図面 (/)

技術 画像処理装置、方法およびプログラム

出願人 キヤノン株式会社
発明者 北荘哲郎
出願日 2014年4月17日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2014-085888
公開日 2014年12月18日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2014-238821
状態 特許登録済
技術分野 FAX画像信号回路 画像処理
主要キーワード ループ終端 グラデーション模様 ピクセル範囲 ミクロ領域 アフィン変形 倍率計算 キーストーン 参照ピクセル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年12月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

画像変形処理を行うための画像処理装置において、モワレ干渉縞)による画像劣化を低減しつつ、明瞭さを維持する。

解決手段

画像処理装置は、入力画像において、所定の面積を超える領域に跨って存在する連続領域である第1領域と、それ以外の第2領域とを判別し、判別された第1領域と第2領域に対して、異なる強度の平滑化処理を行い、平滑化処理された画像に対して画像変形処理を行う

概要

背景

画像処理装置において、必要に応じて画像変形処理が行われることが知られている。例えば、プロジェクタ製品に搭載される画像処理装置においては、キーストーン台形補正処理と呼ばれる画像変形処理が行われている。具体的に説明すると、プロジェクタの出力光スクリーン投影されると、スクリーン上に投影される有効領域はプロジェクタの設置傾き角や、光学的なレンズシフトなどに起因して台形状に歪みが生じる。スクリーン上に投影される有効領域に台形状の歪みがある状態はユーザにとって見づらいため、逆台形状に有効領域を画像変形し、スクリーン上に投影される有効領域が矩形状になるよう画像変形する処理が行われている。この画像変形処理はキーストーン(台形)補正処理として一般に知られている。

キーストーン(台形)補正処理などの目的で画像変形処理を行うためには、入力画像フレームメモリに記憶した後に、出力画像の各座標に対応する入力画像座標の近傍画素から、出力画像の各座標を補間して生成する。この補間方法としては、例えばバイキュービック補間方式などの方法が一般に知られている。

ところで、画像変形処理を行うとモワレ干渉縞)と呼ばれる画質劣化が生じてしまうことがある。モワレとは、出力画像の画素ピッチと、出力画像の各画素に対応する入力画像上の座標のピッチの差によって生じる干渉縞である。モワレによる画質劣化は、原画像高周波成分が原因であり、その改善のために画像変形処理の前に平滑化処理を行って高周波成分を除去する方法が知られている(特許文献1)。

しかしながら、特許文献1のモワレ低減処理(平滑化処理)を適用すると、モワレは低減するがエッジ平滑化されて明瞭さが低下するという弊害がある。具体的には、画像における文字等の領域は明瞭であることが好まれる場合が多いが、平滑化処理の結果としてエッジがなまってしまい、不明瞭な文字が出力画像として生成されてしまう。これに対し、特許文献1を改善するための技術として特許文献2が提案されている。特許文献2の技術ではエッジ領域を検出する手段を持ち、エッジ領域には非エッジ領域よりも弱い平滑化処理を適用することで、文字などのエッジ領域が不明瞭になるのを防止している。

概要

画像変形処理を行うための画像処理装置において、モワレ(干渉縞)による画像劣化を低減しつつ、明瞭さを維持する。画像処理装置は、入力画像において、所定の面積を超える領域に跨って存在する連続領域である第1領域と、それ以外の第2領域とを判別し、判別された第1領域と第2領域に対して、異なる強度の平滑化処理を行い、平滑化処理された画像に対して画像変形処理を行う

目的

本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、画像変形処理を行うための画像処理装置において、モワレ(干渉縞)による画像劣化を低減しつつ、明瞭さを維持することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

画像処理装置であって、入力画像において、所定の面積を超える領域に跨って存在する連続領域である第1領域と、それ以外の第2領域とを判別する判別手段と、前記判別手段によって判別された前記第1領域と前記第2領域に対して、異なる強度の平滑化処理を行う空間フィルタ手段と、前記空間フィルタ手段によって平滑化処理された画像に対して画像変形処理を行う画像変形手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。

