者の身体内の骨構造2の質を判定するためのシステム1を示す。本説明の以降の部分で明らかになるように、このシステム1は、例えばインプラントを配置するためなどの骨構造2に対する術中のみならず、骨癒合すなわち再形成の継続管理のため、および場合によってはこの再形成の進行に対して硬化治療を採用するためまたは機能再教育プログラムの調節のために術後においても、有利に適用し得るものである。患者の身体における適用に関連して説明するが、本発明は、任意の他のタイプの被検体、特に動物または死体における、身体の骨構造の質の判定に対して同様に適用される。

0051

図1〜図6に示す第1の実施形態においては、システム1は、測定機器5および中央制御ユニット30を備える。

0052

図2および図3においては、測定機器5は、〔特許文献4〕に記載され、PediGuard(登録商標)の名称で知られているタイプの、骨構造2を穿孔するためのツールなどの、手持ち式ツールである。

0053

測定機器5は、本体10と、本体10に対して装着されるハンドル21を形成するケーシング20とを備える。

0054

骨構造2中に穿孔を行うように構成された手持ち式測定機器に関連して説明するが、本発明は、このタイプの機器に限定されず、また本説明の以降の部分で明らかになるような機器としての実装形態にも限定されない。特に、本発明は、他のタイプの機器、特にプローブ、錐、へらキュレット、もしくは他の機器において、または以下においてさらに説明されるようなインプラントにおいて、実装され得る。

0055

本体10は、外部表面14を有し、相互にある距離をおいて骨構造2と接触状態になるように構成された接触表面をそれぞれ呈する第1の電極11および第2の電極12を支持する役割を果たす。

0056

この図示する実施形態においては、骨構造2中に、特に脊椎中に穿孔を行うように構成された本体10は、中心軸Aに沿って円筒状であり、円形断面を有し、ハンドル21から末端端部13まで延在する。しかし、本体は、特に多角形または他の断面を有する円筒状など、任意の他の形態であることが可能である。

0057

本体10の末端端部13付近における本体10の末端部分を図示する図3において概略的に示されるように、導電性材料から作製される本体10は、中央ボア穴を備える。

0058

導電性材料からなる第1の電極は、本体10の内部において中心軸Aに対して平行および同軸状に延在して、自由端部11aから出て、末端端部13において本体10の外部表面14と同一高さの接触表面を呈するように、中央ボア穴内に配置される。絶縁材料層15は、第1の電極11を囲むように、本体10の中央ボア穴の内方表面を覆う。このようにすることで、第1の電極11は、局所的接触表面を有し、すなわち第1の電極11の接触表面のみが、本体10の外部表面14と同一高さになる。骨構造2への第1の電極11の接触を確実なものにするために、第1の電極11の大きさは、骨構造の孔の大きさよりも大きく、一般的には100μm〜400μmである。

0059

第2の電極12は、本体10自体により形成され、本体10の側部表面に対応する中心軸Aに平行な円筒状部分と、中心軸Aに対してほぼ垂直であり本体10の末端表面に対応する環状部分とから構成される接触表面を呈する。したがって、第2の電極12は、絶縁材料層15により第1の電極11から離間される。

0060

このようにすることで、第1の電極11は、調査すべき骨構造に対して一定の接触表面を呈する。さらに、第1の電極11および第2の電極12は、相互から固定距離をおいて離間されて、本体10上に配置される。

0061

しかし、本発明は、本体に関してならびに第1の電極11および第2の電極12に関して上述した実施形態および構成に限定されない。例えば、図4に示す一変形例においては、第2の電極12は、中心軸Aに対して平行な側部表面が絶縁材料層16で覆われ、それにより第2の電極12の接触表面は、末端端部13において本体10の外部表面14と同一高さにある環状部分のみに限定される。この場合に、本体10は、絶縁材料から作製することが可能であり、第1の電極11および第2の電極12は、本体10内に嵌入される。

0062

より一般的には、第1の電極11および第2の電極12は、同軸方向に必ずしも配置されない。特に、これらの電極はそれぞれ、本体10内に挿入されるピンとして実現されてもよい。さらに、第1の電極11および第2の電極12はそれぞれ、本体の側部表面または末端表面と同一高さの局所的接触表面を有してもよく、第2の電極12は、例えば400μm超の大きさを有する。また、本体が、2つ以上の第1の電極11および2つ以上の第2の電極12を支持するように構成されてもよい。

