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技術 新規酸化物材料及びフッ化物/塩化物陰イオンで促進される剥離による合成

出願人 ザリージェンツオブザユニバーシティオブカリフォルニアシェブロンユー.エス.エー.インコーポレイテッド
発明者 カッツ、アレクサンダー荻野勲ゾーンズ、ステイシー、アイ.
出願日 2011年12月8日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2013-543350
公開日 2014年1月9日 (7年6ヶ月経過) 公開番号 2014-500224
状態 特許登録済
技術分野 珪酸塩及びセ゛オライト、モレキュラーシーブ
主要キーワード 片対数目盛 外側表面積 対流オーブン内 均等目盛 マイクロ細孔 酸化物材料中 水銀圧入ポロシメトリー 塩化アルキルアンモニウム
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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、フッ化物塩化物陰イオンで促進される剥離によって調製される新規層間剥離層ゼオライト前駆体材料の合成を対象とする。本方法は、例えば、水溶液中で、穏やかなpHでフッ化物陰イオンと塩化物陰イオンの組合せを使用することによって、層状ゼオライト前駆体の層間剥離に影響を及ぼす工程を含む。本方法は、有機溶媒を含む非水性溶液中でフッ化物陰イオンと塩化物陰イオンの組合せを使用する工程も含むことができる。本方法は、酸性化若しくは超音波処理のいずれか、又は両方とともに使用することができる。次いで、得られた層間剥離ゼオライト前駆体が単離される。その時単離される前駆体は、非晶質シリカを欠いている。UCB−1生成物は、このような新規酸化物材料の一例であり、超音波処理を必要とすることなく90%を超える収率で得られる。

概要

背景

層間剥離層ゼオライト前駆体からなる新規クラスの触媒出現したことにより、より大きい反応物分子へのアクセスが提供されることによって、ゼオライトが触媒することができる反応の範囲が広がっている。特に、ITQ−2は、このような材料の最初の例を代表し、ゼオライト前駆体材料、MCM−22(P)に由来するマイクロ細孔からなり、これらの細孔は、薄いアクセス可能シートの中に埋め込まれている。例えば、米国特許第6,231,751号を参照。これらのマイクロ細孔は、形状選択的触媒作用を可能にする。他の層間剥離ゼオライト材料には、PREFERの層間剥離によって合成されるITQ−6、及びNu−6(1)の層間剥離によって合成されるITQ−18が含まれる。例えば、Cormaら、「Aromatics Alkylation」、米国特許第6,855,855号;「酸触媒作用、及びH2O2を使用する酸化反応活性な新規アルミノシリケート及びチタノシリケート層間剥離材料(New Aluminosilicate and Titanosilicate Delaminated Materials Active for Acid Catalysis,and Oxidation Reactions Using H2O2)」、J.Am.Chem.Soc.、2000年、122巻、2804〜2809頁;及びCormaら、「ITQ−18、新規層間剥離安定ゼオライト(ITQ−18 a new delaminated stable zeolite)」、Chem.Commun.、2001年、2642〜2643頁を参照。

ITQ−2及び他の層間剥離層状ゼオライト前駆体の合成は、これまでのところ、一般的に13.5〜13.8のpH範囲で、前駆体材料膨潤の間に高いpH媒質を必要としている。このような塩基性水溶液中のシリカの高い溶解度に基づいて、層間剥離の間にゼオライト前駆体層が部分的に非晶質化することの証明は、透過型電子顕微鏡法(Lercherら、「MCM−22前駆体のITQ−2への変換の化学的及び構造的特徴(Chemical and structural aspects of the transformation of the MCM−22 precursor into ITQ−2)」、Studies in Surface Science and Catalysis、142巻、69〜76頁)、及びITQ−2の29Si MASNMRスペクトルにおける、非晶質シリカに起因しなければならない、明確に識別可能なSi(OH)2共鳴(Cormaら、「ITQ−2と比較したMCM−22及びMCM−56の特徴づけ及び触媒活性(Characterization and Catalytic Activity of MCM−22 and MCM−56 Compared with ITQ−2)」、Journal of Catalysis 2000年、191巻、218〜224頁中の図4を参照)によって明白である。このことは、層間剥離のためのより穏やかな条件を探索する動機となった。膨潤の間の温度を353K(80℃)から室温に下げることにおいて注目すべき成功があったが、こうしたより穏やかな条件下で層間剥離を実現することは不可能であった。その理由は、この材料が、膨潤した試料酸性化した後、ゼオライト前駆体に戻るためである。層間剥離層状ゼオライト前駆体材料は、酸性化後層状ゼオライト前駆体に戻らず、焼成後に層状ゼオライト前駆体の焼成体に戻らない。

概要

本発明は、フッ化物塩化物陰イオンで促進される剥離によって調製される新規層間剥離層状ゼオライト前駆体材料の合成を対象とする。本方法は、例えば、水溶液中で、穏やかなpHでフッ化物陰イオンと塩化物陰イオンの組合せを使用することによって、層状ゼオライト前駆体の層間剥離に影響を及ぼす工程を含む。本方法は、有機溶媒を含む非水性溶液中でフッ化物陰イオンと塩化物陰イオンの組合せを使用する工程も含むことができる。本方法は、酸性化若しくは超音波処理のいずれか、又は両方とともに使用することができる。次いで、得られた層間剥離ゼオライト前駆体が単離される。その時単離される前駆体は、非晶質シリカを欠いている。UCB−1生成物は、このような新規酸化物材料の一例であり、超音波処理を必要とすることなく90%を超える収率で得られる。

目的

層間剥離層状ゼオライト(delaminated layered zeolite)前駆体からなる新規酸化物材料、及び穏やかな条件下でこの材料を合成するための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

層状ゼオライト前駆体の少なくとも部分的な層間剥離によって調製される、非晶質シリカ相が実質的に無い酸化物材料

請求項2

式XO2及びY2O3の酸化物を含み、式中、Xは、四価元素を表し、Yは三価の元素を表し、XとYの原子比が3超である、請求項1に記載の酸化物材料。

請求項3

Xがケイ素である、請求項2に記載の酸化物材料。

請求項4

XとYの前記原子比が200未満である、請求項3に記載の酸化物材料。

請求項5

XとYの前記原子比が100未満である、請求項3に記載の酸化物材料。

請求項6

Yがアルミニウムである、請求項3に記載の酸化物材料。

請求項7

Xが、ケイ素、ゲルマニウムバナジウムチタン、スズ、又はこれらの混合物であり、Yが、アルミニウム、ホウ素、鉄、クロム、チタン、ガリウムセリウムランタンサマリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の酸化物材料。

請求項8

骨格内ホスフェートも含有する、請求項7に記載の酸化物材料。

請求項9

6〜102θ/度の範囲内のX線回折ピーク極大と、20〜302θ/度の範囲内のX線回折ピークの極大との相対強度比が0.50以下である、請求項1に記載の酸化物材料。

請求項10

Yがホウ素である、請求項1に記載の酸化物材料。

請求項11

UCB−1;UCB−2;UCB−3;UCB−4;UCB−5;又はUCB−6である、請求項1に記載の酸化物材料。

請求項12

0.60cm3/g以下の、メソ細孔及びマクロ細孔を含む大細孔の細孔容積を有する、請求項1に記載の酸化物材料。

請求項13

剥離した層状ゼオライト前駆体材料を調製する方法であって、塩化物及びフッ化物陰イオンと、層間剥離される層状酸化物材料との水性混合物を調製する工程と、12以下のpHで、5〜150℃の範囲内の温度で、所望の層間剥離を生じさせるのに十分な時間の長さの間、前記水性混合物を維持する工程と、次いで層間剥離した酸化物材料を回収する工程とを含む、上記方法。

請求項14

層間剥離される前記層状ゼオライト前駆体材料が、SSZ−25、ERB−1、PREFER、SSZ−70、Nu−6(1)、及びMCM−22(P)からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。