請求項2

前記第1領域に対する平滑化の強度は、前記第2領域に対する平滑化の強度よりも強いことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。

請求項3

前記第1領域は、前記入力画像において、画素間の画素値の差が任意の閾値内に収まる領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。

請求項4

前記判別手段は、着目ピクセルを中心とする任意のピクセル範囲内に、着目するピクセルの色との色の差が任意の閾値以内に収まるピクセルが存在する場合、該ピクセルを着目ピクセルと同一の領域であると判定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。

請求項5

前記第1領域は、前記入力画像において、同色画素領域が一定値以上の領域に連続する領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。

請求項6

前記判別手段は、前記入力画像において選択した1画素と同色の画素で囲まれる閉領域を前記第1領域と判別することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。

請求項7

前記判別手段は、前記閉領域のx軸方向またはy軸方向の距離が、所定の閾値よりも大きい場合に、前記第1領域と判別することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。

請求項8

前記閾値は、前記入力画像に記載された文字記号縦幅または横幅よりも大きな値であることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。

請求項9

前記画像変形手段は、前記空間フィルタ手段によって平滑化された画像に対して、変形パラメータに基づいて変形することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項10

前記判別手段は、シードフィルアルゴリズムによる領域の判別を行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項11

前記入力画像の画素ごとについて、前記画像変形手段による変形後の倍率情報を計算する倍率計算手段を更に備え、前記空間フィルタ手段は、前記倍率計算手段によって計算された倍率情報に基づき、倍率の異なる領域ごとに、異なる強度の平滑化処理を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項12

前記倍率が大きい領域に対する平滑化の強度は、前記倍率が小さい領域に対する平滑化の強度よりも弱いことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。

請求項13

画像処理方法であって、入力画像において、所定の面積を超える領域に跨って存在する連続領域である第1領域と、それ以外の第2領域とを判別する工程と、前記判別された前記第1領域と前記第2領域に対して、異なる強度の平滑化処理を行う工程と、前記平滑化処理された画像に対して画像変形処理を行う工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。

請求項14

請求項13に記載された画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム

技術分野

0001

本発明は画像変形処理においてモワレを低減させる際、明瞭さが低下する課題を解決する画像処理装置に関する。

背景技術

0002

画像処理装置において、必要に応じて画像変形処理が行われることが知られている。例えば、プロジェクタ製品に搭載される画像処理装置においては、キーストーン台形補正処理と呼ばれる画像変形処理が行われている。具体的に説明すると、プロジェクタの出力光スクリーン投影されると、スクリーン上に投影される有効領域はプロジェクタの設置傾き角や、光学的なレンズシフトなどに起因して台形状に歪みが生じる。スクリーン上に投影される有効領域に台形状の歪みがある状態はユーザにとって見づらいため、逆台形状に有効領域を画像変形し、スクリーン上に投影される有効領域が矩形状になるよう画像変形する処理が行われている。この画像変形処理はキーストーン(台形)補正処理として一般に知られている。

0003

キーストーン(台形)補正処理などの目的で画像変形処理を行うためには、入力画像フレームメモリに記憶した後に、出力画像の各座標に対応する入力画像座標の近傍画素から、出力画像の各座標を補間して生成する。この補間方法としては、例えばバイキュービック補間方式などの方法が一般に知られている。

0004

ところで、画像変形処理を行うとモワレ(干渉縞)と呼ばれる画質劣化が生じてしまうことがある。モワレとは、出力画像の画素ピッチと、出力画像の各画素に対応する入力画像上の座標のピッチの差によって生じる干渉縞である。モワレによる画質劣化は、原画像高周波成分が原因であり、その改善のために画像変形処理の前に平滑化処理を行って高周波成分を除去する方法が知られている(特許文献1)。

0005

しかしながら、特許文献1のモワレ低減処理(平滑化処理)を適用すると、モワレは低減するがエッジ平滑化されて明瞭さが低下するという弊害がある。具体的には、画像における文字等の領域は明瞭であることが好まれる場合が多いが、平滑化処理の結果としてエッジがなまってしまい、不明瞭な文字が出力画像として生成されてしまう。これに対し、特許文献1を改善するための技術として特許文献2が提案されている。特許文献2の技術ではエッジ領域を検出する手段を持ち、エッジ領域には非エッジ領域よりも弱い平滑化処理を適用することで、文字などのエッジ領域が不明瞭になるのを防止している。