0063

回転円筒状のハンドル21は、本体10の中心軸Aに対して実質的に同軸方向に延在する。ハンドル21のこの形状により、機器5の把持および操作が容易になる。プラスチック材料から作製されるハンドル21は、本体10の外部表面14の一部分を覆って延在するプラスチック材料からなるスリーブ17に対して装着される。

0064

ハンドル21は、電気ジェネレータ23と、測定デバイス24と、電気ジェネレータ23および測定デバイス24に対して電気エネルギーを供給する電源デバイス25とを受けるように構成された、ハウジング22を備える。電気ジェネレータ23、測定デバイス24、および電源デバイス25は、例えば、本体10の反対側のハンドル21の端部に設けられた開口を通りハウジング22内に挿入される回路基板26上などに配置される。着脱自在キャップ27が、ハウジング22を閉鎖する。

0065

第1の電極11および第2の電極12は、電気ジェネレータ23に対して電気的に接続される。電気ジェネレータ23は、ある所定の期間にわたり第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間において電流を印加するように構成される。この当該期間は、判定システムの用途に応じて変更することが可能である。この期間の間に、骨構造の質が判定されなければならず、この期間は、本説明の残りの部分において示すように、骨構造の質に対応する1つまたは複数の値を判定するための1回または複数の測定を含む。特に、測定機器に対して第1の実施形態を適用する場合には、この期間は、手術の全期間に、または手術の一部期間に一致するものであってもよく、および特に穿孔を行う期間に一致するものであってもよい。上述のような、および本発明の第2の実施形態に関連して以下において説明されるようなインプラントに対して適用される場合には、この期間は、患者の身体内への植え込みの全期間に、またはこの植え込みの一部期間のみに一致するものであってもよい。

0066

特に、これは、既知の値の電圧を印加することが可能な電圧発生器か、または既知の強度の電流を印加することが可能な電流発生器に関する。

0067

有利には、電極の分極およびしたがって測定機器5による測定精度の低下を回避するために、電気ジェネレータ23は、電気パルスまたは一連の複数の電気パルスの形態で電流を印加するように構成される。例えば全て正である電圧または電流の電気パルスが、それぞれ相互に同一のまたは異なる所定の時間間隔を呈する。一変形例としては、電気ジェネレータは、任意の周波数の交流電流を供給することが可能である。パルスまたは交流電流の形態の電流が好ましいが、電気ジェネレータ23により直流電流を流すことも可能である。

0068

特定的な一例においては、電気ジェネレータは、接触時の神経損傷を回避するために4V未満の電圧で、細動を伴わない筋刺激を可能にするために10Hz未満の周波数にて、電気パルスを供給する、電圧発生器である。

0069

第1の電極11および第2の電極12に対して電気的に接続される測定デバイス24は、電気ジェネレータ23により電流が印加される所定の期間にわたって、以下のものを、すなわち、
電気ジェネレータ23が電流発生器である場合には、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間で骨構造2を通過する電流の電圧を、または
電気ジェネレータ23が電圧発生器である場合には、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間で骨構造2を通過する電流の強度を
継続的に測定するように構成される。

0070

測定デバイス24は、例えば、電流計電圧計、または電圧もしくは電流を測定するための任意の他のデバイス(オシロスコープまたは専用回路基板)などから構成される。

0071

既述の特定的な例においては、測定デバイスは電流の強度を測定する。

0072

したがって、図3に示すように、本体10により骨構造2中に穿孔および貫入を行う最中には、第1の電極11および第2の電極12の接触表面は、骨構造2と接触状態にある。既知の電圧が、貫入中にも大きさが変化しない第1の電極11の接触表面と、第1の電極11から既知の距離をおいて配置された第2の電極12の接触表面との間において、電気ジェネレータ23により印加される。第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間において骨構造2中を循環する電流の強度が、測定される。上述のように、既知の強度の電流を印加することが可能であり、電圧が測定される。

0073

測定機器5により得られた測定値から、電流を通過させ得る骨構造2の能力を表す電気の大きさを判定することが可能となり、第1の電極11および第2の電極12と接触状態にある骨構造2の質の指標を推定することが可能となる。