請求項15

層間剥離される前記層状ゼオライト前駆体材料がMCM−22(P)である、請求項13に記載の方法。

請求項16

層間剥離される前記層状ゼオライト前駆体材料がERB−1である、請求項13に記載の方法。

請求項17

塩化物及びフッ化物陰イオンの前記水性混合物が、フッ化アルキルアンモニウム及び塩化アルキルアンモニウムの混合物を含む、請求項13に記載の方法。

請求項18

臭化物陰イオンも前記水性混合物中に存在する、請求項13に記載の方法。

請求項19

前記水性混合物が臭化アルキルアンモニウムを含む、請求項18に記載の方法。

請求項20

前記フッ化アルキルアンモニウム化合物及び塩化アルキルアンモニウム化合物が、テトラブチルアンモニウム化合物である、請求項17に記載の方法。

請求項21

前記臭化アルキルアンモニウム化合物臭化セチルトリメチルアンモニウムである、請求項19に記載の方法。

請求項22

前記pHが11以下である、請求項13に記載の方法。

請求項23

前記pHが10以下である、請求項13に記載の方法。

請求項24

前記温度が約50〜100℃の範囲内である、請求項13に記載の方法。

請求項25

前記水性混合物が、約30分〜1カ月の範囲の期間維持される、請求項13に記載の方法。

請求項26

前記水性混合物が、約2〜50時間の範囲の期間維持される、請求項13に記載の方法。

請求項27

層間剥離される前記ゼオライト前駆体材料がMCM−22(P)であり、前記水性混合物が、フッ化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、及び臭化セチルトリメチルアンモニウムを含み、前記pHが約9であり、前記温度が約80℃であり、前記水性混合物が、前記生成物収集する前に約5〜20時間維持される、請求項13に記載の方法。

請求項28

回収される前記生成物がUCB−1である、請求項13に記載の方法。

請求項29

前記水性混合物が、前記生成物を回収する前に酸性化される、請求項13に記載の方法。

請求項30

剥離した層状ゼオライト前駆体材料を調製する方法であって、有機溶媒を含む塩化物及びフッ化物陰イオンと、層間剥離される層状酸化物材料との非水性混合物を調製する工程と、50〜150℃の範囲内の温度で、所望の層間剥離を生じさせるのに十分な時間の長さの間、前記混合物を維持する工程と、次いで層間剥離した酸化物材料を回収する工程とを含む、上記方法。

請求項31

前記有機溶媒がDMFを含む、請求項30に記載の方法。

請求項32

前記混合物が加熱後に超音波処理かけられ、その後前記層間剥離された酸化物材料が回収される、請求項30に記載の方法。

請求項33

層間剥離される前記層状ゼオライト前駆体材料が、SSZ−25、ERB−1、PREFER、SSZ−70、Nu−6(1)、Al−SSZ−70、及びB−SSZ−70からなる群から選択される、請求項30に記載の方法。

請求項34

層間剥離される前記層状ゼオライト前駆体材料が、PREFER、Al−SSZ−70、及びB−SSZ−70である、請求項30に記載の方法。

請求項35

前記混合物が、前記層間剥離された酸化物材料を回収する前に超音波処理にかけられる、請求項30に記載の方法。

請求項36

塩化物及びフッ化物陰イオンの前記水性混合物が、フッ化アルキルアンモニウム及び塩化アルキルアンモニウムの混合物を含む、請求項30に記載の方法。

請求項37

臭化物陰イオンも前記水性混合物中に存在する、請求項30に記載の方法。

請求項38

前記水性混合物が臭化アルキルアンモニウムを含む、請求項30に記載の方法。

請求項39

前記フッ化アルキルアンモニウム化合物及び塩化アルキルアンモニウム化合物が、テトラブチルアンモニウム化合物である、請求項30に記載の方法。

請求項40

前記臭化アルキルアンモニウム化合物が臭化セチルトリメチルアンモニウムである、請求項38に記載の方法。

請求項41

前記温度が約50〜100℃の範囲内である、請求項30に記載の方法。

請求項42

前記水性混合物が、約30分〜1カ月の範囲の期間維持される、請求項30に記載の方法。

請求項43

前記水性混合物が、約2〜50時間の範囲の期間維持される、請求項30に記載の方法。

請求項44

回収される前記生成物が、UCB−2、UCB−3、UCB−4、UCB−5、又はUCB−6である、請求項30に記載の方法。

請求項45

前記水性混合物が、前記生成物を回収する前に酸性化される、請求項30に記載の方法。

請求項46

超音波処理をしないで、塩化物及びフッ化物陰イオンの水性混合物を使用して層間剥離層状ゼオライト前駆体材料を調製する方法。

技術分野

0001

層間剥離層ゼオライト(delaminated layered zeolite)前駆体からなる新規酸化物材料、及び穏やかな条件下でこの材料を合成するための方法を提供する。より具体的には、フッ化物塩化物陰イオンで促進される剥離による、UCB−1〜UCB−6などの層間剥離層状ゼオライト前駆体材料の合成を提供する。

背景技術

0002

層間剥離層状ゼオライト前駆体からなる新規クラスの触媒出現したことにより、より大きい反応物分子へのアクセスが提供されることによって、ゼオライトが触媒することができる反応の範囲が広がっている。特に、ITQ−2は、このような材料の最初の例を代表し、ゼオライト前駆体材料、MCM−22(P)に由来するマイクロ細孔からなり、これらの細孔は、薄いアクセス可能シートの中に埋め込まれている。例えば、米国特許第6,231,751号を参照。これらのマイクロ細孔は、形状選択的触媒作用を可能にする。他の層間剥離ゼオライト材料には、PREFERの層間剥離によって合成されるITQ−6、及びNu−6(1)の層間剥離によって合成されるITQ−18が含まれる。例えば、Cormaら、「Aromatics Alkylation」、米国特許第6,855,855号;「酸触媒作用、及びH2O2を使用する酸化反応活性な新規アルミノシリケート及びチタノシリケート層間剥離材料(New Aluminosilicate and Titanosilicate Delaminated Materials Active for Acid Catalysis,and Oxidation Reactions Using H2O2)」、J.Am.Chem.Soc.、2000年、122巻、2804〜2809頁;及びCormaら、「ITQ−18、新規層間剥離安定ゼオライト(ITQ−18 a new delaminated stable zeolite)」、Chem.Commun.、2001年、2642〜2643頁を参照。

0003

ITQ−2及び他の層間剥離層状ゼオライト前駆体の合成は、これまでのところ、一般的に13.5〜13.8のpH範囲で、前駆体材料膨潤の間に高いpH媒質を必要としている。このような塩基性水溶液中のシリカの高い溶解度に基づいて、層間剥離の間にゼオライト前駆体層が部分的に非晶質化することの証明は、透過型電子顕微鏡法(Lercherら、「MCM−22前駆体のITQ−2への変換の化学的及び構造的特徴(Chemical and structural aspects of the transformation of the MCM−22 precursor into ITQ−2)」、Studies in Surface Science and Catalysis、142巻、69〜76頁)、及びITQ−2の29Si MASNMRスペクトルにおける、非晶質シリカに起因しなければならない、明確に識別可能なSi(OH)2共鳴(Cormaら、「ITQ−2と比較したMCM−22及びMCM−56の特徴づけ及び触媒活性(Characterization and Catalytic Activity of MCM−22 and MCM−56 Compared with ITQ−2)」、Journal of Catalysis 2000年、191巻、218〜224頁中の図4を参照)によって明白である。このことは、層間剥離のためのより穏やかな条件を探索する動機となった。膨潤の間の温度を353K(80℃)から室温に下げることにおいて注目すべき成功があったが、こうしたより穏やかな条件下で層間剥離を実現することは不可能であった。その理由は、この材料が、膨潤した試料酸性化した後、ゼオライト前駆体に戻るためである。層間剥離層状ゼオライト前駆体材料は、酸性化後層状ゼオライト前駆体に戻らず、焼成後に層状ゼオライト前駆体の焼成体に戻らない。

発明が解決しようとする課題

0004

したがって、より穏やかな条件、特にpHを伴う、層間剥離層状ゼオライトのクラスの新規触媒材料のための合成が発見されれば、産業にとって大きな価値のあることであるはずである。さらに、工業的に超音波処理操作を実施することは、多くの場合法外に高価であることが知られているので、層間剥離層状ゼオライト前駆体材料を合成する際に、可能であれば超音波処理の必要性を回避することが、極めて費用効果的であるはずである。材料が酸性化後に層状ゼオライト前駆体に戻ることなく、又は焼成後に層状ゼオライト前駆体の焼成体に戻ることなく、層間剥離を介して酸化物材料の調製に成功することも重要である。