先行技術

0006

特開平1−134577号公報
特許第3143209号公報
特開2012−60517号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1の方法は、画像変形処理の前に平滑化処理を行って高周波成分を除去することでモワレを低減する方法である。しかしながら前述したように、この方法では、モワレは低減するがエッジが平滑化されて明瞭さが低下するという弊害がある。この課題を図2を用いて説明する。図2は、平滑化処理によるモワレ低減効果を説明する図である。なお、この図では説明の簡単化のために、1次元方向に周期的な画像を入力画像として使用している。以降に図2(A)〜(D)の図面の関係を説明する。

0008

まず、図2(A)は水平方向に2値(白・黒)の第1の周期を持つ入力画像であり、これに図示の各処理(変形処理または平滑化処理)を行ったものが図2(B)〜(D)である。図2(B)は、図2(A)の入力画像に変形処理を適用した画像であり、図2(A)には無かった第2の周期が現れる。この変形処理は1次元方向の拡大処理を例としており、このときの拡大率と入力画像の周期の干渉により、第2の周期が現れる。そして、この第2の周期振幅により周期的なモワレが視認される。一方、図2(C)は、図2(A)の入力画像に平滑化処理を適用した画像であり、図2(D)は、図2(C)の画像に更に変形処理を適用した画像である。図2(C)に示すように、図2(A)の入力画像に平滑化処理を適用することで第1の周期のピーク引き下げられる。更に、図2(D)に示すように、図2(C)の画像に変形処理を適用することにより、モワレが低減されたように視認される。すなわち、図2(D)は、平滑化処理を行わない図2(B)と比較して、第2の周期に相当するモワレの周期は同じだが、モワレの振幅として図示した周期の振幅の差は小さくなっており、結果としてモワレが低減されたように視認される。しかしながら、モワレが低減する一方で、変形処理を行う前の図2(A)の元のパターンに相当する、第1の周期の振幅も低下してしまう。これは結果として明瞭さの低下という弊害として視認される。上述の説明をまとめると、平滑化処理によってモワレが低減するという効果があるが、入力画像の明瞭さが低下してしまうという弊害があるということになる。

0009

一方、特許文献2では、特許文献1における上述の弊害を改善するためにエッジ領域には非エッジ領域よりも弱い平滑化処理を適用することで、エッジ領域が不明瞭になるのを防止している。しかしながらこの方法には、モワレ低減効果が低いという課題がある。なぜなら、図2に示すとおり、周波数の高いエッジ領域はモワレの要因でもあるため、エッジ領域への平滑化処理を弱くすると、モワレの低減効果も低くなってしまうからである。

0010

本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、画像変形処理を行うための画像処理装置において、モワレ(干渉縞)による画像劣化を低減しつつ、明瞭さを維持することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するための一手段として、本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。すなわち、画像処理装置であって、入力画像において、所定の面積を超える領域に跨って存在する連続領域である第1領域と、それ以外の第2領域とを判別する判別手段と、前記判別手段によって判別された前記第1領域と前記第2領域に対して、異なる強度の平滑化処理を行う空間フィルタ手段と、前記空間フィルタ手段によって平滑化処理された画像に対して画像変形処理を行う画像変形手段とを備える。

発明の効果

0012

本発明によれば、画像変形処理を行うための画像処理装置において、モワレ(干渉縞)による画質劣化を低減しつつ、画質の明瞭さを維持することが可能になる。

図面の簡単な説明

0013

第1実施形態による画像処理装置の構成を示す図。
平滑化処理によるモワレ低減効果を説明する図。
領域判定部102の処理例を示す図。
領域判定部102の処理フローを示す図。
領域判定部102処理過程例を示す図。
第1実施形態による空間フィルタ部104の処理例を示す図。
画像変形部107の処理例を示す図。
第2実施形態による画像処理装置の構成を示す図。
第2実施形態による空間フィルタ部803の処理例を示す図。
第3実施形態の処理例を示す図。
第3実施形態における閉領域探索処理フローチャート