0074

これを実施するために、測定デバイス24は、例えば図1および図3に示すような遠隔インターフェースなどの通信インターフェース32により、処理デバイス28を備える中央制御ユニット30と通信する。通信インターフェース32は、例えば回路基板26上などに測定機器5内に配置された第1の送受信機と、中央制御ユニット30を構成するコンピュータ31内に配置された第2の送受信機とを備えてもよい。一変形例としては、測定機器5と中央制御ユニット30との間の接続は、有線によるものであることが可能である。処理デバイス28は、処理デバイス28を回路基板26上に配置することにより、測定機器5と一体化することが可能となる点に留意されたい。

0075

処理デバイス28は、電圧発生器23が既知の電圧にて電流を印加し、測定デバイス24が第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間において骨構造を通過する電流の強度を測定する、所定の期間にわたって、継続的に前述の電気の大きさを測定することが可能である。特に、処理デバイス28は、所定の期間の間に電気の大きさに関する値を継続的に計算するように、およびこの電気の大きさに関して計算された値を骨構造2の質、特に骨構造2の多孔度に関する値に所定の期間中に継続的に関連付けるように、構成される。さらに、処理デバイス28は、判定された電気の大きさに基づき第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間の骨構造の質、特に骨構造2の多孔度を表す信号を所定の期間中に継続的に送達するように構成される。

0076

既述の具体的な例においては、この電気の大きさは、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間における骨構造2の導電率である。

0077

実際に、導電率は、その物質により決定される材料の固有の特性である。骨構造2は、2つの相、すなわちそれぞれ異なる導電率を有する、導電率の低い中実性の骨と、導電性血液細胞を含む骨髄とから構成されるため、骨構造2の導電率の測定により、これらの2つの相の比率に関する、即ち骨構造2の質に関する情報が得られる。実際に、皮質骨などの非常に硬質の骨においては、導電率は、この中実の低導電率相が大勢を占めるため、低くなり、その一方で、骨粗しょう症の骨においては、導電率は、良好な導体である血液がより高い割合で存在するため、より高くなる。

0078

骨構造2の各相の比率を表す多孔度は、骨構造2の質の指標となることが、上記から明らかである。しかし、骨構造2の各相の比率に基づき、骨構造2の質の他の指標を使用することも可能である。例えば、骨量M(M=1−P、ここでPは骨構造の多孔度である)の比率が、骨構造2の質の指標となり得る。

0079

上述のように、材料の電流を通過させ得る能力を測定するために、既知である電圧がボルトを単位として、骨構造2と接触状態にある第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間に印加され、結果的に得られる強度が、アンペアを単位として測定される。

0080

次いで、処理デバイス28は、この例においては測定される強度の、この例においては既知である電圧に対する第1の比を画定することが可能となる。この第1の比は、ジーメンス(S)で測定される導電率に対応する。

0081

調査対象の材料の特性である導電率σ(S/m)は、以下のように表される。

0082

0083

ここで、
I(A)は、この例においては測定されるが既知であることも可能な、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間における電流の強度であり、
V(V)は、この例においては既知であるが測定されることも可能な、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間における電流の電圧であり、
L(m)は、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間の距離であり、
A(m2)は、材料との第1の電極11および第2の電極12の接触表面の大きさを表す。

0084

この判定システムは、第1の電極11および第2の電極12を使用することが可能な、特に配置およびジオメトリに関して多数の構成の任意のタイプの外科用器具と、一体化することが可能である。各ジオメトリについて、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間の距離Lと、骨構造との第1の電極11および第2の電極12の接触表面の大きさAとの間における第2の比に応じて、較正係数を決定しなければならない。

0085

本例におけるように、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士が、同一の大きさを有さない場合には、材料との第1の電極11および第2の電極12の接触表面の大きさAを考慮し、最も小さい大きさを接触表面の値とする。第2の電極12の接触表面が、測定機器の貫入と共に増大すると、考慮すべき最小接触表面は、貫入中に一定に留まる第1の電極11の接触表面となる。