0005

層間剥離層状ゼオライトのクラスの新規触媒材料のための、このような触媒材料を調製するのに使用することができる条件において有効であるが柔軟である合成が発見されれば、やはり産業にとって大きな価値のあることであるはずである。本発明の目的は、有機溶媒中又は水溶液中で、且つ超音波処理とともに、又はこれを伴わないで、より穏やかなpH値で使用することができる限りにおいて柔軟なプロセスを提供することである。プロセス条件におけるこの柔軟性は、先行技術を用いて実現することが可能でない。

課題を解決するための手段

0006

フッ化物/塩化物陰イオンで促進される剥離によって調製される新規層間剥離ゼオライト前駆体材料が提供される。層状ゼオライト前駆体の少なくとも部分的な層間剥離によって調製される酸化物材料は、非晶質シリカ相が本質的に無い。これは、塩化物及びフッ化物陰イオン剥離を使用することによって実現される。本発明の酸化物材料中非晶質相が回避されていることにより、二次元ゼオライト層のさらなる完全性が保存され、これは、例えば、ITQ−2などの先行技術の層間剥離層状ゼオライト材料と比較して、そのX線回折パターンの20〜30 2θ/度の範囲における、より強い、鋭いピーク、29Si MAS NMR分光法を介したSi(OH)2、即ちQ2ケイ素に起因する共鳴の欠如、及び透過型電子顕微鏡法を介した非晶質相の欠如によって特徴づけられる。

0007

一実施形態では、層間剥離層状ゼオライト前駆体材料を調製する方法は、塩化物及びフッ化物陰イオンと層間剥離される層状ゼオライト前駆体材料との水性混合物を調製する工程を含む。水性混合物は、所望の層間剥離を生じさせるために、一般に約5〜150℃の範囲内の温度で、12以下、例えば約9のpHで維持される。次いで、UCB−1などの酸化物材料が、酸性化及び遠心分離後に回収され、90重量%を超える収率で得ることができる。水溶液を使用して合成する間に、より穏やかな条件、特にpHを使用することにより、非晶質相の生成が実質的に回避され、一方、超音波処理の不要化は、合成の実用的費用効果的利点である。

0008

別の実施形態では、層間剥離層状ゼオライト前駆体を調製する方法は、塩化物及びフッ化物陰イオンと層間剥離される層状ゼオライト材料との非水性混合物を調製する工程を含む。この混合物は、所望の層間剥離を生じさせるために、約5〜150℃の範囲内の温度で加熱される。非水性混合物は一般に、ジメチルホルムアミドDMF)などの有機溶媒を含む。次いでUCB−2などの酸化物材料が、酸性化及び濾過後に回収され、又は代わりに、次いでUCB−3などの酸化物材料が、脱イオン水洗浄及び濾過後に回収される。

0009

別の実施形態では、層間剥離層状ゼオライト前駆体を調製する方法は、例えば、ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒を使用して、塩化物及びフッ化物陰イオンと層間剥離される層状ゼオライト材料との非水性混合物を調製する工程を含む。所望の層間剥離に影響を及ぼすために、約5〜150℃の範囲内の温度で混合物を加熱した後、混合物は、超音波処理及び濾過にかけられる。次いで、UCB−4、UCB−5、又はUCB−6などの酸化物材料が回収される。

0010

他の要因の中で、本プロセスにより、例えば、フッ化アルキルアンモニウム界面活性剤及び塩化アルキルアンモニウム界面活性剤の組合せからの塩化物及びフッ化物陰イオンの組合せを使用することによって、層間剥離ゼオライト前駆体材料を調製することが可能になる。このプロセスにより、非晶質シリカ相の生成が回避される。水性混合物を使用する場合、このプロセスは、これまで可能であったものより、pHのより穏やかな条件を可能にする。pHは、12未満とすることができ、非晶質シリカ相の生成を本質的に回避する。例えば、pH12以下の水溶液中で、層状ゼオライト前駆体材料の層間剥離が実現されることによって、安定な生成物、例えば、UCB−1がもたらされる。このプロセスは、非水性混合物中で実施することもでき、これとともに超音波処理を使用しても、しなくてもよい。安定な生成物、例えば、UCB−2、UCB−3、UCB−4、UCB−5、及びUCB−6が実現される。生成物自体は、ユニークな形態及び高い構造的完全性を実証するので新規である。

図面の簡単な説明

0011

塩化物の非存在下で層間剥離されたMCM−22(P)(50のSi:Al比)を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0012

フッ化物の非存在下で層間剥離されたMCM−22(P)(50のSi:Al比)を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0013

アズメイドの(as−made)UCB−1を特徴づける19F MASNMRスペクトルである。

0014

UCB−1を合成するのに使用した同じ条件下で処理した後のMCM−22を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0015

ITQ−2ゼオライトを合成するのに使用した同じ条件下で処理した後のMCM−22を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0016

(A)MCM−22(P)、(B)アズメイドのITQ−2、及び(C)アズメイドのUCB−1を特徴づける29Si MASNMRスペクトルを示す図である。

0017

(A)MCM−22(P);(B)アズメイドのITQ−2ゼオライト、及び(C)アズメイドのUCB−1を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0018

以下の材料、即ち、片対数目盛での(〇)MCMゼオライト、(△)ITQ−2ゼオライト、(●)UCB−1、(×)USYゼオライト、及び(+)TONゼオライトを特徴づけるN2吸着等温線を示す図である(挿入図は、均等目盛を使用したデータを示す)。

0019

以下の試料、即ち(1)ITQ−2ゼオライト;(2)MCM−22ゼオライト;(3)UCB−1を特徴づける累積細孔容積を示す図である。

0020

(A)MCM−22(P)を特徴づけるTEM画像である。 (B)MCM−22(P)を特徴づけるTEM画像である。 (C)UCB−1を特徴づけるTEM画像である。 (D)UCB−1を特徴づけるTEM画像である。

0021

(A)MCM−22(Si/Al比=20)、及び(B)本プロセスのフッ化物/塩化物で補助された方法によって層間剥離された試料を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0022

(A)ERB−1、及び(B)本プロセスのフッ化物/塩化物法によって層間剥離された後の層間剥離生成物を特徴づける粉末X線回折パターンを示す図である。

0023

アズメイドのUCB−1を特徴づけるTEM画像であり、矢印は、単一層を示す。

0024

N2吸着等温線及び細孔サイズ目安を示す図である。
N2吸着等温線及び細孔サイズの目安を示す図である。

0025

PREFERを特徴づける走査電子顕微鏡法画像を示す図である。

0026

アズメイドのUCB−2を特徴づける固体状態27Al MASNMRスペクトルを示す図である。

0027

以下の材料、即ち、(a)DMF中の膨潤したPREFER;(b)酸性化したPREFER;(c)酸性化したPREFERを膨潤させることによって形成された材料を特徴づける粉末XRDパターンを示すである。

0028

(a)PREFER、及び(b)アズメイドのUCB−3を特徴づける粉末XRDパターンを示す図である。

0029

片対数目盛での(●)焼成PREFER(フェリエライト)、及び(□)焼成UCB−3を特徴づけるアルゴンガス吸着を示す図である。挿入図は、均等目盛での同じデータを示す。

0030

(a)PREFER、及び(b)アズメイドのUCB−4を特徴づける粉末XRDパターンを示す図である。

0031

片対数目盛での(●)焼成PREFER(フェリエライト)、及び(□)焼成UCB−4を特徴づけるアルゴンガス吸着等温線を示す図である。挿入図は、均等目盛での同じデータを示す。焼成PREFERについてのデータが比較として示されている。