実施例

0014

[第1実施形態]
第1実施形態による画像処理装置の構成を図1に示す。画像処理装置101は、入力画像100、および変形パラメータ110を入力とし、変形後画像108を出力する。ここで変形パラメータ110は、入力画像100と変形後画像108の座標の対応関係を示すためのパラメータであり、一般的な射影変形においては3×3の行列で表される。詳細については後述する。画像処理装置101は、領域判定部102と、空間フィルタ部104と、画像変形部107とから成る。領域判定部102は、入力画像100を入力とし、入力画像100の画素ごとの画像の特性を示す領域情報105を出力する。領域情報105とは、入力画像100の各画素近傍同色画素一定値以上の領域に続いているか否かを示す情報である。以下において、この領域情報として、同色画素が一定値以上の領域の画素に続いている領域を「マクロ領域(第1領域)」、それ以外の領域を「ミクロ領域(第2領域)」と呼ぶものとする。なお、マクロ領域は、同色画素でなく、任意の閾値に収まる画素値の領域であっても良い。また、画素値の比較をRGBでなく輝度値等の別の色空間に基づいて比較し、前述のように同じ値または任意の閾値内に収まる領域をマクロ領域とする実装であっても良い。

0015

空間フィルタ部104は、入力画像100と、領域情報105を入力とし、フィルタ処理後入力画像106を出力する。具体的には、空間フィルタ部104は、領域情報105によって示されるマクロ領域またはミクロ領域の領域ごとに、異なるフィルタ係数を適用して平滑化処理を行う。本実施形態では、マクロ領域には平滑化強度の高いフィルタ処理を適用し、ミクロ領域には平滑化強度の弱いフィルタ処理を適用する。次に、画像変形部107は、変形パラメータ110と、フィルタ処理後入力画像106を入力とし、変形後画像108を出力する。フィルタ処理後入力画像106を変形パラメータ110に基づいて形状を変形したものが変形後画像108に相当する。画像処理装置101は、このようにして生成した変形後画像108を出力する。なお、図1において変形パラメータ110は外部から入力されているが、これを画像処理装置101内で生成する構成としても良い。以降に個々の処理の詳細を説明する。

0016

領域判定部102の処理の例を図3を参照して説明する。図3では処理結果について説明し、処理内容については図4図5の説明において後述する。図3では、入力画像300に対し、生成される領域情報301を示している。入力画像300は罫線と文字・記号混載された画像である。入力画像300に対して、各画素近傍の同色画素が、一定値以上の領域の画素に連続しているか否かで領域を分別することにより、領域情報301のマクロ領域(黒色部分)とミクロ領域(白色部分)に分けられる。すなわち、領域判定部102は、領域情報301として、罫線部分をマクロ領域と判定し、罫線部分以外の部分をミクロ領域と判定する。

0017

次に、領域判定部102の処理フローを図4に、処理過程の例を図5に示す。以降、図4の処理フローと図5の処理過程例を併せて説明する。図4の処理フローにおいて、領域判定部102は、Start(S400)から開始し、処理開始点の選択(S402)から、マクロ/ミクロ領域の判定(S404)までの処理を全ピクセルに繰り返す(S405からS401へ)。その後、領域判定部102は、End(S406)に遷移し、処理を終了する。

0018

図4図5を用いて領域判定部102による処理過程の例を説明する。まず、領域判定部102は、Start(S400)から処理を開始し、全ピクセルに繰り返しのループ処理に入る(S401)。次に、領域判定部102は、処理開始点の選択を行う(S402)。S402の処理は、図5の処理過程500に対応する。処理過程500では、領域判定部102は、図示のラインスキャン方向とし、矢印で示す1点を選択する。なお、図5の例では、説明のわかり易さのために、画像の途中の画素を起点としている。次に、領域判定部102は、閉領域の探索を行う(S403)。S403の処理は、図5の処理過程501に対応する。処理過程501において、処理過程500と比較して色を変えて灰色に示す領域が、閉領域の探索によって判別される領域である。この処理は選択画素に隣接する同色画素領域を判別する処理であり、一般にはペイントルーチンや、シードフィルアルゴリズムなどが公知であるため、ここでは説明は省略する。