0086

したがって、示される実施形態においては、第1の電極11および第2の電極12の接触表面の配置およびジオメトリが既知であるため、較正は、測定機器5を設計する際に実施され得ることとなり、較正係数は、この際に決定され、変更されない。これを行うためには、強度と電圧との間の第1の比が、既知の骨質について測定され、導電相の導電率が既知であることにより、これから較正係数を推定することが可能となる。特に、骨構造の導電相(血液)における導電率値を測定し、この導電率値が100%の多孔度に相当するものであると決定することで、十分となる。骨構造の絶縁相(中実骨)については、導電率は、多孔度が0%であるため、0となる。

0087

処理デバイス28は、較正係数および/または第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間の距離Lおよび骨構造との第1の電極11および第2の電極12の接触表面の大きさAが記憶されるメモリを備えてもよい。この場合には、測定機器5のユーザは、この側面に関与する必要はもはやなくなる。示される実施形態においては、較正係数は、380m/m2〜550m/m2の範囲内である。

0088

したがって、較正係数が記憶される上述のシステムにより、単一の強度(または電圧)測定に基づく骨構造2の導電率の測定が可能となる。

0089

一変形例としては、第1の電極11および第2の電極12の両方の接触表面に変化があった場合に、
第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間の距離Lを判定し、
骨構造2との第1の電極11および第2の電極12の接触表面の大きさAを判定し、
較正係数を確定する
ように、処理デバイス28を適応させることが可能である。

0090

上述からも明らかなように、第1の電極11および第2の電極12の接触表面が同一の配置および同一のジオメトリである場合には、導電率は、骨構造の質を直接的に表すものとなり得る。

0091

図5においては、骨構造の多孔度と導電率との関係における伝達関数が示される。特に、この伝達関数は、多孔度値範囲内の値と、導電率範囲内の各値との関係を示すものである。かかる伝達関数は、処理デバイス28のメモリに記憶される。

0092

例えば実質的に一次関数である伝達関数は、電気の大きさの極限値をそれぞれ示す導電媒体および絶縁媒体の較正により得ることが可能である。この場合に、電気の大きさの極限値は、骨構造の多孔度の極限値に一致する。これらの電気の大きさの極限値により、各電気の大きさの値が骨構造多孔度値に一致することとなる電気の大きさの値域が規定される。

0093

示されるこの測定機器の場合には、第1の電圧/強度比測定範囲は、脊柱内の骨のインピーダンス(比V/I)に関しては300Ω〜10KΩであり、非常に硬い皮質骨から血液にまで及ぶ(この場合には残る他の骨構造は殆ど存在しない)骨質の導電率(比I/V)に関しては1×10−4S〜3.3×10−3Sである。

0094

図5のグラフは、上述のように測定機器5の配置およびジオメトリに対応する、導電率測定値係数L/Aを用いて求められた骨多孔度の間の関係を示す。上述のものよりも50%大きな較正係数L/Aおよび上述のものよりも50%小さな較正係数L/Aにより得られた曲線が、このグラフに加えられている。X軸上の値は、骨構造の%多孔度として示されるものであり、これは、骨構造内に存在する血液量に相当する(0%は、完全に絶縁性の材料であり、100%は、混入物のない血液において得られる測定値である)。

0095

導電率測定値を処理し骨構造の導電率を判定する処理デバイス28に関してこの直前に提示した説明は、インピーダンス測定値を処理し骨構造の抵抗率を判定する処理デバイス28にもそのまま置き換え得るものである。

0096

したがって、本発明の判定システムにおいては、強度(各電圧)が測定され、電圧(各強度)が既知である場合には、この測定の直後に導電率値(各インピーダンス)が判明する。この導電率(各インピーダンス)値は、直接的に、または導電率(各抵抗率)値を求めるのを可能にする較正係数を介して間接的に、骨構造2の多孔度値に、したがって骨構造2の質を反映する値に一致するものとなる。

0097

処理デバイス28は、この判定機関の間に、第1の電極11および第2の電極12の接触表面同士の間の骨構造の質を表す信号を継続的に送達することが可能となる。

0098

この信号は、電気的、視覚的、聴覚的、またはその他の任意の適切なタイプの信号であってもよい。特に、この信号は、後の処理のために中央制御ユニット30に伝達される電気信号であってもよい。また、処理デバイス28は、骨構造の質の結果インジケータを備えてもよい。この結果インジケータは、骨構造の質の視覚的示唆をもたらす任意のデバイスの形態のものが可能である。特に、ディスプレイ34、コンピュータ画面35、検流計、例えばLED光ストリップなどの光目盛りスケール36、またはその他などの結果インジケータは、骨構造の質について判定された値の読取りを可能にする。さらに、または上記に示した視覚的示唆の代替として、結果インジケータは、聴覚的示唆を与えることが可能である。処理デバイス28は、診断実施の可能性を専門家に示すために、示される実施形態においてはデジタル記録である取得した結果を、特にコンピュータ31のハードドライブ上におよびプリンタ37上において、保存および/または文書化するためのデバイスに接続されてもよい。