0032

(a)アズメイドのAl−SSZ−70、及び(b)アズメイドのUCB−5を特徴づける粉末XRDパターンを示す図である。

0033

片対数目盛での(●)焼成Al−SSZ−70、及び(△)焼成UCB−5を特徴づけるアルゴンガス吸着等温線を示す図である。挿入図は、均等目盛での同じデータを示す。

0034

(a)アズメイドのB−SSZ−70、及び(b)アズメイドのUCB−6を特徴づける粉末XRDパターンを示す図である。

0035

片対数目盛での(△)焼成B−SSZ−70、及び(●)焼成UCB−6を特徴づけるアルゴンガス吸着を示す図である。挿入図は、均等目盛での同じデータを示す。

0036

焼成材料UCB−1中の酸部位上への塩基分子の化学吸着量を示す図である。

0037

本方法は、新規酸化物材料を提供するための層状ゼオライト前駆体材料のハロゲン化物陰イオン層間剥離を伴う。塩化物及びフッ化物陰イオンの水性混合物又は有機溶媒混合物が、層間剥離に影響を与えるのに使用される。臭化物陰イオンも存在し得る。混合物は、5〜150℃の範囲内の温度で、所望の層間剥離を生じさせるのに十分な時間の長さ、例えば、30分〜1カ月間維持される。次いで混合物を超音波処理にかけることができ、又はこのプロセスは、超音波処理をしないで完了することができる。酸化物生成物は、多くの場合酸性化及び/又は遠心分離を使用して回収される。本ハロゲン化物陰イオン層間剥離プロセスによって回収される、回収された酸化物生成物は、ユニークな形態及び高い構造的完全性を有する新規酸化物生成物である。本プロセスにより、効率的に、且つこれまで知られてきたものより穏やかな条件下で、層間剥離層状ゼオライト前駆体材料を調製することが可能になる。本合成は、非晶質相の生成を実質的に回避し、超音波処理の必要性を回避することができる。

0038

ゼオライトは、四面体原子結晶性三次元集合体であり、四面体原子のそれぞれは、配位子として4個の酸素原子によって囲繞されており、その結果TO4ユニットを形成し、ここで、Tは、四面体原子を表し、それだけに限らないが、ケイ素、ゲルマニウムバナジウムチタン、スズ、アルミニウムホウ素、鉄、クロムガリウムセリウムランタンサマリウムリン、及びこれらの混合物とすることができる。これらのTO4ユニットは、その隅を通じて相互接続している。ゼオライトは、それだけに限らないが、アルミノシリケート、アルミノホスフェートヘテロ原子置換材料であり得る。層状ゼオライト前駆体材料は、非共有結合性結合(例えば、水素結合)及び/又は共有結合を介して相互接続している二次元ゼオライトシートからなり、これは、焼成されると三次元ゼオライトになる。

0039

水性混合物、即ち、塩化物及びフッ化物陰イオン、例えば、アルキルアンモニウムハライドと、層状ゼオライト前駆体との水性混合物を使用する場合、新規の酸化物生成物は、12以下、例えば、約9のpHで調製され、5〜150℃の範囲内の温度で、所望の層間剥離を生じさせるのに十分な時間の長さの間維持される。次いで、酸化物生成物は、例えば、約2のpHまで酸性化し、その後遠心分離することによって回収される。

0040

代わりに、塩化物及びフッ化物陰イオンの非水性混合物、即ち、有機溶媒を含む混合物を使用する場合、混合物もまた、5〜150℃の範囲内の温度で維持されることによって、所望の層間剥離が生じる。有機溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)などの出発原料を膨潤させる任意の適当な有機溶媒とすることができる。次いで層間剥離した生成物を混合物から回収することができる。一般に、酸性化が生成物を回収するのに使用される。回収する前に超音波処理を使用する必要はないが、超音波処理は、必要に応じてこのプロセスにおいて使用することができる。

0041

得られる酸化物生成物は、式XO2及びY2O3の酸化物を含むことができ、式中、Xは、四価元素を表し、Yは、三価の元素を表し、XとYの原子比は3超である。一実施形態では、Xは、ケイ素、ゲルマニウム、バナジウム、チタン、スズ、又はこれらの混合物であり、Yは、アルミニウム、ホウ素、鉄、クロム、チタン、ガリウム、セリウム、ランタン、サマリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。後者の3つの例について、「骨格置換されたランタニドMCM−22ゼオライト:合成及び特徴づけ(Framework−substituted lanthanide MCM−22 zeolite: synthesis and characterization)」、J.Am.Chem.Soc、2010年、132巻、17989〜17991頁を参照。別の実施形態では、Xはケイ素であり、Yはアルミニウムである。XとYの原子比も、多くの場合、200未満、又は100未満である。さらに別の代替の実施形態では、酸化物生成物は、五価のリン及び上記に規定した元素を含有することができる(例えば、アルミノホスフェート材料の場合など)。

0042

本プロセスに従って層間剥離される層状ゼオライト前駆体は、任意の層状ゼオライト材料とすることができる。最終生成物は、合成で使用される出発原料及び特定のプロセス工程に依存することになる。適当な層状ゼオライト前駆体材料の例には、MCM−22(P)、SSZ−25、ERB−1、PREFER、SSZ−70(例えば、Al−SSZ−70又はB−SSZ−70)、及びNu−6(1)が含まれる。MCM−22(P)が使用される場合、新規酸化物生成物UCB−1が得られる。

0043

塩化物及びフッ化物陰イオンは、陰イオンの任意の源から得ることができる。水溶液中で陰イオンをもたらす任意の化合物を使用することができる。陽イオンは重要でない。フッ化物及び塩化物陰イオンを提供することが重要である。陽イオンは、任意の陽イオンとすることができ、一実施形態では、アルキルアンモニウム陽イオンを使用することが適している。このような陽イオンのアルキル基は、任意の長さとすることができ、一実施形態では、1〜20炭素の範囲である。特に、テトラブチルアンモニウム陽イオンは、有用であることが見出されている。塩化物陰イオンとフッ化物陰イオンのモル比は、100以下、一般に、100:1〜1:100とすることができる。一実施形態では、比は、50:1〜1:50の範囲となり得る。

0044

重要であることが発見されたのはフッ化物及び塩化物陰イオンの組合せである。塩化物を用いずにフッ化物で層間剥離を試みたとき、乾燥生成物PXRDパターンは、強い001及び002ピークの保持を明確に示し、効率的な層間剥離には、塩化物陰イオンがその上必要であることを示唆する。図1を参照。一方、フッ化物も必要な成分であり、その理由は、フッ化物の非存在下で塩化物のみを使用した層間剥離は、図2に示したように部分的な層間剥離をもたらすためである。図3に示した、アズメイドのUCB−1を特徴づける19FNMRスペクトルは、−128.6ppmで共鳴を示し、これは、SiF6−2に起因する。これは、層間剥離を促進するための、中間層中でのSi原子へのフッ化物の配位と一致する。

0045

水性混合物が使用される場合の本合成において使用されるpHは、層間剥離合成において一般に使用されるpHより低い。pHは、一般に12以下であるが、ゼオライト中のシリカを非晶質化して非晶質シリカ相を生成しない任意のpHとすることができる。12以下のpHにより、一般にこのタスクが達成され、それによって、非晶質相を実質的に含まない層間剥離層状ゼオライト前駆体材料を得ることが可能になる。別の実施形態では、pHは、11以下であり、さらには10以下であり、約9以下のpHもかなり有利である。約9のpHは、ゼオライトのフッ化物媒介合成において一般的に使用され、これはさもなければ高いpH(12超)を必要とする。Cormaら、「アルミノシリケートゼオライトβのフッ化物媒質中での合成及び特徴づけ(Synthesis in fluoride media and characterisation of aluminosilicate zeolite beta)」、Journal of Materials Chemistry、1998年、8巻、2137〜2145頁を参照。

0046

水性又は非水性混合物についてこのプロセスで使用される温度は、広い範囲となり得る。一般に、水溶液について5〜150℃の温度が適当である。別の実施形態では、温度は、50〜100℃の範囲となり得る。

0047

水溶液中でゼオライトが膨潤及び層間剥離させられる時間の長さは、大きく変化し得る。一般に、時間は、30分から1カ月まで変化する場合がある。一実施形態では、時間は、2時間〜50時間の範囲である。別の実施形態では、時間は、生成物を収集する前に5〜20時間の範囲となり得る。

0048

本合成に使用される穏やかな条件は、ITQ−2を合成するのに使用される条件と比較して、焼成ゼオライトMCM−22に両処理を施すことによって実証される。UCB−1(本)合成条件下で焼成MCM−22を処理すると、親MCM−22に類似する強い粉末パターンを有する生成物がもたらされる。図4を参照。しかし、ITQ−2合成条件下で焼成MCM−22を処理すると、PXRDパターン中の強い非晶質的特徴及び全体的なピーク強度の減少によって証明されるように、ゼオライトの結晶化度消滅する。図5を参照。これは、直接比較によって、アルミノシリケート骨格上でのITQ−2合成条件に対するUCB−1合成条件のより穏やかな性質を実証する。