0019

次に、領域判定部102は、マクロ/ミクロ領域の判定を行う(S404)。S404の処理は図5の処理過程502に対応する。S404の処理では、処理過程501で得た閉領域のx座標の最大値および最小値からx軸方向の距離を計算し、閾値との比較を行う。ここで、閾値は文字または記号の縦幅または横幅よりも大きな値であり、設計時に入力画像を想定することにより決定される。例えば、本実施形態では明瞭さを維持すべき最小の文字サイズを20×20pixelと想定し、x軸方向およびy軸方向の閾値を20pixelと設定している。またy方向においても同様に、閉領域(面積)のy座標の最大値および最小値からy軸方向の距離を計算し、この距離と所定の閾値との比較を行う。領域判定部102は、x軸方向とy軸方向における比較結果のうち、一方でも閾値を超えていると判断した場合には、その閉領域はマクロ領域であると判定する。処理過程502では、処理過程501で選択された1画素が含まれる閉領域はx軸方向とy軸方向の距離で閾値以下であるため、ミクロ領域の閉領域と判定されたことを示している。

0020

次に、S404の後、領域判定部102は、全ピクセルに繰り返しのループに戻し(S405からS401へ)、再び処理開始点の選択を行う(S402)。S402の処理では、対応する処理過程503に示すように、領域判定部102は、処理過程500の選択点に対してスキャン方向に隣接する画素を選択する。そして、領域判定部102は、閉領域の探索(S403)および、マクロ/ミクロ領域の判定(S404)を行う。これらの処理に対応する処理過程504では、処理過程503で選択された1画素が含まれる閉領域はx軸方向およびy軸方向の距離で閾値以下であるため、ミクロ領域と判定されたことを示している。

0021

次に、領域判定部102は再び全ピクセルに繰り返しのループに戻し(S405からS401へ)、処理開始点の選択(S402)を行い、対応する処理過程505を得る。そして、領域判定部は閉領域の探索(S403)および、マクロ/ミクロ領域の判定(S404)を行い、対応する処理過程506を得る。処理過程506では、処理過程505で選択された1画素が含まれる閉領域はx軸方向およびy軸方向の距離で閾値以下であるため、ミクロ領域と判定されたことを示している。また、処理過程506は、処理過程502および504で判定された閉領域と併せて、灰色に示す領域が閉領域であることを示している。すなわち、処理過程505で選択した画素に加え、灰色で示されるスキャン方向に隣接する画素は、既にマクロ/ミクロ領域の判定(S404)が完了したことを示している。

0022

次に、領域判定部102は再び全ピクセルに繰り返しのループに戻し(S405からS401へ)、処理開始点の選択(S402)を行い、対応する処理過程507を得る。処理過程505で選択した画素に、スキャン方向に隣接する画素は既にマクロ/ミクロ領域の判定(S404)が完了している。したがって、処理開始点の選択(S402)はスキャン方向にスキップしてマクロ/ミクロ領域の判定(S404)を完了していない画素に対して行い、処理過程507に図示の画素を選択する。次に、閉領域の探索(S403)および、マクロ/ミクロ領域の判定(S404)を行い、対応する処理過程508を得る。処理過程507で選択された罫線領域上の1画素は、これまで選択された画素とは異なっており、罫線領域が閾値よりも広い領域に跨って存在する連続領域であるので、領域判定部102は、該領域をマクロ領域であると判定する。なお、マクロ領域は濃い灰色で示している。そして図4のフローを全ピクセルに対して繰り返し、End(S406)に遷移したときに得られるのが、処理の結果509である。この状態においては、入力画像の全ての領域がマクロ/ミクロ領域のいずれかに分別される。