0099

骨構造の局所的な質の即座の指標以外に、所定期間中に骨構造の質を表す全ての値を、例えば処理デバイス28のメモリ内などに記録するように構成することが可能である。

0100

例えば、図6aおよび図6bにおいては、所定の期間中に測定される骨構造2の局所的な質を表す各導電率値が、測定され、即座に示されると共に、この所定期間中に測定された他の測定値と合算されて、これらの導電率値の数学の積分が可能となる。この場合に、穿孔全体を表す数学の積分は、測定機器5の経路において見出される隙間および直面する不均質性を考慮した、穿孔の質全体の指標を与え得る。特に、図6aに導電率値の測定を示した穿孔におけるインプラントの固定部の質が、図6bに導電率値の測定を示した穿孔におけるインプラントの固定部の質よりも良好なものとみなされるようなものとなり得る。実際に、後者の測定は、骨構造2の隙間に対応する2つのピークPを示す。

0101

したがって、判定システム1により、外科医の直接的な作業対象である骨構造の質に関する情報を術中に即座にもたらす、正確な、局所的な、および即座の測定が可能となる。示したように、このシステムは、外科器具と容易に一体化することが可能である。したがって、骨構造の質は、手術期間の増加を伴わずに判定することが可能となる。

0102

骨構造2の質に関して得られた情報により、外科医は、術中および術後に情報に基づく治療決定を行うことが可能となり、患者にとって何が最良であるかを決定する際の助けが得られる。例えば、術中に、外科医は、
使用すべきインプラントのタイプ(拡大ねじ)、その寸法(より小さなまたはより大きな直径)、フックの配置、等々、
インプラントの個数:レベルの上昇(追加の椎骨)、過度に脆い骨中にはねじを配置しないという決定、等々、
追加的な治療:骨セメントの使用または不使用、等々、
インプラントの配置:骨の局所的中実性が既知であるためインプラントの正確な位置を選択することによる最適なインプラントの配置(例えばバイコルカル仙骨)、等々、
骨質に対して術中に印加される機械応力を調節するために実施すべき操作のタイプ、特に、過剰に強度のものである場合には術中にインプラントの脱落を引き起こし得る変形または脊椎すべり症矯正する手技のタイプ、等々
を最適化することが可能となる。

0103

また、本発明の判定システムは、骨折後または癒合後の骨の再形成の継続的な測定に対しても適用される。

0104

この態様に関して、骨構造の質を判定するためのシステムの第2の実施形態を、図7に関連して説明する。この第2の実施形態は、第1の実施形態と同一の主要構成要素を有するが、ハンドル21および本体40が、着脱自在な形で相互に装着される点のみが異なる。これらの構成要素に関するさらなる詳細については、上述の説明を参照されたい。

0105

本体40は、例えばねじの形態であり、特に骨構造2中への植え込みを意図した椎弓根ねじの形態である。本体は、骨構造2中に植え込み可能な生体適合性材料から作製され、骨構造2中に本体を固定し得るように構成された外部表面を有する。ねじの特定的な例においては、この外部表面は、ねじ山を有する。上述の本体10の例と同様に、本体40は、上述と同様の形で構成された第1の電極11および第2の電極12を担持するが、この構成には限定されない。

0106

ハンドル21は、本体40と着脱自在に係合し、骨構造に貫入させるために回転させ得るように構成された、端部41を有する。特に、例えば多角形の形状などのハウジング42を用意することが可能であり、このハウジング42は、例えばハウジング42の形状と類似の多角形形状などの、本体40の一体部分であるヘッド43を受けるように構成される。一変形例としては、ハンドル21は、ヘッド43中のスリットと係合するように構成された先端部を有するねじ回しのような形状を有することも可能である。