0049

図6中の29Si MAS NMR分光法は、アズメイドの材料であるUCB−1及びITQ−2をさらに比較するものである。(A)MCM−22(P)、(B)アズメイドのITQ−2、及び(C)アズメイドのUCB−1を特徴づけるNMRデータが示されている。図Bと比べた図C中のスペクトルについて、Q4領域(−105<δ<−120ppm)において十分分解された共鳴があること、及びQ2共鳴がまったくないことは、材料ITQ−2に対して材料UCB−1の構造秩序がより高い程度であることを意味する。アズメイドのITQ−2についての図B中のQ4領域の観察された幅、及びQ2共鳴の出現(≒−91ppm)は、層間剥離の間に使用された高pH条件の結果としてゼオライト前駆体材料が非晶質化したことと一致する。ITQ−2について上述したQ2共鳴は、Cormaら、「ITQ−2と比較したMCM−22及びMCM−56の特徴づけ及び触媒活性(Characterization and Catalytic Activity of MCM−22 and MCM−56 Compared with ITQ−2)」、Journal of Catalysis 2000年、191巻、218〜224頁によって記載されたものと同様である。

0050

酸化物生成物は、遠心分離などの従来の技法を使用して収集される。酸処理工程は、遠心分離の前に使用することができ、好都合なことには、膨潤した、又は部分的に層間剥離した層状ゼオライト前駆体材料を、低pH、例えば、pH2で、強酸、例えば塩酸又は硝酸などの鉱酸と接触させることによって行うことができる。得られた酸化物材料生成物の収集は、遠心分離によって実施することができる。

0051

本プロセスによって得られる酸化物生成物は、先に言及したように、出発原料に依存する。本質的に任意の層状ゼオライト材料を、本層剥離プロセスにおいて前駆体として使用することができる。一実施形態では、MCM−22を、前駆体層状ゼオライト材料として使用することができ、以下でMCM−22(P)と呼ぶ。MCM−22(P)に対して本フッ化物/塩化物陰イオンで促進される剥離手順を使用すると、新規UCB−1生成物がもたらされる。粉末X線回折、透過型電子顕微鏡法、及び77K(−194℃)での窒素物理吸着によるUCB−1生成物の特徴づけによって、以前に報告されたITQ−2と同じ程度の層間剥離が示唆される。しかし、その合成に、剥離を実現するために13.5超のpH及び超音波処理を必要とするITQ−2と異なって、UCB−1は、より高い程度の構造的完全性、及び非晶質シリカ相の検出可能な形成がまったくないことを含む。

0052

(A)MCM−22(P)、(B)ITQ−2ゼオライト、及び(C)新規材料UCB−1を特徴づける粉末X線回折パターン(PXRD)を図7に示す。合成されたMCM−22(P)を特徴づける粉末X線回折パターン(図7、パターンA)は、文献データと合致し、それぞれ3.3°及び6.7°に001及び002回折ピークを示す。これらのピークは、MCM−22(P)のラメラ構造を表す。米国特許第6,231,751号に記載された方法によるMCM−22(P)の層間剥離では、MCM−22(P)のラメラ構造に特徴的なすべてのピークが著しく減少し(図7、パターンB)、ITQ−2ゼオライトの特徴づけについての文献の結果と一致する。

0053

乾燥したUCB−1生成物のPXRDは、ITQ−2ゼオライトについて以前に報告されたものと同様の粉末パターンを実証する。図7Cのパターンは、UCB−1に特徴的である。001及び002ピークは、強度が著しく低下しているが、310ピークは、材料ITQ−2より強い強度を有する。このことは、本フッ化物/塩化物層間剥離法によって合成された材料について、シートに平行な方向におけるより大きい程度の長距離秩序を示唆する。UCB−1などの本酸化物材料については、6〜10 2θ/度の範囲内のX線回折ピーク極大と、20〜30 2θ/度の範囲内のX線回折ピークの極大との相対強度比は、0.50以下となり得る。

0054

焼成材料UCB−1及びITQ−2、並びに焼成ゼオライトMCM−22、TON、及び超安定HY(USY)の77K(−194℃)における窒素物理吸着等温線を図Bに示す。後者の3つは、ある特定のサイズの等温線リング(isotherm ring)中のどこで、窒素を物理吸着するように作用するかを解明するための対照として含まれている。基準点として、焼成ゼオライトMCM−22は、2つの独立した10員環(MR)細孔チャネル、及び12MRスーパーケージからなり、10MR細孔チャネル系の一方は、層内を通過し、他方は、層間を通過する。したがって、MCM−22(P)の層間剥離、及び後続の焼成により、各層内で10MR細孔チャネルを保持する材料が形成されることが予想され、一方、他方の10MR細孔チャネルは、焼成MCM−22ゼオライトと比べて著しく低減されることが予想される。これらの予想は、図8中のMCM−22及びITQ−2についてN2物理吸着データを比較することによって実際に支持される。これらのデータは、約10−7<P/P0<10−4の相対圧力において、ITQ−2中への窒素の全取込み量は、MCM−22についての量より低いことを実証する。これらの差異をさらに解明するために、焼成ゼオライトTON及びUSYを使用する。ゼオライトTONは、10MRチャネルのみからなり、10−7の相対圧力P/P0から始まる、これらのチャネルの細孔充填を示す。ゼオライトUSYは、12MRウィンドウ及び大きい(約13Å)スーパーケージからなり、10−5<P/P0<10−4の範囲内の相対圧力で、これらの細孔の細孔充填を示す。図8中のUCB−1の等温線は、領域10−7<P/P0<10−4内でITQ−2の等温線と本質的に重なり、これは、両材料が、同様の量の10MR及び12MR細孔を有することを示唆する。これにより、両材料の層間剥離の程度は、同様であることになる。しかし、10−4超の相対圧力P/P0でUCB−1の取込み量が著しく減少したことは、ITQ−2は、UCB−1には存在しない、より大きいマイクロ細孔及びメソ細孔からなることを意味する。層間剥離のために、UCB−1は、以下の表1において示したように、MCM−22より、大細孔のより大きい細孔容積を有する(MCM−22について0.22cm3/gに対して、UCB−1について0.36cm3/g)。しかし、ITQ−2は、非晶質化によるメソ細孔形成のために、UCB−1より著しく大きい容積を有する(0.67cm3/g対0.36cm3/g)。図14及び図15を参照。これらは、細孔サイズを示すとともに2つのN2吸着等温線を示す。

0055

ITQ−2のメソ多孔性は、TEMによっても明白であり、おそらく、従来の合成法の高pH条件下でのゼオライト構造の先に想定した非晶質化に起因して生じる。UCB−1内のMCM−22(P)の層状構造の保存は、水銀ポロシメトリーによる大きい程度のマクロ多孔性において明白であり、これは、ITQ−2では、両材料が同じ層状ゼオライト前駆体から合成されるにもかかわらず、著しくより小さい。図9を参照。350nmというUCB−1中のマクロ多孔性の平均直径は、UCB−1の合成で使用したMCM−22(P)の0.5〜1μmの微結晶径とよく相関する。UCB−1のTEMは、シートの積み重ねの間で形成されるこのマクロ多孔性を実証し、ITQ−2中で明白であるメソ多孔性が存在しないことを示す。これらの結果は、ひいては、本フッ化物/塩化物陰イオン促進法を使用する層間剥離の間の層の完全な保存を示唆する。

0056

MCM−22前駆体は、例えば、四価の元素(X)、例えば、ケイ素の酸化物、三価の元素(Y)、例えば、アルミニウムの酸化物、有機指向剤有機鋳型)、水、及び任意選択により、アルカリ又はアルカリ土類金属(M)の源、例えば、ナトリウム又はカリウム陽イオンを含有する反応混合物から、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。

0057

使用することができる有機鋳型の例として、複素環式イミン(例えば、ヘキサメチレンイミン、1,4−ジアザシクロヘプタン及びアザシクロオクタン)、シクロアルキルアミン(例えば、アミノシクロペンタンアミノシクロヘキサン及びアミノシクロヘプタン)、アダマンタン四級アンモニウムイオン(例えば、N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアンモニウムイオン及びN,N,N−トリメチル−2−アダマンタンアンモニウムイオン)、及びN,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアンモニウムイオン又はN,N,N−トリメチル−2−アダマンタンアンモニウムイオンとヘキサメチレンイミン又はジプロピルアミンとの混合物が挙げられる。