0023

次に、空間フィルタ部104の処理例を図6を用いて説明する。この処理では、まず領域情報600からフィルタ係数601を生成する。図示のとおり、領域情報600のマクロ領域に相当する部分には、フィルタ係数601において平滑化強度の強い係数を生成し、ミクロ領域に相当する部分には、平滑化強度の弱い係数を生成する。こうして生成したフィルタ係数601を入力画像602に適用し、平滑化処理を行い、フィルタ処理後入力画像603を得る。フィルタ処理後入力画像603に示す通り、フィルタ係数601の平滑化が強い係数の部分には強い平滑化処理が適用され、平滑化が弱い係数の部分には弱い平滑化処理が適用される。

0024

次に、画像変形部107の処理の例を図7を用いて説明する。画像変形部107は、入力されるフィルタ処理後入力画像701を、変形パラメータ700に基づいて変形し、変形後画像108を出力する。変形パラメータ700は変形前後の座標関係を示すパラメータであり、変形パラメータおよび変形前後の座標関係は、射影変換の場合には以下の式で表される。すなわち、

とすると、


と表される。画像変形部107は、この式に基づいて座標変換を行って変形処理を行い、変形後画像108を出力して、本実施形態による画像処理装置101の処理を完了する。

0025

このように、第1実施形態では、入力画像100からマクロ領域を判定され、マクロ領域に対して平滑化処理が強く適用された後、変形処理が行われ変形後画像108が得られる。入力画像100のマクロ領域は変形処理によってモワレの要因となる領域だが、平滑化処理が強く適用されているため、変形後画像702においてモワレは低減される。一方、入力画像602のミクロ領域は変形処理によってモワレの要因となりにくい領域であり、平滑化処理が弱く適用されているので明瞭さが維持されるという効果がある。

0026

[第2実施形態]
第1の実施形態による画像処理装置の構成を図8に示す。第1実施形態と比較して、倍率計算部804と、空間フィルタ部803の処理内容が異なる。領域判定部802と画像変形部808は、図1の領域判定部102と画像変形部107と同様の処理を行う。まず、倍率計算部804は、入力画像800と変形パラメータ810を入力とし、入力画像800の画素ごとの変形後の倍率を計算し、計算した倍率情報806を空間フィルタ部803へ出力する。例えば、図7のように変形する場合、画像の上部の倍率は画像の下部に比べて小さくなる。倍率情報の計算方法について、より詳細には特許文献3に記載の方法がある。次に、空間フィルタ部803は、入力された倍率情報806を入力とし、フィルタ処理後入力画像807を出力する。

0027

空間フィルタ部803の処理を図9を用いてより詳細に説明する。空間フィルタ部803は、倍率情報900と領域情報901を入力としてフィルタ係数903を生成する。フィルタ係数903の平滑化強度は、倍率情報900の倍率が小さく、領域情報901がマクロ領域である部分の平滑化強度を強くする。逆に、倍率情報900の倍率が大きく、領域情報901がミクロ領域である部分の平滑化強度をより弱くする。このようにして計算したフィルタ係数903を、入力画像902に適用して平滑化処理を行い、フィルタ処理後入力画像904を得る。他の部分については第1実施形態と同じであるため、説明は省略する。

0028

このように、第2実施形態では、第1実施形態において得られる処理に加え、倍率情報900に応じた平滑化強度を適用する処理が行われる。倍率が小さい領域ではモワレの強度が高くなるため、倍率の小さい領域の平滑化処理を強くすることで、モワレをより低減することができるという効果がある。

0029

[第3実施形態]
第3実施形態による画像処理装置の構成を図1に示す。本実施形態と第1実施形態との構成の差異は、領域判定手段102の処理内容である。また、本実施形態と第1実施形態との処理の差異は、前述の領域判定手段102に対応する、図4の閉領域の探索403の処理内容である。図11は、本実施形態による閉領域の探索403の処理フローを示す図である。また、図11の処理フローに対応する処理例を図10に示す。以降、本実施形態の処理を、図11図10を交互に参照して説明する。