0107

この場合には、ハンドル21の端部は、本体40がハンドルに装着された場合に、第1の電極11および第2の電極12と接触状態になることにより、これらの第1の電極11および第2の電極12を電気ジェネレータ23におよび測定デバイス24に電気的に接続するように構成された、電気接触子などの電気接続手段を備える。

0108

有利には、第2の実施形態による判定システムは、電気ジェネレータ23が骨成長を刺激するために電気信号を印加するように構成された、骨構造硬化システムにおいて使用することが可能である。この構成により、骨構造の質の発達を測定することによる骨成長の進行の測定と、この情報を電気刺激装置としての立場の電気ジェネレータ23に対する入力として使用することによる、骨構造の質について得られた値に応じて発せられる電気刺激信号の最適化とが、可能となる。

0109

電気刺激信号の最適化は、骨構造の質が任意の適切な手段により伝達された外科医により、手動的に実施され得る。一変形例としては、電気刺激信号の最適化は、自動的に実施され得る。これを行うためには、中央制御ユニット30が、処理デバイス28を用いることにより、骨構造2の質を表す信号に応じて、特に骨構造の多孔度に応じて、電気ジェネレータ23を制御するように構成されるものとすること可能である。したがって、骨成長刺激治療は、フィードバックループにより自動的に調節することが可能となる。

0110

電気ジェネレータおよび測定デバイスを制御するためのかかるフィードバックループの使用は、電気刺激による骨構造硬化におけるこの用途に限定されない。

0111

さらに、骨構造の質を判定するためのシステムは、電気ジェネレータ23ならびに第1の電極11および第2の電極12から構成されるもの以外の任意の電気刺激デバイスと、別の硬化システムにおいて組み合わされるようにすることが可能である。このためには、骨構造に対して電気的骨成長刺激を印加し得る任意の適切な電気刺激デバイスを使用すれば十分である。好ましくは、電気刺激は、骨構造の質を表す信号に応じて、手動的にまたは自動的に、この刺激を調節するように調整され得る。

0112

この骨構造硬化システムは、第2の実施形態による骨質を判定するためのシステムの使用に限定されない。特に、第1の実施形態による骨質を判定するためのシステム、または上述の判定原理により作動する骨質を判定するための任意の他のシステムが、この骨構造硬化システムにおいて使用され得る。

0113

例えば、骨癒合用途のコンテクストにおいて、しかしさらに任意の他の適用例においても、導電率測定値により、周囲の骨構造の質が示唆されるため、第1の電極11および第2の電極12、電圧発生器または電流発生器23、測定デバイス24、電源デバイス25、ならびに処理デバイス28を有する遠隔通信インターフェースは、皮下の患者の身体内部に配置されたインプラント(ねじ、プレート、ピン、ケージ、リード、またはその他)に一体化することが可能となる。したがって、患者の治癒期間中に、内科医は、遠隔的に、測定された導電率値を読み取り骨硬化および固定の状態を知ることが可能となる。

0114

この場合に、第1の電極11および第2の電極12は、骨構造中に植え込み可能な生体適合性材料からなる本体により担持され得る一方で、電圧発生器または電流発生器23、測定デバイス24、電源デバイス25、ならびに遠隔通信インターフェースは、患者の身体内部に植え込み可能な生体適合性材料からやはり構成されるケーシング内に配置される。固定手段により、骨構造2の付近に、骨構造に対して直接的に、および/または骨構造を囲む組織に対して、ケーシングおよび本体が確実に固定される。

0115

電気刺激に加えて、または電気刺激の代替として、骨構造硬化システムは、骨構造を不動化することにより骨再建を可能にするように構成された固定デバイスを備えてもよい。この場合には、骨構造の質を測定することにより、固定デバイスの周囲の骨再建の進行をモニタリングすることが可能となる。

0116

図8aおよび図8bにおいては、第1の実施形態が、骨構造の質を判定するためのシステムと固定デバイスとを使用する、骨構造硬化システムを概略的に示す。

0117

固定デバイスは、骨構造の質を判定するためのシステムの第1の電極11および第2の電極12を選択的に形成し得る複数の対応する電極を備える、椎間癒合ケージ50の形態をとる。特に、ケージ50は、椎骨52中に植え込まれるねじ山部分51a、51bを備えることが可能であり、このねじ山部分51a、51bは、図8aでは裁頭円錐形の形状を有し、図8bでは円筒形状を有する。第1の電極11および第2の電極12は、それらの接触表面が、2つの椎骨52の緊密な癒合を実現するために骨移植片が配置された、これら2つの椎骨52間に位置する区域と接触状態になるように、ねじ山部分51aと一体化される。したがって、ねじ山部分51aは、電圧発生器または電流発生器23、測定デバイス24、および電源デバイス25を少なくとも囲むケーシング53に接続される本体を形成する。