0058

反応混合物は、80〜225℃の範囲内の温度で、1〜60日の期間結晶化させられる。形成する結晶は、反応混合物から分離され、水で徹底的に洗浄され、乾燥されて、MCM−22前駆体が得られる。

0059

一実施形態では、本方法によるMCM−22(P)の層間剥離は、臭化セチルトリメチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム、及び塩化テトラブチルアンモニウムの水性混合物を使用して、pH9で、353Kで16時間行うことができ、これらは、従来の高pH層間剥離法において一般に使用されるのと同じ温度及び継続時間である。スラリーをpH2に酸性化した後、層間剥離ゼオライト前駆体UCB−1が遠心分離によって収集される。

0060

MCM−22(P)のTEM画像は、直線的シートからなるラメラ集合体を示す。図10A及び図10Bを参照。しかし、UCB−1のTEM画像は、長距離秩序を欠く湾曲した層(図10C及び図10D)、及び厚さ2.5nmの単層を明確に示す(図13)。

0061

50のSi:Al比を有するMCM−22(P)を使用することによって結果を一般に実証してきたが、PXRDによって、同様の程度の層間剥離が、20のSi:Al比を有する材料で実現されている。このデータを図11に示す。これは、16時間ではなく3時間の膨潤時間を実施することを除いて、ここで報告したものと同様の条件を使用して実施した。

0062

UCB−1を合成するのに使用される方法は、ホウ素を含有する層状ゼオライト前駆体材料を層間剥離させるのにも使用することができる。このことは、高pHに基づく従来方法を使用して一度も報告されておらず、その理由はおそらく、従来方法によりホウケイ酸塩骨格が分解するためである。例えば、アルミニウムの代わりにホウ素を含有するアズメイドのERB−1ゼオライトは、本方法によって本質的に層間剥離させることができ、これは、本方法で使用した試料の001(3.4°≒26Å)及び002(6.8°≒約13Å)のピークが著しく減少することによって示唆される。図12を参照。パターンBは生成物であり、パターンAは、ERB−1出発試料である。

0063

要約すると、本フッ化物/塩化物法により、水溶液中で、9のpHでMCM−22(P)を層間剥離させることに成功する。本方法はまた、より低いSi:Al比の前駆体及びホウ素含有層状ゼオライト前駆体を層間剥離させることにも成功できる。したがって、本方法は、層状ゼオライト前駆体材料を層間剥離させるための知られている最も穏やかな方法を提示する。本方法は、様々なケイ素とアルミニウムの比を有する材料、及び様々な層状ゼオライト前駆体に対して容易に一般化することができる。

0064

新規酸化物生成物UCB−2、UCB−3、UCB−4、UCB−5、及びUCB−6も、本ハロゲン化物陰イオン層間剥離プロセスを使用して調製することができる。生成物を調製するための出発原料は、一般に、PREFER又はSSZ−70、即ち、Al−SSZ−70若しくはB−SSZ−70からなる層状ゼオライト前駆体である。これらの酸化物生成物の合成では、有機溶媒を含む非水性溶液が使用される。DMFは、そのような適当な溶媒である。例えば、層間剥離PREFERを含むUCB−2は、8及び10MRマイクロチャネルを含有するフェリエライトゼオライトの前駆体である。このプロセスは、ハロゲン化物陰イオン層間剥離の本プロセスを伴い、層間剥離のために非水性溶液を使用する。DMFは、このプロセスの有機溶媒として適当であることが分かっている。

0065

前述の生成物のすべての調製を、以下の実施例において例示する。ゼオライト生成物は、触媒クラッキング又はアルキル化反応などの有機変換プロセスにおける触媒として使用することができる。ゼオライト材料は、単独で、又は他の触媒とともに使用することができ、支持されていても、バルクで使用されてもよい。これらは、三次元ゼオライト材料の内部マイクロ多孔性を別の方法で貫通することができない大きい触媒の支持体としても使用することもできる。

0066

全体的に、本プロセスは、有機溶媒中又は水溶液中で、且つ超音波処理とともに、又はこれを伴わないで、より穏やかなpH値で使用することができる限りにおいて有利に柔軟である。このような柔軟性は、先行技術のプロセスで不可能である。

0067

本材料及び合成をさらに例示するために以下の実施例を示す。実施例は、限定的ではなく、例示的であることを意図されている。

0068

(例1)
材料。ゼオライト合成及び層間剥離で使用したすべての試薬は、試薬グレード品質のものであり、受領したままで使用した。N2ガス物理吸着に使用したUSYゼオライトは、Zeolyst Internationalから受領した(CBV760、60のSi/Al比)。TONゼオライトは、Chevron Energy Technology Companyで合成された。

0069

MCM−22(P)の合成。ゼオライトは、文献の方法によって合成した。ヒュームドシリカ(Sigma Aldrich、3.54g)を、脱イオン水(46.6g)中の水酸化ナトリウムEMD Chemicals、97%、0.372g)、ヘキサメチレンイミン(Sigma Aldrich、99%、2.87g)、及びアルミン酸ナトリウム(Riedel−de Haen、0.108g)を含有する水溶液に、激しく撹拌しながら添加した。混合物を6時間撹拌した後、ゲルを4つのポーションに分割し、各ポーションをテフロン登録商標)で裏打ちされたParr反応器(23mL)中に装填した。各反応器をしっかりと密閉し、反応器を転がしながら、対流オーブン内で、408Kで11日間加熱した。11日間加熱した後、反応器を室温に冷却し、遠心分離機によって生成物を分離した。分離した生成物を脱イオン水で徹底的に洗浄し、最後に313Kで一晩乾燥させた。

0070

合成MCM−22(P)を特徴づける粉末X線回折(PXRD)パターン、図7、パターンAは、文献データと合致し、それぞれ3.3(約27Å)及び6.7(約13Å)で001及び002回折ピークを示す。これらのピークは、MCM−22(P)のラメラ構造を表す。

0071

従来方法によるMCM−22(P)の層間剥離(ITQ−2ゼオライトの合成)。先のセクションで調製したMCM−22(P)を、文献の方法によって層間剥離させた。一般に、MCM−22(P)の水性スラリー(3.00g、20重量%の固体)を、臭化セチルトリメチルアンモニウム(Sigma Aldrich、約98%、3.38g)、水酸化テトラプロピルアンモニウム溶液(AlfaAesar、40重量%、3.67g)と混合し、混合物を353K(80℃)で16時間加熱した。16時間加熱した後、混合物を室温に冷却し、超音波処理に1時間かけた。濃HCl水溶液を添加することによってスラリーのpHを2に調整し、その後、溶液を遠心分離して生成物を分離した。最後に、生成物を313K(40℃)で一晩乾燥させた。生成物の収率は75%であった。生成物の粉末X線回折パターン(図7、パターンB)は、MCM−22(P)のラメラ構造に特徴的なすべてのピークの著しい減少を示し、文献の結果と一致する。

0072

MCM−22(P)の層間剥離を介したUCB−1の合成。アズメイドのMCM−22(P)(1.00g)を、脱イオン水(25.9g)中の臭化セチルトリメチルアンモニウム(1.92g)、フッ化テトラブチルアンモニウム(Fluka、≧90%、1.92g)、及び塩化テトラブチルアンモニウム(Sigma Aldrich、1.68g)の混合物に添加した。40%の水酸化テトラプロピルアンモニウム溶液を添加することによってスラリーのpHを約9に調整し、スラリーを353K(80℃)で16時間加熱した。混合物を冷却した後、ドラフト内で濃HCl水溶液を添加することによって、混合物のpHを約2に調整した。混合物をスクリューキャップ付きの遠心瓶に移し、急速に遠心分離して溶液から固体を分離した。上清溶液慎重廃棄し、残っている固体を、ドラフト内で、313K(40℃)で一晩乾燥させた。生成物の収率は90%であった。