0030

図10に示す処理例は、8×8ピクセルの入力画像1000を例として説明されている。この入力画像1000として、説明の簡単化のために、白色の下地に1ピクセル幅の斜め線が描画されているものが使用される。入力画像1000の各ピクセルの輝度値を記入したものを、8×8ピクセルの入力画像の各ピクセルの輝度値1001に示す。ここで白色は最大輝度の255、黒色最低輝度の0としている。

0031

図11に示す閉領域の探索処理は、処理開始点と近い色の領域を判定するための処理である。より詳細には、領域判定部102は、選択された処理開始点を中心とする任意のピクセル範囲内に、色の差が任意の閾値以内に収まるピクセルが存在する場合、それらのピクセルを同一の領域であると判定する処理を繰り返し、同一の領域を判定する。図10の処理例では、領域判定部102が、任意のピクセル範囲内として上下左右斜めに1ピクセルを参照し、任意の閾値として輝度値40(最小0〜最大255)用いた例を示している。なお、前述のピクセル範囲(上下左右斜めに1ピクセル)および閾値(輝度値40)は本説明のために具体化した値であり、実装においては別の値をとっても良い。例えばピクセル範囲として、上下左右斜めに3ピクセル、または上下左右のみに3ピクセルといった実装であってもよい。

0032

図10の処理例の概要を説明する。領域判定部102は、8×8ピクセルの入力画像1000を、処理開始点1003を起点として処理し、処理開始点1003との同一領域を示す図1023において斜線で示されるピクセルの領域が、同一領域1024と判定する。次に、図10についてより詳細に説明する。領域判定部102は、入力画像1000から処理開始点1003を選択し、処理開始点1003から上下左右斜めに1ピクセルを順に、閾値として設定した輝度値40よりも輝度差が少ないピクセルがあるか否かを判定する。輝度値40よりも輝度差が少ないピクセルがある場合、領域判定部102は、それらのピクセルを同一の領域として判定する。その結果、図10の処理例においては、処理開始点1003を含む7つのピクセルから成る太さ1ピクセルの斜め線が同一領域1024として判定される。

0033

ここで、7つのピクセルが同一領域1024として判定され、入力画像1000の右上のピクセルが同一領域1024として判定されない理由は、そのピクセル間(画素間)の輝度差が閾値として設定した輝度値40を超えるからである。より具体的には、8×8ピクセルの入力画像1000の各ピクセルの輝度値1001に示す通り、入力画像の右上ピクセルと、その左下ピクセルの輝度値がそれぞれ192、45であり、輝度差(147=192−45)が、閾値として設定した輝度値40を超えるからである。

0034

次に、図11の処理フローと図10の処理例とを交互に用いて説明する。まず、閉領域の探索処理は、図11のStart(S1100)から開始され、領域判定部102は、処理開始点1003の選択および着目ピクセルの追加を行う(S1101)。この処理ステップでは、領域判定部102は、処理開始点として選択されたピクセルを着目ピクセルとしても選択し、処理開始点の選択に対応する図1002においては、処理開始点、着目ピクセル1003が選択されたものとする。なお、図10では説明をわかり易くするために処理開始点を画像の中の位置としている。

0035

次に、領域判定部102は、全着目ピクセルに対する繰り返しの処理(S1102)に入り、着目ピクセルを中心とする、参照ピクセルの選択を行う(S1103)。この結果、処理開始点を選択時の参照ピクセルを示す図1004において、着目ピクセル1003の上下左右斜めに1ピクセルの範囲内にある、参照ピクセル1005が選択される。次に、領域判定部102は、着目ピクセルと、各参照ピクセルを比較し、同一領域か否かを判定する処理を行う(S1104)。この結果、処理開始点との同一領域を示す図1006において、同一領域1007が判定される。具体的に説明すると、着目ピクセル1003と、参照ピクセル1005の各ピクセルを比較したとき、着目ピクセル1003の輝度値は56であり、参照ピクセル1005それぞれの輝度値は45、60、255である。これらの輝度値の中で、着目ピクセル1003(輝度値56)との輝度差が閾値(輝度値40)以下であるのは、輝度値45、60の2ピクセルであるため、これら2ピクセルが同一領域1007と判定される。