0118

ケーシング53は、内部に位置するまたは植え込み可能なものであり、すなわち、例えば椎骨52の付近の軟組織などに対して装着されることにより患者の皮下に配置され得る。この場合には、ケーシング53は、有線接続部54により第1の電極11および第2の電極12に対して接続され、処理デバイス28がケーシング53と一体化されない場合には処理デバイス28と、または中央制御ユニット30と通信するための好ましくは遠隔的な通信インターフェースを備える。

0119

しかし、ケーシング53は、外部に位置するものであることが可能であり、すなわち、患者の外部に配置され、第1の電極11および第2の電極12に対して有線接続または他の接続により接続され得る。この場合には、ケーシング53は、有線通信インターフェースまたは遠隔通信インターフェースにより、処理デバイス28がケーシング53と一体化されない場合には処理デバイス28と、または中央制御ユニットと通信することが可能である。

0120

図9において概略的に示される一変形例としては、硬化システムは、固定ねじ61により複数の椎骨62に対して固定された、相互に平行に配された2つの骨接合プレート60の形態の固定デバイスを備える。第1の電極11および第2の電極12は、例えば骨接合プレート60の中の1つに、各骨接合プレート60に、または固定ねじ61になど、固定デバイスと一体化される。内部にまたは外部に位置するケーシング53は、有線接続部54により第1の電極11および第2の電極12に接続される。

0121

有利には、装着デバイスは、骨構造に対して調整された機械的負荷を印加することにより、骨構造の質を表す信号に応じて骨構造に対する機械的負荷を調節し得るように構成される。

0122

実際に、ウォルフの法則によれば、最適な骨硬化(機械的な観点からの)は、骨が再建中に弱すぎることもなく(過度の弱い機械的歪みは骨成長に対する刺激とならない)強すぎることもない(過度の強い機械的歪みは再建中には依然として脆い骨線維を断裂する恐れがある)機械的歪みを受ける場合に、実現される。

0123

上述のように、この調節は、外科医により手動的に、または処理デバイスが骨構造の質を表す信号に応じて固定デバイスを制御するフィードバックループにより自動的に、実施され得る。

0124

特に、固定デバイスは、骨構造に対する機械的負荷を変更し得る可変ジオメトリを有することが可能である。例えば、固定デバイスは、相互にある距離をおいて骨構造中に植え込み可能な少なくとも2つの固定要素と、これらの固定要素を共に連結する連結要素とを備えることが可能であり、前記連結要素は、調節可能な剛性を有する。

0125

この連結要素は、固定要素間の連結にある一定の可撓性をもたらす可撓性部分と、弾性部分の剛性を調節するように構成された圧電アクチュエータとを備えることが可能である。例えば、連結要素は、エネルギー源により作動される圧電アクチュエータの作動により圧縮を調節し得る圧縮ばねを備えることが可能である。

0126

例えば、図10は、骨折線の両側に植え込まれる固定要素としてのピンに連結し、患者の身体の外部に延在する、外部要素による機械的連結を実現しつつ、骨折部を硬化させ得る、「外部固定器」70を備える整形外科デバイスの形態の固定デバイスを使用して、骨構造72を硬化するためのシステムの第2の実施形態を図示する。

0127

図10においては、ここでは脛骨である骨構造72が、骨折部71の両側の第1の部分72aおよび第2の部分72bを有する。「外部固定器」70を有する整形外科デバイスは、脛骨72の第1の部分72a中に挿入される第1のピンのセット73と、脛骨72の第2の部分72b中に挿入される第2のピンのセット74と備える。第1のセットのピン73は、第1のキャリア75により調節可能な形で支持され、第2のセットのピン74は、第2のキャリア76により調節可能な形で支持される。患者の外部に位置する第1のキャリア75および第2のキャリア76は、それらの間の距離を変更し得るように、脛骨72に対してほぼ平行なバー77上に摺動的に取り付けられる。