0073

特徴づけ。Cu Kα放射線を使用して、Siemens D5000回折計で粉末X線回折(XRD)パターンを収集した。図7Cを参照。透過型電子顕微鏡法画像を、Tecnai 20又はJEOL JEM−2010(200kV)で記録した。図10C及び図10Dを参照。窒素ガス吸着を、77K(−194℃)で、Micromeritics ASAP2020で測定した。測定する前に、試料を623K(350℃)で4時間排気した。図8を参照。29Si固体状態MASNMRスペクトルを、ワイドボア11.7T磁石を有するBruker Avance 500MH分光計を使用し、Bruker 4mm MASプローブを使用して測定した。スペクトル周波数は、1H核について500.23MHzであり、29Si核について99.4MHzであった。29Si MAS NMRスペクトルは、強い1Hデカップリングパルスを施して、4μs−90度パルスの後に得た。回転速度は12kHzであり、リサイクル遅延時間(recycle delay time)は300秒であった。NMRシフトは、テトラメチルシランTMS)を外部から参照したときの百万分率(ppm)で報告した。図6Cを参照。水銀ポロシメトリーは、水銀圧入ポロシメトリーによる触媒の細孔容積分布決定の標準試験法ASTMD428)に従って行った。図9曲線3を参照。

0074

(例2)
塩化物を用いないMCM−22(P)の層間剥離。塩化テトラブチルアンモニウムを用いず、2倍のフッ化テトラブチルアンモニウムを用いたことを除いて、上述したものと同じ条件下で、MCM−22(P)の層間剥離を試みた。層間剥離は成功しなかった。図1を参照。

0075

(例3)
ERB−1の合成。ERB−1を文献の方法によって合成した。(Milliniら、Microporous Materials、(1995)、4巻、221頁)。水酸化ナトリウム(EMD Chemicals、97%、0.653g)及びピペリジン(Sigma Aldrich、99%、6.360g)を、脱イオン水(16.228g)中に溶解させた。ホウ酸(J.T.Baker、4.396g)を混合物に添加し、ホウ酸が完全に溶解するまで323Kで混合物全体を撹拌した。溶液を室温まで冷却した後、ヒュームドシリカ(Sigma Aldrich、3.300g)を1時間にわたって徐々に添加した。混合物全体をさらに5時間撹拌し、半分に分割した。各ゲルをテフロン(登録商標)で裏打ちされたオートクレーブ(Parr instrument、23mL)中に移した。各反応器をしっかりと密閉し、反応器を転がしながら、対流オーブン内で、448Kで7日間加熱した。7日間加熱した後、反応器を室温に冷却し、遠心分離によって生成物を分離した。分離した生成物を脱イオン水で徹底的に洗浄し、最後に313Kで一晩乾燥させた。合成ERB−1を特徴づける粉末X線回折(PXRD)パターン(図12中のパターンA)は、文献データと合致し、それぞれ3.4°及び6.8°で001及び002回折ピークを示す。これらのピークは、ERB−1のラメラ構造を表す。

0076

フッ化物/塩化物陰イオンで促進される剥離によるアズメイドのERB−1の層間剥離。アズメイドのERB−1(0.381g)を、脱イオン水(15.51g)中の臭化セチルトリメチルアンモニウム(Sigma Aldrich、2.192g)、フッ化テトラブチルアンモニウム(Fluka、≧90%、0.761g)、及び塩化テトラブチルアンモニウム(Sigma Aldrich、0.638g)の混合物に添加した。40%の水酸化テトラプロピルアンモニウム溶液を添加することによってスラリーのpHを約9に調整し、スラリーを353Kで16時間加熱した。混合物を冷却した後、ドラフト内で濃HCl水溶液を添加することによって、混合物のpHを約2に調整した。混合物をスクリューキャップ付きの遠心瓶に移し、急速に遠心分離して固体を分離した。上清溶液を廃棄し、固体を313K(40℃)で一晩乾燥させた。次いで、生成物を例1と同様に特徴づけた。図12、パターンBを参照。

0077

(例4)
材料。ゼオライト合成及び層間剥離で使用したすべての試薬は、試薬グレード品質のものであり、受領したままで使用した。

0078

PREFERの合成。PREFERの一般的な合成は、ヒュームドシリカ1.60gをアルミナ(ボヘマイト、Catapal B)0.38gと混合することによって行った。NH4F 1.47gとHF(49%)0.50gの混合物をその後添加し、非常に粘性のゲルを、均質になるまでスパーテルを使用して撹拌した。4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(Aldrich、98%)4.16gとH2O(脱イオン化)4.43gの混合物を添加し、ゲルを均質なるまで撹拌した。25mLのテフロン(登録商標)で裏打ちされたParrステンレス鋼オートクレーブにゲルを移し、オーブンを60rpmで転がしながら175℃で5日間加熱した。図16は、PREFERを特徴づける走査電子顕微鏡法画像である。

0079

PREFERの層間剥離によるUCB−2の合成。25mLのテフロン(登録商標)で裏打ちされたParrステンレス鋼オートクレーブ内で、ジメチルホルムアミド(DMF)10.00g、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)0.85g、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)0.85g、塩化テトラブチルアンモニウム(TBACl)0.85g、及びPREFER 0.50gを混合することによって、PREFERを膨潤させた。60rpmで転がるオーブン内で、100℃で16時間、混合物を加熱した。膨潤させた後、濃HCl水溶液約20滴を添加し、きめ細かいガラスフィルターを通して濾過することによって生成物を回収した。図17は、アズメイドのUCB−2を特徴づける固体状態27Al MAS NMRスペクトルである。

0080

塩化物を用いないPREFERの層間剥離。塩化テトラブチルアンモニウムを用いず、2倍のフッ化テトラブチルアンモニウムを用いたことを除いて、上述したものと同じ条件下で、PREFERの層間剥離を試みた。塩化物の非存在下で、PREFERを膨潤させる。これは、PXRDパターンにおける200ピークの消失、及び3つの新しいピークの出現によって示される。しかし、スラリーにHClを添加すると、これらの新しいピークが完全に消失し、焼成PREFERに類似するピークが出現する。これらの結果は、塩化物が存在しないと、酸性化後に層が圧縮され、層間剥離しないことを示唆する。

0081

フッ化物を用いないPREFERの層間剥離。フッ化テトラブチルアンモニウムを用いず、2倍の塩化テトラブチルアンモニウムを用いたことを除いて、上述したものと同じ条件下で、PREFERの層間剥離を試みた。フッ化物の非存在下でDMFを用いてPREFERを処理すると、PREFERが膨潤しない。この結果は、フッ化物が層間剥離に必要な成分であることを示す。

0082

膨潤と層間剥離の間の可逆性試験。酸性化工程により層が非可逆的に圧縮されるか否かを試験するために、層間剥離したUCB−2を水で5回徹底的に洗浄し、CTAB、TBAF、及びTBAClを用いて新しい層間剥離プロセスにかけた。目的は、この処理により材料が膨潤し得るか否かを知ることであった。洗浄したUCB−2 0.50gを、25mLのテフロン(登録商標)で裏打ちされたParrステンレス鋼オートクレーブ内で、CTAB 0.85g、TBAF 0.85g、及びTBACl 0.85g、及びDMF10.00gと混合した。60rpmで転がるオーブン内で、100℃で16時間、この混合物を加熱した。図18は、DMF中の膨潤したPREFER、酸性化したPREFER、及び酸性化したPREFERを膨潤させることによって形成される材料を特徴づける粉末XRDパターンを示す。

0083

特徴づけ。Cu Kα放射線を使用して、Bruker D8 Advance回折計で粉末X線回折(XRD)パターンを収集した。透過型電子顕微鏡法画像を、JEOL JEM−2010(200kV)で記録した。アルゴンガス吸着等温線を、86Kで、Micromeritics ASAP2020で測定した。測定する前に、試料を623Kで4時間排気した。29Si固体状態MASNMRスペクトルを、ワイドボア11.7T磁石を有するBruker Avance 500MHz分光計を使用し、Bruker 4mm MASプローブを使用して測定した。スペクトル周波数は、1H核について500.23MHzであり、29Si核について99.4MHzであった。29Si MAS NMRスペクトルは、強い1Hデカップリングパルスを施して、4μs−90度パルスの後に得た。回転速度は12kHzであり、リサイクル遅延時間は300秒であった。

0084

(例5)
PREFERの層間剥離によるUCB−3の合成及び特徴づけ
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中のPREFER(0.20g)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、0.22g)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF、0.34g)、塩化テトラブチルアンモニウム(TBACl、0.34g)の混合物を、密閉したPFAチューブ内で、373Kで16時間加熱した。16時間加熱した後、混合物を室温に冷却し、濾過によって固体を分離した。固体を脱イオン水で大規模に洗浄し、323Kで一晩乾燥させた。合成された材料をUCB−3と指定した。やはりPREFER層間剥離から生じる、UCB−2と比べたこの合成手順の利点は、酸性化工程も酸も必要とされないことである。