0036

次に、領域判定部102は、新たな同一領域を新規の着目ピクセルとして追加する処理を行う(S1105)。この結果、新たな着目ピクセルを示す図1008において、新たな着目ピクセル1009と新たな着目ピクセル1010の2つのピクセルが選択される。次に、領域判定部102は、全着目ピクセルに対する繰り返しのループ終端(S1106)に遷移し、未処理の着目ピクセルがあれば、全着目ピクセルに対する繰り返し1102に遷移し、なければ、End(S1107)に遷移して処理を終える。新たな着目ピクセルを示す図1008においては、新たな着目ピクセル1009と新たな着目ピクセル1010が未処理であるので、領域判定部102は処理を続行する。領域判定部102は、新たな着目ピクセルを複数選択した場合は、どちらから処理を行っても良いが、新たな着目ピクセルを選択時の参照ピクセルを示す図1011では、参照ピクセル1012を先に処理した場合を示している。この処理の結果、参照ピクセル1012の中には、新たな同一領域は無いため、処理開始点との同一領域を示す図1013において同一領域1014に変化はない。

0037

次に、領域判定部102は、全着目ピクセルに対する繰り返しのループ終端(S1106)に遷移し、未処理の着目ピクセルがあれば、全着目ピクセルに対する繰り返し(S1102)に遷移し、なければ、End(S1107)に遷移して処理を終える。新たな着目ピクセルを示す図1015においては、新たな着目ピクセル1016が未処理であるので、領域判定部102は処理を続行する。以降の処理は上述の処理と同じであるため、概略の説明を記載する。

0038

領域判定部102は処理を続け、新たな着目ピクセルを選択時の参照ピクセルを示す図1017において参照ピクセル1018を選択し、続いて、処理開始点との同一領域を示す図1019の同一領域1020を判定する。こうして判定された新たな同一領域が、新たな着目ピクセルを示す図1021の新たな着目ピクセル1022になる。新たな着目ピクセルがなくなるまで処理を続けると、処理開始点との同一領域を示す図1023の同一領域1024が判定され、一連の処理が完了する。

0039

本実施形態によれば、第1実施形態によって得られる処理に加え、斜め方向のみに隣接する領域も同一領域として判定することが可能になる。このことにより、市松模様のように2つの色が上下左右に繰り返す様な周期パターンや、斜めの細線を同一領域として判定できるようになる。市松模様や斜めの細線から成る周期パターンもモアレの要因であり、これらの領域を同一領域と判定し、平滑化強度を変えることで、モアレをより低減することができるという効果がある。また、図10の処理例で示すような徐々に色が変わる画像を同一領域として判定できるようになる。このことにより、モアレの要因となる、グラデーション模様から成る周期パターンや、カメラ等で撮像した自然画における周期パターン等を同一領域として判定できるようになる。これらの領域を同一領域と判定し、平滑化強度を変えることで、モアレをより低減することができるという効果がある。

0040

以上の実施形態においては、領域情報として、同色画素が一定値以上の領域に連続している領域をマクロ領域、それ以外の領域をミクロ領域としたが、これに限らない。例えば、入力画像において広い領域を跨ぐ領域をマクロ領域、それ以外の領域をミクロ領域としてもよい。また、以上の実施形態において、領域を2以上に分別し、それに応じて複数の平滑化強度の係数を設定してもよい。また、以上の実施形態においては、画像変形処理としてプロジェクタのキーストーン(台形)補正処理を例に挙げて説明したが、画像変形処理はこれに限らない。すなわち、利用用途の例としては、拡大縮小等のスケーリング処理、回転等のアフィン変形処理、樽型歪曲補正処理、糸巻き型歪曲補正処理などの画像変形処理全般が挙げられる。

0041

また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

0042

[符号の説明]
100入力画像、101画像処理装置、102領域判定部、104空間周波数フィルタ部、105領域情報、106フィルタ処理後入力画像、107画像変形部、108変形後画像、110 変形パラメータ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