0128

骨構造の質を判定するためのシステムの本体を構成し、第1の電極11および第2の電極12が上に配置される、第1の電極11および第2の電極12の接触表面が、骨折部71において骨構造と接触状態になるように、測定ピン78が、患者の外部から骨折部71まで延在する。第1の電極11および第2の電極12は、例えば有線接続部79などにより、任意の適切な形で電気ジェネレータ23に、測定デバイス24に、および処理デバイス28に接続される。

0129

判定システムにより判定される通りの骨構造の質に応じて、第1のキャリア75と第2のキャリア76との間の距離を調節することが可能であり、骨構造に対する機械的負荷を調節することが可能である。この調節は、外科医が第1のキャリア75および第2のキャリア76の上に設けられたダイヤルノブなどの調節手段を直接的に作動させることにより手動的に、またはアクチュエータにより調節手段が作動されることにより自動的に、実施され得る。

0130

第1のキャリア75および第2のキャリア76を調節することに加えて、またはその代替として、バー77が、骨構造の測定された質に応じて手動的にまたは自動的に剛性が調節され得る弾性部分80を有することが可能である。外部固定器を有するかかるデバイスによる骨構造の質の判定を統合することにより、骨成長の進行を測定し、第1のセットのピン73と第2のセットのピン74と間の機械連結要素の剛性を調節して、癒合の質および迅速性を最適化することが可能となる。

0131

固定デバイスは、「内部固定器」を有する整形外科デバイスか、または骨折部の硬化もしくは関節が一般的には骨移植片を使用することによる癒合により置換される手術である関節固定術を可能にする関節固定インプラントであってもよい。例えば金属またはポリマーのプレートまたはロッドの形態などの、内部連結要素による機械連結が、骨折線または癒合関節の両側に植え込まれる固定要素としての役割を果たすねじ間において確立される。

0132

内部固定器を有するかかるデバイスによる骨構造の質の判定を統合することにより、骨成長の進行を測定することが可能となり、術後に外科医が、
硬化治療を最適化すること:コルセット/追加的安定化、外部固定器、インプラント剛性の調節(局所的骨接合下における低経皮手術による、インプラントに対して作用する遠隔命令による、または完全に自動化された形における)、骨成長の刺激、投薬、等々、
治療決定を最適化すること:生体内原位置への術後固定の質に応じたさらなる手術、偽関節に伴う痛みの治療、等々、
患者を継続管理し、骨再建にとって最適な忠告を与えること(再教育、回避すべき運動、等々)
が可能となる。

0133

上述の判定システムは、骨構造の質に関して即座に結果を示すため、術中および術後における生体内への適用に特定の関心を有するものであるが、他の動作を一切伴わずに質の判定を即座に行うために骨試料に対して試験管内での適用も可能である点に留意されたい。これを実現するためには、例えば生検により収集された骨試料を、導電性溶液、特に通常の生理食塩水溶液中に配置し、既知のジオメトリの第1の電極11および第2の電極12を適用し、導電率を測定し、上述のように骨構造の質を推定することが、十分となる。

0134

1 システム
2骨構造
5測定機器
10 本体
11 第1の電極
11a 自由端部
12 第2の電極
13末端端部
14 外部表面
15絶縁材料層
16 絶縁材料層
17スリーブ
20ケーシング
21ハンドル
22ハウジング
23電気ジェネレータ
24測定デバイス
25電源デバイス
26回路基板
27着脱自在キャップ
28処理デバイス
30中央制御ユニット
31コンピュータ
32通信インターフェース
34ディスプレイ
35コンピュータ画面
36 光目盛りスケール
37プリンタ
40 本体
41 端部
42 ハウジング
43ヘッド
50椎間癒合ケージ
51a裁頭円錐形の形状のねじ山部分
51b円筒状の形状のねじ山部分
52椎骨
53 ケーシング
54有線接続部
60骨接合プレート
61固定ねじ
62 椎骨
70 外部固定器
71骨折部
72 骨構造、脛骨
72a 第1の部分
72b 第2の部分
73 第1のピンのセット
74 第2のピンのセット
75 第1のキャリア
76 第2のキャリア
77 バー
78測定ピン
79 有線接続部
80 弾性部分

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