0085

図19に示したUCB−3を特徴づける粉末XRD(PXRD)は、PREFERのものと比較した場合、200ピーク(6.8°、13Å)の著しい減少及び広幅化を示し(図19)、その理由は、PREFERがこの処理によって層間剥離されるためである。

0086

焼成材料のアルゴンガス物理吸着等温線を図20に示す。表2は、マイクロ細孔容積外側表面積、及び全細孔容積を表す。これらの結果を比較すると、PREFER層の層間剥離について予期されるように、焼成PREFERと比べて、外側表面積の増大とともに、UCB−3のマイクロ細孔容積の著しい減少が示される。

0087

(例6)
PREFERの層間剥離によるUCB−4の合成及び特徴づけ
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中のPREFER(0.20g)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、0.22g)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF、0.34g)、塩化テトラブチルアンモニウム(TBACl、0.34g)の混合物を、密閉したPFAチューブ内で、373Kで16時間加熱した。室温に冷却した後、氷浴中で1時間、スラリーを超音波処理にかけた。次いで、固体を濾過によって分離し、DMF約50mLで洗浄した。濾過によって分離した後、固体を323Kで一晩乾燥させた。合成された材料をUCB−4と指定した。この合成は、UCB−3の合成と同様に、酸性化及び酸の使用の必要性を不要にするが、UCB−3と異なり、これは超音波処理を伴う。

0088

図21に示したUCB−4を特徴づける粉末XRD(PXRD)は、上述した処理の後、PREFERのものと比較した場合、200ピーク(6.8°、13Å)の消失を示す(図21)。UCB−3と比べたUCB−4の独特の利点は、図21中に(200)ピークが完全に存在しないこと(即ち、図19中のこの広いピークの強度に匹敵する)によって示唆されるように、より高い程度の層間剥離である。焼成材料のアルゴンガス物理吸着を図22に示す。UCB−4は、0.001cm3/g未満であるマイクロ細孔容積、171m2/gの外側表面積、及び0.51cm3/gの全細孔容積からなる。

0089

これらの結果を、焼成PREFER及び焼成UCB−3の結果と比較すると、PREFER及びUCB−3の両方と比べて、UCB−4のマイクロ細孔容積の著しい減少、及び外側表面積の増大が示される。これらのデータは、UCB−4におけるPREFERの層間剥離、及びUCB−3よりUCB−4において、さらに大きい程度のPREFERの層間剥離と一致する。

0090

(例7)
Al−SSZ−70の合成
水酸化アルミニウム(Al2O3として53重量%、0.171g)、蒸留水(6.88g)、水酸化ジイソブチルイミダゾリウム溶液(0.50mmol/g、35.6g)、水酸化ナトリウム溶液(1N、8.89g)、及びヒュームドシリカ(5.50g)からなるゲルを、4つのポーションに分割した。23mLのテフロン(登録商標)で裏打ちされたオートクレーブ内で、423Kで転がしながら11日間、それぞれのゲルを加熱した。反応混合物を室温に冷却した後、固体を濾過によって分離し、その後、蒸留水で洗浄した。固体を353Kで一晩乾燥させた。

0091

Al−SSZ−70の層間剥離によるUCB−5の合成及び特徴づけ
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中のAl−SSZ−70(0.20g)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、0.22g)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF、0.34g)、塩化テトラブチルアンモニウム(TBACl、0.34g)の混合物を、密閉したPFAチューブ内で、373Kで16時間加熱した。室温に冷却した後、氷浴中で1時間、スラリーを超音波処理にかけた。次いで、固体を濾過によって分離し、DMF約50mLで洗浄した。濾過によって分離した後、固体を323Kで一晩乾燥させた。合成された材料をUCB−5と指定した。

0092

アズメイドのAl−SSZ−70及びUCB−5を特徴づける粉末XRD(PXRD)を図23に示す。Al−SSZ−70を特徴づけるパターン(図23a)は、6.6°(13.4Å)でピークを示し、このピークは、この材料のラメラ構造を表す。UCB−5についてのパターン(図23b)は、このピークの完全な消失を示し、その理由は、Al−SSZ−70の層が、層間剥離した状態になったためである。

0093

焼成材料のアルゴンガス物理吸着データを図24に示す。表3は、対応するマイクロ細孔容積、外側表面積、及び全細孔容積を要約する。これらの結果を比較すると、Al−SSZ−70層の層間剥離について予期されるように、外側表面積の増大とともに、UCB−5のマイクロ細孔容積の著しい減少が示される。

0094

(例8)
B−SSZ−70の合成
ホウ酸(0.172g)、蒸留水(2.52g)、水酸化ジイソブチルイミダゾリウム溶液(0.48mmol/g、17.7g)、水酸化ナトリウム溶液(1N、4.20g)、及びヒュームドシリカ(2.60g)からなるゲルを、2つのポーションに分割した。23mLのテフロン(登録商標)で裏打ちされたオートクレーブ内で、423Kで17日間、転がしながらそれぞれのゲルを加熱した。反応混合物を室温に冷却した後、固体を濾過によって分離し、その後、蒸留水で洗浄した。固体を353Kで一晩乾燥させた。

0095

B−SSZ−70の層間剥離によるUCB−6の合成及び特徴づけ
N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中のB−SSZ−70(0.20g)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、0.22g)、フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF、0.34g)、塩化テトラブチルアンモニウム(TBACl、0.34g)の混合物を、密閉したPFAチューブ内で、373Kで16時間加熱した。室温に冷却した後、氷浴中で1時間、スラリーを超音波処理にかけた。次いで、固体を濾過によって分離し、DMF約50mLで洗浄した。濾過によって分離した後、固体を323Kで一晩乾燥させた。合成された材料をUCB−6と指定した。

0096

アズメイドのB−SSZ−70及びUCB−6を特徴づける粉末XRD(PXRD)を図25に示す。B−SSZ−70を特徴づけるパターン(図25a)は、6.6°(13.4Å)でピークを示し、このピークは、この材料のラメラ構造を表す。UCB−6のパターン(図25b)は、このピークの著しい減少及び広幅化を示し、層間剥離したB−SSZ−70層と一致する。

0097

焼成材料のアルゴンガス物理吸着データを図26に示す。表4は、対応するマイクロ細孔容積、外側表面積、及び全細孔容積を要約する。これらの結果を比較すると、B−SSZ−70層の層間剥離について予期されるように、外側表面積の増大とともに、UCB−6のマイクロ細孔容積の著しい減少が示される。

0098

UCB−1約30mgを、熱重量分析器(TA Instruments、モデルTA2920)内で乾燥窒素を流しながら、550℃で2時間焼成した。焼成されたUCB−1を同じ乾燥窒素ストリーム下で150℃に冷却した後、ピリジン塩基プローブ分子50μLを、シリンジを介して入口ガスフローライン中注入した。プローブ分子は、UCB−1の酸部位に吸着した。温度を150℃に30時間保った後、試料の温度を250℃まで上昇させ、そこで2時間保持した。次いで、試料の温度を350℃まで上昇させ、そこで2時間保持した。2,6−ジ−tert−ブチルピリジン(DTBP)及びコリジンなどのかさ高いピリジンを用いて、同じセットの実験を行った。

0099

図27は、150〜350℃での塩基分子の化学吸着された量を示す。結果は、ピリジンにとってアクセス可能な酸部位の約30〜45%は、DTBP又はコリジンにとってもアクセス可能であることを示す。DTBP又はコリジンにとってアクセス可能な部位のこの大部分は、UCB−1中の層間剥離した層の結果として、外側表面付近の酸部位の大部分に起因する。

実施例

0100

本明細書で参照したすべての特許及び刊行物は、本明細書と矛盾しない程度に、参照により本明細書に組み込まれている。ある特定の上述した構造、機能、及び上述した実施形態の操作は、本発明を実施するために必要ではなく、例示的な1つ又は複数の実施形態の完全性のために単に説明において含まれていることが理解されるであろう。さらに、上述した、参照した特許及び刊行物に示された特定の構造、機能、及び操作は、本発明とともに実施することができるが、これらは、本発明を実施するのに必須ではないことが理解されるであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の主旨及び範囲から実際に逸脱することなく、具体的に記載した以外の方法で実施することができることが理解されるべきである。

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